明細書
記憶素子及ぴこれを用いた記憶装置 技 分野
本発明は、 情報を記録するこ と でき 憶素子及ぴこの記憶 子を用いた記憶装置に係わる o 背 ~技術
=tンピユータ等の'隋報機器に いては 、 ランダム · アクセス · メモリ と して、 動作が高速で、 高密度の D R A Mが広く使用され ている o
しかしながら、 D R A Mは、 電子機器に用いられる一般的な論 理回路 L S I や信号処理と比較して 、 製造プ口セスが複雑である ため、 製造コス トが高く なつている o
また 、 D R A Mは、 電源を切る と情報が消えてしま う揮発性メ モリ であり、 頻繁にリ フ レツシュ動作、 即ち書き込んだ情報 (デ 一タ) を ©1: iし、 増幅し直して 、 再度書き込み直す動作を行う 必要があ -D o
そこで 、 電源を切つても情報が消えない不揮発性のメモリ と し て、 例えば F e R A M (強誘電体メ モリ ) や M R A M (磁気記憶 素子) 等が提案されている。
これらのメモリ の場合、 電源を供給しなく ても書き込んだ情報 を長時間保持し続けるこ とが可能になる。
また、 これらのメモリ の場合、 不揮発性とするこ とによ り、 リ フ レッシュ動作を不要にして、 その分消費電力を低減するこ とが できる と考えられる。
しかしながら、 上述の不揮発性のメモリ は、 各メモリセルを構 成するメモ リ素子の縮小化を図っていく に従い、 記憶素子と して
の特性を確保することが困難になる。
このため、 デザインルールの限界や製造プロセス上の限界まで 素子を縮小化するこ とは難しい。
そこで、 縮小化に適した構成のメモリ と してヽ 新しいタイ プの pし憶素子が提案されている。
この記憶素子は、 2つの電極の間に、 ある金属を含むィオン導 体を挟んだ構造である。
そして、 2つの電極のいずれか一方にイオン導電体中に含まれ る金属を含ませるこ とによって、 2つの電極間に電圧を印加した 場合に、 電極中に含まれる金属がイオン導電体中にイオンと して 拡散するこ と によって、 イオン導電体の抵抗或いはキャパシタン ス等の電気特性が変化する。
この特性を利用してメモリデバイスを構成するこ とが可能であ る (例えば、 下記特許文献 1、 下記非特許文献 1参照。)。
具体的には、 イオン導電体はカルコゲナイ ドと金属との固溶体 よ り なり、 さ らに具体的には、 A s S, G e S , G e S e に A g,
C u或いは Z nが固溶された材料からなり、 2つの電極のいずれ か一方の電極には、 A g, C u或いは Z nを含んでいる (下記特 許文献 1参照)。
また、 この記憶素子の製造方法と して、 基板上にカルコゲナイ ドから成るイオン導電体を堆積させた後に、 金属を含む電極をィ オン導電体上に堆積させ、 イオン導電体の光学ギャップ以上のェ ネルギーを有する光を照射する、或いは熱を加えるこ とによって、 金属をイオン導電体中に拡散させて固溶させる方法によ り、 金属 を含有するイ オン導電体を形成する方法が提案されている。
さ らにまた、 結晶酸化物材料を用いた各種不揮発メ モ リ も提案 されており 、 例えば、 C r 力 S ドープされた S r Z r O 3結晶材料 を、 S r R u 0 3或いは P t による下部電極と A u或いは P t に
よる上部電極とによ り挟んだ構造のデバイスにおいて、 極性の異 なる電圧の印加によ り可逆的に抵抗が変化することによるメ モ リ を報告している (下記非特許文献 2参照)。
ただし、 原理等の詳細は不明である。
特許文献 1 : 特表 2 0 0 2— 5 3 6 8 4 0号公報
非特許文献 1 : 日経エレク トロ二タス 2 0 0 3. 1 . 2 0号 (第 1 0 4頁)
非特許文献 2 : A.Beck et al., Appl. Phys. Lett., 77,(2000),pl39 しかしながら、 上述した構成の記憶素子では、 カルコゲナイ ド と金属との固溶体によ りイ オン導電体を構成しており、 金属即ち 例えば A g, C u , Z nが予め固溶されているこ とによ り、 金属 イオンを拡散させて記録を行う ために要する電流が多く必要にな つてしま う。
また、 記録の前後の抵抗値の変化量が、 比較的小さい。
このため、 記録した情報を読み出したときに、 情報の内容を判 別するこ とが難しく なる。
さ らに、 イオン導電体の光学ギャップ以上のエネルギーを有す る光を照射する、 或いは熱を加えることによって、 金属をイオン 導電体中に拡散させて固溶させる製造方法は、 製造工程を煩雑に してしま う。
また、 上述した、 上部電極或いは下部電極のいずれかに A g或 いは C uを含み、 それらの電極に G e — S、 あるいは、 G e — S eアモルフ ァ スカルコゲナイ ド材料が挟まれた構造の記憶素子で は、 温度上昇によ りカルコゲナイ ド薄膜が結晶化を生じ、 結晶化 に伴って材料の特性が変化し、 本来は高い抵抗の状態でデータを 保持している部分が、 高温環境下或いは長期保存時に、 低い抵抗 の状態に変化してしま う、 等の問題を有する。
上部電極と下部電極との間の記録材料に結晶材料を用いた場合
には、 ァモルフ ァ ス材料を用いた場合に比ぺる と問題が多 < 、 低 価格で量産を行う こ とは難しい。
まず 、 結 as成長を行うために、 下地材料が限定され、 例 ばヽ 単結晶材料を用 、る必' ¾が生し o 。
また 、 良質な結晶性を得るために、 例えば 7 0 0 °cといつた 温処理を行わなければならない。
さ らに 、 結晶の性能を発揮させるためには 、 例えば 5 0 n m以 上とい 膜厚が必要であり 、 微細加工時のァスぺク ト比の観点か ら 、 例んば 5 0 n m以下のサィズに対する微細加ェの際に問題が じる o
さ らによ / 、 特性改善のための添加材料が 、 例 ば格子定数の
、 スマクチ等の不具合を生じないこ とが必要なので 、 特定の元素 群に限られてしまい、 所望な特性を得るこ とが難しい。
上述した問題の解決のために、 本発明においては、 情報の記録 及び読み出しを容易に行う こ とができ、 比較的簡単な製造方法で 容易に製造することがでさる記憶素子及びこれを用いた記 'IS衣 . を提供するものである o
また、 本発明においては 、 情報の記録及ぴ読み出しを容易に行
Ό こ とができ 、 下或いは長期保存時に記録された内容を 安定して保持するこ とができ、 比較的簡単な製造方法で容易に製 造するこ とができる記 *ί、子及ぴこれを用いた記憶装置を提供す る のである Ο 発明の開不
本発明の記憶素子は、 第 1 の電極及ぴ第 2の電極の間に、 ァモ ルファス薄膜が挾まれて構成され 、第 1 の電極及ぴ第 2 の電極は、 少な < とも一方の電極が A g又は C uを含み、 アモルフ ァ ス薄膜 は 、 G e と、 S , s e , T e , s から選ばれる 1つ以上の元素
と力 ら成る のである。
本発明の記 装置は、 第 1 の電極及び第 2の電極の間にァモル ファス薄膜が挟まれて構成され 、 第 1 の電極及ぴ第 2の電極は、 少なく と 一方の電極力 s A g又は C uを含み、 ァモ /レフ ァ ス薄膜 はゝ Θ と 、 S T e S b力51ら選ばれる 1つ以上の元素 と力、ら成る 素子と、 第 1 の電極側に接続された配線と、 第 2 の電極側に接続された配線とを有し 、 '|' 、素子が多数配置されて 成るものでめる
上述の本発明の,d Ik 子の構成によれは 、 第 1 の電極及ぴ第 2 の電極の間にァモ /レファス薄膜が挟まれ、 第 1 の電極及ぴ第 2の 極の少な < と も一方の電極が A g又は c uを含み、 ァモルファ ス薄膜は 、 G e と、 S , S e T e , S bから選ばれる 1つ以上 の元素とから成ることによ り 、 電極に含まれる A g又は C uがィ ォンと してァモノレフ ァ ス薄膜中へ拡散することを利用して情報を
- 記 '1思する とが可能になる
具体的には 、 A g又は C Uを含む一方の電極側に正電位を印加 して素子に正璧圧をかける とヽ 電極に含まれる A g又は C uがィ ォン化してァモルフ ァ ス .膜中に拡散し、 ァモノレファス薄膜内の 他方の電極側の部分で電子と結合して析出することによ り、 ァモ ルフ ァ ス薄膜の抵抗が低く なり 、 素子の抵抗も低く なるので、 こ れによ り情報の記録を行う こ とが可能になる。 そして、 こ の状態 から、 A g又は C uを含む一方の電極側に負電位を印加して素子 に負電圧をかける と、 他方の電極側に析出していた A g又は C u が再ぴイオン化して、 一方の電極側に戻ることによ り、 ァモルフ ァ ス薄膜の抵抗が元の高い状態に戻り、 素子の抵抗も高く なるの で、 これによ り記録した情報の消去を行う こ とが可能になる。
そして、 記録する前のアモルフ ァ ス薄膜に、 イオン化する A g 又は C uを含めないよ う に構成するこ とによ り、 記録に要する電
流を小さ くするこ とができ、抵抗変化を大き くするこ とができる。 また、 記録に要する時間も短くするこ とができる。
