JP2008035927A - 鍛練装置 - Google Patents

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Hiroshi Hoya
谷 博 保
Seiji Tanaka
中 聖 治 田
Keiya Hoya
谷 圭 也 保
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Abstract

【課題】 シートを上下動可能にせしめ、特に高齢者がトレーニングを行う際にシートへ着座する際の危険性を解消することが出来る様な鍛練装置の提供。
【解決手段】 負荷装置(20)が、モータ(30)と、モータの出力軸(32)と出力軸(50)とを機械的に連結する歯車列(34、38、46、48、54)とを有しており、モータ(30)の出力が歯車列及び負荷伝達装置(22、22A、22B)を介して負荷として伝達され、且つ、負荷伝達装置(22、22A、22B)の位置を適正位置に調節する動力として用いられる様に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種トレーニングを安全且つ効率的に行うことが出来る鍛練装置に関し、特に、高齢者の筋力トレーニングに適した鍛練装置に関する。
高齢化社会に対する対策の一環として、高齢者の筋力トレーニングの重要性が認識されている。
ここで、高齢者の筋力トレーニングとしては、安全性が高く、トレーニングを行う者(トレーニング者)の各々の身体的な各種条件に対応可能な内容であることが望まれる。
特に高齢者の場合、筋力トレーニング中の事故による怪我は、非常に重大且つ深刻な事態を惹起する可能性が高いからである。
いわゆるフリーウエイトのトレーニング(バーベルやダンベルを用いたトレーニング)は、トレーニング中にウエイトを落とした場合等の事故を考慮すると、特に高齢者の筋力トレーニングとしては妥当ではない。
安全性を考慮すると、高齢者の筋力トレーニングとしては、ヒップアブダクション、ローイング、レッグエクステンション、レッグプレスのような専用の鍛練装置を用いて行うのが好ましいのである。
筋力トレーニング用の鍛練装置、ヒップアブダクション、ローイング、レッグエクステンション、レッグプレスは、トレーニングをする者が装置に設けられたシートに着座して、負荷が掛かった状態で所定の動作を行う。
ここで、係る装置自体が安定して設置されている状態を保つため、シートの位置は、トレーニングを行う者の臀部の位置に比較して、低い位置に設けられている。
そのため、特にトレーニングをする者が高齢者である場合には、シートの位置とトレーニングをする者の臀部の位置との高低差が大きいと、「シートに座る」という行為が大変な労力を必要とすることとなり、転倒事故に起因する恐れも存在する。
一方、シートの位置がトレーニングをする者の臀部の位置に比較して高すぎた場合にも、特に高齢者にとっては、シート上に着座することが困難となる。
さらに、高齢者にとっては、従来の鍛練装置のシートに着座するために、非常に窮屈な姿勢を強いられることになり、不慮の事故が発生する恐れがある。
特に高齢者の筋力トレーニングの場合はサポート要員が付き添っているので、係るウエイトの変更作業をサポート要員が行えば、上述した様な不慮の事故が発生する確率は非常に低い。
しかし、一人のサポート要員が複数のトレーニング者を担当する場合には、サポート要員は、その他の作業、例えばウエイトの変更作業等で忙殺されてしまう恐れがあり、サポート要員の労力が極めて大きくなってしまうという問題がある。
それに加えて、サポート要員はウエイトの変更作業で忙殺されている場合には、筋力トレーニング中に不測の事態が発生した際にサポート要員の対応が遅れてしまうという危険性も存在する。
その他の従来技術としては、所定高さに設定されたシート部を有し、腰部に大きな負担を掛けずに腹筋あるいは背筋を鍛練することが出来るトレーニングマシンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術では、高齢者がトレーニング機器に着座する際における上述した各種問題を解消するものではない。
特開2005−323945号
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、シートを上下動可能にせしめ、特に高齢者がトレーニングを行う際にシートへ着座する際の危険性を解消することが出来る様な鍛練装置の提供を目的としている。
本発明の鍛練装置は、負荷装置(20、20A、20B、20C)と、(トレーニング者Pに対して)負荷を伝達する負荷伝達装置(操作レバー22、22a、22A、22B、22Z)と、(トレーニング者Pが着座する)シート(12)とを備え、シートの基部(シート固定台11)に(クランプ160を介して)複数の支持部材(例えば4本の柱110)が取り付けられており、その支持部材(110)の少なくとも一部分の表面にはネジ山が形成されており、支持部材(110)に形成されたネジ山と螺合するナット(ブッシュ112)が支持部材(110)と同数設けられ、該ナット(ブッシュ112)はベース部分の所定箇所に回転自在に支持されており、且つ、巻き掛け伝達機構(例えば、チェーンやタイミングベルト108による伝達機構)の回転部材(例えば、スプロケット106、プーリ)と一体になっており、複数の回転部材(例えば、スプロケット106、プーリ)が同時に同一方向へ回転する様に巻き掛け部材(108)(例えば、チェーン、タイミングベルト108)が掛け回されており、該巻き掛け部材(108)は駆動装置(例えば、歯車変速装置102と組み合わされた電動モータ101)に接続された駆動用回転部材(例えば、駆動スプロケット104、駆動プーリ)にも掛け回されていることを特徴としている(請求項1)。
本発明において、鍛練装置はヒップアブダクション(10)であり、負荷伝達装置は、トレーニングを行う者(トレーニング者P)の両脚(LR、LL)の脛部外側に当接する様に構成された一対の操作レバー(22、22:あるいは22a、22a)であり、該一対の操作レバー(22、22:あるいは22a、22a)は、トレーニングを行う者(トレーニング者P)がヒップアブダクション(10)のシート(12)に着座する際に開脚した状態(操作レバー22、22間の間隔が長い状態)に移動する様に構成されており、一対の操作レバー(22、22:あるいは22a、22a)の大腿部を載せる部分(28a)から垂下する部材(26a)を設け、垂下する部材(26a)の下方端部に回転部材(例えば、ローラ26c、キャスター)を設けているのが好ましい(請求項2)。
また本発明において、鍛練装置はローイング(60)であり、負荷伝達装置は一対の操作レバー(22A、22A)(クランプ22Z、22Z)であり、該操作レバー(22A、22A)(クランプ22Z、22Z)はトレーニングを行う者(トレーニング者P)が握る様に構成され、且つ、水平方向へ延在するスライド軸(62Z)に沿って摺動する様に構成されており、スライド軸(62Z)は基礎部分(ベース6A)から垂直方向へ延在するように立設された支柱(67)に取り付けられており、支柱(67)の基部(基礎部分あるいはベースに接触する領域)に設けた負荷装置(20A)と操作レバー(22A、22A)(クランプ22Z、22Z)とは比較的断面積が小さい第1の紐状部材(66)(ワイヤ)と比較的断面積が大きい第2の紐状部材(65)(タイミングベルト)により接続されており、第1の紐状部材(66)(ワイヤ)と第2の紐状部材(65)(タイミングベルト)とは2箇所で接続して無限軌道状に構成されており、第1の紐状部材(66)(ワイヤ)は一対の操作レバー(22A、22A)(クランプ22Z、22Z)に固定され、且つ、スライド軸(62Z)の(トレーニングをする者から離隔した側の)端部において概略直角に方向転換されているのが好ましい(請求項3)。
或いは本発明において、鍛練装置はレッグエクステンション(70)であり、負荷伝達装置は、トレーニングを行う者(トレーニング者P)の両脚(L)の脛部に当接するパッド(72)を先端に備えた操作レバー(22B;或いはフットパッド72)であり、負荷発生時にトレーニングを行う者の膝裏に相当する位置に配置するべき膝裏支持手段(サポート軸)を有し、操作レバー(22B;或いはフットパッド72)及び膝裏支持手段(サポート軸73)が接続されており且つ上下方向へ移動可能な取付部材(上下動プレート139)と、該取付部材(上下動プレート139)を上下方向へ移動する移動部材とを設けており、該移動部材は、垂直方向へ延在し且つネジ山が形成された複数本の軸(例えば、2本のネジ軸146)と、取付部材(上下動プレート139)に回転自在に取り付けられ且つ巻き掛け伝達機構(例えば、チェーンやタイミングベルトによる伝達機構)の回転部材(例えば、スプロケット154、プーリ)と一体になっており、複数の回転部材(例えば、スプロケット154、プーリ)が同時に同一方向へ回転する様に巻き掛け部材(例えば、チェーン156、タイミングベルト)が掛け回されているのが好ましい(請求項4)。
ここで、操作レバー(22B:或いはフットパッド72)はスライド軸(ネジ軸76)に沿ってスライド可能に構成され、該スライド軸(ネジ軸76)は、その一端部を中心に回動可能に構成されているのが好ましい。
また、本発明において、鍛練装置はレッグプレス(80)であり、負荷伝達装置は、シート(12)に対面する位置に設けられた足乗せ板(86)であり、シート(12)はスライド可能に構成され、且つ、巻き掛け部材(紐状部材90:或いはタイミングベルト)に固定されており、該巻き掛け部材(紐状部材90:或いはタイミングベルト)は負荷装置(20C)の出力軸に取り付けられた回転部材(例えば、プーリ92)に掛け回されており、シート(12)がスライド移動する際に負荷装置(20C)で発生する負荷により巻き掛け部材(紐状部材90:或いはタイミングベルト)に張力が発生するように構成されているのが好ましい(請求項5)。
使用モータ(30)は、インクリメンタル或いはアブソリュートの回転位置検出機構を有するACサーボモータ又はDCブラシレスモータであるのが好ましい。
また、前記歯車列を構成する各種歯車(ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸小ギヤ46、最終段出力軸ギヤ48及び最終段第2出力軸ギヤ54)は、モータ(30)からトレーニングを行う者(トレーニング者P)に対して、滑らかな負荷伝達を可能とするため、高精度の精密加工により製造されるのが好ましい。
本発明の実施に際して、モータ(30)が発生するトルク、換言すれば筋力トレーニングの際の負荷は、トレーニングを行う者(トレーニング者P)の個人データや各種設定値に基づいて、例えば制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成されるのが好ましい。
本発明(請求項2〜5の発明)において、トレーニングを行う者(トレーニング者P)が着座するシート(12)は、その高さ方向位置が調節可能に構成されているのが好ましい。
本発明の実施に際して、負荷装置(20、20A、20B、20C)は、負荷を発生するモータ(30)と、負荷伝達装置に接続された出力軸(最終段出力軸50、最終段第2出力軸56)と、モータ(30)の出力軸(モータ出力軸32)と出力軸(50、56)とを機械的に連結する歯車列(ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ46、最終段出力軸ギヤ48及び最終段第2出力軸ギヤ54)とを有し、モータ(30)の回転が歯車列(34、38、46、48、54)、出力軸(50、56)、負荷伝達装置(22、22A、22B)を介して負荷として伝達される様に構成されていると共に、負荷伝達装置(22、22A、22B)の位置を(トレーニング者Pに対する適正位置に)調節する動力として用いられる様に構成されているのが好ましい。
この場合、鍛練装置をヒップアブダクション(10)とすると、負荷伝達装置である一対の操作レバー(22、22)は、その一端が負荷装置(20)の2本の出力軸に接続される。
また、鍛練装置がローイング(60)である場合に、負荷伝達装置は一対の操作レバー(22A、22A)であり、該操作レバー(22A、22A)は一端がトレーニングを行う者(トレーニング者P)が握る様に構成されていると共に、トレーニングを行う者(トレーニング者P)がローイング(60)のシート(12)に着座した際に、トレーニングを行う者(トレーニング者P)から離隔し過ぎず、且つ、近過ぎない位置(適正位置)へ(トレーニング者Pが握る側の端部が)移動する様に構成されているのが好ましい。
使用モータ(30)は、インクリメンタル或いはアブソリュートの回転位置検出機構を有するACサーボモータ又はDCブラシレスモータであるのが好ましい。
また、前記歯車列を構成する各種歯車(ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸小ギヤ46、最終段出力軸ギヤ48)は、モータ(30)からトレーニングを行う者(トレーニング者P)に対して、滑らかな負荷伝達を可能とするため、高精度の精密加工により製造されるのが好ましい。
