JPH1035662A - 容易開口缶蓋における、容易開口エア抜き穴 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 容易開口エア抜き穴を設けることにより、缶
を傾けて飲むときにエアが内部へ飲料の流出に逆行しな
がら入り込むため、飲料が脈打ちながら口に入るのを防
止して、口当たりをよくすると共に、おいしさを味わえ
るようにする。ビールの場合には、泡が発生するのを防
止して、口当たりをよくすると共に、おいしさをそのま
ま味わえるようにする。ビールをコップ に注ぐ場合に
おいて、泡がコップから溢れ出ることを防止すると共
に、味覚を良くする。 【解決手段】 スコア３ａに囲まれたエア抜き穴用開口
片８ａ上に、かつ飲み口開口用のタブ１の真下の位置
に、突起物２ａを設けタブ１を押し下げることにより、
突起物２ａおよびエア抜き穴用開目片８ａが押し下げら
れて、スコア３ａが破れることにより、エア抜き穴が開
口する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はタブとタブノーズによっ
て飲み口兼流出口が容易開口するビール、コーヒー、ジ
ュース等の容易開口缶における容易開口のエア抜き穴に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、ビール、コーヒー、ジュース等の
飲み口兼流出口が容易開口する容易開口缶に容易開口の
エア抜き穴を具えたものはない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の飲み口だけを開
口した、ビール、コーヒー、ジュース等の容易開口缶に
おける次の課題を解決するものである。 １． 缶蓋には、ビール、コーヒー、ジュース等の飲み
口である小さい開口が１つだけのため、最初に缶を横に
傾けて飲む場合、缶内の上部または底側が最も高い位置
となって真空状態が発生する。そして缶の中にエアが入
口から底部へ向かって飲料の流出方向に逆行しながら入
り込むため、即ち飲料の流出を妨げるようにエアが入口
から入るため、飲料は脈打ちながら流出する。よって、
滑らかでかつ連続的な流出ができない。このため、特に
ビール、コーヒーがこのような状態で口に入ったときに
は違和感が生じるので、本来の味および口当たりが減少
する。 ２． 又、ビールをコップ等に注ぐ場合にも、同様にエ
アを巻き込みながら脈打って出るため、泡が必要以上に
多量に発生する場合が多く、その際には泡だけを多量に
飲むことになり、本来のビールの味を減少させる。又、
コップから泡が溢れ出たりして興ざめすることも多い。 ３． 従来エア抜き穴を明ける場合は、別個の穴明け具
をわざわざ用いる必要があるので手間がかかる。このた
め通常はエア抜き穴は明けずに使用している。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する、本
発明の技術的な手段は、次に述べるエヤ抜き穴用の容易
開口装置である。タブノーズを有するタブにより、スコ
アに囲まれた開口片を押し下げて飲み口を開口する容易
開口缶蓋において、上記タブの真下位置に、かつスコア
に囲まれたエア抜き穴用の開口片上に突起物を設ける。
該タブを押し下げることによって、該突起物が押されて
エア抜き穴用開口片を囲むスコアが破れ、該エア抜き穴
用開口片部が開口する。該タブはリベットを中心として
回動することができるため、該エア抜き穴用の開口片
と、その上に設けた突起物は該タブが回動したときの真
下位置でも良い。上記突起物はスコアに囲まれたエア抜
き穴用の開口片の真上に位置するタブの裏側に突設して
も良い。なお、これらによりタブを下方に押すだけで即
ち、ワンタッチでエヤ抜き穴が形成される構成とした。
そして、飲み日を開口するには従来通りタブを上方へ引
き上げれば良い。また飲み口開口用のタブの真下位置
に、かつスコアに囲まれたエア抜き穴用開口片上に、引
っ掛け金具を略四角形状の下部中央部が開いているタブ
断面内に収まる位置に突設し、該タブをリベットを中心
として回動させると引っ掛け金具が該タブ断面内に収納
されるので、タブを引き上げることにより、引っ掛け金
具と共にエア抜き穴用開口片が引き上げられるので、ス
コアが破れてエア抜き穴用開口片部が開口する。なおタ
ブの所定位置におけるタブ下側の折り曲げは、引っ掛け
金具が収まる大きさだけ切り欠いている。また、缶蓋の
中心に関して上記飲み口用開口片と対称側に、スコアに
囲まれたエア抜き穴用の開口片と、該開口片上にリベッ
トによって天板上に連結したタブノーズを有するタブを
新たに設けてもよい。また同じく缶蓋の中心に関して上
記飲み口用開口と対称側に、スコアに囲まれた開口片
と、開口片上にリベットにより連結した押さえ金具を設
けてもよい。この場合は押さえ金具を押しつけることに
よりエア抜き穴を開口する。なお本発明は、エア抜き穴
を設けるためのものであるため、エア抜き穴用の開口片
は幅が狭くて長いほうが、小さい力でもって開口できる
ので効果的である。そしてまた開口片を囲むスコアは、
ヒンジとなる一部分を残して設けられるのが望ましい。

