JP4559440B2 - トレーニング器具 - Google Patents

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本発明は、筋肉等に対してトレーニングを行う際に用いるトレーニング器具に関する。
肩部や背部の筋肉等に対してトレーニングを行う際に用いるトレーニング器具として、プルダウンと呼ばれるトレーニング器具がある。このトレーニング器具は、座席に着座した使用者が上方に延ばした両手で1本の棒状の把持部を把持し、この把持部を引き下げて把持部に連結されたウェイトを引き上げることにより、肩部や背部の筋肉等に対して負荷を付与してトレーニングを行うものである。このトレーニングにおいては、把持部を両手で引き下げる動作に対して最後までウェイトの重量による負荷が付与される。このようなトレーニングは終動負荷トレーニングと呼ばれ、最後まで負荷を付与し各関節角度において大きな筋力を発揮させることにより、筋肉の強い緊張(硬化)を伴いながら筋肉を肥大化させるものである(特許文献1及び非特許文献1参照)。
特開2004−187724号公報 新訂版 新トレーニング革命 小山裕史著 株式会社講談社 1994年9月12日発行 8頁から13頁
しかしながら、終動負荷トレーニングにより獲得した筋肉は、柔軟性や弾力性に劣るため、実際の競技等に必要な身体動作をロスさせる要因となっている問題があった。又、終動負荷トレーニングは、本来ならば筋出力の少なくてよい部分に筋出力を出させ、実際動作と異なる動作形態、出力形態でトレーニングを行うため、身体動作に違和感が生じる問題があった。又、筋細胞への酸素供給が筋肉の緊張によって阻害され、血流の洗い流し(ウォッシュアウト)ができないので、産出された乳酸等の疲労物質が蓄積され、筋肉痛や疲労など身体への負担が大きくなる問題があった。さらに、筋肉の硬化が故障の大きな原因となっている問題があった。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、筋肉の硬化を伴うことなく、筋肉痛や疲労など身体への負担が少なく、柔軟で弾力性の富んだ筋肉等を得ることができるトレーニング器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のトレーニング器具は、使用者が軸に与える回転運動をチェーン、スプロケット、及び傘歯車を介して伝達する回転伝達部と、該回転伝達部により伝達された回転運動を、一端が負荷の大きさを自在に調整することができる負荷付与部に連結された引張部材の他端側と連結し前記軸と平行に位置する摺動軸の上下運動に変換するクランク機構部と、を具備し、使用者が与える前記軸の回転運動に前記負荷付与部の前記負荷を伝達する負荷伝達部を備え、前記クランク機構部は、前記回転伝達部により伝達された回転運動によってクランク軸が回転することにより、該クランク軸に一端側が回転自在に連結され、他端側が前記摺動軸の下端部に回転自在に連結された連結片を介して前記摺動軸を上下動させることを特徴としている。
請求項1に記載のトレーニング器具によれば、軸を中心とする回転運動が回転伝達部とクランク機構部とを介して、一端が負荷に連結された引張部材の他端側と連結している摺動軸に上下動として伝達されるので、軸を中心とする回転に負荷を与えることができる。使用者が軸を回転させ負荷の一部に抗することにより、初動作における負荷が減少するので、「弛緩」と「伸張」の動作を加えながら適切な「短縮」のタイミングを出現させることが可能となり、各筋肉群が「弛緩−伸張−短縮」のタイミングを得て、連動性よく動作を行うことができる。これにより、弛緩−伸張−短縮の一連動作の促進が図られることによって、神経と筋肉の機能や協調性を高め、筋肉痛や疲労など身体への負担が少なく、筋肉の硬化を伴うことなく、柔軟で弾力性の富んだ筋肉を得ることができる。又、強制的な心拍数や血圧の上昇が少なく有酸素的に代謝を促進させることによって、糖尿病、高血圧など生活習慣病の予防や靭帯損傷、骨折等の治癒促進に有効であるとともに、神経・筋肉・関節のストレスの解除、老廃物の除去等、身体に有益な状態を作り出すことができる。
