JP4192026B2 - 中間転写方式における一次転写画像の形成方法およびプリンタ - Google Patents

中間転写方式における一次転写画像の形成方法およびプリンタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドの発熱素子を選択的に発熱させることによって、インクフィルムの複数の各インク色毎の反転画像を重ねて中間転写フィルムに転写して一次転写画像を形成し、この一次転写画像を再転写手段によって被転写媒体に再転写することにより、前記被転写媒体に所望の画像を形成する中間転写方式における前記一次転写画像の形成方法およびプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ラインサーマルヘッドによってインクフィルムのインクを中間転写フィルムに転写して一次転写画像を形成し、この一次転写画像を再転写手段によって被転写媒体に再転写することにより、被転写媒体に画像を形成するプリンタは、CD、カード類などの多種多様の被転写媒体に画像を容易に形成することができ、しかも、低騒音、低コストであって、メンテナンスが容易であるなどの理由により、コンピュータ、ワードプロセッサなどの出力装置として多用されている。
【0003】
このようなプリンタにおいては、一次転写画像形成部において、ラインサーマルヘッドをインクフィルムおよび中間転写フィルムをこの順に介してプラテンローラと当接させてヘッドダウン状態とし、この状態で前記インクフィルムおよび中間転写フィルムを正搬送しつつ、画像形成情報に基づいてラインサーマルヘッドの発熱素子を選択的に発熱させることにより、前記インクフィルムに担持させたインクを部分的に溶融あるいは昇華させて中間転写フィルム上に転写し、中間転写フィルム上に、例えば、1頁を単位とする1画面分の一次転写画像としての反転画像を形成する。
【0004】
この時、被転写媒体にカラー画像を形成する場合には、前記インクフィルムとして、複数色のインク領域を長手方向に繰返し配置したマルチカラーインクフィルムを用い、前記マルチカラーインクフィルムに担持されている最初のインク色による反転画像を中間転写フィルム上に形成した後、ラインサーマルヘッドをプラテンから離間させてヘッドアップ状態とし、この状態で中間転写フィルムを逆方向に搬送して、最初のインク色により形成した反転画像を転写位置に戻す頭出しをしてから、次回以降のインク色の反転画像をそれ以前のインク色の反転画像に重ねるように転写する、いわゆるスイングバック方式でカラーの一次転写画像を形成している。
【0005】
具体的には、フルカラー画像を形成する場合、例えば、C色(シアン)、M色(マゼンタ)、Y色(イエロー)の3色のインクにより形成された3色のインク領域を長手方向に繰返し配置するとともに、各インク領域の境界部分に色判別マーカを設けたマルチカラーインクフィルムを用いてフルカラーの画像の形成が行われる。
【0006】
すなわち、まず最初に、予め中間転写フィルムに設けられている位置決めマークを検出し、この位置決めマークを基準にマルチカラーインクフィルムの最初の転写色であるC色のインクを用いて、中間転写フィルムの転写領域に1画面分のC色の反転画像の形成を行なう。このとき、前記マルチカラーインクフィルムのインクは前記ラインサーマルヘッドの発熱素子を選択的に発熱させることにより、前記インクフィルムに担持させたインクを部分的に溶融あるいは昇華させて中間転写フィルム上に転写される。
【0007】
次いで、一次転写画像形成動作によって搬送された中間転写フィルムを逆搬送させて中間転写フィルムに形成したC色の反転画像の頭出しを行うとともに、マルチカラーインクフィルムのC色に隣位するM色のインク領域の頭出しを行い、マルチカラーインクフィルムのM色を用いて、前記中間転写フィルムに形成した1画面分のC色の反転画像の上にM色の1画面分の反転画像を重ねるように形成する。続いて、一次転写画像形成動作によって搬送された中間転写フィルムを逆搬送させて中間転写フィルムに形成したC色およびM色の反転画像の頭出しを行うとともに、マルチカラーインクフィルムのM色に隣位するY色のインク領域の頭出しを行い、マルチカラーインクフィルムのY色を用いて、前記中間転写フィルムに形成した1画面分のC色およびM色の反転画像の上にY色の1画面分の反転画像を重ねるように形成する。
【0008】
