明 細 書
重合禁止剤、これを含有する組成物、及び前記重合禁止剤を用いる易重 合性化合物の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、アクリル酸、メタクリル酸 (以下、この両者をまとめて「 (メタ)アクリル酸」と 記載する)、(メタ)アクリル酸エステルやスチレン等の、分子内に重合性二重結合を 有する易重合性ィ匕合物に適用可能な重合禁止剤に関するものである。詳しくは、ァ ルコキシナフトール類縁化合物を有効成分とする重合禁止剤、これを含有する組成 物、及び前記重合禁止剤を用いる易重合性化合物の製造方法に関する。
背景技術
[0002] (メタ)アクリル酸及びそれらのエステル等に添加される重合禁止剤として、ノ、イド口 キノン、タレゾール等のフエノール系重合禁止剤(例えば、特開昭 54— 14904号公 報及び特開平 5— 320095号公報参照。 ) ;o フエ-レンジァミン、ジァリル p フエ- レンジァミン、 p フエ-レンジァミンの誘導体等のアミン系重合禁止剤(例えば、特開 昭 52— 23017号公報、特開昭 52— 62219号公報、特開昭 54— 14903号公報、特 開平 1—230543号公報、及び特開平 2— 248402号公報参照。);ニトロソィ匕合物(例 えば、特公昭 45— 1054号公報、特開昭 52 - 5709号公報、特公昭 58 - 46496号公 報、及び特開昭 61-126050号公報参照。);フ ノチアジンィ匕合物、チォ尿素系化 合物等のィォゥ系重合禁止剤(例えば、特公昭 59— 18378号公報、特開昭 60— 89 447号公報、及び特開平 8 - 40979号公報参照。 );等の様々な化合物が提案され てきた。
[0003] また、(メタ)アクリル酸及びそのエステルの重合防止方法として、ナフトキノン誘導 体を使用した検討が知られている(例えば、特開平 9— 316022号公報参照。;)。 発明の開示
[0004] 本発明の目的は、易重合性化合物の重合を抑制する新規な重合禁止剤を提供す ることである。
[0005] また、本発明のさらなる目的は、易重合性化合物、特に易重合性化合物の製造に
おける易重合性化合物の重合を抑制することができる新規な組成物及び方法を提 供することである。
[0006] そこで、本発明者らは、前記課題を解決するため、易重合性化合物の重合禁止剤 及び重合禁止方法につき鋭意検討した結果、アルコキシナフトールを初めとするナ フトールイ匕合物が、優れた重合防止効果を有することを見出し、本発明を完成した。
[0007] すなわち、本発明は、下記一般式 (I)で表される重合禁止剤である。
[0008] [化 1]
[0009] 一般式 (I)中、 Rはアルキル基、ァリール基、ァラルキル基、アルコキシアルキル基 又はァリールォキシアルキル基を示し、 X、 Yは、各々独立に、水素、アルキル基、ァ リール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、チォアルコキシ基又は-トロ基を示 す。
[0010] また本発明は、本発明の前記重合禁止剤を含有する重合禁止剤の組成物、及び 本発明の前記重合禁止剤と易重合性化合物とを含有する易重合性化合物の組成物 を提供する。
[0011] また本発明は、本発明の重合禁止剤の存在下で、易重合性化合物を含有する組 成物を蒸留塔で蒸留する工程を含み、前記蒸留する工程で得られる成分から易重 合性化合物を製造する方法を提供する。
発明を実施するための最良の形態
[0012] <重合禁止剤 >
本発明の重合禁止剤は、下記一般式 (I)で表される。
[0013] [化 2]
[0014] 一般式 (I)中、 Rはアルキル基、ァリール基、ァラルキル基、アルコキシアルキル基 又はァリールォキシアルキル基を示し、 X、 Yは、各々独立に、水素、アルキル基、ァ リール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、チォアルコキシ基又は-トロ基を示 す。
[0015] 一般式 (I)において、 OH基の置換位置は、 α位(1位)又は |8位(2位)が挙げられ る。 ΟΗ基の置換位置は、 α位(1位)が好ましい。
[0016] 一方、 ORで表される置換基の置換位置としては、 4位、 5位及び 8位が好ましぐ特 に 4位が好ましい。
[0017] Rの具体例のうち、アルキル基としては、炭素数 1一 20のアルキル基が挙げられ、 具体的にはメチル、ェチル、 n プロピル、 i プロピル、 n—ブチル、 iーブチル、 s—ブチ ノレ、 n ペンチノレ、 i ペンチノレ、 n キシノレ、 i キシノレ、 s キシノレ、 n プチノレ 、 n—ォクチル、 2—ェチルへキシル、デシル、ドデシル等が挙げられ、好ましくは、メチ ル、ェチル、 n -プロピル、 i プロピル、 n -ブチル、 iーブチル、 s—ブチル、 2 -ェチル へキシルである。
[0018] また Rの具体例のうち、ァリール基としては、フエ-ル、ナフチル、トリル、クロルフエ -ル等が挙げられる。ァラルキル基としては、ベンジル、フエネチル等が挙げられる。 アルコキシアルキル基としては、メトキシェチル、エトキシェチル、プロポキシェチル、 ブトキシェチル等が挙げられる。ァリールォキシアルキル基としては、フエノキシェチ ル、トリロキシェチル等が挙げられる。
[0019] 一般式 (I)にお!/、て、 X及び Yの置換位置としては、 OH基及び OR基のつ!、た残り の任意の位置を取り得る力 2位、 3位、 6位又は 7位が好ましい。
[0020] 一般式 (I)中の X及び Yの具体例としては、水素、ニトロ基の他、次の例が挙げられ
る。
[0021] アルキル基としてはメチル、ェチル、 n プロピル、 i プロピル、 n—ブチル、 i ブチル 、 s—ブチノレ、 n ペンチノレ、 i ペンチノレ、 n キシノレ、 i キシノレ、 s キシノレ、 n— ヘプチル、 n—才クチル、 2—ェチルへキシル、デシル、ドデシル等が挙げられる。
[0022] ァリール基としてはフエ-ル、ナフチル、トリル、クロルフエ-ル等が挙げられる。ァ ルコキシ基としてはメトキシ、エトキシ、 n プロポキシ、 i プロポキシ、 n ブトキシ、卜 ブトキシ、 n キシルォキシ等が挙げられる。アミノ基としては、アミ入メチルァミノ、 ジメチルアミ入ェチルァミノ、ジェチルアミ入プロピルアミ入ブチルァミノ等が挙げ られる。チォアルコキシ基としては、メチルチオアルコキシ、ェチルチオアルコキシ、 プロピルチオアルコキシ、ブチルチオアルコキシ、ペンチルチオアルコキシ、へキシ ルチオアルコキシ、デシルチオアルコキシ、ドデシルチオアルコキシ等が挙げられる
[0023] 前記一般式 (I)で表される化合物のうち、特に、下記一般式 (II)で表される化合物 が好ましい。
[0024] [化 3]
