WO2004104710A1

WO2004104710A1 - トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法

Info

Publication number: WO2004104710A1
Application number: PCT/JP2004/006842
Authority: WO
Inventors: Yoshiaki Akazawa; Rika Hayashi
Original assignee: Sharp Kabushiki Kaisha
Priority date: 2003-05-21
Filing date: 2004-05-20
Publication date: 2004-12-02
Also published as: CN1791842A; JP2004347774A; JP4004433B2; CN100385338C; US20070003858A1

Abstract

　普通紙上に少ないトナー量で画像形成を行った場合でも、所定の画像濃度を得ることが出来、また再現される色毎に形成される画像のトナー層厚の違いによる反射の差が小さく、少ないトナー量で高濃度な画像が得られ、均質で良好な色再現を可能にするトナーの提供。　結着樹脂及び着色顔料を含み、該着色顔料を５重量％～２０重量％有し、体積平均粒径Ｄが３～９μｍであるトナー。算術平均表面粗さＲｐが５～７μｍである転写媒体上に、付着量Ｍが０．２～０．５ｍｇ／ｃｍ2 で形成された定着後のソリッド画像部の算術平均表面粗さＲｓが、Ｒs／Ｒｐ≦０．６×Ｄ／（１０Ｍ／ρ）（ρはトナーの真比重[ｇ／ｃｍ3]）の関係式を満たす。

Description

明細書

トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法

技術分野

[0001] 本発明は、電子写真方式の複写機及びプリンタ等の画像形成装置において、電気的潜像又は磁気的潜像を、粉末状トナーにより現像して可視化し、転写媒体 (用紙等）上に転写した後、加熱定着する画像形成方法、その画像形成方法に用いられる一成分現像又は二成分現像用の電子写真用のトナー、及びその製造方法に関するものである。

^景技術

[0002] 近年、複写機及びプリンタ等の電子写真の分野においては、マシンの小型化、高速化及び高画質化を目指した開発が行われている。小型化に関しては、現像システム及び定着システムを始めとする電子写真プロセスの各分野において検討がなされているが、現像剤の分野で見ると、トナーホッパー等の現像剤充填部分の低容量化、長寿命化の実現が望まれており、その実現の為、少ないトナー量で多くの印刷が可能なトナーの開発が望まれている。

[0003] また、高画質化に関しては、現像剤であるトナーの粒度 (粒子の大きさ）、電気的特性等を制御し鮮明な画像を得る方法、トナーの発色性、透明性、隠蔽性などの色特性等を制御し鮮明な画像を得る方法、及びトナー中の着色剤含有量を上げる等の試みにより高濃度な画像を得る方法等がなされて来ている。

一方、液体状の記録材 (インク）を用いた平板印刷画像においては、電子写真画像と比較して印刷媒体上の記録材の厚みがなぐかつ均質で高濃度な画像が提供される。

特許文献 1：特開 2001 - 142329号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 電子写真のフルカラー画像では、通常、イェロー、マジェンタ、シアンの各プロセス色トナーと黒トナーとを用レ、、これらを組み合わせて印刷することにより種々の色再現を達成している。その為、再現される色によって印刷画像の記録材（トナー）の厚みの差が大きぐこれらの反射の違いにより平板印刷画像との差異を感ずることになるという問題がある。

この為、電子写真において均質で鮮明な高画質画像を得る為には、厚みのない画像を形成し、かつ所望の画像濃度を得ることが必要である。

[0005] しかし、従来に比してより少なレ、トナー量で十分な画質の画像を形成するには、画像表面の凹凸を抑制し、平滑でかつ均一な画像層を形成することが望ましい。特に、 PPC (Plain Paper Copy)用の普通紙のような紙繊維が紙面上で絡み合い凹凸を形成しているような場合には、これらの凹凸の状態に応じて適切な画像を形成しなければならないという問題がある。

[0006] 特許文献 1には、ベルト定着方式において、定着画像の表面粗さ Rzが 8 z mより小さぐ定着画像の表面凹凸のうち最も高い凸部箇所の高さ Rmaxと表面粗さ Rzとの差力 S10 μ mを超えないことを特徴とするフルカラートナー定着方式が開示されている。しかし、さらに詳細には、この開示によって記されている形成画像は、紙面上のトナー付着量が 0. 9mg/cm²以上の場合であり、トナーを十分に溶融させた通常の定着状態においては、容易に達成され得るものであり、低トナー付着量で画像特性を満足するソリッド画像（ベた画像)形成部の状態にっレ、ては記されてレ、なレ、。

[0007] 本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、普通紙上に少ないトナ一量で画像形成を行った場合でも、所定の画像濃度を得ることが出来、また再現される色毎に形成される画像のトナー層厚の違いによる反射の差が小さぐ少ないトナ一量で高濃度な画像が得られ、均質で良好な色再現を可能にするトナー、そのトナ一の製造方法及びそのトナーを用いた画像形成方法を提供することを目的とする。課題を解決するための手段

[0008] 本発明で使用する転写媒体は所謂電子写真印刷用普通紙であり、その算術平均表面粗さは 5— 7 _β mである。算術平均表面粗さが 7 _β mを超える転写媒体上では、トナー層が紙面上で均質な画像層を形成することが困難である為、適切な画像を得ることは難しい。また、本発明記載の転写媒体に代えて、算術平均表面粗さが 5 / m 以下である樹脂コート層を有するコート紙、アート紙等、特殊な紙を用いることで、より鮮明な画像を得ることが出来るが、本発明では、特殊な紙を用いることなぐ少量のトナ一で鮮明な画像を得ることを目的としてレ、る。

[0009] 本発明に係るトナーは、結着樹脂及び着色顔料を含み、該着色顔料を 5重量％— 20重量％有し、体積平均粒径 Dが 3— 9 z mであるトナーにおいて、算術平均表面粗さ Rpが 5— 7 z mである転写媒体上に、付着量 Mが 0. 2-0. 5mg/cm²で形成された定着後のソリッド画像部の算術平均表面粗さ Rsが、 Rs/Rp≤0. 6 X D/ ( 10 M/ p ) ( pはトナーの真比重 [gZcm³])の関係式を満たすことを特徴とする。

