WO2004076304A1 - 瓶の注ぎ口 - Google Patents

Abstract

瓶(1)の注ぎ口(2)の内側に、注ぎ口の内側の空間を液体流出部(5)と空気流入部(6)に分割する仕切り(3)を設け、上記仕切りは注ぎ口とつながり一体となっており、仕切りによって分割された注ぎ口の内側の空間は、注ぎ口の開口面では液体流出部側でも空気流入部側でも瓶の外方向へ向かって開放されており、仕切りは空気流入部側で瓶中へ向かって注ぎ口の内壁とつながり袋状になって閉じており、仕切り末端には空気流入部と瓶内部を結ぶ空気孔(4)が設けられている。唇を注ぎ口の液体流出部に付け、液体流出部が下方になるよう瓶を傾けると、瓶内の飲料水は液体流出部より口の中に流れ込む。その結果、瓶内部の圧力は低くなり、空気は空気流入部の空気孔を通って瓶内部へ流入する。そのため、瓶から流出する飲料水と瓶内部へ流入する空気はぶつかり合うことがなく、飲料水は滑らかに連続して口の中へ注がれる。

Description

明 細 書 瓶の注ぎ口 技術分野

この発明は、瓶の注ぎ口に関し、更に詳しくは、内部の液体を好適に飲用、 或いはスムーズに注ぐことのできる瓶、容器などの注ぎ口に関する。 背景技術

飲料水や清涼飲料などの入っている瓶の注ぎ口に直接口をつけて内部の飲 料水を飲む際に、瓶中から流出する飲料水と瓶中へ流入する空気が注ぎ口 の近傍で衝突し、液体が波打ったようにして流出するために、むせたり、周りに 飛び跳ねたりすることがある。また、移動する車の中などで、瓶に直接口を付 けて飲む際、乗り物の揺れのために、注ぎ口全体を銜えず注ぎ口の一部に口 を付けて飲もうとすると、飲料水が飛び跳ねこぼれることがある。

容器より内部の液体を排出する際に液体の液跳ねを抑制するため、日本特 開平 1 0— 1 1 9974号では、液体用容器の注口部を仕切る仕切片を容器内 部に向かって形 し、仕切られた一方をカバー部で覆いながら通気孔を設ける ことにより吐出する液体の液跳ねを防止しながら、通気孔側から液体が流出し ないようにする注口補助具を提案している。

この注口補助具を装着した瓶により内部の飲料水を飲むため、注口部の開 口部分に口を付けると、上唇がカバー部によって圧迫され、飲み難 上唇を 圧迫しない様にカバー部に上唇を軽く当てた状態で開口部分に口を付けて飲 料水を飲もうとすると、飲料水が口と開口部分の隙間から溢れてしまいそうに なり、うまく飲むことができない。注口部全体を銜えて飲料水を飲むと、飲料水 のこぼれは防ぐことができる力 通気孔による効果は損なわれてしまい、飲料 水は注口部近傍で波を打つことになる。

この発明は上記に、鑑みなされたもので、その目的は、飲料水の流出が滑ら かで、瓶の注ぎ口に直接口をつけて飲むのに最適な瓶の注ぎ口を提供するこ とにある。

この発明の他の目的は、容器を傾けると、容器内の液体が外部へ波を打つ ことなく滑らかに排出される容器用の注ぎ口を提供することにある。

この発明の更に他の目的は、既製の瓶に容易に取付けられ、瓶内の飲料水 を飲み易く且つ体裁良く飲んだり、滑らかに排出したりすることのできる瓶の注 ぎ口を提供することにある。 発明の開示

本発明による瓶の注ぎ口は、

上記注ぎ口の内側の空間を液体流出部と空気流入部に分割する仕切りを 備え、上記仕切りは注ぎ口と一体となっており、仕切りによって分割された注ぎ 口の内部空間は、注ぎ口の開口面では液体流出部側及び空気流入部側共 に瓶の外方向へ向かって開放されており、上記仕切りは空気流入部側で瓶中 へ向って延びた部分が注ぎ口の内壁とつながり袋状になって閉じており、上記 仕切り末端部に空気流入部と瓶内部を結ぶ空気孔が設けられていることから 成る。