[0025] 一般式(II)中、 Rはアルキル基、ァリール基、ァラルキル基、アルコキシアルキル基 又はァリールォキシアルキル基を示し、 X、 Yは、各々独立に、水素、アルキル基、ァ リール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、チォアルコキシ基又は-トロ基を示 す。
[0026] 中でも、 X、 Yが 2、 3位に位置する下記一般式 (III)で示される化合物が好ましい。
[0028] 一般式 (III)で表される化合物の具体例を表 1一 11に挙げるが、本発明の重合禁止 剤は表 1一 11に示した化合物に限定されな!、。
[0029] [表 1]
表 1
〔s S〕0032 番号 R X Y 番号 R X Y
1 メチル H H 27 メチル メチル H
2 メチル H メチル 28 メチル ェチル H
3 メチル H ェチル 29 メチル n-7°口ピル H
4 メチル H n -フ。ロヒ。ル 30 メチル i -フ。ロヒ。 /レ H
5 メチル H i -フ。口ピル 31 メチル n-フ、'チル H
6 メチル H n-フ、'チル 32 メチル s - チル H
7 メチル H s—フ"チル 33 メチル iーフ"チ /レ H
8 メチル H i-フ'、チル 34 メチル フエニル H
9 メチル H フエニル 35 メチ /レ メトキシ H
10 メチル H メトキシ 36 メチル エトキシ H
11 メチル H エトキジ 37 メチル n—フ 口ホ°キシ H
12 メチル H n-フ。 Pホ。キシ 38 メチル i-7°ロホ。キシ H
13 メチル H i-7°ロホ。キシ 39 メチル n -フ"トキシ H
14 メチル H n-フ、'トキシ 40 メチル i-フ"トキシ H
15 メチル H i-フ"トキシ 41 メチル ァミノ H
16 メチル H ァミノ 42 メチル メチレアミノ H
17 メチル H メチルァミノ 43 メチル シ チルァミノ H
18 メチル H シ"メチ /レアミノ 44 メチル ェチルァミノ H
19 メチル H ェチルァミノ 45 メチル シ、'ェチルァミノ H
20 メチル H シ"ェチルァミノ 46 メチル r口ピルアミ/ H
21 メチル H 7°口ピルァミノ 47 メチル フ'、チルァミノ H
22 メチル H フ"チ /レアミノ 48 m メチルチオアルコキシ H
23 メチル H メチルチオアルコキシ 49 メチ /レ ェチルチオアルコキシ H
24 メチル H ェチルチオアルコキシ 50 メチル フ。ロヒ。ルチオアルコキシ H
25 メチル H フ°口ピ げオアルコキ 'ン 51 メチル フ"チルチオアルコキシ H
26 メチル H フ'チルチオアルコキシ
¾ _00313 表 2
番号 R X Y 番号 R X Y
52 ェチル H H 78 ェチル メチル H
53 ェチル H メチル 79 ェチル ェチル H
54 ェチル H ェチル 80 ェチル π—フ。口ヒ。ル H
55 ェチル H n -フ。口ピル 81 ェチル iーフ。 P t°ル H
56 ェチル H i -フ。口ピル 82 ェチル n チル H
57 ェチル H n-フ、'チル 83 ェチル s-フ ル H
58 ェチ'レ H s-ァ、チル 84 ェチル i—フ、'チル H
59 ェチル H i-フ'チル 85 工チル フエニル H
60 ェチル H フエニル 86 ェチル メトキシ H
61 工チル H メトキシ 87 ェチル エトキシ H
62 工チル H エトキシ 88 ェチル n -フ。ロホ。キシ H
63 ェチル H π—フ。ロホ。キシ 89 ェチ;レ iーフ。ロホ。キシ H
64 ェチル H iーフ。ロホ。キシ 90 ェチル n -フ"トキシ H
65 ェチル H n-フ"トキシ 91 ェチル i-フ、、トキシ H
66 ェチル H i-フ"卜キシ 92 ェチル ァミノ H
67 ェチル H ァミノ 93 工チル メチルァミノ H
68 工チル H メチルァミノ 94 ェチル シ"メチ /レアミノ H
69 ェチル H シ"メチルァミノ 95 ェチル ェチルァミノ H
70 ェチル H ェチルァミノ 96 ェチル シ"ェチ /レアミノ H
71 ェチル H ェチ /レアミノ 97 ェチル 7°口ピルァミノ H
72 ェチル H フ°口ピルァミノ 98 ェチル フ'チルァミノ H
73 ェチル H フ'チルァミノ 99 ェチル メチルチオアルコキシ H
74 ェチル H メチ /レチォアルコキシ 100 ェチル ェチルチオァ;レコキシ H
75 ェチル H ェチルチオアルコキシ 101 ェチル フ°ロピルチオアルコキシ H
76 ェチル H 7° I "ヒ。 /けオアルコキシ 102 ェチル フ"チルチオアルコキシ H
77 ェチル H フ"チルチオアルコキシ
〔〕0032 表 3
番号 R X Υ 番号 R X Y
103 n -フ。口ヒ レ Η Η 129 n -フ。口ピル メチル H
104 n_フ。口ピル Η メチル 130 n—ダ口ピル ェチル H
105 π_7°ロヒ。ル Η ェチル 131 n -プ口ピル n—フ。ロヒ。ル H
106 η—フ。ロヒ。ル Η η—フ。ロヒ ° /レ 132 n -,口ピル iーフ。ロヒ。ル H
107 η-フ°口ピル Η i-7° 0ピル 133 n -フ。口ピル n-フ、、チル H
108 η -フ。口ピル Η η-フ チル 134 n—プ口ピル S—フ"チル H
109 η-7°口ピル Η s-フ"チル 135 n—プロピ /レ i-フ、'チル H
110 η-フ。口ピル Η i-フ'、チル 136 n -,口ピル フエニル H
111 π—フ。ロヒ。ル Η フエエル 137 n -,口ピル メ卜キシ H
112 η—フ。ロヒ。ル Η メトキシ 138 π—フ。ロヒ。ル エトキシ H
113 η-フ°口ピル Η エトキシ 139 n フ°ロピル n-7°ロホ。キシ H
114 η—フ。ロヒ。ル Η n—フ。ロホ。キシ 140 n -,口ピル i-7°ロホ。キシ H
115 η—フ。ロヒ。ル Η i-7° Pホ。キシ 141 n -フ。口ピル トキシ H
116 π—フ。ロヒ。ル Η n -フ"トキシ 142 n -フ。 pヒ。ル iーフ"トキシ H
117 η—フ。口ピル Η i-フ、'トキシ 143 π—フ。ロヒ。ル ァミノ H
118 η_ 口ピル Η ァミノ 144 n -フ。口ピル メチルァミノ H
119 η -フ。口ピル Η メチ /レアミノ 145 n -,口ピル シ"メチルァミノ H
120 η-7°ロピル Η シ"メチルァミノ 146 n—ダロピ /レ ェチ;レアミノ H
121 η—フ。ロヒ。ル Η ェチルアミ/ 147 n—フ。ロヒ。ル シ"工チルァミノ H
122 η フ°口ピル Η シ"ェチルァミノ 148 n -フ。口ピル フ°口ピルァミノ H
123 η—フ。ロヒ。ル Η フ。ロピルァミノ 149 n—ダ口ピル フ"チルァミノ H
124 η-フ°ロピル Η フ"チルァミノ 150 n -プロピル メチルチオアルコキシ H
125 η -フ。ロヒ。ル Η メチルチオアルコキシ 151 n フ°口ピル ェチルチオアルコキシ H