【０００５】

【作用】上記のように構成された容易開口のエア抜き穴
を設けることにより、飲み口開口用のタブを押しつけ
る、又は引き上げることにより、また新たに設けたタブ
ノーズを有するタブを引き上げることにより、そして
又，押さえ金具を押しつけることにより、これらいずれ
も簡単な操作でスコアに囲まれたエア抜き穴用開口片が
開いてエア抜き穴ができる。これによりビール，コーヒ
ー等を缶から直接飲むときには、従来のようにエアを巻
き込みながら脈打って出ることがなくなる。またビール
の場合はコップに注ぐ場合において、従来のようにエア
を巻き込みながら脈打って出ることがなくなるので必要
以上の泡立ちが抑えられる。

【０００６】

【実施例１】本発明の実施例を添付図面に基ずいて説明
する。第１図および第２図において、飲み口開口用のタ
ブノーズ５を有するタブ１により、スコア４に囲まれた
開口片７を押し下げて開口する容易開口缶蓋において、
缶蓋（１７）中心に関して飲み口用開口片７と対称側に
即ちタブ１側に、突起物２ａをスコア３ａに囲まれたエ
ア抜き穴用の開口片８ａの上面に設け、かつタブ１の真
下位置に設ける。スコア３ａに囲まれたエア抜き穴用の
開口片８ａの上面に設けた該突起物２ａは、タブ１の適
当な位置の真下に突設しても良いが、できるだけ天板９
の外周に近い位置がよい。開口片８ａを囲むスコア３ａ
はヒンジ６となる一部分を残して設けられるのが望まし
いタブ１はリベット１０を中心として回動することがで
きるため、該エア抜き穴用の開口片８ａと、その上に設
けた突起物２ａはタブ１が回動したときの真下位置でも
良い。そしてタブ１の回動角度は正規位置からできるだ
け小さいほうがよい。

【０００７】

【実施例２】第３図に示される実施例では、第１図およ
び第２図における突起物２ａをタブの裏側に突起物２ｂ
として突設し、該突起物２ｂの真下位置にスコア３ｂに
囲まれたエア抜き穴用の開口片８ｂを設ける。該突起物
２ｂは、タブ１の適当な位置の真下に突設しても良い
が、できるだけ天板９の外周に近い位置がよい。タブ１
はリベット１０を中心として回動することができるた
め、該エア抜き穴用の開口片８ｂはタブ１が回動したと
きの突起物２ｂの真下位置でも良い。そしてタブ１の回
動角度は正規位置からできるだけ小さいほうがよい。
（但しスコア３ｂおよびエア抜き穴用開口片８ｂは図１
の３ａ，８ａと同様であるので、図示を省略する。）

【０００８】

【実施例３】第４図および第５図に示される実施例で
は、タブ１の真下位置に、かつスコア３ｃに囲まれたエ
ア抜き穴用開口片８ｃ上に、即ち引っ掛け金具１６の真
上位置のタブ裏側の折り曲げを切り欠いて、引っ掛け金
具１６が略四角形状の下部中央部が開いているタブ１の
断面内に配置できる構成としている。タブ１をリベット
１０を中心として矢印Ｂ方向へ回すことによって、タブ
１の断面内に引っ掛け金具１６を収納した後にタブ１を
引き上げ、引っ掛け金具１６を突設しているスコア３ｃ
によって囲まれたエア抜き穴用開口片を開く。

【０００９】

【実施例４】第６図に示される実施例では缶蓋（１７）
中心に関して飲み口用開口片７と対称側の位置に、即ち
飲み口開日用のタブ１側に、スコア３ｄに囲まれたエア
抜き穴用の開口片８ｄを設け、そして該開口片８ｄをリ
ベット１５により天板５と連結したタブノーズ１４を有
するタブ１３によって開口できるようにしたもの。