そして、その後、中間転写フィルムを正搬送して中間転写フィルム上に形成された一次転写画像を再転写部の直前まで搬送し、続いて、中間転写フィルムに形成した位置決めマークを用いる等して一次転写画像と被転写媒体との位置合わせを行った後、再転写部において、ヒートローラなどからなる再転写手段の熱および圧力を用いることにより、中間転写フィルム上に形成された一次転写画像のインクを溶融あるいは昇華させて被転写媒体上に再転写して定着させることにより、被転写媒体に所望の画像を形成するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の一次転写画像の形成方法においては、最初に転写するインク色(前述の従来例においてC色)のインクをラインサーマルヘッドの発熱素子の発熱により溶融あるいは昇華させて中間転写フィルム上に転写した後、前記中間転写フフィルムを逆搬送している間に、前記中間転写フィルムに転写されたインクが冷え、その際に、10μm〜16μmの薄膜とされた中間転写フィルムを熱収縮させていた。そのため、前述のように頭出しをして次色以降のインク色を用いた反転画像の形成を行っても、前記中間転写フィルムの上流側(転写領域内の後端側)へ、前記次色以降のインク色を用いた反転画像がズレてしまい、良好なプリント品質を得られないことがあった。例えば、前述の従来例の場合、最初に転写するインク色であるC色のインクを用いた反転画像よりも、次色以降のM色およびY色のインクを用いた反転画像の方が長くなっていた。
【0010】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、各インク色の反転画像の位置合わせ精度を向上させ、プリント品質を向上させることができる中間転写方式における一次転写画像の形成方法および中間転写装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明に係る中間転写方式における一次転写画像の形成方法の特徴は、前記中間転写フィルムの前記転写領域の当該中間転写フィルムの正搬送方向における上流側および下流側に前記インクフィルムの各インク色の反転画像を重ねて転写するための基準マークをそれぞれ形成しておくとともに、前記上流側および下流側に形成された2つの基準マーク間の基準長さを前記ステップモータの所要駆動ステップ数により記憶しておき、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写時に、前記サーマルヘッドの前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側または下流側に配設したセンサにより、前記2つの基準マークを認識し、制御部により前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写後における前記2つの基準マーク間の長さ測して前記基準長さとの差を求め、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写時に、前記サーマルヘッドの前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側または下流側に配設したセンサにより、前記2つの基準マークを認識し、制御部により前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写後における前記2つの基準マーク間の長さを前記ステップモータの所要駆動ステップ数により計測して前記基準長さとの差を求め、この差に基づいて、次回以降に転写する前記インクフィルムの各インク色の反転画像の転写時における前記サーマルヘッドの各発熱素子への通電タイミングを補正制御する点にある。
【0012】
そして、このような方法によれば、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写時に、前記サーマルヘッドの前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側または下流側に配設したセンサにより前記2つの基準マークを認識し、制御部により前記2つの基準マーク間の長さを計測して前記2つの基準マーク間の基準長さとの差を求めることで、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写後に生じた前記中間転写フィルムの熱収縮量(率)がわかるので、次回以降のインク色の反転画像の転写時においては、前記中間転写フィルムの熱収縮率を考慮して、前記サーマルヘッドの発熱素子に対する通電タイミングを補正する制御を行なうことにより、各インク色の反転画像の重ね合わせ精度を良好なものとすることができる。
【0013】
さらに、本発明に係る中間転写方式における一次転写画像の形成方法の他の特徴は、前記基準マークを前記一次転写画像の形成前に所定の間隔で印刷形成する点にある。
