JP4613478B2 - 半導体記憶素子及びこれを用いた半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報を記録することができる半導体記憶素子及びこの半導体記憶素子を用いた半導体記憶装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の情報機器においては、ランダム・アクセス・メモリとして、動作が高速で、高密度のDRAMが広く使用されている。
【0003】
しかしながら、DRAMは、電子機器に用いられる一般的な論理回路LSIや信号処理と比較して、製造プロセスが複雑であるため、製造コストが高くなっている。
【0004】
また、DRAMは、電源を切ると情報が消えてしまう揮発性メモリであり、頻繁にリフレッシュ動作、即ち書き込んだ情報(データ)を読み出し、増幅し直して、再度書き込み直す動作を行う必要がある。
そこで、電源を切っても情報が消えない不揮発性のメモリとして、例えばFeRAM(強誘電体メモリ)やMRAM(磁気記憶素子)等が提案されている。
【0005】
これらのメモリの場合、電源を供給しなくても書き込んだ情報を長時間保持し続けることが可能になる。
また、これらのメモリの場合、不揮発性とすることにより、リフレッシュ動作を不要にして、その分消費電力を低減することができると考えられる。
【0006】
しかしながら、上述の不揮発性のメモリは、各メモリセルを構成するメモリ素子の縮小化を図っていくに従い、記憶素子としての特性を確保することが困難になる。
このため、デザインルールの限界や製造プロセス上の限界まで素子を縮小化することは難しい。
【0007】
そこで、縮小化に適した構成のメモリとして、新しいタイプの記憶素子が提案されている。
この記憶素子は、2つの電極の間に、ある金属を含むイオン導電体を挟んだ構造である。
そして、2つの電極のいずれか一方にイオン導電体中に含まれる金属を含ませることによって、2つの電極間に電圧を印加した場合に、電極中に含まれる金属がイオン導電体中にイオンとして拡散することによって、イオン導電体の抵抗或いはキャパシタンス等の電気特性が変化する。
この特性を利用してメモリデバイスを構成することが可能である(例えば特許文献1、非特許文献1参照。)。
【0008】
具体的には、イオン導電体はカルコゲナイドと金属との固溶体よりなり、さらに具体的には、AsS,GeS,GeSeにAg,Cu或いはZnが固溶された材料からなり、2つの電極のいずれか一方の電極には、Ag,Cu或いはZnを含んでいる(特許文献1参照)。
【0009】
また、この記憶素子の製造方法として、基板上にカルコゲナイドから成るイオン導電体を堆積させた後に、金属を含む電極をイオン導電体上に堆積させ、イオン導電体の光学ギャップ以上のエネルギーを有する光を照射する、或いは熱を加えることによって、金属をイオン導電体中に拡散させて固溶させる方法により、金属を含有するイオン導電体を形成する方法が提案されている。
【0010】
さらにまた、結晶酸化物材料を用いた各種不揮発メモリも提案されており、例えば、CrがドープされたSrZrO3結晶材料を、SrRuO3或いはPtによる下部電極とAu或いはPtによる上部電極とにより挟んだ構造のデバイスにおいて、極性の異なる電圧の印加により可逆的に抵抗が変化することによるメモリを報告している(非特許文献2参照)。
ただし、原理等の詳細は不明である。
【0011】
【特許文献1】
特表2002−536840号公報
【非特許文献1】
日経エレクトロニクス 2003.1.20号(第104頁)
【非特許文献2】
A.Beck et al., Appl. Phys. Lett., 77,(2000),p139
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した、上部電極或いは下部電極のいずれかにAg或いはCuを含み、それらの電極にGe−S、あるいは、Ge−Seアモルファスカルコゲナイド材料が挟まれた構造の記憶素子では、温度上昇によりカルコゲナイド薄膜が結晶化を生じ、結晶化に伴って材料の特性が変化し、本来は高い抵抗の状態でデータを保持している部分が、高温環境下或いは長期保存時に、低い抵抗の状態に変化してしまう、等の問題を有する。
【0013】
上部電極と下部電極との間の記録材料に結晶材料を用いた場合には、アモルファス材料を用いた場合に比べると問題が多く、低価格で量産を行うことは難しい。
まず、結晶成長を行うために、下地材料が限定され、例えば、単結晶材料を用いる必要が生じる。
また、良質な結晶性を得るために、例えば700℃といった高温処理を行わなければならない。