126 η フ° 0ピル Η 工チルチオアルコキシ 152 n—プ Pピル フ。口ピルチ才アルコキシ H
127 η—フ。ロヒ。ル Η フ°ロピ/けオアルコキシ 153 n フ°口ピル フ"チルチオアルコキシ H
128 η-7°ロピル Η フ"チルチオアルコキシ
表 4
番号 R X Y 番号 R X Y
154 i -フ。ロヒ。ル H H 180 i -フ。ロヒ。ル メチ /レ H
155 i -フ。ロヒ。ル H メチル 181 i -フ。ロヒ。ル ェチ /レ H
156 ロヒ。 /レ H ェチル 182 i一フ°口ピル n-フ。口ピル H
157 i-7°口ピル H π—フ。ロヒ。ル 183 i-7°口ピル iーフ。ロヒ'ル H
158 i-7°口ピル H トフ。口ピル 184 iーフ。ロヒ。ル n-フ、、チル H
159 iーフ。ロヒ。ル H n-フ、、チル 185 i-7°ロピル s -フ、、チル H
160 i-7°ロピル H S-フ、、チル 186 i-7°ロピル i-フ、'チル H
161 iーフ。ロヒ。ル H i-フ"チル 187 i -フ。ロヒ。ル フエニル H
162 i-7°口ピル H フエニル 188 iープロピ /レ メトキシ H
163 トフ。口ピル H メトキシ 189 i—フ。ロヒ。ル エトキシ H
164 i-7°口ピル H エトキシ 190 i-7°口ピル n—フ。ロホ。キシ H
165 i -フ。口ピル H n -フ。ロホ。キシ 191 iーフ。ロヒ。ル i-7°ロホ。キシ H
166 口ピル H i -,ロホ。キシ 192 トフ。口ピル n—フ、'トキシ H
167 トフ。口ピル H n -フ"トキシ 193 i-7°口ピル i-フ、'トキシ H
168 i-7°口ピル H i -フ"トキシ 194 フ。ロヒ。ル ァミノ H
169 i-7°口ピル H ァミノ 195 i-7° Pピル メチルァミノ H
170 i-7°口ピル H メチルァミノ 196 iーフ。ロヒ。ル シ、'メチルアミ/ H
171 i -フ。ロピ 'レ H シ"メチルァミノ 197 iーフ'ロヒ。ル ェチ; Vァミノ H
172 i-7°口ピル H ェチ /レアミノ 198 iーフ。ロヒ。ル シ"ェチ /レアミノ H
173 i-7°口ピル H シ"工チルアミゾ 199 i-7°口ピル フ。口ピルァミノ H
174 i-7°ロピル H 7°ロピ /レアミノ 200 iーフ。ロピル フ"チルァミノ H
175 i-7°口ピル H フ、'チルァミノ 201 iーフ。 Pヒ。ル メチルチオアルコキシ H
176 i-7°口ピル H メチルチオアルコキシ 202 iーフ。ロヒ。ル ェチ,けオア/レコキシ H
177 i-7°口ピル H ェチルチオアルコキシ 203 iーフ。ロヒ。ル フ。口ピルチオアルコキシ H
178 iーフ'ロピ /レ H ロピ/けオアルコキシ 204 i -フ。ロピル フ"チルチ才アルコキシ H
179 i-7°口ピル H フ"チ /レチォアルコキシ
¾0035 表 6
番号 R X Y 番号 R X Y
256 s-フ"チル H H 282 S-フ、、チル メチル H
257 s -フ チル H メチ;レ 283 S-フ"チル ェチル H
258 S -フ、 'チル H ェチル 284 S-フ、、チ /レ n -フ。口ピル H
259 S-フ、、チル H n—フ。ロヒ。ル 285 s-すチル i -フ。ロヒ。 /レ H
260 S -フ"チル H i-7°口ピル 286 S—フ"チル n-フ"チル H
261 S-フ'、チル H n-フ'チル 287 S-フ、、チル s -フ、、チル H
262 S—フ チ /レ H s-フ、'チル 288 S-ア'チル i-フ"チル H
263 S -フ "チル H i- 、チル 289 s-フ、'チル フエ二/レ H
264 S -フ"チル H フエニル 290 S-フ'、チル メトキシ H
265 S-フ、'チル H メトキシ 291 s-フ、、チル エトキシ H
266 S -フ、、チル H エトキシ 292 S-フ、'チル n フ°ロホ。キシ H
267 S-フ、'チル H η—フ。ロホ。キシ 293 S-フ、'チル i-7°ロホ。キシ H
268 s-フ"チル H i-7°ロホ。キシ 294 S -フ"チル n—フ"トキシ H
269 S- チル H n-フ"トキシ 295 S-フ'、チル i -フ"トキシ H
270 S—フ"チル H iーフ"トキシ 296 S-フ、、チル ァミノ H
271 s-フ、'チル H ァミノ 297 S -フ、'チル メチルァミノ H
272 S -フ"チル H メチルァミノ 298 S -フ'、チル シ"メチルァミノ H
273 S-フ、'チル H シ チルァミノ 299 S-フ"チル ェチ /レアミノ H
274 S-フ、'チル H ェチ /レアミノ 300 S -フ、、チル シ、、ェチルァミノ H
275 S -フ"チル H シ"ェチルァミノ 301 S -フ"チル フ。 Pピルァミノ H
276 S-フ、、チル H フ°口ピルァミノ 302 S -フ、'チル フ"チ /レアミノ H
277 S-フ、'チル H フ"チ /レアミノ 303 S -フ'、チル メチルチオアルコキシ H
278 S-フ、、チル H メチルチオアルコキシ 304 S -フ"チル ェチルチオアルコキシ H
279 S -フ"チル H ェチルチオアルコキシ 305 S -フ"チル フ°口ピルチオアルコキシ H
280 s-フ チル H フ°ロピ /けオア/レコキシ 306 S -フ"チ;レ 丁'チ;レチォアルコキシ H
281 S-フ"チル H フ"チルチオアルコキシ
ssffl003 表 7
番号 R X Y 番号 R X Y
307 i-フ "チル H H 333 i-フ"チル メチル H
308 i-フ"チ /レ H メチル 334 i-フ、、チル ェチル H
309 iーフ"チル H ェチル 335 i-フ、'チル n-7°ロピル H
310 i-フ"チル H n フ° Vピル 336 i-フ、 'チル i-7°ロピル H
311 i-フ'、チル H iーフ。ロヒ。ル 337 i -フ'チル n-フ"チル H
312 i-フ"チル H n-ア、チル 338 i-フ"チ /レ s -フ"チル H
313 i-フ"チル H s—フ"チ /レ 339 i-フ、、チル i-フ、'チル H
314 i-フ"チル H i-フ、、チル 340 i-フ"チル フエエル H
315 i-フ、、チル H フエニル 341 i-フ"チル メトキシ H
316 i-フ、'チル H メ卜キシ 342 i-フ"チル エトキシ H
317 i—フ "チル H エトキシ 343 i-フ、、チル n—フ。ロホ。キシ H
318 i-フ、、チル H n -フ。ロホ。キシ 344 i-フ"チル i-7°ロホ。キシ H
319 i-フ、'チル H i-7°ロホ。キシ 345 i -フ、、チル n -フ"トキシ H
320 i—フ"チル H n-フ"トキシ 346 i -フ"チル i-フ、、トキシ H
321 i-フ"チル H トフ、'トキシ 347 i-フ、'チル ァミノ H
