JP2004276550A - 中間転写式プリンタの記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラー画像を記録する際の色ずれや転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、中間転写式プリンタや使用される中間転写体の製造コストの上昇を抑える。
【解決手段】第1転写領域R1にKのインクを転写する際、Kのインクを用いて第2転写領域R2の先端部分に検出マーク7Bを形成し、第2転写領域R2に各インクを転写する際に、第1転写領域R1において検出マーク7Bを基準として、転写部9における第2転写領域R2の位置決めを行い、第2転写領域R2に転写された各インクを記録媒体21に再転写する際に、検出マーク7Bを基準として、再転写部22における第2転写領域R2の位置決めを行う。
【選択図】 図3
【解決手段】第1転写領域R1にKのインクを転写する際、Kのインクを用いて第2転写領域R2の先端部分に検出マーク7Bを形成し、第2転写領域R2に各インクを転写する際に、第1転写領域R1において検出マーク7Bを基準として、転写部9における第2転写領域R2の位置決めを行い、第2転写領域R2に転写された各インクを記録媒体21に再転写する際に、検出マーク7Bを基準として、再転写部22における第2転写領域R2の位置決めを行う。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は中間転写式プリンタの記録方法に係り、特に中間転写体にインクを転写した後、このインクを前記中間転写体から記録媒体に再転写する中間転写式プリンタの記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、転写部においてインクを中間転写体に一時的に転写させ、この転写されたインクを再転写部において記録媒体に再転写させることにより、前記記録媒体上に記録を行う中間転写式プリンタが文字等を含む画像の記録手段として知られている。
【0003】
一般に、この中間転写式プリンタにおいてカラー画像の記録を行う場合、まず、中間転写体としての中間転写シートにおける転写領域の先端を転写部の記録開始位置まで搬送する。続いて、サーマルヘッドを前記中間転写シートおよびインクリボンにおけるシアン(C)のインクが塗布された部分を介して転写部のプラテンに圧接させながら前記中間転写シートおよび前記インクリボンを搬送させて前記Cのインクを前記転写領域に一時的に転写させる。続いて、この中間転写シートの前記転写領域の先端を前記転写部の記録開始位置まで逆送させた後、サーマルヘッドを前記中間転写シートおよびインクリボンのマゼンタ(M)のインクが塗布された部分を介して前記プラテンに圧接させながら前記中間転写シートおよび前記インクリボンを搬送させて前記Mのインクを前記転写領域に一時的に転写させる。さらに、前述と同様の方法によってイエロー(Y)、ブラック(K)のインクを前記Cおよび前記Mのインクの表面から前記転写領域に順次積層して転写させた後、この中間転写シートの転写領域を再転写部に搬送する。そして、ヒートローラを中間転写シートおよび記録媒体を介して再転写部のプラテンに圧接させて、前記中間転写シートに転写されているC、M、Y、Kの各インクを前記記録媒体に再転写させることにより記録媒体上に記録を行っている。
【0004】
このような中間転写式プリンタにおいては、従来より、予め全ての各転写領域の先端または終端に検出マークが形成された中間転写シートを用い、またはカラー画像の記録の際にまず最初に転写領域の先端等に検出マークを記録し、前記転写部または前記再転写部の近傍のセンサによって前記検出マークを検出する。その後、この検出マークを基準として転写領域における実際に各インクが塗布される領域である画像形成領域の位置を確認しながらカラー画像の記録を転写する。これにより、前記転写領域において各インクをそれぞれ転写する際に、前記各インクの画像形成領域がずれてしまうことによる各インクを用いた記録のずれ(色ずれ)が発生してしまうのを防止するとともに、前記再転写部において記録媒体に各インクを再転写する際に、前記転写領域における画像形成領域が前記記録媒体の画像形成領域からずれてしまうのを防止していた(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−25667号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の中間転写式プリンタにおいて予め各転写領域の先端等に検出マークが形成された中間転写シートを使用する場合、この中間転写シートは、各検出マークを予め形成しなければならないので、各検出マークが形成されていない中間転写シートと比較して前記中間転写シートの製造コストは高くなってしまっていた。
【0007】
また、従来の中間転写式プリンタにおいてカラー画像の記録の際にまず転写領域の先端等に検出マークを記録する場合、一般に記録画質の関係上、C、M、Y、Kの各インクの順番に転写が行われ、一番濃度の濃いKのインクは一番最後に転写されることになっている。そして、前記検出マークは、一番最初に中間転写シートに転写されるCのインクすなわちKのインク以外のインクを用いて記録されていた。しかし、CのインクはKのインクと比較して濃度が薄いため、特殊なセンサを用いなければKのインク以外のインクによって記録された検出マークを検出することができず、このため前記中間転写式プリンタの製造コストが高くなってしまっていた。