[0010] このトナーでは、転写媒体上に形成された定着後のトナー画像（ソリッド画像（ベた画像））の表面粗さを、画像形成前の転写媒体の表面粗さに対して所定の範囲内に制御し、また、トナー中の顔料濃度及びトナーの溶融特性を適切に設計することにより、少ないトナー量で高濃度かつ鮮明な画像を得ることが出来る。

[0011] 詳しくは、少なくとも結着樹脂及び着色顔料からなり、組成物中に 5重量％— 20重量％の顔料を有し、体積平均粒径 Dが 3— 9 / mであるトナーを用いて、転写媒体表面上に形成された定着後の単色ソリッド画像（ベた画像)部の算術平均表面粗さ Rsと、転写媒体の算術平均表面粗さ Rp (但し、 Rpは 5 μ m— 7 μ m)との比である Rs/R pが、トナーの体積平均粒径 Dと、単位面積当たりのトナー量 Mから計算される画像層の厚み Ι ΟΜ/ ρ (但し、 pはトナーの真比重 [g/cm³ ])との比である D/ ( 10M / ）の0. 6倍以下にすることにより、少ないトナー量で形成された画像であっても、所望の画像濃度を得ることが出来る。

[0012] 転写媒体の平均表面粗さと定着後画像の平均表面粗さとの比が D/ ( 10M/ p ) の 0. 6倍を超える場合、少なレ、トナー量の画像においては、形成画像の平滑性が劣ると共に、転写媒体表面の凹凸の影響をより助長することとなり、十分な画像濃度及び適度な光沢を得ることが出来なくなる。

[0013] 本発明では、近年の電子写真装置の小型化、高画質化の要望に応え、現像剤充填部分の低容量化、長寿命化を実現すベぐ 0. 2-0. 5mg/cm²の少ないトナー付着量で画像を形成する。 0. 2mgZcm²に満たなレ、トナー付着量で、算術平均表面粗さが 5— 7 μ mの普通紙上に画像を形成した場合、粉末状トナーでは十分に紙面を覆うことが出来ず、適切な画像を得ることは難しい。また、 0. 5mg/cm²を超えるトナー付着量で、画像を形成した場合、単色での発色性等には優れるが、グリーン及びブルー等の二次色を始めとするフルカラー画像形成時には、異なる色のトナーを積層させて発色させる為、再現させる色によって画像層の厚みが変わり、印刷画像面に大きな光沢差を生じることとなり望ましくない。

[0014] 本発明においては、より少ないトナー量で形成画像が十分に発色する為には、トナ一組成中に含まれる着色剤である顔料の濃度が 5— 20重量％であることが望ましレヽ。トナー組成中の顔料濃度が 5重量％に満たない場合、転写媒体を覆うトナー画像層の厚みで発色に必要な十分な分光反射特性が得られず、十分な光学濃度が得られない。また 20重量％を超えると、定着時に溶融する樹脂成分が減少する為、定着特性が劣化し、望ましい画像状態が得られなかったり、透明度の低下による二次色再現性の劣化を弓 Iき起こし望ましくなレ、。

[0015] 具体的には、形成される画像の厚み、即ち、少なレ、トナー量で形成される画像においては、トナー組成物中に含まれる顔料を増加させることが望ましい。より詳しくは、画像形成に用いられるトナー量が 0. 5mg/cm²である場合では 5— 10重量％、 0. 3mg/cm²である場合では 7— 15重量⁰ /₀、 0. 2mg/cm²である場合では 10— 20 重量％程度が望ましい。

[0016] 本発明に係るトナーは、 3— 10重量％の離型剤を有することを特徴とする。

[0017] 本発明に係るトナーでは、組成物中にワックス類等の離型剤を 3— 10重量％含有させることで、画像を転写媒体上に定着させる定着部材にオイルを供給することなぐ所望の画像を形成することが出来る。トナー組成物の離型剤力 ¾重量％に満たない場合は、定着部材力の剥離性に劣り、所謂オフセットを引き起こすので適当でない。また、 10重量％を超える場合は、保存安定性に劣るので実用的でない。

[0018] 本発明に係るトナーは、その 1Z2が軟化し流出する 1Z2フロー軟化点温度が 95 °C一 130°Cであることを特徴とする。

[0019] 本発明に係るトナーの特性として、 1/2フロー軟ィ匕点温度 Tmが 95°Cから 130°C になるように設計することが望ましい。 Tmが 95°Cに満たない場合には、保存安定性に劣り、現像装置内におけるストレス等により帯電付与部材への融着等を引き起こす可能性があり望ましくない。また、 Tmが 130°Cを超えると、溶融不足による定着性の劣化、及び所望の色特性が得られない等の問題を引き起こす可能性がある。

[0020] 本発明に係るトナーの製造方法は、混合した原料を、混練機による溶融混練により分散させる溶融混練分散処理の後、粉碎する粉碎法により、本発明に係るトナーを製造するトナーの製造方法であって、前記混練機は、前記原料を搬送する為の溝と前記原料を加熱する加熱部とを有する第 1混練ロール、及び前記溝と前記原料を冷却する冷却部とを有する第 2混練ロールが、間隙を置いて平行に配置されており、前記第 1混練ロール及び第 2混練ロールを異なる方向に回転させ、前記原料が前記間隙を通過するときに剪断力を加えることを特徴とする。

[0021] 本発明に係るトナーの製造方法は、原料を混合した後、溶融混練により分散を行い、粉砕することによって製造する粉砕法、水溶液中又は溶剤中で粒子を生成して製造する懸濁法、乳化凝集法、液中乾燥法等の重合法等の何れでも可能である。中でも、粉砕法は、溶融混練時に低温度で高いシェア（shear;剪断）をカ卩えることが可能なオープンロール方式の混練機を用いることにより、高い顔料含有量又は相当量のヮックス類を添加した場合であっても、十分な分散状態を得ることが出来るので、特に望ましい。