【0014】
このような方法によれば、被転写媒体の大きさが異なり、その被転写媒体に転写する前記一次転写画像のサイズが異なるような場合にも、対応することが可能となる。
【0015】
そして、本発明に係るプリンタの特徴は、前記サーマルヘッドの前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側または下流側の何れか一方に、前記中間転写フィルムの前記転写領域の当該中間転写フィルムの正搬送時における上流側および下流側に形成された2つの基準マークを認識するためのセンサが配設されており、前記制御部は、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写後における前記2つの基準マーク間の長さを前記ステップモータの所要駆動ステップ数により計測し、予め記録されている2つの基準マーク間の前記ステップモータの所要駆動ステップ数による基準長さとの差を求め、この差に基づいて、次回以降に転写する前記インクフィルムの各インク色の反転画像の転写時における前記サーマルヘッドの各発熱素子への通電タイミングを補正して前記一次転写画像を形成するように制御する点にある。
【0016】
この構成のプリンタによれば、前記中間転写フィルムの熱収縮率を考慮して、前記サーマルヘッドの発熱素子に対する通電タイミングを補正する制御を行なうことにより、各インク色の反転画像の重ね合わせ精度を良好なものとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本実施形態に係るプリンタの要部構成を示す図である。
【0018】
本実施形態のプリンタ1には、円筒形状のプラテンローラ2が回転駆動自在に支持されている。前記プラテンローラ2に対向する位置には、複数の発熱素子(図示せず)が整列配置されているサーマルヘッド3が、前記プラテンローラ2に圧接可能に配設されている。このサーマルヘッド3とプラテンローラ2が配設された部位は一次転写画像形成部4とされる。
【0019】
また、前記中間転写式プリンタ1の一側には、インクフィルム6が巻回された一対のフィルムロール5が設けられている。このインクフィルム6は、複数のローラ7に支持されながら前記プラテンローラ2と前記サーマルヘッド3との間を案内され、ステッピングモータ等からなる搬送機構(図示せず)により搬送されるようになされている。
【0020】
ここで、前記インクフィルム6について説明すると、本実施形態に用いるインクフィルム6は、長尺に形成されたPETなどの樹脂フィルムからなるフィルム基材の一面の長手方向に、フルカラー画像を形成するためのC色、M色、Y色の3色のインク領域が順次配置された単位記録サイクルが繰返し配置されたマルチカラーインクフィルム(以下、単にインクフィルムという。)である。前記単位記録サイクルは、後述する中間転写フィルム10に反転画像からなる一次転写画像を形成する中間転写時に、C色インク領域、M色のインク領域、Y色インク領域の順に使用に供されるようになっている。
【0021】
さらに、前記中間転写式プリンタ1の他側には、中間転写体としての中間転写フィルム10が巻回された一対のシートロール9が設けられている。この中間転写フィルム10は、一方のシートロール9から取り出され、複数のローラ11に支持されて前記サーマルヘッド3とプラテンローラ2との間に案内されながら前記中間転写式プリンタ1の下側を水平方向に進み、プリンタの上側に案内されて他方のシートロール9に巻き取られるように、その搬送経路が構成されており、前記一対のシートロール9をそれぞれ回転させるステッピングモータ等からなる搬送機構Mにより、スイングバック方式で搬送されるようになされている。この中間転写フィルム10には、記録媒体としてのPETカード12に記録するための画像がサーマルヘッド3によりインクフィルム6を介して一時的に転写されるようになされている。
【0022】
ここで、前記中間転写フィルム10について説明すると、本実施形態に用いる中間転写フィルムは、長尺に形成されたPETなどの樹脂フィルムからなる10μm〜16μmの薄膜フィルム基材21であって、その一面の長手方向に、被転写媒体に転写する所望の画像の一次転写画像を形成する転写領域22が、前記インクフィルム6の各インク色の反転画像を重ねて転写するための基準マーク23によって区分されて繰返し配置されている。つまり、前記中間転写フィルム10は、図2に示すように、各転写領域22の前後に基準マーク23が予め印刷形成された構成とされている。なお、前記基準マーク23は、前記インクフィルム6の各インク色の反転画像を重ねて転写するための制御に用いるとともに、印刷開始位置の頭出しを行うための位置決めマークとしても用いる。
