JP3630264B2 - ヘアシャンプー組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘアシャンプー組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、低刺激性で、起泡性、泡質に優れ、適度な洗浄力を有し、洗髪時及びすすぎ時の指通りが良好で、すすぎ時に適度なぬめり感があり、乾燥後に優れたコンディショニング効果が得られ、かつ経時安定性の良好なヘアシャンプー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活様式の変化から老若男女を問わずに、洗髪頻度の増加が見られ、また洗髪に対する要求も多様化している。すなわち、性能面では起泡性に優れ、適度な洗浄力を有していること、実際に使用したときに使用感に優れていること、また組成物が経時的に安定であること、さらに使用していて安全である、いわゆる低刺激性であることなどが挙げられ、これらをトータル的に満たすヘアシャンプー組成物が望まれている。例えば、低刺激性のヘアシャンプー組成物を得るために低刺激性の界面活性剤を用いる試みが行なわれ、そのような界面活性剤として、スルホコハク酸エステル型陰イオン性界面活性剤が挙げられる。
スルホコハク酸エステル型陰イオン性界面活性剤を用いた組成物としては、アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤を組み合わせた組成物(特開平2−232298号公報)、水溶性天然高分子又は天然高分子を化学的に変性した半合成高分子を組み合わせた組成物(特開平2−105895号公報)、脂肪酸塩を組み合わせた組成物(特開平1−163116号公報)などが開示されている。
さらに、最近のヘアシャンプー組成物では、洗髪後の仕上りが重要視され、これまでリンス、コンディショナーに求められていた要素がヘアシャンプーにも求められるようになってきた。このような洗髪後の仕上りを目的としたヘアシャンプー組成物には、陽イオン性界面活性剤を配合することが試みられており、そのようなヘアシャンプー組成物としては、非イオン性界面活性剤とイミダゾリン型第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤又はジアルキルジポリオキシエチレンヒドロキシエチルアンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤とカルボン酸塩型陰イオン性界面活性剤とを組み合わせた洗浄剤組成物(特開平1−144496号公報)、ベタイン型両性界面活性剤などの両性界面活性剤とモノアルキル型第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤とカルボン酸塩型陰イオン性界面活性剤とを組み合わせた洗浄剤組成物(特開昭62−288694号公報)などが挙げられる。
しかし、スルホコハク酸エステル型陰イオン性界面活性剤を使用したヘアシャンプー組成物は、経時安定性に問題があり、組成物が増粘したり、分離を起こしたりするため、低刺激性の界面活性剤でありながらその使用量が限られていた。また、単独の性能をみた場合、起泡性が低く、泡質がやや粗く、使用後にややぬめり感が残るという欠点も有していた。
一方、洗髪後の仕上りを重要視したヘアシャンプー組成物については、陽イオン性界面活性剤を用いたものは、配合処方に制限があり、毛髪に十分な柔軟性を付与する量を配合すると、起泡性や経時安定性が低下したり、刺激性が強くなるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、低刺激性で、起泡性、泡質に優れ、適度な洗浄力を有し、洗髪時及びすすぎ時の指通りが良好で、すすぎ時に適度なぬめり感があり、乾燥後に優れたコンディショニング効果が得られ、かつ経時安定性の良好なヘアシャンプー組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤、(B)エーテルサルフェート型、アシルアルキルタウレート型、アシルイセチオネート型又はアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤及び(C)第四級アンモニウム塩型、イソキノリニウム塩型又はアミド第四級アンモニウム型陽イオン性界面活性剤を、特定の比率で組み合わせることにより、上記の欠点を解決し、従来にはない特徴のあるヘアシャンプー組成物が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)成分として一般式[1]で表されるスルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤
【化7】
Figure 0003630264
(ただし、式中、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは水素、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムであり、XとYはいずれか一方が水素で他方が−SOであり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
(B)成分として一般式[2]で表されるエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤
O(CHCHO)nSO …[2]
(ただし、式中、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、nは0〜15であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
一般式[3]で表されるアシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤
【化8】
Figure 0003630264
(ただし、式中、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
一般式[4]で表されるアシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤
COOCHCHSO …[4]
(ただし、式中、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、又は、
一般式[5]で表されるアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤
【化9】
Figure 0003630264
(ただし、式中、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Rは水素又は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは2〜15であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
(C)成分として一般式[6]で表される第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤、
【化10】
Figure 0003630264
(ただし、式中、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R10及びR11はメチル基、エチル基又は−(CHCHO)pHで、pは1〜20であり、R12は炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はベンジル基であり、Xはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。)、
一般式[7]で表されるイソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤
【化11】
Figure 0003630264
(ただし、式中、R13は炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Yはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。)、又は、
一般式[8]で表されるアミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤
【化12】
Figure 0003630264
(ただし、式中、R14COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、R15及びR16はメチル基、エチル基又は−(CHCHO)qHで、qは1〜20であり、R17はメチル基、エチル基又はベンジル基であり、Zはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。)を含有し、