本発明の実施に際して、モータ(30)が発生するトルク、換言すれば筋力トレーニングの際の負荷は、トレーニングを行う者(トレーニング者P)の個人データや各種設定値に基づいて、例えば制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成されるのが好ましい。
本発明(請求項2〜5の発明)において、トレーニングを行う者(トレーニング者P)が着座するシート(12)は、その高さ方向位置が調節可能に構成されているのが好ましい。
上述した構成を具備する本発明の鍛練装置によれば、支持部材(110)に形成されたネジ山と螺合するナット(112)を設け、当該ナット(112)を回転することにより、ネジ山が形成された支持部材(110)が上下動する。複数本の支持部材(110)は、シートの基部に取り付けられているので、ナット(112)の回転を適宜制御することにより、シート(12)を自在に上下動することが出来る。
ここで、前記ナットは巻き掛け伝達機構(例えば、チェーンやタイミングベルトによる伝達機構)の回転部材(例えば、スプロケット106、プーリ)と一体になっており、複数の回転部材(例えば、スプロケット106、プーリ)が同時に同一方向へ回転する様に巻き掛け部材(例えば、チェーン、タイミングベルト108)が掛け回されているので、単一の駆動装置(例えば、歯車変速装置と組み合わされた電動モータ)によって駆動用回転部材(例えば、駆動スプロケット104、駆動プーリ)を回転すれば、複数の回転部材(106)が同時に同一方向へ回転するので、複数の支持部材(110)は、常に同一量だけ上下動することとなり、鍛練装置のシート(12)の水平状態を維持する事が出来る。
その結果、本発明によれば、シート(12)の高さ方向位置が調節可能に構成されているので、トレーニングを行う者(トレーニング者P)が着座する際に、シート(12)の高さをトレーニングを行う者(トレーニング者P)の臀部位置近傍に移動すれば、シートと臀部との高低差が殆ど無くなるので、高齢者であっても、容易に鍛練装置のシート(12)に着座することが出来る。その結果、上述した様な、シートに着座する際の各種問題点を解消することが出来る。
本発明において、鍛練装置がヒップアブダクション(10)を構成し、一対の操作レバー(22、22:あるいは22a、22a)の大腿部を載せる部分(28a)から垂下する部材(26a)を設け、垂下する部材(26a)の下方端部に回転部材(例えば、ローラ26c、キャスター)を設ければ、大腿部を載せる部分(28a)を支持する一対の操作レバー(22、22:あるいは部材22a、22a)は、各々が両持ち梁の状態となる。
一対の操作レバー(22a、22a)の各々が両持ち梁の状態となるため、垂下する部材(26a)を設けない「片持ち梁」の状態にある一対の操作レバー(22、22)に比較して、一対の操作レバー(22a、22a)の軽量化が可能となる。一対の操作レバー(22a、22a)は、トレーニングをする者の脚の重量を受け持つ必要が無くなり、許容限界以上の座屈が生じない程度の座屈強度を有していれば足りる。
さらに、垂下する部材(26a)の下方端部に回転部材(26c)(例えば、ローラ26c、キャスター)を設けているので、当該回転部材(26c)は、大腿部を載せる部分(28a)の動きに対応して円滑に移動する。そのため、床面に対する摩擦によりトレーニングをする者Pに過度の負担が掛かることが防止され、かつ摩擦によるギクシャク感の発生を抑制できる。
ここで、一対の操作レバー(22、22:あるいは22a、22a)が「片持ち梁」状態となってしまう従来技術では、脚の重量及び片持ち梁自体の重量が作用して、矢印「M」で示す様なモーメントが発生する。そして、鍛練装置全体がモーメントMを受けて、シート後方が持ち上がってしまうという問題がある。
これに対して、垂下する部材(26a)及び回転部材(26c)を備え、一対の操作レバー(22、22:あるいは部材22a、22a)が「両持ち梁」状態に支持される様に構成されていれば、図6の矢印「M」で示す様なモーメントは発生せず、シート後方が持ち上がってしまうことは無くなる。
本発明において、鍛練装置がローイング(60)を構成し、負荷伝達装置を一対の操作レバー(22A、22A)(クランプ22Z、22Z)として、該操作レバー(22A、22A)(クランプ22Z、22Z)をスライド軸(62Z)に沿って摺動する様に構成し、スライド軸(62Z)を取り付けた支柱(67)の基部(基礎部分あるいはベースに接触する領域)に設けた負荷装置(20A)と操作レバー(クランプ22Z、22Z)とを、第1の紐状部材(ワイヤ66)と第2の紐状部材(タイミングベルト65)とにより連通し、第1の紐状部材(ワイヤ66)と第2の紐状部材(タイミングベルト65)とを2箇所で接続して無限軌道状にせしめ、第1の紐状部材(ワイヤ66)がスライド軸(62Z)の(トレーニングをする者から離隔した側の)端部において概略直角に方向転換されている様に構成すれば(請求項3)、トレーニングをする者Pが一対の操作レバー(クランプ22Z、22Z)を手前側に引っ張れば、負荷装置(20A)は無限軌道状に接続された第1の紐状部材(ワイヤ66)と第2の紐状部材(タイミングベルト65)の移動を妨げる様に作動して負荷を発生する。
一対の操作レバー(クランプ22Z、22Z)を手前側に引っ張ることを終了すれば、第1の紐状部材(ワイヤ66)と第2の紐状部材(タイミングベルト65)は、負荷装置(20A)が負荷を発生させた方向に移動して、一対の操作レバー(クランプ22Z、22Z)を、トレーニングをする者Pから離隔せしめる。
本発明において、鍛練装置をレッグエクステンション(70)として、操作レバー(22B:或いはフットパッド72)及び膝裏支持手段(サポート軸73)が接続されており且つ上下方向へ移動可能な取付部材(上下動プレート139)と、該取付部材(上下動プレート139)を上下方向へ移動する移動部材とを設けているので、レッグエクステンション(70)でトレーニングを行うに際して、取付部材(上下動プレート139)を上下動して、膝裏支持手段(サポート軸73)をトレーニングをする者の膝裏に位置せしめ、且つ、操作レバー(22B:或いはフットパッド72)を個人に応じた最適な位置にセットすることが可能である。
ここで、操作レバー(22B:或いはフットパッド72)はスライド軸(22B)(ネジ軸76)に沿ってスライド可能に構成し、該スライド軸(22B)(ネジ軸76)は、その一端部を中心に回動可能に構成すれば、操作レバー(22B:或いはフットパッド72)の位置設定が、さらに容易且つ正確に行われる。
本発明において、鍛練装置はレッグプレス(80)として、負荷伝達装置は、シート(12)に対面する位置に設けられた足乗せ板(86)であり、シート(12)はスライド可能に構成され、且つ、巻き掛け部材(紐状部材90:或いはタイミングベルト90a)に固定されており、該巻き掛け部材(紐状部材90:或いはタイミングベルト90a)は負荷装置(20C)の出力軸に取り付けられた回転部材(例えば、プーリ92あるいは92a)に掛け回されているので、トレーニング者(P)が両脚を伸長して足乗せ板(86)を押圧すると、負荷が作用しつつ、シート(12)がシートの後方にスライドし、トレーニングする者(P)が両脚を屈曲すれば、シートが元の位置に戻る。
すなわち、トレーニングをする者が、脚を伸ばして踏み板(足乗せ板(86)を押圧する場合には、シート(12)は後方へ移動し、タイミングベルト(90a)も後方側へ移動するので、負荷装置(20C)はタイミングベルト(90a)の移動するのを妨げるような制動力(タイミングベルト90aを前方側へ移動させようとする力)を発生する。この制動力が、トレーニングにおける「負荷」となる。
トレーニングをする者は、脚を屈曲して、再び、脚を伸ばすトレーニングを行い得るように、シート(12)を前方に戻す必要がある。その際に、上述した制動力と同じ向きの力は、シート(12)を元の位置に戻す力として作用する。
本発明において、負荷として電動モータ(30)を用いれば、フリーウエイトを用いた場合のような落下の危険性が無い。
その場合、ウエイトの数を変更する作業が不必要となるので、トレーニングを行う者(トレーニング者P)やサポート要員の労力を軽減して、容易に筋力トレーニングを行うことが出来る。
そして、モータ(30)の回転が歯車列(34、38、46、48)、出力軸(50)を介して負荷として伝達されるように構成されているので、歯車列(34、38、46、48)により減速比を適宜設定することにより、筋力トレーニングの負荷として適正なトルク及び回転速度を自在に設定することが可能である。
これに加えて、負荷伝達装置(22、22a、22A、22B、22Z)の位置を(トレーニング者Pに対する適正位置に)調節出来る様に構成すれば、高齢者が鍛練装置に着座することや、所定の姿勢をとることが容易となり、鍛練装置の部材により高齢者が足をとられて転倒するという事故が未然に防止できる。そして、操作レバーを手動で移動する必要が無いので、トレーニングを行う者(トレーニング者P)及び/又はサポート要員の労力が大幅に減少し、筋力トレーニングが行い易くなる。
本発明において、モータ(30)が発生するトルク、換言すれば筋力トレーニングの際の負荷は、トレーニングを行う者(トレーニング者P)の個人データや各種設定値に基づいて、例えば制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成すれば、個人毎に必要な筋力トレーニング或いはその負荷が自動的に設定される。
特に高齢者が筋力トレーニングを行う場合には、その負荷のみならず、筋肉や関節の可動範囲についても個人差が極めて大きいので、筋力トレーニングの範囲或いは負荷が自動的に設定されれば、非常に有益である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1〜図10は、本発明の第1実施形態を示している。ここで、図1〜図10の第1実施形態は、本発明の鍛練装置をヒップアブダクションに応用した実施形態である。
ここで、ヒップアブダクションは、中殿筋を強化することが出来る鍛練装置である。高齢者の中殿筋を強化すれば、骨盤の安定性を向上させることが出来るため、歩行時において、左右方向(横方向)にふらつくことが改善される。
図1は、ヒップアブダクションの概要を示している。図1では、トレーニングを行う者(トレーニング者:例えば高齢者)Pが、全体を符号10で示すヒップアブダクションのシート12に座った状態が示されている。
シート12の下方には、後述する様に、トレーニング者に対して適度に負荷を掛ける為の負荷装置20が配置されている。
ここで、ヒップアブダクションで行われるトレーニングは、トレーニング者が両脚を拡げる(開脚)する方向へ同時に移動する際に、両脚に対して、拡がらない方向(開脚を妨げる方向)の負荷を作用することにより行われる。
係る負荷(開脚を妨げる方向の負荷)を作用するため、ヒップアブダクション10には、一対の操作レバー22、22が設けられている。操作レバー22、22の各々は、その一端は負荷装置20の2本の出力軸(図1では明確には図示せず)に接続されており、他端は、トレーニング者Pの足を載置するための台部24、24に接続されている。
台部24、24の各々はロッド26と接続されており、ロッド26の先端には、トレーニング者Pの両脚LR、LLの大腿部下方あるいは膝部近傍の外側に当接するパッド28、28が設けられている。
図1の状態で、トレーニング者Pが両脚LR、LLを開脚する様に動くと、係る動きはパッド28、ロッド26、台部24を介して操作レバー22に伝達され、操作レバー22を矢印R1方向へ回動しようとする。
なお、図1において、トレーニング者Pが開脚した際における操作レバー22の回動方向を示す矢印R1は、左脚LL側にしか示されていない。図1は斜視図であり、右脚LRの回動方向を矢印で表示するのが難しいからである。
操作レバー22の(矢印R1方向への)回動により、モータ30が作動して、操作レバー22が接続された出力軸(図1では明確には図示せず)に負荷が伝達される。
モータ30から、操作レバー22に接続した出力軸への負荷或いは回転力の伝達については、図7〜図10を参照して後述する。
図2は、図1で概要を示すヒップアブダクションを詳細に示したものである。
以下、本発明の第1実施形態に係るヒップアブダクションについて、図2を参照して説明する。
図2において、床面Fに載置する平坦なベース6の上部に、ベース6に平行なシート固定台11が取り付けられている。シート固定台11の上部にシート12が固定されている。
シート固定台11は、ベース6に対して前後、上下、ピッチ(前後方向傾斜)について、変位可能に構成されている。
そして、シート12のシートバック12aは、リクライニング可能に構成されている。
シート固定台11の下部の左右に、操作レバー22aが設けられ、シート12の前方(図2では矢印F方向)に延びている。操作レバー22aは、ピン23を中心に回動する。
操作レバー22aの端部は、横長角柱状の台部24に固定されている。台部24の下部には回転部材であるローラ26cが設けられ、ローラ26cの下面は低摩擦の転動路8に接触している。そして、転動路8は、床板7に形成されている。
台部24の上部に、ロッド26aが取り付けられている。ロッド26aは上方に向かって延びている。
ロッド26aの上部にはパッド28aが取り付けられ、パッド28aには、トレーニング者Pの大腿が載置される。そのため、パッド28aは、トレーニング者Pの大腿部の下方あるいは膝部近傍の側部に当接することになる。