本発明の実施の形態に係るトレーニング器具1は、図1及び図2に示すように、着座部10と、該着座部10を支持する枠組20と、該枠組20に設けられた負荷の大きさが調整自在の負荷付与部30と、枠組20に着座部10がその中央位置となるように所定の間隔をあけて鉛直方向(図中Y軸方向)に固定された2本の案内支柱40と、該2本の案内支柱40のその一端側が上下動自在で且つ水平方向(図中XZ面方向)に回転自在にそれぞれ嵌合された2つの昇降揺動部材50と、該2つの昇降揺動部材50の他端側に固定された軸51(図3参照。)と連結して該昇降揺動部材50の下方に回転自在に設けられた把持部60と、一端80aが負荷付与部30に連結され、他端80bが枠組20に設けた方向転換案内車70を巻回して昇降揺動部材50の案内支柱40の嵌合位置よりも他端側に連結された引張部材80と、昇降揺動部材50内において引張部材80の他端80b側と連結して負荷付与部30により把持部60の軸を中心とする回転に負荷を与えるように設けられた負荷伝達部90(図3参照)と、を具備したものである。
前記着座部10は、トレーニング器具1を使用する使用者(図中2点鎖線にて示す。)が正面方向(図中X軸正方向)を向いて着座するために適切な座席11と、当該座席11の下面に鉛直に設けられた座席支柱12とからなる。
前記枠組20は、トレーニング器具1を床面に安定させて設置するとともに、トレーニング器具1全体の骨格となり、着座部10、負荷付与部30、2本の案内支柱40などが固定される。枠組20の下面中央部より前方にて鉛直方向に貫設された孔に、座席支柱12を挿通することにより、着座部10が枠組20に支持される。そして、座席高さ調整手段(不図示)によって、枠組20に対する座席支柱12の固定高さを変更することが可能であり、使用者の座高等に合わせて座席11の高さを適宜調整することができる。
さらに、枠組20は、座席11に着座した使用者の大腿部が浮き上がることを防止する大腿部押え部21を支持する。大腿部押え部21は、使用者がトレーニング中に背中に適切なアーチを作るために備えることが好ましい。大腿部押え部21は、クッション性のある材質によりその周面が覆われた左右一対の円柱形状のクッション部材からなり、当該一対のクッション部材の間に設けられた大腿部押え部支柱22を、着座部10の前方にて枠組20に鉛直に設けられた角柱パイプ材にその上端面から挿入することにより、枠組20に支持される。そして、大腿部押え部高さ調整手段23によって、枠組20に対する大腿部押え部支柱22の固定高さを変更することが可能であり、座席11の高さとは独立に使用者の座高や大腿部厚さ等に合わせて大腿部押え部21の高さを適宜調整することができる。なお、枠組20は、鉄鋼やアルミニウム等の金属からなる角柱パイプ材や板状材等を加工し、ボルトや溶接等により固定して構成するが、樹脂等により一体的に成形して構成してもよい。
前記負荷付与部30は、枠組20に設けられた負荷の大きさが調整自在なものであり、金属製の重量部材である複数枚の板状プレートからなるウェイト31と、該ウェイト31を枠組20に上下動自在に支持するウェイト案内支柱32と、ウェイト31を相互に連結離別自在とすることが可能なクランプ(不図示)と、を具備する。一対の円柱状のウェイト案内支柱32は、前記着座部10の後方にて前記枠組20に上下端が所定の左右(図中Z軸方向)の間隔を隔ててそれぞれ鉛直方向に固定されており、ウェイト31の各板状プレートがその貫通孔を挿通され積層し、枠組20に上下動自在に支持されている。そして、クランプは、最上位から所望枚数の板状プレートを一体化して連結することが可能である。クランプにより連結される板状プレートの枚数を調整することにより、引き上げられるウェイト30の重量による負荷を段階的に調整することができる。又、最下位の板状プレートと枠組20との間には、衝撃等を緩和するために弾力性を有する衝撃吸収部材(不図示)を設けている。
