明 細 書
ノルボルネン系付加(共)重合体の製造方法
技術分野
[0001] この発明はノルボルネン系付加(共)重合体を製造する方法に関する。
背景技術
[0002] ビシクロ [2.2.1 ]ヘプト _ 2 _ェンは「ノルボルネン」と称される。このノルボルネンを 付加重合させて得られる重合体は、透明で、硬ぐ熱安定性が高いため、 CDや DV D等への応用が期待されている。また、極性基を有するノルボルネン誘導体とノルボ ルネンを付加重合させて得られる共重合体は、熱安定性が高レ、だけでなく溶解性や 接着性も有するようにできるため、プリント基板の絶縁材料 (積層基板の中間層等)等 として応用が期待されている。
[0003] このようなノルボルネン付加重合体および付加共重合を得るための触媒について は、これまで様々な提案がなされている力 いずれも重合活性の点で改善の余地が ある。
例えば、下記の特許文献 1には、具体的な実施例として、溶媒としてトルエンを用い 、(C H CH COOCH ) TiClまたは(C H CH CH OCH )TiCl力もなる触媒と、メ チルアミノキサンからなる助触媒とを用いて、ノルボルネンを付加重合することが記載 されている。また、溶媒としてトルエンを用レ、、 (C H CH COOCH )TiCl力 なる触 媒と、メチルアミノキサンからなる助触媒とを用いて、ノルボルネンとエチレンを付加共 重合することが記載されてレ、る。
[0004] 下記の特許文献 2には、具体的な実施例として、溶媒としてトルエンを用レ、、ァリノレ
(へキサクロ口アセトン)ニッケルトリフルォロアセテートを触媒として用いて、ノルボル ネンとブタジエンを付加共重合することが記載されている。
下記の特許文献 3には、具体的な実施例として、溶媒としてトルェを用い、メチルイ ソブチルアルモキサンとニッケノレビスァセチルァセトナート 2水和物を触媒として用い て、ノルボルネンを付加重合することが記載されてレ、る。
特許文献 1:特開平 11 - 246617号公報
特許文献 2:特開 2003— 243000号公報
特許文献 3 :特開平 10— 168118号公報
発明の開示
[0005] 本発明は、重合活性が高い触媒系(触媒と助触媒との組合せ)を特定することによ り、ノルボルネン系付加(共)重合体を効率良く製造できるようにすることを課題とする 上記課題を解決するために、本発明のノルボルネン系付加重合体の製造方法は、 下記の触媒 (A)と下記の助触媒 (B)との存在下で、ノルボルネン系単量体を付加重 合することを特徴とする。
(A)周期律表第 8族元素、第 9族元素、および第 10族元素より選択された一つの遷 移金属に、少なくともシクロペンタジェ二ル系配位子が配位した錯体からなる触媒。
(B)有機アルミニウム化合物(a)、触媒 (A)と反応してカチオン性遷移金属化合物を 生成できるイオン性化合物 (b)、および触媒 (A)をなす錯体の配位子の解離を促進 する化合物(c)より選択された少なくとも一つの化合物からなる助触媒。
[0006] 本発明のノルボルネン系付加共重合体の製造方法は、前記触媒 (A)と前記助触 媒 (B)との存在下で、ノルボルネン系単量体とこれに共重合可能な単量体とを付加 共重合することを特徴とする。
〔触媒 (A)について〕
本発明のノルボルネン系付加重合体の製造方法およびノルボルネン系付加共重 合体の製造方法においては、下記の(1)式で表される錯体を前記触媒 (A)として使 用することが好ましい。
[0007] ML K1 K2 K3
n X Υ Z
(式中、 Mは、周期律表第 8族元素、第 9族元素、および第 10族元素より選択された 一つの遷移金属である。 Lは、シクロペンタジェニルまたはその誘導体からなるシクロ ペンタジェ二ル系配位子である。 Kl、 Κ2、 Κ3は、互いに異なる陰性配位子または 中性配位子である。 ηは:!〜 3の整数であり、 X、 Υ、 Ζは 0〜7の整数である。 )
Μの具体例としては、鉄(Fe)、コノくルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、口 ジゥム(Rh)、パラジウム(Pd)、および白金(Pt)などを挙げることができる。これらのう
ち、触媒の重合活性を高くする観点から好ましい元素は、コバルト、ニッケル、ノ ジ ゥム、および白金であり、ニッケルおよびパラジウムを用いることが特に好ましい。
[0008] Lがシクロペンタジェニル誘導体である場合の具体例としては、シクロペンタジェ二 ルの水素が炭素数 1〜 20の炭化水素基で置換された置換シクロペンタジェニル、ィ ンデュル、フルォレニル等が挙げられる。また、インデュルおよびフルォレニルの水 素が炭素数 1〜20の炭化水素基で置換された誘導体も、シクロペンタジェニル誘導 体として挙げられる。
置換シクロペンタジェニルの置換基としては、メチノレ基、ェチル基、 n—プロピル基 、イソプロピル基、 n_ブチル基、 t_ブチル基、フエ二ル基、ベンジル基、ネオペンチ ル基、トリメチルシリル基などが挙げられる。
[0009] 置換シクロペンタジェニルの置換基としては、また、ヘテロ原子、例えば、酸素原子 、窒素原子、硫黄原子、リン原子、ハロゲン原子などを有し、極性を示す置換基が挙 げられる。その例としては、 RO基、 RCO基、 ROCO基、 RCOO基、 R N基、 R NCO 基、 NC基、 RS基、 RCS基、 RSO基、 R S基などが挙げられる。ここで、 Rは炭素数 1 力 12の炭化水素基を示し、複数個の Rが存在する場合には同じであっても異なる ものであってもよい。 Rの具体例としては、メチル、ェチル、 n—プロピル、イソプロピル 、 n—ブチル、 tーブチル、へキシル、ォクチルなどのアルキル基、フエニルなどのァリ ール基、ベンジルなどのァラルキル基などが挙げられる。これらのうち、炭素数 1から 4のアルキル基が特に好ましレ、。
[0010] 置換シクロペンタジェエルの置換基としては、さらに、メトキシ基、エトキシ基、 tーブ トキシ基、ァセチル基、プロピオニル基、ジメチルァミノ基、ジェチルァミノ基、二トリル 基、ジメチルァミノカルボニル基、ジェチルァミノカルボニル基が挙げられることがで きる。
Lの好ましい例は、シクロペンタジェニル、 1から 5個のメチル基を有するシクロペン タジェニル、フエニルシクロペンタジェニル、ベンジルシクロペンタジェニル、インデ 二ノレである。
[0011] Kl、 Κ2、 Κ3が陰性配位子である場合の例を以下に挙げる。
水素原子;酸素原子;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子;メチル基、ェ
チル基、 n プロピル基、イソプロピル基、 n ブチル基、 t ブチル基、イソブチル基 、ォクチル基、 2—ェチルへキシル基などの炭素数 1〜20の直鎖または分枝鎖を有 するアルキル基;フエ二ル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基などの炭素数 6〜20 のァリール基;アルキルァリール基またはァリールアルキル基;