パッド28aの下方と操作レバー22aとは、斜め方向へ延在するロッド26bで接続されている。ロッド26bは、ロッド26aの強度、剛性を補っている。
ピン23は、負荷装置20と組み合わされている。
負荷装置20は、ピン23に取り付けられた被動プーリ23と、駆動プーリ(明確には図示せず)と、該駆動プーリと被動プーリ23を連結する駆動ベルト20dと、駆動プーリを駆動する増速機20bと、増速機20bに連結されたACサーボモータ20cとで構成されている。
増速機20bとACサ-ボモータ20cの前方には、シート12の高さを調節するシート高さ調節装置13が設けられている。
ここで、トレーニング者P、特に高齢者であるトレーニング者Pの場合には、ヒップアブダクション10のシート12の位置がトレーニング者Pの臀部の位置に比較して低位置であり、且つ、シート12の位置とトレーニング者Pの臀部の位置との高低差が大きいと、「シート12に座る」という行為が大変な労力を必要とし、転倒事故に起因する恐れも存在する。また、シート12の位置がトレーニング者Pの臀部の位置に比較して高すぎた場合にも、特に高齢者にとってはシート12に座ることが困難である。
これに対して、第1実施形態に係るヒップアブダクションにおいては、図1の上下方向(垂直方向)におけるシート12の位置(シート12の高さ)を調節可能に構成されている。
次に、図3及び図4を参照して、上下方向のシート12の位置(シート12の高さ)を調節するシート高さ調節装置13について説明する。
図3及び図4において、シート高さ調節装置13は、4本の上下動するネジ軸110が4角に配列されている。ネジ軸110のそれぞれにはブッシュ112が螺合しており、ブッシュ112の内周面にはメスネジが形成されている。ここで、ネジ軸110及びブッシュ112において、形成されたネジは、バックラッシュの少ない角ネジを使用している。
ブッシュ112のそれぞれには、スプロケット106が固定されている。スプロケット106の各々には、両面コグ付きの非金属伝動ベルト108が噛合っており、全てのスプロケット106が、同時に且つ同方向へ回転する様に、構成されている。
図3中の上方に配置されているスプロケット106、106の間には、駆動スプロケット104が配置されている。図3中の下方に配置されているスプロケット106、106の間には、テンションスプロケット105が配置されている。
駆動スプロケット104は、シート上下駆動装置13の歯車減速装置102の出力軸に取り付けられており、歯車減速装置102は駆動モータ101に連結されている。
駆動スプロケット104とテンションスプロケット105とは、伝動ベルト108のテンションを保持し、スプロケット106の各々における巻き掛け角度を増加するように配置されている。
図4において、ベアリング107の内周に、ブッシュ112が水平方向に回転可能に取り付けられている。ベアリング107の外周レースは、ベース6に固定されている。
ブッシュ112の内周面に形成されたメスネジ部には、ネジ軸110が螺合しており、ネジ軸110は上下方向に移動自在に構成されている。ネジ軸110は、ブッシュ112の内周面と螺合して係合されていると共に、クランプ160により、その上端部がシート固定台11に係合されている。
図4において、ブッシュ112の上部には、スプロケット106が固定されている。スプロケット106の回転は、ブッシュ112を介してネジ軸110に伝達され、ネジ軸110を上下動する。
図3を参照して上述した通り、全てのスプロケット106が、同時に且つ同方向へ回転する様に構成されており、そして、ネジ軸110の上端部がシート固定台11に係合しているので、シート固定台11は、4本のネジ軸110の上下動により、水平な状態を維持しつつ、上下動するのである。
図5及び図6は、トレーニング者Pの大腿部を乗せて作動する部分の構造を示している。
負荷装置20で駆動される操作レバー22aは、ピン23を軸として回動するように構成されている。操作レバー22aの端部は、台部24を介して、パッド28aを支持するロッド26aに接続されている。
台部24の下部は、2つのローラ26cによって、床板7上の転動路8に接している。またパッド28aの下部は、ロッド26bによって、操作レバー22aに連結されている。
パッド28aに作用する荷重は、ロッド26aに垂直荷重として負荷される。
操作レバー22aを駆動する負荷装置20は、図2でも説明したように、ACサーボモータ20c、増速機20b及びプーリ20e、20eを備えている。
なお、図5において円Aで囲った部位が図3で詳細に示されており、図6における円Bで囲った部位が図4で詳細に示されている。
ここで、従来は、大腿部を載せるパッド28aから下方に垂下しているロッド26aは設けられておらず、大腿部を載せるパッド28aは「片持ち梁」状に支持されていた。
そのため、片持ち梁の基部に相当するピン23は、脚の重量と、片持ち梁自体の重量を受け持たなければならないので、剛性が高く、頑丈な構造を採用しなければならなかった。
そのため、図3及び図4を参照して上述した機構(シートを上下動するための機構)を採用することは不可能であった。
これに対して、第1実施形態では、図6で示すように、大腿部を載せるパッド28aから垂下するロッド26aを設け、その下方端部にローラ(キャスター)26cを設けた。そのため、大腿部を載せるパッド28aを支持する操作レバー22aは、両持ち梁の状態となる。従って、剛性が高く頑丈な構造にしなくても、操作レバー22aは大腿部の重量を負荷することが出来る。そのため、操作レバー22aの軽量化が可能となった。
また、ピン23は、脚の重量と、それにより発生するモーメントを受け持つ必要が無くなる。
なお、ロッド26aは、脚の重量が負荷された場合に、変形しない程度の座屈強度を有していれば良い。
また、ローラ26cを設けることにより、トレーニングの際に、大腿部を載せるパッド28aは円滑に移動する。従って、床面に対する摩擦により、トレーニングをする者に過度の負担が掛かる恐れはなく、移動にともなうギクシャク感もない。
従来のロッド26aにかかる上下方向荷重が、片持ち荷重となって、操作レバー22aにモーメントM(図6において、矢印Mで示す)をかけていた構成では、当該モーメントMにより、シート後方が持ち上がってしまう。その様な状態では、例えば、図3及び図4を参照して上述した機構(4本のネジ軸110によりシート12を上下動する機構)は適用できない。
これに対して、ロッド26a、ローラ26cを有して、操作レバー22aが両持ち梁として構成されている第1実施形態に係るヒップアブダクションによれば、パッド28aにトレーニング者の脚部の重量が負荷として作用しても、上述した様なモーメントMは発生しない。そのため、図3及び図4を参照して上述した機構(4本のネジ軸110によりシート12を上下動する機構)が適用出来るのである。
図7〜図10は、負荷装置20を構成する主要部材を示しており、モータ30と、各種ギヤ及び軸によって、負荷装置20は概略構成されている。
なお、図7〜図10は、同一の構造を示しているが、ギヤ同士の噛合状態を明確に表示するため、異なる角度から見た状態を示している。
ヒップアブダクションの場合は、人体の構造上、開脚する力はさほど大きくはないので、負荷を発生するモータも、比較的小さな出力で足りる。図1〜図10の第1実施形態では、例えば、定格出力が200Wのモータが使用される。
なお、図示の実施形態において使用されるモータ30は、ACサーボモータあるいはDCブラシレスモータが好適である。そして、インクリメンタル或いはアブソリュートの回転位置検出機構を有するもの、若しくは同様な検出機構を備えたモータが用いられる。
特に図7、図8で示されているように、モータ30のモータ出力軸32には、ピニオン34が設けられている。
明確には図示されていないが、図示の実施形態(第1実施形態〜第4実施形態)において、モータ出力軸32に、ピニオン34を構成したロッドが接続されており、モータ出力軸32と当該ロッドは、キーを用いること無く、摩擦力を利用して接合される様に構成されている。ヒップアブダクションの負荷を伝達するモータ出力軸32は、正転、逆転を繰り返すので、キーを用いて接合すると、いわゆる「ガタツキ」が発生してしまうからである。
モータ出力軸32の端部は軸受36により支持され、軸受36は、負荷装置20のケーシング(図7〜図10では図示せず)に固定されている。
図7で示されている様に、モータ出力軸32のピニオン34は第2軸大ギヤ38と噛合しており、第2軸大ギヤ38は第2軸40に固定されている。ここで、第2軸40の一端部は、図7では図示しないケーシングに固定された軸受42で支持されており、第2軸40の他端部は部材44で支持されている。
第2軸40には、第2軸小ギヤ(ピニオン)46が形成されている。そして、第2軸小ギヤ46には、最終段出力軸ギヤ48が噛合している。
最終段出力軸ギヤ48は最終段出力軸50に固定されており、最終段出力軸50の一端は軸受52で支持されている。
最終段出力軸ギヤ48は最終段第2出力軸ギヤ54と噛合しており、最終段第2出力軸ギヤ54は最終段第2出力軸56に固定されている。そして、最終段第2出力軸56の一端は軸受58で支持されている。
ここで、最終段第2出力軸ギヤ54は最終段出力軸ギヤ48のみと噛合しており、第2軸小ギヤ(ピニオン)46とは噛合していない。
最終段出力軸ギヤ48と最終段第2出力軸ギヤ54とが噛合することにより、最終段出力軸50と最終段第2出力軸56とは、反対方向に回転することとなる。
これは、最終段出力軸ギヤ48と最終段第2出力軸ギヤ54とは、各々が図1で示す操作レバー22、22に固定されていることに起因する。
図1を参照すれば明らかな様に、ヒップアブダクションにおける開脚動作では操作レバー22、22は相互に離隔するように図1の矢印R1方向に移動し、開脚と反対の動作(「閉脚動作」)では操作レバー22、22は相互に接近するように矢印R1とは逆方向に移動する。操作レバー22、22に係る動作を行わせるためには、操作レバー22に接続している2つの出力軸、すなわち最終段出力軸ギヤ48と最終段第2出力軸ギヤ54とは、反対方向に回転する必要がある。
ここで、軸受52及び軸受58は、図7〜図10では図示しないケーシングに固定されている。
図7〜図10における各種ギヤの歯数を例示する。以下において、「」内の算用数字が各ギヤの歯数を示している。
モータ出力軸32のピニオン34の歯数は「13」、第2軸大ギヤ38の歯数は「65」、第2軸小ギヤ(ピニオン)46の歯数は「13」、最終段出力軸ギヤ48及び最終段第2出力軸ギヤ54の歯数は共に「130」である。
上記で例示された歯数であれば、モータ軸32の回転数に対して、最終段出力軸50及び最終段第2出力軸56の回転数或いは減速比は、
(65/13)×(130/13)=5×10=50
なので、50:1となる。
上述した通り、ヒップアブダクションの場合は、人体の構造上、開脚する力は小さく、モータ30による負荷も比較的小さいので、減速比もさほど大きくする必要がない。
ヒップアブダクションによるトレーニングでは、トレーニング者Pは脚LL、LRを開脚して、図1において矢印R方向に操作レバー22、22を移動する。
トレーニング者Pが開脚を開始すると、開脚しようとする力(始動時の力)が、操作レバー22、22を介して最終段出力軸50及び最終段第2出力軸56(図7〜図9)に伝達され、最終段出力軸ギヤ48及び最終段第2出力軸ギヤ54、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、第2軸40、第2軸大ギヤ38、ピニオン34を介してモータ出力軸32に伝達される。
開脚しようとする力(始動時の力)は、モータ出力軸32に伝達される際には、モータ30の逆方向の回転力として伝達される。
モータ30は、静止状態(待機状態)から逆方向の回転が伝達されると、正方向の回転を開始するように構成されている。
従って、ヒップアブダクションによるトレーニングが開始されて、開脚しようとする力(始動時の力)が作用すると、モータ30は開脚使用とする力を妨げる方向(負荷をかける方向:正方向)に回転するのである。
そしてモータ30の正方向の回転は、モータ出力軸32、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48及び最終段第2出力軸ギヤ54を介して最終段出力軸50及び最終段第2出力軸56に伝達され、操作レバー22、22を介してトレーニング者に伝達される。
ここで、モータ30が発生するトルク、換言すればヒップアブダクションによる負荷は、トレーニング者Pの個人データや各種設定値に基づいて、図示しない制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成される。
再び図1において、トレーニング者Pがヒップアブダクションでトレーニングをするためシート12に座るに際して、一対の操作レバー22、22が「閉じた」状態、すなわちレバー22、22間の距離が比較的狭い状態であると、シート12に座るために、台部24、ロッド26等を避けながら座らなければならないので、大変に座り難い。