322 i—フ"チル H ァミノ 348 i-7" メチルァミノ H
323 i—フ"チル H メチルァミノ 349 i-フ"チル シ'メチ;レアミノ H
324 i-フ'、チル H シ"メチ;レアミノ 350 i -フ'、チル ェチルァミノ H
325 i -フ、 'チル H ェチ;レアミノ 351 i-フ、、チル シ"ェチルァミノ H
326 i-フ、'チル H シ"ェチルァミノ 352 i-フ"チル フ°口ピルァミノ H
327 i-フ"チル H フ°口ピルァミノ 353 i -フ、、チル フ"チ /レアミノ H
328 i -フ"チル H フ"チルァミノ 354 i -フ"チル メチけオアルコキシ H
329 i-フ"チル H メチルチオアルコキシ 355 i-フ、'チル ェチルチオアルコキシ H
330 i-フ、、チル H ェチルチオアルコキシ 356 i-フ"チル フ°口ピルチオアルコキシ H
331 i-フ"チル H 7° ピ;^オアルコキシ 357 i-フ"チル フ"チルチオア/レコキシ H
332 i-フ"チル H フ"チルチオアルコキシ
表 8
358 フエニル H H 384 フエニル メチル H
359 フエニル H メチル 385 フエニル ェチル H
360 フエニル H ェチル 386 フエニル η-フ。口ピル H
361 フエニル H n-フ。口ピル 387 フエニル i-7°口ピル H
362 フエニル H i-7°口ピル 388 フエニル η—フ、'チル H
363 フエニル H n -フ、、チル 389 フエニル S-フ、、チル H
364 フエエル H S-フ、、チル 390 フエニル i-フ"チル H
365 フエニル H ίーフ"チル 391 フエニル ニル H
366 フ Iニル H フエニル 392 フ Iエル メトキシ H
367 フエ二/レ H メトキシ 393 フエニル ェ卜キシ H
368 フエニル H エトキシ 394 フエニル n-7° Pホ。キシ H
369 フエニル H η-フ° Ρホ。キシ 395 フエニル i-7°ロホ。キシ H
370 フエニル H i-7°ロホ。キシ 396 フエニル n-フ"トキシ H
371 フ 1ニル H η-フ"トキシ 397 フエニル トフ、、トキシ H
372 フエニル H トフ、、トキシ 398 フエ ル ァミノ H
373 フエニル H ァミノ 399 フエニル メチルァミノ H
374 フエエル H メチルァミノ 400 フエニル シ"メチ /レアミノ H
375 フエニル H シ"メチ;レアミノ 401 フエニル ェチルァミノ H
376 フエニル H ェチルアミゾ 402 フエニル シ"工チ /レアミノ H
377 フエエル H シ'、ェチ'レアミノ 403 フエニル フ°口ピルァミノ H
378 フエエル H 7°口ピルァミノ 404 フエ二/レ フ"チルァミノ H
379 フエニル H フ"チ/レアミノ 405 フエニル メチルチオアルコキシ H
380 フエエル H メチルチオアルコキシ 406 フエエル ェチルチオアルコキシ H
381 フエニル H ェチげォアルコキシ 407 フエニル 7°口ピルチ才アルコキシ H
382 フエニル H 7°ロピ け才アルコキシ 408 フエ ル フ"チルチオアルコキシ H
383 フエ-ル H フ"チルチオアルコキシ
表 9
409 へ ンシ ル H H 435 へ ンシ ル メチル H
410 へ ンシ 'ル H メチル 436 へ ンシ ル 工チル H
411 へ ンシ 'ル H ェチル 437 へ ンシ ル n-フ。口ピル H
412 へ ンシ ル H n -フ。ロヒ。 /レ 438 へ ンシ ル i-7°ロピル H
413 へ"ンシ ル H iーフ。ロヒ。ル 439 へ ンシ'、ル n-フ'、チル H
414 へ ンシ '、ル H n -フ、、チル 440 へ ンシ ル S-フ、'チル H
415 へ"ンシ、'ル H s -フ"チル 441 へ ンシ IV i-フ、、チル H
416 へ、'ンシ ノレ H i-フ、'チル 442 へ ンシ、、ル フエニル H
417 へ ンシ ル H フエ二'レ 443 へ ンシ"ル メトキシ H
418 ヘ ンシ ル H メトキシ 444 へ"ンシ ル エトキシ H
419 へ"ンシ ル H エトキシ 445 へ ンシ ル n -フ。ロホ。キシ H
420 へ、'ンシ /レ H π—フ。ロホ。キシ 446 へ"ンシ ル i -プロホ。キシ H
421 へ ンシ ル H i-7° π*°キシ 447 へ-'ンシ" /レ n -フ"卜キシ H
422 へ"ンシ"ル H η -ァ'トキシ 448 へ ンシ ル トフ、、トキシ H
423 ぺンシ"ル H i-フ、'トキシ 449 へ ンシ ル ァミノ H
424 へ ンシ、 'ル H ァミノ 450 へ ンシ ル メチルァミノ H
425 へ ンシ"ル H メチ /レアミノ 451 へ ンシ ル シ"メチ;レアミノ H
426 へ ンシ ル H シ"メチルァミノ 452 へ ンシ ル ェチルァミノ H
427 へ ンシ ル H ェチ/レアミノ 453 へ ンシ ル シ"ェチ /レアミノ H
428 へ ンシ ル H シ"ェチルァミノ 454 へ ンシ、 'ル 7° Pピルァミノ H
429 へ ンシ ル H フ°口ピルァミノ 455 へ"ンシ-'ル フ"チルァミノ H
430 へ ンシ"ル H フ"チルァミノ 456 へ ンシ ル メチルチオアルコキシ H
431 へ ンシ ル H メチルチ才アルコキシ 457 へ"ンシ ル ェチルチオアルコキシ H
432 へ ンシ ル H ェチルチオアルコキシ 458 へ ンシ ル フ。口ピルチオア/レコキシ H
433 へ ンシ 'ル H フ。口 1; けォアルコキシ 459 へ ンシ ル フ"チルチオアルコキシ H
434 へ ンシ ル H フ、'チルチオアルコキシ
S¾003 表 1 0
番号 R X Y 番号 R X Y
460 メトキシェチル H H 486 メトキシェチル メチル H
461 メトキシェチル H メチル 487 メトキシェチル ェチル H
462 メ卜キシ工チル H ェチル 488 メトキシェチル n—フ。ロヒ。ル H
463 メトキシェチル H n -フ°口ピル 489 メトキシェチル i-7°口ピル H
464 メトキシェチル H iーフ。ロヒ。ル 490 メ卜キシェチル n-フ"チル H
465 メトキシェチル H n-フ"チル 491 メトキシェチル s-フ、、チル H
466 メトキシェチル H S-フ、'チ /レ 492 メトキシェチル i-フ"チ;レ H
467 メトキシェチル H i-フ'、チ/レ 493 メトキシェチル フエニル H
468 メ卜キシェチル H フエニル 494 メトキシェチル メトキシ H
469 メトキシェチ /レ H メトキシ 495 メトキシェチル エトキシ H
470 メトキシェチル H ェ卜キシ 496 メトキシェチル π—フ。ロホ。キシ H
471 メトキシェチル H n—フ。ロホ。キシ 497 メトキシェチル i-7°ロホ。キシ H
