WO2004026585A1

WO2004026585A1 - 画像形成装置および画像形成方法

Info

Publication number: WO2004026585A1
Application number: PCT/JP2003/011946
Authority: WO
Inventors: Tetsuya Morita; Kenji Sasaki; Toshiyuki Wada; Haruo Yamashita; Tsumoru Fukushima
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2002-09-20
Filing date: 2003-09-18
Publication date: 2004-04-01
Also published as: US20060153591A1; US7358981B2; AU2003264499A1

Abstract

継目Ｏが各ヘッドを通過する際に発生する負荷変動が画像形成に影響することがないように、染着層転写ヘッド及び各記録ヘッドが、該記録中間ベルトの全周の長さＫに対して、ｎ等分（ｎ：整数）した長さＰの均等な間隔になるように配置し、且つ、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルトの継目の位置を始点Ｏとして、この始点Ｏ及び始点Ｏから１×Ｐ、２×Ｐ、…、（ｎ−１）×Ｐの部分以外の部分に画像を形成する。これにより、画像形成装置によって形成される画像に筋が入る等の画質の劣化を防止することができる。

Description

明細書

画像形成装置および画像形成方法技術分野

本発明は、染料熱転写方法により記録紙上にフルカラー画像を形成する画像形成装置および画像形成方法に関する。背景技術

, 写真現像技術を用いたカラー写真の画質に匹敵する高画質の画像を形成することができる画像形成方法として、染料熱転写方法がある（例えば特開 2 0 0 2 - 8 6 7 7 6号公報参照）。この染料熱転写方法は、デジタルカメラにより撮像されたデジタル画像信号に基づいて簡便に画像を形成することができるので、デジタルカメラが一般に普及されるにしたがって注目されるようになってきている。染料熱転写方法では、基材部上に、色素染着性に優れた樹脂等の染着層を形成し、この染着層に、イェロー、マゼン夕、シアン等の各染料を押圧により順次、染着する。各色の染料が染着された染着層は、普通紙である記録紙の表面上に熱転写により転写され、これにより、染着層に形成されたフルカラー画像が記録紙上に形成される。

この染料熱転写方法を利用した画像形成装置では、通常、ポリイミドフィルムの帯状のベルト本体が使用される。このベルト本体は、両端部を互いに突き合わせた状態で連結されて、無端の記録中間ベルトとされる。記録中間ベルトは、回転可能に構成された円筒形のプラテンドラムに巻き掛けられて、プラテンドラムの回転に伴って、所定の速度で周回移動するようになっている。

プラテンドラムの外周面側には、記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部、イェローの染料を染着層上に染着する第一画像形成部、マゼン夕の染料を染着層上に染着する第二画像形成部、シァンの染料を染着層上に染着する第三画像形成部が、記録中間ベルトの周回移動の上流側からこの順に配置されている。プラテンドラムの外周面に沿って周回移動する記録中間ベルトの外表面には、まず、染着層形成部にて染着層が形成され、続いて、第一画像形成部〜第三画像形成部にて、イェロー、マゼン夕、シアンの各染料が染着層に染着される。第一〜第三の各画像形成部には、押圧により各染料を染着するための記録ヘッドが設けられており、各記録ヘッドは、画像信号に基づいて染着層上に各染料を染着し、その結果、染着層にフルカラ一の画像が形成される。

記録中間ベルトの染着層に形成されたフルカラー画像は、例えば、ロール状に巻回された記録紙ロールから引き出される記録紙上に熱圧着することにより普通紙である記録紙に染着層とともに転写される。その後、染着層を介して圧着された記録中間ベルトと記録紙とをそれぞれ異なる方向に案内することにより、記録中間ベルトと記録紙とを剥離する。記録中間ベルトから剥離された記録紙は、力ッ夕一によって所定のサイズに切断されて、画像形成装置の外部に排出される。この染料熱転写方法を用いた画像形成装置では、プラテンドラムの外周上に巻き掛けられた記録中間ベルトが周回移動する途中で、染着層を形成する工程、ィエローの染料を染着する工程、マゼン夕の染料を染着する工程、シアンの染量を染着する工程を、順次、実施することにより画像を形成するものであり、プラテンドラム上を周回移動する記録中間ベルトの複数箇所において、同時に画像を形成することができる。このため、画像が形成された記録紙を複数枚作成する場合に、画像を形成するための時間を短縮することができ、画像形成を高速化することができる。

上記の染料熱転写方法は、第一〜第三の各画像形成部に設けられた各記録へッドが記録中間ベル卜を押圧することにより各色の染料が染着され、これにより画像が形成される。しかしながら、この染料熱転写方法を用いた画像形成装置では、記録ヘッドが、記録中間ベルト上の染着層に対して、正確な位置で、且つ正確な押圧力で押圧しない場合には、画像上の筋等の画像の乱れとなって表れ、画像品位が劣化しやすいという問題がある。また、このような画像の乱れは、染着層を転写した記録紙を記録中間ベル卜から剥離した後、カッターにより所望の大きさに切断する工程を行う際の負荷変動によっても生じる。

このような画像の乱れによって画質が劣化すれば、同時に複数枚の画像を形成ことができず、画像形成を効率化することができない。

したがって、上記の画像形成装置を用いて高品位な画像を安定して形成するためには、画像品位を劣化し得るような原因を予め回避することが重要である。また、上記の画像形成装置では、形成される画像のサイズが大きくなると、画像を形成するための制御信号を生成するための画像処理演算時間に長時間を要するようになり、この画像処理演算時間のために、画像形成の開始に間に合わなくなって、このために白紙の画像が形成されるおそれがあり、画像形成を効率化することができない。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、画像品位を劣化し得るおそれのある原因が予め回避されて、高品な画像を安定して形成することができ、かつ、画像形成を効率化することができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。発明の開示

上記課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベル卜と、該記録中間ベル卜が周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有し、該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、該染着層転写ヘッド及び各記録ヘッドは、該記録中間ベルトの全周の長さ Kに対して、 n等分（n :整数）した長さ Pの均等な間隔になるように配置されており、各画像形成部は、該記録中間ベルトの継目の位置を始点 Oとして、この始点 O及び始点 Oから 1 X P、 2 X P、 ··'、 ( n - 1 ) X Pの部分以外の部分に画像を形成するように構成されていることを特徴とするものである。

上記本発明の画像形成装置において、前記染着層形成部により前記記録中間べルト上に形成される染着層上に、前記各画像形成部により染料を転写することにより形成される画像形成領域と、前記各画像形成部により染料が転写されないことにより形成される画像非形成領域とが繰り返して形成され、各画像形成領域間の画像非形成領域は、前記記録中間ベルトの周回移動方向に沿う長さ Tが前記記録中間ベルトの継目の長さよりも大きくなるように形成されることが好ましい。上記本発明の画像形成装置において、前記画像転写部で前記染着層を介して熱圧着された記録中間ベルトと前記記録紙とを剥離する剥離ローラを有し、該剥離ローラは、上流側の前記画像形成部の記録ヘッドから、 mX P (m :整数）の位置に配置されていることが好ましい。

また、本発明の画像形成方法は、上記本発明の画像形成装置を用いて、前記染着層転写へッド及び各記録へッドの間の間隔 Pを超える長さを有する画像を形成する画像形成方法であって、前記記録中間ベルトの複数回の周回移動の間に該記録中間ベルトの表面上に画像を形成し、各回の該記録中間ベル卜の周回移動の際、該染着層転写へッド及び各記録へッドのうち、所定のへッドのみが該記録中間べルトを押圧することを特徴とするものである。

上記本発明の画像形成方法において、複数回の前記記録中間ベルトの周回移動において、 1回目の該記録中間ベルトの周回移動では、前記染着層転写ヘッドのみが該記録中間ベルトを押圧し、 2回目の該記録中間ベルトの周回移動では、各記録へッドのみが該記録中間ベルトを押圧することが好ましい。