[0022] 本発明に係る画像形成方法は、電気的潜像又は磁気的潜像を、トナーにより現像して可視化し、印刷媒体上に転写した後、加熱して定着させる電子写真方式の画像形成方法において、本発明に係るトナーにより現像することを特徴とする。

[0023] 本発明に係る画像形成方法では、電気的潜像又は磁気的潜像を、本発明に係るトナ一により現像して可視化し、印刷媒体上に転写した後、加熱して定着させる。発明の効果

[0024] 本発明に係るトナーによれば、普通紙上に少なレ、トナー量で画像形成を行った場合でも、所定の画像濃度を得ることが出来、また再現される色毎に形成される画像のトナー層厚の違いによる反射の差が小さぐ少なレ、トナー量で高濃度な画像が得られ

、均質で良好な色再現を可能にするトナーを実現することが出来る。

[0025] 本発明に係るトナーの製造方法によれば、普通紙上に少ないトナー量で画像形成を行った場合でも、所定の画像濃度を得ることが出来、また再現される色毎に形成される画像のトナー層厚の違いによる反射の差が小さぐ少ないトナー量で高濃度な画像が得られ、均質で良好な色再現を可能にするトナーの製造方法を実現することが出来る。

[0026] 本発明に係る画像形成方法によれば、普通紙上に少ないトナー量で画像形成を行つた場合でも、所定の画像濃度を得ることが出来、また再現される色毎に形成される画像のトナー層厚の違いによる反射の差が小さぐ少ないトナー量で高濃度な画像が得られ、均質で良好な色再現を可能にする画像形成方法を実現することが出来る発明を実施するための最良の形態

[0027] 以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。

実施の形態 1

[0028] 本発明に係るトナーは、結着樹脂及び着色顔料を含み、必要に応じて帯電制御剤やワックス類等を添加して製造される。

[0029] 本発明に係るトナーに用いる結着樹脂としては、公知の樹脂を含む広い範囲から選択出来る。例えば、ポリスチレンやスチレン一アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂、塩化ビュル樹脂、フエノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリビュルプチラール樹脂等を挙げることが出来、これらの樹脂のうちの何れかが、単独で又は 2種類以上の併用で用いられる。

また、これらの樹脂は、合成段階力結晶性ワックス類及び非相溶性物質を予め微分散されたものでも良い。中でも、特に、樹脂弾性等の熱的性質に優れたポリエステル榭脂又はポリエーテルポリオール樹脂を主成分として構成されることが望ましい。

[0030] 本発明に係るトナーに用いられる着色用イェロー顔料としては、 C. I.ビグメントイエロー 17のジスァゾ顔料、 C. I.ビグメントイエロー 74又は 97のモノァゾ顔料、 C. I.ピグメントイエロー 93又は 128の縮合ァゾ顔料、 C. I.ビグメントイエロー 180又は 194 のべンズイミダゾロン顔料等を挙げることが出来る。着色用マジェンタ顔料としては、 C. I. ビグメントレッド 122又は 202のキナクリドン顔料、 C. I. ビグメントレッド 57のレ一キアゾ顔料、 C. I.ビグメントレッド 149, 190又は 224のペリレン顔料、 C. I.ピグメントレッド 184又は 185のナフトール-ベンズイミダゾロン顔料等を挙げることが出来る。着色用シアン顔料としては、公知のフタロシアニン顔料を挙げることが出来るが、特に C. I.ビグメントブルー 15 : 3、 C. I.ビグメントブルー 15 : 4等を用いることが出来る

。黒トナー用の着色剤としては、種々のカーボンブラック等公知のものを用いることが出来る。

[0031] 本発明に係るトナーには、結着樹脂及び着色剤以外の添加剤、例えば帯電制御剤及びワックス類等を含んでも良い。トナー用の帯電制御剤としては、正帯電性であれば 4級アンモニゥム塩、負帯電性であればアルキルサリチル酸の金属塩等に代表される無色の帯電制御剤を使用することが望ましい。

また、ワックス類には、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成ワックス、カルナバヮッタス、ライスワックス等の天然ワックス、シリコーン系、高級脂肪酸、ポリオレフイン系、低分子重合体等が好適に用いられ、これらの 1種類又は 2種類以上を添加して使用することが出来る。

[0032] 本発明に係るトナーの製造方法は、結着樹脂、着色剤、又は予め結着樹脂中に着色剤を予備分散させた所謂マスターバッチ組成物等の主成分に、必要に応じて帯電制御剤、ワックス類及び分散剤等の添加材料を混合機で乾式混合した後、熱溶融混練して均一分散させ、粉碎し分級する工程で行なわれる。

混合機は、ヘンシェルミキサー（三井鉱山社製）、スーパーミキサー（川田社製）、メカノミル（岡田精エネ土製）等のヘンシェルタイプの混合装置、オングミル (ホソカワミクロン社製）、ノ、イブリダィゼーシヨンシステム (奈良機械製作所製）、コスモシステム (川崎重工業社製)等の装置を用レ、れば良レ、。

[0033] 混練機は、 TEM— 100B (東芝機械製）， PCM— 65/87 (池貝製)等の 1軸若しくは 2軸のエタストルーダー、又はニーデイツタス（三井鉱山社製）等のオープンロール方式のものを用いれば良い。特に溶融混練操作においては、添加剤を効率良く分散させる為に、溶融時の樹脂粘度が下力 Sり過ぎないよう、低温度での高シェア混練が望ましぐ特にオープンロール方式のもの等が望ましい。

[0034] トナー粒子の粉砕には、ジェット気流を用いた衝突式気流粉砕機、機械式粉砕機等を用いることが出来、風力等による分級を施して所定粒度 (粒子の大きさ）に調整する。