【0008】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、カラー画像を記録する際の色ずれや転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、中間転写式プリンタや使用される中間転写体の製造コストの上昇を抑えることができる中間転写式プリンタの記録方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法は、1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともKのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、前記中間転写体における1つの転写領域に前記Kのインクを転写する際、前記Kのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、前記次の転写領域に前記各インクを転写する際に、前記前の転写領域において前記Kのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法は、1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともKのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、前記中間転写体における1つの転写領域に前記Kのインクを転写する際、前記Kのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、前記次の転写領域に転写された前記各インクを前記記録媒体に再転写する際に、前記前の転写領域において前記Kのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記再転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法は、1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともKのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、前記中間転写体における1つの転写領域に前記Kのインクを転写する際、前記Kのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、前記次の転写領域に前記各インクを転写する際に、前記前の転写領域において前記Kのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記転写部における前記次の転写領域の位置決めを行い、前記次の転写領域に転写された前記各インクを前記記録媒体に再転写する際に、前記検出マークを基準として、前記再転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする。
【0012】
これらの本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法によれば、Kのインクを用いて次の転写領域の検出マークを形成するので、特殊なセンサを用いなくても検出マークを検出することができ、中間転写式プリンタの製造コストの低廉化を図ることができる。さらには、予め全ての転写領域に検出マークを形成する必要がなく、中間転写体の製造コストの低廉化も図ることができる。
【0013】
さらに、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法は、前記中間転写体として、前記各転写領域のうち1番最初の転写領域における前記画像領域を除くいずれかの部分のみに予め黒色の検出マークが形成された中間転写体を用いることを特徴とする。
【0014】
この本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法によれば、最初の転写領域を用いて記録を行う場合、予め形成された黒色の検出マークを基準として転写部や再転写部において前記最初の転写領域の位置決めを行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の中間転写式プリンタの記録方法の実施形態を図1および図2を参照して説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る中間転写式プリンタの記録方法に用いられる中間転写式プリンタを示す概念図であり、図1に示すように、この中間転写式プリンタ1は、給紙ローラ3に巻回された長尺な薄膜の透明樹脂シートや透明樹脂フィルム等からなる中間転写シート4を有する。この中間転写シート4は、複数のガイドローラ5に案内されながら巻取ローラ6に至り、その一端部が前記巻取ローラ6に挟持されて巻き取られるようになっている。この中間転写シート4は、複数の転写領域Rを有し、図2に示すように、この複数の転写領域Rのうち最初の転写領域Rである第1転写領域R1の先端部分には、黒色によって検出マーク7Aが予め形成されている。
【0017】
また、前記中間転写式プリンタ1は、前記中間転写シート4の前記給紙ローラ3から前記巻取ローラ6への搬送経路の途中に転写部9を備えている。
【0018】
この転写部9には、円筒形状のプラテンローラ10が配設されており、前記中間転写シート4は、前記転写部9において複数のガイドローラ11によって前記プラテンローラ10の外周面に沿うように案内されている。
【0019】
また、前記転写部9における前記プラテンローラ10に対向する位置には、前記中間転写シート4を介して前記プラテンローラ10に圧接可能なサーマルヘッド13が配設されている。このサーマルヘッド13は、前記中間転写シート4の幅寸法に対応する長さ寸法に構成されており、このサーマルヘッド13には、複数の発熱素子14が並列配置されている。
【0020】
さらに、前記サーマルヘッド13の近傍には、一対のリボンロール15a,15bに巻回されたインクリボン16が配設されており、このインクリボン16における基体(図示せず)の表面には、C、M、Y、Kの各インク(図示せず)が前記各転写領域Rにおける画像形成領域の長さ寸法とほぼ同じ寸法に順次塗布されている。そして、前記インクリボン16は、複数のガイドローラ17によって前記プラテンローラ10と前記各発熱素子14との間を案内されるようになっている。なお、各インクの塗布される順番は、本実施形態の順番に限定されるものではない。
【0021】
そして、この転写部9においては、サーマルヘッド13がインクリボン16を介して中間転写シート4の表面に圧接され、各発熱素子14が選択的に発熱されることにより、前記中間転写シート4の表面に各インクが一時的に転写されるようになっている。
【0022】
また、前記転写部9の近傍であって前記中間転写シート4の搬送方向における前記転写部9よりも上流側には、前記中間転写シート4の検出マーク7を検出するための転写部用位置センサ19が配設されており、この転写部用位置センサ19は、前記中間転写シート4を介して対向するように配設された発光素子19aと受光素子19bとを備えている。
【0023】