【0023】
また、前記中間転写フィルム10の搬送経路におけるサーマルヘッド3よりも下流側で、前記中間転写フィルム10が水平方向に搬送される部位は、前記中間転写フィルム10に一時的に転写されたインクをPETカード12に再転写させる再転写部14とされている。そして、前記再転写部14における中間転写フィルム10の下方には、再転写手段としてのカード用プラテンローラ15が配設されており、前記中間転写フィルム10の上方には、上下動可能とされた同じく再転写手段としてのヒートローラ16が、下方に移動した際に前記中間転写フィルム10を介して前記PETカード12に対して圧接可能に配設されている。
【0024】
また、前記再転写部14における前記中間転写フィルム10と前記カード用プラテンの間には、PETカード12を搬送するための搬送ベルト17が配設されており、前記搬送ベルト17を駆動させることにより、PETカード12を前記再転写部14に搬送可能とされている。
【0025】
また、本実施形態のプリンタ1は、前記サーマルヘッド3の前記中間転写フィルム10の正搬送方向における上流側に、前記中間転写フィルム10に形成された前記基準マーク23を認識するセンサ18が配設されている。
【0026】
そして、前記センサ18は制御部19に接続されている。
【0027】
前記制御部19は、更に、前記サーマルヘッド3や中間転写フィルム10の搬送機構を構成する搬送機構Mに接続されて、前記サーマルヘッド3の発熱素子の通電や、前記搬送機構Mのステップモータのステップ数をカウントしたり、その駆動を制御するように構成されている。さらに、前記制御部19は、そのメモリ内に、前記中間転写フィルム10に形成された、1つの転写領域22の前後に形成された前記2つの基準マーク23,23間の基準長さが記憶されており、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルム6の最初に転写するC色の反転画像の転写後における前記センサ18が認識した前記2つの基準マーク23,23間の長さを計測し、予め記憶されている前記2つの基準マーク23,23間の基準長さとの差を求め、この差に基づいて、次回以降に転写する前記M色、Y色の反転画像の転写時における通電補正を行なって前記一次転写画像を形成するように制御するように構成されている。
【0028】
前記2つの基準マーク23,23間の基準長さおよび前記2つの基準マーク23,23間の長さは、例えば、前記センサ18が前記中間転写フィルム10の正搬送方向における上流側に形成された基準マーク23を認識してから前記下流側に形成された基準マーク23を認識するまでの、前記搬送機構Mを構成するステップモータの所要駆動ステップ数により計測することができる。
【0029】
なお、図1には、前記制御部19において行なう制御のうち本願発明に特に関係のある制御のみを、波線にて示している。
【0030】
次に、本実施形態のプリンタの作用となる、中間転写方式における一次転写画像の形成方法について説明する。
【0031】
まず、前記プリンタ1による画像形成動作が開始されると、制御部19からの指令により、中間転写フィルム10の搬送機構Mを構成するステップモータを駆動して前記中間転写フィルム10の空送りを実行し、一次転写画像を形成する転写領域の直前(前記中間転写フィルムの正搬送方向における下流側)に形成された基準マーク23Aの頭出しを行う。そして、この基準マーク23Aを基準としてさらに所定量の空搬送を行う。
【0032】
一方で、インクフィルム6の搬送機構を構成するステップモータを駆動してインクフィルム6をその搬送方向に搬送し、最初の印刷色の前記C色インク領域の頭出しを行なう。
【0033】
その後、ヘッドダウン状態として、前記中間転写フィルム10に対し前記C色のインクを用いて1画面分の反転画像を形成した後、ヘッドアップ状態に戻す(ステップST9)。
【0034】
次に、前記制御部19では、単位記録サイクルを構成するすべての色のインク領域を用いた一次転写画像の形成が済んでいるか否かを判断する。ここでは、まだ済んでいないので、C色の反転画像が形成された中間転写フィルムを所定量、具体的には、前記中間転写フィルムの正搬送方向における下流側に形成された基準マーク23Aが前記センサ18よりもさらに上流側に位置するまで逆搬送させてから再び正搬送して中間転写フィルムに形成した前記基準マーク23Aの頭出しを行ない、さらに、前記基準マーク23Aを基準としてさらに所定量の空の正搬送を行なう。
【0035】