前記一対の案内支柱40は、左右方向に着座部10がその中央位置となるように使用者の肩幅よりやや広い所定の間隔をあけて枠組20に鉛直方向に固定された円柱状部材である。案内支柱40は、着座部10より後方、且つウェイト案内支柱32より前方に固定されている。又、各案内支柱40の下端部が固定される枠組20の部材上に、当該案内支柱40に案内されて上下動する前記昇降揺動部材50と当該枠組20との衝突による衝撃等を緩和するために弾力性を有する衝撃吸収部材41を設けている。
前記2つの昇降揺動部材50は、2本の案内支柱40にその一端側(後方側、図中X軸負側)が上下動自在で且つ水平方向(図中XZ平面内)に回転自在にそれぞれ嵌合されている。各昇降揺動部材50は、図3に示すように、箱状覆体52により上方から覆われる枠体53の一端側に、鉛直方向に開口する円筒状の案内部54を備えている。当該案内部54が案内支柱40に嵌合することにより、案内支柱40に対して昇降揺動部材50が上下動自在となるとともに、案内支柱40を中心に昇降揺動部材50が水平方向に回転自在となっている。そして、図1及び図2に示すように、各昇降揺動部材50の上部及び下部にばね等の弾性部材(不図示)を介して、2枚の水平連結板55を設けている。これら水平連結板55は、それぞれに2つ設けられた各貫通孔が案内支柱40に挿通されるとともに、互いに連結棒56によって連結されることにより、上下方向に所定間隔を隔てて互いに平行となるように固定されている。これにより、2つの昇降揺動部材50は、水平連結板55によってその上下方向の独立した移動が規制され、共に上下動することになる。ただし、各昇降揺動部材50と水平連結板55との間には前記弾性部材が介在するので、2つの昇降揺動部材50は所定範囲内の独立した上下動が許容されるため、2つの昇降揺動部材50は滑らかに上下動することができる。なお、各昇降揺動部材50は、水平連結板55や弾性部材によっては、その水平方向の回転を阻害されていない。
前記2つの把持部60は、図1及び図2に示すように、使用者が手でそれぞれ把持するものであり、昇降揺動部材50の他端側(正面側、図中X軸正側)に固定された軸51と連結して該昇降揺動部材50の下方にそれぞれ回転自在に設けられている。各把持部60は、使用者が手の指を掛ける手握部61と、その手の裏を当てる手裏当て部62と、手握部61と手裏当て部62とを支持する枠体63と、を具備する。手握部61は、親指を除く手の指を掛ける円柱形のものである。手裏当て部62は、手握部61より下方の適切な位置において、手握部61に指を掛けた使用者の手の裏(手の甲)や手首の裏を当てて保護するものであり、クッション性のある材質によりその周面が覆われた円柱形のものである。枠体63は、手握部61と手裏当て部62とをそれぞれ両端にて支持固定するものであり、図3に示すように、その上面に軸51が固定されている。該軸51は、昇降揺動部材50の枠体53の上壁及び下壁に設けた軸受を介して昇降揺動部材50に軸支されている。これにより、各把持部60を昇降揺動部材50に対してそれぞれ水平方向に軸回転できる。各把持部60は、図1に示す初期状態においては、各把持部60を把持した使用者の手の甲が略正面方向に向くように、手裏当て部62が手握部61に対して略正面方向に位置している。又、各把持部60は、初期状態においては、座席11に着座した使用者が上方に伸ばした手よりさらに上方に位置する。一方、昇降揺動部材50が案内支柱40の最下端に設けた衝撃吸収部材41に当接する状態まで把持部60を下降させることが可能であり、この状態においては、各把持部60は座席11に着座した使用者の肩部より下方に位置する。