上述の本発明の記憶装置の構成によれば、 上述の本発明の記憶 素子と、 第 1 の電極側に接続された配線と、 第 2の電極側に接続 された配線とを有し 、記憶素子が多数配置されて成るこ とによ り、 記憶素子に配線から電流を流して、 情報の記録や情報の消去を行 う こ とができる o
本発明の他の記 素子は、 第 1 の電極及ぴ第 2 の電極の間に、 ァモ レフ ァ ス薄膜が挟まれて構成され、 第 1 の電極及ぴ第 2の電 極は、 少なく と あ一方の電極が A g又は C uを含み、 ァモルファ ス薄膜が酸化物によ り形成されて成るものである。
本発明の他の記憶装置は、 第 1 の電極及び第 2の電極の間にァ モルフ ァ ス薄膜が挟まれて構成され、 第 1 の電極及び第 2 の電極 は、 少なく と も一方の電極が A g又は C uを含み、 アモルフ ァ ス 薄膜が酸化物によ り形成されて成る記憶素子と、 第 1 の電極側に 接続された配線と 第 2 の電極側に接続された配線とを有し、 記 憶素子が多数配置されて成るものである。
上述の本発明の他の記憶素子の構成によれば、 第 1 の電極及び 第 2の電極の間にァモルフ ァ ス薄膜が挟まれ、 第 1 の電極及ぴ第
2の電極の少な < と も一方の電極が A g又は C uを含み、 ァモル ファ ス薄膜が酸化物によ り形成されて成るこ とによ り、 前述した 本発明の記憶素子の構成と同様に、 電極に含まれる A g又は C u がイオンと してァモルフ ァ ス薄膜中へ拡散することを利用して情 報を記憶するこ とが可能になる。
上述の本発明の他の記憶装置の構成によれば、 上述の本発明の 他の記憶素子と 第 1 の電極側に接続された配線と、 第 2の電極 側に接続された配線とを有し、 記憶素子が多数配置されて成るこ とによ り 、 記憶素子に配線から電流を流して、 情報の記録や情報
の消去を行 こ とができる o
上述の本発明によれば 記憶素子への記録に要する電流を低減 する と共に 記録の前後の素子の抵抗変化を大き く するこ とがで さる。
れによ 、 素子に情報を記録する際の消費電力を低減するこ と力 sでさる と共に 情報の読み出しを容易に行う ことができる。 ょ 録に要する時間も短くするこ と もできる。
さ らに、 素子の抵抗の変化、 特にアモルフ ァ ス薄膜の抵抗の変 化を利用して情報の記録を行っているため、 素子を微細化してレ、 つた'場合に 、 情報の記録や記録した情報の保持が容易になる利 点を有してレ、
従って、 本発明によ り 情報の記録及び情報の読み出しを容易 に行う ことができ. 消費電力が低減され、 高速に動作する記憶装 置を構成するこ とができる 。 また、 記憶装置の集積化 (高密度化) や小型化を図るこ とができる。
さ らに、 本発明の記憶素子は 、 通常の M O S論理回路の製造プ
Πセスに用いられる材料や製造方法によ り、 製造するこ とが可能 であり 、 即ち例 ば高温熱処理 、 光照射等特別な工程を必要と し ないで製造するこ とが可能にな Ό o
即ち 、 比較的簡単な方法によ り 、 容易に記憶素子を製造する とができる。
従つて、 本発明によ り 、 記憶素子及び記憶装置を安 ヽ ス トで 製造するこ とができ、 安価な記憶装置を提供するこ,と ~n 可能にな る よ /こ 、 5し fe 置の製造歩留ま り の向上を図るこ とも可能にな る。
上述の本発明の他の記憶素子及び記憶装置によれば、 記憶素子 への記録に要する電流を低減する と共に、 記録の前後における素 子の抵抗変化を充分確保することが可能になる。
これによ り、 素子に情報を記録する際の消費電力を低減するこ とができる と共に、 情報の読み出しを容易に行う こ とができる。 また、 記録に要する時間も短くすることができる。
さ らに、 素子の抵抗の変化、 特にアモルフ ァ ス薄膜の抵抗の変 化を利用して情報の記録を行っているため、 素子を微細化してい つた場合にも、 情報の記録や記録した情報の保持が容易になる利 点を有している。
また、 上述の本発明の他の記憶素子及ぴ記憶装置によれば、 高 温環境下での使用、 或いは長期データ保存時においても、 安定し て高抵抗状態、即ち記録された内容を維持するこ とができるため、 信頼性を高めるこ とが可能となる。
従って、 本発明の他の記憶素子及び記憶装置によ り、 情報の記 録及ぴ情報の読み出しを容易に行う こ とができ、 消費電力が低減 され、 高速に動作する と共に、 熱的に安定して高い信頼性を有す る記憶装置を構成するこ とができる。 また、記憶装置の集積化(高 密度化) や小型化を図るこ とができる。
- さ らに、 本発明の他の記憶素子は、 通常の M O S論理回路の製 造プロセスに用いられる材料や製造方法によ り 、 製造するこ とが 可能である。
従って、 本発明の他の記憶素子及び記憶装置によ り 、 熱的に安 定な記憶素子及び記憶装置を安いコス トで製造するこ とができ、 安価な記憶装置を提供することが可能になる。 また、 記憶装置の 製造歩留ま り の向上を図ること も可能になる。 図面の簡単な説明
図 1 は、 本発明の記憶素子の一実施の形態の概略構成図 (断面 図) であり、 図 2 Aは、 図 1 の記憶素子の試料の I 一 V特性の測 定結果を示す図であり 、 図 2 Bは、 アモルフ ァ ス薄膜に A g を添
加した試料の I一 V特性の測定結果を示す図であり、 3 A及び 図 3 Bは、 アモルフ ァ ス薄膜に A g を添加した試料の I 一 V特性 の測定結果を示す図であり 、 図 4 A及ぴ図 4 Bは、 ァモノレフ ァ ス 薄膜の G e の含有量を変化させた試料の I 一 V特性の測定結果を 示す図であり、 図 5 A及ぴ図 5 Bは、 了モルフ ァ ス薄膜の G e の 含有量を変化させた試料の I 一 V特性の測定結果を示す図であり、 図 6 は、 下部電極及ぴ電電極極層に Wを用いた試料の I 一 V特性の測 定結果を示す図であり、、 図図 7は、 ァモルフ ァ ス薄膜を A g膜と し た試料の I 一 V特性の測定結果を示す図であり、 図 8 A及び図 8 は 、 アモルフ ァ ス薄膜に G dを添加した試料の I 一 V特性の測 結果を示す図であり、 図 9 A〜図 9 Cは、 ァモルフ ァ ス薄膜に を添加した試料の I 一 V特性の測定結果を示す図であり、 図
0 A及ぴ図 1 0 Bは、 ァモノレファス薄膜の G e S b T e膜の を変化させた試料の I 一 V特性の測定結果を示す図であり 、
1 A及ぴ図 1 1 Bは、 ァモノレファス薄膜の G e S b T e膜の を変化させた試料の I 一 V特性の測定結果を示す図であり、
2は、 図 1 の記憶素子の試料の I V特性の測定結果を示す めり、 図 1 3 A〜図 1 3 Cは、 ァモルフ ァ ス薄膜にゲルマニク 化物を用いた試料の I 一 V特性の測定結果を示す図であり 4 A及び図 1 4 Bは , ァモノレフ ァ ス にシリ コン酸化物を 用レ'た試料の I — V特性の測定結果を示す図である。 明を実施するための最良の形態
図 1 は、 本発明の一実施の形態と して 、 SLi 素子の概略構成図 断面図) を示す
-の記憶素子 1 0は、 高電気伝導度の基板 1 、 例えば P型の
/スの不純物が ド一プされた ( P + +の) シリ ン基板上に、 下部 極 2が形成され 、 この下部電極 2上の fe縁膜 3に形成された開
口を通じて下部電極 2に接続するよ う に、 アモルフ ァ ス薄膜 4、 上部電極 5、 電極層 6、 導電層 7 の積層膜が形成されて構成され ている。
下部電極 2には、 例えば T i W , T i , Wを用いることができ ο
この下部電極 2に、 例えば T i Wを用いた場合には、 膜厚を例 えば 2 0 η π!〜 1 0 0 n mの範囲にすればよい。
絶縁膜 3には、例えばハー ドキュア処理されたフォ ト レジス ト、 半導体装置に一般的に用いられる S i 02や S i 3 N 4、 その他の 材料例えば S i O N, S i 〇 F , A l 203, T a 205, H f 02, Z r 02等の無機材料、 フッ素系有機材料、 芳香族系有機材料等 を用いるこ とができる。
アモルフ ァ ス薄膜 4は、 G e (ゲルマニウム) と、 S (ィォゥ), S e (セ レン), T e (テルル), S b (アンチモン) から選ばれ る 1つ以上の元素とから構成する。 このう ち、 S, S e , T e は カルコゲナイ トに属する。
例えば、 G e S b T e , G e T e , G e S e , G e S , G e S b S e , G e S b S等を用レ、るこ とができる。 これらの材料は、 A g又は C uに対する、 電気的特性や化学的特性が同様である。
また、 必要に応じて、 アモルフ ァ ス薄膜 4が、 S i (シ リ コ ン) やその他の元素、 例えば G d等の希土類元素、 A s, B i 等を含 んでいてもよい。
こ のアモルフ ァ ス薄膜 4に、 例えば G e S b T e を用いた場合 には、 膜厚を例えば 1 0 n m〜 5 0 n mの範囲にすればよい。 上部電極 5 は、 A g又は C uを含んで構成する。
例えばアモルフ ァ ス薄膜 4 の組成に A g又は C uを加えた組成 の膜、 A g膜、 A g合金膜、 C u膜、 C u合金膜等を用いて上部 電極 5 を構成することができる。