水酸基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数 1〜20のァ ルコキシ基;フエノキシ基、メチノレフエノキシ基、 2, 6—ジメチルフエノキシ基、ナフチ ルォキシ基などの炭素数 6〜20のァリールォキシ基;ジメチルァミノ基、ジェチルアミ ノ基、ジ (n—プロピル)アミノ基、ジ (イソプロピル)アミノ基、ジ (n—ブチル)アミノ基、 ジ(t—ブチル)アミノ基、ジ(イソブチル)アミノ基、ジフヱニルァミノ基、メチルフエニル アミノ基などの炭素数 1〜20のアルキル置換基を有するジアルキルアミノ基またはジ アジ一ノレアミノ基;
π—ァリル基;炭素数 3〜20の置換ァリル基;ァセチルァセトナート基;炭素数 5〜2 0の置換ァセチルァセトナート基;トリメチルシリル基などのケィ素原子を含む置換シリ ル基;カルボニル基;カルボキシル基など。
[0012] Kl、 Κ2、 Κ3が中性配位子である場合の例を以下に挙げる。
酸素分子;窒素分子;エチレン;ジェチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテ ノレ類;ァセトニトリル、ベンゾニトリルなどの二トリル類;ェチルベンゾエートなどのエス テル類;トリェチルァミン、 2, 2—ビビリジン、フエナント口リンなどのアミン類;トリメチル ホスフィンおよびトリェチノレホスフィンなどのトリアノレキノレホスフィン類、ならびにトリフエ ニルホスフィンなどのトリァリールホスフィン類;
(トリメチルシリル)メチルなどの珪素原子を含む置換シリル基;スルフォキシド類、ィ ソシアニド類、ホスホン酸類、チオシァネート類などのルイス塩基;ベンゼン、トルエン およびキシレンなどの芳香族炭化水素、シクロヘプタトリエン、シクロォクタジェン、シ クロオタタトリエン、シクロォクタテトラエンあるいはこれらの誘導体などの環状不飽和 炭化水素など。
[0013] 前記(1)式において、 Kl、 Κ2、 Κ3は、全てが陰性配位子であってもよいし、全て が中性配位子であってもよレ、し、レ、ずれかが陰性配位子で残りが中性配位子であつ てもよい。
〔助触媒 (B)について〕
本発明の方法で使用する助触媒は、有機アルミニウム化合物(a)、触媒 (A)と反応 してカチオン性遷移金属化合物を生成できるイオン性化合物 (b)、および触媒 (A) をなす錯体の配位子の解離を促進する化合物(c)より選択された少なくとも一つの化 合物からなる。これらを単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
(a)について
有機アルミニウム化合物とは、炭化水素基を有するアルミニウム化合物のことであり 、その例としては、有機アルミニウム、ハロゲン化有機アルミニウム、水素化有機アル ミニゥム、有機アルミニウムォキシ化合物を挙げることができる。
[0014] このうち、有機アルミニウムとしては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリェチルアル ミニゥム、トリイソブチルアルミニウム、トリへキシルアルミニウム、トリオクチルアルミユウ ムなどが挙げられる。ハロゲン化有機アルミニウムとしては、例えば、ジメチルアルミ二 ゥムクロライド、ジェチルアルミニウムクロライド、セスキエチルアルミニウムクロライド、 ェチルアルミニウムジクロライドなどが挙げられる。
水素化有機アルミニウムとしては、例えば、ジェチルアルミニウムハイドライド、セス キエチルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。有機アルミニウムォキシ化合物 はァノレミノキサンとも称され、一般式(一 A1 (R' )〇一)で示される直鎖状、あるいは環 状重合体である。ここで、 R'は炭素数 1〜: 10の炭化水素基であり、一部ハロゲン原 子及び/又は R' O基で置換されたものも含む。 1は重合度であり、 5以上、好ましくは 10以上である。 R'としてはメチル、ェチル、プロピル、イソブチル基が挙げられる。
[0015] 有機アルミニウム化合物(a)として好ましいものは、ハロゲンィ匕有機アルミニウム及 び有機アルミニウムォキシ化合物であり、特に、ジェチルアルミニウムクロライド、セス キエチルアルミニウムクロライド、メチルアルミノキサン、ェチルアルミノキサン、ェチル クロロアルミノキサンが好ましい。
(b)について
触媒 (A)と反応してカチオン性錯体を形成できるイオン性化合物 (b)としては、以 下に例示する非配位性ァニオンと以下に例示するカチオンとを組み合わせたイオン 性化合物が挙げられる。
[0016] 非配位性ァニオンとしては、例えば、テトラ(フエニル)ボレート、テトラ(フルオロフェ 二ノレ)ボレート、テトラキス(ジフルオロフェニノレ)ボレート、テトラキス(トリフルオロフェ 二ノレ)ボレート、テトラキス(テトラフルオロフェニノレ)ボレート、テトラキス(ペンタフルォ 口フエニル)ボレート、テトラキス(テトラフルォロメチルフエニル)ボレート、テトラ(トリィ ノレ)ボレート、テトラ(キシリノレ)ボレート、(トリフエ二ノレ,ペンタフノレオロフェニノレ)ボレ ート、 [トリス(ペンタフルオロフヱ二ル),フエニル]ボレート、トリデカハイドライド一 7, 8 —ジカルパウンデカボレートなどが挙げられる。
[0017] 前記カチオンとしては、カルボユウムカチオン、ォキソユウムカチオン、アンモニゥム カチオン、ホスホニゥムカチオン、シクロへプチルトリエ二ルカチオン、遷移金属を有 するフエ口セニゥムカチオンなどが挙げられる。
カルボユウムカチオンの具体例としては、トリフエニルカルボユウムカチオン、トリ置 換フヱ二ルカルボユウムカチオンなどの三置換カルボユウムカチオンが挙げられる。ト リ置換フエニルカルボニゥムカチオンの具体例としては、トリ(メチルフエニル)カルボ ニゥムカチオン、トリ(ジメチルフエニル)カルボニゥムカチオンが挙げられる。
[0018] アンモニゥムカチオンの具体例としては、トリメチルアンモニゥムカチオン、トリェチ ルアンモニゥムカチオン、トリプロピルアンモニゥムカチオン、トリブチルアンモニゥム カチオン、トリ(n—ブチル)アンモニゥムカチオンなどのトリアルキルアンモニゥムカチ オン、 N, N—ジェチルァニリニゥムカチオン、 N, N— 2, 4, 6—ペンタメチルァニリ ニゥムカチオンなどの N, N—ジアルキルァニリニゥムカチオン、ジ(イソプロピル)アン モニゥムカチオン、ジシクロへキシルアンモニゥムカチオンなどのジアルキルアンモニ ゥムカチオンが挙げられる。
[0019] ホスホニゥムカチオンの具体例としては、トリフエニルホスホニゥムカチオン、トリ(メ チルフヱニル)ホスホニゥムカチオン、トリ(ジメチルフヱニル)ホスホニゥムカチオンな どのトリアリールホスホニゥムカチオンが挙げられる。
イオン性化合物(b)の好ましレ、例は、トリチルテトラ(ペンタフルオロフヱニル)ボレー ト、トリフエ二ルカルボ二ゥムテトラ(フルオロフヱニル)ボレート、 N, N—ジメチルァユリ 二ゥムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 1, 1 '—ジメチルフエロセニゥムテトラ (ペンタフルオロフヱ二ノレ)ボレート等である。
( について
触媒 (A)をなす錯体の配位子の解離を促進する化合物(c)としては、トリス (ペンタ フルオロフェニノレ)ボロン、トリス(モノフルオロフェニノレ)ボロン、トリス(ジフルオロフェ ニル)ボロン、トリフエ二ノレボロン、ビスシクロォクタジェンニッケルなどが挙げられる。
