JP2001008987A - 交差歩行訓練器 - Google Patents

交差歩行訓練器

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JP2001008987A
JP2001008987A JP2000018443A JP2000018443A JP2001008987A JP 2001008987 A JP2001008987 A JP 2001008987A JP 2000018443 A JP2000018443 A JP 2000018443A JP 2000018443 A JP2000018443 A JP 2000018443A JP 2001008987 A JP2001008987 A JP 2001008987A
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footrest
pulley
upward
arm
posture
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JP2000018443A
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English (en)
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Koji Komagawa
耕司 駒川
Mitsuo Hiraiwa
光夫 平岩
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SHIRIUSU KK
Yutaka Seiko Co Ltd
Original Assignee
SHIRIUSU KK
Yutaka Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 健常者はもとより、片、半身不随者であって
も通常の交差パターン歩行動作を可能にし、さらには脳
幹〜大脳に及び脳細胞の活性効果が期待できるようにす
る。 【解決手段】 左・右の手がそれぞれ垂下姿勢と垂直上
方の持ち上げ姿勢の間を案内される腕支え部材4と、左
・右の足裏を載せて、大腿部がそれぞれ垂直姿勢から略
水平姿勢の間を案内される足載せ台8とを備え、右腕支
え部材4と左足載せ台8、また、左腕支え部材4と右足
載せ台8がそれぞれ連動連結具12を介して連携されて
いて、腕支え部材4の手を垂下姿勢から垂直上方への持
ち上げ姿勢に持ち上げる作動と足載せ台8の大腿部を垂
直姿勢から略水平姿勢に持ち上げる作動が、逆に腕支え
部材4の手を垂直上方への持ち上げ姿勢から垂下姿勢に
引き下ろす作動と足載せ台8の大腿部を略水平姿勢から
垂直姿勢に引き下げる作動がそれぞれ連動されるように
構成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交差歩行訓練器
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種器具の主要な目的は、例えば脳卒
中後遺症による片麻痺や不慮の事故などによる部分麻
痺、半身麻痺の患者の自力歩行へのサポートを行うこと
を可能にする。つまりリハビリ器具として使用できるこ
とである。従来のこの種リハビリ器具として強いて挙げ
るなら、一つは足部のベルト移動による歩行器であり、
一つはサイクルトレーナである。
【0003】ところで、前者は、健常な歩行ができる、
若しくはそれに近い状態の人を対象に、足部筋力増強の
ためにベルト移動させるものである。したがって、下半
身不随者に対しては使用不可能である。また、後者は、
現在も専用施設などでリハビリ目的として使用されてい
る。しかし、やはり筋力増強が目的であり、直接的な歩
行訓練器ではなく、また、上肢に対しては全く効能を期
待できない。
【0004】そもそも、脳卒中後遺症を例にとると、2
級、3級程度の障害認定がなされる場合、半身が不随に
なる。通常、症状の小康回復直後よりリハビリ訓練を始
めるが、片半身が随意運動できないため、日を追って不
随側の各関節が硬化し始める。特に上肢の各関節は、硬
化が激しく筋力が衰えるために、肩関節は半脱臼を起こ
し、処置のしようがないのが現状である。
【0005】一方、ソフトウエア面から見てみるとて、
人間の脳は、大脳と小脳に大別される。更に、終脳、間
脳、中脳〜(以下脳幹)にも区別できる。ところで、脳
障害の症例により、患者の脳のどの部位に障害が発生し
たのか、そしてそれに応じて、赤ん坊のする「這い這
い」、「四つ這い」、「直立歩行」と、人間が一度成長
した過程を再訓練(パターンづけ療法)することによ
り、画期的な脳障害克服を可能にするリハビリを米国の
グレン・ドーマン博士が生み出したのは有名なことであ
る。つまり、腕や足の強化訓練では決してなく、障害の
ある脳に有機的性能を与え、本来司るべき機能を行える
ようにすることが肝要であるとの理論に基づくものであ
る。
【0006】しかし、更に研究が重ねられた結果、人間
が通常行う交差パターン歩行が脳幹〜終脳までを活性化
させていたことが明らかにされるに至った。本発明者ら
は、この事実を踏まえ、この種リハビリ訓練のための機
器は、手足を交差パターンにより動かすことが必須の条
件であることを知得するにいたり、この発明に係る交差
歩行訓練器を開発するに至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
は、健常者はもとより、片、半身不随者であっても通常
の交差パターン歩行動作を可能にし、さらには脳幹〜大
脳に及び脳細胞の活性効果が期待できようにすることを
課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、左
・右の手を、それぞれ垂下姿勢と上方の持ち上げ姿勢の
間で上下揺動して案内する腕支え部材と、左・右の足裏
を載せて、大腿部をそれぞれ垂直姿勢から上方の持ち上
げ姿勢の間で上下動案内する足載せ台とを備え、右腕支
え部材と左足載せ台、また、左腕支え部材と右足載せ台
がそれぞれ連動連結具を介して連携されていて、手を垂
下姿勢から上方へ持ち上げるための腕支え部材の振り上
げ作動と大腿部を垂直姿勢から上方へ持ち上げるための
足載せ台の持ち上げ作動が、逆に手を上方の持ち上げ姿
勢から垂下姿勢に振り降ろす腕支え部材の振り降ろし作
動と大腿部を上方の持ち上げ姿勢から垂直姿勢へ引き降
ろす足載せ台の引き降ろし作動が、それぞれ連動される
ように構成されたものである。
【0009】この手段によれば、両手の腕部分をそれぞ
れ右・左の腕支え部材に固定し、両足をそれぞれ右・左
の足載せ台に載せて固定(必要に応じて単に載置させる
だけでもよい)する。次いで、健常な右側若しくは左側
の腕を垂下姿勢から大きく垂直上方に振り上げる。この
腕の振り上げ動作に伴って、反対側の足載せ台、例えば
振り上げられたのが右側の手であれば左側の足載せ台、
逆に左側の手であれば右側の足載せ台が上動して、大腿
部を垂直姿勢から上方、例えば略水平位置まで強制的に
持ち上げるように働く。なお、腕の振り降ろし作動にお
いても、対側、つまり振り降ろされた腕の側とは反対側
の側、の足は強制的に引き降ろされることになる。
【0010】本発明において、前記「対側」とは、右の
手と左の足、左の手と右の足という関係を意味するが、
要するに身体の右側と左側の関係にあって、一方に対し
て反対側を言う。
【0011】また、逆に健常な右側若しくは左側の足
を、大腿部が垂下姿勢から大きく上方、例えば略水平姿
勢になるまで引き上げる。この足の引き上げ作動によっ
て、反対側の腕支え部材、例えば引き上げられたのが右
側の足であれば左側の腕支え部材、逆に左側の足であれ
ば右側の腕支え部材が大きく上方に振り上げられ、手を
垂下姿勢から上方、例えば垂直上方の持ち上げ姿勢まで
強制的に振り上げるように働く。なお、足の引き降ろし
作動においても、対側、つまり引き降ろされた足とは反
対の側、の手は強制的に振り降ろされることになる。
【0012】したがって、この発明は次の効果を有す
る。つまり、健常な側の手や足を腕支え部材や足載せ台
を介して振り上げたり、引き降ろしたりすることによっ
て、対側の足や手を足載せ台や腕支え部材を介して強制
的に上下動できる。その結果、居ながらにして健常者が
通常行うのと同様の交差パターン歩行を可能にできる。
【0013】その結果、脳幹〜終脳までを活性化させる
ことが可能となる。したがって、脳卒中後遺症による片
麻痺、不慮の事故などによる上半身麻痺、下半身麻痺な
どのリハビリに恰好な訓練器である。また、両腕をほぼ
180度持ち上げることができるため、麻痺による二次
的症状である肩関節の硬化を防ぎ、広背筋群を活用する
ことによる脛肩腕症候群の予防にも有効である。
【0014】基本的には、腕支え部材や足載せ台が設け
られていて、訓練者はこれに手、足を固定して使用する
ものである。したがって、たとえ下半身不随者であって
も、訓練器使用中は介護者を必要とせず、使用者が健全
な手や足を用いて自力で訓練ができる。したがってま
た、各家庭や福祉施設などにも簡便に導入できる。
【0015】このように、本発明に係る交差歩行訓練器
は、健常者が通常行う交差パターン歩行を患者にうまく
行わせ、もって脳幹〜終脳までを活性化させて、左右脳
のバランス機能を回復させることができることと併せて
健常な側の手足により直接立位による交差動作、更には
上肢筋肉群、下肢筋肉群、脊柱起立筋の左右上下のバラ
ンス調整や筋力トレーニングを効果的にできる画期的な
リハビリ用器具で、産業利用上の価値は多大である。
【0016】この発明において、請求項2に記載された
発明のように、左と右の足載せ台は互いに独立して上下
揺動される構成を採用できる。左と右の足載せ台が互い
に独立して上下揺動されるのは、右の腕支え部材と左の
足載せ台、また、左の腕支え部材と右の足載せ台という
関係のみ、つまり体側だけを連繋させるので、重度の障
害を持つ患者やリハビリ開始間もない患者などには負担
が少なくて、好適であるからである。
【0017】更に、請求項3に記載された発明のよう
に、この発明において、腕支え部材や足載せ台の作動に
負荷を与えることが可能な、バネあるいは流体シリンダ
ーからなる負荷付与装置を備えたりすることもできる。
より高度の筋力トレーニングを図れる結果、期待効果の
