WO2006030990A1

WO2006030990A1 - 洗浄剤組成物

Info

Publication number: WO2006030990A1
Application number: PCT/JP2005/017570
Authority: WO
Inventors: Masahiko Shimada; Hiroya Fujita; Takashi Iwama
Original assignee: Nof Corporation
Priority date: 2004-09-17
Filing date: 2005-09-16
Publication date: 2006-03-23
Also published as: JPWO2006030990A1; EP1803800A1; EP1803800A4; KR20070057956A

Abstract

本発明は、式（Ｉ）で示されるタウリン誘導体（ａ）および硫酸基またはスルホン酸基を有するアニオン性界面活性剤、アシルアミノ酸型アニオン性界面活性剤、および炭素数８～２２の脂肪酸塩からなる群より選択される少なくとも１種のアニオン性界面活性剤（ｂ）を、特定の割合で含有する洗浄剤組成物を提供する。本発明の洗浄剤組成物は、泡立ち（油性成分共存下における泡立ちも含む）がよく、泡質がクリーミーであって、該組成物でなる洗浄剤を用いて洗浄したときのすすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして洗浄後（乾燥後）、肌につっぱり感およびかさつき感を感じず洗い上がりに優れている。

Description

洗浄剤組成物

技術分野

本発明はボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、ヘアシャンプーなどの身体または毛髪用の洗浄剤組成物に明関する。さらに詳しくは、泡立ち（油性成分共存下での泡立ちも含む）がよく、泡質がタリーミーであって、該組成物田

を用いて洗浄したときのすすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして洗浄後（乾燥後）、肌につっぱり感およびかさつき感を感じない洗い上がりに優れた洗浄剤組成物に関する。

背景技術

従来、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、ヘアシャンプーなどの身体用または毛髪用の洗浄剤組成物には、主成分としてァニオン性界面活性剤が用いられており、使用後のつっぱり感、力さっき感などの洗い上がりの感触を改善するために、さらに保湿剤、各種界面活性剤（両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤など）などが用いられている。ァニオン性界面活性剤としては、硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤、ァシルァミノ酸型ァニオン性界面活性剤、脂肪酸塩などが知られている。

上記硫酸基またはスルホン酸基を有するァニォン性界面活性剤を含有する洗浄剤組成物としては、アルキルェ一テルサルフエ一ト型ァ二オン性界面活性剤とアミドアミノ酸型両性界面活性剤とアル力ノールァミド型ノユオン性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特公平 4一 7 9 3 9 9号公報）、ァシルアルキルタゥレート型ァ二オン性界面活性剤とァミノ酢酸べタイン型両性界面活性剤とアル力ノールァミド型ノ二オン性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特公昭 5 9 - 4 2 0 3 8号公報）、ァシルイセチォネート型ァ二オン性界面活性剤とべタイン型両性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物 (特開昭 6 0— 1 6 1 4 9 8号公報）、アミドエーテルサルフェート型ァニオン性界面活性剤とアルキルィミノジカルボキシレ一ト型両性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特開平 6— 1 7 2 7 8 5号公報）などが開示されている。

上記ァシルアミノ酸型ァニオン性界面活性剤を含有する洗浄剤組成物としては、 N—ァシルグルタミン酸塩とアミドべタイン型両性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特開昭 6 0— 4 2 4 9 6号公報）、 N—ァシルァミノ酸塩とアル力ノールァミド型ノユオン性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特開平 2 _ 1 8 0 8 1 1号公報）、 N—ァシルグルタミン酸系界面活性剤とポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノ二オン性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特開平 1一 2 8 7 0 1 7号公報）などが開示されている。しかし、これらの組成物でなる洗浄剤は、泡質が粗く、軽いという問題があり、クリーミーな泡質が求められている。さらに、これらの洗浄剤は、皮膚に付着するとぬめり感が残る。

上記脂肪酸塩を含有する洗浄剤組成物としては、脂肪酸石験とグリセリンまたはジグリセリンのアルキレンォキサイド付加物とを含有する洗浄剤組成物（特開平 8— 2 0 7 9 5号公報）、脂肪酸塩と特定の第四級アンモニゥム塩型カチオン性界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物（特開平 9一 1 0 4 6 1 8号公報）、高級脂肪酸とァシルイセチォネート型ァユオン性界面活性剤とキレート剤とを含有する洗浄剤組成物（特開平 5— 1 7 3 4 1号公報）、ラウリン酸塩と 2級アミド型 N—ァシルァミノ酸塩とを含有する洗浄剤組成物（特開平 5 _ 1 5 6 2 8 4号公報）などが開示されている。

しかし、これらの組成物でなる洗浄剤を用いた場合に、脂肪酸塩が本来有する泡立ちおよび泡質のよさ、ならびに泡切れの速さが損なわれる。さらに、すすぎ時にぬめり感が残り、洗い上がりのさっぱり感が損なわれる。そして、乾燥後の肌のかさつき感は、未だ解決されていないのが現状である。

さらに、特にシャンプーなど毛髪用の洗浄剤組成物においては、洗髪および洗い流し時の指通りをよくするために、高重合度メチルポリシロキサンなどのシリコーン誘導体が用いられることが多い。このような洗浄剤組成物としては、ァシルアルキルタウレ一ト型ァ二オン性界面活性剤とシリコーン誘導体とを含有する洗浄剤組成物（特開平 4 _ 2 9 6 3 9 8号公報）、アルキルエーテルサルフエ一ト型ァ二オン性界面活性剤とァシルグルタメート型ァ二オン性界面活性剤とべタイン型両性界面活性剤とメチルポリシロキサンとを含有する洗浄剤組成物（特開平 1 1— 2 9 4 4 6号公報）などが開示されている。

しかし、これらの毛髪用の洗浄剤組成物は、シリコーン誘導体を含むため、初期の泡立ちが損なわれる。さらに、硫酸基またはスルホン酸基を有するァ二オン性界面活性剤およびァシルァミノ酸型ァニオン性界面活性剤が含まれる洗浄剤組成物は、シリコーン誘導体以外の油性成分の共存下でも泡立ちが悪い。

本発明の目的は、泡立ち（油性成分共存下での泡立ちも含む）がよく、泡質がクリーミーであって、該組成物を用いて洗浄したときのすすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして洗浄後（乾燥後）、肌につっぱり感およびかさつき感を感じない洗い上がりに優れた洗浄剤組成物を提供することにある。発明の開示