特にトレーニング者Pが、足腰の弱っている高齢者である場合には、レバー22、22間の距離が狭い場合には、シート12に座る際にトレーニング者Pの脚がロッド26と引っ掛かってしまい、トレーニング者Pが転倒する恐れがある。
その様な危険を回避するため、図1〜図10の第1実施形態に係るヒップアブダクションでは、トレーニング者Pがシート12に座る際には、操作レバー22、22が「開いた」状態、すなわち操作レバー22、22間の間隔が広い状態となる様に構成されている。
操作レバー22、22が「開いた」状態(開脚した状態:操作レバー22、22間の間隔が広い状態)であれば、トレーニング者Pがシート12に座る際に、トレーニング者Pの脚がロッド26と引っ掛かる恐れが減少する。
上述した通り、モータ30が正方向に回転することによりヒップアブダクションの負荷(トルク)が発生し、当該負荷は、操作レバー22、22が閉じる方向(閉脚する方向:操作レバー22、22が相互に近接する方向)に作用する。
これに対して、トレーニング者Pがシート12に座ろうとする場合には、モータ30を逆方向に回転して、操作レバー22、22を開けば良い。
操作レバー22、22が、ロッド26がトレーニング者Pの脚に引っ掛かる恐れが無い様な位置まで移動すれば、トレーニング者Pはヒップアブダクション10のシート12へ座ることが容易になる。
図1〜図10で示すヒップアブダクション10によれば、電動モータ30の出力が各種ギヤ及び軸を介して操作レバー22に伝達される。ここで、モータ30からトレーニング者Pに対して、滑らかな負荷伝達を可能とするため、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48及び最終段第2出力軸ギヤ54は、高精度の精密加工により製造される。
また、トレーニング開始時に、トレーニング者Pがヒップアブダクション10のシート12に座ることが容易となり、転倒事故が未然に防止される。
図2〜図6を参照して、第1実施形態の作用効果について、さらに説明する。
左右のパッド28aにかかる荷重を台部24の下部に設けた各2ケのローラ26cで支持して、転動路8を転動させるので、操作レバー22の回動に伴う摩擦が少なく静かでギクシャク感のない滑らかな作動ができる。
シート上下駆動装置13により、シート11を水平状態に保ったまま、所定の高さまで上下動することが出来る。その際に、スプロケット106に巻きかける伝動ベルト108が非金属のコグベルトなので、スプロケット106回転による騒音の発生を抑える事が出来る。
パッド28aにかかる荷重をロッド26aでも支持しているため、操作レバー22aを片持ち梁状に構成する必要がない。そのため、操作レバー22aの剛性等を高くする必要が無く、軽量化が可能となる。
次に、図11〜図20を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
図11〜図20において、図1〜図10で示す部材と同様な部材には、同様な符号を付して説明する。
図11〜図20の第2実施形態は、本発明の鍛練装置をローイングに応用した実施形態である。
ローイングは、広背筋、菱形筋、僧帽筋、三角筋、背柱起立筋等の背筋群の強化が出来る鍛練装置である。背筋群を強化することにより、正しい姿勢を保持することが出来ると共に、いわゆる「猫背」の改善が可能である。
図11は、ローイングの概要を示している。図11では、トレーニング者Pが、全体を符号60で示すローイングのシート12に座った状態が示されている。
シート12の前方(図11の矢印F方向)には、後述する様に、負荷装置20Aが配置されている。
ローイング60で行われるトレーニングは、トレーニング者Pが一対の操作レバー22A、22Aを握って、矢印R2で示す様にトレーニング者P側(手前側)に引き寄せることにより行われる。そして、操作バー22A、22Aを引き寄せる際に、矢印R2と逆方向へ作用する負荷を作用することにより行われる。
係る負荷(矢印R2と逆方向の負荷)を作用するため、ローイング60の操作レバー22A、22Aの各々の端部は、負荷装置20Aの2本の出力軸(図11では明確には図示せず)に接続されている。操作レバー22A、22Aの他端部は、トレーニング者Pが握り易いように、グリップ部材(図示せず)が取り付けられている。
図11において、符号62は、トレーニング者Pの上半身が前方に傾斜しない様にするため、トレーニング者Pの胸部に当接しているパッド(明確には図示せず)を支持するためのロッドを示している。
ローイングは上半身を垂直な状態に保ち、且つ、胸を張った状態で行う必要がある。トレーニング者Pの上半身が前方(矢印F方向)に傾斜した状態で操作レバー22A、22Aを握って、引き寄せても、所期のトレーニング効果が得られない。そのため、図示しないパッド及びロッド62で、トレーニング者Pの上半身を垂直な状態に保ち、且つ、胸を張った状態を保持している。
図11の状態で、トレーニング者Pが操作レバー22A、22Aを手前側に引き寄せると、モータ30が作動して、操作レバー22A、22Aが接続された出力軸(図11では明確には図示せず)に負荷が伝達される。
モータ30から、操作レバー22A、22Aに接続した出力軸への負荷或いは回転力の伝達については、図19、図20を参照して後述する。
図12は、図11で概要を示すローイングを詳細に示している。
図12及び図13において、床面Fに載置する平坦なベース6Aの上部後端部に、ベース6Aに平行なシート固定台11が取り付けられている。
シート固定台11は、ベース6Aに対して前後、上下、ピッチ(前後方向傾斜)について、変位可能に構成されている。
シート12のシートバック12aはリクライニング可能に構成されている。
シート固定台11の下方に、シート12の高さを調節するシート高さ調節装置13(図13においては円Bで示す構成)が設けられている。
ベース6Aの前端部に、ACサーボモータ30と歯車増速機21とで構成される負荷装置20Aが取り付けられている。
図12においては明示されていないが、歯車増速機21の出力軸にプーリ61が取り付けられている。
図13において、負荷装置20Aで発生する負荷をプーリ61から、後述する左右一対のクランプ22Zへ伝達する紐状部材の線状体64が、上方に延びている。線状体64は、プーリ61側の領域では弾性材のベルト65(第2の紐状部材)で構成されている。ベルト65の上部は、図12及び図13では図示しない連結金具(連結金具13a:図17参照)によって、第1の紐状部材であるワイヤ66に連結されている。
ワイヤ66では、歯車増速機21の出力軸に固定されたプーリ61に対して、スリップせずに力を伝導することが困難である。そのため、プーリ61の近傍領域では巻き掛け伝導材である線状体64がタイミングベルト65で構成されているのである。なお、後述する曲折部62e近傍領域では、線状体64をワイヤ66で構成している。
上述した通り、ワイヤ66とベルト65とは(図17に示す連結金具13aにより)接続されており、プーリ61とスライド軸62Zのワイヤ折返し62eとの間で、無限循環軌道状に配置されている。
図16で後述するが、線状体64は、スライド軸62Z(のワイヤ折返し部62e)において、狭いスペースの長孔120bを通過するが、幅広のベルトでは断面積の狭い長孔120bを通過できない。そのため、ワイヤ66とベルト65とを接続して使用しているのである。
線状体64をカバーするケーシング68は、支柱67(図12)に沿って、上方へ延在している。
ケーシング68の上端部には、4角柱状のスライド軸62Zが、片持ちの状態で取り付けられている。スライド軸62Zは、ほぼ水平に延在している。
スライド軸62Zのシート12方向の端部(後端部)はワイヤ折返し部62eとなっている。スライド軸62Zのシート12から離隔する方向の端部(前端部)はワイヤ曲折部62tであり、ワイヤ曲折部62tでは、ワイヤ66がほぼ直角に曲折して通過する。
スライド軸62Zには、左右一対のクランプ22Zが設けられている。左右一対のクランプ22Zは摺動部114を備えており、スライド軸62Zの長手方向へ摺動自在に取り付けられている。
クランプ22Zは、垂直方向に握る垂直ハンドル115と、水平方向に握る水平ハンドル116とを有している。
スライド軸62Zのワイヤ折返し部62eにおいて、トレーニング者Pに近接する側には、トレーニング者Pの胸の前後位置を規制するストッパパッド62aが取り付けられている。
トレーニング者P、特に高齢者であるトレーニング者Pの場合に、ローイング60のシート12の位置がトレーニング者Pの臀部の位置に比較して低位置である場合や、或いは、シート12がトレーニング者Pに対して高い場合には、シート12の位置とトレーニング者Pの臀部の位置との高低差が大きいと、「シート12に座る」という行為に大変な労力が必要となり、場合によっては転倒事故を惹起する恐れも存在する。
係る危険性を排除するため、本発明の第2実施形態に係るローイングにおいては、垂直方向におけるシート12の位置(シート12の高さ)を調節可能に構成する事が出来る。
図13、図14、図15を参照して、シート12の位置(シート12の高さ)を調節する機構について、説明する。なお、図13において、円Bで示す部位が、図15で示されている。
図15で示す様に、シート高さ調節装置13は、シート固定台11とベース6Aの間に取り付けられている。
図14及び図15はシート高さ調節装置13の構成を示しており、ベース6Aの4箇所(図14では、4隅部)に4本のネジ軸110が配置されており、4本のネジ軸110は上下動する様に構成されている。
4本のネジ軸110はブッシュ112の内周面に形成されたメスネジと螺合しており、ブッシュ112は回転可能ではあるが、上下動はしない様な態様で設置されている。そのため、ブッシュ112が後述する様に回転すると、4本のネジ軸110が上下動するのである。
なお、4本のネジ軸110とブッシュ112のメスネジのネジ形状は、バックラッシュの少ない角ネジを使用している。
メスネジが形成されたブッシュ112は、円筒状の支持体111の内部にベアリング107を介して回転自在に取り付けられている。そして、円筒状の支持体111は、ベース6Aに垂直に取り付けられている。
ブッシュ112のそれぞれに、スプロケット106が固定されている。そして、スプロケット106の各々には、両面コグ付きの非金属伝動ベルト108が噛合っており、図14で示す様に掛け回されている。換言すれば、4つのスプロケット106は、両面コグ付きの非金属伝動ベルト108により、連結されている。伝動ベルト108は金属ベルトであってもよい。
伝動ベルト108が、図14で示す様にスプロケット106の各々に掛け回されていることにより、4個のスプロケット106は、同時に同一方向へ同一量だけ回転する。
図14において、右側に配置されているスプロケット106、106の間には、駆動スプロケット104が配置されている。そして、図14の左側に配置されているスプロケット106、106の間には、テンションスプロケット105が配置されている。
駆動スプロケット104は駆動軸14に取り付けられており、駆動軸14は、シート上下駆動装置13の歯車減速装置102の出力軸である。歯車減速装置102は駆動モータ101に連結されている。
駆動スプロケット104とテンションスプロケット105を設けることにより、伝動ベルト108のテンションを保持する事が出来て、しかも、スプロケット106の各々における伝動ベルト108の巻き掛け角が増加する。
図15で示す様に、ベアリング107の外周レース側がベース6Aに固定されており、ベアリング107の内周レース側にブッシュ112が回転自在に取り付けられている。すなわち、ブッシュ112は回転自在ではあるが、その位置は固定されている。係るブッシュ112の内周面に形成されたメスネジに螺合しているネジ軸110は、ブッシュ112がベアリング107の内側で回転することにより、上下方向に移動自在である。
ネジ軸110は、ブッシュ112内周面のメスネジと螺合していると共に、クランプ160によって、ネジ軸110の上端部がシート固定台11に係合される。
図14を参照して上述した通り、全てのスプロケット106が、同時に且つ同方向へ回転する様に構成されており、そして、ネジ軸110の上端部がシート固定台11に係合しているので、駆動スプロケット104が回転して4本のネジ軸110の上下動することにより、シート固定台11は水平な状態を維持しつつ、上下動する。
図16、図17、図18は、線状体64の配置の形態を示している。線状体64は、負荷装置20Aで発生する負荷を、操作レバーであるクランプ22Zに伝達する部材である。
図12及び図13を参照して、負荷装置20Aに取り付けられたプーリ61から上方へ延在する2本の線状体64は、曲折部62tに到る。図17で示す様に、曲折部62tにおいて、線状体64の一部分を構成するワイヤ66は、垂直方向(図17の矢印Y方向)に延在しているが、垂直プーリ136、136と、水平プーリ146、146とにより、ほぼ直角に曲折して、水平方向(図17の矢印X方向)へ延在する。ここでワイヤ66は、垂直プーリ136、136において上下方向(図17の矢印Y方向)に巻き掛けられており、水平プーリ146、146において水平方向(図17の矢印X方向)に巻き掛けられている。
図17で示す垂直プーリ136、136および水平プーリ146、146を配置することにより、線状体64の連結金具13aが相互に干渉することが防止されている。