【００１０】

【実施例５】第７図および第８図に示される実施例で
は、缶蓋（１７）中心に関して飲み口用開口片７と対称
側の位置に、スコア３ｅに囲まれたエア抜き穴用の開口
片８ｅを設け、そして該開口片８ｅ上にリベット１１で
連結した押さえ金具１２を設ける。該押さえ金具１２
は、指先で押さえられる程度の大きさが良く、該押さえ
金具１２を指で押しつけることにより、エアー抜き穴の
開口片８ｅが開く。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。即
ち本発明では、ビール，コーヒー，ジュース等における
従来の容易開口容器において、さらにエア抜き穴用の容
易開口を設けることにより １． ビール，コーヒー等を缶から直接飲むとき、飲料
が従来のようにエアを巻き込みながら断続的に出る事が
なくなり、連続的にスムーズに出るためコップで飲んだ
ときと同様に、自然でなめらかな飲み物の流出ができ
て、口当たりが良くなり、かつ本来のおいしさををその
まま味わえるようになる。特にビールの場合は、従来は
缶にエア抜き穴がないために、エアを巻き込みながら断
続的に流出するため口当たりが悪く、それに多量の泡も
加わって、本来のおいしさを味わうことができなかっ
た。また、コーヒーの場合もエアを巻き込みながら断続
的に口に入ってくるため、口当たりが悪く本来の味を大
変悪くしていた。 ２． ビールを缶からコップへ注ぐ場合には、従来のよ
うに泡が溢れ出ることがほとんどなくなり、すなわち適
度の泡立ちが可能となって味覚が大変よくなると共に、
食欲がそそられてくる。 ３． 簡単な操作でエア抜き穴を明けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の平面図である

【図２】実施例１の縦断面図

【図３】実施例２の縦断面図

【図４】実施例３の平面図である

【図５】図４のＡ−Ａ線における断面図

【図６】実施例４の平面図

【図７】実施例５の平面図である

【図８】図７のＣ−Ｃ線における断面図

【符号説明】

１：（飲み口開口用）タブ ２ａ，２ｂ：突起物 ３ａ，３ｃ，３ｄ，３ｅ：（エア抜き穴開口片用）スコ
ア ４：（飲み口開口片用）スコア ５：（飲み口開口用）タブノーズ ６：（エア抜き穴用）ヒンジ ７：（飲み口開口用）開口片 ８ａ，８ｃ，８ｄ，８ｅ：（エア抜き穴用）開口片 ９：天板 １０：リベット １１：リベット １２：押さえ金具 １３：（エア抜き穴用）タブ １４：（エア抜き穴用）タブノーズ １５：リベット １６：引っ掛け金具 １７：缶蓋

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 飲み口開口用のタブノーズ（５）を有す
   るタブ（１）により、スコア（４）に囲まれた開日片
   （７）を押し下げて開口する容易開口缶蓋において、缶
   蓋（１７）中心に関して飲み口用開口片（７）と対称側
   に、容易開口エア抜き穴を設けたことを特徴とする容易
   開口のエア抜き穴付き缶蓋。
2. 【請求項２】 飲み口開口用のタブ（１）の真下位置
   に、かつスコア（３ａ）に囲まれたエア抜き穴用開口片
   （８ａ）上に、突起物（２ａ）を設けた請求項１の容易
   開口のエア抜き穴付き缶蓋。
3. 【請求項３】 飲み口開口用のタブ（１）裏側に突起物
   （２ｂ）を設け、該突起物（２ｂ）の真下位置にスコア
   （３ｂ）に囲まれた容易開口エア抜き穴用の開口片（８
   ｂ）を設けた請求項１の容易開口のエア抜き穴付き缶
   蓋。
4. 【請求項４】 タブ（１）の真下位置に、かつスコア
   （３ｃ）に囲まれたエア抜き穴用開口片（８ｃ）上に引
   っ掛け金具（１６）を設けた請求項１の容易開口のエア
   抜き穴付き缶蓋。
5. 【請求項５】 リベット（１５）により、天板（９）に
   連結されたタブノーズ（１４）を有するタブ（１３）
   と、スコア（３ｄ）に囲まれた開口片（８ｄ）から構成
   される、容易開口エア抜き穴を設けた請求項１の容易開
   口のエア抜き穴付き缶蓋。
6. 【請求項６】 スコア（３ｅ）に囲まれた容易開口エア
   抜き穴用開口片（８ｅ）上に突設したリベット（１１）
   により連結された押さえ金具（１２）を設けた請求項１
   の容易開口のエア抜き穴付き缶蓋。