拡大を図ることができるからである。殊に、足載せ台に
セットすると、大腿回頭筋に更に負荷をかけることによ
り、より一層の筋力増強、リハビリ効果が期待できるか
らである。
【0018】請求項4に記載された発明のように、左右
の足載せ台は背反的に上下動を司る連繋具を介して連動
連結されるのが望ましい。両手、両足を完全に連動連繋
させることができる。つまり、左右の腕支え部材と左右
の足載せ台の上下動作を完全に連動連結でき、両手両足
の何れか一つを上下動させることによって、それ以外の
三点が上下動される仕組みにすることができる。従っ
て、トレーニングによって不随の動作回復の期待度がよ
り高められるからであり、殊に回復途上にあったり、軽
度の障害のトレーニングに好適であるからである。
【0019】請求項5に記載された発明のように、連繋
具としては左右の足載せ台を支えるクランク軸の遊端同
士を一体に連結するクランクアームを採用できる。左右
の足載せ台が丁度自転車のペダルと同様の回転運動をす
ることになり、トレーニングによって不随の動作回復の
期待度がより高められるからであり、殊に回復途上にあ
ったり、軽度の障害のトレーニングに好適であるからで
ある。
【0020】請求項6に記載された発明のように、繋具
は平行な一対の回転軸と、それらに軸架されて互いに噛
み合うこの一対の回転軸を互いに逆方向に回転させるギ
アとから構成された構造を採用できる。左右の足載せ台
の上下動は、大腿部をそれぞれ垂直姿勢から上方の持ち
上げ姿勢の間での単なる揺動運動で済むことになる。し
たがって、たとえ重度の障害を持つ患者であっても、ま
た、リハビリ開始間もない患者であっても足載せ台8,
8aに載せられた足を比較的簡易に上下動させることが
でき、患者への負担が格段に軽減されるからである。
【0021】請求項7に記載された発明のように、連繋
具は、その平行な一対の回転軸の一方に電動モータが連
繋されているとともに、足載せ台の上下揺動を感知して
電動モータにその作動の開始と停止の信号を出力する検
知具が設けられていて、足載せ台の上下揺動全行程の所
定の範囲内は、この電動モータの強制駆動力によって足
載せ台を上下揺動させるように構成された負荷軽減装置
が備わっている構成を採用できる。足載せ台の上下動の
負荷を軽減して、重度の障害を持つ患者あるいはリハビ
リ開始間もない患者のリハビリ効果をより効果的に高め
るからである。
【0022】本発明は、また、請求項8に記載されたよ
うに、左・右の手を、それぞれ垂下姿勢と上方の持ち上
げ姿勢の間で上下動して案内する握り具と、左・右の足
裏を載せて、大腿部をそれぞれ垂直姿勢から上方の持ち
上げ姿勢の間で上下動案内する足載せ台とを備え、右握
り具と右足載せ台、また、左握り具と左足載せ台がそれ
ぞれロープを介して連携されていて、手を垂下姿勢から
上方へ持ち上げるための握り具の上げ作動と大腿部を垂
下姿勢から下方へ引下げるための足載せ台の引下げ作動
が、逆に手を上方の持ち上げ姿勢から垂下姿勢に引き降
ろす握り具の引き降ろし作動と大腿部を垂下姿勢から上
方へ引き上げる足載せ台の引き上げ作動が、それぞれ連
動されるように構成されている。
【0023】この手段によれば、両手でそれぞれ右・左
の握り具を握り、両足をそれぞれ右・左の足載せ台に載
せて固定(必要に応じて単に載置させるだけでもよい)
する。次いで、健常な右側若しくは左側の腕を上方位置
から大きく下方に引き下げる。この腕の引き下げ動作に
伴って、同じ側の足載せ台、例えば引き下げられたのが
右側の手であれば右側の足載せ台、逆に左側の手であれ
ば左側の足載せ台が上動して、大腿部を垂直姿勢から上
方、例えば略水平位置まで強制的に持ち上げるように働
く。合わせて、この一方の腕の引き下げに伴って、対側
の握り具が強制的に引き上げられて、対側の腕が上方に
強制的に引き上げられる。同時に、対側の足載せ台の下
降が足の自重によって下方に押し下げられる。
【0024】また、逆に健常な右側若しくは左側の足
を、大腿部が垂下姿勢から大きく上方、例えば略水平姿
勢にして足載せ台に載置する。次いで、この略水平姿勢
にした健常な右側若しくは左側の足を略水平姿勢から下
方へ押し下げる。この足の押し下げ作動に伴って、同じ
側の握り具、例えば押し下げられたのが右側の足であれ
ば右側の握り具、逆に左側の足であれば左側の握り具が
大きく上方に引き上げられ、手が下方位置から上方、例
えば上方持ち上げ姿勢に引き上げられるように働く。併
せて、この一方の足の押し下げ作動に伴って、対側の足
載せ台が強制的に上方に引き上げられて、この対側の大
腿部が垂直姿勢から水平姿勢に引き上げられる。同時
に、対側の握り具を下方に引き下げることができ、この
対側の腕が上方持ち上げ姿勢から下方、垂下姿勢に引き
下げられるように働く。
【0025】この請求項8記載の発明は、上記各請求項
記載の発明と同様に、基本的に交差パターン歩行を可能
にする。併せて、腕全体を固定する腕支え具に代えて、
基本的に掌で握る握り具が採用されているので、腕の動
きにより十分な余裕が得られる。その結果、左右の腕が
格段に動かしやすくなり、リハビリ効果を一層効果的に
発揮できる。また、握り具、足載せ台が基本的にロープ
で直に連動連結されているので、相互の連動が格段にス
ムースで、軽快に行え、リハビリ効果が高まる。更に、
機器の重量も格段に軽くなり、併せて廉価に提供でき
る。
【0026】また、請求項9に記載のように、握り具と
足載せ台を連動連結するロープは、握り具の上下動量を
縮小して足載せ台に連動する差動機構を備えるのが望ま
しい。腕の上下動量に比べて、大腿部の上下動量は自ず
と少ないため、これを調整する差動機構の採用は、手足
に必要以上の負荷がかからず、理想的な手足の動きを可
能にする。
【0027】請求項10に記載のように、差動機構が滑
車とロープで構成されているのが望ましい。機器の構造
を格段に簡素にまとめることができる。
【0028】請求項11に記載のように、足載せ台の上
下動がガイドレールで案内される構造を採用できる。足
載せ台に負荷されるあらゆる方向の荷重に対して、うま
くバランスをとって作動するので、必要以上の負荷を足
にかけることなく、理想的なリハビリを可能にするから
である。
【0029】請求項12に記載されるように、左右の握
り具同士、また、左右の足載せ台同士がロープで直接に
連動連結された構成を採用できる。両手、両足をそれぞ
れを完全に連動連繋させることができる。左右の手ある
いは左右の足の何れか一方を上下動させることによっ
て、他方が上下動される仕組みにすることができる。従
って、トレーニングによって不随の動作回復の期待度が
高められる。
【0030】請求項13及び14に記載されるように、
左右の握り具、あるいは差動機構と足載せ台を連携する
動滑車を含んで足載せ台連携ロープには、重りが備わっ
ているのが望ましい。握り具や足載せ台の作動にともな
って、各ロープが往復動されるが、途中で不用意に弛む
おそれを可及的に少なくでき、機器の作動を円滑に行わ
せ、効果的なリハビリを可能にするからである。
【0031】請求項15に記載されるように、着座可能
な座を備えるとともに、腰部がこの座からずり落ちるの
を防止する腰部ホールドベルトが備わっているのが望ま
しい。殊に、非健常者のリハビリにあっては、着座する
ことで手足への必要以上の負担を可及的に少なくでき、
理想的なリハビリを可能にし、併せて機器からの不用意
なずり落ちを未然に防止でき、安全なリハビリを可能に
できるからである。
【0032】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を、図面の記載
を参照しながら説明する。
【0033】(第1の実施の形態)図1〜図5は、この
発明の交差歩行訓練器の実施の形態を示している。図1
は、交差歩行訓練器の全体正面図。図2は全体側面図。
図3は連動連結具の全体構成を示す外観説明背面斜視
図。図4は腕支え部材部分の連動構造を示す要部の説明
斜視図で、図1における紙面上左側上方部分(患者を基
準にすると右側)を表す。また、図5は足載せ台部分の
連動構造を示す要部の説明斜視図で、図1における紙面
上下右側下方部分(患者を基準にすると左側)を表す。
なお、以下実施の形態において、右、右側あるいは左、
左側と称するのは、この交差歩行器を用いる患者を基準
にした右、右側であり、左、左側である。
【0034】この交差歩行器は、図1〜3に示されるよ
うに、基体1上の左右両側から上方に向かって一対の支
脚2が一体的に立設されている。そして、これら両支脚
2の上端同士が門の字型の上方連結バー3によって互い
に連結されている。
【0035】上方連結バー3の下端部分にはそれぞれ垂
下姿勢から鉛直上方にわたるほぼ180度の範囲で揺動
する腕支え部材4が設けられている。具体的には、図4
に示されるように、この上方連結バー3から前方に一体
的に突設された上部支えフレーム5に軸受け6を介して
回転自在に支承された横支軸7に軸架保持されている。
【0036】また、それぞれの支脚2の下方部分にはそ
れぞれ垂下姿勢から上方水平姿勢にわたるほぼ90度の
範囲で揺動する足載せ台8が設けられている。具体的に
は、図5に示されるように、この支脚2から前方に一体
的に突設された下部支えフレーム9に軸受け10を介し
て回転自在に支承されたクランク軸11に軸架保持され
ている。
【0037】そして、これら腕支え部材4と足載せ台8
とは、対側同士、つまり、右の腕支え部材4と左の足載
せ台8が、逆に左の腕支え部材4aと右の足載せ台8a
がそれぞれ連動連結具12,12aを介して連携されて
いる。
【0038】この連動連結具12,12aは、図1〜
5、主として図3〜5に示されるような構造を備える。
先ず、右側の腕支え部材4の横支軸7にはそれぞれタイ
ミングプーリー13が設けられ、また、足載せ台8のク
ランク軸11にもそれぞれタイミングプーリー14が設
けられている。
【0039】一方、上方連結バー3の下端部分には別の
横支軸15が軸受け16を介して軸架保持されていて、
これに大径のタイミングプーリー17が軸架され、横支
軸7のタイミングプーリー13とこの大径のタイミング
プーリー17にわたってタイミングーベルト18が掛け
渡されている。 更に、この横支軸15には巻き取りド
ラム19が一体的に軸架保持されていて、この横支軸1
5と一体回転する。
【0040】この大径のタイミングプーリー17の径と