また、本発明の画像形成装置は、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベル卜と、該記録中間ベル卜が周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有し、該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベル卜の外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録へッドを有し、該記録中間ベルトの継目の近傍にマークが印画されており、該マークを検出する検出手段が設けられていることを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成方法は、上記本発明の画像形成装置を用いた画像形成方法であって、前記検出手段が前記マークを検出した場合に、その検出手段が設けられた染着層転写へッドまたは各記録へッドは、前記記録中間ベルトの押圧を中断することを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルトと、該記録中間ベルトが周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有し、該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、前記記録中間ベルトは、画像を形成するとき以外にも常時周回移動しており、該記録中間ベルトの継目の位置を常に検出して、その検出結果に基づいて画像形成を開始することを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルトと、

該記録中間ベルトが周回移動可能に卷き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベル卜の周回移動方向におレゝて該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写ヘッドを有し、該複数の画像形成部は、'それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、画像形成動作を開始する前に、予め、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルトの継目の位置が前記染着層転写部の染着層転写へッド近傍で停止されていることを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、無端の記録中間ベルトと、該記録中間ベルトが周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベル卜の外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写して力ラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写ヘッドを有し、該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、複数の画像形成部における各記録ヘッドの設計値からの位置ずれが、予め、計測されており、その計測結果に基づいて、該設計値からの位置ずれを吸収するように各記録へッドの記録タイミングの補正を行うことを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、無端の記録中間ベル卜と、該記録中間ベル卜が周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベル卜の外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有- し、該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、該記録中間ベルトの各記録へッドの押圧状態と各記録へッドの押圧による微小変化で生じる記録位置ずれ量との関係が、予め、計測されており、その計測結果に基づいて、各記録ヘッドの記録タイミングの補正を行うことを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、無端の記録中間ベル卜と、該記録中間ベル卜が周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベル卜の外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写して力ラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有し、該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、前記プラテンドラムの回転速度の変化に対応した各画像形成部の各記録へッドの記録位置ずれ量に応じて、各記録へッドの記録タイミングの補正を行うことを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、無端の記録中間ベルトと、該記録中間ベルトが周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着により形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写して力ラ一画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部と、該記録中間ベルトの周回移動方向に対して、該画像転写部の下流側に、染着層を介して圧着状態になって移動する該記録中間ベルト及び記録紙をそれぞれ異なる方向に案内して、該記録中間ベルト及び記録紙を相互に剥離するように設けられた剥離ローラと、該剥離ローラにより該記録中間ベルトとは異なる方向に案内される該記録紙を、形成されたカラー画像毎に切断する切断手段とを備え、該切断手段は、該切断手段による記録紙の切断時に生じる切断衝撃を吸収する程度の弛みが該記録紙に生じるように配置されていることを特徴とするものである。

また、本発明の画像形成装置は、無端の記録中間ベルトと、該記録中間ベルトが周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つの口一ラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着により形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写して力ラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部と、入力された入力画像信号に基づいて、前記各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を出力する制御部とを備え、該制御部は、連続して画像を形成する際に、形成すべき各画像毎に入力される入力画像信号の処理時間をそれぞれ演算して、その演算結果に基づいて、各画像の形成順序を設定することを特徴とするものである。

上記本発明の画像形成装置において、前記制御部は、入力される入力画像信号の処理時間が、予め設定された基準値よりも長い画像が連続して形成されないように、画像の形成順序が設定されることが好ましい。

上記本発明の画像形成装置において、前記制御部は、入力される入力画像信号の.処理時間を演算した演算結果により、入力画像信号の処理時間が予め設定された基準値よりも長い画像の入力画像信号の処理を、画像を形成する前に行っておくことが好ましい。，

また、本発明の画像形成装置は、無端の記録中間ベルトと、該記録中間ベルトが周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着により形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラ一画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部と、入力された入力画像信号に基づいて、前記各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を出力する制御部と、を備え、前記制御部は、形成すべき各画像毎に入力される入力画像信号の処理時間をそれれ演算して、入力画像信号の処理時間が予め設定された基準値よりも長い画像の入力画像信号の処理を、画像形成動作を連続して行うことによる高熱状態から放熱するための画像形成動作休止時に行うように設定されることを特徴とするものである。図面の簡単な説明

図 1は、本発明に関する画像形成装置の概略を説明する構成図である。

図 2は、本発明の画像形成装置に使用される記録中間ベルトを示す斜視図である。

図 3は、実施の形態 1の画像形成装置を説明する概略図である。

図 4は、各画像形成領域間に形成される画像非形成領域の長さ Tを、継目部分の寸法 Rよりも大きくなるように、画像形成領域を配置した場合を説明する概略図である。

図 5は、実施の形態 1の他の画像形成装置を示す概略図である。

図 6は、記録中間ベルトの継目〇がいずれかのヘッドを通過する際に、他のへッドに画像形成領域が通過する場合の例を示す概略図である。

図 7は、記録中間ベルトの継目の周回移動方向の上流側の近傍位置にマ一クを印画した記録中間ベル卜を示す概略図である。

図 8は、染着層転写へッドの近傍にセンサーを設置した実施の形態 2の画像形成装置を示す概略図である。

図 9は、実施の形態 3の画像形成装置を示す概略図である。

図 1 0は、実施の形態 5の画像形成装置に使用されるカッターユニットを説明する概略図である。

図 1 1は、実施の形態 6の画像形成装置において、複数のバッファを用いて制御信号を形成する場合の実際的な例について、概略的に示す模式図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の画像形成装置および画像形成方法を図面に基づいて説明する。まず、本発明に関する画像形成装置の概略構成について、図 1を参照しながら説明する。

この画像形成装置 1は、概略直方体状に構成されたハウジング 2を有し、大径のプラテンドラム 3がこのハウジング 2内におけるほぼ中央部に設けられている _c プラテンドラム 3は、図示しないステッピングモ一夕によって、図 1に矢印 Aで示す方向に、所定の速度で回転駆動されるようになっている。プラテンドラム 3 に対して右下方の位置には、プラテンドラム 3より小型に形成されたサブドラム 4が配置されている。また、このサブドラム 4の下方には、サブドラム 4よりも若干大型に構成された補助駆動ローラ 5が設けられている。

プラテンドラム 3、サブドラム 4、補助駆動ローラ 5の外周面には、記録中間ベルト 6が巻き掛けられる。記録中間ベルト 6は、例えば、ポリイミドフィルムを材質とする帯状のベルト本体の各端部同士を互いに突き合わせ、連結することによって無端とされる。図 2は、ベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルト 6を示す斜視図である。ただし、この図 2では、図面を見易くするため、実際より、厚み方向の寸法を大きくして示している。

プラテンドラム 3の外周面には、ゴム硬度 6 0〜7 0程度のゴムが弾性体として設けられており、プラテンドラム 3がステッピングモータの駆動により矢印 A に沿って回転駆動されると、この弾性体と記録中間ベルト 6との間に高い摩擦力が作用して、記録中間ベルト 6は、プラテンドラム 3の回転駆動に追従して、周回移動するようになっている。

補助駆動ローラ 5は、例えば、トルクリミッタ一によって構成されており、所定の定トルクで、プラテンドラム 3と同方向に回転されて、記録中間ベルト 6を一定のトルクで周回移動させている。

プラテンドラム 3の下方に配置されたサブドラム 4と補助駆動ローラ 5との間には、巻き掛けられた記録中間ベルト 6が弛むことなく一定の張力を維持するように記録中間ベルト 6を外周側から内側の方向に押圧するテンションローラ 7が配置されている。このテンションローラ 7は、画像形成動作を行う際には、記録中間ベル卜 6を外周面側から押圧する押圧位置に配置されるが、この押圧位置から離間して、巻き掛けられた記録中間ベルト 6がプラテンドラム 3等の外周面から取り外し可能なまで張力を開放できる離間位置に移動可能なように構成されている。