[0020] 本発明の方法において、触媒 (A)と助触媒 (B)との使用割合は、各種の条件により 異なるため一義的には定められなレ、が、通常は AZB (モル比)で lZO. 1〜: ιΖιο , 000とし、好ましくは 1/0. 5〜: 1/5, 000、さらに好ましくは 1/1〜: 1/2, 000と する。
〔ノルボルネン系単量体について〕
本発明において、ノルボルネン系単量体とは、ノルボルネン(すなわち、ビシクロ [2. 2.1 ]ヘプト _ 2_ェン)およびその誘導体を指す。ノルボルネン誘導体には、ノルボ ルネンの水素が置換された置換ノルボルネン、二つのノルボルネン環が付レ、た構造 のテトラシクロドデセン (すなわち、テトラシクロ [4.4·12'5· 17Λθ]—ドデカー 3 ェン)お よびその誘導体、三つ以上のノルボルネン環が付いた構造の化合物およびその誘 導体がある。
[0021] ノルボルネン誘導体のうち、次の化合物は、重合反応に関与する炭素 炭素不飽 和結合以外の不飽和結合を持たなレ、。
5—メチルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 ェチルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 —ェン、 5 ブチルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 へキシルビシクロ [2.2.1]へ プトー 2 ェン、および 5 デシルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェンなど。テトラシクロ [ 4.4.12'5.17,10.0] -ドデカ - 3 ェン、 8 メチルテトラシクロ [4.4.12'5.1?,1°.0] -ドデカ - 3—ェン、および 8—ェチルテトラシクロ [4.4.12'5.17'1Q.0]—ドデ力一 3—ェンなど。トリ シクロ[4.3.12'5.0] _デカ_ 3_ェン;5 _シクロへキシルビシクロ[2.2.1 ]ヘプト _ 2_ ェン、および 5—シクロペンチルビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェンなど。
[0022] ノルボルネン誘導体のうち、次の化合物は、重合反応に関与する炭素一炭素不飽 和結合以外の不飽和結合を持つ。
5 -ェチリデンビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5 -ビュルビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2_ェン、および 5 _プロぺニルビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェンなど。これらは、ノ
ルボルネン環の外に不飽和結合を有する。
8—メチリデンテトラシクロ [4.4· 12'5· 17'1ϋ·0]—ドデ力一 3 ェン、 8 ェチリデンテトラ シクロ [4.4.12'5.17,1°.0] -ドデカ - 3 ェン、 8 -ビュルテトラシクロ [4.4.12'5.1?,1°.0] -ド デ力一 3 _ェン、および 8 _プロぺニルテトラシクロ [ 5.^1。.。]—ドデカ _ 3—ェ ンなど。これらは、テトラシクロ [4.4.12'5.17'1Q.0]—ドデ力一 3 _ェンの環外に不飽和結 合を有する。
[0023] トリシクロ [4.3· 12'5·0]—デカ一3, 7—ジェン、 5—シクロへキセニノレビシクロ [2.2.1] ヘプト _ 2 _ェン、 5—シクロペンテ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェンなど。これら は、不飽和結合を有する環状置換基をノルボルネン環の外に有する。
ノルボルネン誘導体のうち、次の化合物は芳香環を有する。
5—フエ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェン、テトラシクロ 1'6.。8'13]トリデカ —3, 8, 10, 12—テトラェン(「1 , 4—メタノ一1 , 4, 4a, 9a—テトラヒドロフノレ才レン」 とも言う)、およびテトラシクロ ^ 2'5.。1' 8'13]テトラデカ一 3, 8, 10, 12—テトラェン (「1 , 4—メタノー 1 , 4, 4a, 5, 10, 10a へキサヒドロアントラセン」とも言う)など。
[0024] ノルボルネン誘導体のうち、次の化合物は極性基を有する。
ノルボルネンカルボン酸メチルエステル(すなわち、 5—メトキシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン)、 5 エトキシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 メチルー 5 メトキシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 メチルー 5 エトキシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、ビシクロ [2.2.1 ]ヘプトー 5— ェニルー 2 メチルプロビオネイト、ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 5 ェニルー 2 メチル オタタネイト、ビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン 5, 6 ジカルボン酸無水物、 5 ヒド ロキシメチルビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5, 6—ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ [2 .2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5, 5—ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェン 、 5—ヒドロキシ一イソプロピルビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5, 6—ジカルボキシ ビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5—メトキシカルボニル _ 6—カルボキシビシクロ [2 .2.1]ヘプト _ 2—ェンなど。これらのビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2—ェン誘導体は、酸素 原子を含む置換基を有する。
[0025] 8—メトキシカルボ二ルテトラシクロ [4.4.12'5.17,1°.0] -ドデカ一 3—ェン、 8—メチル
8—メトキシカルボ二ルテトラシクロ [4.4.12'5.17,10.0] ドデカ 3 ェン、 8 ヒドロキ シメチルテトラシクロ [4·4· I2'5.1?,10.0] -ドデカ 3 ェン、 8 カルボキシテトラシクロ [ 4.4.12'5.17'1Q.0]—ドデカー 3 ェンなど。これらのテトラシクロ [4.4·12'5·17'1ϋ·0] ドデカ 一 3—ェン誘導体は、酸素原子を含む置換基を有する。