本発明の洗浄剤組成物は、タウリン誘導体（a ) およびァニオン性界面活性剤 ( b ) を含有する洗浄剤組成物であって、該タウリン誘導体（a ) は、式（I ) で示される化合物： R¹ CONR²C₂H₄ S O₃M (I) (式中、 I^COは炭素数が 6〜10のァシル基、 R²は水素または炭素数が 1〜 3のアルキル基であり、そして Mは水素；アル力リ金属；アル力リ土類金属；アンモニゥム；置換アンモニゥム；アミノ酸由来の基またはそのアルカリ金属塩；または、タウリン由来の基、 N—メチルタウリン由来の基、あるいはそれらのアルカリ金属塩である）であり、該ァニオン性界面活性剤は、硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤、ァシルアミノ酸型ァニオン性界面活' 剤、および炭素数が 8〜 22の脂肪酸塩からなる群より選択される少なくとも 1種のァニオン性界面活性剤であり、該組成物中に、該タゥリン誘導体（a) が 0. 05〜30質量％および該ァニオン性界面活性剤 (b) が 1〜50質量％の割合で含有され、そして該タウリン誘導体

(a) と該ァニオン性界面活性剤（b) との質量比が 1ノ100〜1 1である。

好ましい実施態様においては、上記ァニオン性界面活性剤 (b) は、硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤である。

好ましい実施態様においては、上記ァニオン性界面活性剤 (b) は、ァシルァミノ酸型ァニオン性界面活性剤である。

好ましい実施態様においては、上記ァニオン性界面活性剤 (b) は、炭素数が 8〜 22の脂肪酸塩である。

したがって、本発明は、次の目的を達成し得る：泡立ち（油性成分共存下での泡立ちも含む）がよく、泡質がタリーミーであって、該組成物を用いて洗浄したときのすすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして洗浄後（乾燥後）、肌につっぱり感およびかさつき感を感じない洗い上がりに優れた洗浄剤組成物を提供すること。発明を実施するための最良の形態本発明の洗浄剤組成物は、下記のタウリン誘導体（a) (以下、 a成分という場合がある）および特定のァニオン性界面活性剤 (b) (以下、 b成分という場合がある）を含み、必要に応じて溶媒（例えば水）および添加剤を含む。以下、これらの成分について説明する。

(タウリン誘導体（a) )

本発明の洗浄剤組成物に用いられるタウリン誘導体（a) は、式（I) で示される：

(式中、 RiCOは炭素数が 6〜10のァシル基、 R²は水素または炭素数が 1〜 3のアルキル基であり、そして Mは水素；アル力リ金属；アル力リ土類金属；アンモニゥム；置換アンモニゥム；アミノ酸由来の基またはそのアルカリ金属塩；またはタウリン由来の基、 N_メチルタウリン由来の基、またはそのアルカリ金属塩である）。

式（I) 中の RiCOは、炭素数が 6〜10のァシル基であり、 R¹部分は、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよい。炭素数が 5以下場合は、該タウリン誘導体（_a) を含む洗浄剤の皮膚および毛髪への刺激が強くなり、泡質が粗くなる。さらに、油性成分存在下での泡立ちが悪くなる。炭素数が 1 1 以上の場合は、泡質が粗くなり、すすぎ時にぬめり感を感じるようになる。さらに、油性成分存在下での泡立ちが悪くなる。

式（I) 中の R²は、水素または炭素数 1〜 3のアルキル基であり、メチル基、ェチル基、プロピル基などが挙げられる。炭素数が 4以上のアルキル基の場合は、泡立ち（油性成分共存下での泡立ちも含む）が悪くなり、泡質が粗くなる。

式（ I ) 中の Mは、水素；アル力リ金属；アル力リ土類金属；ァンモニゥム；置換アンモニゥム；アミノ酸由来の基（塩基性アミノ酸、酸性アミノ酸、および中性アミノ酸）またはそのアルカリ金属塩；またはタゥリン由来の基、 N_メチルタウリン由来の基、またはそのアルカリ金属塩である。具体的には、水素；ナトリウム；カリウム； 1/2カルシウム； 1 2マグネシゥム；アンモニゥム；トリエタノールアンモニゥム；リジン、アルギニン、グリシン、グルタミン酸、グリシンナトリウム、グリシンカリウム、ダルタミン酸ジナトリウムなど由来の基；タウリン、タウリンナトリウム、タウリンカリゥムなど由来の基； N—メチルタウリン、 N—メチルタウリンナトリゥムなど由来の基などが挙げられる。

(ァニオン性界面活性剤 (b) )

本発明の洗浄剤組成物に用いられるァニオン性界面活性剤（b) は、硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤 (b. 1) 、ァシルァミノ酸型ァニオン性界面活性剤 (b. 2) 、および炭素数 8〜22の脂肪酸塩（b. 3) のうちの少なくとも 1種である。以下、これらの界面活性剤について説明する。

(1) 硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤 (b.

1)

本発明の洗浄剤組成物に用いられる硫酸基またはスルホン酸基を有するァ二オン性界面活性剤 (b. 1) としては、例えば、アルキルエーテルサルフエート型ァ二オン性界面活性剤、アミドエーテルサルフェート型ァニオン性界面活性剤、ァシルイセチォネート型ァニオン性界面活性剤、ァシルアルキルタゥレート型ァ二オン性界面活性剤などが挙げられる。

アルキルエーテルサルフエ一ト型ァ二オン性界面活性剤は、アルキル基と炭素数が 2〜4のアルキレンォキシド由来のポリオキシアルキレン基とを有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルを、硫酸エステル化させて、対イオンを形成し得る化合物を加えて塩とすることによって得られる。上記ァルキル基は、炭素数が 8〜 2 2であり、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよく、飽和アルキル基および不飽和アルキル基のいずれでもよい。上記ポリオキシアルキレン基を構成する上記のアルキレンォキシドの平均付加モル数は、 0 . 5〜8モルである。このような界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリゥムなどが挙げられる。

アミドエーテルサルフェート型ァニオン性界面活性剤は、ァシル基と、炭ポリオキシアルキレンモノエタノールアミドを、硫酸エステル化させて、対イオンを形成し得る化合物を加えて塩とすることによって得られる。上記ァシル基は、炭素数が 8〜 2 2であり、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよく、飽和ァシル基おょぴ不飽和ァシル基のいずれでもよい。上記ポリオキシアルキレン基を構成する上記のアルキレンォキシドの平均付加モル数は、 0 . 5〜8モルである。このような界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウムなどが挙げられる。

