JP2001324835A - 静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法

Info

Publication number
JP2001324835A
JP2001324835A JP2000141545A JP2000141545A JP2001324835A JP 2001324835 A JP2001324835 A JP 2001324835A JP 2000141545 A JP2000141545 A JP 2000141545A JP 2000141545 A JP2000141545 A JP 2000141545A JP 2001324835 A JP2001324835 A JP 2001324835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
fixing
resin
yellow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000141545A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Haki
雅之 葉木
Masatake Inoue
雅偉 井上
Yoshihiro Mikuriya
義博 御厨
Megumi Aoki
めぐみ 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2000141545A priority Critical patent/JP2001324835A/ja
Publication of JP2001324835A publication Critical patent/JP2001324835A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着時におけるオイル塗布量を比較的少なく
しても、オフセットが発生しにくく、良好な発色性、特
にグリーン色再現性を達成する静電潜像現像用イエロー
トナーおよび画像形成方法を提供すること 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、C.I.ソルベントイ
エロー162および離型剤を含んでなり、結着樹脂が架橋
構造を有する非線状樹脂を含み、結着樹脂のテトラヒド
ロフラン可溶分が重量平均分子量/数平均分子量10〜50
00を有することを特徴とする静電潜像現像用イエロート
ナー、および該イエロートナーを用いることを特徴とす
る画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像担持体上
に形成された静電潜像を現像するためのイエロートナー
および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用した画像形成方法に
おいては一般に、静電潜像担持体上に潜像を形成し、こ
の潜像をトナーを用いて現像し、得られた静電潜像担持
体上のトナー像を中間転写体を介して又は介さずに、紙
等の被記録材に転写した後、この転写画像を定着して所
望の画像を得る。特に、被記録材に転写された画像を定
着する工程では接触型定着方式を採用することが一般的
であり、当該定着方式としては、定着時に熱及び圧力を
使用する方法(以下「加熱圧着方法」という)が最もよく
用いられている。この加熱圧着方法の場合、定着部材の
表面と被記録材上のトナー像とが加圧下で接触するた
め、熱効率が極めて良好であり迅速に定着を行うことが
でき、特に高速画像形成装置において非常に有効であ
る。
【0003】しかしながら、このような加熱圧着方法を
採用すると、トナー画像は加熱溶融状態で定着部材の表
面と加圧接触するため、トナー像の一部が前記定着部材
の表面に付着し、後の被記録材に転移してしまうオフセ
ット現象が発生し、問題となっていた。特に、カラート
ナー画像を定着する場合においては、複数色のトナーを
溶融混色する必要性から、白黒トナー画像を定着する場
合と比較して、トナーに十分な熱と圧力とを加え、より
流動させねばならず、しかも複数色重ねる分厚いトナー
層を溶融状態で離型する必要があるため、上記問題は顕
著であった。
【0004】上記のオフセットの問題を解決するため
に、従来では、定着部材表面にシリコーンオイル等のオ
フセット防止用オイルを塗布することが行われている。
しかしながら、カラー画像の定着においてオフセット現
象を完全に防止するためには、比較的多量の塗布量(約
8.0×10-2mg/cm2)が必要であり、定着後の被記録材や
トナー画像へのオイルの付着が問題となっていた。さら
に定着装置にオイル等を貯蔵するためのタンクが必要で
あり装置の小型化が困難で、オイルの補充も煩雑であり
低コスト化を制約する等の問題もあった。
【0005】一方、特開昭56-158340号公報等では、低
分子量成分と高分子量成分を含む、分子量分布を広くし
た樹脂とワックスの効果によって優れたオイルレス定着
特性を発揮する白黒トナーが開示されている。当該トナ
ーにおいては、低分子量成分により薄められた高分子量
成分のからみあいによるゴム弾性とワックスの離型性に
よって、定着時において溶融トナー画像が剥離力に耐え
られるようにし、オフセットを防止する。しかしなが
ら、上記技術をカラー画像の定着に適用すると、カラー
画像の画質に大きな影響を与える発色性が低下したり、
定着されるカラー画像はトナー層が多層であるために層
間にワックスが滲み出し、オフセットが発生した。
【0006】そこで、特許第2595239号公報では、動的
粘弾性特性に着目し、特定条件のときの力学正切損失
(tanδ)が1.7≦tanδ≦3の範囲にあるカラートナーが
開示されている。当該トナーは、フッ素樹脂で構成され
た定着部材を有する定着装置に適用されるトナーであ
り、上記粘弾性条件を満たす樹脂を用いることによっ
て、画像表面を平滑にして発色性を向上しつつ、オフセ
ットの発生を防止しようとするものである。当該公報に
おいて具体的には、上記粘弾性条件を満たす樹脂として
重量平均分子量と数平均分子量との比(Mw/Mn)が5.5以
下のポリエステル樹脂やスチレン−アクリル系樹脂が使
用され、イエロートナーの着色剤としてC.I.ピグメント
イエロー12、ベンジジンイエローが使用されている。
【0007】しかしながら、上記のような技術では、オ
フセットを有効に防止することはできず、また満足でき
る発色性、特にグリーン再現性は得られなかった。詳し
くは、イエロートナーとシアントナーを重ね合わせて得
られるグリーン色画像の彩度が比較的低く、満足できな
かった。
【0008】また、カラートナーにおいても、前述のよ
うにオフセットを完全に防止するためにワックスを含有
させることが考えられるが、ワックスを含有させると発
色性、特にグリーン色再現性がさらに低下する傾向があ
った。以上より、デザインや出版などの分野の要求に答
えるオイル塗布量が低減されたカラー画像形成技術は未
だ開発されていないのが実情である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、定着時にお
けるオイル塗布量を比較的少なくしても、オフセットが
発生しにくく、良好な発色性、特にグリーン色再現性を
達成する静電潜像現像用イエロートナーおよび画像形成
方法を提供することを目的とする。
【0010】本発明はまた、オイルレス定着を行って
も、オフセットが発生しにくく、良好な発色性、特にグ
リーン色再現性を達成する静電潜像現像用イエロートナ
ーおよび画像形成方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも結
着樹脂、C.I.ソルベントイエロー162および離型剤を含
んでなり、結着樹脂が架橋構造を有する非線状樹脂を含
み、結着樹脂のテトラヒドロフラン可溶分が重量平均分
子量/数平均分子量10〜5000を有することを特徴とする
静電潜像現像用イエロートナーに関する。
【0012】本発明はまた、上記静電潜像現像用イエロ
ートナーを含む現像剤を用いることを特徴とする画像形
成方法に関する。
【0013】本発明の発明者等は特定の結着樹脂および
C.I.ソルベントイエロー162を用いることにより、定着
装置におけるオイル塗布量を比較的少なくしても、オフ
セットが発生しにくく、良好な発色性、特にグリーン色
再現性を達成する静電潜像現像用イエロートナーが得ら
れることを見い出した。発色性の低下は、着色剤の隠蔽
性(顔料の場合、分散粒径0.1μm以上)による光の透光
性の低下と、定着画像の表面粗さによる光の乱反射によ
りひき起こされていると考えられ、特にシアントナー及
びイエロートナーを重ね合わせたグリーン色画像におい
ては、本来、明度の高いイエロートナーにおいて光の透
過量が低減されることが彩度低下に大きな影響を与えて
いると考えられる。本発明においては、上記トナー構成
をとることによって、オイル塗布量を比較的少なくした
場合であっても、オフセットを防止しつつ、発色性の低
下を抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のイエロートナーに用いら
れる結着樹脂は、実質的に架橋点を有する非線状樹脂を
少なくとも含有しており、この非線状樹脂はテトラヒド
ロフラン(THF)不溶分(ゲル成分)を有している。ま
た、低温オフセット性をより有効に確保するために架橋
構造を有さない線状樹脂を含有させてもよい。非線状樹
脂を含まないと、オイル塗布量を比較的少なくしたと
き、高温オフセットが顕著に発生する。本明細書中、高
