JP2007307402A - 筋力強化装置及びこれを用いた筋力の強化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各スポーツ種目等毎の動作様式に合せた力の出し方を、使用者に確実に修得させ得る筋力強化装置及び方法を提供する。
【解決手段】使用者に所定の負荷を与えることにより筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行うための装置であって、使用者から掛けられる力が少なくとも1つの滑車を介して所定の負荷に伝達される様構成されており、滑車の少なくとも1つが、予め準備された、トレーニングを行いたいスポーツ種目等の一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性に示された、一動作の初めから動作の終了の時点までの瞬間毎の必要な力を、回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表した形状の負荷変化手段とされ、負荷変化手段が、f×r=定数なる関係より特定されて作製されるものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スポーツ種目等毎の動作様式に合わせたトレーニングを可能ならしめるための筋力強化装置、また、スポーツ選手や一般市民の筋力増強や健康管理、或いはリハビリ等に適した筋力強化装置、並びにそのような装置を用いた筋力の強化方法に関する。
スポーツ選手や一般市民の筋力増強や健康管理、或いはリハビリ等に適したトレーニング装置については、従来からゴムチューブの弾性や錘の負荷の他、油圧や電気エネルギーを利用した装置があり、例えば[特許文献1]のトレーニングマシン、[特許文献2]の電気抵抗負荷式体幹筋力トレーニングマシーン、[特許文献3]のトレーニングマシンの負荷装置、[特許文献4]の腕力トレーニング装置、[特許文献5]のトレーニング装置、等が知られている。
ところで、最近のスポーツ医学や運動生理学の進歩に伴い、従来のトレーニング装置では、真に有効なトレーニングが実現されないことが徐々に明らかとなりつつある。すなわち、いわゆる終動負荷トレーニングマシンを使用するトレーニングを重ねるほど、関節の可動域を制限して動きが鈍くなるほか、疲労、事故などを招くことにも繋がる、というものである。ここで、いわゆる終動負荷トレーニングマシンとは、例えばゴムチューブを引張って投球フォームを練習するトレーニングマシンやばね弾性を利用するマシン等、動作の初期状態の負荷は小さく、動作の進行につれて負荷が大きくなり、動作の最終状態に到達したときの負荷が最大となるトレーニングマシンをいう。又終動負荷とは、例えばゴムチューブを引張るような場合、チューブの負荷である張力や反発力は動作の初めが弱くて次第に強くなり最後に最も強くなるが、こうした負荷のかかり方をいう。反対に初動負荷とは、動作の最初に力が掛り、その後徐々に負荷が軽くなって行く様な負荷特性をいう([非特許文献1]参照)。
さらに、例えば水泳では水を掻き終えるその瞬間に力を最大限発揮する必要がある一方、投球動作では動作の初めに力を最大限発揮し、球を離した後は力を抜いてゆく、と言うように、各スポーツ種目等毎にその一動作中における力の出し方は異なっており(以下、「動作様式の特異性」という)、トレーニング装置についてもその動作特性に従った負荷特性を有しているのが望ましい。
ところが、従来のトレーニング装置では、一動作中に得られる負荷は全て一定であるか、或いは線形性を有する程度にすぎず、現在に至る迄の間、各スポーツ種目等の特異性に直接対応して、適宜負荷の特性を変えることのできる装置は提供されていなかった。この点につき、先に列記した公報等を例に以下説明する。
まず、トレーニング装置に係る従来技術としては、先に説明した通り弾性や錘の重みを用いたものの他、油圧を用いたもの[特許文献1]、また電気を用いたものも存在する[特許文献2、特許文献3]。油圧又は電気による場合、油圧又は電気エネルギーを用いて人工的に発生させた負荷を利用することができる。
しかし、これらは一定負荷或いは等粘性負荷でもってトレーニング可能であることを特徴としているところ、換言すれば終動負荷までもが大きいこととなり、トレーニングどころでははく、チューブマシン等と同様却って筋肉に悪影響を及ぼす虞がある。さらに、従来のような直線的な負荷のかかり方だけでは、あらゆる動作様式の特異性に対応できない場合が殆どである。
次に、終動負荷が大きいことによる弊害を認識し、これを解決したトレーニング装置も存在しており、例えば[特許文献4]又は[特許文献5]に開示されているようなものが挙げられる。
しかし、専ら、動作の最終段階において終動負荷が最大となるいわゆるゴムチューブマシン等の終動負荷トレーニングマシンの弊害を除去することを目的とするものにすぎない。
その他、関節角度に関係なく、全可動域で使用者に均一に負荷をかけることを目的として構成されたトレーニング装置も存在する。[特許文献6]に例示される様に、これらは全て、負荷となる錘を引き上げる索条を巻き上げるために用いられるカム或いは滑車を真円形状から適宜変形させたものを利用している。
しかしながら、これらの装置は、全可動域で同じように負荷を与えることを目的とするものであり、必然的に終動負荷が残るものである。畢竟、これらの装置は、動作様式の特異性に着目して構成されたものでないことが明らかである。
このように、今まで、各スポーツ種目等の特性に考慮して設計されてトレーニング装置は存在しなかったのである。
又最近では、リハビリテーションや高齢者の筋力維持を目的として上記の各種トレーニング装置を利用する例も存在するが、この場合であっても同様に、使用者により効果的なリハビリテーション又は筋肉の強化運動を行なわせるには、使用者毎の事情に応じて適切な負荷特性が実現されることが求められている。
特開2000−176045号公報 特開2002−17887号公報 特開2000−14825号公報 特開平10−137360号公報 特開平10−113405号公報 米国特許第4,387,893号公報 「勝ちにいくスポーツ生理学」、根本勇著、株式会社山海堂刊、1999年9月30日発行
従って本発明は、より早く力の出し方を修得し、より早く各種目において高レベルに達すること、或いは効率良くリハビリを実施することを目的とするものである。
