JP2604141B2 - カラープリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は特定の色の画素を記録媒体の記録面上に転写
記録可能な色区間が記録媒体移送方向に少なくとも３種
交互に順次配列されたカラーリボンを備える多重転写記
録方式のカラープリンタに関するものである。

［従来の技術］ 近年、転写型感熱方式のカラープリンタの実用化が進
められ、一部に実用機も提供されて来つつある。

これらのカラープリンタにおいては、発熱ヘッドとし
て、例えば所謂ライン型の発熱ヘッドが多用されてお
り、発熱ヘッドと記録用紙との間にはイエロー（以下Ｙ
と称す）、マゼンタ（以下Ｍと称す）、シアン（以下Ｃ
と称す）の３色、又は上記３色に黒を加えた４色、又は
それ以上の感熱性インクを一定幅で交互に配列塗布した
インクリボンが介在し、インクリボンの感熱性インクを
発熱ヘツドにより記録用紙に転写してカラー記録を行な
つている。

この従来のカラープリンタの記録部の概略図を第４図
に示す。

ここで、１は記録用紙、２はカラーインクリボン、３
はサーマルヘツド、４はプラテン、５は制御基板であ
る。サーマルヘツド３とプラテン４は常時圧接されてお
り、この間に記録用紙１及びカラーインクリボン２が位
置している。サーマルヘツド３は印刷（印画）状態では
固定であり、プラテン４を矢印で示す如く回転させて記
録用紙１を往復させて印刷（印画）を行なうものであ
る。

記録用紙１を初期位置に位置決めした後に、矢印Ａ方
向にカラーインクリボン２と共に移送し、必要箇所のサ
ーマルヘッド３の発熱素子を発熱させて所望の色画素を
記録用紙１上に転写する。そして１色分の画素の転写が
終了すると、カラーインクリボン２を停止させ、記録用
紙１を矢印Ｂ方向に戻し、再び初期位置に位置決めして
次の色の画素に対する転写処理を実行する。

このように記録用紙１を必要回数だけ往復運動させて
カラープリントを行なつている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかし、上述の方式においては、記録用紙が往復する
ため、繰り返し位置の精度出しが難かしく、色ムラが発
生してしまつていた。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上述の問題点を解決することを目的として成
されたものであり、この目的を達成する一手段として本
発明の一実施例は以下の構成を備える。

即ち、特定の色の画素を記録媒体の記録面上に転写記
録可能な少なくとも２種の色区間が記録媒体移送方向に
交互に順次配列されたカラーインクリボンを備える多重
転写記録方式のカラープリンタであつて、転写領域外に
配され前記記録媒体を移送する記録媒体移送手段と、転
写領域に対して前記記録媒体とは反対側の転写領域外に
配され前記記録媒体の移送を可能もしくは不能に選択で
きる記録媒体位置決め手段と、前記カラーリボンを移送
するためのリボン駆動手段と、前記記録媒体の移送方向
に直交して配列された記録ヘッド並びに、該記録ヘッド
の対向位置に配設され前記カラーリボン及び記録媒体を
介して前記記録ヘッドに圧接／離反可能なプラテンを含
むキヤリツジと、 前記キヤリツジを移動させる移動手段と、該移動手段
の移動に従い記録情報に対応して前記記録ヘッドを付勢
し、前記カラーリボンを介して画素を記録媒体上に転写
する転写制御手段とを備える。

［作用］ 以上の構成を備えることにより、前記記録媒体位置決
め手段によつて記録媒体を位置決めした状態で、前記媒
体移送手段によつて記録媒体をキヤリツジの転写中の動
作方向の上流側に所定量送り出して前記記録媒体を該記
録媒体移送手段と前記プラテンとの間でゆるませてキヤ
リツジの移動に伴う下流方向よりの負荷を軽減し、前記
キヤリツジを転写領域におけるホームポジシヨンから前
記記録媒体位置決め手段より遠ざかる方向へ移送して前
記１つの色区間に対する転写を行ない、１つの色区間に
対する転写が終了すると、キヤリツジの記録ヘッドとプ
ラテンとを離反させ、前記移動手段は前記キヤリツジを
転写前の状態に戻し、前記記録媒体移送手段は当該キヤ
リツジの復帰時に前記記録媒体を該キヤリツジの転写中
の移動方向の下流側に移送して前記記録媒体を緊張状態
に保ち、前記リボン駆動手段は色区間幅だけカラーリボ
ンを搬送することにより、重ね印刷を行っても非常な高
精度で印刷位置合わせが行え、高品質の印刷出力が行え
る。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明に係る一実施例を詳細に
説明する。