前記2本の引張部材80は、2本の同長のロープであり、その一端80aがウェイト31にそれぞれ連結されている。ウェイト31の最上位に位置する板状プレートは、その上面にT字状のロープ固定部33を備えており、当該ロープ固定部33の上部水平材の両端部に各引張部材80の一端80aがそれぞれ固締されている。なお、引張部材80はロープに限定されず、チェーン等の他の部材であってもよい。
このようにウェイト31に一端80aが固定された各引張部材80は、それぞれ方向転換案内車70に巻回されている。当該方向転換案内車70は、図4に示すように、複数の滑車70a,70b,70cからなり、ウェイト31によって引張部材80に付与される下方向への負荷を上方向への負荷に転換している。詳細には、前記枠組20の上部にて所定の左右の間隔を隔てて鉛直方向に固定された一対の鉛直部材の上面に掛け渡された箱底部材24の上面に設けた軸支部材25a,25b,25cに滑車70a,70b,70cがそれぞれ軸支され、これら滑車70a,70b,70cに順に引張部材80がそれぞれ巻回されている。負荷付与部30から上向き(Y軸正方向)に延びた引張部材80は、前記箱底部材24に貫設された孔24aを挿通した後、YZ平面において回転自在に軸支された第1滑車70aによって左右方向(Z軸正負方向)外向きに方向を転換され、次に、XZ平面において回転自在に軸支された第2滑車70bによって正面向き(X軸正方向)に方向を転換され、さらに、XY平面において回転自在に軸支された第3滑車70cによって下向き(Y軸負方向)に方向を転換されて下方に延びる。なお、箱底部材24に取付けられる箱状の覆部材26(図中2点鎖線にて示す。)は各滑車70a,70b,70cを覆うが、第3滑車70cの一部が開口から正面側に露出している。なお、ウェイト案内支柱32や案内支柱40等の位置関係により、滑車70a,70b,70cの個数を減らすことも可能である。
さらに、第3滑車70cによって下向きに方向を転換されて下方に延びる引張部材80の水平方向の移動を規制して、引張部材80が必ず所定位置Pを経由するように、一対の溝付きローラ71を設けている。これら溝付きローラ71の各ローラ溝により形成される隙間に位置する位置Pを引張部材80が通るように、YZ平面に対して回転自在な一対の溝付きローラ71を第3滑車70cの直下部に左右方向に並置して設けている。これら溝付きローラ71は、軸支部材72によって片持ち状に枠組20に軸支されている。当該軸支部材72は、図4に示すように、略L字状の部材であり、案内支柱40の上端部と共締めされ箱底部材24に固定されている。このようにして、引張部材80の他端80bをそれぞれ位置Pに向かって引き上げるように、前記クランプにより連結されたウェイト31による負荷を負荷付与部30が付与している。
さらに、各引張部材80の他端80bは、図1及び図2に示すように、それぞれ昇降揺動部材50の案内支柱40への嵌合位置より他端側(正面側、図中X軸正側)に連結されている。各昇降揺動部材50は、図3に示すように、案内支柱40が貫通する案内部54より他端側に所定の間隔を隔てて設けている摺動軸57を所定範囲を上下動自在に摺動可能となるように連結している。このようにして、方向転換案内車70を介して引張部材80によって負荷付与部30と昇降揺動部材50の摺動軸57がそれぞれ接続されることにより、摺動軸57を位置Pに向かって引き上げるように負荷付与部30による負荷が付与される。これにより、昇降揺動部材50は、摺動軸57を介して、負荷付与部30の負荷によって上方向(図中Y軸正方向)に付勢される。又、昇降揺動部材50は案内支柱40を中心に回転自在に設けられるが、左右方向において位置Pの下方から摺動軸57の位置がずれた場合、負荷付与部30の負荷によって、左右方向において位置Pの下方に摺動軸57が位置するように、すなわち、昇降揺動部材50が正面方向を向くように回転付勢される。