ァシルイセチォネート型ァ二オン性界面活性剤は、ァシル基を有するイセチオン酸を、対イオンを形成し得る化合物を加えて塩とすることによって得られる。上記ァシル基は、炭素数が 8〜 2 2であり、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよく、飽和ァシル基および不飽和ァシル基のいずれでもよい。このような界面活性剤の具体例としては、ヤシ油脂肪酸ァシルイセチオン酸ナトリゥムなどが挙げられる。

ァシルアルキルタゥレート型ァ二オン性界面活性剤は、 N—アルキルタゥリンのァミノ基の水素がァシル基で置換されたアミド結合体を、対イオンを形成し得る化合物を加えて塩とすることによって得られる。上記ァシル基は、炭素数が 8〜2 2であり、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよく、飽和ァシル基および不飽和ァシル基のいずれでもよい。このような界面活性剤の具体例としては、ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタゥリンナトリゥム、ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタゥリンのタウリンナトリゥム塩などが挙げられる。

上記対イオンを形成する原子または基は、例えば、水素原子；アルカリ金属；アルカリ土類金属；アンモニゥム；置換アンモニゥム；アミノ酸（塩基性アミノ酸、酸性アミノ酸、および中性アミノ酸）由来の基またはそのアルカリ金属塩；タウリン由来の基、 N—メチルタウリン由来の基、またはそれらのアルカリ金属塩などである。具体的には、ナトリウム；カリウム； 1 Z 2カルシウム； 1 Z 2マグネシウム；アンモニゥム；トリエタノールアンモ二ゥム；リジン、アルギニン、グリシンナトリウム、グリシンカリウム、グルタミン酸ジナトリゥムなどに由来する基；タウリン、 N—メチルタウリン、タウリンナトリウム、タウリンカリウム、 N—メチルタウリンナトリウムなどに由来する基などが挙げられる。 ( 2 ) ァシルアミノ酸型ァニオン性界面活性剤 ( b . 2 )

本発明の洗浄剤組成物に用いられるァシルァミノ酸型ァニオン性界面活性剤（b . 2 ) としては、例えば、ァシルグルタメート型ァニオン性界面活性剤、ァシルァスパラゲート型ァニオン性界面活性剤、ァシルグリシネート型ァニオン性界面活性剤、ァシルザルコシネート型ァニオン性界面活性剤、ァシル一 β—ァラ二ネート型ァ二オン性界面活性剤などが挙げられる。

これらの界面活性剤は、いずれもアミノ酸のァミノ基の水素がァシル基で置換された形態のアミド化合物を、対イオンを形成し得る化合物を加えて塩とすることによって得られる。上記ァシル基は、炭素数が 8〜2 2であり、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよく、飽和ァシル基および不飽和ァシル基のいずれでもよい。このような界面活性剤の具体例としては、ヤシ油脂肪酸ァシルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸ァシルァスパラギン酸力リウム、ヤシ油脂肪酸ァシルグリシンカリウム、ラウロイルザルコシンナトリゥム、ラウロイルー /3—ァラニンナトリゥムなどが挙げられる。

対イオンとしては、上記に例示した対イオンが挙げられる。 ( 3 ) 脂肪酸塩 ( b . 3 )

本発明の洗浄剤組成物に用いられる脂肪酸塩は、炭素数が 8〜 2 2の脂肪酸塩である。脂肪酸塩を構成する脂肪酸は、直鎖構造および分岐構造のいずれでもよく、飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸のいずれでもよい。炭素数が 7 以下の場合は、泡立ちが悪く、泡質が粗くなる。炭素数が 2 3以上の場合は、泡立ちおよび泡切れが悪くなり、乾燥後に肌のつっぱり感およびかさつき感を強く感じるようになる。

脂肪酸塩の対イオンを形成する原子または基は、例えば、アルカリ金属、アンモ-ゥムまたは置換アンモ-ゥム、塩基性アミノ酸、酸性または中性ァミノ酸のアルカリ金属塩、タウリンまたは N—メチルタウリンのアルカリ金属塩などである。具体的には、ナトリウム、カリウム、アンモニゥム、トリエタノールアンモニゥム、リジン、アルギニン、グリシンナトリウム、グリシンカリゥム、グルタミン酸ジナトリゥムなどに由来する基；タウリンナトリウム、タウリンカリウム、 N—メチルタウリンナトリウムなどに由来する基などが挙げられる。

炭素数 8〜2 2の脂肪酸塩としては、具体的には、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸トリエタノールアンモニム、ラウリン酸リジン、ラウリン酸アルギニン、ラウリン酸とグリシンナトリウムとの塩、ラゥリン酸とグルタミン酸ジナトリゥムとの塩、ラウリン酸とタウリンナトリゥムとの塩、ラウリン酸とタウリンカリウムとの塩、ラウリン酸と N—メチルタウリンナトリウムとの塩、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸力リウム、ステアリン酸カリウム、ォレイン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアンモニゥム、ヤシ油脂肪酸リジン、ヤシ油脂肪酸アルギニン、ヤシ油脂肪酸とグリシンナトリウムとの塩、ヤシ油脂肪酸とグノレタミン酸ジナトリゥムとの塩、ヤシ油脂肪酸とタウリンナトリゥムとの塩、ヤシ油脂肪酸とタウリンカリウムとの塩、ヤシ油脂肪酸と N—メチルタウリンナトリゥムとの塩などが挙げられる。 (添加剤）

本発明の洗浄剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、添加剤を含有し得る。添加剤としては、洗浄剤に常用されている添加剤であり、例えば、低級アルコール、多価アルコール、炭化水素系油、天然油脂類、合成トリグリセライド、エステル油、ロウ類、シリコーン誘導体、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、水溶性高分子、有機または無機塩類、 p H調整剤、殺菌剤、キレート剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、動植物由来の天然エキス、色素、顔料、香料などが挙げられる。

(洗浄剤組成物）

本発明の身体用洗浄剤組成物は、上述のように、タウリン誘導体（a ) および特定のァニオン性界面活性剤 ( b ) を特定の割合で含み、必要に応じて溶媒（例えば水）および添加剤を含む。