第１図は本発明に係る一実施例の概略構成図であり、
図中１はロール状の供給源から引き出される記録媒体で
ある記録用紙、２はY,M,Cの３色が所定の（略１画面分
の印刷面積の）間隔で順次配設されている感熱性インク
リボン、10はキヤリツジである。キヤリツジ10は以下の
各構成が一体に形成されている。即ち、記録用紙搬送方
向に直交して一列に計480ドツト（６ドツト/mm）の発熱
素子を有するサーマルヘツド３、記録用紙１及びインク
リボン２をサーマルヘツド３に圧接するためのプラテン
11、プラテン11をサーマルヘツド３に圧接／離反するた
め、ピン17を中心に揺動するプラテンアーム12、上面に
サーマルヘツド３の配設されたサーマルヘツドベース1
3、プラテンアーム12の一方端に植設されたピン12aに当
接し、プラテンアーム12を揺動させるカム14、プラテン
モータ15、カム14及びプラテンモータ15を駆動軸に固着
されたギヤ15aとに常時噛合し、該モータ15の回転に従
いカム14を回転させるギヤ16とを備えている。また、キ
ヤリツジ10にはこの他に、プラテンアーム12とキヤリツ
ジベース間に配設されたバネ18を備え、該バネ18はプラ
テンアーム12をサーマルヘツド３方向に押し付けてい
る。また、この他に記録用紙１及びインクリボン２の案
内用のローラが多数図示の如く植設されていると共に、
後述するセンサの幾つかも搭載されている。

サーマルヘッドベース13は下部がキヤリツジモータ36
の駆動軸に固着されたギヤ36に常時噛合し、このキヤリ
ツジモータ36の回転により回転するモータギヤ36aに常
時噛合するギヤ37の固着されたスクリユーシヤフト38に
螺合されているこのためキヤリツジモータ36の回転に従
いキヤリツジ10全体は図示の矢印Ａ方向又はＢ方向に移
動されるものであり、後述する様にキヤリツジ10のホー
ムポジシヨン（記録開始始点位置）を基準とした転写時
のキヤリツジ10の移動方向（下流方向）がＢ方向であ
り、ホームポジシヨンへ復帰する時の移動方向（上流方
向）がＡ方向である。なお、キヤリツジ10には他にスク
リユーシヤフト38と平行に配設された不図示のシヤフト
とも摺動可能に位置決めされている。

また21は記録用紙１の巻回された記録用紙ロールであ
り、回転自在となっている。22は同様にインクリボン２
の巻回されたインクリボンロールである。23は記録用紙
１を図示の矢印Ｃ方向（上流方向）又は矢印Ｄ方向（下
流方向）に移動させるための紙送りローラ、24は紙送り
ローラ23を回転させ、記録用紙の搬送を制御する紙送り
モータ、25は記録済の記録用紙１を排出させる紙排出用
モータ、26は紙排出用モータ25の回転により回転し、記
録用紙１を排出させる排出ローラ、27はプレスローラモ
ータ、28はプレスローラモータ27の回転に従い回転する
プレスローラカム、29はプレスローラベース30とプレス
ローラカム28間に掛止されたバネであり、プレスローラ
ベース30をピン31を中心に下方に押し付けている。32は
プレスローラベース30に配設されたプレスローラ、33は
プレスローラ32と対向して配設された固定ローラであ
り、バネ29のバネ圧はプレスローラカム28の回転位置に
より変化し、図示の位置ではプレスローラ32と固定ロー
ラ33間は強い力で圧着され、重荷重となり、記録用紙１
の移動を禁止し、プレスローラカム28を90゜回転させ、
バネ圧の弱めた場合には軽荷重となり紙排出ローラ26の
回転により記録用紙１の排出方向への搬送を許可するよ
うになつている。