温オフセットは、定着時において溶融トナー像の一部が
定着部材の表面に付着し、後の被記録材に転移する現象
をいうものとする。低温オフセットは、定着時において
トナー像の未定着部分が定着部材の表面に付着し、後の
被記録材に転移する現象をいうものとする。
【0015】「実質的に架橋点を有する非線状樹脂」と
は、2以上の直鎖状高分子が特定の原子(架橋点)間に
おいて化学的に連結された3次元的網状構造を有する重
合体を意味する。そのような非線状樹脂は公知の架橋方
法によって製造されてよく、例えば、モノマーの重縮合
反応において3価以上、すなわち反応性官能基の数が3
以上のモノマーを用いることによって得てもよいし、不
飽和モノマーの付加重合において重合性二重結合を2以
上有するモノマーを用いることによって得てもよいし、
または重縮合と付加重合を同時に行う場合において、重
縮合反応に供され得る少なくとも1の官能基と付加重合
反応に供され得る少なくとも1の重合性二重結合を有す
るモノマーを用いることによって得ても良い。また、重
合時に放射線や紫外線を照射することによって得てもよ
い。
【0016】「架橋構造を有さない線状樹脂」とは、上
記非線状樹脂の網状構造に組み込まれていない、すなわ
ち他の高分子と連結されていない、直鎖状の高分子を意
味する。そのような線状樹脂は公知の重合方法によって
製造されてよく、例えば、モノマーの重縮合反応におい
て2価、すなわち反応性官能基の数が2のモノマーを用
いることによって得てもよいし、または不飽和モノマー
の付加重合において重合性二重結合を1つしか有さない
モノマーを用いることによって得てもよい。
【0017】結着樹脂として上記のような非線状樹脂と
線状樹脂を組み合わせて用いるとき、耐オフセット性お
よび発色性のさらなる向上の観点から、非線状樹脂の使
用量はそれらの合計量の30重量%以上、好ましくは40〜
70重量%であることが望ましい。
【0018】THF不溶分とはテトラヒドロフランに溶解
しない成分を意味し、主として上記非線状樹脂に由来す
るものである。THF不溶分は弾性的に挙動するため、結
着樹脂中にTHF不溶分が含まれることによって、定着時
においてトナー画像が定着ローラから効果的に剥離で
き、高温オフセットがより有効に防止される。THF不溶
分の含有量は結着樹脂の2〜30重量%、好ましくは5〜10
重量%が望ましい。結着樹脂として非線状樹脂と線状樹
脂を用いる場合においてはそれらの混合結着樹脂のTHF
不溶分の含有量が上記範囲内であればよい。以下、「結
着樹脂」は、結着樹脂として非線状樹脂と線状樹脂を用
いるときはそれらの「混合結着樹脂」を指すものとす
る。
【0019】本明細書中、THF不溶分はテトラヒドロフ
ランを溶媒とした10時間のソックスレー抽出により測定
したものである。
【0020】一方、THF可溶分とはテトラヒドロフラン
に溶解する成分を意味する。したがって、THF可溶分の
含有量は全体から上記のTHF不溶分の含有量を差し引い
た量となる。
【0021】本発明において、結着樹脂のTHF可溶分は
重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)10〜5000、好
ましくは30〜1000、より好ましくは50〜300を有してい
る。結着樹脂のTHF可溶分のMw/Mnが10未満であると、高
温オフセットが発生する。上記Mw/Mnが5000を越えると
低温オフセットが発生する。
【0022】また、結着樹脂のTHF可溶分は、トナーの
透光性、定着性や保存安定性等の理由より、重量平均分
子量(Mw) 10000〜1000000、好ましくは20000〜700000
を有していることが望ましい。
【0023】本明細書中、樹脂の重量平均分子量及び分
子量分布(Mw/Mn)は以下の記載に従ってゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィ(以下「GPC」と略記する)
により測定された値を用いているが、これに限定される
ものではなく、公知の方法で測定されてよい。GPC測定
は、例えば、GPC装置としてTOYO SODA社製:HLC-802Aを
用い、オーブン温度40℃、カラム流量毎分1ml、サンプ
ル注入量0.1mlの条件で行うことができ、サンプルの濃
度は0.5%で、和光純薬製:GPC用THFを用いて行うことが
できる。また、検量線の作成は、例えば、TOYO SODA社
製:標準ポリスチレン試料を用いて行うことができる。
【0024】また、本発明において使用される結着樹脂
は、トナー保存性、最低定着温度およびトナー生産性の
観点から、ガラス転移温度が40℃〜80℃、好ましくは50
℃〜70℃であることが望ましい。また、定着強度、光沢
度適正、発色性、OHP透光性およびトナー生産性のさら
なる向上の観点からは、軟化点が105〜135℃、好ましく
は115〜125℃であることが望ましい。
【0025】ガラス転移点は示差走査熱量計(DSC-200:
セイコー電子社製)を用いて、リファレンスをアルミナ
とし、10mgの試料を用いて、昇温速度10℃/minの条件で
20〜120℃の間で測定し、メイン吸熱ピークのショルダ
ー値をガラス転移点とした。軟化点とは、降下式フロー
テスター(CFT-500:島津製作所社製)を用い、1cm3の試
料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーに
より20kg/cm2の荷重を与え、直径1mm長さ1mmのノズルを
押し出すようにし、これによりプランジャー降下量vs.
温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするとき、
h/2に対応する温度(樹脂の半分が流出する温度)をい
う。
【0026】このような結着樹脂の物性値、すなわちTH
F不溶分およびTHF可溶分の含有量、THF可溶分のMw/Mn
およびMw、ガラス転移点ならびに軟化点は、非線状樹脂
の架橋度および合成条件、線状樹脂の合成条件、ならび
に非線状樹脂と線状樹脂の使用割合を適宜、調整するこ
とによって制御され得る。詳しくは、非線状樹脂の合成
条件を強め、架橋度を上げると、一般にTHF不溶分の含
有量およびMw、ならびに結着樹脂のガラス転移点および
軟化点は上昇する。また、線状樹脂を用いる場合、線状
樹脂の合成条件を強めると、一般にTHF可溶分のMw/Mn
およびMw、ならびに結着樹脂ガラス転移点および軟化点
は上昇する。線状樹脂の使用割合を上げると、一般にTH
F可溶分の含有量は上がり、THF可溶分のMw/MnおよびM
w、ならびに結着樹脂のガラス転移点および軟化点は低
下する。
【0027】本発明において使用される結着樹脂の種類
は特に制限されず、例えば、以下に例示する重合体が挙
げられ、1またはそれ以上の種類の重合体を選択しても
よい。なお、結着樹脂として非線状樹脂及び線状樹脂を
用いる場合においては、両樹脂の種類はそれぞれ独立し
て選択されてよいが、同じ種類であることが好ましい。
ポリエステル樹脂;不飽和ポリエステル樹脂にスチレン
−アクリル樹脂をグラフト化させたポリエステル樹脂;
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニル
トルエンの如きスチレンおよびその置換体の単重合体;
スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビ
ニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共
重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−
クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きス
チレン系共重合体;ポリ塩化ビニル;フェノール樹脂;
天然変性フェノール樹脂;天然変性マレイン酸樹脂;ア
クリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリ酢酸ビニール;シリ
コーン樹脂;ポリウレタン;ポリアミド樹脂;フラン樹
脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;ポリビニルブチラー
ル;テルペン樹脂;クマロンインデン樹脂;石油系樹
脂。上記重合体の中でも、本発明の効果が有効に得られ
る点で、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂に
スチレン−アクリル樹脂をグラフト化させたポリエステ
ル樹脂が選択されることが好ましく、より好ましくはポ
リエステル樹脂である。
【0028】以下、結着樹脂としてポリエステル樹脂を
用いる場合について説明する。ポリエステル樹脂を構成
し得るモノマー成分の好ましい具体例として次のものを
挙げることができる。アルコール成分としては、例え
ば、ビスフェノールAのエチレンオキシド又は(及び)プ
ロピレンオキシド付加物、ポリオキシプロピレン(2.2)-
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
エチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-
ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロ
ピレン(2.0)-ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.
