明 細 書 痩身剤およびその飲食物 技術分野
本発明は、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリゼリン脂 肪酸エステルを有効成分とする体脂肪低減剤、 痩身剤、 皮下脂肪が低減 しゃすい体質等への改質剤、 肥満由来の疾患の予防および/または改善 剤に関し、 およびそれらの飲食物、 原料、 油脂組成物での形態に関し、 これらの医薬ならびに食品分野におけるその使用に関する。 背景技術
近年、 日本人の食事は著しく欧米化し、 高カロリー化が進んでいる。 その結果、 他の先進国同様、 我が国においても肥満患者が増大し、 大き な社会問題になりつつある。 肥満とは、 消費エネルギーよりも摂取エネ ルギ一の方が過剰となり、 脂肪組織が通常以上に蓄積した身体状況のこ とを言う。 肥満になると、 体脂肪が多く蓄積することによって糖尿病、 高血圧症、 心血管障害、 高脂血症、 動脈硬化等の種々の疾病を引き起こ し、 血管障害、 神経障害、 抵抗力低下等の合併症を併発することがある。 これらいわゆる生活習慣病の予防等の観点から、 肥満を解消する手段に ついて多方面から研究が行われており、 食事療法、 運動療法、 薬物療法 などさまざまな治療法が開発され実施されている。
これら肥満予防および治療法は、 最終的にはエネルギー摂取を抑制お よび/またはエネルギー消費を促進させるように仕向ける方法であると いっても過言ではない。 肥満予防および治療のためにエネルギー消費を 促進させるためには、 体の脂肪組織に過剰に蓄積された脂肪を消費させ
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2 ることが必須であるが、 そのためには生体に本来備わっている、 蓄積脂 肪をエネルギー源に変換する仕組みを利用すればよい。 脂肪組織の脂肪 細胞中には、 蓄積された脂肪 (トリグリセリ ド) をエネルギー源として の遊離脂肪酸に分解する酵素、 ホルモン感受性リパーゼ (以下 H S Lと いう) が存在しており、 この酵素が活性化されると蓄積脂肪が分解され 遊離脂肪酸となり、 血液を介して肝臓に運ばれエネルギー源として燃焼 されることが知られている。 従って、 本酵素の活性化は、 肥大した脂肪 組織中の蓄積トリグリセリ ド (以下 T Gという) を分解させることによ る脂肪組織の退縮を生じさせるため、 肥満解消の一手段として非常に効 果的である。 さらに、 この酵素は本来体に備わっている酵素なので人体 に悪影響を及ぼすことなく肥満を解消できるため 本酵素の活性化ある いは誘導剤の開発が非常に有望視されている。
さらに、 該酵素は細胞外からの刺激により活性化されることが知られ ており、 その受容体として /3 3—アドレナリン受容体がある。 従って、 該受容体の量を増やすことで刺激を受けやすくなり、 ホルモン感受性リ パーゼの活性化が促進されるため、 該受容体量の増加は非常に好ましく、 実際、 抗肥満薬として該受容体を標的とした医薬品開発が行われている 一方、 エネルギー摂取の抑制という点で、 主にヤシ油に含まれている 中鎖脂肪酸は、 通常の食用油の主成分である長鎖脂肪酸に比べ、 体内に 摂取されると速やかに吸収されかつ肝臓ですぐに燃やされてしまいエネ ルギー化されやすいことから、 長鎖脂肪酸摂取時に比べ体脂肪の蓄積が 少ないことが既に報告されている (J . L i p i d R e s . 頁 3 7、 7 0 8 - 7 2 6 ( 1 9 9 6 ) )。 また、 ジグリセリ ドおよびトリグリセリ ドからなる油脂組成物成分中、 分子内に中鎖脂肪酸残基を 2つ含有する トリグリセリ ドを 3 1質量%以上含む油脂組成物も、 体脂肪蓄積が少な いことが報告されている (特開平 4一 3 0 0 8 2 6号公報、 特開平 8—
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6 0 1 8 0号公報、 特開平 1 0— 1 7 6 1 8 1号公報)。 さらに、 ジァ シルグリセ口ール (特開 2 0 0 1— 6 4 1 7 1号公報) や共役リノール 酸 (特開 2 0 0 1— 8 1 0 2 6号公報) が脱共役蛋白質の発現を特異的 に亢進させる作用があることが報告されている。 しかしながら、 中鎖脂 肪酸トリグリセリ ドがホルモン感受性リパーゼゃ 3—アドレナリン受 容体を特異的に亢進させ、 この結果として抗肥満作用を有する旨の報告 は未だなされていない。
ましてや、 蓄積している体脂肪を分解することや、 分解した体脂肪が 血中に移行することは知られていない。 また、 脂肪組織内で分解した体 脂肪を ]3酸化により分解することも知られておらず、 この結果、 体脂肪 が低減し、 痩身効果を有する等のことは見出されていない。 発明の開示
本発明は、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 体に蓄積されている脂肪を分解し、 該 分解された脂肪を好適に燃焼させることにより体脂肪を低減 ·痩身効果 を得ることができる体脂肪低減剤、 痩身剤を提供し、 痩せやすい体質や 太り.にくい体質等に改質する体質改質剤、 肥満由来の疾患の予防剤およ び zまたは改善剤を提供し、 また、 これらの剤、 経口剤、 油脂組成物、 飲食物での形態で提供することにある。
本発明者らは、 前記課題を達成する為に鋭意検討した結果、 中鎖脂肪 酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルが、 体に 蓄積された脂肪を分解することを見出し、 この結果、 体脂肪低減効果、 痩身効果、 皮下脂肪低減効果、 皮下脂肪が低減しやすい体質、 皮下脂肪 蓄積しにくい体質への改質効果等を有することを見出し、 本発明を完成 させた。 '
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4 本発明は、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする体脂肪低減剤を提供する。
また、 少なく とも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とするグ リセリン脂肪酸エステル (以下 「M L C T」 という) を有効成分とする 体脂肪低減剤を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪低減剤を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改 質剤を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪が蓄積しにくい体質への体質改 質剤を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする痩身剤を提供する。
更にまた、 少なくとも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とす るグリセリン脂肪酸ェステルを有効成分とする痩身剤を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 ' 肪酸エステルを有効成分とする外観痩身剤を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする美容痩身剤を提供する。
, 更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする、 痩せやすい体質への体質改質剤を提供 する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 太りにくい体質への体質改質剤を提供
する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 肥満由来疾患の予防およびノまたは改 善剤を提供する。
更にまた、 前記疾患が、 糖尿病、 高血圧、 高脂血症、 脂肪肝、 痛風の いずれか 1以上である肥満由来疾患の予防および/または改善剤を提供 する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする体脂肪低減用油脂組成物を提供する。 更にまた、 少なく とも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とす るグリセリン脂肪酸エステルを有効成分とする体脂肪低減用油脂組成物 を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪低減用油脂組成物を提供する。 更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改 質用油脂組成物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分と.する皮下脂肪が蓄積しにくい体質への体質改 質用油脂組成物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする痩身用油脂組成物を提供する。
更にまた、 少なく とも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とす るグリセリン脂肪酸エステルを有効成分とする痩身用油脂組成物を提供 する。
更にまた、 中鎖脂肪酸およびノまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂
肪酸エステルを有効成分とする外観痩身用油脂組成物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする美容痩身用油脂組成物を提供する。 更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 痩せやすい体質への体質改質用油脂組 成物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 太りにくい体質への体質改質用油脂組 成物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 肥満由来疾患の予防および/または改 善用油脂組成物を提供する。
更にまた、 前記疾患が、 糖尿病、 高血圧、 高脂血症、 脂肪肝、 痛風の いずれか 1以上である肥満由来疾患の予防および Zまたは改善用油脂組 成物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする体脂肪低減用飲食物を提供する。
更にまた、 少なく とも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とす るグリセリン脂肪酸エステルを有効成分とする体脂肪低減用飲食物を提 供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪低減用飲食物を提供する。 更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改 質用飲食物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂
肪酸エステルを有効成分とする皮下脂肪が蓄積しにくい体質への体質改 質用飲食物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする痩身用飲食物を提供する。
更にまた、 少なくとも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とす るグリセリン脂肪酸エステルを有効成分とする痩身用飲食物を提供する。 更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする外観痩身用飲食物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする美容痩身用飲食物を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 痩せやすい体質への体質改質用飲食物 を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸およびノまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする、 太りにくい体質への体質改質用飲食物 を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする、 肥満由来疾患の予防および/または改 善用飲食物を提供する。
更にまた、 前記疾患が、 糖尿病、 高血圧、 高脂血症、 脂肪肝、 痛風の いずれか 1以上である肥満由来疾患の予防および/または改善用飲食物 を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを体脂肪低減として使用する方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改質剤として使用
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する方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを皮下脂肪が蓄積しにくい体質への体質改質剤として使用 する方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを痩身剤として使用する方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを外観痩身剤として使用する方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸おょぴ Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを美容痩身剤として使用する方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを痩せやすい体質への体質改質剤として使用する方法を提 供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを太りにくい体質への体質改質剤として使用する方法を提 供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを肥満由来疾患の予防および/または改善剤として使用す る方法を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸ェステルを有効成分とする体脂肪低減剤原料を提供する。