[0026] 5—シァノビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、ビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェン一5, 6—ジカルボン酸イミドなど。これらのビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェン誘導体は窒素 原子を含む置換基を有する。
本発明で使用するノルボルネン系単量体として特に好ましいィ匕合物を以下に示す ビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、 5—メチノレビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、 5_ ェチルビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、 5—ブチルビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェン 、 5_へキシルビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、 5_デシルビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2 ェン、トリシクロ [4.3.12'5.0]—デカ一 3 ェン、 5 シクロへキシノレビシクロ [2.2.1] ヘプトー 2 ェン、 5 シクロペンチルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 ェチリデ ンビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 ビニノレビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5— プロぺニルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、トリシクロ[4.3.12'5.0]—デカー3,7—ジ ェン。
[0027] 5 シクロへキセニルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2 ェン、 5 シクロペンテ二ルビシク 口 [2.2.1]ヘプト一 2 ェン、 5 フエニノレビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2 ェン、テトラシク 口 2'5.。1'6.。8'13]トリデカ一 3, 8, 10, 12—テトラェン(「1, 4メタノー 1, 4, 4a, 9a テトラヒドロフルオレン」とも言う)、 5—メトキシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2— ェン、 5_エトキシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、 5_メチノレ一 5—メト キシカルボ二ルビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5—メチノレー 5—エトキシカルボ二 ルビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、ビシクロ [2.2.1]へプト_5_ェニル_2_メチル プロピオネィト、ビシクロ [ 2.2.1 ]ヘプト _ 5 _ェニル _ 2—メチルオタタネイト。
[0028] ビシクロ [2.2.1]ヘプト一 2—ェン _5, 6—ジカルボン酸無水物、 5—ヒドロキシメチ ノレビシクロ [2.2.1]ヘプト _ 2 _ェン、 5, 6—ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ [2.2.1]ヘプ ト _2_ェン、 5,5—ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ [2.2.1]ヘプト _2_ェン、 5_ヒドロ
キシ一イソプロピルビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2—ェン、 5, 6—ジカルボキシビシクロ [2. 2.1]ヘプトー 2—ェン、 5—メトキシカルボ二ルー 6—カルボキシビシクロ [2.2.1]ヘプト —2—ェン、 5—シァノビシクロ [2.2.1]ヘプトー 2—ェン。
〔共重合させる単量体にっレ、て〕
ノルボルネン系付カ卩共重合体を製造する際には、ノルボルネン系単量体とこれに 共重合可能な単量体とを付加共重合するが、この共重合可能な単量体としては、前 述のノルボルネン系単量体以外に次の化合物が挙げられる。
[0029] シクロブテン、シクロペンテン、シクロへキセン、シクロヘプテン、シクロオタテンなど の単環の環状ォレフィン系単量体。 1, 3—シクロペンタジェン、 1 , 3—シクロへキサ ジェン、 1, 3—シクロへブタジエン、 1, 3—シクロォクタジェンなどの環状共役ジェン 系単量体。エチレン、プロピレン、 1—ブテン、 4ーメチノレ、 1 _ペンテンなどの炭素数 2〜: 12のひ一ォレフイン類。スチレン、 ひ一メチルスチレン、 p—メチルスチレン、 p— クロロスチレンなどのスチレン類。 1, 3—ブタジエン、イソプレンなどの鎖状共役ジェ ン。ェチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類や一 酸化炭素。
[0030] ノルボルネン系単量体と共重合させる単量体は、一種類であってもよいし、二種類 以上を組み合わせて用いてもよい。
〔重合方法について〕
本発明のノルボルネン系付加(共)重合体の製造方法において、重合は、塊状で 行っても良いし、溶液中で行っても良い。塊状で重合を行う場合は、反応射出成形( RIM成形)法を採用することができる。この場合には、単量体と触媒 (A)および助触 媒 (B)を混合したものを型に入れて重合反応を生じさせることにより、所定形状の成 形物を得ること力 Sできる。
[0031] 溶液中で重合を行う場合には、触媒活性に悪影響を与えない溶媒を使用する必要 がある。使用可能な溶媒としては、ペンタン、へキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化 水素、シクロへキサンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳 香族炭化水素、ジクロロメタン、クロ口ホルム、クロ口ベンゼンなどのハロゲン化炭化水 素、ニトロメタン、ニトロベンゼン、ァセトニトリルなどの含窒素系炭化水素、ジェチル
エーテル、ジォキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類が挙げられる。これらの溶 媒を混合して使用してもよレ、。
[0032] 重合を行う際には、重合させる単量体と触媒 (A)および助触媒 (B)を混合するが、 その混合順序は特に限定されなレ、。予め触媒 (A)成分と助触媒 (B)を混合して反応 組成物を得、重合させる単量体を含む溶液にこれを添加してもよい。重合させる単量 体と触媒 (A)を含む溶液に、助触媒 (B)を添加して重合を開始してもよい。また、重 合させる単量体と助触媒 (B)の混合溶液中に触媒 (A)を添加してもよレ、。