(A)成分と(B)成分の含有量の合計が5〜60重量%であり、(A)成分と(B)成分の重量比が1/20〜20/1であり、(C)成分の含有量が0.05〜5重量%であることを特徴とするヘアシャンプー組成物を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のヘアシャンプー組成物は、(A)成分として、一般式[1]で表されるスルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤を含有する。
【化13】
Figure 0003630264
一般式[1]において、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは水素、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムであり、XとYはいずれか一方が水素で他方が−SOであり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。
一般式[1]において、Rで表される炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば、直鎖状又は分岐したデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基などのほか、混合物であるヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などを挙げることができる。Rで表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が9以下であると、毛髪や皮膚への刺激が強くなりすぎるおそれがある。Rで表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
【0006】
一般式[1]において、Rで表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を挙げることができる。一般式[1]において、Rで表される炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基のほかに、Rで表されるアルキル基の炭素数が4以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
一般式[1]においてMで表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げることができ、アルカリ土類金属としては、例えば、1/2カルシウム、1/2マグネシウムなどを挙げることができる。一般式[1]において、Mで表されるアンモニウム又は有機アンモニウムとしては、−NH、有機基が1個置換したアンモニウム、有機基が2個置換したアンモニウム、有機基が3個置換したアンモニウムを挙げることができる。このような有機アンモニウムを形成する有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、アニリンなどの芳香族アミン、モルホリン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素環式アミンなどを挙げることができる。
【0007】
一般式[1]において、XとYは、いずれか一方が水素であり、他方が−SOであり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。一般式[1]においてMで表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げることができ、アルカリ土類金属としては、例えば、1/2カルシウム、1/2マグネシウムなどを挙げることができる。一般式[1]において、Mで表されるアンモニウム又は有機アンモニウムとしては、−NH、有機基が1個置換したアンモニウム、有機基が2個置換したアンモニウム、有機基が3個置換したアンモニウムを挙げることができる。このような有機アンモニウムを形成する有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、アニリンなどの芳香族アミン、モルホリン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素環式アミンなどを挙げることができる。
本発明のヘアシャンプー組成物において、(A)成分である一般式[1]で表されるスルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤は、1種の化合物を単独で用いることができ、あるいは、2種以上の化合物を組み合わせて用いることができる。
【0008】
本発明のヘアシャンプー組成物は、(B)成分として、一般式[2]で表されるエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤、
O(CO)nSO …[2]
一般式[3]で表されるアシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤、
【化14】
Figure 0003630264
一般式[4]で表されるアシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤、
COOCHCHSO …[4]
又は、一般式[5]で表されるアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤、
【化15】
Figure 0003630264
を含有する。
【0009】
一般式[2]で表されるエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤において、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、nは0〜15であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。
一般式[2]において、Rで表される炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば、直鎖状又は分岐したデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基などのほか、混合物であるヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などを挙げることができる。Rで表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が9以下であると、毛髪や皮膚への刺激が強くなりすぎるおそれがある。Rで表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
一般式[2]において、nは、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、0〜15である。nが15を超えると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下するおそれがある。
【0010】
一般式[2]においてMで表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げることができ、アルカリ土類金属としては、例えば、1/2カルシウム、1/2マグネシウムなどを挙げることができる。一般式[2]において、Mで表されるアンモニウム又は有機アンモニウムとしては、−NH、有機基が1個置換したアンモニウム、有機基が2個置換したアンモニウム、有機基が3個置換したアンモニウムを挙げることができる。このような有機アンモニウムを形成する有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、アニリンなどの芳香族アミン、モルホリン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素環式アミンなどを挙げることができる。
【0011】
一般式[3]で表されるアシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤において、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、 Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。
一般式[3]において、RCOで表される炭素数10〜22の脂肪族アシル基としては、例えば、カプリノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基などや、さらに混合物であるヤシ油脂肪酸アシル基、牛脂脂肪酸アシル基などを挙げることができる。RCOで表される脂肪族アシル基の炭素数が9以下であると、ヘアシャンプー組成物の毛髪や皮膚への刺激性が強くなるおそれがある。RCOで表される脂肪族アシル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下するおそれがある。