そして、前記中間転写式プリンタ1は、前記転写部用位置センサ19によって検出された検出マーク7を基準として、前記中間転写シート4の転写領域Rにおける画像形成領域の先端を前記サーマルヘッド13の圧接位置に合わせるようになっている。
【0024】
また、前記中間転写シート4の搬送方向における前記転写部9よりも下流側には、前記中間転写シート4に一時的に転写された各インクを記録媒体21に再転写する再転写部22が配設されている。この再転写部22には、一時的に各インクが転写されている前記中間転写シート4の表面に対向するように記録媒体21が図示しない搬送機構によって搬送されるようになっている。また、前記再転写部22には、プラテンローラ23が前記記録媒体21の記録側と反対側に当接するように配設されており、また前記記録媒体21および前記中間転写シート4を介して前記プラテンローラ23と対向する位置には、ヒートローラ24が前記プラテンローラ23に対して圧接可能に配設されている。
【0025】
さらに、前記再転写部22の近傍であって前記中間転写シート4の搬送方向における前記再転写部22よりも上流側には、前記中間転写シート4の検出マーク7を検出するための発光素子26aおよび受光素子26bを備えた再転写部用位置センサ26が配設されている。
【0026】
そして、前記中間転写式プリンタ1は、前記再転写部用位置センサ26によって検出された検出マーク7を基準として、前記中間転写シート4の転写領域Rにおける画像形成領域の先端を前記記録媒体21の画像形成領域の先端に合わせるようになっている。ここで、記録媒体21における画像形成領域とは、前記記録媒体21のうち実際に中間転写シート4に転写された各インクが再転写される領域をいい、この画像形成領域は前記記録媒体21の大きさと同じであってもよい。
【0027】
次に、前記中間転写式プリンタ1の記録方法について説明する。
【0028】
まず、図2に示す中間転写シート4における第1転写領域R1の先端に検出マーク7Aが形成された中間転写シート4を用い、この第1転写領域R1を転写部9の方向に搬送させる。
【0029】
続いて、転写部用位置センサ19によって前記第1転写領域R1の検出マーク7Aが検出されると、この検出マーク7Aを基準として前記中間転写シート4を所定量搬送させた後、前記中間転写シート4を停止させる。ここで所定量とは、前記第1転写領域R1における画像形成領域の先端が前記サーマルヘッド13の圧接位置に到達するまでの量をいう。
【0030】
続いて、前記第1転写領域R1とインクリボン16におけるCのインクが塗布された部分とを介してサーマルヘッド13をプラテンローラ10に圧接させて、前記中間転写式プリンタ1に入力された記録情報に基づいて各発熱素子14を選択的に加熱しながら前記中間転写シート4および前記インクリボン16を同じ速度で搬送させる。これにより、前記第1転写領域R1上に前記Cのインクを転写させる。
【0031】
次に、前記中間転写シート4を逆送させる。そして、前記転写部用位置センサ19によって前記第1転写領域R1の検出マーク7Aを検出すると、この検出マーク7Aを基準として前記中間転写シート4を、前記Cのインクを転写するときと同様に、所定量搬送させた後停止させ、Mのインクを前記第1転写領域R1に転写させる。
【0032】
さらに、前述と同様に前記中間転写シート4を逆送させて、前記第1転写領域R1の検出マーク7Aを検出した後、この検出マーク7Aを基準として同様に所定量搬送した後停止させることにより前記転写部9における前記第1転写領域R1の位置合わせを行い、前記Cおよび前記Mのインクと同様にYおよびKのインクを順次積層して転写させる。
【0033】
その後、前記中間転写シート4を搬送させ、前記第1転写領域R1の次の転写領域Rである第2転写領域R2の先端が前記サーマルヘッド13の圧接位置に到達したとき前記中間転写シート4を停止させる。そして、前記第1転写領域R1において転写させたKのインクが塗布された部分および前記中間転写シート4における前記第2転写領域R2の先端部分を介して前記サーマルヘッド13を前記プラテン10に圧接させ、所定の各発熱素子14を加熱する。これにより、図3に示すように、前記第2転写領域R2の先端部分にKのインクを転写させて、前記Kのインクによって検出マーク7Bを形成する。
【0034】
続いて、前記搬送機構によって記録媒体21を前記再転写部22に搬送させるとともに、前記中間転写シート4を再転写部22の方向に搬送させる。その後、再転写部用位置センサ26によって前記第1転写領域R1の検出マーク7Aが検出されると、前記検出マーク7Aを基準として前記中間転写シート4を所定量搬送させた後に停止させる。ここで、所定量とは、前記第1転写領域R1における画像形成領域の先端が前記記録媒体21の画像形成領域の先端に到達するまでの量をいう。そして、前記ヒートローラ24を前記中間転写シート4および前記記録媒体21を介してプラテンローラ23に圧接させて、前記中間転写シート4に転写された各インクを前記記録媒体21に再転写させる。これにより、前記中間転写式プリンタ1によって前記記録媒体21上に記録を行う。
【0035】
次に、前記第2転写領域R2に各インクを転写させて記録を行う場合、まず、中間転写シート4を搬送させ、前記転写部用位置センサ19によって前記第1転写領域R1にKのインクを転写したときに前記第2転写領域R2の先端部分に形成した前記検出マーク7Bが検出されると、この検出マーク7Bを基準として前記中間転写シート4を所定量搬送させた後に停止させる。
【0036】
そして、前記第1転写領域R1に各インクを転写したときと同様に前記第2転写領域R2に各インクを転写する。その後、前記中間転写シート4を搬送させ、第3転写領域R3の先端が前記サーマルヘッド13の圧接位置に到達したとき中間転写シート4を停止させ、第2転写領域R2で用いたKのインクが塗布された部分を用いて前記第3転写領域R3の先端部分に前記Kのインクを転写させて、図4に示すように、第3転写領域R3の検出マーク7Cを形成する。
【0037】
本実施形態によれば、各転写領域R1,R2,R3において各インクを転写した後、次の転写領域R2,R3の先端部分に検出マーク7B,7Cを形成するので、中間転写シート4に予め検出マーク7を形成するのは第1転写領域R1の先端部のみでよい。
【0038】