472 メトキシェチル H i-7°口ホ°キシ 498 メトキシェチル n-フ"トキシ H
473 メトキシェチル H n -フ"トキシ 499 メトキシェチル i-フ、'トキシ H
474 メトキシェチル H トフ、、トキシ 500 メトキシェチル ァミノ H
475 メトキシェチル H ァミノ 501 メトキシェチル メチルァミノ H
476 メトキシェチ /レ H メチルァミノ 502 トキシェチル シ、 チルァミノ H
477 メ卜キシェチル H シ"メチルァミノ 503 メトキシェチル ェチルァミノ H
478 メ卜キシェチル H ェチ /レアミノ 504 メトキシェチル シ"ェチ /レアミノ H
479 メトキシェチル H シ、、ェチ'レアミノ 505 メトキシェチル フ°口ピルァミノ H
480 メトキシェチル H フ°口ピルァミノ 506 メトキシェチル フ、'チ' ノ H
481 メトキシェチル H フ、、チ /レアミノ 507 メトキシェチル メチルチオアルコキシ H
482 メトキシェチル H メチルチオアルコキシ 508 メトキシェチル ェチルチオ レコキシ H
483 メトキシェチル H ェチルチオアルコキシ 509 メトキシェチル 7°ロピルチオアルコキシ H
484 メトキシェチル H T口ピけオアルコキシ 510 メトキシ工チル 7"'チルチオアルコキシ H
485 メトキシェチル H フ"チルチオアルコキシ
[0040] 本発明の重合禁止剤として、特に好ましいのは、番号 1 52 103 205で示される 化合物である。
[00411 本発明の重合禁止剤は、易重合性化合物、特に (メタ)アクリル酸又は (メタ)アタリ
ル酸エステルの重合の防止に好適に用いることができる。
[0042] <重合禁止剤の組成物 >
本発明の重合禁止剤の組成物は、易重合性化合物を含有する組成物に配合され る組成物であって、前述した本発明の重合禁止剤を含有する。前記重合禁止剤の組 成物は、前述した本発明の重合禁止剤を含有する組成物であれば特に限定されな い。このような重合禁止剤の組成物としては、例えば重合禁止剤そのものや、重合禁 止剤の溶液等が挙げられる。
[0043] 本発明における易重合性ィ匕合物は、分子内に重合性二重結合を有する化合物で あれば特に限定されない。このような易重合性ィ匕合物としては、アクリル酸、メタクリル 酸等の不飽和カルボン酸;アクリル酸メチル、アクリル酸ェチル、アクリル酸ブチル、 アクリル酸 2—ェチルへキシル、アクリル酸ォクチル、アクリル酸 2—ヒドロキシェチ ル、アクリル酸 2—ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等の(メ タ)アクリル酸エステルや酢酸ビュル等の不飽和カルボン酸エステル類;アタリ口-トリ ル、アクリルアミドのようなアクリル化合物;スチレン、 α—メチルスチレン、ビュルトルェ ン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;等が挙げられる。
[0044] 前記易重合性化合物の組成物は、前記易重合性化合物を含有する組成物であれ ば、その形態や易重合性ィ匕合物の含有量は特に限定されない。このような易重合性 化合物の組成物としては、例えば易重合性ィ匕合物そのものや易重合性ィ匕合物の溶 液等が挙げられる。
[0045] 前記重合禁止剤の組成物は、本発明の重合禁止剤以外の他の成分を含有してい てもよい。このような他の成分としては、特に限定されないが、重合禁止剤として公知 の化合物等が挙げられる。
[0046] 例えば前記重合禁止剤の組成物は、窒素含有ィ匕合物として、チォエーテル系化合 物、アミン系化合物、及び-トロソ化合物力 選ばれる化合物の少なくとも一種を含 有してもよい。前記チォエーテル系化合物としては、例えばフエノチアジン、ジステア リルチオジプロピオネート等が挙げられる。
[0047] 前記アミン系化合物としては、例えば ρ フエ-レンジァミン、 4 アミノジフエニルアミ ン、 Ν, Ν,ージフエ二ルー ρ—フエ二レンジァミン、 Ν— i プロピル Ν,一フエ二ルー ρ—フ
ェ-レンジァミン、 N—(1, 3—ジメチルブチル) N,—フエ-ルー p フエ-レンジァミン 、 N, N,—ジ 2—ナフチルー p フエ-レンジァミン、ジフエ-ルァミン、 N フエ二ルー j8—ナフチルァミン、 4, 4'ージクミルージフエ-ルァミン、 4, 4'ージォクチルージフエ- ルァミン等が挙げられる。
[0048] 前記-トロソ化合物としては、例えば N—二トロソジフエ-ルァミン、 N—二トロソフエ- ルナフチルァミン、 N—二トロソジナフチルァミン、 p—-トロソフエノール、ニトロソベン ゼン、 p—-トロソジフエ-ルァミン、 α—-トロソ— j8—ナフトール等が挙げられる。
[0049] さらに前述した以外の前記窒素含有ィ匕合物としては、例えばピぺリジン 1 ォキシ ル、ピロリジン 1ーォキシル、 2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4一才キソピペリジン一 1ーォキ シル、 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン 1ーォキシル等の-トロキシドが挙げられる
[0050] また、前記重合禁止剤の組成物は、フエノール化合物、ハイド口キノンィ匕合物、及 びキノンィ匕合物力 なる群力 選ばれる少なくとも一種の化合物をさらに含有してい てもよい。このような化合物としては、例えばハイドロキノン、 p—メトキシフエノール、ク レゾール、 tーブチルカテコール、 3, 5—ジー tーブチルー 4ーヒドロキシトルエン、 2, 2'— メチレンビス(4ーメチルー 6 t ブチルフエノール)、 2, 2'—メチレンビス(4ーェチルー 6 ブチルフエノール)、 4, 4,ーチォビス(3—メチルー 6— t ブチルフエノール)等が挙げ られる。
[0051] また、前記重合禁止剤の組成物は、銅塩ィ匕合物及び Z又はマンガン塩ィ匕合物をさ らに含有していてもよい。このような化合物としては、例えばジアルキルジチォ力ルバ ミン酸銅(アルキル基は、メチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基のいずれかで、 同一であっても、異なっていてもよい)、酢酸銅、サリチル酸銅、チォシアン酸銅、硝 酸銅、塩化銅、炭酸銅、水酸化銅、アクリル酸銅等の銅塩;ジアルキルジチォ力ルバ ミン酸マンガン(アルキル基は、メチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基のいずれ かで、同一であっても、異なっていてもよい)、ジフエ-ルジチォカルノ ミン酸マンガン 、蟻酸マンガン、酢酸マンガン、オクタン酸マンガン、ナフテン酸マンガン、過マンガ ン酸マンガン、エチレンジァミン四酢酸のマンガン塩;等が挙げられる。
[0052] これらの前記他の成分 (他の重合禁止剤)は、本発明の重合禁止剤に対して単独