34は使用済のインクリボン巻取部であり、リボンモー
タ35の回転に従い回転し、回転量に対応した分だけイン
クリボン２を巻取る。

他に本実施例装置には各種位置及び記録用紙１及びイ
ンクリボン２の位置を検出するために透過式の光学式セ
ンサが各所に配設されている。即ち、キヤリツジモータ
36のホームポジシヨンを検出するためのモータセンサ10
1、キヤリツジ10の突片10cを検出し、キヤリツジ10のホ
ームポジシヨン（記録開始始点位置）を検出するための
キヤリツジセンサ102、インクリボン２の記録位置がＹ
であることを示すインクリボン２の所定位置にある頭
（ブラツクマーク）を検出するリボンセンサ103、イン
クリボン２の送り量及びインクリボン２の有無を検出す
るリボン送りセンサ104、プラテン11の圧接／離反状態
を検出するプラテンセンサ105、プレスローラ32の重荷
重／軽荷重状態を検出するプレスローラセンサ106及び
記録用紙１の紙送り量及びロール21の有無を検出する紙
送りセンサ107とを備える。また、MS1（111）及びMS2
（112）はキヤリツジ10の突出部10b,10aにより閉接され
るマイクロスイツチであり、キヤリツジ10の非常停止用
のリミツトスイツチとなつている。

以上の構成を備える本実施例の電気制御部のブロツク
図を第２図に示す。図中第１図と同一構成には同一番号
を附し、説明を省略する。

図中201は内蔵するROM202に記憶された、例えば第３
図（Ａ）〜（Ｃ）に示す制御手順に従い本装置全体の制
御を司どる制御部、203〜205は記録すべき各色毎のデー
タを記憶するイメージメモリ（フレームメモリ用RAM）
であり、イエロー用のＹメモリ203、マゼンタ用のＭメ
モリ204、シアン用のＣメモリ205より構成され、制御部
201の制御各色毎に読み出される。206はビデオインタフ
エースであり、画像情報読取装置等より出力される画像
データを取り込み、各記録色情報に分けてイメージメモ
リ（203〜205）に記憶させるものである。

208〜213はモータ制御回路であり、各モータの駆動制
御を行なうものである。208はキヤリツジモータ36用の
キヤリツジモータ制御回路、209はリボンモータ35用の
リボンモータ制御回路、210はプランテモータ15用のプ
ラテンモータ制御回路、211はプレスローラモータ27用
のプレスローラモータ制御回路、212は紙送りモータ24
用の紙送りモータ制御回路、213は紙排出モータ25用の
紙排出用モータ制御回路である。また、214はサーマル
ヘツド３の発熱駆動制御を行なうサーマルヘツド制御部
である。

以上の構成より成る本実施例の記録制御を第３図
（Ａ）〜（Ｃ）のフローチヤートを参照して以下に説明
する。

装置に電源が投入されると、まずステツプS1でイメー
ジメモリ203〜205内容をクリアする等の初期処理が実行
され、続くステツプS2でプラテンモータ15を駆動してプ
ラテン11をサーマルヘツド３より離反させる（アツプさ
せる）。これはプランテセンサ105がカム14を検出しな
い状態、即ち、プラテンアーム12が図に破線で示した位
置にある状態を検出するまでプラテンモータ15を駆動す
ることにより制御する。

続いてステツプS3でプレスローラモータ27を回転さ
せ、プレスローラカム28を図示より90゜回転させプレス
ローラ32を軽荷重状態として記録用紙１の搬送可動状態
とし、次のステツプS4でキヤリツジモータ36を駆動して
スクリユーシヤフト38を回転させ、キヤリツジ10に固設
されたサーマルヘツドベース13を、キヤリツジセンサ10
2が突片10cを検出しホームポジシヨンセンサ101がホー
ムポジシヨンを検出するまで矢印Ａ方向に移動させる。
そしてステツプS5でリボンモータ35をリボンセンサ103
がインクリボン２のブラツクマークを検出し、リロボン
の頭出しが終了するまで駆動する。これによりインクリ
ボン２の記録用紙１への記録位置のリボン色はＹ色とな
り、印刷はＹ色より行なえる位置に位置決めされる。こ
れにより全ての記録準備が終了したことになる。

カラー印刷の開始にあたり、まずステツプS6でプレス
ローラモータ27をプレスローラセンサ106がプレスロー
ラカム28の切り欠き部を検出し、プレスローラ32が重荷
重となるまで駆動する。続いてステツプS7で紙送りモー
タ24を回転させ、紙送りローラ23により記録用紙１を矢
印Ｄ方向に引き、記録用紙１のたるみを除去する。次に
ステツプS8でリボンセンサ103がインクリボン２のブラ
ツクマークを検出し、頭出しがされている状態か否かを
調べ、もし頭出しがされていない場合には、ステツプS9
でリボンモータ35をリボンセンサ103がブラツクマーク
を検出するまで駆動してステツプS10に進む。