さらに、結晶の性能を発揮させるためには、例えば50nm以上という膜厚が必要であり、微細加工時のアスペクト比の観点から、例えば50nm以下のサイズに対する微細加工の際に問題が生じる。
さらにまた、特性改善のための添加材料が、例えば格子定数のミスマッチ等の不具合を生じないことが必要なので、特定の元素群に限られてしまい、所望な特性を得ることが難しい。
【0014】
上述した問題の解決のために、本発明においては、情報の記録及び読み出しを容易に行うことができ、高温環境下或いは長期保存時に記録された内容を安定して保持することができ、比較的簡単な製造方法で容易に製造することができる半導体記憶素子及びこれを用いた半導体記憶装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体記憶素子は、第1の電極及び第2の電極の間に、アモルファス薄膜が挟まれて構成され、第1の電極及び第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、アモルファス薄膜が、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物により形成されて成り、Ag又はCuが含まれた電極側が正になるように正電圧を印加することにより、電極からAg又はCuがイオン化して、アモルファス薄膜内を拡散して、アモルファス薄膜の抵抗が低くなるので、情報を記録することができ、情報を記録した状態において、Ag又はCuが含まれた電極側が負になるように負電圧を印加することにより、Ag又はCuがイオン化してアモルファス薄膜内を移動して電極側に戻り、アモルファス薄膜の抵抗が高くなり、記録した情報を消去することができ、アモルファス薄膜が相変化しないような条件で、情報の記録及び消去が行われるものである。
【0016】
本発明の半導体記憶装置は、第1の電極及び第2の電極の間に、アモルファス薄膜が挟まれて構成され、第1の電極及び第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、アモルファス薄膜が、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物により形成されて成り、Ag又はCuが含まれた電極側が正になるように正電圧を印加することにより、電極からAg又はCuがイオン化して、アモルファス薄膜内を拡散して、アモルファス薄膜の抵抗が低くなるので、情報を記録することができ、情報を記録した状態において、Ag又はCuが含まれた電極側が負になるように負電圧を印加することにより、Ag又はCuがイオン化してアモルファス薄膜内を移動して電極側に戻り、アモルファス薄膜の抵抗が高くなり、記録した情報を消去することができ、アモルファス薄膜が相変化しないような条件で、情報の記録及び消去が行われる半導体記憶素子と、第1の電極側に接続された配線と、第2の電極側に接続された配線とを有し、半導体記憶素子が多数配置されて成るものである。
【0017】
上述の本発明の半導体記憶素子の構成によれば、第1の電極及び第2の電極の間にアモルファス薄膜が挟まれ、第1の電極及び第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、アモルファス薄膜が酸化物により形成されて成ることにより、電極に含まれるAg又はCuがイオンとしてアモルファス薄膜中へ拡散することを利用して情報を記憶することが可能になる。
【0018】
具体的には、Ag又はCuを含む一方の電極側に正電位を印加して素子に正電圧をかけると、電極に含まれるAg又はCuがイオン化してアモルファス薄膜中に拡散し、アモルファス薄膜内の他方の電極側の部分で電子と結合して析出することにより、アモルファス薄膜の抵抗が低くなり、素子の抵抗も低くなるので、これにより情報の記録を行うことが可能になる。そして、この状態から、Ag又はCuを含む一方の電極側に負電位を印加して素子に負電圧をかけると、他方の電極側に析出していたAg又はCuが再びイオン化して、一方の電極側に戻ることにより、アモルファス薄膜の抵抗が元の高い状態に戻り、素子の抵抗も高くなるので、これにより記録した情報の消去を行うことが可能になる。
【0019】
そして、記録する前のアモルファス薄膜に、イオン化するAg又はCuを含めないように構成することにより、記録に要する電流を小さくすることができ、抵抗変化を大きくすることができる。また、記録に要する時間も短くすることができる。
【0020】