また、本発明に係るトナーは、水溶液中又は溶剤中で粒子を生成する懸濁法、乳化凝集法、液中乾燥法等のいわゆる重合法により得ることも出来る。

このようにして製造されたトナー粒子は、体積平均粒径が 3— 9 / mで、粒度分布はよりシャープな分布を有するものが良レ、が、通常の粉砕法で得られる粒度のものが使用出来る。具体的には、体積平均粒径 D50に対し、 0. 5 X D50以下の粒子が 20po p%以下、 2 X D50以上の粒子が 2νο1。/₀以下であるように調整することが望ましい。

[0035] トナー粒子には、用途に応じて、流動化剤、帯電調整 ·表面抵抗調製剤等の外添を施して使用すれば良い。これらに使用する無機微粉体としては、例えば、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、アルミナ微粉体等を挙げられることが出来る。また、無機微粉体は、必要に応じて、疎水化及び帯電性コントロールを行なう目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、又はその他の有機ケィ素化合物のような処理剤で処理されていることも好ましい。処理剤は 2種類以上使用しても良い。

他の添加剤としては、例えばテフロン (登録商標）、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン、シリコーンオイル粒子（約 40%のシリカ含有）のような滑剤が好適に用いられる。また、トナー粒子と逆極性の白色微粒子を現像性向上剤として少量用いても良レ、。

[0036] 以下に、本発明に係るトナーの製造方法を、それを示す図 1のフローチャートを参照しながら説明する。

先ず、結着樹脂として、ガラス転移温度 Tg = 60°C、 1/2フロー軟化温度 Tm= 11 0°Cのポリエステル樹脂、予め結着樹脂中に 40重量％の濃度で予備混練分散させた各色顔料の混練物、及び帯電制御剤をヘンシェルミキサーに投入し、 10分間混合した原材料混合物を得る（S2)。

[0037] 製造するトナーの所望の顔料濃度に応じて、各組成材料は、下記に示す条件を満たす量をそれぞれ投入する。

トナー中顔料濃度〇重量％のトナーを製造する場合の原材料投入量は、結着樹脂ポリエステル系樹脂（96— Y)重量部

顔料混練物帯電制御剤アルキルサリチル酸金属塩 2重量部

但し、 C/100 = 0. 4 X Y/ 100を満たす。

[0038] 尚、顔料は、マジェンタ顔料として C. I.ビグメントレッド 122を、シアン顔料として C . I.ピグメントブルー 15—3を、イェロー顔料として C. I.ピグメントイエロー 74を用い、トナー中顔料濃度を 5重量％ 20重量％に調整し原材料混合サンプノレを得る。また、結着樹脂の 1Z2フロー軟ィ匕点温度 Tmは、高化式フローテスター（(株）島津製作所製、 CFT— 500)を用レ、、サンプルの半分が流出する温度を測定したものである（試料： lg、昇温速度： 6°CZ分、荷重： 20kgZcm²、ノズル： lmm φ X lmm)。

[0039] 得られた原材料は、三井鉱山（株)製ニーディックス MOS140—800の混練機で溶融混練分散させる（S4)。

本実施の形態 1における混練条件は、フロントロールの供給側温度 75°C、排出側温度 50°C、バックロールの供給側温度、排出側温度共に 20°C、フロントロール回転数 75rpm、バックロール回転数 60i"pm、原材料供給速度 10kg/hである。尚、全てのサンプルで混練分散工程における赤外線非接触温度計による混練材料の表面温度は、何れの混練ポイントにおいても 120°C以下である。

[0040] 尚、溶融混練分散には、図 2に示す混練分散処理装置（混練機）を使用しても良い。この混練分散処理装置 1は、加熱手段 2を備え外周面に螺旋状に複数の溝 3が形成された第 1混練ロール 4と、冷却手段 5を備え外周面に螺旋状に複数の溝 6が形成された第 2混練ロール 7とを備えてレ、る。

第 1混練ロール 4及び第 2混練ロール 7は、外形が略直方体で一面にのみ開口部を有する中空容器であるケーシング 8の第 1側壁 9と、第 1側壁 9に対向する第 2側壁 1 0との内面側に、図示しない軸受によって回転自在に支持されている。第 1混練ロール 4と第 2混練ロール 7とは、互いに相手ロールに臨む外周面同士により間隙が形成され、また、それぞれの軸線が同一平面内で平行になるように配置されている。

[0041] 第 1混練ロール 4及び第 2混練ロール 7は、歯車等を介して電動機等の駆動手段にそれぞれ接続される。これによつて、第 1混練ロール 4と第 2混練ロール 7とは、矢符 1 1と矢符 12とで示すそれぞれ異なる方向、即ち互いに逆方向に軸線回りに回転する第 1混練ロール 4が備える加熱手段 2は、第 1混練ロール 4を加熱する加熱媒体である例えば温水又は温オイル等を供給する第 1供給源 15と、加熱媒体を供給する配管路 16a， 16bと、配管路 16aに設けられ加熱媒体の供給量を調整する流量調整弁 17と、第 1供給源 15に設けられ加熱媒体を加熱するヒータ 19と、第 1混練ロール 4の混合物の供給側である一端部 21の温度を検出する温度センサ 13a、及び混合物の排出側である他端部 22の温度を検出する温度センサ 13bと、温度センサ 13a， 13b の検出出力に応答して、ヒータ 19への通電をオン Zオフ制御する第 1制御装置 14とを含んでいる。

[0042] 第 1混練ロール 4の内部には、加熱媒体を流動させる為の液密空間が形成され、更にその液密空間に対する供給口と排出口とが形成され、供給口に配管路 16aが接続され、排出口に配管路 16bが接続されている。これによつて、加熱手段 2の構成により第 1混練ロール 4を加熱することが出来る。

温度センサ 13a, 13bは、接触式又は放射温度計のような非接触式の何れであつても良く、この温度センサ 13a, 13bの検出出力に応答する第 1制御装置 14の制御動作により、第 1混練ロール 4の一端部 21及び他端部 22の温度を所望の値に保持することが可能になる。