で、あるいは同時に二種類以上で用いることができる。これらの他の成分は、適用対 象の易重合性化合物の種類や用途等に応じて適宜選択することができる。
[0053] 本発明の重合禁止剤と組み合わせる前記他の成分としては、ハイドロキノン、 p—メト キシフエノール、フエノチアジン、炭酸銅、ジブチルジチォカルバミン酸銅、酢酸マン ガン等力も選ばれる少なくとも一種が好まし 、。
[0054] 本発明の重合禁止剤と前記他の成分である他の重合禁止剤との配合比は、任意と することができるが、本発明の重合禁止剤を基準とした場合、通常その比率は 1: 10 0— 100 : 1、好ましくは約 1 : 10— 10 : 1の範囲力も選ばれる。本発明の前記重合禁 止剤の配合比がこの範囲未満の場合には重合防止効果が十分ではないことがあり、 また、この範囲を超える場合には十分な重合防止効果は得られるものの経済的では ない。
[0055] <易重合性化合物の組成物 >
本発明の易重合性化合物の組成物は、前述した本発明の重合禁止剤又は本発明 の重合禁止剤の組成物と、前述した易重合性化合物とを含有する。前記易重合性 化合物の組成物は、本発明の重合禁止剤又は本発明の重合禁止剤の組成物と易 重合性化合物とを含有する組成物であれば、その配合成分につ!ヽては特に限定さ れず、本発明の効果を損なわな 、範囲で他の成分を含有して 、てもよ 、。
[0056] 本発明の重合禁止剤又は重合禁止剤の組成物を易重合性ィ匕合物に添加する方 法は、通常公知の方法で実施すればよぐ特に限定されないが、例えば (メタ)アタリ ル酸ゃ (メタ)アクリル酸エステルを製造する場合に関して説明すれば、重合禁止剤 を固体、又は粉体のまま直接 (メタ)アクリル酸や (メタ)アクリル酸エステルに添加する 方法や、重合禁止剤又は重合禁止剤の組成物を適当な有機溶剤に溶解して添加し てもよい。
[0057] 前記易重合性化合物の組成物中における本発明の重合禁止剤の含有量は、易重 合性化合物の種類、用途、状態、周辺環境等に応じて適宜決定できる。例えば易重 合性化合物が (メタ)アクリル酸や (メタ)アクリル酸エステルである場合では、易重合 性化合物の保管や製造時の蒸留における高温での処理等、様々な場合によって異 なるが、本発明の重合禁止剤の配合量は、十分な重合防止効果と経済性との観点
力も、通常、 10-5, 000質量 ppm、好ましくは、 50-1, 000質量 ppmの範囲より選 ばれる。
[0058] また重合禁止剤の組成物と易重合性化合物とを含有する易重合性化合物の組成 物の場合では、前述した他の成分 (他の重合禁止剤)の含有量は、易重合性化合物 の種類、用途、状態、周辺環境に加え、用いる他の重合禁止剤の種類等に応じて適 宜決定できる。例えば易重合性化合物が (メタ)アクリル酸や (メタ)アクリル酸エステ ルである場合では、他の重合禁止剤の配合量は、前述した本発明の重合禁止剤と 同様に、十分な重合防止効果と経済性との観点から、通常 10— 5, 000質量 ppm、 好ましくは、 50-1, 000質量 ppmの範囲より選ばれる。
[0059] 本発明の易重合性化合物の組成物は、易重合性化合物が重合しやす!、条件、例 えば液状の易重合性化合物が長期放置される保存時や、液状の易重合性化合物が 加熱に供される易重合性ィ匕合物の製造時等に適用することができる。
[0060] <易重合性化合物の製造方法 >
本発明の易重合性化合物の製造方法は、前述した本発明の重合禁止剤の存在下 で、前述した易重合性化合物を含有する組成物を蒸留塔で蒸留する工程を含み、こ の工程で得られる成分から易重合性化合物を製造する。本発明の易重合性化合物 の製造方法は、前述した蒸留する工程を含む方法であれば特に限定されな 、。
[0061] また本発明の易重合性ィ匕合物の製造方法では、前記蒸留する工程以外の他のェ 程を、本発明の重合禁止剤の存在下で行うこともできる。このような他の工程は、易 重合性化合物が液状で存在する工程や、易重合性化合物が加熱されて重合しやす くなる工程であれば特に限定されな!、。
[0062] 前記蒸留する工程で得られる成分は、蒸気を凝縮した留分であってもよ!ヽし、缶出 液であってもよい。本発明の製造方法において、本発明の重合禁止剤は、そのまま、 又は前述した重合禁止剤の組成物として、又は前述した易重合性ィ匕合物の組成物と して使用することができる。
[0063] また前記蒸留する工程で用いられる蒸留塔には、塔内で液と蒸気とを向流接触さ せることができる通常の精留塔を用いて行うことができる。このような精留塔としては、 例えば易重合性化合物の液状の組成物が供給される蒸留缶と、蒸留缶中の液体を
加熱するリボイラと、加熱によって生じた蒸気が通る多孔板塔、泡鐘塔、棚段塔又は 充填塔等の塔と、塔頂から留出した蒸気を凝縮する凝縮器と、得られた凝縮液の一 部を塔に還流する還流管と、精留塔内を減圧する減圧装置とを有する精留塔が挙げ られる。
[0064] 本発明の易重合性ィ匕合物の製造方法としては、例えば (メタ)アクリル酸の製造方 法や (メタ)アクリル酸エステルの製造方法等が好ましくは挙げられる。
[0065] 前記 (メタ)アクリル酸の製造方法には、(メタ)アクリル酸を製造する通常の方法を 採用することができる。このような (メタ)アクリル酸の製造方法としては、例えば
(1)プロパン、プロピレン又はイソプチレンの気相接触酸ィ匕反応により粗製 (メタ)ァク リル酸を生成する工程、
(2)工程(1)で得られた粗製 (メタ)アクリル酸を水性媒体に吸収させて粗製 (メタ)ァ クリル酸水溶液を生成する工程、
(3)工程 (2)で得られた粗製 (メタ)アクリル酸水溶液を、水と共沸し、且つ液液分離 する溶剤と共に蒸留して、粗製 (メタ)アクリル酸水溶液力ゝら軽沸成分が除去されたボ トム成分を生成する工程、
(4)工程 (3)で得られたボトム成分を蒸留して、(メタ)アクリル酸よりも沸点の低 、不 純物を塔頂より留去する工程、
(5)工程 (4)で得られたボトム成分を精留して、(メタ)アクリル酸を塔頂より得る工程、 を含む方法が挙げられる。なお、工程 (3)及び (4)は、一つの装置で実施してもよい
[0066] 前記工程(1)における気相接触酸化反応では、モリブデン系複合酸化物等の公知 の触媒を用いることができる。また前記工程(2)における水性媒体は、水そのもの、 又は水を主成分とする液状の媒体であり、例えば新規に供給される水性媒体や、他 のプロセスで排出され、必要に応じて組成等が調整された水性媒体等を用いること ができる。
[0067] また前記工程(3)における、「水と共沸し、かつ液液分離する溶剤」は、水との分液 に利用されかつ水と共沸する有機溶剤であり、例えば酢酸ノルマルプチル、酢酸イソ ブチル、酢酸イソプロピル、メチルイソブチルケトン、トルエン、ヘプタン、シクロへキサ
ン、ジイソブチルエーテル等を用いることができる。
[0068] また前記工程 (3)における軽沸成分は、工程 (3)にお 、て水と前記溶剤との共沸 によって留去する成分であり、例えば水や酢酸等である。また前記工程 (4)における 不純物としては、例えば水や酢酸等が挙げられる。