ところで、前記のように、引張部材80は溝付きローラ71によって位置Pを通るように規制されるので、位置Pと摺動軸57との距離が短い場合、例えば、図1に示す初期状態の場合には、昇降揺動部材50はその回転が規制され実質的に回転不可能である。一方、位置Pと摺動軸57との距離が離れている場合、例えば、図2に示すように初期状態より昇降揺動部材50が下方に位置する場合には、昇降揺動部材50が正面方向を向くように回転付勢させる力に抗して、使用者が昇降揺動部材50を所定角度まで回転させることが可能となる。昇降揺動部材50が正面方向を向くように回転付勢する力は、負荷付与部30の負荷に比例するとともに、位置Pと昇降揺動部材50との距離に略逆比例している。
前記負荷伝達部90は、昇降揺動部材50内において引張部材80の他端80bと連結して負荷付与部30により前記把持部60の軸51を中心とする回転に負荷を与えるように設けられている。負荷伝達部90は、図3に示すように、把持部60の軸51を中心とする回転運動を伝達する回転伝達部91と、該回転伝達部91により伝達された回転運動を引張部材80の他端側と連結している前記摺動軸57の上下動に変換するクランク機構部92と、を具備しており、把持部60を昇降揺動部材50に対して軸回転することにより、回転伝達部91及びクランク機構部92を介して摺動軸57が上下動することに伴い、クランプにより連結されたウェイト31が上下動する。
前記回転伝達部91は、昇降揺動部材50内にて把持部60の軸51に設けられたスプロケット91aと、枠体53に上下端を軸支された軸に設けられたスプロケット91bと、スプロケット91a及びスプロケット91bに掛架されたチェーン91cと、スプロケット91bを設けた軸に設けられた傘歯車91dと、該傘歯車91dと噛合する傘歯車(冠歯車)91eと、を備えており、該傘歯車91eは、枠体53に水平に軸支されたクランク軸92aの把持部60側の自由端に設けられている。これにより、把持部60の軸51の水平方向の回転によってクランク軸92aが回転する。一方、前記クランク機構部92は、前記クランク軸92aと、該クランク軸92aの中央部から突出する突起に一端側が回転自在に連結され、他端側が摺動軸57の下端部に回転自在に連結された連結片92bと、を備えている。これにより、クランク軸92aの回転によって摺動軸57が上下動する。このようにして、把持部60は負荷付与部30の負荷に比例する力によって正面方向を向くように回転付勢されている。そして、把持部60を昇降揺動部材50に対して初期状態である略正面方向から外側水平方向へ回転付勢力に抗して軸回転することにより、摺動軸57が昇降揺動部材50に対して下方向に摺動し、前記クランプにより連結されたウェイト31が引き上げられる。
以下、このトレーニング器具1を用いたトレーニング方法について、図1及び図2に基づき説明する。
まず、使用者の筋力や目的等に適した負荷に合わせて適切な重量のウェイト31となるように、適切な枚数の前記板状プレートをクランプにより連結する。そして、使用者は、正面を向いて座席11に着座し、足裏が床面に接地するように座席11を適切な高さに調整して固定する。さらに、座席11に着座した使用者の大腿部の上面と接する程度に大腿部押え部21を適切な高さに調整して固定する。なお、使用者は、背中に適切なアーチを作りながらトレーニングを行う。
次に、使用者は立ち上がり、正面方向を向いた各把持部60の初期状態に合わせ、手の甲を正面方向に向けて、親指を除く手の指を手握部61に掛け、手の甲や手首の裏が手裏当て部62に当たるようにして、把持部60をそれぞれ把持する。そして、把持部60を上方に伸ばした手で把持しながら、又、把持部60を下方に引っ張りながら座席21に正面方向を向いて着座する。
次に、使用者は、負荷付与部30の負荷に比例した力によって把持部60が正面方向を向くように回転付勢される力に抗して、両上腕を外側に捻り、各把持部60を昇降揺動部材50に対して外側水平方向に軸回転させて、各把持部60を把持した手の甲をそれぞれ正面方向より外側に向ける。この「かわし動作」のポジションをとることにより、屈筋と伸筋とが共に「弛緩」して肩や腕がリラックスした状態になる。又、負荷付与部30の負荷により把持部60が上方向に付勢されており、肩甲帯付近等の筋肉が適度に「伸張」される。