0)-ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングル
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、イソペンチルグリコール、ジプロピレングリコー
ル、イソペンチルグリコール、水添ビスフェノールA、
1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、キシリレングリコール、1,4-シクロヘキ
サンジメタノール、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ビス-(β-ヒドロキシエチル)テレフタレート、トリス-
(β-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、2,2,4-トリ
メチロールペンタン-1,3-ジオール、ならびにそれらの
誘導体などが挙げられ、単独でまたは組み合わせて使用
されてよい。
【0029】一方、酸成分としては、例えば、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、ダイマー酸、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸ジメチルエス
テル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸モ
ノメチルエステル、テトラヒドロテレフタル酸、メチル
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ジメチ
ルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンヘキサヒドロ
フタル酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ジフェノール
酸、トリメリット酸、トリメリット酸無水物、ピロメリ
ット酸、トリメシン酸、シクロペンタンジカルボン酸、
2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、3,3',4,4'-ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、1,2,3,4-ブタンテトラカルボ
ン酸、2,2-ビス-(4-カルボキシフェニル)プロパン、ト
リメリット酸無水物と4,4-ジアミノフェニルメタンから
得られるジイミドカルボン酸、トリス-(β-カルボキシ
エチル)イソシアヌレート、イソシアヌレート環含有ポ
リイミドカルボン酸、およびトリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート又はイソホロンジイソ
シアネートの三量化反応物とトリメリット酸無水物から
得られるイソシアネート環含有ポリイミドカルボン酸、
ならびにそれらの誘導体などが挙げられ、単独でまたは
組み合わせて使用されてよい。また、ドデセニルこはく
酸等の炭素数2〜30の側鎖を有するモノマーを併用する
と軟化点を調整することができ、好ましい。
【0030】ポリエステル樹脂は、上記のモノマー成分
を公知の方法、例えば、上記のアルコール成分および酸
成分、ならびに所望により重合開始剤を窒素雰囲気下で
重合させることによって得ることができる。そのような
ポリエステル樹脂は、高温高湿度下および低温低湿度下
での耐環境性の観点から、酸価と水酸基価の和が5KOHmg
/g以上100KOHmg/g以下であることが好ましく、より好ま
しくは酸価が25KOHmg/g以下、水酸基価が25KOHmg/g以下
である。本明細書中、酸価は、10mgの試料をトルエン50
mlに溶解し、0.1%のブロムチモールブルーとフェノール
レッドの混合指示薬を用いて、予め標定されたN/10水酸
化カリウム/アルコール溶液で滴定し、N/10水酸化カ
リウム/アルコール溶液の消費量から算出した値であ
る。水酸基価は、試料1gから得られるアセチル化物に結
合している酢酸を中和するのに必要な水酸化カリウムの
mg数をいい、具体的には、試料を過剰のアセチル化剤、
例えば無水酢酸と加熱してアセチル化を行ない、生成し
たアセチル化物のケン化価を測定した後、次の式に従っ
て算出された値である。
【0031】
【数1】 ただし、Aはアセチル化後のケン化価、Bはアセチル前
のケン化価を表わす。
【0032】結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる
場合においても、上述したような非線状樹脂および線状
樹脂を用いることが好ましい。このとき、非線状ポリエ
ステル樹脂は上記した非線状樹脂の物性を有し、線状ポ
リエステル樹脂は上記した線状樹脂の物性を有する。
【0033】詳しくは、非線状ポリエステル樹脂は前記
したような網状構造を有するポリエステル樹脂であり、
例えば、上記したモノマー成分の中で、少なくとも、三
価以上のアルコール成分および/または酸成分、または
その他の架橋剤を用いて重合させることにより得られ
る。三価以上のアルコール成分および酸成分、および二
価のアルコール成分および酸成分の重合比は上述の非線
状樹脂の物性が得られれば特に制限されない。三価以上
のアルコール成分として、例えば、グリセリン、トリメ
チロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられ
る。三価以上の酸成分として、例えば、無水トリメリッ
ト酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテ
トラカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ト
リメシン酸等が挙げられ、好ましくはトリメリット酸で
ある。二価のアルコール成分として、ポリオキシプロピ
レン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェ
ニル)プロパンが好ましい。二価の酸成分として、テレ
フタル酸、コハク酸が好ましい。
【0034】線状ポリエステル樹脂は直鎖状のポリエス
テル樹脂であり、例えば、上記したモノマーの中で、二
価のアルコール成分と二価の酸成分を重合させることに
より得られる。二価のアルコール成分および酸成分の重
合比は上述の線状樹脂の物性が得られれば特に制限され
ない。二価のアルコール成分は、ポリオキシプロピレン
(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリ
オキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
プロパンが好ましい。二価の酸成分は、イソドデセニル
無水コハク酸、テレフタル酸、フマル酸が好ましい。
【0035】非線状ポリエステル樹脂は、高温度側のオ
フセット防止に優れているが、架橋剤として三価以上の
モノマー成分を用いて架橋密度を上げすぎるとポリエス
テルの弾性が大きくなるとともに、定着時の溶融速度が
低下するために、定着面の平滑性、光沢性が低下して、
発色性が低下する傾向がある。しかしながら、これに適
量の線状ポリエステル樹脂をブレンドすることにより、
定着画像の平滑性、光沢性が実質上損なわれない程度に
溶融速度の低下を有効に抑えることが可能となる。
【0036】非線状ポリエステル樹脂と線状ポリエステ
ル樹脂の酸価および水酸価は、これらの混合物の値が上
記範囲内になればよいが、詳しくは非線状ポリエステル
樹脂について酸価は1〜100KOHmg/g、好ましくは3〜50KO
Hmg/g、水酸基価は1〜100KOHmg/g、好ましくは5〜40KOH
mg/gであり、線状ポリエステル樹脂について酸価は1〜1
00KOHmg/g、好ましくは3〜50KOHmg/g、水酸基価は1〜10
0KOHmg/g、好ましくは5〜40KOHmg/gであることがより望
ましい。いずれの樹脂においても、酸価や水酸基はモノ
マー成分として、酢酸、安息香酸等の一価の酸成分や、
シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の一価のア
ルコール成分を使用することにより調整することができ
る。
【0037】上記のような非線状ポリエステル樹脂と線
状ポリエステル樹脂を用いる場合、更に他の樹脂を組み
合わせて用いても良い。他の樹脂としては、スチレン樹
脂、アクリル樹脂、スチレン・アクリル樹脂、シリコー
ン樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系樹脂、フェノール樹
脂、テルペン樹脂、クマリン樹脂、アミド樹脂、アミド
イミド樹脂、ブチラール樹脂、ウレタン樹脂、エチレン
・酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。
【0038】本発明のイエロートナーに使用される着色
剤としては、C.I.ソルベントイエロー162に分類される
油溶性染料が使用される。C.I.ソルベントイエロー162
に分類される油溶性染料を上記結着樹脂と組み合わせて
使用することにより、画像の平滑性が十分に得られない
場合であっても、トナーが十分に透光して発色性の低
下、特にグリーン色の彩度低下を抑制できる。この理由
としては、C.I.ソルベントイエロー162に分類される染
料は油溶性であるために当該染料が分子レベルで樹脂に
溶融して発色するトナー構成が得られ、また分光特性に
優れていることから従来の顔料着色剤を単独で用いた構
成より著しく発色性・透光性が向上するため、上述のよ
うな効果が得られると考えられる。また、C.I.ソルベン
トイエロー162に分類される油溶性染料は昇華性および
退色性に優れているため、得られる画像は長期にわたっ
て色あせないという優れた効果も得られる。
【0039】C.I.ソルベントイエロー162に分類される
油溶性染料以外の油溶性染料を用いた場合においては、
分光特性の測定時において波長を長くしていくとき反射
が顕著に起こる「立ち上がり」が比較的長波長側で起こ
ってシアンと重ね合わせたときのグリーン色の彩度向上
に効果がなかったり、また分光特性として好ましい特性
を有していても、昇華性や耐色性が劣り実用上問題とな
る。
【0040】本発明において分光特性に優れていると
は、分光特性の測定時において波長を長くしていくとき
反射が顕著に起こる「立ち上がり」が比較的短い波長で
起こる特性、詳しくは分光特性において440〜460nmの波
長域における平均反射率が15%以下、好ましくは10%以
下であって、波長500nmにおける反射率が50%以上、好
ましくは55%以上となる特性をいうものとする。当該特
性が優れることによって、シアン色と重ね合わせたと
き、グリーン色の再現範囲が広くなり、グリーン色の彩
度が上昇する。
【0041】例えば、結着樹脂100重量部に対してC.I.