横支軸7に軸架されたタイミングプーリー13の径の比
率は、前者の1に対して後者は1/2に形成されてい
て、後者の半回転に対して前者は1/4回転、つまりは
両者の回転比率は後者の1に対して前者は常に1/2に
なるように寸法設定されている。
【0041】また、支脚2の下方部分にも別の横支軸2
0が軸受け21を介して軸架保持されていて、これにや
はりタイミングプーリー22が軸架され、クランク軸1
1のタイミングプーリー14とこのタイミングプーリー
22にわたってタイミングベルト23が掛け渡されてい
る。クランク軸11のタイミングプーリー14とこの別
の横支軸20に軸架保持されたタイミングプーリー22
とは同径に寸法設定されている。更に、この別の横支軸
20には、側面視ほぼへの字状を呈する、足載せ台8の
揺動を伝達するためのリンク機構の一例としてのクラン
クアーム24が、その中心部分で一体的に軸架保持され
ていて、この別の横支軸20と一体回転する。
【0042】クランク軸11のタイミングプーリー14
と別の横支軸20に軸架保持されたタイミングプーリー
22とは同じ寸法比率に設定されているので、必然的に
両者の回転比率は1:1となる。
【0043】腕支え部材4側の別の横支軸15に軸架さ
れた大径のタイミングプーリー17と腕支え部材4側の
横支軸7に軸架されたタイミングプーリー13、足載せ
台8側の別の横支軸20に軸架されたタイミングプーリ
ー22と足載せ台8側のクランク軸11に軸架されたタ
イミングプーリー14のそれぞれの径の比率によって、
腕支え部材4の垂下姿勢から垂直上方への持ち上げ姿勢
の間のほぼ180度の揺動角と足載せ台8の大腿部がそ
れぞれ垂直姿勢から略水平姿勢の間を案内されるほぼ9
0度の揺動角の動作角度比が調整されている。
【0044】したがって、手を垂下姿勢と垂直上方の持
ち上げ姿勢の間の180度を持ち上げ、引き降ろすこの
腕支え部材4の揺動によって、横支軸7、タイミングプ
ーリー13、タイミングベルト18、大径のタイミング
プーリー17、更に別の横支軸15を介して巻き取りド
ラム19は正・逆回転されることになる。
【0045】また、クランクアーム24も、大腿部をそ
れぞれ垂直姿勢から略水平姿勢の間の90度を持ち上
げ、引き降ろすこの足載せ台8の揺動によって、クラン
ク軸11、タイミングプーリー14、タイミングベルト
23、タイミングプーリー22、更に別の横支軸20を
介して、上方の遊端24Aと下方の遊端24Bとが、こ
の別の横支軸20の軸線を支点にして背反的に揺動され
る。
【0046】図3〜5に示されるように、右側の巻き取
りドラム19と、左側のクランクアーム24の上方の遊
端24A並びに下方の遊端24Bがそれぞれ連結索(ロ
ープあるいは等ワイヤ)25で連動連結されている。
【0047】その連結の具体的な構成は次のとおりであ
る。図3〜5の記載に基づき、先ず右側の巻き取りドラ
ム19と左側のクランクアーム24との連結構造を説明
する。一対の連結索25A、25Bの上端は右側の巻き
取りドラム19に、片方25Aが時計回り方向(図4上
において、紙面奥から手前に向かう回転方向;矢印方向
T)に、他方25Bが反時計回り方向(図4上におい
て、紙面手前から奥に向かう回転方向;矢印方向H)に
所定回数巻き付けられる。また、時計回り方向(矢印方
向T)に巻き付けられた連結索25Aの遊端が左側のク
ランクアーム24の上方の遊端24Aに、そして反時計
回り方向(矢印方向H)に巻き付けられた連結索25B
の遊端がこの左側のクランクアーム24の下方の遊端2
4Bにそれぞれ連結されている。
【0048】このクランクアーム24は、腕支え部材4
並びに足載せ台8の揺動作動を増幅させて連結索25の
引き長さを増長できる。結果的に腕支え部材4並びに足
載せ台8の揺動作動が軽い負荷で行える上で有利であ
る。つまり、腕支え部材4並びに足載せ台8の揺動の増
幅のためのリンク機構としての機能を果たしている。そ
の理由は、クランクアームに代えて巻き取りドラムを設
けることも考えられる。この巻き取りドラムに代えてク
ランクアームを採用した場合は、クランクアームの方
が、その連結索との連結点となる作用点が、その揺動支
点からより遠く離れて設定できるからである。
【0049】このように連結することによって、右側の
腕支え部材4の上方への揺動がタイミングベルト18を
介して巻き取りドラム19を反時計回り方向(矢印方向
H)に回転させ、連結索25Bの巻き付きを解くととも
に、連結索25Aを巻き取るように作動する。この連結
索25Aが巻き取られることによって、図5に示される
ように、クランクアーム24の上方の遊端24Aが下方
(図5紙面上、上から下)に引っ張られ、逆に連結索2
5Bの巻き付きが解かれることによって、下方の遊端2
4Bの上方(図5紙面上、下から上)への揺動が許され
ることになる。その結果、タイミングベルト23が反時
計回り方向(矢印方向H)に回動されて左側の足載せ台
8が、大腿部が垂直姿勢から略水平姿勢になるように9
0度上方に揺動される。
【0050】先とは逆に、右側の腕支え部材4の下方へ
の揺動がタイミングベルト18を介して巻き取りドラム
19を時計回り方向(矢印方向T)に回転させ、連結索
25Aの巻き付きを解くとともに、連結索25Bを巻き
取るように作動する。この連結索25Bが巻き取られる
ことによって、クランクアーム24の下方の遊端24B
が下方(図5紙面上、上から下)に引っ張られ、逆に連
結索25Aの巻き付きが解かれることによって、上方の
遊端24Aの上方(図5紙面上、下から上)への揺動が
許されることになる。その結果、タイミングベルト23
が時計回り方向(矢印方向T)に回動されて左側の足載
せ台8が、大腿部が略水平姿勢から垂直姿勢になるよう
に90度下方に揺動される。
【0051】左側の腕支え部材4aと右側の足載せ台8
aも同様な構造で互いに連結索25aを介して連動連結
されている。また、各連結索25,25aは、図示され
るように、中間部を基体1に備えつけられたアイドルプ
ーリー26群を介してその張設方向などが規制される。
【0052】図1〜3中に示される符号27は、腰ある
いは尻を当てがい、手足の動きがより容易に行えるよう
に、体を預けることができる体支え部材で(以下単に腰
当てと称する)である。この腰当て27は、左右の支脚
2の上下方向中間部に掛け渡して設けられた横フレーム
28の前面に設けられている。
【0053】また、同図中に示される符号29は、連動
連結具12,12aを覆うカバー体、30は左右の支脚
2のそれぞれ支えと保護とを兼ねて、支脚2の前面から
基体1にわたって設けられたプロテクター、31は腕支
え部材4に設けられた腕締め付け用のバンドである。こ
の締め付け用のバンド31は足載せ台8にも設けること
ができる。
【0054】したがって、右側の腕支え部材4の上げ動
作が対側、つまり左側の足載せ台8の上げ動作を、また
右側の腕支え部材4の下げ動作が対側、つまり左側の足
載せ台8の下げ動作を直接的に司る。また、右側の足載
せ台8aの上げ動作が対側、つまり左側の腕支え部材4
aの上げ動作を、また右側の足載せ台8aの下げ動作が
対側、つまり左側の腕支え部材4aの下げ動作を直接的
に司ることになる。その結果、所期の目的である交差歩
行を可能にする。
【0055】以上の作動の詳細を左半身が不随の患者の
歩行訓練に適用した例について、図1〜5、主として図
1〜2の記載に沿って具体的に説明する。まず、両手両
足をそれぞれ腕支え部材4,4a並びに足載せ台8,8
aに締め付け用バンド31,31aを介して固定すると
ともに、臀部を腰当て27にあてがい、身体をやや後ろ
に傾ける姿勢で患者を訓練器に載せる。
【0056】次いで、健常な右腕を垂下姿勢から垂直上
方へ持ち上げる(図1)。この右腕の持ち上げ動作にと
もなって、腕支え部材4も共に垂下姿勢から垂直上方へ
と揺動されるので、横支軸7が、図4に示されるよう
に、反時計回り方向(矢印方向H)に回転され、この回
転でタイミングプーリー13、タイミングベルト18を
介して大径のタイミングプーリー17が回転され、別の
横支軸15に軸架された巻き取りドラム19が反時計回
り方向(矢印方向H)に回転される。
【0057】この巻き取りドラム19の反時計回り方向
(矢印方向H)の回転に伴って、連結索25の内のクラ
ンクアーム24の上方に遊端24Aに連結された連結索
25Aがこの巻き取りドラム19に巻き取られ、他方ク
ランクアーム24の下方に遊端24Bに連結された連結
索25Bがこの巻き取りドラム19から解かれる。この
両連結索25A,25Bの動きによって、クランクアー
ム24の上方の遊端24Aが下方(図5紙面上、上から
下)に引っ張られ、逆に下方の遊端24Bが上方(図5
紙面上、下から上)への揺動を許される。その結果、ク
ランクアーム24は反時計回り方向(矢印方向H)に揺
動される。
【0058】このクランクアーム24の反時計回り方向
(矢印方向H)への揺動は、別の横支軸20を介してタ
イミングプーリー22、タイミングベルト23、タイミ
ングプーリー14、更にクランク軸11をそれぞれ反時
計回り方向に回転させる。その結果、左側の足載せ台8
が、最下位位置から、図1、図5に示されるように、ほ
ぼ90度上方位置にまで持ち上げられる。これによっ
て、不自由な左足の大腿部が垂直姿勢から略水平姿勢に
至るよう、強制的に上方に揺動されることになる。
【0059】次いで、右腕を今までの垂直上方への持ち
上げ姿勢から下方垂下姿勢に引き降ろすと、この左腕の
引き降ろし作動に伴って、右側の腕支え部材4も共に垂
直上方の持ち上げ姿勢から垂下姿勢へと揺動されるの
で、横支軸7が時計回り方向(矢印方向T)に回転さ
れ、この回転でタイミングプーリー13、タイミングベ
ルト18を介して大径のタイミングプーリー17が回転
され、別の横支軸15に軸架された巻き取りドラム19
が時計回り方向(矢印方向T)に回転される。
【0060】この巻き取りドラム19の時計回り方向
(矢印方向T)の回転に伴って、連結索25の内のクラ
ンクアーム24の上方の遊端24Aに連結された連結索
25Aがこの巻き取りドラム19から解かれ、他方クラ
ンクアーム24の下方の遊端24Bに連結された連結索
25Bがこの巻き取りドラム19に巻き取られる。この
両連結索25A,25Bの動きによって、クランクアー
ム24の上方の遊端24Aが上方(図5紙面上、上から
下)への揺動を許され、逆に下方の遊端24Bが下方