ハウジング 2の略中央部分に設けられたプラテンドラム 3の回転方向の上流側には、記録中間ベルト 6の外周面に染着層を転写する染着層転写部 8が設けられている。

染着層転写部 8には、機材層上に染着層を積層することにより構成された染着転写体がロール状に巻回した染着転写体ロール 9が配置されている。この染着転写体ロール 9は、記録中間ベルト 6の所定長さにわたつて対向するように配置され、記録中間ベルト 6の周回移動方向と同方向に同速度で移動するようになっている。この染着転写体ロール 9と記録中間ベルト 6とが対向する部分には、染着層転写へッド 1 0が、染着転写体ロール 9と記録中間ベルト 6とが対向する対向側に対して反対彻に位置するように設けられている。

こめ染着層転写へッド 1 0は、記録中間ベルト 6の幅方向にわたる幅方向寸法を有しており、染着転写体ロール 9が記録中間ベルト 6に接触して染着転写体口 —ル 9を記録中間ベルト 6側に押圧する押圧位置と、染着転写体口一ル 9と記録中間ベルト 6とが非接触となるように染着転写体ロール 9から離間した離間位置との間で移動可能になっている。染着層転写へッド 1 0には、染着転写体ロール 9の染着層を記録中間ベルト 6の機能層上に熱圧着するための加熱機構（不図示）が設けられており、染着層転写ヘッド 1 0が記録中間ベルト 6を押圧する押圧位置に位置するときに、この加熱機構が駆動されると、染着転写体ロール 9の染着層が記録中間ベル卜 6の機能層上に熱圧着される。

染着層転写部 8に対して、プラテンドラム 3の回転方向の下流側に隣接する位置には、染着層転写部 8にて記録中間ベルト 6の表面に形成された染着層上にィエローの画像を形成するための第一画像形成部 1 1が設けられている。また、第一画像形成部 1 1に対して、プラテンドラム 3の回転方向の下流側に隣接する位置には、染着層転写部 8にて記録中間ベルト 6の表面に形成された染着層上にマゼン夕の画像を形成するための第二画像形成部 1 2が設けられている。さらに、この第二画像形成部 1 2に対して、プラテンドラム 3の回転方向の下流側に隣接する位置には、染着層転写部 8にて記録中間ベルト 6の表面に形成された染着層上にシアンの画像を形成するための第三画像形成部 1 3が設けられている。

第一〜第三の各画像形成部 1 1〜1 3は、それぞれ、染料転写体がロール状に巻回されるとともに、卷回された染料転写体を引き出して卷回する染料転写体力 —トリッジ 1 1 a〜 1 3 aをそれぞれ有している。各画像形成部 1 1〜 1 3にそれぞれ設けられた染料転写体力一トリッジ 1 1 a〜l 3 aは、巻回したロール状の染料転写体を、記録中間ベルト 6の所定長さにわたって対向するように引き出し、記録中間ベルト 6の周回移動方向と同方向に同速度で移動させる。染料転写体ロールと記録中間ベルト 6とが対向する部分には、記録へッド 1 1 b ~ l 3 b が染料転写体ロールの外周側となる位置に設けられている。

記録へッド 1 1 b〜 1 3 bは、それぞれ、記録中間ベルト 6の幅方向と同程度の幅方向寸法を有しており、染料転写体ロールと記録中間ベルト 6上の染着層とが接触するように染料転写体ロールを記録中間ベルト 6側に押圧する押圧位置と、染料転写体ロールと記録中間ベルト 6とが非接触となるように染料転写体ロールから離間した離間位置との間で移動可能になっている。記録へッド 1 1 b〜 1 3 bには、染料転写体口一ルのイェロー、マゼン夕、シアンの各染料を染着層の所望の位置に所望のエネルギーで熱圧着することができる加熱機構（不図示）が設けられている。染料転写体ロールの各染料を記録中間ベル卜 6上の染着層上に形成する位置及び濃度は、デジタルカメラ等によって撮像した場合に得られるデジタル画像信号等によって制御される。この第一〜第三の各画像形成部 1 1 ~ 1 3 で、それぞれ所望の位置に各色の染料が染着されると、イェロー、マゼン夕、シアンの各染料に基づいたフルカラーの画像が染着層上に形成される。

染着層転写へッド 1 0を押圧することによって形成された記録中間ベルト 6上の染着層上において、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3の各記録へッド 1 1 b ~ l 3 bが記録中間ベルト 6を押圧する押圧位置にあって、且つ、加熱機構により記録へッド 1 1 b〜l 3 bが発熱状態になると、染料転写体ロールの染料が染着層に転写される。この染着層上の染料が転写された領域は、所定の画像が形成される画像形成領域となる。一方、各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bが記録中間べルト 6を押圧する押圧位置にあっても、各記ヘッド 1 1 b〜l 3 bが発熱状態でない場合には、染料転写体ロールの染料が染着層に転写されず、染着層上におけるこの領域は、画像非形成領域となる。このように、各記録ヘッド 1 1 b〜l 3 bが記録中間ベルト 6に対して連続して押圧した状態としながら、加熱機構の発熱と非発熱とを繰り返すことにより、染着層上に画像形成領域と画像非形成領域とが交互に繰り返して形成される。

第三画像形成部 1 3に対して、プラテンドラム 3の回転方向の下流側に隣接する位置には、普通紙によって構成された記録紙をロール状に巻回した記録紙ロール 1 4が設けられている。記録紙は、記録紙ロールの下部からプラテンドラム 3 側に引き出されて、プラテンドラム 3と補助駆動ローラ 5との間に配置された転写ローラ 1 5によって、記録中間ベルト 6の外周面に突き合わされる。

記録中間ベルト 6を挟んで、転写ローラ 1 5の反対側には、画像転写部 1 6が設けられている。この画像転写部 1 6は、記録中間ベルト 6の染着層に形成された画像を記録中間ベルト 6の外周面に突き合わされた記録紙の表面に転写する。画像転写部 1 6には、記録中間ベルト 6を外周側に押圧する転写へッド 1 6 aが設けられている。転写へッド 1 6 aは、記録中間ベルト 6に接触して記録中間べルト 6を外周側に押圧する押圧位置と、記録中間ベルト 6から離間して記録中間ベルト 6に非接触の離間位置との間で往復移動可能に構成される。この転写へッド 1 6 aが押圧位置にある塲合、転写へッド 1 6 aは、記録中間ベル卜 6の外周面側の転写ローラ 1 5とこの転写へッド 1 6 aとの間を通過する記録中間ベルト 6に記録紙を押圧し、記録中間ベル卜 6の染着層を記録紙の表面に圧着する。転写ローラ 1 5と画像転写部 1 6との間を通過した記録中間ベル卜 6及びこの記録中間ベルト 6上の染着層に圧着状態になっている記録紙は、補助駆動ローラ 5を通過するまでは、同方向に案内される。記録中間ベルト 6を挟んで、補助駆動ローラ 5の反対側には、補助駆動ローラ 5よりも小径の剥離ローラ 1 7が設けられており、記録中間ベル卜 6の内周側が補助駆動ローラ 5に接触し、記録紙の外周側が剥離ローラ 1 7に接触している。補助駆動ローラ 5と剥離ローラ 1 7との間を通過した記録中間ベルト 6は、補助駆動ローラ 5の外周面に沿って上方に周回移動される。これに対して、記録紙は、剥離ローラ 1 7からそのまま直進するように、下方向に引き出される。このため、補助駆動ローラ 5を通過するまで互いに圧着状態になっている記録中間ベルト 6及び記録紙は、補助駆動ローラ 5 と剥離ローラ 1 7との間を通過した後の部分では、それぞれ異なる方向に案内され、記録紙は、記録中間ベルト 6から剥離される。この際、記録中間ベルト 6に形成された染着層が、記録紙上に転写され、記録紙上に所望の画像が形成される。補助駆動ローラ 5に対して、記録紙の移動方向の下流側には、搬送される記録紙を切断するカッターユニット 1 8が設けられている。画像が転写されて下方向に直進する記録紙が、画像が形成された領域部分だけカッターュニッ卜 1 8を通過すると、カッター 1 8に備えられた固定刃および回転刃が駆動されて、記録紙が所定の部分毎に切断される。切断された記録紙は、ハウジング 2の外部に搬出されて取り出される。