この上部電極 5 に、例えば G e S b T e A g を用いた場合には、 膜厚を例えば 1 0 n m〜 3 0 n mにすればよい。 また、 例えば A gを用いた場合には、 膜厚を例えば 3 11 m〜 2 0 n mにすればよ い o
上部電極 5上に接続された電極層 6 には、 上部電極 5に含まれ ていた A g又は C uが含まれていない材料を用いる。
また、 上部電極 5 に含まれていた A g又は C よ り もイオン化 したときの価数が大きい元素 (例えば下部電極 2に用いた T i や W等) によ り電極層 6 を構成する。 ·
例えば、 下部電極 2に用いた T i W, T i, W等を電極層 6 に も用いるこ とができる。
この電極層 6 に T i Wを用いた場合には、 膜厚を例えば 2 0 η π!〜 1 0 0 n mにすればよい。
導電層 7は、 図示しない配線層と電極層 6 とを良好に低いコン タク ト抵抗で接続するものである。
例えば電極層 6 に T i Wを用いたときには、 導電層 7 に A 1 S i を用いるこ とが考えられる。
この導電層 7に A 1 S i を用いた場合には、 膜厚を例えば 1 0 0 n m〜 2 0 0 n mにすればよい。
なお、 導電層 7が記憶素子 1 0 に接続される配線層を兼ねて、 配線層が直接電極層 6 に接続される構成も可能である。
本実施の形態の記憶素子 1 0 は、 次のよ う に動作させて、 情報 の記憶を行う こ とができる。
まず、 A g又は C uが含まれた上部電極 5 に正電位 (+電位) を印加して、 上部電圧 5側が正になるよ うに、 記憶素子 1 0に対 して正電圧を印加する。 これによ り 、 上部電極 5から A g又は C uがイオン化して、 アモルフ ァ ス薄膜 4内を拡散していき、 下部 電極 2側で電子と結合して析出する。
すると、 アモルフ ァ ス薄膜 4内に A g又は C uが増えて、 ァモ ルフ ァ ス薄膜 4 の抵抗が低く なる。 アモルフ ァ ス薄膜 4以外の各 層は元々抵抗が低いので、 アモルフ ァ ス薄膜 4 の抵抗を低くする ことによ り 、 記憶素子 1 0全体の抵抗も低くするこ とができる。 その後、 正電圧を除去して、 記憶素子 1 0 にかかる電圧をなく すと、 抵抗が低く なつた状態で保持される。 これによ り、 情報を 記録するこ とが可能になる。
一方、 記録した情報を消去するときには、 A g又は C uが含ま れた上部電極 5 に負電位 (一電位) を印加して、 上部電極 5側が 負になるよ う に、 記憶素子 1 0 に対して負電圧を印加する。 これ によ り、 下部電極 2側で析出していた A g又は C uがイオン化し てアモルフ ァス薄膜 4内を移動して、 上部電極 5側で元に戻る。 すると、 アモルフ ァ ス薄膜 4内から A g又は C uが減って、 ァ モルファ ス薄膜 4の抵抗が高く なる。 アモルフ ァ ス薄膜 4以外の 各層は元々抵抗が低いので、 アモルフ ァ ス薄膜 4 の抵抗を高くす ることによ り、記憶素子 1 0全体の抵抗も高くするこ とができる。 その後、 負電圧を除去して、 記憶素子 1 0 にかかる電圧をなく すと、 抵抗が高く なつた状態で保持される。 これによ り、 記録さ れた情報を消去することが可能になる。
このよ うな過程を繰り返すこ とによ り、 記憶素子 1 0 に情報の 記録 (書き込み) と記録された情報の消去を繰り返し行う ことが できる。
そして、 例えば、 抵抗の高い状態を 「 0」 の情報に、 抵抗の低 い状態を 「 1」 の情報に、 それぞれ対応させる と、 正電圧の印加 による情報の記録過程で 「 0」 から 「 1」 に変え、 負電圧の印加 による情報の消去過程で 「 1」 から 「 0」 に変えるこ とができる。 なお、 上述の情報の記録過程及ぴ情報の消去過程において、 ァ モルファス薄膜 4はアモルフ ァ ス (非晶質) 状態のままであり 、
相変化して結晶質になるこ とはない
言い換えれば、 了モノレフ ァ ス薄膜 4を相変化させないよ う な電 圧条件で、 情報の記録及ぴ消去を行う よ う にする
上述の実施の形態の記憶素子 1 0の構成によれば、 ァモノレファ ス薄膜 4が G e と、 o , Θ j 1 Θ , JD ら選ばれる 1つ以上 の元素とから構成され、 上部電極 5が A g又は C U 含むこ とに よ り 、 上部電極 5から A g又は C uをィォンと して了モノレフ ァ ス 薄膜 4内に拡散させ移動させるこ とによ り 、 情報の記憶を行う こ とができる。
そして、 記憶素子 1 0の抵抗の変化、 特にァモルファス薄膜 4 の抵抗の変化を利用して情報の記録を行つているため 、 し憶素子
1 0 を微細化していつた場合にも、 情報の記録や記録した情報の 保持が容易になる。
また、 ァモ /レファス薄膜 4がィォンとなる A g又は C uを含ん でいないため、 情報を記録する前の状態や情報を消去した状態で は、 A g又は C uは上部電極 5 とァモノレファス薄膜 4 との界 付 近に集まつており 、 ァモルフ ァ ス薄膜 4内部に A g又は C uがほ とんど拡散していないので 、 ァモルファス薄膜 4の抵抗を高くす るこ とができる。
これによ り、 情報を記録する前の状態や情報を消去した状態で は素子 1 0の抵抗を高く することができ 、 情報を記録した状態に おける低い抵抗と比較して 、 抵抗の変化を大さくするこ とができ る。
従って、 記録された情報の読み出し ' 判別が容易になる。
さ らに、記録に必要な電流も小さ くするこ とができる。これは、 アモルフ ァ ス薄膜 4中に A g又は C uが余分に存在していないた め、 A g又は C uのイオンの移動がス ムーズに行われるからであ る、 と も考えられる。 記録に必要な電流を小さ くするこ とができ
るので、 消費電力を低減するこ とができる。
また、 記録に要する時間も短くするこ とができる。
また、 本実施の形態の記憶素子 1 0によれば 、 下部電極 2、 ァ モノレフ ァ ス薄膜 4、 上部電極 5、 電極層 6、 導 ¾ m / 、 いずれ スパッタ リ ングが可能な材料で構成するこ とが可能になる。 各 曰の材料に適応した組成からなるタ一ゲッ トを用いて 、 スパッタ リ ングを行えばよい。
これによ り、 高温による熱処理や光照射等の特別な工程 (電極 から金属を拡散させる工程) を必要と しない o
また、 同一のスパ ッ タ リ ング装置内で、 タ ゲッ 卜を交換する - とによ り、 連続して成膜すること も可能である。
即ち、 通常の M O S論理回路の製造プロセスに用いられる材料 や製造方法 (電極材料のスパ ッタ リ ングによる成膜、 ブラズマゃ
R I E等の通常のエッチング工程等 ) によ り 、 記憶素子を製造す るこ とが可能である。
従って、 比較的簡単な方法で、. 容易 X 胃し 'k、ン 子 1 0 を製造する こ とができる。
図 1 の記憶素子 1 0は、 例えば次のよ う にして製造することが できる。
まず、 電気伝導度の高い基板 1、 例えば高濃度の P型の不純物 が ドープされたシリ コ ン基板上に、 下部電極 2例えば T i W膜を 堆積する。
次に、 下部電極 2 を覆って絶縁膜 3 を形成し 、 その後下部電極
2上の絶縁膜 3 に開口を形成する。
次に、 下部電極 2の表面の酸化した表面のェッチングを行い、 い酸化膜皮膜を除去し電気的に良好な表面を得る。
その後に、 例えばマグネ ト ロ ンスパッタ リ ング装置によつて、 ァモノレフ ァ ス薄膜 4例えば G e S b T Θ膜を成膜する o
次に、 例えばマグネ ト ロ ンスパ ッ タ リ ング装置によって、 上部 電極 5例えば G e S b T e A g膜又は A g膜を成膜する。
続いて、 例えばマグネ ト ロ ンスパ ッタ リ ング装置によって、 電 極層 6例えば T i W膜を成膜し、 さ らに導電層 7例えば A 1 S i 膜または C u膜を成膜する。
なお、 これらアモルフ ァ ス薄膜 4、 上部電極 5、 電極層 6、 導 電層 7は、 材料を選定すれば、 同一のマグネ ト ロ ンスパッ タ リ ン グ装置を用いて、 同一の真空状態に保持したままで、 スパッタ リ ングのターゲッ トを交換して、 連続して成膜するこ と も可能であ る。
その後、 これらアモルフ ァ ス薄膜 4、 上部電極 5、 電極層 6、 導電層 7 を、 例えばプラズマエッチング等によ り、 パターユング する。 プラズマエ ッチングの他には、 イ オンミ リ ング、 R I E (反 応性イ オンエッチング) 等のエッチング方法を用いてパターニン グを行う こ とができる。
このよ う にして、 図 1 に示した記憶素子 1 0を製造することが できる。
なお、 上述の実施の形態の記憶素子 1 0では、 上部電極 5 に A g又は C uを含み、 下部電極 2には含まない構成と したが、 下部 電極のみに A g又は C uを含む構成や、 下部電極及ぴ上部電極に A g又は C uを含む構成と してもよい。
下部電極に A g又は C uを含む構成と したときには、 下部電極 と基板との間に、 図 1 の電極層 6 に相当する電極層 (A g又は C uよ り もイオン化したときの価数の大きい元素から構成する) を 設けるこ とが好ま しい。