(図5紙面上、下から上)に引っ張られる。その結果、
クランクアーム24は時計回り方向(矢印方向T)に揺
動される。
【0061】このクランクアーム24の時計回り方向
(矢印方向T)への揺動で、別の横支軸20を介してタ
イミングプーリー22、タイミングベルト23、タイミ
ングプーリー14、更にクランク軸11がそれぞれ時計
回り方向に回転される。その結果、左側の足載せ台8
が、図1中の最上位位置から図2,図3に示される、ほ
ぼ90度下方最下位位置にまで引き降ろされる。これに
よって、左足の大腿部が略水平姿勢から垂直姿勢に至る
よう、強制的に揺動されて、下方に引き降ろされること
になる。
【0062】次の動作は、まず体重を腰当てと不自由な
右足に掛けるようにして待機姿勢をとり、図2,図3に
示されるように、引き続き健常である右足をその大腿部
が垂直姿勢から水平姿勢になるように持ち上げる。この
左足の持ち上げ動作に伴って、この左足を載せた左の足
載せ台8aもその最下位位置からほぼ90度上方位置に
まで持ち上げられるので、クランク軸11aが反時計回
り方向(矢印方向H)に回転され、この回転でタイミン
グプーリー14a、タイミングベルト23aを介してタ
イミングプーリー22aが回転され、別の横支軸20a
が反時計回り方向に強制的に回転される。この別の横支
軸20aの反時計回り方向の回転によって、クランクア
ーム24aは、その上方の遊端24aAが下方(図2紙
面上、上から下)に、また、下方の遊端24aBが上方
(図2紙面上、下から上)に引っ張られる。その結果、
クランクアーム24aは反時計回り方向(矢印方向H)
に揺動される。
【0063】このクランクアーム24aの揺動によっ
て、連結索25aの内のクランクアーム24aの下方の
遊端24Bに連結されている連結索25aBが引っ張ら
れ、左側の巻き取りドラム19aは強制的に反時計回り
方向(矢印方向H)に回転される。この巻き取りドラム
19aの回転によって、連結索25aの内のクランクア
ーム24aの上方の遊端24aAに連結されている連結
索25aが巻き取りドラム19aに巻き取られる。
【0064】次いで、この巻き取りドラム19aの反時
計回り方向(矢印方向H)の回転で、この巻き取りドラ
ム19aを軸架する別の横支軸15a、大径のタイミン
グプーリー17a、タイミングベルト18aそしてタイ
ミングプーリー13aを介して横支軸7a反時計回り方
向に回転される。その結果、左側の腕支え部材4aが垂
下姿勢から、図2,図3に示される垂直姿勢へとほぼ1
80度揺動され、この腕支え部材4aの持ち上げ揺動に
よって、不自由な左腕が強制的に垂下姿勢から垂直上方
に持ち上げられる。
【0065】次に、この水平姿勢に持ち上げられている
右足を、大腿部が垂直姿勢になるようように引き下げる
と、足載せ台8aも最下位位置に揺動される。この足載
せ台8aの揺動に伴って、クランク軸11aが時計回り
方向(矢印方向T)に回転され、タイミングプーリー1
4a、タイミングベルト23a、タイミングプーリー2
2aを介して別の横支軸20aが時計回り方向に回転さ
れる。その結果、クランクアーム24aが、その上方の
遊端24Aを下方に、下方の遊端24Bを上方に揺動さ
せるようにして、時計回り方向に揺動される。
【0066】このクランクアーム24aの時計回り方向
(矢印方向T)の揺動によって、連結索25aの内、ク
ランクアーム24aの上方の遊端24aAに連結されて
いる連結索25aAが引っ張られる。その結果、巻き取
りドラム19aが時計回り方向に強制的に回転される。
逆にクランクアーム24aの下方の遊端24aBに連結
されている連結索25aBは、巻き取りドラム19aか
ら解かれる。
【0067】この巻き取りドラム19aの時計回り方向
(矢印方向T)の回転によって、この巻き取りドラム1
9aを軸架する別の横支軸15aが時計回り方向に回転
され、大径のタイミングプーリー17a、タイミングベ
ルト18a、タイミングプーリー13aを介してこのタ
イミングプーリー13aを軸架する横支軸7aが時計回
り方向に回転される。その結果、左側の腕支え部材4a
がそれまでの垂直上方の持ち上げ姿勢から垂下姿勢へと
強制的に揺動され、不自由な側の左腕が垂直上方の持ち
上げ姿勢から垂下姿勢へと引き降ろされる。
【0068】以上が、訓練の一サイクルで、要するに健
常側(能動的運動)の右腕を上げることによって、不随
側(受動的運動)の左足は上がる。また、健常側(能動
的運動)の右腕を下げることによって、不随側(受動的
運動)の左足は下がるという動作が繰り返し行われるこ
とになる。
【0069】したがって、この動作を適宜医師などの指
示に従って、症状に応じて数回から数十回繰り返すこと
によって、上肢の上下運動及び下肢の歩行訓練が行え
る。その結果、交差歩行に伴う脳幹への刺激による脳細
胞の早期活性化は言うに及ばず、筋力回復のトレーニン
グにもつながり、既存の脳卒中などの後遺障害リハビリ
に絶大な効果を期待できる。併せて麻痺による二次的症
状である肩関節の硬化を予防でき、半脱臼などもうまく
防止でき、更に広背筋群を活用することによる脛骨腕症
候群の予防にも有効である。
【0070】更に、上半身不随の場合は、健常な左右の
足を交互に上下動させることによって、不自由な両手を
強制的に上下揺動させることができる。また、下半身不
随の場合には、腰当て27に凭れて左右の手を交互に上
下揺動させることによって、不自由な両足を交互に上下
動させることができる。
【0071】次に上記第1の実施例に記載された解決手
段を更に発展的に改良した別の実施の形態について、図
6〜図10の記載に基づいて説明する。なお、これら図
6〜図10図面中に付される符号の内、上記第1の実施
の形態の各図に示された符号と同一の符号は、この第1
の実施の形態に示された構成と同一の構成を備えている
ので、単に符号のみを付してその詳細な説明は省略す
る。また、便宜上、一方のみの符号を用いて説明する
が、左右両方の側に同じ構成が採用されていることは言
うまでもない。
【0072】(第2の実施の形態)また、図1〜3,図
5に示されるように、各左右のクランクアーム24,2
4aに、その揺動に負荷を与える負荷付与装置(オイル
やエアーを用いた流体圧シリンダーあるいはスプリング
を採用したダンパー)32を、必要に応じてこのクラン
クアーム24,24aに連結して組み込むことによっ
て、不随側の筋力トレーニングをより効果的に図ること
もできる。
【0073】(第3の実施の形態)本発明は、図6に示
されるように、クランクアーム24に代えて巻き取りド
ラム24dを採用できる。上記の実施の形態に示される
クランクアーム24を採用するのに比べて、連結索25
を引く力をより強力に要求されることになり、やや回復
傾向にあったり、軽度の障害の患者の筋力トレーニング
にも有効である。
【0074】(第4の実施の形態)逆に、図7に示され
るように、図1〜3,図4に示される第1の実施の形態
に採用されている巻き取りドラム19に代えて、図5に
示されるのと同様なクランクアーム19Aを採用でき
る。腕支え部材4並びに足載せ台8の揺動作動が、巻き
取りドラムを採用する場合に比べて、遙に軽い負荷で行
える上で有利である。比較的重度、あるいはリハビリ初
期の段階で、体力的に大きな負荷には馴染まない患者等
に有効である。
【0075】(第5の実施の形態)更に、図8に示され
るように、左右の足載せ台8,8a同士を支えるそれぞ
れのクランク軸11,11aをクランアーム11Aを介
して一体に連結することもできる。このような構成は、
両手、両足の動きが相互に完全に連携されることにな
る。つまり、左右の腕支え部材と左右の足載せ台の上下
動作を完全に連動連結でき、両手両足の何れか一つを上
下動させることによって、それ以外の三点が上下動され
る仕組みにすることができて、トレーニングによって不
随の動作回復の期待度がより高められるからであり、殊
に回復途上にあったり、軽度の障害のトレーニングに好
適である。
【0076】左半身不随の患者に適用した場合の具体的
な動作を図8の記載に基づいて説明すると、まず、健常
側の右腕を上げる。その結果、先の第1の実施の形態と
同様に左足が上動される。この動作に伴って、右足もク
ランクアーム11Aによって、下方に引き降ろされる。
尚、この場合、右腕を上げるとともに、右足を下げるよ
うにしてもよい。この動作によって、左足は右腕の上げ
動作に伴う連動連結具12による強制的な上げ動作を受
けるとともに、右足の下げ動作によっても強制的に上げ
動作をうけることになる。
【0077】次に、健常側の右腕を下げるとともに、右
足を上げる。その結果、先の第1の実施の形態と同様に
左腕が上動される。この動作に伴って、左足もクランク
アーム11Aによって、下方に引き降ろされる。尚、こ
の場合、右腕を下げるとともに、右足を上げるようにし
てもよい。この動作によって、左腕は右足の上げ動作に
伴う連動連結具12による強制的な上げ動作を受けると
ともに、左足の上げ動作によっても強制的に上げ動作を
うけることになる。この一サイクルの動作が完了すると
再び始めの動作に戻り、これを反復することによって、
左右手足を完全な交差歩行訓練に導くことができるので
ある。
【0078】また、上半身不随の場合には、左右の足を
交互に上下動することによって、両手を上下に交互に上
下動させることができる。更に、下半身不随の場合に
は、左右の腕を交互に上下動させることによって、左右
の足を交互に上下動させることができる。
【0079】(第6の実施の形態)前記第5の実施の形
態では、左右の足載せ台8,8aがクランクアーム11
aで連結されているので、左右の足載せ台8は,8aが
丁度自転車のペダルと同じ回転運動をすることになる。
したがって、軽度の障害を持つ患者にはむしろリハビリ
効果を高めるが、重度の障害を持つ患者あるいはリハビ
リ開始直後の患者などにはやや扱いにくくなる。そこ
で、この第6の実施の形態では、かかる重度の障害を持
つ患者、あるいはリハビリ開始間もない患者などにより
優しい交差歩行訓練器を提供することを意図するもので
ある。
【0080】具体的には、図9に示されるように、前記
左右の足載せ台8,8aののクランク軸11,11aに
連動連結されているタイミングプーリー22,22aを
軸架保持する別の横支軸20,20aを、上下方向で少
しの間隔を開けて互いが平行になるようにして、それぞ
れ左右反対側の支脚2に向かって延設させる。そして、
