明 細 書
除湿装置
技術分野
[0001] 本発明は、圧縮機、放熱器、膨張機構、吸熱器等力 構成されるヒートポンプと、吸 着剤や吸収剤を用いて吸放湿を行う吸放湿手段を備えた除湿装置に関する。
背景技術
[0002] 従来のヒートポンプと吸放湿手段を備えた除湿装置としては、放熱器、吸放湿手段 の放湿部、吸熱器の順に空気を循環させるものがある。このような除湿装置は、例え ば、特開昭 63— 1423号公報(第 2— 3頁、第 1図)に開示されている。
[0003] 以下、その除湿装置について図 81を参照しながら説明する。
[0004] 図 81に示すように、除湿装置の本体 8101内には、圧縮機 8102、放熱器 8103、 膨張機構 8104、吸熱器 8105を配管接続した冷媒回路 8106と、吸着剤 8107が担 持されたハニカムローター 8108が設けられており、循環ファン 8109によって送風さ れる循環空気 8110が、放熱器 8103、ハニカムローター 8108の一部、吸熱器 8105 の順に循環するように循環経路 8111が形成されている。また、ハニカムローター 81 08の他の部分は、吸込口 8112および吹出口 8113を開口した供給経路 8114内に 配置されており、供給ファン 8115によって除湿対象空気 8116が供給されている。ま た、冷媒回路 8106内には冷媒 8117が充填されており、この冷媒 8117が、圧縮機 8 102で圧縮されることによって、放熱器 8103、膨張機構 8104、吸熱器 8105の順に 冷媒回路 8106内を循環し、放熱器 8103において循環空気 8110に放熱するととも に、吸熱器 8105において循環空気 8110から吸熱することによってヒートポンプ 811 8を動作させている。ハニカムローター 8108は、図示しない駆動手段によって回転し ており、この回転に伴いハニカムローター 8108に担持された吸着剤 8107が、循環 経路 8111内における循環空気 8110との接触と供給経路 8114内における除湿対 象空気 8116との接触を繰り返している。この吸着剤 8107は、晒される空気の相対 湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量が 減少する特性を有しているので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返せ
ば、各々の相対湿度における吸着剤 8107の保持可能な水分量の差に応じて水分 の吸脱着が行われることになる。ここで、循環経路 8111内で吸着剤 8107と接触する 循環空気 8110は、放熱器 8103において冷媒 8117の放熱により加熱されて除湿対 象空気 8116よりも低い相対湿度の空気となっているので、この相対湿度の差によつ て、吸着剤 8107が、除湿対象空気 8116中の水分を吸着し、吸着した水分を循環空 気 8110中に脱着するように作用する。この吸脱着作用によって吸放湿手段 8119と しての動作がなされることとなり、ハニカムローター 8108の供給経路 8114内に位置 する部分が除湿対象空気 8116から吸湿する吸湿部 8120、ハニカムローター 8108 の循環経路 8111内に位置する部分が循環空気 8110へ放湿する放湿部 8121とな る。吸湿部 8120において吸湿された除湿対象空気 8116は低湿の空気となって吹 出口 8113から本体 8101外部に吹出し、放湿部 8121において放湿された循環空 気 8110は、高湿の空気となって吸熱器 8105に供給される。吸熱器 8105に供給さ れた高湿の循環空気 8110は、冷媒 8117の吸熱によって露点温度以下まで冷却さ れて空気中の水分が飽和する。この飽和した水分が凝縮してタンク 8122に滴下し、 このタンク 8122に溜まった凝縮水の量が除湿装置の除湿量となるのである。
発明の開示
[0005] 除湿装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と冷媒が供給空気に対して放熱する放熱器と 冷媒が膨張する膨張機構と冷媒が供給空気力 吸熱する吸熱器とを有するヒートポ ンプと、供給空気から吸湿する吸湿部および供給空気に放湿する放湿部を有する吸 放湿手段と、供給空気を加熱する加熱手段とを備え、除湿対象空気を放熱器および 加熱手段で加熱し、次に放湿部の放湿により加湿し、次に吸熱器の吸熱により冷却 し、次に吸湿部の吸湿により除湿する。
図面の簡単な説明
[0006] [図 1]図 1は本発明の実施形態 1にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。
[図 2]図 2は同除湿装置の吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。
[図 3]図 3は同除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図である。
[図 4]図 4は同除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り空気線 図である。
園 5]図 5は本発明の実施形態 2にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。
[図 6]図 6は同除湿装置の吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。
園 7]図 7は同除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図である。
園 8]図 8は同除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り空気線 図である。
園 9]図 9は本発明の実施形態 3にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。
[図 10]図 10は同除湿装置の吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。
園 11]図 11は同除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図である。 園 12]図 12は同除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り空気 線図である。
園 13]図 13は本発明の実施形態 4にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 園 14]図 14は同除湿装置の吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。
園 15]図 15は同除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図である。 園 16]図 16は同除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り空気 線図である。
園 17]図 17は本発明の実施形態 5にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。
[図 18]図 18は同除湿装置の吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。
園 19]図 19は同除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図である。 園 20]図 20は同除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り空気 線図である。
園 21]図 21は本発明の実施形態 6にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 園 22]図 22は同除湿装置の概略展開図である。
[図 23]図 23は同除湿装置の上下展開図である。
[図 24]図 24は同除湿装置の前面展開図である。
[図 25]図 25は同除湿装置の背面展開図である。
園 26]図 26は同除湿装置のファン部展開図である。
園 27]図 27は同除湿装置の冷媒 2117の状態変化を示すモリエル線図(圧力—ェン タルピ線図)である。
[図 28]図 28は同除湿装置における除湿対象空気 2116および加熱対象空気 2003 の状態変化を示す湿り空気線図である。
園 29]図 29は本発明の実施形態 7にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 園 30]図 30は本発明の実施形態 8にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 園 31]図 31は本発明の実施形態 9にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。
[図 32]図 32は同除湿装置の吸放湿手段 3119の詳細構成を示した図である。
園 33]図 33は同除湿装置の冷媒 3117の状態変化を示すモリエル線図(圧力—ェン タルピ線図)である。
園 34]図 34は同除湿装置における除湿対象空気 3116の状態変化を示す湿り空気 線図である。
園 35]図 35は同除湿装置における冷媒 3117に二酸化炭素を使用した場合の冷媒 3117の状態変化を示すモリエル線図(圧力—ェンタルピ線図)である。
園 36]図 36は同除湿装置において放熱対象空気 3005を非除湿対象空間 3013か ら取り入れ、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給する場 合の概略構成を示した図である。
園 37]図 37は同除湿装置におけて放熱対象空気 3005を除湿対象空間 3004から 取り入れ、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給し、除湿 対象空気 3016を非除湿対象空間 3013から取り入れ、第 1吹出口 3001から吹出す 空気を除湿対象空間 3004に供給する場合の概略構成を示した図である。
園 38]図 38は本発明の実施形態 10にかかる除湿装置の概略構成を示した図である 園 39]図 39は同除湿装置の吸放湿手段 4119の詳細構成を示した図である。
園 40]図 40は同除湿装置の冷媒 4117の状態変化を示すモリエル線図である。
[図 41]図 41は同除湿装置の除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の状態 変化を示す湿り空気線図である。
園 42]図 42は同除湿装置の制御手段 4005の詳細構成を示した図である。
[図 43]図 43は同除湿装置の制御手段 4005のフローチャートである。
園 44]図 44は本発明の実施形態 11にかかる除湿装置の制御手段 4005の詳細構
成を示した図である。
[図 45]図 45は同除湿装置の制御手段 4005のフローチャートである。
園 46]図 46は本発明の実施形態 12にかかる除湿装置の制御手段 4005の詳細構 成を示した図である。
[図 47]図 47は同除湿装置の制御手段 4005のフローチャートである。
園 48]図 48は本発明の実施形態 13にかかる除湿装置の制御手段 4005の詳細構 成を示した図である。
[図 49]図 49は同除湿装置の制御手段 4005のフローチャートである。
園 50]図 50は本発明の実施の形態 14にかかる除湿装置の概略構成を示した図であ る。
園 51]図 51は同除湿装置の吸放湿手段の詳細構成を示した図である。
園 52]図 52は同除湿装置の冷媒の状態変化を示すモリエル線図(圧力—ェンタノレ ピ線図)である。
園 53]図 53は同除湿装置における除湿対象空気および加熱対象空気の状態変化 を示す湿り空気線図である。
[図 54]図 54は同除湿装置における乾燥手段に加熱対象空気制御手段、放湿量制 御手段、ハニカムローター制御手段、および圧縮機制御手段を備えた概略構成を示 した図である。
[図 55]図 55は同除湿装置における着湿判断手段の一例である除湿運転停止時に 乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する動作フロー図である。
[図 56]図 56は同除湿装置における着湿判断手段の他例である除湿運転停止時に 乾燥動作を開始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する動作フロー図 である。
園 57]図 57は同除湿装置における着霜判断手段の一例である周囲の温湿度に基 づいて乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する動作フロー図 である。
[図 58]図 58は同除湿装置における着霜判断手段の他例である周囲の温湿度に基 づいて乾燥動作を開始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する動作フ
ロー図である。
園 59]図 59は同除湿装置における着霜判断手段の他例である吸熱器の温度に基 づいて乾燥動作を開始し、一定時間経過後に乾燥動作を終了する動作フロー図で ある。
[図 60]図 60は同除湿装置における着霜判断手段の他例である吸熱器の温度に基 づいて乾燥動作を開始して、吸熱器の温度に基づき乾燥動作を終了する動作フロ 一図である。
園 61]図 61は同除湿装置における着霜判断手段の一例である周囲の温湿度に基 づいて乾燥動作を開始する乾燥動作開始温湿度を示した図である。
園 62]図 62は本発明の実施の形態 15に係る除湿装置の概略構成を示した図である
[図 63]図 63は吸放湿手段の詳細構成を示した図である。
[図 64]図 64は同除湿装置における除湿対象空気の風量を加熱対象空気の風量より 多く設定した場合の除湿対象空気および加熱対象空気の状態変化を示す湿り空気 線図である。
園 65]図 65は同除湿装置における加熱対象空気の風量を除湿対象空気の風量より 多く設定した場合の除湿対象空気および加熱対象空気の状態変化を示す湿り空気 線図である。
園 66]図 66は同乾燥手段に第 2除湿対象空気制御手段を備えた概略構成を示した 図である。
園 67]図 67は本発明の実施形態 16にかかる除湿装置の概略断面図である。
[図 68]図 68は同分解斜視図である。
園 69]図 69は同吹出し部の分解斜視図である。
[図 70]図 70は同切替え手段の下方からの詳細斜視図である。
園 71]図 71は同切替え手段の上方からの要部斜視図である。
園 72]図 72は同切替え手段の横断面図である。
園 73]図 73は同切替え手段の縦断面図である。
園 74]図 74は本発明の実施形態 17にかかる除湿装置の吹出し部の展開図である。
[図 75]図 75は同本体展開図である。
園 76]図 76は同概略構成を示した断面図である。
[図 77]図 77は同切替え手段の本体下方からの斜視図である。
園 78]図 78は同切替え手段と風路の関係を示す断面図である。
園 79A]図 79Aは同切替え手段の外観斜視図である。
園 79B]図 79Bは同パネ押し部と板パネの関係を示す概略平面図である。 園 80]図 80は同切替え手段の摺動方向に直交した断面図である。
園 81]図 81は従来の除湿装置の概略構成を示した図である。
符号の説明
1001 加熱手段
1002 ヒーター
1102 圧縮機
1103 放熱器
1104 膨張機構
1105 吸熱器
1107 吸着剤
1108 ノヽニカムローター
1116 除湿対象空気
1117 冷媒
1118 ヒートポンプ
1119 吸放湿手段
1120 吸湿部
1121 放湿部
2001 メイン送風ファン(送風手段)
2001A 第 1のバイパス風路
2001a 羽根
2001b モータ
2002 ノくィパス送風ファン (バイパス送風手段)
2002A 第 2のバイパス風路
2002a 羽根
2002b モータ
2003 加熱対象空気
2004 パージ空気
2014 水受け部(水受け手段)
2021 パージ部 (漏れ防止手段)
2022 パージ風路 (漏れ防止手段)
2024 ケーシング
2026 室内空気部 (漏れ防止手段)
2102 圧縮機
2103 放熱器
2104 膨張機構
2105 吸熱器
2112 吸込口
2116 除湿対象空気
2117 冷媒
2118 ヒートポンプ
2119 吸放湿手段
2120 吸湿部
2121 放湿部
2122 タンク
3001 第 1吹出口
3002 第 2吹出口
3004 除湿対象空間
3006 切替手段
3012 分離手段
3013 非除湿対象空間
3102 圧縮機
3103 放熱器
3104 膨張機構
3105 吸熱器
3107 吸着剤
3108 ノヽニカムロー -タ
3116 除湿対象空
3117 冷媒
3118 ヒートポンプ
3119 吸放湿手段
3120 吸湿部
3121 放湿部
4001 除湿対象空間
4004 加熱対象空気
4005 制御手段
4102 圧縮機
4103 放熱器
4104 膨張機構
4105 吸熱器
4107 吸着剤
4108 ノヽニカムロー -タ、
4116 除湿対象空気
4117 冷媒
4118 ヒートポンプ
4119 吸放湿手段
4120 吸湿部
4121 放湿部
5001 送風ファン
5002 加熱対象空気
5003 ダンパー A
5004 第 1放熱領域
5005 ヒーター
5006 第 2放熱領域
5007 回転軸
5008 ギア
5009 駆動モーター
5010 歯車部
5011 ベノレ卜
5012 乾燥手段
5013 ダンパー開閉回路
5014 加熱対象空気制御手段
5015 ハニカムローター駆動停止回路
5016 放湿量制御手段
5017 ハニカムローター制御手段
5018 圧縮機駆動停止回路
5019 圧縮機制御手段
5020 着湿判断手段
5021 着霜判断手段
5022 乾燥動作開始温湿度
5023 第 2除湿対象空気
5024 ダンパー B
5025 第 2吸湿部
5026 第 2除湿対象空気制御手段
5102 圧縮機
5103 放熱器
5104 膨張機構
5105 吸熱器
5107 吸着剤
5108 ノヽニカムロータ
5116 除湿対象空気
5117 冷媒
5118 ヒートポンプ
5119 吸放湿手段
5120 吸湿部
5121 放湿部
6001 第 1送風手段
6002 第 2送風手段
6003 第 1吹出し口
6004 第 2吹出し口
6005 切替え手段
6006 第 3吹出し口
6007 補助加熱手段
6008 位置検出手段
6009 LED
6010 LED
6102 圧縮機
6103 放熱器
6104 膨張機構
6105 吸熱器
6116 除湿対象空気
6117 冷媒
6118 ヒートポンプ
6119 吸放湿手段
6120 吸湿部
6121 放湿部
7001 メイン送風ファン (送風手段)
7002 バイパス送風ファン(バイパス送風手
7016 第 1吹出し口
7017 第 2吹出し口
7018 第 3吹出し口
7019 切替え手段
7019a 可動板
7020 レ—ノレ
7021 凸部
7022 凹部
7023 磁石(固定手段、位置検出手段)
7024 金属板(固定手段)
7025 パネ押し部
7026 板バネ
7027 切替え固定部
7028 切替え摺動部
7029 非接触型検出装置 (位置検出手段)
7030 接触型検出装置 (位置検出手段)
7031 電装基板
7032 案内リブ
7033 抵抗リブ
7102 圧縮機
7103 放熱器
7104 膨張機構
7105 吸熱器
7116 除湿対象空気
7117 冷媒
7118 ヒー卜ポンプ
7119 吸放湿手段
7120 吸湿部
7121 放湿部
発明を実施するための最良の形態
[0008] 本発明の除湿装置について、まず、実施の形態 1から実施の形態 5と共に以下に 説明する。
[0009] 上述の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させることにより除湿するようにしている。 したがって循環空気 8110を放熱器 8103、放湿部 8121、吸熱器 8105に循環させ る循環経路 8111を密閉性よく本体 8101内に形成する必要があり、装置構成が複雑 化するという問題点があった。そして循環経路 8111の密閉度が低い場合には、除湿 対象空気 8116と循環空気 8110との湿度移行が発生して除湿効率が低下するとレ、 う問題点がある。
[0010] 本発明は上記課題を解決するものであり、循環経路 8111のない単純な構成で、効 率の良い除湿が行える除湿装置を提供するものである。
[0011] 本発明が講じた第 1の課題解決手段は、冷媒 1117を圧縮する圧縮機 1102と前記 冷媒 1117が供給空気に対して放熱する放熱器 1103と前記冷媒 1117が膨張する 膨張機構 1104と前記冷媒 1117が供給空気から吸熱する吸熱器 1105とを有するヒ ートポンプ 1118と、供給空気から吸湿する吸湿部 1120および供給空気に放湿する 放湿部 1121を有する吸放湿手段 1119と、供給空気を加熱する加熱手段 1001とを 備え、除湿対象空気 1116を前記放熱器 1103および前記加熱手段 1001で加熱し 、次に前記放湿部 1121の放湿により加湿し、次に前記吸熱器 1105の吸熱により冷 却し、次に前記吸湿部 1120の吸湿により除湿する構成としたものである。
[0012] この手段では、除湿対象空気 1116を、放熱器 1103および加熱手段 1001の双方
においてヒートポンプ 1113の放熱および加熱手段 1001の双方の放熱により加熱し 、次に放湿部 1121におレ、て吸放湿手段 1119の放湿により加湿し、次に吸熱器 11 05におレ、てヒートポンプ 1118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放 湿手段 1119の吸湿により除湿する。これにより放湿部 1121には加熱された低レ、相 対湿度の除湿対象空気 1116が供給され、吸湿部 1120には冷却された高レ、相対湿 度の除湿対象空気 1116が供給される。したがって吸湿部 1120に供給される除湿対 象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度の差が 拡大して吸放湿手段 1119の吸放湿量が増加することになる。
[0013] また、本発明が講じた第 2の課題解決手段は、上記第 1の課題解決手段において、 加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空気 1116を加熱 する構成としたものである。
[0014] この手段では、加熱手段 1001が除湿対象空気 1116を放熱器 1103で加熱される 温度以上に加熱するように構成される。これにより放湿部 1121に供給される除湿対 象空気 1116の相対湿度が更に低下するので、吸湿部 1120に供給される除湿対象 空気 1116との相対湿度の差が拡大し、吸放湿手段 1119の吸放湿量が更に増加す ることになる。
[0015] また、本発明が講じた第 3の課題解決手段は、上記第 1の課題解決手段において、 加熱手段 1001を、放熱器 1103におレ、て加熱されてレ、なレ、除湿対象空気 1116を 加熱する構成としたものである。
[0016] この手段では、加熱手段 1001が放熱器 1103において加熱されていない除湿対 象空気 1116を加熱するように構成される。これにより放熱器 1103におレ、て加熱する 除湿対象空気 1116の量が減少し、放熱器 1103の放熱量が減少することになる。
[0017] また、本発明が講じた第 4の課題解決手段は、上記第 1の課題解決手段において、 加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱された除湿対象空気 1116の少なくと も一部を更に加熱する構成としたものである。
[0018] この手段では、加熱手段 1001が放熱器 1103において加熱された除湿対象空気 1 116の少なくとも一部を更に加熱するように構成される。これにより加熱手段 1001に は放熱器 1103において加熱された除湿対象空気 1116が供給されるので、加熱手
段 1001における除湿対象空気 1116の昇温幅が縮小し、加熱手段 1001の加熱量 が減少することになる。
[0019] また、本発明が講じた第 5の課題解決手段は、冷媒 1117を圧縮する圧縮機 1102 と前記冷媒 1117が供給空気に対して放熱する放熱器 1103と前記冷媒 1117が膨 張する膨張機構 1104と前記冷媒 1117が供給空気から吸熱する吸熱器 1105とを有 するヒートポンプ 1118と、供給空気から吸湿する吸湿部 1120および供給空気に放 湿する放湿部 1121を有する吸放湿手段 1119と、供給空気を加熱する加熱手段 10 01とを備え、除湿対象空気 1116を前記放熱器 1103および前記加熱手段 1001で 加熱し、次に前記放湿部 1121の放湿により加湿し、次に前記吸熱器 1105の吸熱 により冷却し、次に前記吸湿部 1120の吸湿により除湿する構成を有し、前記吸放湿 手段 1119を、ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が、吸湿部 1120に おいて除湿対象空気 1116から水分を吸着するとともに放湿部 1121において除湿 対象空気 1116へ水分を脱着するように前記ハニカムローター 1108を配し、前記ハ 二カムローター 1108の回転によって、前記吸湿部 1120における水分吸着と前記放 湿部 1121における水分脱着を繰り返すように構成したものである。
[0020] この手段では、吸放湿手段 1119として吸着剤 1107が担持されたハニカムロータ 一 1108が設けられる。吸着剤 1107は、吸湿部 1120において吸熱器 1105で冷却 された高レ、相対湿度の除湿対象空気 1116と接触するとともに放湿部 1121におレ、て 放熱器 1103および加熱手段 1001で加熱された低レ、相対湿度の除湿対象空気 11 16と接触する。そしてハニカムローター 1108の回転に伴レ、、吸湿部 1120および放 湿部 1121における各々の除湿対象空気 1116との接触を繰り返す。吸着剤 1107は 晒される空気の相対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、晒される空気の相対湿 度が低くなると保持可能な水分量が減少する特性を持つので、吸湿部 1120に供給 される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対 湿度の差によって除湿対象空気 1116からの水分吸着と除湿対象空気 1116への水 分脱着を繰り返すことになる。
[0021] また、本発明が講じた第 6の課題解決手段は、上記第 5の課題解決手段において、 ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷却された
除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116、加熱手段 10 01で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返すように構成したものであ る。
[0022] この手段では、ハニカムローター 1108の回転により、吸着剤 1107が、吸熱器 110 5で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返す。これによ り吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿対象空気 1116から水分を吸着し た吸着剤 1107が、先に放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1 116と接触した後、加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 111 6と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する放熱器 1103で 加熱された除湿対象空気 1116が、吸着剤 1107からの水分脱着をより促し易くなる。
[0023] また、本発明が講じた第 7の課題解決手段は、上記第 5の課題解決手段において、 ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷却された 除湿対象空気 1116、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116、放熱器 11 03で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返すように構成したものであ る。
[0024] この手段では、ハニカムローター 1108の回転により、吸着剤 1107が、吸熱器 110 5で冷却された除湿対象空気 1116、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 11 16、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返す。これに より吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿対象空気 1116から水分を吸着 した吸着剤 1107が、先に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対象空 気 1116と接触した後、放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 11 16と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する加熱手段 100 1で加熱された除湿対象空気 1116が、吸着剤 1107からの水分脱着をより促し易く なる。
[0025] また、本発明が講じた第 8の課題解決手段は、上記第 5の課題解決手段において、 ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷却された 除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116、放熱器 1103
で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰 り返すように構成したものである。
[0026] この手段では、ハニカムローター 1108の回転により、吸着剤 1107が、吸熱器 110 5で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 の順に接触を繰り返す。これにより吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿 対象空気 1116から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放熱器 1103で加熱された 高温低湿状態の除湿対象空気 1116と接触した後、放熱器 1103で加熱された後に 加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1116と接触するので、 多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する放熱器 1103で加熱された除湿対 象空気 1116が、吸着剤 1107からの水分脱着をより促し易くなる。
[0027] また、本発明が講じた第 9の課題解決手段は、上記第 5の課題解決手段において、 ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷却された 除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された 除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を 繰り返すように構成したものである。
[0028] この手段では、ハニカムローター 1108の回転により、吸着剤 1107が、吸熱器 110 5で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001 で加熱された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 の順に接触を繰り返す。これにより吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿 対象空気 1116から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放熱器 1103で加熱された 後に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1116と接触した後 、放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1116と接触するので、 多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する放熱器 1103で加熱された後に加 熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116が、吸着剤 1107からの水分脱着をよ り促し易くなる。
[0029] また、本発明が講じた第 10の課題解決手段は、上記第 5の課題解決手段において 、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷却され
た除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116、放熱器 11 03で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116、放熱器 110 3で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返すように構成したものである
[0030] この手段では、ハニカムローター 1108の回転により、吸着剤 1107が、吸熱器 110 5で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116、 放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返す。これにより加 熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116と吸熱器 1105で冷却された除湿対 象空気 1116との移行量が減少し、加熱手段 1001の熱が吸着剤 1107からの水分 脱着に有効に使われることになる。
[0031] また、本発明が講じた第 11の課題解決手段は、上記第 1または第 5の課題解決手 段において、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成としたものである。
[0032] この手段では、加熱手段 1001としてヒーター 1002が用いられる。これによりヒータ 一 1002の放熱により除湿対象空気 1116を加熱するので、除湿対象空気 1116を放 熱器 1103で加熱される温度以上に加熱することが容易となる。
[0033] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(1A)から(1L)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0034] (1A)本願の第 1の発明にかかる除湿装置によれば、除湿対象空気 1116を、放熱 器 1103とカロ熱手段 1001の双方にぉレヽて、ヒー卜ポンプ 1118とカロ熱手段 1001の双 方の放熱により加熱し、次に放湿部 1121におレ、て吸放湿手段 1119の放湿により加 湿し、次に吸熱器 1105においてヒートポンプ 1118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放湿手段 1119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 1120に 供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との 相対湿度差を拡大し、循環経路 61111を設けなレ、単純な構成で吸放湿手段 1119 の吸放湿量を増加して効率の良い除湿を行うことができる。
[0035] (1B)また、本願の第 2の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(1A)に記載した 効果に加えて、加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空
気 1116を加熱する構成とすることによって、放湿部 1121に供給される除湿対象空 気 1116の相対湿度を更に下げて、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と 放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を更に拡大すること ができる。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を 行うことができる。
[0036] (1C)また、本願の第 3の発明に力かる除湿装置によれば、上記(1A)または(1B) に記載した効果に加えて、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱されていな い除湿対象空気 1116を加熱する構成とすることによって、放熱器 1103においてカロ 熱する除湿対象空気 1116の量を減少し、放熱器 1103の放熱量を削減することがで きる。これにより放熱器 1103を小型化することができる。
[0037] (1D)また、本願の第 4の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(1A)または(1B) に記載した効果に加えて、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱された除 湿対象空気 1116の少なくとも一部を更に加熱する構成とすることによって、加熱手 段 1001における除湿対象空気 1116の昇温幅を縮小し、加熱手段 1001の加熱量 を削減することができる。これにより加熱手段 1001消費電力が減少して除湿効率を 高めること力 Sできる。
[0038] (1E)また、本願の第 5の発明に力かる除湿装置によれば、上記(1A)、 (IB) , (1C )または(ID)に記載した効果に加えて、吸放湿手段 1119を、ハニカムローター 110 8に担持された吸着剤 1107が、吸湿部 1120において除湿対象空気 1116から水分 を吸着するとともに放湿部 1121におレ、て除湿対象空気 1116へ水分を脱着するよう にハニカムローター 1108を配し、ハニカムローター 1108の回転により、吸湿部 112 0における水分吸着と放湿部 1121における水分脱着を繰り返すように構成すること によって、ハニカムローター 1108の回転という簡単な操作で、吸湿部 1120における 吸着剤 1107の水分吸着と、放湿部 1121における吸着剤 1107の水分脱着を容易 に繰り返すことができ、除湿装置を安価に構成することができる。
[0039] (1F)また、本願の第 6の発明に力かる除湿装置によれば、上記(1E)に記載した効 果に加えて、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、 P及熱器 1105 で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116、
加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返すように構成 することによって、吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿対象空気 1116か ら水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の 除湿対象空気 1116と接触した後、加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除 湿対象空気 1116と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触す る放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116への吸着剤 1107からの水分脱着 を容易に促すことができる。
[0040] (1G)また、本願の第 7の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(1E)に記載した 効果に加えて、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 11 05で冷却された除湿対象空気 1116、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1 116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返すように構 成することによって、吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿対象空気 1116 から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状 態の除湿対象空気 1116と接触した後、放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の 除湿対象空気 1116と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触 する加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116への吸着剤 1107からの水分 脱着を容易に促すことができる。
[0041] (1H)また、本願の第 8の発明に力かる除湿装置によれば、上記(1E)に記載した 効果に加えて、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 11 05で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 111 6、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 の順に接触を繰り返すように構成することによって、吸熱器 1105で冷却された低温 高湿状態の除湿対象空気 1116から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放熱器 1 103で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1116と接触した後、放熱器 1103 で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 111 6と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する放熱器 1103で 加熱された除湿対象空気 1116への吸着剤 1107からの水分脱着を容易に促すこと ができる。
[0042] (1J)また、本願の第 9の発明に力かる除湿装置によれば、上記(1E)に記載した効 果に加えて、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105 で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001 で加熱された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 の順に接触を繰り返すように構成することによって、吸熱器 1105で冷却された低温 高湿状態の除湿対象空気 1116から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放熱器 1 103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1116と接触した後、放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 111 6と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する放熱器 1103で 加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116への吸着剤 1107 からの水分脱着を容易に促すことができる。
[0043] (1K)また、本願の第 10の発明に力かる除湿装置によれば、上記(1E)に記載した 効果に加えて、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 11 05で冷却された除湿対象空気 1116、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 111 6、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116の順に接触を繰り返すように構成す ることによって、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116と吸熱器 1105で 冷却された除湿対象空気 1116との移行量を減少して加熱手段 1001の熱を吸着剤 1107からの水分脱着に有効に使うことができ、効率の良い除湿を行うことができる。
[0044] (1L)また、本願の第 11の発明にかかる除湿装置によれば、上記(1A)、 (IB) , (1 C)、 (ID) (IE) (IF) , (1G)、(1H)、(1J)または(IK)に記載した効果に加えて 、カロ熱手段 1001としてヒーター 1002を用レヽる構成とすることによって、ヒーター 100 2の放熱によって除湿対象空気 1116を加熱して、除湿対象空気 1116を放熱器 110 3で加熱する温度以上に容易に加熱することができる。これにより加熱手段 1001を 簡略化して安価に構成することができる。
[0045] 以下、本発明の実施の形態 1から実施の形態 5について図面を参照しながら詳しく 説明する。なお、従来の例と同一の構成要素については同一の符号を用い、詳細な 説明は省略する。
[0046] (実施の形態 1)
図 1は、本発明の実施形態 1にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。図 1 に示すように、除湿装置の本体 1101内に、圧縮機 1102、放熱器 1103、膨張機構 1 104、吸熱器 1 105を配管接続した冷媒回路 1106と、供給空気から吸湿する吸湿部 1120および供給空気に対して放湿する放湿部 1121を有する吸放湿手段 1119と、 供給空気を加熱する加熱手段 1001としてのヒーター 1002を設け、冷媒回路 1106 内に冷媒 1117を充填した構成としている。また、本体 1101には吸込口 1112と吹出 口 1113を開口し、ファン 1003の運転によって、除湿対象空気 1116を吸込口 1112 力、ら本体 1101内に吸引し、この除湿対象空気 1116を放熱器 1103およびヒーター 1 002に各々供給した後、放湿部 1121、吸熱器 1105、吸湿部 1120の順に供給して 吹出口 1113から本体 1101外部に吹出すように風路を形成してレ、る。そして、圧縮 機 1102により冷媒 1117を圧縮することによって、冷媒 1117が、放熱器 1103、膨張 機構 1104、吸熱器 1105の順に冷媒回路 1106内を循環し、放熱器 1103に供給さ れる除湿対象空気 1116に対して放熱するとともに吸熱器 1105に供給される除湿対 象空気 1116から吸熱することによってヒートポンプ 11 18を作動させる構成となって いる。
[0047] 図 2は、吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 1119は、吸 着剤 1107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 1108を備 えており、このハニカムローター 1108を回動自在に回転軸 1004で支持している。そ して、ハニカムローター 1108の外周にギア 1005を形成し、このギア 1005と回転駆 動する駆動モーター 1006の歯車部 1007にベルト 1008を卷装している。また、ハニ カムローター 1108を、吸湿部 1120と放湿部 1121に区分して各々に供給される空 気の相互流通を抑制するように風路を仕切っている。そして、ファン 1003を運転する と、吸湿部 1 120に吸熱器 1105を通過した除湿対象空気 1116 (a)が供給され、放 湿部 1121には放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (b)とヒーター 1002を 通過した除湿対象空気 1116 (c)が各々供給される。ここで、駆動モーター 1006を 駆動するとベルト 1008を介してギア 1005に駆動力が伝達してハニカムローター 11 08が回転し、この回転によって吸着剤 1107が、吸熱器 1105を通過した除湿対象空
気 1116 (a)、放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (b)、ヒーター 1002を通 過した除湿対象空気 1116 (c)の順に接触を繰り返すことになる。この吸着剤 1107 は、晒される空気の相対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くな ると保持可能な水分量が減少する特性を有してレ、るので、相対湿度の異なる複数の 空気との接触を繰り返せば、各々の相対湿度における吸着剤 1107の保持可能な水 分量の差に応じて水分の吸脱着が行われることになる。ここで、吸湿部 1120で吸着 剤 1107と接触する除湿対象空気 1116 (a)は、吸熱器 1105におレ、て冷媒 1117の 吸熱により冷却された低温かつ高い相対湿度の空気であり、放湿部 1121において 吸着剤 1107と接触する除湿対象空気 1116 (b)および除湿対象空気 1116 (c)は、 放熱器 1103におレ、て冷媒 1117の放熱により加熱された高温かつ低レ、相対湿度の 空気、あるいはヒーター 1002で加熱された高温かつ低い相対湿度の空気であるの で、この各々の空気の相対湿度の差によって、吸着剤 1107の吸脱着作用が為され て吸放湿手段 1119が作動することになる。また、除湿対象空気 1116 (a)との接触時 に水分を吸着した吸着剤 1107が、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 ( b)と接触した後、ヒーター 1002で加熱された除湿対象空気 1116 (c)と接触するの で、多量の水分を保持している吸着剤 1107と先に接触する除湿対象空気 1116 (b) が、吸着剤 1107の水分脱着をより促し易くなる。次に除湿装置の動作を説明する。 図 3は、図 1に示した除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図(圧力 —ェンタルピ線図)である。図 3に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサイク ルは、冷媒回路 1106内を循環する冷媒 1117の状態変化を示しており、冷媒 1117 は圧縮機 1102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aから点 Bの状態変化を行い、放熱器 1103において供給される除湿対象空気 1116に対し て放熱することによりェンタルビが減少して点 Bから点 Cの状態となる。次に膨張機構 1104において膨張して減圧することにより圧力が低下して点 Cから点 Dの状態変化 を行い、吸熱器 1105におレ、て供給される除湿対象空気 1116から吸熱することによ りェンタルビが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る。このような冷媒 1117の状態変化 により、吸熱器 1105において吸熱し、放熱器 1103において放熱するヒートポンプ 1 118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた値
が放熱器 1103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)のェンタルピ差に冷媒 1117の循 環量を乗じた値が吸熱器 1 105における吸熱量となり、放熱量と吸熱量の差、即ち点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた値が圧縮機 1102の圧縮仕事 量になる。
図 4は、図 1に示した除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り 空気線図である。図 4に示した湿り空気線図において、まず、点 aの状態の除湿対象 空気 1116が放熱器 1103およびヒーター 1002に供給され、放熱器 1103に供給さ れた除湿対象空気 1116 (b)は、冷媒 1117の放熱により加熱されて点 bの状態となる 。点 bの状態となった除湿対象空気 1116 (b)は、次に放湿部 1121に供給されてハ 二カムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有している水分を脱着すること により加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して点 cの状態となる。一方、 ヒーター 1002に供給された除湿対象空気 1116 (c)は、ヒーター 1002によって放熱 器 1103で加熱された点 bの温度以上に加熱されて点 dの状態となる。点 dの状態とな つた除湿対象空気 1116 (c)は、次に放湿部 1121に供給されてハニカムローター 11 08に担持された吸着剤 1107が保有している水分を脱着することにより加湿されて、 湿度が上昇するとともに温度が低下して点 eの状態となる。放湿部 1121において加 湿された点 cおよび点 eの状態の除湿対象空気 1116は次に吸熱器 1105に供給さ れ、冷媒 1117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 fの飽和状態となる。この 時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 1122に回収される。点 fの飽和状態となった 除湿対象空気 1116 (c)は、次に吸湿部 1120に供給され、吸着剤 1107に水分を吸 着されることによって除湿されて湿度が低下するとともに温度が上昇し、点 gの状態の 乾燥空気となる。点 gの状態となった除湿対象空気 1116は、ファン 1003に吸引され て装置外部に排出される。以上の除湿対象空気 1116の状態変化において、吸熱器 1105において回収される凝縮水の量は、点 cと点 fの絶対湿度差に放熱器 1103に 供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fの絶対 湿度差にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じ た値との加算値となり、放湿部 1 121における放湿量は、点 bと点 cの絶対湿度差に放 熱器 1103に供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値と、点 d