更にまた、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを有効成分とする痩身剤原料を提供する。
発明を実施するための形態
本発明は、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂
肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドゃ、 少なくとも中 鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とするグリセリン脂肪酸エステ ル (以下 「M L C T」 という) や構造体 (構造油脂) がホルモン感受性 リパーゼゃ 3—アドレナリン受容体発現亢進機能を有することを見出 し、 これから体脂肪分解促進機能を有することを見出している。 また、 前記体脂肪分解促進機能により分解された脂肪 (主にトリグリセリ ドが 遊離脂肪酸へ分解する) の全部又は一部が血中に放出されていることを 見出し、 体脂肪血中放出促進機能を有することを見出した。
さらに、 脂質代謝関連酵素や体熱産生に関する酵素の発現を亢進する 機能を有し、 摂取した脂質や上記分解 ·放出された脂肪酸が好適に i3酸 化や熱産生されていることが見出されている。 また、 ペルォキシソーム 増殖薬活性化受容体 (以下 「P P A R」 という。 ) の発現を調整する機 能を有することからも同様に酸化や熱産生をさらに亢進させていること を見出している。
これらのことから、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むダリ セリン脂肪酸エステルを摂取することにより、 蓄積している体脂肪を積 極的に分解すること、 分解された脂肪が血中に遊離脂肪酸として放出さ れること、 また、 該分解 ·放出された遊離脂肪酸が好適に ]3酸化、 熱産 生されること等のことから、 単に低蓄積性というだけではなく、 積極的 に体脂肪を低減する機能を有することを、 本発明において初めて見出し た。 特に皮下において好適に体脂肪を低減する機能を有することを見出 した。 また、 長期摂取した結果、 体脂肪が低下しやすい体質になること や体脂肪が蓄積し難い体質になること、 特に皮下脂肪が低減しやすい体 質になること、 皮下脂肪が蓄積し難い体質になることを見出した。
さらに、 上記体脂肪低減機能等は人体レベルとして見ると痩身機能で ある。 また、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂
肪酸エステルは体脂肪低蓄積性であることが知られていることから、 本 発明の積極的な体脂肪低減機能と併せて、 好適な痩身機能を有する。 ま た、 皮下脂肪に蓄積している体脂肪を好適に低減させることができるた め、 特に外観痩身機能を有し、 美容的な痩身機能を有する。 また、 特に 長期摂取により、 痩せやすい体質への体質改質、 '太りにくい体質への体 質改質機能を有することを見出している。 ここで、 痩身効果により、 肥 満由来疾患の予防または治療が期待できる。
これらのことから、 本発明において、 中鎖脂肪酸および/または中鎖 脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグ リセリ ドゃ、 少なくとも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成脂肪酸とす るグリセリン脂肪酸エステル (以下 「M L C T」 という) や構造体 (構 造油脂) を含有する上記機能を有する剤、 飲食物、 油脂組成物等を完成 させた。 また、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン 脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを前記機能剤等 の原料とすることを見出した。 前記機能剤、 飲食物、 原料の好適な態様 として油脂組成物での態様があげられる。
また、 特に、 痩身効果について、 これまでは中鎖脂肪酸および/また は中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを、 単に、 カロリー 'ェ ネルギー的な視点で考えており、 摂取により、 該中鎖脂肪酸および/ま たは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルが体脂肪として蓄積す るカ 蓄積し難いか、 という視点で考えられていた。
しかし、 本発明において、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含 むグリセリン脂肪酸エステル、 特に、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ド、 M L C T、 構造体等は、 積極的な体脂肪低減機能剤、 痩身機能剤として働い ていることが見出された。 これは、 各種酵素の発現等によっても見出さ れており、 簡易には上述した通りであり、 詳細は下記に示されている。
また、 現象面での比較においても、 これを説明できる。
例えば、 構成脂肪酸中の中鎖脂肪酸構成率が 1 0 0 %の場合と 1 0 % の場合では、 カロリー .エネルギーという視点で比較した場合、 総量が 同じであればカロリー ·エネルギーの総量は同等である。 単に中鎖脂肪 酸がカロリ^ ~ ·エネルギー消費効率が良いということであれば、 中鎖脂 肪酸が多いほど体脂肪が低い蓄積性を有することから、 中鎖脂肪酸構成 率が 1 0 0 %の場合と 1 0 %の場合では、 その効果において約 1 0倍の 差が生じなければならない。 本発明において、 その効果 (長期摂取後の 体脂肪量の測定) は、 ほぼ同等であることが見出されている。 これは、 中鎖脂肪酸を力口リー ·エネルギー的 (消費) な視点のみで考えていた 従来の研究においては考え得ないものである。
つまり、 中鎖脂肪酸は痩身機能等の積極的な機能を有する機能成分で あることが本発明において、 初めて見出されている。
このことから、 痩身効果等を得るための中鎖脂肪酸および/または中 鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含量は、 機能を奏するのに 必要であり、 かつ、 十分な量が好適であることが見出された。 すなわち、 これまでの中鎖脂肪酸をカロリ一 ·エネルギー的に考えていた場合の様 に > 単純に、 中鎖脂肪酸およびノまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルが、 多いほど良い (ももろん多ければ機能を奏する場合が 多いが) というものではないことが見出された。 また、 中鎖脂肪酸およ ぴ /または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルが M L C Tであ る場合や構造体である場合は、 その吸収特性や効果の時間的要素を設計 すること等が可能であるため、 好ましい態様であることがわかった。 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステ ルを投与することにより、 以下のように脂肪酸の分解が行われる。
すなわち、 M C'Tを投与すると、 M C Tは速やかに遊離脂肪酸とダリ
セリンの形で上皮細胞から吸収され遊離脂肪酸のまま門脈 (血管) に放 出、 血中アルブミンと複合体を形成し、 .直接肝臓へ流入、 細胞上の脂肪 酸結合蛋白を介して、 遊離脂肪酸として肝細胞内 (細胞質) へ移行する。 そして、 ミ トコンドリアへ流入してミ トコンドリア内でァシル化された 後、 中鎖ァシル C 0 A脱水素酵素 (以下 MCADという)、 短鎖ァシル C o A脱水素酵素 (以下 S CADという) 等の脱水素酵素により 酸化 を受け、 遊離脂肪酸はァセチル C o Aとなる。
また、 MCT摂取により刺激を受け動員されてきた、 内因性脂肪由来 の長鎖脂肪酸が細胞質内でァシル化され、 ミ トコンドリア内かペルォキ シソーム内に入る。 また、 転写調節因子であるペルォキシゾーム増殖剤 応答性受容体 a (以下 P PAR aという) 力 脂肪酸刺激により活性化、 脱共役蛋白質 2 (以下 UC P— 2という)、 ァシル C oA酸化酵素 (以 下 ACOという)、 リンゴ酸酵素 (以下 MEという) 等の mRNA発現 量を増加させる。
ァシル化された内因性脂肪由来の長鎖脂肪酸は、 ミ トコンドリア内で は長鎖ァシル C o A脱水素酵素 (以下 LCADという) からの酵素分解 を受け、 ペルォキシソーム内では ACOによる酵素分解を受ける。 AC 〇により鎖長が短くなったァシル化脂肪酸は、 CPT 2を介してミ トコ ンドリア内に入り更なる 酸化を受ける。 尚、 MCTの場合、 一時期に 大量にミ トコンドリア内に流入するので、 最終産物であるァセチル C ο Αが大量産生され、 出来た大量のァセチル C o Aは、 ケトン体として産 生される。 また、 ァセチル C o Aの一部は AT Pを産生するためのクレ ブス回路に入りクェン酸ができ、 できたクェン酸は細胞質へ出て行き、 そこでまたァセチル C o Aとなり、 さらにァセチル C o Aカルボキシラ ーゼ (以下 ACCという)、 脂肪酸合成酵素 (以下 FASという)、 リン ゴ酸酵素 (ME) 等の脂肪酸系酵素によって脂肪酸合成や糖新生に回さ
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13 れる。
このように、 MC Tを摂取することにより、 P P AR の mRNA発 現量増加、 UC P— 2の mRN A発現量、 A C O酵素活性増加等により、 余剰なエネルギーが熱に変換されエネルギー消費の一翼を担っている。 —方、 MCTを長期的に投与することにより、 以下のような機能が得 られる。
すなわち、 脂肪組織においては、 MCTを長期的に摂取することによ り、 交感神経が活性化し、 カテコールアミンやアドレナリン等の交感神 経活性化物質が血液中に放出される。 これによつて、 脂肪組織中の脂肪 細胞上にある受容体である |8 3—アドレナリン受容体の mRN A発現量 を増加され感受性が上げられる。 この 3—アドレナリン受容体が活性 化されると、 細胞内に溜め込まれた TGを分解する酵素、 ホルモン感受 性リパーゼ (HS L) が活性化される。 この活性化は内臓細胞よりも皮 下脂肪細胞においてより顕著である。
活性化された HS Lは既に蓄積した内因性脂肪の TGを遊離脂肪酸と グリセリンとに分解し、 血中へ放出する。 そして、 血中へ放出された遊 離脂肪酸は、 肝臓へ行きエネルギー源として燃やされる。 また、 血中へ 放出された遊離脂肪酸の一部は、 再び脂肪細胞内に取り込まれて、 細胞 維持のためのエネルギー源となる。 或いは、 HS Lにより分解された遊 離脂肪酸が、 そのまま細胞質内に留まり、 ァシル化された後、 C PT 2 を介してミ トコンドリア内に入る力 同様にァシル化された後、 ペルォ キシソーム内に入る。 尚、 この際ミ トコンドリア内に入るためには CP T 2が必要であるが、 内臓 '皮下ともこの発現量は増加しているが、 皮 下の方がより顕著である。
このミ トコンドリアやペルォキシソーム内に入ったァシル化脂肪酸は /3酸ィ匕される。 尚、 CPT 2を介してミ トコンドリア内に入った内因性
の脂肪由来のァシル化脂肪酸は、 LCAD、 MCAD、 S CAD等の脱 水素酵素による酵素分解を受けるよりも、 UC P— 2の mRNA発現量 を増加させ、 熱としてエネルギー代謝する。 また、 ペルォキシソーム内 に入ったァシル化脂肪酸は A C Oによる /3酸化を受けるが、 皮下の方が 顕著に mRNA発現量は増加する。
また、 H S Lの mRNA発現亢進以降に、 エネルギーを蓄積の方向へ 導く遺伝子である儉約遺伝子 P PAR γの mRNA発現量が低下してい る。 特に内臓脂肪細胞に比べ皮下脂肪細胞の方が低下している。 (この ことから、 脂肪組織全体ではエネルギー蓄積よりも消費の方向へ傾いて いるものと思われる。)
このように、 MCTを摂取することにより、 内臓組織および皮下組織 において、 3—アドレナリン受容体の mRNA発現量の増加、 HS L の mRNA発現量の增加、 UC P— 2の mRNA発現量の増加 (皮下組 織の方がより顕著である)、 P PAR γの mRNA発現量抑制 (皮下組 織の方がより顕著である)、 ACOの mRNA発現量の増加 (伹し、 皮 下組織のみ) が起こり、 これによつて体脂肪の低減や肥満予防 ·改善の 効果が得られる。
また、 肝臓においては、 MCTを長期的に摂取することにより、 皮下 脂肪等で分解 ·遊離された長鎖脂肪酸一アルブミン複合体が肝臓へ流入、 長鎖脂肪酸として細胞内に移行し、 細胞質内でァシル化された後、 主に ペルォキシソームへ入り AC Oによる j3酸化を受ける (ACOのmRN A発現量亢進により)。
ァシル化脂肪酸はミ トコンドリアやペルォキシソームで LCAD、 M CAD、 S CADによる i3酸化を受けた後、 出来たァセチル C o Aは主 に TG合成や糖新生にまわる (エネルギー供給過剰状態になっているも のと思われるので消費と蓄積の両方向へまわることになる)。
一方、 P P AR αは既に活性化され、 脂質代謝亢進が起こっている (L CAD、 MCAD、 S C A Dによる /3酸化亢進済み) ので、 P PA R aの mRN A発現量自体はむしろ低下している。