一般式[3]において、Rで表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を挙げることができる。一般式[3]において、RCOで表される炭素数10〜22の脂肪族アシル基のほかに、Rで表されるアルキル基の炭素数が4以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
【0012】
一般式[3]においてMで表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げることができ、アルカリ土類金属としては、例えば、1/2カルシウム、1/2マグネシウムなどを挙げることができる。一般式[3]において、Mで表されるアンモニウム又は有機アンモニウムとしては、−NH、有機基が1個置換したアンモニウム、有機基が2個置換したアンモニウム、有機基が3個置換したアンモニウムを挙げることができる。このような有機アンモニウムを形成する有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、アニリンなどの芳香族アミン、モルホリン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素環式アミンなどを挙げることができる。
【0013】
一般式[4]で表されるアシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤において、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。
一般式[4]において、RCOで表される炭素数10〜22の脂肪族アシル基としては、例えば、カプリノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基などや、さらに混合物であるヤシ油脂肪酸アシル基、牛脂脂肪酸アシル基などを挙げることができる。RCOで表される脂肪族アシル基の炭素数が9以下であると、ヘアシャンプー組成物の毛髪や皮膚への刺激性が強くなるおそれがある。RCOで表される脂肪族アシル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下するおそれがある。
一般式[4]においてMで表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げることができ、アルカリ土類金属としては、例えば、1/2カルシウム、1/2マグネシウムなどを挙げることができる。一般式[4]において、Mで表されるアンモニウム又は有機アンモニウムとしては、−NH、有機基が1個置換したアンモニウム、有機基が2個置換したアンモニウム、有機基が3個置換したアンモニウムを挙げることができる。このような有機アンモニウムを形成する有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、アニリンなどの芳香族アミン、モルホリン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素環式アミンなどを挙げることができる。
【0014】
一般式[5]で表されるアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤において、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Rは水素又は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは2〜15であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。
一般式[5]において、RCOで表される炭素数10〜22の脂肪族アシル基としては、例えば、カプリノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基などや、さらに混合物であるヤシ油脂肪酸アシル基、牛脂脂肪酸アシル基などを挙げることができる。RCOで表される脂肪族アシル基の炭素数が9以下であると、ヘアシャンプー組成物の毛髪や皮膚への刺激性が強くなるおそれがある。RCOで表される脂肪族アシル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下するおそれがある。
一般式[5]において、Rで表される炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を挙げることができる。一般式[5]において、RCOで表される炭素数10〜22の脂肪族アシル基のほかに、Rで表されるアルキル基の炭素数が4以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
【0015】
一般式[5]において、mは、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、2〜15である。mが2未満であると、ヘアシャンプー組成物の毛髪や皮膚への刺激性が強くなるおそれがある。mが15を超えると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下するおそれがある。
一般式[5]においてMで表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどを挙げることができ、アルカリ土類金属としては、例えば、1/2カルシウム、1/2マグネシウムなどを挙げることができる。一般式[5]において、Mで表されるアンモニウム又は有機アンモニウムとしては、−NH、有機基が1個置換したアンモニウム、有機基が2個置換したアンモニウム、有機基が3個置換したアンモニウムを挙げることができる。このような有機アンモニウムを形成する有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどの脂肪族アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン、アニリンなどの芳香族アミン、モルホリン、ピリジン、ピロリジン、ピペリジンなどの複素環式アミンなどを挙げることができる。
本発明のヘアシャンプー組成物において、(B)成分である一般式[2]で表されるエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤、一般式[3]で表されるアシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤、一般式[4]で表されるアシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤及び一般式[5]で表されるアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤は、1種の化合物を単独で使用することができ、あるいは、2種以上の化合物を組み合わせて使用することができる。
【0016】
本発明のヘアシャンプー組成物は、(C)成分として、一般式[6]で表される第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤、
【化16】
Figure 0003630264
一般式[7]で表されるイソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤、
【化17】
Figure 0003630264
又は、一般式[8]で表されるアミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤、
【化18】
Figure 0003630264
を含有する。
【0017】
一般式[6]で表される第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤において、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R10及びR11はメチル基、エチル基又は−(CHCHO)pHで、pは1〜20であり、R12は炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はベンジル基であり、Xはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。