[0043] 第 2混練ロール 7が備える冷却手段 5は、第 2混練ロール 7を冷却する冷却媒体である例えば水等を供給する第 2供給源 23と、冷却媒体を供給する配管路 24a, 24b と、配管路 24aに設けられ冷却媒体の供給量を調整する流量調整弁 25と、第 2供給源 23に設けられ冷却媒体を冷却するクーラント 26と、第 2混練ロール 7の一端部 27 の温度を検出する温度センサ 29a、及び他端部 28の温度を検出する温度センサ 29 bと、温度センサ 29a, 29bの検出出力に応答しクーラント 26の動作を制御する第 2 制御装置 30とを含んでいる。

[0044] 第 1混練ロール 4と同様に、第 2混練ロール 7の内部には、冷却媒体を流動させる為の液密空間が形成され、更にその液密空間に対する供給口と排出口とが形成され、供給口に配管路 24aが接続され、排出口に配管路 24bが接続されている。これによつて、冷却手段 2の構成により第 2混練ロール 7を冷却することが出来る。温度センサ 29a, 29bの検出出力に応答する第 2制御装置 30の制御動作により、第 2混練ローノレ 7の一端部 27及び他端部 28の温度を所望の値に保持することが可能になる。

[0045] 上述したような構成の混練分散処理装置 1では、第 1及び第 2混練ロール 4, 7により形成された間隙付近に、少なくとも結着樹脂と着色用イェロー顔料とを含む混合物が、例えば投入装置 18から供給される。互いに逆方向に周速度差を設けて軸線まわりに回転する第 1及び第 2混練ロール 4， 7は、外周面にそれぞれ形成された溝 3, 6 により、投入装置 18から供給された混合物に高い剪断応力をカ卩えながら混練する。

[0046] 第 1混練ロール 4の溝 3及び第 2混練ロール 7の溝 6により、混合物は、一端部 21， 27から他端部 22， 27に向う矢符 31が示す方向に搬送されながら、順次圧縮、溶融、均質分散の過程を経る途上において、剪断作用を幾度も受けるので、着色用顔料が結着樹脂中に分散される。このとき、第 1混練ロール 4の温度制御を行うことにより、混合物の温度は、結着樹脂を構成する主たる成分樹脂、即ちポリエステル樹脂又はポリエーテルポリオール樹脂のガラス転移温度 Tgの 2倍以下に保持される。尚、溶融混練分散処理された混合物は、矢符 32に示す方向に、第 1及び第 2混練ロール 4, 7の間隙から排出される。

[0047] このようにして得られた混練物は、冷却（S6)、粗碎（S8)の工程を経て、ジェット式粉砕機によって微粉碎した（S 10)後、風力分級を行い（S12)、コールターマルチサィザー IIで粒度を確認しながら、 3 μ ΐη— 9 /i mの所定の体積平均粒径で、各々 0. 5 X D50以下の粒子が 20pop%以下、 2 X D50以上の粒子が 2vol%以下の粒度分布を有するトナー粉末に調整する。

[0048] 得られたトナー粒子 100重量％と、シランカップリング剤及びジメチルシリコーンオイルで表面処理している疎水性シリカ微粉体（BET比表面積 120m² /g) 1. 0重量％とを混合して、負摩擦帯電性のトナーを調製し、図 3に示すトナー TM— 1一 TM— 5， TC-1 , TC-2, TY—1を得た（S14)。

得られた各トナーを、シリコンコートされた平均粒径 60 μ mのフェライトコアキャリアに、トナー濃度が 5重量％となるようにそれぞれ調整して混合し、 2成分の現像剤とした。

[0049] シャープ社製 AR— C280を用いてシャープ社製専用紙（品番： SF— 4AM3)上に所定のトナー付着量になるように調整して 20mm X 50mmのソリッド画像（ベた画像）を印字させ、加熱定着ローラ径カ ¾0mm、加圧ローラとのニップ幅が 6mmで、プロセススピードが 117mm/secのオイルレス外部定着機を用レ、、 TM—7— 9トナーで得られた画像サンプルは加熱ローラ表面温度 180°C、それ以外のトナーで得られた画像サンプルは 160°Cで定着させ、評価画像を作成した。尚。本実施の形態 1で用いた転写紙の算術平均表面粗さは 5. であった。

[0050] 画像を作成する転写紙及び作成した画像サンプルの紙面上の算術平均表面粗さは、キーエンス社製超深度形状測定顕微鏡 VK— 8550で、 20倍の対物レンズを用レ、て画像を測定し、 VK-8550専用計測ソフトを用いて、測定画像の任意の場所、方向に長さ 500 z mの範囲で計測した凹凸形状より算出した。これらの計測を異なる任意の部分 20ケ所で行い、それぞれの計測で得られた算術平均表面粗さ 20点の平均値を代表値として採用した。尚、本測定における各計測で得られる算術平均表面粗さは、 JIS B 0601— 1994表面粗さ-定義に準じた計算式を用いて算出されたものである。

[0051] また、画像サンプノレの光学濃度は、 X_Rite938分光測色濃度計により測定し、各色に対して得られた光学濃度が、マジェンタ画像の場合 1. 2以上、シアン画像の場合 1 , 4以上、イェロー画像の場合 1. 0以上であれば、良好と判断した。

その結果、図 3に示すように、 0. 2-0. 5mg/cm²の低トナー量で形成した何れの画像サンプルにおいても、所望の画像濃度が得られ、このときの転写紙及び形成画像の算術平均表面粗さの比 Rs/Rpは、 D/ (10M/ p )で計算される比（但し、 P = 1. lg/cm³)の 0. 6倍以下であった。

[0052] また、トナー TM—2, 3をシャープ推奨紙（品番： Hammermil卜 10326-7)上に所定のトナー付着量になるように調整して、 20mm X 50mmのソリッド画像を印字させ、定着温度 160°Cで定着させた画像を用いて、同様に評価を行った。尚、本実験例で用いた転写紙の算術平均表面粗さは 6. 1 μ mであった。