この発明に依る注ぎ口は、前部に、上記瓶の注ぎ口の内側の空間を液体流 出部と空気流入部に分割する仕切りを備え、上記仕切りは注ぎ口と一体と なっており、仕切りによって分割された注ぎ口の内部空間は、注ぎ口の開口面 では液体流出部側及び空気流入部側共に瓶の外方向へ向かって開放されて おり、上記仕切りは空気流入部側で瓶中へ向って延びた部分が注ぎ口の内 壁とつながり袋状になって閉じており、上記仕切り末端部に空気流入部と瓶内 部とを結ぶ空気孔が設けられ、

後部に既製の瓶の注ぎ口に上記注ぎ口を装着する装着部を設けたことから 成る。

上記仕切りの前端部の形状が、中央部が上方に向かって湾曲した形状、又 は、小円形の形状であることを含む。

また、上記仕切りの前端部が内方に向かって湾曲した形状であることを含 む。 上記構造の注ぎ口を有する瓶の液体流出部の開放端に口を付け、空気流 入部に対して液体流出部が下になるよう瓶を傾けると、瓶内の飲料水は液体 流出部よリロの中に流れ込み、瓶内に形成した空間には空気流入部の空気 孔を通して空気が入り込む。

上述の如ぐ排出される飲料水と流入する空気はぶつかり合うことは無いの で、飲料水は滑らかに連続して口の中へ注がれる。従って、飲料水は、口から 溢れることなく体裁良く且つ好的に飲むことができる。

また、上記構造の注ぎ口を備えた容器を上述のように液体流出部が下にな るように傾けると、容器内の液体は、液体流出部より外部へ排出され、容器内 に生じた空間には空気孔を通して空気が入り込み、液体は注ぎ口近傍で波を 打つことなく滑らかに連続して排出される。

更に、上記構造の注ぎ口の後部に、既製の瓶の注ぎ口に上記構造の注ぎ 口を容易に装着することのできる装着部を設けたので、既製の瓶内の飲料水 についても、液跳ねを気にすることなく、飲んだり外部へ排出することができる。 図面の簡単な説明

第 1図は、本発明に依る瓶の注ぎ口の基本構成を示す斜視図である。

第 2図は、第 1図の注ぎ口の正面図である。

第 3図は、第 2図の m—m線に沿った断面図である。

第 4図は、本発明に依る瓶の注ぎ口の仕切りの末端に複数の空気孔を設け た実施例を示す正面図である。

第 5図は、本発明に依る瓶の注ぎ口の仕切りを注ぎ口の上部に設けた実施 例を示す正面図である。

第 6図は、本発明に依る瓶の注ぎ口であって、前面形状が湾曲状の仕切りを 設けた実施例を示す正面図である。

第 7図は、本発明に依る瓶の注ぎ口であって、前面形状が小さな円形形状 の仕切りを設けた実施例を示す正面図である。

第 8図は、本発明に依る瓶の注ぎ口の仕切りの他の実施例を示す断面図で あ 。 第 9図は、本発明に依る瓶の注ぎ口の仕切りの更に他の実施例を示す斜視 図である。

第 1 0図は、本発明に依る瓶の注ぎ口を既製の瓶に装着した状態の一実施 例を示す断面図である。

第 1 1図は、本発明による瓶の注ぎ口を既製の瓶に装着した状態の他の実 施例を示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態

本発明の添付の図面に従ってより詳細に説明する。

第 1図は、瓶本体 1と一体になつた本発明の注ぎ口 2の基本的構成を示す斜 視図であり、第 2図はその正面図であり、第 3図は第 2図の m—m線に沿った 断面図である。

上記注ぎ口 2は、その内側の空間を液体流出部 5と空気流入部 6に分割す る仕切り 3を備え、上記仕切りは注ぎ口と一体となっており、仕切りによって分 割された注ぎ口の内部空間は、注ぎ口の開口面では液体流出部 5側及び空 気流入部 6側共に瓶の外方向へ向かって開放されており、上記仕切り 3は空 気流入部 6側で、注ぎ口 2の内壁と一体となってつながり袋状になって閉じて おり、仕切り 3の末端部には空気孔 4が穿設され、空気流入部 6より瓶内部へ 空気を送る通路となる。