即ち、本発明は、“動作のどの段階でパワーを集中させるべきか、またどの段階で力を出さない方が良いのか”と言うような、一動作中におけるパワーの出力特性その他の各スポーツ種目等毎の動作様式に合わせた力の出し方を、使用者に容易かつ確実に修得させることが可能であって、しかもあらゆるスポーツ等の動作様式の特異性に対応した筋力強化装置を提供することを課題とするものである。
又本発明によりあらゆるスポーツ等の動作様式の特異性に応じた力の出し方を覚えさせ、今まで努力しても結果の出ない思いをしていたアスリートに、効率の良い力の出し方を覚えさせるのを実現することも本発明の目的である。或いはまた、これからスポーツ等を始める人に効率良く、客観的に上達法を教授することも本発明の目的である。どこで力を掛ければよいか、掛けどころを体に覚え込ませることができれば、不要な力を掛けずに済み、総合的に効率良く、必要なときに力を発揮させることが出来る。
本発明者は、上記課題を解決し得る筋力強化装置を得るべく鋭意検討を重ねた結果、「一動作の始めから終わりまでを、後に詳述する負荷変化手段の回転或いは所定範囲の角度変位に置き換えて表わすと共に、使用者に掛かる負荷の変化を、回転モーメントの変化即ち負荷変化手段の回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表現する」と言う思想に到達し、これを用いて以下の構成からなる筋力強化装置とすることにより上記課題を解決可能なことを見い出し、本発明を完成した。
上記課題を解決可能な本発明の筋力強化装置は、(1)使用者に所定の負荷を与えることにより筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行うための装置であって、使用者から掛けられる力が少なくとも1つの滑車を介して前記所定の負荷に伝達される様構成されており、前記滑車の少なくとも1つが、予め準備された、前記トレーニングを行いたいスポーツ種目等の一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性に示された、前記一動作の初めから動作の終了の時点までの瞬間毎の必要な力を、回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表した形状の負荷変化手段とされ、前記負荷変化手段が、f×r=定数(但し、fは力、rは負荷変化手段の回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離)なる関係より特定されて作製されることを特徴とするものである。
本発明によれば、例えば、下記実施例に示す通り、大腰筋その他の体幹筋群の強化を行なうための装置であって、使用者が座った状態の儘運動出来るようにするためのシートと、上記シートに座った上記使用者が行なう下肢を上げる運動を所定の負荷に伝達するための負荷機構と、上記負荷機構に機械的に接続され、上記負荷機構から上記使用者の運動エネルギーを受ける負荷とを備え、上記負荷機構は、上記使用者の大腿部前方に当接させ、上記使用者からの力を受けるパッドと、上記パッドを結合するアームと、上記アームを上記シートに対し回転自在に支持するための回転軸と、からなっており、上記使用者が下肢を上げて上記負荷機構を上記回転軸を中心に角度変位させることによって、上記使用者からの力が上記負荷に伝達される様構成されるもの等が実現される。
ここで、上記アームには、さらに、上記使用者の爪先又は足の甲に当接させ、上記使用者からの力を受ける第2のパッドが、所定の延長部材を介して結合されていても良い。
なお、上記の筋力強化装置においては、前記負荷は、上記負荷機構からの力が少なくとも1つの滑車を介して伝達される錘からなっており、上記滑車の少なくとも1つが、上記使用者が下肢を上げる運動の一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性に示された、上記一動作の初めから動作の終了の時点までの瞬間毎の必要な力を、回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表した形状の負荷変化手段とされていることが好ましい。
さらに、上記課題を解決可能な本発明の筋力強化方法は、(2)負荷の増減の変化により使用者に筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行わしめる方法であって、
前記トレーニングを行いたいスポーツ種目等の一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性を予め準備しておき、前記出力特性に示された、前記一動作の初めから動作の終了の時点までの瞬間毎の必要な力を、回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表した形状の負荷変化手段を、f×r=定数(但し、fは力、rは負荷変化手段の回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離)なる関係を用いて特定して作製し、この負荷変化手段を装着した、使用者に所定の負荷を与えることにより筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行う所定のトレーニング装置を用いて、前記使用者に前記出力特性に沿った負荷の増減の変化を与えながら運動させることを特徴とするものである。
本発明(1)の筋力強化装置は、様々なスポーツ種目等のトレーニングに利用可能である。例えば、本発明の筋力強化装置は、水泳のプル(手で水をかく)動作のように、水をキャッチしてから徐々に筋出力が大きくなり、動作の中盤から終盤に筋力発揮のピークを迎えた後、最終的に一動作の終了時点においては筋出力は殆ど生じていない、という様な筋力の発揮特性を一動作期間中において必要とする種目や、反対に、ピッチングをはじめとする初動負荷の大きい種目等のトレーニングに利用可能である。その他、本発明の筋力強化装置は、けが人等のリハビリにも応用可能である。
従来知られた殆どのトレーニング装置では、一動作中に得られる負荷は一定或いは線形比例で漸増するものであるところ、本発明の筋力強化装置に用いられる負荷変化手段では回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離に応じて使用者に掛かる負荷(例えば錘の引張りトルク)が変化するため、動作様式の特異性に対応し、各種目毎の出力特性に合ったトレーニングを実施出来る。必要に応じて種々の形状の負荷変化手段を設計・作製することにより、使用者に掛けられる負荷はどうとでも可変できる。