上述の本発明の半導体記憶装置の構成によれば、上述の本発明の半導体記憶素子と、第1の電極側に接続された配線と、第2の電極側に接続された配線とを有し、半導体記憶素子が多数配置されて成ることにより、半導体記憶素子に配線から電流を流して、情報の記録や情報の消去を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体記憶素子は、第1の電極及び第2の電極の間に、アモルファス薄膜が挟まれて構成され、第1の電極及び第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、アモルファス薄膜が、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物により形成されて成り、Ag又はCuが含まれた電極側が正になるように正電圧を印加することにより、電極からAg又はCuがイオン化して、アモルファス薄膜内を拡散して、アモルファス薄膜の抵抗が低くなるので、情報を記録することができ、情報を記録した状態において、Ag又はCuが含まれた電極側が負になるように負電圧を印加することにより、Ag又はCuがイオン化してアモルファス薄膜内を移動して電極側に戻り、アモルファス薄膜の抵抗が高くなり、記録した情報を消去することができ、アモルファス薄膜が相変化しないような条件で、情報の記録及び消去が行われるものである。
【0022】
本発明の半導体記憶装置は、第1の電極及び第2の電極の間に、アモルファス薄膜が挟まれて構成され、第1の電極及び第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、アモルファス薄膜が、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物により形成されて成り、Ag又はCuが含まれた電極側が正になるように正電圧を印加することにより、電極からAg又はCuがイオン化して、アモルファス薄膜内を拡散して、アモルファス薄膜の抵抗が低くなるので、情報を記録することができ、情報を記録した状態において、Ag又はCuが含まれた電極側が負になるように負電圧を印加することにより、Ag又はCuがイオン化してアモルファス薄膜内を移動して電極側に戻り、アモルファス薄膜の抵抗が高くなり、記録した情報を消去することができ、アモルファス薄膜が相変化しないような条件で、情報の記録及び消去が行われる半導体記憶素子と、第1の電極側に接続された配線と、第2の電極側に接続された配線とを有し、半導体記憶素子が多数配置されて成るものである。
【0023】
また、上記本発明の半導体記憶素子及び上記本発明の半導体記憶装置において、それぞれ、第1の電極がTiWを用いて形成され、アモルファス薄膜がタングステン酸化物を用いて形成され、第2の電極が銀タングステン酸化物を用いて形成されている、構成を可能とする。
【0024】
図1は、本発明の一実施の形態として、半導体記憶素子の概略構成図(断面図)を示す。
この半導体記憶素子10は、高電気伝導度の基板1、例えばP型の高濃度の不純物がドープされた(P++の)シリコン基板上に、下部電極2が形成され、この下部電極2上の絶縁膜3に形成された開口を通じて下部電極2に接続するように、アモルファス薄膜4、上部電極5、電極層6、導電層7の積層膜が形成されて構成されている。
【0025】
下部電極2には、例えばTiW,Ti,Wを用いることができる。
この下部電極2に、例えばTiWを用いた場合には、膜厚を例えば20nm〜100nmの範囲にすればよい。
【0026】
絶縁膜3には、例えばハードキュア処理されたフォトレジスト、半導体装置に一般的に用いられるSiO2やSi3N4、その他の材料例えばSiON,SiOF,Al2O3,Ta2O5,HfO2,ZrO2等の無機材料、フッ素系有機材料、芳香族系有機材料等を用いることができる。
【0027】
アモルファス薄膜4は、遷移金属の酸化物、中でも融点の高いチタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、 並びにタングステン、或いは、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物から構成する。
【0028】
なお、アモルファス薄膜4が、上述の遷移金属、及び、ゲルマニウム、シリコンの中の、複数の元素を含むもの、あるいは、それら以外の元素が含まれていても構わない。
【0029】
このアモルファス薄膜4に、例えばタングステン酸化膜を用いた場合には、膜厚を例えば5nm〜50nmの範囲に、ゲルマニウム酸化膜を用いた場合には3〜40nmにすればよい。
【0030】
上部電極5は、Ag又はCuを含んで構成する。
例えばアモルファス薄膜4の組成にAg又はCuを加えた組成の膜、Ag膜、Ag合金膜、Cu膜、Cu合金膜等を用いて上部電極5を構成することができる。
この上部電極5に、例えば、銀タングステン酸化膜を用いた場合には、膜厚を例えば10nm〜30nmにすればよい。また、例えばAgを用いた場合には、膜厚を例えば3nm〜20nmにすればよい。