このように、 MCTを摂取することにより、 肝臓において、 ACOの mRN A発現量や L CADの mRN A発現量が増加し、 内因性の脂肪酸 処理機能が増進するので、 体脂肪の低減と、 肥満改善の効果が得られる。 以上のことより、 本発明の各種機能剤等における機能の概要としては、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 特に中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを摂取することにより、 体脂肪組織中の ホルモン感受性リパーゼが活性化され、 体脂肪組織に蓄積されているグ リセリン脂肪酸エステル (LCT等) を分解し遊離脂肪酸に分解すると ともに、 該遊離脂肪酸を血中へ放出させる。 これにより、 蓄積されてい る体脂肪が低減することになる。 また、 脂質代謝に関連する 3酸化系酵 素の評価から体脂肪分解促進活性が向上しており、 前記一度血中に放出 された遊離脂肪酸が再び脂肪組織に取り込まれ好適に消費されることで、 体脂肪を低減させることができる。 また、 この効果だけでも人体に対し ては痩身効果を有することになるが、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂 肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリダリ セリ ドは、 脱共役蛋白質発現亢進効果による体脂肪低蓄機能を有するた め、 これらの相乗効果により好適な痩身効果を有することになる。
また、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸 エステルはペルォキシゾーム増殖剤応答性受容体 (P PARと略す) の 発現を調製する作用を有するので、 P PARと併合することによって、 脱共役蛋白質の発現が更に上昇し、 脂質分解とそれに伴うエネルギー産 生とを脱共役させることで熱としてのエネルギー放出を高める。 これに より脂肪組織における過剰な脂肪の蓄積が解消され、 好適な痩身効果を
高めることになる。 さらに、 体脂肪低減促進効果が亢進される。
この P PARは、 0!、 βノ δ γの 3つのサブタイプが存在するが、 ま主に肝臓で、 γは脂肪組織の他に免疫系臓器や副腎、 小腸に発現す る。 P PAR αの機能は脂肪酸の合成 ·輸送 ·分泌、 脂肪消費臓器にお ける AT Ρ産生、 細胞周期の調節等幅広く生体のエネルギー代謝や恒常 性の維持に関わるものと考えられている。 特に、 脂肪酸代謝に重要な 酸化関連酵素の遺伝子発現は P P AR αの活性化に強く依存しているこ とが明らかになってきている。 言い換えれば、 P PAR α活性化剤は生 体の脂質代謝を活性化する作用を有することが明らかになつてきてお.り、 高脂血症の改善 Ζ治療にもつながる有用な作用である。
また、 P P AR γは脂肪細胞に比較的強い特異性を持って発現してお り、 脂肪細胞分化の中心的役割を果たしていることが明らかになつてい る。 P P AR γは脂肪細胞の分化中期以降にその発現量が急速に増加し、 他の脂肪細胞特有の遺伝子を誘導することで脂肪細胞としての分化を決 定付けている。 特に、 脂肪蓄積に関与するステロール応答エレメント結 合蛋白 (SREB P) — 1 cを活性化することで、 細胞内脂肪酸合成系 酵素活性を上昇させ、 脂肪細胞の従来の機能である余剰エネルギーの蓄 積を起こさせる役割を担っている。 すなわち、 P PAR γは脂肪細胞に 対し脂肪蓄積という形でエネルギーを蓄積させるよう働くので、 この P PAR γの活性化を抑制できれば少なくとも脂肪細胞の肥大化は防ぐこ とが出来る。 即ち、 P PAR γが低減しやすくなることから体脂肪低減 促進剤として働き、 また、 P PAR γ活性化低減機能により成熟した細 胞に対しては脂肪を蓄積し難くするため、 痩せやすい体質への改質剤と して働き、 同様に未成熟な脂肪細胞に対しては分化 ·成熟した後に脂肪 を溜めにくくするため、 太りにくい体質への改質剤として働く。
また、 その他に中鎖脂肪酸および Ζまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリ
ン脂肪酸エステルは、 シンドローム X、 高コレステロール血症、 髙リポ 蛋白血症等の代謝異常疾患、 高脂血症、 動脈硬化症、 高血圧、 循環器系 疾患、 虚血性心疾患等の予防および/または治療剤、 HDLコレステロ ール上昇剤、 LDLコレステロールおよびノまたは VLDLコレステロ ールの減少剤、 シンドローム Xのリスクファクター軽減剤として働く。 本発明において中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルとは、 下 記一般式 (I ) に示す構成脂肪酸 R l、 R 2、 R 3中のいずれか 1っ以 上が上述した中鎖脂肪酸を含む、 炭素数 6〜 24から選ばれる脂肪酸を 構成脂肪酸とするグリセリン脂肪酸エステルを示す。 詳しくは、 下記一 般式 (I ) に示す構成脂肪酸 R l、 R 2、 R 3全てを有するグリセリン 脂肪酸トリエステル、 構成脂肪酸 R l、 R 2、 R 3中のいずれか 1つが 水素であるグリセリン脂肪酸ジエステル、 いずれか 1つのみが構成脂肪 酸であるグリセリン脂肪酸モノエステルからなる。 さらに、 結合する部 位により R 1および R 3に構成脂肪酸を有するグリセリン脂肪酸ジエス テル、 R 1および R 2に構成脂肪酸を有するグリセリン脂肪酸ジエステ ル、 R 1または R 3のみに構成脂肪酸を有するグリセリン脂肪酸モノエ ステル、 R 2のみに構成脂肪酸を有するグリセリン脂肪酸モノエステル も含まれる。
ここで、 グリセリン脂肪酸トリエステルにおいて、 中鎖脂肪酸を含む 形態としては、 下記一般式 (I ) に示す構成脂肪酸 R l、 R 2、 R 3全 てが上述した中鎖脂肪酸からなるもの、 R l、 R 2、 R 3のいずれか 1 つのみが炭素数 6〜 24から選ばれる脂肪酸からなるもの、 R 2のみ炭 素数 6〜 24から選ばれる脂肪酸からなるもの、 R 1および R 2ないし R 3および R 2が炭素数 6〜 24から選ばれる脂肪酸からなるもの、 R 1および R 3が炭素数 6〜 24から選ばれる脂肪酸からなるものがある 構成脂肪酸 R l、 R 2、 R 3全てが上述した中鎖脂肪酸の形態を有す
るものについては、 後に詳述する。
<一般式 I >
CH厂 0R1
0R2-CH
CH2-OR3 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量ゃグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 特に 制限されないが、 例えば、 0. 5質量%以上、 好ましくは 1質量%以上、 より好ましくは 5質量。 /0以上、 さらに好ましくは 5〜99. 9質量%、 特に好ましくは 10〜99. 9質量%、 最も特に好ましくは 1 3〜99. 9質量%である。 また、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への 悪影響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 出 来るだけ低含量であることが好ましい。 例えば、 下記の長期摂取時にお ける含量を参考にすることができる。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性等)、 他の要因の発生等が異なる。 この 構造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の 設計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中 鎖脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (以下 「MLCT」 という) や、
特に中鎖脂肪酸の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計され たグリセリン脂肪酸エステル (以下 「構造体」 または 「構造油脂」 とい う) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有す る製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参 考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 出来る だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜 2 0質量%、 さらに好ましくは 5〜 1 Ί質量%、 特に好まし くは 6〜 1 5質量%、 最も好ましくは 7〜 1 4質量%、 最も特に好まし くは 8〜 1 3質量%である。
ここで、 前記中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの総量に対 し、 1 , 3位の中鎖脂肪酸残基が 4 0質量%以上、 好ましくは 5 0質 量%以上、 さらに好ましくは 6 0質量%以上、 特に好ましくは 7 0質 量%以上、 最も好ましくは 8 0質量%以上である場合、 例えば経口摂取 した場合の腸管等での分解 ·吸収が良いため好ましい。
これらの場合、 特に中鎖脂肪酸トリグリセリ ド自体、 もしくは該中鎖 脂肪酸トリグリセリ ドを高含有させた油脂を原料としたエステル交換処 理をすることで得ることができる。
本発明の機能剤、 飲食物、 油脂組成物は、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ド を含むことが好ましく、 また、 中鎖脂肪酸が同量であれば M L C Tであ ることが好ましく、 さらには脂肪酸の種類や位置を設計した構造体であ ることが好ましい。
含量は中鎖脂肪酸の含量を参考に、 必要な機能の強さ等に応じて規定 することができる。 例えば、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドが 3〜 3 0質 量0 /0、 好ましくは 3〜 23質量0 /0、 好ましくは 4〜 20質量0 /0、 さらに 好ましくは 5〜 1 7質量。/。、 特に好ましくは 6〜 15質量%、 最も好ま しくは 7〜14質量%、 最も特に好ましくは 8〜13質量%であり、 さ らには、 ML CTの場合は、 1〜80質量%、 好ましくは 2〜 70質 量%、 さらに好ましくは 3〜60質量 °/0、 特に好ましくは 5〜50質 量%、 最も好ましくは 7〜20質量%、 最も特に好ましくは 8〜14質 量%である。 さらには、 吸収性、 リパーゼに対する易/難分解性、 分散 性等の消化吸収機能性やその他の生物化学的機能を付すことを予定して 脂肪酸の種類、 グリセリンに結合する位置を設計した構造体 (構造油 脂) である場合が好ましく、 この場合、 構造体としては 1〜80質量。 /0、 好ましくは 2〜 70質量%、 さらに好ましくは 3〜 60質量%、 特に好 ましくは 5〜50質量%、 最も好ましくは 7〜20質量%、 最も特に好 ましくは 8〜 14質量%である。
本発明で使用する中鎖脂肪酸トリグリセリ ドは、 一般に MCT (Me d i um Ch a i n T r i g l y c e r i d e s) と称さ るもの で、 ヤシ油分解脂肪酸等の炭素数が 6〜 1 2、 好ましくは 8〜 10の飽 和脂肪酸から構成される単酸基または混酸基トリグリセリ ドである。 例 えば力プリル酸 (C 8) /カプリン酸 (C 10) =60〜75 25〜 40 (重量比) のトリグリセリ ドが使用できる。 該トリグリセリ ドは前 記中鎖脂肪酸とグリセリンとを常法によりエステル化反応せしめて製造 できるが、 市販品の利用が至便である。
また、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを含有する油脂組成物としては、 通 常の食用油脂、 例えば大豆油、 菜種油、 高ォレイン酸菜種油、 コーン油、 ゴマ油、 ゴマサラダ油、 シソ油、 亜麻仁油、 落花生油、 紅花油、 高ォレ
イン酸紅花油、 ひまわり油、 高ォレイン酸ひまわり油、 綿実油、 ブドウ 種油、 マカデミアナッツ油、 ヘーゼルナッツ油、 カボチヤ種子油、 クル ミ油、 椿油、 茶実油、 エゴマ油、 ボラージ油、 ォリーブ油、 米糠油、 小 麦胚芽油、 パーム油、 パーム核油、 ヤシ油、 カカオ脂、 牛脂、 ラード、 鶏脂、 乳脂、 魚油、 ァザラシ油、 藻類油、 品質改良によって低飽和化さ れたこれらの油脂およびこれらの水素添加油脂、 分別油脂等が挙げられ る。
ここで、 本発明の中鎖脂肪酸とは、 炭素数が 6〜1 2の脂肪酸が好ま しく、 例としては、 カプロン酸、 力プリル酸、 力プリン酸、 ラウリン酸 が挙げられる。 また、 炭素数が 8〜1 0の飽和脂肪酸、 特に力プリル酸 およびカプリン酸が好ましい。
中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルは天然、 合成でも得られ るが、 例えば、 炭素数 6〜1 2の中鎖脂肪酸を構成脂肪酸として有する パーム油、 パーム核油やヤシ油等の油脂を原料として、 エステル交換処 理により製造することができるが、 その限りではない。 エステル結合反 応の条件も特に限定しないが、 例えば無触媒かつ無溶剤にて、 加圧下で 反応して得ることができる。 もちろん、 触媒や溶剤を用いた反応によつ ても、 本発明の中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを得ること が可能である。 また、 遺伝子組み換え植物の油糧種子から中鎖脂肪酸を 含むグリセリン脂肪酸エステル自体を得る、 または、 遺伝子組み換え植 物の油糧種子から得られた中鎖脂肪酸を原料にして、 中鎖脂肪酸を含む グリセリン脂肪酸エステルを製造することも可能である。 また、 酵素を 用いた酵素反応によっても得ることが可能である。 油脂の風味 ·色 ·安 全面や経口摂取を考えた場合、 酵素によるエステル交換処理により製造 することが好ましいが、 これに限定するものではない。 また、 得られた エステル交換油脂の 1, 3位の脂肪酸と 2位の脂肪酸の組成に偏りがあ
