JP4649726B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性の良好な洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒトの皮膚が直接洗浄剤組成物に触れる洗浄においては、油分が洗浄の対象となることが多い。そのような油分としては、食器の油汚れが一般的であるが、近年においては女性のメイクアップ化粧料、毛髪用のスタイリング剤など多種多様な化粧料が洗浄対象となってきている。顔や毛髪の表面上の化粧料を洗浄する際に、それらがよく落ちることが重要であることはもちろんであるが、よく落ちたと感じる大きな要素として、洗浄時によく泡立つことが挙げられる。しかし、これら化粧料を洗浄対象とする場合には泡は非常に立ちづらいというのが現状である。油分の存在下においてもよく泡立つ界面活性剤としては、これまで食器用洗浄剤組成物の主要成分として用いられていたアルキルベンゼンスルホネート型陰イオン性界面活性剤、アルキルサルフェート型陰イオン性界面活性剤等が挙げられるが、これらを使用すると手荒れを起こす場合があるなど皮膚に対する刺激が強いため、最近では食器用洗浄剤組成物のみならず、皮膚に直接触れる洗浄剤組成物の成分としての使用は減ってきており、化粧料を洗浄対象とする場合の起泡剤としては不適である。
【0003】
皮膚に対する刺激が低く、皮膚に直接触れる洗浄剤組成物の成分として好ましい界面活性剤にアシルタウレート型陰イオン性界面活性剤がある。アシルタウレート型陰イオン性界面活性剤を用いた組成物としては、アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤とアミドアミノ酸型両性界面活性剤を組み合わせた組成物(特開平4−15298号公報)、ベタイン系界面活性剤とHLBが10〜16の非イオン性界面活性剤とアルカノールアミド型非イオン性界面活性剤またはアミンオキシド型非イオン性界面活性剤とポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)型陽イオン性高分子化合物を組み合わせた組成物(特開平3−93711号公報)、アミドスルホベタイン型両性界面活性剤またはスルホベタイン型両性界面活性剤とアルカノールアミド型非イオン性界面活性剤を組み合わせた組成物(特開平3−48608号公報)、スルホコハク酸エステル塩型陰イオン性界面活性剤を組み合わせた組成物(特開平2−105894号公報)、アルキルグリコシド型非イオン性界面活性剤を組み合わせた組成物(特開平1−178596号公報)等が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
アシルタウレート型陰イオン性界面活性剤は、汗などの水溶性の成分を洗浄する場合には比較的高い起泡性を示すが、化粧料や食器についた油分を洗浄の対象とする場合には、起泡性が著しく低下するという欠点をもっていた。上記に示したようなアシルタウレート型陰イオン性界面活性剤を他の界面活性剤と組み合わせた従来の組成物においてもその欠点は解消されず、また、組み合わせにより低温での固化、沈殿物の発生などがみられたり、逆に高温で着色がみられるといった経時安定性に問題がある場合が多く、未だ油分の存在下において高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性の良好な洗浄剤組成物は得られていなかった。
本発明の目的は、油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性の良好な洗浄剤組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、下記の(a)および(b)を含有し、(a)が1〜30重量%、(b)が0.2〜30重量%、(a)+(b)が2〜50重量%、(a)と(b)の重量比が1/20〜100/1であることを特徴とする洗浄剤組成物である。
(a)式(1)で表わされるアシルタウレート型陰イオン性界面活性剤
【0006】
【化3】
【0007】
(式中R1COは炭素数8〜22の脂肪族アシル基、R2は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、有機アンモニウム、塩基性アミノ酸、タウリン塩、N−メチルタウリン塩、中性または酸性アミノ酸塩を示す。)
(b)式(2)で表わされるウンデシレン酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤
【0008】
【化4】
【0009】
【発明の実施の形態】
式(1)で示されるアシルタウレート型陰イオン性界面活性剤は、R1COが炭素数8〜22のアシル基であり、好ましくはアシル基としては、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオイル基、混合物であるヤシ油脂肪酸残基、パーム核油脂肪酸残基、牛脂脂肪酸残基が挙げられる。炭素数が7以下では皮膚への刺激が強くなり、起泡性が低下し、炭素数が23以上では起泡性が低下する。
R2は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、炭素数1〜3のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、有機アンモニウム、塩基性アミノ酸、タウリン塩、N−メチルタウリン塩、中性または酸性アミノ酸塩である。
タウリン塩、N−メチルタウリン塩および中性または酸性アミノ酸塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、または有機アンモニウム塩が挙げられる。