【0031】
上部電極5上に接続された電極層6には、上部電極5に含まれていたAg又はCuが含まれていない材料を用いる。
【0032】
導電層7は、図示しない配線層と電極層6とを良好に低いコンタクト抵抗で接続するものである。
例えば電極層6にTiWを用いたときには、導電層7にAlSiを用いることが考えられる。
この導電層7にAlSiを用いた場合には、膜厚を例えば100nm〜200nmにすればよい。
【0033】
なお、導電層7が半導体記憶素子10に接続される配線層を兼ねて、配線層が直接電極層6に接続される構成も可能である。
【0034】
本実施の形態の半導体記憶素子10は、次のように動作させて、情報の記憶を行うことができる。
【0035】
まず、Ag又はCuが含まれた上部電極5に、例えば正電位(+電位)を印加して、上部電圧5側が正になるように、半導体記憶素子10に対して正電圧を印加する。これにより、上部電極5からAg又はCuがイオン化して、アモルファス薄膜4内を拡散していき、下部電極2側で電子と結合して析出する。
すると、アモルファス薄膜4内にAg又はCuを多量に含む電流パスが形成されて、アモルファス薄膜4の抵抗が低くなる。アモルファス薄膜4以外の各層は元々抵抗が低いので、アモルファス薄膜4の抵抗を低くすることにより、半導体記憶素子10全体の抵抗も低くすることができる。
【0036】
その後、正電圧を除去して、半導体記憶素子10にかかる電圧をなくすと、抵抗が低くなった状態で保持される。これにより、情報を記録することが可能になる。
【0037】
一方、記録した情報を消去するときには、Ag又はCuが含まれた上部電極5に、例えば負電位(−電位)を印加して、上部電極5側が負になるように、半導体記憶素子10に対して負電圧を印加する。これにより、アモルファス薄膜内に形成されていた電流パスを構成するAg又はCuがイオン化してアモルファス薄膜4内を移動して、上部電極5側で元に戻る。
すると、アモルファス薄膜4内からAg又はCuによる電流パスが消滅して、アモルファス薄膜4の抵抗が高くなる。アモルファス薄膜4以外の各層は元々抵抗が低いので、アモルファス薄膜4の抵抗を高くすることにより、半導体記憶素子10全体の抵抗も高くすることができる。
その後、負電圧を除去して、半導体記憶素子10にかかる電圧をなくすと、抵抗が高くなった状態で保持される。これにより、記録された情報を消去することが可能になる。
【0038】
このような過程を繰り返すことにより、半導体記憶素子10に情報の記録(書き込み)と記録された情報の消去を繰り返し行うことができる。
【0039】
そして、例えば、抵抗の高い状態を「0」の情報に、抵抗の低い状態を「1」の情報に、それぞれ対応させると、正電圧の印加による情報の記録過程で「0」から「1」に変え、負電圧の印加による情報の消去過程で「1」から「0」に変えることができる。
【0040】
なお、上述の情報の記録過程及び情報の消去過程において、アモルファス薄膜4はアモルファス(非晶質)状態のままであり、相変化して結晶質になることはない。
言い換えれば、アモルファス薄膜4を相変化させないような電圧条件で、情報の記録及び消去を行うようにする。
【0041】
また、前述した説明にあるように、アモルファス薄膜4は記録前の初期状態及び消去後の状態で高抵抗を示す材料でなければいけない。
記録後の抵抗値は、記録素子のセルサイズ及びアモルファス薄膜4の材料組成よりは、記録パルス幅や、記録時電流等の記録条件に依存し、初期抵抗が100kΩ以上の場合には、およそ50Ω〜50kΩの範囲となる。
記録データを復調するためには、初期の抵抗値と記録後の抵抗値との比が、およそ、2倍以上であれば充分であるので、記録前の抵抗値が100Ωで、記録後の抵抗値が50Ω、或いは、記録前の抵抗値が100kΩ、記録後の抵抗値が50kΩといった状況であれば充分であり、アモルファス薄膜4の初期の抵抗値はそのような条件を満たすように設定される。
抵抗値の設定には、例えば、酸素濃度、膜厚、記録素子面積、さらには、不純物材料の添加によって調整することが可能である。
【0042】
上述の実施の形態の半導体記憶素子10の構成によれば、アモルファス薄膜4が前述した酸化物(特に望ましくは遷移金属の酸化物、ゲルマニウムの酸化物、シリコンの酸化物を含有する)ことにより、上部電極5からAg又はCuをイオンとしてアモルファス薄膜4内に拡散させ移動させることにより、情報の記憶を行うことができる。
そして、半導体記憶素子10の抵抗の変化、特にアモルファス薄膜4の抵抗の変化を利用して情報の記録を行っているため、半導体記憶素子10を微細化していった場合にも、情報の記録や記録した情報の保持が容易になる。
【0043】