本実施形態では、前記逆搬送のときに、前記制御部19において、前記センサ18が前記転写領域の直後(前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側)に形成された基準マーク23Bを検出してから、当該転写領域の直前に形成された基準マーク23Aを検出する間の前記中間転写フィルム10の搬送機構Mのステップモータの駆動ステップ数をカウントし、前記2つの基準マーク23B,23A間の長さを測定する。そして、前記駆動ステップ数を当該中間転写フィルム10に形成された前記2つの基準マーク23B,23A間の基準駆動ステップ数と比較し、その差を求める。なお、前記基準駆動ステップ数は、当該中間転写フィルムを使用する設定とした時点で、前記駆動ステップ数と比較できるように前記制御部19において認識され、記憶される構成としておく。
【0036】
このとき、前記中間転写フィルム10は、熱溶融あるいは熱昇華されたC色のインクが転写され、その転写されたC色のインクが冷却することにより熱収縮するため、前記両基準マーク間の長さは短くなっており、よって、前記駆動ステップ数は基準駆動ステップ数よりも少なくなっている。そこで、前記制御部19は、少なくなった駆動ステップ数を勘案して、次色以降の転写時においては、前記サーマルヘッド3の発熱素子に対する通電タイミングを、前記制御部に予め格納されている補正テーブル(図示せず)に基づいて補正する制御を行う。
【0037】
つまり、前述のように、インクフィルム6の搬送機構を構成するステップモータを駆動してインクフィルム6をその搬送方向に搬送し、次の印刷色の前記M色のインク領域の頭出しを行なう。
【0038】
その後、ヘッドダウン状態として、前記中間転写フィルム10に対し前記M色を用いて1画面分の反転画像を形成する。その際に、前記サーマルヘッド3の発熱素子に対する通電タイミングを前記制御部19において補正し、前記転写領域22に既に転写されたC色の反転画像に重ねるようにしてM色の反転画像を転写する。その後、ヘッダウン状態を解除して、ヘッドアップ状態とする。
【0039】
次に、前記制御部19では、単位記録サイクルを構成するすべての色のインク領域を用いた一次転写画像の形成が済んでいるか否かを判断する。ここでは、まだ済んでいないので、続いて、C色、M色の反転画像を重ねた前記中間転写フィルム10を所定量、逆搬送させてから再び正搬送して、前記中間転写フィルム10に形成した前記基準マーク23Aの頭出しを行ない、前記基準マーク23Aからさらに所定量の空の正搬送を行う。
【0040】
そして、インクフィルム6の搬送機構を構成するステップモータを駆動してインクフィルム6をその搬送方向に搬送し、次の印刷色の前記Y色のインク領域の頭出しを行なう。
【0041】
その後、ヘッドダウン状態として、前記中間転写フィルム10に形成した1画面分のC色およびM色の反転画像の上にY色の1画面分の反転画像を重ねるように形成する。その際に、前記サーマルヘッドの発熱素子に対する通電タイミングを前記制御部19において補正し、Y色の反転画像を転写する。その後、ヘッドダウン状態を解除して、ヘッドアップ状態とする。
【0042】
前記制御部19では、単位記録サイクルを構成するすべての色のインク領域を用いた一次転写画像の形成が済んでいるか否かを判断する。ここでは、インクフィルム6のC色、M色、およびY色のすべての色のインク領域を用いた転写画像の形成が済んでいるので、一次転写画像形成をこのまま終了させる。
【0043】
一次転写画像形成後は、中間転写フィルム10を搬送して中間転写フィルム10上に形成された一次転写画像を再転写部14の直前まで搬送し、その後、中間転写フィルム10に形成した前記基準マーク23Aを用いて、前記一次転写画像と、再転写部14に搬送供給される被転写媒体としてのPETカード12との位置合わせを行ない、前記再転写部14において、再転写手段としてのヒートローラ16の熱および圧力を用いることにより、中間転写フィルム10上に形成された一次転写画像を前記PETカード12上に再転写させ、所望の画像記録を得る。
【0044】
このように、本実施形態の一次転写画像の形成方法および中間転写装置によれば、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルム6の最初に転写するインク色の反転画像の転写後に生じた前記中間転写フィルム10の熱収縮量(率)を考慮して、次回以降のインク色の反転画像の転写時における前記サーマルヘッド3の発熱素子に対する通電タイミングを補正する制御を行なうことにより、各インク色の反転画像の重ね合わせ精度を良好なものとすることができる。