以上に説明した画像形成装置 1を用いて画像を形成すると、写真現像技術を用いたカラー写真に匹敵する画質の画像を形成することができる。しかしながら、プラテンドラム 3に巻き掛けられて周回移動する記録中間ベル卜 6は、画像を形成する途中の各部で押圧等が実施され、負荷変動が生じるおそれがある。このような負荷変動が生じた場合、形成されるべき画像中に意図しない筋等が形成され、画質が劣化するおそれがあるので、このような負荷変動を生じない、または、負荷変動が生じても画質に影響が及ばない構成を有することは、高品位な画質を安定して提供するために重要である。また、上記の画像形成装置では、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3で染着層に画像を形成する動作を行っている際に、カツ夕一ュニット 1 8によって記録紙を切断すると、その切断の際に発生する負荷変動が、第一〜第三の各画像形成部 1 1 ~ 1 3の画像形成に影響が及んで、形成される画像に筋が入る等、画質が劣化する。このため、同時に複数枚の画像を連続して形成することができず、画像形成を効率化することができなくなる。

また、上記の画像形成装置では、形成される画像のサイズが大きくなると、画像を形成するための制御信号を生成するための画像処理演算時間に長時間を要することになり、この画像処理演算時間のために画像形成が間に合わなくなると、白紙の画像が形成されるおそれがあり、画像形成を効率化することができなくなる。 .

以下、実施の形態 1〜 7では、このような不都合を解消するための構成を有する画像形成装置について、図面に基づいて説明する。

(実施の形態 1 )

本実施の形態 1では、記録中間ベルト 6の継目に起因する負荷変動の影響が及ばない構成を有する画像形成装置について説明する。

画像形成装置 1に用いられる記録中間ベルト 6は、上述したように、帯状のベルト本体の各端部を連結することにより、無端化されて構成される。このため、記録中間ベルト 6の継目が染着層形成部 8の染着層転写へッド 1 0または各画像形成部 1 1〜： 1 3のそれぞれの記録へッド 1 1 b〜 1 3 bを通過する際に、染着層転写ヘッド 1 0または記録ヘッド 1 1 b ~ l 3 bが継目部分を押圧していると、プラテンドラム 3に負荷変動が生じて、他の画像形成部で画像を形成している場合、その負荷変動の影響で画質が劣化する原因となる。

本実施の形態 1の画像形成装置 1では、各画像形成部 1 1〜； 1 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 b及び染着層形成部 8の染着層転写へッド 1 0 (以下、各画像形成部の記録ヘッド及び染着層形成部の転写ヘッドを併せて示す場合は、単に、各ヘッドと表現する）が均等な間隔 Pになるように、それぞれ、配置する。各へッド間の間隔 Pは、記録中間ベルト 6の全周の長さ Kに対して、 n等分した長さとする（n ：整数）。すなわち、 K= n X Pとする。

また、記録中間ベルト 6の表面に形成された染着層上に染料が転写されて形成される画像形成領域のピッチを、各ヘッドの間隔 Pと同一とする。さらに、記録中間ベルト 6の継目の位置を始点〇として、始点〇及び始点 Oから 1 X P、 2 X P、 … ( n - 1 ) X Pの部分以外の領域に画像を形成する。

図 3は、記録中間ベルト 6の全周の長さ K及び継目の位置〇に対して、上記のように各へッド及び画像形成領域を配置した場合を示す概略図である。

このように各ヘッド及び画像形成領域を配置すると、継目 Oが第一〜第 Sの各画像形成部 1 1〜1 3の各記録へッド 1 1 b〜l 3 bまたは染着層転写部 8の染着層転写ヘッド 1 0のいずれを通過した際にも、図 3に示すように、記録中間べルト 6における画像非形成領域が他の各へッドを通過しており、各へッドによつて画像を形成する等の動作が行われておらず、継目 Oが各へッドを通過する際に発生する負荷変動が画像形成に影響することはない。このため、上記のように、各へッド及び画像形成領域を配置することにより、画像形成装置 1によって形成される画像に筋が入る等の画質の劣化を防止することができる。

さらに、上記の配置に加えて、図 4に示すように、各画像形成領域間に形成される画像非形成領域の長さ Tを、継目部分の寸法 Rよりも大きくなるように、画像形成領域を配置する。これにより、継目 Oが各ヘッドを通過する際の負荷変動による影響を避けることがより確実になる。

また、記録中間ベルト 6に継目〇が形成されていることによる負荷変動は、継目〇が剥離ローラ 1 7を通過することによつても発生する。したがって、このような負荷変動の影響が画質に及ばないようにするために、図 5に示すように、剥離ローラ 1 7が配置される位置についても、各ヘッド部から、 m X Pの間隔になるように配置する。このようにすれば、継目〇が剥離ローラ 1 7を通過する際の負荷変動によって、画像が影響を受けることを防止することができる。

本実施の形態 1の画像形成装置では、画像形成領域の長さを各へッド間の間隔 P以内としたので、記録中間ベルト 6の継目が各ヘッドを通過する際には、必ず、どのへッドにも画像非形成領域が通過している状態とすることができる。しかし、形成すべき画像の長さが、各ヘッド間の間隔 Pよりも大きい場合、例えば、画像の長さを 2 X Pとする場合には、記録中間ベルト 6の継目 Oがいずれかのへッドを通過する際に、他のヘッドに画像形成領域が通過する場合がある。図 6には、このような場合の例を示している。この例では、記録中間ベル卜 6の継目 Oが染着層転写部 8の染着層転写へッド 1 0を通過する際に、第二画像形成部 1 2の記録へッド 1 2 bが記録中間ベルト 6を押圧して画像を形成しており、染着層転写へッド 1 0で生じる負荷変動によって、第二画像形成部 1 2の記録へッド 1 2 b でのマゼン夕の画像形成で筋が生じて画像が劣化する。

このように、各ヘッド間の間隔よりも長い画像を形成する場合には、記録中間ベルト 6を 1周する途中で全ての画像形成動作を行うと、記録中間ベル卜 6の継目がヘッド部を通過することによる負荷変動の影響を受けるおそれがある。この場合には、複数回にわたる記録中間ベルト 6の周回移動で画像形成を行うようにすれば、記録中間ベルト 6の継目がへッド部を通過することによる負荷変動の影響を受けないようにすることが可能である。例えば、記録中間ベルト 6を周回移動させる 1周目において、染着層転写部 8の染着層転写へッド 1 0の押圧によつて、記録中間ベルト 6に染着層を形成する。この際には、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜： L 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 b及び画像転写部 1 6の転写へッド 1 6 aを記録中間ベルト 6から離間した位置とする。そして、記録中間ベルト 6 を周回移動させる 2周目において、染着層転写へッド 1 0及び画像転写部 1 6の転写ヘッド部 1 6 aを記録中間ベル卜 6から離間した位置とし、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3の記録へッド 1 1 b〜 1 3 bを記録中間ベル卜 6を押圧位置として、記録中間ベルト 6に形成された染着層に各色の染料を染着して画像を形成する。次いで、記録中間ベルト 6を周回移動させる 3週目において、染着層転写へッド 1 0及び第一〜第三の各画像形成部 1 1 ~ 1 3の各記録へッド 1 1 b から 1 3 bを記録中間ベルト 6から離間した離間位置とし、画像転写部 1 6の転写ヘッド 1 6 aを記録中間ベルト 6を押圧する押圧位置として、記録中間ベルト 6の染着層に形成された画像を記録紙に転写する。このように、複数回の周回移動に分けて画像形成を行うようにすれば、記録中間ベル卜 6の継目 Oが各へッドを通過することにより発生する負荷変動の影響を受けないようにすることができる。 .