ステツプS10ではプラテンモータ15を、プラテンセン
サ105がカム14により遮断され、プラテンアーム12が第
１図の実線図示位置となり、プラテン11が記録用紙１、
インクリボン２を介してサーマルヘツド３に圧接される
位置まで駆動する。その後ステツプS11で先にステツプS
7で除去した記録用紙１のたるみを再び形成する。これ
は紙送りモータ24によりわずかに記録用紙１を矢印Ｃ方
向（上流方向）に搬送することにより行なわれる。続い
てイメージメモリ203〜205に印刷すべきデータが格納さ
れているか否かを調べ、格納されているとステツプS13
に進み、プリンタがレディか否かが調べられる。ここで
プリンタがレディでない状態には、紙送りセンサ107が
記録用紙１無しを検出した場合や、所定時間キヤリツジ
モータ36を駆動してもキヤリツジセンサ102が突片10cを
検出しない場合、リボン送りセンサ104がインクリボン
無しを検出した場合等が考えられる。従つてこれらの場
合には、印刷処理を実行することができないため、ステ
ツプS14に進み、オペレータ等にエラーを報知し、不良
箇所の表示等を行なう。

一方、ここでレディの時はステツプS15に進み、イメ
ージメモリのＹメモリ203の読出しモードにセツトし、
次のステツプS100の一色印刷処理を実行し、Ｙメモリ20
3中のイエローデータを記録用紙１の１画面分の領域に
印刷処理を行なう。続いてステツプS20でイメージメモ
リのＭメモリ204の読出しモードにセツトし、ステツプS
100の一色印刷処理を実行し、Ｍメモリ204中のマゼンタ
データを先にイエローデータの記録された記録用紙１上
に重ねてプリントアウトする。更にステツプS22でイメ
ージメモリのＣメモリ205の読出しモードにセツトし、
ステツプS100の一色印刷処理を実行し、Ｃメモリ205中
のシアンデータを先にイエローデータとマゼンタデータ
の重畳印刷された記録用紙１上に更に重ねてプリントア
ウトする。これにより３原色でプリントアウトが行なわ
れ、記録用紙上にはカラープリントが成されたことにな
る。なお、本実施例では、１頁分の印刷は縦（記録用紙
幅）方向480ドツト（６ドツト/mm）、横（長尺）方向64
0ドツト（６ドツト/mm）で行なわれる。

このため、次のステツプS24で続いて次の印刷がある
か否かを調べ、印刷が終了し次の印刷が無い場合にはス
テツプS25に進み、プラテン11をアツプさせると共に、
プレスローラ32を軽荷重とし、紙排出用モータ25（及び
必要に応じ紙送りモータ24）を駆動して、印刷済の記録
用紙１を所定量排出方向（上流方向）に搬送し、外部に
送出する。一方、次の印刷がある場合には記録用紙１を
１画面分だけ紙排出用モータ25で排出させてステツプS6
に戻る。

また、この紙排出は必ずステツプS26の１画面分の搬
送のみを行なうよう制御し、別途設けられた印刷終了ス
イツチ等の押下入力により所定量排出する様制御しても
よい。

次にステツプS100の一色印刷処理を第３図（Ｃ）を参
照して詳細に説明する。

サーマルヘツド３とプラテン11が圧接状態で、かつ記
録用紙１にたるみが作られた状態でこの一色印刷処理が
実行される。まず、ステツプS101で選択されたイメージ
メモリより最初の一行分の印刷データを読み出し、次の
ステツプS102でこの読出したデータに対応したサーマル
ヘツド３の発熱体を付勢し、一行分の印刷を行なう。

続いてステツプS103でキヤリツジモータ36を駆動し、
キヤリツジ10を１ライン分（サーマルヘツドの１ドツト
分）矢印Ｂ方向（下流方向）に移動させる。そして、こ
の間にステツプS104に示す様に選択されたイメージメモ
リより次の一行分のデータを読出しておく。ステツプS1
05において、次の一行分以降のデータがなくなり、１画
面分のデータ出力が終了してるか否か（640ラインの出
力が終了しているか否か）を調べる。次の行以降の印刷
データがあり、１画面分の印刷データの終了していない
場合にはステツプS102に戻り、ステツプS104で読出した
データの印刷出力を行なう。