本発明に関しては、負荷変化手段を装備するトレーニングマシン等の用途や形態等に何ら影響を受けず、またこれらより何の限定をも受けないため、適用の可能性は限り無く大きいものである。
本発明において、「負荷」とは、使用者にある一定の抵抗を与えて筋肉の鍛錬を行うものをいい、上下に昇降する錘もこれに含まれる。これには、例えば、油圧により一定の負荷を発生するトレーニング装置であればその油圧によって得られた抵抗力、電気ブレーキにより一定の負荷を発生するトレーニング装置であればその電気ブレーキをオン状態にしたときに得られる抵抗力、またパウダクラッチにより一定の負荷を発生するトレーニング装置であれば励磁コイルに入力電流が通じている状態に得られる抵抗力、等が挙げられる。
本発明において、「負荷の増減の変化」とは、トレーニング装置の使用者にある抵抗が生じている、いわゆる負荷の「オン」状態、反対にトレーニング装置の使用者に抵抗が生じていない、いわゆる負荷の「オフ」状態のほか、負荷が時間が経つのに応じて漸増又は漸減する状態をも含むものとする。
本発明において、「錘」とは、市中のスポーツクラブ等に設置されているトレーニングマシンに見られる、いわゆる”ウェイト”と通称されているもの等の他、人工の錘、或いはトレーニング装置の使用者自身を含めた人間の体重をも言うものとする。
本明細書において、錘の「上下」とは、鉛直方向成分のみからなり、鉛直方向に上下させることを言う以外に、鉛直成分の他水平成分をも含み、斜め方向に昇降することも含まれるものとする。
本発明において「出力特性」とは、ある特定のスポーツ種目等において、その一動作期間中に発揮すべき力の出し方の理想状態、或いは標準的な状態を表わすものを言う。
本明細書において「回転」とは、一回転即ち360°回転する場合のほか、所定範囲の角度変位をも指し示すものとする。
本明細書において「下肢」とは、腰から下の脚部分全体を指し示すものとする。
本発明において「筋力強化装置」には、「トレーニング装置」或いは「トレーニングマシン」の概念が当然に包含されるものとする。尚、上記「筋力強化装置」、「トレーニング装置」又は「トレーニングマシン」は何れも、スポーツ選手の筋力トレーニングだけでなく、一般市民の健康増進や負傷者及び高齢者等のリハビリテーションにも利用し得ることは明白である。従って、本明細書中で「トレーニング装置」等とあっても、これらの語によって、本発明の装置の用途は限定されないものとする。
本発明において「負荷変化手段」とは、下記実施形態及び実施例に例示する様な、負荷が様々に変化する装置或いは器具を指し示すものとする。
本明細書において「作用線」とは、力の作用点から力の働く方向に引いた線分を両側に無限に伸ばした直線を指し示すものとする。
本発明において「負荷機構」とは、使用者からの力を、負荷に作用する力に変換する機械的構成を言い、下記の実施例に示した構成のほか、使用者からの力を最適な状態で負荷変化手段に伝達する装置或いは器具を指し示すものとする。
本発明の筋力強化装置を利用することにより、使用者にあらゆるスポーツ等の動作様式の特異性に応じた力の出し方を覚えさせることが出来る。それゆえ、今まで努力しても結果の出ない思いをしていたアスリートに、効率の良い力の出し方を覚えさせることができる。一方、これからスポーツ等を始める人にも、効率良く上達法を教授することが可能となる。
また、本発明の筋力強化装置を利用することにより、使用者自身の体に、“どこで力を掛ければよいか”という力の掛けどころを覚え込ませることができる。これにより、使用者は、必要なときだけに力を発揮することが出来る様になる。それゆえ、使用者は所望の筋肉の強化運動を効率良く実施出来、無駄な力を費やさずに済む。
本発明の筋力強化装置は、上記したスポーツ選手等の筋力トレーニングに限らず、リハビリへの応用等、種々の分野に適用可能であり、その可能性は無限に広がっている。すなわち、本発明によれば、使用者毎の事情に応じて負荷変化手段を調製することにより、使用者に効果的なリハビリテーション又は筋肉の強化運動を行なわせることが出来る。
例えば、下記実施例に記載の様に、高齢者に、歩く動作に必要な筋肉をトレーニングさせる様な場合であっても、終動負荷が少なくなる様負荷変化手段を調製することによって使用者の関節に掛かる負担や血圧の上昇を軽減或いは抑制することができる。
又本発明を、麻痺患者の上下肢等のリハビリテーションに利用する場合では、例えば終動負荷が残る様負荷変化手段を調製し、使用者の神経や筋肉に刺激がより多く行き渡る様にすることで、本発明を麻痺患者に対するいわゆる促通療法に役立てることも出来る。
尚、形状が異なる複数の負荷変化手段を準備しておき、種目毎に切り替えて利用するような形態も考えられる。
発明を実施するための形態
次に、添付図面に基づき、本発明につき詳細に説明する。
本発明の説明に当たっては、先ず、図1〜図7に示す基本的な例を用いて本発明の基本動作原理につき説明したのち、実際にこの原理を適用して構成した筋力強化装置の一実施例につき図8〜図14に基づき説明する。図1〜6は本発明の基本動作原理を示す図、図7は本発明の別の実施形態を示す図である。
[基本動作原理]
はじめに、簡単な例を用いて、連続した一つの動作において負荷が様々に変化する装置について考える。
まず、図1Aに示す構成の装置に基づいて以下説明する。図1Aに示す装置は、半径Rの円形の滑車S1と円形でない滑車S2を同軸上(A)に配置し、滑車S2から索条Cを使って垂らした錘Wを、滑車S1側に巻回された別の索条を引っ張ることによって引き上げる装置である。
錘Wによる荷重をF、滑車S1の索条Cを引く力をfとし、Fが働く作用線と滑車S2の軸Aとの距離をrとしたとき、二つの滑車の同心軸Aにおけるモーメントを考えると次の通りとなる。尚、ここでいう距離rは勿論最短距離のことであり、滑車S1の回転中心点から力Fの作用線に対する垂線上の距離のことをいうものとする。以下の各説明でも同様である。
F×r−f×R=0・・・・・・・・・・(式1)
f=(F×r)/R・・・・・・・・・・(式2)
ここで、FとRは一定であるので、錘Wを引上げる力fはrの値によって変化することがわかる。そこで、今度は滑車S2の形状とrの関係について考える。
以下、図1Bに示す通り、滑車S2の代わりに例えば長さLの棒Bに錘Wをつけた装置について考える。
初期状態を図1B−1に示した状態とすると、その時軸Aから荷重Fが働く作用線に対する垂線上の距離rは0となる。
一方、図1B−2に示す通り、力fを加えることによって棒Bが軸Aの周りを角度θ回転した状態では、r=L×sinθとなるので、棒の初期状態からの回転角θと、そのときに釣り合う力fとの関係は図1Cのようになる。