曲折部62tでほぼ直角に曲折したワイヤ66、66は、スライド軸62Zのトレーニング者Pに近接する側の端部におけるワイヤ折返し部62e(図16参照)において、折り返されている。図16を参照すれば、ワイヤ折返し部62eにおいて、スライド軸62Zのトレーニング者P(図16では図示せず)側の端部に設けられたローラ126、126aによって折り返されている。
ローラ126、126aはローラ支持部材120に固定されており、ワイヤ66、66は、幅の狭い長方形孔120bを通っている。なお、図16はストッパパッド62aを取り外した状態を示している。
図18は、ワイヤ66、66を、幅の狭い長孔120bを通る様に折り返す態様を示している。
図18において、ローラ126(図18では大径の円で模式的に示す)のみにワイヤ66を巻き掛けて折り返した場合には、図18において点線で示すワイヤ66Aの様に、狭い長孔120bを通過することが出来ない。
これに対して、第2実施形態では、ローラ126a(図18では、比較的小径の円で模式的に示す)を配置することにより、ワイヤ66、66A間の距離を狭め、点線で示すワイヤ66Aを実線で示すワイヤ66のように軌道修正して、ワイヤ66、66を狭い長孔120bを通過せしめている。
図12、図13において、プーリ61からワイヤ折返し部62eに至る領域において、巻き掛け伝達機構が構成される。そして、トレーニングをする者Pがクランプ22Aを引っ張る際の抵抗(制動力)と、クランプ22Zがストッパパッド62aの近傍まで引っ張られた際にクランプ22Aをトレーニングをする者Pから離隔せしめる力とが、負荷装置20Aに取り付けられたプーリ61から、クランプ22Zまで伝達される。
クランプ22Zに固定された固定部材はワイヤ66にも固定されており、ワイヤ66の動きが、クランプ22Zのスライド移動に変換される。
図19、図20は、負荷装置20を構成する主要部材を示している。
ここで、背筋群を強化するローイングでは、図1〜図10で説明したヒップアブダクションに比較して、作用する力及び負荷が大きいため、モータも大きな出力(例えば400W)のものが使用される。
図19、図20において、モータ30のモータ出力軸32には、ピニオン34が接続されており、ピニオン34は第2軸大ギヤ38と噛合しており、第2軸大ギヤ38は第2軸40に固定されている。
第2軸40には、第2軸小ギヤ(ピニオン)46が形成されており、第2軸小ギヤ46は最終段出力軸ギヤ48と噛合している。
最終段出力軸ギヤ48は最終段出力軸50に固定されており、最終段出力軸50の一端は軸受52で支持されている。
ローイングに係る第2実施形態においては、ヒップアブダクションの様に逆方向に回転する2本の出力軸は必要とはしない。ローイングを用いたトレーニングでは、図1における2本の操作レバー22A、22Aは、常に同じ方向に回動されるからである。
最終段出力軸50が、ベルト65(図13)が巻き掛けられたプーリ61(図12、図13)を回転するように、構成されている。
明確には図示はされていないが、図19、図20における最終段出力軸50の両端部は、負荷装置20Aのケーシング(図示せず)外に露出しており、2本の操作レバー22A、22A(図11)に結合している。
なお、軸受36、42、52は、負荷装置20Aのケーシング(図19、図20では図示せず)に固定されている。
図19、図20における各種ギヤの歯数を例示する。以下において、「」内の算用数字が各ギヤの歯数を示している。
モータ出力軸32のピニオン34の歯数は「13」、第2軸大ギヤ38の歯数は「130」、第2軸小ギヤ(ピニオン)46の歯数は「13」、最終段出力軸ギヤ48の歯数は「130」である。
上記で例示された歯数であれば、モータ軸32の回転数に対して、最終段出力軸50の回転数或いは減速比は、
(130/13)×(130/13)=10×10=100
なので、100:1となる。
上述した通り、ローイングはヒップアブダクションに比較して、トレーニング者Pが大きな力を出すため、モータ30による負荷も大きくする必要があり、減速比もヒップアブダクションに比較して大きくなっている。
トレーニング者Pがローイング60によるトレーニングを開始すると、操作レバー22A、22Aを図11の矢印R2側に引き寄せようとする力(始動時の力)動きが最終段出力軸50(図19、図20)に伝達され、最終段出力軸ギヤ48、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、第2軸40、第2軸大ギヤ38、ピニオン34を介してモータ出力軸32に伝達される。
始動時の力は、モータ30の逆方向の回転力としてモータ出力軸32に伝達される。
第2実施形態に係るローイングにおいても、モータ30は、静止状態(待機状態)から逆方向の回転が伝達されると、正方向の回転を開始するように構成されているので、ローイングによるトレーニングを開始すると、モータ30は正方向に回転して、操作レバー22A、22Aを図11の矢印R2側に引き寄せるのを妨げる方向(負荷をかける方向)の力を発生する。
モータ30の正方向の回転は、モータ出力軸32、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48を介して最終段出力軸50に伝達され、操作レバー22A、22Aを介してトレーニング者Pに伝達される。
ローイングにおける負荷についても、第1実施形態と同様、トレーニング者Pの個人データや各種設定値に基づいて、図示しない制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成される。
再び図11において、トレーニング者Pがローイング60でトレーニングをするためシート12に座るに際して、一対の操作レバー22A、22Aがシート12から離隔した位置にあるとトレーニング者Pが操作レバー22A、22Aを握ることが困難となる。
一方、操作レバー22A、22Aがトレーニング者Pに近接し過ぎた位置にあると、トレーニング者Pはレバー22A、22Aを避けながらシート12に座らなければならない。
図11〜図20の第2実施形態に係るローイングでは、トレーニング者Pがシート12に座る際に、モータ30の回転方向及び回転量を適宜制御することにより、操作レバー22A、22Aを、トレーニング者Pから離隔し過ぎず、且つ、近過ぎない「適正位置」へ移動して、その状態で待機する様に構成することが出来る。
図11〜図20で示すローイング60によれば、電動モータ30の出力が各種ギヤ及び軸を介して操作レバー22A、22Aに伝達される。ここで、モータ30からトレーニング者Pに対して、滑らかな負荷伝達を可能とするため、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48は、高精度の精密加工により製造される。
また、トレーニング開始時に、操作レバー22A、22Aが適正位置となっているので、高齢者でも、負担無く、ローイング60を使用してトレーニングを行うことが出来る。
図12〜図20に示した構造による作用効果を以下に記す。
クランプ22Zが水平なスライド軸62Zに沿って摺動するので、クランプ(操作レバー)22Zを把持するトレーニング者Pの手も水平に移動する。そのため、ローイングを行うトレーニング者Pの姿勢が、前傾してしまうことがない。
また、クランプ(操作レバー)22Zを、垂直方向に握るハンドル115と、水平方向に握るハンドル116とにより、2種類の握り方ができるように構成してあるので、左手と右手を同じ握り方だけでなく、例えば、左手を垂直に握り右手を水平に握る等のバリエーションが可能であり、練習方法の多様化が実現される。
さらに、図13、図14、図15を参照して説明したように、シート12の水平を維持した状態で、その高さ位置を調節することが出来る。従って、身長にあわせたシート位置を設定できて、着、立席が容易である。
次に、図21〜図29を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図21〜図29において、図1〜図20で示す部材と同様な部材には、同様な符号を付して説明する。
図21〜図29の第3実施形態は、本発明の鍛練装置をレッグエクステンションに応用した実施形態である。
レッグエクステンションは、大腿四頭筋を強化出来る鍛練装置であり、大腿四頭筋を強化して膝の安定性を向上させるトレーニングを行うことが出来る。膝の安定性を向上すれば、歩行時の安定性や階段の昇降における安全性が向上する。
図21はレッグエクステンションの概要を示す。図21では、トレーニング者Pが、全体を符号70で示すレッグエクステンションのシート12に座った状態が示されている。
シート12の下方には、負荷装置20Bが配置されている。
レッグエクステンション70では、トレーニング者Pの脚(特に脛)をパッド72に押し当て、脚を伸ばすことによりパッド72を上方(図21中、矢印R3方向)へ回動させることにより、行われる。ここでパッド72は、負荷装置20Bの出力軸50に固定された操作バー22Bに設けられている。
トレーニング者Pが、脚によりパッド72を矢印R3方向へ回動させる際に、負荷装置20Bは、出力軸50及び操作レバー22Bを介して、パッド72が矢印R3方向へ回動するのを妨げる力(矢印R3と逆方向の負荷)を発生させる。係る負荷により、トレーニング者Pの大腿四頭筋が鍛練されるのである。
上述した様に、図21の状態で、トレーニング者Pにより、パッド72及び操作レバー22Bを矢印R3方向へ回動する力が付加されると、負荷装置20Bのモータ30(図21では図示せず)が作動する。そして、モータ30の出力は、図28、図29で示す様に、操作レバー22Bが接続された出力軸50に伝達され、トレーニング者Pの負荷として作用するのである。
ここで、大腿四頭筋の鍛練を行うレッグエクステンションでは、第1実施形態(図1〜図10)のヒップアブダクションに比較して、負荷装置20Bに作用する力が大きいため、モータも大きな出力(例えば400W)のものが使用される。
図22は、図21で概要を示すレッグエクステンションを詳細に示している。
図22において、床面Fに載置する平坦なベース6Bの上部に、ベース6Bに平行なシート固定台11が取り付けられている。
シート固定台11は、ベース6Bに対して前後、上下、ピッチ(前後方向傾斜)について、変位可能に構成されている。なお、シート12のシートバック12aはリクライニング可能に構成されている。
シート固定台11の下方に、シート12の高さを調節するシート高さ調節装置13が設けられている。
シート12及びシート固定台11に対して、図22の左方の位置に、基台136が設けられている。基台136の上部には、負荷装置20Bを収容する負荷装置収容台141が上下動自在に取り付けられている。
トレーニング者の膝裏から支持する4角柱状のサポートバー73(図21では円柱状に示されている)が、負荷装置20Bに片持ち梁状に取り付けられている。サポートバー73は、シート12の左右方向(図22では左上から右下に向う方向)へ水平に延在している。そしてサポートバー73は、上下方向に自在に移動するように構成されている。
また、負荷装置20Bには、操作レバーであるスライド軸22Bが設けられている。このスライド軸22Bは、シート12の前後方向(図22では右上から左下に向う方向)へ延在している。
スライド軸22Bの先端(トレーニング者Pと離隔する方向の先端)には、四角柱状のフットパッド72(図21では円柱状に示されている)が設けられている。フットパッド72は、サポートバー73と平行に配置されており、トレーニング者Pの脛部に対して、その上側から当接する様に構成されており、且つ、スライド軸22Bに沿って移動可能に構成されている。
図26及び図27において、スライド軸22Bは、負荷装置20Bの出力軸を中心に、矢印R方向に旋回するように構成されている。スライド軸22Bが矢印R方向(図26、図27)へ回動すれば、スライド軸22B先端に取り付けられたフットパッド72も同様に、矢印R方向へ旋回する。
また、レッグエクステンション70のシート12の位置がトレーニング者Pの臀部の位置に比較して低位置であり、且つ、シート12の位置とトレーニング者Pの臀部の位置との高低差が大きいと、「シート12に座る」という行為が大変な労力を必要とする。特に、トレーニング者が高齢者である場合には、転倒事故に起因する恐れも存在する。
同様に、シート12の位置が高い場合にも、特に高齢者にとっては、「シート12に座る」という行為が非常に困難となる。
係る危険性を排除するため、第3実施形態に係るレッグエクステンション70においては、シート12の垂直方向位置を調節可能に構成する事が出来る。
図23、図24、図25を参照して、シート12の位置(シート12の高さ)を調節する機構について、説明する。
図23は、シート12の位置を調節する機構(シート高さ調節装置13)を示し、当該機構は、図23において円Bで示す位置に配置されている。すなわち、シート高さ調節装置13は、ベース6Bと、シート12を固定しているシート固定台11との間に配置されている。
図24において、シート高さ調節装置13のスプロケット106、106(図24で右方のスプロケット)の間には、駆動スプロケット104が配置されている。そして、図24において、左方のスプロケット106、106の間には、テンションスプロケット105が配置されている。