[0069] 前記 (メタ)アクリル酸の製造方法では、(メタ)アクリル酸の組成物が蒸留される前で あれば任意の時期に、本発明の重合禁止剤を (メタ)アクリル酸の組成物に添加する ことができる。例えば (メタ)アクリル酸の製造方法の場合、前述した(1)から(5)に記 載の工程中、(2)から(5)の工程の一部の工程、又は全部の工程に本発明の重合禁 止剤を添加することが好まし 、。
[0070] また、前記 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法には、(メタ)アクリル酸エステルを 製造する通常の方法を採用することができる。このような (メタ)アクリル酸エステルの 製造方法としては、例えば
(1) (メタ)アクリル酸とアルコールとを触媒の存在下でエステルイ匕反応させて粗製 (メ タ)アクリル酸エステル反応液を生成する工程、
(2)前記触媒が有機酸である場合、工程( 1)で得られた粗製 (メタ)アクリル酸エステ ル反応液から触媒を回収する工程、
(3)工程(1)又は工程 (2)で得られた粗製 (メタ)アクリル酸エステル反応液力ゝら未反 応の (メタ)アクリル酸を除去する工程、
(4)工程 (3)で得られた粗製 (メタ)アクリル酸エステル反応液を蒸留して、(メタ)ァク リル酸エステルよりも沸点の低い不純物を塔頂より留去する工程、
(5)工程 (4)で得られたボトム成分を精留して、(メタ)アクリル酸エステルを塔頂より 得る工程、
を含む方法が挙げられる。
[0071] 前記工程(1)におけるアルコールは、製造しょうとする (メタ)アクリル酸エステルの 種類 (構造)に応じて適宜選択することができる。また前記工程(1)における触媒には 、(メタ)アクリル酸のエステルイ匕に通常用いられる触媒を使用することができる。この ような触媒としては、例えば硫酸、リン酸等の無機酸や、メタンスルホン酸、ベンゼン スルホン酸、 p—トルエンスルホン酸等の有機酸、及び強酸性陽イオン交換榭脂等が
挙げられる。
[0072] また前記工程 (2)における触媒の回収は、前記触媒を回収できる方法であれば特 に限定されず、例えば水を用いる抽出等の操作によって行うことができる。
[0073] また前記工程 (3)における未反応の (メタ)アクリル酸の除去は、前記粗製 (メタ)ァ クリル酸エステル反応液から (メタ)アクリル酸を除去できる方法であれば特に限定さ れず、例えばアルカリ性の水性媒体を用いる抽出等の操作によって行うことができる 。また前記工程 (4)における不純物としては、例えば原料アルコール等が挙げられる
[0074] 前記 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法では、(メタ)アクリル酸エステルの組成物 を重合する前、又は (メタ)アクリル酸エステルが液状で、かつ重合可能な条件下に存 在する前の任意の時期に、本発明の重合禁止剤を (メタ)アクリル酸エステルの組成 物に添加することができる。例えば前述した (メタ)アクリル酸エステルの製造方法で あれば、前述した(1)から(5)に記載の工程中、(1)、 (4)、 (5)の工程の一部の工程 又は全部の工程に本発明の重合禁止剤を添加することが好ましい。
[0075] 本発明の製造方法における重合禁止剤の供給方法として、さらに具体的には、前 述したそれぞれの製造方法におけるそれぞれの工程にぉ 、て、易重合性化合物の 組成物の蒸留を行う直前に、本発明の重合禁止剤又は重合禁止剤の組成物を易重 合性ィ匕合物の組成物に添加することが好ましい。工業的には、前記精留塔へ供給さ れる (メタ)アクリル酸や (メタ)アクリル酸エステルの原料液や、蒸留によって前記塔又 は蒸留缶側へ還流される液に溶解させ、又は溶液の状態で供給することもできる。
[0076] 一般にアクリル酸やアクリル酸を含有する組成物の蒸留は、約 50—約 150°C、約 1 3. 3—約 66. 7kPaの条件で行われる力 本発明によれば、このような高温状態での 処理にお 、ても、アクリル酸等の易重合性ィヒ合物の重合を十分に防止することがで き、長期の連続運転が可能になる。
[0077] 本発明の易重合性化合物の組成物及び易重合性化合物の製造方法では、本発 明の重合禁止剤に分子状酸素を併用することもできる。分子状酸素としては、酸素ガ スそのものでもよいし、窒素等の不活性ガスに希釈したものを用いてもよいが、経済 的には空気を用いる方法が好まし 、。
[0078] 分子状酸素の供給方法につ!、ては、例えば (メタ)アクリル酸及び (メタ)アクリル酸 エステルにエアパブリング等により直接混入させてもよいし、或いは他の溶媒に溶解 した状態の (メタ)アクリル酸及び (メタ)アクリル酸エステルに間接的に供給してもよ 、 。蒸留塔やストリッパの塔底、或いはリボイラ力 ガス状で供給すると、エアパブリング を簡単に製造工程に組み込むことができる。分子状酸素は、(メタ)アクリル酸及び (メ タ)アクリル酸エステルの蒸留蒸気量に対して 0. 05— 1容量%程度供給することが 好ましい。
[0079] 本発明では、本発明の重合禁止剤を易重合性ィ匕合物(中でも (メタ)アクリル酸や( メタ)アクリル酸エステル)に使用することで、易重合性化合物の重合が効果的に防 止される。本発明は、特に (メタ)アクリル酸や (メタ)アクリル酸エステルの減圧蒸留精 製工程に有効に適用することができる。
実施例
[0080] 以下に、本発明の具体例を幾つか記載するが、本発明はこれらに限定されるもの ではない。
[0081] 試験例 1.重合防止試験
<実施例 1 >
市販のアクリル酸を再結晶させ、重合禁止剤を除いた 2gのアクリル酸を試験管に 入れ、この試験管に 2gの蒸留水をカ卩えてアクリル酸水溶液とし、前記アクリル酸水溶 液に対して 60質量 ppmの 4ーメトキシー 1 ナフトールを前記アクリル酸水溶液に添カロ した。前記試験管をセプタムで蓋をして、窒素を 3分間、 15mLZ分で前記アクリル 酸水溶液中に通気した。次いで、 107°Cに加熱したオイルバスに前記試験管を 10分 間浸けた。 10分後、前記試験管をオイルバスカゝら取り出し、前記アクリル酸水溶液の 粘度を測定したところ、前記アクリル酸水溶液の粘度は元と変わらず、重合は認めら れなかった。
[0082] <実施例 2>
市販のアクリル酸を再結晶させ、重合禁止剤を除いた 2gのアクリル酸を試験管に 入れ、この試験管に 2gの蒸留水をカ卩えてアクリル酸水溶液とし、前記アクリル酸水溶 液に対して 60質量 ppmの 4 エトキシー 1 ナフトールを前記アクリル酸水溶液に添カロ
した。前記試験管をセプタムで蓋をして、窒素を 3分間、 15mLZ分で前記アクリル 酸水溶液中に通気した。次いで、 107°Cに加熱したオイルバスに前記試験管を 10分 間浸けた。 10分後、前記試験管をオイルバスカゝら取り出し、前記アクリル酸水溶液の 粘度を測定したところ、前記アクリル酸水溶液の粘度は元と変わらず、重合は認めら れなかった。