(実施の形態 2 )

本実施の形態 2では、記録中間ベルト 6の継目部分における画像形成不良を回避するための構成を有する画像形成装置について説明する。

画像形成装置 1に用いられる記録中間ベルト 6は、上述したように、帯状のベルト本体の各端部を連結することにより無端化されて構成される。このため、記録中間ベルト 6の継目の部分では、記録中間ベルト 6の他の部分に比較して熱伝導性が異なるため、継目部分上に染着層を形成し、この部分に記録へッド 1 1 b 〜 1 3 bを押圧して各色の染料を染着すると、この部分での画質が他の部分の画質と異なるものとなるので、高品位な画像を形成するためには、画像形成領域に継目の部分が含まれないようにしなければならない。

本実施の形態 2の画像形成装置 1では、図 7に示すように、記録中間ベルト 6 に形成された継目の周回移動方向（図中矢印 Dで示す) 'の近傍位置にマーク 2 0 を印画し、染着層形成部 8の染着層転写へッド 1 0及び第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3の記録へッド 1 1 b ~ 1 3 bのいずれか、例えば、図 8に示すように、第一画像形成部 1 1の記録へッド 1 1 bに、この染着層転写へッド 1 0に対して、記録中間ベルト 6の周回移動方向の近傍位置に、記録中間ベルト 6に印画されたマーク 2 0を検出することができるセンサー 2 1を設置する。そして、記録中間ベルト 6に印画されたマーク 2 0をセンサー 2 1によって検出させることにより、記録中間ベルト 6に形成された継目を監視する。この画像形成装置 1では、センサ一 2 1によってマーク 2 0が検出された場合に、継目が染着層転写部 1 0等の近傍にあることを把握して、記録中間ベルト 6上への各ヘッド部の駆動を中断し、継目が各ヘッド部を通過してから、再度、各ヘッド部を駆動する。これにより、記録中間ベルト 6の継目部分上には、染着層及び画像が形成されない。この結果、継目上に該当する位置に画像が形成されることがなくなり、正常な画像を安定して形成することができる。

(実施の形態 3 )

本実施の形態 3では、記録中間ベルト 6の継目部分における画像形成不良を回避しながら、画像形成を開始するために要する時間を省略することができるための構成を有する画像形成装置について説明する。

画像形成装置に用いられる記録中間ベル卜 6は、上述したように、帯状のベルト本体の各端部を連結することにより無端化されて構成される。このため、記録中間ベルト 6の継目の部分では、記録中間ベルト 6の他の部分に比較して熱伝導性が異なるため、継目部分上に染着層を形成し、この部分に記録ヘッドを押圧して各色の染料を染着すると、この部分だけ画質が変化するので、高品位な画像を形成するためには、画像形成領域に継目の部分が含まれないようにしなければならない。

+ 本実施の形態 3の画像形成装置 1では、常に、プラテンドラム 3を回転駆動することにより記録中間ベルト 6を周回移動させ、継目の位置を把握するようにする。これにより、画像形成領域に記録中間ベルト 6の継目の部分が含まれることがなく、且つ、この継目の位置を確認するために要する時間を省略することができる。したがって、画像形成動作を開始する場合に、継目 Oにかからない位置から、時間を要さずにすぐに画像形成を開始することができる。

また、記録中間ベルト 6の継目を把握するために、常に、記録中間ベル卜 6を周回移動させる代わりに、画像形成動作を開始する前に、予め、記録中間ベルト 6の継目〇の位置を把握し、図 9に示すように、継目 Oの位置が染着層転写部 8 の染着層転写へッド 1 0の近傍位置で、記録中間ベルト 6を停止しておくようにしてもよい。このようにすれば、画像を形成する場合に、時間を要さずにすぐに開始するように駆動することができる。

記録中間ベルト 6に形成された継目を把握するため、上記の実施の形態 2の画像形成装置を用いることができる。実施の形態 2の画像形成装置を用いれば、染着層転写部 8の染着層転写へッド 1 0の近傍に設けたセンサーが記録中間ベルト 6のマークを検出することができるので、簡単に継目部分を把握することができる。ただし、本実施の形態 3では、継目部分を把握するために、他の方法を用いてもよく、例えば、継目部分が各ヘッド部を通過する際に生じる負荷変動を検出することにより継目の位置を把握するようにしてもよい。

(実施の形態 4 )

本実施の形態 4では、第一〜第三の各画像形成部 1 1 ~ 1 3の各記録へッド 1 1 b〜l 3 bの設置位置のずれによって生じる色ずれに起因する画質の低下を防止するための構成を有する画像形成装置について説明する。

熱転写方法を用いた画像形成装置 1では、第一〜第三の画像形成部 1 1 ~ 1 3 の各記録へッド 1 1 b〜l 3 bを用いて各色の染料転写体を押圧することにより画像がf成されるので、記録へッド 1 1 b〜l 3 bの設置位置に位置ずれが生じていると、形成される画像に色ずれが生じる。し力、し、画像形成装置の製造時に、各画像形成部 1 1 ~ 1 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bを正確に設計値に調整することは非常に困難である。

本実施の形態 4の画像形成装置 1では、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜1 3 を記録中間ベルト 6の外周面に対向するように配置する等により画像形成装置 1 を製造を完了した後に、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜； L 3の各記録へッド 1 1 から 1 3 bの設計値からの位置ずれを計測する。そして、その計測結果に基づいて、設計値からのずれを吸収するように、各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bの記録タイミングの補正を行う。このようにすることにより、画像形成装置 1の製造時での各画像形成部 1 1〜： 1 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bの正確な位置決めを行うことなく、色ずれのない画像を形成することができる。

次に、本実施の形態 4の画像形成装置 1の他の例について説明する。上記に説明したように、この画像形成装置 1では、一つのプラテンドラム 3に対して複数箇所にわたって、第一〜第三の各画像形成部 1 1 - 1 3が設けられており、周回移動する記録中間ベルト 6の複数箇所で同時に画像を形成する動作が行われる。しかしながら、各画像形成部 1 1〜 1 3のそれぞれの記録へッド 1 1 b ~ 1 3 b が記録中間ベルト 6を押圧した場合、この押圧により、プラテンドラム 3が押圧方向に移動する。このようなプラテンドラム 3の各記録ヘッド 1 1 b〜l 3 bの押圧による微小変化で生じる記録位置ずれ量は、プラテンドラム 3の各位置において、各部を押圧する記録へッド 1 1 b〜l 3 bの押圧状態毎に異なる。例えば、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜： 1 3の各記録へッド 1 1 b ~ 1 3 bいずれか一つのみが画像を形成するために、記録中間ベルト 6を押圧している場合と、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3の記録へッド 1 1 b〜 1 3 bの全てが、記録中間ベル卜 6を押圧している場合とでは、プラテンドラム 3の記録位置ずれ量は異なっている。このようなプラテンドラム 3の微小変化で生じる記録位置ずれ量が生じると、形成される画像に色ずれが生じるおそれがある。