【0045】
なお、前記実施形態においては、中間転写フィルム10に形成した基準マーク23を検出するセンサを、前記サーマルヘッド3の前記中間転写フィルム10の正搬送方向における上流側に設け、前記制御部19において、前記中間転写フィルム10の逆搬送時に、前記転写領域22の前後に形成された2つの基準マーク23B,23A間の長さを測定する構成としたが、前記センサ18を、前記サーマルヘッド3の前記中間転写フィルム10の正搬送方向における下流側に設け、前記制御部19において、前記中間転写フィルム10の逆搬送時あるいは正搬送時に前記2つの基準マーク23A,23B間の長さを測定する構成とすることもできる。但し、前記制御部19における補正制御は、中間転写フィルム10に熱収縮が生じた後に前記2つの基準マーク23B,23A間の長さを測定するようにしないと、その補正の効果は小さくなると考えられるため、本実施形態のように、前記サーマルヘッド3の前記中間転写フィルム10の正搬送方向における上流側に設けたセンサ18で、中間転写フィルム10の逆搬送時に測定する構成とすることがより望ましいと考える。よって、前記センサ18を前記サーマルヘッド3の前記中間転写フィルム10の正搬送方向における下流側に配設する場合には、特に、前記一次転写画像形成部4から前記中間転写フィルムの熱収縮が十分に生じ得る距離を設けて配設するとよい。
【0046】
また、前記実施形態においては、前記中間転写フィルム10として、予め、所定間隔に基準マーク23,23…が形成されているものを用いたが、この基準マーク23は、基準マーク23の形成されていない無地の中間転写フィルム10に対し前記一次転写画像の形成前に所定の間隔で印刷形成するようにしてもよい。
【0047】
以下、この基準マーク23を印刷形成する中間転写方式における一次転写画像の形成方法を、本発明の別の実施形態として、以下、簡単に説明する。
【0048】
本実施形態においては、前記インクフィルム6は、長尺に形成されたPETなどの樹脂フィルムからなるフィルム基材の一面の長手方向に、基準マーク23を形成するためのK色(ブラック)のインク領域、フルカラー画像を形成するためのC色、M色、Y色の4色のインク領域が順次配置された単位記録サイクルが繰返し配置されたマルチカラーインクフィルムを用いる。
【0049】
そして、まず、前記プリンタ1による画像形成動作が開始されると、制御部19からの指令により、中間転写フィルムの搬送機構Mのステップモータを駆動して中間転写フィルム10の空送りを実行し、図示しないセンサにより未使用領域を検出し、未使用領域の先頭が前記一次転写画像形成部にくるように位置合わせを行なう。
【0050】
一方で、インクフィルム6の搬送機構のステップモータを駆動して、インクフィルムをその搬送方向に搬送させ、前記基準マーク23を印刷するためのK色のインク領域の頭出しをしたら、搬送を中止し、そのままヘッドダウン状態として、中間転写フィルム10に対し前記K色を用いて2本の基準マーク23A、23Bを所定間隔で形成する。この2本の基準マーク間23A,23Bは、前記転写領域22プラスαの距離となる。
【0051】
そして、基準マーク23A,23Bが形成された中間転写フィルム10を、一旦、中間転写フィルム10の正搬送方向における下流側に形成された基準マーク23Aが当該基準マーク23を検出するためのセンサ18の配設位置よりさらに上流側に位置するように逆搬送させ、再び正搬送して、中間転写フィルム10に形成した基準マーク23Aの頭出しを行う。そして、この基準マーク23Aを基準としてさらに所定量の空搬送を行なった後は、前述のようにして、C色の反転画像を形成する。
【0052】
その後、M色そしてY色の反転画像を重ねるように制御して一次転写画像の形成を行う点は前述の実施形態と同様となるので、説明を省略する。
【0053】
このように、最初に中間転写フィルム上に基準マークを形成しても、前述の実施形態と同様に、前記インクフィルム6の最初に転写するインク色の反転画像の転写後に生じた前記中間転写フィルム10の熱収縮量(率)を考慮して、次回以降のインク色の反転画像の転写時における前記サーマルヘッド3の発熱素子に対する通電タイミングを補正する制御を行なうことができ、しかも、形成する画像領域の大きさに合わせて中間転写フィルムを適当長さずつ用いることができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る中間転写方式における一次転写画像の形成方法および中間転写装置によれば、中間転写フィルムの熱収縮量(率)を考慮して、2色目以降のインク色を用いた反転画像の転写を行なうことで、各インク色の反転画像の位置合わせ精度を高めることができるので、画像の形成品位を向上させることができる。