つてもなくてもよいが、 特に 1 , 3位の脂肪酸が多いほど分解等が好適 である傾向があるため好ましい。
ここで、 M L C Tとは、 中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル であり、 一つのグリセリンに結合している中鎖脂肪酸の数が 1または 2 であり、 その他が長鎖脂肪酸であるものをいう。 本発明においては、 中 鎖脂肪酸の数や結合している位置によって、 吸収性や体内での機能等が 異なるため、 これを目的に応じて、 適宜調整することが好ましい。 吸収 性を向上させる場合、 1, 3位の一方以上、 特に双方に中鎖脂肪酸が結 合した M L C Tが好ましい。
上述の通り、 炭素数 6〜1 2の中鎖脂肪酸を構成脂肪酸として有する パーム核油やヤシ油等の油脂を原料とし、 脂質分解酵素 (リパーゼ) を 用いたエステル交換処理をする方法が挙げられる。 酵素としては、 アル カリゲネス属、 キャンディダ属、 リゾプス属、 ムコール属またはシユー ドモナス属由来のリパーゼゃ、 肝臓由来のホスホリパーゼ A等が挙げら れるが、 特にキャンディダ属またはリゾプス属由来のリパーゼが好まし い。 さらに、 酵素は条件によって適宜その種類を選択することができる 脂質分解酵素を用いてエステル交換反応を行う方法は特に限定されな いが、 具体的方法例を次に挙げる。 脂質分解酵素の活性が十分に発揮さ れる反応温度である 4 0〜 1 0 0 °Cの範囲に調温する。 これに脂質分解 酵素を原料混合物に対して 0 . 0 0 5〜 1 0質量%の割合で添加し、 2 〜4 8時間の範囲でエステル交換反応を行う。 この反応は常圧下で窒素 気流中で行うことが望ましい。 反応の完了はガスクロマトグラフィ一に より反応生成物のトリグリセリ ド組成を測定することにより確認する。 反応生成物は水洗、 乾燥の後、 常法にて脱色、 脱臭する。 なお、 中鎖脂 肪酸を使用した場合は、 反応の停止後に遊離脂肪酸を薄膜式エバポレー ターによって除去しておくことが好適である。
本発明の中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪 酸エステルを配合することでも、 また、 これらを含有する油脂等を配 合 ·混合することでも製造することができる。
構造体 (構造油脂) は、 グリセリンに結合する中鎖脂肪酸以外の脂肪 酸の種類や、 これらが結合する位置等について設計することができる。 好ましい構造油脂として、 例えば、 1 , 3位の一方または双方に中鎖脂 肪酸が結合し、 2位に特定の脂肪酸が結合したものが挙げられる。
特定の脂肪酸としては、 特に自然界での存在量等の面からは直鎖脂肪 酸が好ましく、 さらには直鎖不飽和脂肪酸が好ましく、 その中でも特に、 パルミ トォレイン酸、 ォレイン酸、 パクセン酸、 エル力酸等の一価不飽 和脂肪酸、 リノール酸、 γ—リ ノレン酸、 ビスホモ γ—リ ノレン酸、 ァ ラキドン酸等の η— 6系不飽和脂肪酸、 α—リノレン酸、 ステアリ ドン 酸、 エイコサテトラェン酸、 エイコサペンタエン酸、 ドコサペンタエン 酸、 ドコサへキサェン酸等の η— 3系不飽和脂肪酸、 共役リノール酸、 aーェレオステアリン酸等の共役脂肪酸等が好ましい。
これらの構造油脂の例示としては、 M—才レイン酸一 M、 M— cxリノ レン酸一 Μ、 Μ— γ リ ノ レン酸一 Μ、 Μ—エイコサペンタエン酸一 Μ、
Μ—ドコサペンタエン酸一 Μ、 Μ—ドコサへキサェン酸ー Μ、 Μ—共役 リノール酸一 Μ等を例示することができる。
これらの M L C Tや構造油脂はェステル交換反応により製造すること ができ、 好ましくは位置特異性を有する酵素を用いて製造することがで きる。
本発明の体脂肪低減剤、 痩身剤は、 上述の通り中鎖脂肪酸および/ま たは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを含有することを特徴 とし、 その用途は任意であるが、 例えば、 医薬品、 医薬部外品、 健康食 品等の広い分野で体脂肪低減剤、 痩身剤として用いることができる。 こ
の時、 中鎖脂肪酸およびノまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェ ステルの体脂肪低減剤、 痩身剤への配合量は、 用途、 投与形態、 投与対 象の種類、 年齢、 性別、 体重、 症状の程度、 健康状態などの条件により 異なるので、 一概に規定されないが、 脂肪組織等に対して各機能を発揮 する程度に含有する。
<ホルモン感受性リパーゼ発現亢進作用 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの含量はホルモン感受性リパーゼ発現亢進作用を有する程度含有すれ ば特に制限されない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 そのホル モン感受性リパーゼの m R N A発現亢進を発揮する程度に含有するとい うことであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使 用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限され ないが、 例えば、 0 . 5 g Z日以上、 好ましくは 1 g Z日以上、 より好 ましくは 2 g /日以上、 さらに好ましくは 5 g /日以上、 特に好ましく は 8 g Z日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g /日以上を例示することが できる。 本発明品を長期間かけて該効果を得るための含量としては、 摂 取の形態、 対象者の性別、 体重、 '体調等により異なり、 特に限定されな いが、 例えば、 0 . 5質量%以上、 好ましくは 1質量%以上、 より好ま しくは 5質量0 /0以上、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 特に好ま しくは 1 0〜9 9 . 9質量%、 最も特に好ましくは 1 3〜 9 9 . 9質 量%である。
また、 短期間かつ少量で該ホルモン感受性リパーゼ発現亢進剤の効果 を期待する場合の中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリ ン脂肪酸エステル含量は、 上述の通り特に制限されないが、 例えば、 5 0〜9 9 . 9質量0 /0、 好ましくは 7 0〜 9 9 . 9質量0 /0、 さらに好まし
くは 9 0〜9 9 . 9質量%を例示することができる。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量ゃグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T ) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜 2 0質量0 /0、 さらに.好ましくは 5〜 1 7質量0 /0、 特に好まし くは 6〜 1 5質量0 /0、 最も好ましくは 7〜1 4質量0 /0、 最も特に好まし
1
26 くは 8〜 1 3質量%である。
さらに、 該ホルモン感受性リパーゼ発現亢進効果を得るための、 中鎖 脂肪酸としての所要量は、 上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0. 4 g /日以上、 好ましくは 1 g /日以上、 より好ましくは 2 g /日以上、 さらに好ましくは 5 gZ日以上、 特に好ましくは 8 g/日以上、 最も特 に好ましくは 1 0 gZ日以上を例示することができる。
本発明の好ましい形態として、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分 とするホルモン感受性リパーゼ発現亢進剤に関する。 中鎖脂肪酸トリグ リセリ ドについては上述の通りである。 この場合の含量も上述の通り特 に限定されないが、 例えば、 0. 5質量%以上、 好ましくは 1質量%以 上、 より好ましくは 5質量%以上、 さらに好ましくは 5〜 9 9. 9質 量%、 特に好ましくは 1 0〜9 9. 9質量%、 最も特に好ましくは 1 3 〜9 9. 9質量%である。 また、 上記と同様に、 中鎖脂肪酸トリグリセ リ ドを主要成分とする場合が好ましく、 含量も上記を例示できる。
く i3 3—アドレナリン受容体発現亢進作用 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの含量は 33ーァドレナリン受容体発現亢進作用を有する程度含有す れば特に制限されない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その /3 3—アドレナリン受容体の mRN A発現亢進を発揮する程度に含有する ということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限され ないが、 例えば、 0. 5 g/日以上、 好ましくは 1 g/日以上、 より好 ましくは 2 gZ日以上、 さらに好ましくは 5 g/0以上、 特に好ましく は 8 gZ日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g/日以上を例示することが できる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 0. 5質量%以
上、 好ましくは 1質量%以上、 より好ましくは 5質量0 /0以上、 さらに好 ましくは 5〜 9 9 . 9質量0 /0、 特に好ましくは 1 0〜 9 9 . 9質量0 /0、 最も特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質量%である。 また、 短期間かつ少 量で該 /3 3—ァドレナリン受容体発現亢進の効果を期待する場合の中鎖 脂肪酸おょぴ または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル含量 は、 上述の通り特に制限されないが、 例えば、 5 0〜9 9 . 9質量%、 好ましくは 7 0〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 9 0〜9 9 . 9質 量%を例示することができる。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量ゃグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T ) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である
ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜 2 0質量。 /0、 さらに好ましくは 5〜 1 7質量0 /0、 特に好まし くは 6〜1 5質量 °/0、 最も好ましくは 7〜 1 4質量%、 最も特に好まし くは 8〜1 3質量%である。
さらに、 該 /3 3—アドレナリン受容体発現亢進効果を得るための、 中 鎖脂肪酸としての所要量は、 上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0 . 4 g /日以上、 好ましくは 1 g /日以上、 より好ましくは 2 g /日 以上、 さらに好ましくは 5 g /日以上、 特に好ましくは 8 g /日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g Z日以上を例示することができる。
本発明の好ましい形態として、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分 とする ]3 3 —アドレナリン受容体発現亢進剤に関する。 中鎖脂肪酸トリ グリセリ ドについては上述の通りである。 この場合の含量も上述の通り 特に限定されないが、 例えば、 0 . 5質量%以上、 好ましくは 1質量。 /0 以上、 より好ましくは 5質量。 /0以上、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質 量0 /0、 特に好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量%、 最も特に好ましくは 1 3 〜9 9 . 9質量%である。 また、 上記と同様に、 中鎖脂肪酸トリグリセ リ ドを主要成分とする場合が好ましく、 含量も上記を例示できる。
<体脂肪分解促進作用 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの含量は体脂肪分解促進作用を有する程度含有すれば特に制限されな い。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その体脂肪分解促進剤を発 揮する程度に含有するということであるが、 その含量は特に制限されず、
摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果 を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等によ り異なり、 特に制限されないが、 例えば、 0 . 5 g /日以上、 好ましく は l g /日以上、 より好ましくは 2 g /日以上、 さらに好ましくは 5 g Z日以上、 特に好ましくは 8 g /日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g / 日以上を例示することができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 0 . 5質量。 /0以上、 好ましくは 1質量。/。以上、 より好ましくは 5質量%以上、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 特に好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量%、 最も特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質量%であ る。 また、 短期間かつ少量で該体脂肪分解促進剤の効果を期待する場合 の中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ル含量は、 上述の通り特に制限されないが、 例えば、 5 0〜9 9 . 9質 量%、 好ましくは 7 0〜 9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 9 0〜 9 9 . 9質量%を例示することができる。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量ゃグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なく とも 1以上の中鎖
脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (MLCT) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 ML CTや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M LCTや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜23質量%、 好ま しくは 4〜20質量%、 さらに好ましくは 5〜1 7質量%、 特に好まし くは 6〜 1 5質量。/。、 最も好ましくは 7〜14質量%、 最も特に好まし くは 8〜 1 3質量%である。
さらに、 該体脂肪分解促進効果を得るための、 中鎖脂肪酸としての所 要量は、 上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0. 4 g/ョ以上、 好ましくは lg/日以上、 より好ましくは 2 g/日以上、 さらに好まし くは 5 gZ日以上、 特に好ましくは 8 g/日以上、 最も特に好ましくは
1 0 gZ日以上を例示することができる。
本発明の好ましい形態として、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分 とする体脂肪分解促進剤に関する。 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドについて は上述の通りである。 この場合の含量も上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0. 5質量0 /0以上、 好ましくは 1質量%以上、 より好ましくは 5質量0 /0以上、 さらに好ましくは 5〜99. 9質量%、 特に好ましくは 10〜9 9. 9質量0/。、 最も特に好ましくは 1 3〜 99. 9質量%であ る。 '
また、 上記と同様に、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを主要成分とする場 合が好ましく、 含量も上記を例示できる。
<体脂肪血中放出促進作用 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの含量は体脂肪血中放出促進作用を有する程度含有すれば特に制限さ れない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その体脂肪血中放出促 進剤を発揮する程度に含有するということであるが、 その含量は特に制 限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良 い。 該効果を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限されないが、 例えば、 0 . 5 g Z日以上、 好ましくは l g Z日以上、 より好ましくは 2 g /日以上、 さらに好まし くは 5 g Z日以上、 特に好ましくは 8 g Z日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g Z日以上を例示することができる。 含量としては、 特に限定され ないが、 例えば、 0 . 5質量%以上、 好ましくは 1質量。/。以上、 より好 ましくは 5質量%以上、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質量。 /0、 特に好 ましくは 1 0〜9 9 . 9質量0 /0、 最も特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質 量%である。 また、 短期間かつ少量で該体脂肪血中放出促進の効果を期 待する場合の中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステル含量は、 上述の通り特に制限されないが、 例えば、 5 0〜 9 9 . 9質量%、 好ましくは 7 0〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 9 0〜9 9 . 9質量%を例示することができる。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量ゃグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま
しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T ) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範'囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜 2 0質量0 /0、 さらに好ましくは 5〜 1 7質量 °/0、 特に好まし くは 6〜 1 5質量0 /0、 最も好ましくは 7〜 1 4質量。 /0、 最も特に好まし くは 8〜 1 3質量%である。
さらに、 該体脂肪血中放出促進効果を得るための、 中鎖脂肪酸として の所要量は、 上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0 . 4 g Z曰以 上、 好ましくは 1 g Z日以上、 より好ましくは 2 gノ日以上、 さらに好 ましくは 5 g Z日以上、 特に好ましくは 8 g /日以上、 最も特に好まし くは 1 0 g /日以上を例示することができる。
本発明の好ましい形態として、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分 とする体脂肪血中放出促進剤に関する。 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドにつ いては上述の通りである。 この場合の含量も上述の通り特に限定されな いが、 例えば、 0 . 5質量%以上、 好ましくは 1質量%以上、 より好ま しくは 5質量%以上、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 特に好ま しくは 1 0〜 9 9 . 9質量%、 最も特に好ましくは 1 3〜 9 9 . 9質 量%である。
また、 上記と同様に、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを主要成分とする場 合が好ましく、 含量も上記を例示できる。
< i3酸化関連酵素発現亢進作用 >
中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの含量は 3酸化関連酵素発現亢進作用を有する程度含有すれば特に制 限されない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その ]3酸化関連酵 素、 詳しくは、 長鎖ァシル C o A脱水素酵素および/またはァシル C o A酸化酵素および Zまたはカルニチンパルミ トイル転移酵素 2および Z またはリンゴ酸酵素の m R NA発現亢進を発揮する程度に含有するとい うことであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使 用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果を得るための所用量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限され ないが、 例えば、 1 g /日以上、 好ましくは 5 gノ日以上、 特に好まし くは 1 0 g Z日以上を例示することができる。 含量としては、 特に限定 されないが、 例えば、 1質量%以上、 好ましくは 5質量%以上、 より好 ましくは 5〜 9 9 . 9質量0 /0、 さらに好ましくは 1 0〜 9 9 . 9質量0 /0、 特に好ましくは 1 3〜 9 9 . 9質量0 /0である。
また、 該 ]3酸化関連酵素発現亢進剤は中鎖脂肪酸および/または中鎖 脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを主要成分とする場合が好まし
レ、。 主要成分として含有する場合、 5 0〜9 9 . 9質量%、 好ましくは 7 0〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 9 0〜9 9 . 9質量%を例示 することができる。 この場合、 M L C Tや構造体とすることで、 より少 ない中鎖脂肪酸としての所要量で同様の効果を得ることができる。
<脂質代謝関連酵素発現亢進作用 >
体脂肪を低減しやすい体質や皮下脂肪を低減しやすい体質への改質剤 全体に対する中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルの含量は脂質代謝関連酵素発現亢進作用を有する程度含有 すれば特に制限されない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その 体脂肪を低減しやすい体質や皮下脂肪を低減しやすい体質への改質をさ せる程度に含有するということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果 を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等によ り異なり、 特に制限されないが、 例えば、 l g Z日以上、 好ましくは 5 g /日以上、 特に好ましくは 1 0 g /日以上を例示することができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 1質量%以上、 好ましく は 5質量%以上、 より好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましく は 1 0〜9 9 . 9質量0 /0、 特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質量%である。 本発明品を長期間かけて該効果を得るための含量としては、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に限定されないが、 上述 した含量を参考にすることができる。 長期的な摂取には、 機能を発揮し、 かつ、 過剰摂取にならない程度が好ましく、 これは上述した含量を参考 にすることができる。
ここで、 該体脂肪を低減しやすい体質や皮下脂肪を低減しやすい体質 への改質剤は、 比較的長期的な摂取により体質改質効果を得ることがで きるものである。 体質を改質することにより、 例えば、 中鎖脂肪酸およ
ぴ /または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを含まない食事 をとつた場合にも、 体脂肪を低減しゃすいという効果を得ることができ る。
さらに、 該体脂肪を低減しやすい体質や皮下脂肪を低減しやすい体質 への改質剤効果を得るための、 中鎖脂肪酸としての所要量は、 上述の通 り特に限定されないが、 例えば、 0 . 4 g /日以上、 好ましくは 1 g 日以上、 より好ましくは 2 g /日以上、 さらに好ましくは 5 g /日以上、 特に好ましくは 8 g /日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g /日以上を例 示することができる。 この場合、 M L C Tや構造体とすることで、 より 少ない中鎖脂肪酸としての所要量で同様の効果を得ることができる。