本実施の形態 4の画像形成装置 1では、製造が完了した後、予め、記録中間べル卜 6の各位置に設置された第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3の各記録へッド 1 1 b ~ l 3 bの押圧によるプラテンドラム 3の各記録へッドの押圧による微小変化で生じる記録位置ずれ量が計測され、この計測結果に基づいて、各記録へッド 1 1 b〜l 3 bの記録タイミングの補正を行う。これにより、この画像形成装置 1では、記録中間ベルト 6の外周面の複数の領域にわたって設けられる画像形成部 1 1 ~ 1 3の各記録ヘッド 1 1 b〜l 3 bの押圧状況に係わらず、安定して、色ずれのない画像を形成することができる。次いで、本実施の形態 4の画像形成装置 1のさらに他の例について説明する。熱転写方法を用いた画像形成装置 1では、プラテンドラム 3の回転速度を変更することにより、記録中間ベルト 6に画像を形成する速度を調整することができる。しかしながら、このようにプラテンドラム 3の回転速度が変更されると、第一〜第三の各画像形成部 1 1 ~ 1 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bが記録中間べルト 6の記録位置にずれが生じて、形成される画像に、各色間で色ずれが生じる。この例の画像形成装置 1では、プラテンドラム 3の回転速度の変化に対応した各画像形成部 1 1〜 1 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bの記録位置ずれ量に応じて、第一〜第三の各画像形成部 1 1〜 1 3の各記録へッド 1 1 b〜 1 3 bの記録タイミングの補正を行う。これにより、この画像形成装置 1では、プラテンドラム 3の回転速度を変更しても、安定して、色ずれのない画像を形成することがでさる。

(実施の形態 5 )

本実施の形態 5では、染着層が転写されることにより画像が形成された記録紙を所望の大きさで切断する際に発生する負荷変動を軽減することができる構成を有する画像形成装置について説明する。

図 1 0は、本実施の形態 5の画像形成装置について、記録中間ベルト 6から記録紙を剥離した後、染着層が転写されて画像が形成された記録紙を切断するカツ夕一ュニット 1 8の概略構成及びその近傍部分を説明する概略図である。

本実施の形態 5の画像形成装置では、図 1 0に示すように、補助駆動ローラ 5 と剥離ローラ 1 7との間から引き出された記録紙は、補助駆動口一ラ 5及び剥離ローラ 1 7の後方に隣接して配置された紙ガイド 1 9を通過して、カツ夕一ュニット 1 8に導かれるように構成されている。

カッターユニット 1 8は、記録紙を挟んで互いに反対側になるように配置された固定刃 2 2 1及び回転刃 2 2 2を有し記録紙の進行方向に対して垂直な方向に記録紙を切断する第一カッター 2 2と、記録紙の進行方向に沿って記録紙を切断する第二カッター 2 3とを有している。紙ガイド 1 9を通過した記録紙は、カツターュニット 1 8の記録紙搬入口 1 8 bからカッターュニット 1 8内に案内されて、第一カッター 2 2、第二カッター 2 3を順次通過されるようになっている。第一カッター _{2 2}では、案内された記録紙に対して、記録紙の進行方向に対して垂直な方向に沿って、記録紙に形成された画像領域毎に分離されるように切断し、第二カッター 2 3では、案内された記録紙に対して、記録紙上の画像が形成されていない両端部分を切り落とすように記録紙を切断する。

カッターュニッ卜の記録紙搬入口 1 8 bには、カツ夕一ュニット 1 8内に案内された記録紙が円滑に進行するように配置されたガイドロ一ラー 1 8 aが設けられており、また、記録紙搬入口 1 8 bから第一カッター 2 2までの間には、記録紙の下方に配置された下紙ガイド 2 1と、記録紙の上方に配置された上紙ガイド 2 0とが、設けられている。

本実施の形態 5の画像形成装置では、カッターュニッ卜 1 8内を通過する記録紙が、図中、実線で示すように、記録紙搬入口 1 8 bから第一カッター 2 2に至るまでの間に、たるむことが可能なスペースが生じるように、ガイド口一ラー 1 8 aおよび上紙ガイド 2 0及び下紙ガイド 2 1をそれぞれ配置している。

なお、この図 1 0におて、 2点斜線は、力ッターュニッ卜 1 8に到達するまでの間において、弛みが生じることなく構成された従来の画像形成装置の記録紙の状態であり、比較のために示したものである。

本実施の形態 5の画像形成装置では、補助駆動口一ラ 5と剥離ローラ 1 7との間から引き出された記録紙が、カツ夕一ュニット 1 8内の第一カッター 2 2に到達するまでの間において、弛みが生じるようになつており、この弛みによって、第一カッター 2 2を用いて記録紙を切断した際の切断衝撃が吸収されて、切断衝撃によって各画像形成部での画像形成に影響が及ぶことが防止される。これにより、本実施の形態 5の画像形成装置を用いて、同時に複数枚の画像を形成する動作を続けても、形成される画像の画質が劣化することがなく、画像形成の効率化を図ることができる。

(実施の形態 6 )

本実施の形態 6では、各画像形成部にて画像を形成するために用いられる制御信号を生成する時間が長時間になることに起因して白紙の画像が形成されることを防止するための構成を有する画像形成装置について説明する。

上記構成の画像形成装置 1を用いて画像を形成する場合、上記において図示及び説明を省略した制御装置により、入力された入力画像信号に基づいて、各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を生成している。そして、この制御装置にて生成された制御信号に基づいて、画像形成部 1 1〜1 3により所望の画像が得られる。形成する画像のサイズが大きくない場合には、制御信号を生成するための画像処理演算時間に長時間を要することがなく、制御信号を生成するための時間が、画像形成部により画像を形成するために要する画像形成時間と同程度かそれより短時間となり、画像形成部 1 1〜1 3により各画像の形成を開始するまでに、各画像を形成するための制御信号の生成を終了させることができるので、複数枚の画像を形成する場合にも、制御信号の生成が間に合い、画像形成に問題が生じない。

しかし、形成する画像のサイズが大きい画像が含まれており、且つ、サイズの大きい画像が複数にわたって連続する場合には、各画像を形成するための制御信号を生成するために長時間を要し、画像形成部 1 1〜1 3による画像形成を開始するまでに、制御信号の生成が間に合わない場合が生じる。制御信号の生成が間に合わない場合には、制御信号が各画像形成部 1 1 ~ 1 3に入力されず、画像が形成されない白紙の画像となり、この部分で無駄が生じて、画像形成の効率化を図ることができなくなる。

本実施の形態 6の画像形成装置 1では、連続した画像を形成する際に、形成すべき各画像毎に入力される各入力画像信号の処理時間をそれぞれ演算して、その演算結果に基づいて、各画像の形成順序を設定する。例えば、画像形成部 1 1〜 1 3にて形成する画像のうち、制御信号を生成するために長時間を要するサイズが大きい画像が複数含まれている場合に、サイズが大きい画像が連続して形成されることがないように、サイズが大きい画像の前後にサイズが小さい画像が形成されるように、画像の形成順序を調整する。この場合、制御信号を生成するために長時間を要するか否かは、予め所定の基準値を設定しておく。

画像形成においては、形成される画像のサイズと、各制御信号を生成するために要する処理時間との間に相関がある。下記の表 1は、このような画像サイズと処理時間との相関を示す例であり、このようなデータを、予め制御置に記憶させておく。例えば、各画像形成部 1 1 - 1 3における画像形成時間を 7秒とすると、上記表 1に示す、 3 0 4 0 X 2 2 8 0以上の画像サイズの入力画像信の処理時間が 7秒を超えているので、このような画像サイズの画像が連続した場合には、制御信号の生成が間に合わず、白紙の画像が生じるので、このような画像サィズの画像が連続しないように、画像の形成順序を決める。

表 1 画像サイズと処理時間

サズ（dot) 時園 (秒)

5048X3568 13.1

3040X2280 7.2

2400X1800 6.5

1600X1200 4.5

1024X 768 4.0

800X 600 2.7

640X 480 2.4

400X 300 2.2 図 1 1に、複数のバッファを用いて制御信号を形成する場合の実際の例について、概略的に示す模式図を示す。この例では、 4個の入力画像信号が制御装置のバッファに入力される毎に、画像処理の順序を決定する。バッファに入力された 4個の入力画像信号のうち、例えば、 2つの入力画像信号が、各 U像形成部 1 1 〜1 3における画像形成時間を超える場合、これらの入力画像信号が連続して処理されないように、例えば、 1番目と 3番目に制御信号形成処理がなされるようにし、他の入力画像信号の処理を 2番目と 4番目に配置する。，また、サイズが大きい画像の前後に、サイズが小さい画像を配置することができない場合には、画像形成を開始する前に、予め、サイズが大きい画像の制御信号の生成し、制御装置のバッファに蓄える。これにより、制御信号を生成するために長時間を要するサイズが大きい画像が含まれていても、その前後において生成される、制御信号を生成するために長時間を要しない、サイズが小さい画像の制御信号の生成を行い、各画像を形成するための画像処理演算時間を均一にすることができる。これにより、画像形成部 1 1〜1 3での各画像の形成を開始するまでの時間に、制御信号の生成を間に合わせることができ、白紙の画像が形成されることを防止することができる。この結果、画像が形成されない白紙の画像が形成されることがなく、画像形成の効率化を図ることができる。 .