また、各転写領域R1,R2,R3において各インクを転写した後、最後に転写されたKのインクを用いて、次の転写領域R2,R3に検出マークを形成するので、特殊なセンサを用いなくても前記検出マーク7B,7Cを検出することができる。
【0039】
したがって、本中間転写式プリンタ1は、カラー画像を記録する際の色ずれや各転写領域R1,R2,R3における画像形成領域と記録媒体21における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、各転写領域に予め検出マークが形成された中間転写シート4を用いる場合と比較して中間転写シート4の製造コストの低廉化を図ることができる。また、特殊なセンサを用いずに検出マーク7を検出することができるので、中間転写式プリンタ1の製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0040】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0041】
例えば、本実施形態によれば転写部用位置センサ19および再転写部用位置センサ26の両方を備えているが、これに限定されず、いずれか一方を備えていればよい。
【0042】
また、本実施形態においては、Kのインクを用いて転写領域Rにインクを転写した後、このKのインクによってその次の転写領域Rの検出マーク7を形成するものであるが、Kのインクの転写の順番はこれに限定されるものではない。例えばKのインクを用いて転写領域Rにインクを転写する前に、このKのインクによって次の転写領域Rの検出マークを形成するものであってもよい。
【0043】
さらに、C、M、Y、Kの各インクが順次塗布されているインクリボン16を用い、各インクを中間転写シート4に転写するものであるが、これに限定されるものではない。例えば、各色のインクがそれぞれ1色ずつ塗布された各インクリボンを中間転写シートの搬送方向に並列して配列し、各インクを順次中間転写シートに転写するものであってもよい。
【0044】
さらにまた、検出マーク7の形成位置および転写部用位置センサ19や再転写部用位置センサ26の配設位置は、本実施形態の位置に限定されるものではない。各転写領域R1,R2,R3における画像形成領域の先端を転写部においてサーマルヘッド13の圧接位置に、または再転写部22において記録媒体21における画像形成領域の先端に合わせることができるものであれば、いずれに検出マーク7を形成しまたは各位置センサ19,26を配設してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法によれば、カラー画像を記録する際の色ずれの発生を防止するとともに、各転写領域に予め検出マークが形成された中間転写シートを用いる場合と比較して中間転写シートの製造コストの低廉化を図ることができる。また、特殊なセンサを用いずに検出マークを検出することができるので、中間転写式プリンタの製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0046】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法によれば、各転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、各転写領域に予め検出マークが形成された中間転写シートを用いる場合と比較して中間転写シートの製造コストの低廉化を図ることができる。また、特殊なセンサを用いずに検出マークを検出することができるので、中間転写式プリンタの製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0047】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法によれば、カラー画像を記録する際の色ずれおよび転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、中間転写式プリンタや使用される中間転写体の製造コストの上昇を抑えることができる。
【0048】
さらに、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法によれば、最初の転写領域を用いて記録を行う場合、予め形成された黒色の検出マークを基準として転写部や再転写部において前記最初の転写領域の位置決めを行うので、カラー画像を記録する際の色ずれおよび転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる中間転写式プリンタの一実施形態を示す概念図
【図2】図1の中間転写式プリンタに用いられる中間転写体の第1転写領域を示す概念図
【図3】図2の中間転写体における第1および第2転写領域を示す概念図
【図4】図2の中間転写体における第1、第2および第3転写領域を示す概念図
【符号の説明】
1 中間転写式プリンタ
3 給紙ローラ
4 中間転写シート
6 巻取ローラ
7A,7B,7C 検出マーク
9 転写部
10 プラテンローラ
13 サーマルヘッド
16 インクリボン
19 転写部用位置センサ
21 記録媒体
22 再転写部
23 プラテンローラ
24 ヒートローラ
26 再転写部用位置センサ
R1 第1転写領域
R2 第2転写領域
R3 第3転写領域
【発明の属する技術分野】
本発明は中間転写式プリンタの記録方法に係り、特に中間転写体にインクを転写した後、このインクを前記中間転写体から記録媒体に再転写する中間転写式プリンタの記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、転写部においてインクを中間転写体に一時的に転写させ、この転写されたインクを再転写部において記録媒体に再転写させることにより、前記記録媒体上に記録を行う中間転写式プリンタが文字等を含む画像の記録手段として知られている。
【0003】