タウリン誘導体（ a ) は、洗浄剤組成物に 0 . 0 5〜 3 0質量％、好ましくは 0 . 1〜 2 0質量％の割合で含まれる。 0 . 0 5質量％未満の場合は、該タウリン誘導体（a ) を含む洗浄剤の泡質が粗く、油性成分共存下での泡立ちが悪くなり、すすぎ時にぬめり感を感じる。さらに、乾燥後に肌のつつぱり感およびかさつきを感じる。 3 0質量％を超える場合は、泡質が粗くなり、すすぎ時にぬめり感を感じる。 a成分は単独で用いてもよいし、 2種類以上を併用してもよい。ァニオン性界面活性剤 (b) は、洗浄剤組成物に：！〜 50質量％、好ましくは 2〜40質量％の割合で含まれる。 1質量％未満の場合は、該ァニオン性界面活性剤 (b) を含む洗浄剤の泡質が粗く、泡立ちが悪くなる。 50質量％を超える場合は、泡質が粗く、油性成分共存下での泡立ちが悪くなり、すすぎ時にぬめり感を感じる。さらに、刺激性が強く、乾燥後に肌のつっぱり感およびかさつき感を強く感じる。 b成分は単独で用いてもよいし、 2種類以上を併用してもよい。

a成分および b成分の質量比（aZb) は、 1 1 00〜1/1である。 b成分として硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤（b. 1) またはァシルアミノ酸型ァニオン性界面活性剤（b. 2) を用いる場合、 a成分および b成分の質量比（aZb) は、好ましくは 1 50〜lZ2である。 b成分として脂肪酸塩 (b. 3) を用いる場合、 a成分および b成分の質量比（aZb) は、好ましくは 1ノ 50〜2ノ3である。 1Z100より小さい場合は、泡質が粗く、油性成分共存下での泡立ちが悪くなり、すすぎ時にぬめり感を感じる。さらに、乾燥後に肌のつっぱり感およびかさつき感を強く感じるようになる。 1 1より大きい場合は、泡質が粗くなり、すすぎ時にぬめり感を感じる。

実施例

次に、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。

(実施例 1 )

タウリン誘導体（_a) 、およぴァニオン性界面活性剤 (b) として硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤 (b. 1) を用いて、以下に示すように液体身体用洗浄剤を調製した。

a成分としてタウリン誘導体 1を 0. 2質量％、 b成分としてポリオキシエチレン（2モル）ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを 5質量⁰ /₀、表 1に 1 〜6で示す各添加剤（以下、これらを合わせて共通添加成分 1という；合計 3. 5質量％) 、および精製水を 91. 3質量％の割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。タウリン誘導体 1は、式（I ) において、 RiCOが炭素数 1 0の直鎖ァシル基（n—デカノィル基）、 R²がメチル基、そして Mがナトリウムのタウリン誘導体である。表

得られた洗浄剤について、（1) 皮膚刺激性、 (2) 油性成分共存下での起泡性、（3) 泡のタリーミー性、（4) 洗い上がりの感触、および（5) すすぎ時の泡切れ性を、下記の方法により評価した。 (1) 皮膚刺激性

得られた洗浄剤 1 gを精製水 99 gで希釈しナこ希釈液を用いて、健康な皮膚の男女各 10名のパネラーに対してクローズドパッチテストを行った。試験開始から 24時間後、各パネラーの上腕部内側を目視して下記のように判定した。

2点：皮膚に明らかに紅班および浮腫が見られた場合。

1点：皮膚に若干の紅班が見られる場合。

0点：皮膚にまったく変化が見られない場合。

20名の平均点を求めて、 0. 5点未満の場合、皮膚刺激性が弱い洗浄剤であると評価した。表 2に平均点を示す。さらに、平均点が 0. 5点未満を〇、そして 0. 5点以上を Xとして示す。

0. 5点未満：皮膚刺激性が弱い。

0. 5点以上 1. 0点未満：皮膚刺激性が中程度。

1. 0点以上：皮膚刺激性が強い。

(2) 油性成分共存下での起泡性

得られた洗浄剤 1 gを精製水 99 gで希釈した。次いで、得られた希釈液を 50 g秤量し、そこにマカデミアナッツ油 0. 5 gを添加した。このマ力デミアナッツ油を添加した希釈液を、 40°Cにおいて、ミルサー試験機（I wa t a n i製 I FM— 100) で 5秒間撹拌した。撹拌を止めてから 1 分間静置後の泡の高さを測定した。泡の高さが 7 c m以上の場合、油性成分共存下での起泡性が良好な洗浄剤であると評価した。表 2に泡の高さを示す。さらに、泡の高さが 7 c m以上を〇、そして 7 c m未満を Xとして示す。

(3) 泡のタリーミー性得られた洗浄剤 1 gを精製水 9 9 gで希釈した。次いで、得られた希釈液を 5 0 g秤量し、 4 0 °Cにおいて、ミルサー試験機（ I w a t a n i製 I F M- 1 0 0 ) で 5秒間撹拌した。撹拌を止めてから 1分間静置した。次いで、生じた泡を壊さないように注意しながら水溶液を捨て、カップ内に残つた泡の質量と体積を測定した。質量と体積とから泡の密度を計算して下記のように判定した。

2 0点泡の密度が 0 . 0 4以上であつた場合。

1 5点泡の密度が 0 - 0 3以上 0 . 0 4未満であつ嫁 α ο

1 0点泡の密度が 0 . 0 2以上 0 . 0 3未満であつフ」¾r

5点泡の密度が 0 . 0 1以上 0 . 0 2未満であつナ : fc¾A

嫁 α 0

0点泡の密度が 0 . 0 1未満であ 7 ο

同様の試験を 5回行い、その平均点を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 1 5点以上の場合、泡がタリーミーな洗浄剤であると評価した。表 2に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。

( 4 ) 洗い上がりの感触

2 0名の男女（2 0 4 0才）をパネラーとして、得られた洗浄剤 3 gを用いて前腕および手指を洗浄させて、洗浄後の感触について下記のように判定させた。

2 0点：洗浄後に皮膚がまったくつっぱらず、かつ非常にさっぱりすると感じた場合。

1 5点：洗浄後に皮膚がややつっぱるが、さっぱりすると感じた場合。 1 0点：洗浄後に皮膚がややつっぱり、さっぱり感が弱いと感じた場合。

5点：洗浄後に皮膚がつっぱり、さっぱり感が弱いと感じた場合。

0点：洗浄後に皮膚が非常につっぱり、さっぱり感がないと感じた場合。 2 0名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 1 5点以上の場合、 ¾い上がりの感触が良好な洗浄剤であると評価した。表 2に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。