(実施の形態 7 )

本実施の形態 7では、各画像形成部にて画像を形成するために用いられる制御信号を生成する時間が長時間になることに起因して白紙の画像が形成されることを防止するための構成を有する画像形成装置について説明する。

上記構成の画像形成装置 1を用いて画像を形成する場合、上記において図示及び説明を省略した制御装置により、入力された入力画像信号に基づいて、各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を生成している。そして、この制御装置にて生成された制御信号に基づいて、各画像形成部 1 1〜 1 3により所望の画像が得られる。形成する画像のサイズが大きくない場合には、制御信号を生成するために長時間を要することがなく、制御信号を生成するための時間が各画像形成部 1 1〜 1 3により画像を形成するために要する画像形成時間と同程度かそれより短時間となり、画像形成部 1 1 ~ 1 3による画像形成を開始するまで、各画像を形成するための制御信号の生成を終了させることができるので、複数枚の画像を形成する場合にも、制御信号の生成が間に合い、画像形成に問題が生じない。しかし、形成する画像に、サイズが大きい画像が含まれている場合、制御信号を生成するために長時間を要し、各画像形成部 1 1 ~ 1 3による画像形成を開始するまでに、制御信号の生成が間に合わない場合が生じる。制御信号の生成が間に合わない場合には、制御信号が各画像形成部 1 1 ~ 1 3に入力されず、画像が形成されない白紙の画像が画像形成部 1 1〜1 3により形成されることとなり、この部分で無駄が生じて、画像形成の効率化を図ることができなくなる。

本実施の形態 7の画像形成装置 1では、画像形成動作が一時的に休止されている場合に、この時間を利用して、制御信号を生成するために長時間を要する画像の演算処理を行うように制御装置を設定する。すなわち、多数枚にわたって、画像形成動作を連続して続けて行うと、プラテンドラム 3、記録中間ベルト 6等が過度に高熱ィヒすることとなり、形成される画質が劣化することとなるので、上記の画像形成装置 1を動作させる場合、一定時間毎に、高温状態となったプラテンドラム 3等を放熱させるために、動作を休止させる必要がある。本実施の形態 7 では、このような休止時間を有効に利用して、制御信号を生成するための時間に長時間を要する画像の演算処理を行う。この場合、前回の冷却時間、現在の温度状況等により、冷却時間を予測し、処理時間の大きい画像から、冷却が完了するまでに制御装置のパッファを埋めることができるように順次処理を行う。したがつて、たとえバッファの残りデータが少ない状態であっても、休止期間中は画像サイズが大きい画像から順次処理を行う。これにより、サイズが大きく、制御信号を生成するために長時間を要する画像が含まれていても、この制御信号を生成するために各画像形成部 1 1〜1 3が画像形成を開始するまでに間に合わなくなつて白紙の画像が形成されることがなく、また、画像処理演算時間が終了するまで、画像形成部の動作を中断することもないので、画像形成の効率化を図ることができる。産業上の利用可能性

以上説明したように、本発明の画像形成装置及び画像形成方法では、継目〇が各へッドを通過する際に発生する負荷変動が画像形成に影響することがないように、染着層転写ヘッド及び各記録ヘッドが、該記録中間ベルトの全周の長さ Kに対して、 n等分（n :整数）した長さ Pの均等な間隔になるように配置されており、帯状のベル卜本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルトの継目の位置を始点〇として、この始点〇及び始点〇から 1 X P、 2 X P、 ···、 ( n— 1 ) X Pの部分以外の領域に画像を形成するようにされており、これにより、画像形成装置によって形成される画像に筋が入る等の画質の劣化を防止することができる。

また、本発明の他の画像形成装置及び画像形成方法では、記録中間ベルトの継目部分における画像形成不良を回避するために、記録中間ベルトの継目部分の近傍にマークを印画すると共に、このマークを検出するための検出手段を設け、マークを検出した検出手段が設けられたへッドが記録中間ベルトの押圧を中断するようにしている。これにより、継目部分に該当する位置に画像が形成されることがなく、正常な画像を安定して形成することができる。

また、本発明のさらに他の画像形成装置では、記録中間ベルトの継目部分における画像形成不良を回避しながら、画像形成を開始するために要する時間を省略するために、記録中間ベルトは、画像を形成するとき以外にも常時周回移動しており、帯状のベル卜本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間べルトの継目の位置が把握されているようにし、または、画像形成動作を開始する前に、予め、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベルトの継目の位置が前記染着層転写部の染着層転写へッドの近傍で停止されるようにしている。これにより、記録中間ベルトの継目にかからない位置から、時間を要さずにすぐに画像形成を開始することができる。

また、本発明のさらに他の画像形成装置では、各画像形成部の各記録ヘッドの位置ずれによって生じる色ずれを防止するために、複数の画像形成部の各記録へッドの設計値からの位置ずれが、予め、計測されており、その計測結果に基づいて、該設計値からの位置ずれを吸収するように各,記録へッドの記録タイミングの補正を行う構成を有している。または、記録中間ベルトの各位置に設置された各記録へッドの押圧状態のと各記録へッドの押圧による微小変化で生じる記録位置ずれとの関係が、予め、計測されており、その計測結果に基づいて、各記録へッドの記録タイミングの補正が行われる構成を有している。これにより、記録へッドの設置位置のずれ、記録へッドの押圧時の各状態毎のプラテンドラムの押圧にうよる微小変化により生じる記録位置ずれ、記録中間ベルトの移動速度の変動に起因する位置ずれを防止することができ、安定して色ずれのない画像を形成することができる。

また、本発明のさらなる画像形成装置では、剥離ローラおよび切断手段が、両者間において、切断手段による記録紙の切断時に生じる負荷変動を吸収する程度の弛みが記録紙に生じるように配置されている。これにより、切断手段による記録紙の切断時の負荷変動が画像形成部での画像形成に影響が及ぶことが防止される。したがって、同時に複数枚の画像を形成する動作を続けても、形成される画像の画質が劣化することがなく、画像形成の効率化を図ることができる。

また、本発明の他の画像形成装置では、入力された入力画像信号に基づいて、各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を出力する画像形成部が、連続して画像を形成する際に、形成すべき各画像毎に入力される入力画像信号の処理時間をそれぞれ演算して、その演算結果に基づいて、各画像の形成順序を設定している。これにより、制御信号を生成するために長時間を要する画像が複数含まれている場合でも、制御信号の生成を画像形成開始時までに間に合わせることができ、画像が形成されない白紙の画像が形成されることを防止することができ、画像形成の効率化を図ることができる。

また、本発明のさらに他の画像形成装置では、入力された入力画像信号に基づいて、各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を出力する制御部が、形成すぺき各画像毎に入力される入力画像信号の処理時間をそれぞれ演算して、入力画像信号の処理時間が予め設定された基準値よりも長い画像の入力画像信号の処理を、画像形成動作を連続して行うことによる高熱状態から放熱のための画像形成動作休止時に行うように設定する。これにより、制御信号を生成するために長時間を要する画像が含まれていても、制御信号を生成するために、画像形成動作を開始するまでに制御信号の生成が間に合わなくなって、白紙の画像が形成されることがなく、画像形成の効率化を図ることができる。