一般に、この中間転写式プリンタにおいてカラー画像の記録を行う場合、まず、中間転写体としての中間転写シートにおける転写領域の先端を転写部の記録開始位置まで搬送する。続いて、サーマルヘッドを前記中間転写シートおよびインクリボンにおけるシアン(C)のインクが塗布された部分を介して転写部のプラテンに圧接させながら前記中間転写シートおよび前記インクリボンを搬送させて前記Cのインクを前記転写領域に一時的に転写させる。続いて、この中間転写シートの前記転写領域の先端を前記転写部の記録開始位置まで逆送させた後、サーマルヘッドを前記中間転写シートおよびインクリボンのマゼンタ(M)のインクが塗布された部分を介して前記プラテンに圧接させながら前記中間転写シートおよび前記インクリボンを搬送させて前記Mのインクを前記転写領域に一時的に転写させる。さらに、前述と同様の方法によってイエロー(Y)、ブラック(K)のインクを前記Cおよび前記Mのインクの表面から前記転写領域に順次積層して転写させた後、この中間転写シートの転写領域を再転写部に搬送する。そして、ヒートローラを中間転写シートおよび記録媒体を介して再転写部のプラテンに圧接させて、前記中間転写シートに転写されているC、M、Y、Kの各インクを前記記録媒体に再転写させることにより記録媒体上に記録を行っている。
【0004】
このような中間転写式プリンタにおいては、従来より、予め全ての各転写領域の先端または終端に検出マークが形成された中間転写シートを用い、またはカラー画像の記録の際にまず最初に転写領域の先端等に検出マークを記録し、前記転写部または前記再転写部の近傍のセンサによって前記検出マークを検出する。その後、この検出マークを基準として転写領域における実際に各インクが塗布される領域である画像形成領域の位置を確認しながらカラー画像の記録を転写する。これにより、前記転写領域において各インクをそれぞれ転写する際に、前記各インクの画像形成領域がずれてしまうことによる各インクを用いた記録のずれ(色ずれ)が発生してしまうのを防止するとともに、前記再転写部において記録媒体に各インクを再転写する際に、前記転写領域における画像形成領域が前記記録媒体の画像形成領域からずれてしまうのを防止していた(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−25667号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の中間転写式プリンタにおいて予め各転写領域の先端等に検出マークが形成された中間転写シートを使用する場合、この中間転写シートは、各検出マークを予め形成しなければならないので、各検出マークが形成されていない中間転写シートと比較して前記中間転写シートの製造コストは高くなってしまっていた。
【0007】
また、従来の中間転写式プリンタにおいてカラー画像の記録の際にまず転写領域の先端等に検出マークを記録する場合、一般に記録画質の関係上、C、M、Y、Kの各インクの順番に転写が行われ、一番濃度の濃いKのインクは一番最後に転写されることになっている。そして、前記検出マークは、一番最初に中間転写シートに転写されるCのインクすなわちKのインク以外のインクを用いて記録されていた。しかし、CのインクはKのインクと比較して濃度が薄いため、特殊なセンサを用いなければKのインク以外のインクによって記録された検出マークを検出することができず、このため前記中間転写式プリンタの製造コストが高くなってしまっていた。
【0008】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、カラー画像を記録する際の色ずれや転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、中間転写式プリンタや使用される中間転写体の製造コストの上昇を抑えることができる中間転写式プリンタの記録方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法は、1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともKのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、前記中間転写体における1つの転写領域に前記Kのインクを転写する際、前記Kのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、前記次の転写領域に前記各インクを転写する際に、前記前の転写領域において前記Kのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法は、1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともKのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、前記中間転写体における1つの転写領域に前記Kのインクを転写する際、前記Kのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、前記次の転写領域に転写された前記各インクを前記記録媒体に再転写する際に、前記前の転写領域において前記Kのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記再転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法は、1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともKのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、前記中間転写体における1つの転写領域に前記Kのインクを転写する際、前記Kのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、前記次の転写領域に前記各インクを転写する際に、前記前の転写領域において前記Kのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記転写部における前記次の転写領域の位置決めを行い、前記次の転写領域に転写された前記各インクを前記記録媒体に再転写する際に、前記検出マークを基準として、前記再転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする。
【0012】
これらの本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法によれば、Kのインクを用いて次の転写領域の検出マークを形成するので、特殊なセンサを用いなくても検出マークを検出することができ、中間転写式プリンタの製造コストの低廉化を図ることができる。さらには、予め全ての転写領域に検出マークを形成する必要がなく、中間転写体の製造コストの低廉化も図ることができる。