と点 eの絶対湿度差にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換 算風量を乗じた値との加算値となる。また、吸湿部 1120における吸湿量は、点 fと点 gの絶対湿度差に吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116 (a)の重量換算風 量を乗じた値となる。
[0050] 以上の動作において、理想状態では、放湿部 1121の出口空気状態を示す点じお よび点 eは、吸湿部 1120の入口空気状態を示す点 fと同一の相対湿度である点 c 'お よび点 e 'に近づき、吸湿部 1120の出口空気状態を示す点 gは、放湿部 1121の入 口空気状態を示す点 bと点 dの空気の混合した点 hと同一の相対湿度である点 g'に 近づく。したがって点 fの相対湿度を上昇させ、点 bおよび点 dの相対湿度を低下させ ること、即ち、点 fで示した吸湿部 1120への供給空気と点 bおよび点 dで示した放湿 部 1121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高めることになり 、結果的に除湿効率が向上することになるのである。また、点 aと点 bのェンタルピ差 に放熱器 1103に供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値が 放熱器 1103における放熱量、点 cと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103に供給される 除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fのェンタルピ差にヒ 一ター 1002に供給される除湿対象空気 11 16 (c)の重量換算風量を乗じた値との加 算値が吸熱器 1105における吸熱量となり、この放熱器 1103における放熱量および 吸熱器 1105における吸熱量は、図 3の冷媒 1117の状態変化から得られる放熱量 および吸熱量と等しくなる。従って、ヒートポンプ 1118の放熱のみでは不足する放熱 量をヒーター 1002の発熱により補うことによって、吸熱器 1105における吸熱量との バランスを調整することが可能となる。
[0051] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0052] 除湿対象空気 1116を、放熱器 1 103と加熱手段 1001の双方において、ヒートボン プ 1118と加熱手段 1001の双方の放熱により加熱し、次に放湿部 1121におレ、て吸 放湿手段 1119の放湿により加湿し、次に吸熱器 1105におレ、てヒートポンプ 1118の 吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放湿手段 1119の吸湿により除湿す ることによって、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供
給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を拡大し、循環経路 6111を設けなレヽ 単純な構成で吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して効率の良レ、除湿を行うことが できる。
[0053] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空気 1116 を加熱する構成とすることによって、放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116 の相対湿度を更に下げて、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を更に拡大することができる 。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を行うこと ができる。
[0054] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱されていない除湿対象空気 1 116を加熱する構成とすることによって、放熱器 1103において加熱する除湿対象空 気 1116の量を減少し、放熱器 1103の放熱量を削減することができる。これにより放 熱器 1103を小型化することができる。
[0055] また、吸放湿手段 1119を、ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が、 吸湿部 1120におレ、て除湿対象空気 1116から水分を吸着するとともに放湿部 1121 におレ、て除湿対象空気 1116へ水分を脱着するようにハニカムローター 1108を配し 、ハニカムローター 1108の回転により、吸湿部 1120における水分吸着と放湿部 11 21における水分脱着を繰り返すように構成することによって、ハニカムローター 1108 の回転という簡単な操作で、吸湿部 1120における吸着剤 1 107の水分吸着と、放湿 部 1121における吸着剤 1107の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を 安価に構成することができる。
[0056] また、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷 却された除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (b )、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 (c)の順に接触を繰り返すよう に構成することによって、吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿対象空気 1116 (a)から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放熱器 1103で加熱された高温 低湿状態の除湿対象空気 1116 (b)と接触した後、加熱手段 1001で加熱された高 温低湿状態の除湿対象空気 1116 (c)と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤
1107と先に接触する放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (b)への吸着 剤 1107からの水分脱着を容易に促すことができる。
[0057] また、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成とすることによって、ヒータ 一 1002の放熱によって除湿対象空気 1116を加熱して、除湿対象空気 1116を放熱 器 1103で加熱する温度以上に容易に加熱することができる。これにより加熱手段 10 01を簡略化して安価に構成することができる。
[0058] なお、本実施形態のハニカムローター 1108に担持する吸着剤 1107としては、吸 湿性があってハニカムローター 1108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 1107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 1107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0059] また、本実施形態の冷媒回路 1106に充填する冷媒 1117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0060] また、本実施形態では、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成としたが 、加熱手段 1001はヒーター 1002に限るものではなぐ供給空気の加熱が可能なも のであれば良い。また、本実施形態に使用可能なヒーター 1002の種類としては、二 クロムヒーター、 PTCヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター等が挙げられる。
[0061] (実施の形態 2)
図 5は、本発明の実施形態 2にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。図 5 に示すように、除湿装置の本体 1101内に、圧縮機 1102、放熱器 1103、膨張機構 1 104、吸熱器 1105を配管接続した冷媒回路 1106と、供給空気から吸湿する吸湿部 1120および供給空気に対して放湿する放湿部 1121を有する吸放湿手段 1119と、 供給空気を加熱する加熱手段 1001としてのヒーター 1002を設け、冷媒回路 1106 内に冷媒 1117を充填した構成としている。また、本体 1101には吸込口 1112と吹出 口 1113を開口し、ファン 1003の運転によって、除湿対象空気 1116を吸込口 1112 力、ら本体 1101内に吸引し、この除湿対象空気 1116を放熱器 1103およびヒーター 1
002に各々供給した後、放湿部 1121、吸熱器 1105、吸湿部 1120の順に供給して 吹出口 1113から本体 1101外部に吹出すように風路を形成してレ、る。そして、圧縮 機 1102により冷媒 1117を圧縮することによって、冷媒 1117が、放熱器 1103、膨張 機構 1104、吸熱器 1105の順に冷媒回路 1106内を循環し、放熱器 1103に供給さ れる除湿対象空気 1116に対して放熱するとともに吸熱器 1105に供給される除湿対 象空気 1116から吸熱することによってヒートポンプ 11 18を作動させる構成となって いる。
図 6は、吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 1119は、吸 着剤 1107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 1108を備 えており、このハニカムローター 1108を回動自在に回転軸 1004で支持している。そ して、ハニカムローター 1108の外周にギア 1005を形成し、このギア 1005と回転駆 動する駆動モーター 1006の歯車部 1007にベルト 1008を卷装している。また、ハニ カムローター 1108を、吸湿部 1120と放湿部 1121に区分して各々に供給される空 気の相互流通を抑制するように風路を仕切っている。そして、ファン 1003を運転する と、吸湿部 1 120に吸熱器 1105を通過した除湿対象空気 1116 (a)が供給され、放 湿部 1121にはヒーター 1002を通過した除湿対象空気 1116 (b)と放熱器 1103を 通過した除湿対象空気 1116 (c)が各々供給される。ここで、駆動モーター 1006を 駆動するとベルト 1008を介してギア 1005に駆動力が伝達してハニカムローター 11 08が回転し、この回転によって吸着剤 1107が、吸熱器 1105を通過した除湿対象空 気 1116 (a)、ヒーター 1002を通過した除湿対象空気 1116 (b)、放熱器 1103を通 過した除湿対象空気 1116 (c)の順に接触を繰り返すことになる。この吸着剤 1107 は、晒される空気の相対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くな ると保持可能な水分量が減少する特性を有してレ、るので、相対湿度の異なる複数の 空気との接触を繰り返せば、各々の相対湿度における吸着剤 1107の保持可能な水 分量の差に応じて水分の吸脱着が行われることになる。ここで、吸湿部 1120で吸着 剤 1107と接触する除湿対象空気 1116 (a)は、吸熱器 1105におレ、て冷媒 1117の 吸熱により冷却された低温かつ高い相対湿度の空気であり、放湿部 1121において 吸着剤 1107と接触する除湿対象空気 1116 (b)および除湿対象空気 1116 (c)は、
ヒーター 1002で加熱された高温かつ低い相対湿度の空気、あるいは放熱器 1103 において冷媒 1117の放熱により加熱された高温かつ低い相対湿度の空気であるの で、この各々の空気の相対湿度の差によって、吸着剤 1107の吸脱着作用が為され て吸放湿手段 1119が作動することになる。また、除湿対象空気 1116 (a)との接触時 に水分を吸着した吸着剤 1107が、ヒーター 1002で加熱された除湿対象空気 1116 (b)と接触した後、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (c)と接触するの で、多量の水分を保持している吸着剤 1107と先に接触する除湿対象空気 1116 (b) 、吸着剤 1107の水分脱着をより促し易くなる。次に除湿装置の動作を説明する。
[0063] 図 7は、図 5に示した除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図(圧力 —ェンタルピ線図)である。図 7に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサイク ノレは、冷媒回路 1106内を循環する冷媒 1117の状態変化を示しており、冷媒 1117 は圧縮機 1102において圧縮されることにより圧力とェンタルピが上昇して点 Aから点 Bの状態変化を行い、放熱器 1103において供給される除湿対象空気 1116に対し て放熱することによりェンタルビが減少して点 Bから点 Cの状態となる。次に膨張機構 1104において膨張して減圧することにより圧力が低下して点 Cから点 Dの状態変化 を行い、吸熱器 1105におレ、て供給される除湿対象空気 1116から吸熱することによ りェンタルビが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る。このような冷媒 1117の状態変化 により、吸熱器 1105において吸熱し、放熱器 1103において放熱するヒートポンプ 1 118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた値 が放熱器 1103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)のェンタルピ差に冷媒 1117の循 環量を乗じた値が吸熱器 1105における吸熱量となり、放熱量と吸熱量の差、即ち点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた値が圧縮機 1102の圧縮仕事 量になる。
[0064] 図 8は、図 5に示した除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿り 空気線図である。図 8に示した湿り空気線図において、まず、点 aの状態の除湿対象 空気 1116が放熱器 1103およびヒーター 1002に供給され、放熱器 1103に供給さ れた除湿対象空気 1116 (c)は、冷媒 1117の放熱により加熱されて点 bの状態となる 。点 bの状態となった除湿対象空気 1116 (c)は、次に放湿部 1121に供給されてハ
二カムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有している水分を脱着すること により加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して点 cの状態となる。一方、 ヒーター 1002に供給された除湿対象空気 1116 (b)は、ヒーター 1002によって放熱 器 1103で加熱される点 bの温度以上に加熱されて点 dの状態となる。点 dの状態とな つた除湿対象空気 1116 (b)は、次に放湿部 1121に供給されてハニカムローター 1 1 08に担持された吸着剤 1107が保有している水分を脱着することにより加湿されて、 湿度が上昇するとともに温度が低下して点 eの状態となる。放湿部 1121において加 湿された点 cおよび点 eの状態の除湿対象空気 1116は次に吸熱器 1105に供給さ れ、冷媒 1117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 fの飽和状態となる。この 時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 1122に回収される。点 fの飽和状態となった 除湿対象空気 1116 (a)は次に吸湿部 1120に供給され、吸着剤 1107に水分を吸 着されることによって除湿されて湿度が低下するとともに温度が上昇し、点 gの状態の 乾燥空気となる。点 gの状態となった除湿対象空気 1116は、ファン 1003に吸引され て装置外部に排出される。以上の除湿対象空気 1116の状態変化において、吸熱器 1105において回収される凝縮水の量は、点 cと点 fの絶対湿度差に放熱器 1103に 供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fの絶対 湿度差にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗 じた値との加算値となり、放湿部 1121における放湿量は、点 bと点 cの絶対湿度差に 放熱器 1103に供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値と、点 dと点 eの絶対湿度差にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量 換算風量を乗じた値との加算値となる。また、吸湿部 1120における吸湿量は、点 f 点 gの絶対湿度差に吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116 (a)の重量換算 風量を乗じた値となる。
以上の動作において、理想状態では、放湿部 1121の出口空気状態を示す点じお よび点 eは、吸湿部 1120の入口空気状態を示す点 fと同一の相対湿度である点 c 'お よび点 e 'に近づき、吸湿部 1120の出口空気状態を示す点 gは、放湿部 1121の入 口空気状態を示す点 bと点 dの空気の混合した点 hと同一の相対湿度である点 g'に 近づく。したがって点 fの相対湿度を上昇させ、点 bおよび点 dの相対湿度を低下させ
ること、即ち、点 fで示した吸湿部 1120への供給空気と点 bおよび点 dで示した放湿 部 1121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高めることになり 、結果的に除湿効率が向上することになるのである。また、点 aと点 bのェンタルピ差 に放熱器 1103に供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値が 放熱器 1103における放熱量、点 cと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103に供給される 除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fのェンタルピ差にヒ 一ター 1002に供給される除湿対象空気 11 16 (b)の重量換算風量を乗じた値との加 算値が吸熱器 1105における吸熱量となり、この放熱器 1103における放熱量および 吸熱器 1105における吸熱量は、図 7の冷媒 1117の状態変化から得られる放熱量 および吸熱量と等しくなる。従って、ヒートポンプ 1118の放熱のみでは不足する放熱 量をヒーター 1002の加熱により補うことによって、吸熱器 1105における吸熱量との バランスを調整することが可能となる。
[0066] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0067] 除湿対象空気 1116を、放熱器 1 103と加熱手段 1001の双方において、ヒートボン プ 1118と加熱手段 1001の双方の放熱により加熱し、次に放湿部 1121におレ、て吸 放湿手段 1119の放湿により加湿し、次に吸熱器 1105におレ、てヒートポンプ 1118の 吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放湿手段 1119の吸湿により除湿す ることによって、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供 給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を拡大し、循環経路 6111を設けなレヽ 単純な構成で吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して効率の良レ、除湿を行うことが できる。
[0068] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空気 1116 を加熱する構成とすることによって、放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116 の相対湿度を更に下げて、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を更に拡大することができる 。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を行うこと ができる。
[0069] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱されていない除湿対象空気 1 116を加熱する構成とすることによって、放熱器 1103において加熱する除湿対象空 気 1116量を減少し、放熱器 1103の放熱量を削減することができる。これにより放熱 器 1103を小型化することができる。
[0070] また、吸放湿手段 1119を、ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が、 吸湿部 1120におレ、て除湿対象空気 1116から水分を吸着するとともに放湿部 1121 におレ、て除湿対象空気 1116へ水分を脱着するようにハニカムローター 1108を配し 、ハニカムローター 1108の回転により、吸湿部 1120における水分吸着と放湿部 11 21における水分脱着を繰り返すように構成することによって、ハニカムローター 1108 の回転という簡単な操作で、吸湿部 1120における吸着剤 1 107の水分吸着と、放湿 部 1121における吸着剤 1107の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を 安価に構成することができる。
[0071] また、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷 却された除湿対象空気 1116 (a)、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 (b)、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (c)の順に接触を繰り返すよう に構成することによって、吸熱器 1105で冷却された低温高湿状態の除湿対象空気 1116 (a)から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に加熱手段 1001で加熱された高 温低湿状態の除湿対象空気 1116 (b)と接触した後、放熱器 1103で加熱された高 温低湿状態の除湿対象空気 1116 (c)と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 (b)への吸 着剤 1107からの水分脱着を容易に促すことができる。
[0072] また、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成とすることによって、ヒータ 一 1002の放熱によって除湿対象空気 1116を加熱して、除湿対象空気 1116を放熱 器 1103で加熱する温度以上に容易に加熱することができる。これにより加熱手段 10 01を簡略化して安価に構成することができる。
[0073] なお、本実施形態のハニカムローター 1108に担持する吸着剤 1107としては、吸 湿性があってハニカムローター 1108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸
着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 1107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 1107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0074] また、本実施形態の冷媒回路 1106に充填する冷媒 1117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0075] また、本実施形態では、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成としたが 、加熱手段 1001はヒーター 1002に限るものではなぐ供給空気の加熱が可能なも のであれば良い。また、本実施形態に使用可能なヒーター 1002の種類としては、二 クロムヒーター、 PTCヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター等が挙げられる。
[0076] (実施の形態 3)
図 9は、本発明の実施形態 3にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。図 9 に示すように、除湿装置の本体 1101内に、圧縮機 1102、放熱器 1103、膨張機構 1 104、吸熱器 1105を配管接続した冷媒回路 1106と、供給空気から吸湿する吸湿部 1120および供給空気に対して放湿する放湿部 1121を有する吸放湿手段 1119と、 供給空気を加熱する加熱手段 1001としてのヒーター 1002を設け、冷媒回路 1106 内に冷媒 1117を充填した構成としている。また、本体 1101には吸込口 1112と吹出 口 1113を開口し、ファン 1003の運転によって、除湿対象空気 1116を吸込口 1112 力 本体 1101内に吸引し、放熱器 1103に供給した後、一部はヒーター 1002を介し て放湿部 1121に供給し、残りはヒーター 1002を介さずに放湿部 1121に供給するよ うに風路を形成し、さらに放湿部 1121に供給した後の除湿対象空気 1116を、吸熱 器 1105、吸湿部 1120の順に供給した後、吹出口 1113から本体 1101外部に吹出 すように風路を形成している。そして、圧縮機 1102により冷媒 1117を圧縮することに よって、冷媒 1117が、放熱器 1103、膨張機構 1104、吸熱器 1105の順に冷媒回 路 1106内を循環し、放熱器 1103に供給される除湿対象空気 1116に対して放熱す るとともに吸熱器 1105に供給される除湿対象空気 1116から吸熱することによってヒ ートポンプ 1118を作動させる構成となってレ、る。
[0077] 図 10は、吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 1119は、吸
着剤 1107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 1108を備 えており、このハニカムローター 1108を回動自在に回転軸 1004で支持している。そ して、ハニカムローター 1108の外周にギア 1005を形成し、このギア 1005と回転駆 動する駆動モーター 1006の歯車部 1007にベルト 1008を卷装している。また、ハニ カムローター 1108を、吸湿部 1120と放湿部 1121に区分して各々に供給される空 気の相互流通を抑制するように風路を仕切っている。そして、ファン 1003を運転する と、吸湿部 1 120に吸熱器 1105を通過した除湿対象空気 1116 (a)が供給され、放 湿部 1121には放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (b)と放熱器 1103を通 過した後にヒーター 1002を通過した除湿対象空気 1116 (c)が各々供給される。ここ で、駆動モーター 1006を駆動するとべノレト 1008を介してギア 1005に駆動力が伝達 してハニカムローター 1108が回転し、この回転によって吸着剤 1107が、吸熱器 110 5を通過した除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 ( b)、放熱器 1103を通過した後にヒーター 1002を通過した除湿対象空気 1116 (c) の順に接触を繰り返すことになる。この吸着剤 1107は、晒される空気の相対湿度が 高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量が減少す る特性を有しているので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返せば、各 々の相対湿度における吸着剤 1107の保持可能な水分量の差に応じて水分の吸脱 着が行われることになる。ここで、吸湿部 1120で吸着剤 1107と接触する除湿対象空 気 1116 (a)は、吸熱器 1 105におレ、て冷媒 1117の吸熱により冷却された低温かつ 高レ、相対湿度の空気であり、放湿部 1121におレ、て吸着剤 1107と接触する除湿対 象空気 1116 (b)および除湿対象空気 1116 (c)は、放熱器 1103におレ、て冷媒 111 7の放熱により加熱された高温かつ低レ、相対湿度の空気、あるいは放熱器 1103に おける冷媒 11 17の放熱とヒーター 1002の発熱によって加熱された高温かつ低い相 対湿度の空気であるので、この各々の空気の相対湿度の差によって、吸着剤 1107 の吸脱着作用が為されて吸放湿手段 1119が作動することになる。また、除湿対象空 気 1116 (a)との接触時に水分を吸着した吸着剤 1107が、放熱器 1103で加熱され た除湿対象空気 11 16 (b)と接触した後、放熱器 1103で加熱された後にヒーター 10 02で加熱された除湿対象空気 11 16 (c)と接触するので、多量の水分を保持してい
る吸着剤 1107と先に接触する除湿対象空気 1116 (b)が、吸着剤 1107の水分脱着 をより促し易くなる。次に除湿装置の動作を説明する。
[0078] 図 11は、図 9に示した除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図(圧 力一ェンタルピ線図)である。図 11に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 1106内を循環する冷媒 1117の状態変化を示しており、冷媒 11 17は圧縮機 1102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aか ら点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 1103におレ、て供給される除湿対象空気 1116に 対して放熱することによりェンタルビが減少して点 Bから点 Cの状態となる。次に膨張 機構 1104において膨張して減圧することにより圧力が低下して点 Cから点 Dの状態 変化を行い、吸熱器 1105におレ、て供給される除湿対象空気 1116から吸熱すること によりェンタルピが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る。このような冷媒 1117の状態 変化により、吸熱器 1105において吸熱し、放熱器 1103において放熱するヒートボン プ 1118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた 値が放熱器 1103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)のェンタルピ差に冷媒 1117の 循環量を乗じた値が吸熱器 1105における吸熱量となり、放熱量と吸熱量の差、即ち 点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた値が圧縮機 1102の圧縮仕 事量になる。
[0079] 図 12は、図 9に示した除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す湿 り空気線図である。図 12に示した湿り空気線図において、まず、点 aの状態の除湿対 象空気 1116が放熱器 1103に供給され、冷媒 1117の放熱により加熱されて点 bの 状態となる。点 bの状態となった除湿対象空気 1116の一部 1116 (b)は、次に放湿 部 1121に供給されてハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有して レ、る水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して 点 cの状態となる。一方、放熱器 1103に供給された後の除湿対象空気 1116の残り 1 116 (c)は、次にヒーター 1002に供給されて更に高温に加熱されて点 dの状態となる 。点 dの状態となった除湿対象空気 1116 (c)は、次に放湿部 1121に供給されてハ 二カムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有している水分を脱着すること により加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して、点 eの状態となる。放湿
部 1121におレ、て加湿された点 cおよび点 eの状態の除湿対象空気 11 16は次に吸 熱器 1105に供給され、冷媒 1117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 fの 飽和状態となる。この時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 1122に回収される。点 fの飽和状態となった除湿対象空気 1116 (a)は次に吸湿部 1120に供給され、吸着 剤 1107に水分を吸着されることによって除湿されて湿度が低下するとともに温度が 上昇し、点 gの状態の乾燥空気となる。点 gの状態となった除湿対象空気 1116は、フ アン 1003に吸引されて装置外部に排出される。以上の除湿対象空気 1116の状態 変化において、吸熱器 1105において回収される凝縮水の量は、点 cと点 fの絶対湿 度差に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗 じた値と、点 eと点 fの絶対湿度差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に 供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値との加算値となり、放 湿部 1121における放湿量は、点 bと点 cの絶対湿度差に放熱器 1103にのみ供給さ れる除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値と、点 dと点 eの絶対湿度差 に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (c )の重量換算風量を乗じた値との加算値となる。また、吸湿部 1120における吸湿量 は、点 fと点 gの絶対湿度差に吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116 (a)の 重量換算風量を乗じた値となる。
以上の動作において、理想状態では、放湿部 1121の出口空気状態を示す点 cお よび点 eは、吸湿部 1120の入口空気状態を示す点 fと同一の相対湿度である点 c 'お よび点 e 'に近づき、吸湿部 1120の出口空気状態を示す点 gは、放湿部 1121の入 口空気状態を示す点 bと点 dの空気の混合した点 hと同一の相対湿度である点 g'に 近づく。したがって点 fの相対湿度を上昇させ、点 bおよび点 dの相対湿度を低下させ ること、即ち、点 fで示した吸湿部 1120への供給空気と点 bおよび点 dで示した放湿 部 1121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高めることになり 、結果的に除湿効率が向上することになるのである。また、点 aと点 bのェンタルピ差 に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた 値と、点 aと点 bのェンタルピ差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供 給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値との加算値が放熱器 11
03における放熱量、点 cと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103にのみ供給される除湿 対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1 116 (c)の重量 換算風量を乗じた値との加算値が吸熱器 1105における吸熱量となり、この放熱器 1 103における放熱量および吸熱器 1105における吸熱量は、図 11の冷媒 1117の状 態変化から得られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、ヒートポンプ 1118の 放熱のみでは不足する放熱量をヒーター 1002の加熱により補うことによって、吸熱 器 1105における吸熱量とのバランスを調整することが可能となる。
[0081] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0082] 除湿対象空気 1116を、放熱器 1 103と加熱手段 1001の双方において、ヒートボン プ 1118と加熱手段 1001の双方の放熱により加熱し、次に放湿部 1121におレ、て吸 放湿手段 1119の放湿により加湿し、次に吸熱器 1105におレ、てヒートポンプ 1118の 吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放湿手段 1119の吸湿により除湿す ることによって、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供 給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を拡大し、循環経路 6111を設けなレヽ 単純な構成で吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して効率の良レ、除湿を行うことが できる。
[0083] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空気 1116 を加熱する構成とすることによって、放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116 の相対湿度を更に下げて、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を更に拡大することができる 。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を行うこと ができる。
[0084] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱された除湿対象空気 1116の 少なくとも一部を更に加熱する構成とすることによって、加熱手段 1001における除湿 対象空気 1116の昇温幅を縮小し、加熱手段 1001の加熱量を削減することができる 。これにより加熱手段 1001の消費電力が減少して除湿効率を高めることができる。
[0085] また、吸放湿手段 1119を、ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が、 吸湿部 1120におレ、て除湿対象空気 1116から水分を吸着するとともに放湿部 1121 におレ、て除湿対象空気 1116へ水分を脱着するようにハニカムローター 1108を配し 、ハニカムローター 1108の回転により、吸湿部 1120における水分吸着と放湿部 11 21における水分脱着を繰り返すように構成することによって、ハニカムローター 1108 の回転という簡単な操作で、吸湿部 1120における吸着剤 1 107の水分吸着と、放湿 部 1121における吸着剤 1107の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を 安価に構成することができる。
[0086] また、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷 却された除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (b )、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1 116 (c)の順に接触を繰り返すように構成することによって、吸熱器 1105で冷却された低 温高湿状態の除湿対象空気 1116 (a)から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放 熱器 1103で加熱された高温低湿状態の除湿対象空気 1116 (b)と接触した後、放 熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対 象空気 1116 (c)と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する 放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1 116 (b)への吸着剤 1107からの水分脱 着を容易に促すことができる。
[0087] また、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成とすることによって、ヒータ 一 1002の放熱によって除湿対象空気 1116を加熱して、除湿対象空気 1116を放熱 器 1103で加熱する温度以上に容易に加熱することができる。これにより加熱手段 10 01を簡略化して安価に構成することができる。
[0088] なお、本実施形態のハニカムローター 1108に担持する吸着剤 1107としては、吸 湿性があってハニカムローター 1108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 1107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 1107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0089] また、本実施形態の冷媒回路 1106に充填する冷媒 1117としては、 HCFC系冷媒 (分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0090] また、本実施形態では、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成としたが 、加熱手段 1001はヒーター 1002に限るものではなぐ供給空気の加熱が可能なも のであれば良い。また、本実施形態に使用可能なヒーター 1002の種類としては、二 クロムヒーター、 PTCヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター等が挙げられる。
[0091] (実施の形態 4)
図 13は、本発明の実施形態 4にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。図 13に示すように、除湿装置の本体 1101内に、圧縮機 1102、放熱器 1103、膨張機 構 1104、吸熱器 1105を配管接続した冷媒回路 1106と、供給空気から吸湿する吸 湿部 1120および供給空気に対して放湿する放湿部 1121を有する吸放湿手段 111 9と、供給空気を加熱する加熱手段 1001としてのヒーター 1002を設け、冷媒回路 1 106内に冷媒 1117を充填した構成としている。また、本体 1101には吸込口 1112と 吹出口 1113を開口し、ファン 1003の運転によって、除湿対象空気 1116を吸込口 1 112から本体 1101内に吸引し、放熱器 1103に供給した後、一部はヒーター 1002 を介して放湿部 1121に供給し、残りはヒーター 1002を介さずに放湿部 1121に供給 するように風路を形成し、さらに放湿部 1121に供給した後の除湿対象空気 1116を 、吸熱器 1105、吸湿部 1120の順に供給した後、吹出口 1113から本体 1101外部 に吹出すように風路を形成している。そして、圧縮機 1102により冷媒 1117を圧縮す ることによって、冷媒 1117が、放熱器 1103、膨張機構 1104、吸熱器 1105の順に 冷媒回路 1106内を循環し、放熱器 1103に供給される除湿対象空気 1116に対して 放熱するとともに吸熱器 1105に供給される除湿対象空気 1116から吸熱することに よってヒートポンプ 1118を作動させる構成となってレ、る。
[0092] 図 14は、吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 1119は、吸 着剤 1107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 1108を備 えており、このハニカムローター 1108を回動自在に回転軸 1004で支持している。そ して、ハニカムローター 1108の外周にギア 1005を形成し、このギア 1005と回転駆
動する駆動モーター 1006の歯車部 1007にベルト 1008を卷装している。また、ハニ カムローター 1108を、吸湿部 1120と放湿部 1121に区分して各々に供給される空 気の相互流通を抑制するように風路を仕切っている。そして、ファン 1003を運転する と、吸湿部 1 120に吸熱器 1105を通過した除湿対象空気 1116 (a)が供給され、放 湿部 1121には放熱器 1103を通過した後にヒーター 1002を通過した除湿対象空気 1116 (b)と放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (c)が各々供給される。ここ で、駆動モーター 1006を駆動するとべノレト 1008を介してギア 1005に駆動力が伝達 してハニカムローター 1108が回転し、この回転によって吸着剤 1107が、吸熱器 110 5を通過した除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103を通過した後にヒーター 1002を 通過した除湿対象空気 1116 (b)、放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (c) の順に接触を繰り返すことになる。この吸着剤 1107は、晒される空気の相対湿度が 高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量が減少す る特性を有しているので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返せば、各 々の相対湿度における吸着剤 1107の保持可能な水分量の差に応じて水分の吸脱 着が行われることになる。ここで、吸湿部 1120で吸着剤 1107と接触する除湿対象空 気 1116 (a)は、吸熱器 1 105におレ、て冷媒 1117の吸熱により冷却された低温かつ 高レ、相対湿度の空気であり、放湿部 1121におレ、て吸着剤 1107と接触する除湿対 象空気 1116 (b)および除湿対象空気 1116 (c)は、放熱器 1103における冷媒 1 11 7の放熱とヒーター 1002の発熱によって加熱された高温かつ低い相対湿度の空気、 あるいは放熱器 1103におレ、て冷媒 1117の放熱により加熱された高温かつ低レ、相 対湿度の空気であるので、この各々の空気の相対湿度の差によって、吸着剤 1107 の吸脱着作用が為されて吸放湿手段 1119が作動することになる。また、除湿対象空 気 1116 (a)との接触時に水分を吸着した吸着剤 1107が、放熱器 1103で加熱され た後にヒーター 1002で加熱された除湿対象空気 1116 (b)と接触した後、放熱器 11 03で加熱された除湿対象空気 11 16 (c)と接触するので、多量の水分を保持してい る吸着剤 1107と先に接触する除湿対象空気 1116 (b)が、吸着剤 1107の水分脱着 をより促し易くなる。次に除湿装置の動作を説明する。
図 15は、図 13に示した除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図(圧
力—ェンタルピ線図)である。図 15に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 1106内を循環する冷媒 1117の状態変化を示しており、冷媒 11 17は圧縮機 1102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aか ら点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 1103におレ、て供給される除湿対象空気 1116に 対して放熱することによりェンタルビが減少して点 Bから点 Cの状態となる。次に膨張 機構 1104において膨張して減圧することにより圧力が低下して点 Cから点 Dの状態 変化を行い、吸熱器 1105におレ、て供給される除湿対象空気 1116から吸熱すること によりェンタルピが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る。このような冷媒 1117の状態 変化により、吸熱器 1105において吸熱し、放熱器 1103において放熱するヒートボン プ 1118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた 値が放熱器 1103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)のェンタルピ差に冷媒 1117の 循環量を乗じた値が吸熱器 1105における吸熱量となり、放熱量と吸熱量の差、即ち 点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 1117の循環量を乗じた値が圧縮機 1102の圧縮仕 事量になる。
図 16は、図 13に示した除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す 湿り空気線図である。図 16に示した湿り空気線図において、まず、点 aの状態の除湿 対象空気 1116が放熱器 1103に供給され、冷媒 1117の放熱により加熱されて点 b の状態となる。点 bの状態のとなった除湿対象空気 1116の一部 1116 (c)は、次に放 湿部 1121に供給されてハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有し ている水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して 点 cの状態となる。一方、放熱器 1103に供給された後の除湿対象空気 1116の残り 1 116 (b)は、次にヒーター 1002に供給されて更に高温に加熱されて点 dの状態とな る。点 dの状態となった除湿対象空気 1116 (b)は、次に放湿部 1121に供給されて ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有している水分を脱着するこ とにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して、点 eの状態となる。放 湿部 1121におレ、て加湿された点 cおよび点 eの状態の除湿対象空気 1116は次に 吸熱器 1105に供給され、冷媒 1117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 f の飽和状態となる。この時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 1122に回収される。
点 fの飽和状態となった除湿対象空気 1116 (a)は次に吸湿部 1120に供給され、吸 着剤 1107に水分を吸着されることによって除湿されて湿度が低下するとともに温度 が上昇し、点 gの状態の乾燥空気となる。点 gの状態となった除湿対象空気 1116は、 ファン 1003に吸引されて装置外部に排出される。以上の除湿対象空気 1116の状 態変化において、吸熱器 1105において回収される凝縮水の量は、点 cと点 fの絶対 湿度差に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を 乗じた値と、点 eと点 fの絶対湿度差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002 に供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値との加算値となり、 放湿部 1121における放湿量は、点 bと点 cの絶対湿度差に放熱器 1103にのみ供給 される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値と、点 dと点 eの絶対湿度 差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値との加算値となる。また、吸湿部 1 120における吸湿 量は、点 fと点 gの絶対湿度差に吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116 (a) の重量換算風量を乗じた値となる。