上述した実施の形態の記憶素子 1 0 を、 多数マ ト リ タ ス状に配 置するこ とによ り 、 記憶装置 (メ モ リ装置) を構成するこ とがで きる。
各記憶素子 1 0 に対して、 その下部電極 2側に接続された配線 と、 その上部電極 5側に接続された配線とを設け、 例えばこれら の配線の交差点付近に各記憶素子 1 0が配置されるよ うにすれば よい。
そして、 具体的には、 例 ば下部電極 2を行方向のメモ リ セル に共通して形成し 、 導電層 7に ¾ された配線を列方向のメ モ リ セルに共通して形成し、 {lLを印加して電流を流す下部 i極 2 と 配線とを選択することによ 、 l¾ を行うベきメ モ リ セルを選択 して、 このメ モ リ セルの記憶素子 1 0 に電流を流して 、 情報の記 録ゃ記録した情報の消去を行う こ とができる o
上述した実施の形態の記憶素子 1 0は、 容易に情報の記録ゃ情 報の読み出しを行う こ とができ、 消費電力を低減し、 記録に要す る時間を短くすることがでぎるものである o 従って、 この し 子 1 0 を用いて記憶装置を構成するこ とによ り、 情報の記録ゃ情 報の読み出しを容 - 易に行う とができ、 記憶装置全体の消費電力 を低減する と共に で動作する し 'l 、 ¾置を構成するこ とがで きる。
また 、 上述した実施の 台 Bヒ
形 の記憶素子 1 0は、 微細化していつ た場合にも、情報の記録や記録した情報の保持が容易になるため、 記億装置の集積化 (高密度化) や小型化を図るこ とができる。
さ らに、 —上述した実施の形態の記憶素子 1 0が簡便な方法で容 易に製造することが可能であるため、 記憶装置の製造コス ト の低 減や製造歩留ま り の構造を図るこ とができる。
(実施例)
次に、 上述した実施の形態の記憶素子 1 0 を実際に作製して、 特性を調べた。
く実験 1 >
まず、 電気伝導度の高い基板 1、 例えば高濃度の Ρ型の不純物
が ドープされたシ リ コ ン基板上に、 スパッ タ リ ングにより、 下部 電極 2 と して T i W膜を、 1 0 0 n mの膜厚で堆積した。
次に、 下部電極 2を覆ってフォ ト レジス トを形成し、 その後フ ォ ト リ ソグラフィ によ り、 露光と現像を行って下部電極 2上のフ オ ト レジス ト に開口 (スルーホール) を形成した。 開口 (スルー ホール) の大き さは縦 2 /x m、 横 2 μ mと した。
その後、 真空中 2 7 0。Cにおいてァニールを行ってフォ ト レジ ス トを変質させて、 温度やエッチング等に対して安定なハー ドキ ユアレジス ト と して、 絶縁膜 3 を形成した。 なお、 絶縁膜 3 にハ ー ドキュアレジス トを用いたのは、 実験上簡便に形成できるため であり、 製品を製造する場合においては、 他の材料 (シ リ コ ン酸 化膜等) を絶縁膜 3に用いた方がよいこ と も考えられる。
その後、 スルーホールによ り露出した下部電極 2の表面のエツ チングを行い、 薄い酸化膜皮膜を除去し、 電気的に良好な表面を 得た。
続いて、 マグネ ト ロ ンスパッ タ リ ング装置によって、 ァモルフ ァ ス薄膜 4 と して G e S b T e膜を 2 5 n mの膜厚で成膜した。 この G e S b T e膜の組成は、 G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6 (添字は原 子% ) と した。
さ らに、 同一のマグネ トロンスパッタ リ ング装置において、 同 一の真空を保ったまま、 上部電極 5 と して G e S b T e A g膜を 2 5 n mの膜厚で成膜した。 この G e S b T e A g膜の組成は、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6) 4 1 A g 5 9 (添字は原子0 /o) と した。 さ らに、 同一のマグネ ト ロ ンス ノ ッタ リ ング装置において、 同 —の真空を保ったまま、 電極層 6 と して T i W膜を 1 0 O n mの 膜厚で成膜し、 続いて導電層 7 と して A 1 S i 膜を 1 0 0 n mの 膜厚で成膜した。 T i W膜及び A l S i 膜の組成は、 それぞれ T i 5。 W 5。及び A 1 9 7 S i 3 (添字は原子% ) と した。
その後、 フォ ト リ ソグラフィによ り、 プラズマエッチング装置 を用いて、ハー ドキュアレジス トから成る絶縁膜 3上に堆積した、 アモルファス薄膜 4 ·上部電極 5 ·電極層 6 *導電層 7の各層を、 5 0 z m X 5 0 ju mの大きさにパターユングを行った。
このよ う にして、図 1 に示した構造の記憶素子 1 0 を作製して、 試料 1 の記憶素子 1 0 と した。
この試料 1 の記憶素子 1 0に対して、 上部電極 5側の導電層 7 に正電位 (+電位) を加え、 基板 1 の裏面側を接地電位 (グラン ド電位) に接続した。
そして、 導電層 7に印加する正電位を O Vから増加させて、 電 流の変化を測定した。 ただし、 電流が 0 · 5 m Aに達した所で電 流リ ミ ッタが動作するよ う に設定しておいて、 それ以上は導電層 7 に印加する正電位即ち素子 1 0 に加わる電圧が増加しないよ う に設定した。
また、 電流が 0. 5 mAに達して電流リ ミ ッタが動作した状態 から、 導電層 7に印加する正電位を 0 Vまで減少させていき、 電 流の変化を測定した。
得られた I 一 V特性のグラフを図 2 Aに示す。
図 2 Aよ り、 初期は抵抗が高く 、 記憶素子 1 0が O F F状態に あり、 電圧が增加するこ とによ り、 ある閾値電圧 V t h以上のと ころで急激に電流が増加する、 即ち抵抗が低く なり O N状態へと 遷移することがわかる。 これによ り 、 情報が記録されるこ とがわ かる。
一方、 その後、 電圧を減少させるこ とによ り、 電流も減少する が、 電流の減少の方が大き く 、 少しずつ抵抗が高く なつていく も のの、 最終的には初期の抵抗値よ り も充分低い抵抗値であり、 O N状態が保たれ、 記録された情報が保持されるこ とがわかる。
この試料 1 の場合、 電圧 V= 0. I Vの所での抵抗値は、 O F
F状態で約 2 M Ω、 O N状態で約 1 k Ωであった。
また、 図 2 Αの特性図にはないが、 逆極性の電圧 V、 即ち上部 電極 5側の導電層 7に負電位 (一電位) を印加し、 基板 1 の裏面 側を接地電位 (グラン ド電位) に接続して、 導電層 7 に V = Vの負電位を印加した後に、 導電層 7の電位を 0 Vにするこ とに よ り 、 抵抗が初期の O F F状態の高抵抗の状態に戻るこ とが確認 された。 即ち記憶素子 1 0 に記録した情報を、 負電圧の印加によ り消去すできるこ とがわかる。
<実験 2 >
アモルフ ァス薄膜 4の G e S b T e に A g を添加して、 特性を 調べた。
まず、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6 ) 8 1 A g 1 9 (添字は原子0 /0、 以下同様とする) の組成の G e S b T e A g膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作 製し、 試料 2 と した。
次に、 アモルフ ァス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6) 7 。 A g 3。の組成の G e S b T e A g膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 3 と した。
次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6) 5 8 A g 4 2の組成の G e S b T e A g膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 4 と した。
これら試料 2〜試料 4の各記憶素子の I 一 V特性を測定した。 試料 2の測定結果を図 2 Bに示し、 試料 3 の測定結果を図 3 Aに 示し、 試料 4の測定結果を図 3 Bに示す。
図 2 B、 図 3 A、 図 3 Bに示すよ う に、 銀 A gの含有量が増加 する と共に、 電圧を増加させたときの閾値電圧 V t hが大き く な つていき、 また閾値電圧 V t hを越した後の I 一 Vの傾き d I / d V即ち抵抗の変化割合が緩やかになってく るこ とがわかる。
れは、 抵抗が変化するメカニズムが、 例えば、 上部電極 5 に 含有される A gイ オンの電界に負電極側への移動に伴い、 局所的 に A g濃度が高く抵抗の低い細い電流パスが形成されたものとす る と 、 G e S b T eへの A g の添加によって、 ノヽ0ス 形成さ れる電圧が若干高く なり 、 かつ電流パスの形成 度が遅く ノ ^ 、 或いは多数本の電流パスが形成される電圧のバフツキが大き く な るためと考えるこ とができる。