[0083] <実施例 3 >
市販のアクリル酸を再結晶させ、重合禁止剤を除いた 2gのアクリル酸を試験管に 入れ、この試験管に 2gの蒸留水をカ卩えてアクリル酸水溶液とし、前記アクリル酸水溶 液に対して 60質量 ppmの 4 ブトキシー 1 ナフトールを前記アクリル酸水溶液に添カロ した。前記試験管をセプタムで蓋をして、窒素を 3分間、 15mLZ分で前記アクリル 酸水溶液中に通気した。次いで、 107°Cに加熱したオイルバスに前記試験管を 10分 間浸けた。 10分後、前記試験管をオイルバスカゝら取り出し、前記アクリル酸水溶液の 粘度を測定したところ、前記アクリル酸水溶液の粘度は元と変わらず、重合は認めら れなかった。
[0084] <実施例 4 >
市販のアクリル酸を再結晶させ、重合禁止剤を除いた 2gのアクリル酸を試験管に 入れ、この試験管に 2gの蒸留水をカ卩えてアクリル酸水溶液とし、前記アクリル酸水溶 液に対して 60質量 ppmの 4ーメトキシー 1 ナフトールを前記アクリル酸水溶液に添カロ した。前記試験管をセプタムで蓋をして、空気を 3分間、 15mLZ分で前記アクリル 酸水溶液中に通気した。次いで、前記アクリル酸水溶液に空気を吹き込みながら 10 7°Cに加熱したオイルバスに前記試験管を 10分間浸けた。 10分後、前記試験管を オイルバスから取り出し、前記アクリル酸水溶液の粘度を測定したところ、前記アタリ ル酸水溶液の粘度は元と変わらず、重合は認められな力つた。
[0085] <実施例 5 >
市販のアクリル酸を再結晶させ、重合禁止剤を除いた 2gのアクリル酸を試験管に 入れ、この試験管に 2gの蒸留水をカ卩えてアクリル酸水溶液とし、前記アクリル酸水溶 液に対して 60質量 ppmの 4 エトキシー 1 ナフトールを前記アクリル酸水溶液に添カロ した。前記試験管をセプタムで蓋をして、空気を 3分間、 15mLZ分で前記アクリル
酸水溶液中に通気した。次いで、前記アクリル酸水溶液に空気を吹き込みながら 10 7°Cに加熱したオイルバスに前記試験管を 10分間浸けた。 10分後、前記試験管を オイルバスから取り出し、前記アクリル酸水溶液の粘度を測定したところ、前記アタリ ル酸水溶液の粘度は元と変わらず、重合は認められな力つた。
[0086] <実施例 6 >
市販のアクリル酸を再結晶させ、重合禁止剤を除いた 2gのアクリル酸を試験管に 入れ、この試験管に 2gの蒸留水をカ卩えてアクリル酸水溶液とし、前記アクリル酸水溶 液に対して 60質量 ppmの 4 ブトキシー 1 ナフトールを前記アクリル酸水溶液に添カロ した。前記試験管をセプタムで蓋をして、空気を 3分間、 15mLZ分で前記アクリル 酸水溶液中に通気した。次いで、前記アクリル酸水溶液に空気を吹き込みながら 10 7°Cに加熱したオイルバスに前記試験管を 10分間浸けた。 10分後、前記試験管を オイルバスから取り出し、前記アクリル酸水溶液の粘度を測定したところ、前記アタリ ル酸水溶液の粘度は元と変わらず、重合は認められな力つた。
[0087] <比較例 1 >
重合禁止剤として、 4ーメトキシー 1 ナフトールの代わりに 1, 4 ナフトキノンを使用し た以外は実施例 1と同様の操作を行った。 10分後オイルバスカゝら取り出された試験 管中のアクリル酸水溶液中のアクリル酸は重合していた。
[0088] <比較例 2>
重合禁止剤として、 4ーメトキシー 1 ナフトールの代わりに 1, 4 ナフトキノンを使用し た以外は実施例 4と同様の操作を行った。 10分後オイルバスカゝら取り出された試験 管中のアクリル酸水溶液中のアクリル酸は重合していた。
[0089] 試験例 2.蒸留試験
<実施例 7>
塔底部と、塔頂部と、これらを接続する充填塔とを有する蒸留装置を用いてアクリル 酸水溶液の共沸分離を行った。前記塔底部は 500mLのガラス製フラスコである。前 記塔頂部には留出管が備えられている。前記充填塔には、原料供給管が備えられて おり、高さ 100cm、内径 5cm、充填物の充填高さが 60cmの充填塔を用いた。充填 物には東京特殊金鋼社製、コイルパックを用 、た。
[0090] 原料供給管から供給する原料としては、プロピレンの気相接触酸化反応によって得 られた粗製アクリル酸を水で吸収した組成をモデル的に調製したものを用いた。
[0091] 即ち、アクリル酸 51. 5質量%、酢酸 2. 5質量%、水 46. 0質量%と、更に重合禁 止剤として、アクリル酸に対して 200質量 ppmのメトキシノヽイドロキノンと、同じく重合 禁止剤としてアクリル酸に対して 300質量 ppmの 4ーメトキシー 1 ナフトールとを添カロ して原料液を調製した。
[0092] この原料液を蒸留塔へ 270mLZ時の流量で供給した。また、共沸剤としてトルェ ンを用いて、前記留出管から前記充填塔へ還流するように、留出した蒸気の凝縮液 を蒸留の系内で循環させながら蒸留を行った。操作条件は、塔底温度 90°C、塔頂温 度 50°C、塔頂圧力 24. OkPaとした。
[0093] また、塔底部に設けたキヤビラリ管力も塔底部へ空気を 300N— mLZ時(「N— mL」 は標準状態での体積 (mL)を示す)の流量で供給した。塔底部には、予め定常状態 に近い組成として、アクリル酸 89. 7質量%、酢酸 3. 7質量%、水 0. 3質量%、トル ェン 6. 3質量%の調製液を調合し、これを収容していた。蒸留開始からの時間を計 測したところ、 190分間安定に蒸留することが出来た。
[0094] <実施例 8 >
アクリル酸に対して、重合禁止剤として、 200質量 ppmのメトキシハイドロキノン、 10 0質量 ppmの 4ーメトキシー 1 ナフトール、及び 200質量 ppmのフエノチアジンを添カロ した以外は、実施例 7と同様の操作を行った。蒸留開始力もの時間を計測したところ 、 350分間安定に蒸留することが出来た。
[0095] <比較例 3 >
4ーメトキシー 1 ナフトールを添加しな力 た以外は、実施例 7と同様の操作を行つ た。その結果、蒸留開始力も 90分で、充填塔の塔頂と塔底部との間に差圧が生じ、 安定に蒸留できず、蒸留装置の運転を停止した。
[0096] <比較例 4 >
4ーメトキシー 1 ナフトールを添加しな力 た以外は、実施例 8と同様の操作を行つ た。その結果、蒸留開始力も 280分で、充填塔の塔頂と塔底部との間に差圧が生じ、 安定に蒸留できず、蒸留装置の運転を停止した。
産業上の利用の可能性
[0097] 本発明によれば、易重合性化合物、特に (メタ)アクリル酸及びそのエステルに本発 明の重合禁止剤を用いることにより、易重合性ィ匕合物の重合を防止することができる
[0098] さらに、(メタ)アクリル酸及びそのエステルの製造プロセスにおける蒸留時に本発 明の重合禁止剤を使用すると、その製造プロセスにおいて重合物の発生を抑制して 蒸留塔の連続運転を可能とする観点、及び製品の収率を向上させる観点からより一 層効果的である。特に、易重合性化合物の精製に用いられる、精製条件の過酷な蒸 留塔においても重合防止効果に優れる。