ソルベントイエロー162を単独で4.7重量部用いた体積平
均粒径6.3μmの本発明のイエロートナーを付着量4g/m2
で用い、オイルレス定着を行って得られたイエロー画像
における分光特性を示すグラフの一例を図2に示す
(A)。ここでは公知のイエロートナー(イエロー顔料
を単独で使用した)(B)によるイエロー画像および公
知のシアントナー(C)によるシアン画像におけるそれ
ぞれの分光特性も合わせて示す。グラフ中、曲線Aにお
いて440〜460nmの波長域における平均反射率は7.0%、
波長500nmにおける反射率は60%であり、曲線Aは曲線B
より曲線C側にシフトしており、本発明のイエロートナ
ーとシアントナーとの重ね合わせによるグリーン色再現
範囲が、公知のイエロートナーとシアントナーとの重ね
合わせによるグリーン色再現範囲より拡大していること
がわかる。公知のイエロートナーを用いたときのグリー
ン色再現性が狭いのは、当該イエロートナー中のイエロ
ー顔料の隠蔽性による光の透光性の低下とオイルレスで
の定着画像の表面粗さによる光の乱反射が重なることが
原因と考えられるが、特に本来明度の高いイエロートナ
ーにおいて光の透過量が低減することがグリーン色の彩
度の低下に大きな影響を与えていることがわかる。
【0042】このようなC.I.ソルベントイエロー162に
分類される油溶性染料の添加量は、結着樹脂に対して2
〜10重量部、好ましくは2〜7重量部、より好ましくは3
〜6.5重量部であることが望ましい。
【0043】また、透光性を低下させない範囲で、着色
剤として上記油溶性染料と組み合わせてイエロー顔料を
使用することが可能である。そのようなイエロー顔料と
しては、例えば、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化
合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化
合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いら
れる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、1
4、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、
128、129、147、168、180、185等が好適に用いられる。
顔料着色剤を使用する場合は、上記油溶性染料と顔料と
の合計添加量が上記範囲内であって、C.I.ソルベントイ
エロー162の添加量が合計添加量の30重量%以上であれば
良い。
【0044】本発明のイエロートナーには離型剤が含有
されてもよい。一般には、トナーに離型剤を添加すると
透光性、帯電性および流動性等のトナー特性が悪化する
傾向があることが知られているが、本発明においては離
型剤を添加しても上記トナー特性、特に透光性に優れた
トナーが得られる。オフセット防止の観点からは、トナ
ーに離型剤を含有させることが好ましい。
【0045】トナー用離型剤としては特に制限されず、
静電潜像現像用トナーの分野で使用されている公知のロ
ウ類およびワックス類が挙げられる。それらの中でも、
本発明においてはASTMD3418-8に準拠して測定されたDSC
(示差走査熱量計)吸熱曲線における吸熱開始温度(接線
離脱温度)が40℃以上であり、融点(吸熱メインピー
ク)が150℃以下であるものを使用することが好まし
い。このような離型剤を使用することにより、トナーの
耐ブロッキング性及び保存性が向上し、重ね合わせ時の
画像の保存性および離型性がより向上するためである。
【0046】また、本発明においては吸熱メインピーク
である融点が50〜120℃、好ましくは60〜90℃である離
型剤を用いることがより好ましい。トナー用離型剤とし
てより効果的に定着ローラーとトナー界面との間で働
き、これによりオイルの如き定着用離型剤の定着ローラ
ーへの塗布量を低減しても、高温オフセットをより有効
に防止できるためである。低温定着ならびにつめ傷およ
び巻きつきの防止の観点から、上記融点が60〜90℃のも
のと、100〜120℃のものを併用することがさらに好まし
い。なお、当該トナー用離型剤は、更にDSC曲線の吸熱
開始温度が40℃以上である高軟化点物質であることがい
っそう好ましい。
【0047】本発明のトナーに含有され得る離型剤の具
体例としては以下のものが挙げられる。ロウ類及びワッ
クス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、
ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリ
ン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱
物系ワックス、及びパラフィン、マイクロクリスタリ
ン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。ま
たこれら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシ
ュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワ
ックス等の合成炭化水素ワックス、12-ヒドロキシステ
アリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イ
ミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド、エステル、ケ
トン、エーテル等の合成ワックスも使用できる。さらに
他の離型剤としては、ポリn-ステアリルメタクリレー
ト、ポリn-ラウリルメタクリレート等のポリアクリレー
トのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n-ステアリ
ルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)
等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子が挙げ
られる。より好ましくは、パラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックス等の石油ワックスあるいはポリ
エチレンワックス、ポリプロピレンワックス等の合成ワ
ックスである。上記離型剤は単独でまたは組み合わせて
用いてよい。
【0048】本発明において2種以上のトナー用離型剤
を用いる場合、上で例示されているような離型剤の中か
ら前記したDSCによる吸熱開始温度および融点を有する
離型剤を組み合わせて使用することが好ましい。また、
本発明において使用される離型剤は、なるべくトナー表
面に露出しないように、室温付近(40℃以下)の融点を
持つような低分子量成分を含有しないことが望ましい。
【0049】さらにトナー用離型剤の溶解度パラメータ
ー(SP値)は、8.4乃至10.5、好ましくは8.5乃至10.0の範
囲であることが好ましい。SP値8.4未満の低軟化点物質
を用いる場合には、用いる結着樹脂との相溶性が乏しく
結果的に結着樹脂中への良好な分散が得られにくく、定
着領域が狭くなるだけでなく、フルカラー透光性につい
て十分な透光性が得られ難い傾向がある。SP値が10.5を
超える低軟化点物質を用いる場合には、トナーを長期保
存した際トナー同士のブロッキングが発生しやすいこと
に加えて、結着樹脂と低軟化点物質の相溶性が良すぎる
ため定着時において定着部材とトナー結着樹脂層間に十
分な離型性層が形成されにくく、オフセット現象を起こ
しやすい。
【0050】本明細書中、離型剤及び結着樹脂の溶解度
パラメーター(SP)値は、原子団の加成性を利用したFedo
rsの方法(Polym.Eng.Sci.,14(2)147(1974))を用いて算
出された値を用いている。
【0051】上記のようなトナー離型剤の添加量は結着
樹脂100重量部に対して2〜20重量部、好ましくは5〜10
重量部が好適である。2種以上の離型剤を混合して使用
する場合においては、それらの合計添加量が上記範囲内
であればよい。
【0052】また、本発明のイエロートナーには必要に
応じて他の添加剤が内部添加されてもよく、そのような
添加剤として、例えば、荷電制御剤等が挙げられる。
【0053】荷電制御剤としては、カラートナーの色
調、透光性に悪影響を及ぼさない無色、白色あるいは淡
色の荷電制御剤が使用可能であり、例えばサリチル酸誘
導体の亜鉛やクロムの金属錯体、カリックスアレーン系
化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム
塩系化合物等が好適に用いられる。上記サリチル酸金属
錯体としては例えば特開昭53-127726号公報、特開昭62-
145255号公報等に記載のものが、カリックスアレーン系
化合物としては例えば特開平2-201378号公報等に記載の
ものが使用可能である。
【0054】上記材料を含む本発明のイエロートナーは
軟化点、105〜130℃、好ましくは110〜125℃を有してい
ることが好ましい。このようなトナー軟化点を達成する
ことによって本発明の効果が有効に得られる。トナー軟
化点は結着樹脂の軟化点の測定方法と同様にして、測定
された値を用いている(フローテスタ法)。
【0055】本発明のイエロートナーはいかなる方法に
よって製造されてよく、例えば、粉砕法等の乾式法およ
び乳化分散法、乳化重合法、懸濁重合法等の湿式法等の
公知のトナー製造方法を採用することができる。本発明
においては、製造容易性の観点から粉砕法を採用するこ
とが好ましい。
【0056】粉砕法を採用して本発明のイエロートナー
を得る場合、詳しくは、結着樹脂、着色剤、離型剤なら