駆動スプロケット104は、駆動軸14に接続されている。そして駆動軸14は、シート上下駆動装置13の歯車減速装置102の出力軸である。また、歯車減速装置102は、駆動モータ101に連結されている。
駆動スプロケット104とテンションスプロケット105をもうけることにより、伝動ベルト108のテンションが保持され、スプロケット106に対する伝動ベルト108の巻き掛け角が増加する。
図25において、円筒状の支持体111にベアリング107の外周レースが固定されている。そして、円筒状の支持体111は、ベース6Bに取り付けられている。
ベアリング107の内周レースには、ブッシュ112が回転可能に取り付けられている。
ブッシュ112の内周面にはメスネジが形成されており、そのメスネジにはネジ軸110のネジ山が螺合している。ブッシュ112のメスネジと、ネジ軸110のネジ山とは、そのネジ形状が、バックラッシュの少ない角ネジとなっている。
ベアリング107の内周レースに取り付けられたブッシュ112は、回転可能ではあるが上下方向には移動しない。そして、ブッシュ112と螺合するネジ軸110は、ブッシュ112の回転により、上下方向に移動する。
ここで、ネジ軸110は、図24において、4隅部に配置されている。
ネジ軸110はブッシュ112内周面のメスネジと螺合すると共に、クランプ160によってネジ軸110の上端部がシート固定台11に係合されている。
ブッシュ112の各々には、スプロケット106が固定されている。各スプロケット106には、図24で示す様に、両面コグ付きの非金属伝動ベルト108が巻き掛けられている。
スプロケット106と伝動ベルト108とが噛合うことにより、全てのスプロケット106は、伝動ベルト108を介して、同時に、同一方向へ、同一量だけ回転するように、連結されている。なお、ベルト108は金属ベルトであってもよい。
図24において、上下動駆動装置13はモータ101と減速機102とを有しており、モータ101及び減速機102は、4本のネジ軸110で定義される4角形の領域内方に配置されている。減速機102の出力軸14に取り付けられた駆動スプロケット104には、伝動ベルト108が巻き付けられている。
モータ101を駆動して、伝導ベルト108を動かすことにより、4個のスプロケット106が同一方向へ同一量だけ回転するので、4本のネジ軸110も同時に同一量だけ上下動する。そして、同一量だけ上下動する4本のネジ軸110がシート固定台11に係合されているので、シート12は、水平の状態を維持しつつ、上下動するのである。
再び図22において、トレーニング者Pがシート12に座って、レッグエクステンション70でトレーニングをするに際しては、以下の様な条件を満たす必要がある。
(A) トレーニングの際に、足が床についてはいけない。
(B) トレーニング時には、脚は床よりも高い位置になければならない。
(C) サポートバー73が、膝裏の適正な位置にある。
(D) フットパッド72(負荷を与えるバー)のパッドが「すね」に適正に当接していなければならない。
トレーニング時の姿勢として、トレーニング者Pの両脚は屈曲しており、サポートバー73が(トレーニング者Pの)膝裏に位置した状態で、フットパッド72が「すね」における適当な位置に当接していなければならない。レッグエクステンションを用いたトレーニングでは、その状態で、両脚を直線となるまで伸ばして、負荷を掛けるのである。
レッグエクステンションを調節して、上述した姿勢或いは状態を自力のみで実現(調節)することは、特に高齢者においては困難であり、上述の(A)〜(D)の条件を無理に充足しようとすれば、予期せぬ怪我や、転倒を惹起してしまう恐れがある。
上記(A)〜(D)の条件を充足するためには、トレーニングに際しては、シートに着座するときに、サポートバー73が膝裏の適当な位置に来る様にして、座り易くする必要がある。
そのためには、サポートバー73を上下動可能にしなければならない。
図示の実施形態では、サポートバー73及びフットパッド72は、(種々の部材を介して)負荷装置20Bの増速機(ギヤボックス)142に取り付けられている。
増速機142が載置されている上下動プレート139の位置を上下動すれば、それに合わせて、サポートバー73及びフットパッド72も上下動する。
そのため、先ず、サポートバー73がトレーニングをする者Pの膝裏の位置に来る様に、上下動プレート139を上下方向へ移動する。サポートバー73が膝裏に来る様に高さを調節したならば、フットパッド72を旋回し(図27における矢印R方向へ旋回する)、スライドして、トレーニング者Pが負荷を掛け易い適所に移動する。
サポートバー73及びフットパッド72を上下動するためには、基台136の上下動プレート139を上下動する必要がある。次に、図26、図27を参照して、上下動プレート139を上下動する機構について説明する。
図26、図27において、ベース6Bには、ベース6Bに平行な基台136が固定されている。基台136の頂部に台板137が固定されている。
台板137の上部には、4本の支柱141bを有する負荷装置収容台141が取り付けられている。負荷装置収容台141の頂部には、上板141aが取り付けられている。
各支柱141bには、ブッシュベアリング141cが設けられている。ブッシュベアリング141cは、支柱141bを摺動し、支柱141bにそって上下方向に移動する。ブッシュベアリング141cは同一水平面上に4個配置されており、当該4個のブッシュベアリング141cは上下動プレート139の4隅部に配置されている。
上下動プレート139上に、負荷装置20Bが載置されている。負荷装置20Bはモータ減速機142を有しており、モータ減速機142の出力軸79(図27)に、スライド軸(操作レバー)22Bが回動自在に取り付けられている。
スライド軸22Bには、フットパッド72を片持ち梁状に支持するパッド基部72aが、スライド自在に取り付けられている。そして、スライド軸22Bにはネジ軸76が設けられ、ネジ軸76はスライド軸22Bの長手方向に延在している。そして、パッド基部72aとフットパッド72はネジ軸76により、ネジ軸76が延在する方向へ移動可能である。
ネジ軸76に、パッド基部72aに固定されたナット77が螺合しており、ネジ軸76が回転することにより、ナット77がネジ軸76に沿って移動し、パッド基部72及びパッド72が図26の矢印S方向へ移動する。
負荷装置20B近傍にスライド用モータ78が設けられ、スライド用モータ78によりネジ軸76を回転する。
図26において、上下動プレート139の下部には、垂直方向へ延在する2本のネジ軸146が固定されている。そして、ネジ軸146にはナット148が螺合している。
ナット148はベアリング150の内周レースに固定されており、ベアリング150の外周レースは台板137に固定されている。
図26における右側のナット148の上端部には、被動スプロケット154が固定されている。図26における左側のナット148にも被動スプロケット154aが固定されており、被動スプロケット154a(図26の左側)は被動スプロケット154(図26の右側)よりも、やや高い位置に取り付けられている。
ネジ軸146、146の間の領域において、台板137の下側には、モータ減速機142が取り付けられている。
モータ減速機142の第1の出力軸144が、台板137の上部に配置された第2の軸145に連結されている。第2の軸145は垂直方向の上下に配置されたベアリング143、143に回転自在に支持されている。
第2の軸145に、駆動用のWスプロケット152が固定されている。Wスプロケット152は、上下方向の離隔した位置に、それぞれスプロケットが取り付けられている。
駆動用のWスプロケット152における上側のスプロケットは、チェ−ン156aで被動スプロケット154aに連結されている。一方、Wスプロケット152における下側のスプロケットは、チェ−ン156で被動スプロケット154に連結されている。
基台136と負荷装置収容台141は、スライド軸22Bとその関連部材が配置されている個所を除いて、側方の4面及び上面は、薄板で包囲されている。
モータ減速機142の回転出力を、Wスプロケット152、チェーン156、156aを介して、被動スプロケット154、154a及びナット148、148を回転することにより、2本のネジ軸146が上下方向に移動する。
2本のネジ軸146は上下動プレート139の下部に固定されているので、2本のネジ軸146が上下方向に移動することにより、上下動プレート139も上下動し、以って、サポートバー73及びフットパッド72が上下動するのである。
これにより、負荷装置20Bをトレーニング者の体形に合う位置に移動させることができる。
負荷を与えるフットパッド72の最適位置は、トレーニングを行う者によって相違する。
図示の実施形態に係るレッグエクステンション70では、フットパッド72が当る位置を、ネジ軸76の方向について、モータ78で調整可能になっている。
図28、図29において、モータ30のモータ出力軸32に接続したピニオン軸34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48、最終段出力軸50の噛合及び配置は、第2実施形態において、図7、図8を参照して説明したのと同様である。
但し、第2実施形態では、操作レバー22A、22Aは2本設けられているので、最終段出力軸50の両端部に操作レバー22A、22Aを結合する領域を設けなければならなかったのに対し、図21〜図29で示す第3実施形態では、操作レバー22Bは一本だけ設けられているので、最終段出力軸50は、その一端部にのみ操作レバー22Bを結合する領域が設けられている。
図28、図29における各種ギヤの歯数は、図19、図20で例示したのと同様であり、モータ出力軸32のピニオン34の歯数は「13」、第2軸大ギヤ38の歯数は「130」、第2軸小ギヤ(ピニオン)46の歯数は「13」、最終段出力軸ギヤ48の歯数は「130」である(「」内の算用数字が歯数)。
従って、最終段出力軸50及び最終段第2出力軸56の回転数或いは減速比は、
(130/13)×(130/13)=10×10=100
なので、100:1となる。
上述した通り、レッグエクステンションも、ヒップアブダクションに比較すると必要とする負荷が大きいため、減速比もヒップアブダクションに比較して大きい。
トレーニング者Pがレッグエクステンション70によるトレーニングを開始すると、操作レバー22Bを図21の矢印R3側に引き寄せようとする力(始動時の力)動きが最終段出力軸50に伝達され、最終段出力軸ギヤ48、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、第2軸40、第2軸大ギヤ38、ピニオン34を介してモータ出力軸32に伝達される。
ここで、始動時の力は、モータ30の逆方向の回転力としてモータ出力軸32に伝達される。
第3実施形態に係るレッグエクステンション70においても、モータ30は、静止状態(待機状態)から逆方向の回転が伝達されると、正方向の回転を開始するように構成されているので、レッグエクステンション70によるトレーニングを開始すると、モータ30は正方向に回転して、操作レバー22Bを図21の矢印R3側に引き寄せるのを妨げる方向(負荷をかける方向)の力を発生する。
モータ30の正方向の回転は、モータ出力軸32、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48を介して最終段出力軸50に伝達され、操作レバー22B及びパッド72を介してトレーニング者Pに伝達される。
レッグエクステンション70における負荷についても、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、トレーニング者Pの個人データや各種設定値に基づいて、図示しない制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成される。
図21〜図27の第3実施形態に係るレッグエクステンション70では、操作レバー22Bを水平にして、パッド72がトレーニング者Pから最も遠い位置となる様に、モータ30を正方向(負荷を作用させる方向)に回転させる様に制御することが出来る。係る制御により、トレーニング者Pがレッグエクステンション70のシート12に座る際に、操作レバー22Bは水平な状態となり、パッド72はトレーニング者Pから最も遠い箇所に位置するので、トレーニング者Pは操作レバー22B及びパッド72を避けることを特に意識する必要が無くなる。
図21〜図27で示すレッグエクステンション70においても、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、モータ30からトレーニング者Pに対して滑らかな負荷伝達を可能とするため、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48は、高精度の精密加工により製造される。
図22〜図27に示した構成による作用効果を記載する。
高さ調整の可能なサポートバー72を設けて膝裏を固定し、中心を上部に設定できるようにしたので、レッグエクステンションによる鍛練の際の姿勢を、トレーニング者Pに適合するように調節することが出来る。
例えば、シート12の高さ、フットパッド73の脛部への接触位置を、適当な位置に調節出来る。また、スライド用ネジ軸22Bによって、フットパッド73の位置を自在に調節することができる。
