WO2004024403A1 - グリッパー - Google Patents

Description

明 細 書 グリッパー 技術分野

本発明は、 微小部品を把持するグリッパ一の改良に関し、 詳しくは、 開閉量を簡易に調整し得るダリッパーに関するものである。 · 背景技術

発明者は、 先に国際公開番号 W〇 9 9 / 3 0 8 7 7号公報にて、 きわ めて単純機構に成る高効率ダリッパーを提案した。かかるダリッパ一は、 フィンガーに長柱の座屈現象を応用することにより、 特別の変位拡大機 構を有することなく、 わずかな並進移動量がフィンガー先端において、

1 0数倍に拡大された曲げ変位量に変換される特徴を有するものである _c かかるグリッパ一によれば、 微小部品のソフトな把持ができ、 小形軽 量のために、 ロボッ トハンドに適するものであった。

しかしながら、 上記ダリツバ一はフィンガーの開閉量を可変とするこ とができず、 このため把持対象物の大きさが限定されるという問題があ つた。

発明の開示

本発明は、 上記課題を解決するためになされたもので、 簡易な構成か ら成るフィンガーの開閉量の調整手段を有するグリッパーを提供するも のである。 '

第 1の発明に係るグリッパーは、 ケースに内蔵されると共に、 並進し ながら移動する並進移動部を駆動する駆動源と、 他端部が上記ケースに 連結され、 前記並進移動部に一端部が連結されると共に、 前記移動に基 づいて前記一端部が引っ張られることにより、 前記移動の量よりも前記 他端部及び一端部から延設されると共に、 共有された先端の変位量が拡 大される変位拡大部材と、 該変位拡大部材の一端部と連結すると共に、 外周部に突起片を有する板状のストッパー部材と、 前記ストッパー部 材の突起片を遊挿させる第 1の切り欠きを有する円筒部を有し、 該円筒 部の外周にネジが設けられた第 1のホルダー部材と、 該ホルダー部材の ネジに螺合すると共に、 前記ストッパ一部材と所定の間隙を調整する位 置決めナットと、 該位置決めナットを押圧する押圧手段と、 を備えたこ とを特徴とするものである。

ここで、 駆動源をケースに内蔵するとは、 一部又はすベてを内蔵する 両者を含む意である。 かかるグリッパ一によれば、 並進移動部は、 スト ッパ一部材が位置決めナッ トに当接するまで移動することにより変位拡 大部材の先端が所定の量閉じることになる。 したがって、 位置決めナツ トの設定を移動することにより変位拡大部材の閉じ量を調整できるとい う効果がある。

第 2の発明に係るグリッパーは、 変位拡大部材の一端部を結合する結 合部を有すると共に、 該結合部と反対方向に突起を有する結合部材と、 ホルダー部材には、 前記結合部材を係合させる凹部を有する、 ことを特 徵とするものである。

かかるダリッパーによれば、 結合部材に変位拡大部材が結合されるの で、 ホルダ一部材と変位拡大部材との連結が容易になるという効果があ る。

第 3の発明に係るダリツバ一は、 一端部に凸部が設けられると共に、 取付けの基準となる基準部と、 フランジ部とを有する取付け用アダプタ 一部材を備え、 前記ホルダー部材の円筒部に前記取付け用アダプタ一部 材の凸部が係合するように設けられた第 2の切欠きを有する、 ことを特 徴とするものである。 ' かかるグリッパ一によれば、 フランジ部材は、 組立の際に凸部がホル ダ一部材の切欠きに係合されている。 よって、 フランジ部材は、 常に所 定の回転位置関係を持ってホルダー部材に嵌合結合されるので、 フラン ジ部材の基準部と変位拡大部材も常に一定の位置関係を有することにな る。 したがって、 作業の途中でグリッパーが交換されても、 変位拡大部 材の位置はワークに対し常に所定の関係を維持できるので、 変位拡大部 材の操作機構などの調整が不要になるという効果がある。