その遊端を左右の支脚2に設けられた軸受け33,33
aに回転自在に保持させる。これらの別の横支軸20,
20aにはそれぞれ左右両端近くにギア34,34aが
固定的に軸架されていて、右のもの同士、左のもの同士
が互いに噛み合わされて、両別の横支軸20,20aが
常時逆回転するように連動連結されている。
【0081】このような構成によると、左右の足載せ台
8,8aを前記第5の実施の形態のようにクランクアー
ムで一体的に連動連結させなくても、右と左の足載せ台
は8,8aは背反的に上下動され、しかも、その上下動
は大腿部をそれぞれ垂直姿勢から上方の持ち上げ姿勢の
間での単なる揺動運動で済むことになる。したがって、
たとえ重度の障害を持つ患者であっても、また、リハビ
リ開始間もない患者であっても足載せ台8,8aに載せ
られた足を比較的簡易に上下動させることができ、患者
への負担は格段に軽減される。
【0082】また、この第6の実施の形態では、足載せ
台の8,8aの上下動の負荷を軽減して、重度の障害を
持つ患者、あるいはリハビリ開始間もない患者のリハビ
リ効果をより効果的に高めるようにする負荷軽減装置3
5が装備されている。具体的には、前記別の横支軸2
0,20aのいずれか一方(図例では20a)に別のタ
イミングプ−リ−36を軸架保持させる。また、機枠1
に設けられた電動モータ37の出力軸38に軸架された
出力プーリー39とこのタイミングプ−リ−36をタイ
ミングベルト40で連動連結させる。そして、左右いず
れか一方のクランクアーム24の上方の遊端24Aの上
下動を、磁力を利用した近接スイッチ41で感知し、そ
の感知出力によって電動モータ37の駆動を開始あるい
は停止するように構成する。そして、この電動モータ3
7の駆動により、一方の横支軸20aが強制的に回転さ
れて左右の足載せ台8,8aの上下揺動が強制的に行わ
れるように構成されている。
【0083】近接スイッチ41は上下一対が設けられ
る。具体期には、一方のクランクアーム24の上方の遊
端24Aの上下動軌跡脇に上下方向に沿って縦長の支持
部材42が設けられ、この支持部材42に、上下方向で
所定の間隔を隔てて配される。また、これら両近接スイ
ッチ41の一方(図例では下方)が支持部材42に穿設
されている上下方向の長孔43に上下位置変更固定自在
に装着されている。また、この近接スイッチ41は、ク
ランクアーム24の上方の遊端24Aが近づいたことを
感知して、電動モータ37にこれの作動を停止する指令
を出すように構成されている。
【0084】従って、図9の状態において、クランクア
ーム24の上方の遊端24Aは下方の近接スイッチ41
の直前に位置しているため、これをこの下方の近接スイ
ッチが磁力で感知して、電動モータ37にその駆動を停
止する信号を出力している。次いで、このクランクアー
ム24の上方の遊端24Aが上方に向かって揺動しだす
と、この上方の遊端24Aは下方の近接スイッチ41か
ら上方に向かって遠ざかるために、これを下方の近接ス
イッチ41が感知して、電動モータ37にその駆動を開
始させる信号を出力させる。この信号によって、電動モ
ータ37が駆動され、一方の別の横支軸20aを強制的
に回転させる。
【0085】この別の横支軸20aが強制的に回転され
ることによって、これに軸架保持されている両端のギア
34,34aを介して他方の別の横支軸20が強制的に
逆方向に回転される。この両横支軸20,20aの逆回
転によって、タイミングベルト14,14a並びにタイ
ミングプーリー22,22aを介して左右の足載せ台
8,8aのクランク軸11,11aが回転される。その
結果、左右の足載せ台8,8aが背反的に上下揺動され
る。したがって、患者は比較的労力少なく左右の足の上
下動を行うことができる。
【0086】そして、クランクアーム24の上方の遊端
24Aがその上動限界点近くに至ると、今度は上方の近
接スイッチ41がこの上方の遊端24Aの近接を磁力に
よって感知する。この感知によって、この上方の近接ス
イッチ41からは、電動モータ37に、その駆動を停止
させる信号が出力される。この信号によって、電動モー
タ37の駆動が停止される。この電動モータ37の駆動
が停止した後は、患者は自力で足載せ台8,8aをその
揺動上、下限界位置にまで持ち上げたり、逆に引き降ろ
したりすることになる。
【0087】上、下両近接スイッチ41の上下の間隔
は、クランクアーム24の上下揺動範囲の上限と下限に
等しい位置にセットできる。比較的軽度の障害をもつ患
者や治療効果が上がって治癒間近な患者などには、この
クランクアーム24の上下揺動範囲の全行程を電動モー
タ37の駆動力で強制的に行うことによって負荷を高
め、一層のリハビリ効果を上げることができる。逆に重
度の障害を持つ患者やリハビリ開始間もない患者には、
このクランクアーム24の上下揺動範囲の全行程を電動
モータ37の駆動力で強制的に行うことは身体的な負担
が多すぎ、却ってリハビリ効果の妨げにもなるので、電
動モータ37の駆動力で強制的に上下動されるクランク
アーム24の上下揺動範囲は、できうるかぎり少ない範
囲に止めるのが望ましい。いずれにしても、この上下近
接スイッチ41の相対的な間隔は、障害の度合いやリハ
ビリの進行状況に応じて自在に調整できる。
【0088】(第7の実施の形態)図10は、第7の実
施の形態を示し、特に重度の障害を持つ患者や、リハビ
リ開始間もない患者に好適な腰当ての構造を示す。図1
〜3では、腰当て27は、患者がもたれかかりやすいよ
うにとの配慮から、垂直な受け止め面を備えるだけの構
造になっているのに対して、この実施の形態では、重度
の障害を持つ患者あるいはリハビリ開始間もない患者に
好適な腰当てを提供するものである。
【0089】具体的には図示されるように、垂直な受け
止め面を備える腰当て27の下部に、折り畳み自在で、
臀部を受け止め支持するための座44が設けられてい
る。
【0090】この座44は、上端が左右の支脚2間にか
け渡された支軸45に下端側を揺動自在にして枢支保持
されている。また、この座44の下端背面にはラック4
6が刻まれて、上端がこの座44の前端側の背面に枢支
された位置調整部材47が設けられている。また、左右
の支脚2間にストップバー48がかけ渡され、これがラ
ック46に噛み合うように構成されている。
【0091】したがって、重度の障害を持つ患者やリハ
ビリ開始間もない患者で自立が不安な場合には、ラック
46とストップバー48との噛み合い位置を調整して、
この座44を適宜の持ち上げ位置に位置調整する。その
結果、座44は望ましい起立姿勢になるので、患者はこ
れに臀部を預けて全体重のいくぶんかをこの座44に持
たせることで、足への負担を軽減できる。
【0092】なお、上記の各実施の形態において、タイ
ミングベルト18,18a、23,23aはギア、チェ
ーンに代替できる。必然的にタイミングプーリー13,
13a、14,14a並びに大径のタイミングプーリー
17,17a、22,22aもギアやスプロケットに代
替できる。殊にギア連動が採用されると腕支え部材4、
また、足載せ台8の揺動角をより正しく対側の足載せ台
8a、腕支え部材4aに伝達できるので望ましい。
【0093】この発明において、連動連結具12,12
aはギア、スプロケットあるいはタイミングプーリーの
何れかの回転体群に掛け渡されたギア、エンドレスチェ
ーンあるいはタイミングプベルトの何れかの伝動回転
体、更にはこれら腕支え部材側の回転伝導体の回転を足
載せ台側の回転伝動体に伝達するための連結索、この連
結索を掛け渡すアイドルプーリー26群から構成されて
いるのが望ましい。訓練器の全体構造の簡素化並びに製
造の容易性、また、販売価格の低廉化とを共に図れるか
らである。
【0094】また、この発明において、図7に示される
ように(右側のみを示す)、連動連結具12(12a)
の内、腕支え部材4(4a)に連動連結されている巻き
取りドラムに代えて、リンク機構19aを採用できる。
訓練の初期段階において手足の筋力不足を補い、リハビ
リへの取り組みをより容易にさせる上で好都合となるか
らである。
【0095】更に、図2,主として図11に示されるよ
うに、腕支え部材4,4aを備える上方連結バー3は左
右の支脚2に対して上下位置変更調整自在に取付けられ
ている。具体的には、この上方連結バー3の左右の下端
がそれぞれ左右の支脚2の上端に上下動自在で、かつ、
挿抜自在に嵌合され、支脚2の上端に設けられた位置調
節用の締め付けボルト49で所望の高さ位置に固定でき
る。患者の背丈の高低に合わせるためである。
【0096】この場合、連動連結具12,12aそのも
のは伸縮できないので、これを別の手段で調整する必要
が生じる。具体的には、例えばそれぞれの連動連結具1
2,12aを支えるアイドルプーリー26のいずれかを
スプリングなどによって弾性的に機枠1に保持させ、こ
のアイドルプーリー26の上下位置を変更させたり、連
結索25,25aの途中にターンバックルを介装したり
するなどの手段が採用できる。
【0097】また、左右の腕支え部材4,4aは、相互
の相対的な間隔を自在に調整できるように構成されてい
る。この間隔調整のための具体的な手段としては、図
2,主として11図に示されるように、この腕支え部材
4,4aの基端に横支軸7,7aの軸線方向に沿って設
けられた長孔50と、この長孔50を通って、腕支え部
材4,4aをそれぞれ横支軸7,7aに取付け保持させ
るための取付け部材51にねじ込まれる締め付けボルト
52とから構成されている。したがって、締め付けボル
ト52を緩め、腕支え部材4,4aをその取付け部材5
1に対してこれら腕支え部材4,4aの間隔を広狭適宜
に定めて位置調整し、次いで締め付けボルト52で腕支
え部材4,4aを取付け部材51に締めつければ、所望
の間隔に調整できる。患者の肩幅の広狭にあわせて、腕
支え部材4,4aの間隔を適正に調整するためである。
【0098】図11に示される53はスイッチである。
このスイッチ53は、人為的なON操作によって、図9
に示される電動モータ37の始動を司る始動用のスイッ
チである。このスイッチ53を設けることによって、足
載せ台8,8aの上動或いは下動をその始めからこの電
動モータ37の駆動力によって強制的に行える。そし
て、上動或いは下動の終端では、近接スイッチ41の働
きで駆動を停止させることができる。自力では腕支え部