( 5 ) すすぎ時の泡切れ性

2 0名の男女（2 0〜4 0才）をパネラーとして、得られた洗浄剤 3 gを用いて前腕および手指を洗浄させて、水道水ですすいでレ、る時の泡切れ性について下記のように判定させた。

2 0点：すすぎ時の泡切れが非常に速いと感じた場合。

1 5点：すすぎ時の泡切れが速いと感じた場合。

1 0点：すすぎ時の泡切れがやや速いと感じた場合。

5点：すすぎ時の泡切れが少し遅いと感じた場合。

0点：すすぎ時の泡切れが遅いと感じた場合。

2 0名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 1 5点以上の場合、すすぎ時の泡切れ性が良好な洗浄剤であると評価した。表 2に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。これらの結果を表 2に示す。

(実施例 2〜 5 )

実施例 1と同様にして、表 2に示す各成分を表 2に示す割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。タウリン誘導体 2は、式（I ) において、 R ¹ C Oが炭素数 1 0の直鎖ァシル基（n—デカノィル基）、 R ²がメチル基、そして Mがタウリンナトリゥムのタウリン誘導体である。

得られた各洗浄剤について、実施例 1と同様に（1 ) 皮膚刺激性、（2 ) 油性成分共存下での起泡性、（3 ) 泡のタリーミー性、（4 ) 洗い上がりの感触、および（5) すすぎ時の泡切れ性を評価した。結果を表 2に示す。 (比較例 1〜7)

実施例 1と同様にして、表 2に示す各成分を表 2に示す割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。

得られた各洗浄剤について、実施例 1と同様に（1) 皮膚刺激性、（2) 油性成分共存下での起泡性、（3) 泡のクリーミー性、（4) 洗い上がりの感触、および（5) すすぎ時の泡切れ性を評価した。結果を表 2に示す。

実施例比較例

1 2 3 4 5 1 2 3 5 6 7 a タウリン誘導体 1 0.2 1 一 5 ― 0.02 35 ― 5 ― ― ― 成

分タウリン誘導体 2 ― ― 3 5 15 ― ― 0.5 5 0.1 10 ― ホ 'リオキシ Iチレン (2モル)ラウリルェ—テル硫酸ナトリウム 5 3 ― ― ― 2 20 ― 一 ― ― 5 ホ 'リオキシエチレン (3モル)ヤシ油脂肪酸モノェタノ-ル

b アミド硫酸ナトリウム ― 3 —— ― ― ― 10 一一 ― ― ― 成ヤシ油脂肪酸ァシルイセチゎ酸ク'リシン： ftリウム ― 5 —— 一一 ― 5 ― ― ― ― ― 分

ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタウリンナトリウム ― ― 10 7 一 ■ ― ― 25 ― ― 0.2 ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタウリン ·タウリンナトリウム ― ― ― 13 25 ― ― 0.5 30 20 5 ― a成分と b成分との質量比 (a b) 1/25 1/11 3/10 1/2 3/5 1/100 1/1 1/1 2/11 1/200 2/1 一共通添加成分 1 3.5 3.5

精製水残部残部

計 (質量％) 100 100

(1)皮膚刺激性 0(0.3) 0(0.2) 0(0.2) 0(0.1) 0(0.1) 0(0.3) 0(0.3) 0(0.3) X (0.6) 0(0.2) 0(0.3) 0(0.3)

(2)油性成分共存下での起泡性 (cm) 0(7.2) 0(8.2) 0(8.8) 0(8.9) 0(9.2) x(5.2) 0(8.5) 0(7.3) (6.5) x(6.4) 0(7.5) X (5.8)

(3)泡のクリーミー性（点） 0(17) Ο09) 0(19) 0(19) 0(18) x(12) x(13) x(11) x(12) x(13) x(13) x(13)

(4)洗い上がりの感触（点） 0(16) 0(19) 0(19) 0(19) 0(17) x(11) 0(16) 0(16) x(12) x(13) 0(16) X(11)

(5)すすぎ時の泡切れ性 (点） 0(16) Ο09) 0(19) 0(19) 0(17) x(12) O07) 0(17) x(12) x(12) 0(16) x(12)

各 S分の値の単位 t質量％

表 2に示すように、実施例 1〜5で得られた本発明の洗浄剤は、いずれも皮膚刺激性が弱く、油性成分存在下での起泡性および洗い上がりの感触が良好であり、泡質がタリーミーであって、そして、すすぎ時にぬめりがない優れた洗浄剤であった。

一方、比較例 1〜 7で得られた洗浄剤は、十分な性能が得られなかった。比較例 1では、 a成分の含有量が本発明の範囲より少ないため、泡質が粗く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪かった。比較例 2では、 a成分の含有量が本発明の範囲より多いため、泡質が粗かった。比較例 3では、 b成分の含有量が本発明の範囲より少ないため、泡質が粗かった。比較例 4では、 b成分の含有量が本発明の範囲より多いため、皮膚刺激性が強く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪く、さらに泡質が粗かった。比較例 5では、 a成分および b成分の質量比（a Z b ) が本発明の範囲より小さいため、泡質が粗く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪かった。比較例 6では、 a成分および b成分の質量比（a / b ) が本発明の範囲より大きいため、泡質が粗かった。比較例 7では、 a 成分を含まないため、泡質が粗く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪かった。 (実施例 6 )

タウリン誘導体（_a ) 、およびァニオン性界面活性剤 ( b ) としてァシルアミノ酸型ァニオン性界面活性剤（b . 2 ) を用いて、以下に示すように液体身体用洗浄剤を調製した。

a成分としてタウリン誘導体 1を 0 . 2質量％、 b成分としてヤシ油脂肪酸ァシルグルタミン酸ナトリゥムを 5質量％、表 1に示す共通添加成分を 3 . 5質量％、および精製水を 9 1 . 3質量％の割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。

得られた洗浄剤について、実施例 1と同様に（1) 皮膚刺激性、（2) 油性成分共存下での起泡性、（3) 泡のクリーミー性、（4) 洗い上がりの感触、および（5) すすぎ時の泡切れ性を評価した。結果を表 3に示す。

(実施例 7〜： 10 )

実施例 6と同様にして、表 3に示す各成分を表 3に示す割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。

得られた各洗浄剤について、実施例 1と同様に（1) 皮膚刺激性、（2) 油性成分共存下での起泡性、（3) 泡のタリーミー性、（4) 洗い上がりの感触、および（5) すすぎ時の泡切れ性を評価した。結果を表 3に示す。