一般式[6]において、Rで表される炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば、直鎖状又は分岐したデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基などのほか、混合物であるヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などを挙げることができる。Rで表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が9以下であると、毛髪や皮膚への刺激が強くなりすぎるおそれがある。Rで表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
【0018】
一般式[6]において、R10及びR11が炭素数3以上のアルキル基であったり、−(CHCHO)pHのpの値が20を超えると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下して、使用感が悪くなるおそれがある。
一般式[6]において、R12で表される炭素数1〜22のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば、メチル基、エチル基、直鎖状又は分岐したプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基などのほか、混合物であるヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などを挙げることができる。R12で表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
一般式[6]において、Xで表されるハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンなどを挙げることができる。
【0019】
一般式[7]で表されるイソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤において、R13は炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Yはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。
一般式[7]において、R13で表される炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば、直鎖状又は分岐したデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オレイル基、ノナデシル基、エイコシル基、ドコシル基などのほか、混合物であるヤシ油アルキル基、牛脂アルキル基などを挙げることができる。R13で表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が9以下であると、毛髪や皮膚への刺激が強くなりすぎるおそれがある。R13で表されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
一般式[7]において、Yで表されるハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンなどを挙げることができる。
【0020】
一般式[8]で表されるアミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤において、R14COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、R15及びR16はメチル基、エチル基又は−(CHCHO)qHで、qは1〜20であり、R17はメチル基、エチル基又はベンジル基であり、Zはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。
一般式[8]において、R14COで表される炭素数10〜22の脂肪族アシル基としては、例えば、カプリノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基などや、さらに混合物であるヤシ油脂肪酸アシル基、牛脂脂肪酸アシル基などを挙げることができる。R14COで表される脂肪族アシル基の炭素数が9以下であると、ヘアシャンプー組成物の毛髪や皮膚への刺激性が強くなるおそれがある。R14COで表される脂肪族アシル基の炭素数が23以上であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。
一般式[8]において、R15及びR16が炭素数3以上のアルキル基であったり、−(CHCHO)qHのqの値が20を超えたり、R17が炭素数3以上のアルキル基であると、ヘアシャンプー組成物の起泡性が低下して、使用感が悪くなるおそれがある。
一般式[8]において、Zで表されるハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンなどを挙げることができる。
本発明のヘアシャンプー組成物において、(C)成分である一般式[6]で表される第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤、一般式[7]で表されるイソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤及び一般式[8]で表されるアミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤は、1種の化合物を単独で使用することができ、あるいは、2種以上の化合物を組み合わせて使用することができる。
【0021】
本発明のヘアシャンプー組成物において、(A)成分と(B)成分の含有量の合計は5〜60重量%であり、より好ましくは10〜45重量%である。(A)成分と(B)成分の含有量の合計が5重量%未満であると、起泡性と洗浄力に劣り、好ましい使用感が得られないおそれがある。(A)成分と(B)成分の含有量の合計が60重量%を超えると、皮膚刺激性が強く、洗浄力が過度になり、好ましい使用感が得られず、かつ組成物の経時安定性が低下するおそれがある。
本発明のヘアシャンプー組成物において、(A)成分と(B)成分の重量比は1/20〜20/1である。(A)成分が少なく、(A)成分と(B)成分の重量比が1/20未満であると、起泡性と経時安定性が低下するおそれがある。(B)成分が少なく、(A)成分と(B)成分の重量比が20/1を超えると、起泡性が低下し、クリーミーな泡が得られないおそれがある。
本発明のヘアシャンプー組成物において、(C)成分の含有量は0.05〜5重量%であり、より好ましくは0.1〜3重量%である。(C)成分の含有量が0.05重量%未満であると、十分なコンディショニング効果が得られないおそれがある。(C)成分の含有量が5重量%を超えると、起泡性と経時安定性が低下し、刺激性が強くなり、使用感が悪くなるおそれがある。
【0022】
本発明のヘアシャンプー組成物には、必要に応じて、ヘアシャンプー組成物に一般に配合される成分、例えば、アルキルベタイン型両性界面活性剤、アミドベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤などの両性界面活性剤、高級脂肪酸アルカノールアミド型非イオン性界面活性剤、アミンオキシド型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤などの非イオン性界面活性剤、高級脂肪酸、高級アルコールなどの増泡剤、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオールなどの多価アルコールなどの保湿剤、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、ヒマシ油、ラノリン、レシチンなどの油分、セルロースエーテル型陽イオン性高分子化合物、陽イオン性ポリビニルピロリドン誘導体、陽イオン性ポリアミド誘導体、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドの共重合体、アルキルポリエチレンイミンなどの陽イオン性高分子化合物、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体などのシリコーン誘導体、エチレングリコールジステアレート、スチレンポリマーなどのパール化剤、イオウ、ジンクピリチオンなどのフケ取り剤、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、サリチル酸ナトリウムなどの防腐剤、5−メチル−2−イソプロピルシクロヘキサノール、トウガラシチンキなどのトニック剤、エチレンジアミン四酢酸塩、クエン酸、ニトリロトリ酢酸三ナトリウムなどのキレート剤、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体などの紫外線吸収剤、その他色素、香料などを本発明の効果を損なわない程度に配合することができる。