また、 図 3 Aと図 3 B、 即ち試料 3及び試料 4については、 電 流 ミ ッタを 0 . 5 mAと した場合には、 電流を 0 Vに戻したと さに抵抗値も元に戻ってしまい、 記録が保持でさない、 という結 リ ミ ッタの値を 1 m Aにき
果となったため、 電流 定して測定した 結果を示している。
さ らに、 記録前後での抵抗変化の割合は、 図 2 Aの試料 1 では 4 0 0倍であったのに対し、 図 2 Bの試料 2では 8 0倍、 図 3 A の試料 3及び図 3 Bの試料 4では 7倍となった。
即ち、 記録時に閾値電圧以上の電圧を印加したときには、 いず れの試料も比較的小さな抵抗になっているが、 印加する電圧を減 少させていく のに伴って再び抵抗が増加する割合が大き く なるこ とに起因して、 抵抗変化の割合が減少しているこ とがわかる。 つま り、 A gの含有量が増加することによ り、 記録された O N 状態を保持するこ とが困難になっていく と推測される。
以上の結果よ り、 アモルフ ァ ス薄膜 4の G e S b T e に A g を あらかじめ含有させるこ とは、記録電圧や記録電流の増大を招き、 これによ り、 記録電圧のバラツキ、 或いは記録速度の低下の何れ かの問題を生じること、 さ らには、 抵抗変化量の割合の減少即ち 記録を読み出したときの信号レベルの減少を来たすと共に、 記録 データ の保持特性を弱めてしま う という問題を生じることが判つ た。
従って、 アモルフ ァ ス薄膜 4には、 上部電極 5 に含有させてい る A gや C uを含まないよ う にして記憶素子 1 0 を作製するこ と が望ま しい。
ぐ実験 3 >
次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4の G e S b T e膜の G e の含有量を 変えて、 特性を調べた。
まず、 下部電極 2及び電極層 6 と して、 T i W膜の代わり に、 丁 1 膜を膜厚 1 0 0 11 111で成膜し、 その他は試料 1 と同様にして 記憶素子を作製し、 試料 5 と した。
次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 G e 3 1 S b 1 9 T e 5。 (添 字は原子%、以下同様とする)の組成の G e S b T e膜を成膜し、 その他は試料 5 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 6 と した。 次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 G e 3 8 S b 1 7 T e 4 5の組 成の G e S b T e膜を成膜し、 その他は試料 5 と同様にして記憶 素子を作製し、 試料 7 と した。
次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 G e 4 9 S b 1 5 T e 3 7の組 成の G e S b T e膜を成膜し、 その他は試料 5 と同様にして記憶 素子を作製し、 試料 8 と した。
これら試料 5〜試料 8の各記憶素子の I 一 V特性を測定した。 試料 5 の測定結果を図 4 Aに示し、 試料 6 の測定結果を図 4 Bに 示し、 試料 7 の測定結果を図 5 Aに示し、 試料 8 の測定結果を図 5 Bに示す。
図 4 A〜図 5 Bに示すよ う に、 これらの広い G e組成範囲にお いて、 記録と記録の保持を正しく行う こ とができるこ とが確認さ れた。
なお、 図 5 A及ぴ図 5 Bから、 G e の含有量が増える と、 閾値 電圧以上の電圧を印加している ときの d I Z d Vが緩やかになつ ていく こ とがわかる。 メ モ リ の記録特性から考える と、 G e の含
有量が少ないほど記録が容易になっていく が、 G e の含有量を多 くする と、 記憶素子の熱的安定性が向上する という利点もある。 従って、 必要な特性に応じて、 G e含有量を制御すればよい。 く実験 4 >
次に、 下部電極 2及び電極層 6の材料を変更して、 特性を調べ た。
下部電極 2及ぴ電極層 6 と して、 T i W膜の代わり に、 W膜を 膜厚 1 0 O n mで成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子 を作製し、 試料 9 と した。
この試料 9の記憶素子の I 一 V特性を測定した。 その測定結果 を図 6 に示す。
図 6 よ り、 図 2 A等と同様に、 良好な I 一 V特性が得られ、 容 易に記録を行う こ とができるこ とがわかる。
また、 下部電極 2及ぴ電極層 6 を、 T i 5。 W s。以外の組成の T i W膜、 T i Z T i Wの積層膜、 T i W/ T i の積層膜、 T i W/Wの積層膜、 WZT i Wの積層膜に変えた試料をそれぞれ作 製して測定を行ったが、 試料 1等と同様に良好な I 一 V特性が得 られた。
さ らに、 導電層 7 を C u膜に代えた場合にも、 同様に試料を作 製して測定を行ったと ころ、 試料 1等と同様に良好な I 一 V特性 が得られた。
く実験 5 >
次に A g を含有する上部電極 5 と して、 G e S b T e A g膜の 代わり に A g膜を用いて、 特性を調べた。
上部電極 5 と して、 G e S b T e A g膜の代わり に A g膜を膜 厚 6 n mで成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製 し、 試料 1 0 と した。
この試料 1 0 の記憶素子の I _ V特性を測定した。 その測定結
果を図 Ίに示す。
図 7 よ り、 図 2 Α等と同様に、 良好な I — V特性が得られ、 容 易に記録を行う こ とができるこ とがわかる。 特に、 図 2 Αと比較 して、 記録時の d I / d Vが非常に急峻になっていることがわか そして、図 7 の結果と、図 2 A〜図 3 Bの結果とを考慮する と、 上部電極 5 に含有される A gや C uの濃度と、 アモルファ ス薄膜 4に含有される A gや C uの濃度との差が大きいほど、 記録時の d l / d Vが急峻で、 良好な記録特性が得られることがわかる。 なお、 A g膜の膜厚を変更して試料を作製し、 同様の測定を行 つたところ、 膜厚が 3 n m以上であれば、 ほぼ同様の I _ V特性 が得られた。
く実験 6 >
アモルフ ァ ス薄膜 4 に、 イ オン媒介となる A gや C u とは異な る不純物金属、 具体的には希土類金属である G d を添加して、 特 性を調べた。
まず、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6) 8 9 G d !! (添字は原子%、 以下同様とする) の組成の G e S b T e G d膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製 し、 試料 1 1 と した。
次に、 ァモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6 ) 8 2 G d 1 8の組成の G e S b T e G d膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 1 2 と した。
これら試料 1 1及ぴ試料 1 2の各記憶素子の I 一 V特性を測定 した。 試料 1 1 の測定結果を図 8 Aに示し、 試料 1 2 の測定結果 を図 8 Bに示す。
図 8 A及ぴ図 8 Bに示すよ う に、 この場合も、 記録と記録の保 持を正しく行う こ とができることが確認された。
また、 希土類元素 G dの添加によつて、 H己 BIJの 抗値カ 高、 なり、 1 Μ Ω以上となり 、 さ らに、 高い温度下に経過された後に も、 抵抗値が安定している という効果があり、 試料 1 1及ぴ試料
1 2のいずれの試料も、 2 7 0 °C » 1 時間のァニールに対して、 抵抗値がほとんど変化しなかった。
即ち、 希土類元素の添加によって 結晶化温度が上昇し、 ァモ ルフ 了 ス状態が安定に保たれているあのと推測される o
また、 希土類元素の添加によって 閾値電圧が増大する ので、 例えば、 再生 (読み出し) のときの 圧を高く設定したい場合等 に有効である。
希土類元素は、 最外殻電子構造が じであるため、 元素によ ら ず電気的には同等の特性を有するので G d に限らず L a , e , P r N d S m E u T b D y H o E r のいずれ の元素を用いても同様の効果が期待される •
<実験 7 >
アモルフ ァ ス薄膜 4に、 不純物元素 体的には S 1 を添加し て、 特性を調べた。
まず、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して (Gr e 2 2 S b 2 2 T 6 5 6 9
3 S i 7 (添字は原子%、 以下同様とする) の組成の G e S b T e S i 膜を成膜し、その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 1 3 と した。