(比較例 8〜： I 4 )

Ο ο CJ1

実施例比較例

6 7 8 9 10 8 9 10 11 12 13 14 a タウリン誘導体 1 0.2 1 ― 5 ― 0.02 35 ― 5 一一

成

分タウリン誘導体 2 一一 3 5 15 ― ― 0.5 5 Q.I 10 ― ヤシ油脂肪酸ァシルゲルタミン酸ナトリウム 5 3 ― 13 一 2 20 一一一— 5 5 b ヤシ油脂肪酸ァシルク'リシンか Jゥム一 3 一一 10 ― 15 ―— 30 20 一 ― 成

分ラウロイル -j8 -ァラニン'ゲルタミン酸シ 'ナトリウム一 ― 10 7 15 一 ― 0.5 25 ― ― ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタウリンナトリウム 0.2 a成分と b成分との質量比 (a b) 1/25 1/6 3/10 1/2 3/5 1/100 1/1 /1 2/11 1/200 2/1 ― 共通添加成分 1 3.5 3.5

精製水残部残部

計（質量％) 100 100

(1)皮膚刺激性 0(0.2) 0(0.2) 0(0.2) 0(0.2) 0(0.2) 0(0:2) 0(0.3) 0(0.3) X (0.6) 0(0.3) 0(0.3) 0(0.3)

(2)油性成分共存下での起泡性 (cm) 0(7.5) 0(8.0) 0(8.2) 0(8.3) 0(8.5) Χ(6·1) 0(8.5) 0(7.2) X (6.3) x(6.5) 0(7.5) X (6.0)

(3)泡のクリーミー性 (点） 0(17) 0(19) 0(19) 0(19) 0(18) x(12) x(13) x(12) x(12) x(13) x(13) x(13)

(4)洗い上がりの感触 (点） 0(17) 0(19) 0(19) 0(19) 0(18) x(11) 0(16) 0(16) x(12) x(13) 0(16) x(11)

(5)すすぎ時の泡切れ性 (点） O07) 0(19) 0(19) 0(19) 0(17) x(12) 0(17) 0(17) x(12) x(12) 〇(16) x(12) 各 β £分の値の単位 t質量％

表 3に示すように、実施例 6〜 1 0で得られた本発明の洗浄剤は、いずれも皮膚刺激性が弱く、油性成分存在下での起泡性および洗い上がりの感触が良好であり、泡質がクリーミーであって、そして、すすぎ時にぬめりがない優れた洗浄剤であった。

一方、比較例 8〜1 4で得られた洗浄剤は、十分な性能が得られなかった。比較例 8では、 a成分の含有量が本発明の範囲より少ないため、泡質が粗く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪かった。比較例 9では、 a成分の含有量が本発明の範囲より多いため、泡質が粗かった。比較例 1 0では、 b成分の含有量が本発明の範囲より少ないため、泡質が粗かった。比較例 1 1では、 b成分の含有量が本発明の範囲より多いため、皮膚刺激性が強く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪く、さらに泡質が粗かった。比較例 1 2では、 a成分および b成分の質量比（aZb) が本発明の範囲より小さいため、泡質が粗く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪かった。比較例 1 3では、 a成分および b成分の質量比（a/b) が本発明の範囲より大きいため、泡質が粗かった。比較例 1 4では、 a成分を含まないため、泡質が粗く、油性成分存在下での起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ性が悪かった。 (実施例 1 1 )

タウリン誘導体（_a) 、およびァニオン性界面活性剤（b) として脂肪酸塩（b. 3) を用いて、以下に示すように液体身体用洗浄剤を調製した。

a成分としてタウリン誘導体 1を Q. 2質量％、 b成分としてラウリン酸カリウムを 5質量％、表 1に示す共通添加成分を 3. 5質量％、および精製水を 9 1. 3質量％の割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。

得られた洗浄剤について、上記の（3) 泡のクリーミー性および（5) すすぎ時の泡切れ性を評価し、そして（6) 起泡性、（7) すすぎ時のぬめり感、（8) 乾燥後の肌のつっぱり感、および（9) 乾燥後の肌のかさつき感を、下記の方法により評価した。 (6) 起泡性

得られた洗浄剤 1 gを精製水 99 gで希釈した。次いで、得られた希釈液を 50 g秤量し、 40°Cにおいて、ミルサー試験機（ I w a t a n i製 I FM— 100) で 5秒間撹拌した。撹拌を止めてから 1分間静置後の泡の高さを測定した。泡の高さが 7 cm以上の場合、起泡性が良好な洗浄剤であると評価した。表 4に泡の高さを示す。さらに、泡の高さが 7 cm以上を〇、そして 7 c m未満を Xとして示す。

(7) すすぎ時のぬめり感

20名の男女（20〜40才）をパネラーとして、得られた洗浄剤 3 gを用いて前腕および手指を洗浄させて、すすいだ時の感触について下記のように判定させた。

20点：ぬめり感を感じず、非常にさっぱりしたと感じた場合。

15点：ぬめり感をやや感じたが、さっぱりしたと感じた場合。

10点：ぬめり感を感じ、あまりさっぱりしなかったと感じた場合。

5点：明らかなぬめり感を感じ、さっぱりしなかったと感じた場合。

0点：しっこくぬめり感を感じ、全くさっぱりしなかったと感じた場合。 20名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 15点以上の場合、ぬめり感のない洗浄剤であると評価した。表 4に平均点を示す。さらに、平均点が 15点以上を〇、そして 15点未満を Xとして示す。

(8) 乾燥後の肌のつっぱり感 2 0名の男女（2 0〜4 0才）をパネラーとして、得られた洗浄剤 3 gを用いて前腕および手指を洗浄させて、乾燥した後の肌のつっぱり感について下記のように判定させた。

2 0点：乾燥後の肌につっぱり感を感じなかった場合。

1 5点：乾燥後の肌につっぱり感をやや感じたが、気にならなかった場合。

1 0点：乾燥後の肌につっぱり感をやや感じ、やや気になった場合。

5点：乾燥後の肌につっぱり感を感じた場合。

0点：乾燥後の肌に明らかなつっぱり感を感じた場合。

2 0名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 1 5点以上の場合、つっぱり感が感じられない洗浄剤であると評価した。表 4に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。

( 9 ) 乾燥後の肌のかさつき感

2 0名の男女（2 0〜4 0才）をパネラーとして、得られた洗浄剤 3 gを用いて前腕および手指を洗浄させて、乾燥した後の肌のかさつき感について下記のように判定させた。