これらの画像サンプルにおいても、図 3に示すように、所望の画像濃度が得られ、このときの転写紙及び形成画像の算術平均表面粗さの比 RsZRpは、 D/ (10M/ p )で計算される比（但し、 p = 1. lgZcm³ )の 0. 6倍以下であった。 [0053] (比較例 1)

実施の形態 1で作成したトナー TM-2, 4を、シャープ社製専用紙（品番： SF-4AM3 )上に所定のトナー付着量になるように調整して、 20mm X 50mmのソリッド画像を印字させ、定着温度を 140°Cとして実施の形態 1と同様に評価画像を作成し、評価を行つた。

その結果、図 4に示すように、本比較例 1で得られた何れの画像サンプルも所望の画像濃度が得られず、このときの転写紙及び形成画像の算術平均表面粗さの比 Rs /Rpは、 D/ (10M/ p )で計算される比（但し、 p = 1. lg/cm³ )の 0. 6倍を超えていた。

実施の形態 2

[0054] トナー中の顔料濃度 Cを 10重量％、ワックス添加量 Xを 3重量％、 10重量％にする以外は実施の形態 1と同様にしてトナーを製造し、図 5に示す重量平均粒径 6. 5 /i mのトナー TM— 6、 7を得た。

尚、トナー TM— 6、 7の組成は、以下の割合になるように調整した。

結着樹脂ポリエステル系樹脂（88— W)重量部

顔料混練物

カルナバワックス（軟化点 83°C)

帯電制御剤アルキルサリチル酸金属塩

但し、 C/100 = 0. 4 X YZ100を満たす。

[0055] 得られたトナーを用いて、実施の形態 1と同様の条件で、シャープ社製専用紙（品番： SF—4AM3)でトナー付着量 0. 3mg/cm²となるように調整し、作成した画像サンプルを評価すると共に、実施の形態 1で用いたオイルレス定着器を用いて、トナー TM-2と共にホットオフセット性評価及び高温保存安定性試験を行った。

[0056] ホットオフセット性評価は、シャープ社製専用紙（品番： SF— 4AM3)の通紙方向の紙先端部分の 10mmから 20mmの間で、トナー付着量 0. 3mg/cm²となるように調整して、幅 10mmの未定着帯状ソリッド画像を形成し、定着温度を変化させる以外は実施の形態 1と同様の条件で定着させた場合の、定着ローラ上のトナー汚れの発生有無を確認した。トナー汚れの発生する定着温度が 180°C未満の場合、オイルレス定着器への適用は望ましくないと判断した。

[0057] 保存安定性試験は、得られたトナー 150gを 500mlボトノレに密閉し、 50°Cの恒温槽で 48時間放置し、 8時間の常温冷却後に、ロータップを用いて目開き 100 μ mのメッシュを通過させ、メッシュ上に残存したトナーの量が lg以下であれば良好と判断したその結果、図 5に示すように、何れのトナーにおいても所望の画像を得ることが出来たと共に、オイルレス定着器においても十分なホットオフセット性能を示し、高温保存安定性にも優れていた。

[0058] (比較例 2)

ワックス添加量 Xを 2重量％、 15重量％とする以外は実施の形態 2と同様に図 5に示すトナー TM - 8, 9を製造し、実施の形態 2と同様の評価を行った。

その結果は、図 5に示すように、ワックス添カ卩量が 2重量％のトナーにおいては、十分なホットオフセット性能を示さず、また、ワックス添カ卩量が 15重量⁰ /₀のトナーにおいては、保存安定性試験においてブロッキングが発生し、望ましくないものであった。実施の形態 3

[0059] トナー組成中の結着樹脂に、ガラス転移温度 Tg = 60°C、 1/2フロー軟化点温度 Tm= 95°C, 130°Cのポリエステル樹脂を使用し、マジヱンタ顔料 C. I.ビグメントレツド 122を 10重量％にする以外は実施の形態 1と同様にしてトナーを製造し、図 6に示すトナー TM_10， 11を得た。

得られたトナー TM— 10, 11を用いて、実施の形態 1と同様の条件でトナー付着量 0. 3mg/cm²となるように調整し、作成した画像サンプルを評価すると共に、得られたトナー TM— 10， 11の定着強度試験を行ったところ、図 6に示すように、何れも良好な結果を示した。

[0060] 画像サンプルの定着強度試験は、印字面を中にして折り曲げた後、 850gのローラを一定加圧になるように一往復転がすことにより、折り曲げ部分に荷重を与え、折り曲げ部分の印字紙上トナー層を所定のハケで 5回こすり払うことにより実施した。

ここで、折り曲げ部分に出来たライン幅を目視することにより、次の 4段階に分けて読み取った。〇：幅が約 0. 3mm未満でかなり細ぐトナー層がよく溶融し定着している。

△：幅が約 0. 5mm程度で実用上問題ないレベル。

X：幅が広くかなり乱れており、トナー層が定着していない。

[0061] (比較例 3)

トナー組成中の結着樹脂に、ガラス転移温度 Tg = 60°C、 1/2フロー軟化点温度 Tm=89°C， 140°Cのポリエステル樹脂を使用する以外は、実施の形態 3と同様にしてトナーを製造し、図 6に示すトナー TM— 12， 13を得て評価を行った。

その結果は、図 6に示すように、それぞれ保存安定性又は定着強度試験において、十分な性能を満たしておらず、望ましくないものであった。

実施の形態 4

[0062] 図 7は、本発明に係る画像形成方法の実施の形態 4に好適に使用される画像形成装置の正面から見た縦断面を示す模式的断面図である。この画像形成装置 100は、給紙トレイ 50、排紙トレイ 63、定着ユニット 52、画像形成部 90、転写搬送ベルトュニット 48及び温湿度センサ 53を備えている。

給紙トレイ 50は、画像形成装置 100の下段に設けられ、画像を記録する為の用紙を蓄積し、排紙トレイ 63は、画像形成装置 100の中段左側部に設けられ、印刷済みの用紙をフェイスアップで載置する。