Mとして好ましくは、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、1/2カルシウム、1/2マグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の有機アンモニウム、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸、タウリンナトリウム、タウリンカリウム等のタウリン塩、N−メチルタウリンナトリウム、N−メチルタウリンカリウム等のN−メチルタウリン塩、グリシンナトリウム、グリシンカリウム、ザルコシンナトリウム、β−アラニンナトリウム等の中性アミノ酸塩、グルタミン酸二ナトリウム、グルタミン酸二カリウム、アスパラギン酸二ナトリウム等の酸性アミノ酸塩が挙げられる。
【0010】
式(1)で表わされるアシルタウレート型陰イオン性界面活性剤の具体例としては、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルエチルタウリンカリウム、ラウロイルプロピルタウリンアンモニウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、オレオイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンマグネシウム、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリントリエタノールアンモニウム、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンとタウリンナトリウムの塩、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンとN−メチルタウリンナトリウムの塩、ヤシ油脂肪酸アシルメチルタウリンとグルタミン酸二ナトリウムとの塩、パーム核油脂肪酸アシルタウリンナトリウム、パーム核油脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム、パーム核油脂肪酸アシルメチルタウリンリジン、パーム核油脂肪酸アシルメチルタウリンマグネシウム、パーム核油脂肪酸アシルメチルタウリンとタウリンナトリウムの塩、パーム核油脂肪酸アシルメチルタウリンとN−メチルタウリンナトリウムの塩、パーム核油脂肪酸アシルメチルタウリンとグリシンナトリウムの塩、牛脂脂肪酸アシルメチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
【0011】
(b)は式(2)で表わされるウンデシレン酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤である。
【0012】
【化5】
【0013】
アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤の中でも、このウンデシレン酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤を組み合わせた場合、油分の存在下でも特に高い起泡性を得ることができる。
また、ウンデシレン酸誘導体は高い防菌防黴活性を有することが古くから知られており、このウンデシレン酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤も防菌防黴剤としても有効である。ウンデシレン酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤を防菌防黴剤として使用する場合、配合量は0.5〜3重量%が有効である。
【0014】
(a)は1〜30重量%、好ましくは3〜25重量%であるが、(a)が1重量%より小さいと油分の存在下での起泡性が低下し、30重量%より大きいと低温での経時安定性が悪くなる。
(b)は0.2〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%であるが、(b)が0.2重量%より小さいと油分の存在下での起泡性が低下し、30重量%より大きいと高温での経時安定性が悪くなる。
(a)+(b)は2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であるが、(a)+(b)が2重量%より小さいと油分の存在下での起泡性が低下し、50重量%より大きいと刺激性が強くなり、経時安定性が低下する。
(a)と(b)の重量比(a)/(b)は1/20〜100/1、好ましくは1/10〜50/1であるが、(a)と(b)の重量比が1/20より小さくなると高温での経時安定性が悪くなり、100/1より大きくなると油分の存在下での起泡性が低下し、低温での経時安定性が悪くなる。
【0015】