重合温度も特に制限されなレ、が、一般には、 _ 100°C〜: 150°C、好ましくは— 50 °C〜120°Cである。温度が低すぎると重合速度が遅くなり、温度が高すぎると触媒の 活性が低下する。上記範囲内で重合温度を選択することにより、重合速度や分子量 などを調整することができる。
[0033] 重合時間も特に制限はなぐ例えば 1分間〜 100時間である。
また、触媒 (A)と助触媒 (B)と、炭素数 2〜: 12の α —ォレフィン類またはスチレンか らなる分子量調整剤との存在下で付加重合および付加共重合を行うことにより、得ら れるノルボルネン系重合体および共重合体の分子量を調整することができる。ノルボ ルネンと共重合させる単量体が炭素数 2〜 12の α—ォレフイン類である場合には、 分子量調整剤としてスチレンを用い、ノルボルネンと共重合させる単量体力 Sスチレン である場合には、分子量調整剤として炭素数 2〜: 12の α—ォレフイン類を用いる必 要がある。
〔得られる(共)重合体にっレ、て〕
本発明において得られるノルボルネン系(共)重合体には、重合に使用する単量体 によって、一般的な溶媒に対して全く溶解しなレ、ものと良く溶解するものがある。一般 的な溶媒に溶解する(共)重合体が得られた場合は、その分子量をゲルパーミエーシ ヨン'クロマトグラフィーで測定することができる。溶液粘度、溶融粘度、機械強度など の特性バランスを良好にする観点から、ノルボルネン系(共)重合体の分子量は 10, 000〜1,000, 000であること力 S好ましく、 50, 000〜500, 000であること力 sより好ま しい。
[0034] 本発明の方法で製造されたノルボルネン付加重合体およびノルボルネンとノルボ
ルネンカルボン酸メチルの付カ卩共重合体は、優れた耐熱性、低吸水性、電気特性等 を有することにより、光学用途、医療用途、電気用途、包装材料用途、構造材料用途 などの多くの用途で利用できる。
より具体的には、レンズや偏光フィルムなどの光学用成形品、フィルム、キャリアテ ープ、フィルムコンデンサー、フレキシブルプリント基板などの電気絶縁材料、プレス スルーパッケージ、輸液バック、薬液バイアルなどの医療用容器、ラップゃトレイなど の食品包装成形品、電気器具などのケーシング、インナーパネルなどの自動車内装 部品、カーポートやグレージングなどの建材などが挙げられる。
発明を実施するための最良の形態
[0035] 本発明の好ましい実施の形態では、触媒 (A)として、前記(1)式で、 Mがニッケル( Ni)またはパラジウム(Pd)であり、 Lがシクロペンタジェニルまたはインデニルであり、 他の配位子が CH (メチル)と PPh (トリフエニルホスフィン)である力、 C1 (塩素)と PP h3 であるか、 C H (ァリル)である錯体を用い、助触媒(B)として、トリス(ペンタフル オロフェニル)ボロン [B (C F ) ]、トリチルテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート{ [
Ph C] [B (C F ) ] }、またはメチルアルミノキサン(MAO)を用いて、ノルボルネン付 加重合体を製造する。
[0036] また、触媒 (A)として、前記(1)式で、 Mがニッケル (Ni)またはパラジウム(Pd)であ り、 Lがシクロペンタジェニルであり、他の配位子が CH (メチノレ)と PPh (トリフエニル ホスフィン)であるか C H (ァリル)である錯体を用レ、、助触媒 (B)として、 B (C F )ま たは [Ph C] [B (C F ) ]を用いて、ノルボルネンとノルボルネンカルボン酸メチルの 付加共重合体を製造する。
以下に、本発明の実施例を示す。
[0037] なお、各実施例で得られたポリマーの重量平均分子量 (Mw)、数平均分子量 (Mn )、分子量分布(Mw/Mn)は、 GPCにより、ポリスチレンを標準物質として用いて求 めた。また、共重合体中のノルボルネンとノルボルネンカルボン酸メチルエステルの 組成比は、 1H— NMRにより得られたピーク [ δ : 3. 5 - 3. 9 (ノルボルネンカルボン 酸メチルエステルの「一 C〇OMe」ユニット)と δ : 0. 8- 3. 0 (ノルボルネンおよびノ ルボルネンカルボン酸メチルエステルの「一 CH—」および「一 CH =」ユニット) ]の積
分比から求めた。
[実施例 1]
窒素置換したガラス製容器に、シクロペンタジェニル (メチル)(トリフエニルホスフィ ン)ニッケル [C H NiCH (PPh ) ]を 10 μ mol、トリス(ペンタフルオロフヱニル)ボロ
5 5 3 3
ン [B (C F ) ]を lO x mol入れ、さらにトルエン 5mlを入れてこれらを溶解させた。次
6 5 3
いで、この容器に、ノノレボノレネン 4. 70g (0. 05mol)を含むトルエン溶液 5mlを添加 し、室温で 10分間重合反応を行った。
[0038] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 2. 19gのポリノルボルネンが 得られた。重合活性は 1314kgポリマー ZNi mol'hとなった。
得られたポリマーは、トルエン、シクロへキサン、 THF、クロ口ホルムなどの溶媒に全 く溶解しなかった力 1 , 1, 2, 2—テトラクロ口エタンゃジクロ口ベンゼンなどには加熱 することで溶解した。 1H— NMRスペクトルにより、重合体がノルボルネン付加重合 体であることを確認した。
[実施例 2]
C H NiCH (PPh )の量を 2· 5 μ molとし、 B (C F ) の代わりにトリチルテトラ(ぺ
5 5 3 3 6 5 3
ンタフルオロフェニル)ボレート { [Ph C] [B (C F ) ] }を 2· 5 /i mol用いた。これ以外
3 6 5 4
は実施例 1と同じ方法で重合反応を行った。
[0039] その結果、 1. 96gのポリノルボルネンが得られ、重合活性は 4704kgポリマー/ Ni mol'hとなった。得られたポリマーの溶解性は、実施例 1で得られたポリマーと同じ であることが確認された。
[実施例 3]
C H NiCH (PPh )の代わりにシクロペンタジェニル(トリフエニルホスフィン)ニッケ
5 5 3 3
ノレクロライド [C H NiC PPh ) ]を 10 z mol用レヽ、 B (C F ) の代わりに「MMA〇一
5 5 3 6 5 3
3A (商品名)」(東ソ一 ·ファインケム社から販売されてレ、るトルエン可溶性アルミノキ サン)を元素比で AlZNi = 200となる量だけ用いた。これ以外は実施例 1と同じ方法 で重合反応を行った。
[0040] その結果、 1. 07gのポリノルボルネンが得られ、重合活性は 214kgポリマー/ Ni
mol'hとなった。得られたポリマーの溶解性は、実施例 1で得られたポリマーと同じ であることが確認された。
[実施例 4]
C H NiCH (PPh )の代わりにシクロペンタジェニル(ァリル)パラジウム [C H Pd
〇11]を0.25 zmol用レヽ、 [Ph C][B(CF) ]の量を 0.25 xmolとした。これ以外 は実施例 2と同じ方法で重合反応を行った。
[0041] その結果、 4.38gのポリノルボルネンが得られ、重合活性は 105120kgポリマー/ Pd_mol'hとなった。得られたポリマーは、トルエン、シクロへキサン、 THF、クロロホ ルム、 1, 1, 2, 2—テトラクロロェタンおよびジクロロベンゼンなどに、加熱しても全く 溶解しなレ、ことが確認された。