f=(F×L×sinθ)/R (0°≦θ≦180°)・・・(式3)
次に、図2Aに示す通り、滑車S2の代わりに長さLの棒B1,B2を軸Aを中心に120°の角度を挟んで固定したもの(以下、この様に滑車S2に代る構成物として準備されたものを負荷変化手段という)について上と同様に考える。図2A−1に示す通り、棒1が鉛直下方向にあるときを初期状態とする。負荷変化手段(B1,B2)を初期状態から反時計回りに120°回転させた状態を図2A−2に示す。
図2A−3に示す通り、負荷変化手段(B1,B2)を初期状態から反時計回りに150°回転したとき、索条Cは棒B2にも掛かることがわかる。さらに負荷変化手段(B1,B2)が反時計回りに回転して図2A−4に示す状態になったとき、棒B1とB2の間に掛かった索条Cには、それぞれTとT’の力が働くこととなる。ここで、TとT’は同一作用線上の逆方向の力であるため、軸A周りのモーメントの釣り合いには影響を及ぼさない。
従って、負荷変化手段(B1,B2)が反時計回りに150°以上回転したときには、棒B1による影響を無視し、棒B2の鉛直下方向からの角度θ’の位置に棒B2一本があるのと同様に考えれば良いことになる。よって、棒B1の回転角θとfとの関係は図2Bのようになる。
0°≦θ≦150°のとき
f=(F×L×sinθ)/R・・・・・・・・・・(式4)
150°≦θ≦300°のとき
f=(F×L×sinθ’)/R・・・・・・・・・・(式5)
今度は、図3Aに示すように、長さLの棒B1と長さ2Lの棒B2を、軸Aを中心に60°の角度を挟んで固定したものについて同様に考える。図3A−1に示す通り、棒B1が鉛直下方向にあるときを初期状態とする。図3A−2に示す通り、負荷変化手段(B1,B2)を初期状態から反時計回りに90°回転したとき、索条Cは棒B2にも掛かることがわかる。負荷変化手段(B1,B2)がさらに反時計回りに回転して図3A−3に示す状態になったときには、図2の例同様、棒B2の鉛直下方向からの角度θ’の位置に棒B2一本があるのと同様に考えれば良いことになる。よって、棒B1の回転角θとfとの関係は図3Bのようになる。
0°≦θ≦90°のとき
f=(F×L×sinθ)/R・・・・・・・・・・(式6)
90°≦θ≦240°のとき
f=(F×2L×sinθ’)/R・・・・・・・・・・(式7)
このように、棒Bの長さと、複数本の棒Bを互いに固定する角度とを種々組み合わせて構成した負荷変化手段を用いれば、連続した一つの動作において負荷を様々に変化させることができる。
ただし、上記各例では錘Wが水平方向に動くため、錘Wが揺れることが考えられる。そこで、以下では錘Wが水平方向に動かないようにするために滑車S1とS2を入れ替えた場合について考えてみる。
図4Aに示す通り、軸A周りのモーメントの釣り合いを考えると、
f×r−F×R=0・・・・・・・・・・(式8)
f=(F×R)/r・・・・・・・・・・(式9)
となり、今度はfが1/rの値によって変化することになる。そこで、また滑車S2の代わりに長さLの棒Bを装備した場合について考える。尚簡単のため、以下の説明及び図面では滑車S1(及び距離R)については省略されている。
図4B−1に示す通り、棒Bが鉛直上方向にあるときを初期状態とする。しかしながらこの場合、軸Aから荷重Fが働く作用線に対する垂線上の距離rが0となり、fが定義されない値となるため、何らかの方法で棒Bに少し角度をつけてやる必要があることに注意する。
一方、図4B−2に示す通り、力fを加えることによって棒Bが軸Aの周りを角度θ回転した状態では、r=L×sinθとなるので、棒の初期状態からの回転角θと、そのときに釣り合うfとの関係は図4Cのようになる。
f=(F×R)/(L×sinθ) (0°<θ<180°)
・・・・・・・・・・(式10)
次に、図5Aに示す通り、滑車S2の代わりに長さLの棒B1,B2を軸Aを中心に120°の角度を挟んで固定したものについて上と同様に考える。
図5A−1に示す通り、索条Cの一端を棒B2に結び付け、その索条Cを引っ掛けた棒B1が鉛直上方向にあるときを初期状態とする。負荷変化手段(B1,B2)を初期状態から反時計回りに120°回転させた状態を図5A−2に示す。このときも、図2の例同様、棒B2による影響は無視できる。図5A−3に示す通り、負荷変化手段(B1,B2)が初期状態から反時計回りに150°回転したとき、索条Cは棒B1から丁度外れることがわかる。さらに負荷変化手段(B1,B2)が反時計回りに回転して図5A−4に示す状態になったときには、図2の例同様、棒B2の鉛直上方向からの角度θ’の位置に棒B2一本があるのと同様に考えれば良いことになる。よって、棒B1の回転角θとfとの関係は図5Bのようになる。
0°≦θ≦150°のとき
f=(F×R)/(L×sinθ)・・・・・・・・・・(式11)
150°≦θ≦300°のとき
f=(F×R)/(L×sinθ’)・・・・・・・・・・(式12)
さらに、図6Aに示すように、長さLの棒B1と長さ2Lの棒B2を、軸Aを中心に60°の角度を挟んで固定したものについて同様に考える。図6A−1に示す通り、棒B1が鉛直上方向にあるときを初期状態とする。図6A−2に示す通り、負荷変化手段(B1,B2)を初期状態から反時計回りに90°回転したとき、棒B1から丁度、索条Cが外れることがわかる。負荷変化手段(B1,B2)がさらに反時計回りに回転して図6A−3に示す状態となったときには、図2の例同様、棒B2の鉛直下方向からの角度θ’の位置に棒B2一本があるのと同様に考えれば良いことになる。よって、棒B1の回転角θとfとの関係は図6Bのようになる。
0°≦θ≦90°のとき
f=(F×R)/(L×sinθ)・・・・・・・・・・(式13)
90°≦θ≦240°のとき
f=(F×R)/(L×sinθ’)・・・・・・・・・・(式14)
以上の基本動作原理に従い、本発明によれば、連続した一つの動作において負荷が様々に変化する装置を提供することが可能になる。
上の説明では、負荷変化手段の一例として円形でない滑車や棒の組合せを列挙したが、負荷変化手段については上記構成のものに限定されず、三角、四角その他の多角形或いは、例えば次の様なプロセスで調製される変形形状のものとすることができる。
以下、図7に基づいて本発明に係る負荷変化手段の形状を決定するプロセスの一例につき説明する。ここで、図7Aは負荷変化手段の形状を決定する手法の一例を示す図、図7Bは或る一定の動作を行なう際に求められる理想的な力の発揮の仕方の一例を示す出力特性図、図7Cは図7Bの出力特性に合わせて負荷変化手段を作成した一例を示す図である。