<脱共役蛋白質発現亢進作用 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの含量は脱共役蛋白質発現亢進作用を有する程度含有すれば特に制限 されない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その効果を発揮する 程度に含有するということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取 の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果を得 るための所用量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異 なり、 特に制限されないが、 例えば、 l g /日以上、 好ましくは 5 g /7 日以上、 特に好ましくは 1 O g /日以上を例示することができる。 含量 としては、 特に限定されないが、 例えば、 1質量0 /0以上、 好ましくは 5 質量0 /0以上、 より好ましくは 5〜 9 9 . 9質量0 /0、 さらに好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量0 /0、 特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質量0 /。である。 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量やグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T ) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜 2 0質量0 /0、 さらに好ましくは 5〜 1 7質量%、 特に好まし くは 6〜 1 5質量0 /0、 最も好ましくは 7〜1 4質量%、 最も特に好まし くは 8〜 1 3質量%である。
また、 該脱共役蛋白質発現亢進剤は中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂 肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを主要成分とする場合が好ましい ここで、 当然にその他の成分として後述する製剤を構成する成分を配合 することもできる。
ぐ体温上昇作用〉
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステ ルの含量は体温上昇作用を有する程度含有すれば特に制限されない。 こ こで、 有効成分として含有するとは、 その効果を 揮する程度に含有す るということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取 量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果を得るための所用 量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制 限されないが、 例えば、 l g /日以上、 好ましくは 5 g /日以上、 特に 好ましくは 1 0 g /日以上を例示することができる。 含量としては、 特 に限定されないが、 例えば、 1質量%以上、 好ましくは 5質量%以上、 より好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 1 0〜 9 9 . 9 質量%、 特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質量%である。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは、 つまり中鎖脂肪酸の存在により、 各機能が発生する。 ここで、 そ の含量やグリセリン脂肪酸エステルの構造により、 その効果の特徴も異 なる。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T ) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂
肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量'%、 好ま しくは 4〜2 0質量%、 さらに好ましくは 5〜 1 7質量%、 特に好まし くは 6〜 1 5質量%、 最も好ましくは 7〜1 4質量%、 最も特に好まし くは 8〜1 3質量0 /0である。 '
尚、 本発明である中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセ リン脂肪酸エステルの効果と前記発明を剤として使用する場合の含量と の関係について動物実験を行ったところ以下のようであった。 すなわち、 長鎖脂肪酸 1 0 0質量%、 中鎖脂肪酸 1 0 0質量%および中鎖脂肪酸 2 5質量%の実験食を与えたものの U C P— 2の発現量を比較した。 その 結果、 長鎖脂肪酸 1 0 0質量%に比較し他の 2種類の実験食を与えたも のは U C P— 2の発現量が顕著であった。 しかし、 中鎖脂肪酸 1 0 0質 量%と、 中鎖脂肪酸 2 5質量%の実験食を与えたものの間では U C P— 2の発現量に有意差はなかった。 すなわち、 本発明の主たる成分である 中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含量は、 その効果を発揮 できる程度に含有すれば良い。
また、 該体温上昇剤は中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグ リセリン脂肪酸エステルを主要成分とする場合が好ましい。 ここで、 当 然にその他の成分として後述する製剤を構成する成分を配合することも
できる。
<体脂肪低減剤 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルを体脂肪低減剤として使用する場合、 体脂肪低減剤全体に対する中鎖 脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含 量は体脂肪低減作用を有する程度含有すれば特に制限されない。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その体脂肪低減剤を発揮する程度に含有 するということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂 取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。 該効果を得るための所 用量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に 制限されないが、 例えば、 例えば、 0 . 5 g Z日以上、 好ましくは l g /日以上、 より好ましくは 2 g Z日以上、 さらに好ましくは 5 g /日以 上、 特に好ましくは 8 g Z日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g /ョ以上 を例示することができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 0 . 5質量%以上、 好ましくは 1質量%以上、 より好ましくは 5質量% 以上、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 特に好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量0 /0、 最も特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質量%である。
含量については、 機能を得られる範囲であることが必要であり、 好ま しくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影響の可能性が低いほど好 ましく、 さらには商業上または工業上、 できるだけ低含量であることが 好ましい。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T) や、 特に中鎖脂肪酸
の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜2 0質量%、 さらに好ましくは 5〜 1 7質量%、 特に好まし くは 6〜 1 5質量%、 最も好ましくは 7〜1 4質量%、 最も特に好まし くは 8〜 1 3質量%である。
<皮下脂肪低減剤 >
中鎖脂肪酸おょぴ Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルを皮下脂肪低減剤として使用する場合、 皮下脂肪低減剤全体に対する 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル の含量は皮下脂肪低減作用を有する程度含有すれば特に制限されない。 含量等は上記体脂肪低減剤の条件を参考にすることができる。
皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改善剤への改質剤全体に対する 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル の含量は体質改質効果を得られる程度含有すれば特に制限されない。 こ こで、 有効成分として含有するとは、 その体質への改質をさせる程度に 含有するということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良い。'該効果を得るための 所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特
に制限されないが、 例えば、 l g /日以上、 好ましくは 5 g /日以上、 特に好ましくは 1 0 g /日以上を例示することができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 1質量%以上、 好ましくは 5質量%以上、 より好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 1 0〜 9 9 . 9 質量%、 特に好ましくは 1 3〜 9 9 . 9質量%である。 本発明品を長期 間かけて該効果を得るための含量としては、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に限定されないが、 上述した含量を参考 にすることができる。 長期的な摂取には、 機能を発揮し、 かつ、 過剰摂 取にならない程度が好ましく、 これは上述した含量を参考にすることが できる。
ここで、 該体皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改善剤は、 比較的 長期的な摂取により体質改質効果を得ることができるものである。 体質 を改質することにより、 例えば、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸 を含むグリセリン脂肪酸エステルを含まない食事をとつた場合にも、 体 脂肪を低減しやすいという効果を得ることができる。
さらに、 該体脂肪を皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改善効果を 得るための、 中鎖脂肪酸としての所要量は、 上述の通り特に限定されな いが、 例えば、 0 . 4 g /日以上、 好ましくは l g /曰以上、 より好ま しくは 2 g /日以上、 さらに好ましくは 5 g Z日以上、 特に好ましくは 8 g /日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g /日以上を例示することがで きる。 この場合、 M L C Tや構造体とすることで、 より少ない中鎖脂肪 酸としての所要量で同様の効果を得ることができる。
皮下脂肪が蓄積し難い体質への体質改質剤への改質剤全体に対する中 鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステルの 含量は体質改質効果を得られる程度含有すれば特に制限されない。 ここ で、 有効成分として含有するとは、 その皮下脂肪が蓄積し難い体質への
体質改質をさせる程度に含有するということであるが、 その含量は特に 制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば 良い。 該効果を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限されないが、 例えば、 l g Z日以上、 好 ましくは 5 gノ日以上、 特に好ましくは 1 0 g /日以上を例示すること ができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 1質量%以上、 好ましくは 5質量%以上、 より好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 さらに 好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量%、 特に好ましくは 1 3〜 9 9 . 9質 量%である。 本発明品を長期間かけて該効果を得るための含量としては、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に限定され ないが、 上述した含量を参考にすることができる。 長期的な摂取には、 機能を発揮し、 かつ、 過剰摂取にならない程度が好ましく、 これは上述 した含量を参考にすることができる。
ここで、 皮下脂肪が蓄積し難い体質への体質改質剤は、 比較的長期的 な摂取により体質改質効果を得ることができるものである。 体質を改質 することにより、 例えば、 中鎖脂肪酸およびノまたは中鎖脂肪酸を含む グリセリン脂肪酸エステルを含まない食事をとつた場合にも、 体脂肪を 低減しやすいという効果を得ることができる。
さらに、 皮下脂肪が蓄積し難い体質への体質改質効果を得るための、 中鎖脂肪酸としての所要量は、 上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0 . 4 g /日以上、 好ましくは 1 g Z日以上、 より好ましくは 2 gノ日 以上、 さらに好ましくは 5 gノ日以上、 特に好ましくは 8 gノ日以上、 最も特に好ましくは 1 0 g Z日以上を例示することができる。 この場合、 M L C Tや構造体とすることで、 より少ない中鎖脂肪酸としての所要量 で同様の効果を得ることができる。