[0063] 定着ユニット 52は、排紙トレイ 63に近接して、用紙の流れの上流側に設けられ、ヒートローラ 61及び加圧ローラ 62を有している。ヒートローラ 61の温度は、図示しない温度検出器の検出値に基づき、所定の温度になるように制御されている。ヒートローラ 61及び加圧ローラ 62は、トナー像が転写された用紙を挟んで回転し、ヒートローラ 61の熱により、用紙にトナー像を熱圧着させ定着させる。

[0064] 画像形成部 90は、定着ユニット 52の用紙の流れの上流側、画像形成装置 100の中段に設けられており、用紙の流れに沿って並設されたブラック (K)、シアン (C)、マゼンタ（M)、イェロー（Y)の各色用の 4つの画像形成ステーション（画像形成手段）力構成されている。 4つの画像形成ステーションは、ブラック（K)、シアン（C)、マゼンタ（M)、イェロー（Y)の各色を用いて多色画像を形成する為に、各色に応じた 4種類の潜像を形成するように、それぞれ露光ユニット 4 la, 41b, 41c, 41 d、現像器 42 a, 42b, 42c, 42d、感光体ドラム 43a, 43b, 43c, 43d,クリーナュニッ卜 44a, 44b , 44c, 44d、及び帯電器 45a, 45b, 45c, 45dの 4つの部材を備えてレヽる。尚、上記 a, b, c, dは、それぞれブラック（K)、シアン（C)、マゼンタ（M)、イェロー（Y)に対応するように付加している。

[0065] 尚、以下では、各色に応じて設けられた上記 4つの部材のうち、特定の色に対応する部材を指定する場合を除いて、各色に対して設けられた部材をまとめて、露光ュニット 41、現像器 42、感光体ドラム 43、クリーナユニット 44、帯電器 45と記載する。露光ユニット 41は、発光素子をアレイ状に並べた EL (Electro Luminescence) , LE D (Light Emitting Diode)等の書込みヘッド、又はレーザ照射部、反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット（LSU)であり、ここでは LSUを用いている。露光ユニット 41は、入力された画像データに応じて露光することにより、感光体ドラム 43上に画像データに応じた静電潜像を形成する。

[0066] 現像器 42は、感光体ドラム 43上に形成された静電潜像を、上記各色の本発明に係るトナーにより顕像化する。

感光体ドラム 43は、各画像形成ステーションの中心部に配置され、その周面に、入力された画像データに応じた静電潜像やトナー像を形成する。

クリーナユニット 44は、感光体ドラム 43の周面上に形成された静電潜像が現像され、転写された後に、感光体ドラム 43の周面上に残留したトナーを除去'回収する。

[0067] 帯電器 45は、感光体ドラム 43の周面を所定の電位に均一に帯電させる。帯電器 4 5は、感光体ドラム 43に接触するローラ型又はブラシ型の他に、感光体ドラム 43に接触しなレ、チャージャ型等が用いられる。

転写搬送ベルトユニット 48は、各感光体ドラム 43の下方に配置され、転写ベルト 4 7、用紙の下流側で転写ベルト 47を張架する転写ベルト駆動ローラ 71、用紙の上流側で転写ベルト 47を張架する転写ベルトテンションローラ 73、転写ベルト 47の中間部に設けられた転写ベルト従動ローラ 72, 74、各感光体ドラム 43の下部に接するように設けられた各転写ローラ 46 (46a, 46b, 46c, 46d)、及び転写べノレト 47の復佃 J の下方に設けられた転写ベルトクリーニングユニット 49を備えている。

[0068] 尚、以下では、各色に対応した 4つの転写ローラ 46a, 46b, 46c, 46dをまとめて転写ローラ 46と記載する。

転写ローラ 46は、転写ベルトユニット 48のハウジングに回転可能に支持されており、直径 8— 10mmの金属軸をベースとし、その表面は、 EPDM (エチレンプロピレンジェン共重合体)又は発泡ウレタン等の導電性の弾性材によって覆われている。転写ローラ 46は、この導電性の弾性材により、用紙に対して、トナーの帯電極性とは逆極性の高電圧を均一に印加することが出来、感光体ドラム 43の周面に形成されたトナー像を、転写ベルト 47上に吸着されて搬送される用紙 (転写媒体）に転写する。

[0069] 転写ベルト 47は、厚さ 100 μ m程度のポリカーボネイト、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビユリデン、ポリテトラフルォロエチレン重合体、エチレンテトラルフルォロェチレン重合体等のフィルムで無端状に形成され、感光体ドラム 43及び転写ローラ 46間を通過するように張架されてレ、る。この転写ベルト 47上又は転写ベルト 47上に吸着されて搬送される用紙上に、感光体ドラム 43で形成された各色のトナー像を順次転写することにより、多色トナー像を形成する。

[0070] 転写ベルトクリーニングユニット 49は、転写ベルト 47上のプロセス制御用のトナー、及び感光体ドラム 43との接触により転写ベルト 47に付着したトナーを除去し回収する。

温湿度センサ 53は、画像形成装置 100内の温度や湿度を検出し、急激な温度変化及び湿度変化がなレ、プロセス部近傍に設置されてレ、る。

[0071] このような構成の画像形成装置 100の画像形成ステーションでは、露光ユニット 41 力入力された画像データに基づいて、所定のタイミングで露光することにより、感光体ドラム 43上に静電潜像が形成される。次いで、現像部 42により静電潜像が顕像化した本発明に係るトナーによるトナー像が形成され、このトナー像が転写ベルト 47上に吸着されて搬送される用紙上に転写される。

転写べノレト 47は、転写ベルト駆動ローラ 71、転写ベルトテンションローラ 73、転写ベルト従動ローラ 72, 74及び転写ローラ 46により回転駆動しているので、各色成分のトナー像が、転写ベルト 47上に吸着されて搬送される用紙上に、順次重ねて転写され、多色トナー像が形成される。