i)当該種目の出力特性を把握
まず、ある特定の種目に関するスポーツ選手のトレーニングを行うのであれば、トレーニングの対象となるスポーツ種目の出力特性を把握する。一方、トレーニングマシンを用いてある特定の筋肉を鍛えるのであれば、各トレーニングマシンにおいて使用者が力を渾めるべき最適なポイント及びその前後で使用者が発揮すべき力の特性を把握する。ここで、数ある種目の中では、未だその一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性の態様が明らかにされていないようなものもあるが、この場合は運動生理学や運動力学(バイオメカニクス)等の研究結果を活用して、出力特性の様子を明らかにしておく。或いは、書籍等から見つけてきても構わない。いずれにしても、一動作中における標準的なものであれば好適である。
ii)出力特性に合わせて負荷変化手段を作製
次に、把握した出力特性に合わせて、負荷変化手段の製作に取り掛かる。
図7Aは、負荷変化手段の形状を特定する手法の一例を示すものである。これは、半径Rの滑車を用いて所定質量の錘W(このとき索条Cに生じる力はF)を持ち上げる際、この滑車と同軸に連結された負荷変化手段2の外径(或いは距離)に対応して必要な力(トルク)の大きさも異なると言うことを示すものである。例えばR=10cm、F=25kgwとした場合、このときの関係式は10(cm)×25(kgw)=f×r (fは力(kgw)、rは負荷変化手段の回転中心から荷重Fが働く作用線に対する垂線上の距離(cm))となる。図7Aに示す例では、使用者に掛かる負荷が変化する態様は図4で説明した基本動作原理の通りである。
上記構成及び関係式を利用することにより、連続した一動作中のある瞬間に必要な力に対応する負荷変化手段の外径(回転中心から外周までの距離)を導き出すことが出来る。従って、負荷変化手段2の形状は、出力特性中の瞬間毎に必要な力に対応する負荷変化手段の回転中心から外周までの距離を一動作の初めから終了迄逐次求めることにより特定出来る。このとき、一動作の初めから終了までを、負荷変化手段2の0〜360°の角度範囲とみるか、或いは所定の角度範囲とみるかは、負荷変化手段2を適用するトレーニング装置の構造等に応じて適宜選択し得る事項である。
例えば、図7Bに示す出力特性は、動作の初期に負荷が掛かり、後半にかけて負荷が徐々に抜けて行くことを示しているが、これを負荷変化手段として表したものが図7Cである。このような出力特性は、跳躍や投てき或いはピッチング等、初動負荷の大きい種目や運動に当てはまるものである。図7Cの例では、一動作の初めから終了までを負荷変化手段2の0〜360°の角度範囲と見ている。
尚、図7Aに示す例では、負荷変化手段2に巻回された索条は負荷変化手段2の外周上を追従する様構成されている。又図7Bに示す出力特性は、図7Cに示す形状の負荷変化手段でなくとも実現することが出来る。例えば、図1〜図6を用いて説明した上記実施形態の考え方に即して組み合わせた棒等からなる負荷変化手段によっても図7Bに示す出力特性を実現出来る。
iii)マシンに取付
上記手法により作成した負荷変化手段を、例えば市中のスポーツクラブ等に設置されているトレーニングマシンや、後に[実施例1]として紹介する様な筋力強化装置に適用する。これにより、連続した一つの動作において負荷が様々に変化する装置を提供することができる。なお、負荷変化手段の適用の仕方としては、従来装置において負荷となる錘を引上げるために備えられている滑車に代えて、或いはこれと同軸上に、所定の取付角度で負荷変化手段を装着すれば足りる。また、負荷となる錘を引上げる索条に直接、所定の取付角度で負荷変化手段を接続し、負荷変化手段を用いて錘を引上げる様にしてもよい。
このように、上記手法によれば、トレーニングの対象となるスポーツ種目や筋肉の種類に適切な負荷変化手段を、特別な経験等を要することなく、容易かつ正確に作製することが可能となる。無論、これを用いたトレーニング等の実施も容易であるほか、その効果も抜群である。
次に、上述した本発明の基本原理を適用して構成した筋力強化装置の一実施例につき、図8〜11に基づき説明する。
図8は本発明の筋力強化装置の一実施例を示す斜視図、図9〜11は図7の筋力強化装置の使用状態を示す図、側面図及び正面図である。
本実施例は、スポーツ選手の筋力トレーニングや、負傷者及び高齢者のリハビリテーション等を目的として、腰椎、骨盤及び大腿骨を結ぶ大腰筋や腸腰筋等の体幹深部の筋群(体幹筋群)のほか、脛の部分にある前脛骨筋の強化を容易に実施出来、かつ簡素な構造の筋力強化装置を提供するものである。
ここで、大腰筋は身体を支えるとともに、基本的な運動を行う際の最も基本的な働きを担っていることが最近明らかになったものであり、近年、強化の必要性が重視されているものである。特に、大腰筋を鍛えることが転倒予防に効果的であることが明らかとなった以後は、高齢者の寝たきり予防や負傷者のリハビリテーションに適した体幹筋群の強化装置の開発が強く望まれている。又最近では、転倒を予防するためには、歩く動作、即ち膝及び爪先を上げる動作を行なう上で重要な筋肉である大腰筋と前脛骨筋の双方を鍛えることが有用との見解も出されている。
ところが、従来知られた筋力強化装置には、大腰筋等の体幹筋群の強化に適したものがほとんど無く、又提案中のものであっても構造が複雑であるほか、トレーニング時の姿勢が不自然なもの(特開2004−147908号公報)や、使用者に与える負荷が存在しないもの(特開2004−73289号公報)等、適切なものがなかった。さらに、体幹筋群と前脛骨筋の強化を一動作で同時に効率良く行なうことの出来る筋力強化装置は、これまで一切提供されていなかった。
そこで本実施例は、体幹筋群の強化を容易に実施出来るほか、必要に応じて前脛骨筋の強化も同時に行なうことが出来る筋力強化装置を提供するものである。
本実施例に係る筋力強化装置は、上記実施形態で詳述した、連続した一つの動作において負荷が様々に変化する装置の基本動作原理を適用して構成したものである。
なお、レッグエクステンションやレッグカールと言われている従来知られたトレーニング装置があるが、これらは膝関節を伸ばす、或いは曲げるという動作をマシン上で行なうに過ぎないものである。従って本実施例に係る筋力強化装置は、これらとはその用途及び機能が顕著に相違する、その基本構成自体が新規かつ有用なものである。
[構成]
図8〜11に示す通り、本実施例の筋力強化装置1は、使用者Uが座った状態の儘運動出来るようにするためのシート7と、シート7に座った使用者Uが行なう腿H及び爪先T(足の甲部分も含まれる。以下同じ)を上げる運動を所定の負荷に伝達するための負荷機構3と、負荷機構3に機械的に接続され、負荷機構から使用者Uの運動エネルギーを受ける負荷とから主に構成されるものである。