次に、使用者は、適度に「伸張」された肩甲帯付近等の筋肉が「反射」を引き起こすように、負荷付与部30の負荷に抗して両腕を屈曲し筋肉を「短縮」させて把持部60を引き下げる。このとき、さらに上腕を外側に捻る「弛緩」と「伸張」の動作を加えながら、両手で把持部60を引き下げる。この上腕を外側に捻る動作によって各把持部60を昇降揺動部材50に対してさらに外側水平方向に軸回転することにより、ウェイト31を引き上げることになり、両腕を引き下げる初動作における負荷が減少する。このように、両腕を屈曲して把持部60を引き下げて筋肉を「短縮」させるとき、さらに上腕を外側に捻ることによって、「弛緩」と「伸張」の動作を加えながら適切な「短縮」のタイミングを出現させることより、各筋肉群が「弛緩−伸張−短縮」のタイミングを得て、連動性よく動作を行うことができる。
又、使用者は、両腕を屈曲して把持部60を引き下げるとき、各昇降揺動部材50が正面方向を向くように回転付勢される力に抗して、各昇降揺動部材50がそれぞれ外側を向くように両腕を外側に漸次広げる。昇降揺動部材50が正面方向を向くように回転付勢される力は位置Pと昇降揺動部材50との距離に略逆比例するので、両腕を屈曲させて把持部60を引き下げることに伴い、両腕を外側に広げることに対する抗力が減少する。そのため、両腕を屈曲させて把持部60を引き下げるとき、使用者は両腕を外側に広げるように略一定の筋力を出力させることにより、把持部60を引き下げながら、両腕を漸次外側に広げる動作を滑らかに行うことができ、筋の共縮を防ぐことが可能となる。
次に、使用者は、各把持部60を略肩部の高さまで引き下げた後、負荷付与部30の負荷による各付勢力に従いながら、上腕を内側に捻り両腕を内側に閉じながら両腕を伸ばすことにより、手の甲を正面方向に向けて把持部60を手でそれぞれ把持しながら着座した状態にゆっくりと戻す。これにより、トレーニングの1サイクルが終了する。そして、このトレーニングを適切な回数のサイクルだけ繰り返す。
以上のように、トレーニング器具1は、初動負荷トレーニング(登録商標)により肩部や背部の筋肉等に対するトレーニングを適切に行うことが可能なものである。ここで、初動負荷トレーニングとは、「反射の起こるポジションへの身体変化及びそれに伴う重心位置変化等を利用し、主働筋の弛緩−伸張−短縮の一連動作過程を促進させるとともに、その拮抗筋並びに拮抗的に作用する筋の共縮を防ぎながら行うトレーニング」と定義されるものであり、最後まで負荷を与えて筋肉の緊張状態(硬化)を伴いながら筋肉を肥大化する終動負荷トレーニングとは全く異なるトレーニングである。初動負荷トレーニングは、負荷を与えるポイント、負荷を解き放つポイントと角度、リズム、筋出力の連続性など全体としての動作イメージを把握してトレーニングを行うことが必要であり、現段階での身体のバランスや部分的硬化等によって適切な動作やフォームを取ることが困難であるという問題があるが、このトレーニング器具1により理想的な一連動作やフォームを伴ったトレーニングが容易に誘導される。
このトレーニング器具1を用いた初動負荷トレーニングによって、「中心部(身体根幹部)から末端部への分節間の力伝達」、すなわち、自らは伸びようとせず縮む特性を持つ人体の筋を弛緩させリラックスした状態とし、感覚受容器である筋紡錘・腱器官に適切な負荷を与え、適度に筋を伸張したところから、あるいは受動的に伸張されたところから筋が短縮する時の力発揮を誘発し、瞬時、連続性をもって負荷が漸減することにより、共縮を起こさないのは心筋だけと言われてきた人体の他の筋が心筋のように共縮を起こすことのない活動状態を得ることができ、神経筋制御を促進・発達させることが可能となる。