以上により、本発明の画像形成装置及び画像形成方法では、画像品位を劣化し得るおそれのある原因が予め回避されて、高品位な画像を安定して形成することができ、かつ、画像形成を効率化することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間べレ卜と、

該記録中間ベルトが周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、

周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、

各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、

該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有し、

該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、

該染着層転写へッド及び各記録へッドは、該記録中間ベルトの全周の長さに対して、 n等分（n :整数）した長さ Pの均等な間隔になるように配置されており、

各画像形成部は、該記録中間ベルトの継目の位置を始点〇として、この始点 O 及び始点 Oから 1 X P、 2 X P、 ···、（n— 1 ) X Pの部分以外の部分に画像を形成するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。

2 . 前記染着層形成部により前記記録中間ベルト上に形成される染着層上に、前記各画像形成部により染料を転写することにより形成される画像形成領域と、前記各画像形成部により染料が転写されないことにより形成される画像非形成領域とが繰り返して形成され、各画像形成領域間の画像非形成領域は、前記記録中間ベルトの周回移動方向に沿う長さ Tが前記記録中間ベルトの継目の長さよりも大きくなるように形成される、請求の範囲第 1項に記載の画像形成装置。

3 · 前記画像転写部で前記染着層を介して熱圧着された記録中間ベル卜と前記記録紙とを剥離する剥離ローラを有し、

該剥離ローラは、上流側の前記画像形成部の言 3録ヘッドから、 mX P (m :整数）の位置に配置されている、請求の範囲第 1項に記載の画像形成装置。

4. 請求の範囲第 1項に記載の画像形成装置を用いて、前記染着層転写ヘッド及び各記録へッドの間の間隔 Pを超える長さを有する画像を形成する画像形成方法であって、

前記記録中間ベルトの複数回の周回移動の間に該記録中間ベルトの表面上に画像を形成し、

各回の該記録中間ベルトの周回移動の際、該染着層転写へッド及び各記録へッドのうち、所定のヘッドのみが該記録中間ベルトを押圧することを特徴とする画像形成方法。

5 . 複数回の前記記録中間ベルトの周回移動において、 1回目の該記録中間ベルトの周回移動では、前記染着層転写ヘッドのみが該記録中間ベルトを押圧し、 2 回目の該記録中間ベルトの周回移動では、各記録へッドのみが該記録中間ベルトを押圧する、請求の範囲第 4項に記載の画像形成方法。

6 . 帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベル卜と、

周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部とを備え、

該染着層形成部は、該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写ヘッドを有し、

該記録中間ベルトの継目の近傍にマークが印画されており、

該マークを検出する検出手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。

7 . 請求の範囲第 6項に記載の画像形成装置を用いた画像形成方法であって、前記検出手段が前記マークを検出した場合に、その検出手段が設けられた染着層転写へッドまたは各記録へッドは、前記記録中間ベルトの押圧を中断することを特徴とする画像形成方法。

8 . 帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベル卜と、

周回移動する該記録中間ベル卜の外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、

該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、前記記録中間ベルトは、画像を形成するとき以外にも常時周回移動しており、該記録中間ベルトの継目の位置を常に検出して、その検出結果に基づいて画像形成を開始することを特徴とする画像形成装置。

9 . 帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベル卜と、

周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写して力ラー画像を形成する複数の画像形成部と、

該染着層形成部は、該記録中間ベル卜の外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写ヘッドを有し、

画像形成動作を開始する前に、予め、帯状のベルト本体の両端部を連結することにより無端化された記録中間ベル卜の継目の位置が前記染着層転写部の染着層転写へッド近傍で停止されていることを特徴とする画像形成装置。

1 0 . 無端の記録中間ベルトと、

周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着屬形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、

複数の画像形成部における各記録ヘッドの設計値からの位置ずれが、予め、計測されており、その計測結果に基づいて、該設計値からの位置ずれを吸収するように各記録へッドの記録タイミングの補正を行うことを特徴とする画像形成装置。

1 1 . 無端の記録中間ベルトと、

周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を形成する染着層形成部と、該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラ一画像を形成する複数の画像形成部と、

該染着層形成部は、該記録中間ベル卜の外表面に染着層を熱圧着して転写する染着層転写へッドを有し、

該記録中間ベル卜の各記録へッドの押圧状態と各記録へッドの押圧による微小変化で生じる記録位置ずれ量との関係が、予め、計測されており、その計測結果に基づいて、各記録へッドの記録タイミングの補正を行うことを特徴とする画像

1 2. 無端の記録中間ベル卜と、

該複数の画像形成部は、それぞれ、該記録中間ベル卜の外表面に形成された染着層に、各色の染料を転写する記録ヘッドを有し、

前記プラテンドラムの回転速度の変化に対応した各画像形成部の各記録へッドの記録位置ずれ量に応じて、各記録へッドの記録タイミングの補正を行うことを特徴とする画像形成装置。

1 3 . 無端の記録中間ベルトと、

周回移動する該記録中間ベル卜の外表面に染着層を熱圧着により形成する染着層形成部と、

該記録中間ベルトの周回移動方向において該染着層形成部の下流側に配置され、該記録中間ベルトの外表面に形成された染着層にそれぞれ異なる色の染料を転写してカラー画像を形成する複数の画像形成部と、

各画像形成部の画像が形成された染着層を記録紙に熱圧着により転写する画像転写部と、

該記録中間ベルトの周回移動方向に対して、該画像転写部の下流側に、染着層を介して圧着状態になって移動する該記録中間ベルト及び記録紙をそれぞれ異なる方向に案内して、該記録中間ベルト及び記録紙を相互に剥離するように設けられた剥離ローラと、

該剥離ローラにより該記録中間ベルトとは異なる方向に案内される該記録紙を、形成されたカラー画像毎に切断する切断手段とを備え、

該切断手段は、該切断手段による記録紙の切断時に生じる切断衝撃を吸収する程度の弛みが該記録紙に生じるように配置されていることを特徴とする画像形成

1 4. 無端の記録中間ベルトと、

該記録中間ベル卜が周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つの口一ラと、

周回移動する該記録中間ベルトの外表面に染着層を熱圧着により形成する染着層形成部と、

入力された入力画像信号に基づいて、前記各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を出力する制御部とを備え、

該制御部は、連続して画像を形成する際に、形成すべき各画像毎に入力される入力画像信号の処理時間をそれぞれ演算して、その演算結果に基づいて、各画像の形成順序を設定することを特徴とする画像形成装置。

1 5 . 前記制御部は、入力される入力画像信号の処理時間が、予め設定された基準値よりも長い画像が連続して形成されないように、画像の形成順序が設定される、請求の範囲第 1 4項に記載の画像形成装置。

1 6 . 前記制御部は、入力される入力画像信号の処理時間を演算した演算結果により、入力画像信号の処理時間が予め設定された基準値よりも長い画像の入力画像信号の処理を、画像を形成する前に行っておく、請求の範囲第 1 4項に記載の

1 7 . 無端の記録中間ベルトと、

該記録中間ベル卜が周回移動可能に巻き掛けられたプラテンドラム及び少なくとも一つのローラと、

入力された入力画像信号に基づいて、前記各画像形成部をそれぞれ制御する制御信号を出力する制御部と、

を備え、

前記制御部は、形成すべき各画像毎に入力される入力画像信号の処理時間をそれぞれ演算して、入力画像信号の処理時間が予め設定された基準値よりも長い画像の入力画像信号の処理を、画像形成動作を連続して行うことによる高熱状態から放熱するための画像形成動作休止時に行うように設定されることを特徴とする