<痩身剤 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステ ルを痩身剤として使用する場合、 痩身剤全体に対する中鎖脂肪酸および zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含量は痩身作用 を有する程度含有すれば特に制限されない。 ここで、 有効成分として含 有するとは、 その痩身剤を発揮する程度に含有するということであるが、 その含量は特に制限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって 適宜調整すれば良い。 該効果を得るための所用量は、 摂取の形態、 対象 者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限されないが、 例えば、 1 g Z日以上、 好ましくは 5 g Z日以上、 特に好ましくは 1 0 g Z日以 上を例示することができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例え ば、 1質量%以上、 好ましくは 5質量%以上、 より好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 さらに好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量%、 特に好ましくは1 3〜 9 9 . 9質量%である。
また、 該痩身剤は中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセ リン脂肪酸エステルを主要成分とする場合が好ましい。 主要成分として 含有する場合、 5 0〜9 9 . 9質量%、 好ましくは 7 0〜 9 9 · 9質 量%、 さらに好ましくは 9 0〜9 9 . 9質量%を例示することができる。 本発明の好ましい形態として、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分 とする痩身剤に関する。 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドについては上述の通 りである。 この場合の含量も上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0 . 5質量%以上、 好ましくは 2質量%以上、 より好ましくは 2〜 9 9 . 9質量0 /0、 さらに好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 特に好ましくは 8〜 9 9 . 9質量0 /0、 最も特に好ましくは 1 0〜9 9 . 9質量%である。 また、 上記と同様に、 少なく とも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を構成 脂肪酸とするグリセリン脂肪酸エステルを主要成分とする場合が好まし く、 含量も上記を例示できる。
さらには、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なる。 この構 造の違いを利用して、 機能の強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設 計を行うことができる。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖 脂肪酸が結合している脂肪酸エステル (M L C T) や、 特に中鎖脂肪酸 の結合する位置や他の脂肪酸の種類を特定して設計されたグリセリン脂 肪酸エステル (構造体または構造油脂) を例示することができる。 M L C Tや構造体 (構造油脂) を含有する製剤等における中鎖脂肪酸、 該 M L C Tや構造油脂の含量は上記を参考とすることができる。
ここで、 上述したが、 中鎖脂肪酸の含量は機能を得られる範囲である ことが必要であり、 好ましくは前記範囲であって、 かつ、 人体への悪影 響の可能性が低いほど好ましく、 さらには商業上または工業上、 できる だけ低含量であることが好ましい。
上記視点から検討すると、 例えば、 長期摂取や体質改善を目的とする 場合には、 全脂肪酸に占める中鎖脂肪酸の割合が 3〜2 3質量%、 好ま しくは 4〜 2 0質量0 /0、 さらに好ましくは 5〜 1 7質量。 /0、 特に好まし くは 6〜 1 5質量。/。、 最も好ましくは 7〜 1 4質量%、 最も特に好まし くは 8〜 1 3質量%である。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルを痩身剤として使用する場合、 外観痩身剤全体に対する中鎖脂肪酸お よび Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含量は痩身 剤作用を有する程度含有すれば特に制限されない。 含量等の条件は、 上 記痩身剤の条件を参考にすることができる。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルを瘦身剤として使用する場合、 美容痩身剤全体に対する中鎖脂肪酸お よび Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステルの含量は痩身
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45 剤作用を有する程度含有すれば特に制限されない。 含量等の条件は、 上 記痩身剤の条件を参考にすることができる。
痩せやすい体質への体質改質剤への改質剤全体に対する中鎖脂肪酸お よび/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含量は痩せ やすい体質への体質改質効果を得られる程度含有すれば特に制限されな い。 ここで、 有効成分として含有するとは、 その痩せやすい体質への体 質改質をさせる程度に含有するということであるが、 その含量は特に制 限されず、 摂取の頻度、 摂取量、 使用の目的によって適宜調整すれば良 い。 該効果を得るための所要量は、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に制限されないが、 例えば、 1 g Z日以上、 好 ましくは 5 gノ日以上、 特に好ましくは 1 0 g Z日以上を例示すること ができる。 含量としては、 特に限定されないが、 例えば、 1質量%以上、 好ましくは 5質量%以上、 より好ましくは 5〜9 9 . 9質量%、 さらに 好ましくは 1 0〜 9 9 . 9質量%、 特に好ましくは 1 3〜9 9 . 9質 量%である。 本発明品を長期間かけて該効果を得るための含量としては、 摂取の形態、 対象者の性別、 体重、 体調等により異なり、 特に限定され ないが、 上述した含量を参考にすることができる。 長期的な摂取には、 機能を発揮し、 かつ、 過剰摂取にならない程度が好ましく、 これは上述 した含量を参考にすることができる。
ここで、 痩せやすい体質への体質改質剤は、 比較的長期的な摂取によ り体質改質効果を得ることができるものである。 体質を改質することに より、 例えば、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン 脂肪酸エステルを含まない食事をとつた場合にも、 痩せやすい体質への 体質改質効果を得ることができる。
さらに、 痩せやすい体質への体質改質効果を得るための、 中鎖脂肪酸 としての所要量は、 上述の通り特に限定されないが、 例えば、 0 . 4 g
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/日以上、 好ましくは 1 g 日以上、 より好ましくは 2 gノ日以上、 さ らに好ましくは 5 g /日以上、 特に好ましくは 8 g /日以上、 最も特に 好ましくは 1 0 g Z日以上を例示することができる。 この場合、 M L C Tや構造体とすることで、 より少ない中鎖脂肪酸としての所要量で同様 の効果を得ることができる。
太りにくい体質への体質改質剤への改質剤全体に対する中鎖脂肪酸お よび/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルの含量は太り にくい体質への体質改質効果を得られる程度含有すれば特に制限されな い。 含量等の条件は、 上記痩せやすい体質への体質改質剤の条件を参考 にすることができる。
ここで、 本発明の体脂肪低減剤、 痩身剤等は、 ヒ ト及ぴ動物に対し、 主に経口的もしくは飲料物として投与できる。 非経口的投与としては、 例えば静脈注射、 動脈注射、 筋肉注射、 皮下注射、 皮内注射、 腹腔内注 射、 脊髄内注射、 硬膜外注射、 経皮投与、 経肺投与、 経鼻投与、 経腸投 与、 口腔内投与、 経粘膜投与等が挙げられ、 その剤形としては、 例えば 注射剤、 坐剤 (肛門座剤、 尿道座剤、 膣座剤など)、 外用液剤 (注入剤、 含漱剤、 洗口剤、 湿布剤、 吸入剤、 噴霧剤、 エアゾール剤、 浣腸剤、 塗 布剤、 清拭剤、 消毒剤、 点鼻剤、 点耳剤など)、 貼付剤、 経皮吸収テー プ、 皮膚外用剤、 軟膏剤 (パスタ剤、 リニメント剤、 ローション剤な ど) などが挙げられる。 また、 経口投与製剤としては、 例えば、 内服用 錠剤 (素錠、 糖衣錠、 コーティング錠、 腸溶錠、 チユアブル錠など)、 口腔内錠剤 (パッカル錠、 舌下錠、 トローチ錠、 付着錠など)、 散剤、 カプセル剤 (硬カプセル剤、 軟カプセル剤など)、 顆粒剤 (コーティン グした物、 丸剤、 トローチ剤、 液剤、 またはこれらの製剤学的に許容さ れ得る徐放化製剤など) などが挙げられる。 経口投与用液剤としては、 例えば、 内用水剤、 振とう合剤、 懸濁剤、 乳剤、 シロップ剤、 ドライシ
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47 ロップ剤、 エリキシル剤、 浸剤、 煎剤、 リモナーデ剤などが挙げられる 力 S、 これらの形態に特に限定されない。
これらの製剤は公知の製剤学的製法に準じ、 製剤として薬理学的に許 容され得る基剤、 担体、 賦形剤、 結合剤、 崩壊剤、 滑沢剤、 着色剤等と 共に製剤化され投与される。
これらの製剤に用いる担体ゃ賦形剤としては、 例えば糖類 '(乳糖、 白 糖、 ブドウ糖等)、 デンプン (トウモロコシ、 馬鈴薯、 コムギ)、 マンニ トール、 炭酸カルシウム、 リン酸カルシウム、 硫酸カルシウム、 結晶セ ルロース、 微結晶セルロース、 カンゾゥ粉末、 ゲンチアナ粉末などが挙 げられる。
これらの製剤に用いる結合剤としては、 例えばデンプン、 トラガント ゴム、 ゼラチン、 シロップ、 ポリ ビニノレアノレコーノレ、 ポリ ビ二/レエーテ ノレ、 ポリ ビニノレピロリ ドン、 ヒ ドロキシプロピノレセノレロース、 メチノレセ ノレロース、 ェチルセルロース、 力/レポキシメチルセルロースなどが挙げ られる。
これらの製剤に用いる崩壊剤としては例えばデンプン、 寒天、 ゼラチ ン粉末、 カルボキシメチルセルロースナトリ ウム、 カルボキシメチルセ ルロースカルシウム、 結晶セルロース、 炭酸カルシウム、 炭酸水素ナト リウム、 アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
これらの製剤に用いる滑沢剤としては例えばステアリン酸マグネシゥ ム、 タルク、 水素添加植物油、 マクロゴールなどが挙げられる。
これらの製剤に用いる着色剤としては医薬品に添加することが許容さ れているものを、 それぞれ用いることができる。
また、 注射剤を調製する場合は、 必要に応じて、 p H調節剤、 緩衝剤. 安定化剤、 可溶化剤などを添加して、 常法により各注射剤とする。
錠剤、 顆粒剤を調製する場合は、 必要に応じて、 白糖、 ゼラチン、 ヒ
ドロキシプロピルセルロース、 精製セラック、 ゼラチン、 グリセリン、 ソルビトール、 ェチノレセノレロース、 ヒ ドロキシプロピノレセノレロース、 ヒ ドロキシプロピルメチルセルロース、 ポリビュルピロリ ドン、 フタル酸 セノレロースァセテ一ト、 ヒ ドロキシプロピノレメチノレセノレロースフタレー ト、 メチルメタクリレート、 メタアクリル酸重合体などで被膜しても良 いし、 2つ以上の層で被膜しても良い。 さらにェチルセルロースゃゼラ チンのような物質のカプセルでも良い。
また、 本発明の各機能剤に含まれる中鎖脂肪酸および/または中鎖脂 肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルは油性成分であることから、 これ らへの溶解性が良好である栄養生理機能成分のビタミン A、 ビタミン D、 ビタミン E、 ァスコルビン酸脂肪酸エステル、 リグナン、 コェンザィム Q、 リン脂質、 トリテルペン類、 オリザノール等を配合することができ る。
具体的態様例として、 外用剤の形態としては、 経皮投与用または口腔 内あるいは経鼻などの経粘膜投与用の固体、 半固体、 半固体状、 または 液状の製剤が挙げられる。
液状製剤としては、 例えば製剤学的に許容される乳剤あるいはローシ ヨン剤などの乳濁剤、 外用チンキ剤、 経粘膜投与用液剤などが挙げられ る。 この製剤は通常用いられる希釈剤としては、 例えばエタノール、 油 分、 乳化剤などを含む。
半固体製剤としては、 例えば油性軟膏、 親水性軟膏などの軟膏剤が挙 げられる。 この製剤は通常用いられる基剤あるいは担体として、 例えば、 水、 ワセリン、 ポリエチレングリコール、 油分、 界面活性剤などを含む。 半固体あるいは固体製剤としては、 例えば硬膏 (ゴム膏、 プラスター など)、 フィルム剤、 テープ剤、 あるいはパップ剤などの経皮投与用ま たは経粘膜 (口腔内、 経鼻) 投与用の貼付剤などが挙げられる。 この製
剤は通常用いられる基剤あるいは担体として、 例えば天然ゴム、 ブタジ ェンゴム、 S BR、 S I Sなどの合成ゴムなどのゴム系高分子、 ゼラチ ン、 カオリン、 酸化亜鉛などの泥状化剤、 カルボキシメチルセルロース ナトリウム、 ポリアクリル酸ナトリウムなどの親水性高分子、 アクリル 樹脂、 流動パラフィンなどの粘着付与剤、 水、 その他の油分、 界面活性 剤を含む。