びにその他所望の添加剤を、従来の方法で混合、混練、
粉砕、分級する。トナーの体積平均粒径は、4〜7μm、
好ましくは5〜6μmに調整されることが好ましい。トナ
ー粒径が4μmより小さければ粉体凝集性が強まり、電
子写真プロセスで扱いにくくなるため好ましくない。一
方、粒径が7μmより大きいと画像の高精細再現性が悪化
するため好ましくない。
【0057】上記のような本発明のイエロートナーは、
使用時の被記録材へのトナー付着量を2.5〜5g/m2に設定
することによって、定着用離型剤の塗布量0mg/cm2での
定着(いわゆるオイルレス定着)を行っても、オフセッ
トを有効に防止しながら、良好な発色性、特にグリーン
色再現性を達成することができる。付着量が2.5g/m2
満であると、ベタ画像の隠蔽性が低下し濃度が乏しい画
像となり、また画素を構成するトナー粒子数が減少し、
画質が低下するので好ましくない。付着量が5g/m2を越
えると、オイルレス定着において低温オフセットが発生
する傾向がある。
【0058】本発明のイエロートナーは粒径を上記範囲
に調整され、トナーの被記録材への付着量が2.5〜5g/m2
のとき、最も好ましい定着特性やキメ感などの画質性お
よび適度なギラツキのない光沢特性を有する画像が得ら
れる。
【0059】また本発明のイエロートナーは前述のよう
に分光特性に優れているため、体積平均粒径が4μm〜7
μmであり、被記録材へのトナー付着量が2.5〜5g/m2
あるとき、分光特性における波長範囲440〜460nmでの平
均反射率および波長500nmにおける反射率が前記範囲内
のイエロー画像が得られる。当該イエロー画像は、定着
用オイル塗布量が低減された定着、好ましくはオイルレ
ス定着においても得られ、当該イエロートナーはシアン
色との重ね合わせであるグリーン色の再現性(彩度)に
優れていることがわかる。
【0060】さらに、本発明のイエロートナーは透光性
にも優れており、例えば、OHPシート等の透明な被記録
材にイエロー画像またはグリーン画像を形成すると良好
なOHP透光性が得られる。
【0061】本発明のイエロートナーには、トナーの流
動性付与やクリーニング性向上等の観点から、後処理剤
を外部添加してもよい。後処理剤としては特に限定され
るものではなく、静電潜像現像用トナーの分野で外添剤
として使用されている公知の微粒子が挙げられる。具体
例として、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、チ
タニア微粒子等の無機酸化物微粒子や、ステアリン酸ア
ルミニウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子等の無機ス
テアリン酸化合物微粒子、またチタン酸ストロンチウム
やチタン酸亜鉛等の無機チタン酸化合物微粒子等が挙げ
られ、単独であるいは組み合わせて使用することが可能
である。これらの微粒子は、耐環境安定性や耐熱保管性
の観点からシランカップリング剤、チタンカップリング
剤、高級脂肪酸、シリコーンオイル等で表面処理して用
いることが望ましい。後処理剤はトナー100重量部に対
して0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部用いるこ
とが望ましい。
【0062】本発明のイエロートナーは、キャリアと混
合して用いる2成分現像剤として、またはキャリアを使
用しない1成分現像剤として使用可能である。
【0063】本発明のトナーと組み合せて使用するキャ
リアとしては、従来より2成分現像剤用のキャリアとし
て公知のものを使用することができ、例えば鉄やフェラ
イト等の磁性体粒子からなるキャリア、このような磁性
体粒子を樹脂で被覆してなる樹脂コートキャリア、ある
いは磁性体微粉末を結着樹脂中に分散してなるバインダ
ー型キャリア等を使用することができる。これらのキャ
リアの中でも、被覆樹脂としてシリコーン系樹脂、オル
ガノポリシロキサンとビニル系単量体との共重合樹脂
(グラフト樹脂)またはポリエステル系樹脂を用いた樹
脂コートキャリアを使用することがトナースペント等の
観点から好ましく、特にオルガノポリシロキサンとビニ
ル系単量体との共重合樹脂にイソシアネートを反応させ
て得られた樹脂で被覆したキャリアが、耐久性、耐環境
安定性及び耐スペント性の観点から好ましい。上記ビニ
ル系単量体としてはイソシアネートと反応性を有する水
酸基等の置換基を有する単量体を使用することが好まし
い。また、キャリアの体積平均粒径は20〜100μm、好ま
しくは20〜60μmのものを使用することが高画質の確保
とキャリアかぶり防止の観点から好ましい。
【0064】本発明の画像形成方法は、現像剤として本
発明のイエロートナーを含む現像剤を用いることを特徴
とする。本発明の画像形成方法は公知の画像形成工程、
例えば、静電潜像担持体上に潜像を形成し、該潜像を現
像剤で現像する工程(現像工程)、静電潜像担持体上に
形成されたトナー像を中間転写体を介してまたは介さず
に被記録材上に転写する工程(転写工程)、および被記
録材上のトナー像を定着する工程(定着工程)を含んで
なる。
【0065】上記画像形成方法は通常、フルカラー画像
の形成に適用され、その場合においては、各色ごとに、
上記の現像工程および転写工程が行われる。
【0066】詳しくは、中間転写体を介して静電潜像担
持体上に形成されたトナー像を被記録材上に転写する場
合においては、静電潜像担持体上に潜像を形成し、該潜
像を現像剤で現像する工程(現像工程)および静電潜像
担持体上に形成されたトナー像を一旦、中間転写体に転
写する工程を、各色ごとに行った後、中間転写体上に形
成された各色の重ね合わせトナー画像を被記録材に一括
して転写し、被記録材上のトナー像を定着する(定着工
程)。中間転写体を介さずに静電潜像担持体上に形成さ
れたトナー像を被記録材上に転写する場合においては、
静電潜像担持体上に潜像を形成し、該潜像を現像剤で現
像する工程(現像工程)および静電潜像担持体上に形成
されたトナー像を直接的に被記録材上に転写する工程
を、各色ごとに行った後、被記録材上に形成された各色
の重ね合わせトナー画像を定着する。
【0067】上記画像形成方法をフルカラー画像の形成
に適用する場合、イエロー現像剤として本発明の前記イ
エロートナーを含む現像剤を用いる。その他の現像剤と
しては、通常、シアン現像剤、マゼンタ現像剤、および
所望によりブラック現像剤が用いられる。シアン現像
剤、マゼンタ現像剤、およびブラック現像剤は特に制限
されず、例えば、着色剤として公知のシアン顔料、マゼ
ンタ顔料またはブラック顔料を用いたこと以外、前記イ
エロートナーの製造方法と同様にして製造されたシアン
トナー、マゼンタトナーまたはブラックトナーを含む現
像剤が好ましく使用され得る。
【0068】本発明の画像形成方法における定着工程で
採用され得る定着方式としては、定着部材を加熱しなが
ら被記録材上のトナー画像に直接的に接触させて当該ト
ナー画像を定着させる接触型熱定着方式が好適に使用さ
れる。そのような方式を採用した定着装置としては、公
知の定着用離型剤の塗布手段を具備した接触型熱定着装
置が使用でき、例えば、芯金上にゴム弾性層を有し、必
要に応じて定着部材表面層を具備した加熱ローラと、芯
金上にゴム弾性層を有し、必要に応じて定着部材表面層
を具備した加圧ローラとからなる熱ローラ定着装置や、
そのローラとローラとの組み合わせを、ローラとベルト
との組み合わせ、ベルトとベルトとの組み合わせに代え
た定着装置等が使用できる。
【0069】ゴム弾性層としては、シリコンゴムやフッ
素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられる。定着部材表面層と
しては、シリコンゴム、フッ素ゴム、フッ素ラテック
ス、フッ素樹脂等の表面エネルギーの低い材料からなる
層が用いられる。本発明のイエロートナーは離型性に優
れるために、これらの定着部材表面層を用いた場合にお
いて、良好な信頼性が得られるが、中でも、フッ素樹脂
を用いることで長期に渡り、信頼性の高い定着性能が得
られる。
【0070】定着部材表面に用いるフッ素樹脂として
は、PFA(パーフロロアルコキシエチルエーテル共重合
体)等のテフロン(登録商標)、フッ化ビニリデン等が
含有された軟質フッ素樹脂を用いることができる。フッ
素樹脂は、シリコーンゴムやフッソゴムと比較して、ト
ナー汚れ等の付着や沈着による離型性の低下が見られな
いために、トナー側の離型性が十分であれば、定着部材
の長寿命化が図れる。
【0071】前記定着部材の基材(コア)には、耐熱性に
優れ、変形に対する強度が強く、熱伝導性の良い材質が
選択され、ロール型の定着装置の場合には、例えばアル
ミ、鉄、銅等が選択され、ベルト型の定着装置の場合に
は、例えばポリイミドフィルム、ステンレス製ベルト等
が選択される。
【0072】前記定着部材は、目的に応じて各種の添加
剤等を含有しいてもよく、例えば、磨耗性向上、抵抗値
制御等の目的でカーボンブラックや金属酸化物、SiCな
どのセラミックス粒子等を含有してもよい。
【0073】本発明の画像形成方法における定着工程で
使用され得る接触型熱定着方式を採用した定着装置を、
図1を用いて説明する。図1に示す加熱圧着装置は、定
着部材がローラ形状を有する装置であり、熱ローラ1と
これに対向配置された圧着ローラ2と、熱ローラ1を加熱
するための加熱源10と、熱ローラ1の表面の定着部材表
面層11に定着用離型剤15を供給する離型剤供給装置9と
を有してなる。熱ローラ1の表面には弾性層12が形成さ
れている。トナー像13が形成された被記録材14が圧着ロ
ーラ2と熱ローラ1との間を通過する際に、加熱、加圧さ
れて画像の定着が行われる。
【0074】図1に示す加熱圧着装置は、必要に応じて