第 4の発明に係るグリッパーは、 ケースに内蔵されると共に、 並進し ながら移動する並進移動部を駆動する駆動源と、 他端部が前記ケースに 連結され、 前記並進移動部に一端部が連結されると共に、 前記移動に基 づいて前記一端部が引っ張られることにより、 前記移動の量よりも前記 他端部及び一端部から延設されると共に、 共有された先端の変位量が拡 大される変位拡大部材と、該変位拡大部材の他端部が連結されると共に、 円筒部を有し、 該円筒部に穿設されたネジ孔を有する第 2のホルダ一部 材と、 前記ネジ孔に螺合するネジ部材と、 前記並進移動部に固定される と共に、 前記ネジ部材と当接する当接部を有する位置決め部材と、 を備 えたことを特徴とするものである。

ここで、 駆動源をケースに内蔵するとは、 一部又はすベてを内蔵する 両者を含む意である。 かかるグリッパ一によれば、 ネジ部材と位置決め 部材の当接部との距離をネジ部材により調整することにより並進移動部 が所定の前進又は後退の移動量を設定できる。 したがって、 変位拡大部 材の先端部には所定の開き量又は閉じ量を調整できるという効果がある 第 5の発明にかかるダリツバ一におけるネジ孔は、 少なくとも二つ穿 設された第 1のネジ孔と第 2のネジ孔とを有しており、 当接部は、 略三 角形に形成された、 ことを特徴とするものである。

かかるダリッパーによれば、 二つのネジ部材の並進位置を各々調整す ることにより並進移動部の移動量を設定できる。 したがって、 変位拡大 部材の先端部には所定の開き量及び閉じ量を調整できるという効果があ る。

第 6の発明に係るダリッパ一におけるストッパー部は、 ポ一ルブラン ジャーなどの衝撃緩衝機能を有している、ことを特徴とするものである。 かかるダリッパーによれば、 位置決めアームはストッパーに緩衝的に 衝突する。 したがって、 位置決めアーム等の磨耗がしにいという効果が ある。

図面の簡単な説明

第 1図は本発明の一実施例によるグリッパーを示す構成断面図である _c 第 2図は第 1図のフィンガ一ュニットを示す斜視図である。

第 3図は第 1図のフィンガ一ホルダーを示す外観図で、 正面図（a)、 矢視 b— b断面図（b)、 底面図（c)、 矢視 d— d断面図（d)である。

第 4図は第 1図に示す位置決め板の正面図（a)、矢視 b— b側面図（b) である。

第 5図は第 1図に示すモー夕受けの正面図（a )、矢視 b— b断面図（b)、 底面図（c)である。

第 6図は第 1図に示す位置決めナツ卜の正面図（a )、 矢視 b— b断面 図（b)である。

第 7図は他の実施例による取付け用アダプタ一の正面図（a)、 矢視 b 一 b断面図（b)である。

第 8図は他の実施例によるダリッパーを示す構成断面図である。

第 9図は第 8図に示す位置決めアームの正面図（a )、側面図（b)である, 第 1 0図は第 8図に示すモータ受けの正面図（a )、 矢視 b— b断面図 (b)、 底面図（c)である。

第 1 1図は第 8図の矢視 X I -X Iの断面図である。 第 1 2図は他の実施例による位置決めアームの正面図（a )、側面図（b ) である。

第 1 3図は第 1 2図に示す位置決めアームを用いてダリツバ一を構成 した第 1 1図に相当する断面図である。

第 1 4図は他の実施例によるポールプランジャーを示す断面図（a )、 正面図（b )である。

発明を実施するための最良の形態

実施例 1 . ,

本発明の一実施 Ϊ列を第 1乃至第 6図によって説明する。 第 1図は一実 施例によるダリッパーの断面図、 第 2図は第 1図のフィンガー： rニット を示す斜視図、 第 3図は第 1図のフィンガーホルダーを示す外観図、 第 4図は第 1図の位置決め板を示す外観図、 第 5図は第 1図のモー夕受け を示す外観図、 第 6図は第 1図の位置決めナツトを示す外観図である。 第 1図において、ダリツバ一は、フィンガ一 2 0を有する操作機構と、 フィンガー 2 0の一端部を並進移動させる並進移動部を有する並進駆動 機構と、 フィンガー 2 0の閉じ量を位置決めナツト 2 8などにより調整 する調整機構とから成る。 操作機構は、 フィンガー 2 0を有するフィン ガーュニット 1 5、 フィンガ一ュニット 1 5を固定す ¾フィンガーホル ダー 2 2などから成る。