以上の動作において、理想状態では、放湿部 1121の出口空気状態を示す点 cお よび点 eは、吸湿部 1120の入口空気状態を示す点 fと同一の相対湿度である点 c 'お よび点 e 'に近づき、吸湿部 1120の出口空気状態を示す点 gは、放湿部 1121の入 口空気状態を示す点 bと点 dの空気の混合した点 hと同一の相対湿度である点 g'に 近づく。したがって点 fの相対湿度を上昇させ、点 bおよび点 dの相対湿度を低下させ ること、即ち、点 fで示した吸湿部 1120への供給空気と点 bおよび点 dで示した放湿 部 1121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高めることになり 、結果的に除湿効率が向上することになるのである。また、点 aと点 bのェンタルピ差 に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた 値と、点 aと点 bのェンタルピ差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供 給される除湿対象空気 1116 (b)の重量換算風量を乗じた値との加算値が放熱器 11 03における放熱量、点 cと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103にのみ供給される除湿 対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1 116 (b)の重量
換算風量を乗じた値との加算値が吸熱器 1105における吸熱量となり、この放熱器 1 103における放熱量および吸熱器 1105における吸熱量は、図 15の冷媒 1117の状 態変化から得られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、ヒートポンプ 1118の 放熱のみでは不足する放熱量をヒーター 1002の加熱により補うことによって、吸熱 器 1105における吸熱量とのバランスを調整することが可能となる。
[0096] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0097] 除湿対象空気 1116を、放熱器 1103と加熱手段 1001の双方において、ヒートボン プ 1118と加熱手段 1001の双方の放熱により加熱し、次に放湿部 1121におレ、て吸 放湿手段 1119の放湿により加湿し、次に吸熱器 1105におレ、てヒートポンプ 1118の 吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放湿手段 1119の吸湿により除湿す ることによって、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供 給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を拡大し、循環経路 8111を設けなレヽ 単純な構成で吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して効率の良レ、除湿を行うことが できる。
[0098] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空気 1116 を加熱する構成とすることによって、放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116 の相対湿度を更に下げて、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を更に拡大することができる 。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を行うこと ができる。
[0099] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱された除湿対象空気 1116の 少なくとも一部を更に加熱する構成とすることによって、加熱手段 1001における除湿 対象空気 1116の昇温幅を縮小し、加熱手段 1001の加熱量を削減することができる 。これにより加熱手段の 1001消費電力が減少して除湿効率を高めることができる。
[0100] また、吸放湿手段 1119を、ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が、 吸湿部 1120におレ、て除湿対象空気 1116から水分を吸着するとともに放湿部 1121 におレ、て除湿対象空気 1116へ水分を脱着するようにハニカムローター 1108を配し
、ハニカムローター 1108の回転により、吸湿部 1120における水分吸着と放湿部 11 21における水分脱着を繰り返すように構成することによって、ハニカムローター 1108 の回転という簡単な操作で、吸湿部 1120における吸着剤 1107の水分吸着と、放湿 部 1121における吸着剤 1107の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を 安価に構成することができる。
[0101] また、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷 却された除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で 加熱された除湿対象空気 1116 (b)、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (c)の順に接触を繰り返すように構成することによって、吸熱器 1105で冷却された低 温高湿状態の除湿対象空気 1116 (a)から水分を吸着した吸着剤 1107が、先に放 熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された高温低湿状態の除湿対 象空気 1116 (b)と接触した後、放熱器 1103で加熱された高温低湿状態の除湿対 象空気 1116 (c)と接触するので、多量の水分を含んだ吸着剤 1107と先に接触する 放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 (b )への吸着剤 1107からの水分脱着を容易に促すことができる。
[0102] また、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成とすることによって、ヒータ 一 1002の放熱によって除湿対象空気 1116を加熱して、除湿対象空気 1116を放熱 器 1103で加熱する温度以上に容易に加熱することができる。これにより加熱手段 10 01を簡略化して安価に構成することができる。
[0103] なお、本実施形態のハニカムローター 1108に担持する吸着剤 1107としては、吸 湿性があってハニカムローター 1108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 1107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 1107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0104] また、本実施形態の冷媒回路 1106に充填する冷媒 1117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0105] また、本実施形態では、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成としたが 、加熱手段 1001はヒーター 1002に限るものではなぐ供給空気の加熱が可能なも のであれば良い。また、本実施形態に使用可能なヒーター 1002の種類としては、二 クロムヒーター、 PTCヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター等が挙げられる。
[0106] (実施の形態 5)
図 17は、本発明の実施形態 5にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。図 17に示すように、除湿装置の本体 1101内に、圧縮機 1102、放熱器 1103、膨張機 構 1104、吸熱器 1105を配管接続した冷媒回路 1106と、供給空気から吸湿する吸 湿部 1120および供給空気に対して放湿する放湿部 1121を有する吸放湿手段 111 9と、供給空気を加熱する加熱手段 1001としてのヒーター 1002を設け、冷媒回路 1 106内に冷媒 1117として二酸化炭素を充填した構成としている。また、本体 1101に は吸込口 1112と吹出口 1113を開口し、ファン 1003の運転によって、除、湿対象空 気 1116を吸込口 1112から本体 1101内に吸引し、放熱器 1103に供給した後、一 部はヒーター 1002を介して放湿部 1121に供給し、残りはヒーター 1002を介さずに 放湿部 1121に供給するように風路を形成し、さらに放湿部 1121に供給した後の除 湿対象空気 1116を、吸熱器 1105、吸湿部 1120の順に供給した後、吹出口 1113 力 本体 1101外部に吹出すように風路を形成している。そして、圧縮機 1102により 冷媒 1117を圧縮することによって、冷媒 1117が、放熱器 1103、膨張機構 1104、 吸熱器 1105の順に冷媒回路 1106内を循環し、放熱器 1103に供給される除湿対 象空気 1116に対して放熱するとともに吸熱器 1105に供給される除湿対象空気 111 6から吸熱することによってヒートポンプ 1118を作動させる構成となってレ、る。
[0107] 図 18は、吸放湿手段 1119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 1119は、吸 着剤 1107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 1108を備 えており、このハニカムローター 1108を回動自在に回転軸 1004で支持している。そ して、ハニカムローター 1108の外周にギア 1005を形成し、このギア 1005と回転駆 動する駆動モーター 1006の歯車部 1007にベルト 1008を卷装している。また、ハニ カムローター 1108を、吸湿部 1120と放湿部 1121に区分して各々に供給される空 気の相互流通を抑制するように風路を仕切っている。そして、ファン 1003を運転する
と、吸湿部 1 120に吸熱器 1105を通過した除湿対象空気 1116 (a)が供給され、放 湿部 1121には放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (b)、除湿対象空気 11 16 (d)と放熱器 1103を通過した後にヒーター 1002を通過した除湿対象空気 1116 ( c)が各々供給される。ここで、駆動モーター 1006を駆動するとベルト 1008を介して ギア 1005に駆動力が伝達してハニカムローター 1108が回転し、この回転によって 吸着剤 1107が、吸熱器 1105を通過した除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103を 通過した除湿対象空気 1116 (b)、放熱器 1103を通過した後にヒーター 1002を通 過した除湿対象空気 1116 (c)、放熱器 1103を通過した除湿対象空気 1116 (b)の 順に接触を繰り返すことになる。この吸着剤 1107は、晒される空気の相対湿度が高 ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量が減少する 特性を有しているので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返せば、各々 の相対湿度における吸着剤 1107の保持可能な水分量の差に応じて水分の吸脱着 が行われることになる。ここで、吸湿部 1120で吸着剤 1107と接触する除湿対象空気 1116 (a)は、吸熱器 1 105におレ、て冷媒 1117の吸熱により冷却された低温かつ高 い相対湿度の空気であり、放湿部 1121において吸着剤 1107と接触する除湿対象 空気 1116 (b)、除湿対象空気 1116 (d)および除湿対象空気 1116 (c)は、放熱器 1 103において冷媒 1 117の放熱により加熱された高温かつ低い相対湿度の空気、あ るいは放熱器 1103における冷媒 1117の放熱とヒーター 1002の発熱によって加熱 された高温かつ低い相対湿度の空気であるので、この各々の空気の相対湿度の差 によって、吸着剤 1107の吸脱着作用が為されて吸放湿手段 1119が作動することに なる。また、吸熱器 1105で冷却された低温の除湿対象空気 1116 (a)とヒーター 100 2で加熱された高温の除湿対象空気 1116 (b)は、放熱器 1103で加熱された除湿対 象空気 1116 (b)、除湿対象空気 1116 (d)を介して吸着剤 1107と接触するため、除 湿対象空気 1116 (a)に与えられた吸熱器 1105の冷熱と除湿対象空気 1116 (c)に 与えられた除湿対象空気 1116 (c)の温熱の直接的な移行がなくなり、ヒーター 100 2の熱が吸着剤 1107からの水分脱着に有効に使われることになる。次に除湿装置の 動作を説明する。
図 19は、図 17に示した除湿装置の冷媒 1117の状態変化を示すモリエル線図(圧
力—ェンタルピ線図)である。図 19に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 1106内を循環する冷媒 1117としての二酸化炭素の状態変化を 示している。二酸化炭素冷媒は、圧縮機 1102において臨界圧力よりも高い超臨界 圧力まで圧縮されて点 Aから点 Bの状態変化を行レ、、次に、放熱器 1103において供 給される除湿対象空気 1116に対して放熱するが、超臨界状態であるため放熱しても 凝縮せずに温度が下がって点 Bから点 Cの状態となる。そして膨張機構 1104におい て膨張して減圧することにより圧力が低下して点 Cから点 Dの状態変化を行レ、、吸熱 器 1105において供給される除湿対象空気 1116から吸熱することによりェンタルピ が増加して点 Dから点 Aの状態に戻る。二酸化炭素に例示される超臨界圧力で放熱 する冷媒をヒートポンプ 1118の作動流体として用いた場合は、圧縮後の放熱器 110 3における温度が高温となるのが特徴である。このため、放熱器 1103において加熱 される除湿対象空気 1116の温度も高くなり、より低レ、相対湿度の状態で放湿部 112 1に供給されるので、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度の 差が拡大することになる。この相対湿度の差の拡大によって吸放湿手段 1119の吸 放湿量が増加し、除湿効率が更に向上することになるのである。
図 20は、図 17に示した除湿装置における除湿対象空気 1116の状態変化を示す 湿り空気線図である。図 20に示した湿り空気線図において、まず、点 aの状態の除湿 対象空気 1116が放熱器 1103に供給され、冷媒 1117の放熱により加熱されて点 b の状態となる。点 bの状態のとなった除湿対象空気 1116の一部 1116 (b)および 11 16 (d)は、次に放湿部 1121に供給されてハニカムローター 1108に担持された吸着 剤 1107が保有している水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するととも に温度が低下して点 cの状態となる。一方、放熱器 1103に供給された後の除湿対象 空気 1116の残り 1116 (c)は、次にヒーター 1002に供給され、更に高温に加熱され て点 dの状態となる。点 dの状態となった除湿対象空気 1116 (c)は、次に放湿部 112 1に供給されてハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が保有してレ、る水 分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して、点 eの 状態となる。放湿部 1121におレ、て加湿された点 cおよび点 eの状態の除湿対象空気 1116は次に吸熱器 1105に供給され、冷媒 1117の吸熱により露点温度以下まで冷
却されて点 fの飽和状態となる。この時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 1122に 回収される。点 fの飽和状態となった除湿対象空気 1116 (a)は次に吸湿部 1120に 供給され、吸着剤 1107に水分を吸着されることによって除湿されて湿度が低下する とともに温度が上昇し、点 gの状態の乾燥空気となる。点 gの状態となった除湿対象空 気 1116は、ファン 1003に吸引されて装置外部に排出される。以上の除湿対象空気 1116の状態変化において、吸熱器 1105において回収される凝縮水の量は、点 cと 点 fの絶対湿度差に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (b)および 除湿対象空気 1116 (d)の合計重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fの絶対湿度差 に放熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (c )の重量換算風量を乗じた値との加算値となり、放湿部 1 121における放湿量は、点 b と点 cの絶対湿度差に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (b)および 除湿対象空気 1116 (d)の重量換算風量を乗じた値と、点 dと点 eの絶対湿度差に放 熱器 1103に供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 11 16 (c)の 重量換算風量を乗じた値との加算値となる。また、吸湿部 1120における吸湿量は、 点 fと点 gの絶対湿度差に吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 11 16 (a)の重量 換算風量を乗じた値となる。
以上の動作において、理想状態では、放湿部 1121の出口空気状態を示す点 cお よび点 eは、吸湿部 1120の入口空気状態を示す点 fと同一の相対湿度である点 c 'お よび点 e 'に近づき、吸湿部 1120の出口空気状態を示す点 gは、放湿部 1121の入 口空気状態を示す点 bと点 dの空気の混合した点 hと同一の相対湿度である点 g'に 近づく。したがって点 fの相対湿度を上昇させ、点 bおよび点 dの相対湿度を低下させ ること、即ち、点 fで示した吸湿部 1120への供給空気と点 bおよび点 dで示した放湿 部 1121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高めることになり 、結果的に除湿効率が向上することになるのである。また、点 aと点 bのェンタルピ差 に放熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (b)および除湿対象空気 111 6 (d)の合計重量換算風量を乗じた値と、点 aと点 bのェンタルピ差に放熱器 1103に 供給された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量 を乗じた値との加算値が放熱器 1103における放熱量、点 cと点 fのェンタルピ差に放
熱器 1103にのみ供給される除湿対象空気 1116 (b)および除湿対象空気 1116 (d) の合計重量換算風量を乗じた値と、点 eと点 fのェンタルピ差に放熱器 1103に供給 された後にヒーター 1002に供給される除湿対象空気 1116 (c)の重量換算風量を乗 じた値との加算値が吸熱器 1105における吸熱量となり、この放熱器 1103における 放熱量および吸熱器 1105における吸熱量は、図 19の冷媒 11 17の状態変化から得 られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、ヒートポンプ 1118の放熱のみでは 不足する放湿量をヒーター 1002の加熱により補うことによって、吸熱器 1105におけ る吸熱量とのバランスを調整することが可能となる。
[0111] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0112] 除湿対象空気 1116を、放熱器 1 103と加熱手段 1001の双方において、ヒートボン プ 1118と加熱手段 1001の双方の放熱により加熱し、次に放湿部 1121におレ、て吸 放湿手段 1119の放湿により加湿し、次に吸熱器 1105におレ、てヒートポンプ 1118の 吸熱により冷却し、次に吸湿部 1120におレ、て吸放湿手段 1119の吸湿により除湿す ることによって、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供 給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を拡大し、循環経路 6111を設けなレヽ 単純な構成で吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して効率の良レ、除湿を行うことが できる。
[0113] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103で加熱する温度以上に除湿対象空気 1116 を加熱する構成とすることによって、放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116 の相対湿度を更に下げて、吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1116と放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を更に拡大することができる 。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を行うこと ができる。
[0114] また、加熱手段 1001を、放熱器 1103において加熱された除湿対象空気 1116の 少なくとも一部を更に加熱する構成とすることによって、加熱手段 1001における除湿 対象空気 1116の昇温幅を縮小し、加熱手段 1001の加熱量を削減することができる 。これにより加熱手段 1001の消費電力が減少して除湿効率を高めることができる。
[0115] また、吸放湿手段 1119を、ハニカムローター 1108に担持された吸着剤 1107が、 吸湿部 1120におレ、て除湿対象空気 1116から水分を吸着するとともに放湿部 1121 におレ、て除湿対象空気 1116へ水分を脱着するようにハニカムローター 1108を配し 、ハニカムローター 1108の回転により、吸湿部 1120における水分吸着と放湿部 11 21における水分脱着を繰り返すように構成することによって、ハニカムローター 1108 の回転という簡単な操作で、吸湿部 1120における吸着剤 1 107の水分吸着と、放湿 部 1121における吸着剤 1107の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を 安価に構成することができる。
[0116] また、ハニカムローター 1108の回転によって、吸着剤 1107が、吸熱器 1105で冷 却された除湿対象空気 1116 (a)、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (b )、放熱器 1103で加熱された後に加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1 116 (c)、放熱器 1103で加熱された除湿対象空気 1116 (d)の順に接触を繰り返すよう に構成することによって、加熱手段 1001で加熱された除湿対象空気 1116 (c)と吸 熱器 1105で冷却された除湿対象空気 1 116 (a)との移行量を減少して加熱手段 10 01の熱を吸着剤 1107からの水分脱着に有効に使うことができ、効率の良い除湿を 行うことができる。
[0117] また、冷媒 1117が放熱器 1103におレ、て超臨界圧力にて放熱を行う構成とするこ とによって、放熱器 1103において除湿対象空気 1116を更に高温に加熱し、放湿部 1121に供給される除湿対象空気 1116と吸湿部 1120に供給される除湿対象空気 1 116との相対湿度差を拡大することができる。これにより吸放湿手段 11 19の吸放湿 量を増加して更に効率の良い除湿を行うことができる。
[0118] また、冷媒 1117として二酸化炭素を用いる構成とすることによって、放熱器 1103 におレ、て除湿対象空気 1116を更に高温に加熱し、放湿部 1121に供給される除湿 対象空気 1116と吸湿部 1 120に供給される除湿対象空気 1116との相対湿度差を 拡大すること力 Sできる。これにより吸放湿手段 1119の吸放湿量を増加して更に効率 の良い除湿を行うことができる。
[0119] また、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成とすることによって、ヒータ 一 1002の放熱によって除湿対象空気 1116を加熱して、除湿対象空気 1116を放熱
器 1103で加熱する温度以上に容易に加熱することができる。これにより加熱手段 10 01を簡略化して安価に構成することができる。
[0120] なお、本実施形態のハニカムローター 1108に担持する吸着剤 1107としては、吸 湿性があってハニカムローター 1108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 1107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 1107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0121] また、本実施形態では、加熱手段 1001としてヒーター 1002を用いる構成としたが 、加熱手段 1001はヒーター 1002に限るものではなぐ供給空気の加熱が可能なも のであれば良い。また、本実施形態に使用可能なヒーター 1002の種類としては、二 クロムヒーター、 PTCヒーター、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター等が挙げられる。
[0122] 次に、本発明の除湿装置について、実施の形態 6から実施の形態 8と共に以下に 説明する。
[0123] 上述の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させるとことにより除湿するようにしている 。したがって循環空気 8110を放熱器 8103、放湿部 8121、吸熱器 8105に循環させ る循環経路 8111を密閉性よく本体 8101内に形成する必要があり、装置構成が複雑 化するという問題点があった。そして循環経路 8111の密閉度が低い場合には、除湿 対象空気 8116と循環空気 8110との湿度移行が発生して除湿効率が低下するとレ、 う問題点がある。
[0124] 本発明は上記課題を解決するものであり、循環経路 8111のない単純な構成で、効 率の良い除湿が行える除湿装置を提供することを目的としている。また、前記目的を 達成するにあたり、より機器構成を容易にすることや、よりスリムにすることや、より安 価にすることや、より品質を向上することができる除湿装置を提供する。
[0125] 本発明が講じた第 12の課題解決手段は、冷媒 2117を圧縮する圧縮機 2102と前
記冷媒 2117が供給空気に対して放熱する放熱器 2103と前記冷媒 2117が膨張す る膨張機構 2104と前記冷媒 2117が供給空気から吸熱する吸熱器 2105とを有する ヒートポンプ 2118と、供給空気から吸湿する吸湿部 2120および供給空気に放湿す る放湿部 2121を有する吸放湿手段 2119と、除湿対象空気 2116を前記放熱器 21 03、前記放湿部 2121、前記吸熱器 2105、前記吸湿部 2120の順に供給する送風 手段 2001とを備え、前記吸放湿手段 2119の通風面に対して、前記放熱器 2103と 前記吸熱器 2105を同一方向に配置したものである。
[0126] この手段では、放熱器 2103と吸熱器 2105を備えたヒートポンプ 2118と吸湿部 21 20と放湿部 2121を備えた吸放湿手段 2119が設けられる。放熱器 2103では除湿 対象空気 2116に対してヒートポンプ 2118の作動により放熱する。放湿部 2121では 放熱器 2103における放熱により加熱した除湿対象空気 2116に対して吸放湿手段 2 119が放湿する。吸熱器 2105では放湿部 2121における放湿により加湿した除湿対 象空気からヒートポンプ 2118の作動により吸熱する。吸湿部 2120では吸熱器 2105 における吸熱により冷却した除湿対象空気 2116から吸放湿手段 2119が吸湿する。 このようにして放湿部 2121には放熱器 2103で加熱された低い相対湿度の除湿対 象空気 2116を供給し、吸湿部 2120には吸熱器 2105において冷却された高い相 対湿度の除湿対象空気 2116を供給する。これにより、吸湿部 2120と放湿部 2121 に供給される空気の相対湿度の差が拡大する。この相対湿度の差の拡大により吸放 湿手段 2119の吸放湿量が増加して除湿効率が向上する。ここで、放熱器 2103と吸 熱器 2105は吸放湿手段 2119片側に設けられているのでヒートポンプ 2118を形成 する配管の引き回しが容易となる。
[0127] また、本発明が講じた第 13の課題解決手段は、冷媒 2117を圧縮する圧縮機 210 2と前記冷媒 2117が供給空気に対して放熱する放熱器 2103と前記冷媒 2117が膨 張する膨張機構 2104と前記冷媒 2117が供給空気から吸熱する吸熱器 2105とを有 するヒートポンプ 2118と、供給空気から吸湿する吸湿部 2120および供給空気に放 湿する放湿部 2121を有する吸放湿手段 2119と、除湿対象空気 2116を前記放熱 器 2103、前記放湿部 2121、前記吸熱器 2105、前記吸湿部 2120の順に供給する 送風手段 2001とを備え、前記吸放湿手段 2119の通風面に対して、前記放熱器 21
03と前記吸熱器 2105をそれぞれ逆方向に配置したものである。
[0128] この手段では、放熱器 2103と吸熱器 2105を備えたヒートポンプ 2118と吸湿部 21 20と放湿部 2121を備えた吸放湿手段 2119が設けられる。放熱器 2103では除湿 対象空気 2116に対してヒートポンプ 2118の作動により放熱する。放湿部 2121では 放熱器 2103における放熱により加熱した除湿対象空気 2116に対して吸放湿手段 2 119が放湿する。吸熱器 2105では放湿部 2121における放湿により加湿した除湿対 象空気 2116からヒートポンプ 2118の作動により吸熱する。吸湿部 2120では吸熱器 2105における吸熱により冷却した除湿対象空気 2116から吸放湿手段 2119が吸湿 する。このようにして放湿部 2121には放熱器 2103で加熱された低い相対湿度の除 湿対象空気 2116を供給し、吸湿部 2120には吸熱器 2105におレ、て冷却された高 い相対湿度の除湿対象空気 2116を供給する。これにより、吸湿部 2120と放湿部 21 21に供給される空気の相対湿度の差が拡大する。この相対湿度の差の拡大により 吸放湿手段 2119の吸放湿量が増加して除湿効率が向上する。ここで、放熱器 210 3と吸熱器 2105は吸放湿手段 2119に対し逆方向に設けられているので、風路構成 が容易になり、同時に、放熱器 2103と吸熱器 2105がそれぞれ吸放湿手段 2119に 接近させることで熱ロスを低減することとなる。
[0129] また、本発明が講じた第 14の課題解決手段は、上記第 12または第 13の課題解決 手段において、吸熱器 2105を放熱器 2103より下方向に配置したものである。
[0130] この手段では、放熱器 2103では空気を加熱するため結露による水の発生がなぐ この放熱器 2103より下方に設けた吸熱器 2105では空気の冷却により結露水が発 生し、除湿水としてさらに下方に集積される。これにより、結露水の発生源が下方とな るため容易に集積しやすくなる。
[0131] また、本発明が講じた第 15の課題解決手段は、上記第 12または第 13の課題解決 手段において、放熱器 2103を吸熱器 2105より下方向に配置したものである。
[0132] この手段では、風上側にある放熱器 2103が下方で、風下側となる吸熱器 2105が 上方に配置されることとなり、送風手段 2001が上方に設けられる吹出口に近く構成 される。これにより、送風ロスが低減されることとなる。
[0133] また、本発明が講じた第 16の課題解決手段は、上記第 12または第 13の課題解決
手段において、放熱器 2103と吸熱器 2105が水平方向からみて重ならないように配 置したものである。
[0134] この手段では、放熱器 2103と吸熱器 2105の間のスペースを利用し、それぞれの 風路による空気の漏れを防ぐためのシール部を形成、または風路そのものを形成す ること力 S可能となる。また、放熱器 2103と吸熱器 2105を垂直方向に重ねることがで きる。これらのことにより、スペースの有効活用が可能となり水平方向の機器の厚みが 低減されることとなる。
[0135] また、本発明が講じた第 17の課題解決手段は、上記第 12または第 13の課題解決 手段において、送風手段 2001を吸放湿手段 2119を挟んで、吸熱器 2109と反対方 向に配置したものである。
[0136] この手段では、除湿対象空気 2116の風下側に送風手段 2001が構成されることと なり、これにより、送風ロスが低減されるとともに、水平方向の機器の厚みが低減され ることとなる。
[0137] また、本発明が講じた第 18の課題解決手段は、冷媒 2117を圧縮する圧縮機 210 2と前記冷媒 2117が供給空気に対して放熱する放熱器 2103と前記冷媒 2117が膨 張する膨張機構 2104と前記冷媒 2117が供給空気から吸熱する吸熱器 2105とを有 するヒートポンプ 2118と、供給空気から吸湿する吸湿部 2120および供給空気に放 湿する放湿部 2121を有する吸放湿手段 2119と、除湿対象空気 2116を前記放熱 器 2103、前記放湿部 2121、前記吸熱器 2105、前記吸湿部 2120の順に供給する 送風手段 2001とを備え、前記吸放湿手段 2119の通風面に対して、前記放熱器 21 03と前記吸熱器 2105を同一方向またはそれぞれ逆方向に配置し、前記放熱器 21 03を通過した加熱対象空気 2003を室内に吹出す第 1のバイパス風路 2001 Aを設 け、前記送風手段 2001にて前記第 1のバイパス風路 2001Aに加熱対象空気 2003 を供給するものである。
[0138] この手段では、放熱器 2103には放湿部 2121に供給される除湿対象空気 2116よ りも多くの空気が供給される。これによりヒートポンプ 2118の放熱に適する風量と、吸 放湿手段 2118の放湿に適する風量とのアンバランスが解消されることになる。
[0139] また、本発明が講じた第 19の課題解決手段は、冷媒 2117を圧縮する圧縮機 210
2と前記冷媒 2117が供給空気に対して放熱する放熱器 2103と前記冷媒 2117が膨 張する膨張機構 2104と前記冷媒 2117が供給空気から吸熱する吸熱器 2105とを有 するヒートポンプ 2118と、供給空気から吸湿する吸湿部 2120および供給空気に放 湿する放湿部 2121を有する吸放湿手段 2119と、除湿対象空気 2116を前記放熱 器 2103、前記放湿部 2121、前記吸熱器 2105、前記吸湿部 2120の順に供給する 送風手段 2001とを備え、前記吸放湿手段 2119の通風面に対して、前記放熱器 21 03と前記吸熱器 2105を同一方向またはそれぞれ逆方向に配置し、前記放熱器 21 03を通過した加熱対象空気 2003を室内に吹出す第 1のバイパス風路 2001 Aを設 け、前記送風手段 2001にて前記第 1のバイパス風路 2001Aに加熱対象空気 2003 を供給するとともに、放熱器 2103を通過した加熱対象空気 2003を室内に吹出す第 2のバイパス風路 2002Aを設け、前記第 2のバイパス風路 2002Aに加熱対象空気 2 003を供給するバイパス送風手段 2002を設けたものである。
[0140] この手段では、バイパス送風手段 2002によってヒートポンプ 2118の放熱に適する 風量調整を行い、吸放湿手段 2119の放湿に適する風量を送風手段 2001によって 調整することとなる。
[0141] また、本発明が講じた第 20の課題解決手段は、上記第 19の課題解決手段におい て、送風手段 2001とバイパス送風手段 2002を水平方向からみて重ならないように 配置したものである。
[0142] この手段では、送風手段 2001とバイパス送風手段 2002を水平方向からみて重な らないように配置することにより垂直方向に重ねることが可能となる。ことにより、スぺ ースの有効活用が可能となり水平方向の機器の厚みが低減されることとなる。
[0143] また、本発明が講じた第 21の課題解決手段は、上記第 19の課題解決手段におい て、送風手段 2001とノ イノ、。ス送風手段 2002はそれぞれモーター 2001b、 2002bと 习习根 2001a、 2002aとスクロール形状のケーシング 2024を有し、前記ケーシング 20 24を一体形状としたものである。
[0144] この手段では、送風手段 2001とバイパス送風手段 2002を一体化することにより、 組立てを容易とすることと、ファンモーターの支持機構を容易にすることとなる。
[0145] また、本発明が講じた第 22の課題解決手段は、上記第 12、第 13、第 18または第 1
9の課題解決手段において、吸湿部 2120の一部に室内空気を通過させるパージ部 2021を設け、前記パージ部 2021を通過した空気を室内に吹出すパージ風路 202 2を設け、送風手段 2001にてこのパージ風路 2022にパージ空気 2004を供給した ものである。
[0146] この手段では、吸湿部 2120には放湿部 2121に供給される除湿対象空気 2116よ りも多くの空気が供給される。これにより吸放湿手段 2119の吸湿に適する風量と、吸 放湿手段 2119の放湿に適する風量とのアンバランスが解消されることになる。
[0147] また、本発明が講じた第 23の課題解決手段は、上記第 19の課題解決手段におい て、吸湿部 2120の一部に室内空気を通過させるパージ部 2021を設け、前記パー ジ部 2021を通過した空気を室内に吹出すパージ風路 2022を設けバイパス送風手 段 2002にてパージ風路 2022に空気を供給したものである。
[0148] この手段では、吸放湿手段 2119の吸湿に適する風量をバイパス送風手段 2002で 、吸放湿手段 2119の放湿に適する風量を送風手段 2001で調整することとなる。
[0149] また、本発明が講じた第 24の課題解決手段は、上記第 12、第 13、第 18または第 1 9の課題解決手段において、室内空気を取り入れる吸込口 2112は 1つとしたもので ある。
[0150] この手段では、それぞれの風路の吸入口を本体側で 1つとすることにより、フィルタ 一 2013を複数設けることなくホコリの侵入を防止することとなる。
[0151] また、本発明が講じた第 25の課題解決手段は、上記第 12、第 13、第 18または第 1 9の課題解決手段において、放熱器 2103または吸熱器 2105または吸湿部 2120ま たは放湿部 2121を通過したそれぞれの除湿対象空気 2116同士がそれぞれの風路 間を漏れて混入するのを防止する漏れ防止手段を備えたものである。
[0152] この手段では、放熱器 2103における放熱により加熱した除湿対象空気 2116と、 放湿部 2121における放湿により加湿した除湿対象空気 2116と、吸熱器 2105にお ける吸熱により冷却した除湿対象空気と、吸湿部 2120における吸湿により除湿した 除湿対象空気のそれぞれの風路間で互いに空気の漏れを防止する漏れ防止手段 を設けることにより、放熱、加湿、冷却、除湿の各々の効率を損なうことなく除湿効率 が向上する。
[0153] また、本発明が講じた第 26の課題解決手段は、上記第 25の課題解決手段におい て、漏れ防止手段として、放熱器 2103または吸熱器 2105または吸湿部 2120また は放湿部 2121を通過したそれぞれの除湿対象空気 2116の風路間に室内空気部 2 026を介在させたものである。
[0154] この手段では、漏れ防止手段として室内空気層を設けることにより、それぞれの風 路間における熱や水分の直接の漏れを低減することとなる。このことにより、放熱、加 湿、冷却、除湿の各々の効率を損なうことなく除湿効率が向上する。
[0155] また、本発明が講じた第 27の課題解決手段は、上記第 25の課題解決手段におい て、漏れ防止手段として、放熱器 2103または吸熱器 2105または吸湿部 2120また は放湿部 2121を通過したそれぞれの除湿対象空気 2116の風路間に、パージ風路 2022を流通するパージ空気 2004を介在させたものである。
[0156] この手段では、漏れ防止手段としてパージ風路 2022を流通する空気 2004の層を 設けることにより、それぞれの風路間における熱や水分の直接の漏れを低減すること となる。このことにより、放熱、加湿、冷却、除湿の各々の効率を損なうことなく除湿効 率が向上する。
[0157] また、本発明が講じた第 28の課題解決手段は、上記第 14、第 15、第 18または第 1 9の課題解決手段において、吸熱器 2105で凝縮した凝縮水を集水する水受け手段 2014と前記水受け手段 2014で集水した凝縮水を貯水するタンク 2122を設け、前 記水受け手段 2014の鉛直方向上方に、前記吸熱器 2105、放熱器 2103、吸放湿 手段 2119、送風手段 2001を配置し、鉛直方向下方に前記タンク 2122を配置した ものである。
[0158] この手段では、吸熱器 2105における吸熱にる冷却によって発生する凝縮水はもち ろんのこと、吸熱器 2105によって冷却された除湿対象空気 2116と吸湿部 2120に て除湿された除湿対象空気 2116は周囲の雰囲気空気より温度が低いのでそれぞ れの風路の外側において凝縮水が発生する。こうして吸熱器 2105、放熱器 2103、 吸放湿手段 2119、送風手段 2001および各風路に発生した凝縮水は鉛直方向下 方に設けられた水受け手段 2014に一旦集水され、さらに鉛直方向下方に設けられ たタンク 2122に溜まることとなる。
[0159] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(2A)から(2S)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0160] (2A)本願の第 12の発明に力かる除湿装置によれば、放湿部 2121には放熱器 21 03で加熱された低い相対湿度の除湿対象空気 2116を供給し、吸湿部 2120には吸 熱器 2105において冷却された高い相対湿度の除湿対象空気 2116を供給できる。 これにより、吸湿部 2120と放湿部 2121に供給される空気の相対湿度の差を拡大す ること力 Sできる。この相対湿度の差の拡大によって吸放湿手段 2119の吸放湿量を増 大させ、除湿効率を高めることができる。また、配管の引き回しを容易にすることがで きる。
[0161] (2B)また、本願の第 13の発明に力、かる除湿装置によれば、放湿部 2121には放熱 器 2103で加熱された低レ、相対湿度の除湿対象空気 2116を供給し、吸湿部 2120 には吸熱器 2105におレ、て冷却された高レ、相対湿度の除湿対象空気 2116を供給 できる。これにより、吸湿部 2120と放湿部 2121に供給される空気の相対湿度の差を 拡大すること力 Sできる。この相対湿度の差の拡大によって吸放湿手段 2119の吸放湿 量を増大させ、除湿効率を高めることができる。また、風路構成を容易にすることがで き、同時に、熱ロスを低減することができる。
[0162] (2C)また、本願の第 14の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)または(2B )に記載した効果に加えて、容易に除湿水を集積しやすくすることができる。
[0163] (2D)また、本願の第 15の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)または(2B )に記載した効果に加えて、送風手段 2001を吹出口 2113に近く構成することができ る。また、これにより、送風ロスを低減することができる。
[0164] (2E)また、本願の第 16の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(2A)、(2B)、 (2 C)または(2D)に記載した効果に加えて、それぞれの風路間の空気の漏れを防ぐた めのシール部を形成することや、風路そのものを形成することが可能となる。また、放 熱器 2103と吸熱器 2105を垂直方向に重ねることができる。これらのことにより、水平 方向の機器の厚みを低減することができる。
[0165] (2F)また、本願の第 17の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)、(2B)、 (2 C)、(2D)または(2E)に記載した効果に加えて、送風ロスを低減することができる。
また、水平方向の機器の厚みを低減することができる。
[0166] (2G)また、本願の第 18の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)、 (2B)、 (2 C)、 (2D) , (2E)または(2F)に記載した効果に加えて、ヒートポンプ 2118の放熱に 適する風量と、吸放湿手段 2119の放湿に適する風量とのアンバランスを解消し、効 率の良い除湿を行うことができる。
[0167] (2H)また、本願の第 19の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(2G)に記載した 効果に加えて、ヒートポンプ 2118の放熱に適する風量と、吸放湿手段 2119の放湿 に適する風量とのアンバランスを解消することが容易になり、効率の良い除湿を行うこ とができる。
[0168] (2J)また、本願の第 20の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(2H)に記載した 効果に加えて、送風手段 2001とバイパス送風手段 2002を垂直方向に重ねることが 可能となる。ことにより、水平方向の機器の厚みを低減することができる。
[0169] (2K)また、本願の第 21の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2J)に記載した 効果に加えて、組立てを容易とすることと、ファンモーターの支持機構を容易にする こと力 Sできる。
[0170] (2L)また、本願の第 22の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)、 (2B)、 (2 C)、 (2D)ヽ (2E)、(2F)、(2G)、(2H)、(2J)または(2K)に記載した効果に加えて 、吸湿部 2120に、放湿部 2121に供給される除湿対象空気 2116よりも多くの空気を 供給することによって、吸放湿手段 2119の吸湿に適する風量と、吸放湿手段 2119 の放湿に適する風量とのアンバランスを解消し、効率の良い除湿を行うことができる。
[0171] (2Μ)また、本願の第 23の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2Α)、 (2Β)、 ( 2C)、 (2D) , (2E)、(2F)、 (2G)、(2H)、 (2J)または(2K)に記載した効果に加え て、吸放湿手段 2119の吸湿に適する風量と、吸放湿手段 2119の放湿に適する風 量の調整を容易に行うことができる。
[0172] (2N)また、本願の第 24の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(2A)、 (2B)、 (2 C)、 (2D) , (2E)、(2F)、(2G)、(2H)、(2J)、(2K)、 (2L)または(2M)に記載し た効果に加えて、フィルター 2013を複数設けることなくホコリの侵入を防止することが でき、安価に組立てを行うことができる。
[0173] (2P)また、本願の第 25の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)、 (2B)、 (2 C)、 (2D)ヽ (2E)、(2F)、(2G)、(2H)、(2J)、(2K)、 (2L)、 (2M)または(2N)に 記載した効果に加えて、放熱、加湿、冷却、除湿の各々の効率を損なうことを防止す ること力 Sでき、除湿効率を向上することができる。
[0174] (2Q)また、本願の第 26の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(2A)、 (2B)、 (2 C)、 (2D) , (2E)、(2F)、(2G)、(2H)、(2J)、(2K)、 (2L)、 (2M)または(2N)に 記載した効果に加えて、放熱、加湿、冷却、除湿の各々の効率を損なうことを防止す ること力 Sでき、除湿効率を向上することができる。
[0175] (2R)また、本願の第 27の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)、(2B)、 (2 C)、 (2D) , (2E)、(2F)、(2G)、(2H)、(2J)、(2K)、 (2L)、 (2M)または(2N)に 記載した効果に加えて、放熱、加湿、冷却、除湿の各々の効率を損なうことを防止す ること力 Sでき、除湿効率を向上することができる。
[0176] (2S)また、本願の第 28の発明に力かる除湿装置によれば、上記(2A)、(2B)、(2 C)、 (2D)ヽ (2E)、(2F)、(2G)、(2H)、(2J)、(2K)、 (2L)、 (2M)、(2N)、(2P) 、(2Q)または(2R)に記載した効果に加えて、凝縮水の発生する可能性のある部品 を水受け手段 2014の上において、さらに貯水タンクをその下に置くことにより本体外 へ水が漏れることを防止できる。
[0177] 以下、本発明の実施の形態 6から実施の形態 8について図面を参照しながら具体 的に説明する。なお、従来の例と同一の構成要素については同一の符号を用レ、、詳 細な説明は省略する。
[0178] (実施の形態 6)
図 21は、本発明の実施の形態 6にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。
[0179] 図に示すように、除湿装置の本体 2101内に、圧縮機 2102、放熱器 2103、膨張 機構 2104、吸熱器 2105を配管接続した冷媒回路 2106と、供給空気から吸湿する 吸湿部 2120および供給空気に放湿する放湿部 2121を有する吸放湿手段 2119を 設け、冷媒回路 2106内に冷媒 2117を充填している。また、本体 2101には吸込口 2 112と吹出口 2113を開口し、メイン送風ファン 2001とノ イノ ス送風ファン 2002の運 転によって、吸込口 2112から除湿対象空気 2116と加熱対象空気 2003とパージ空
気 2004を本体 2101内に供給する構成としている。そして、本体 2101内に供給され た除湿対象空気 2116が、メイン送風ファン 2001によって放熱器 2103、放湿部 212 1、吸熱器 2105、吸湿部 2120に順に供給されて吹出口 2113より本体 2101外部に 流出し、また、加熱対象空気 2003が、バイパス送風ファン 2002によって、除湿対象 空気 2116と同一方向から放熱器 2103に供給されて吹出口 2113より本体 2101外 部に流出し、また、パージ空気 2004が、バイパス送風ファン 2002によって、除湿対 象空気 2116と同一方向から吸湿部 2120に供給されて吹出口 2113より本体 2101 外部に流出するように風路を形成している。そして、圧縮機 2102により冷媒 2117を 圧縮することによって、冷媒 2117が、放熱器 2103、膨張機構 2104、吸熱器 2105 の順に冷媒回路 2106内を循環し、放熱器 2103に供給される除湿対象空気 2116 および加熱対象空気 2003に対して放熱するとともに吸熱器 2105に供給される除湿 対象空気 2116から吸熱することによってヒートポンプ 2118を作動させる構成となつ ている。
[0180] 図 22は、図 21に示す概略構成を実現した除湿装置の概略展開図である。本体 21 01はケース上 2005、ケース下 2006、ケース左 2007、ケース右 2008、ケース前 20 09、ケース後 2010の 6咅品によって形成し、ケース上 2005には吹出口 2113と装置 の操作を行う操作パネル 2011と取っ手 2012が設けられている。ケース後 2010には 吸込口 2112を設け、その吸込口 2112にはフィルター 2013が設けられている。ケー ス下 2006の上には水受け咅 2014と圧縮機 2102とタンク 2122力 S酉己置され水受け咅 2014の上に放熱器 2103、膨張機構 2104、吸熱器 2105、吸放湿手段 2119、メイ ン送風ファン 2001、バイパス送風ファン 2002、吸熱器カバー 2015吸熱器カバー 2 015が構成される構造となってレ、る。
[0181] 図 23は、図 22に示すケース左 2007、ケース右 2008、ケース前 2009、ケース後 2 010を省き、内臓物を上下に展開した図である。吸放湿手段 2119は放熱器 2103 · 吸熱器 2105とメイン送風ファン 2001 ·バイパス送風ファン 2002に挟まれる形で組ま れ、これらは水受け部 2014の上に乗る。そして水受け部 2014はタンク 2122の上に 乗る。
[0182] 図 24は、吸放湿手段 2119、放熱器 2103、吸熱器 2105部分のファン側から見た
詳細展開図で、図 25は吸放湿手段 2119、放熱器 2103、吸熱器 2105部分の吸込 口側から見た詳細展開図である。
[0183] 吸放湿手段 2119は、吸着剤 2107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハ 二カムローター 2108を備えており、このハニカムローター 2108を回動自在に回転軸 2016で支持している。そして、ハニカムローター 2108の外周にギア 2017を形成し、 このギア 2017と回転駆動する駆動モーター 2018の歯車部 2019をかみ合わせてハ 二カムローター 2108を回転する。この吸放湿手段 2119は、回転軸 2016を有するホ ルダー 2023とローターカバー 2020で挟み込まれて、ギア 2017にてシールする構 成としてレヽる。また、ホノレダー 2019とローターカノ一 2020によって吸放'湿手段 211 9は除湿対象空気 2116に放湿する放湿部 2121と除湿対象空気 2116から吸湿す る吸湿部 2120とパージ空気 2004から吸湿するパージ部 2021の 3つの領域に分け られる。それぞれの領域を通過する空気は相互流通を抑制するように風路を仕切つ ており、特にパージ部 2021は放湿部 2121と吸湿部 2120間の直接の相互流通を抑 制する機能も果たしている。