【0023】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例においては、(A)成分、(B)成分及び(C)成分として下記の化合物を使用した。
(A)成分
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A1:一般式[1]において、Rがドデシル基、Rが水素、Mが水素、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SONaである化合物。
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A2:一般式[1]において、Rがヤシ油アルキル基、Rがヒドロキシエチル基、Mが水素、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SONaである化合物。
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A3:一般式[1]において、Rがヤシ油アルキル基、Rが水素、Mがカリウム、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SOKである化合物。
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A4:一般式[1]において、Rがヤシ油アルキル基、Rがメチル基、Mがアンモニウム、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SONHである化合物。
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A5:一般式[1]において、Rがラウリル基、Rが水素、Mがトリエタノールアンモニウム、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SONH(CHCHOH)である化合物。
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A6:一般式[1]において、Rがヤシ油アルキル基、Rがヒドロキシエチル基、Mがカリウム、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SOKである化合物。
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A7:一般式[1]において、Rがドデシル基、Rがヒドロキシエチル基、Mがナトリウム、XとYのいずれか一方が水素で他方が−SONaである化合物。
(B)成分
エーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B1:
CH(CH11O(CO)SONa
アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤B2:一般式[3]において、RCOがヤシ油脂肪酸アシル基、Rがメチル基、Mがナトリウムである化合物。
アシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤B3:一般式[4]において、RCOがヤシ油脂肪酸アシル基、Mがアンモニウムである化合物。
アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B4:一般式[5]において、RCOがヤシ油脂肪酸アシル基、Rが水素、mが4、Mがナトリウムである化合物。
アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤B5:
CH(CH10CON(CH)CHCHSONa
アシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤B6:一般式[4]において、RCOがココイル基、Mがトリエタノールアンモニウムである化合物。
アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B7:
[CH(CHCH=CH(CHCONH(CHCHO)SOMg
アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B8:
CH(CH12CON(CH)(CHCHO)10SONa
エーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B9:一般式[2]において、Rがヤシ油アルキル基、nが3、Mがアンモニウムである化合物。
アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤B10:一般式[3]において、RCOがココイル基、Rがメチル基、Mが1/2マグネシウムである化合物。
(C)成分
第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C1:
【化19】
Figure 0003630264
イソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤C2:
【化20】
Figure 0003630264
アミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C3:
【化21】
Figure 0003630264
第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C4:
【化22】
Figure 0003630264
アミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C5:
【化23】
Figure 0003630264
第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C6:
【化24】
Figure 0003630264
イソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤C7:
【化25】
Figure 0003630264
アミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C8:
【化26】
Figure 0003630264
ヘアシャンプー組成物の評価は、下記の方法により行った。
(1)皮膚刺激性
健康な皮膚をもつ男女各10名に対して、ヘアシャンプー組成物の0.5重量%水溶液を用い、上腕部内側にて24時間のクローズドパッチテストを行ない、肉眼判定により評価する。皮膚に全く変化がみられない場合を0点、皮膚に若干の紅斑がみられる場合を1点、皮膚に明らかに紅斑又は浮腫がみられる場合を2点として20名の平均値を求める。
この評価において、平均値が0.5点未満の場合は皮膚刺激性が弱いとされ、平均値が0.5点以上1.0点未満の場合は皮膚刺激性が中程度であるとされ、平均値が1.0点以上の場合は皮膚刺激性が強いとされる。
(2)起泡性
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプー組成物5gで洗浄したときの起泡性を評価する。よく泡が立つと感じた場合を2点、あまり泡立たないと感じた場合を1点、泡立ちが悪いと感じた場合を0点として20名の平均値を求める。
この評価において、平均値が1.5点以上の場合は起泡性が良好であるとされ、平均値が1.0点以上1.5点未満の場合は起泡性がやや悪いとされ、平均値が1.0点未満の場合は起泡性が悪いとされる。
(3)泡のクリーミー性
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプー組成物5gを浴用スポンジ上にとって泡立てた時の泡を観察し、泡のクリーミー性を評価する。泡が細かく、クリーミーであると感じた場合を2点、泡がやや粗いと感じた場合を1点、泡が粗いと感じた場合を0点として、20名の平均値を求める。
この評価において、平均値が1.5点以上の場合は泡のクリーミー性が良好であるとされ、平均値が1.0点以上1.5点未満の場合は泡のクリーミー性がやや不足するとされ、平均値が1.0点未満の場合は泡のクリーミー性が悪いとされる。
(4)洗浄力
ヘアシャンプー組成物の1重量%水溶液を用いて、Terg−O−tometerで、ウールモスリンの人工汚染布を、40℃、70rpm、10分の条件で洗浄する。洗浄した人工汚染布を乾燥したのち、カラーコンピューター[スガ試験機(株)、SM−4]を用いて表面反射率を測定し、下記の式より洗浄力を計算する。
洗浄力(%)=(A/B)×100
A:(洗浄後の人工汚染布の反射率)−(洗浄前の人工汚染布の反射率)
B:(汚染しないウールモスリンの反射率)−(洗浄前の人工汚染布の反射率)
この評価において、洗浄力が60%以上である場合は洗浄力が過度であるとされ、洗浄力が25%以上60%未満である場合は洗浄力が適度であるとされ、洗浄力が25%未満である場合は洗浄力が弱いとされる。