次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6) 8 5 S i 1 5の組成の G e S b T e S i 膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 1 4 と した。
次に、 アモルフ ァス薄膜 4 と して、 (G e 2 2 S b 2 2 T e 5 6) 7 7 S i 2 3の組成の G e S b T e S i 膜を成膜し、 その他は試料 1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 1 5 と した。
これら試料 1 3〜試料 1 5の各記憶素子の I 一 V特性を測定し
た。 試料 1 3 の測定結果を図 9 Aに示し、 試料 1 4 の測定結果を 図 9 Bに示し、 試料 1 5 の測定結果を図 9 Cに示す。
図 9 A及び図 9 B よ り、 S i の添加量が 1 5原子%程度以下ま では、 ほとんど I 一 V特性は変化せず、 記録と記録の保持を正し
<行う こ とができるこ とが確認された。
これに対して、図 9 Cに示すよ う に、 S i の添加量が 2 3原子% と したときには、 閾値電圧が増大し、 0 . 5 m Aでの記録は困難 となり 1 m A程度の電流を要する。
なお 、 ァモノレフ ァ ス薄膜.4 の G e S b T e に S i を添加するこ とによ り、 熱的安定性が増すことが期待できる。 これは、 S i —
S i の有する共有結合エネルギーが高いため、 s i 単体の融点が 高 < 、 S i 一 G e合金組成で S i の組成が多いほど融点が上昇す ることから、 G e S b T e に S i を添加したときにも、 同様に S i の添加によ り共有結合性が高く なつて融点の上昇、 並びに結晶 化温度の上昇等が期待されることに起因する。
<実験 8 >
ァモルフ ァ ス薄膜 4 の膜厚を変更して、 特性を調べた。
まず 、 下部電極 2 を膜厚 2 0 n mの T i 膜と し 、 ァモノレフ ァ ス 薄膜 4の G e S b T e膜の膜厚を 1 4 n mと して 、 その他は試料
1 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 1 6 と した。
次に 、 ァモノレフ ァ ス薄膜 4 の G e S b T e膜の膜厚を 2 5 n m と して 、 その他は試料 1 6 と同様にして記憶素子を作製し、 試料
1 7 と し/こ o
なお 、 こ の試料 1 7は、 アモルフ ァ ス薄膜 4 の G e S b T e膜 の膜厚が試料 1 と同じである。
次に 、 ァモ /レフ ァ ス薄膜 4の G e S b T e膜の膜厚を 3 8 n m と して 、 その他は試料 1 6 と同様にして記憶素子を作製し、 試料
1 8 と した。
次に、 アモルフ ァ ス薄膜 4の G e S b T e膜の膜厚を 5 1 n m と して、 その他は試料 1 6 と同様にして記憶素子を作製し、 試料 1 9 と した。
これら試料 1 6〜試料 1 9 の各記憶素子の I 一 V特性を測定し た。 試料 1 6 の測定結果を図 1 O Aに示し、 試料 1 7 の測定結果 を図 1 O Bに示し、 試料 1 8 の測定結果を図 1 1 Aに示し、 試料 1 9 の測定結果を図 1 1 Bに示す。
図 1 0 A〜図 1 1 Bに示すよ う に、 これらの広い膜厚範囲にお いて、 記録と記録の保持を正しく行う こ とができるこ とが確認さ れた。
なお 最も膜厚の薄い試料 1 6 (図 1 0 A ) では 、 閾値電圧が 約 0 . 1 Vと低く なつているが、 その他は膜厚によつてはそれほ ど閾値 圧が変化せず、 いずれも約 0 . 1 7 Vとなつている。 なお 、 上述の実施の形態の記憶素子 1 0では 、 基板 1 に導電率 の高い高不純物濃度のシリ コ ン基板を用いて、 基板 1 の裏面側に 接地電位 (グラン ド電位) を印加したが、 下部電極側に電圧を印 加するための構成は、 その他の構成も可能である
例えば 、 基板表面に形成され、 かつ、 シリ 3 ン基板とは電気的 に絶縁された電極を用いてもよい。
また、 基板と して、 シ リ コ ン以外の半導体基板、 或いは絶縁基 板例えばガラスや樹脂から成る基板を用いてもよい。
次に、 本発明の他の実施の形態の記憶素子を説明する。
本実施の形態においては、 先の実施の形態と同様に、 図 1 に示 した断面構造の記憶素子 1 0 を構成する。
そして、 本実施の形態では、 アモルフ ァ ス薄膜 4 を、 遷移金属 の酸化物、 中でも融点の高いチタン、 バナジウム、 鉄、 コバル ト、 ィ V ト リ ゥム、 ジルコニウム、 ニオブ、 モリ ブデン、 ハフニウム、 タンタル、 並びにタングステン、 或いは、 ゲルマニウム、 シリ コ
ンから選ばれる 1つ以上の元素の酸化物から構成する。
なお、 アモルフ ァ ス薄膜 4が、 上述の遷移金属、 及び、 ゲルマ ユウム、 シリ コンの中の、 複数の元素を含むもの、 あるいは、 そ れら以外の元素が含まれていても構わない。
こ のアモルフ ァ ス薄膜 4に、 例えばタ ングステン酸化膜を用い た場合には、 膜厚を例えば 5 n m〜 5 0 n mの範囲に、 ゲルマ二 ゥム酸化膜を用いた場合には 3〜 4 0 n mにすればよレ、。
上部電極 5 は、 A g又は C uを含んで構成する。
例えばァモルフ ァ ス薄膜 4 の組成に A g又は C uを加えた組成 の膜、 A g膜、 A g合金膜、 C u膜、 C u合金膜等を用いて上部 電極 5 を構成することができる。
この上部電極 5 に、 例えば、 銀タ ングステン酸化膜を用いた場 合には、 膜厚を例えば 1 0 n ir!〜 3 0 n mにすればよい。 また、 例えば A g を用いた場合には、 膜厚を例えば 3 n m〜 2 0 n mに すればよい。
上部電極 5上に接続された電極層 6 には、 上部電極 5 に含まれ ていた A g又は C uが含まれていない材料を用いる。
また、 下部電極 2に上部電極と同様、 A g、 あるいは、 C uを 含む材料を電極層用いること もできる。
その他の構成は、先の実施の形態の記憶素子と同様であるため、 重複説明を省略する。
本実施の形態の記憶素子 1 0は、 次のよ う に動作させて、 情報 の記憶を行う こ とができる。
まず、 A g又は C uが含まれた上部電極 5 に、例えば正電位( + 電位) を印加して、 上部電圧 5側が正になるよ うに、 記憶素子 1 0 に対して正電圧を印加する。 これによ り 、 上部電極 5から A g 又は C uがイオン化して、ァモルファス薄膜 4内を拡散していき、 下部電極 2側で電子と結合して析出する。
する と、 アモルフ ァ ス薄膜 4内に A g又は C uを多量に含む電 流パスが形成されて、 アモルフ ァ ス薄膜 4 の抵抗が低く なる。 ァ モルフ ァ ス薄膜 4以外の各層は元々抵抗が低いので、 ァモルファ ス薄膜 4の抵抗を低くすることによ り 、 記憶素子 1 0全体の抵抗 も低くするこ とができる。
その後、 正電圧を除去して、 記憶素子 1 0にかかる電圧をなく すと、 抵抗が低く なつた状態で保持される。 これによ り、 情報を 記録することが可能になる。
一方、 記録した情報を消去するときには、 A g又は C uが含ま れた上部電極 5 に、 例えば負電位 (一電位) を印加して、 上部電 極 5側が負になるよ う に、 記憶素子 1 0に対して負電圧を印加す る。 これによ り、 アモルフ ァス薄膜内に形成されていた電流パス を構成する A g又は C uがイオン化してアモルフ ァ ス薄膜 4内を 移動して、 上部電極 5側で元に戻る。
する と、 アモルフ ァ ス薄膜 4内から A g又は C uによる電流パ スが消滅して、 アモルフ ァス薄膜 4 の抵抗が高く なる。 ァモルフ ァ ス薄膜 4以外の各層は元々抵抗が低いので、 アモルフ ァ ス薄膜 4の抵抗を高くするこ とによ り、 記憶素子 1 0全体の抵抗も高く することができる。
その後、 負電圧を除去して、 記憶素子 1 0 にかかる電圧をなく すと、 抵抗が高く なつた状態で保持される。 これによ り、 記録さ れた情報を消去するこ とが可能になる。
このよ うな過程を繰り返すこ とによ り、 記憶素子 1 0に情報の 記録 (書き込み) と記録された情報の消去を繰り返し行う こ とが できる。
そして、 例えば、 抵抗の高い状態を 「 0」 の情報に、 抵抗の低 い状態を 「 1 」 の情報に、 それぞれ対応させる と、 正電圧の印加 による情報の記録過程で 「 0」 から 「 1」 に変え、 負電圧の印加
による情報の消去過程で 「 1」 から 「 0」 に変えることができる。 なお、 上述の情報の記録過程及び情報の消去過程において、 ァ モルフ ァス薄膜 4はアモルフ ァス (非晶質) 状態のままであり、 相変化して結晶質になるこ とはない。
言い換えれば、 アモルフ ァ ス薄膜 4を相変化させないよ う な電 圧条件で、 情報の記録及び消去を行う よ う にする。
また、 前述した説明にあるよ う に、 アモルフ ァ ス薄膜 4は記録 前の初期状態及び消去後の状態で高抵抗を示す材料でなければい けない。 .