材4,4aや足載せ台8,8aを始めから動かすことが
困難な重度の障害を持つ患者やリハビリ開始間もない患
者に対しては負荷軽減の機能を果たし、効果的な治療効
果を得る上で有効な手段である。なお、このスイッチ5
3は左右両方の腕支え部材4,4aにそれぞれ備えつけ
ておくのが望ましい。右左いずれの側が不自由であって
もうまく使用できるようにするためである。
【0099】図11に示される54は握りアームであ
る。この握りアーム54は左右両方の腕支え部材4,4
aにそれぞれ備えられていて、健常な側の手で握ってこ
の腕支え部材4,4aを上下揺動させる。一般に人間の
腕の上下動は、正中線、つまり体の中心を上下に貫く鉛
直な線分と平行な線分、に沿った動きよりも、上,下動
の限界点がそれぞれこの正中線から最も外側に遠ざか
り、上,下の両限界点間の真ん中部分が最もこの正中線
に近づくような円弧を描く動きが最も自然で楽である。
この原理に基づいて採用されたのが、この握りアーム5
4で、健常な側の腕にはあえて腕締め付け用バンド31
を採用せず、可能な限り自然な上下動ができるようにし
て、患者の負担を少なくするように配慮されている。
【0100】(第8の実施の形態)図12〜17は、第
8の実施の形態を示し、所期の課題、すなわち、健常者
はもとより、片、半身不随者であっても通常の交差パタ
ーン歩行動作を可能にし、さらには脳幹〜大脳に及び脳
細胞の活性効果が期待できるようにすることを解決する
ことはいうまでもなく、更に発展的に改良して、手の動
きの自由度を高め、また、左右の手、足の動きの連動が
よりスムーズに行え、しかも全体としてより軽量で、か
つ、廉価に提供できるようにした点に特徴がある。
【0101】すなわち、図12〜16、そして図17
(A)、(B)に示されるように、先ず第1に、上記各
実施の形態に示される腕支え具4に代えて、基本的には
手で握り締めるだけの、単なる握り具(グリップ)10
4,1104が採用されている点である。第2に、この
握り具104,1104と足載せ台108が、握り具1
04,1104の上下動量を縮小して足載せ台108に
連動する差動機構100を含んで、基本的に全てロープ
200で連動連結された点である。また、第3点に、足
載せ台108がガイドレール207で上下スライド案内
される点である。そして、第4に左右両握り104,1
104同士が握り具連結ロープ206で、また、左右両
足載せ台108同士が足載せ台連結ロープ210で、そ
れぞれ直接に連動連結されている点である。以下、具体
的な構成を説明する。
【0102】図13,14,15に示されるように、基
体101の後部左右両側から上方に向かって一対の支脚
102が一体的に立設され、これら両支脚102の上端
同士が、連結バー103によって互いに連結されてい
る。この連結バー103は、支脚102の上端部に接続
される鉛直部分103Aの上端から前方に、ほぼ直角に
折れ曲がった側水平部分103Bを備えている。更にこ
の側水平部分103Bの前端同士を繋ぐ前水平部分10
3Cを備えて、正面視門の字型、側面視逆Lの字型に形
成されている。また、側水平部分103Bこの後部部分
同士は、この前水平部分103Cと平行な補強バー10
3Dで一体に連結されている。
【0103】図13,16に示されるように、前水平部
分103Cと補強バー103Dにわたって、左右一対の
プーリ支えフレーム201が、前後方向にのみ位置調整
並びに固定自在に設けられている。このプーリ支えフレ
ーム201の前後方向の位置調整と固定とは、緊締具2
02の緊、緩作動によって行われる(図16)。この緊
締具202は、ボルトと握りハンドル202Aで構成さ
れ、前水平部分103Cとこのプーリフレーム201に
わたって設けられていて、そのボルトの緊、緩作動によ
って行われる。そして、図12,13,15に示される
ように、このプーリフレーム201の前端には握り具1
04の支えプーリ203が、また前端と後端の中間部分
にはアイドルプーリ204が設けられている。また、前
水平部分103Cの中央部分には、上部に左右一対の方
向変換用のプーリ205が設けられている。支えプーリ
203、アイドルプーリ204、方向変換用のプーリ2
05にわたって、両端に握り具104が連結された、ロ
ープ200の一つである握り具連結ロープ206が、上
面視でMの字型に掛け渡されている。
【0104】したがって、左右の握り具104は、一方
を下方に引き下ろすと、この握り具連結ロープ206に
よつて、他方の握り具104が上方に引き上げられる。
両の手は、基本的には、握り具104を握るだけである
から、両の手の自由度が格段に向上し、大変動かしやす
くなった。また、両握り具104が握り具連結ロープ2
06で直に連結されるので、その動きも格段にスムーズ
になった。
【0105】図13,14,15に示されるように、左
右の足載せ台108は、基体101とプロテクター13
0の間にわたって、前上がりに傾斜した姿勢で設けられ
たガイドレール207によって支持される。そして、後
方下方から前方上方の所定の距離を往復動自在に支持さ
れている。図示しないが、このガイドレール207はボ
ールリテーナを採用したスライド構造が採用されてい
て、足載せ台108に負荷されるあらゆる方向の荷重に
うまくバランスをとって作動する。また、この足載せ台
108の裏面には、ウレタンゴム製の角ブロックからな
る緩衝体208が設けられている。この緩衝体208
は、基体101間にわたって配設されているテーブル2
09上に、足載せ台108が当接した際の衝撃を可及的
に少なくする。
【0106】主として図12に示されるように、この左
右の足載せ台108は、ロープ200の一つである足載
せ台連結ロープ210で互いに連動連結されている。具
体的には、図13に示されるように、基体101の後部
フレーム101Aの中央に中間アイドルプーリ211
が、左右に方向転換用アイドルプーリ212、更にプロ
テクター130の前端コーナー部分に方向転換用のアイ
ドルプーリ213が設けられている。これらのアイドル
プーリにわたって、両端をそれぞれ足載せ台108に緊
締された足載せ台連結ロープ210が掛けわたされてい
る。
【0107】したがって、左右の足載せ台108は、一
方を下方に押し下げると、この足載せ台連結ロープ21
0によつて、他方の足載せ台108が上方に引き上げら
れる。両足載せ台108がロープ210で直に連結され
るので、その動きが格段にスムーズになった。
【0108】次に、この第8の実施の形態で、特筆すべ
き特徴点の一つである、握り具104と足載せ台108
が、握り具104の上下動量を縮小して足載せ台108
に連動する差動機構100を含んで、基本的に全てロー
プ200で連動連結された点の具体構成を説明する。
【0109】図12に示されるように、まず、握り具1
04と足載せ台108は、差動滑車214並びにこの差
動滑車214と対をなす動滑車217(後述)で構成さ
れる二ツ組単滑車215、更にアイドルプーリ群に掛け
わたされたロープ200、具体的には動滑車支持ロープ
220(後述)を介して連動連結されている。そして、
この二ツ組単滑車215と動滑車支持ロープ220によ
って前記差動機構100が構成される。
【0110】差動滑車214は、前記補強バー103D
の中央部分から後方に突設された支持フレーム103E
に左右一対設けられる。また、二ツ組滑車215のこの
差動滑車214と対をなす他方の動滑車217は、前記
支脚102の背部に配されている。
【0111】差動滑車214は、図示されるように、大
小二つの径を備えた滑車が1軸上に固定的に回動可能に
軸架されていてる。大径の滑車214Aは、握り具10
4にロープ200の一つである握り具連携ロープ216
を介して連動連結されている。この握り具連携ロープ2
16は、両端が、一方は握り具104に、また、他端が
大径の滑車214Aに所定量が巻き付けられて固定的に
連結される。そして、前記支えプーリ203からアイド
ルプーリ204、方向転換用プーリ205にわたって掛
けわたされている。したがって、握り具104の上下動
にともなって、大径の滑車214Aが回転し、小径の滑
車214Bも共に回転される。
【0112】差動滑車214の小径の滑車214Bと、
前記支脚102の上端近傍同士を連結する補強バー21
8に設けられた固定フック219の間には、ロープ20
0の一つである動滑車支持ロープ220が掛けわたされ
ている。そして、この動滑車支持ロープ220に前記動
滑車217が支持されている。この小径の滑車214B
には、図示されるように動滑車支持ロープ220の端部
が所定量巻き付けられている。
【0113】更に、この動滑車217と足載せ台108
とが、ロープ200の一つである足載せ台連携ロープ2
21を介して連動連結されている。この足載せ台連携ロ
ープ221は、両端が、一方は動滑車217に、また、
他端が足載せ台108に連結されている。そして、前記
基体101の背部下方中央部分に配された前記中間アイ
ドルプーリ211の左右両側に配された方向転換用プー
リ222を経て、前記方向変換用プーリ212、更に方
向変換用プーリ213にわたって掛けわたされている。
したがって、動滑車217の上下動、つまりは、握り具
104の上下動に連動されて足載せ台108が上下動さ
れる。
【0114】以上の構成によって、握り具104と足載
せ台108は、ロープ群並びに差動機構100を介し
て、一方の上下動が他方の上下動に連携されるように互
いに連動連結される。また、握り具104の上下動寸法
と足載せ台108の上下動寸法の比率は、この差動滑車
214、動滑車217そして動滑車支持ロープ220か
らなる差動機構100によって、約3:1に設定されて
いる。
【0115】また、非健常者の使用にあたっては、握り
具104は、図17(A)に示されるような、重り付き
握り具1104や同図(B)に示されるような、バンド
と重りの付いた握り具1105(以下単にバンド付き握
り具という)に付け替える。握力が弱かったり、半身不
随を持つ患者などには有効である。
【0116】重り付き握り具1104は、図17(C)
の拡大分解図に示されるように、片仮名のロの字状の枠
1104Aの左右の枠部分1104Bに,重りWが上下
を支持プレート1104Cと、これらを上下に貫通する
ボルトナット1104Dを介して保持されるように構成
されている。
【0117】また、バンド付き握り具1105は、図示
