JP2002356417A - 液体身体洗浄料 - Google Patents
液体身体洗浄料Info
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Abstract
肪酸石鹸の長所である泡立ち、ぬるつき感のなさを損な
うことなく、更に、洗い上がり後のつっぱり感やかさつ
き感を発生させることなく、優れたしっとり感を与える
ことができる液体身体洗浄料を提供する。 【解決手段】 炭素数8〜22の高級脂肪酸アルカリ金
属塩及びグリチルリチン酸塩を含有し、pHが8.7〜
9.3である液体身体洗浄料。
Description
られる液体身体洗浄料に関する。
として、泡立ち、清浄性、経済性に加えて、洗い上がり
後のさっぱり感が重要視されており、これらを兼ね備え
る液体身体洗浄料として高級脂肪酸塩(脂肪酸石鹸)を
ベースとしたものが主流になっている。しかし、このベ
ースはさっぱり感は良好であるが、同時につっぱり感や
かさつき感が発生し、また、pHが高い(約10)た
め、刺激性があることが問題となっていた。この問題を
解決するため、従来、他の界面活性剤(アニオン、両
性)を組み合わせることが行われているが、脂肪酸石鹸
の長所を生かしながら、短所を解消するまでには至って
いない。
の界面活性剤を特定の比率で配合することにより、pH
をコントロールすることでこれらの問題点を解決してい
る。しかしながら、高級脂肪酸塩、特にカリウム塩は、
製剤のpHを8付近まで下げると、遊離した脂肪酸が析
出することで、製剤の流動性や、低温安定性が著しく悪
化するという問題点があった。製剤の粘度調整剤として
多価アルコール等の溶剤が用いられているが、製剤の分
離を引き起こしたり、洗浄後のさっぱり感を阻害した
り、泡質を変えてしまうなどの問題があった。また、ト
リエタノールアミン塩とすることで製剤のpHを中性付
近に抑えられるが、アルカリ金属塩に比べ、泡立ちに劣
る、洗い上がりがさっぱりしないなどの嗜好性の欠点が
あり、また経時的に製剤が黄変してしまうなどの問題が
あった。
低温安定性が良好であり、かつ脂肪酸石鹸の長所である
泡立ち、ぬるつき感のなさを損なうことなく、更に、洗
い上がり後のつっぱり感やかさつき感を発生させること
なく、優れたしっとり感を与えることができる液体身体
洗浄料を提供することを目的とする。
包含する。 (1)炭素数8〜22の高級脂肪酸アルカリ金属塩及び
グリチルリチン酸塩を含有し、pHが8.7〜9.3で
ある液体身体洗浄料。 (2)1%水溶液のアルブミン変性率が3%以下である
アニオン界面活性剤(炭素数8〜22の高級脂肪酸アル
カリ金属塩を除く)及び両性界面活性剤の少なくとも1
種を含有する前記(1)に記載の液体身体洗浄料。
リ金属塩は、炭素数8〜22のものであり、起泡性及び
溶解性の点から、炭素数10〜20のものが好ましく、
炭素数12〜18のものが更に好ましい。このような高
級脂肪酸アルカリ金属塩における高級脂肪酸としては、
例えば、牛脂、羊油等の動物油脂、ヤシ油、パーム核
油、大豆油、オリ−ブ油、綿実油等の植物油脂等を常法
により高圧分解して得られる脂肪酸混合物や、これらを
分離精製して得られるラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソミリスチン
酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等が挙げられ
る。これらは単独で使用しても、複数種を併用してもよ
い。前述のような高級脂肪酸とイオン結合して塩を構成
するための対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリ
ウムイオン等のアルカリ金属イオン等が挙げられる。
級脂肪酸アルカリ金属塩は製品中に存在していればよ
く、液体身体洗浄料の配合成分として高級脂肪酸アルカ
リ金属塩を用いてもよいし、また、対応する高級脂肪酸
と前記対イオンを含むアルカリ、例えば水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムとを配合成分として用いて、製造
時に高級脂肪酸アルカリ金属塩を形成させてもよい。
洗浄料中の割合は、通常5〜40重量%、好ましくは1
0〜40重量%である。液体身体洗浄料における前記割
合が、5重量%未満であると高級脂肪酸アルカリ金属塩
のもつ洗浄力及び泡立ちが不足し、40重量%を超える
と、粘性が上がり低温安定性が著しく悪化する。
を最適にし、低温安定性を向上させるため、グリチルリ
チン酸塩を配合する。グリチルリチン酸塩として、前記
の作用を有し、かつ本発明の目的を損なわないものであ
れば、制限はなく、例えば、グリチルリチン酸ジカリウ