【0055】
また、中間転写フィルム上にマークを形成することとしたことにより、中間転写フィルムの使用量を被転写媒体に形成する画像の大きさに合わせて制御することができ、中間転写フィルムの使用効率を向上させることができ、中間転写フィルムに要するコストを低減できる等の優れた効果を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のプリンタの要部構成図
【図2】 本実施形態の中間転写方式における一次転写画像の形成方法に用いる中間転写フィルムの一例を示す平面図
【符号の説明】
1 プリンタ
2 プラテンローラ
3 サーマルヘッド
4 一次転写画像形成部
5 フィルムロール
6 インクロール
9 シートロール
10 中間転写フィルム
12 PETカード
14 再転写部
15 カード用プラテン
16 ヒートローラ
18 センサ
22 転写領域
23 基準マーク
23A (中間転写フィルムの正搬送方向における下流側の)基準マーク
23B (中間転写フィルムの正搬送方向における上流側の)基準マーク

Claims (3)

  1. ラインサーマルヘッドの複数の発熱素子を選択的に発熱させることにより、インクフィルムの複数の各インク色毎の反転画像を、ステップモータを有する搬送駆動手段により正逆搬送可能とされた中間転写フィルムの転写領域に対し、順に重ねて転写することで一次転写画像を形成し、前記一次転写画像を再転写手段によって被転写媒体に再転写することにより前記被転写媒体に所望の画像を形成する中間転写方式における一次転写画像の形成方法であって、
    前記中間転写フィルムの前記転写領域の当該中間転写フィルムの正搬送方向における上流側および下流側に前記インクフィルムの各インク色の反転画像を重ねて転写するための基準マークをそれぞれ形成しておくとともに、前記上流側および下流側に形成された2つの基準マーク間の基準長さを前記ステップモータの所要駆動ステップ数により記憶しておき、
    前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写時に、前記サーマルヘッドの前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側または下流側に配設したセンサにより、前記2つの基準マークを認識し、制御部により前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写後における前記2つの基準マーク間の長さを前記ステップモータの所要駆動ステップ数により計測して前記基準長さとの差を求め、この差に基づいて、次回以降に転写する前記インクフィルムの各インク色の反転画像の転写時における前記サーマルヘッドの各発熱素子への通電タイミングを補正制御することを特徴とする中間転写方式における一次転写画像の形成方法。
  2. 前記基準マークを、前記一次転写画像の形成前に所定の間隔で印刷形成することを特徴とする請求項1に記載の中間転写方式における一次転写画像の形成方法。
  3. ラインサーマルヘッドの複数の発熱素子を選択的に発熱させることにより、インクフィルムの複数の各インク色毎の反転画像を、ステップモータを有する搬送駆動手段により正逆搬送可能とされた中間転写フィルムの転写領域に対し、順に重ねて転写することで一次転写画像を形成し、前記一次転写画像を再転写手段によって被転写媒体に再転写することにより前記被転写媒体に所望の画像を形成するように制御する制御部を有するプリンタであって、
    前記サーマルヘッドの前記中間転写フィルムの正搬送方向における上流側または下流側に、前記中間転写フィルムの前記転写領域の当該中間転写フィルムの正搬送時における上流側および下流側に形成された2つの基準マークを認識するためのセンサが配設されており、
    前記制御部は、前記一次転写画像の形成時における前記インクフィルムの最初に転写するインク色の反転画像の転写後における前記2つの基準マーク間の長さを前記ステップモータの所要駆動ステップ数により計測し、予め記録されている2つの基準マーク間の前記ステップモータの所要駆動ステップ数による基準長さとの差を求め、この差に基づいて、次回以降に転写する前記インクフィルムの各インク色の反転画像の転写時における前記サーマルヘッドの各発熱素子への通電タイミングを補正して前記一次転写画像を形成するように制御することを特徴とするプリンタ。
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