しかも、トレーニング者Pはシート12に着座した状態で、上述した調節を行なうことが出来るので、レッグエクステンションによる鍛練の際の姿勢を、簡単且つ正確に、最適に調節できる。
また、トレーニング開始時に、操作レバー22B及びパッド72の位置を調節出来るので、高齢者でも転倒の危険無く、レッグエクステンション70を使用してトレーニングを行うことが出来る。
次に、図30〜図36を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図30〜図36において、図1〜図29で示す部材と同様な部材には、同様な符号を付して説明する。
図30〜図36の第4実施形態は、本発明の鍛練装置をレッグプレスに応用した実施形態である。
レッグプレスは、大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス、下腿三頭筋等の下肢の抗重力筋群を強化するための鍛練装置である。レッグプレスでトレーニングを行い、下肢の抗重力筋群を強化することにより、日常における起居動作、移動動作が良好に行われるようになる。このことは、日常的な動作の最中に転倒して、大事に至る可能性がある高齢者にとっては、非常に有意義である。
図30は、レッグプレスの概要を示している。そして、図30では、トレーニング者Pが、全体を符号80で示すレッグプレスのシート12に座った状態が示されている。
シート12は、一対のレール82R、82L上を図30の矢印SP、SR方向へスライド可能に載置されており、一対のレール82R、82Lは、レール部材82上面の長辺側縁部に設けられている。
レール部材82上に一対のレール82R、82Lを配置した構成の詳細と、シート12を一対のレール82R、82L上に載置する構成の詳細については、公知の態様をそのまま適用出来る。
レール部材82は、平板状の固定用敷設部材84上に載置される。固定用敷設部材84は、レール部材82、先端に足乗せ板86を固定したロッド88、負荷装置20Cを、相対移動しない様に配置するための部材である。
負荷装置20Cは足乗せ板86の矢印SR方向近傍の位置に設けられている。
図30において、符号85は、シート12に設けられた手すりであり、レッグプレス80でトレーニングを行う際に、トレーニング者Pは手すり85を掴んで行う。
レッグプレス80のシート12には紐状部材90(例えば、ロープ、ベルト)が取り付けられており、紐状部材90はプーリ92により巻き取り可能で且つ送り出し可能に構成されており、プーリ92は負荷装置20Cの出力軸50(図30では図示せず)に取り付けられている。
レッグプレスを用いてトレーニングをする場合、トレーニング者Pは、足Fを足乗せ板86に乗せて、足乗せ板86を両足で突き放すように押圧する。足乗せ板86はロッド88を介して固定されているため、トレーニング者Pが座っているシート12が、レール82R、82L上を矢印SP方向へスライドする。
この際に、負荷装置20Cは、紐状部材90に対して、シート12の矢印SP方向の移動を妨げるような負荷を作用させる。すなわち、負荷装置20Cの出力軸50(図30では図示せず)に取り付けられたプーリ92に対して、紐状部材90を巻き取る方向(矢印RB側)のトルクが作用する。
係る負荷に抗してシート12を矢印SP方向にスライドさせるべく、トレーニング者Pは両脚で足乗せ板86を押圧する。その結果、トレーニング者Pの下肢の抗重力筋群が鍛練され、強化される。
ここで、図30の状態でトレーニング者Pが板86を押圧することにより、シート12が矢印SP方向の移動を開始し、プーリ92が矢印RF側に回転しようとすると、負荷装置20Cのモータ30(図30では図示せず)が作動する。そして、モータ30の出力は、図35、図36で示す様に、プーリ92が取り付けられた出力軸50に伝達され、トレーニング者Pの負荷として作用するのである。
ここで、下肢の抗重力筋群の鍛練を行うレッグプレスでは、第1実施形態(図1〜図10)のヒップアブダクションに比較して、トレーニング者Pが出す力が大きく、それに対する負荷も大きいため、使用するモータは大きな出力(例えば400W)のものが選択される。
図31では、図30で概要を示すレッグプレスを詳細に示している。
図31において、レッグプレス80は、固定用敷設部材84が主要構造部材となっており、固定用敷設部材84は、床面Fに載置されて装置全体を支える部材であり、ねじれ剛性が高くなる様に構成されている。
固定用敷設部材84は、左右のレール部材82L、82Rと、複数のクロス部材83a、83b、83cとで構成されている。左右のレール部材82L、82Rは、前後方向(図31において、矢印F、矢印B方向)に延在しており、前方が折り返したそり形状をしている。複数のクロス部材83a、83b、83cは、左右のレール部材82L、82Rの間を連結する部材であり、レール部材82L、82Rと垂直な方向(左右方向:図31において、矢印L、矢印R方向)に延在している。
固定用敷設部材84の後方(矢印B方向)に、シート固定台11が配置されており、シート固定台11の上部にはシート12が固定されている。
シート固定台11は、トレーニング姿勢を最適位置に調節するため、前後、上下、ピッチ(前後方向傾斜)について、変位可能に構成されている。それと共に、レッグプレスにおいてはシート12の移動距離が大きいので、シート12における当該大きな移動距離に対応して、大きな前後ストロークが確保される様に構成されている。
なお、シート12のシートバック12aは、リクライニング可能に構成されている。
図31において、シート固定台11の下方に、シート12の高さを調節するシート高さ調節装置13が設けられている。
そして、固定用敷設部材84の前方(矢印F方向)には、足乗せ板86が取り付けられている。足乗せ板86は、図示しないモータで作動する左右の減速機94L、94Rによって、前後方向(矢印F方向、矢印B方向)へ傾斜可能に取り付けられている。
クロス部材83bの上部には、第1の上部クロス部材98fが配置され、クロス部材83cの上部には、第2の上部クロス部材98rが取り付けられている。
第1の上部クロス部材98fの左端部(矢印L方向端部)と、第2の上部クロス部材98rの左端部(矢印L方向端部)とは、スライド軸98Lで接続されている。スライド軸98Lは、前後方向(矢印F方向、矢印B方向)に延在している。第1の上部クロス部材98fの右端部(矢印R方向端部)と、第2の上部クロス部材98rの右端部(矢印R方向端部)とは、スライド軸98Rにより接続されており、スライド軸98Rは、スライド軸98Lと平行に配置されている。
スライド軸98Lとスライド軸98Rの各々には、摺動軸受96、96が遊嵌されている。摺動軸受96、96は、連結部材96aによって一体化されている。そして、左側(矢印L側)における摺動軸受96、96及び連結部材96aが一体化したユニットと、右側(矢印R側)における摺動軸受96、96及び連結部材96aとが一体化したユニットとが、さらに連結されて、シート摺動台96Aが構成されている。
シート摺動台96Aの上部にシート固定台11が取り付けられている。
この様な構造により、シート固定台11及びシート12は、スライド軸98L及びスライド軸98Rに沿って、前後方向(矢印F方向、矢印B方向)に摺動可能に構成されている。
図31では明示されていないが、シート固定台11の下部及び足乗せ板86の下部は、紐状部材のコグベルト90aで連結されている。コグベルト90aの前部は、明示しない負荷装置20Cに連結されている。
一般的に、レッグプレスのシート位置はトレーニング者Pの臀部の位置に比較して低く、シート12の位置とトレーニング者P臀部の位置との高低差が大きい。そのため、トレーニングのためレッグプレスのシート12に座るという行為は、特に高齢者であるトレーニング者Pにとって、非常に大きな負担となる。特に高齢者にとっては、シート12に座ることが非常に難しい場合が多い。
レッグプレスでは、前後方向に負荷が作用する状態で、上下方向における少ないスペースで設置することが出来て、シート12を上下方向へ安定して移動する機構が必要となる。
さらに、レッグプレスにおいて、シート12の前後方向について負荷が掛かる。
これに対して第4実施形態に係るレッグプレス80においても、シート12の垂直方向位置を調節可能に構成し、以って、特に高齢者において、レッグプレス80のシート12に座るという行為の負担を軽減する事が出来る。
シート12の垂直方向位置を調節する機構について、図32及び図33を参照して説明する。
図32において、右側に配置されたスプロケット106、106の間の領域に駆動スプロケット104が配置され、左側に配置されたスプロケット106、106の間の領域にテンションスプロケット105が配置されている。そして、スプロケット106、駆動スプロケット104、テンションスプロケット105には、図32で示す様な態様で、伝動ベルト108が巻き掛けられている。
伝動ベルト108が巻き掛けられている4つのスプロケット106は、伝導ベルト108が駆動スプロケット104の回転を伝達する際に、同時に、同一方向へ、同一量だけ回転する。
駆動スプロケット104は駆動軸14に接続されており、駆動軸14は、シート上下駆動装置13の歯車減速装置102の出力軸である。歯車減速装置102は、駆動モータ101に連結されている。
駆動スプロケット104とテンションスプロケット105とは、伝動ベルト108のテンションを保持すると共に、スプロケット106に伝導ベルト108が巻き掛けられている角度を増加するために設けられている。
図33において、シート摺動台96Aに円筒状の支持体111が取り付けられており、支持体111にはベアリング107の外周レースが固定されている。そして、ベアリング107の内周レースに、ブッシュ112が水平方向に回転可能に取り付けられている。
ブッシュ112の内周面にはメスネジが形成されており、そのメスネジには、ネジ軸110のネジ山が螺合している。
なお、ブッシュ112のメスネジと、ネジ軸110のネジ山は、例えば、角形ネジである。
上述した様に、外周レースが支持体111に固定されているベアリング107は、回転はしても上下動はしない。従って、ブッシュ112が回転すれば、それに螺合しているネジ軸110は上下動するのである。
ここで、ネジ軸110はブッシュ112の内周面のメスネジと螺合していると共に、クランプ160によって、ネジ軸110の上端部がシート固定台11に係合されている。
また、ブッシュ112のそれぞれの上部に、スプロケット106が固定されている。
各スプロケット106に両面コグ付きの非金属伝動ベルト108が噛合って連結されている。なお、ベルト108は金属ベルトであってもよい。
図33において、シート摺動台96Aに取り付けられたネジ軸110の間の領域には、モータ101と減速機102で構成される上下動駆動装置13が配置されている。
減速機102の出力軸14に駆動スプロケット104が取り付けられている。
上述した様に、伝動ベルト108が巻き掛けられている4つのスプロケット106そして、スプロケット106が回転することにより、ブッシュ112が回転し、それに螺合しているネジ軸110は上下動する。ここで、4つのスプロケット106は同一方向へ、同一量だけ回転するので、ネジ軸110の上下動も同一方向へ同一量だけ行われる。4本のネジ軸110の上端部はシート固定台11に係合されており、4本のネジ軸110による上下動の方向も移動量も同一であるので、シート12が水平な状態を保ったまま、上下動させることが出来るのである。
上下動駆動装置13の組立に際しては、
(1) スプロケット106と一体化したブッシュ112を、ベアリング107に嵌め込む。
(2) チェーン108を掛け回して、バックラッシュ(ガタ)を調整し、スプロケット106とチェーン108のたるみを均一にする。
(3) 4本のネジ軸110を、ブッシュ112と螺合する。ここで、4本の台形ネジが形成されたネジ軸110端部(上方の端部)の高さが同一になるように、ネジ軸110とブッシュ112とを螺合する。係る高さを同一にしないと、4本のネジ軸110が係合するシート12が、水平にならないからである。
(4) 4本の角形ネジが形成された端部(上方の端部)の高さが同一になった状態で、シート下部の設けたクランプ機構により、4本のネジ軸110の上端部をクランプする。
クランプされた結果、4本のネジ軸110は、回転しなくなり、ブッシュ112だけが回転して、ネジ軸110を上下動する。
なお、第4実施形態における上下動駆動装置13の組立については、第1実施形態〜第3実施形態についても、概略同様である。
第4実施形態に係るレッグプレス80では、トレーニング者Pが両脚を伸長して足乗せ板86を押圧すると、負荷が作用しつつ、シート12が後方(図30の矢印SP方向)にスライドする。この際に、負荷は、シート12が後方へスライドするのを妨げるように作用する。
シート12が所定の距離だけ(後方へ)移動すれば、トレーニング者Pが両脚を屈曲すれば、シートが元の位置に戻る。
その様な動作を可能とする構成について、図34を参照して説明する。
ここで、図34は、図31を斜め下方から見た状態を示している。
図34において、固定用敷設部材84の矢印F側の端部には、駆動プーリ92aが回転自在に固定されている。駆動プーリ92aは、負荷装置20Cの歯車減速機87の出力軸によって駆動される。