[0184] 駆動モーター 2018を駆動すると歯車部 2019を介してギア 2017に駆動力が伝達 してハニカムローター 2108が回転することになる。このハニカムローター 2108の回 転によって吸着剤 2107は、吸湿部 2120における除湿対象空気 2116との接触と放 湿部 2121における除湿対象空気 2116とパージ部 2021におけるパージ空気 2004 との接触を繰り返すことになる。この吸着剤 2107は、晒される空気の相対湿度が高 ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量が減少する 特性を有しているので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返せば、各々 の相対湿度における吸着剤 2107の保持可能な水分量の差に応じて水分の吸脱着 が行われることになる。ここで、吸湿部 2120で吸着剤 2107と接触する除湿対象空気 2116は、吸熱器 2105において冷媒 2117の吸熱により冷却された高い相対湿度の 空気であり、放湿部 2121で吸着剤 2107と接触する除湿対象空気 2116は、放熱器 2103において冷媒 2117の放熱により加熱された低い相対湿度の空気であるので、 この相対湿度の差によって、吸着剤 2107の吸脱着作用がなされて吸放湿手段 211 9が作動することになるのである。
[0185] ここで、図 21の概略構成図で説明したそれぞれの空気の流れを図 22、図 24およ び図 25を用いて説明する。ケース後 2010の吸込口 2112から本体 2101内に流入し た空気は、放熱器 2103とパージ部 2021の二手に分かれる。パージ部 2021に向か ぅハ。ージ空気 2004はホノレダー 2023に設けられたハ °ージ風路 2022を通り、ハニカム ローター 2108のパージ部 2021を背面力、ら通ってバイパス送風ファン 2002にて吹 出口 2113から本体 2101外部に流出する。放熱器 2103を通過した空気は、バイパ ス送風ファン 2002に向力 カロ熱対象空気 2003と、放湿部 2121に向かう除湿対象 空気 2116の二手に分かれる。加熱対象空気 2003はそのままバイパス送風ファン 2 002にて吹出口 2113力、ら本体 2101外部に流出する。除湿対象空気 2116は、ロー ターカバー 2020のガイドにより前面からハニカムローター 2108の放湿部 2121を通 過し、ホルダー 2023の風路ガイドと吸熱器カバー 2015により吸熱器 2105の背面に 導かれ、背面から吸熱器 2105、吸湿部 2120を通過して、ローターカバー 2020のガ イドによりメイン送風ファン 2001にて吹出口 2113から本体 2101外部に流出する。
[0186] 図 26に示すように、メイン送風ファン 2001とバイパス送風ファン 2002は並列に構 成され、ケーシング 2024とモーターサポート 2025はそれぞれ一体化している。この ため、それぞれのファンモーター支持を独立して行わずに兼ねることができるので支 持構造が簡単になり、また、組立てが容易になり、また、本体 2101を薄型化、小型化 すること力 Sできる。
[0187] 次に除湿装置の動作を説明する。
[0188] 図 27は、本発明の実施の形態 6にかかる除湿装置の冷媒 2117の状態変化を示す モリエル線図(圧力—ェンタルピ線図)である。点 A 点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだ サイクルは、冷媒回路 2106内を循環する冷媒 2117の状態変化を示しており、冷媒 2117は圧縮機 2102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 A 力 点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 2103において供給される除湿対象空気 2116 および加熱対象空気 2003に対して放熱することによりェンタルピが減少して点 Bか ら点 Cの状態となる。次に膨張機構 2104において膨張して減圧することにより圧力 が低下して点 Cから点 Dの状態変化を行レ、、吸熱器 2105において供給される除湿 対象空気 2116から吸熱することによりェンタルピが増加して点 Dから点 Aの状態に
戻る。このような冷媒 2117の状態変化により、吸熱器 2105において吸熱し、放熱器 2103において放熱するヒートポンプ 2118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ 差に冷媒 2117の循環量を乗じた値が放熱器 2103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)のェンタルピ差に冷媒 2117の循環量を乗じた値が吸熱器 2105における吸熱量 となり、放熱量と吸熱量の差、即ち点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 2117の循環量を 乗じた値が圧縮機 2102の圧縮仕事量になる。
[0189] 図 28は、本発明の実施の形態 6にかかる除湿装置における除湿対象空気 2116、 加熱対象空気 2003、パージ空気 2004の状態変化を示す湿り空気線図であり、各 々の空気状態の変化を説明する。
[0190] まず、点 aの状態の除湿対象空気 2116および加熱対象空気 2003が放熱器 2103 に供給され、冷媒 2117の放熱により加熱されて点 bの状態となる。ここで加熱対象空 気 2003は、点 bの状態のまま装置外部に排出され、除湿対象空気 2116は、放湿部 2121に供給されてハニカムローター 2108に担持された吸着剤 2107が保有してい る水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して点 c の状態となる。点 cの状態となった除湿対象空気 2116は次に吸熱器 2105に供給さ れ、冷媒 2117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 dの飽和状態となる。こ の時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 2122に回収される。最後に除湿対象空気 2116は吸湿部 2120に供給され、吸着剤 2107に水分を吸着されることによって除 湿され、湿度が低下するとともに温度が上昇して点 eの状態の乾燥空気となり装置外 部に排出される。
[0191] 一方、点 aの状態のパージ空気 2004は、吸湿部 2120に供給されて吸着剤 2107 が保有する放熱器 2103の余熱を除去するとともに吸着剤 2107に水分を吸着される ことによって除湿され、温度が上昇するとともに湿度が低下して点 fの乾燥空気となる 。点 bの状態となった加熱対象空気 2003と点 fの状態となったパージ空気 2004は、 ともにバイパス送風ファン 2002に吸引されて装置外部に排出される。
[0192] 以上の除湿対象空気 2116およびパージ空気 2004の状態変化において、吸熱器 2105において回収される凝縮水の量は、点 cと点 dの絶対湿度差に除湿対象空気 2 116の重量換算風量を乗じた値となり、放湿部 2121における放湿量は、点 bと点 cの
絶対湿度差に除湿対象空気 2116の重量換算風量を乗じた値となる。また、吸湿部 2120における吸湿量は、点 dと点 eの絶対湿度差に除湿対象空気 2116の重量換算 風量を乗じた値と点 aと点 fの絶対湿度差にパージ空気 2004の重量換算風量を乗じ た値との加算値となる。
[0193] 以上の動作において、理想状態では、放湿部 2121の出口空気状態を示す点 cは 、吸湿部 2120の入口空気状態を示す点 dと同一の相対湿度である点 c'に近づき、 吸湿部 2120の出口空気状態を示す点 eは、放湿部 2121の入口空気状態を示す点 bと同一の相対湿度である点 e 'に近づく。したがって点 dの相対湿度を上昇させ、点 の相対湿度を低下させること、即ち、点 dで示した吸湿部 2120への供給空気と点 で 示した放湿部 2121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高め ることになり、結果的に除湿効率が向上することになる。また、除湿対象空気 2116の 重量換算風量と加熱対象空気 2003の重量換算風量を加算して点 aと点 bのェンタ ルビ差に乗じた値が放熱器 2103における放熱量、点 cと点 dのェンタルピ差に除湿 対象空気 2116の重量換算風量を乗じた値が吸熱器 2105における吸熱量となり、こ の放熱器 2103における放熱量および吸熱器 2105における吸熱量は、図 22の冷媒 2117の状態変化から得られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、放熱器 21 03において除湿対象空気 21 16のみでは不足する冷媒 2117の放熱分を加熱対象 空気 2003が補うことにより、除湿対象空気 2116の風量を放湿部 2121における放 湿、吸熱器 2105における冷却、吸湿部 2120における吸湿の過程における最適な 値に設定することができるのである。また、各点 a、 b、 c、 d、 e、 fが風路的に隣り合い 互いの風路間の漏れに対し、除湿効率が低下することは述べるまでもない。
[0194] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0195] 除湿対象空気 2116を、放熱器 2103においてヒートポンプ 2118の放熱により加熱 し、次に放湿部 2121において吸放湿手段 2119の放湿により加湿し、次に吸熱器 2 105におレ、てヒートポンプ 2118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 2120において吸 放湿手段 2119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 2120に供給される除湿 対象空気 2116と放湿部 2121に供給される除湿対象空気 2116との相対湿度差を
拡大し、循環経路 6111を設けない単純な構成で吸放湿手段 2119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに放熱器 2103に加熱対象空気 2003を供給することによつ て、ヒートポンプ 2118の放熱に適する風量と、吸放湿手段 2119の吸放湿およびヒー トポンプ 2118の吸熱に適する風量とのアンバランスを解消し、効率の良い除湿を行 うことができる。
[0196] また、放熱器 2103と吸熱器 2105を吸込口 2112側の同一方向に配置することによ り、吸込み風路がスムーズになり、さらにヒートポンプ 2118の配管を容易にすることが できる。
[0197] また、凝縮水が多く発生する吸熱器 2105が水受け部 2014のすぐ上に配置されて レ、るため容易に集水することができる。
[0198] また、放熱器 2103と吸熱器 2105の上下方向に隙間を設けることにより、パージ風 路 2022や除湿対象空気 2116の風路を効率的に設けることができ、さらに放熱器 21
03と吸熱器 2105に要する本体 2101の厚みを低減することができる。
[0199] また、吸放湿手段 2119は放熱器 2103 ·吸熱器 2105とメイン送風ファン 2001 ·バ ィパス送風ファン 2002に挟まれる形で組まれているため、特に除湿対象空気 2116 の吸熱器 2105、吸湿部 2120、メイン送風ファン 2001と流れる風路が効率よく構成 でき、送風ロスやスペースの低減ができる。
[0200] また、メイン送風ファン 2001 'バイパス送風ファン 2002は並列に構成され、ケーシ ング 2024とモーターサポート 2025はそれぞれ一体化している。このため、それぞれ のファンモーター支持を独立して行わずに兼ねることができるので容易になり、また、 本体 2101の厚みを低減することができる。
[0201] また、パージ部 2021を設けることにより吸着剤 2107が保有する放熱器 2103の余 熱を除去するとともに吸着剤 2107に水分を吸着して、除湿効率を向上させるとともに
、パージ領域は放湿部 2121と吸湿部 2120間の直接の相互流通を抑制することによ つても、除湿効率を向上することができる。
[0202] また、パージ空気 2004、除湿対象空気 2116、加熱対象空気 2003はそれぞれケ ース後 2010に設けられた吸込口 2112からフィルター 2013を介してまとめて流入す るので安価に構成することができる。
[0203] また、吸放、湿手段 2119、吸熱器 2105、メイン送風ファン 2001は水受け部 2014の 上に構成され、そして水受け部 2014はタンク 2122の上に配置しているため、各構 成部品に;凝縮水の発生が起こっても、水受け部 2014で集水されタンク 2122に回収 されるため、本体 2101の外に水が漏れることがなぐ品質を向上することができる。
[0204] なお、ハニカムローター 2108に担持する吸着剤 2107としては、吸湿性があってハ 二カムローター 2108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度の耐熱性がある 物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸着型吸湿剤、 有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなどの吸収型吸湿 剤等を用いることができる。さらに吸着剤 2107は 1種類に限るものではなぐ上述し た吸着剤 2107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0205] また、冷媒回路 2106に充填する冷媒 2117としては、 HCFC系冷媒 (分子中に塩 素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素、炭素、フッ 素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0206] (実施の形態 7)
図 29は、本発明の実施の形態 7にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 図に示すように、除湿装置の本体 2101A内に、圧縮機 2102、放熱器 2103、膨張 機構 2104、吸熱器 2105を配管接続した冷媒回路 2106と、供給空気から吸湿する 吸湿部 2120および供給空気に放湿する放湿部 2121を有する吸放湿手段 2119を 設け、冷媒回路 2106内に冷媒 2117を充填している。また、本体 2101Aには吸込 口 2112と吹出口 2113を開口し、メイン送風ファン 2001と/ イノ ス送風ファン 2002 の運転によって、吸込口 2112から除湿対象空気 2116と加熱対象空気 2003を本体 2101 A内に供給する構成としている。そして、本体 2101 A内に供給された除湿対 象空気 2116力 メイン送風ファン 2001によって放熱器 2103、放湿部 2121、吸熱 器 2105、吸湿部 2120に順に供給されて吹出口 2113より本体 2101外部に流出し、 また、加熱対象空気 2003が、バイパス送風ファン 2002によって、除湿対象空気 21 16と同一方向から放熱器 2103に供給されて吹出口 2113より本体 2101A外部に流 出し、また、室内空気部 2026が、除湿対象空気 2116と加熱対象空気 2003との間 に配置されるように構成されている。また、吸放湿手段 2119が放熱器 2103と吸熱器
2105の間に構成され、放熱器 2103が吸熱器 2105の下側に設けられている。そし て、圧縮機 2102により冷媒 2117を圧縮することによって、冷媒 2117が、放熱器 21 03、膨張機構 2104、吸熱器 2105の順に冷媒回路 2106内を循環し、放熱器 2103 に供給される除湿対象空気 2116および加熱対象空気 2003に対して放熱するととも に吸熱器 2105に供給される除湿対象空気 2116から吸熱することによってヒートボン プ 2118を作動させる構成となっている。
[0207] このような構成において、除湿装置の動作については実施の形態 6と同様のため説 明を省略し、異なる構成の部分についてのみ図 29と図 21を用いて説明する。
[0208] 本実施の形態では吸放湿手段 2119が放熱器 2103と吸熱器 2105の間に構成さ れでいる。図 29ではメイン送風ファン 2001の風路が単純になり風路構成が容易に 形成できるものである。また、放熱器 2103と放湿部 2121の間、または吸熱器 2105 と吸湿部 2120の間において風路を短くできるので、熱ロスやスペースの低減ができ る。
[0209] 次に、放熱器 2103が吸熱器 2105の下側に設けられているため、放熱器 2103の 下にバイパス送風ファン 2002を配置することや、吸熱器 2105の上にメイン送風ファ ン 2001を配置することで機器をコンパクトに構成することができる。さらに、メイン送 風ファン 2001はバイパス送風ファン 2002より静圧が大きいため風量が出にくいが、 メイン送風ファン 2001が上方に設けられるので吹出口 2113に近く構成でき、静圧を 低減できる。
[0210] 次に、室内空気部 2026が、除湿対象空気 2116と加熱対象空気 2003との間に配 置されるように構成されてレ、ることにより、温度や湿度に差が大きレ、空気同士の直接 の漏れを低減できるため、除湿効率の低下を防止することができる。
[0211] (実施の形態 8)
図 30は、本発明の実施の形態 8にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 実施の形態 6と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明 する。図に示すように、本体 2101Bには吸込口 2112と吹出口 2113を開口し、メイン 送風ファン 2001の運転によって、吸込口 2112から除湿対象空気 2116と加熱対象 空気 2003とパージ空気 2004を本体 2101B内に供給する構成としている。そして、
本体 2101 B内に供給された除湿対象空気 2116が、メイン送風ファン 2001によつて 放熱器 2103、放湿部 2121、吸熱器 2105、吸湿部 2120に順に供給されて吹出口 2113より本体 2101B外部に流出し、また、加熱対象空気 2003が、メイン送風ファン 2001によって、除湿対象空気 2116と同一方向から放熱器 2103に供給されて第 1 のバイパス風路 2001Aを通り、吹出口 2113より本体 2101B外部に流出し、また、パ ージ空気 2004が、メイン送風ファン 2001によって、除湿対象空気 2116と加熱対象 空気 2003との間に設けられたパージ風路 2022を通り、パージ部 2021を通過して 吹出口 2113より本体 2101B外部に流出されるように構成されている。
[0212] このような構成において、除湿装置の動作については実施の形態 6と同様のため説 明を省略し、異なる構成の部分についてのみ図 30と図 21を用いて説明する。
[0213] 本実施の形態では実施の形態 6におけるバイパス送風ファン 2002とメイン送風ファ ン 2001の作用をメイン送風ファン 2001のみで行えるように、第 1のバイパス風路 20
01Aとパージ風路 2022を構成している。このことにより、実施の形態 6のようにきめ細 かい最適な風量バランスを保つことには向かなレ、が、送風機が 1つとなり、本体形状 をコンパクトにするとともに安価に製造することができる。
[0214] 次に、本発明の除湿装置について、実施の形態 9と共に以下に説明する。
[0215] 上述の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させるとことにより除湿するようにしている 。したがって吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から水分を吸湿した際に発 生する吸着熱および、放熱器 8103において加えられた熱は、すべて吹出口 8113 力、ら放出されることになるので、吹出口 8113からは除湿はされているが温度の高い 空気が吹出していたため、夏場などには不快感があった。また、循環空気 8110を放 熱器 8103、放湿部 8121、吸熱器 8105に循環させる循環経路 8111を密閉性よく 本体 8101内に形成する必要があり、装置構成が複雑化するという問題点があった。 そして循環経路 8111の密閉度が低い場合には、除湿対象空気 8116と循環空気 81 10との湿度移行が発生して除湿効率が低下するという問題点がある。
[0216] 本発明は上記課題を解決するものであり、吹出口 8113から温度を低く抑えし力も 除湿された空気を吹出し、利用者が供給空気を温度が低く除湿のされた空気か温度 が高く除湿された空気かを任意に選択できる除湿装置を提供し、また、循環経路 81 11のない単純な構成で、効率の良い除湿が行える除湿装置を提供する。
[0217] 本発明が講じた第 29の課題解決手段は、本体 3101に、冷媒 3117を圧縮する圧 縮機 3102と前記冷媒 3117が供給空気に対して放熱する放熱器 3103と前記冷媒 3 117が膨張する膨張機構 3104と前記冷媒 3117が供給空気から吸熱する吸熱器 3 105とを有するヒートポンプ 3119と、供給空気から吸湿する吸湿部 3120および供給 空気に放湿する放湿部 3121を有する吸放湿手段 3119とを備え、除湿対象空気 31 16を前記放熱器 3103、前記放湿部 3121、前記吸熱器 3105、前記吸湿部 3120 の順に供給し前記本体 3101外に吹出す風路と、前記本体 3101で発生する余熱を 前記本体 3101外に放出する風路とを分離する分離手段 3012を備えたものである。
[0218] この第 29の手段では、除湿対象空気 3116を、放熱器 3103においてヒートポンプ 3118の放熱によりカロ熱し、次に放湿部 3121におレヽて吸放湿手段 3119の放湿によ り加湿し、次に吸熱器 3105においてヒートポンプ 3118の吸熱により冷却し、次に吸 湿部 3120において吸放湿手段 3119の吸湿により除湿する。これにより放湿部 312 1には加熱された低い相対湿度の除湿対象空気 3116が供給され、吸湿部 3120に は冷却された高レ、相対湿度の除湿対象空気 3116が供給される。したがって吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3116と放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3 116との相対湿度の差が拡大して吸放湿手段 3119の吸放湿量が増加することにな る。さらに、除湿対象空気 3116を放熱器 3103、放湿部 3121、吸熱器 3105、吸湿 部 3120の順に供給し本体 3101外に吹出す風路と、本体 3101で発生する余熱を 本体 3101外に放出する風路とを分離する分離手段 3012を備えている。これにより、 本体 3101内部で発生した余熱は分離手段 3012により分離されて放出されるので、 除湿対象空気 3116は余熱の影響による温度上昇が抑えられる。
[0219] また、本発明が講じた第 30の課題解決手段は、本体 3101に、冷媒 3117を圧縮す る圧縮機 3102と前記冷媒 3117が供給空気に対して放熱する放熱器 3103と前記 冷媒 3117が膨張する膨張機構 3104と前記冷媒 3117が供給空気から吸熱する吸
熱器 3105とを有するヒートポンプ 3118と、供給空気から吸湿する吸湿部 3120およ び供給空気に放湿する放湿部 3121を有する吸放湿手段 3119とを備え、除湿対象 空気 3116を前記放熱器 3103、前記放湿部 3121、前記吸熱器 3105、前記吸湿部 3120の順に供給し前記本体 3101外に吹出す空気と、前記本体 3101で発生する 余熱を前記本体 3101外に放出する空気とを分離する分離手段 3012を備え、除湿 対象空気 3116を放熱器 3103、放湿部 3121、吸熱器 3105、吸湿部 120の順に供 給し本体 3101外に吹出す第 1吹出口 3001と、前記本体 3101で発生する余熱を前 記本体 3101外に放出する第 2吹出口 3002を設ける構造としたものである。
[0220] この手段では、除湿対象空気 3116を本体 3101外に吹出す第 1吹出口 3001と、 本体 3101で発生する余熱を本体 3101外に放出する第 2吹出口 3002を設ける構 造としている。これにより、本体 3101内部で発生した余熱が第 2吹出口 3002から放 出されるので、第 1吹出口 3001から吹出す空気は余熱による温度上昇が抑えられる
[0221] また、本発明が講じた第 31の課題解決手段は、上記第 30の課題解決手段におい て、放熱器 3103から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 3101外に放出する 構成としたものである。
[0222] この手段では、放熱器 3103から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 3101 外に放出する構成としている。これにより、放熱器 3103で放出する熱量の内、放湿 部 3121に必要な熱量以外の余熱が第 2吹出口 3002から放出されるので、第 1吹出 口 3001から吹出す空気は前記余熱による温度上昇が抑えられる。
[0223] また、本発明が講じた第 32の課題解決手段は、上記第 30の課題解決手段におい て、吸放湿手段 3119から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 3101外に放出 する構成としたものである。
[0224] この手段では、吸放湿手段 3119から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 31 01外に放出する構成としている。これにより、吸放湿手段 3119の吸湿部 3120で吸 湿する際に発生する熱を第 2吹出口 3002から放出するので、第 1吹出口 3001から 吹出す空気は前記熱の影響による温度上昇を抑えられる。
[0225] また、本発明が講じた第 33の課題解決手段は、上記第 30の課題解決手段におい
て、第 1吹出口 3001からの吹出し温度力 第 2吹出口 3002からの吹出し温度より低 温となる構成としたものである。
[0226] この手段では、第 1吹出口 3001からの吹出し温度力 第 2吹出口 3002からの吹出 し温度より低温となる構成としている。これにより、第 1吹出口 3001からの吹出し温度 と第 2吹出口 3002からの吹出し温度に温度差が生じる。
[0227] また、本発明が講じた第 34の課題解決手段は、上記第 30の課題解決手段におい て、第 1吹出口 3001から吹出す空気が、除湿対象空気 3116より低温となるよう構成 としたものである。
[0228] この手段では、第 1吹出口 3001から吹出す空気力 除湿対象空気 3116より低温 となるよう構成としている。これにより、第 1吹出口 3001からの吹出し温度と除湿対象 空気 3116の温度に温度差が生じる。
[0229] また、本発明が講じた第 35の課題解決手段は、上記第 30の課題解決手段におい て、第 1吹出口 3001から吹出す空気流量が第 2吹出口 3002から吹出す空気流量よ り多くなる構成としたものである。
[0230] この手段では、第 1吹出口 3001から吹出す空気流量が第 2吹出口 3002から吹出 す空気流量より多くなる構成としている。これにより、第 1吹出口 3001からの風量と第
2吹出口 3002からの風量とに風量差が生じ、しかも第 1吹出口 3001からの風量が 多くなる。
[0231] また、本発明が講じた第 36の課題解決手段は、上記第 30の課題解決手段におい て、第 2吹出口 3002から吹出す空気流量力 第 1吹出口 3001から吹出す空気流量 より多くなる構成としたものである。
[0232] この手段では、第 2吹出口から吹出す空気流量が、第 1吹出口 3001から吹出す空 気流量より多くなる構成としている。これにより、本体 3101内で発生する余熱がより多 く本体 3101外に放出されることになる。
[0233] また、本発明が講じた第 37の課題解決手段は、本体 3101に、冷媒 3117を圧縮す る圧縮機 3102と前記冷媒 3117が供給空気に対して放熱する放熱器 3103と前記 冷媒 3117が膨張する膨張機構 3104と前記冷媒 3117が供給空気から吸熱する吸 熱器 3105とを有するヒートポンプ 3118と、供給空気から吸湿する吸湿部 3120およ
び供給空気に放湿する放湿部 3121を有する吸放湿手段 3119とを備え、除湿対象 空気 3116を前記放熱器 3103、前記放湿部 3121、前記吸熱器 3105、前記吸湿部 3120の順に供給し前記本体 3101外に吹出す空気と、前記本体 3101で発生する 余熱を前記本体 3101外に放出する空気とを分離する分離手段 3012を備え、除湿 対象空気 3116を放熱器 3103、放湿部 3121、吸熱器 3105、吸湿部 3120の順に 供給し本体 3101外に吹出す第 1吹出口 3001と、前記本体 3101で発生する余熱を 前記本体 3101外に放出する第 2吹出口 3002を設け、第 1吹出口 3001から吹出す 空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気の混合または分離を切替える切替手段 300 6を備えたものである。
[0234] この手段では、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空 気の混合または分離を切替える切替手段 3006を備えている。これにより、第 1吹出 口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混合するか分離する 力を切替可能となる。
[0235] また、本発明が講じた第 38の課題解決手段は、上記第 37の課題解決手段におい て、切替手段 3006は手動で切替え可能な構造としたものである。
[0236] この手段では、切替手段 3006は手動で切替え可能な構造としている。これにより、 利用者が好みに応じて、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹 出す空気を混合するか分離するかを切替えることができるようになる。
[0237] また、本発明が講じた第 39の課題解決手段は、上記第 37の課題解決手段におい て、切替手段 3006は、除湿対象空間 3004の温度と湿度の両方またはどちらか一方 の値により自動で切替わる構造としたものである。
[0238] この手段では、切替手段は、除湿対象空間 3004の温度と湿度の両方またはどちら か一方の値により自動で切り替わる構造としている。これにより、除湿対象空間 3004 の温度および湿度から最適な運転モードを判断し、 自動で第 1吹出口 3001から吹 出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混合するか分離するかを切替えること ができるようになる。
[0239] また、本発明が講じた第 40の課題解決手段は、上記第第 30または第 37の課題解 決手段において、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給
する構成としたものである。
[0240] この手段では、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給 する構成としている。これにより、本体 3101内部で発生した余熱を非除湿対象空間 3
013に放出することになる。
[0241] また、本発明が講じた第 41の課題解決手段は、上記第 30または第 37の課題解決 手段において、第 2吹出口 3002から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入れ る構成としたものである。
[0242] この手段では、第 2吹出口 3002から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入 れる構成としている。これにより、安定した温度の除湿対象空間 3004の空気を余熱 を放出するために使用できることになる。
[0243] また、本発明が講じた第 42の課題解決手段は、上記第 30または第 37の課題解決 手段において、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り 入れる構成としたものである。
[0244] この手段では、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り 入れる構成としている。これにより、第 2吹出口 3002からの吹出し空気を除湿対象空 間 3004に吹出す場合には、非除湿対象空間 3013からの空気を除湿対象空間 300
4に取り入れることになり、また、第 2吹出口 3002からの吹出し空気を非除湿対象空 間 3013に吹出す場合には、除湿対象空間 3004の空気を使用せずに本体 3101内 部の余熱を放出できることになる。
[0245] また、本発明が講じた第 43の課題解決手段は、上記第 30または第 37の課題解決 手段において、第 1吹出口 3001から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入れ る構成としたものである。
[0246] この手段では、第 1吹出口 3001から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入 れる構成としている。これにより、安定した温度の除湿対象空間 3004の空気を除湿 対象空気 3116として使用できることになる。
[0247] また、本発明が講じた第 44の課題解決手段は、上記第 30または第 37の課題解決 手段において、第 1吹出口 3001から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り 入れる構成としたものである。
[0248] この手段では、第 1吹出口 3001から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り 入れる構成としている。これにより、非除湿対象空間 3013からの空気を除湿対象空 気 3116とし除湿した後、除湿対象空間 3004に取り入れることになる。
[0249] また、本発明が講じた第 45の課題解決手段は、上記第 1、第 5、第 30または第 37 の課題解決手段において、冷媒 3117が放熱器 3103において超臨界圧力にて放 熱を行う構成としたものである。
[0250] この手段では、冷媒 3117が放熱器 3103において超臨界圧力にて放熱を行う。即 ち、ヒートポンプ 3118が、冷媒 3117が放熱器 3103において凝縮しない超臨界サイ クルとして動作する。この超臨界サイクルでは放熱器 3103における冷媒温度が比較 的高温となり、放熱器 3103において加熱される除湿対象空気 3116の温度も高温と なる。これにより放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3116の相対湿度が更に低 下するので、吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度の差が拡 大し、吸放湿手段 3119の吸放湿量が更に増加することになる。
[0251] また、本発明が講じた第 46の課題解決手段は、上記第 1、第 5、第 30または第 37 の課題解決手段において、冷媒 3117として二酸化炭素を用いたものである。
[0252] この手段では、冷媒 3117として二酸化炭素が用いられる。二酸化炭素は、その物 性から臨界圧力よりも高い圧力まで圧縮され、放熱器 3103において凝縮しない超臨 界サイクルとして動作する。この超臨界サイクルでは放熱器 3103における冷媒温度 が比較的高温となり、放熱器 3103において加熱される除湿対象空気 3116の温度も 高温となる。これにより放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3116の相対湿度が 更に低下するので、吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度の 差が拡大し、吸放湿手段 3119の吸放湿量が更に増加することになる。
[0253] また、本発明が講じた第 47の課題解決手段は、上記第 30または第 37の課題解決 手段において、吸放湿手段 3119を、ハニカムローター 3108に担持された吸着剤 3 107が、吸湿部 3120において除湿対象空気 3116から水分を吸着するとともに放湿 部 3121において除湿対象空気 3116へ水分を脱着するように前記ハニカムロータ 一 3108を酉己し、前記ハニカムローター 3108の回転によって、前記吸湿部 3120に おける水分吸着と前記放湿部 3121における水分脱着を繰り返すように構成したもの
である。
[0254] この手段では、吸放湿手段 3119として吸着剤 3107が担持されたハニカムロータ 一 3108が設けられる。吸着斉 IJ3107は、吸湿部 3120において吸熱器 3105で冷却 された高い相対湿度の除湿対象空気 3116と接触するとともに放湿部 3121において 放熱器 3103で加熱された低い相対湿度の除湿対象空気 3116と接触する。そして ハニカムローター 3108の回転に伴レ、、吸湿部 3120および放湿部 3121における各 々の除湿対象空気 3116との接触を繰り返す。吸着剤 3107は晒される空気の相対 湿度が高ければ多くの水分を保持でき、晒される空気の相対湿度が低くなると保持 可能な水分量が減少する特性を持つので、吸湿部 3120に供給される除湿対象空 気 3116と放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度の差によって 除湿対象空気 3116からの水分吸着と除湿対象空気 3116への水分脱着を繰り返す ことになる。
[0255] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(3A)から(3U)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0256] (3A)本願の第 29の発明にかかる除湿装置によれば、除湿対象空気 3116を、放 熱器 3103におレヽてヒートポンプ 3118の放熱によりカロ熱し、次に放、湿部 3121におレヽ て吸放湿手段 3119の放湿により加湿し、次に吸熱器 3105においてヒートポンプ 31 18の吸熱により冷却し、次に吸湿部 3120において吸放湿手段 3119の吸湿により 除湿することによって、吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3116と放湿部 312 1に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度差を拡大し、循環経路 3111を設け ない単純な構成で吸放湿手段 3119の吸放湿量を増加することができる。さらに、除 湿対象空気 3116を放熱器 3103、放湿部 3121、 P及熱器 3105、吸湿部 3120の順 に供給し本体 3101外に吹出す風路と、本体 3101で発生する余熱を本体 3101外 に放出する風路とを分離する分離手段 3012を備えていることにより、本体 3101内部 で発生した余熱は分離手段 3012により分離されて放出されるので、除湿対象空気 3 116は余熱の影響による温度上昇が抑えられ吹出し温度を低く抑えた除湿装置を提 供すること力 Sできる。
[0257] (3B)本願の第 30の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)に記載した効果
に加えて、除湿対象空気 3116を本体 3101外に吹出す第 1吹出口 3001と、本体 31 01内で発生する余熱を本体 3101外に放出する第 2吹出口 3002を設ける構造とす ることによって、本体 3101内部で発生した余熱が第 2吹出口 3002から放出されるの で、第 1吹出口 3001から吹出す空気は余熱による温度上昇を抑えることとなり、吹出 し温度を低く抑えた除湿装置を提供することができる。
[0258] (3C)また、本願の第 31の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)または(3B )に記載した効果に加えて、放熱器から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 31 01外に放出する構成としていることによって、放熱器 3103で放出する熱量の内、放 湿部 3121に必要な熱量以外の余熱が第 2吹出口 3002から放出されるので、第 1吹 出口 3001から吹出す空気は前記余熱による温度上昇を抑えることとなり、第 1吹出 口 3001からの吹出し温度を低く抑えた除湿装置を提供することができる。
[0259] (3D)また、本願の第 32の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)また は(3C)に記載した効果に加えて、吸放湿手段 3119から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 3101外に放出する構成としていることによって、吸放湿手段 3119の 吸湿部 3120で吸湿する際に発生する熱を第 2吹出口 3002から放出するので、第 1 吹出口 3001から吹出す空気は前記熱による温度上昇を抑えることとなり、第 1吹出 口 3001からの吹出し温度を低く抑えた除湿装置を提供することができる。
[0260] (3E)また、本願の第 33の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)または(3D)に記載した効果に加えて、第 1吹出口 3001からの吹出し温度力 第 2吹出口 3002からの吹出し温度より低温となる構成としていることにより、第 1吹出口 3001からの吹出し温度と第 2吹出口 3002からの吹出し温度に温度差が生じ、しか も第 1吹出口 3001からの吹出し温度がより低温であるので、第 1吹出口 3001からの 吹出し風に冷風感を持たせることができ、快適に感じる除湿装置を提供することがで きる。
[0261] (3F)また、本願の第 34の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)、(3D)または(3E)に記載した効果に加えて、第 1吹出口 3001から吹出す空気 が、除湿対象空気 3116より低温となるよう構成としていることにより、第 1吹出口 300 1からの吹出し温度と除湿対象空気 3116の温度に温度差が生じ、しかも第 1吹出口
3001からの吹出し温度がより低温であるので、第 1吹出口 3001からの吹出し風にさ らに冷風感を持たせることができ、快適に感じる除湿装置を提供することができる。
[0262] (3G)また、本願の第 35の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、 (3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)または(3F)に記載した効果に加えて、第 1吹出口 3001から吹出 す空気流量が第 2吹出口 3002から吹出す空気流量より多くなる構成としていること により、第 1吹出口 3001からの風量と第 2吹出口 3002からの風量とに風量差が生じ 、し力、も第 1吹出口 3001からの風量を多くなるので、第 1吹出口 3001からの吹出し 風に風速感をもたせた除湿装置を提供することができる。
[0263] (3H)また、本願の第 36の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3A)、 (3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)または(3F)に記載した効果に加えて、第 2吹出口 3002から吹出 す空気流量が、第 1吹出口 3001から吹出す空気流量より多くなる構成としていること により、本体 3101内で発生する余熱がより多く本体 3101外に放出されることになる ので、第 1吹出口 3001から吹出す空気は、より本体内で発生する余熱の影響を受け に《なり、より第 1吹出口 3001からの吹出し温度を低く抑えた除湿装置を提供する こと力 Sできる。
[0264] (3J)また、本願の第 37の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、 (3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)、(3F)、 (3G)または(3H)に記載した効果に加えて、第 1吹出口 3 001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気が混合可能な構成とし、混 合または分離を切り替える切替手段 3006を備えていることにより、第 1吹出口 3001 力 吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混合するか分離するかを切替 可能となり、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気が 混合し温度が高く湿度の低い空気を得るモードと、温度上昇が少ない空気と、余熱を 含む空気を分離するモードを選択可能となり、使い勝手の良い除湿装置を提供する こと力 Sできる。
[0265] (3K)また、本願の第 38の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3J)に記載した 効果に加えて、切替手段 3006は手動で切り替え可能な構造とすることにより、利用 者が好みに応じて、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す 空気を混合するか分離するかを切替えることができるようになるので、第 1吹出口 300
1から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気が混合し温度が高く湿度の低 い空気を得るモードと、温度上昇が少ない空気と、余熱を含む空気を分離するモード の選択を利用者が自由に切替え可能となり、使い勝手の良い除湿装置を提供するこ とができる。
[0266] (3L)また、本願の第 39の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3J)に記載した 効果に加えて、切替手段 3006は、除湿対象空間 3004の温度と湿度の両方または どちらか一方の値により自動で切り替わる構造としていることにより、除湿対象空間 3 004の温度および湿度から最適な運転モードを判断し、 自動で第 1吹出口 3001から 吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混合するか分離するかを切替える ことができるようになるので、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から 吹出す空気が混合し温度が高く湿度の低い空気を得るモードと、温度上昇が少ない 空気と、余熱を含む空気を分離するモードの選択に関して、つねに快適なモードで の運転が可能な除湿装置を提供することができる。
[0267] (3M)また、本願の第 40の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、 (3B)、 ( 3C)、(3D)、(3E)、(3F)、 (3G)、(3H)、(3J)、(3K)または(3L)に記載した効果 に加えて、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給する構 成とすることにより、本体 3101内部で発生した余熱を非除湿対象空間 3013に放出 することになるので、第 1吹出口 3001からの吹出し温度を低く抑えられた空気のみを 除湿対象空間 3004に供給することができるので除湿対象空間 3004の温度上昇を 抑えることができる除湿装置を提供することができる。
[0268] (3N)また、本願の第 41の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)、(3F)、(3G)、(3H)、(3J)、(3K)、 (3L)または(3M)に記載し た効果に加えて、第 2吹出口 3002から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入 れる構成とすることにより、安定した温度の除湿対象空間 3004の空気を余熱を放出 するために使用できることになるので、余熱の放出効率が良くなり、第 1吹出口 3001 力 吹出す空気は余熱の影響を受けにくくなり、吹出し温度を低く抑えた除湿装置を 提供すること力 Sできる。
[0269] (3P)また、本願の第 42の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3A)、 (3B)、 (3
C)、(3D)、(3E)、(3F)、(3G)、(3H)、(3J)、(3K)、 (3L)または(3M)に記載し た効果に加えて、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り 入れる構成とすることにより、第 2吹出口 3002からの吹出し空気を除湿対象空間 30 04に吹出す場合には、非除湿対象空間 3013からの空気を除湿対象空間 3004に 取り入れることになるので、除湿と同時に換気もできる除湿装置を提供することができ 、また、第 2吹出口 3002からの吹出し空気を非除湿対象空間 3013に吹出す場合に は、除湿対象空間 3004の空気を使用せずに本体 3101内部の余熱を放出できるこ とになるので、除湿対象空間 3004への除湿対象空間 3004以外からの空気の流入 を無くすことができ、空気の授受による熱ロスをなくした除湿装置を提供することがで きる。
[0270] (3Q)また、本願の第 43の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)、(3F)、(3G)、(3H)、(3J)、(3K)、 (3L)、 (3M)、 (3N)または ( 3P)に記載した効果に加えて、第 1吹出口 3001から吹出す空気を除湿対象空間 30 04から取り入れる構成とすることにより、安定した温度の除湿対象空間 3004の空気 を除湿対象空気 3116として使用できることになるので、非除湿対象空間 3013の温 度の影響を受けることなぐ除湿を行うことができ、また、第 1吹出口 3001から温度を 抑えた吹出し空気を吹出すことのできる除湿装置を提供することができる。
[0271] (3R)また、本願の第 44の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)、(3F)、(3G)、(3H)、(3J)、 (3K)、 (3L)、 (3M)、 (3N)または ( 3P)に記載した効果に加えて、第 1吹出口 3001から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り入れる構成とすることにより、非除湿対象空間 3013からの空気を除湿 対象空気 3116とし除湿した後、除湿対象空間 3004に取り入れることになるので、除 湿と同時に換気もできる除湿装置を提供することができる。
[0272] (3S)また、本願の第 45の発明に力かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)、(3F)、(3G)、(3H)、(3J)、(3K)、 (3L)、 (3M)、(3N)、 (3P) 、(3Q)または(3R)に記載した効果に加えて、冷媒 3117が放熱器 3103において超 臨界圧力にて放熱を行う構成とすることによって、放熱器 3103において除湿対象空 気 3116を更に高温に加熱し、放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3116と吸湿
部 3120に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度差を拡大することができる。 これにより吸放湿手段 3119の吸放湿量を増加して更に効率の良い除湿を行うことが できる。
[0273] (3T)また、本願の第 46の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3S)に記載した 効果に加えて、冷媒 3117として二酸化炭素を用いる構成とすることによって、放熱 器 3103において除湿対象空気 3116を更に高温に加熱し、放湿部 3121に供給さ れる除湿対象空気 3116と吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3116との相対 湿度差を拡大することができる。これにより吸放湿手段 3119の吸放湿量を増加して 更に効率の良い除湿を行うことができる。
[0274] (3U)また、本願の第 47の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(3A)、(3B)、 (3 C)、(3D)、(3E)、(3F)、(3G)、(3H)、(3J)、(3K)、 (3L)、 (3M)、(3N)、 (3P) 、(3Q)、 (3R)、(3S)または(3T)に記載した効果にカ卩えて、吸放湿手段 3119を、 ハニカムローター 3108に担持された吸着剤 3107が、吸湿部 3120において除湿対 象空気 3116から水分を吸着するとともに放湿部 3121において除湿対象空気 3116 へ水分を脱着するようにハニカムローター 3108を配し、ハニカムローター 3108の回 転により、吸湿部 3120における水分吸着と放湿部 3121における水分脱着を繰り返 すように構成することによって、ハニカムローター 3108の回転という簡単な操作で、 吸湿部 3120における吸着剤 3107の水分吸着と、放湿部 3121における吸着剤 310 7の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を安価に構成することができる
[0275] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、従来の 例と同一の構成要素については同一の符号を用レ、、詳細な説明は省略する。
[0276] (実施の形態 9)
図 31は、本発明の実施の形態 9にかかる除湿装置の概略構成を示した図である。 図 31に示すように、除湿装置の本体 3101内に、圧縮機 3102、放熱器 3103、膨張 機構 3104、吸熱器 3105を配管接続した冷媒回路 3106と、供給空気から吸湿する 吸湿部 3120および供給空気に対して放湿する放湿部 3121を有する吸放湿手段 3 119を設け、冷媒回路 3106内に冷媒 3117を充填している。また、本体 3101には吸