【0013】
さらに、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法は、前記中間転写体として、前記各転写領域のうち1番最初の転写領域における前記画像領域を除くいずれかの部分のみに予め黒色の検出マークが形成された中間転写体を用いることを特徴とする。
【0014】
この本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法によれば、最初の転写領域を用いて記録を行う場合、予め形成された黒色の検出マークを基準として転写部や再転写部において前記最初の転写領域の位置決めを行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の中間転写式プリンタの記録方法の実施形態を図1および図2を参照して説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る中間転写式プリンタの記録方法に用いられる中間転写式プリンタを示す概念図であり、図1に示すように、この中間転写式プリンタ1は、給紙ローラ3に巻回された長尺な薄膜の透明樹脂シートや透明樹脂フィルム等からなる中間転写シート4を有する。この中間転写シート4は、複数のガイドローラ5に案内されながら巻取ローラ6に至り、その一端部が前記巻取ローラ6に挟持されて巻き取られるようになっている。この中間転写シート4は、複数の転写領域Rを有し、図2に示すように、この複数の転写領域Rのうち最初の転写領域Rである第1転写領域R1の先端部分には、黒色によって検出マーク7Aが予め形成されている。
【0017】
また、前記中間転写式プリンタ1は、前記中間転写シート4の前記給紙ローラ3から前記巻取ローラ6への搬送経路の途中に転写部9を備えている。
【0018】
この転写部9には、円筒形状のプラテンローラ10が配設されており、前記中間転写シート4は、前記転写部9において複数のガイドローラ11によって前記プラテンローラ10の外周面に沿うように案内されている。
【0019】
また、前記転写部9における前記プラテンローラ10に対向する位置には、前記中間転写シート4を介して前記プラテンローラ10に圧接可能なサーマルヘッド13が配設されている。このサーマルヘッド13は、前記中間転写シート4の幅寸法に対応する長さ寸法に構成されており、このサーマルヘッド13には、複数の発熱素子14が並列配置されている。
【0020】
さらに、前記サーマルヘッド13の近傍には、一対のリボンロール15a,15bに巻回されたインクリボン16が配設されており、このインクリボン16における基体(図示せず)の表面には、C、M、Y、Kの各インク(図示せず)が前記各転写領域Rにおける画像形成領域の長さ寸法とほぼ同じ寸法に順次塗布されている。そして、前記インクリボン16は、複数のガイドローラ17によって前記プラテンローラ10と前記各発熱素子14との間を案内されるようになっている。なお、各インクの塗布される順番は、本実施形態の順番に限定されるものではない。
【0021】
そして、この転写部9においては、サーマルヘッド13がインクリボン16を介して中間転写シート4の表面に圧接され、各発熱素子14が選択的に発熱されることにより、前記中間転写シート4の表面に各インクが一時的に転写されるようになっている。
【0022】
また、前記転写部9の近傍であって前記中間転写シート4の搬送方向における前記転写部9よりも上流側には、前記中間転写シート4の検出マーク7を検出するための転写部用位置センサ19が配設されており、この転写部用位置センサ19は、前記中間転写シート4を介して対向するように配設された発光素子19aと受光素子19bとを備えている。
【0023】
そして、前記中間転写式プリンタ1は、前記転写部用位置センサ19によって検出された検出マーク7を基準として、前記中間転写シート4の転写領域Rにおける画像形成領域の先端を前記サーマルヘッド13の圧接位置に合わせるようになっている。
【0024】
また、前記中間転写シート4の搬送方向における前記転写部9よりも下流側には、前記中間転写シート4に一時的に転写された各インクを記録媒体21に再転写する再転写部22が配設されている。この再転写部22には、一時的に各インクが転写されている前記中間転写シート4の表面に対向するように記録媒体21が図示しない搬送機構によって搬送されるようになっている。また、前記再転写部22には、プラテンローラ23が前記記録媒体21の記録側と反対側に当接するように配設されており、また前記記録媒体21および前記中間転写シート4を介して前記プラテンローラ23と対向する位置には、ヒートローラ24が前記プラテンローラ23に対して圧接可能に配設されている。
【0025】
さらに、前記再転写部22の近傍であって前記中間転写シート4の搬送方向における前記再転写部22よりも上流側には、前記中間転写シート4の検出マーク7を検出するための発光素子26aおよび受光素子26bを備えた再転写部用位置センサ26が配設されている。
【0026】
そして、前記中間転写式プリンタ1は、前記再転写部用位置センサ26によって検出された検出マーク7を基準として、前記中間転写シート4の転写領域Rにおける画像形成領域の先端を前記記録媒体21の画像形成領域の先端に合わせるようになっている。ここで、記録媒体21における画像形成領域とは、前記記録媒体21のうち実際に中間転写シート4に転写された各インクが再転写される領域をいい、この画像形成領域は前記記録媒体21の大きさと同じであってもよい。
【0027】
次に、前記中間転写式プリンタ1の記録方法について説明する。
【0028】
まず、図2に示す中間転写シート4における第1転写領域R1の先端に検出マーク7Aが形成された中間転写シート4を用い、この第1転写領域R1を転写部9の方向に搬送させる。
【0029】
続いて、転写部用位置センサ19によって前記第1転写領域R1の検出マーク7Aが検出されると、この検出マーク7Aを基準として前記中間転写シート4を所定量搬送させた後、前記中間転写シート4を停止させる。ここで所定量とは、前記第1転写領域R1における画像形成領域の先端が前記サーマルヘッド13の圧接位置に到達するまでの量をいう。
【0030】