ここで、 フィンガー 2 0は、 他端部としての脚部 2 0 a， 2 0 aがケ ース 3 2に連結され、 並進移動部としての並進ナツト 2 3に一端部とし ての共有部 2 0 cが連結されると共に、 並進移動に基づいて共有部 2 0 cが引っ張られることにより、 並進移動の量よりも脚部 2 0 a， 2 0 a 及び共有部 2 0 cから延設されると共に、 共有された先端 2 0 z， 2 0 zの変位量が拡大されるもので、 略 V形状の V字片を二つ備えた逆 W形 状をしている。 第 2図において、 フィンガ一ュニット 1 5はフィンガー 2 0と、 突起 2 1 , 2 1 cにスリット 2 1 aが形成されたフィンガ一ベース 2 1と から成っており、 フィンガ一 2 0にバネカを有する脚部 2 0 a、 2 0 b がフィンガ一ベース 2 1の切欠きに係合されている。 変位拡大部材とし てのフィンガー 2 0は、 ワークを開放 '把持するように形成され、 脚部 2 0 a、 2 O bには、 バネカを有するようにスリットが形成され、 中央 共有部 2 0 cには止めネジ用の孔 2 0 dが形成されている。

第 3図において、 ホルダー部材としてのフィンガーホルダー 2 2は、 フィンガ一ュニッ ト 1 5の突起 2 1 b、 2 1 cが嵌合してセッ トされる ベース受け 2 2 aと、 内部に二つの円筒部 2 2 b、 2 2 c と、 円筒部 2 2 bと円筒部 2 2 cの間には軸方向断面が矩形状で、 並進ナツ ト 2 3を 係嵌合する四角柱の凹部を有するナツ ト受け 2 2 dとが形成されており、 円筒部 2 2 cの内周および外周には、 ネジ 2 2 eとネジ 2 2 f が形成さ れ、 円筒部 2 2 cの中央部には、 二つの第 1の切欠き 2 2 gが形成され ている。

.第 1図において、 並進移動部、 結合部材としての並進ナット 2 3は、 フィンガーホルダー 2 2のナツ ト受け 2 2 dに係合するように四角柱に 形状されていて、 一端部には、 先端部にネジ孔を有する円柱のネジ受け 2 3 aが形成され、 内筒部にはネジ 2 3 bが形成され、 他端外周部には 円筒状の突起から成るボス 2 3 cが形成され、 ネジ 2 3 bには、 駆動源 としてのモー夕 2 5の回転軸 2 5 aにネジで固定されたネジ軸 2 4が螺 合されており、 ネジ受け 2 3 aには、 孔 2 0 clにネジによりフィンガー ュニッ ト 1 5を結合している。

並進駆動機構は、 モー夕 2 5と、 モー夕 2 5の表面部を固定すると共 に、 円筒部 2 7 c， 2 7 aの各外周にはネジ 2 7 cl , 2 7 ίが形成され たモー夕受け 2 7と、 該ネジ 2 7 f に螺合されると共に、 モー夕 2 5を 内蔵する円筒状のケース 3 2とから成っており、 第 5図において、 モー タ受け 2 7には、内周に形成されたネジ 2 7 bを有する円筒部 2 7 bと、 先端部に設けられると共に、 外周にネジ 2 7 dが形成された内側円筒部

2 7 cとを有しており、 モータ受け 2 7のネジ 2 7 bがモ一夕 2 5の先 端ネジ部 2 5 bに螺合された状態で、 モータ 2 5の回転軸 2 5 aがモ一 タ受け 2 7の内側円筒部 2 7 cに突出するように形成されている。一方、 モー夕受け 2 7のネジ 2 7 d力 フィンガーホルダー 2 2の円筒部 2 2 cのネジ 2 2 eに螺合されるように形成されている。