また、本実施の形態の半導体記憶素子10によれば、下部電極2、アモルファス薄膜4、上部電極5、電極層6、導電層7を、いずれもスパッタリングが可能な材料で構成することが可能になる。各層の材料に適応した組成からなるターゲットを用いて、スパッタリングを行えばよい。
また、同一のスパッタリング装置内で、ターゲットを交換することにより、連続して成膜することも可能である。
なお、酸化物のスパッタリング薄膜形成には、酸化物のスパッタリングターゲットを用いる方法や、金属ターゲットを用いて、スパッタリング中に導入ガスとしてアルゴン等の不活性ガスと共に酸素を導入する方法、いわゆる反応性スパッタリング等の方法を用いることが可能である。さらに、スパッタリングの他、CVD法、或いは蒸着法等の方法によっても膜形成を行うことが可能である。
【0044】
図1の半導体記憶素子10は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、電気伝導度の高い基板1、例えば高濃度のP型の不純物がドープされたシリコン基板上に、下部電極2例えばTiW膜を堆積する。
次に、下部電極2を覆って絶縁膜3を形成し、その後下部電極2上の絶縁膜3に開口を形成する。
【0045】
次に、必要に応じて、下部電極2の表面の酸化した表面のエッチングを行い、薄い酸化膜皮膜を除去し電気的に良好な表面を得る。
その後に、例えばマグネトロンスパッタリング装置によって、アモルファス薄膜4例えばタングステン酸化膜を成膜する。
次に、例えばマグネトロンスパッタリング装置によって、上部電極5例えば銀を含むタングステン酸化膜又はAg膜を成膜する。
続いて、例えばマグネトロンスパッタリング装置によって、電極層6例えばTiW膜を成膜し、さらに導電層7例えばAlSi膜又はCu膜を成膜する。
【0046】
その後、これらアモルファス薄膜4、上部電極5、電極層6、導電層7を、例えばプラズマエッチング等により、パターニングする。プラズマエッチングの他には、イオンミリング、RIE(反応性イオンエッチング)等のエッチング方法を用いてパターニングを行うことができる。
このようにして、図1に示した半導体記憶素子10を製造することができる。
【0047】
なお、上述の実施の形態の半導体記憶素子10では、上部電極5にAg又はCuを含み、下部電極2には含まない構成としたが、下部電極のみにAg又はCuを含む構成としてもよい。
【0048】
上述した実施の形態の半導体記憶素子10を、多数マトリクス状に配置することにより、半導体記憶装置(半導体メモリ装置)を構成することができる。
各半導体記憶素子10に対して、その下部電極2側に接続された配線と、その上部電極5側に接続された配線とを設け、例えばこれらの配線の交差点付近に各半導体記憶素子10が配置されるようにすればよい。
【0049】
そして、具体的には、例えば下部電極2を行方向のメモリセルに共通して形成し、導電層7に接続された配線を列方向のメモリセルに共通して形成し、電位を印加して電流を流す下部電極2と配線とを選択することにより、記録を行うべきメモリセルを選択して、このメモリセルの半導体記憶素子10に電流を流して、情報の記録や記録した情報の消去を行うことができる。
【0050】
上述した実施の形態の半導体記憶素子10は、容易に情報の記録や情報の読み出しを行うことができ、特に、高温環境下及び長期のデータ保持安定性に優れた特性を有する。
また、上述した実施の形態の半導体記憶素子10は、微細化していった場合にも、情報の記録や記録した情報の保持が容易になるため、半導体記憶装置の集積化(高密度化)や小型化を図ることができる。
【0051】
(実施例)
次に、上述した実施の形態の半導体記憶素子10を実際に作製して、特性を調べた。
【0052】
<実験1>
まず、電気伝導度の高い基板1、例えば高濃度のP型の不純物がドープされたシリコン基板上に、スパッタリングにより、下部電極2としてTiW膜を、100nmの膜厚で堆積した。
次に、下部電極2を覆ってフォトレジストを形成し、その後フォトリソグラフィにより、露光と現像を行って下部電極2上のフォトレジストに開口(スルーホール)を形成した。開口(スルーホール)の大きさは縦2μm、横2μmとした。
その後、真空中270℃においてアニールを行ってフォトレジストを変質させて、温度やエッチング等に対して安定なハードキュアレジストとして、絶縁膜3を形成した。なお、絶縁膜3にハードキュアレジストを用いたのは、実験上簡便に形成できるためであり、製品を製造する場合においては、他の材料(シリコン酸化膜等)を絶縁膜3に用いた方がよいことも考えられる。
続いて、マグネトロンスパッタリング装置を用いて、酸素ガス導入による反応性スパッタリング法により、アモルファス薄膜4としてタングステン酸化膜を20nmの膜厚で成膜した。このタングステン酸化膜の組成は、WxO100-x(添字は原子%)で、およそx=24であった。