[実施例 5]
C H PdC Hの代わりにインデュル(ァリル)パラジウム [C H PdC H ]を 10 zmol 用レ、、 [Ph C][B(C F ) ]の量を 10/imolにした。これ以外は実施例 4と同じ方法で 重合反応を行った。
[0042] その結果、 4.70gのポリノルボルネンが得られ、重合活性は 2820kgポリマー/ Pd mol'hとなった。得られたポリマーの溶解性は、実施例 3で得られたポリマーと同じ であることが確認された。
[実施例 6]
窒素置換したガラス製容器に、シクロペンタジェニル (メチル)(トリフエニルホスフィ ン)ニッケル [C H NiCH (PPh )]を 20μΐηο1入れ、トリス(ペンタフルオロフェニル) ボロン [B(C F ) ]を 20/imol入れ、さらにトルエン 5mlを入れてこれらを溶解させた
。次いで、この容器に、ノルボルネン(NB)1.41g(0.015mol)およびノルボルネン カルボン酸メチルエステル(NBC)O.77g(0.005mol)を含むトルエン溶液 5mlを 添加し、室温で 15分間重合反応を行った。
[0043] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 1.04gのポリマーが得られ た。
得られたポリマーは、 THF、クロ口ホルムなどの溶媒に容易に溶解した。このポリマ
一を GPCで測定したところ、分子量は Mw= 735500、 Mn=406800、分子量分布 (Mw/Mn) = 1. 81であった。また、 1H— NMRスペクトルにより、共重合体中のノ ノレボルネン/ノルボルネンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 84. 8/1 5. 2であることを確認した。
[実施例 7]
ノルボルネンの量を 0. 94g (0. OlOmol)とし、ノルボルネンカルボン酸メチルエス テルの量を 1. 53g (0. OlOmol)とし、重合反応時間を 30分間とした。これ以外は実 施例 6と同じ方法で重合反応を行つた。
[0044] その結果、 0. 59gのポリマー力 S得られた。分子量 fま Mw= 362000、 Mn= 19320 0、分子量分布(Mw/Mn) = 1. 87であり、重合体中のノルボルネン/ノルボルネ ンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 67. 9/32. 1であることを確認し た。
[実施例 8]
ノルボルネンの量を 0· 47g (0. 005mol)とし、ノルボルネンカルボン酸メチルエス テルの量を 2. 23g (0. 015mol)とし、重合反応時間を 120分間とした。これ以外は 実施例 6と同じ方法で重合反応を行つた。
[0045] その結果、 0. 13gのポリマーが得られた。分子量は Mw= 242200、 Mn= 12460 0、分子量分布(Mw/Mn) = 1. 94であり、重合体中のノルボルネン/ノルボルネ ンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 43. 5/56. 5であることを確認し た。
[実施例 9]
C H NiCH (PPh )の代わりにシクロペンタジェニル(ァリル)パラジウム [C H Pd
C H ]を用レ、、 B (C F ) の代わりにトリチルテトラ(ペンタフルオロフヱニル)ボレート{
[Ph C] [B (C F ) ] }を用いた。これ以外は実施例 6と同じ方法で重合反応を行った
[0046] その結果、 0. 64gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、シクロへ キサン、 THF、クロロホノレム、 1 , 1 , 2, 2—テトラクロロェタンおよびジクロロベンゼン などに加熱しても全く溶解しないことが確認された。そのため、重合体中のノルボル
ネン/ノルボルネンカルボン酸メチルエステルの組成比は確認できなかった。
[実施例 10]
ノルボルネンの量を 0· 94g (0. OlOmol)とし、ノルボルネンカルボン酸メチルエス テルの量を 1. 53g (0. OlOmol)とし、重合反応時間を 120分間とした。これ以外は 実施例 9と同じ方法で重合反応を行つた。
[0047] その結果、 0. 42gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、シクロへ キサン、 THF、クロ口ホルムなどの溶媒に全く溶解しなかった力 1 , 1 , 2, 2—テトラ クロ口エタンゃジクロ口ベンゼンなどには加熱することで溶解した。重合体中のノルボ ノレネン/ノルボルネンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 91. 1/8. 9 であることを確認、した。
[実施例 11]
ノルボルネンの量を 0. 47g (0. 005mol)とし、ノルボルネンカルボン酸メチルエス テルの量を 2. 23g (0. 015mol)とし、重合反応時間を 120分間とした。これ以外は 実施例 9と同じ方法で重合反応を行つた。
[0048] その結果、 0. 38gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、 THF、クロ口ホルム などの溶媒に容易に溶解し、分子量は Mw= 176100、 Mn= 72000、分子量分布 (Mw/Mn) = 2. 45であった。重合体中のノルボルネン/ノルボルネンカルボン酸 メチルエステルの組成比はモル比で 72. 7/27. 3であることを確認した。
これらの実施例 1〜: 11で得られたポリマーすべてに関して、 DSCによるガラス転移 温度(T )および融点(T )の測定を行ったところ、—50〜300°Cの範囲では、 T、 T g m g m とも観測されなかった。
[0049] 実施例 1〜: 11の結果を、ノルボルネン単独重合を行った実施例 1〜5と、ノルボル ネンとノルボルネンカルボン酸の共重合を行った実施例 6〜: 11に分けて、表 1および 2にまとめた。
[0050] [表 1]
i
モノマ- 触媒 助触媒 モノマ- Z触媒 収率 重合活性 実施例 1 ノルホ'ルネン C5H5NiCH3(PPh3) B(C6F5)3 5000 47% 1314 実施例 2 ノルホ'ルネン G5H5NiGH3(PPh3) [Ph3C][B(C6F5)4] 20000 42% 4704 実施例 3 ノルホ'ルネン C5H5NiCI(PPh3) MMAO 5000 23% 214 実施例 4 ノルホ'ルネン C5H5PdC3H5 [Ph3C][B(C6F5)4] 200000 93% 105120 実施例 5 ノルホ'ルネン C9H7PdC3H5 [Ph3C][B(C6F5)4] 5000 100% 2820
M室st
モノマ—中の 重合時間 収率 ホ°リマ-中の