この様にして１画面分の印刷データの出力が終了する
とステツプS105よりステツプS106に進み、プラテンモー
タ15を駆動してプラテン11を離反させ（アツプさせ）
る。そして続くステツプS107で紙送りモータ24を記録用
紙１を矢印Ｄ方向（下流方向）に搬送し、記録用紙１の
たるみを除去し、ステツプS108でステツプS4と同様にキ
ヤリツジモータ36を今までとは逆回転させ、キヤリツジ
10を矢印Ａ方向に、キヤリツジセンサ102の突片10c検出
及びホームポジシヨンセンサ101がホームポジシヨン位
置を検出するまで駆動し、キヤリツジ10をホームポジシ
ヨン位置までリターン処理する。そして次のステツプS1
09でインクリボン２を１つの色区間分リボン送り処理す
る。これはリボン送りセンサ104により色区間の検出を
行ないながら実行する。これにより、例えば今まで記録
用紙１の１画面分の印刷領域にイエロー色リボンが位置
していた時には、次にはマゼンタ色のリボンが位置する
ことにより、マゼンタ色であつたときはシアン色が、シ
アン色であつた時にはイエロー色のリボンがそれぞれ位
置することになる。

このリボン送り処理が終了すると、ステツプS10と同
様にプラテンモータ15を駆動し、プラテンセンサ105が
カム14により遮断される位置、即ちプラテン11がサーマ
ルヘツド３に圧接される様制御し、続くステツプS111で
ステツプS11同様、紙送り用モータ24を駆動し記録用紙
１を矢印Ｃ方向に搬送して用紙のたるみを形成して第３
図（Ｃ）の当初の処理にリターンする。

以上の各制御により３色重ね印刷処理が終了する。

なお、以上の説明はY,M,Cの３色重ね印刷処理につい
て説明したが、この３色に黒を追加した４色重ね印刷処
理を行なう場合には、ビデオRAMに黒用メモリを追加
し、インクリボンに黒を追加するだけでよい。これによ
り自然色に近いカラー印刷が行なえる。

以上説明した様に本実施例によれば、記録用紙１はプ
レスローラ部で固定位置決め状態とし、印刷用のサーマ
ルヘツド３と印圧部（プラテン機構）を一体構成として
キヤリツジ10を移動させることにより、特別なヘツド構
成を備えずとも高精度の位置精度が確保される。なお、
このキヤリツジ10はスクリユーシヤフト38の回転による
移動に変え、スチールベルト等により移動させる様構成
することもできる。

更に、印刷前工程で記録用紙１を所定圧力で引つ張つ
た状態とし、印刷開始位置を正確に位置決めし、印刷工
程時にはこの記録用紙１をキヤリツジ10の転写中の動作
方向の上流側に所定量送り出してゆるませ、印刷に伴な
いキヤリツジ10を転写領域におけるホームポジシヨンか
ら記録用紙１の位置決め固定位置より遠ざかる方向へ移
送して１つの色区間に対する転写を行ない、１つの色区
間に対する転写が終了すると、キヤリツジ10のサーマル
ヘッド３とプラテン11とを離反させ、キヤリツジ10を転
写前の状態に戻すと共に、キヤリツジ10の復帰時に記録
用紙１を該キヤリツジ10の転写中の移動方向の下流側に
移送して記録用紙を緊張状態に保ち、色区間幅だけカラ
ーリボンを搬送する構成としたことにより、くり返し印
刷を行つても非常に高精度での印刷位置合わせが行え、
高品質の印刷出力が行える。

即ち、印刷工程時に記録用紙１をキヤリツジ10の転写
中の動作方向の上流側に所定量送り出してゆるませるこ
とにより、キャリッジの移動時に上流方向よりの負荷は
かかるが、下流方向は記録用紙１がいわばフリーの状態
であり、下流方向よりの負荷がかかることはなく、転写
時のプラテン11と記録ヘッド３との「しごき」を伴う移
送時においてもこの引っ張り作用を受けたことによる記
録媒体に移動が生じても、下流方向よりの修正応力が加
わることが無いため、プレスローラ32と固定ローラ33に
より位置決め固定されている記録用紙１の記録（転写）
開始始点位置は移動されることもない。