(5)洗髪時及びすすぎ時の指通り性
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプー組成物5gを用いて洗髪を行い、洗髪時及びすすいだときの指通り性を評価する。指通りがスムーズで髪がひっかからないと感じた場合を2点、髪がややひっかかると感じた場合を1点、指通りが悪いと感じた場合を0点として、20名の平均値を求める。
この評価において、平均値が1.5点以上の場合は指通り性が良好であるとされ、平均値が0.5点以上1.5点未満の場合は指通り性がやや悪いとされ、平均値が0.5点未満の場合は指通り性が悪いとされる。
(6)すすぎ時のぬめり感
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプー組成物5gで洗髪したのちのすすぎ時のぬめり感を評価する。すすぎ時のぬめり感をしつこいと感じた場合を+1点、すすぎ時のぬめり感を適していると感じた場合を0点、ぬめり感が足りないと感じた場合を−1点として、20名の平均値を求める。
この評価において、平均値が0.5点以上の場合はぬめり感がしつこいとされ、平均値が−0.5点以上0.5点未満の場合はぬめり感が適度であるとされ、平均値が−0.5点未満の場合はぬめり感が足りないとされる。
(7)乾燥後のコンディショニング効果
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプー組成物5gで洗髪、すすぎを行い、風乾したのちの櫛通り性により、コンディショニング効果を評価する。毛髪にきしみ感がなく、櫛通りがスムーズであると感じた場合を2点、櫛がやや髪にひっかかると感じた場合を1点、毛髪がきしんで櫛通りが悪いと感じた場合を0点として、20名の平均値を求める。
この評価において、平均値が1.5点以上の場合はコンディショニング効果が良好であるとされ、平均値が0.5点以上1.5点未満の場合はコンディショニング効果がやや悪いとされ、平均値0.5点未満の場合はコンディショニング効果が悪いとされる。
(8)経時安定性
ヘアシャンプー組成物を、−5℃、25℃、50℃の条件下に1ケ月間保存し、その外観を観察して、次の3段階で評価する。
○:安定性良好(いずれの温度でも透明溶解又は微濁状態で、外観の変化がない)。
△:安定性やや不良(いずれかの温度でやや濁り又は着色を生じる)。
×:安定性不良(いずれかの温度で分離、沈澱が認められる、固化する、又は着色が著しい)。
なお、異なる3種の温度条件で試験をした3点の試料のうち、すべてが ○ であるものを評価 ○、1点でも △ があれば評価 △、1点でも × があれば評価× とする。
実施例1
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A1を1重量部、エーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B1を10重量部、第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C1を0.5重量部、精製水を88.5重量部配合してヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.3点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.7点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.6点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力28.3%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.7点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.2点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.7点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始時と同じ状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例2〜12
第1表に示す配合組成のヘアシャンプー組成物を調製し、その性能を評価した。結果を第1表に示す。
【0024】
【表1】
Figure 0003630264
【0025】
【表2】
Figure 0003630264
【0026】
【表3】
Figure 0003630264
【0027】
第1表の結果から、実施例1〜12の本発明のヘアシャンプー組成物は、皮膚刺激性が弱く、起泡性と泡のクリーミー性が良好であり、適度な洗浄力を有し、洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性が良好で、適度なぬめり感があり、乾燥後に優れたコンディショニング効果が得られ、かつ経時安定性も良好であることが分かる。
比較例1
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A1を1重量部、エーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B1を10重量部、第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C1を0.03重量部、精製水を88.97重量部配合してヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.3点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.7点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.6点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力27.6%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は0.4点であり、指通り性は悪かった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.2点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は0.4点であり、コンディショニング効果は悪かった。ヘアシャンプーとしての使用感は、すすぎ時のぬめり感を除いて、総体的に劣っていた。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始時と同じ状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
比較例2〜8
第2表に示す配合組成のヘアシャンプー組成物を調製し、その性能を評価した。結果を第2表に示す。
【0028】
【表4】
Figure 0003630264
【0029】
【表5】
Figure 0003630264
【0030】
比較例1のヘアシャンプー組成物は、(C)成分の含有量が少ないために、洗髪時及びすすぎ時の指通りが悪く、コンディショニング効果が得られない。比較例2のヘアシャンプー組成物は、(C)成分の含有量が多すぎるために、皮膚刺激性が強く、起泡性、経時安定性が悪く、すすぎ時のぬめり感がしつこい。比較例3のヘアシャンプー組成物は、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が少ないために、起泡性が低く、クリーミーな泡が得られず、洗浄力が弱く、経時安定性が悪い。比較例4のヘアシャンプー組成物は、(A)成分と(B)成分の含有量の合計が多すぎるために、皮膚刺激性が強く、洗浄力が過度であり、経時安定性が悪い。
比較例5のヘアシャンプー組成物は、(A)成分と(B)成分の重量比が1/20未満であるために、起泡性、経時安定性が悪く、クリーミーな泡が得られない。比較例6のヘアシャンプー組成物は、(A)成分と(B)成分の重量比が20/1を超えているために、起泡性が低く、経時安定性が悪い。比較例7のヘアシャンプー組成物は、(A)成分の代わりにスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム塩を使用しているために、クリーミーな泡が得られず、すすぎ時のぬめり感が強く、経時安定性が悪い。比較例8のヘアシャンプー組成物は、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム塩の量をさらに増やしているため、泡立ち、経時安定性が悪く、クリーミーな泡が得られず、すすぎ時のぬめり感が強い。
実施例13