込口 3112と第 1吹出口 3001および第 2吹出口 3002を開口し、送風ファン 3003の 運転によって、除湿対象空間 3004から除湿対象空気 3116と放熱対象空気 3005を 吸込口 3112より本体 3101内に供給する構成としている。そして、本体 3101内に供 給された除湿対象空気 3116が、放熱器 3103、放湿部 3121、吸熱器 3105、吸湿 部 3120に順に供給されて第 1吹出口 3001より本体 3101外部に流出し、また、放熱 対象空気 3005が放熱器 3103および吸湿部 3120に供給されて、第 2吹出口 3002 より本体 3101外部に流出するように風路を形成している。さらに、第 2吹出口 3002 には切替手段 3006を設け、第 1吹出口 3001から流出する空気と第 2吹出口 3002 力 流出する空気の混合または分離の切替えを可能にしている。そして、圧縮機 31 02により冷媒 3117を圧縮することによって、冷媒 3117が、放熱器 3103、膨張機構 3104、吸熱器 3105の順に冷媒回路 3106内を循環し、放熱器 3103に供給される 除湿対象空気 3116および放熱対象空気 3005に対して放熱するとともに吸熱器 31 05に供給される除湿対象空気 3116から吸熱することによってヒートポンプ 3118を 作動させる構成となっている。ここで、放熱器 3103は冷凍サイクルにおける、いわゆ る凝縮器であり、吸熱器 3105は、いわゆる蒸発器である。
図 32は、吸放湿手段 3119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 3119は、吸 着剤 3107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 3108を備 えており、このハニカムローター 3108を回動自在に回転軸 3007で支持している。そ して、ハニカムローター 3108の外周にギア 3008を形成し、このギア 3008と回転駆 動する駆動モーター 3009の歯車部 3010にベルト 3011を卷装している。また、吸湿 部 3120に供給される除湿対象空気 3116と放湿部 3121に供給される除湿対象空 気 3116の相互流通を抑制するように風路を仕切っており、駆動モーター 3009を駆 動するとベルト 3011を介してギア 3008に駆動力が伝達してハニカムローター 3108 が回転することになる。このハニカムローター 3108の回転によって吸着剤 3107は、 吸湿部 3120における除湿対象空気 3116との接触と放湿部 3121における除湿対 象空気 3116との接触を繰り返すことになる。この吸着剤 3107は、晒される空気の相 対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量 が減少する特性を有してレ、るので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返
せば、各々の相対湿度における吸着剤 3107の保持可能な水分量の差に応じて水 分の吸脱着が行われることになる。ここで、吸湿部 3120で吸着剤 3107と接触する除 湿対象空気 3116は、吸熱器 3105において冷媒 3117の吸熱により冷却された高い 相対湿度の空気であり、放湿部 3121で吸着剤 3107と接触する除湿対象空気 311 6は、放熱器 3103において冷媒 3117の放熱により加熱された低い相対湿度の空気 であるので、この相対湿度の差によって、吸着剤 3107の吸脱着作用が為されて吸 放湿手段 3119が作動することになるのである。次に除湿装置の動作を説明する。
[0278] 図 33は、図 31に示した除湿装置の冷媒 3117の状態変化を示すモリエル線図(圧 力一ェンタルピ線図)である。図 33に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 3106内を循環する冷媒 3117の状態変化を示しており、冷媒 31 17は圧縮機 3102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aか ら点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 3103において供給される除湿対象空気 3116お よび放熱対象空気 3005に対して放熱することによりェンタルビが減少して点 Bから 点 Cの状態となる。次に膨張機構 3104において膨張して減圧することにより圧力が 低下して点 Cから点 Dの状態変化を行い、吸熱器 3105において供給される除湿対 象空気 3116から吸熱することによりェンタルビが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る 。このような冷媒 3117の状態変化により、吸熱器 3105において吸熱し、放熱器 310 3において放熱するヒートポンプ 3118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に 冷媒 3117の循環量を乗じた値が放熱器 3103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)の ェンタルピ差に冷媒 3117の循環量を乗じた値が吸熱器 3105における吸熱量となり 、放熱量と吸熱量の差、即ち点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 3117の循環量を乗じ た値が圧縮機 3102の圧縮仕事量になる。
[0279] 図 34は、図 31に示した除湿装置における除湿対象空気 3116の状態変化を示す 湿り空気線図である。図 34に示した湿り空気線図において、まず、点 aの状態の除湿 対象空気 3116が放熱器 3103に供給され、冷媒 3117の放熱により加熱されて点 b の状態となる。点 bの状態となった除湿対象空気 3116は、次に放湿部 3121に供給 されてハニカムローター 3108に担持された吸着剤 3107が保有している水分を脱着 することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して点 cの状態となる。
点 cの状態となった除湿対象空気 31 16は、吸熱器 3105に供給され、冷媒 3117の 吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 dの飽和状態となる。この時に飽和した水 分は凝縮水としてタンク 3122に回収される。点 dの飽和状態となった除湿対象空気 3 116は、吸湿部 3120に供給され、吸着剤 3107に水分を吸着されることによって除 湿されて湿度が低下するとともに温度が上昇し、点 eの状態の乾燥空気となって装置 外部に排出される。以上の除湿対象空気 3116の状態変化において、吸熱器 3105 において回収される凝縮水の量は、点 cと点 dの絶対湿度差に除湿対象空気 3116 の重量換算風量を乗じた値となり、放湿部 3121における放湿量は、点 cと点 bの絶対 湿度差に除湿対象空気 3116の重量換算風量を乗じた値となる。また、吸湿部 3120 における吸湿量は、除湿対象空気 3116の重量換算風量に点 dと点 eの絶対湿度差 を乗じた値となる。
以上の動作において、理想状態では、放湿部 3121の出口空気状態を示す点 cは 、吸湿部 3120の入口空気状態を示す点 dと同一の相対湿度である点 c'に近づき、 吸湿部 3120の出口空気状態を示す点 eは、放湿部 3121の入口空気状態を示す点 bと同一の相対湿度である点 e'に近づく。したがって点 dの相対湿度を上昇させ、点 b の相対湿度を低下させること、即ち、点 dで示した吸湿部 3120への供給空気と点 で 示した放湿部 3121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高め ることになり、結果的に除湿効率が向上することになるのである。また、除湿対象空気 3116の重量換算風量に点 aと点 bのェンタルピ差を乗じた値が放熱器 3103におけ る放熱量、点 cと点 dのェンタルピ差に除湿対象空気 3116の重量換算風量を乗じた 値が吸熱器 3105における吸熱量となり、この放熱器 3103における放熱量および吸 熱器 3105における吸熱量は、図 32の冷媒 3117の状態変化から得られる放熱量お よび吸熱量と等しくなる。従って、放熱器 3103において除湿対象空気 3116のみで は不足する冷媒 3117の放熱分を放熱対象空気 3005が補うことによって点 dを飽和 空気線上でさらに低い温度まで下げることができ、点 eの温度も下げることができる。 すなわち放熱器 3103が放熱する熱のうち、放湿部 3120の水分放出に使われる熱 以外の熱は余熱となる。また、吸湿部 3120に放熱対象空気 3005を流入させること により吸湿部 3120における水分吸着量を増加させることができるので、放湿部 3121
ではより多くの水分を放出できるようになる。一方、吸湿部 3120に流入する放熱対象 空気 3005は水分を吸湿部 3120に吸着される際に吸着熱を与えられる。この吸着熱 も余熱となる。 (つまり除湿対象空気 3116の除湿に必要のない熱や除湿によって発 生した熱がすべて余熱となる。)これら放熱器 3103および吸湿部 3120において余 熱を与えられた放熱対象空気 3005は、第 2吹出口 3002から吹出す構造としている ので、第 1吹出口力 吹出す空気にその熱の影響を及ぼすことがなレ、。このように、 本体 3101外に吹出す風路と、本体 3101で発生する余熱を本体 3101外に放出す る風路とを分離する分離手段 3012として第 1吹出口 3001および第 2吹出口 3002を 設けることにより実現している。すなわち、放熱器 3103からの余熱および吸放湿手 段 3119からの余熱を第 2吹出口 3002から吹出すことにより温度を下げた風を第 1吹 出口 3001から分離して吹出すことができる。このように構成することにより、第 1吹出 口 3001から吹出す風は第 2吹出口 3002から吹出す風よりも温度を低く抑えることが でき、また点 aの状態の除湿対象空気 3116よりも低い温度で第 1吹出口より空気を 吹出すことができる。
[0281] また、このように余熱を吹出す第 2吹出口 3002と温度を低く抑えた空気を吹出す第 1吹出口 3001を分けることにより、利用者がスポット的に冷風感がほしい時には、第 1 吹出口 3001からの空気を供給することによりこれが可能となる。しかも第 1吹出口 30 01から吹出す空気は除湿もなされているので、さらに清涼感を味わうことができる。
[0282] また、第 1吹出口 3001に設置されている送風ファン 3003および第 2吹出口 3002 に配置されている送風ファン 3003の出力を調整、もしくは各風路内の圧力損失を調 整することにより、第 1吹出口 3001から吹出す空気を第 2吹出口 3002から吹出す空 気より多く吹出す構成とした場合、利用者は比較的温度の低い第 1吹出口 3001から の空気を多く得ることができるので、体感的に冷風感を得やすくなる。
[0283] また、第 1吹出口 3001に設置されてレ、る送風ファン 3003および第 2吹出口 3002 に配置されている送風ファン 3003の出力を調整、もしくは各風路内の圧力損失を調 整することにより、第 2吹出口 3002から吹出す空気を第 1吹出口 3001から吹出す空 気より多く吹出す構成とした場合、放熱対象空気 3005を増加させることができるので 、本体内で余熱を効率的に第 2吹出口 3002から放出し、図 34中の点 dを飽和空気
線上でさらに下げることとなり、第 1吹出口 3001からの流出空気をさらに低温にする ことができる。利用者はさらに温度の低い第 1吹出口 3001からの空気を得ることがで きるので、冷風感を得やすくなる。
[0284] また、上記、第 1吹出口 3001から流出する空気と第 2吹出口 3002から流出する空 気を混合して吹出すモードと分離して吹出すモードを切り替え可能な切替手段 300 6を設けているので、温度が高く除湿された空気が必要な場合、例えば衣類乾燥時、 などには切替手段 3006を操作するだけで、必要な空気を供給することができる。切 替手段 3006は第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気 の混合と分離を切り替えられれば良ぐ例えばダンパー構造をなし、風路を遮蔽また は開放することにより空気の混合と分離を切り替え可能な構造をしている。
[0285] 切替手段 3006を手動で切り替え可能な構造とした場合には、利用者は好きなとき に第 1吹出口 3001から冷風を得るために、切替手段 3006を操作することができ、使 レ、勝手のよい除湿装置とすることができる。
[0286] 切替手段 3006を除湿対象空間 3004の温度、湿度の一方もしくは両方の値により 自動で切替可能とすることもできる。この場合、除湿対象空気 3116の吸込口 3112 の近傍に除湿対象空間 3004の温度を検出する温度検出手段(図示せず、サーミス ター等の温度センサ等)および除湿対象空間 3004の湿度を検出する湿度検出手段 (図示せず、高分子湿度センサ等の湿度センサ)を配置し、これらの検出手段の検出 値により切替手段 3006の第 1吹出口 3001力らの空気と第 2吹出口 3002力らの空 気の分離と混合を切り替える動作を制御する構造となっている。これにより、例えば、 除湿対象空間 3004の温度が高い場合 (夏場など)では切替手段 3006を分離する 方向に動作させ、第 1吹出口 3001からの冷風を得られるようにし、除湿対象空間 30 04の温度が低レ、場合 (冬場など)や湿度が高レ、場合 (衣類乾燥など)では、切替手 段 3006を混合する方向に動作させ、温度が高く除湿された吹出し空気を得られるよ うにしている。このように自動で判断して切替手段 3006を動作できるので、使い勝手 のよい除湿装置とすることができる。さらに、上記の手動切替と自動切換えを併用す るように構成してもよく、この場合、利用者によって手動と自動を選択可能とし、よりき めこまやかな制御が可能となり、使い勝手のよい除湿装置とすることができる。
[0287] また、除湿対象空間 3004から除湿対象空気 3116を本体 3101内部に取り入れ、 第 1吹出口 3001および第 2吹出口 3002から流出する空気を除湿対象空間 3004に 戻す構成としている。これにより除湿対象空気 3004は吸込口 3112から流入し、第 1 吹出口 3001から流出するまでに温度を下げて流出するので、除湿対象空間 3004 の温度より低い温度で吹出すことができる。また、除湿対象空間 3004は室内である ことが多く室外に比べると比較的温度が安定している。それゆえ除湿対象空間 3004 の空気を除湿対象空気 3116として利用することにより第 1吹出口 3001から吹出す 空気も安定的に低温の空気を供給できる。さらに上述のように安定した温度の除湿 対象空間 3004の空気を放熱対象空気 3005として利用することにより、本体 3101内 の余熱 (放熱器 3103、吸放湿手段 3119等から放熱)を効率よく放熱対象空気 300 5に与えることができ、第 1吹出口 3001から吹出す空気に余熱があたえる影響を少 なくすることができる。
[0288] 図 35は本実施形態の冷媒回路に充填する冷媒として二酸化炭素を用いた場合の 冷媒 3117の状態変化を示すモリエル線図(圧力—ェンタルピ線図)である。図 35に 示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサイクルは、冷媒回路 3106内を循環す る冷媒 3117としての二酸化炭素の状態変化を示している。二酸化炭素冷媒は、圧 縮機 3102において臨界圧力よりも高い超臨界圧力まで圧縮されて点 Aから点 Bの 状態変化を行い、次に、放熱器 3103において供給される除湿対象空気 3116に対 して放熱するが、超臨界状態であるため放熱しても凝縮せずに温度が下がって点 B 力 点 Cの状態となる。そして膨張機構 3104において膨張して減圧することにより圧 力が低下して点 Cから点 Dの状態変化を行い、吸熱器 3105において供給される除 湿対象空気 3116から吸熱することによりェンタルピが増加して点 Dから点 Aの状態 に戻る。二酸化炭素に例示される超臨界圧力で放熱する冷媒をヒートポンプ 3118の 作動流体として用いた場合は、圧縮後の放熱器 3103における温度が高温となるの が特徴である。このため、放熱器 3103において加熱される除湿対象空気 3116の温 度も高くなり、より低い相対湿度の状態で放湿部 3121に供給されるので、吸湿部 31 20に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度の差が拡大することになる。この 相対湿度の差の拡大によって吸放湿手段 3119の吸放湿量が増加し、除湿効率が
更に向上することになるのである。
[0289] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0290] 除湿対象空気 3116を、放熱器 3103においてヒートポンプ 3118の放熱により加熱 し、次に放湿部 3121において吸放湿手段 3119の放湿により加湿し、次に吸熱器 3 105におレ、てヒートポンプ 3118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 3120において吸 放湿手段 3119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 3120に供給される除湿 対象空気 3116と放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3116との相対湿度差を 拡大し、循環経路 6111を設けない単純な構成で吸放湿手段 3119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに、本体 3101外に吹出す第 1吹出口 3001と、本体 3101内 で発生する余熱を本体 3101外に放出する第 2吹出口 3002を設ける構造とすること によって、本体 3101内部で発生した余熱が第 2吹出口 3002から放出されるので、 第 1吹出口 3001から吹出す空気は余熱の影響を受けに《なり、吹出し温度を低く 抑えた除湿装置を提供することができる。
[0291] また、放熱器 3103から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 3101外に放出 する構成としていることによって、放熱器 3103で放出する熱量の内、放湿部 3120に 必要な熱量以外の余熱が第 2吹出口 3002から放出されるので、第 1吹出口 3001か ら吹出す空気は前記余熱の影響を受けに《なり、第 1吹出口 3001からの吹出し温 度を低く抑えた除湿装置を提供することができる。
[0292] また、吸放湿手段 3119から発生する余熱を第 2吹出口 3002から本体 3101外に 放出する構成としていることによって、吸放湿手段 3119の吸湿部 3120で吸湿する 際に発生する熱を第 2吹出口 3002から放出するので、第 1吹出口 3001から吹出す 空気は前記熱の影響を受けに《なり、第 1吹出口 3001からの吹出し温度を低く抑 えた除湿装置を提供することができる。
[0293] また、第 1吹出口 3001からの吹出し温度力 第 2吹出口 3002からの吹出し温度よ り低温となる構成としていることにより、第 1吹出口 3001からの吹出し温度と第 2吹出 口 3002からの吹出し温度に温度差が生じ、し力 第 1吹出口 3001からの吹出し温 度がより低温であるので、第 1吹出口 3001からの吹出し風に冷風感を持たせること
力 Sでき、快適に感じる除湿装置を提供することができる。
[0294] また、第 1吹出口 3001から吹出す空気力 除湿対象空気 3116より低温となるよう 構成としていることにより、第 1吹出口 3001からの吹出し温度と除湿対象空気 3116 の温度に温度差が生じ、し力、も第 1吹出口 3001からの吹出し温度がより低温である ので、第 1吹出口 3001からの吹出し風にさらに冷風感を持たせることができ、快適に 感じる除湿装置を提供することができる。
[0295] また、第 1吹出口 3001から吹出す空気流量が第 2吹出口 3002から吹出す空気流 量より多くなる構成とした場合には、第 1吹出口 3001からの風量と第 2吹出口 3002 力 の風量とに風量差が生じ、し力、も第 1吹出口 3001からの風量が多くなるので、第 1吹出口 3001からの吹出し風に風速感をもたせた除湿装置を提供することができる
[0296] また、第 2吹出口 3002から吹出す空気流量力 第 1吹出口 3001から吹出す空気 流量より多くなる構成とした場合には、本体 3101内で発生する余熱がより多く本体 3 101外に放出されることになるので、第 1吹出口 3001から吹出す空気は、より本体 3 101内で発生する余熱の影響を受けに《なり、より第 1吹出口 3001からの吹出し温 度を低く抑えた除湿装置を提供することができる。
[0297] また、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気が混合 可能な構成とし、混合または分離を切り替える切替手段 3006を備えていることにより 、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混合するか 分離するかを切替可能となり、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002 力 吹出す空気が混合し温度が高く湿度の低い空気を得るモードと、温度上昇が少 ない空気と、余熱を含む空気を分離するモードを選択可能となり、使い勝手の良い 除湿装置を提供することができる。
[0298] また、切替手段 3006は手動で切り替え可能な構造とすることにより、利用者が好み に応じて、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混 合するか分離するかを切替えることができるようになるので、第 1吹出口 3001から吹 出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気が混合し温度が高く湿度の低い空気を 得るモードと、温度上昇が少ない空気と、余熱を含む空気を分離するモードの選択を
利用者が自由に切替え可能となり、使い勝手の良い除湿装置を提供することができ る。
[0299] また、切替手段 3006は、除湿対象空間 3004の温度と湿度の両方またはどちらか 一方の値により自動で切り替わる構造としていることにより、除湿対象空間 3004の温 度および湿度から最適な運転モードを判断し、 自動で第 1吹出口 3001から吹出す 空気と第 2吹出口 3002から吹出す空気を混合するか分離するかを切替えることがで きるようになるので、第 1吹出口 3001から吹出す空気と第 2吹出口 3002から吹出す 空気が混合し温度が高く湿度の低レ、空気を得るモードと、温度上昇が少なレ、空気と 、余熱を含む空気を分離するモードの選択に関して、つねに快適なモードでの運転 が可能な除湿装置を提供することができる。
[0300] また、第 2吹出口 3002から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入れる構成 とした場合には、安定した温度の除湿対象空間 3004の空気を余熱を放出するため に使用できることになるので、余熱の放出効率が良くなり、第 1吹出口 3001から吹出 す空気は余熱の影響を受けにくくなり、吹出し温度を低く抑えた除湿装置を提供する こと力 Sできる。
[0301] また、第 1吹出口 3001から吹出す空気を除湿対象空間 3004から取り入れる構成 とした場合には、安定した温度の除湿対象空間 3004の空気を除湿対象空気として 使用できることになるので、非除湿対象空間 3013の温度の影響を受けることなぐ除 湿を行うことができ、また、第 1吹出口 3001から温度を抑えた吹出し空気を吹出すこ とのできる除湿装置を提供することができる。
[0302] また、冷媒 3117が放熱器 3103において超臨界圧力にて放熱を行う構成とするこ とによって、放熱器 3103において除湿対象空気 3116を更に高温に加熱し、放湿部 3121に供給される除湿対象空気 3116と吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3 116との相対湿度差を拡大することができる。これにより吸放湿手段 3119の吸放湿 量を増加して更に効率の良い除湿を行うことができる。
[0303] また、放熱器 3103において除湿対象空気 3116を更に高温に加熱し、放湿部 312 1に供給される除湿対象空気 3116と吸湿部 3120に供給される除湿対象空気 3116 との相対湿度差を拡大することができる。これにより吸放湿手段 3119の吸放湿量を
増加して更に効率の良い除湿を行うことができる。
[0304] また、吸放湿手段 3119を、ハニカムローター 3108に担持された吸着剤 3107が、 吸湿部 3120において除湿対象空気 3116から水分を吸着するとともに放湿部 3121 において除湿対象空気 3116へ水分を脱着するようにハニカムローター 3108を配し 、ハニカムローター 3108の回転により、吸湿部 3120における水分吸着と放湿部 31 21における水分脱着を繰り返すように構成することによって、ハニカムローター 3108 の回転という簡単な操作で、吸湿部 3120における吸着剤 3107の水分吸着と、放湿 部 3121における吸着剤 3107の水分脱着を容易に繰り返すことができ、除湿装置を 安価に構成することができる。
[0305] 図 36は、本実施形態において放熱対象空気 3005を非除湿対象空間 3013から取 り入れ、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給する場合 の除湿装置について概略構成を示した図である。図 36に示すように非除湿対象空 間 3013から取り入れ、放熱器 3103および吸放湿手段 3119の余熱を与えられた放 熱対象空気 3005は、第 2吹出口 3002から再び非除湿対象空間 3013に吹出される 。これにより、本体 3101内で発生する余熱はすべて非除湿対象空間 3013の空気に より処理されるため、除湿対象空気 3116に余熱の影響を及ぼすことがなレ、。一方、 除湿対象空間 3004から本体 3101内に取り入れた除湿対象空気 3116は放熱器 31 03、放湿部 3121、吸熱器 3105、吸湿部 3120を経て温度および絶対湿度を下げら れて第 1吹出口 3001から除湿対象空間 3004に戻される。このように構成することに より、第 1吹出口 3001からの冷風のみを除湿対象空間 3004で循環することができる ので、除湿対象空間 3004を冷却しながら、し力も除湿できる空調機として除湿装置 を構成することができる。さらに除湿対象空間 3004と非除湿対象空間 3013の間で 空気の授受がなぐ熱ロスの少ない除湿装置とすることができる。また、図示していな レ、が、第 2吹出口 3002から吹出す空気を除湿対象空間 3004に供給した場合、非 除湿対象空間 3013の空気を除湿対象空間 3004に取り入れることが可能となり、換 気のできる空調機として除湿装置を構成することができる。
[0306] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0307] 第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給する構成とするこ とにより、本体 3101内部で発生した余熱を非除湿対象空間 3013に放出することに なるので、第 1吹出口 3001からの吹出し温度を低く抑えられた空気のみを除湿対象 空間 3004に供給することができるので除湿対象空間 3004の温度上昇を抑えること ができる除湿装置を提供することができる。
[0308] また、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り入れる構 成とすることにより、第 2吹出口 3002からの吹出し空気を除湿対象空間 3004に吹出 す場合には、非除湿対象空間 3013からの空気を除湿対象空間 3004に取り入れる ことになるので、除湿と同時に換気もできる除湿装置を提供することができ、また、第 2吹出口 3002からの吹出し空気を非除湿対象空間 3013に吹出す場合には、除湿 対象空間 3004の空気を使用せずに本体 3101内部の余熱を放出できることになる ので、除湿対象空間 3004への除湿対象空間 3004以外からの空気の流入を無くす ことができる除湿装置を提供することができる。
[0309] 図 37は、本実施形態において放熱対象空気 3005を除湿対象空間 3004から取り 入れ、第 2吹出口 3002から吹出す空気を非除湿対象空間 3013に供給し、除湿対 象空気 3016を非除湿対象空間 3013から取り入れ、第 1吹出口 3001から吹出す空 気を除湿対象空間 3004に供給する場合の除湿装置について概略構成を示した図 である。図 37に示すように除湿対象空間 3004から取り入れ、放熱器 3103および吸 放湿手段 3119からの余熱を与えられた放熱対象空気 3005は第 2吹出口 3002から 非除湿対象空間 3013に供給される。一方、非除湿対象空間 3013から本体 3101 内に取り入れられた除湿対象空気 3116は放熱器 3103、放湿部 3121、吸熱器 310 5、吸湿部 3120を経て温度を下げられるとともに絶対湿度を低下された空気が第 1 吹出口 3001から除湿対象空間 3004に供給される。これにより、除湿対象空間 300 4と非除湿対象空間 3013の空気を交換しながら除湿対象空気 3116を除湿、冷却で きるので、換気と冷房と除湿のできる空調機として除湿装置を構成することができる。 また、比較的温度の安定している除湿対象空間 3004の空気を放熱対象空気 3005 として利用できるので、本体 3101内の余熱の放出を効率よく行えるので、第 1吹出 口 3001から吹出す空気に本体 3101内の余熱の影響を及ぼすことがなレ、。よって、
さらに温度を低く押えた空気を第 1吹出口 3001から除湿対象空間 3004に供給する こと力 Sできる。
[0310] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0311] 第 1吹出口 3001から吹出す空気を非除湿対象空間 3013から取り入れる構成とす ることにより、非除湿対象空間 3013からの空気を除湿対象空気 3016とし除湿した後 、除湿対象空間 3004に取り入れることになるので、除湿と同時に換気もできる除湿 装置を提供することができる。
[0312] このように、本発明によれば、第 1吹出口 3001から温度を低く抑えた空気を吹出し 、利用者が供給空気を温度が低く除湿のされた空気か温度が高く除湿された空気か を任意に選択できる除湿装置を提供し、また、循環経路 6111のない単純な構成で、 効率の良い除湿が行える除湿装置を提供することができる。
[0313] なお、本実施形態のハニカムローター 3108に担持する吸着剤 3107としては、吸 湿性があってハニカムローター 3108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 3107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 3107の 2種類以上を組み合わせて用いても良い。
[0314] また、本実施形態の冷媒回路 3106に充填する冷媒 3117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0315] また、切替手段は第 1吹出口 3001に配置されていてもよぐ作用効果に差異はな レ、。
[0316] また、本実施の形態では第 1吹出口 3001および第 2吹出口 3002はそれぞれ 1個 ずつ設けているが、複数個設けることもでき、作用効果に差異はない。
[0317] また、吸湿部 3120からの余熱、放熱器 3103からの余熱に関して説明してきたが、 その他の、送風ファン 3003のモーター(図示せず)、圧縮機 3102、電装基盤(図示 せず)などからの排熱も第 2吹出口 3002から放出する構成としてもよぐ作用効果に
差異はない。
[0318] 次に、本発明の除湿装置について、実施の形態 10から実施の形態 13と共に以下 に説明する。
[0319] 上述の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させることにより除湿するようにしている。 したがって循環空気 8110を放熱器 8103、放湿部 8121、吸熱器 8105に循環させ る循環経路 8111を密閉性よく本体 8101内に形成する必要があり、装置構成が複雑 化するという問題点があった。そして循環経路 8111の密閉度が低い場合には、除湿 対象空気 8116と循環空気 8110との湿度移行が発生して除湿効率が低下するとレ、 う問題点がある。
[0320] 本発明は上記課題を解決するものであり、循環経路 8111のない単純な構成で、効 率の良い除湿が行えるものであり、さらにヒートポンプ 8118の動作サイクルを適正な 範囲に制御でき、また、除湿対象空間を所望の温湿度に制御できる除湿装置を提供 する。
[0321] 本発明が講じた第 48の課題解決手段は、冷媒 4117を圧縮する圧縮機 4102と前 記冷媒 4117が供給空気に対して放熱する放熱器 4103と前記冷媒 4117が膨張す る膨張機構 4104と前記冷媒 4117が供給空気から吸熱する吸熱器 4105とを有する ヒートポンプ 4118と、供給空気から吸湿する吸湿部 4120および供給空気に放湿す る放湿部 4121を有する吸放湿手段 4119とを備え、除湿対象空気 4116を前記放熱 器 4103、前記放湿部 4121、前記吸熱器 4105、前記吸湿部 4120の順に供給する 除湿装置であって、加熱対象空気 4004を前記放熱器 4103に供給する構成としたも のである。
[0322] この手段では、放熱器 4103において除湿対象空気 4116のみでは不足する冷媒 4117の放熱分を加熱対象空気 4004が補うことにより、除湿対象空気 4116の風量 を放湿部 4121における放湿、吸熱器 4105における冷却、吸湿部 4120における吸 湿の過程における最適な値に設定することができる。
[0323] 上記した目的を達成するために、本発明が講じた第 49の課題解決手段は、上記第 48の課題解決手段において、冷媒 4117を圧縮する圧縮機 4102と前記冷媒 4117 が供給空気に対して放熱する放熱器 4103と前記冷媒 4117が膨張する膨張機構 4 104と前記冷媒 4117が供給空気から吸熱する吸熱器 4105とを有するヒートポンプ 4 118と、供給空気から吸湿する吸湿部 4120および供給空気に放湿する放湿部 412 1を有する吸放湿手段 4119とを備え、除湿対象空気 4116を前記放熱器 4103、前 記放湿部 4121、前記吸熱器 4105、前記吸湿部 4120の順に供給するとともに、カロ 熱対象空気 4004を前記放熱器 4103に供給する除湿装置であって、前記放熱器 4 103への加熱対象空気 4004の供給量を制御する制御手段 4005を備えたものであ る。
[0324] この手段では、制御手段 4005が放熱器 4103に供給される加熱対象空気 4004の 供給量を制御する。これにより放熱器 4103における冷媒 4117の放熱量が調整され て冷媒 4117の圧力および温度が所望の範囲に制御されることになる。
[0325] また、本発明が講じた第 50の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度に基づいて加熱対象空気 4004の供給 量を制御する構成としたものである。
[0326] この手段では、制御手段 4005が放熱器 4103の温度に基づいて加熱対象空気 40 04の供給量を制御する。これにより放熱器 4103における冷媒 4117の圧力および 温度が所望の範囲に制御されることになる。
[0327] また、本発明が講じた第 51の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度が設定値より低いときに加熱対象空気 4 004の供給量を減少させる構成としたものである。
[0328] この手段では、放熱器 4103の温度が設定値より低いときに制御手段 4005が加熱 対象空気 4004の供給量を減少させる。これにより放熱器 4103に供給される風量が 減少するので、放熱器 4103における放熱量が減少し、放熱器 4103内の冷媒 4117 の圧力が上昇する。これに伴い放熱器 4103内の冷媒 4117の温度も上昇するので 、放熱器 4103の温度が設定値に近づくことになる。
[0329] また、本発明が講じた第 52の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい
て、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度が設定値より高いときに加熱対象空気 4
004の供給量を増加させる構成としたものである。
[0330] この手段では、放熱器 4103の温度が設定値より高いときに制御手段 4005が加熱 対象空気 4004の供給量を増加させる。これにより放熱器 4103に供給される風量が 増加するので、放熱器 4103における放熱量が増加し、放熱器 4103内の冷媒 4117 の圧力が低下する。これに伴い放熱器 4103内の冷媒 4117の温度も低下するので
、放熱器 4103の温度が設定値に近づくことになる。
[0331] また、本発明が講じた第 53の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度に基づいて加熱対象空気 4004の供給 量を制御する構成としたものである。
[0332] この手段では、制御手段 4005が吸熱器 4105の温度に基づいて加熱対象空気 40
04の供給量を制御する。これにより吸熱器 4105における冷媒 4117の圧力および 温度が所望の範囲に制御されることになる。
[0333] また、本発明が講じた第 54の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度が設定値より低いときに加熱対象空気 4
004の供給量を減少させる構成としたものである。
[0334] この手段では、吸熱器 4105の温度が設定値より低いときに制御手段 4005が加熱 対象空気 4004の供給量を減少させる。これにより放熱器 4103に供給される風量が 減少するので、放熱器 4103における放熱量が減少し、放熱器 4103内の冷媒 4117 の圧力が上昇する。この放熱器 4103内の圧力上昇に伴い吸熱器 4105内の冷媒 4
117の圧力および温度が上昇するので、吸熱器 4105の温度が設定値に近づくこと になる。
[0335] また、本発明が講じた第 55の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度が設定値より高いときに加熱対象空気 4 004の供給量を増加させる構成としたものである。この手段では、吸熱器 4105の温 度が設定値より高いときに制御手段 4005が加熱対象空気 4004の供給量を増加さ せる。これにより放熱器 4103に供給される風量が増加するので、放熱器 4103にお ける放熱量が増加し、放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力が低下する。この放熱器 4
103内の圧力低下に伴レヽ吸熱器 4105内の冷媒 4117の圧力および温度が低下す るので、吸熱器 4105の温度が設定値に近づくことになる。
[0336] また、本発明が講じた第 56の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度に基づいて加熱対象空気 4004 の供給量を制御する構成としたものである。
[0337] この手段では、制御手段 4005が除湿対象空間 4001の温度に基づいて加熱対象 空気 4004の供給量を制御する。これにより放熱器 4103に供給される風量が制御さ れるので、放熱器 4103の放熱量が除湿対象空間 4001の温度に基づいて制御され ることになり、除湿対象空間 4001に供給される熱量が所望の範囲に制御されること になる。
[0338] また、本発明が講じた第 57の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度が設定値より高いときに加熱対象 空気 4004の供給量を減少させる構成としたものである。
[0339] この手段では、除湿対象空間 4001の温度が設定値より高いときに制御手段 4005 が加熱対象空気 4004の供給量を減少させる。これにより放熱器 4103に供給される 風量が減少するので、放熱器 4103における放熱量が減少し、除湿対象空間 4001 に供給される熱量が減少することになる。
[0340] また、本発明が講じた第 58の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度が設定値より低いときに加熱対象 空気 4004の供給量を増加させる構成としたものである。
[0341] この手段では、除湿対象空間 4001の温度が設定値より低いときに制御手段 4005 が加熱対象空気 4004の供給量を増加させる。これにより放熱器 4103に供給される 風量が増加するので、放熱器 4103における放熱量が増加し、除湿対象空間 4001 に供給される熱量が増加することになる。
[0342] また、本発明が講じた第 59の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度に基づいて加熱対象空気 4004 の供給量を制御する構成としたものである。
[0343] この手段では、制御手段 4005が除湿対象空間 4001の湿度に基づいて加熱対象
空気 4004の供給量を制御する。これにより放熱器 4103に供給される風量が制御さ れるので、放熱器 4103の放熱量が制御され、これに伴い吸熱器 4105の吸熱量、即 ち、除湿対象空間 4001からの冷却減湿量が、除湿対象空間 4001の湿度に基づい て制御されることになり、除湿対象空間 4001の湿度が所望の範囲に制御されること になる。
[0344] また、本発明が講じた第 60の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より低いときに加熱対象 空気 4004の供給量を減少させる構成としたものである。
[0345] この手段では、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より低いときに制御手段 4005 が加熱対象空気 4004の供給量を減少させる。これにより放熱器 4103に供給される 風量が減少するので、放熱器 4103における放熱量が減少し、これに伴い吸熱器 41 05における吸熱量も減少して、除湿対象空気 4116からの冷却減湿量も減少する。 したがって除湿対象空間 4001からの除湿量が減少することになる。
[0346] また、本発明が講じた第 61の課題解決手段は、上記第 49の課題解決手段におい て、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より高いときに加熱対象 空気 4004の供給量を増加させる構成としたものである。
[0347] この手段では、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より高いときに制御手段 4005 が加熱対象空気 4004の供給量を増加させる。これにより放熱器 4103に供給される 風量が増加するので、放熱器 4103における放熱量が増加し、これに伴い吸熱器 41 05における吸熱量も増加して、除湿対象空気 4116からの冷却減湿量も増加する。 したがって除湿対象空間 4001からの除湿量が増加することになる。
[0348] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(4A)から (4P)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0349] (4A)本願の第 48の発明に力、かる除湿装置によれば、除湿対象空気 4116を、放 熱器 4103におレヽてヒートポンプ 4118の放熱によりカロ熱し、次に放、湿部 4121におレヽ て吸放湿手段 4119の放湿により加湿し、次に吸熱器 4105においてヒートポンプ 41 18の吸熱により冷却し、次に吸湿部 4120において吸放湿手段 4119の吸湿により 除湿することによって、吸湿部 4120に供給される除湿対象空気 4116と放湿部 412
1に供給される除湿対象空気 4116との相対湿度差を拡大し、循環経路 4111を設け ない単純な構成で吸放湿手段 4119の吸放湿量を増加することができる。さらに放熱 器 4103において除湿対象空気 4116のみでは不足する冷媒 4117の放熱分を加熱 対象空気 4004が補うことにより、除湿対象空気 4116の風量を放湿部 4121におけ る放湿、吸熱器 4105における冷却、吸湿部 4120における吸湿の過程における最 適な値に設定することができるので、効率の良い除湿を行うことができる。
[0350] (4B)本願の第 49の発明に力かる除湿装置によれば、上記 (4A)に記載した効果 に加えて、除湿対象空気 4116を、放熱器 4103におレ、てヒートポンプ 4118の放熱 により加熱し、次に放湿部 4121において吸放湿手段 4119の放湿により加湿し、次 に吸熱器 4105においてヒートポンプ 4118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 4120に おいて吸放湿手段 4119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 4120に供給さ れる除湿対象空気 4116と放湿部 4121に供給される除湿対象空気 4116との相対 湿度差を拡大し、循環経路 4111を設けなレヽ単純な構成で吸放湿手段 4119の吸放 湿量を増加することができる。さらに制御手段 4005によって放熱器 4103に供給され る加熱対象空気 4004の供給量を制御することによって、放熱器 4103における冷媒 4117の放熱量を調整して冷媒 4117の圧力および温度を所望の範囲に制御するこ とができる。これにより除湿対象空間 4001を所望の温湿度に制御することができ、ま た、ヒートポンプ 4118の動作サイクルを適正な範囲に制御することができる。
[0351] (4C)本願の第 50の発明に力かる除湿装置によれば、上記 (4B)に記載した効果 に加えて、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度に基づいて加熱対象空気 4004 の供給量を制御する構成とすることによって、放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力お よび温度を適正な範囲に制御することができる。これにより、ヒートポンプ 4118を圧 縮機 4102の使用範囲内で動作させ、信頼性を向上することができる。
[0352] (4D)本願の第 51の発明に力、かる除湿装置によれば、上記 (4C)に記載した効果 に加えて、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度が設定値より低いときに加熱対象 空気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103への供給風 量を減少して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力および温度を上昇させることができ る。これにより放熱器 4103の温度が設定値まで上昇するのでヒートポンプ 4118の動
作サイクルを所望の範囲内に制御することができる。
[0353] (4E)本願の第 52の発明に力かる除湿装置によれば、上記(4C)または(4D)に記 載した効果に加えて、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度が設定値より高いとき に加熱対象空気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4103 への供給風量を増加して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力および温度を低下させ ること力 Sできる。これにより放熱器 4103の温度が設定値まで低下するのでヒートボン プ 4118の動作サイクルを所望の範囲内に制御することができる。
[0354] (4F)本願の第 53の発明に力、かる除湿装置によれば、上記 (4B)に記載した効果 に加えて、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度に基づいて加熱対象空気 4004 の供給量を制御する構成とすることによって、吸熱器 4105内の冷媒 4117の圧力お よび温度を適正な範囲に制御することができる。これにより、ヒートポンプ 4118を圧 縮機 4102の使用範囲内で動作させ、信頼性を向上することができる。
[0355] (4G)本願の第 54の発明に力かる除湿装置によれば、上記 (4F)に記載した効果 に加えて、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度が設定値より低いときに加熱対象 空気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103への供給風 量を減少して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力を上昇させることで吸熱器 4105内 の冷媒 4117圧力および温度を上昇させることができる。これにより吸熱器 4105の温 度が設定値まで上昇するのでヒートポンプ 4118の動作サイクルを所望の範囲内に 制御すること力できる。
[0356] (4H)本願の第 55の発明に力かる除湿装置によれば、上記(4F)または(4G)に記 載した効果に加えて、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度が設定値より高いとき に加熱対象空気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4103 への供給風量を増加して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力を低下させることで吸 熱器 4105内の冷媒 4117圧力および温度を低下させることができる。これにより吸熱 器 4105の温度が設定値まで低下するのでヒートポンプ 4118の動作サイクルを所望 の範囲内に制御することができる。
[0357] (4J)本願の第 56の発明にかかる除湿装置によれば、上記 (4B)に記載した効果に カロえて、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度に基づいて加熱対象空気 40
04の供給量を制御する構成とすることによって、除湿対象空間 4001に供給する熱 量を所望の範囲に制御することができる。これにより除湿対象空間 4001を所望の温 度に近づけることができる。
[0358] (4K)本願の第 57の発明に力、かる除湿装置によれば、上記 (4J)に記載した効果に カロえて、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度が設定値より高いときに加熱 対象空気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103におけ る放熱量を減少させて除湿対象空間 4001に供給する熱量を減少させることができる 。これにより除湿対象空間 4001の温度が低下するので除湿対象空間 4001の温度 を設定値に近づけることができる。
[0359] (4U本願の第 58の発明に力かる除湿装置によれば、上記 ( J)または (4K)に記 載した効果に加えて、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度が設定値より低 レ、ときに加熱対象空気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4 103における放熱量を増加させて除湿対象空間 4001に供給する熱量を増加させる こと力 Sできる。これにより除湿対象空間 4001の温度が上昇するので除湿対象空間 4 001の温度を設定値に近づけることができる。
[0360] (4M)本願の第 59の発明に力かる除湿装置によれば、上記 (4B)に記載した効果 に加えて、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度に基づいて加熱対象空気 4004の供給量を制御する構成とすることによって、除湿対象空間 4001に供給され る除湿対象空気 4116からの冷却減湿量を除湿対象空間 4001の湿度に基づいて 制御すること力できる。これにより除湿対象空間 4001を所望の湿度に近づけることが できる。
[0361] (4N)本願の第 60の発明に力かる除湿装置によれば、上記 (4M)に記載した効果 に加えて、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より低いときに加 熱対象空気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103にお ける放熱量、すなわち吸熱器 4105における吸熱量を減少させて除湿対象空気 411 6からの冷却減湿量を減少させることができる。これにより除湿対象空間 4001からの 除湿量が減少するので除湿対象空間 4001の湿度を設定値に近づけることができる
[0362] (4P)本願の第 61の発明に力かる除湿装置によれば、上記(4M)または(4N)に記 載した効果に加えて、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より高 レ、ときに加熱対象空気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4 103における放熱量、すなわち吸熱器 4105における吸熱量を増加させて除湿対象 空気 4116からの冷却減湿量を増加させることができる。これにより除湿対象空間 40 01からの除湿量が増加するので除湿対象空間 4001の湿度を設定値に近づけること ができる。
[0363] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳しく説明する。なお、従 来の例と同一の構成要素については同一の符号を用レ、、詳細な説明は省略する。
[0364] (実施の形態 10)