されるように、片仮名のロの字状の枠1105Aの左右
の枠部分1105Bから下方に垂下させた連結部110
5Cに手首に巻き付けられるバンド1105Dが垂下連
設されている。図中1105Eはこのバンド1105C
の手首に対する固定並びに解放を司る面ファスナーであ
る。前記左右の枠部分1105Bには、前記重り付き握
り具1104と同様の構造にして重りWが設けられてい
る。
【0118】次に、この第8の実施の形態の作用を説明
する。基本的な動きは、上記各実施の形態とほぼ同じで
ある。先ず、一般のリハビリ器具として使用する場合に
ついて説明する。なお、ここにいう一般のリハビリと
は、健常者の健康増進を含んで、非健常者であっても、
症状が健常に近い迄に回復し、症状のある手足の関節の
屈伸が可能であったり、また、筋力が回復していて、多
少とも手足に力を込められる程度の患者に適用されるリ
ハビリを意味する。
【0119】まず、具体的な作動に入る前に器具の準
備、調整作業を行う。具体的には、左右の握り具104
を、図12,16に示される通常のグリップにセット
し、一方を所定の(体格、リハビリの進行度合いなどに
よって異なるが)下方位置(図12上、左側にある握り
具の位置を意味する)にセットする。必然的に他方の握
り具104は、握り具連結ロープ206を介して上方位
置(図12上、右側にある握り具の位置を意味する)に
引き上げられる。次いで座44の傾斜を、例えば水平、
45度、30度、15度の4段階の内から適宜に選択す
る。また、足載せ台108は下方位置にセットされた握
り具104に対応する側を、上方位置(図12上、左側
にある足載せ台の位置を意味する)にセットする。必然
的に他方の足載せ台108は、足載せ台連結ロープ21
0を介して下方位置(図12上、右側にある足載せ台の
位置を意味する)に自動的にセットされる。
【0120】この際、握り具104のセット位置と足載
せ台108のセット位置とは、上記のとおり、右左、厳
密な連動関係を保つ必要がある。つまり、通常の歩行を
すると同様の手足の上げ下ろし(交差パターン歩行)を
要するから、上方位置にセットした握り具が、例えば右
側とすると、右側の足載せ台108は下方位置にセット
されるべきである。必然的に左側の握り具104は下方
位置にあり、また、左側の足載せ台108は上方位置に
セットされる。逆に、右側の握り具104が下方位置に
あるとき、右側の足載せ台108は上方位置に、左側の
握り具104は上方位置に、そして左側の足載せ台10
8は下方位置にそれぞれ位置する。この位置関係を保っ
てセットされる必要がある。以上で準備、調整操作は完
了する。
【0121】次いで、患者を訓練器内に導き入れ、座4
4に腰をかけさせる。患者は、下方になっている足載せ
台108に足を置き、反対側の上方位置にある足載せ台
108に他方の足を乗せる。また、握り具104を右手
は右側、左手は左側をしっかりと握る。引き続き、上方
位置にある足載せ台108に乗せた足に力を入れなが
ら、下方へ押し下げ、同時に、対側の上方位置にある握
り具104を下側に引き寄せる。この対側の手、足の動
きにより、先ず、上方位置にある足載せ台108は下が
り、下方位置にある足載せ台108は、足載せ台連結ロ
ープ210を介して、強制的に上方へ引き上げられる。
同時に、下方所定位置にある握り具104は、握り具連
携ロープ206を介して、強制的に上方へ引き上げられ
る。
【0122】体の同じ側にある握り具104と足載せ台
108は、握り具連携ロープ216、差動滑車214、
動滑車217、動滑車支持ロープ220、足載せ台連携
ロープ221を介して連動連結されている。したがっ
て、上記の動作と併せて、握り具104の上動は、足載
せ台108の下動に、逆に握り具104の下動は足載せ
台108の上動に連動される。
【0123】すなわち、図13上において、左側の握り
具104と足載せ台108との関係で説明する(患者に
とっては右側の手と足の関係となる)。先ず、握り具1
04を、想像線にある位置から下方、実線の位置にまで
引き下げる。この動きは握り具連携ロープ216を前方
に引くことになり、差動滑車214が、図上反時計方向
に回転され、小径の滑車214Bも一体に回転し、動滑
車支持ロープ220を巻き上げる。このとき、差動機構
100によって、握り具204の引き上げ、引き下げ量
に対して動滑車217の上、下動量が、トータルとして
1/3ほどの少なさになる。ここにいう寸法比率が、こ
の実施の形態における理想的な構成である。この寸法比
率が大、小大きく変わると、足載せ台108の上下動が
所期の好ましい寸法を満足しなくなるからである。
【0124】次いで、この動滑車217の上動によって
足載せ台連携ロープ221が引き上げられてゆき、図上
左側の足載せ台108が、図中想像線で示される下方位
置から実線で示される上方位置に引き上げられる。以上
の動作を繰り返すことによって、交差パターン歩行が可
能になる。
【0125】また、半身不随の患者のリハビリにあたっ
ては、一般のリハビリに使用されている握り具104
を、重り付き握り具1104やバンド付き握り具110
5に取り替える。以下に具体的な症状のいくつかについ
て、作用を説明する。具体例として、右半身が不随で、
手の動きが少し良い(軽度の屈伸が可能で、少し力を入
れることが可能な程度)患者の場合を説明する。
【0126】まず、右手の握り具(図13上左側)をバ
ンド付き握り具1105に付け替える。左(図13上右
側)は重り付き握り具1104(若しくは必要に応じて
普通の握り具104)を用いる。座44を水平にする。
右側(図13上左側)の足載せ台108を下方位置にセ
ットし、左側(図13上右側)の握り具1104を下方
所定の位置にセットする〔必然的に左側(図13上右
側)の足載せ台は上方位置に、また、右側(図13上左
側)の握り具は上方位置にセットされる〕。次いで、患
者を訓練器に導き入れ、座44に座らせる。また、半身
不随を患う患者であるので、必要に応じて、図13〜1
5に示される胴ホールドバンド223で体を固定する。
足載せ台108に乗せた足を締め付け用のバンド113
で固定する。更に、右手を上げさせて、右手の手首をバ
ンド付き握り具1105でそれぞれ固定する。以上で準
備、調整が完了する。
【0127】次いで、左足を軽く踏み込む。併せて右手
を下方に引き下げる。この踏み込み動作と引き下げ動作
によって、左側の足載せ台108が下方に押し下げら
れ、右側の足載せ台108が、足載せ台連結ロープ21
0を介して上方に引き上げられる。その結果、右足が垂
下姿勢から前方上方に引き上げられてゆく。同時に、左
側の握り具104が、握り具連結ロープ206を介して
上方に引き上げられ、左手が上方に引き上げられる。
【0128】この第一段階の動作が終了すると、次に左
手を下方に引き下げるようにする。すると、右手が上方
に引き上げられる。右側の足載せ台108は、足の重さ
を利用して押し下げる。この押し下げと左手の下方への
引下げ動作に伴って、左の足載せ台108が上方に引き
上げられる。以上の動作の繰り返しによって、リハビリ
が可能となる。また、左半身不随で手の動きが少し良い
患者の場合には、上記の操作の順序で、右を左に変えて
操作すればよい。
【0129】次に、右半身不随で足の動きの少し良い
(軽度の屈伸が可能で、少し力を入れることが可能な程
度)患者の場合には、以下の手順で行われる。まず、準
備、調整作業として、右手(図13上左側)の握り具1
04をバンド付きの握り具1105に付け替える。左
(図13上右側)は重り付き握り具1104(あるいは
必要に応じて通常の握り具104)を用いる。座44を
水平にセットする。左側(図13上右側)の足載せ台1
08を下方位置にセットし、右手の手首をバンド110
5Cで握り具1105に固定する。次いで患者を訓練器
に導き、座44に腰を掛けさせ、胴ホールドバンド22
3で体を固定する。両足を緊締用のバンド131で足載
せ台108に固定する。この準備、調整作業の後、患者
は、まず、左足を引き上げる。右足は自重も加わって引
き下げられる。左手も足の動きに合わせて引き下げる。
この引き下げによって、右手が引き上げられる。この一
連の作動が終わると、次に左足を軽く踏み込み、先とは
逆の動作を行う。以上の動作を繰り返すことで、リハビ
リが可能になる。左半身不随で足の動きが少し良い患者
の場合は、上記の操作の順序で左を右に変えて操作すれ
ばよい。
【0130】なお、図13中132は、足載せ台108
とプロテクター130の間に配設された、負荷付与装置
の一例である油圧シリンダーである。より高度の筋力ト
レーニングを図れる結果、期待効果の拡大を図ることが
できるからである。具体的には、大腿回頭筋に更に負荷
をかけることにより、より一層の筋力増強、リハビリ効
果が期待できるからである。
【0131】また、図18中224は、握り具連結ロー
プ206の長さを調節するためのロープ長さ調節具であ
る。本実施例では、図示されるように、カラビナが採用
されていて、必要に応じて一つあるいは複数個連結す
る。
【0132】更に、図16中225は、方向変換用プー
リ205の前後方向の位置調整具である。連結バー10
3の前水平部分103Cの中央部分に取り付けられてい
る支えプレート226(図13)に前後方向に向かう長
穴(図外)が設けられていて、これに左右一対の方向変
換用プーリ205の支軸(図外)が前後方向にスライド
自在に挿通される。また、支えプレート226の下面か
ら、この支軸に螺合するハンドル付きナット225Aを
緊緩することによって、その前後位置が調整される。い
ずれも、患者の背丈や腕の長さの長短、更にはリハビリ
の進行度合いによって、握り具104を最適の位置にセ
ットするためである。
【0133】また、前記支えプーリ203の位置を高く
して、患者の背丈にうまく対応できるよう、図19に示
されるように、支えプーリ203の支持ブラケットとし
て、前上がりのブラケット227が採用される。左右の
支え腕227Aが、前方ほど高位になり、また、後方の
左右の支え腕連結フレーム227Bが前記プーリ支えフ
レーム201の前端にボルトで固定連結される。
【0134】更に、図20に示されるように、前記胴ホ
ールドバンド223の他に、腰部ホールドバンド228
が採用される。特に、非健常者が座44に座した際に、
座44から腰部がずり落ちるおそれを未然に防止でき
る。逆三角形状の腹部当て布228Aと、その上縁左右