さらに、同一のマグネトロンスパッタリング装置において、同一の真空を保ったまま、上部電極5として銀タングステン酸化膜を20nmの膜厚で成膜した。
この銀タングステン酸化膜のAgの濃度はおよそ50%であった。
さらに、同一のマグネトロンスパッタリング装置において、同一の真空を保ったまま、電極層6としてTiW膜を100nmの膜厚で成膜し、続いて導電層7としてAlSi膜を100nmの膜厚で成膜した。TiW膜及びAlSi膜の組成は、それぞれTi50W50及びAl97Si3(添字は原子%)とした。
その後、フォトリソグラフィにより、プラズマエッチング装置を用いて、ハードキュアレジストから成る絶縁膜3上に堆積した、アモルファス薄膜4・上部電極5・電極層6・導電層7の各層を、50μm×50μmの大きさにパターニングを行った。
このようにして、図1に示した構造の半導体記憶素子10を作製して、試料1の半導体記憶素子10とした。
【0053】
この試料1の半導体記憶素子10に対して、上部電極5側の導電層7に正電位(+電位)を加え、基板1の裏面側を接地電位(グランド電位)に接続した。
そして、導電層7に印加する正電位を0Vから増加させて、電流の変化を測定した。ただし、電流が0.5mAに達した所で電流リミッタが動作するように設定しておいて、それ以上は導電層7に印加する正電位即ち素子10に加わる電圧が増加しないように設定した。
また、電流が0.5mAに達して電流リミッタが動作した状態から、導電層7に印加する正電位を0Vまで減少させていき、電流の変化を測定した。
得られたI−V特性のグラフを図2Aに示す。
【0054】
図2Aより、初期は抵抗が高く、半導体記憶素子10がOFF状態にあり、電圧が増加することにより、ある閾値電圧Vth以上のところで急激に電流が増加する、即ち抵抗が低くなりON状態へと遷移することがわかる。これにより、情報が記録されることがわかる。
一方、その後、電圧を減少させることにより、電流も減少するが、電流の減少の方が大きく、少しずつ抵抗が高くなっていくものの、最終的には初期の抵抗値よりも充分低い抵抗値であり、ON状態が保たれ、記録された情報が保持されることがわかる。
この試料1の場合、電圧V=0.1Vの所での抵抗値は、OFF状態で約500kΩ、ON状態で約500Ωであった。
【0055】
また、同図に示されるように、逆極性の電圧V、即ち上部電極5側の導電層7に負電位(−電位)を印加し、基板1の裏面側を接地電位(グランド電位)に接続して、導電層7にV=−0.4V以下の負電位を印加した後に、導電層7の電位を0Vにすることにより、抵抗が初期のOFF状態の高抵抗の状態に戻ることが確認された。即ち半導体記憶素子10に記録した情報を、負電圧の印加により消去できることがわかる。
【0056】
<実験2>
アモルファス薄膜4がゲルマニウム酸化物により構成される場合の特性を調べた。
まず、アモルファス薄膜4として、タングステン酸化膜の場合と同様に反応性スパッタリング法によりGexO100-xを成膜した。ここで、酸化ゲルマニウムの膜厚は約5nmであって、その膜の上にAgを6nm堆積させ、上部電極を形成している。その他は試料1と同様にして半導体記憶素子を作製した。
上記方法により、反応性スパッタリング時の酸素ガスの導入量を変えて、3つの試料、試料2〜試料4を作成した。
得られた各試料のゲルマニウム及び酸素濃度は下記の通りである。
【0057】
これら試料2〜試料4の各半導体記憶素子のI−V特性を測定した。試料2の測定結果を図3Aに示し、試料3の測定結果を図3Bに示し、試料4の測定結果を図3Cに示す。
【0058】
図3A〜図3Cに示すように、初期の抵抗は、試料2が300kΩであり、試料3が500kΩであり、試料4が500kΩであり、いずれも高い抵抗であった。
そして、正方向に電圧を大きくしていくと、ある閾値電圧Vthで急激に電流が流れ、速やかに電流のリミッタ設定値0.5mAに達する。
その後、0V近辺にまで電圧を低下させると、初期の抵抗値に比べて、抵抗が低くなっていることがわかる。
また、いずれの試料も約500Ω程度であり、記録によって、抵抗値がおよそ3桁低下していることがわかる。
一方、負の方向に電圧を下げていくと、いずれの試料でも、およそ−0.2V程度で、電流量が減少し、抵抗値が変化する。
さらに電圧を下げていくと、そのまま電流が流れない状態を維持する試料(試料2)と、ある閾値電圧以下で電流量が急激に増加し、−0.5mAのリミッタ限度にまで達する試料(試料3、試料4)とがあるが、これらの状態から、再び電圧を0に戻すと、いずれの試料も高い抵抗状態へと遷移する。
そして、試料2は記録前の初期抵抗値に戻り、試料3及び試料4は、およそ10kΩとなった。