記録後の抵抗値は、 記録素子のセルサイズ及びアモルフ ァ ス薄 膜 4の材料組成よ り は、 記録パルス幅や、 記録時電流等の記録条 件に依存し、 初期抵抗が 1 0 0 k Q以上の場合には、 およそ 5 0
Ω〜 5 0 ¾: Ωの範囲となる。
記録データを復調するためには、 初期の抵抗値と記録後の抵抗 値との比が、 およそ、 2倍以上であれば充分であるので、 記録前 の抵抗値が 1 0 0 Ωで、 記録後の抵抗値が 5 0 Ω、 或いは、 記録 前の抵抗値が 1 0 0 k Ω、 記録後の抵抗値が 5 0 k Ω といった状 況であれば充分であり 、 アモルフ ァ ス薄膜 4 の初期の抵抗値はそ のよ うな条件を満たすよ う に設定される。
抵抗値の設定には、 例えば、 酸素濃度、 膜厚、 記録素子面積、 さ らには、不純物材料の添加によって調整することが可能である。 上述の実施の形態の記憶素子 1 0 の構成によれば、 ァモルファ ス薄膜 4が前述した酸化物 (特に望ま しく は遷移金属の酸化物、 ゲルマニウムの酸化物、 シリ コンの酸化物を含有する) こ とによ り、 上部電極 5から A g又は C uをイオンと してアモルフ ァス薄 膜 4内に拡散させ移動させるこ とによ り、 情報の記憶を行う こ と ができる。
そして、 記憶素子 1 0の抵抗の変化、 特にアモルファス薄膜 4
の抵抗の変化を利用して情報の記録を行っているため、 記憶素子
1 0 を微細化していつた場合にも、 情報の記録や記録した情報の 保持が容易になる。
また、 本実施の形態の記憶素子 1 0によれば、 下部電極 2、 ァ モルフ ァ ス薄膜 4、 上部電極 5、 電極層 6、 導電層 7 を、 いずれ もスパッタ リ ングが可能な材料で構成するこ とが可能になる。 各 層の材料に適応した組成からなるターグッ トを用いて、 スパッタ リ ングを行えばよい。
また、 同一のスパッ タ リ ング装置内で、 ターゲッ トを交換する こ とによ り、 連続して成膜すること も可能である。
なお、 酸化物のスパッタ リ ング薄膜形成には、 酸化物のスパッ タ リ ングターゲッ トを用いる方法や、 金属ターゲッ トを用いて、 スパッタ リ ング中に導入ガスと してアルゴン等の不活性ガスと共 に酸素を導入する方法、 いわゆる反応性スパッタ リ ング等の方法 を用いるこ とが可能である。 さ らに、 スパ ッ タ リ ングの他、 C V D法、 或いは蒸着法等の方法によっても膜形成を行う こ とが可能 である。
本実施の形態の記憶.素子 1 0は、 例えば次のよ う にして製造す ることができる。
まず、 電気伝導度の高い基板 1、 例えば高濃度の P型の不純物 が ドープされたシ リ コ ン基板上に、 下部電極 2例えば T i W膜を 堆積する。
次に、 下部電極 2 を覆って絶縁膜 3 を形成し、 その後下部電極 2上の絶縁膜 3 に開口を形成する。
次に、 必要に応じて、 下部電極 2の表面の酸化した表面のエツ チングを行い、 薄い酸化膜皮膜を除去し電気的に良好な表面を得 る。
その後に、 例えばマグネ トロンスパッ タ リ ング装置によって、
アモルフ ァス薄膜 4例えばタ ングステン酸化膜を成膜する。
次に、 例えばマグネ ト ロ ンスパッ タ リ ング装置によって、 上部 電極 5例えば銀を含むタングステン酸化膜又は A g膜を成膜する。
続いて、 例えばマグネ ト ロ ンスパ ッ タ リ ング装置によって、 電 極層 6例えば T i W膜を成膜し、 さ らに導電層 7例えば A l S i 膜又は C u膜を成膜する。
その後、 これらアモルフ ァス薄膜 4、 上部電極 5、 電極層 6 、 導電層 7 を、 例えばプラズマエッチング等によ り 、 パターユング する。 プラズマエッチングの他には、 イオンミ リ ング、 R I E (反 応性イオンェツチング) 等のエッチング方法を用いてパタ —ニン グを行う こ とができる。
こ のよ う にして、 図 1 に示し 7 - 憶素子 1 0 を製造するこ とが できる。
なお、 上述の実施の形態の し 子 1 0では 、 上部電極 5 に A g又は C uを含み、 下部電極 2には含まない構成と したが 、 下部 電極のみに A g又は C uを含む構成や 、 下部電極及び上部電極に
A g又は C uを含む構成と してもよレ、 o
上述した実施の形態の記憶素子 1 0 を、 多数マ ト リ タ ス状に配 置するこ とによ り、 記憶装置 (メ モ V装置) を構成するこ とがで さ 。
各 HL fe、 " 1 0 に対して、 その下部電極 2側に接続された配線 と、 その上部電極 5側に接続された配線とを設け 、 例えばこれら の配線の交差点付近に各記憶素子 1 0が配置されるよ う にすれば よい。
そして、 具体的には、 例えば下部電極 2を行方向のメ モ リ セル に共通して形成し、 導電層 7に接続された配線を列方向のメモリ セルに共通して形成し、 電位を印加して電流を流す下部電極 2 と 配線とを選択するこ とによ り、 記録を行うべきメ モ リ セルを選択
して、 このメ モ リ セルの記憶素子 1 0に電流を流して、 情報の記 録ゃ記録した情報の消去を行う こ とができる。
上述した実施の形態の記憶素子 1 0は、 容易に情報の記録や情 報の読み出しを行う こ とができ、 特に、 高温環境下及ぴ長期のデ ータ保持安定性に優れた特性を有する。
また、 上述した実施の形態の記憶素子 1 0は、 微細化していつ た場合にも、情報の記録や記録した情報の保持が容易になるため、 記憶装置の集積化 (高密度化) や小型化を図るこ とがで ο
(実施例)
次に、 上述した実施の形態の記憶素子 1 0 を実際に作製して、 特性を調べた。
<実験 9 >
まず、 電気伝導度の高い基板 1 、 例えば高濃度の P型の不純物 が ドープされたシ リ コ ン基板上に、 スノ ッタ リ ングによ り 、 下部 電極 2 と して T i W膜を 、 1 0 0 n mの膜厚で堆積した ο
次に、 下部電極 2を覆つてフォ ト レジス トを形成し 、 その後フ オ ト リ ソグラフィ によ り 、 露光と現像を行つて下部電極 2上のフ オ ト レジス ト に開 口 (スルーホール) を形成した。 開 P (スノレ一 ホール) の大きさは縦 2 ^ m、 2 μ mと した。
その後、 真空中 2 7 0 °Cにおいてァニールを行つてフォ ト レジ ス トを変質させて、 温度 "^エッチング等に対して安定なハー ドキ ユアレジス ト と して、 絶縁膜 3 を形成した。 なお、 絶縁膜 3 にハ ー ドキュアレジス トを用いたのは、 実験上簡便に形成でさるため であり、 製品を製造する場合においては、 他の材料 (シ V ン酸 化膜等) を絶縁膜 3 に用いた方がよいこ と あ考えられる ο
続いて、 マグネ ト ロ ンスノ ッ タ リ ング装置を用いて 、 酸素ガス 導入による反応性スパッタ リ ング法によ り、 ァモルフ ァ ス薄膜 4 と してタ ングステ ン酸化膜を 2 0 n mの膜厚で成膜した ο このタ
ングステン酸化膜の組成は、 w x o 1 D Q x (添字は原子%) で、 およそ x = 2 4であった。
さ らに、 同一のマグネ トロンスパッタ リ ング装置において、 同 一の真空を保ったまま、 上部電極 5 と して銀タ ングステン酸化膜 を 2 0 n mの膜厚で成膜した。 この銀タングステン酸化膜の A g の濃度はおよそ 5 0 %であった。
さ らに、 同一のマグネ トロンスパッタ リ ング装置において、 同 一の真空を保ったまま、 電極層 6 と して T i W膜を 1 0 0 n mの 膜厚で成膜し、 続いて導電層 7 と して A l S i 膜を 1 O O n mの 膜厚で成膜した。 T i W膜及び A 1 S i 膜の組成は、 それぞれ T ί 5。 W 5。及び A 1 9 7 S i 3 (添字は原子% ) と した。
その後、 フォ ト リ ソグラフィによ り、 プラズマエッチング装置 を用いて、ハ ー ドキュアレジス トから成る絶縁膜 3上に堆積した、 アモルフ ァ ス薄膜 4 ·上部電極 5 ,電極層 6 ·導電層 7 の各層を、 5 0 μ m X 5 0 /z mの大きさにパターユングを行った。
このよ う にして、図 1 に示した構造の記憶素子 1 0 を作製して、 試料 2 0 の記憶素子 1 0 と した。
こ の試料 2 0 の記憶素子 1 0 に対して、 上部電極 5 側の導電層 7に正電位 ( +電位) を加え、 基板 1 の裏面側を接地電位 (ダラ ン ド電位) に接続した。
そして、 導電層 7に印加する正電位を 0 Vから増加させて、 電 流の変化を測定した。 ただし、 電流が 0 · 5 πι Aに達した所で電 流リ ミ ッタが動作するよ う に設定しておいて、 それ以上は導電層 7 に印加する正電位即ち素子 1 0 に加わる電圧が増加しないよ う に設定した。
また、 電流が 0 . 5 m Aに達して電流リ ミ ッタが動作した状態 から、 導電層 7に印加する正電位を O Vまで減少させていき、 電 流の変化を測定した。