ム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸
三ナトリウム等のアルカリ金属塩;グリチルリチン酸モ
ノアンモニウム等のアンモニウム塩、好ましくはグリチ
ルリチン酸ジカリウムが挙げられる。
ルリチン酸塩も前記高級脂肪酸アルカリ金属塩と同様
に、製品中に存在していればよく、液体身体洗浄料の配
合成分としてグリチルリチン酸塩を用いてもよいし、ま
た、対応するグリチルリチン酸と前記対イオンを含むア
ルカリ、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウムとを
配合成分として用いて、製造時に高級脂肪酸アルカリ金
属塩を形成させてもよい。
割合は、通常0.01〜3重量%、好ましくは0.05
〜2重量%である。液状液体身体洗浄料における前記配
合割合が、0.01重量%未満であると、グリチルリチ
ン酸塩の効果が発揮されず、3重量%を超えると、製剤
の安定性や溶解性に支障が生じる。
嗜好性及び製剤安定性の点で、pHが8.7〜9.3で
あることが必要である。pHが8.7より低いと、低温
安定性や流動性に支障が生じ、pHが9.3より高い
と、つっぱり感、かさつき感、角質水分量抑制効果に問
題が生じる。pHを前記の範囲に調整する手段として
は、例えば、中和に利用されるアルカリ金属水酸化物の
増減やその他リン酸、塩酸等の無機酸又はその塩、クエ
ン酸、乳酸等の有機酸又はその塩の配合によって調整す
ることが挙げられる。
アルブミン変性率が3%以下であるアニオン界面活性剤
(炭素数8〜22の高級脂肪酸アルカリ金属塩を除く)
及び両性界面活性剤の少なくとも1種を配合することに
より、角質水分量の減少抑制、使用感のアップを図るこ
とができる。ここで、アルブミン変性率とは、アルブミ
ンを蛋白変性試験の前後で定量し、試験前の数値を基準
として、試験後に残存するアルブミンを百分率で表し、
それを100から減じた値のことである。
とおりである。9mlの0.025%アルブミン水溶
液を調製し、10%界面活性剤水溶液を1ml加える、
素早く混合し、0timeをサンプリング、メンブラ
ンで濾過し、液体クロマトグラフィーでアルブミンを定
量する、25℃で反応させ、24時間後をサンプリン
グ、同様に定量し、算出する。
活性剤の配合割合は、該界面活性剤の前記の効果を発揮
し、かつ、液体としての安定性を良好なものとする、水
への溶解性を良好にし泡立ちを向上させる、肌への刺激
を緩和する点から、洗浄料全量の1〜35重量%である
ことが好ましく、2〜20重量%であることが更に好ま
しい。前記配合割合が1重量%未満であると、目的とす
る効果が発揮されない。
であるアニオン界面活性剤(炭素数8〜22の高級脂肪
酸アルカリ金属塩を除く)及び両性界面活性剤として
は、例えば、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラ
ウロイルサルコシンナトリウム、ポリオキシエチレンラ
ウリルスルホコハク酸2ナトリウム、ポリオキシエチレ
ンラウロイルエタノールアミドエステルスルホコハク酸
2ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミド
エーテル硫酸ナトリウム、カルボキシル化ポリオキシエ
チレンラウリルエーテルナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチ
ルタウリンナトリウム等のアニオン界面活性剤;2−ア
ルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
イミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピ
ルベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
率が3%以下であるアニオン界面活性剤として用いるア
ニオン界面活性剤は、高級脂肪酸塩(脂肪酸石鹸)以外
のものをいい、本発明の液体身体洗浄料において、主成
分となる炭素数8〜22の高級脂肪酸アルカリ金属塩
は、アルブミン変性率が前記の範囲外でも、また、範囲
内であってもよい。
他に、液体身体洗浄料に一般に配合される成分、例え
ば、前記以外の界面活性剤、無機酸塩、有機酸塩、スク
ワラン、ホホバ油、オリーブ油、高級アルコール、ラノ
リン、エステル、シリコーン等の油分、水溶性高分子、
プロピレングリコール、グリセリン、ソルビト−ル、白
糖等の保湿剤、キレート剤、防腐剤、殺菌剤、pH調整
剤(無機酸、有機酸)、酸化防止剤、色素、香料、紫外
線吸収剤、動植物由来の天然エキス等を、本発明の効果
を特に阻害しない程度に適宜配合することができる。
トリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネ
シウム、ピロリン酸ナトリウム等の無機酸のアルカリ金
属塩やアルカリ土類金属塩が挙げられ;有機酸塩として
は、例えばクエン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム
等のヒドロキシ酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属
塩、エデト酸四ナトリウム又はこれらの水和物が挙げら
れる。また、水溶性高分子としては、例えばメチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース
系高分子やキサンタンガム、グアーガム等の多糖類、ア
クリル酸系の合成水溶性高分子等が挙げられる。本発明
の液体身体洗浄料の製造は、製剤の状態により、必要に
応じ、投入の順序を変更したり、加温、冷却を適宜行え
ばよい。
的に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限する
ものではない。
示す処方に従って、実施例1〜5及び比較例1〜5の液
体身体洗浄料を製造した。表中の配合量は重量%を表
す。製造方法を以下に示す。ラウリン酸からオレイン酸
までの成分を加熱混合し、水酸化カリウムと精製水の混
合物を加え、均一にした。その後その他の成分を順次加
えた後、冷却した。以上のようにして製造した液体身体
洗浄料について、pHを測定し、流動性、低温安定性、
洗浄時のぬるつき感のなさ、洗浄後のつっぱり感のな
さ、及び洗浄後のしっとり感を評価した。結果を表1に
示す。試験方法を以下に示す。
た。 ・流動性:20℃の環境下において、50mLビーカー
に30gの試料を取り、45度に傾けたときの製剤の流
動性を目視で確認した。 ○:流動性良好、△:流動性悪い、×:固化し全く流動
しない ・低温安定性:5℃、24時間保存したときの製剤を目
視で確認した。 ○:ほぼ常温品と同じ、△:流動性悪化又は結晶析出、
×:固化 ・洗浄時のぬるつき感のなさ、洗浄後のつっぱり感のな
さ、しっとり感:10人のパネラーにて官能評価を行っ
た。評価は5段階で以下のように行い、10人の平均値
を算出した。 (泡立ち)5:非常によい、4:よい、3:どちらとも
言えない、2:悪い、1:非常に悪い (ぬるつき感、つっぱり感)5:全く感じない、4:ほ
とんど感じない、3:やや感じる、2:感じる、1:非
常に感じる (しっとり感)5:非常に感じる、4:感じる、3:や
や感じる、2:ほとんど感じない、1:全く感じない (平均点)4点以上:◎、3点以上4点未満:○、2点
以上3点未満:△、2点未満:×
体洗浄料について、以下の示す方法に従って、洗浄によ
る角質水分量の減少を測定した。結果を表2に示す。
各試料5gをとり、適量の水と共に予め前値として角質
水分量を測定した前腕内側部に塗擦、泡立てた後、洗い
流す。この操作を5回繰り返した後に10分間放置し、
再び角質水分量を測定し、水分損失量を次の式で算出す
る。なお、角質水分量は3点の平均値をとるものとす
る。
質水分量/前値の角質水分量)]×100 測定機器:スカラ(株)製 肌水分計MY−707S
による水分損失が少なく、肌のかさつきを生じにくい洗
浄料であることが分かる。使用したアニオン界面活性剤
及び両性界面活性剤のアルブミン変性率を表3に示す。
低温安定性が良好であり、かつ脂肪酸石鹸の長所である
泡立ち、ぬるつき感のなさを損なうことなく、更に、洗
い上がり後のつっぱり感やかさつき感を発生させること
なく、優れたしっとり感を与えることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素数8〜22の高級脂肪酸アルカリ金
属塩及びグリチルリチン酸塩を含有し、pHが8.7〜
9.3である液体身体洗浄料。 - 【請求項2】 1%水溶液のアルブミン変性率が3%以
下であるアニオン界面活性剤(炭素数8〜22の高級脂
肪酸アルカリ金属塩を除く)及び両性界面活性剤の少な
くとも1種を含有する請求項1記載の液体身体洗浄料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001161956A JP2002356417A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 液体身体洗浄料 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001161956A JP2002356417A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 液体身体洗浄料 |
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