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A3を7重量部、アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤B5を10重量部、第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C1を1重量部、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを2重量部、塩化ジメチルジアリルアンモニウムポリマー[メルク社、マーコート100]を0.3重量部、プロピレングリコールを1重量部、パラオキシ安息香酸メチル0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブチルを0.2重量部、香料を0.1重量部、精製水を78.2重量部配合してヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.3点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.7点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.7点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力48.3%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.8点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.2点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.7点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始時と同じ状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例14
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A4を7重量部、アシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤B6を7重量部、イソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤C2を0.5重量部、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタインを3重量部、エチレングリコールジステアレートを2重量部、陽イオン性変性セルロースエーテル誘導体[ダイセル化学工業(株)、ジェルナーQH300]を0.5重量部、パラオキシ安息香酸メチルを0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブチルを0.2重量部、香料を0.1重量部、精製水を79.5重量部配合してパール状ヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.3点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.7点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.8点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力39.4%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.7点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.3点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.7点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始前と同じパール状の状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例15
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A5を8重量部、アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B7を6重量部、第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C4を1重量部、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを4重量部、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリルアミドのコポリマー型陽イオン性高分子化合物[メルク社、マーコート550]を0.2重量部、ジンクピリチオンを0.1重量部、パラオキシ安息香酸メチルを0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブチルを0.2重量部、クエン酸を0.5重量部、香料を0.1重量部、精製水を79.7重量部配合してフケ取りヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.2点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.8点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.8点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力38.4%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.7点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.2点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.8点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始前と同じ状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例16
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A6を9重量部、アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤B2を6重量部、アミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C5を2重量部、ポリオキシエチレン(5モル)オレイルエーテルを3重量部、5−メチル−2−イソプロピルシクロヘキサノールを0.5重量部、パラオキシ安息香酸メチルを0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブチルを0.2重量部、クエン酸を0.5重量部、香料を0.1重量部、精製水を78.5重量部配合してトニックヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.2点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.7点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.9点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力43.0%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.8点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.2点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.7点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始前と同じ状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例17