調整機構は、 ストッパー部材としての位置決め板 2 6と、 フィンガー ホルダー 2 2の外周ネジ 2 2 f に螺合される位置決めナッ ト 2 8と、 バ ネ 2 9、 ロボッ トなどへ取付ける取付け用アダプター 3 0、 ウエーブヮ ッシャ一 3 1とから成っている。

第 4図において、 位置決め板 2 6は、 外周には二つの突起片となるス トッパー 2 6 b、 2 6 bが形成されており、 中央部には孔 2 6 aが設け られていて、 孔 2 6 aが並進ナッ ト 2 3のボス 2 3 cに係合されると、 第 1図に示すようにストッパ一 2 6 b、 2 6 bがフィンガーホルダ一 2 2の切欠き 2 2 gに遊挿されて外周に形成されたネジ 2 2 f からわずか に突出するようになる。

第 6図において、 比較的薄い位置決めナッ ト 2 8は、 一端部にはリン グ状で且つ段状のアーム受け 2 8 aが設けられ、 内周にはフィンガーホ ルダ一 2 2のネジ 2 2 f と螺合されるネジ 2 8 cが形成されており、 第 1図において取付け用ァ夕プ夕一 3 0には、 円筒状のボス 3 0 aと、 他 端部にフランジ 3 O bとが設けられ、 フランジ 3 O bには複数のネジ孔

3 0 cが形成されている。

第 1図において、 取付け用アダプタ一 3 0は、 モー夕受け 2 7の外周 に嵌合され、 他端部にはウエーブワッシャー 3 1を介してケース 3 2に 固定されており、 押圧手段としてのばね 2 9を介して位置決めナツト 2 8をばね 2 9の圧縮復原力によって回り止めとなるように形成されてい る。 さらに、 第 1図のようにケース 3 2がモ一夕受け 2 7に装着された 状態で、 ばね 2 9およびウェーブワッシャー 3 1が圧縮することにより ケース 3 2の内底部がモータ 2 5の他端部を適度に押圧される。 なお、 ばね 2 9はフィンガー 2 0を閉じると共に、 並進ナツト 2 3が移動する 方向に位置決めナツトを押圧している。

次に、 上記のように構成されたグリッパーの作用を主として第 1図に よって説明する。 先ず位置決めナツト 2 8を回転して位置決めナツト 2 8のアーム受け 2 8 aと位置決め板 2 6の間隙が適当な量になるように 該回転の位置を調整する。 第 1図に示すように並進ナツト 2 3がナツト 受け 2 2 dの嵌合筒底部まで達している状態、 すなわちフィンガー 2 0 の略 V形状の先端部が一定の量開いた状態である。 かかる状態でモータ 2 5に電源が投入すると、 回転軸 2 5 aが回転し、 該回転がネジ軸 2 4 を介して並進ナツト 2 3に伝動し、 並進ナツト 2 3がナツト受け 2 2 d 内を第 1図に示す軸右方向に変位する。 該変位に伴って、 フィンガー 2 0の中央共有部 2 0 cも同方向に強制変位する。 これにより、 フィンガ - 2 0には曲げモーメントが作用するため先端部が閉じる方向に並進ナ ット 2 3の変位に対し例えば 1 0倍程度拡大されて曲る。 一方、 モ..一夕 2 5の回転が逆転すると、 フィンガー 2 0の中央共有部 2 0 cは軸左方 向に戻るため、 フィンガー 2 0も第 1図に示す元の状態に復帰する。 先のフィンガー 2 0の閉じ量が、 適切でない場合には、 この状態で、 位置決めナツト 2 8を回転することにより位置決めナツ卜 2 8の位置を 調整する。 そして上記と同様の動作を繰り返すことにより、 フィンガー 2 0が所定の閉じ量になるように位置決めナツト 2 8を回転してその位 置を設定する。 以上のようにダリッパ一は、 位置決めナツト 2 8を回転することによ り並進ナツ ト 2 3に嵌合した位置決め板 2 6の位置を調整できる。 した がって、 フィンガー 2 0の中央共有部 2 0 cは並進ナツ ト 2 3により所 定の量だけ軸右方向 (引張り）に変位し、 フィンガー 2 0の先端部が閉じ 方向に所定の量だけ拡大変位する。 したがって、 ワークの大きさや把持 力に応じてフィンガー 2 0の閉じ量を調節できるダリツバ一を得ること ができる。

実施例 2 .