[0072] 以下に、このような構成の画像形成装置 100による本発明に係る画像形成方法について説明する。

画像形成装置 100は、画像データが入力されると、入力された画像データに応じて、露光ユニット 41が露光し、感光体ドラム 43上に静電潜像を形成する。現像器 2は、この静電潜像を本発明に係るトナーによるトナー像に現像する。

[0073] 一方、給紙トレイ 50に蓄積された用紙は、ピックアップローラ 56により、一枚ずつ分離されて用紙搬送経路 Sに搬送され、レジストローラ 54で一旦保持される。レジストローラ 54は、図示しないレジスト前検知スィッチの検知信号に基づき、感光体ドラム 43 上のトナー像の先端が、用紙の画像形成領域の先端に合うように制御されたタイミングにより、用紙を感光体ドラム 43の回転に合わせて転写ベルト 47へ搬送する。用紙は、転写ベルト 47上に吸着されて搬送される。

[0074] 感光体ドラム 43から用紙へのトナー像の転写は、転写ベルト 47を介して感光体ドラム 43に対向して設けられた転写ローラ 46により行われる。転写ローラ 46には、トナーとは逆極性を有する高電圧が印加されており、これによつて、用紙にトナー像が転写される。転写ベルト 47により搬送される用紙には、各色に応じた 4種類のトナー像が順次重ねられる。

その後、用紙は、定着ユニット 52に搬送され、熱圧着により用紙上にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙トレイ 63へ搬送される。

[0075] 用紙へのトナー像の転写が終了すると、クリーナユニット 44が、感光体ドラム 43に残留したトナーの回収'除去を行う。また、転写ベルトクリーニングユニット 49は、転写ベルト 47に付着したトナーの回収 ·除去を行って、一連の画像形成動作を終了する尚、本実施の形態は、転写ベルト 47上に用紙を担持し、各感光体ドラム 43に形成されたトナー像を、用紙上で重ね合わせる直接転写方式の画像形成方法であるが、本発明は、転写ベルト上に各感光体ドラムに形成されたトナー像を重ね転写した後、用紙に一括して再度転写して多色画像を形成する中間転写方式の画像形成方法にも適用可能であり、本実施の形態と同様な効果が得られることは言うまでもない。産業上の利用可能性

[0076] 本発明は、電子写真方式の複写機及びプリンタ等の画像形成装置において、電気的潜像又は磁気的潜像を、粉末状トナーにより現像して可視化し、転写媒体 (用紙等）上に転写した後、加熱定着する画像形成方法、その画像形成方法に用いられる一成分現像又は二成分現像用の電子写真用のトナー、及びその製造方法に適用することが出来る。

図面の簡単な説明

[0077] [図 1]本発明に係るトナーの製造方法の実施の形態を示すフローチャートである。

[図 2]本発明に係るトナーの製造方法の実施の形態に使用される混練分散処理装置を模式的に示す説明図である。

[図 3]本発明に係るトナーの実施の形態を示す一覧図表である。

[図 4]本発明に係るトナーの実施の形態に対する比較例を示す一覧図表である。

[図 5]本発明に係るトナーの実施の形態、及びその実施の形態に対する比較例を示す一覧図表である。

[図 6]本発明に係るトナーの実施の形態、及びその実施の形態に対する比較例を示す一覧図表である。

[図 7]本発明に係る画像形成方法の実施の形態に好適に使用される画像形成装置の縦断面を示す模式的断面図である。

符号の説明

[0078] 1 混練分散処理装置

2 加熱手段

3, 6 溝

4 第 1混練ロール

5 冷却手段

7 第 2混練ロール

8 ケーシング

13a, 13b, 29a, 29b 温度センサ

14 第 1制御装置

15 第 1供給源

16a, 16b, 24a, 24b 酉己管路ヒータ

第 2供給源

クーラント

第 2制御装置

a、 41b、 41 c、 41 d 露光ユニットa, 42b, 42c, 42d 現像器a、 43b、 43c、 43d 感光体ドラムa, 44b、 44c, 44d ク];ーナュニッ卜a、 45b、 45c、 45d 帯電器a, 46b, 46c、 46d 転写ローラ転写ベルト

湿温度センサ

画像形成部

0 画像形成装置

Claims

請求の範囲

[1] 結着樹脂及び着色顔料を含み、該着色顔料を 5重量％— 20重量％有し、体積平均粒径 Dが 3— 9 μ mであるトナーにおいて、

算術平均表面粗さ Rpが 5— 7 x mである転写媒体上に、付着量 Mが 0. 2-0. 5m g/cm²で形成された定着後のソリッド画像部の算術平均表面粗さ Rsが、 Rs/Rp≤ 0. 6 X D/ (10M/ p ) はトナーの真比重 [g/cm³])の関係式を満たすことを特徴とするトナー。

[2] 3— 10重量％の離型剤を有する請求項 1記載のトナー。

[3] その 1/2が軟化し流出する 1/2フロー軟化点温度が 95°C— 130°Cである請求項 1又は 2記載のトナー。

[4] 混合した原料を、混練機による溶融混練により分散させる溶融混練分散処理の後、粉砕する粉碎法により、請求項 1乃至 3の何れ力 1つに記載されたトナーを製造するトナ一の製造方法であって、

前記混練機は、前記原料を搬送する為の溝と前記原料を加熱する加熱部とを有する第 1混練ロール、及び前記溝と前記原料を冷却する冷却部とを有する第 2混練ロールが、間隙を置いて平行に配置されており、前記第 1混練ロール及び第 2混練ロールを異なる方向に回転させ、前記原料が前記間隙を通過するときに剪断力を加えることを特徴とするトナーの製造方法。

[5] 電気的潜像又は磁気的潜像を、トナーにより現像して可視化し、転写媒体上に転写した後、加熱して定着させる電子写真方式の画像形成方法において、

請求項 1乃至 3の何れ力、 1つに記載されたトナーにより現像することを特徴とする画像形成方法。