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A7を7重量部、アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B8を8重量部、第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C6を0.5重量部、イソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤C7を1重量部、ラウリルジメチルアミンオキシドを2重量部、陽イオン性変性セルロースエーテル誘導体[ダイセル化学工業(株)、ジェルナーQH300]を0.5重量部、エチレングリコールジステアレートを2重量部、パラオキシ安息香酸メチルを0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブチルを0.1重量部、クエン酸を0.5重量部、香料を0.1重量部、精製水を78.1重量部配合してパール状ヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.3点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.8点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.7点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力42.5%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.7点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.3点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.7点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも試験開始前と同じパール状の状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例18
スルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤A2を10重量部、エーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤B9を3重量部、アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤B10を5重量部、アミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤C8を1重量部、塩化ジメチルジアリルアンモニウムポリマー[メルク社、マーコート100]を0.3重量部、パラオキシ安息香酸メチルを0.2重量部、パラオキシ安息香酸ブチルを0.1重量部、クエン酸を0.5重量部、香料を0.1重量部、精製水を79.8重量部配合して透明ヘアシャンプー組成物を調製した。
このヘアシャンプー組成物について、男女各10名に対して皮膚刺激性のテストを行ったところ、皮膚刺激性の平均値は0.3点であり、皮膚刺激性が弱いとされる境界値0.5点を下回っていた。
20名の女性パネラーによる起泡性試験の平均値は1.8点であり、起泡性は良好であった。また、泡のクリーミー性試験の平均値は1.7点であり、泡のクリーミー性も良好であった。
ウールモスリンの人工汚染布を用いた洗浄力試験では、洗浄力45.1%であり、適度な洗浄力とされている25〜60%の範囲に入っていた。
20名の女性パネラーが洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性の平均値は1.7点であり、指通り性は良好であった。すすぎ時のぬめり感の平均値は0.2点であり、適度で良好なぬめり感があった。風乾後のコンディショニング効果の平均値は1.8点であり、コンディショニング効果も良好であった。ヘアシャンプーとしての使用感は、総体的に良好であった。
経時安定性試験では、−5℃、25℃、50℃で1カ月間保存した試料は、いずれも透明溶解状態を保ち、外観に変化は生じなかった。
実施例13〜18の結果を、第3表に示す。
【0031】
【表6】
Figure 0003630264
【0032】
第3表の結果から、実施例13〜18の本発明のヘアシャンプー組成物は、皮膚刺激性が弱く、起泡性と泡のクリーミー性が良好であり、適度な洗浄力を有し、洗髪に使用したとき、洗髪時及びすすぎ時の指通り性が良好で、適度なぬめり感があり、乾燥後に優れたコンディショニング効果が得られ、かつ経時安定性も良好であることが分かる。
【0033】
【発明の効果】
本発明のヘアシャンプー組成物は、低刺激性で、起泡性、泡質に優れ、適度な洗浄力を有し、洗髪時及びすすぎ時の指通りが良好で、すすぎ時に適度なぬめり感があり、乾燥後に優れたコンディショニング効果が得られ、かつ経時安定性が良好である。

Claims (1)

  1. (A)成分として一般式[1]で表されるスルホコハク酸アミド型陰イオン性界面活性剤
    Figure 0003630264
    (ただし、式中、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Rは水素、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムであり、XとYはいずれか一方が水素で他方が−SOであり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
    (B)成分として一般式[2]で表されるエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤
    O(CHCHO)nSO …[2]
    (ただし、式中、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、nは0〜15であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
    一般式[3]で表されるアシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤
    Figure 0003630264
    (ただし、式中、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
    一般式[4]で表されるアシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤
    COOCHCHSO …[4]
    (ただし、式中、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、又は、
    一般式[5]で表されるアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤
    Figure 0003630264
    (ただし、式中、RCOは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、Rは水素又は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは2〜15であり、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)、
    (C)成分として一般式[6]で表される第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤、
    Figure 0003630264
    (ただし、式中、Rは炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R10及びR11はメチル基、エチル基又は−(CHCHO)pHで、pは1〜20であり、R12は炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基又はベンジル基であり、Xはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。)、
    一般式[7]で表されるイソキノリニウム塩型陽イオン性界面活性剤
    Figure 0003630264
    (ただし、式中、R13は炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Yはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。)、又は、
    一般式[8]で表されるアミド第四級アンモニウム塩型陽イオン性界面活性剤
    Figure 0003630264
    (ただし、式中、R14COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、R15及びR16はメチル基、エチル基又は−(CHCHO)qHで、qは1〜20であり、R17はメチル基、エチル基又はベンジル基であり、Zはハロゲンイオン又は炭素数1〜2のアルキル硫酸イオンである。)を含有し、
    (A)成分と(B)成分の含有量の合計が5〜60重量%であり、(A)成分と(B)成分の重量比が1/20〜20/1であり、(C)成分の含有量が0.05〜5重量%であることを特徴とするヘアシャンプー組成物。
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