ただし、試料3及び試料4は、負の方向の電圧の最大値を閾値電圧以下に抑制すると、試料2と同様に、記録前の初期抵抗値に戻った。
このように、記録と逆極性の電圧を印加することによって、抵抗値を記録前の状態に戻す、即ち消去動作を行うことができる。
【0059】
<実験3>
アモルファス薄膜4がシリコン酸化物により構成される場合の特性を調べた。
まず、アモルファス薄膜4として、タングステン酸化膜、ゲルマニウム酸化膜の場合と同様に、反応性スパッタリング法によりSixO100-xを成膜した。
シリコンの組成xは、ほぼSiO2の組成と等しく、x=33とした。
そして、酸化シリコンの膜厚を3nmとした試料(試料5)と、膜厚を6nmとした試料(試料6)とをそれぞれ作製した。
次に、各試料について、酸化シリコン膜上に、SiO2とAgの複合物による薄膜を6nm堆積させ、上部電極を形成した。なお、このSiO2とAgの複合物は、SiO2とAgがほぼ同じ割合含有されている組成とした。
その他は試料1と同様にして、半導体記憶素子を作製した。
【0060】
これら酸化シリコン膜の膜厚の異なる2種類の試料(試料5及び試料6)の、各半導体記憶素子のI−V特性を測定した。試料5の測定結果を図4Aに示し、試料6の測定結果を図4Bに示す。
【0061】
図4A及び図4Bより、いずれも初期に抵抗が1MΩ以上と高く、負方向に電圧を大きくしていくと、ある閾値電圧Vthで急激に電流が流れ、速やかに電流のリミッタ設定値0.5mAに達する。
その後、0V近辺にまで電圧を低下させると、初期の抵抗値に比べて抵抗が低くなって、1kΩ程度になる。
即ち、記録により、抵抗値がおよそ3桁低下していることがわかる。
さらに正の方向に電圧を上げていくと、いずれの試料でも、電流量が減少し、抵抗値が再び高い状態へと変化する。
このように、記録と逆極性の電圧を印加することによって、抵抗値を記録前の状態に戻す、即ち消去動作を行うことができる。
【0062】
なお、上述の実施の形態の半導体記憶素子10では、基板1に導電率の高い高不純物濃度のシリコン基板を用いて、基板1の裏面側に接地電位(グランド電位)を印加したが、下部電極側に電圧を印加するための構成は、その他の構成も可能である。
例えば、基板表面に形成され、かつ、シリコン基板とは電気的に絶縁された電極を用いてもよい。
また、基板として、シリコン以外の半導体基板、或いは絶縁基板例えばガラスや樹脂から成る基板を用いてもよい。
【0063】
また、上述の実験で用いた酸化物であるタングステン酸化膜の融点は1400℃以上(結晶状態での文献値、以下同様)であり、ゲルマニウム酸化膜の融点は1000℃以上であり、シリコン酸化膜の融点は1700℃以上であるため、熱的に充分安定な材料であり、結晶化温度も高い。
【0064】
さらに、記録のメカニズムがAg又はCuの電界印加によるイオン伝導であるため、上述の実験で用いたタングステン以外の遷移金属の酸化物を用いた場合にでも、それらの外殻電子構造がタングステンの電子構造と類似している遷移金属であれば、タングステンと同様にメモリ動作することが可能である。
遷移金属の中でも、酸化物の融点が高いこと、かつ容易に酸化物薄膜を形成できることという観点から、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタルの酸化物が望ましい。
【0065】
本発明の半導体記憶素子を用いて、半導体記憶素子を多数、例えば列状やマトリクス状に配列することにより、半導体記憶装置(半導体メモリ装置)を構成することができる。
また、各半導体記憶素子に、必要に応じて、素子の選択用のMOSトランジスタ或いはダイオードを接続してメモリセルを構成する。
さらに、配線を介して、センスアンプ、アドレスレコーダー、記録・消去・読み出し回路等に接続する。
【0066】
本発明の半導体記憶素子は、各種の半導体メモリ装置に適用することができる。例えば、一度だけ書き込みが可能な、いわゆるPROM(プログラマブルROM)、電気的に消去が可能なEEPROM(Electrically Erasable ROM)、或いは、高速に記録・消去・再生が可能な、いわゆるRAM(ランダムアクセスメモリ)等、いずれのメモリ形態でも適用することが可能である。
【0067】
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
【0068】
【発明の効果】
上述の本発明によれば、半導体記憶素子への記録に要する電流を低減すると共に、記録の前後における素子の抵抗変化を充分確保することが可能になる。
これにより、素子に情報を記録する際の消費電力を低減することができると共に、情報の読み出しを容易に行うことができる。
また、記録に要する時間も短くすることができる。
【0069】