さらに、熱ローラ1の表面に付着したトナーを除去する
ためのクリーニング部材、圧着ローラ2を加熱するため
の加熱源10、被記録材を熱ローラ1から剥離させる爪(フ
ィンガー)などを有していてもよい。なお、図1に示す
加熱圧着装置における加熱源10は、温度制御装置(図示
せず)により制御されている。
【0075】熱ローラ1及び/又は圧着ローラ2には、単
層又は積層構造の弾性層12を備えていることが好まし
く、弾性層の厚みとしては、0.1〜3mmが好ましく、0.5
〜2mmがより好ましい。弾性層12には、シリコーンゴム
やフッ素ゴム等の耐熱性ゴムが用いられ、そのゴム硬度
は、60以下が好ましい。定着部材が弾性層12を有する
と、被記録材14上のトナー画像13の凹凸に追従して前記
定着部材が変形し、定着後における画像表面の平滑性を
向上させることができる点で有利である。なお、弾性層
の厚みが3mmを越えて厚すぎると、定着部材の熱容量が
大きくなり、定着部材を所望の温度まで加熱するのに長
い時間を要する上、消費エネルギーも増大してしまう点
で好ましくない。また、弾性層の厚みが0.1mm未満で薄
すぎると、定着部材の変形がトナー画像の凹凸に追従で
きなくなり、溶融ムラが発生し、また、剥離に有効な弾
性層の歪みが得られない点で好ましくない。
【0076】本発明の画像形成方法においては、前記し
た現像剤を用いるため、定着(加熱圧着)における定着
部材表面への定着用離型剤の塗布量は顕著に低減され得
る。詳しくは、その塗布量を8.0×10-4mg/cm2以下、好
ましくは1.6×10-5〜8.0×10- 4mg/cm2に設定しても、オ
フセットが防止されながら、良好な発色性、特にグリー
ン色再現性が達成される。
【0077】定着用離型剤の塗布量は、得られる画像の
平滑性、光沢等の観点からは、少ない方が好ましいが、
前記定着部材と紙などの被記録材との接触による定着部
材の磨耗(耐久性)の観点からは、微量、すなわち前記
範囲に設定することが好ましい。
【0078】定着用離型剤の供給量が、8.0×10-4mg/cm
2(A4 1枚当たり0.5mg)を越える場合には、定着後に画像
表面に残存する離型剤のために画質が低下し、特にOHP
のような透過光を利用する場合には顕著ににじみが現れ
たり、被記録材へ離型剤が付着してベタ付きが発生する
などの問題が生じる。また、ボールペンや鉛筆での上書
き加筆ができない。さらに、離型剤の供給量が多くなれ
ば離型剤を貯蔵しておくタンクの容量も大きくなり定着
装置が大型化するという問題もある。
【0079】定着用離型剤の供給量(塗布量)は、以下
のようにして測定され得る。即ち、表面に離型剤を供給
した定着部材に、一般の複写機で使用される普通紙(代
表的には、ミノルタ社製複写用紙、商品名「EPペーパ
ー」)を通過させると普通紙上に離型剤が付着する。こ
の普通紙上の離型剤をソックスレー抽出器を用いて抽出
する。溶媒にはヘキサンを用いる。このヘキサン中に含
まれる離型剤を、原子吸光分析装置にて定量すること
で、普通紙に付着した離型剤の量を定量する。この量を
離型剤の定着部材への供給量と定義する。
【0080】使用する定着用離型剤は特に制限されない
が、耐熱性オイル、例えば、ジメチルシリコーンオイ
ル、フッ素オイル、フロロシリコーンオイルやアミノ変
性シリコーンイル等の変性オイルなどの液体離型剤が挙
げられる。定着用離型剤として、高性能ではあるが高価
なフッ素オイル、フロロシリコーンオイルなどを使用す
る場合、本発明の画像形成方法においては離型剤の供給
量は極めて少量でよいので、コスト面でも実用上問題な
く使用しうる。
【0081】加熱圧着装置における熱ローラの表面に定
着用離型剤を供給する方法には特に制限はなく、例え
ば、液体離型剤を含浸したパッド方式、ウエブ方式、ロ
ーラ方式や非接触型のシャワー方式(スプレー方式)など
が挙げられる。これらの中でも、離型剤を均一に供給で
き、しかも供給量をコントロールすることが容易である
という観点からウエブ方式、ローラ方式が好ましい。な
お、シャワー方式で前記定着部材の全体に均一に前記離
型剤を供給するには、別途ブレード等を用いる必要があ
る。
【0082】本発明の画像形成方法において使用される
被記録材(記録体)としては、例えば、電子写真方式の
複写機、プリンター等に使用される普通紙及びOHPシー
トなどが挙げられる。定着後における画像表面の平滑性
をさらに向上させるには、前記被記録材の表面もできる
だけ平滑であるのが好ましく、例えば、普通紙の表面を
樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙
などを前記被記録材として好適に使用することができ
る。
【0083】光透過画像を形成する場合には、被記録材
(記録材)として、透明プラスチックフィルムや、透明
プラスチックフィルム等の基体上に熱可塑性樹脂よりな
る受像層を有する透明シートなどを使用する。基体とし
ては、具体的には、耐熱温度が100℃以上のポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(以下「PET」と略す)、ポリ
エチレンナフタレートフィルム(以下「PEN」と略す)、
ポリスルフォンフィルム、ポリフェニレンオキサイドフ
ィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、セルロースエステルフィルム、ポリアミドフィルム
等を使用することができ、中でもPET及びPENが耐熱性及
び透光性の点で特に好ましい。耐熱温度が低すぎると、
定着時に基体が変形して定着器へ巻き付いてしまうから
である。電子写真の利用範囲では特に上限値は無いが、
成型性や再利用等を考えると250℃程度で溶融するもの
であることが望ましい。
【0084】基体の厚みは20μm〜200μm程度が好まし
い。基体が厚すぎると光透光性が悪化したり、定着時の
熱容量が大きくなることで定着温度を上昇させる必要が
あるからである。一方、定着時には薄くても問題無い
が、現在の基体材料の特性上、薄すぎると基体自身が変
形しやすくなり、定着時には定着器への巻き付きが発生
しやすくなるため、下限値を必要としている。
【0085】受像層を形成する熱可塑性樹脂には、オイ
ルを用いた定着のカラーコピーの場合には発色が必要で
あることから、シャープメルト性を有するトナー樹脂と
同様の粘性的なポリエステル樹脂等が用いられるが、低
温での溶融特性に優れると同時に、離型性も優れる点
で、本発明のイエロートナーを構成する結着樹脂と同様
のものを用いるのが好ましい。また、トナーの結着樹脂
と類似の組成を持つ樹脂を受像層に用いれば、屈折率や
溶解パラメータ(SP値)の差がほとんどないことから、相
溶性にも優れ、発色性や光透光性を損なうことがない点
で好ましい。
【0086】以上のような本発明の画像形成方法を用い
た場合、適度な光沢度、すなわち10〜45、好ましくは15
〜40の光沢度(照射測定角75°/75°)を有する画像が
得られる定着温度幅が比較的広い。定着温度を上昇させ
ると、一般に、得られる画像の状態は以下の順序で変化
するが、本発明においては定着温度幅が比較的広いた
め、適度な光沢度を有する画像を得るための信頼性が高
い。光沢度が上記範囲内にないと、画像にギラツキ感や
濃度ムラを感じ、好ましくない。 画像の状態 1.低温オフセット領域(未定着状態の領域)が部分的
に存在する状態(未定着) 2.適度な光沢度がむらなく発現する状態(低光沢) 3.トナーが被記録材(紙)に浸透し、表面に無数のク
レーター状の細孔が発生した無光沢領域が部分的に存在
する状態(光沢むら) 4.上記無光沢領域が一面に存在する状態(無光沢) 以下、本発明を実施例および比較例によってさらに詳し
く説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。
【0087】
【実施例】(樹脂A(線状ポリエステル系樹脂)の製造
例)温度計、攪拌器、流下式コンデンサーおよび窒素導
入管を取り付けたガラス製4つ口フラスコに、ポリオキ
シプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ポリオキシエチレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)プロパン、イソドデセニル無水コハク
酸、テレフタル酸およびフマル酸を重量比82:77:16:
32:30に調整して重合開始剤であるジブチル錫オキサイ
ドとともに入れた。これをマントルヒーター中で窒素雰
囲気下にて、220℃で攪拌しつつ反応させた。得られた
ポリエステル系樹脂Aの軟化点は103.0℃、ガラス転移点
は60℃、酸価は17.5KOHmg/g、水酸基価は35KOHmg/gであ
った。THF不溶分は0重量%であった。
【0088】(樹脂B(非線状ポリエステル樹脂)の製
造)21の4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒
素ガス導入管、温度計、攪拌装置を取り付け、マントル
ヒーター中に設置し、アルコール成分として、ポリオキ
シプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プ
ロパン735gとポリオキシエチレン(2,0)-2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパン292.5g、2価カルボン酸とし
てテレフタル酸249gとコハク酸177g、3価カルボン酸と
してトリメリット酸22gを仕込み、フラスコ内に窒素を
導入しながら220℃で攪拌しながら反応させた。酸価を
測定しながら反応の進行を追跡し、所定の酸価に達した
時点で反応を終了した。非線状ポリエステル樹脂Bの軟
化点は140.1℃、ガラス転移点は61.2℃、酸価は14KOHmg