本発明の洗浄剤組成物は、所望により一般に配合される成分、例えば、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1、3−ブタンジオール等の多価アルコール、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、ヒマシ油、ラノリン、レシチン等の油分、セルロ―スエーテル型陽イオン性高分子化合物、陽イオン性ポリビニルピロリドン誘導体、陽イオン性ポリアクリル酸誘導体、陽イオン性ポリアミド誘導体、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸アミドの共重合体、アルキルポリエチレンイミン等の陽イオン性高分子化合物、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体等のシリコーン誘導体、ジステアリン酸エチレングリコール、スチレンポリマー等のパール化剤、5−メチル−2−イソプロピルシクロヘキサノール、トウガラシチンキ等のトニック剤、エチレンジアミン四酢酸塩、クエン酸、ニトリロトリ酢酸三ナトリウム等のキレート剤、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体等の紫外線吸収剤、その他色素および香料を本発明の効果を損なわない程度に含むことができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の洗浄剤組成物は、油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好であるので、洗顔用組成物、ヘアシャンプー組成物、食器用洗浄剤組成物、ハンドソープ組成物、ボディソープ組成物等に利用できる。また、本発明の洗浄剤組成物は優れた防菌防黴活性を有するので、パラオキシ安息香算エステルや安息香算ナトリウム等の防腐剤を必要とせず、ニキビ予防洗顔用組成物、フケ防止シャンプー、殺菌効果のある食器用洗浄剤組成物やハンドソープ組成物等に利用できる。
【0017】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例で行なった試験法および評価法を以下に説明する。
(1)油分の存在下での起泡力
岩谷産業(株)製ミルサー(型番IFM−100)のカップに組成物を人工硬水(炭酸カルシウム換算で100ppmになるように塩化カルシウムとイオン交換水で調製)で界面活性剤濃度として1重量%になるように希釈した試験液50gをとり、これに人工汚垢(組成:オリーブ油50重量%、オレイン酸20重量%、ラノリン10重量%、流動パラフィン10重量%、スクワレン10重量%)を0.5g添加してカップに蓋をし、40℃で1時間静置した。1時間後カップをミルサーにとりつけ、3000rpmで5秒間攪拌し、攪拌停止から1分後の泡の高さを測定した。カップの最低位置からの泡の高さが7cm以上の組成物を起泡力が高い組成物と評価した。
【0018】
(2)皮膚刺激性
健康な皮膚をもつ男女各10名に対して、界面活性剤濃度として0.5重量%になるように希釈した水溶液を用いて、上腕部内側にて24時間のクローズドパッチテストを行ない、肉眼判定により評価した。皮膚に全く変化がみられない場合を0点、皮膚に若干の紅斑がみられる場合を1点、皮膚に明らかに紅斑、浮腫がみられる場合を2点として20名の平均値を求めて、次の3段階で評価した。
皮膚刺激性が弱い。(平均値0.5点未満)
皮膚刺激性が中程度。(平均値0.5点以上1.0点未満)
皮膚刺激性が強い。(平均値1.0点以上)
(3)経時安定性
50ml蓋付ガラス製スクリュー管に洗浄剤組成物45gを入れ、−5℃で12時間保存した後に45℃で12時間保存し、これを1ヶ月間毎日繰り返した。
洗浄剤組成物の外観を観察して、次の2段階で評価した。
〇:安定性良好。(1ヶ月間外観の変化がない)
×:安定性不良。(1ヶ月以内に沈澱が認められるか、または固化する、著しい着色がみられる)
【0019】
実施例1〜10および比較例1〜13
表1〜2に示す配合組成の試料を調製し、その性能を評価した。結果を表1〜2に示す。表中の単位は重量%を示す。
【0020】
【表1】
【0021】
注1):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがナトリウムである。
2):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mが1/2マグネシウムである。
3):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがタウリンナトリウムである。
【0022】
【表2】
【0023】
注1)〜3) 表1に同じ
【0024】
表1〜2から、本発明の実施例1〜10の洗浄剤組成物は、油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であることがわかる。
比較例1の洗浄剤組成物は(a)が1重量%より小さいため、油分の存在下での起泡性が低い。
比較例2の洗浄剤組成物は(a)が30重量%を超えているため、経時安定性が悪い。
比較例3の洗浄剤組成物は(b)が0.2重量%より小さいため、油分の存在下での起泡性が低い。
比較例4の洗浄剤組成物は(b)が30重量%を超えているため、経時安定性が悪い。
比較例5の洗浄剤組成物は(a)+(b)が2重量%より小さいため、油分の存在下での起泡性が低い。
比較例6の洗浄剤組成物は(a)+(b)が50重量%を超えているため、皮膚刺激性が強く、経時安定性が悪い。
比較例7の洗浄剤組成物は(a)/(b)が1/20より小さいため、経時安定性が悪い。
比較例8の洗浄剤組成物は(a)/(b)が100/1より大きいため、油分の存在下での起泡性が低く、経時安定性が悪い。
比較例9の洗浄剤組成物は(a)の替わりにラウリル硫酸ナトリウムを、また(b)の替わりにヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを使用しているため、油分の存在下での起泡性は高いものの、皮膚刺激性が強く、経時安定性が悪い。
比較例10の洗浄剤組成物は(a)の替わりにポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを使用しているため、油分の存在下での起泡性が低い。
比較例11の洗浄剤組成物は(b)の替わりにヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを使用しているため、油分の存在下での起泡性が低い。