このトレーニング器具1を用いた初動負荷トレーニングは、当該トレーニング器具1の負荷を利用して筋肉に反射を起こし、本来働かなければならない筋肉がうまく働き、筋肉と神経の機能を高めるトレーニングであり、弛緩した筋肉にタイミングの良い伸縮、短縮を促すための触媒として負荷を用いている。そして、このようなトレーニングによって、弛緩−伸張−短縮の一連動作の促進が図られ、さらに共縮が防止されることにより、神経と筋肉の機能や協調性を高め、筋肉痛や疲労など身体への負担が少なく、筋肉の硬化を伴うことなく、柔軟で弾力性の富んだ筋肉が得られることからことができる。又、強制的な心拍数や血圧の上昇が少なく有酸素的に代謝を促進させることにより、糖尿病、高血圧など生活習慣病の予防や靭帯損傷、骨折等の治癒促進に有効であるとともに、神経・筋肉・関節のストレスの解除、老廃物の除去等、身体に有益な状態を作り出すことができる。
なお、本発明に係るトレーニング器具は、本発明の実施の形態として示したトレーニング器具1に限定されるものではない。例えば、負荷付与部30は、ウェイト31の重量により負荷を付与するものの他に、電磁力、油圧、空気圧等を用いて負荷を付与するものであってもよい。そして、負荷付与部30に電磁力、油圧、空気圧等を用いた場合には、負荷付与部30を枠組20の上部に設け、方向転換案内車70を省いてもよい。又、トレーニング器具1は使用者が着座部10に着座してトレーニングを行うものであるが、使用者が立った状態でトレーニングを行うものであってもよい。ただし、使用者が着座部10に着座してトレーニングを行うようにすることにより、トレーニング器具1の全高が低くなり、天井高の低いトレーニング室等にも設置することができるとともに、使用者の身長よりばらつきの少ない使用者の座高等に基づいてトレーニング器具1を設計することができる。
又、上記実施の形態においては、枠組20に着座部10、負荷付与部30、案内支柱40、方向転換案内車70を取り付けたが、建物内で設置する場合には、着座部10や案内支柱40を床面に固定し、方向転換案内車70を天井に固定してもよい。このように、必ずしも1つの枠組に全ての構成要素を取り付ける必要はなく、実質的に同一の構成を採るものも本発明の範囲に包含されるものである。従って、この実施例で言うところの枠組20とは、建造物の構成部材、床面等の相互に不動の関係にある構造物をも意味するものである。
本発明の実施の形態に係るトレーニング器具1の概略外観を示す斜視図である。 図1に示した初期状態から把持部60を下方に移動させた状態を示すトレーニング器具1の概略外観を示す斜視図である。 昇降揺動部材50の構成を示す概略斜視図である。 トレーニング器具1の左上部を示す部分概略斜視図である。
符号の説明
1 トレーニング器具
10 着座部
20 枠組
30 負荷付与部
31 ウェイト
40 案内支柱
50 昇降揺動部材
57 摺動軸
60 把持部
70 方向転換案内車
80 引張部材
90 負荷伝達部
91 回転伝達部
92 クランク機構部

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  1. 使用者が軸に与える回転運動をチェーン、スプロケット、及び傘歯車を介して伝達する回転伝達部と、
    該回転伝達部により伝達された回転運動を、一端が負荷の大きさを自在に調整することができる負荷付与部に連結された引張部材の他端側と連結し前記軸と平行に位置する摺動軸の上下運動に変換するクランク機構部と、を具備し、使用者が与える前記軸の回転運動に前記負荷付与部の前記負荷を伝達する負荷伝達部を備え、
    前記クランク機構部は、前記回転伝達部により伝達された回転運動によってクランク軸が回転することにより、該クランク軸に一端側が回転自在に連結され、他端側が前記摺動軸の下端部に回転自在に連結された連結片を介して前記摺動軸を上下動させることを特徴とするトレーニング器具。
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