本発明の他の実施例を第 7図によって説明する。 第 7図は他の実施例 による取付け用アダプタ一を示す外観図である。 実施例 2は、 実施例 1 の取付け用アダプタ一 3 0の代わりに第 7図に示す取付け用アダプター 6 0を用いるものである。

第 7図において、取付け用アダプタ一 6 0は、円筒状のボス 6 0 aと、 他端部に設けられたフランジ 6 0 bと、 フランジ 6 0 bにダリツバ一を 取付ける際の基準となる複数の基準部としてのネジ孔 6 0 cと、 ボス 6 0 aの端部にフィンガーホルダー 2 2の第 2の切欠き 2 2 gに嵌合され ように凸部としての突起 6 0 dとを形成している。 なお、 操作機構およ び駆動機構に等の構成及び動作は、 実施例 1と同一である。 ~ 次に、 上記のように構成されたグリッパーの作用を第 1図、 第 3図、 第 7図によって説明する。 グリッパ一の組立ておいて、 取付けアダプタ - 6 0は突起 6 0 dがフィンガーホルダ一 2 2の切欠き 2 2 gに嵌合す ることにより、 フィンガー 2 0に対してネジ孔 6 0 cが常に所定の回転 方向位置を有している。

したがって、 グリッパ一の寿命などでグリッパーを交換しても、 ヮ一 クに対するフィンガー 2 0の位置を交換前後において、 一定の位置関係 を維持できるグリッパーが得られるので、 ダリツバ一を交換してもフィ ンガ一 2 0の操作機構などの調整を不要にできる。

実施例 3 .

本発明の他の実施例を第 8乃至第 1 1図によって説明する。 第 8図は ダリッパーの全体構成を示す断面図で実施例 1の第 1図に相当する。 第 8図において、 説明に不要な取付け用アダプター 3 0·やケース 3 2を省 略している。 とくに実施例 3では、 モータ 2 5のすベてを内蔵するケー ス 3 2を省略できる。

本実施例によるグリッパーは、 実施例 1のフィンガーホルダー 2 2、 モータ受け 2 7、位置決め板 2 6の代わりに、フィンガ一ホルダ一 4 1 、 モータ受け（請求の範囲 4のケース） 4 3、 位置決めアーム 4 0を用いる ものである。

グリッパ一は、 モー夕 2 5の端部を収納するモ一夕受け 4 3と、 モー 夕受け 4 3の円筒状の外周端部が嵌合固定されると共に、 ネジ 4 3 aに より固定されたフィンガ一ホルダー 4 1と、 モー夕 2 5の回転軸 2 5 a に嵌合された位置決めアーム 4 0と、 フィンガーホルダ一 4 1の他端外 周部に螺合された止めネジから成るネジ部材としてのストッパー 4 2と を備えており、 フィンガーホルダー 4 1には、 並進ナッ ト 2 3などを収 納する内筒部 4 1 aと、 内筒部 4 1 aの奥には底部のナツ ト受け 4 1 b を有している。

第 9図において、 位置決め部材としての位置決めアーム 4 0には、 突 起状の当接部としての腕 4 0 aと、 モー夕 2 5の回転軸 2 5 aに嵌合さ れるように回転軸 2 5 aと同様な形状の孔 4 0 bが形成された円形部と を有しており、 第 1 0図において、 モー夕受け 4 3は、 端部円筒部には ネジ 4 3 aのネジ部を貫通させる孔 4 3 b、 4 3 bが形成されており、 ネジ部材としてのストッパー 4 2を螺合させるネジ孔 4 3 cも形成され ている。 次に、 上記のように構成されたグリッパ一の作用を第 8図及び第 1 1 図によって説明する。 第 8図は第 1図と同様、 並進ナツト 2 3がナツト 受け 4 1 bの嵌合筒底部に達しており、 フィンガー 2 0の先端部は一定 の量開いた状態である。