図 38は、本発明の実施の形態 10にかかる除湿装置の概略構成を示した図である 。図 38に示すように、除湿対象空間 4001内に除湿装置の本体 4101を配置し、この 本体 4101内に、圧縮機 4102、放熱器 4103、膨張機構 4104、吸熱器 4105を配管 接続した冷媒回路 4106と、供給空気から吸湿する吸湿部 4120および供給空気に 対して放湿する放湿部 4121を有する吸放湿手段 4119を設けている。冷媒回路 41 06内には冷媒 4117を充填し、本体 4101には吸込口 4112と吹出口 4113を開口し た構成としている。そして、除湿空気用ファン 4002の運転によって、除湿対象空間 4 001内の空気である除湿対象空気 4116を吸込口 4112から本体 4101内に吸引し、 放熱器 4103、放湿部 4121、吸熱器 4105、吸湿部 4120の順に供給した後、吹出 口 4113から本体 4101外部に吹出すように風路を形成するとともに、加熱空気用フ アン 4003の運転によって、同じく除湿対象空間 4001内の空気である加熱対象空気 4004を吸込口 4112から本体 4101内に吸引し、放熱器 4103に供給した後、吹出 口 4113から本体 4101外部に吹出すように風路を形成している。この加熱空気用フ アン 4003の運転は、本体 4101に設けられた制御手段 4005によって制御可能なよう に構成している。そして、圧縮機 4102により冷媒 4117を圧縮することによって、冷媒 4117が、放熱器 4103、膨張機構 4104、吸熱器 4105の順に冷媒回路 4106内を 循環し、放熱器 4103に供給される除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004 に対して放熱するとともに吸熱器 4105に供給される除湿対象空気 4116から吸熱す
ることによってヒートポンプ 4118を動作させる構成となっている。
[0365] 図 39は、図 38に示した除湿装置の吸放湿手段 4119の詳細構成を示した図である 。吸放湿手段 4119は、吸着剤 4107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハ 二カムローター 4108を備えており、このハニカムローター 4108を回動自在に回転軸 4006で支持してレヽる。そして、ハニカムローター 4108の外周にギア 4007を形成し、 このギア 4007と回転馬区動する馬区動モーター 4008の歯車咅 B4009にべノレト 4010ベ ノレト 4010を卷装している。また、吸湿部 4120に供給される除湿対象空気 4116と放 湿部 4121に供給される除湿対象空気 4116の相互流通を抑制するように風路を仕 切っており、駆動モーター 4008を駆動するとベルト 4010を介してギア 4007に駆動 力が伝達してハニカムローター 4108が回転することになる。このハニカムローター 41 08の回転によって吸着剤 4107は、吸湿部 4120における除湿対象空気 4116との 接触と放湿部 4121における除湿対象空気 4116との接触を繰り返すことになる。この 吸着剤 4107は、晒される空気の相対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対 湿度が低くなると保持可能な水分量が減少する特性を有しているので、相対湿度の 異なる複数の空気との接触を繰り返せば、各々の相対湿度における吸着剤 4107の 保持可能な水分量の差に応じて水分の吸脱着が行われることになる。ここで、吸湿 部 4120で吸着剤 4107と接触する除湿対象空気 4116は、吸熱器 4105において冷 媒 4117の吸熱により冷却された高い相対湿度の空気であり、放湿部 4121で吸着剤 4107と接触する除湿対象空気 4116は、放熱器 4103におレ、て冷媒 4117の放熱に より加熱された低い相対湿度の空気であるので、この相対湿度の差によって、吸着剤 4107の吸脱着作用が為されて吸放湿手段 4119が作動することになるのである。次 に除湿装置の基本動作を説明する。
[0366] 図 40は、図 38に示した除湿装置の冷媒 4117の状態変化を示すモリエル線図(圧 力一ェンタルピ線図)である。図 40に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 4106内を循環する冷媒 4117の状態変化を示しており、冷媒 41 17は圧縮機 4102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aか ら点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 4103において供給される除湿対象空気 4116お よび加熱対象空気 4004に対して放熱することによりェンタルピが減少して点 Bから
点 Cの状態となる。次に膨張機構 4104において膨張して減圧することにより圧力が 低下して点 Cから点 Dの状態変化を行い、吸熱器 4105において供給される除湿対 象空気 4116から吸熱することによりェンタルビが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る 。このような冷媒 4117の状態変化により、吸熱器 4105において吸熱し、放熱器 410 3において放熱するヒートポンプ 4118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に 冷媒 4117の循環量を乗じた値が放熱器 4103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)の ェンタルピ差に冷媒 4117の循環量を乗じた値が吸熱器 4105における吸熱量となり 、放熱量と吸熱量の差、即ち点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 4117の循環量を乗じ た値が圧縮機 4102の圧縮仕事量になる。また、除湿装置の設置されている空気条 件、即ち除湿対象空間 4001の温度が高い場合は、放熱器 4103に供給される空気 と放熱器 4103内の冷媒 4117との温度差が縮小し、相対的に放熱量が不足するた めに冷媒 4117の圧力が上昇して、点 A'、点 B'、点 C'、点 D'を結ぶ不適正なサイク ル状態に変化し、逆に除湿対象空間 4001の温度が低い場合は、放熱器 4103に供 給される空気と放熱器 4103内の冷媒 4117の温度差が拡大し、相対的に放熱量が 過剰となるために冷媒 4117の圧力が低下して、点 A"、点 B"、点 C"、点 D"を結ぶ不 適正なサイクル状態に変化することになる。
図 41は、図 38に示した除湿装置における除湿対象空気 4116および加熱対象空 気 4004の状態変化を示す湿り空気線図である。図 41に示した湿り空気線図におい て、まず、点 aの状態の除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004が放熱器 41 03に供給され、冷媒 4117の放熱により加熱されて点 bの状態となる。ここで加熱対 象空気 4004は、点 bの状態のまま装置外部に排出され、除湿対象空気 4116は、放 湿部 4121に供給されてハニカムローター 4108に担持された吸着剤 4107が保有し ている水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して 点 cの状態となる。点 cの状態となった除湿対象空気 4116は次に吸熱器 4105に供 給され、冷媒 4117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 dの飽和状態となる 。この時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 4122に回収される。最後に除湿対象 空気 4116は吸湿部 4120に供給され、吸着剤 4107に水分を吸着されることによつ て除湿され、湿度が低下するとともに温度が上昇して点 eの状態の乾燥空気となり装
置外部に排出される。以上の除湿対象空気 4116の状態変化において、吸熱器 410 5において回収される凝縮水の量は、点 cと点 dの絶対湿度差に除湿対象空気 4116 の重量換算風量を乗じた値、また、放湿部 4121における放湿量は、点 cと点 bの絶 対湿度差に除湿対象空気 4116の重量換算風量を乗じた値、そして、吸湿部 4120 における吸湿量は、点 dと点 eの絶対湿度差に除湿対象空気 4116の重量換算風量 を乗じた値となる。
[0368] 以上の動作において、理想状態では、放湿部 4121の出口空気状態を示す点 cは 、吸湿部 4120の入口空気状態を示す点 dと同一の相対湿度である点 c'に近づき、 吸湿部 4120の出口空気状態を示す点 eは、放湿部 4121の入口空気状態を示す点 bと同一の相対湿度である点 e 'に近づく。したがって点 dの相対湿度を上昇させ、点 の相対湿度を低下させること、即ち、点 dで示した吸湿部 4120への供給空気と点 で 示した放湿部 4121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高め ることになり、結果的に除湿効率が向上することになる。また、点 aと点 bのェンタルピ 差に除湿対象空気 4116の重量換算風量と加熱対象空気 4004の重量換算風量と の加算値を乗じた値が放熱器 4103における放熱量、点 cと点 dのェンタルピ差に除 湿対象空気 4116の重量換算風量を乗じた値が吸熱器 4105における吸熱量となり 、この放熱器 4103における放熱量および吸熱器 4105における吸熱量は、図 40の 冷媒 4117の状態変化から得られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、放熱 器 4103において除湿対象空気 4116のみでは不足する冷媒 4117の放熱分を加熱 対象空気 4004が補うことにより、除湿対象空気 4116の風量を放湿部 4121におけ る放湿、吸熱器 4105における冷却、吸湿部 4120における吸湿の過程における最 適な値に設定することができる。次に制御手段 4005の詳細構成について説明する。
[0369] 図 42は、図 38に示した除湿装置の制御手段 4005の詳細構成を示した図である。
図 42に示すように制御手段 4005は、放熱器 4103の温度を検出する温度検出手段 4011と、温度検出手段 4011により検出された放熱器 4103の温度と予め設定した 設定値との比較判定を行う比較判定手段 4012と、比較判定手段 4012の比較判定 結果に基づレ、て、加熱空気用ファン 4003が送風する加熱対象空気 4004の風量を 調整する風量調整手段 4013とから構成されている。この制御手段 4005のフローチ
ヤートを図 43に示す。図 43において、まず、温度検出手段 4011が放熱器 4103の 温度 Tcを検出する。次に比較判定手段 4012において温度検出手段 4011により検 出された温度 Tcと予め設定した下限設定値 TcLおよび上限設定値 TcHとの比較判 定を行う。比較判定手段 4012により放熱器 4103の温度 Tcが適正範囲、即ち、下限 設定値 TcL以上かつ上限設定値 TcH以下と判定された場合は、風量調整手段 401 3において、現状の加熱対象空気 4004の風量 Gbを維持するように加熱空気用ファ ン 4003の送風量を設定する。また、比較判定手段 4012により放熱器 4103の温度 Tcが下限設定値 TcLより低いと判定された場合は、風量調整手段 4013において加 熱空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定の値 g分低下させる。これにより、放熱器 41 03に供給される加熱対象空気 4004の風量が低下するので、放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力が上昇し、放熱器 4103内の冷媒 4117の温度も上昇する。例えば、図 40における点 A"、点 B"、点 C"点 D"で結ばれるサイクル力 点 A、点 B、点 C、点 D で結ばれる適正なサイクルに移動する変化が為される。また、比較判定手段 4012に より放熱器 4103の温度 Tcが上限設定値 TcHより高いと判定された場合、風量調整 手段 4013において加熱空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定の値 g分増加させる 。これにより、放熱器 4103に供給される加熱対象空気 4004の風量が増加するので 、放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力が低下し、放熱器 4103内の冷媒 4117の温度 も低下する。例えば、図 40における点 A'、点 B'、点 C'点 D'で結ばれるサイクルが、 点 A 点 B、点 C、点 Dで結ばれる適正なサイクルに移動する変化が為される。このよ うにして以上の制御フローを繰り返すことにより、ヒートポンプ 4118を適正な範囲内 で動作させることが可能となる。
[0370] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0371] 除湿対象空気 4116を、放熱器 4103においてヒートポンプ 4118の放熱により加熱 し、次に放湿部 4121におレ、て吸放湿手段 4119の放湿により加湿し、次に吸熱器 4 105におレ、てヒートポンプ 4118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 4120において吸 放湿手段 4119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 4120に供給される除湿 対象空気 4116と放湿部 4121に供給される除湿対象空気 4116との相対湿度差を
拡大し、循環経路 4111を設けない単純な構成で吸放湿手段 4119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに制御手段 4005によって放熱器 4103に供給される加熱対 象空気 4004の供給量を制御することによって、放熱器 4103における冷媒 4117の 放熱量を調整して冷媒 4117の圧力および温度を所望の範囲に制御することができ る。これによりヒートポンプ 4118の動作サイクルを適正な範囲に制御することができる
[0372] また、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度に基づいて加熱対象空気 4004の供 給量を制御する構成とすることによって、放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力および 温度を適正な範囲に制御することができる。これにより、ヒートポンプ 4118を圧縮機 4 102の使用範囲内で動作させ、信頼性を向上することができる。
[0373] また、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度が設定値より低いときに加熱対象空 気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103への供給風量 を減少して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力および温度を上昇させることができる 。これにより放熱器 4103の温度が設定値まで上昇するのでヒートポンプ 4118の動 作サイクルを所望の範囲内に制御することができる。
[0374] また、制御手段 4005を、放熱器 4103の温度が設定値より高いときに加熱対象空 気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4103への供給風量 を増加して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力および温度を低下させることができる 。これにより放熱器 4103の温度が設定値まで低下するのでヒートポンプ 4118の動 作サイクルを所望の範囲内に制御することができる。
[0375] なお、本実施形態のハニカムローター 4108に担持する吸着剤 4107としては、吸 湿性があってハニカムローター 4108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 4107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 4107の 2種類以上を組み合わせて用いても良いのである。
[0376] また、本実施形態の冷媒回路 4106に充填する冷媒 4117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素
、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0377] また、本実施形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004として除湿 対象空間 4001内の空気を用いる構成としたが、非除湿対象空間の空気を除湿対象 空気 4116あるいは加熱対象空気 4004もしくはその双方に用いる構成としても良レ、
[0378] また、本実施形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の双方を 除湿対象空間 4001に供給する構成としたが、除湿対象空気 4116のみを除湿対象 空間 4001に供給し、加熱対象空気 4004は非除湿対象空間に排出する構成として も良い。
[0379] (実施の形態 11)
本発明の実施の形態 11にかかる除湿装置の概略構成、同、除湿装置の吸放湿手 段 4119の詳細構成、同、除湿装置の冷媒 4117の状態変化および同、除湿装置の 除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の状態変化は、本発明の実施の形 態 10と同様であり、図 38、図 39、図 40、図 41に各々示しているので説明は省略す る。
[0380] 図 44は、本発明の実施の形態 11にかかる除湿装置の制御手段 4005の詳細構成 を示した図である。図 44に示すように制御手段 4005は、吸熱器 4105の温度を検出 する温度検出手段 4014と、温度検出手段 4014により検出された吸熱器 4105の温 度と予め設定した設定値との比較判定を行う比較判定手段 4015と、比較判定手段 4 015の比較判定結果に基づいて、加熱空気用ファン 4003が送風する加熱対象空 気 4004の風量を調整する風量調整手段 4016とから構成されている。この制御手段 4005のフローチャートを図 45に示す。図 45において、まず、温度検出手段 4014が 吸熱器 4105の温度 Teを検出する。次に比較判定手段 4015において温度検出手 段 4014により検出された温度 Teと予め設定した下限設定値 TeLおよび上限設定値 TeHとの比較判定を行う。比較判定手段 4015により吸熱器 4105の温度 Teが適正 範囲、即ち、下限設定値 TeL以上かつ上限設定値 TeH以下と判定された場合は、 風量調整手段 4013において、現状の加熱対象空気 4004の風量 Gbを維持するよう に加熱空気用ファン 4003の送風量を設定する。また、比較判定手段 4015により吸
熱器 4105の温度 Teが下限設定値 TeLより低いと判定された場合は、風量調整手段 4016において加熱空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定の値 g分低下させる。これ により、放熱器 4103に供給される加熱対象空気 4004の風量が低下するので、放熱 器 4103内の冷媒 4117の圧力が上昇し、これに伴い、 P及熱器 4105内の冷媒 4117 の圧力および温度が上昇する。例えば、図 40における点 A"、点 B"、点 C"点 D"で結 ばれるサイクルが、点 A、点 B、点 C、点 Dで結ばれる適正なサイクルに移動する変化 が為される。また、比較判定手段 4015により吸熱器 4105の温度 Teが上限設定値 T eHより高いと判定された場合、風量調整手段 4016において加熱空気用ファン 400 3の送風量 Gbを所定の値 g分増加させる。これにより、放熱器 4103に供給される加 熱対象空気 4004の風量が増加するので、放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力が低 下し、これに伴い、吸熱器 4105内の冷媒 4117の圧力および温度が低下する。例え ば、図 40における点 A'、点 B'、点 C'点 D'で結ばれるサイクルが、点 A、点 B、点 C 、点 Dで結ばれる適正なサイクルに移動する変化が為される。このようにして以上の 制御フローを繰り返すことにより、ヒートポンプ 4118を適正な範囲内で動作させること が可能となる。
[0381] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0382] 除湿対象空気 4116を、放熱器 4103においてヒートポンプ 4118の放熱により加熱 し、次に放湿部 4121におレ、て吸放湿手段 4119の放湿により加湿し、次に吸熱器 4 105においてヒートポンプ 4118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 4120において吸 放湿手段 4119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 4120に供給される除湿 対象空気 4116と放湿部 4121に供給される除湿対象空気 4116との相対湿度差を 拡大し、循環経路 4111を設けない単純な構成で吸放湿手段 4119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに制御手段 4005によって放熱器 4103に供給される加熱対 象空気 4004の供給量を制御することによって、放熱器 4103における冷媒 4117の 放熱量を調整して冷媒 4117の圧力および温度を所望の範囲に制御することができ る。これによりヒートポンプ 4118の動作サイクルを適正な範囲に制御することができる
[0383] また、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度に基づいて加熱対象空気 4004の供 給量を制御する構成とすることによって、吸熱器 4105内の冷媒 4117の圧力および 温度を適正な範囲に制御することができる。これにより、ヒートポンプ 4118を圧縮機 4 102の使用範囲内で動作させ、信頼性を向上することができる。
[0384] また、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度が設定値より低いときに加熱対象空 気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103への供給風量 を減少して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力を上昇させることで吸熱器 4105内の 冷媒 4117圧力および温度を上昇させることができる。これにより吸熱器 4105の温度 が設定値まで上昇するのでヒートポンプ 4118の動作サイクルを所望の範囲内に制 卸すること力 Sできる。
[0385] また、制御手段 4005を、吸熱器 4105の温度が設定値より高いときに加熱対象空 気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4103への供給風量 を増加して放熱器 4103内の冷媒 4117の圧力を低下させることで吸熱器 4105内の 冷媒 4117圧力および温度を低下させることができる。これにより吸熱器 4105の温度 が設定値まで低下するのでヒートポンプ 4118の動作サイクルを所望の範囲内に制 ί卸すること力 Sできる。
[0386] なお、本実施形態のハニカムローター 4108に担持する吸着剤 4107としては、吸 湿性があってハニカムローター 4108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 4107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 4107の 2種類以上を組み合わせて用いても良いのである。
[0387] また、本実施形態の冷媒回路 4106に充填する冷媒 4117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0388] また、本実施形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004として除湿 対象空間 4001内の空気を用レ、る構成としたが、非除湿対象空間の空気を除湿対象 空気 4116あるいは加熱対象空気 4004もしくはその双方に用いる構成としても良レ、
[0389] また、本実施形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の双方を 除湿対象空間 4001に供給する構成としたが、除湿対象空気 4116のみを除湿対象 空間 4001に供給し、加熱対象空気 4004は非除湿対象空間に排出する構成として も良い。
[0390] (実施の形態 12)
本発明の実施の形態 12にかかる除湿装置の概略構成、同、除湿装置の吸放湿手 段 4119の詳細構成、同、除湿装置の冷媒 4117の状態変化および同、除湿装置の 除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の状態変化は、本発明の実施の形 態 10と同様であり、図 38、図 39、図 40、図 41に各々示しているので説明は省略す る。
[0391] 図 46は、本発明の実施の形態 12にかかる除湿装置の制御手段 4005の詳細構成 を示した図である。図 46に示すように制御手段 4005は、吸込口 4112近傍に設けら れた除湿対象空間 4001の温度を検出する温度検出手段 4017と、温度検出手段 4 017により検出された除湿対象空間 4001の温度と予め設定した設定値との比較判 定を行う比較判定手段 4018と、比較判定手段 4018の比較判定結果に基づいて、 加熱空気用ファン 4003が送風する加熱対象空気 4004の風量を調整する風量調整 手段 4019と力ら構成されている。この制御手段 4005のフローチャートを図 47に示 す。図 47において、まず、温度検出手段 4017が除湿対象空間 4001の温度 Taを検 出する。次に比較判定手段 4018において温度検出手段 4017により検出された温 度 Taと予め設定した下限設定値 TaLおよび上限設定値 TaHとの比較判定を行う。 比較判定手段 4018により除湿対象空間 4001の温度 Taが所望の範囲、即ち、下限 設定値 TaL以上かつ上限設定値 TaH以下と判定された場合は、風量調整手段 401 9において、現状の加熱対象空気 4004の風量 Gbを維持するように加熱空気用ファ ン 4003の送風量を設定する。また、比較判定手段 4018により除湿対象空間 4001 の温度 Taが下限設定値 TaLより低いと判定された場合は、風量調整手段 4019にお いて加熱空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定の値 g分増加させる。これにより、放 熱器 4103に供給される加熱対象空気 4004の風量が増加するので、放熱器 4103
の放熱量が増加し、結果的に除湿対象空間 4001に供給される熱量が増加すること になるので、除湿対象空間 4001の温度が上昇することになる。また、比較判定手段 4018により除湿対象空間 4001の温度 Taが上限設定値 TaHより高いと判定された 場合は、風量調整手段 4019において加熱空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定 の値 g分減少させる。これにより、放熱器 4103に供給される加熱対象空気 4004の風 量が減少するので、放熱器 4103の放熱量が減少し、結果的に除湿対象空間 4001 に供給される熱量が減少することになるので、除湿対象空間 4001の温度が低下す ることになる。このようにして以上の制御フローを繰り返すことにより、除湿対象空間 4 001の温度を所望の温度に近づけることが可能となる。
[0392] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0393] 除湿対象空気 4116を、放熱器 4103においてヒートポンプ 4118の放熱により加熱 し、次に放湿部 4121におレ、て吸放湿手段 4119の放湿により加湿し、次に吸熱器 4 105においてヒートポンプ 4118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 4120において吸 放湿手段 4119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 4120に供給される除湿 対象空気 4116と放湿部 4121に供給される除湿対象空気 4116との相対湿度差を 拡大し、循環経路 4111を設けない単純な構成で吸放湿手段 4119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに制御手段 4005によって放熱器 4103に供給される加熱対 象空気 4004の供給量を制御することによって、放熱器 4103における冷媒 4117の 放熱量を調整して冷媒 4117の圧力および温度を所望の範囲に制御することができ る。これにより除湿対象空間 4001を所望の温度に制御することができる。
[0394] また、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度に基づいて加熱対象空気 40 04の供給量を制御する構成とすることによって、除湿対象空間 4001に供給する熱 量を所望の範囲に制御することができる。これにより除湿対象空間 4001を所望の温 度に近づけることができる。
[0395] また、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度が設定値より高いときに加熱 対象空気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103におけ る放熱量を減少させて除湿対象空間 4001に供給する熱量を減少させることができる
。これにより除湿対象空間 4001の温度が低下するので除湿対象空間 4001の温度 を設定値に近づけることができる。
[0396] また、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の温度が設定値より低いときに加熱 対象空気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4103におけ る放熱量を増加させて除湿対象空間 4001に供給する熱量を増加させることができる 。これにより除湿対象空間 4001の温度が上昇するので除湿対象空間 4001の温度 を設定値に近づけることができる。
[0397] なお、本実施形態のハニカムローター 4108に担持する吸着剤 4107としては、吸 湿性があってハニカムローター 4108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 4107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 4107の 2種類以上を組み合わせて用いても良いのである。
[0398] また、本実施形態の冷媒回路 4106に充填する冷媒 4117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0399] また、本実施形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004として除湿 対象空間 4001内の空気を用いる構成としたが、非除湿対象空間の空気を除湿対象 空気 4116あるいは加熱対象空気 4004もしくはその双方に用いる構成としても良レヽ
[0400] (実施の形態 13)
本発明の実施の形態 13にかかる除湿装置の概略構成、同、除湿装置の吸放湿手 段 4119の詳細構成、同、除湿装置の冷媒 4117の状態変化および同、除湿装置の 除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の状態変化は、本発明の実施の形 態 10と同様であり、図 38、図 39、図 40、図 41に各々示しているので説明は省略す る。
[0401] 図 48は、本発明の実施の形態 13にかかる除湿装置の制御手段 4005の詳細構成 を示した図である。図 48に示すように制御手段 4005は、吸込口 4112近傍に設けら
れた除湿対象空間 4001の湿度を検出する湿度検出手段 4020と、湿度検出手段 4 020により検出された除湿対象空間 4001の湿度と予め設定した設定値との比較判 定を行う比較判定手段 4021と、比較判定手段 4021の比較判定結果に基づいて、 加熱空気用ファン 4003が送風する加熱対象空気 4004の風量を調整する風量調整 手段 4022と力、ら構成されてレ、る。この制御手段 4005のフローチャートを図 49に示 す。図 49において、まず、湿度検出手段 4020が除湿対象空間 4001の湿度 Haを 検出する。次に比較判定手段 4021において湿度検出手段 4020により検出された 湿度 Haと予め設定した下限設定値 HaLおよび上限設定値 HaHとの比較判定を行う 。比較判定手段 4021により除湿対象空間 4001の湿度 Haが所望の範囲、即ち、下 限設定値 HaL以上かつ上限設定値 HaH以下と判定された場合は、風量調整手段 4 022において、現状の加熱対象空気 4004の風量 Gbを維持するように加熱空気用フ アン 4003の送風量を設定する。また、比較判定手段 4021により除湿対象空間 400 1の湿度 Haが下限設定値 HaLより低いと判定された場合は、風量調整手段 4022に おいて加熱空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定の値 g分減少させる。これにより、 放熱器 4103に供給される加熱対象空気 4004の風量が減少するので、放熱器 410 3の放熱量が減少し、これに伴い吸熱器 4105における吸熱量も減少する。この吸熱 量の減少により除湿対象空気 4116からの冷却減湿量、即ち、図 41における点 cと点 dの絶対湿度差に除湿対象空気 4116の重量換算風量を乗じた値が減少し、除湿対 象空間 4001からの除湿量が減少するので、結果的に除湿対象空間 4001の湿度が 上昇することになる。また、比較判定手段 4021により除湿対象空間 4001の湿度 Ha が上限設定値 HaHより高いと判定された場合は、風量調整手段 4022において加熱 空気用ファン 4003の送風量 Gbを所定の値 g分増加させる。これにより、放熱器 410 3に供給される加熱対象空気 4004の風量が増加するので、放熱器 4103の放熱量 が増加し、これに伴い吸熱器 4105における吸熱量も増加する。この吸熱量の増加 により除湿対象空気 4116からの冷却減湿量、即ち、図 41における点 cと点 dの絶対 湿度差に除湿対象空気 4116の重量換算風量を乗じた値が増加し、除湿対象空間 4 001からの除湿量が増加するので、結果的に除湿対象空間 4001の湿度が低下する ことになる。このようにして以上の制御フローを繰り返すことにより、除湿対象空間 400
1の湿度を所望の湿度に近づけることが可能となる。
[0402] 以上、説明した構成および動作により、本実施の形態の除湿装置は以下の効果を 奏するものである。
[0403] 除湿対象空気 4116を、放熱器 4103においてヒートポンプ 4118の放熱により加熱 し、次に放湿部 4121におレ、て吸放湿手段 4119の放湿により加湿し、次に吸熱器 4 105におレ、てヒートポンプ 4118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 4120において吸 放湿手段 4119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 4120に供給される除湿 対象空気 4116と放湿部 4121に供給される除湿対象空気 4116との相対湿度差を 拡大し、循環経路 4111を設けない単純な構成で吸放湿手段 4119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに制御手段 4005によって放熱器 4103に供給される加熱対 象空気 4004の供給量を制御することによって、放熱器 4103における冷媒 4117の 放熱量を調整して冷媒 4117の圧力および温度を所望の範囲に制御することができ る。これにより除湿対象空間 4001を所望の湿度に制御することができる。
[0404] また、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度に基づいて加熱対象空気 40 04の供給量を制御する構成とすることによって、除湿対象空間 4001に供給される除 湿対象空気 4116からの冷却減湿量を除湿対象空間 4001の湿度に基づいて制御 すること力 Sできる。これにより除湿対象空間 4001を所望の湿度に近づけることができ る。
[0405] また、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より低いときに加熱 対象空気 4004の供給量を減少させる構成とすることによって、放熱器 4103におけ る放熱量、すなわち吸熱器 4105における吸熱量を減少させて除湿対象空気 4116 力 の冷却減湿量を減少させることができる。これにより除湿対象空間 4001からの除 湿量が減少するので除湿対象空間 4001の湿度を設定値に近づけることができる。
[0406] また、制御手段 4005を、除湿対象空間 4001の湿度が設定値より高いときに加熱 対象空気 4004の供給量を増加させる構成とすることによって、放熱器 4103におけ る放熱量、すなわち吸熱器 4105における吸熱量を増加させて除湿対象空気 4116 力 の冷却減湿量を増加させることができる。これにより除湿対象空間 4001からの除 湿量が増加するので除湿対象空間 4001の湿度を設定値に近づけることができる。
[0407] なお、本実施形態のハニカムローター 4108に担持する吸着剤 4107としては、吸 湿性があってハニカムローター 4108に担持でき、さらに水分脱着のためにある程度 の耐熱性がある物質であれば良ぐ例えば、シリカゲル、ゼォライトなどの無機質の吸 着型吸湿剤、有機高分子電解質 (イオン交換樹脂)などの吸湿剤、塩化リチウムなど の吸収型吸湿剤等を用いることができる。さらに吸着剤 4107は 1種類に限るもので はなぐ上述した吸着剤 4107の 2種類以上を組み合わせて用いても良いのである。
[0408] また、本実施形態の冷媒回路 4106に充填する冷媒 4117としては、 HCFC系冷媒
(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、 HFC系冷媒 (分子中に水素 、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等を用いることができる。
[0409] また、本実施形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004として除湿 対象空間 4001内の空気を用レ、る構成としたが、非除湿対象空間の空気を除湿対象 空気 4116あるいは加熱対象空気 4004もしくはその双方に用いる構成としても良レ、
[0410] また、本実施の形態では、除湿対象空気 4116および加熱対象空気 4004の双方 を除湿対象空間 4001に供給する構成としたが、除湿対象空気 4116のみを除湿対 象空間 4001に供給し、加熱対象空気 4004は非除湿対象空間に排出する構成とし ても良い。
[0411] 次に、本発明の除湿装置について、実施の形態 14及び実施の形態 15と共に以下 に説明する。
[0412] 上述の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させるとことにより除湿するようにしている 。したがって循環空気 8110を放熱器 8103、放湿部 8121、吸熱器 8105に循環させ る循環経路 8111を密閉性よく本体 8101内に形成する必要があり、装置構成が複雑 化するという問題点があった。そして循環経路 8111の密閉度が低い場合には、除湿 対象空気 8116と循環空気 8110との湿度移行が発生して除湿効率が低下するとレ、 う問題点がある。
[0413] また、密閉された循環経路 8111内にある吸熱器 8105に付着した水滴や霜は乾燥 しに《菌ゃカビの発生の原因になるという問題点がある。
[0414] 本発明は上記課題を解決するものであり、循環経路 8111のない単純な構成で、効 率の良い除湿を行うとともに、吸熱器 8105を効率良く乾燥させて、菌ゃカビの発生 を効率良く防止したり、吸熱器 8105に発生した霜を効率良く除去することができる除 湿装置を提供する。
[0415] 本発明が講じた第 62の課題解決手段は、供給空気から吸熱する吸熱器と供給空 気に放熱する放熱器を備えたヒートポンプと、供給空気から吸湿する吸湿部と供給空 気に放湿する放湿部を有する吸放湿手段とを備え、除湿対象空気を前記放熱器、 前記放湿部、前記吸熱器、前記吸湿部の順に供給する除湿装置において、前記吸 熱器を乾燥させる乾燥手段を備えたものである。
[0416] この手段では、除湿対象空気を、放熱器においてヒートポンプの放熱により加熱し 、次に放湿部において吸放湿手段の放湿により加湿し、次に吸熱器においてヒート ポンプの吸熱により冷却し、次に吸湿部におレ、て吸放湿手段の吸湿により除湿する 。これにより放湿部には加熱された低い相対湿度の除湿対象空気が供給され、吸湿 部には冷却された高い相対湿度の除湿対象空気が供給される。したがって吸湿部に 供給される除湿対象空気と放湿部に供給される除湿対象空気との相対湿度の差が 拡大して吸放湿手段の吸放湿量が増加することになる。さらに吸熱器に付着した水 滴や霜は、乾燥手段によって乾燥される。これにより菌ゃカビの発生が抑制され、ま た、着霜による性能低下も抑制されることになる。
[0417] また、本発明が講じた第 63の課題解決手段は、供給空気から吸熱する吸熱器と第 1放熱領域および第 2放熱領域において供給空気に放熱する放熱器を有するヒート ポンプと、供給空気から吸湿する吸湿部と供給空気に放湿する放湿部を有する吸放 湿手段とを備え、除湿対象空気を前記放熱器の第 1放熱領域、前記放湿部、前記吸 熱器、前記吸湿部の順に供給するとともに、加熱対象空気を前記放熱器の第 2放熱 領域に供給する除湿装置にぉレ、て、前記吸熱器を乾燥させる乾燥手段を備えたも のである。
[0418] この手段では、除湿対象空気を、放熱器の第 1放熱領域においてヒートポンプの放
熱により加熱し、次に放湿部にぉレ、て吸放湿手段の放湿により加湿し、次に吸熱器 においてヒートポンプの吸熱により冷却し、次に吸湿部において吸放湿手段の吸湿 により除湿する。これにより放湿部には加熱された低い相対湿度の除湿対象空気が 供給され、吸湿部には冷却された高い相対湿度の除湿対象空気が供給される。した がって吸湿部に供給される除湿対象空気と放湿部に供給される除湿対象空気との 相対湿度の差が拡大して吸放湿手段の吸放湿量が増加することになる。そして放熱 器の第 2放熱領域には加熱対象空気が供給される。これによりヒートポンプの放熱に 適する風量と、吸放湿手段の吸放湿およびヒートポンプの吸熱に適する風量とのァ ンバランスが解消されることになる。さらに吸熱器に付着した水滴や霜は乾燥手段に よって乾燥される。これにより菌ゃカビの発生が抑制され、また着霜による性能低下も 抑制されることになる。
[0419] また、本発明が講じた第 64の課題解決手段は、上記第 63の課題解決手段におい て、乾燥手段に、加熱対象空気の供給を停止もしくは調整する加熱対象空気制御手 段を備えた構成としたものである。
[0420] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、加熱対象空気制御手段が 加熱対象空気の供給を停止もしくは減少させる。これにより放熱器の除湿対象空気 への放熱量が増加し、この増加した熱量によって吸熱器が乾燥することになる。
[0421] また、本発明が講じた第 65の課題解決手段は、供給空気から吸熱する吸熱器と供 給空気に放熱する放熱器を有するヒートポンプと、供給空気から吸湿する吸湿部お よび第 2吸湿部と供給空気に放湿する放湿部を有する吸放湿手段とを備え、除湿対 象空気を前記放熱器、前記放湿部、前記吸熱器、前記吸湿部の順に供給するととも に、第 2除湿対象空気を前記第 2吸湿部に供給する除湿装置において、前記吸熱器 を乾燥させる乾燥手段を備えたものである。
[0422] この手段では、除湿対象空気を、放熱器においてヒートポンプの放熱により加熱し 、次に放湿部において吸放湿手段の放湿により加湿し、次に吸熱器においてヒート ポンプの吸熱により冷却し、次に吸湿部におレ、て吸放湿手段の吸湿により除湿する 。これにより放湿部には加熱された低い相対湿度の除湿対象空気が供給され、吸湿 部には冷却された高い相対湿度の除湿対象空気が供給される。したがって吸湿部に
供給される除湿対象空気と放湿部に供給される除湿対象空気との相対湿度の差が 拡大して吸放湿手段の吸放湿量が増加することになる。そして第 2吸湿部には第 2除 湿対象空気が供給される。これにより吸放湿手段の吸湿に適する風量と、ヒートボン プの吸放熱および吸放湿手段の放湿に適する風量とのアンバランスが解消されるこ とになる。さらに吸熱器に付着した水滴や霜は乾燥手段によって乾燥される。これに より菌ゃカビの発生が抑制され、また着霜による性能低下も抑制されることになる。
[0423] また、本発明が講じた第 66の課題解決手段は、上記第 65の課題解決手段におい て、乾燥手段に、第 2除湿対象空気の供給を停止もしくは調整する第 2除湿対象空 気制御手段を備えた構成としたものである。
[0424] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、第 2除湿対象空気制御手 段が第 2除湿対象空気の供給を停止もしくは減少させる。これにより放熱器の余熱に 伴う除湿対象空気への放熱量が増加し、この増加した熱量によって吸熱器が乾燥す ることになる。
[0425] また、本発明が講じた第 67の課題解決手段は、上記第 62、第 63または第 65の課 題解決手段において、乾燥手段に、放湿部における除湿対象空気への放湿を停止 もしくは調整する放湿量制御手段を備えた構成としたものである。
[0426] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、放湿量制御手段が放湿部 における除湿対象空気への放湿を停止または減少させる。これにより除湿対象空気 の放湿に伴う温度低下と湿度上昇を抑制するので、高温低湿状態の除湿対象空気 が吸熱器に供給されて吸熱器が乾燥することになる。
[0427] また、本発明が講じた第 68の課題解決手段は、上記第 67の課題解決手段におい て、吸放湿手段を、ハニカムローターに担持された少なくとも 1種類以上の吸着剤が 、吸湿部において除湿対象空気から水分を吸着するとともに放湿部において除湿対 象空気へ水分を脱着するように前記ハニカムローターを配し、前記ハニカムローター の回転によって、前記吸湿部における水分吸着と前記放湿部における水分脱着を 繰り返すように構成し、放湿量制御手段を、前記ハニカムローターの回転を停止もし くは調整するハニカムローター制御手段を備えた構成としたものである。
[0428] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、ハニカムローター制御手段
がハニカムローターの回転を停止させる。これにより放湿部における除湿対象空気へ の放湿が停止して、高温低湿状態の除湿対象空気が吸熱器に供給されることになる
[0429] また、本発明が講じた第 69の課題解決手段は、上記第 62、第 63または第 65の課 題解決手段において、乾燥手段に、除湿対象空気供給方向の放湿部の前段におい て前記除湿対象空気を加熱する加熱手段を備えた構成としたものである。
[0430] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、加熱手段が除湿対象空気 を加熱する。加熱された高温の除湿対象空気は放湿部を介して吸熱器に供給される 。この高温の除湿対象空気が吸熱器に供給されることによって吸熱器が乾燥すること になる。
[0431] また、本発明が講じた第 70の課題解決手段は、上記第 62、第 63または第 65の課 題解決手段において、乾燥手段に、除湿対象空気供給方向の放湿部の前段におい て前記除湿対象空気を加熱する加熱手段を備え、吸放湿手段を、ハニカムローター に担持された少なくとも 1種類以上の吸着剤が吸湿部において除湿対象空気から水 分を吸着するとともに放湿部において除湿対象空気へ水分を脱着するように前記ハ 二カムローターを配した構成とし、乾燥手段に、前記吸湿部における水分吸着と前記 放湿部における水分脱着を繰り返すように前記ハニカムローターを回転させるハニカ ムローター制御手段を備えた構成としたものであることを特徴とする請求項 62、 63、 65のいずれかに記載の除湿装置。
[0432] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、加熱手段が除湿対象空気 を加熱するとともに、ハニカムローター制御手段がハニカムローターを回転させる。こ れにより加熱手段で加熱された除湿対象空気がハニカムローターの回転によって放 湿部において加湿されて若干温度が低下する。この若干温度が下がった除湿対象 空気が吸熱器に供給されることによって吸熱器が乾燥することになる。また、吸熱器 に供給される除湿対象空気は温度が低下してレ、るので、温度信頼性が確保される。
[0433] また、本発明が講じた第 71の課題解決手段は、上記第 69または第 70の課題解決 手段において、ヒートポンプを、圧縮機、放熱器、膨張機構、吸熱器を備えた蒸気圧 縮式ヒートポンプで構成し、乾燥手段に、前記圧縮機の作動を停止もしくは調整する
圧縮機制御手段を備えた構成としたものである。
[0434] この手段では、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、圧縮機制御手段が圧縮機 の運転を停止させる。これにより吸熱器における除湿対象空気からの吸熱動作が停 止して、吸熱器の結露が抑制されることになる。
[0435] また、本発明が講じた第 72の課題解決手段は、上記第 62、第 63または第 65の課 題解決手段において、吸熱器への着湿を判断する着湿判断手段を備え、前記着湿 判断手段により乾燥手段を制御する構成としたものである。
[0436] この手段では、吸熱器に付着した水滴や霜を、着湿判断手段が乾燥手段を制御す ることによって乾燥される。これにより菌ゃカビの発生が抑制され、また、着霜による 性能低下も抑制されることになる。
[0437] また、本発明が講じた第 73の課題解決手段は、上記第 72の課題解決手段におい て、着湿判断手段に、除湿運転停止時に乾燥動作を開始して、一定時間経過後に 乾燥動作を終了する構成としたものである。
[0438] この手段では、着湿判断手段が、除湿運転終了時に乾燥動作を開始して、一定時 間経過後に乾燥動作を終了する。即ち、除湿運転時に結露した吸熱器を一定時間 の間乾燥する乾燥動作が行われることになる。
[0439] また、本発明が講じた第 74の課題解決手段は、上記第 72の課題解決手段におい て、着湿判断手段に、除湿運転停止時に乾燥動作を開始して、吸熱器の温度に基 づいて乾燥動作を終了する構成としたものである。
[0440] この手段では、着湿判断手段が、除湿運転停止時に乾燥動作を開始して、吸熱器 の温度に基づいて乾燥動作を終了する。即ち、除湿運転時に結露した吸熱器を所 定の温度になるまで乾燥する乾燥動作が行われることになる。
[0441] また、本発明が講じた第 75の課題解決手段は、上記第 62、第 63または第 65の課 題解決手段において、吸熱器への着霜を判断する着霜判断手段を備え、前記着霜 判断により乾燥手段を制御する構成としたものである。
[0442] この手段では、吸熱器に着霜したや霜を、着霜判断手段が乾燥手段を制御するこ とによって乾燥される。これにより着霜による性能低下が抑制され、また、菌ゃカビの 発生も抑制されることになる。
[0443] また、本発明が講じた第 76の課題解決手段は、上記第 75の課題解決手段におい て、着霜判断手段に、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて乾燥動作を開 始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する構成としたものである。
[0444] この手段では、着霜判断手段が、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて 乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する。即ち、吸熱器に着 霜したかどうかを周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて判定し、着霜したと 判定された場合に吸熱器を一定時間の間乾燥する乾燥動作が行われることになる。
[0445] また、本発明が講じた第 77の課題解決手段は、上記第 75の課題解決手段におい て、着霜判断手段に、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて乾燥動作を開 始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する構成としたものである。
[0446] この手段では、着霜判断手段が、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて 乾燥動作を開始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する。即ち、吸熱器 に着霜したかどうかを周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて判定し、着霜し たと判定された場合に吸熱器を所定の温度になるまで乾燥する乾燥動作が行われる ことになる。
[0447] また、本発明が講じた第 78の課題解決手段は、上記第 75の課題解決手段におい て、着霜判断手段に、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、一定時間経 過後に乾燥動作を終了する構成としたものである。
[0448] この手段では、着霜判断手段が、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、 一定時間経過後に乾燥動作を終了する。即ち、吸熱器に着霜したかどうかを吸熱器 の温度に基づいて判定し、着霜したと判定された場合に吸熱器を一定時間の間乾 燥する乾燥動作が行われることになる。
[0449] また、本発明が講じた第 79の課題解決手段は、上記第 75の課題解決手段におい て、着霜判断手段に、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、吸熱器の温 度に基づいて乾燥動作を終了する構成としたものである。
[0450] この手段では、着霜判断手段が、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、 吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する。即ち、吸熱器に着霜したかどうかを 吸熱器の温度に基づいて判定し、着霜したと判定された場合に吸熱器を所定の温