本実施例では、負荷は錘Wであり、索条22,22’、負荷変化手段2並びに滑車19及び19’を介して負荷機構3に機械的に接続されている。
シート7は、本実施例の筋力強化装置1をフロアに固定する基礎となるベース11と、ベース11上端に固定された座面12と、連結部14を介して座面12底部に結合された背もたれ13と、背もたれ13背面の左右両端から前方に向かって使用者Uが掴み易い位置に突出したグリップ15とからなっている。
尚、図9に示す通り、背もたれ13は、座面12に対する連結部14の取付け位置を変更することにより、使用者Uの体格に合わせて適宜位置調節出来る様になっている。
本実施例の筋力強化装置1では、使用者Uは、下半身は腿Hと爪先Tが負荷機構3で抑えられる一方、上半身は背もたれ13とグリップ15で自ら保持出来る。それゆえ使用者は、シート7に着座した儘下肢全体を上げる運動を負荷を与えながら行なうことにより、安定した姿勢で体幹筋群及び前脛骨筋の強化を図ることが出来る。
負荷機構3は、使用者Uの腿H及び爪先Tに当接させ、使用者からの力を受ける第1及び第2のパッド4,5と、第1及び第2のパッド4,5を適宜位置に固定するために備えられた左右それぞれの第1及び第2のアーム8,9と、左右の第1のアーム8を結合するための連結部10と、左右の第1のアーム8をシート7に対し回転自在に支持するための回転軸6とからなっている。
第1及び第2のパッド4,5は、夫々の取付軸16,17の周りに例えばウレタン等からなる柔軟な層を被覆することによって構成した円筒状の部材である。
本実施例では、第1のパッド4の取付軸16はL字型に曲げられており、パッドが備えられた側と反対側の先端を第1のアーム8の上端に差し込んで固定することが出来る様構成されている。第2のパッド5は、第2のアーム9に設けられた長孔状の取付孔に取付軸17を挿通して取り付けられる。
尚、図9に示す通り、第1及び第2のパッド4,5は、その外周面に使用者Uの腿H及び爪先Tを当接させるべく、使用者Uの体格に合わせて適宜位置調節出来る様構成されている。
図8〜10に示す通り、本実施例では、左右それぞれの第1及び第2のアーム8,9は一体に形成され、側面視ハの字形をなしている。ここで、第1のアーム8は、その中央部付近がシート7の座面12下部に設けられた回転軸6に担われており、シート7の座面12下部に回転自在に取り付けられている。使用者Uが腿H及び爪先Tを上げない初期状態では、第1のアーム8は図8〜10に示す通り、側面視した状態で座面12を斜めに横切るかたちで取り付けられる。一方、第2のアーム9は、第1のアーム8の取付軸6と上端との間から、前方に向かって突出するかたちで取り付けられる。
負荷機構3に関し、本実施例では左右の第1のアーム8が連結部10により結合され、両脚分一体に構成されている。又負荷機構3から後段の、錘Wに至る迄の索条22,22’、負荷変化手段2並びに滑車19及び19’は、筋力強化装置1基当たり1組が設置される構成とされる。
即ち本実施例では、腿H及び爪先Tを上げて負荷機構3を回転運動させる構成については左右共用とされる。従って本実施例の構成では、腿Hを左右片脚ずつ上げる様な場合であっても両脚分一体に構成された負荷機構3を回転運動させることとなる。
次に、負荷機構3から負荷(錘W)に至る間の構成に付き図10及び11に基づき説明する。
まず、負荷機構3後端の連結部10は、索条22を介して、滑車19に接続されている。この索条22は、一端側が連結部10に、他端側が滑車19に接続されている。滑車19は、連結部10の鉛直上方付近に設けられ、軸20によって支持されている。又図10及び11に示す通り、滑車19と同軸上には、負荷変化手段2が備えられている。負荷変化手段2は、別の索条22’を介して、錘Wに接続されている。索条22’は、負荷変化手段2に接続された一端側から水平方向に延び、滑車19’を経て下方に延びて他端側にある錘Wに接続されている。
ここで、図10Aに示す通り、索条22に引張り力を加えない無負荷時において、索条22の他端側は、滑車19の外周に巻回されている。一方、索条22’はその一端が負荷変化手段2に連結されているだけで、索条22’が負荷変化手段2の外周に巻き取られていない状態とされる(図10A及びB参照)。従って本実施例では、連結部10を下方に移動させ索条22を引張れば、滑車19及び負荷変化手段2が初期状態(スタート点)から所定角度回転すると同時に索条22’が負荷変化手段2の外周上に巻き取られ、錘Wが上方へと引き上げられる。
負荷変化手段2は、本実施例では図10Bに示す態様で構成されており、スタート点から凡そ65°の範囲で回転可能とされる。負荷変化手段2の外径は、スタート点から徐々に大きくなる一方、最大点を通過した後は、徐々に小さくなって最大回転角度まで達する様構成されている。一例によれば、外径が最大となる点は、スタート点から凡そ10°回転した点に設定される。また外径の最大値を10とした場合、スタート点及び最大回転角度(凡そ65°回転した点)における外径は8程度に設定される。
[動作]
以下では、上記構成からなる本実施例の筋力強化装置の動作に付き説明する。
使用者Uが負荷機構3に与えた力は、索条22及び滑車19を介して、滑車19と同軸上に設けられた負荷変化手段2に伝達される。負荷変化手段2には、索条22’の一端が接続されており、負荷変化手段2が初期状態(スタート点)から所定角度回転すると同時に索条22’が負荷変化手段2の外周上に巻き取られ、錘Wが上方へと引き上げられる。従って使用者Uが負荷機構3を上げて行くときの負荷は、負荷変化手段2の外径に応じて変化する。
本実施例の場合、負荷が変化する態様は、図1で説明した基本動作原理に準じたものとなる。使用者Uに掛かる負荷特性は次に説明する通りである。
即ち、最初は軽い負荷からスタートし、使用者Uがあまり力を入れずに負荷機構3を上げて行ける様になっている。使用者Uが負荷機構3を回転運動させ易い角度範囲に差し掛かった頃には使用者Uに掛かる負荷が徐々に大きくなる。使用者Uに掛かる負荷が最大になる点を通過した後、使用者Uに掛かる負荷は徐々に小さくなり、使用者Uがあまり力を入れずに負荷機構3を最大可動範囲まで上げて行ける様になっている。
このように、本実施例の筋力強化装置1では、終動負荷が少なくなる様負荷変化手段2が形成されている。終動負荷が少ないと、使用者は最後まで力まなくて済み、無駄な力を発揮せずに済む。それと共に、本実施例によれば、使用者が最後まで力まなくて済むので、収縮させる必要のない他の筋肉までも収縮させてしまうこと(共縮)を減らし、血圧上昇等の弊害を防止出来るという更なる効果も得られる。