2 0点：乾燥後の肌にかさつき感を感じなかった場合。

1 5点：乾燥後の肌にかさつき感をやや感じたが、気にならなかった場合。 1 0点：乾燥後の肌にかさつき感をやや感じ、やや気になった場合。

5点：乾燥後の肌にかさつき感を感じた場合。

0点：乾燥後の肌に明らかなかさつき感を感じた場合。

2 0名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五、入し、 1 5点以上の場合、かさつき感を感じない洗浄剤であると評価した。表 4に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。これらの結果を表 4に示す, (実施例 1 2〜： 15 )

実施例 1 1と同様にして、表 4に示す各成分を表 4に示す割合で混合し、液体身体用洗浄剤を調製した。

得られた各洗浄剤について、実施例 1 1と同様に（3) 泡のクリーミー性、 (5) すすぎ時の泡切れ性、（6) 起泡性、（7) すすぎ時のぬめり感、 (8) 乾燥後の肌のつっぱり感、および（9) 乾燥後の肌のかさつき感を評価した。結果を表 4に示す。

(比較例 1 5〜 21 )

実施例 1 1と同様にして、表 4に示す各成分を表 4に示す割合で混合し、液体身体用洗净剤を調製した。

得られた各洗浄剤について、実施例 1 1と同様に（3) 泡のタリーミー性、 (5) すすぎ時の泡切れ性、（6) 起泡性、（7) すすぎ時のぬめり感、 (8) 乾燥後の肌のつっぱり感、および（9) 乾燥後の肌のかさつき感を評価した。結果を表 4に示す。

実施例比較例

1 1 12 13 14 15 15 16 17 18 19 20 21 a タウリン誘導体 1 0.2 1 ― 5 ― 0.02 35 ― 5 —一 ― ― 成

分タウリン誘導体 2 ― 一 3 5 15 ― ― 0.5 5 0.1 10 ―

ラウリン酸カリウム 5 5 5 10 12 2 20 30 10 5 5 b ラウリン酸タウリンナ卜リウム ― 3 ― 一 3 —— 5 ― 10 5 ― ― 成

分ミリスチン酸カリウム ― ― 5 5 10 —— 10 0.5 15 5 ― ―

ヤシ油脂肪酸ァシルメチルタウリンナトリウム 0.2 a成分と b成分との質量比 (a/b) 1/25 1/8 3/10 2/3 3/5 Ι/Ί 00 1/1 1/1 2/11 1/200 2/1 ― 共通添加成分 1 3.5 3.5

精製水残部残部

計 (質量％) 100 100

(6)起泡性 (cm) 0(8.8) 0(9.2) 0(9.3) O0.5) 0(9.6) 0(8.3) O0.5) x (6.5) O0.4) O0.3) 0(8.7) 0(8.0)

(3)泡のクリーミー性 (点） 0(17) 0(17) 0(19) 0(18) 0(18) 0(17) x (14) x (12) 0(17) 〇(17) x (12) 0(17)

(7)すすぎ時のぬめリ感（点） 0(18) 0(19) O09) 0(19) 0(18) 0(18) x (14) 0(16) 0(17) 0(18) x(13) x (14)

(5)すすぎ時の泡切れ性 (点） 0(18) 0(19) 0(19) 0(19) 0(19) 0(17) 0(16) 0(16) O07) 0(17) 0(17) x (13)

(8)乾燥後の肌のつっぱリ感 (点） 0(17) 0(18) 0(18) 0(18) 0(17) x (12) 0(17) 0(17) x (1 1 ) x (10) 0(17) O06)

(9)乾燥後の肌のかさつき感（点） 0(17) 0(18) 0(18) 0(18) 0(17) x (12) 0(17) 0(17) x (10) x (11) 0(18) x (14) 各成分の値の単位は質量¹ ½

表 4に示すように、実施例 1 1〜1 5で得られた本発明の洗浄剤は、いずれも泡立ちがよく、泡質がクリーミーであって、すすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして乾燥後、肌につっぱり感およびかさつき感を感じない優れた洗浄剤であった。

一方、比較例 1 5〜2 1で得られた洗浄剤は、十分な性能が得られなかつた。比較例 1 5では、 a成分の含有量が本発明の範囲より少ないため、乾燥後の肌のつっぱり感およびかさつき感が強かった。比較例 1 6では、 a成分の含有量が本発明の範囲より多いため、泡質が粗く、すすぎ時にぬめり感を感じた。比較例 1 7では、 b成分の含有量が本発明の範囲より少ないため、起泡性が悪く、泡質が粗かった。比較例 1 8では、 b成分の含有量が本発明の範囲より多いため、乾燥後の肌のつつばり感およびかさつき感が強かった, 比較例 1 9では、 a成分および b成分の質量比（a / b ) が本発明の範囲より小さいため、乾燥後の肌のつっぱり感およびかさつき感が強かった。比較例 2 0では、 a成分および b成分の質量比（a Z b ) が本発明の範囲より大きいため、泡質が粗く、すすぎ時にぬめり感を感じた。比較例 2 1では、 a 成分を含まないため、すすぎ時にぬめり感を感じ、すすぎ時の泡切れ性が悪く、さらに乾燥後、肌にかさつき感を感じた。

(実施例 1 6 )

a成分としてタウリン誘導体 1を 5質量。 /₀、 b成分としてヤシ油脂肪酸ァシルグルタミン酸ナトリウムを 7質量％、表 5に 1〜 9で示す各添加剤（共通添加成分 2 ) を 5 . 9質量％、および精製水を 8 2 . 1質量％の割合で混合し、ヘアシャンプーを調製した。表 5

* 1：信越化学工業 (株)製 KM— 902

得られたヘアシャンプーについて、（10) 起泡性、（1 1) 泡のタリーミー性、（1 2) 洗い上がりの感触、および（1 3) すすぎ時の泡切れ性を、下記の方法により評価した。

(10) 起泡性

20名の男女（20〜40才）をパネラーとし、得られたヘアシャンプー 5 gを用いて洗髪させて、その時の起泡性について下記のように判定させた。

2〇点：泡立ちが非常に良好であると感じた場合。

1 5点：泡立ちがやや良好であると感じた場合。

10点：泡立ちが普通であると感じた場合。 5点：泡立ちがやや悪いと感じた場合。

0点：泡立ちが悪いと感じた場合。

20名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 15点以上の場合、起泡性が良好なヘアシャンプーであると評価した。表 6に平均点を示す。さらに、平均点が 15点以上を〇、そして 15点未満を Xとして示す。