また、固定用敷設部材84の矢印B側の端部におけるクロス部材83cには、テンションプーリ93が取り付けられている。
駆動プーリ92aとテンションプーリ93とは、紐状部材のコグベルト90aで連結されている。図34において、コグベルト90aは、テンションプーリ93の近傍で、固定部90Aにより、シート摺動台96Aに固定されている。
コグベルト90aにおいて、駆動プーリ92aとテンションプーリ93に接触する面には、コグ(歯)が形成されている。そして、駆動プーリ92a及びテンションプーリ93においても、コグベルト90aに接触する面にはコグ(歯)が形成されている。以って、プーリ92a、93とコグベルト90aとの間で、スリップが生じないように構成されている。
このような構成により、コグベルト90aが長円形の経路にて循環運動を行うのを、シート12の前後方向の往復運動に変換出来る。
コグベルト90aの走行により、固定部90Aでコグベルト90aに固定した固定シート摺動台96A及びシート12が、駆動プーリ92aの回転により引っ張られて移動する。
ここで、可撓性材料製のコグベルト90aを採用することにより、金属チェーンにおけるガタと駆動騒音による不快感を除いている。
トレーニングをする者Pが、脚を伸ばして踏み板86を押圧する場合には、シート12は後方へ移動する。そのときコグベルト90aは後方側に移動する。歯車増速機(ギヤボックス)87は、コグベルト90aが後方側に移動するのを妨げるような制動力(コグベルト90aを前方側へ移動させようとする力)を発生する。この制動力が、トレーニングにおける「負荷」となる。
トレーニングをする者Pが脚を伸ばしきったならば、トレーニングをする者Pの脚を屈曲して、再び、脚を伸ばすトレーニングを行い得るように、シート12を前方に戻す必要がある。
そのため、歯車増速機(ギヤボックス)87は、コグベルト90aが前方側へ移動する様な力(シート12を元の位置に戻す力)を発生する。
上述した制動力或いはシート12を元の位置に戻す力によって、コグベルト90aがプーリ92a、93に対してスリップしないように、コグベルト90aの張力は予め設定されている。
図35、図36において、モータ30のモータ出力軸32に形成されたピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48、最終段出力軸50の噛合及び配置は、第2実施形態において、図19、図20を参照して説明したのと同様である。
第2実施形態では、操作レバー22A、22Aは2本設けられているので、最終段出力軸50の両端部に操作レバー22A、22Aを結合する領域を設けなければならなかったのに対し、図30〜図36で示す第4実施形態では、最終段出力軸50にはプーリ92aが取り付けられるので、最終段出力軸50は一端部側にプーリ92aが取り付けられる領域を設ける。
図35、図36における各種ギヤの歯数は、図19、図20で例示した歯数(或いは、図28、図29で例示した歯数)と同様であり、モータ出力軸32のピニオン34の歯数は「13」、第2軸大ギヤ38の歯数は「130」、第2軸小ギヤ(ピニオン)46の歯数は「13」、最終段出力軸ギヤ48の歯数は「130」である(「」内の算用数字が歯数)。
従って、最終段出力軸50の回転数或いは減速比は、
(130/13)×(130/13)=10×10=100
なので、100:1となる。
上述した通り、レッグプレスでは、ヒップアブダクションに比較すると必要とする負荷が大きいため、減速比もヒップアブダクションに比較して大きい。
トレーニング者Pがレッグプレス80によるトレーニングを開始すると、シート12を矢印SP方向に移動する力が、紐状部材90を介してプーリ92の矢印RF方向の回転となって、出力軸50に伝達される。出力軸50に伝達されたプーリ92の矢印RF方向の回転は、最終段出力軸ギヤ48、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、第2軸40、第2軸大ギヤ38、ピニオン34を介してモータ出力軸32に伝達される。
ここで、プーリ92の矢印RF方向の回転は、モータ30の逆方向の回転としてモータ出力軸32に伝達される。
第4実施形態においても、モータ30は、静止状態(待機状態)から逆方向の回転が伝達されると、正方向の回転を開始するように構成されているので、レッグプレスによるトレーニングを開始してモータ30の逆方向の回転が伝達されると、モータ30は正方向に回転する。
モータ30の正方向の回転は、モータ出力軸32、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸40、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48を介して最終段出力軸50に伝達され、プーリ92を矢印RB方向に回転させる力を発生し、シート12を矢印SR方向に移動させようとする。シート12を矢印SR方向に移動させようとする力が、レッグプレスにおける負荷として、トレーニング者Pに伝達される。
レッグプレス80における負荷についても、第1実施形態〜第3実施形態と同様に、トレーニング者Pの個人データや各種設定値に基づいて、図示しない制御機構により、適宜、設定或いは制御されるように構成される。
再び図30において、トレーニング者Pがレッグプレス80でトレーニングをするためシート12に座るに際して、足乗せ板86がシート12から離隔した位置にあるとトレーニング者Pの両足Fを足乗せ板86に置くことが出来ず、レッグプレスによるトレーニングが出来なくなる。
一方、足乗せ板86がシート12に近接し過ぎた位置にあると、トレーニング者Pは足乗せ板86を避けながらシート12に座らなければならない。
図30〜図36の第4実施形態に係るレッグプレス80では、トレーニング者Pがシート12に座る際に、図示しないアクチュエータによりシート12の位置を調節して、シート12の足乗せ板86に対する相対位置を、離隔し過ぎず且つ近過ぎない「適正位置」に待機させる様にすることが出来る。
図30〜図36のレッグプレス80においても、第1実施形態〜第3実施形態と同様に、モータ30からトレーニング者Pに対して滑らかな負荷伝達を可能とするため、ピニオン34、第2軸大ギヤ38、第2軸小ギヤ(ピニオン)46、最終段出力軸ギヤ48は、高精度の精密加工により製造される。
また、トレーニング開始時に、足乗せ板86とシート12との相対位置を調節し、且つ、シート12の垂直方向位置を調節出来るので、高齢者でも容易にレッグプレス80を使用してトレーニングを行うことが出来る。
図31〜図35に示した実施形態の、上述した以外の作用を記載する。
先ず、固定用敷設部材84を左右のレール部材82L、82Rと複数のクロス部材83a、83b、83cとで堅牢に構成したので、装置全体の剛性が高くなり、作動時のひずみを抑制した安定感のある装置にできた。
そして、シート12を固定するシート摺動台96Aを摺動軸受96、96によって、左右のスライド軸98L、98Rを摺動させるようにしたので、シート12の前後動が滑らかになり、かつシート12の横揺れがなくなった。
また、足乗せ板86の傾斜角をモータ駆動による減速機94L、94Rで変動させるので、足乗せ板86を任意の角度に選定でき、シート12の姿勢調節と相俟って、トレーニング者の体形にあったトレーニングができる。また、足乗せ板86を垂直にすれば、装置への入出が容易である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
本発明の第1実施形態の概要を示す斜視図。 第1実施形態を詳細に示す斜視図。 シートの高さを調節する機構の平面図(図5の円Aで囲った部位詳細)。 シートの高さを調節する機構の垂直断面図(図6の円Bで囲った部位詳細)。 操作レバーを示す水平断面図。 図2の垂直断面図。 第1実施形態で用いられる負荷装置の主要な構成を示す図。 図2の負荷装置の主要な構成を別の方向から示す図。 図7、図8の斜視図。 図9の正面図。 本発明の第2実施形態の概要を示す斜視図。 第2実施形態の詳細を示す斜視図。 図12の垂直断面図。 シートの高さを調節する機構の平面図。 シートの高さを調節する機構の垂直断面図。 ワイヤが180°方向転換している個所を示す斜視図。 ワイヤが90°方向転換している個所を示す斜視図。 図16の巻き掛け状態を模式的に示す説明図。 第2実施形態で用いられる負荷装置の主要な構成を示す図。 図19の負荷装置の主要な構成を別の方向から示す図。 本発明の第3実施形態の概要を示す斜視図。 第3実施形態の詳細を示す斜視図。 図22のシート近傍の垂直断面図。 シートの高さを調節する機構の平面図。 シートの高さを調節する機構の垂直断面図。 サポートバー及びフットパッドを上下動する機構の垂直断面図。 フットパッドをスライド移動する機構の側面図。 第3実施形態で用いられる負荷装置の主要な構成を示す図。 図28の負荷装置の主要な構成を別の方向から示す図。 本発明の第4実施形態の概要を示す斜視図。 第4実施形態の詳細を示す斜視図。 シートの高さを調節する機構の平面図。 シートの高さを調節する機構の垂直断面図。 図31とは異なる方向から見た状態を示す斜視図。 第4実施形態で用いられる負荷装置の主要な構成を示す図。 図35の斜視図。
符号の説明
10・・・ヒップアブダクション
P・・・トレーニング者
12・・・シート
20、20A、20B、20C・・・負荷装置
22、22A、22B・・・操作レバー、
24・・・台部
26、62、88・・・ロッド
LR、LL、L・・・トレーニング者の脚
28、72・・・パッド
30・・・モータ
32・・・モータ出力軸
34・・・ピニオン
36、42、52、58・・・軸受
38・・・第2軸大ギヤ
40・・・第2軸
46・・・第2軸小ギヤ
48・・・最終段出力軸ギヤ
50・・・最終段出力軸
54・・・最終段第2出力軸ギヤ
56・・・最終段第2出力軸
56の一端は軸受58で支持されている。
60・・・ローイング
70・・・レッグエクステンション
80・・・レッグプレス
82・・・レール部材
82R・・・レール
84・・・固定用敷設部材
85・・・手すり
86・・・足乗せ板
90・・・紐状部材
92・・・プーリ

Claims (5)

  1. 負荷装置と、負荷を伝達する負荷伝達装置と、シートとを備え、シートの基部に複数の支持部材が取り付けられており、その支持部材の少なくとも一部分の表面にはネジ山が形成されており、支持部材に形成されたネジ山と螺合するナットが支持部材と同数設けられ、該ナットはベース部分の所定箇所に回転自在に支持されており、且つ、巻き掛け伝達機構の回転部材と一体になっており、複数の回転部材が同時に同一方向へ回転する様に巻き掛け部材が掛け回されており、該巻き掛け部材は駆動装置に接続された駆動用回転部材にも掛け回されていることを特徴とする鍛練装置。
  2. 鍛練装置はヒップアブダクションであり、負荷伝達装置は、トレーニングを行う者の両脚の脛部外側に当接する様に構成された一対の操作レバーであり、該一対の操作レバーは、トレーニングを行う者がヒップアブダクションのシートに着座する際に開脚した状態に移動する様に構成されており、一対の操作レバーの大腿部を載せる部分から垂下する部材を設け、垂下する部材の下方端部に回転部材を設けている請求項1の鍛練装置。
  3. 鍛練装置はローイングであり、負荷伝達装置は一対の操作レバーであり、該操作レバーはトレーニングを行う者が握る様に構成され、且つ、水平方向へ延在するスライド軸に沿って摺動する様に構成されており、スライド軸は基礎部分から垂直方向へ延在するように立設された支柱に取り付けられており、支柱の基部に設けた負荷装置と操作レバーとは比較的断面積が小さい第1の紐状部材と比較的断面積が大きい第2の紐状部材により接続されており、第1の紐状部材と第2の紐状部材とは2箇所で接続して無限軌道状に構成されており、第1の紐状部材は一対の操作レバーに固定され、且つ、スライド軸の端部において概略直角に方向転換されていることを特徴とする請求項1の鍛練装置。
  4. 鍛練装置はレッグエクステンションであり、負荷伝達装置は、トレーニングを行う者の両脚の脛部に当接するパッドを先端に備えた操作レバーであり、負荷発生時にトレーニングを行う者の膝裏に相当する位置に配置するべき膝裏支持手段を有し、操作レバー及び膝裏支持手段が接続されており且つ上下方向へ移動可能な取付部材と、該取付部材を上下方向へ移動する移動部材とを設けており、該移動部材は、垂直方向へ延在し且つネジ山が形成された複数本の軸と、取付部材に回転自在に取り付けられ且つ巻き掛け伝達機構の回転部材と一体になっており、複数の回転部材が同時に同一方向へ回転する様に巻き掛け部材が掛け回されていることを特徴とする請求項1の鍛練装置。
  5. 鍛練装置はレッグプレスであり、負荷伝達装置は、シートに対面する位置に設けられた足乗せ板であり、シートはスライド可能に構成され、且つ、巻き掛け部材に固定されており、該巻き掛け部材は負荷装置の出力軸に取り付けられた回転部材に掛け回されており、シートがスライド移動する際に負荷装置で発生する負荷により巻き掛け部材に張力が発生するように構成されている請求項1の鍛練装置。
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