続いて、前記第1転写領域R1とインクリボン16におけるCのインクが塗布された部分とを介してサーマルヘッド13をプラテンローラ10に圧接させて、前記中間転写式プリンタ1に入力された記録情報に基づいて各発熱素子14を選択的に加熱しながら前記中間転写シート4および前記インクリボン16を同じ速度で搬送させる。これにより、前記第1転写領域R1上に前記Cのインクを転写させる。
【0031】
次に、前記中間転写シート4を逆送させる。そして、前記転写部用位置センサ19によって前記第1転写領域R1の検出マーク7Aを検出すると、この検出マーク7Aを基準として前記中間転写シート4を、前記Cのインクを転写するときと同様に、所定量搬送させた後停止させ、Mのインクを前記第1転写領域R1に転写させる。
【0032】
さらに、前述と同様に前記中間転写シート4を逆送させて、前記第1転写領域R1の検出マーク7Aを検出した後、この検出マーク7Aを基準として同様に所定量搬送した後停止させることにより前記転写部9における前記第1転写領域R1の位置合わせを行い、前記Cおよび前記Mのインクと同様にYおよびKのインクを順次積層して転写させる。
【0033】
その後、前記中間転写シート4を搬送させ、前記第1転写領域R1の次の転写領域Rである第2転写領域R2の先端が前記サーマルヘッド13の圧接位置に到達したとき前記中間転写シート4を停止させる。そして、前記第1転写領域R1において転写させたKのインクが塗布された部分および前記中間転写シート4における前記第2転写領域R2の先端部分を介して前記サーマルヘッド13を前記プラテン10に圧接させ、所定の各発熱素子14を加熱する。これにより、図3に示すように、前記第2転写領域R2の先端部分にKのインクを転写させて、前記Kのインクによって検出マーク7Bを形成する。
【0034】
続いて、前記搬送機構によって記録媒体21を前記再転写部22に搬送させるとともに、前記中間転写シート4を再転写部22の方向に搬送させる。その後、再転写部用位置センサ26によって前記第1転写領域R1の検出マーク7Aが検出されると、前記検出マーク7Aを基準として前記中間転写シート4を所定量搬送させた後に停止させる。ここで、所定量とは、前記第1転写領域R1における画像形成領域の先端が前記記録媒体21の画像形成領域の先端に到達するまでの量をいう。そして、前記ヒートローラ24を前記中間転写シート4および前記記録媒体21を介してプラテンローラ23に圧接させて、前記中間転写シート4に転写された各インクを前記記録媒体21に再転写させる。これにより、前記中間転写式プリンタ1によって前記記録媒体21上に記録を行う。
【0035】
次に、前記第2転写領域R2に各インクを転写させて記録を行う場合、まず、中間転写シート4を搬送させ、前記転写部用位置センサ19によって前記第1転写領域R1にKのインクを転写したときに前記第2転写領域R2の先端部分に形成した前記検出マーク7Bが検出されると、この検出マーク7Bを基準として前記中間転写シート4を所定量搬送させた後に停止させる。
【0036】
そして、前記第1転写領域R1に各インクを転写したときと同様に前記第2転写領域R2に各インクを転写する。その後、前記中間転写シート4を搬送させ、第3転写領域R3の先端が前記サーマルヘッド13の圧接位置に到達したとき中間転写シート4を停止させ、第2転写領域R2で用いたKのインクが塗布された部分を用いて前記第3転写領域R3の先端部分に前記Kのインクを転写させて、図4に示すように、第3転写領域R3の検出マーク7Cを形成する。
【0037】
本実施形態によれば、各転写領域R1,R2,R3において各インクを転写した後、次の転写領域R2,R3の先端部分に検出マーク7B,7Cを形成するので、中間転写シート4に予め検出マーク7を形成するのは第1転写領域R1の先端部のみでよい。
【0038】
また、各転写領域R1,R2,R3において各インクを転写した後、最後に転写されたKのインクを用いて、次の転写領域R2,R3に検出マークを形成するので、特殊なセンサを用いなくても前記検出マーク7B,7Cを検出することができる。
【0039】
したがって、本中間転写式プリンタ1は、カラー画像を記録する際の色ずれや各転写領域R1,R2,R3における画像形成領域と記録媒体21における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、各転写領域に予め検出マークが形成された中間転写シート4を用いる場合と比較して中間転写シート4の製造コストの低廉化を図ることができる。また、特殊なセンサを用いずに検出マーク7を検出することができるので、中間転写式プリンタ1の製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0040】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0041】
例えば、本実施形態によれば転写部用位置センサ19および再転写部用位置センサ26の両方を備えているが、これに限定されず、いずれか一方を備えていればよい。
【0042】
また、本実施形態においては、Kのインクを用いて転写領域Rにインクを転写した後、このKのインクによってその次の転写領域Rの検出マーク7を形成するものであるが、Kのインクの転写の順番はこれに限定されるものではない。例えばKのインクを用いて転写領域Rにインクを転写する前に、このKのインクによって次の転写領域Rの検出マークを形成するものであってもよい。
【0043】
さらに、C、M、Y、Kの各インクが順次塗布されているインクリボン16を用い、各インクを中間転写シート4に転写するものであるが、これに限定されるものではない。例えば、各色のインクがそれぞれ1色ずつ塗布された各インクリボンを中間転写シートの搬送方向に並列して配列し、各インクを順次中間転写シートに転写するものであってもよい。
【0044】