比較例12の洗浄剤組成物は(b)の替わりにヤシ油脂肪酸アミドエチルヒドロキシエチルグリシンナトリウムを使用しているため、油分の存在下での起泡性が低く、経時安定性が悪い。
比較例13の洗浄剤組成物は(a)の替わりにポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを使用し、さらにヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインを使用しているが、油分の存在下での起泡性が低い。
【0025】
実施例11
下記に示す配合処方により洗顔用組成物を調製した。
1):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがカリウムである。
2):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2が水素原子、Mがナトリウムである。
この洗顔用組成物を実施例1と同様の方法で評価を行なった。ただし、(1)油分の存在下での起泡力の評価において、油分としては人工汚垢の替わりに口紅(組成:ヒマシ油75重量%、リシノレイン酸セチル20重量%、顔料4.7重量%、香料0.3重量%)を用いた。結果を表3に示す。この洗顔用組成物は口紅の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であった。
【0026】
【表3】
【0027】
実施例12
下記に示す配合処方によりヘアシャンプー組成物を調製した。
1):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、MがN−メチルタウリンナトリウムである。
2):CALGON CORPORATION製「マーコート100」を使用した。
このヘアシャンプー組成物を実施例1と同様の方法で評価を行なった。ただし、(1)油分の存在下での起泡力の評価において、油分としては人工汚垢の替わりに高重合メチルポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製SH200−1,000,000cs)を用いた。結果を表3に示す。このヘアシャンプー組成物は高重合メチルポリシロキサンの存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であった。
【0028】
実施例13
下記に示す配合処方により食器用洗浄剤組成物を調製した。
1):式(1)のR1COがラウロイル基、R2がメチル基、Mがナトリウムである。
この食器用洗浄剤組成物を実施例1と同様の方法で評価を行なった。結果を表3に示す。この食器用洗浄剤組成物は油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であった。
【0029】
実施例14
下記に示す配合処方によりハンドソープ組成物を調製した。
1):式(1)のR1COがパーム核油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがナトリウムである。
2):式(1)のR1COがパーム核油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mが1/2マグネシウムである。
このハンドソープ組成物を実施例1と同様の方法で評価を行なった。結果を表3に示す。このハンドソープ組成物は油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であった。
【0030】
実施例15
下記に示す配合処方によりボディソープ組成物を調製した。
1):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがナトリウムである。
このボディソープ組成物を実施例1の方法で評価を行なった。結果を表3に示す。このボディソープ組成物は油分の存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であった。
【0031】
実施例16
下記に示す配合処方により清涼感のある透明ヘアシャンプー組成物を調製した。
1):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがナトリウムである。
2):式(1)のR1COがヤシ油脂肪酸残基、R2がメチル基、Mがタウリンナトリウムである。
3):ダイセル化学工業(株)製「ジェルナーQH300」を使用した。
このヘアシャンプー組成物を実施例1の方法と同様の方法で評価を行なった。ただし、(1)油分の存在下での起泡力の評価において、油分としては人工汚垢の替わりに高重合メチルポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製SH200−1,000,000cs)を用いた。結果を表3に示す。このヘアシャンプー組成物は高重合メチルポリシロキサンの存在下でも高い起泡性を示し、皮膚に対する刺激が低く、経時安定性が良好な洗浄剤組成物であった。
Claims (1)
- 下記の(a)および(b)を含有し、(a)が1〜30重量%、(b)が0.2〜30重量%、(a)+(b)が2〜50重量%、(a)と(b)の重量比が1/20〜100/1であることを特徴とする洗浄剤組成物。
(a)式(1)で表わされるアシルタウレート型陰イオン性界面活性剤
(b)式(2)で表わされるウンデシレン酸アミドプロピルベタイン型両性界面活性剤
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