上記の通り、本実施例によれば、使用者は着座したまま腿及び爪先を上げる運動を行うだけで、負荷機構を介して錘を上下させる事が出来る。そのため、自然な姿勢で運動出来る。
又本実施例装置には、第1のパッドに加えて第2のパッドが更に備えられている。それゆえ、本実施例装置によれば体幹筋群と同時に前脛骨筋を鍛えることが出来、歩く動作に必要な筋肉を必要かつ十分以上に鍛えて転倒予防に資することが出来る。
その他、本実施例によれば、使用者が腿及び爪先を上げる一連の動作において負荷が様々に変化する装置を提供出来る。このとき、使用者に対する負荷の掛かり具合は、負荷変化手段2の形状を変えるだけで調整出来る。
このように、本実施例装置を利用することによって、使用者は体幹筋群のほか、前脛骨筋の強化を無理なく実施する事が出来る。
大腰筋その他の体幹筋群の強化を行う為の筋力強化装置については、上記実施例1記載の構成に限定されず、例えば次のような構成とすることも可能である。以下、図12〜14に基づき説明する。図12は本発明の筋力強化装置の別実施例を示す図であって、Aが正面、Bが左側面を示す図である。図13は図12の筋力強化装置の右側面を示す図であって、Aが負荷機構の初期状態、Bが腿及び爪先を上げて負荷機構を最大回転角度まで回転させたときの様子を示す図である。図14は負荷変化手段の一例を示す図である。
[構成]
図12及び13に示す通り、本実施例の筋力強化装置1も、実施例1同様、シート7と、負荷機構3と、負荷機構3に機械的に接続され、負荷機構から使用者Uの運動エネルギーを受ける負荷とから主に構成される。本実施例では、筋力強化装置1の構成要素は全て、フロアに固定されるフレーム21に予め組付けられている。負荷機構3に接続される負荷は錘Wであり、負荷変化手段2、索条22、並びに滑車19及び19’を介して負荷機構3に機械的に接続されている。
シート7は、下端がフレーム21に結合されたベース11と、ベース11上端に固定された座面12と、連結部14を介して座面12底部に結合された背もたれ13と、座面12底部の左右両端から上方及び前方に向かって使用者Uが掴み易い位置に突出したグリップ15とからなっている。
負荷機構3は、使用者Uの腿H及び爪先Tに当接させ、使用者からの力を受ける第1及び第2のパッド4,5と、第1及び第2のパッド4,5を適宜位置に固定するために備えられた第1及び第2のアーム8,9と、左右の第1のアーム8をシート7に対し回転自在に支持するための回転軸6とからなっている。
負荷機構3に関し、本実施例では図12A及びBに示される通り、一体整形された第1のアーム8及び第2のアーム9が1組、使用者の左側に備えられる構成となっている。即ち本実施例でも、腿H及び爪先Tを上げて負荷機構3を回転運動させる構成については左右共用とされている。第1のアーム8は、シート7の座面12の左側部に設けられた回転軸6に担われており、シート7に対して回転自在に取り付けられる。第2のアーム9は第1のアーム8前端部に結合される。
図12B及び13Aに示す通り、使用者Uが腿H及び爪先Tを上げない初期状態では、第1のアーム8は側面視した状態で座面12を斜めに横切るかたちで取り付けられる。このとき、第2のアーム9は第1のアーム8前端部から下方に延びるかたちで備えられている。
図12Aに示される通り、この実施例では、負荷機構3のほか、負荷機構3に取り付けられる第1のパッド4及び第2のパッド5についても左右共用とされる。一例によれば、第1のパッド4及び第2のパッド5は、水平方向に45〜60cm程度延びる一本の円筒状のものとして形成され、夫々の一端側が、第1のアーム8と第2のアーム9に取り付けられている。第1のアーム8又は第2のアーム9上における第1及び第2のパッド4,5の固定位置は、使用者Uの体格に合わせて適宜調節出来る様になっている。
又本実施例では、図12及び13に示される通り、第1のアーム8の取付軸6と同軸上に負荷変化手段2が設けられている。負荷変化手段2から後段の構成については次段において説明する。
次に、負荷変化手段2から負荷(錘W)に至る間の構成に付き図12及び13に基づき説明する。尚実施例1同様、負荷変化手段2から後段の、錘Wに至る迄の索条22、並びに滑車19及び19’の組み合わせは、装置1基当たり1組が設置される構成となっている。
負荷変化手段2は、索条22を介して、錘Wに接続されている。この索条22は、負荷変化手段2に接続された一端側から上方に延び、滑車19及び19’を経て下方に延びて他端側にある錘Wに接続されている。滑車19及び19’は、負荷変化手段2及び錘Wより上方に設けられ、フレーム21に対して回転可能に支持されている。図12B及び13Aに示す通り、索条22に引張り力を加えない無負荷時において、索条22は、その一端が負荷変化手段2に連結されているだけで、負荷変化手段2の外周に巻き取られていない状態とされる。
ここで、図13Bに示す通り使用者Uが腿H及び爪先Tを上げて負荷機構3及び負荷変化手段2を回転させると、同時に索条22が負荷変化手段2の外周上に巻き取られて錘Wが上方へと引き上げられる。このとき、使用者Uが負荷機構3を上げるのに要する負荷は、負荷変化手段2の外径に応じて変化する。
負荷変化手段2は、本実施例では図14に示す態様で構成されており、実施例1同様、スタート点から凡そ65°の範囲で回転可能とされる。負荷変化手段2の外径は、スタート点から徐々に大きくなる一方、最大点を通過した後は、徐々に小さくなって最大回転角度まで達する様構成されている。外径が最大となる点(スタート点から凡そ10°)、並びにスタート点及び最大回転角度における外径等、負荷変化手段2の詳細な仕様は、実施例1同様の構成とされている。
[動作]
上記構成からなる本実施例の筋力強化装置の動作は、基本的に上で説明した実施例1の場合と同様である。使用者Uが負荷機構3に与えた力は、負荷変化手段2、索条22、並びに滑車19及び19’を介して錘Wに伝達される。索条22は、負荷変化手段2が初期状態(スタート点)から所定角度回転すると同時に負荷変化手段2の外周上に巻き取られて行く。このとき、使用者Uに掛かる負荷は負荷変化手段2の外径に応じて逐次変化する。
負荷が変化する原理は、本実施例の場合も実施例1同様、図1で説明した基本動作原理の通りである。使用者Uに掛かる負荷も、軽負荷からスタートし、使用者Uが負荷機構3を回転運動させ易い角度範囲に差し掛かった頃に最大負荷になり、その後、最大回転角度に至る迄は徐々に負荷が軽くなる構成になっている。従って本実施例装置によっても、終動負荷による弊害が少なく、しかも使用者が無駄な力を発揮せずに済む筋力強化装置を提供することができる。