［発明の効果］ 以上説明した様に本発明によれば、重ね印刷を行つて
も、非常な高精度で印刷位置合わせが行え、高品質の印
刷出力が行えるカラープリンタが提供できる。

特に、記録媒体位置決め手段によつて記録媒体を位置
決めした状態で、記録媒体移送手段によつて記録媒体を
キヤリツジの転写中の動作方向の上流側に所定量送り出
して前記記録媒体を該記録媒体移送手段と前記プラテン
との間でゆるませることにより、キャリッジの移動に伴
う下流方向よりの負荷を軽減し、前記キヤリツジを転写
領域におけるホームポジシヨンから前記記録媒体位置決
め手段より遠ざかる方向へ移送して前記１つの色区間に
対する転写を行なっても、印刷位置合わせ状態が変更さ
れることが無く、高品質の印刷出力が行える。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る一実施例の概略構成図、 第２図は本実施例の電気制御部のブロツク図、 第３図（Ａ）〜（Ｃ）は本実施例の印刷制御フローチヤ
ート、 第４図は従来のカラープリンタの概略構成図である。 図中、１……記録用紙、２……インクリボン、３……サ
ーマルヘツド、4,11……プラテン、10……キヤリツジ、
12……プラテンアーム、14,28……カム、15……プラテ
ンモータ、18,29……バネ、21……記録紙ロール、22…
…インクリボンロール、23……紙送りローラ、24……紙
送り用モータ、25……紙排出用モータ、26……紙排出ロ
ーラ、27……プレスローラモータ、30……プレスローラ
ベース、32……プレスローラ、33……固定ローラ、35…
…リボンモータ、36……キヤリツジモータ、38……スク
リユーシヤフト、101……ホームポジシヨンセンサ、102
……キヤリツジセンサ、103……リボンセンサ、104……
リボン送りセンサ、105……プラテンセンサ、106……プ
レスローラセンサ、107……紙送りセンサ、111,112……
リミツトスイツチ、201……制御部、202……ROM、203…
…Ｙメモリ、204……Ｍメモリ、205……Ｃメモリ、206
……ビデオインタフエース、208……キヤリツジモータ
制御回路、209……リボンモータ制御回路、210……プラ
テンモータ制御回路、211……プレスローラモータ制御
回路、212……紙送りモータ制御回路、213……紙排出用
モータ制御回路、214……サーマルヘツド制御部であ
る。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】特定の色の画素を記録媒体の記録面上に転
   写記録可能な少なくとも２種の色区間が記録媒体移送方
   向に交互に順次配列されたカラーインクリボンを備える
   多重転写記録方式のカラープリンタであつて、 転写領域外に配され前記記録媒体を移送する記録媒体移
   送手段と、 転写領域に対して前記記録媒体とは反対側の転写領域外
   に配され前記記録媒体の移送を可能もしくは不能に選択
   できる記録媒体位置決め手段と、 前記カラーリボンを移送するためのリボン駆動手段と、 前記記録媒体の移送方向に直交して配列された記録ヘッ
   ド並びに、該記録ヘッドの対向位置に配設され前記カラ
   ーリボン及び記録媒体を介して前記記録ヘッドに圧接／
   離反可能なプラテンを含むキヤリツジと、 前記キヤリツジを移動させる移動手段と、 該移動手段の移動に従い記録情報に対応して前記記録ヘ
   ッドを付勢し、前記カラーリボンを介して画素を記録媒
   体上に転写する転写制御手段とを備え、 前記記録媒体位置決め手段によつて記録媒体を位置決め
   した状態で、前記記録媒体移送手段によつて前記記録媒
   体をキヤリツジの転写中の動作方向の上流側に所定量送
   り出して前記記録媒体を該記録媒体移送手段と前記プラ
   テンとの間でゆるませてキヤリツジの移動に伴う下流方
   向よりの負荷を軽減し、前記キヤリツジを転写領域にお
   けるホームポジシヨンから前記記録媒体位置決め手段よ
   り遠ざかる方向へ移送して前記１つの色区間に対する転
   写を行ない、１つの色区間に対する転写が終了すると、
   キヤリツジの記録ヘッドとプラテンとを離反させ、前記
   移動手段は前記キヤリツジを転写前の状態に戻し、前記
   記録媒体移送手段は当該キヤリツジの復帰時に前記記録
   媒体を該キヤリツジの転写中の移動方向の下流側に移送
   して前記記録媒体を緊張状態に保ち、前記リボン駆動手
   段は色区間幅だけカラーリボンを搬送するようにしたこ
   とを特徴とするカラープリンタ。