度になるまで乾燥する乾燥動作が行われることになる。
[0451] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(5A)から(5T)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0452] (5A)本願の第 62の発明にかかる除湿装置によれば、除湿対象空気を、放熱器に おいてヒートポンプの放熱により加熱し、次に放湿部において吸放湿手段の放湿に より加湿し、次に吸熱器においてヒートポンプの吸熱により冷却し、次に吸湿部にお レ、て吸放湿手段の吸湿により除湿することによって、吸湿部に供給される除湿対象 空気と放湿部に供給される除湿対象空気との相対湿度差を拡大し、循環経路を設け ない単純な構成で吸放湿手段の吸放湿量を増加することができる。さらに乾燥手段 により吸熱器に付着した水滴や霜を乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制 することができ、また、着霜による性能低下も抑制することができる。
[0453] (5B)また、本願の第 63の発明にかかる除湿装置によれば、除湿対象空気を、放 熱器の第 1放熱領域においてヒートポンプの放熱により加熱し、次に放湿部において 吸放湿手段の放湿により加湿し、次に吸熱器においてヒートポンプの吸熱により冷却 し、次に吸湿部において吸放湿手段の吸湿により除湿することによって、吸湿部に供 給される除湿対象空気と放湿部に供給される除湿対象空気との相対湿度差を拡大 し、循環経路を設けない単純な構成で吸放湿手段の吸放湿量を増加することができ る。そして放熱器の第 2放熱領域に加熱対象空気を供給することによって、ヒートボン プの放熱に適する風量と、吸放湿手段の吸放湿およびヒートポンプに適する風量と のアンバランスを解消し、効率の良い除湿を行うことができる。さらに乾燥手段により 吸熱器に付着した水滴や霜を乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制でき、 また、着霜による性能低下も抑制することができる。
[0454] (5C)また、本願の第 64の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5B)に記載した 効果に加えて、乾燥手段に、加熱対象空気の供給を停止もしくは調整する加熱対象 空気制御手段を備えた構成とすることによって、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるとき に、加熱対象空気制御手段により加熱対象空気の供給を停止もしくは減少させて、 放熱器の除湿対象空気への放熱量を増加させ、この増加した熱量によって吸熱器を 乾燥すること力 Sできる。これにより加熱対象空気の供給を停止もしくは調整するという
簡易な方法で吸熱器における菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能低 下も抑制することができる。
[0455] (5D)また、本願の第 65の発明にかかる除湿装置によれば、除湿対象空気を、放 熱器においてヒートポンプの放熱により加熱し、次に放湿部において吸放湿手段の 放湿により加湿し、次に吸熱器においてヒートポンプの吸熱により冷却し、次に吸湿 部において吸放湿手段の吸湿により除湿することによって、吸湿部に供給される除 湿対象空気と放湿部に供給される除湿対象空気との相対湿度差を拡大し、循環経 路を設けなレ、単純な構成で吸放湿手段の吸放湿量を増加することができる。そして 第 2吸湿部に第 2除湿対象空気を供給することによって、吸放湿手段の吸湿に適す る風量と、ヒートポンプの吸放熱および吸放湿手段の放湿に適する風量とのアンバラ ンスを解消し、効率の良い除湿を行うことができる。さらに乾燥手段により吸熱器に付 着した水滴や霜を乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜 による性能低下も抑制することができる。
[0456] (5E)また、本願の第 66の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5D)に記載した 効果に加えて、乾燥手段に、第 2除湿対象空気の供給を停止もしくは調整する第 2 除湿対象空気制御手段を備えた構成とすることによって、乾燥手段が吸熱器を乾燥 させるときに、第 2除湿対象空気制御手段により第 2除湿対象空気の供給を停止もし くは減少させて、放熱器の余熱に伴う除湿対象空気への放熱量を増加させ、この増 カロした熱量によって吸熱器を乾燥することができる。これにより第 2除湿対象空気の 供給を停止もしくは調整するという簡易な方法で吸熱器における菌ゃカビの発生を 抑制でき、また、着霜による性能低下も抑制することができる。
[0457] (5F)また、本願の第 67の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5A)、(5B)、 (5 C)、(5D)または(5E)に記載した効果に加えて、乾燥手段に、放湿部における除湿 対象空気への放湿を停止もしくは調整する放湿量制御手段を備えた構成とすること によって、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、放湿量制御手段により除湿対象 空気への放湿を停止もしくは減少させて、放湿に伴う除湿対象空気の温度低下と湿 度上昇を抑制することができる。これにより高温低湿状態の除湿対象空気が吸熱器 に供給されるので、吸熱器を効率的に乾燥することができる。
[0458] (5G)また、本願の第 68の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5F)に記載した 効果に加えて、吸放湿手段を、ハニカムローターに担持された少なくとも 1種類以上 の吸着剤が、吸湿部において除湿対象空気から水分を吸着するとともに放湿部にお レ、て除湿対象空気へ水分を脱着するように前記ハニカムローターを配し、前記ハニ カムローターの回転によって、前記吸湿部における水分吸着と前記放湿部における 水分脱着を繰り返すように構成し、放湿量制御手段を、前記ハニカムローターの回転 を停止もしくは調整するハニカムローター制御手段を備えた構成とすることによって、 乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、ハニカムローター制御手段がハニカムロータ 一の回転を停止して、放湿部における除湿対象空気への放湿を停止させることがで きる。これにより高温低湿状態の除湿対象空気が吸熱器に供給されて吸熱器が乾燥 するので、ハニカムローターの回転を停止するという簡易な方法で吸熱器における菌 やカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能低下も抑制することができる。
[0459] (5H)また、本願の第 69の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5A)、 (5B)、(5 C)、(5D)または (5E)に記載した効果に加えて、乾燥手段に、除湿対象空気供給 方向の放湿部の前段において前記除湿対象空気を加熱する加熱手段を備えた構 成とすることによって、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、加熱手段が除湿対象 空気を加熱し、この加熱された高温の除湿対象空気を放湿部を介して吸熱器に供給 して吸熱器を乾燥することができる。これにより吸熱器における菌ゃカビの発生を抑 制でき、また、着霜による性能低下も抑制することができる。
[0460] (5J)また、本願の第 70の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5H)に記載した 効果に加えて、吸放湿手段を、ハニカムローターに担持された少なくとも 1種類以上 の吸着剤が、吸湿部において除湿対象空気から水分を吸着するとともに放湿部にお レ、て除湿対象空気へ水分を脱着するように前記ハニカムローターを配した構成とし、 乾燥手段に、前記吸湿部における水分吸着と前記放湿部における水分脱着を繰り 返すように前記ハニカムローターを回転させるハニカムローター制御手段を備えた構 成とすることによって、乾燥手段が吸熱器を乾燥させるときに、加熱手段が除湿対象 空気を加熱するとともに、ハニカムローター制御手段がハニカムローターを回転させ て、加熱された高温の除湿対象空気を放湿部において加湿して温度を若干低下さ
せ、この温度が若干低下した除湿対象空気を吸熱器に供給して吸熱器を乾燥するこ とができる。これにより吸熱器における菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による 性能低下も抑制することができる。さらに吸熱器に供給される除湿対象空気は温度 が低下してレ、るので、温度信頼性も確保することができる。
[0461] (5K)また、本願の第 71の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5H)または(5J) に記載した効果に加えて、ヒートポンプを、圧縮機、放熱器、膨張機構、吸熱器を備 えた蒸気圧縮式ヒートポンプで構成し、乾燥手段に、前記圧縮機の作動を停止もしく は調整する圧縮機制御手段を備えた構成とすることによって、乾燥手段が吸熱器を 乾燥させるときに、圧縮機制御手段が圧縮機の作動を停止して、吸熱器における除 湿対象空気からの吸熱動作を停止させ、吸熱器の結露を抑制することができる。これ により吸熱器の乾燥を効率良く行うことができる。
[0462] (5L)また、本願の第 72の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(5A)、 (5B)、 (5 C)、(5D)、(5E)、(5F)、(5G)、(5H)、(5J)または(5K)に記載した効果に加えて 、着湿判断手段が乾燥手段を制御することにより吸熱器に付着した水滴や霜を乾燥 させることによって、菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能低下も抑制す ること力 Sできる。
[0463] (5M)また、本願の第 73の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5L)に記載した 効果に加えて、着湿判断手段に、除湿運転停止時に乾燥動作を開始して、一定時 間経過後に乾燥動作を終了する構成とすることによって、除湿運転時に結露した吸 熱器を一定時間の間乾燥することができる。これにより除湿運転終了時に乾燥動作 を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、吸熱 器における菌ゃカビの発生を抑制することができる。
[0464] (5N)また、本願の第 74の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(5L)に記載した 効果に加えて、着湿判断手段に、除湿運転停止時に乾燥動作を開始して、吸熱器 の温度に基づいて乾燥動作を終了する構成とすることによって、除湿運転時に結露 した吸熱器を所定温度になるまで乾燥することができる。これにより除湿運転終了時 に乾燥動作を開始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了するという簡易な 運転方法で、吸熱器における菌ゃカビの発生を抑制することができる。
[0465] (5P)また、本願の第 75の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5A)、 (5B)、(5 C)、(5D)、(5E)、(5F)、(5G)、(5H)、(5J)または(5K)に記載した効果に加えて 、着霜判断手段が乾燥手段を制御することにより吸熱器に着霜したや霜を乾燥させ ることによって、着霜による性能低下が抑制でき、また、菌ゃカビの発生も抑制するこ とができる。
[0466] (5Q)また、本願の第 76の発明に力、かる除湿装置によれば、上記(5P)に記載した 効果に加えて、着霜判断手段を、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて乾 燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する構成とすることによって、 周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて吸熱器への着霜を判定して着霜と 判定された場合に吸熱器を一定時間の間乾燥することができる。これにより周囲の温 度もしくは温湿度の何れかに基づいて乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾 燥動作を終了するという簡易な運転方法で、着霜による性能低下を抑制することがで きる。
[0467] (5R)また、本願の第 77の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5P)に記載した 効果に加えて、着霜判断手段に、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて乾 燥動作を開始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する構成とすることに よって、周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて吸熱器への着霜を判定して 着霜と判定された場合に吸熱器を所定温度になるまで乾燥することができる。これに より周囲の温度もしくは温湿度の何れかに基づいて乾燥動作を開始して、吸熱器の 温度に基づいて乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、着霜による性能低下 を抑制することができる。
[0468] (5S)また、本願の第 78の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5P)に記載した 効果に加えて、着霜判断手段に、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、 一定時間経過後に乾燥動作を終了する構成とすることによって、吸熱器の温度に基 づいて吸熱器への着霜を判定して着霜と判定された場合に吸熱器を一定時間の間 乾燥すること力 Sできる。これにより吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、一 定時間経過後に乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、着霜による性能低下 を抑制することができる。
[0469] (5T)また、本願の第 79の発明に力かる除湿装置によれば、上記(5Ρ)に記載した 効果に加えて、着霜判断手段に、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を開始して、 吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了する構成とすることによって、吸熱器の温 度に基づいて吸熱器への着霜を判定して着霜と判定された場合に吸熱器を所定温 度になるまで乾燥することができる。これにより吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を 開始して、吸熱器の温度に基づいて乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、 着霜による性能低下を抑制することができる。
[0470] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳しく説明する。なお、従 来例と同一の部分については同一の番号を附し、詳細な説明は省略する。
[0471] (実施の形態 14)
図 50は、本発明の実施の形態 14に係る除湿装置の概略構成を示した図である。 図 50に示すように、除湿装置の本体 5101内に、圧縮機 5102、放熱器 5103、膨張 機構 5104、吸熱器 5105を配管接続した冷媒回路 5106と、供給空気から吸湿する 吸湿部 5120および供給空気に対して放湿する放湿部 5121を有する吸放湿手段 5 119を設け、冷媒回路 5106内に冷媒 5117を充填している。また、本体 5101には吸 込口 5112と吹出口 5113を開口し、送風ファン 5001の運転によって、吸込口 5112 から除湿対象空気 5116と加熱対象空気 5002を本体 5101内に供給する構成として いる。また、吸込口 5112には加熱対象空気 5002の吸い込み風量を調整するダン パー Α5003を設けている。そして、本体 5101内に供給された除湿対象空気 5116 、放熱器 5103の第 1放熱領域 5004、ヒーター 5005、放、湿咅 5121、吸熱器 510 5、吸湿部 5120に順に供給されて吹出口 5113より本体 5101外部に流出し、また、 加熱対象空気 5002が、除湿対象空気 5116と同一方向から放熱器 5103の第 2放 熱領域 5006に供給されて吹出口 5113より本体 5101外部に流出するように風路を 形成している。そして、圧縮機 5102により冷媒 5117を圧縮することによって、冷媒 5 117が、放熱器 5103、膨張機構 5104、吸熱器 5105の順に冷媒回路 5106内を循 環し、放熱器 5103に供給される除湿対象空気 5116および加熱対象空気 5002に 対して放熱するとともに吸熱器 5105に供給される除湿対象空気 5116から吸熱する ことによってヒートポンプ 5118を作動させる構成となっている。また、吸熱器 5105を
乾燥させる乾燥手段 5012を備えた構成となっている。また、加熱手段としてのヒータ 一 5005は放湿部 5121の前段に設けた構成となっている。
[0472] 図 51は、吸放湿手段 5119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 5119は、吸 着剤 5107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 5108を備 えており、このハニカムローター 5108を回動自在に回転軸 5007で支持している。そ して、ハニカムローター 5108の外周にギア 5008を形成し、このギア 5008と回転駆 動する駆動モーター 5009の歯車部 5010にベルト 5011を卷装している。また、吸湿 部 5120に供給される除湿対象空気 5116と放湿部 5121に供給される除湿対象空 気 5116の相互流通を抑制するように風路を仕切っており、駆動モーター 5009を駆 動するとベルト 5011を介してギア 5008に駆動力が伝達してハニカムローター 5108 が回転することになる。このハニカムローター 5108の回転によって吸着剤 5107は、 吸湿部 5120における除湿対象空気 5116との接触と放湿部 5121における除湿対 象空気 5116との接触を繰り返すことになる。この吸着剤 5107は、晒される空気の相 対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量 が減少する特性を有してレ、るので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返 せば、各々の相対湿度における吸着剤 5107の保持可能な水分量の差に応じて水 分の吸脱着が行われることになる。ここで、吸湿部 5120で吸着剤 5107と接触する除 湿対象空気 5116は、吸熱器 5105において冷媒 5117の吸熱により冷却された高い 相対湿度の空気であり、放湿部 5121で吸着剤 5107と接触する除湿対象空気 511 6は、放熱器 5103において冷媒 5117の放熱により加熱された低い相対湿度の空気 であるので、この相対湿度の差によって、吸着剤 5107の吸脱着作用が為されて吸 放湿手段 5119が作動することになるのである。次に除湿装置の動作を説明する。
[0473] 図 52は、図 50に示した除湿装置の冷媒 5117の状態変化を示すモリエル線図(圧 力一ェンタルピ線図)である。図 52に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 5106内を循環する冷媒 5117の状態変化を示しており、冷媒 51 17は圧縮機 5102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aか ら点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 5103において供給される除湿対象空気 5116お よび加熱対象空気 5002に対して放熱することによりェンタルピが減少して点 Bから
点 Cの状態となる。次に膨張機構 5104において膨張して減圧することにより圧力が 低下して点 Cから点 Dの状態変化を行い、吸熱器 5105において供給される除湿対 象空気 5116から吸熱することによりェンタルビが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る 。このような冷媒 5117の状態変化により、吸熱器 5105において吸熱し、放熱器 510 3において放熱するヒートポンプ 5118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に 冷媒 5117の循環量を乗じた値が放熱器 5103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)の ェンタルピ差に冷媒 5117の循環量を乗じた値が吸熱器 5105における吸熱量となり 、放熱量と吸熱量の差、即ち点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 5117の循環量を乗じ た値が圧縮機 5102の圧縮仕事量になる。
[0474] 図 53は、図 50に示した除湿装置における除湿対象空気 5116および加熱対象空 気 5002の状態変化を示す湿り空気線図である。図 53に示した湿り空気線図におい て、まず、点 aの状態の除湿対象空気 5116および加熱対象空気 5002が放熱器 51 03に供給され、冷媒 5117の放熱により加熱されて点 bの状態となる。ここで加熱対 象空気 5002は、点 bの状態のまま装置外部に排出され、除湿対象空気 5116は、放 湿部 5121に供給されてハニカムローター 5108に担持された吸着剤 5107が保有し ている水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度が低下して 点 cの状態となる。点 cの状態となった除湿対象空気 5116は次に吸熱器 5105に供 給され、冷媒 5117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 dの飽和状態となる 。この時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 5122に回収される。最後に除湿対象 空気 5116は吸湿部 5120に供給され、吸着剤 5107に水分を吸着されることによつ て除湿され、湿度が低下するとともに温度が上昇して点 eの状態の乾燥空気となり装 置外部に排出される。以上の除湿対象空気 5116の状態変化において、吸熱器 510 5において回収される凝縮水の量は、点 cと点 dの絶対湿度差に除湿対象空気 5116 の重量換算風量を乗じた値、また、放湿部 5121における放湿量は、点 cと点 bの絶 対湿度差に除湿対象空気 5116の重量換算風量を乗じた値、そして、吸湿部 5120 における吸湿量は、点 dと点 eの絶対湿度差に除湿対象空気 5116の重量換算風量 を乗じた値となる。
[0475] 以上の動作において、理想状態では、放湿部 5121の出口空気状態を示す点 cは
、吸湿部 5120の入口空気状態を示す点 dと同一の相対湿度である点 c'に近づき、 吸湿部 5120の出口空気状態を示す点 eは、放湿部 5121の入口空気状態を示す点 bと同一の相対湿度である点 e 'に近づく。したがって点 dの相対湿度を上昇させ、点 b の相対湿度を低下させること、即ち、点 dで示した吸湿部 5120への供給空気と点 で 示した放湿部 5121への供給空気との相対湿度差を拡大することが吸放湿量を高め ることになり、結果的に除湿効率が向上することになる。また、除湿対象空気 5116の 重量換算風量と加熱対象空気 5002の重量換算風量を加算して点 aと点 bのェンタ ルピ差に乗じた値が放熱器 5103における放熱量、点 cと点 dのェンタルピ差に除湿 対象空気 5116の重量換算風量を乗じた値が吸熱器 5105における吸熱量となり、こ の放熱器 5103における放熱量および吸熱器 5105における吸熱量は、図 53の冷媒 5117の状態変化から得られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、放熱器 51 03において除湿対象空気 51 16のみでは不足する冷媒 5117の放熱分を加熱対象 空気 5002が補うことにより、除湿対象空気 5116の風量を放湿部 5121における放 湿、吸熱器 5105における冷却、吸湿部 5120における吸湿の過程における最適な 値に設定することができるのである。
図 54は、乾燥手段 5012を示した図である。図 54に示すように乾燥手段 5012には 、ダンパー A5003の開動作または閉動作を行うダンパー開閉回路 5013を備えてお り、加熱対象空気制御手段 5014がダンパー開閉回路 5013を通じダンパー A5003 を閉じることにより加熱対象空気 5002の供給を停止する。また、ハニカムローター 51 08の回転を駆動または停止するハニカムローター駆動停止回路 5015を備えており 、放湿量制御手段 5016のハニカムローター制御手段 5017がハニカムローター駆動 停止回路 5015を通じハニカムローター 5108を駆動または停止することにより放湿 部 5121における除湿対象空気 5116への放湿量を調整する。また圧縮機 5102を駆 動または停止させる圧縮機駆動停止回路 5018を備えており、圧縮機制御手段が圧 縮機駆動停止回路 5018を通じ圧縮機 5102を停止することにより吸熱器 5105にお ける除湿対象空気 51 16からの吸熱動作を停止させる構成となっている。なお、加熱 対象空気制御手段 5014が加熱対象空気 5002の供給を調整するのにダンパーを 用いた力 ダンパーにかえてファンを用いてもよい。
[0477] 図 55は、吸熱器 5105への着湿を判断する着湿判断手段 5020の一例を示す動作 フロー図である。図 55に示すように着湿判断手段 5020は、除湿運転終了時に乾燥 動作を開始し、乾燥動作時間をカウントし、一定時間経過するまでカウントを継続し、 乾燥動作時間が一定時間以上になった場合、乾燥動作を終了する構成となってい る。また、着湿とは、湿気状況を表す。
[0478] 図 56は、吸熱器 5105への着湿を判断する着湿判断手段 5020の他例を示す動作 フロー図である。図 56に示すように着湿判断手段 5020は、除湿運転終了時に乾燥 動作を開始し、吸熱器 5105に設置した温度センサーより吸熱器温度計測値の読込 みを行い、吸熱器温度計測値が設定温度未満の場合吸熱器温度計測値の読込み を継続し、吸熱器温度計測値が設定温度以上になった場合、乾燥動作を終了する 構成となっている。
[0479] 図 57は、吸熱器 5105への着霜を判断する着霜判断手段 5021の一例を示す動作 フロー図である。図 57に示すように着霜判断手段 5021は、吸込口 5112に設置した 温湿度センサーより周囲温湿度計測値の読込みを行い、周囲温湿度計測値が設定 温湿度以下になるまで周囲温湿度の計測値を読込み、周囲温湿度計測値が設定温 湿度以下になった場合、乾燥動作を開始する。また乾燥動作開始後は、乾燥動作時 間をカウントし、一定時間経過するまでカウントを継続し、乾燥動作時間が一定時間 以上になった場合、乾燥動作を終了する構成となっている。
[0480] 図 58は、吸熱器 5105への着霜を判断する着霜判断手段 5021の他例を示す動作 フロー図である。図 57に示すように着霜判断手段 5021は、吸込口 5112に設置した 温湿度センサーより周囲温湿度計測値の読込みを行い、周囲温湿度計測値が設定 温湿度以下になるまで周囲温湿度の計測値を読込み、周囲温湿度計測値が設定温 湿度以下になった場合、乾燥動作を開始する。また乾燥動作開始後は、吸熱器 510 5に設置した温度センサーより吸熱器温度計測値の読込みを行レ、、吸熱器温度計測 値が設定温度未満の場合吸熱器温度計測値の読込みを継続し、吸熱器温度計測 値が設定温度以上になった場合、乾燥動作を終了する構成となっている。
[0481] 図 59は、吸熱器 5105への着霜を判断する着霜判断手段 5021の他例を示す動作 フロー図である。図 57に示すように着霜判断手段 5021は、吸熱器 5105に設置した
温度センサーより吸熱器温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測値が設定温 度以下になるまで吸熱器温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測値が設定温 度以下になった場合、乾燥動作を開始する。また乾燥動作開始後は、乾燥動作時間 をカウントし、一定時間経過するまでカウントを継続し、乾燥動作時間が一定時間以 上になった場合、乾燥動作を終了する構成となっている。
[0482] 図 60は、吸熱器 5105への着霜を判断する着霜判断手段 5021の他例を示す動作 フロー図である。図 57に示すように着霜判断手段 5021は、吸熱器 5105に設置した 温度センサーより吸熱器温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測値が設定温 度以下になるまで吸熱器温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測値が設定温 度以下になった場合、乾燥動作を開始する。また乾燥動作開始後は、吸熱器 5105 に設置した温度センサーより吸熱器温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測 値が設定温度未満の場合吸熱器温度計測値の読込みを継続し、吸熱器温度計測 値が設定温度以上になった場合、乾燥動作を終了する構成となっている。
[0483] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0484] 除湿対象空気 5116を、放熱器 5103においてヒートポンプ 5118の放熱により加熱 し、次に放湿部 5121において吸放湿手段 5119の放湿により加湿し、次に吸熱器 5 105においてヒートポンプ 5118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 5120において吸 放湿手段 5119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 5120に供給される除湿 対象空気 5116と放湿部 5121に供給される除湿対象空気 5116との相対湿度差を 拡大し、循環経路 5111を設けない単純な構成で吸放湿手段 5119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。さらに乾燥手段 5012により吸熱器 5105に付着した水滴や霜を 乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制することができ、また、着霜による性 能低下も抑制することができる。
[0485] また、除湿対象空気 5116を、放熱器 5103の第 1放熱領域 5004においてヒートポ ンプ 5118の放熱により加熱し、次に放湿部 5121において吸放湿手段 5119の放湿 により加湿し、次に吸熱器 5105においてヒートポンプ 5118の吸熱により冷却し、次 に吸湿部 5120におレ、て吸放湿手段 5119の吸湿により除湿することによって、吸湿
部 5120に供給される除湿対象空気 5116と放湿部 5121に供給される除湿対象空 気 5116との相対湿度差を拡大し、循環経路 5111を設けない単純な構成で吸放湿 手段 5119の吸放湿量を増加することができる。そして放熱器 5103の第 2放熱領域 5 006に加熱対象空気を供給することによって、ヒートポンプ 5118の放熱に適する風 量と、吸放湿手段 5119の吸放湿およびヒートポンプ 5118に適する風量とのアンバラ ンスを解消し、効率の良い除湿を行うことができる。さらに乾燥手段 5012により吸熱 器 5105に付着した水滴や霜を乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制でき 、また、着霜による性能低下も抑制することができる。
[0486] また、乾燥手段 5012に、加熱対象空気 5002の供給を停止もしくは調整する加熱 対象空気制御手段 5014を備えた構成とすることによって、乾燥手段 5012が吸熱器 5105を乾燥させるときに、加熱対象空気制御手段 5014により加熱対象空気 5002 の供給を停止もしくは減少させて、放熱器 5103の除湿対象空気 5116への放熱量 を増加させ、この増加した熱量によって吸熱器 5105を乾燥することができる。これに より加熱対象空気 5002の供給を停止もしくは調整するという簡易な方法で吸熱器 5 105における菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能低下も抑制すること ができる。
[0487] また、乾燥手段 5012に、放湿部 5121における除湿対象空気 5116への放湿を停 止もしくは調整する放湿量制御手段 5016を備えた構成とすることによって、乾燥手 段 5012が吸熱器 5105を乾燥させるときに、放湿量制御手段 5016により除湿対象 空気 5116への放湿を停止もしくは減少させて、放湿に伴う除湿対象空気 5116の温 度低下と湿度上昇を抑制することができる。これにより高温低湿状態の除湿対象空 気 5116が吸熱器 5105に供給されるので、吸熱器 5105を効率的に乾燥することが できる。
[0488] また、吸放湿手段 5119を、ハニカムローター 5108に担持された少なくとも 1種類 以上の吸着剤 5107が、吸湿部 5120において除湿対象空気 5116から水分を吸着 するとともに放湿部 5121において除湿対象空気 5116へ水分を脱着するように前記 ハニカムローター 5108を配し、前記ハニカムローター 5108の回転によって、前記吸 湿部 5120における水分吸着と前記放湿部 5121における水分脱着を繰り返すように
構成し、放湿量制御手段 5016を前記ハニカムローター 5108の回転を停止もしくは 調整するハニカムローター制御手段 5017を備えた構成とすることによって、乾燥手 段 5012が吸熱器 5105を乾燥させるときに、ハニカムローター制御手段 5017がハニ カムローター 5108の回転を停止して、放湿部 5121における除湿対象空気 5116へ の放湿を停止させることができる。これにより高温低湿状態の除湿対象空気 5116が 吸熱器 5105に供給されて吸熱器 5105が乾燥するので、ハニカムローター 5108の 回転を停止するという簡易な方法で吸熱器 5105における菌ゃカビの発生を抑制で き、また、着霜による性能低下も抑制することができる。ハニカムローター制御手段 50 17としてはマイコン等がある。
[0489] また、乾燥手段 5012に、除湿対象空気 5116供給方向の放湿部 5121の前段に おいて前記除湿対象空気 5116を加熱する加熱手段としてヒーター 5005を備えた構 成とすることによって、乾燥手段 5012が吸熱器 5105を乾燥させるときに、ヒーター 5 005が除湿対象空気 5116を加熱し、この加熱された高温の除湿対象空気 5116を 放湿部 5121を介して吸熱器 5105に供給して吸熱器 5105を乾燥することができる。 これにより吸熱器 5105における菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能 低下も抑制することができる。
[0490] また、吸放湿手段 5119を、ハニカムローター 5108に担持された少なくとも 1種類 以上の吸着剤 5107が、吸湿部 5120において除湿対象空気 5116から水分を吸着 するとともに放湿部 5121において除湿対象空気 5116へ水分を脱着するように前記 ハニカムローター 5108を配した構成とし、乾燥手段 5012に、前記吸湿部 5120にお ける水分吸着と前記放湿部 5121における水分脱着を繰り返すように前記ハニカム口 一ター 5108を回転させるハニカムローター制御手段 5017を備えた構成とすることに よって、乾燥手段 5012が吸熱器 5105を乾燥させるときに、ヒーター 5005が除湿対 象空気 5116をカロ熱するとともに、ハニカムローター制御手段 5017がハニカムロータ 一 5108を回転させて、加熱された高温の除湿対象空気 5116を放湿部 5121にお レ、て加湿して温度を若干低下させ、この温度が若干低下した除湿対象空気を吸熱 器 5105に供給して吸熱器 5105を乾燥することができる。これにより吸熱器 5105に おける菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能低下も抑制することができ
る。さらに吸熱器 5105に供給される除湿対象空気 5116は温度が低下しているので 、温度信頼性も確保することができる。
[0491] また、ヒートポンプ 5118を、圧縮機 5102、放熱器 5103、膨張機構 5104、吸熱器 5105を備えた蒸気圧縮式ヒートポンプで構成し、乾燥手段 5012に、前記圧縮機 51 02の作動を停止もしくは調整する圧縮機制御手段 19を備えた構成とすることによつ て、乾燥手段 5012が吸熱器 5105を乾燥させるときに、圧縮機制御手段 19が圧縮 機 5102の作動を停止して、吸熱器 5105における除湿対象空気 5116からの吸熱動 作を停止させ、吸熱器 5105の結露を抑制することができる。これにより吸熱器 5105 の乾燥を効率良く行うことができる。
[0492] また、着湿判断手段 5020が乾燥手段 5012を制御することにより吸熱器 5105に付 着した水滴や霜を乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜 による性能低下も抑制することができる。
[0493] また、着湿判断手段 5020の一例として、着湿判断手段 5020が除湿運転停止時に 乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する構成とすることによつ て、除湿運転時に結露した吸熱器 5105を一定時間(Toff)の間乾燥することができ る。これにより除湿運転終了時に乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作 を終了するという簡易な運転方法で、吸熱器 5105における菌ゃカビの発生を抑制 すること力 Sできる。ここで Toffはあら力じめ設定された定数であり、 Toffの値は、除湿 運転中に吸熱器 5105に付着した水滴や霜を乾燥させることができる時間である 60 分が適当な ί直である。
[0494] また、着湿判断手段 5020の一例として、着湿判断手段 5020が、除湿運転停止時 に乾燥動作を開始して、吸熱器 5105に設置した温度センサーより吸熱器温度計測 値の読込みを行い、吸熱器温度計測値に基づいて乾燥動作を終了する構成とする ことによって、除湿運転時に結露した吸熱器 5105を所定温度 (TMPloff)になるま で乾燥することができる。これにより除湿運転終了時に乾燥動作を開始して、吸熱器 5105の温度に基づいて乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、吸熱器 510 5における菌ゃカビの発生を抑制することができる。ここで TMPloffはあらかじめ設 定された定数であり、 TMPloffの値を 16°Cに設定し、除湿運転終了時に吸熱器 51
05の温度計測値が 16°C以上になるまで乾燥動作を行うことにより、除湿運転中に吸 熱器 5105に付着した水滴や霜を乾燥させることができる。
[0495] 着霜判断手段 5021が乾燥手段 5012を制御することにより吸熱器 5105に付着し た霜を乾燥させることによって、着霜による性能低下が抑制でき、また、菌ゃカビの発 生も抑制することができる。
[0496] また、着霜判断手段 5021の一例として、着霜判断手段 5021が、吸込口 5112に 設置した温湿度センサーより周囲温湿度計測値の読込みを行レ、、周囲温湿度計測 値に基づいて乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する構成と することによって、周囲温湿度と所定温湿度 (TMP2on、 HUMon)による判断に基 づいて吸熱器 5105への着霜を判定して着霜と判定された場合に吸熱器 5105を一 定時間 (Toff)の間乾燥することができる。これにより周囲の温湿度に基づいて乾燥 動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、 着霜による性能低下を抑制することができる。ここで TMP2on、 HUMon, Toffはあ らかじめ設定された定数であり、除湿運転中に吸熱器 5105に着霜したと判断する T MP2on、 HUMonの値は図 61に示した乾燥動作開始温湿度 5022である。また、 T offの値は、除湿運転中に吸熱器 5105に付着した霜を乾燥させることができる時間 である 20分が適当なィ直である。
[0497] また、着霜判断手段 5021の一例として、着霜判断手段 5021が吸込口 5112に設 置した温湿度センサーより周囲温湿度計測値の読込みを行い、周囲温湿度計測値 に基づいて乾燥動作を開始して、吸熱器 5105に設置した温度センサーより吸熱器 温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測値に基づいて乾燥動作を終了する構 成とすることによって、周囲温湿度と所定温湿度(TMP2on、 HUMon)による判断 に基づいて吸熱器 5105への着霜を判定して着霜と判定された場合に吸熱器 5105 を所定温度 (TMPloff)になるまで乾燥することができる。これにより周囲の温湿度 に基づいて乾燥動作を開始して、吸熱器 5105の温度に基づいて乾燥動作を終了 するという簡易な運転方法で、着霜による性能低下を抑制することができる。ここで T MP2on、 HUMon, TMPloffはあらかじめ設定された定数であり、除湿運転中に 吸熱器 5105に着霜したと判断する TMP2on、 HUMonの値は図 61に示した乾燥
動作開始温湿度 5022であり、 TMPloffの値を 16°Cに設定し、除湿運転終了時に 吸熱器 5105の温度計測値が 16°C以上になるまで乾燥動作を行うことにより、除湿 運転中に吸熱器 5105に付着した霜を乾燥させることができる。
[0498] また、着霜判断手段 5021の一例として、着霜判断手段 5021が吸熱器 5105に設 置した温度センサーより吸熱器温度計測値の読込みを行レ、、吸熱器温度計測値に 基づいて乾燥動作を開始して、一定時間経過後に乾燥動作を終了する構成とするこ とによって、吸熱器 5105の温度が所定温度 (TMPlon)以下の時に、吸熱器 5105 への着霜と判定された場合に吸熱器 5105を一定時間 (Toff)の間乾燥することがで きる。これにより吸熱器 5105の温度に基づいて乾燥動作を開始して、一定時間経過 後に乾燥動作を終了するという簡易な運転方法で、着霜による性能低下を抑制する こと力 Sできる。ここで TMPlon、 Toffはあらかじめ設定された定数であり、 TMPlon の値は、吸熱器 5105に設置した温度センサーが吸熱器 5105の表面以外に周囲の 空気にも触れていることにより、吸熱器 5105に霜が付着する実際の表面温度より高 めである 0. 5°C、 Toffの値は除湿運転中に吸熱器 5105に付着した霜を乾燥するこ とができる時間である 20分が適当な値である。
[0499] また、着霜判断手段 5021の一例として、着霜判断手段 5021が吸熱器 5105に設 置した温度センサーより吸熱器温度計測値の読込みを行い、吸熱器温度計測値に 基づいて乾燥動作を開始して、吸熱器温度計測値に基づいて乾燥動作を終了する 構成とすることによって、吸熱器 5105の温度が所定温度 (TMPlon)以下の時に、 吸熱器 5105への着霜と判定された場合に吸熱器 5105を所定温度 (TMPloff)に なるまで乾燥することができる。これにより吸熱器 5105の温度に基づいて乾燥動作 を開始して、吸熱器 5105の温度に基づいて乾燥動作を終了するという簡易な運転 方法で、着霜による性能低下を抑制することができる。ここで TMPlon、 TMPloff はあらかじめ設定された定数であり、 TMPlonの値は、吸熱器 5105に設置した温 度センサーが吸熱器 5105の表面以外に周囲の空気にも触れていることにより、吸熱 器 5105に霜が付着する実際の表面温度より高めである 0. 5°C、 TMPloffの値を 1 6°Cに設定し、除湿運転終了時に吸熱器 5105の温度計測値が 16°C以上になるま で乾燥動作を行うことにより、除湿運転中に吸熱器 5105に付着した霜を乾燥させる
こと力 Sできる。
[0500] (実施の形態 15)
実施の形態 14と同一部分については、同一番号を附し、詳細な説明は省略する。
[0501] 図 62は、本発明の実施の形態 15に係る除湿装置の概略構成を示した図である。
図 62に示すように、除湿装置の本体 5101内に、圧縮機 5102、放熱器 5103、膨張 機構 5104、吸熱器 5105を配管接続した冷媒回路 5106と、供給空気から吸湿する 吸湿部 5120および供給空気に対して放湿する放湿部 5121を有する吸放湿手段 5 119を設け、冷媒回路 5106内に冷媒 5117を充填している。また、本体 5101には吸 込口 5112と吹出口 5113を開口し、送風ファン 5001の運転によって、吸込口 5112 から除湿対象空気 5116と第 2除湿対象空気 5023を本体 5101内に供給する構成と している。また、吸込口 5112には第 2除湿対象空気 5023の吸い込み風量を調整す るダンパー B5024を設けている。そして、本体 5101内に供給された除湿対象空気 5 116力 放熱器 5103、放、湿咅 5121、吸熱器 5105、吸、湿咅 5120の 1噴に供給されて 吹出口 5113より本体 5101外部に流出し、また、第 2除湿対象空気 5023が、除湿対 象空気 5116と同一方向から第 2吸湿部 5025に供給されて除湿対象空気 5116とと もに吹出口 51 13より本体 5101外部に流出するように風路を形成している。そして、 圧縮機 5102により冷媒 5117を圧縮することによって、冷媒 5117が、放熱器 5103、 膨張機構 5104、吸熱器 5105の順に冷媒回路 5106内を循環し、放熱器 5103に供 給される除湿対象空気 5116に対して放熱するとともに吸熱器 5105に供給される除 湿対象空気 5116から吸熱することによってヒートポンプ 51 18を作動させる構成とな つている。
[0502] 図 63は、吸放湿手段 5119の詳細構成を示した図である。吸放湿手段 51 19は、吸 着剤 5107が担持された軸方向に通風可能な円筒状のハニカムローター 5108を備 えており、このハニカムローター 5108を回動自在に回転軸 5007で支持している。そ して、ハニカムローター 5108の外周にギア 5008を形成し、このギア 5008と回転駆 動する駆動モーター 5009の歯車部 5010にベルト 5011を卷装している。また、吸湿 部 5120に供給される除湿対象空気 5116および第 2除湿対象空気 5023と放湿部 5 121に供給される除湿対象空気 5116の相互流通を抑制するように風路を仕切って
おり、駆動モーター 5009を駆動するとベルト 5011を介してギア 5008に駆動力が伝 達してハニカムローター 5108が回転することになる。このハニカムローター 5108の 回転によって吸着剤 5107は、放湿部 5121に供給される除湿対象空気 5116、吸湿 部 5120に供給される第 2除湿対象空気 5023、吸湿部 5120に供給される除湿対象 空気 5116の順に接触を繰り返すことになる。この吸着剤 5107は、晒される空気の相 対湿度が高ければ多くの水分を保持でき、相対湿度が低くなると保持可能な水分量 が減少する特性を有してレ、るので、相対湿度の異なる複数の空気との接触を繰り返 せば、各々の相対湿度における吸着剤 5107の保持可能な水分量の差に応じて水 分の吸脱着が行われることになる。ここで、放湿部 5121で吸着剤 5107と接触する除 湿対象空気 5116は、放熱器 5103において冷媒 5117の放熱により加熱された高温 かつ低い相対湿度の空気であり、吸湿部 5120で吸着剤 5107と接触する除湿対象 空気 5116は、吸熱器 5105において冷媒 5117の吸熱により冷却された低温かつ高 い相対湿度の空気であるので、この相対湿度の差によって、吸着剤 5107の吸脱着 作用が為されて吸放湿手段 5119が作動することになる。また、吸湿部 5120で吸着 剤 5107と接触する第 2除湿対象空気 5023は、除湿装置周囲の空気であり、放湿部 5121に供給される除湿対象空気 5116より低温で吸湿部 5120に供給される除湿対 象空気 5116より高温であるので、吸着剤 5107が、放熱器 5103の余熱を第 2除湿 対象空気 5023によって除去された後に吸湿部 5120に供給される低温の除湿対象 空気 5116と接触するので吸着剤 5107の水分吸着量が増加することになる。次に除 湿装置の動作を説明する。
図 64は、図 62に示した除湿装置の冷媒 5117の状態変化を示すモリエル線図(圧 力一ェンタルピ線図)である。図 64に示した点 A、点 B、点 C、点 Dを矢符で結んだサ イタルは、冷媒回路 5106内を循環する冷媒 5117の状態変化を示しており、冷媒 51 17は圧縮機 5102において圧縮されることにより圧力とェンタルビが上昇して点 Aか ら点 Bの状態変化を行レ、、放熱器 5103において供給される除湿対象空気 5116に 対して放熱することによりェンタルビが減少して点 Bから点 Cの状態となる。次に膨張 機構 5104において膨張して減圧することにより圧力が低下して点 Cから点 Dの状態 変化を行い、吸熱器 5105において供給される除湿対象空気 5116から吸熱すること
によりェンタルビが増加して点 Dから点 Aの状態に戻る。このような冷媒 5117の状態 変化により、吸熱器 5105において吸熱し、放熱器 5103において放熱するヒートボン プ 5118が動作し、この時、点 Bと点 Cのェンタルピ差に冷媒 5117の循環量を乗じた 値が放熱器 5103における放熱量、点 Aと点 D (点 C)のェンタルピ差に冷媒 5117の 循環量を乗じた値が吸熱器 5105における吸熱量となり、放熱量と吸熱量の差、即ち 点 Bと点 Aのェンタルピ差に冷媒 5117の循環量を乗じた値が圧縮機 5102の圧縮仕 事量になる。
図 65は、図 62に示した除湿装置における除湿対象空気 5116および第 2除湿対象 空気 5023の状態変化を示す湿り空気線図である。図 65に示した湿り空気線図にお いて、まず、点 aの状態の除湿対象空気 5116が放熱器 5103に供給され、冷媒 511 7の放熱により加熱されて点 bの状態となる。点 bの状態となった除湿対象空気 5116 は、次に放湿部 5121に供給されてハニカムローター 5108に担持された吸着剤 510 7が保有している水分を脱着することにより加湿されて、湿度が上昇するとともに温度 が低下して点 cの状態となる。点 cの状態となった除湿対象空気 5116は、次に吸熱 器 5105に供給され、冷媒 5117の吸熱により露点温度以下まで冷却されて点 dの飽 和状態となる。この時に飽和した水分は凝縮水としてタンク 5122に回収される。点 d の飽和状態となった除湿対象空気 5116は次に吸湿部 5120に供給され、吸着剤 51 07に水分を吸着されることによって除湿されて湿度が低下するとともに温度が上昇し 、点 eの状態の乾燥空気となる。一方、点 aの状態の第 2除湿対象空気 5023は、吸 湿部 5120に供給されて吸着剤 5107が保有する放熱器 5103の余熱を除去するとと もに吸着剤 5107に水分を吸着されることによって除湿され、温度が上昇するとともに 湿度が低下して点 fの乾燥空気となる。点 eの状態となった除湿対象空気 5116と点 f の状態となった第 2除湿対象空気 5023は、ともに送風ファン 5001に吸引されて装 置外部に排出される。以上の除湿対象空気 5116および第 2除湿対象空気 5023の 状態変化において、吸熱器 5105において回収される凝縮水の量は、点 cと点 dの絶 対湿度差に除湿対象空気 5116の重量換算風量を乗じた値となり、放湿部 5121に おける放湿量は、点 bと点 cの絶対湿度差に除湿対象空気 5116の重量換算風量を 乗じた値となる。また、吸湿部 5120における吸湿量は、点 dと点 eの絶対湿度差に除
湿対象空気 5116の重量換算風量を乗じた値と点 aと点 fの絶対湿度差に第 2除湿対 象空気 5023の重量換算風量を乗じた値との加算値となる。
[0505] 以上の動作において、理想状態では、放湿部 5121の出口空気状態を示す点 cは 、吸湿部 5120の入口空気状態を示す点 dと同一の相対湿度である点 c'に近づき、 吸湿部 5120の出口空気状態を示す点 eおよび点 fは、放湿部 5121の入口空気状 態を示す点 bと同一の相対湿度である点 e 'および点 f 'に近づく。したがって点 dの相 対湿度を上昇させ、点 bの相対湿度を低下させること、即ち、点 dで示した吸湿部 512 0への供給空気と点 bで示した放湿部 5121への供給空気との相対湿度差を拡大す ることが吸放湿量を高めることになり、結果的に除湿効率が向上することになるので ある。また、点 aと点 bのェンタルピ差に除湿対象空気 5116の重量換算風量を乗じた 値が放熱器 5103における放熱量、点 cと点 dのェンタルピ差に除湿対象空気 5116 の重量換算風量を乗じた値が吸熱器 5105における吸熱量となり、この放熱器 5103 における放熱量および吸熱器 5105における吸熱量は、図 64の冷媒 5117の状態変 化から得られる放熱量および吸熱量と等しくなる。従って、除湿対象空気 5116のみ では不足する吸放湿手段 5119の吸湿量を第 2除湿対象空気 5023が補うことによつ て、除湿対象空気 51 16の風量を放熱器 5103における放熱、放湿部 5121における 放湿、吸熱器 5105における吸熱の各過程における最適な値に設定することができ るのである。
[0506] 図 66は、乾燥手段 5012の一例手段を示した図である。図 66に示すように乾燥手 段 5012には、ダンパー B5024の開動作または閉動作を行うダンパー開閉回路 501 3を備えており、第 2除湿対象空気制御手段 5026がダンパー開閉回路を通じダンパ 一 B5024を閉じることにより、第 2除湿対象空気 5023の供給を停止する構成となつ ている。なお、第 2除湿対象空気制御手段 5026が第 2除湿対象空気 5023の供給を 調整するのにダンパーを用いた力 S、ダンパーにかえてファンを用いてもよい。