さらにまた、検出マーク7の形成位置および転写部用位置センサ19や再転写部用位置センサ26の配設位置は、本実施形態の位置に限定されるものではない。各転写領域R1,R2,R3における画像形成領域の先端を転写部においてサーマルヘッド13の圧接位置に、または再転写部22において記録媒体21における画像形成領域の先端に合わせることができるものであれば、いずれに検出マーク7を形成しまたは各位置センサ19,26を配設してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る中間転写式プリンタの記録方法によれば、カラー画像を記録する際の色ずれの発生を防止するとともに、各転写領域に予め検出マークが形成された中間転写シートを用いる場合と比較して中間転写シートの製造コストの低廉化を図ることができる。また、特殊なセンサを用いずに検出マークを検出することができるので、中間転写式プリンタの製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0046】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法によれば、各転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、各転写領域に予め検出マークが形成された中間転写シートを用いる場合と比較して中間転写シートの製造コストの低廉化を図ることができる。また、特殊なセンサを用いずに検出マークを検出することができるので、中間転写式プリンタの製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0047】
また、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法によれば、カラー画像を記録する際の色ずれおよび転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止するとともに、中間転写式プリンタや使用される中間転写体の製造コストの上昇を抑えることができる。
【0048】
さらに、本発明に係る他の中間転写式プリンタの記録方法によれば、最初の転写領域を用いて記録を行う場合、予め形成された黒色の検出マークを基準として転写部や再転写部において前記最初の転写領域の位置決めを行うので、カラー画像を記録する際の色ずれおよび転写領域における画像形成領域と記録媒体における画像形成領域とのずれの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる中間転写式プリンタの一実施形態を示す概念図
【図2】図1の中間転写式プリンタに用いられる中間転写体の第1転写領域を示す概念図
【図3】図2の中間転写体における第1および第2転写領域を示す概念図
【図4】図2の中間転写体における第1、第2および第3転写領域を示す概念図
【符号の説明】
1 中間転写式プリンタ
3 給紙ローラ
4 中間転写シート
6 巻取ローラ
7A,7B,7C 検出マーク
9 転写部
10 プラテンローラ
13 サーマルヘッド
16 インクリボン
19 転写部用位置センサ
21 記録媒体
22 再転写部
23 プラテンローラ
24 ヒートローラ
26 再転写部用位置センサ
R1 第1転写領域
R2 第2転写領域
R3 第3転写領域
Claims (4)
- 1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともブラックのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、
前記中間転写体における1つの転写領域に前記ブラックのインクを転写する際、前記ブラックのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、
前記次の転写領域に前記各インクを転写する際に、前記前の転写領域において前記ブラックのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする中間転写式プリンタの記録方法。 - 1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともブラックのインクを含む複数のインクを転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、
前記中間転写体における1つの転写領域に前記ブラックのインクを転写する際、前記ブラックのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、
前記次の転写領域に転写された前記各インクを前記記録媒体に再転写する際に、前記前の転写領域において前記ブラックのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記再転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする中間転写式プリンタの記録方法。 - 1回の記録に用いられる転写領域を複数備えた中間転写体を用い、転写部において前記転写領域における画像形成領域に少なくともブラックのインクを含む複数のインク を転写し、再転写部において前記転写領域と記録媒体とを重ね合わせて前記画像形成領域に転写された前記各インクを前記記録媒体上に再転写する中間転写式プリンタの記録方法であって、
前記中間転写体における1つの転写領域に前記ブラックのインクを転写する際、前記ブラックのインクを用いて前記中間転写体における次の転写領域のうち前記画像形成領域を除くいずれかの部分に検出マークを形成し、
前記次の転写領域に前記各インクを転写する際に、前記前の転写領域において前記ブラックのインクを転写する際に形成した前記検出マークを基準として、前記転写部における前記次の転写領域の位置決めを行い、
前記次の転写領域に転写された前記各インクを前記記録媒体に再転写する際に、前記検出マークを基準として、前記再転写部における前記次の転写領域の位置決めを行うことを特徴とする中間転写式プリンタの記録方法。 - 前記中間転写体として、前記各転写領域のうち1番最初の転写領域における前記画像領域を除くいずれかの部分のみに予め黒色の検出マークが形成された中間転写体を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の中間転写式プリンタの記録方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016135552A (ja) * | 2015-01-23 | 2016-07-28 | 株式会社Jvcケンウッド | 画像形成装置,再転写方式の印刷装置,及び画像形成方法 |
-
2003
- 2003-03-19 JP JP2003074825A patent/JP2004276550A/ja not_active Withdrawn
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