上記の如き構造を有する注ぎ口を備えた瓶により内部の飲料水を飲む場合， 第 1図に示すように、液体流出部 5が下になるようにし、液体流出部 5の開放 端に口を付けて瓶 1を傾けると、瓶内の飲料水は液体流出部 5よリロの中に 流れ込む。その結果、瓶内部の圧力は瓶の外部の圧力に較べて低くなるが、 空気は空気流入部 6の空気孔 4を通って瓶内部へ流入する。そのため、瓶か ら流出する飲料水と瓶内部へ流入する空気はぶつかり合うことがなぐ飲料水 は滑らかに液体流出部より連続して口の中へ注がれ、体裁良く飲むことができ る。

特に、瓶の液体流出部を銜えた時、上唇が空気流入部側で注ぎ口内へ自 然に入る状態で飲料水を飲むと飲み易い。また、上記構造の注ぎ口を備えた 容器より内部の液体を排出させる場合は、空気流入部が上に液体流出部が 下になるように容器を傾けると、容器内の液体は、液体流出部より外部へ排 出され、容器内に生じた空間には気圧の差により仕切りの末端に設けた空気 孔を通して空気が入り込み、液体は注ぎ口近傍で波を打つことなく滑らかに連 続して排出される。

上記の注ぎ口の液体流出部 5の形状、大きさ及び空気孔 4の位置、大きさ、 形状、数は、飲料水の種類や注ぎ口の大きさ、デザインにより自由に決定する ことができる。例えば、空気孔の形状は、真円に限られず、瓶、容器の使用目 的に応じ、楕円、三角形、星形、ハート形とすることができる。また、空気孔は 一つとは限らず、第 4図に示すように、使用目的に応じて複数個設けても良い _c 即ち、多量の飲料水を飲む場合、空気孔は大きい方が好ましいが、余り大きく すると瓶を傾けたとき飲料水が空気孔より漏れ出す可能性があるので、そのよ うな場合は、第 4図に示すように、小さな空気孔 4を複数個設けた方が空気孔 より飲料水が洩れにくくなる。

上記瓶の注ぎ口 2に設ける仕切り 3の位置は、第 1図では注ぎ口の中心を横 切る位置に設けたが、第 5図に示すように中心より上方に設けることにより、液 体流出部 5の容積が大きくなリ、多量の飲料水を迅速に飲むのに適した形状 となる。また、上記とは逆に、仕切りを中心より下方に設けることにより、少量 の飲料水を飲むのに適した形状となる。

また、仕切り 3は第 6図に示すように、その前端面が上方に向かって湾曲した 形状とすることにより、液体流出部 5の形状は、口と類似の形状となって液体 流出部の中心付近に多くの液体が集まり、好適に内部の飲料水をこぼすこと なく飲むとことができる。

更に、仕切り 3を第 7図に示すように、小さな円形とすることにより、液体流出 部は口で銜え易 液体の流出量が制御され、女性や子供でも容易に飲料水 をこぼすことなく飲むことができる。また、移動する車の中などにおいても、同様 に好適に飲むことができる。

上述の如 仕切り形状は、飲料水の種類、使用目的、使用者等に応じて、 最適な形状を採用する。 上記仕切り 3の断面形状は、第 3図の実施例では、湾曲形状であつたが、第 8図に示すように、平面形状とすることもできる。

また、注ぎ口に設ける仕切り 3の口に触れる前端面を、内方に向かって凹ま した形状とすることにより、上唇は、上記凹みに嵌り込み、液体流出部の開放 端は自然と口全体で覆われ、内部の飲料水は更に飲み易くなる。

上記仕切り 3の末端部に設けた空気孔 4は瓶の製造時から貫通させておくこ ともできるが、運搬時等において空気流入部 6よりの飲料水の漏れを防ぐため に、瓶の開栓使用時に貫通させることもできる。瓶の開栓使用時に、空気孔 4 を開通させる方法としては、空気孔 4の部分に空気流入部 6側からシールを 貼っておき使用時に剥がす方法やあらかじめ空気孔 4部分を容易に切り取れ るようにしておき、開栓使用時に空気孔 4部分を切り取って貫通させる方法な どがある。