得られた I 一 V特性のグラフを図 1 2 Aに示す。
図 1 2 Aよ り、 初期は抵抗が高く 、 記憶素子 1 0が O F F状態 にあり、 電圧が増加することによ り、 ある閾値電圧 V t h以上の ところで急激に電流が増加する、 即ち抵抗が低く な り O N状態へ と遷移するこ とがわかる。 これによ り、 情報が記録されるこ とが わ力 る。
一方、 その後、 電圧を減少させるこ とによ り、 電流も減少する が、 電流の減少の方が大き く 、 少しずつ抵抗が高く なつていく も 'のの、 最終的には初期の抵抗値よ り も充分低い抵抗値であり 、 O N状態が保たれ、 記録された情報が保持されるこ とがわかる。
この試料 2 0 の場合、 電圧 V = 0 . I Vの所での抵抗値は、 O F F状態で約 5 0 0 k Ω , O N状態で約 5 0 0 Ωであった。
また、 同図に示されるよ うに、 逆極性の電圧 V、 即ち上部電極 5側の導電層 7に負電位 (一電位) を印加し、 基板 1 の裏面側を 接地電位 (グラン ド電位) に接続して、 導電層 7に V =— 0 . 4 V以下の負電位を印加した後に、 導電層 7の電位を 0 Vにするこ とによ り、 抵抗が初期の O F F状態の高抵抗の状態に戻るこ とが 確認された。 即ち記憶素子 1 0 に記録した情報を、 負電圧の印加 によ り消去できるこ とがわかる。
<実験 1 0 >
アモルファス薄膜 4がゲルマニウム酸化物によ り構成される場 合の特性を調べた。
まず、 アモルファス薄膜 4 と して、 タングステン酸化膜の場合 と同様に反応性スパッタ リ ング法によ り G e x O i。。— xを成膜し た。 こ こで、 酸化ゲルマニウムの膜厚は約 5 n mであって、 その 膜の上に A g を 6 n m堆積させ、 上部電極を形成している。 その 他は試料 2 0 と同様にして記憶素子を作製した。
上記方法によ り、 反応性スパッタ リ ング時の酸素ガスの導入量
を変えて、 3つの試料、 試料 2 1 〜試料 2 3 を作成した。
得られた各試料のゲルマニウム及び酸素濃度は下記の通りであ る。
<濃度 (原子%) >
試料番号 G e O
試料 2 1 50.5 49.5
試料 2 2 44.1 58.9
試料 2 3 32.7 67.3
これら試料 2 1〜試料 2 3 の各記憶素子の I 一 V特性を測定し た。 試料 2 1 の測定結果を図 1 3 Aに示し、 試料 2 2 の測定結果 を図 1 3 Bに示し、 試料 2 3の測定結果を図 1 3 Cに示す。
図 1 3 A〜図 1 3 Cに示すよ う に、 初期の抵抗は、 試料 2 1 が 3 0 0 ¾: Ωであり、 試料 2 2力 S 5 0 0 k Qであり、 試料 2 3力 S 5 0 0 k Ωであり、 いずれも高い抵抗であった。
そして、 正方向に電圧を大き く していく と、 ある閾値電圧 V t hで急激に電流が流れ、 速やかに電流のリ ミ ッタ設定値 0. 5 m Aに達する。
その後、 0 V近辺にまで電圧を低下させると、 初期の抵抗値に 比べて、 抵抗が低く なっているこ とがわかる。
また、 いずれの試料も約 5 0 0 Ω程度であり、 記録によって、 抵抗値がおよそ 3桁低下しているこ とがわかる。
一方、 負の方向に電圧を下げていく と、 いずれの試料でも、 お よそ _ 0 . 2 V程度で、 電流量が減少し、 抵抗値が変化する。
さ らに電圧を下げていく と、 そのまま電流が流れない状態を維 持する試料 (試料 2 1 ) と、 ある閾値電圧以下で電流量が急激に 増加し、 一 0 . 5 m Aのリ ミ ッタ限度にまで達する試料 (試料 2 2、 試料 2 3 ) とがあるが、 これらの状態から、 再び電圧を 0 に 戻すと、 いずれの試料も高い抵抗状態へと遷移する。
そして、 試料 2 1 は記録前の初期抵抗値に戻り、 試料 2 2及び 試料 2 3は、 およそ 1 0 ¾: Ω となった。
ただし、 試料 2 2及び試料 2 3 は、 負の方向の電圧の最大値を 閾値電圧以下に抑制すると、 試料 2 1 と同様に、 記録前の初期抵 抗値に戻った。
このよ う に、 記録と逆極性の電圧を印加することによって、 抵 抗値を記録前の状態に戻す、 即ち消去動作を行う こ とができる。 く実験 1 1 >
アモルフ ァ ス薄膜 4 がシ リ コ ン酸化物によ り構成される場合の 特性を調べた。
まず、 アモルフ ァ ス薄膜 4 と して、 タ ングステン酸化膜、 ゲル マニウム酸化膜の場合と同様に、 反応性スパッ タ リ ング法によ り S i — χを成膜した。
シ リ コ ンの組成 Xは、 ほぼ S i O 2の組成と等しく 、 X = 3 3 と した。
そして、 酸化シ リ コ ンの膜厚を 3 n mと した試料 (試料 2 4 ) と、膜厚を 6 n mと した試料(試料 2 5 ) とをそれぞれ作製した。 次に、 各試料について、 酸化シ リ コ ン膜上に、 S i O 2と A g の複合物による薄膜を 6 n m堆積させ、 上部電極を形成した。 な お、 この S i O 2と A g の複合物は、 S i O 2と A gがほぼ同じ割 合含有されている組成と した。
その他は試料 2 0 と同様にして、 記憶素子を作製した。
これら酸化シリ コ ン膜の膜厚の異なる 2種類の試料 (試料 2 4 及び試料 2 5 ) の、 各記憶素子の I 一 V特性を測定した。 試料 2 4の測定結果を図 1 4 Aに示し、 試科 2 5の測定結果を図 1 4 B に示す。
図 1 4 A及び図 1 4 Bよ り、 いずれも初期に抵抗が 1 M Ω以上 と高く 、 負方向に電圧を大き < していく と、 ある閾値電圧 V t h
で急激に電流が流れ、 速やかに電流のリ ミ ッタ設定値 0 . 5 m A に達する。
その後、 0 V近辺にまで電圧を低下させる と、 初期の抵抗値に 比べて抵抗が低く なって、 1 k Ω程度になる。
即ち、 記録によ り、 抵抗値がおよそ 3桁低下しているこ とがわ » る。
さ らに正の方向に電圧を上げていく と、 いずれの試料でも、 電 流量が減少し 、 抵 値力 S再ぴ高い状態へと変化する
このよ う に 、 記録と逆極性の電圧を印加するこ とによつて、 抵 抗値を記録前の状態に戻す 、 即ち消去動作を行う とができる。
なお、 上述の実施の形態の記憶素子 1 0では、 基板 1 に導電率 の高い高不純物濃度のシリ コン基板を用いて、 基板 1 の裏面側に 接地電位 (グラン ド電位) を印加したが、 下部電極側に電圧を印 加するための構成は、 その他の構成も可能である
例えば、 基板表面に形成され、 力 つ、 シリ コン基板とは電気的 に絶縁された 極を用いてもよい。
また、 基板と して、 シリ コン以外の半導体基板ヽ 或いは絶縁基 板例えばガラスや樹脂から成る基板を用いてもよい
7こ、 上;^の実験で用いた酸化物であるタンダステン酸化膜の 融点は 1 4 0 0 °C以上(結晶状態での文献値、以下同様) であり 、 ゲルマニウム酸化膜の融点は 1 0 0 0 °c以上であり 、 シリ コン酸 化膜の融点は 1 7 0 0 °C以上であるため、 熱的に充分安定な材料 であり、 結晶化温度も高い。
さ らに、 記録のメカニズムが A g又は C uの電界印加によるィ オン伝導であるため、 上述の実験で用いたタングステン以外の遷 移金属の酸化物を用いた場合にでも、 それらの外殻電子構造がタ ングステンの電子構造と類似している遷移金属であれば、 タンダ ステンと同様にメモリ動作するこ とが可能である。
遷移金属の中でも、 酸化物の融点が高いこ と、 かつ容易に酸化 物薄膜を形成できること という観点から、 チタン、 バナジウム、 鉄、 コバル ト、 イ ッ ト リ ウム、 ジルコニウム、 ニオブ、 モリ プデ ン、 ハフニウム、 タンタルの酸化物が望ましい。
本発明の記憶素子を用いて、 記憶素子を多数、 例えば列状やマ ト リ タ ス状に配列するこ とによ り、 記憶装置 (メ モ リ装置) を構 成するこ とができる。
また、 各記憶素子に、 必要に応じて、 素子の選択用の MO S ト ラ ンジスタ或いはダイオー ドを接続してメ モ リ セルを構成する。
さ らに、 配線を介して、 センスアンプ、 ア ドレス レコーダー、 記録 · 消去 · 読み出し回路等に接続する。
本発明の記憶素子は、 各種のメ モ リ装置に適用することができ る。 例えば、 一度だけ書き込みが可能な、 いわゆる P R OM (プ ロ グラマブル R O M )、 電気的に消去が可能な E E P R O M (Electrically Erasable R OM), 或いは、 高速に記録 · 消去 * 再生が可能な、 いわゆる R AM (ランダム 'アクセス 'メモリ)等、 いずれのメ モ リ形態でも適用するこ とが可能である。
本発明は、 上述の各実施の形態に限定されるものではなく 、 本 発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。