/g、水酸基価は35KOHmg/gであり、THF不溶分を10重量%
含有していた。
【0089】(樹脂1〜4の製造)上記樹脂AおよびBを
表1に示す重量比で混合して樹脂1〜4を得た。得られ
た樹脂のTHF不溶分、THF可溶分のMw/Mnおよび軟化点を
測定し、まとめて表1に示した。
【0090】
【表1】
【0091】(実施例1〜8および比較例1〜5)表2
または表3に記載の結着樹脂、ワックスおよび着色剤を
表記した量で混合し、溶融、混練して得られた混練物
を、粗粉砕および微粉砕し、分級してイエロートナー粒
子を得た。イエロートナー粒子100重量部に対してシリ
カ(H2000;クラリアントジャパン社製)1重量部を添
加、混合してイエロートナーを得た。表中、「ワックス
1」は高融点ポリプロピレンワックス(100TS;三井化
学社製)を、「ワックス2」は低融点ポリエチレンワッ
クス(800P;三洋化成社製)を意味する。イエロートナ
ーの体積平均粒径および軟化点を測定した。
【0092】また、各実施例および比較例においては、
着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3またはC.I.ピ
グメントレッド57:1を用いたこと、および着色剤を、
予め結着樹脂と重量比(着色剤:樹脂)3:7で混合し、
溶融、混練、粉砕して得られたマスターバッチとして用
いたこと以外、イエロートナーの製造方法と同様にし
て、シアントナーおよびマゼンタトナーを得た。
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】(評価)上記で得られたイエロートナー、
シアントナーおよびマゼンタトナーは、以下の方法で得
られたキャリアと重量比(トナー:キャリア)6:94で
混合し、2成分現像剤として用い、各項目について評価
した。
【0096】キャリア 攪拌器、コンデンサー、温度計、窒素導入管、滴下装置
を備えた容量500mlのフラスコにメチルエチルケトンを1
00重量部仕込んだ。窒素雰囲気下80℃でメチルメタクリ
レート36.7重量部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート
5.1重量部、3-メタクリロキシプロピルトリス(トリメ
チルシロキシ)シラン58.2重量部および1,1'-アゾビス
(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)1重量部を、メチ
ルエチルケトン100重量部に溶解させて得られた溶液を
2時間にわたり反応器中に滴下し5時間熟成させた。得
られた樹脂に対して、架橋剤としてイソホロンジイソシ
アネート/トリメチロールプロパンアダクト(IPDI/TM
P系:NCO%=6.1%)をOH/NCOモル比率が1/1となるよう
に調整した後メチルエチルケトンで希釈して固形比3重
量%であるコート樹脂溶液を調製した。コア材として焼
成フェライト粉F-300(体積平均粒径:50μm、パウダー
テック社製)を用い、上記コート樹脂溶液をコア材に対
する被覆樹脂量が1.5重量%になるようにスピラコーター
(岡田精工社製)により塗布・乾燥した。得られたキャ
リアを熱風循環式オーブン中にて160℃で1時間放置して
焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmと
75μmのスクリーンメッシュを取り付けたフルイ振とう
器を用いて解砕し、樹脂被覆キャリアを得た。
【0097】また、評価では、各実施例および比較例の
イエロートナー、シアントナーおよびマゼンタトナーを
フルカラーコピー機(CF910;ミノルタ社製)に搭載
し、イエロー色およびグリーン色の画像をCFペーパー上
に印字した。各画像のトナー付着量を表4に示す。な
お、トナーを重ねあわせて得られる色、すなわちグリー
ン色の画像についてはトナー合計付着量が表記した値に
なるように、各トナーを均等量で付着させている。トナ
ー付着量の測定は未定着の状態でトナーをエアー吸引
し、吸引した画像面積と吸引したトナー重量から算出し
た。コピー機の定着システムは各評価項目の記載に従
う。
【0098】オフセット性 定着温度を100〜250℃の範囲で振って各色の上記画像を
印字し、「未定着」「低光沢」「光沢むら」「無光沢」
について判別した。全ての色の画像において適度な光沢
(光沢度15〜40)が得られる定着温度幅を測定し、以下
に従ってランク付けした。光沢度は光沢度計GMX-202
(村上色彩技術研究所製、入射測定角75°)を用いて測
定した。 上記定着温度幅が30℃以上であった;◎ 上記定着温度幅が20℃以上であった;○ 上記定着温度幅が10℃以上20℃未満であった;△ 上記定着温度幅が10℃未満であった;×。 評価は以下の定着システム条件を採用した図1に示す定
着装置(定着部材表面にフッ素樹脂を接触型の熱定着装
置)を用いて行った。 システム1;オイル塗布量0mg/cm2に調整した。 システム2;オイル塗布量8.0×10-4mg/cm2に調整した。 システム1を採用した実施例8および比較例2において
は低温オフセットが発生し、上記定着温度幅は存在しな
かった。システム1を採用した比較例1においては高温
オフセットが発生し、上記定着温度幅は存在しなかっ
た。
【0099】画質(キメ)上記システム1の条件を採用
した図1に示す定着装置(定着部材表面にフッ素樹脂を
接触型の熱定着装置)および低光沢領域で定着できる温
度の定着温度を採用して、各色の上記画像を印字し、以
下のランク付けに従って評価した。 粒状感を全く感じない程、全ての色の画像において十分
なキメがあった;◎ 実用上十分な粒状性を有する;○ 粒状感が多少あるが、実用上問題なかった;△ いずれかの色の画像においてガサツキがあり実用上問題
があった;×。
【0100】グリーン色再現範囲上記システム1の条件
を採用した図1に示す定着装置(定着部材表面にフッ素
樹脂を接触型の熱定着装置)および低光沢領域で定着で
きる温度の定着温度を採用して、各色の上記画像を印字
した。グリーン色の画像の彩度を色彩色差計(CM2000;
ミノルタ社製)によって測定し、以下のランク付けに従
って評価した。 60以上であった;◎ 50以上60未満であった;○ 40以上50未満であった;△ 40未満であった;×。
【0101】以下の項目においてはイエロー特性につい
て評価した。上記システム1の条件を採用した図1に示
す定着装置(定着部材表面にフッ素樹脂を接触型の熱定
着装置)および低光沢領域で定着できる温度の定着温度
を採用して、イエロー色の画像を印字した。なお、実施
例8および比較例1〜3においてはオフセットが発生し
たため、評価は行わなかった。
【0102】・光沢 イエロー色の画像の光沢度を前記光沢度計によって測定
した(照射測定角75°/75°)。 ・イエロー分光吸収特性 イエロー色の画像について、波長400〜600nmにおける反
射率を分光測色計(CM2002;ミノルタ社製)によって測
定して分光吸収特性を示すグラフを作成し、波長440〜4
60nmにおける平均反射率および波長500nmにおける反射
率を求めた。実施例1におけるイエロー分光吸収特性を
表すグラフを図2中、Aで示した。
【0103】結果を表4に示す。
【表4】
【0104】
【発明の効果】本発明により、オイルレス定着または微
量オイル塗布定着において、オフセットを防止しなが
ら、良好な発色性、特にグリーン色再現性を達成するこ
とができる。また、本発明によりギラツキ感のない低光
沢の画像を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成方法における定着工程で使
用可能な定着装置の一例の概略構成図を示す。
【図2】 トナーの分光特性を表すグラフを示す。
【符号の説明】
1:熱ローラ、2:圧着ローラ、9:離型剤供給装置、
10:加熱源、11:定着部材表面層、12:弾性層、13:ト
ナー像、14:被記録材、15:定着用離型剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/20 103 G03G 9/08 361 104 321 (72)発明者 御厨 義博 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 青木 めぐみ 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA21 CA02 CA08 CA13 CA14 CA17 CA21 EA03 EA05 EA06 EA10 FB01 FC01 2H030 AC07 AD04 2H033 AA09 AA11 BA42 BA46 BA58 BB05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂およびC.I.ソルベン
    トイエロー162を含んでなり、結着樹脂が架橋構造を有
    する非線状樹脂を含み、結着樹脂のテトラヒドロフラン
    可溶分が重量平均分子量/数平均分子量10〜5000を有す
    ることを特徴とする静電潜像現像用イエロートナー。
  2. 【請求項2】 離型剤をさらに含むことを特徴とする請
    求項1に記載の静電潜像現像用イエロートナー。
  3. 【請求項3】 結着樹脂がテトラヒドロフラン不溶分を
    含むことを特徴とする請求項1または2に記載の静電潜
    像現像用イエロートナー。
  4. 【請求項4】 軟化点105〜125℃を有する請求項1〜3い
    ずれかに記載の静電潜像現像用イエロートナー。
  5. 【請求項5】 体積平均粒径が4μm〜7μmであり、被記
    録材へのトナー付着量が2.5〜5g/m2であるとき、分光特
    性における波長範囲440〜460nmでの平均反射率が15%以