両端に一体的に設けられた締め付けバンド228Bと、
下端中央に一体に設けられた固定バンド228Cとから
なる。締め付けバンド228Bは、両端に連結金具(図
外)が備わっていて、腰部側面から背部に回し、左右支
脚102の間に配された腰当て27の支持フレーム10
2A抱き込んで固定される。また、固定バンド228C
は、座44の下面にその遊端が固定されている。
【0135】また、図21にも示されるように、前記足
載せ台連携ロープ221には、作動時の各ロープの弛み
を未然に防止するために、重り229が設けられてい
る。左右一対の重り板229Aがボルトナット229B
によって、前記動滑車217と、その下方に連結された
ロープ長さ調節用のターンバックル217Aに締めつけ
固定されている。
【0136】図12ないし図21中、第1〜第7の各実
施例で採用されている構成と同一の構成については同じ
符号を付して、その説明の詳細は割愛した。また、各実
施の形態に示される構成は、所期の目的を逸脱しない範
囲で相互に転用されることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る交差歩行訓練器の全体正面図で
ある。
【図2】この発明に係る交差歩行訓練器の全体側面図で
ある。
【図3】この発明に係る交差歩行訓練器の連動連結具の
全体構成を示す外観説明図である。
【図4】この発明に係る交差歩行訓練器の腕支え部材部
分の連動構造を示す要部の説明斜視図である。
【図5】この発明に係る交差歩行訓練器の足載せ台部分
の連動構造を示す要部の説明斜視図である。
【図6】この発明に係る交差歩行訓練器の第3の実施の
形態示す要部の説明斜視図である。
【図7】この発明に係る交差歩行訓練器の第4の実施の
形態を示す要部の説明斜視図である。
【図8】この発明に係る交差歩行訓練器の第5の実施の
形態を示す要部の正面図である。
【図9】この発明に係る交差歩行訓練器の第6の実施の
形態を示す要部の斜視図である。
【図10】この発明に係る交差歩行訓練器の第7の実施
の形態を示す要部の右側面である。
【図11】この発明に係る交差歩行訓練器の別の実施の
形態を示す要部の斜視図である。
【図12】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態を示し、連動連結具の構成を示す説明図である。
【図13】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態を示し、全体構成を示す斜視図である。
【図14】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態を示し、全体構成を示す側面図である。
【図15】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態を示し、全体構成を示す正面図である。
【図16】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態を示す要部の拡大側面図である。
【図17】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態を示し、(A)は重り付き握り具、(B)はバン
ド付き握り具の拡大側面図、(C)は重りの取付け構造
を示す分解拡大斜視図である。
【図18】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態の変形例を示す拡大正面図である。
【図19】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態の変形例を示す要部の拡大側面図である。
【図20】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態の変形例を示す要部の拡大斜視図である。
【図21】この発明に係る交差歩行訓練器の第8の実施
の形態の変形例を示す要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
4、…腕支え部材,8、8a、108…足載せ台,1
1、11a…クランク軸,11A…クランクアーム、1
2、12a…連動連結具,13、13a、14、14a
…タイミングプーリ,17、17a…大径のタイミング
プーリ,18、18a、23、23a…タイミングベル
ト,19、19a…巻き取りドラム,19A…クランク
アーム、22、22a…タイミングプーリ,24、24
a…リンク機構(クランクアーム),24d…巻き取り
ドラム,25、25a…連結索,26…アイドルプー
リ,32、132…負荷付与装置、35…負荷軽減装
置、44、144…座、100…差動機構,104…握
り具,1104…重り付き握り具,1105…バンド付
き握り具,1105D…バンド,200…ロープ,20
6…握り具連結ロープ,207…ガイドレール,210
…足載せ台連結ロープ,214…差動滑車,216…握
り具連携ロープ,217…動滑車,220…動滑車支持
ロープ,221…足載せ台連携ロープ,228…腰部ホ
ールドバンド,229…重り,W…重り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平岩 光夫 大阪府八尾市久宝寺3丁目11番15号 株式 会社ユタカ精工内 Fターム(参考) 4C098 AA03 BB09 BB11 BC02 BC08 BC17 BC30 BD02 BD06 BD07 BD15 BD16

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左・右の手を、それぞれ垂下姿勢と上方
    の持ち上げ姿勢の間で上下揺動して案内する腕支え部材
    と、左・右の足裏を載せて、大腿部をそれぞれ垂直姿勢
    から上方の持ち上げ姿勢の間で上下動案内する足載せ台
    とを備え、右腕支え部材と左足載せ台、また、左腕支え
    部材と右足載せ台がそれぞれ連動連結具を介して連携さ
    れていて、手を垂下姿勢から上方へ持ち上げるための腕
    支え部材の振り上げ作動と大腿部を垂直姿勢から上方へ
    持ち上げるための足載せ台の持ち上げ作動が、逆に手を
    上方の持ち上げ姿勢から垂下姿勢に振り降ろす腕支え部
    材の振り降ろし作動と大腿部を上方の持ち上げ姿勢から
    垂直姿勢へ引き降ろす足載せ台の引き降ろし作動が、そ
    れぞれ連動されるように構成されていることを特徴とす
    る交差歩行訓練器。
  2. 【請求項2】 左と右の足載せ台は互いに独立して上下
    揺動される請求項1記載の交差歩行訓練器。
  3. 【請求項3】 連動連結具は右腕支え部材と左足載せ台
    の作動に負荷を与えることが可能な、バネ、弾性材のい
    ずれかからなる弾性体、あるいは流体圧シリンダーのい
    ずれかからなる負荷付与装置を備えている請求項1記載
    の交差歩行訓練器。
  4. 【請求項4】 左右の足載せ台は背反的に上下動を司る
    連繋具を介して連動連結されている請求項1記載の交差
    歩行訓練器。
  5. 【請求項5】 連繋具は左右の足載せ台を支えるクラン
    ク軸の遊端同士を一体に連結するクランクアームである
    請求項4記載の交差歩行訓練器。
  6. 【請求項6】 連繋具は平行な一対の回転軸と、それら
    に軸架されて互いに噛み合うこの一対の回転軸を互いに
    逆方向に回転させるギアとから構成されている請求項4
    記載の交差歩行訓練器。
  7. 【請求項7】 連繋具は平行な一対の回転軸の一方に電
    動モータが連繋されているとともに、足載せ台の上下揺
    動を感知して電動モータにその作動の開始と停止の信号
    を出力する検知具が設けられていて、足載せ台の上下揺
    動全行程の所定の範囲内は、この電動モータの強制駆動
    力によって足載せ台を上下揺動させるように構成された
    負荷軽減装置が備わっている請求項4又は請求項6のい
    ずれかに記載の交差歩行訓練器。
  8. 【請求項8】 左・右の手を、それぞれ垂下姿勢と上方
    の持ち上げ姿勢の間で上下動して案内する握り具と、左
    ・右の足裏を載せて、大腿部をそれぞれ垂直姿勢から上
    方の持ち上げ姿勢の間で上下動案内する足載せ台とを備
    え、右握り具と右足載せ台、また、左握り具と左足載せ
    台がそれぞれロープを介して連携されていて、手を垂下
    姿勢から上方へ持ち上げるための握り具の上げ作動と大
    腿部を垂下姿勢から下方へ引下げるための足載せ台の引
    下げ作動が、逆に手を上方の持ち上げ姿勢から垂下姿勢
    に引き降ろす握り具の引き降ろし作動と大腿部を垂下姿
    勢から上方へ引き上げる足載せ台の引き上げ作動が、そ
    れぞれ連動されるように構成されていることを特徴とす
    る交差歩行訓練器。
  9. 【請求項9】 握り具と足載せ台を連動連結するロープ
    は、握り具の上下動量を縮小して足載せ台に連動する差
    動機構を備えている請求項8記載の交差歩行訓練器。
  10. 【請求項10】 差動機構は差動滑車、動滑車、そして
    この動滑車を差動滑車の小径滑車で支持する動滑車支持
    ロープで構成される請求項8記載の交差歩行訓練器。
  11. 【請求項11】 足載せ台は、基体に設けられたガイド
    レールで上下上動案内される請求項8記載の交差歩行訓
    練器。
  12. 【請求項12】 左右の握り具同士、また、左右の足載
    せ台同士がロープで直接に連動連結されている請求項8
    記載の交差歩行訓練器。
  13. 【請求項13】 左右の握り具は、重りが備わっている
    請求項8〜9及び12のいずれかに記載の交差歩行訓練
    器。
  14. 【請求項14】 差動機構と足載せ台を連携する動滑車
    を含んで足載せ台連携ロープには重りが備わっている請
    求項8〜10のいずれかに記載の交差歩行訓練器。
  15. 【請求項15】 着座可能な座を備えるとともに、腰部
    がこの座からずり落ちるのを防止する腰部ホールドベル
    トが備わっている請求項1又は8記載の交差歩行訓練
    器。
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