触媒 助触媒 モノマ-/触媒 重合活性 NBZNBC (分) (%) NB/NBC 実施例 6 75/25 C5H5NiCH3(PPh3) B(C6F5)3 1000 15 47 83.4/16.6 208 実施例 7 50/50 C5H5NiCH3(PP 3) B(C6F5)3 1000 30 27 67.9/32.1 59 実施例 8 25/75 C5H5NiCH3(PPh3) B(C6F5)3 1000 120 5 43.5/56.5 3.3 実施例 9 75/25 C5H5PdC3H5 [Ph3C][B(C6F 1000 15 29 測定不可能 128 実施例 10 50/50 C5H5PdC3H5 [Ph3C][B(C6F 1000 30 17 91.1 /8.9 42 実施例 1 1 25ノ 75 C5H5PdC3H5 [Ph3C][B(C6F 1000 120 14 72.7/27.3 9.5
窒素置換したガラス製容器に、シクロペンタジェニル (メチル)(トリフエニルホスフィ ン)ニッケル [C H NiCH (PPh ) ]を 50 μ ΐηο1入れ、トリス(ペンタフルオロフェニル) ボロン [B (C F ) ]を 150 /i mol入れ、さらにトルエン 5mlを入れてこれらを溶解させ た。次いで、この容器に、ノルボルネン 14. lg (0. 15mol)およびノルボルネンカル ボン酸メチルエステル 7. 65g (0. 05mol)を含むトルエン溶液 5mlを添加し、 80°Cで 60分間重合反応を行った。
[0053] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 8. Ogのポリマーが得られた 得られたポリマーは、 THF、クロ口ホルムなどの溶媒に容易に溶解した。このポリマ 一を GPCで測定したところ、分子量は Mw = 925000、 Mn = 497800、分子量分布 (Mw/Mn) = 1. 86であった。また、 1H— NMRスペクトルにより、共重合体中のノ ノレボルネン/ノルボルネンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 83. 2/1 6. 8であることを確認した。
[実施例 13]
窒素置換したガラス製容器に、シクロペンタジェニル (メチル)(トリフエニルホスフィ ン)ニッケル [C H NiCH (PPh ) ]を 50 μ ΐηο1入れ、トリス(ペンタフルオロフェニル) ボロン [B (C F ) ]を 150 /i mol入れ、さらにトルエン 5mlを入れてこれらを溶解させ た。次いで、この容器に、ノノレボノレネン 14. lg (0. 15mol)およびノルボルネンカル ボン酸メチルエステル 7. 65g (0. 05mol)を含むトルエン溶液 5mlを添加し、さらに スチレンを 0. Olmol添加して、 80°Cで 180分間重合反応を行った。
[0054] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 8. lgのポリマーが得られた 得られたポリマーは、 THF、クロ口ホルムなどの溶媒に容易に溶解した。このポリマ 一を GPCで測定したところ、分子量は Mw = 268000、 Mn= 127000、分子量分布 (Mw/Mn) = 2. 12であった。また、 1H— NMRスペクトルにより、共重合体中のノ ノレボルネン/ノルボルネンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 82. 2/1
7. 8であることを確認した。
[実施例 14]
スチレンに代えて 1—へキサンを 0. Olmol添カ卩した以外は実施例 13と同じ方法で 重合反応を行った。反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポ リマーを析出させ、濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 6. lgの ポリマーが得られた。
[0055] 得られたポリマーは、 THF、クロ口ホルムなどの溶媒に容易に溶解した。このポリマ 一を GPCで測定したところ、分子量は Mw = 218000、 Mn = 95000、分子量分布( Mw/Mn) = 2. 30であった。また、 1H— NMRスペクトルにより、共重合体中のノル ボルネン/ノルボルネンカルボン酸メチルエステルの組成比はモル比で 83. 8/16 . 2であることを確認した。
実施例 12〜: 14の結果を表 3にまとめた。
[0056] [表 3]
モノマー中の 分子量調整剤 分子量 リマー中の 触媒 助触媒 Mw/Mnポ
NB/NBC 種類 添加量※ Mw Mn NBZNBC 実施例 12 75/25 C5H5NiCH3(PPh3) B(C6F5)3 添加せず 925000 497800 1.86 83.2/16.8 実施例 13 75X25 C5H5NiCH3(PPh3) B(C6F5)3 スチレン 200 268000 127000 2.12 82.2/17.8 実施例" 14 75/25 G5H5NiCH3(PPh3) B(G6F5)3 1一へキセン 200 218000 95000 2.30 83.8/16.2
※触媒に対するモル比
[0057] この結果から分かるように、モノマー中の NB/NBC比(ノルボルネン/ノルボルネ ンカルボン酸メチルエステルの組成比)が同じで、触媒と助触媒も同じものを同じ量 だけ用い、同じ条件で重合を行った場合、得られる共重合体の数平均分子量 (Mn) は、分子量調整剤を添加しないと 49万程度になるのに対して、分子量調整剤を添加 することによって、 12万 7千 (実施例 13)、 9万 5千(実施例 14)程度とすることができ る。
[実施例 15]
窒素置換したガラス製容器内に、ノノレボノレ才ヽン 1. 41g (0. 015mol)と、 5—ノノレボ ルネン _ 2_カルボン酸メチルエステル 0. 77g (0. 005mol)と、助触媒であるトリス( ペンタフルオロフヱ二ノレ)ボロン [B (C F ) ] 60 μ πιο1と、を含むトルエン溶液 5mlを 調製した。次いで、この容器に、触媒であるシクロペンタジェニル (メチル)(トリシクロ へキシルホスフィン)ニッケル [C H NiCH (PCy ) ] 20 μ molを含むトルエン溶液 5 mlを添加し、室温で 120分間重合反応を行った。
[0058] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 0. 90gのポリマーが得られ た。
得られたポリマーは、トルエン、 THF、クロ口ホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶 解した。このポリマーを GPCで測定したところ、分子量は Mw= 805100、 Mn=491 800、分子量分布(Mw/Mn) = l . 85であった。また、 1H— NMRスペクトルにより 、共重合体中のノルボルネン /5—ノルボルネンー 2—力ルボン酸メチルエステルの 組成比はモル比で 84. 7/15. 3であることを確認した。
[実施例 16]
触媒のトルエン溶液として、シクロペンタジェニル(トリフエニルホスフィン)ニッケルク 口ライド [C H NiCl (PPh ) ] 20 μ molとトリメチルアルミニウム 20 μ molを含有するも のを添加した。これ以外は実施例 15と同じ方法で重合反応を行った。
[0059] その結果、 1. 50gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン Z5 -ノルボルネン— 2—カルボン酸メチルエステル