(1 1) 泡のクリーミー性

得られたヘアシャンプー 1 gを精製水 99 gで希釈した。次いで、得られた希釈液を 50 g抨量し、 40°Cにおいて、ミルザ一試験機（I wa t a n i製 I FM— 100) で 5秒間撹拌した。撹拌を止めてから 1分間静置した。次いで、生じた泡を壊さないように注意しながら水溶液を捨て、カップ内に残った泡の質量と体積を測定した。質量と体積とから泡の密度を計算して下記のように判定した。

20点泡の密度が 0 - 04以上であつた場合。

15点泡の密度が 0. 03以上 0. 04未満であった場合。

10点泡の密度が 0. 02以上 0. 03未満であった場合。

5点泡の密度が 0. 01以上 0. 02未満であった場合。

0点泡の密度が 0 - 01未満であつた場合。

同様の試験を 5回行い、その平均点を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 15点以上の場合、泡がタリーミーなヘアシャンプーであると評価した。表 6に平均点を示す。さらに、平均点が 15点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。

(12) 洗い上がりの感触

20名の男女（20〜40才）をパネラーとして、得られたヘアシャンプ一 5 gを用いて頭髪および頭皮を洗浄させて、洗浄後の感触について下記のように判定させた。

2 0点：洗浄後、非常にさっぱりすると感じた場合。

1 5点：洗浄後、さっぱりすると感じた場合。

1 0点：洗浄後、毛髪がややきしみ、さっぱり感が弱いと感じた場合。

5点：洗浄後、毛髪がきしみ、さっぱり感が弱いと感じた場合。

0点：洗浄後、毛髪が非常にきしみ、さっぱり感がないと感じた場合。

2 0名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 1 5点以上の場合、洗い上がりの感触が良好なヘアシャンプ一であると評価した。表 6に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。

( 1 3 ) すすぎ時の泡切れ'性

2 0名の男女（2 0〜4 0才）をパネラーとして、得られたヘアシャンプ一 5 gを用いて頭髪および頭皮を洗浄させて、水道水ですすいでいる時の泡切れ性について下記のように判定させた。

2 0点：すすぎ時の泡切れが非常に速いと感じた場合。

1 5点：すすぎ時の泡切れが速いと感じた場合。

1 0点：すすぎ時の泡切れがやや速いと感じた場合。

5点：すすぎ時の泡切れが少し遅いと感じた場合。

0点：すすぎ時の泡切れが遅いと感じた場合。

2 0名の平均値を求めて小数点以下 1桁を四捨五入し、 1 5点以上の場合、すすぎ時の泡切れ性が良好なヘアシャンプーであると評価した。表 2に平均点を示す。さらに、平均点が 1 5点以上を〇、そして 1 5点未満を Xとして示す。これらの結果を表 6に示す。 (実施例 1 7)

実施例 1 6と同様にして、表 6に示す各成分を表 6に示す割合で混合し、ヘアシャンプーを調製した。

得られたヘアシャンプーについて、実施例 16と同様に（10) 起泡性、 (1 1) 泡のクリーミー性、（12) 洗い上がりの感触、および（1 3) すすぎ時の泡切れ性を評価した。結果を表 6に示す。

(比較例 22〜 25 )

実施例 16と同様にして、表 6に示す各成分を表 6に示す割合で混合し、ヘアシャンプーを調製した。

得られたヘアシャンプーについて、実施例 16と同様に（10) 起泡性、 (1 1) 泡のタリーミー性、（1 2) 洗い上がりの感触、および（1 3) すすぎ時の泡切れ性を評価した。結果を表 6に示す。

表 6

各成分の値の単位は質量¹ ½

表 6に示すように、実施例 1 6および 1 7で得られた本発明の洗浄剤（へアシャンプー、）は、いずれも泡立ちがよく、泡質がクリーミーであって、すすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして乾燥後、肌につっぱり感ぉよびかさっき感を感じない優れた洗浄剤であつた。

一方、比較例 2 2〜2 5で得られたヘアシャンプーは、いずれも a成分を含まないため、泡質が粗く、起泡性、洗い上がりの感触、およびすすぎ時の泡切れ '14が悪かった。産業上の利用可能性

本発明の洗浄剤組成物は、泡立ち（油性成分共存下における泡立ちも含む）がよく、泡質がタリーミーであって、該組成物を用いて洗浄したときのすすぎ時にぬめりがなく、泡切れが速く、そして洗浄後（乾燥後）、肌につつばり感およびかさつき感を感じない洗い上がりに優れてレ、るので、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔料、ヘアシャンプーなどに利用し得る。

Claims

請求の範囲

1. タウリン誘導体（a) およびァニオン性界面活性剤（b) を含有する洗浄剤組成物であって、

該タウリン誘導体（_a) 力式（I) で示される化合物：

R¹CONR²C₂H₄SO₃M (I)

(式中、 RiCOは炭素数が 6〜10のァシル基、 R²は水素または炭素数が：!〜 3のアルキル基であり、そして Mほ水素；アル力リ金属；アル力リ土類金属；アンモニゥム；置換アンモニゥム；アミノ酸由来の基またはそのアルカリ金属塩；または、タウリン由来の基、 N—メチルタウリン由来の基、あるいはそれらのアルカリ金属塩である）であり、

該ァニオン性界面活性剤が、硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤、ァシルアミノ酸型ァニオン性界面活性剤、および炭素数が 8 〜22の脂肪酸塩からなる群より選択される少なくとも 1種のァニオン性界面活性剤であり、

該組成物中に、該タゥリン誘導体（a) が 0. 05〜30質量％およぴ該ァニオン性界面活性剤 (b) が 1〜50質量％の割合で含有され、そして該タウリン誘導体 (_a) と該ァニオン性界面活性剤 (b) との質量比が 1/1 00〜： 1 1である、洗浄剤組成物。

2. 前記ァニオン性界面活性剤（b) 力硫酸基またはスルホン酸基を有するァニオン性界面活性剤である、請求項 1に記載の洗浄剤組成物。

3. 前記ァニオン性界面活性剤（b) 、ァシルアミノ酸型ァニオン性界面活性剤である、請求項 1に記載の洗浄剤組成物。

4. 前記ァニオン性界面活性剤（b) 力炭素数が 8〜22の脂肪酸塩である、請求項 1に記載の洗浄剤組成物。