    下であり、波長500nmにおける反射率が50%以上である
    イエロー画像が得られることを特徴とする請求項1〜4い
    ずれかに記載の静電潜像現像用イエロートナー。
  6. 【請求項6】 静電潜像担持体上に潜像を形成し、該潜
    像を現像剤で現像する工程、静電潜像担持体上に形成さ
    れたトナー像を中間転写体を介してまたは介さずに被記
    録材上に転写する工程、および被記録材上のトナー像を
    定着する工程を含んでなり、現像剤が請求項1〜5いずれ
    かに記載の静電潜像現像用イエロートナーを含むことを
    特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】 定着が接触型熱定着方式で行われること
    を特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 定着が、定着部材表面にフッ素樹脂を含
    む接触型熱定着装置を用いて行われることを特徴とする
    請求項6または7に記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 定着が8.0×10-4mg/cm2以下のオイル塗
    布量で行われることを特徴とする請求項6〜8いずれかに
    記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 得られるイエロー色画像の光沢度(照
    射測定角75°/75°)が15〜40の範囲にあることを特徴と
    する請求項6〜9いずれかに記載の画像形成方法。
JP2000141545A 2000-05-15 2000-05-15 静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法 Pending JP2001324835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000141545A JP2001324835A (ja) 2000-05-15 2000-05-15 静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000141545A JP2001324835A (ja) 2000-05-15 2000-05-15 静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001324835A true JP2001324835A (ja) 2001-11-22

Family

ID=18648642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000141545A Pending JP2001324835A (ja) 2000-05-15 2000-05-15 静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001324835A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004004691A (ja) * 2002-03-29 2004-01-08 Kyocera Mita Corp 電子写真用トナー
WO2004104710A1 (ja) * 2003-05-21 2004-12-02 Sharp Kabushiki Kaisha トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法
JP2006126384A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Canon Inc イエロートナー及び画像形成方法
CN102880020A (zh) * 2011-07-15 2013-01-16 富士施乐株式会社 显影用调色剂、显影剂、调色剂盒、处理盒、成像装置和成像方法
JP2014199430A (ja) * 2013-03-11 2014-10-23 三洋化成工業株式会社 トナーバインダーおよびトナー組成物
US8932788B2 (en) 2007-10-18 2015-01-13 Ricoh Company, Ltd. Toner, developer, and image forming method
JP2015092240A (ja) * 2013-10-02 2015-05-14 三洋化成工業株式会社 トナーバインダーおよびトナー組成物
EP3798733A1 (en) * 2019-09-27 2021-03-31 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004004691A (ja) * 2002-03-29 2004-01-08 Kyocera Mita Corp 電子写真用トナー
WO2004104710A1 (ja) * 2003-05-21 2004-12-02 Sharp Kabushiki Kaisha トナー、トナーの製造方法及び画像形成方法
CN100385338C (zh) * 2003-05-21 2008-04-30 夏普株式会社 彩色图像形成方法
JP2006126384A (ja) * 2004-10-28 2006-05-18 Canon Inc イエロートナー及び画像形成方法
JP4594036B2 (ja) * 2004-10-28 2010-12-08 キヤノン株式会社 イエロートナー及び画像形成方法
US8932788B2 (en) 2007-10-18 2015-01-13 Ricoh Company, Ltd. Toner, developer, and image forming method
CN102880020A (zh) * 2011-07-15 2013-01-16 富士施乐株式会社 显影用调色剂、显影剂、调色剂盒、处理盒、成像装置和成像方法
JP2013024920A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP2014199430A (ja) * 2013-03-11 2014-10-23 三洋化成工業株式会社 トナーバインダーおよびトナー組成物
JP2015092240A (ja) * 2013-10-02 2015-05-14 三洋化成工業株式会社 トナーバインダーおよびトナー組成物
EP3798733A1 (en) * 2019-09-27 2021-03-31 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
JP7447416B2 (ja) 2019-09-27 2024-03-12 株式会社リコー 現像装置、および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3863304B2 (ja) 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、及び画像形成方法
KR100649415B1 (ko) 투명 토너 및 이를 포함하는 현상제, 광택 부여 유니트 및화상 형성 장치
JP4867610B2 (ja) 静電潜像現像用透明トナー、その製造方法、静電潜像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置。
JPH11133776A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2004053847A (ja) 画像定着方法
JP6331640B2 (ja) 画像形成方法
JP2006091379A (ja) 電子写真用トナーの製造方法、電子写真用トナー、現像剤、及び画像形成方法。
JP4181879B2 (ja) トナー及び画像形成方法
JP2007114249A (ja) 画像形成装置
JP5585108B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP2001324835A (ja) 静電潜像現像用イエロートナー及び画像形成方法
JP2001356625A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP3563920B2 (ja) 画像形成方法
JP2002091060A (ja) トナー及び画像形成方法
JP2004053714A (ja) 画像定着装置及び画像定着方法
JPH09160409A (ja) 画像形成方法及び装置
JP3358439B2 (ja) 電子写真用トナー、電子写真用トナーの製造方法、電子写真用現像剤及び画像形成方法
US6420080B1 (en) Process for forming image
JP4266658B2 (ja) トナー及び画像形成方法
JP2001305794A (ja) 電子写真用トナー、電子写真用現像剤及び画像形成方法
JP2019139042A (ja) 電子写真画像形成方法
KR100295516B1 (ko) 전자사진용토너,전자사진용현상제및화상형성방법
JP6318951B2 (ja) 画像形成方法
JPH1124306A (ja) 電子写真用トナーおよび画像形成方法
JP4378024B2 (ja) 画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070411

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090825

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091222