かかる状態でモータ 2 5に電源を投入すると、 モー夕 2 5の回転軸 2 5 aの回転にともない、 位置決めアーム 4 0が第 1 1図の実線位置から 破線位置の方向へ腕 4 0 aをストッパ一 4 .2に当接するまで回転変位し ながら、 並進ナツト 2 3がナツト受け 4 1 b内を第 8図に示す軸右方向 に変位して実施例 1と同様の動作によりフィンガー 2 0が閉じる。

一方、 モー夕 2 5が逆転されると、 並進ナット 2 3がナット受け 4 1 bの内底面に当接するまで変位し、 フィンガ一 2 0も第 8図に示す状態 に復帰する。

フィンガー 2 0の閉じ量をより大きくする場合は、 ストッパー 4 2を ドライバーで後退させる方向に回転すると、 位置決めアーム 4 0の破線 方向への回転量が増大するので、 フィンガー 2 0の中央共有部 2 0 cの 強制変位も増加する。 したがって、 フィンガー 2 0がより大きく閉じら れることになる。

実施例 4 .

本発明の他の実施例を第 1 2及び第 1 3図によって説明する。 第 1 3 図は、 第 1 1図と同様の断面図である。 本実施例によるグリッパーは、 実.施例 3の位置決めアーム 4 0の代わりに、 位置決めアーム 5 0を用い るものである。

第 1 2図及び第 1 3図において、 位置決めアーム 5 0は三角形状で、 当接部としての三つの腕 5 0 a、 5 0 a , 5 0 aと、 中央にはモータ 2 5の回転軸 2 5 aに嵌合するための孔 5 0 bが形成されている。 モー夕 受け 5 3は..端部に円筒部が形成され、該円筒部にはネジを有する第 1 、 第 2のネジ部材としてのスットッパー 5 2 a、 5 2 bを螺合させる第 1、 第 2のネジ孔 5 3 c 、 5 3 cが形成されている。

第 1 3図において、 位置決めアーム 5 0はモータ 2 5の回転軸 2 5 a に嵌合固定されると共に、 三角形の各辺に対向して二つのストッパー 5 2 a、 5 2 bがフィンガ一ホルダ一 5 1の他端外周部に装着されている。 次に、 上記のように構成されたグリッパ一の作用を第 1 3図によって 説明する。 実施例 3とほぼ同様な動作により、 すなわとち、 モ一夕 2 5 の回転にともない位置決めアーム 5. 0が第 1 3図の実線位置から破線位 置の方向へ回転し、 位置決めアーム 5 0の腕 5 0 aがストッパー 5 2 a に当接するまで、 回転変位する。 . 一方、 モータ 2 5が逆転すると、 位置決めアーム 5 0は破線位置から 実線位置の方向へ回転し、 腕 5 0 aがストッパー 5 2 bに当接するまで 回転復帰する。

しかも、 二つのストッパー 5 2 a、 5 2 bは、 各々独立に突出量を調 整できるので、 フィンガー 2 0の開きおよび閉じ量をそれぞれ独立に調 整できる。 '

なお、 上記グリツ.パ一は、 ナット受け 4 1 bの嵌合筒底部の深さが位 置決めアーム 5 0'をストッパー 5 2 aに至るよりも若干深く形成されて いることは言うまでもない。

実施例 5 . ' 本発明の他の実施例を第 1 4 図によって説明する。 本実施例 5では、 第 1 3図の二つのストツパ一 5 2 a、 5 2 bの代わりに第 1 4図に示す ボールプランジャー 7 0 a、 7 0 bを用いた点に特徴を有する。 ポール プランジャ一 7 0 a、 7 0 bは可動物体の運動エネルギーを吸収するこ とにより可動物体を緩衝的に停止させる機能を持っている。 このためネ ジの内部にはばね 7 0 cが圧縮状態で納入されており、 可動部との接触 部にはスぺ一サを介してポール 7 0 dが嵌合されている。