[0507] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏 するものである。
[0508] 除湿対象空気 5116を、放熱器 5103においてヒートポンプ 5118の放熱により加熱 し、次に放湿部 5121において吸放湿手段 5119の放湿により加湿し、次に吸熱器 5
105においてヒートポンプ 5118の吸熱により冷却し、次に吸湿部 5120において吸 放湿手段 5119の吸湿により除湿することによって、吸湿部 5120に供給される除湿 対象空気 5116と放湿部 5121に供給される除湿対象空気 5116との相対湿度差を 拡大し、循環経路 5111を設けない単純な構成で吸放湿手段 5119の吸放湿量を増 カロすること力 Sできる。そして第 2吸湿部 5025に第 2除湿対象空気 5023を供給するこ とによって、吸放湿手段 5119の吸湿に適する風量と、ヒートポンプ 5118の吸放熱お よび吸放湿手段 5119の放湿に適する風量とのアンバランスを解消し、効率の良い 除湿を行うことができる。さらに乾燥手段 5012により吸熱器 5105に付着した水滴や 霜を乾燥させることによって、菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜による性能低下 も抑制すること力 Sできる。
[0509] また、乾燥手段 5012に、第 2除湿対象空気 5023の供給を停止もしくは調整する 第 2除湿対象空気制御手段 5026を備えた構成とすることによって、乾燥手段 5012 が吸熱器 5105を乾燥させるときに、第 2除湿対象空気制御手段 5026により第 2除 湿対象空気 5023の供給を停止もしくは減少させて、放熱器 5103の余熱に伴う除湿 対象空気 5116への放熱量を増加させ、この増加した熱量によって吸熱器 5105を乾 燥すること力できる。これにより第 2除湿対象空気 5023の供給を停止もしくは調整す るという簡易な方法で吸熱器 5105における菌ゃカビの発生を抑制でき、また、着霜 による性能低下も抑制することができる。
[0510] 次に、本発明の除湿装置について、実施の形態 16と共に以下に説明する。
[0511] 以上の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させるとことにより除湿するようにしている 。したがって、暑い時期などに除湿をしながら冷風感を得たいというニーズに応える には、吸熱器 8105を通過することによって温度が低下した空気を、吹出し空気から 分離して室内に吹出す必要があり、循環経路 8111を形成する構造では、冷風は得 られず、逆に吸湿部 8120が水分を吸着する際に吸着熱を生じるため吹出し空気の 温度が上がるとレ、う課題がある。
[0512] また、室内の温度が低い場合、吸熱器 8105に供給された高湿の循環空気 8110 の温度も低くなり冷媒 8117との温度差が縮まるので除湿量が低下するのでハニカム ローター 8108と放熱器 8103の間に補助加熱手段 8123を設けることが考えられる。 このとき補助加熱手段 8123によって加熱することにより、ハニカムローター 8108から の水分の脱着が増加し冷媒 8117との温度差も確保できるため除湿量は低下しない が、室温低下時に使用する補助加熱手段 8123を室温が高いときに誤って使用する と更に吹出し空気の温度が上がるという課題がある。
[0513] 本発明は上記課題を解決するものであり、吸熱器 8105を通過して温湿度が低下し た空気を分離して室内に吹出すことによって冷風感を得ることが可能で、第 1送風手 段 8001の吹出し空気と前記第 2送風手段 8002の吹出し空気の混合および分離を 切り替える切替え手段 8005を切り替えて、冷風感を得たいときに補助加熱手段 812 3の通電を停止できる除湿装置を提供する。
[0514] 本発明が講じた第 80の課題解決手段は、冷媒 6117を圧縮する圧縮機 6102と前 記冷媒 6117が供給空気に対して放熱する放熱器 6103と前記冷媒 6117が膨張す る膨張機構 6104と前記冷媒 6117が供給空気から吸熱する吸熱器 6105とを有する ヒートポンプ 6118と、供給空気から吸湿する吸湿部 6120および供給空気に放湿す る放湿部 6121を有する吸放湿手段 6119と、供給空気を加熱する補助加熱手段 60 07と、除湿対象空気 6116を前記放熱器 6103、前記放湿部 6121、前記吸熱器 61 05、前記吸湿部 6120の順に供給し室内空気より低い温度で室内に吹出す第 1吹出 し口 6003を備えた第 1送風手段 6001と、室内空気を前記放熱器に供給し室内に吹 出す第 2吹出し口 6004を備えた第 2送風手段 6002と、前記第 1送風手段の吹出し 空気と前記第 2送風手段 6002の吹出し空気の混合および分離を前記第 2吹出し口 6004の開放、閉鎖を段階的に切り替える切替え手段 6005と、前記切替え手段 600 5を切り替え、前記第 2吹出し口 6004を閉鎖したときに前記第 2送風手段 6002の吹 出し空気を吹出す第 3吹出し口 6006と前記切替え手段 6005の切替状況を検出す る位置検出手段 6008を備えた除湿装置であって、前記位置検出手段 6008の出力 に応じて前記補助加熱手段 6007の動作条件を変更する構造としたものである。
[0515] この手段では、切替え手段 6005によって第 2吹出し口 6004を開放した場合、吸熱
器 6105を通過して温湿度の低下した第 1送風手段 6001の吹出し空気と、放熱器 6 103を通過して温度の上昇した第 2送風手段 6002の吹出し空気とが、それぞれ第 1 吹出し口 6003と第 2吹出し口 6004力ら昆合されて吹出すこととなる。
[0516] また、切替え手段 6005によって第 2吹出し口 6004を閉塞した場合、放熱器 6103 を通過して温度の上昇した第 2送風手段 6002の吹出し空気を第 3吹出し口 6018へ と流通させることにより、吸熱器 6105を通過して温湿度の低下したメイン送風ファン 6 001の吹出し空気と分離されて吹出すこととなる。これにより、温風と冷風の混合ある いは分離を選択でき、切替え手段 6005の切替状況を位置検出手段 6008で検出し て補助加熱手段 6007の動作条件の切替が選択でき、切替え手段 6005の操作だけ で冷風、温風の分離と混合を効率良く行うことが可能となる。
[0517] また、本発明が講じた第 81の課題解決手段は、上記第 80の課題解決手段におい て、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を閉塞したことを位置検出手段 6008が 検出したとき、補助加熱手段 6007の出力を減少または停止する構造としたものであ る。
[0518] この手段では、切替え手段 6005の切替状況を位置検出手段 6008で検出して補 助加熱手段 6007の出力の増加、減少または停止の切替が選択でき、切替え手段 6 005の操作だけで冷風、温風の分離と混合を効率良く行うことが可能となる。
[0519] また、本発明が講じた第 82の課題解決手段は、切替え手段 6005の切替状況を検 出する位置検出手段 6008を備え、前記位置検出手段 6008の動作状況を表示する 構造としたものである。
[0520] この手段では、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004の開放状態、閉鎖状態を位 置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件を切替えると同時に、 位置検出手段 6008の動作状況を表示して運転状態を確認することが可能となる。
[0521] また、本発明が講じた第 83の課題解決手段は、上記第 80、第 81、第 82の課題解 決手段において、位置検出手段 6008の出力により LED6009を点灯する構造とし たものである。
[0522] この手段では、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004の開放状態、閉鎖状態を位 置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件を切替えると同時に、
位置検出手段 6008の動作状況を LED6009を点灯させて表示し運転状態を容易 に確認することが可能となる。
[0523] また、本発明が講じた第 84の課題解決手段は、上記第 80、第 81、第 82の課題解 決手段において、位置検出手段 6008の出力により LED6009を点滅する構成とし たものである。
[0524] この手段では、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004の開放状態、閉鎖状態を位 置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件を切替えると同時に、 位置検出手段 6008の動作状況を LED6009を点滅させて表示し運転状態を容易 に確認することが可能となる。
[0525] また、本発明が講じた第 85の課題解決手段は、上記第 80の課題解決手段におい て、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を完全に閉塞したことを位置検出手段 60 08で検出する構成としたものである。
[0526] この手段では、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を完全に閉塞したことを位置 検出手段 6008で検出したとき補助加熱手段 6007を停止させ、温風温度を低下さ せるとともに冷風と温風を完全に分離して冷風感を得ることができる。
[0527] また、本発明が講じた第 86の課題解決手段は、上記第 82、第 85の課題解決手段 において、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を完全に閉塞したことを位置検出 手段 6008で検出したとき、冷風感を出すために、点灯または点滅する LED6009を 青色または緑色とする構成としたものである。
[0528] この手段では、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を完全に閉塞したことを位置 検出手段 6008で検出したとき補助加熱手段 6007を停止させ、温風温度を低下さ せるとともに冷風と温風を完全に分離し、 LED6009を青色または緑色に点灯または 点滅させることで体感だけでなく視覚でも冷風感を得ることができる。
[0529] また、本発明が講じた第 87の課題解決手段は、上記第 82の課題解決手段におい て、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を閉塞していないことを位置検出手段 60 08で検出したとき、温風感を出すために、点灯または点滅する LED6010を赤色ま たは黄色とする構成としたものである。
[0530] この手段では、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を閉塞していないことを位置
検出手段 6008で検出したとき補助加熱手段 6007を運転して温風温度を上げ、 LE D6010を赤色または黄色に点灯または点滅させることで体感だけでなく視覚でも温 風感を得ること力 Sできる。
[0531] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(6A)から(6H)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0532] (6A)本願の第 80の発明に力、かる除湿装置によれば、切替え手段 6005によって 第 2吹出し口 6004を開放した場合、吸熱器 6105を通過して温湿度の低下した第 1 送風手段 6001の吹出し空気と、放熱器 6103を通過して温度の上昇した第 2送風手 段 6002の吹出し空気と力 それぞれ第 1吹出し口 6003と第 2吹出し口 6004から混 合されて吹出すこととなる。また、切替え手段 6005によって第 2吹出し口 6004を閉 塞した場合、放熱器 6103を通過して温度の上昇した第 2送風手段 6002の吹出し空 気を第 3吹出し口 6018へと流通させることにより、吸熱器 6105を通過して温湿度の 低下したメイン送風ファン 6001の吹出し空気と分離されて吹出すこととなる。これによ り、温風と冷風の混合あるいは分離を選択でき、切替え手段 6005の切替状況を位 置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件の切替が選択でき、切 替え手段 6005の操作だけで冷風、温風の分離と混合を効率良く行うことができる。
[0533] (6B)本願の第 81の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 6005の切替状 況を位置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の出力の増力 Q、減少、また は停止の切替が選択でき、切替え手段 6005の操作だけで冷風、温風の分離と混合 を効率良く行うことができる。
[0534] (6C)本願の第 82の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 6005が第 2吹 出し口 6004の開放状態、閉鎖状態を位置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件を切替えると同時に、位置検出手段 6008の動作状況を表示して 運転状態を確認することができる。
[0535] (6D)本願の第 83の発明に力、かる除湿装置によれば、切替え手段 6005が第 2吹 出し口 6004の開放状態、閉鎖状態を位置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件を切替えると同時に、位置検出手段 6008の動作状況を LED600 9を点灯させて表示し運転状態を容易に確認することができる。
[0536] (6E)本願の第 84の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 6005が第 2吹 出し口 6004の開放状態、閉鎖状態を位置検出手段 6008で検出して補助加熱手段 6007の動作条件を切替えると同時に、位置検出手段 6008の動作状況を LED600 9を点滅させて表示し運転状態を容易に確認することができる。
[0537] (6F)本願の第 85の発明に力、かる除湿装置によれば、切替え手段 6005が第 2吹 出し口 6004を完全に閉塞したことを位置検出手段 6008で検出したとき補助加熱手 段 6007を停止させ、温風温度を低下させるとともに冷風と温風を完全に分離して冷 風感を得ること力 Sできる。
[0538] (6G)本願の第 86の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 6005が第 2吹 出し口 6004を完全に閉塞したことを位置検出手段 6008で検出したとき補助加熱手 段 6007を停止させ、温風温度を低下させるとともに冷風と温風を完全に分離し、 LE D6009を青色または緑色に点灯または点滅させることで体感だけでなく視覚でも冷 風感を得ること力 Sできる。
[0539] (6H)本願の第 87の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 6005が第 2吹 出し口 6004を閉塞してレ、なレ、ことを位置検出手段 6008で検出したとき補助加熱手 段 6007を運転して温風温度を上げ、 LED6010を赤色または黄色に点灯または点 滅させることで体感だけでなく視覚でも温風感を得ることができる。
[0540] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳しく説明する。なお、従 来の例と同一の構成要素については同一の符号を用い、詳細な説明は省略する。
[0541] (実施の形態 16)
図 67は、本発明の実施の形態 16に力かる除湿装置の概略構成を示した図である
[0542] 図 67に示すように、除湿装置の本体 6101内に、圧縮機 6102、放熱器 6103、膨 張機構 6104、吸熱器 6105を配管接続した冷媒回路 6106と、供給空気から吸湿す る吸湿部 6120および供給空気に放湿する放湿部 6121を有する吸放湿手段 6119 と補助加熱手段 6007を設け、冷媒回路 6106内に冷媒 6117を充填している。また、 本体 6101には吸込口 6112と吹出口 6113を開口し、第 1送風装置 6001と第 2送風 装置 6002の運転によって、吸込口 6112から除湿対象空気 6116と加熱対象空気 6
Oi lとパージ空気 6012パージ空気 6012を本体 6101内に供給する構成としている 。そして、本体 6101内に供給された除湿対象空気 6116が、第 1送風装置 6001によ つて放熱器 6103、放湿部 6121、吸熱器 6105、吸湿部 6120に順に供給されて吹 出口 6113より本体 6101外部に流出し、また、加熱対象空気 6011が、第 2送風装置 6002によって、除湿対象空気 6116と同一方向から放熱器 6103、補助加熱手段 60 07に供給されて吹出口 6113より本体 6101外部に流出し、また、パージ空気 6012 力 第 2送風装置 6002によって、除湿対象空気 6116と同一方向から吸湿部 6120 に供給されて吹出口 6113より本体 6101外部に流出するように風路を形成している 。そして、圧縮機 6102により冷媒 61 17を圧縮することによって、冷媒 6117が、放熱 器 6103、膨張機構 6104、吸熱器 6105の順に冷媒回路 6106内を循環し、放熱器 6103に供給される除湿対象空気 6116および加熱対象空気 6011に対して放熱す るとともに、吸熱器 6105に供給される除湿対象空気 6116から吸熱することによって ヒートポンプ 6118を作動させる構成となっている。
[0543] 図 68は、図 67に示す概略構成を実現した除湿装置の概略展開図である。本体 61 01はケース上 6013、ケース下 6014、ケース左 6015、ケース右 6016、ケース前 60 17、ケース後 6018の 6咅品によって形成し、ケース上 6013には吹出口 6113と装置 の操作を行う操作パネル 6019と取っ手 6020が設けられている。ケース後 6018には 吸込口 6112を設け、その吸込口 6112にはフィルター 6013が設けられている。ケー ス下 6014の上には水受け咅 6022と圧縮機 6102とタンク 6122力 S酉己置され水受け咅 6022の上に放熱器 6103、膨張機構 6104、吸熱器 6105、吸放湿手段 6119、第 1 送風装置 6001、第 2送風装置 6002、吸熱器カバー 6023が構成される構造となつ ている。
[0544] 図 69は、図 68に示す除湿装置の概略展開図に対して、吹出し部の構造を詳細に 展開した図である。吹出し口は第 1吹出し口 6003、第 2吹出し口 6004、第 3吹出し 口 6006力、ら形成され、第 2吹出し口 6004と第 3吹出し口 6006は、切替え手段 600 5によって風路が切替えられるように構成されている。第 1送風装置 6001の吹出し空 気は、そのまま第 1吹出し口 6003より吹出し、第 2送風装置 6002の吹出し空気は、 切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を開放してレ、る場合は第 2吹出し口 6004か
ら、また、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を閉塞している場合は、第 3吹出し 口 6006力ら吹出す。すなわち、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を開放して いる場合は、第 1送風装置 6001と第 2送風装置 6002の吹出し空気力 それぞれ、 第 1吹出し口 6003と第 2吹出し口 6004から混合されて本体 6101の前面より吹出し 、切替え手段 6005が第 2吹出し口 6004を閉塞している場合は、第 1送風装置 6001 の吹出し空気は第 1吹出し口 6003から本体 6101の前面へ、また、第 2送風装置 60 02の吹出し空気は第 3吹出し口 6006より本体 6101の背面より分離して吹出す構造 となっている。
[0545] 図 70は図 69に示した切替え手段 6005を本体下方より斜視した概略図である。切 替え手段 6005は第 2吹出し口 6004に設けられた 2本のレール 6024に摺動可能に 架橋されており、第 2吹出し口 6004を開放または閉塞することによって、第 2送風装 置 6002の吹出し空気の吹出し口を切替えることが可能となっている。また、切替え手 段 6005には磁石 6025が取り付けられており、固定側に設けられた金属板 6026と 固着することにより、切替え手段 6005を確実に固定することができる。また、切替え 手段 6005にはスライドスィッチ 27が取り付けられており、補助加熱手段 6007の出力 を調整でき、切替え手段 6005の横に冷風、温風の度合いの表示と LEDを設けた構 成となっている。
[0546] 図 71〜図 73に示すように切替え手段 6005の摺動部分には、摺動方向と平行に 凸部 6028と凹部 6029が設けられており、常に嵌合しながら摺動している。また、固 定側には板バネ 6030が取り付けられ、板バネ 6030は切替え手段 6005を固定した い部分 6031よりも摺動させたい部分 6032の方が切替え手段 6005側に膨らんで形 成されており、切替え手段 6005のバネ押し部 6033バネ押し部 6033が、板バネ 60 30を押しながら摺動する。また、電装基板 6034にリミットスィッチを用いた位置検出 手段 6008が取り付けられており、切替え手段 6005が位置検出手段 6008を作動さ せることで、切替え手段 6005の位置を検出する構造となっている。
[0547] なお本説明では位置検出手段 6008をリミットスィッチとした力 磁石とホール IC、 磁石とリードスィッチとしても同じ効果が得られる。
[0548] 以上、説明した構成および動作により、本実施形態の除湿装置は以下の効果を奏
するものである。
[0549] 切替え手段 6005によって第 2吹出し口 6004を開放した場合、吸熱器 6105を通過 して温湿度の低下した第 1送風装置 6001の吹出し空気と、放熱器 6103を通過して 温度の上昇した第 2送風装置 6002の吹出し空気とが、それぞれ第 1吹出し口 6003 と第 2吹出し口 6004から混合されて吹出すこととなる。また、切替え手段 6005によつ て第 2吹出し口 6004を閉塞した場合、放熱器 6103を通過して温度の上昇した第 2 送風装置 6002の吹出し空気を第 3吹出し口 6006へと流通させることにより、吸熱器 6105を通過して温湿度の低下した第 1送風装置 6001の吹出し空気と分離されて吹 出すこととなる。これにより、使用者が任意に切替え手段 6005を作動させ、位置検出 手段 6008によって補助加熱手段 6007の出力を切替えることよって、温風と冷風の 混合または分離の選択をすることができる。
[0550] また、使用者が任意に切替え手段 6005を作動させ、位置検出手段 6008によって 補助加熱手段 6007の出力を減少または停止させることよって、冷風感を増すことが できる。
[0551] また、使用者が任意に切替え手段 6005を作動させ、位置検出手段 6008によって 補助加熱装置 6007の出力を切替えることよって、温風と冷風の混合または分離の選 択をすることができるとともに表示によって視覚的に運転状況を把握できる。
[0552] また、使用者が任意に切替え手段 6005を作動させ、位置検出手段 6008によって 補助加熱手段 6007の出力を切替えることよって、温風と冷風の混合または分離の選 択をすることができるとともに表示と LEDの点灯によって視覚的に運転状況を把握で きる。
[0553] また、使用者が任意に切替え手段 6005を作動させ、位置検出手段 6008によって 補助加熱手段 6007の出力を切替えることよって、温風と冷風の混合または分離の選 択をすることができるとともに表示と LEDの点滅によって視覚的に運転状況を把握で きる。
[0554] また、使用者が切替え手段 6005を作動させ、完全に第 2吹出し口 6004が開放、 閉塞したとき位置検出手段 6008によって補助加熱手段 6007の出力を通電、停止さ せることよって、温風と冷風の混合または分離の選択をすることができる。
[0555] また、使用者が切替え手段 6005を作動させ、完全に第 2吹出し口 6004が開放、 閉塞したとき位置検出手段 6008によって補助加熱手段 6007の出力を通電、停止さ せることよって、温風と冷風の混合または分離の選択をすることがで、完全に第 2吹 出し口 6004が閉塞したとき LEDを青色または緑色に点灯または点滅させることで体 感だけでなく視覚的にも冷風感が得られる。
[0556] また、使用者が切替え手段 6005を作動させ、完全に第 2吹出し口 6004が開放、 閉塞したとき位置検出手段 6008によって補助加熱手段 6007の出力を通電、停止さ せることよって、温風と冷風の混合または分離の選択をすることがで、完全に第 2吹 出し口 6004が開放したとき LEDを赤色または黄色に点灯または点滅させることで体 感だけでなく視覚的にも温風感が得られる。
[0557] 次に、本発明の除湿装置について、実施の形態 17と共に以下に説明する。
[0558] 以上の従来例では、吸湿部 8120において除湿対象空気 8116から吸湿し、この吸 湿した水分を、放熱器 8103で加熱した高温の循環空気 8110を放湿部 8121に供 給することによって放湿させ、この放湿させた水分を含んだ高湿の循環空気 8110を 吸熱器 8105において冷却して水分を飽和させるとことにより除湿するようにしている 。したがって、暑い時期などに除湿をしながら冷風感を得たいというニーズに応える には、吸熱器 8105を通過することによって温度が低下した空気を、吹出し空気から 分離して室内に吹出す必要があり、循環経路 8111を形成する構造では、風量バラ ンスが崩れて除湿能力が低下するという課題がある。
[0559] 本発明は上記課題を解決するものであり、除湿能力を下げることなぐ吸熱器 8105 を通過して温湿度が低下した空気を分離して室内に吹出すことができ、冷風感を得 ることが可能な除湿装置を提供する。
[0560] 本発明が講じた第 88の課題解決手段は、冷媒 7117を圧縮する圧縮機 7102と前 記冷媒 7117が供給空気に対して放熱する放熱器 7103と前記冷媒 7117が膨張す る膨張機構 7104と前記冷媒 7117が供給空気から吸熱する吸熱器 7105とを有する ヒートポンプ 7118と、供給空気から吸湿する吸湿部 7120および供給空気に放湿す る放湿部 7121を有する吸放湿手段 7119と、除湿対象空気 7116を前記放熱器 71 03、前記放湿部 7121、前記吸熱器 7105、前記吸湿部 7120の順に供給することに
より室内よりも温湿度の低下した空気を吹出すメイン送風ファン 7001と、室内空気を 前記放熱器 7103に供給し室内に吹出すバイパス送風ファン 7002と、前記メイン送 風ファン 7001の吹出し空気を前記バイパス送風ファン 7002の吹出し空気と混合ま たは分離させるのを切替えるための切替え手段 7019を備えた除湿装置であって、 前記メイン送風ファン 7001の吹出し空気を吹出す第 1吹出し口 7016と、前記バイパ ス送風ファン 7002の吹出し空気を吹出すために分岐した第 2吹出し口 7017および 第 3吹出し口 7018を有し、前記切替え手段 7019の操作により、前記第 2吹出し口 7 017が閉塞または開放され、前記バイパス送風ファン 7002の吹出し空気とメイン送 風ファン 7001の吹出し空気とを合流または分離のいずれかに切替えて吹出し可能 な構造としたものである。
[0561] この手段により、切替え手段 7019によって第 2吹出し口 7017を開放した場合、吸 熱器 7105を通過して温湿度の低下したメイン送風ファン 7001の吹出し空気と、放 熱器 7103を通過して温度の上昇したバイパス送風ファン 7002の吹出し空気とが、 それぞれ第 1吹出し口 7016と第 2吹出し口 7017から混合されて吹出すこととなる。 また、切替え手段 7019によって第 2吹出し口 7017を閉塞した場合、放熱器 7103を 通過して温度の上昇したバイパス送風ファン 7002の吹出し空気を第 3吹出し口 701 8へと流通させることにより、吸熱器 7105を通過して温湿度の低下したメイン送風ファ ン 7001の吹出し空気と分離されて吹出すこととなる。これにより、温風と冷風の混合 あるいは分離を選択することが可能となる。
[0562] また、本発明が講じた第 89の課題解決手段は、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7 017と第 3吹出し口 7018を同時に開放する構造としたものである。
[0563] この手段により、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を開放している場合、ほと んど全ての空気が第 2吹出し口 7017から送風されるため、吹出し空気の分散を防ぐ こと力 Sできる。
[0564] また、本発明が講じた第 90の課題解決手段は、第 3吹出し口 7018の通風抵抗を 第 2吹出し口 7017よりも大きくした構造としたものである。
[0565] この手段により、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を閉塞している場合、ほと んど全ての空気は第 3吹出し口 7018から送風されるため、吹出し空気の分散を防ぐ
こと力 Sできる。
[0566] また、本発明が講じた第 91の課題解決手段は、冷媒 7117を圧縮する圧縮機 710 2と前記冷媒 7117が供給空気に対して放熱する放熱器 7103と前記冷媒 7117が膨 張する膨張機構 7104と前記冷媒 7117が供給空気から吸熱する吸熱器 7105とを有 するヒートポンプ 7118と、供給空気から吸湿する吸湿部 7120および供給空気に放 湿する放湿部 7121を有する吸放湿手段 7119と、除湿対象空気 7116を前記放熱 器 7103、前記放湿部 7121、前記吸熱器 7105、前記吸湿部 7120の順に供給する ことにより室内よりも温湿度の低下した空気を吹出すメイン送風ファン 7001と、室内 空気を前記放熱器 7103に供給し室内に吹出すバイパス送風ファン 7002と、前記メ イン送風ファン 7001の吹出し空気を前記バイパス送風ファン 7002の吹出し空気と 混合または分離させるのを切替えるための切替え手段 7019を備えた除湿装置であ つて、前記メイン送風ファン 7001の吹出し空気を吹出す第 1吹出し口 7016と、前記 バイパス送風ファン 7002の吹出し空気を吹出すために分岐した第 2吹出し口 7017 および第 3吹出し口 7018を有し、前記切替え手段 7019の操作により、前記第 2吹出 し口 7017が閉塞または開放され、前記バイパス送風ファン 7002の吹出し空気とメイ ン送風ファン 7001の吹出し空気とを合流または分離のいずれかに切替えて吹出し 可能とし、前記切替え手段 7019を第 2吹出し口 7017に設けられた 2本のレール 70 20の間に摺動可能に架橋された可動板にて構成し、前記切替え手段 7019に摺動 促進手段を備えた構成としたものである。
[0567] この手段により、切替え手段 7019をレール 7020に沿って摺動させることによって、 スムーズに開閉させることが可能となる。
[0568] また、本発明が講じた第 92の課題解決手段は、摺動促進手段は、切替え手段 701 9を摺動させる操作部と、前記切替え手段 7019の摺動方向と平行に凸部 7021と凹 部 7022を設けた構成としたものである。
[0569] この手段により、切替え手段 7019を摺動方向以外の方向に動きにくいように規制 することにより、摺動方向への開閉をスムーズにさせることが可能となる。
[0570] また、本発明が講じた第 93の課題解決手段は、切替え手段 7019の可動板 7019a を第 2吹出し口 7017の開放位置または閉塞位置にて固定する固定手段を設ける構
成としたものである。
[0571] この手段により、切替え手段 7019が開放状態または閉塞状態の位置で固定される ため、風圧や振動によって前記切替え手段 7019が意に反して移動しないよう規制 すること力 S可肯 となる。
[0572] また、本発明が講じた第 94の課題解決手段は、固定手段が可動板 7019aに設け られた磁石 7023および、固定側に設けられた金属板 7024にて構成され、第 2吹出 し口 7017の開放位置または閉塞位置で、金属板 7024と磁石 7023が固着してなる 構成としたものである。
[0573] この手段により、切替え手段 7019および固定側に設けられた磁石 7023と金属板 7 024が固着することにより、確実に切替え手段 7019を固定することが可能となる。
[0574] また、本発明が講じた第 95の課題解決手段は、切替え手段 7019に付設して摺動 可能となるパネ押し部 7025と、このパネ押し部 7025に当接して摺動方向に取り付け られた板バネ 7026を有し、この板バネ 7026は中央付近に設けた凸状の切替え摺 動部 7028と、この切替え摺動部 7028の両側に設けた凹状の切替え固定部 7027を 備え、固定手段は、前記パネ押し部 7025部が前記切替え固定部 7027に係合する 構成としたものである。
[0575] この手段により、切替え手段 7019の可動板 7019aを摺動させる切替え摺動部 702
8ではテンションが力かるため圧接状態で摺動がなされ、凹状の切替え固定部 7027 ではテンション力 解放され係合状態で固定されやすくなる。
[0576] また、本発明が講じた第 96の課題解決手段は、切替え手段 7019の可動板を第 2 吹出口 7017の開放位置または閉塞位置にて固定する固定手段を設け、前記切替 え手段 7019の切替え位置を検出する位置検出手段を備えた構成としたものである。
[0577] この手段では、切替え手段 7019の切替え状況を検知することによって、切替え手 段 7019の位置に最適な運転状態の制御が可能となる。
[0578] また、本発明が講じた第 97の課題解決手段は、位置検出手段が可動板 7019aに 取り付けられた磁石 7023と固定側に取り付けられた非接触型検出装置 7029で構 成したものである。
[0579] この手段により、位置検出手段を、可動板 7019aに取り付けられた磁石 7023と固
定側に取り付けられた非接触型検出装置 7029で構成することにより、切替え手段 7
019の位置検出をさらに確実なものとすることができ、固定手段として用いた磁石を 兼用することにより、部品点数を削減できる。
[0580] また、本発明が講じた第 98の課題解決手段は、位置検出手段は、固定側に取り付 けられた接触型検出装置 7030を可動板 7019aが押す構成としたものである。
[0581] この手段により、位置検出手段を固定側に取り付けられた接触型検出装置 7030を 可動板 7019aが押す構成とすることにより、切替え手段 7019の位置検出をさらに確 実なものとすることができる。
[0582] また、本発明が講じた第 99の課題解決手段は、位置検出手段は、固定側に取り付 けられた接触型検出装置 7030を可動板 7019aが押す構成としたものである。
[0583] この手段では、位置検出手段を電装基板 7031に搭載することにより、位置検出手 段のための電装基板を省略することが可能となる。
[0584] また、本発明が講じた第 100の課題解決手段は、位置検出手段は、切替え手段 70
19が第 2吹出し口 7017を閉塞した状態を検出し、より効果的に冷風を出す制御を 行う構成としたものである。
[0585] この手段では、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を閉塞したことを検出するこ とにより、検出時に本体内のヒーターの通電を止め、より冷風の温度を低下させること が可能となる。
[0586] また、本発明が講じた第 101の課題解決手段は、切替え手段 7019の可動板 7019 aの下方にバイパス送風ファン 7002の吹出し空気を流通させ、可動板 7019aの下方 面に前記バイパス送風ファン 7002の吹出し空気を案内する案内リブ 7032を設ける 構成としたものである。
[0587] この手段では、切替え手段 7019の下方面にバイパス送風ファン 7002の吹出し空 気を案内する案内リブ 7032を設けることによって、バイパス送風ファン 7002の風量 低下を最小限におさえることが可能となる。
[0588] また、本発明が講じた第 102の課題解決手段は、切替え手段 7019の可動板 7019 aの下方にバイパス送風ファン 7002の吹出し空気を流通させ、可動板 7019aの下方 面に前記バイパス送風ファン 7002の吹出し空気の抵抗となる抵抗リブ 7033を設け
る構成としたものである。
[0589] この手段において、風の力を利用して、切替え手段 7019の固定をより確実なもの にすることが可能となる。
[0590] 本願発明は、力かる構成とすることにより以下の(7A)から(7Q)に記載されるような 効果を奏するものである。
[0591] (7A)本願の第 88の発明に力、かる除湿装置によれば、切替え手段 7019によって 第 2吹出し口 7017を開放した場合、吸熱器 7105を通過して温湿度の低下したメイ ン送風ファン 7001の吹出し空気と、放熱器 7103を通過して温度の上昇したバイパ ス送風ファン 7002の吹出し空気と力 それぞれ第 1吹出し口 7016と第 2吹出し口 70 17から混合されて吹出すこととなる。また、切替え手段 7019によって第 2吹出し口 7 017を閉塞した場合、放熱器 7103を通過して温度の上昇したバイパス送風ファン 7 002の吹出し空気を第 3吹出し口 7018へと流通させることにより、吸熱器 7105を通 過して温湿度の低下したメイン送風ファン 7001の吹出し空気と分離されて吹出すこ ととなる。これにより、使用者が任意に切替え手段 7019を作動させることによって、温 風と冷風の混合または分離の選択が可能となる。温風と冷風を混合して吹出させる 場合は、衣類等の対象を乾燥させる場合に有利で、分離して吹出させる場合は、除 湿運転をしながら冷風感を得ることができる。
[0592] (7B)本願の第 89の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 7019が第 2吹 出し口 7017を開放している時、第 3吹出し口 7018を閉塞しないことにより、ルーバ 一や布等の異物によって第 2吹出し口 7017の通風面積が減少した場合でも、第 3吹 出し口 7018へとバイパス送風ファン 7002の吹出し空気を流通させることができるた め、バイパス送風ファン 7002の風量低下による本体 7100内および圧縮機 7102の 温度上昇を防止することが可能となり、送風ファンや圧縮機の小型化を実現すること ができる。
[0593] (7C)本願の第 90の発明にかかる除湿装置によれば、切替え手段 7019が第 2吹 出し口 7017を閉塞してレ、る場合、ほとんど全ての空気は第 3吹出し口 7018から送 風され、第 2吹出し口 7017を開放している場合、第 3吹出し口 7018が開放された状 態であっても、ほとんど全ての空気が第 2吹出し口 7017から送風されることとなる。こ
れにより、第 2吹出し口 7017を開放する時に第 3吹出し口 7018を閉塞する必要が 無くなり、第 3吹出し口 7018を閉塞する手段を省略することができる。また、切替え手 段 7019の構造を簡略化することも可能となる。
[0594] (7D)本願の第 91の発明に力、かる除湿装置によれば、切替え手段 7019をレール 7 020に沿って摺動させることによって、スムーズに開閉させることが可能となる。また、 スムーズに開閉できることにより、切替え手段 7019の故障発生の可能性も低減させ ること力 Sできる。
[0595] (7E)本願の第 92の発明にかかる除湿装置によれば、切替え手段 7019を摺動方 向以外の方向に動きにくいように規制することにより、摺動方向への開閉をスムーズ にさせることが可能となる。また、スムーズに開閉できることにより、切替え手段 7019 の故障発生の可能性も低減させることができる。
[0596] (7F)本願の第 93の発明にかかる除湿装置によれば、切替え手段 7019が開放状 態または閉塞状態の位置で固定されることにより、風圧や振動により前記切替え手段 7019が意に反して移動しないよう規制することが可能となる。
[0597] (7G)本願の第 94の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 7019および固 定側に設けられた磁石 7023と金属板 7024が固着することにより、確実に切替え手 段 7019を固定することが可能となる。
[0598] (7H)本願の第 95の発明に力かる除湿装置によれば、前記板パネ 7026の摺動面 において、切替え手段 7019のバネ押し部 7025は、凸状の切替え摺動部 7028では テンションがかかる摺動状態となり、凹状の切替え固定部 7027ではテンション力も解 放されて係合するため、第 2吹出し口 7017を全開または全閉状態となる切替え固定 部 7027の位置で固定される。これにより、切替え摺動部 7028と切替え固定部 7027 で手に伝わる摺動感覚が異なるため、良好な操作感を得ることができる。
[0599] (7J)本願の第 96の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 7019の切替え 状況を検知することによって、切替え手段 7019の位置に最適な運転状態の制御が 可能となる。
[0600] (7K)本願の第 97の発明に力、かる除湿装置によれば、切替え手段 7019の位置検 出をより確実なものとすることが可能となる。上記(7G)に記載した磁石 7023との共
用も可能であり、構成の簡略化も可能となる。また、非接触型検出装置 7029を用い ることにより、検出の耐久信頼性も向上する。
[0601] (7L)本願の第 98の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 7019の位置検 出をより確実なものとすることが可能となる。また、接触式検出装置 7030を用いること により、検出の信頼性も向上する。
[0602] (7M)本願の第 99の発明にかかる除湿装置によれば、位置検出手段を電装基板 7
031に搭載することにより、位置検出手段のための電装基板を省略することが可能と なり、コストダウンと省スペースを実現できる。
[0603] (7N)本願の第 100の発明に力かる除湿装置によれば、切替え手段 7019が第 2吹 出し口 7017を閉塞したことを検出することにより、検出時に本体内のヒーターの通電 を止め、より冷風の温度を低下させることが可能となる。
[0604] (7P)本願の第 101の発明にかかる除湿装置によれば、切替え手段 7019の下方 面にバイパス送風ファン 7002の吹出し空気を案内する案内リブ 7032を設けることに よって、バイパス送風ファン 7002の風量低下を最小限におさえ、バイパス送風ファン
7002の風量低下による本体 7101内および圧縮機 7102の温度上昇を防止すること が可能となる。
[0605] (7Q)本願の第 102の発明に力かる除湿装置によれば、風の力を利用して、切替え 手段 7019の固定をより確実なものにすることが可能となる。
[0606] 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
[0607] (実施の形態 17)
図 74〜図 80に示すように、除湿装置の本体 7101内に、圧縮機 7102、放熱器 71 03、膨張機構 7104、吸熱器 7105を配管接続した冷媒回路 7106と、供給空気から 吸湿する吸湿部 7120および供給空気に放湿する放湿部 7121を有する吸放湿手段 7119を設け、冷媒回路 7106内に冷媒 7117を充填している。また、本体 7101には 吸込口 7112と吹出口 7113を開口し、メイン送風ファン 7001とバイパス送風ファン 7 002の運転によって、吸込口 7112から除湿対象空気 7116と加熱対象空気 7003と パージ空気 7004を本体 7101内に供給する構成としている。そして、本体 7101内に 供給された除湿対象空気 7116が、メイン送風ファン 7001によって放熱器 7103、放
湿部 7121、吸熱器 7105、吸湿部 7120に順に供給されて吹出口 71 13より本体 71 01外部に流出し、また、加熱対象空気 7003が、バイパス送風ファン 7002によって、 除湿対象空気 71 16と同一方向から放熱器 7103に供給されて吹出口 71 13より本体 7101外部に流出し、また、パージ空気 7004が、バイパス送風ファン 7002によって、 除湿対象空気 71 16と同一方向から吸湿部 7120に供給されて吹出口 71 13より本体 7101外部に流出するように風路を形成している。そして、圧縮機 7102により冷媒 71 17を圧縮することによって、冷媒 71 17が、放熱器 7103、膨張機構 7104、吸熱器 7 105の順に冷媒回路 7106内を循環し、放熱器 7103に供給される除湿対象空気 71 16および加熱対象空気 7003に対して放熱するとともに吸熱器 7105に供給される 除湿対象空気 71 16から吸熱することによってヒートポンプ 71 18を作動させる構成と なっている。
[0608] 本体 7101はケース上 7005、ケース下 7006、ケース左 7007、ケース右 7008、ケ ース前 7009、ケース後 7010の 6部品によって形成し、ケース上 7005には吹出口 7 1 13と装置の操作を行う操作パ才ヽノレ 701 1と取っ手 7012力 S設けられてレ、る。ケース 後 7010には吸込口 71 12を設け、その吸込口 71 12にはフイノレター 7013力 S設けられ てレヽる。ケース下 7006の上には水受け部 7014と圧縮機 7102とタンク 7122力 己置 され水受け部 7014の上に放熱器 7103、膨張機構 7104、吸熱器 7105、吸放湿手 段 71 19、メイン送風ファン 7001、 / イノヽ。ス送 ®ファン 7002、吸熱器カノく一 7015力 S 構成される構造となっている。
[0609] 吹出し口は第 1吹出し口 7016、第 2吹出し口 7017、第 3吹出し口 7018から形成さ れ、第 2吹出し口 7017と第 3吹出し口 7018は、切替え手段 7019によって風路が切 替えられるように構成されている。メイン送風ファン 7001の吹出し空気は、そのまま 第 1吹出し口 7016より吹出し、バイパス送風ファン 7002の吹出し空気は、切替え手 段 7019が第 2吹出し口 7017を開放している場合は第 2吹出し口 7017から、また、 切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を閉塞している場合は、第 3吹出し口 7018か ら吹出す。すなわち、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を開放している場合は 、メイン送風ファン 7001とバイパス送風ファン 7002の吹出し空気力 それぞれ、第 1 吹出し口 7016と第 2吹出し口 7017から混合されて本体 7101の前面より吹出し、切
替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を閉塞している場合は、メイン送風ファン 7001 の吹出し空気は第 1吹出し口 7016から本体 7101の前面へ、また、バイパス送風ファ ン 7002の吹出し空気は第 3吹出し口 7018より本体 7101の背面より分離して吹出す ものである。
[0610] また図 77、図 78に示すように、切替え手段 7019は第 2吹出し口 7017に設けられ た 2本のレール 7020に摺動可能に架橋されており、第 2吹出し口 7017を開放また は閉塞することによって、バイパス送風ファン 7002の吹出し空気の吹出し口を切替 えることが可能となっている。また、切替え手段 7019には磁石 7023が取り付けられ ており、固定側に設けられた金属板 7024と固着することにより、切替え手段 7019を 確実に固定することができる。また、磁石 7023が電装基板に取り付けられた被接触 型検出装置 7029を作動させることによって、切替え手段 7019の位置を検出すること ができる。切替え手段 7019の下方面には、第 3吹出し口 7018への吹出し空気を案 内する案内リブ 7032と、吹出し空気の抵抗となる抵抗リブ 7033が設けられている。
[0611] 図 79、図 80に示すように、切替え手段 7019の摺動部分には、摺動方向と平行に 凸部 7021と凹部 7022が設けられており、常に嵌合しながら摺動している。また、固 定側には板バネ 7026が取り付けられ、板バネ 7026板バネ 7026は切替え手段 701 9を固定したい切替え固定部 7027が凹形状をなし、摺動させたい切替え摺動部 70 28が切替え手段 7019側に凸形状に形成されており、切替え手段 7019のパネ押し 部 7025が板パネ 7026を押しながら摺動する。また、電装基板 7031に接触型検出 装置 7030が取り付けられており、切替え手段 7019が接触型検出装置 7030を作動 させることで、切替え手段 7019の位置を検出する構造となっている。
[0612] 上記構成において、切替え手段 7019によって第 2吹出し口 7017を開放した場合 、吸熱器 7105を通過して温湿度の低下したメイン送風ファン 7001の吹出し空気と、 放熱器 7103を通過して温度の上昇したバイパス送風ファン 7002の吹出し空気とが 、それぞれ第 1吹出し口 7016と第 2吹出し口 7017から混合されて吹出すこととなる。 また、切替え手段 7019によって第 2吹出し口 7017を閉塞した場合、放熱器 7103を 通過して温度の上昇したバイパス送風ファン 7002の吹出し空気を第 3吹出し口 701 8へと流通させることにより、吸熱器 7105を通過して温湿度の低下したメイン送風ファ
ン 7001の吹出し空気と分離されて吹出すこととなる。これにより、使用者が任意に切 替え手段 7019を作動させることによって、温風と冷風を合流して主吹出し口から吹 出すか、混合または分離して吹出すかの選択をすることができる。
[0613] また、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を開放している時、第 3吹出し口 701 8を閉塞しないことにより、ルーバーや布等の異物によって第 2吹出し口 7017の通風 面積が減少した場合でも、第 3吹出し口 7018へとバイパス送風ファン 7002の吹出し 空気を流通させることができるため、バイパス送風ファン 7002の風量低下による本体 7101内および圧縮機 7102の温度上昇を防止することが可能となり、送風ファンや 圧縮機の過負荷状態を回避することができる。
[0614] また、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を閉塞している場合、ほとんど全ての 空気は第 3吹出し口 7018から送風され、第 2吹出し口 7017を開放している場合、第 3吹出し口 7018が開放された状態であっても、ほとんど全ての空気が第 2吹出し口 7 017から送風されるため、第 2吹出し口 7017を開放する時に第 3吹出し口 7018を閉 塞する必要が無くなり、第 3吹出し口 7018を閉塞する手段を省略することができる。 また、切替え手段 7019の構造を簡略化することもできる。
[0615] また、切替え手段 7019を 2本のレール 7020に摺動可能に架橋することにより、切 替え手段 7019をスムーズに開閉させることができる。
[0616] また、切替え手段 7019を凸部 7021と凹部 7022で嵌合させて摺動させることにより 、切替え手段 7019をスムーズに開閉させることができる。
[0617] また、切替え手段 7019が開放状態または閉塞状態の位置で固定されることにより 、風圧や振動により切替え手段 7019が意に反して移動しないよう規制することがで きる。
[0618] また、切替え手段 7019および固定側に磁石 7023と金属板 7024を設け、これらが 固着することにより、確実に切替え手段 7019を固定することができる。
[0619] また、固定側に、切替え手段 7019を固定したい部分 7027よりも摺動させたい部分 7028の方が切替え手段 7019側にふくらんで形成されている板バネ 7026を設け、 切替え手段 7019のバネ押し部 7025が、板バネ 7026を押しながら摺動させることに より、切替え手段 7019を摺動させたい部分 7028では板バネ 7026によりテンション
がかかるため摺動が重くなり、固定させたい位置 7027では板バネ 7026のテンション 力 解放されるため、切替え手段 7019が開放状態または閉塞状態の位置 7027で 固定されやすぐかつ摺動部分 7028で停止しに《なる。また、摺動部分 7028と固 定部分 7027で手に伝わる摺動感覚が異なるため、ある程度のクリック感を得ることが できる。
[0620] また、切替え手段 7019の切替え状況を検知することによって、切替え手段 7019の 位置に最適な運転状態の制御を行うことができる。
[0621] また、切替え手段 7019の切替え状況を非接触型検出装置 7029で検知することに よって、検出精度を上げることができる。
[0622] また、切替え手段 7019の切替え状況を接触型検出装置 7030で検知することによ つて、検出精度を上げることができる。
[0623] また、切替え手段 7019の位置検出手段を除湿装置の制御を行う電装基板 7031 に設けることによって、基板のコストダウンと省スペースを実現できる。
[0624] また、切替え手段 7019が第 2吹出し口 7017を閉塞したことを検出することにより、 検出時に本体内のヒーターの通電を止め、より冷風の温度を下げることができる。
[0625] また、切替え手段 7019の下方面に第 3吹出し口 7018へ吹出す空気が流れやす い方向に案内リブ 7032を設けることによって、通風抵抗を低減することができる。
[0626] また、切替え手段 7019の下方面に第 3吹出し口 7018へ吹出す空気の抵抗となる 方向に抵抗リブ 7033を設けることによって、風の力を利用して切替え手段 7019の 固定をより確実なものとすることができる。
産業上の利用可能性
[0627] 本発明にかかる除湿装置は、循環経路 6111を要しない簡易な構成で、多様な環 境下で効率の良い除湿を行い得るものであり、除湿機、乾燥機、空調機、溶剤回収 装置等の高効率な除湿機能が所望される用途に適している。