の組成比を測定したところ、実施例 15で得られたポリマーとほぼ同じであつた。
[実施例 17]
触媒のトルエン溶液として、シクロペンタジェニル(メチル)(トリシクロへキシルホスフ イン)ニッケル [C H NiCH (PCy ) ] 20 μ molを含有するものを添加した。これ以外 は実施例 15と同じ方法で重合反応を行つた。
[0060] その結果、 1. 75gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン Z5 -ノルボルネン— 2—カルボン酸メチルエステル の組成比を測定したところ、実施例 15で得られたポリマーとほぼ同じであつた。
[実施例 18]
触媒のトルエン溶液として、シクロペンタジェ二ルカルボン酸メチルエステル(トリフ ェニルホスフィン)ニッケルブロマイド [ (C H CO〇Me) NiBr (PPh ) ] 20 μ πιο1とトリ メチルアルミニウム 20 μ molを含有するものを添加した。これ以外は実施例 15と同じ 方法で重合反応を行った。
[0061] その結果、 0. 90gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン /5—ノルボルネンー 2—力ルボン酸メチルエステル の組成比を測定したところ、実施例 15で得られたポリマーとほぼ同じであつた。
[実施例 19]
触媒のトルエン溶液として、ェチルシクロペンタジェニル(トリフエニルホスフィン)二 ッケルクロライド [ (C H Et) NiCl (PPh ) ] 20 /i molとトリメチルアルミニウム 20 μ ΐηο1 を含有するものを添加した。これ以外は実施例 15と同じ方法で重合反応を行つた。
[0062] その結果、 1. 90gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン Z5 -ノルボルネン— 2—カルボン酸メチルエステル の組成比を測定したところ、実施例 15で得られたポリマーとほぼ同じであつた。
[実施例 20]
触媒のトルエン溶液として、シクロペンタジェニル(トリフヱニルホスフヱイト)ニッケル
クロライド [ (C H ) NiCl (P (OPh) ) ] 20 /i molとトリメチルアルミニウム 20 μ molを含 有するものを添加した。これ以外は実施例 15と同じ方法で重合反応を行った。
[0063] その結果、 1. 35gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン Z5 -ノルボルネン— 2—カルボン酸メチルエステル の組成比を測定したところ、実施例 15で得られたポリマーとほぼ同じであつた。
[実施例 21]
触媒のトルエン溶液として、ペンタメチルシクロペンタジェニル(トリフエニルホスフィ ン)ニッケルブロマイド [c Me NiBr (PPh ) ] 20 μ molとトリメチルアルミニウム 20 μ molを含有するものを添加した。これ以外は実施例 15と同じ方法で重合反応を行つ た。
[0064] その結果、 0. 95gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン /5 ノルボルネンー 2 力ルボン酸メチルエステル の組成比を測定したところ、実施例 15で得られたポリマーとほぼ同じであつた。
[実施例 22]
窒素置換したガラス製容器内に、ノノレボノレネン 1 · 76g (0. 01875mol)と、 8—メチ ノレ一 8 メトキシカルボ二ルテトラシクロ [4.4.12'5.17,10.0] -ドデカ 3 ェン 1. 45g (0 . 00625mol)と、助触媒であるトリス(ペンタフルオロフヱニル)ボロン [B (C F ) ] 10
0 / molと、を含むトルエン溶液 5mlを調製した。次いで、この容器に、触媒であるシ クロペンタジェニル(メチル)(トリフエニルホスフィン)ニッケル [C H NiCH (PPh ) ]
10 μ molを含むトノレエン溶液 5mlを添加し、室温で 12時間重合反応を行った。
[0065] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 0. 26gのポリマーが得られ た。
得られたポリマーは、トルエン、 THF、クロ口ホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶 解した。このポリマーを GPCで測定したところ、分子量は Mw= 352000、 Mn= 135 400、分子量分布(MwZMn) = 2. 60であった。また、 1H— NMRスペクトルにより
、共重合体中のノルボルネン /8—メチルー 8—メトキシカルボ二ルテトラシクロ [4.4.1 2'5Ί7'1ϋ·0]—ドデカー 3—ェンの組成比は、モル比で 85· 5/15. 5であることを確認 した。
[実施例 23]
触媒のトルエン溶液として、シクロペンタジェニル(トリフエニルホスフィン)ニッケルク 口ライド [C H NiCl (PPh ) ] 10 μ πιο1とトリメチルアルミニウム lO x molを含有するも のを添加した。これ以外は実施例 22と同じ方法で重合反応を行った。
[0066] その結果、 1. 98gのポリマーが得られた。得られたポリマーは、トルエン、 THF、ク ロロホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶解した。このポリマーの分子量、分子量分 布、共重合体中のノルボルネン Z8 -メチル _ 8 _メトキシカルボニルテトラシクロ [4. 4.12'5.17,1°.0] -ドデカ一 3 _ェンの組成比を測定したところ、実施例 22で得られたポ リマーとほぼ同じであった。
[実施例 24]
窒素置換したガラス製容器内に、ノルボルネン 6. 58g (0. 07mol)と、 4—ブチルノ ノレボノレネン 4· 53g (0. 03mol)と、助触媒であるトリス(ペンタフルオロフェニル)ボロ ン [B (C F ) ] 120 /i molと、を含むトルエン溶液 30mlを調製した。次いで、この容 器に、触媒であるシクロペンタジェニル(トリフエニルホスフィン)ニッケルクロライド [C
H NiCl (PPh ) ] 10 μ molとトリメチルアルミニウム 40 μ molを含むトルエン溶液 5ml を添加し、室温で 1時間重合反応を行った。
[0067] 反応終了後に、容器の内容物を多量のメタノール中に注いでポリマーを析出させ、 濾別および洗浄後、 60°Cで 5時間減圧乾燥したところ、 8. 85gのポリマーが得られ た。
得られたポリマーは、トルエン、 THF、クロ口ホルムなどの一般的な溶媒に容易に溶 解した。このポリマーを GPCで測定したところ、分子量は Mw= 1086000、 Mn = 45 3000、分子量分布(MwZMn) = 2. 40であった。また、 1H— NMRスペクトルによ り、共重合体中のノルボルネン Z4_ブチルノルボルネンの組成比は、モノレ比で 59. 0/41. 0であることを確言忍した。
産業上の利用可能性
本発明によれば、特定の触媒 (A)と助触媒 (B)を組み合わせて用いることにより、ノ ルボルネン系付加(共)重合体を効率良く製造することができる。