さらに、素子の抵抗の変化、特にアモルファス薄膜の抵抗の変化を利用して情報の記録を行っているため、素子を微細化していった場合にも、情報の記録や記録した情報の保持が容易になる利点を有している。
【0070】
また、上述の本発明によれば、高温環境下での使用、或いは長期データ保存時においても、安定して高抵抗状態、即ち記録された内容を維持することができるため、信頼性を高めることが可能となる。
【0071】
従って、本発明により、情報の記録及び情報の読み出しを容易に行うことができ、消費電力が低減され、高速に動作すると共に、熱的に安定して高い信頼性を有する半導体記憶装置を構成することができる。また、半導体記憶装置の集積化(高密度化)や小型化を図ることができる。
【0072】
さらに、本発明の半導体記憶素子は、通常のMOS論理回路の製造プロセスに用いられる材料や製造方法により、製造することが可能である。
従って、本発明により、熱的に安定な半導体記憶素子及び半導体記憶装置を安いコストで製造することができ、安価な半導体記憶装置を提供することが可能になる。また、半導体記憶装置の製造歩留まりの向上を図ることも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体記憶素子の一実施の形態の概略構成図(断面図)である。
【図2】図1の半導体記憶素子の試料のI−V特性の測定結果を示す図である。
【図3】A〜C アモルファス薄膜にゲルマニウム酸化物を用いた試料のI−V特性の測定結果を示す図である。
【図4】A、B アモルファス薄膜にシリコン酸化物を用いた試料のI−V特性の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 基板、2 下部電極、4 アモルファス薄膜、5 上部電極、6 電極層、7 導電層、10 半導体記憶素子
Claims (4)
- 第1の電極及び第2の電極の間に、アモルファス薄膜が挟まれて構成され、
前記第1の電極及び前記第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、
前記アモルファス薄膜が、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物により形成されて成り、
Ag又はCuが含まれた前記電極側が正になるように正電圧を印加することにより、前記電極からAg又はCuがイオン化して、前記アモルファス薄膜内を拡散して、前記アモルファス薄膜の抵抗が低くなるので、情報を記録することができ、
情報を記録した状態において、Ag又はCuが含まれた前記電極側が負になるように負電圧を印加することにより、Ag又はCuがイオン化して前記アモルファス薄膜内を移動して前記電極側に戻り、前記アモルファス薄膜の抵抗が高くなり、記録した情報を消去することができ、
前記アモルファス薄膜が相変化しないような条件で、情報の記録及び消去が行われる
半導体記憶素子。 - 前記第1の電極がTiWを用いて形成され、前記アモルファス薄膜がタングステン酸化物を用いて形成され、前記第2の電極が銀タングステン酸化物を用いて形成されている、請求項1に記載の半導体記憶素子。
- 第1の電極及び第2の電極の間に、アモルファス薄膜が挟まれて構成され、前記第1の電極及び前記第2の電極の一方の電極のみがAg又はCuを含み、前記アモルファス薄膜は、チタン、バナジウム、鉄、コバルト、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、シリコンから選ばれる1つ以上の元素の酸化物により形成されて成り、Ag又はCuが含まれた前記電極側が正になるように正電圧を印加することにより、前記電極からAg又はCuがイオン化して、前記アモルファス薄膜内を拡散して、前記アモルファス薄膜の抵抗が低くなるので、情報を記録することができ、情報を記録した状態において、Ag又はCuが含まれた前記電極側が負になるように負電圧を印加することにより、Ag又はCuがイオン化して前記アモルファス薄膜内を移動して前記電極側に戻り、前記アモルファス薄膜の抵抗が高くなり、記録した情報を消去することができ、前記アモルファス薄膜が相変化しないような条件で、情報の記録及び消去が行われる半導体記憶素子と、
前記第1の電極側に接続された配線と、
前記第2の電極側に接続された配線とを有し、
前記半導体記憶素子が多数配置されて成る
半導体記憶装置。 - 前記第1の電極がTiWを用いて形成され、前記アモルファス薄膜がタングステン酸化物を用いて形成され、前記第2の電極が銀タングステン酸化物を用いて形成されている、請求項3に記載の半導体記憶装置。
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