したがって、 第 1 3図に示すようにモータ 2 5の回転にともない位置 決めアーム 5 0が実線位置から破線位置の方向又は逆方向に回転すると、 位置決めァ一ム 5 0の腕 5 0 aがポールプランジャー 7 0 a， 7 0 に 当接するまで回転変位する。 該当接は、 位置決めアーム 5 0の回転速度 fcよりポ一ルブランジャ一 7 0 a， 7 O bに衝突するが、 ばね 7 0 cを 介しボール 7 0 dが瞬間的に変位することにより、 衝撃エネルギーが緩 衝する。

産業上の利用可能性 '

以上のように本発明は、 グリッパ一の用途に適するものである

Claims

求 の 範 囲

1 . ケースに内蔵されると共に、 並進しながら移動する並進移動部を駆 動する駆動源と、 ·

他端部が上記ケースに連結され、 前記並進移動部に一端部が連結され ると共に、 前記移動に基づいて前記一端部が引っ張られることにより、 '

主冃

前記移動の量よりも前記他端部及び一端部から延設されると共に、 共有 された先端の変位量が拡大される変位拡大部材「と、

該変位拡大部材の一端部と連結すると共に、 外周部に突起片を有する 板状のストッパー部材と、

前記ストッパー部材の突起片を遊挿させる第 1の切り欠きを有する円 筒部を有し、該円筒部の外周にネジが設けられた第 1のホルダー部材と、 該ホルダー部材のネジに螺合すると共に、 前記ストッパー部材と所定 の間隙を調整する位置決めナットと、

該位置決めナツトを押圧する押圧手段と、

を備えたことを特徴とするダリッパー。

2 . 前記変位拡大部材の一端部を結合する結合部を有すると共に、.該結 合部と反対方向に突起を有する結合部材と、

前記ホルダー部材には、 前記結合部材を係合させる凹部を有する、 ことを特徴とする請求の範囲 1に記載のダリツバ一。

3 . 一端部に凸部が設けられると共に、 取付けの基準となる基準部と、 フランジ部とを有する取付け用アダプタ一部材を備え、

前記ホルダ一部材の円筒部に前記取付け用アダプタ一部材の凸部が係 合するように設けられた第 2の切欠きを有する、

ことを特徴とする請求の範囲 1又は 2に記載のダリッパー。

4 . ケースに内蔵されると共に。 並進しながら移動する並進移動部を駆 動する駆動源と、

他端部が前記ケースに連結され、 前記並進移動部に一端部が連結され ると共に、 前記移動に基づいて前記一端部が引っ張られることにより、 前記移動の量よりも前記他端部及び一端部から延設されると共に、 共有 された先端の変位量が拡大される変位拡大部材と、

該変位拡大部材の他端部が連結されると共に、 円筒部を有し、 該円筒 ' 部に穿設されたネジ孔を有する第 2のホルダー部材と、

前記ネジ孔に螺合するネジ部材と、

前記並進移動部に固定されると共に、 前記ネジ部材と当接する当接部 を有する位置決め部材と、

を備えたことを特徴とするダリツバ一。

5 . 前記当接部は、 三角形に形成されており、

前記ネジ孔は、 少なくとも二つ穿設された第 1のネジ孔と第 2のネジ 孔とを有しており、

前記ネジ部材は、 第 1のネジ部材と第 2のネジ部材とを有し、 前記第 1のネジ部材と前記第 2のネジ部材が前記三角形の異なる辺に当接する. ことを特徴とする請求の範囲 4に記載のダリッパー。

6 . 前記ネジ部材は、 先端部に前記ネジ部材の柱方向の衝撃を吸収する 衝撃緩衝機能を有している、

ことを特徴とする請求の範囲 4又は 5に記載のダリッパー。