このように、本実施例装置によっても、使用者は体幹筋群や前脛骨筋の強化を無理なく実施する事が出来る。
又本実施例の装置は、実施例1の装置に比べて構造が簡単である上、部品点数も少なくて済むという特徴がある。
尚本発明は、上記各例記載の構成に限られず、種々の設計変更その他の変形が可能である。
はじめに、負荷変化手段の形状は、上記各例記載のものに何ら限定されず、動作様式の特異性に応じて適宜決定されるものである。負荷変化手段が適用されるトレーニング装置についても、トレーニングの対象となるスポーツ種目等に応じて適当なものを選択すればよい。リハビリ等の目的で本発明の筋力強化装置を使用する場合であっても同様に、負荷変化手段が適用される既存の筋力強化装置等については、強化したい筋肉の部位等に応じて適当なものを選択すればよい。
本発明の一実施例として記載した実施例1及び2に記載の筋力強化装置については、例えば、腿を上げて負荷機構3を回転運動させる構成に関し、本実施例では負荷機構3は両脚分一体に構成されているが、腿を上げる運動が片脚ずつ交互に出来る様、負荷機構3及びそこから錘に至る迄の後段の諸要素を、片脚分ずつ左右独立に可動し得る様設置する構成としても構わない。
又、負荷機構3に関し、第2のパッド5及び第2のアーム9を省き、腿Hに当てた第1のパッド4を上げる運動によって少なくとも体幹筋群の強化を実施出来る構成としても構わない。かかる構成によっても十分に転倒予防に資することが出来る。
負荷変化手段2に関し、負荷変化手段2全体の大きさや最大回転角度に付いては上記実施例記載の構成に限定されない。また、外径が最大となる点と、スタート点又は最大回転角度における外径の大きさの比も、上記実施例記載のものに限定されない。さらに、用途(スポーツ選手のトレーニングに主として用いるのか、或いはリハビリ等が主眼なのか)や使用者の年齢層等に応じて、スタート点から何度回転した点に最大回転角度を持って来るか等について、適宜微調整を加える様にしてもかまわない。このとき、予め用意した数種類の負荷変化手段2を適宜交換出来る様構成しておけば、より汎用性に富んだ筋力強化装置とする事が出来る。
以上に詳述した通り、本発明は、連続した一つの動作において負荷が様々に変化する装置を提供する、新規かつ極めて有用なる発明であることが明らかである。
さらに、本発明は、動作様式の特異性に対応し、各スポーツ種目毎の出力特性に合ったトレーニングを実施出来るほか、所望の筋肉の強化運動を効率良く実施出来、無駄な力を費やさずに済む筋力強化装置を提供するものであることが明らかである。
リハビリテーションや高齢者の筋力維持等を目的として上記装置を利用する場合であっても同様に、本発明によれば使用者毎の事情に応じて適切な負荷特性を実現出来、使用者により効果的なリハビリテーション又は筋肉の強化運動を行なわせることが出来る。
本発明の基本動作原理を示す図である。 本発明の基本動作原理を示す図である。 本発明の基本動作原理を示す図である。 本発明の基本動作原理を示す図である。 本発明の基本動作原理を示す図である。 本発明の基本動作原理を示す図である。 本発明の別の実施形態を示す図である。 本発明の筋力強化装置の一実施例を示す斜視図である。 図7の筋力強化装置の使用状態を示す図である。 図7の筋力強化装置の側面図である。 図7の筋力強化装置の正面図である。 本発明の筋力強化装置の別実施例を示す正面及び側面図である。 負荷機構の初期状態及び腿を上げたときの様子を示す図である。 負荷変化手段の一例を示す図である。
符号の説明
A 回転軸
B 棒
B1,B2 第1、第2の棒
C 索条
H 腿
S1,S2 第1、第2の滑車
T 爪先
U 使用者
W 錘
1 筋力強化装置
2 負荷変化手段
3 負荷機構
4,5 第1、第2のパッド
6 回転軸
7 シート
8,9 第1、第2のアーム
10 連結部
11 ベース
12 座面
13 背もたれ
14 連結部
15 グリップ
16,17 取付軸
18 ガイドレール
19 滑車
20 軸
21 フレーム
22,22’ 索条

Claims (2)

  1. 使用者に所定の負荷を与えることにより筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行うための装置であって、
    使用者から掛けられる力が少なくとも1つの滑車を介して前記所定の負荷に伝達される様構成されており、
    前記滑車の少なくとも1つが、
    予め準備された、前記トレーニングを行いたいスポーツ種目等の一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性に示された、前記一動作の初めから動作の終了の時点までの瞬間毎の必要な力を、回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表した形状の負荷変化手段とされ、
    前記負荷変化手段が、
    f×r=定数(但し、fは力、rは負荷変化手段の回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離)なる関係より特定されて作製されることを特徴とするトレーニング又はリハビリテーションを行うための装置。
  2. 使用者に筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行わしめる方法であって、
    前記トレーニングを行いたいスポーツ種目等の一動作中において発揮すべき力の出し方を表わす出力特性を予め準備しておき、
    前記出力特性に示された、前記一動作の初めから動作の終了の時点までの瞬間毎の必要な力を、回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離を適宜変化させることによって表した形状の負荷変化手段を、f×r=定数(但し、fは力、rは負荷変化手段の回転中心から負荷の荷重が働く作用線に対する垂線上の距離)なる関係を用いて特定して作製し、
    この負荷変化手段を装着した、使用者に所定の負荷を与えることにより筋肉のトレーニング又はリハビリテーションを行う所定のトレーニング装置を用いて、前記使用者に前記出力特性に沿った負荷の増減の変化を与えながら運動させることを特徴とする方法。
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