上述の実施例は、いずれも仕切り 3を瓶の注ぎ口に直接設けて液体流出部 5と空気流入部 6を形成した瓶 1の注ぎ口であった。

しかし、第 1 0図及び第 1 1図に示すように、仕切り 3により液体流出部 5と空 気流入部 6を有する瓶の注ぎ口 2を前端に有し、後端の円筒部 2 'の内周面に は既製の瓶 1 'の注ぎ口 7の外周面に設けたねじ部 8または環状突起 8と螺合 または嵌合する凹溝 9を既製の瓶の注ぎ口の装着部として設けることにより、 既製の瓶の注ぎ口にも容易に本発明に依る注ぎ口を装着することができ、瓶 本体と一体となった本発明による注ぎ口と同様の使用方法で使用することが 可能となり、好適に瓶内の飲料水を飲んだり、容器内の液体を滑らかに外部 へ排出することができる。

尚、図示の実施例では、注ぎ口の正面の形状が円形の場合を示したが、注 ぎ口の内側空間を液体流出部と空気流入部を分割する仕切りを備えていれ ば、円形に限定されず、楕円形、おむすび形、レモン形、唇形等でも良い。 産業上の利用可能性

本発明による瓶の注ぎ口は、上述の如く、仕切りにより開口面を液体流出部 と空気流入部とに分割し、空気流入部を上に液体流出が下になるように瓶を 傾けると、瓶内の飲料水は液体流出部よリロの中に流れ込む。瓶内部に形成 した空間には、直ちに空気流入部の空気孔を通って空気が瓶内部へ流入する そのため、瓶の内部と外部の圧力は常に等しく保たれ、飲料水は滑らかに液 体流出部より連続して口の中に注がれ、飲料水が口と注ぎ口の隙間から漏れ たり、注ぎ口近傍で波を打つことが抑制され、飲み易く且つ、体裁良く飲むこと ができる。

本発明の注ぎ口を備えた容器は、液体流出部が下になるようにして容器を 傾けるのみで、液体流出部より内部の液体が滑らかに排出されるので、大きな 容器より小さな容器へ液体を移す場合には、好適に用い得る。

また、本発明に依る瓶の注ぎ口は、既製の瓶の注ぎ口に容易に装着する装 着部を備えていることを含み、従って既製の瓶の注ぎ口に本発明の注ぎ口を 装着することにより、好適に瓶内の飲料水を飲んだり、滑らかに外部へ排出す ることができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 .注ぎ口（2 )の内側の空間を液体流出部（5 )と空気流入部（6 )に分割する 仕切り（3 )を備え、上記仕切りは注ぎ口と一体となっており、仕切りによって分 割された注ぎ口の内部空間は、注ぎ口の開口面では液体流出部（5 )側及び 空気流入部（6 )側共に瓶の外方向へ向かって開放されており、上記仕切りは 空気流入部側で瓶中へ向かって延び、周面が内壁とつながり袋状になって閉 じており、上記仕切り末端部に空気孔（4)を設けたことを特徴とする瓶の注ぎ

□。

2.前端に注ぎ口（2)の内側の空間を液体流出部（5)と空気流入部（6 )に分 割する仕切り（3 )を備え、上記仕切りは注ぎ口と一体となっており、仕切りに よって分割された注ぎ口の内部空間は、注ぎ口の開口面では液体流出部（5 ) 側及び空気流入部（6 )側共に瓶の外方向へ向かって開放されており、上記仕 切りは空気流入部側で瓶中へ向かって延び、周面が内壁とつながり袋状に なって閉じており、上記仕切り末端部に空気孔（4)を設け、

後端に既製の瓶の注出口に上記注ぎ口を装着する装着部を設けたことを 特徴とする瓶の注ぎ口。

3.上記仕切り（3 )は、その前端面の形状が、中央部が上方に向かって湾曲し た形状である請求項第 1項又は第 2項記載の瓶の注ぎ口。

4.上記仕切り（3 )は、その前端面の形状が小円形の形状である請求項第 1 項又は第 2項記載の瓶の注ぎ口。

5.上記仕切り（3)は、その前端面が内方に向かって湾曲した形状である請求 項第 1項又は第 2項記載の瓶の注ぎ口。

6.上記仕切り（3)末端部に設けた空気孔（4)は複数であることを含む請求項 第 1項又は第 2項記載の瓶の注ぎ口。

7.上記装着部は、上記注ぎ口（2)の後端に連続して設けられた内周面に既 製の瓶（1 ' )の注ぎ口（7 )の外周面に設けたねじ部（8 )又は環状突起（8)と螺 合又は嵌合する凹溝（9 )を有する円筒部（2 ' )である請求項第 2項記載の瓶 の注ぎ口。