これらの製剤は、 さらに安定化剤、 溶解補助剤、 経皮吸収促進剤のよ うな補助剤、 あるいは芳香剤、 防腐剤などの添加剤などを用いても良い。 <ホルモン感受性リパーゼ発現亢進 >
ここで、 ホルモン感受性リパーゼとは、 脂肪組織に存在するリパーゼ
(ァシルグリセロールのエステル結合を水解する酵素の総称) で、 脂肪 組織中に溜め込まれたグリセリン脂肪酸トリエステルをグリセロールと 遊離脂肪酸にまで分解する酵素のことをいい、 ホルモン感受性リパーゼ 発現亢進剤とは、 該酵素の mRN A発現量を亢進させるものをいう。 一般に、 酵素の mRNA発現量の亢進は、 該酵素活性の上昇を表して いるため酵素活性の強弱の判断基準となる。 本発明では、 該酵素の mR NA発現量を、 特異的プライマーを用いたリアルタイム定量 P CRにて 測定することで、 該酵素の mRNA発現量を定量的に算出しその増減を 確認している。 ここで、 mRNA発現量の定量法は、 通常の固形飼料を 摂取させた同週齢のラット脂肪組織由来の全 RN Aを逆転写酵素で DN Aに変換したものを標準品として検量線を作成し、 ハウスキーピング遺 伝子である ーァクチンの mRNA発現量に対する該酵素の mRNA発 現量の相対値を%で算出し、 長鎖脂肪酸トリグリセリ ドを摂取させたラ ットのそれと比較することで評価している。 本発明品を長期的に摂取す ることで、 この値が 100 %を超えているため、 本発明により、 好適な ホルモン感受性リパーゼ発現亢進剤を供与できる。
< 3—アドレナリン受容体発現亢進 >
上記ホルモン感受性リパーゼは、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪 酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセ リ ドを摂取することにより交感神経等の刺激が生じ、 その刺激が脂肪細 胞上の受容体を介して細胞内に伝達され、 該酵素の m R N A遺伝子発現 量が亢進した結果活性化しているものと考えられる。 事実、 本発明品の 摂取により、 交感神経活性物質であるァドレナリンに対する受容体の一 つ、 j8 3—アドレナリン受容体の mR N A発現量の亢進が脂肪細胞上に 認められていることから、 本発明は、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂 肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリダリ セリ ドを含有することを特徴とする 3—ァドレナリン受容体発現亢進 剤として使用することができ、 非常に好ましい。
また、 逆に、 該 3—アドレナリン受容体の m R N A発現亢進は、 前 記ホルモン感受性リパーゼの m R N A発現亢進の指標とすることができ る。 つまり、 該 3—アドレナリン受容体の発現が亢進されている場合、 前記ホルモン感受性リパーゼの発現が亢進されていると理解できる。 本発明品を長期的に摂取することで、 m R Ν A発現量が大豆油摂取群 に比べ 1 0 0 %を超えているため、 本発明により、 好適なホルモン感受 性リパーゼ発現亢進剤が得られる。
<体脂肪分解促進〉
上記の作用により脂肪細胞中に蓄積された体脂肪が遊離脂肪酸に分解 される。 その結果、 体脂肪蓄積量の減少が起こる。 さらに、 後述する作 用により、 分解された遊離脂肪酸が再びエネルギー源として脂肪細胞に 利用される場合、 本発明品の摂取により脂質代謝関連酵素、 詳しくは J3 酸化系酵素の m R N A発現量が亢進しているため、 好適に脂肪酸が燃や されその結果体脂肪が分解される。 すなわち、 本発明品は、 ホルモン感
受性リパーゼの m R N A発現量の増加のみならず、 脂肪酸の分解系であ る 酸化系酵素の m R N A発現量も増加させているため、 本発明により、 好適な体脂肪分解促進剤が得られることがわかる。
体脂肪分解促進作用は、 上述したホルモン感受性リパーゼの N A 発現量亢進と、 後に詳述する血中遊離脂肪酸量、 肝細胞内および脂肪細 胞内 /3酸化系酵素の m R N A発現量亢進により容易に認められる。 すな わち、 脂肪細胞中に蓄積された体脂肪がホルモン感受性リパーゼにより 分解され、 血中へ遊離脂肪酸として放出され肝細胞で 酸化を受けたり、 再び脂肪細胞内で 酸化を受けエネルギー源となる結果、 体脂肪が分解 されていることがわかる。 これらの指標を元に検討したところ、 中鎖脂 肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ま しくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを悸取することにより、 ホルモン感受 性リパーゼの m R N Α発現量が大豆油摂取に比べ約 3 . 9倍亢進した。 さらに、 血中遊離脂肪酸濃度も有意に上昇し、 脂肪細胞内 i3酸化系酵素 の m R N A発現量も.有意に亢進したことにより、 本発明により体脂肪分 解促進剤が得られることがわかる。
<体脂肪血中放出促進 >
体脂肪として脂肪細胞内に蓄積されているグリセリン脂肪酸トリエス テルが、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸 エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを摂取することで遊離 脂肪酸に分解された結果、 該遊離脂肪酸が血中に放出される。
具体的には、 血中中性脂肪の変化を観察した場合において説明すると、 長鎖脂肪酸トリグリセリ ドと中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを経口摂取し、 その血中中性脂肪の変化を観察すると、 L C T摂取の場合は摂取後比較 的早期に血中中性脂肪が増加する一方、 M C T摂取の場合は摂取後に血 中中性脂肪が增加することなく摂取前の値を維持する。 そして、 徐々に
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52 血中中性脂肪が増加し始め、 一定時間後 LCT摂取時と同レベルになる。 ここで、 MCTは肝臓において速やかに燃焼されてしまうため、 肝臓内 で中性脂肪として再合成されることが少ないにも関わらず、 一定時間経 過後に血中中性脂肪が増加していることから、 MCT摂取により脂肪組 織に蓄積されているグリセリン脂肪酸エステルが、 活性化されたホルモ ン感受性リパーゼによつて遊離脂肪酸に分解され、 血中へ放出された後 肝臓に取り込まれ中性脂肪として再合成され、 リポ蛋白という形のエネ ルギ一源として血中に放出されているためと考えられる。
この原因として、 MCT摂取により交感神経等から何らかのシグナル が発生されていること、 MCT自体の存在が刺激剤として働いているこ と、 また、 MCTが肝臓で燃焼されてできたケトン体類が刺激となって いること等が考えられ、 また、 これらの組合せにより生じているとも考 えられる。 さらに、 MCT摂取数時間後には、 MCTは完全に燃焼され 摂取由来のエネルギー源が枯渴してしまっているため、 末梢のエネルギ 一蓄積臓器である脂肪組織から前述と同様の作用機序で遊離脂肪酸が放 出され、 リポ蛋白がエネルギー源として各組織に供給されているものと 考えられる。 何らかのシグナルが発生していることに関しては、 MCT 摂取により脂肪細胞内のホルモン感受性リパーゼゃ、 交感神経活性化物 質の受容体のひとつである /33—アドレナリン受容体の mRN A発現量 が LCT摂取よりも増加していることから、 説明される。 また、 体脂肪 分解促進亢進の指標となる血中の遊離脂肪酸量も L C T摂取群に比べ有 意に増加しており、 このことが前述の体脂肪分解促進や、 後述する体脂 肪低減および痩身効果につながるものと考えられる。
ここで、 上記摂取を長期的に行った場合、 肝臓で MCTか好適に燃焼 していることは、 脱共役蛋白質の mRNA発現亢進により確認されてい る。 以上のことから本発明により、 好適な体脂肪血中放出促進剤が得ら
れる。
ここで、 脂質代謝関連酵素の発現宂進とは、 本発明を完成するにあた り検討した、 脂質 |3酸化系酵素群の一つである、 長鎖ァシル C o A脱水 素酵素、 ァシル Co A酸化酵素、 カルニチンパルミ トイル転移酵素 2の mRNA発現量の亢進を示す。
ぐ脂質代謝関連酵素発現亢進 >
該脂質代謝関連酵素発現亢進により、 ホルモン感受性リパーゼにより 分解された体脂肪が好適に消費され、 特に、 前記一度血中に放出された 遊離脂肪酸が再び脂肪組織に取り込まれ好適に消費されることが期待さ れ、 後述する体脂肪低減効果等を奏する。
また、 これら長鎖ァシル C o A脱水素酵素発現、 ァシル C o A酸化酵 素発現、 カル-チンパルミ トイル転移酵素 2の発現亢進は、 前記脂質代 謝の指標とすることもできる。 つまり、 長鎖ァシル C o A脱水素酵素発 現、 ァシル C o A酸化酵素発現、 カルニチンパルミ トイル転移酵素 2の mRNA発現亢進が認められる場合、 前記脂質代謝関連酵素発現を亢進 していると見なされる。
該酵素の mRNA発現量は、 前記ホルモン感受性リパーゼおよび /33 一ア ドレナリン受容体の mRNA発現量の測定法に準ずる。 ここで、 中 鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを摂取することで、 いずれの該酵 素も LCT摂取に比べ 1 00%以上の mRNA発現亢進作用が認められ ており、 本発明により好適な脂質代謝関連酵素発現亢進剤が得られる。 ぐ体脂肪低減 >
本発明の体脂肪低減効果は、 動物の総体重に占める体脂肪の量で測定 することができる。 試験動物に本発明品あるいは長鎖脂肪酸トリグリセ リ ドを長期連続摂取させた後、 腎周囲脂肪組織および副睾丸周囲脂肪組
織および腸間膜脂肪組織等の内臓脂肪と皮下脂肪とを合わせた体脂肪量 を、 体重あたりの割合で比較することで求められる。 本発明品は、 内臓 脂肪のみでも皮下脂肪のみでも、 また、 これらを組み合わせた体脂肪で も、 LCT摂取に比べ有意な減少が見られる。 本発明品の摂取により、 内臓脂肪重量のみでも皮下脂肪重量のみでも、 また、 これらを組み合わ せた体脂肪重量でも、 L CT摂取に比べそれぞれ 9. 1%、 14. 6%、 1 2. 0%の有意な減少が認められたので、 本発明により、 好適な体脂 肪低減効果が得られる。
また、 絶食 6時間後のホルモン感受性リパーゼ、 /33—アドレナリン 受容体、 脱共役蛋白質 2 (UCP— 2) の mRNA発現量を同様にして 測定の処、 ホルモン感受性リパーゼ、 /3 3—アドレナリン受容体、 UC P— 2の mRNA発現量が、 皮下脂肪の方が副睾丸周囲脂肪よりも高い ことが認められた。 これにより、 皮下脂肪の方が内臓脂肪よりも低減が 速いことを示す。
本発明の体脂肪低減効果は、 従来知られている体脂肪低蓄積性とはそ の効果の内容において異なる。 体脂肪低蓄積性とは、 単に、 中鎖脂肪酸 トリグリセリ ド等がエネルギーになりやすいことを理由として脂肪が蓄 積しにくいという効果であり、 本発明において見出されている体脂肪低 減効果とは、 摂取により、 また、 継続性な摂取により、 これまで蓄積し ていた体脂肪が分解等することにより低減することを示す。
中鎖脂肪酸トリグリセリ ド等は、 上記体脂肪分解促進機能および体脂 肪血中放出促進機能を有し、 この結果、 蓄積された体脂肪の低減効果を 有する。 つまり、 体脂肪として蓄積されているグリセリン脂肪酸トリエ ステルが遊離脂肪酸に分解され、 血中に移行することで低減する。 さら に、 前記の通り、 ]3酸化系酵素であるァシル C o A脱水素酵素やァシル C o A酸化酵素の mRNA発現量が、 L C T摂取時に比べ増加している
ことにより体脂肪分解促進活性が向上していることがわかり、 分解され、 血中に放出された体脂肪 (遊離脂肪酸) 力 さらに脂肪細胞において好 適に消費されており、 より好適な体脂肪低減効果を得ることができる。 体脂肪が分解 ·放出された遊離脂肪酸が再び脂肪組織に取り込まれた場 合においても、 該遊離脂肪酸が好適に消費されることで好適な体脂肪低 減効果を奏する。
ここで、 いわゆる油脂類である中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸 を含むグリセリン脂肪酸エステル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを用いて上記作用機序により体脂肪を低減させることはこれまで考え 得なかったことである。
ぐ体脂肪低減剤→M L C T、 構造体の奨励〉
中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルの摂取は、 交感神経の活性化を引き起こすことで、 分泌されたカテコ ールアミン類が脂肪細胞上の受容体 3—アドレナリン受容体) に結 合して刺激が入り、 細胞内のホルモン感受性リパーゼが活性化される。 本酵素が活性化されると、 溜め込まれた脂肪が分解され、 遊離脂肪酸と グリセリンができることで脂肪細胞が小さくなり、 脂肪組織の減少、 体 脂肪の低減が起こる。 このことは、 P P A R γが低減していることから もわかる。 この作用は、 摂取したものがすぐに燃焼されることで余分な エネルギーが体脂肪とはならない。 所謂体脂肪低蓄積性とは異なり、 積 極的に内因性体脂肪の分解を誘導する点で好ましい。 さらには、 構造に よって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的な特徴 (即効 性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なることで、 機能の強さ、 時間的 特徴等の設計や、 安全性の設計を行うことができ、 好ましい。 例えば、 グリセリンに少なくとも 1以上の中鎖脂肪酸が結合している脂肪酸ェ テル (M L C T ) や、 特に中鎖脂肪酸の結合する位置や他の脂肪酸の種
類を特定して設計されたグリセリン脂肪酸エステル (構造体または構造 油脂) 等は、 中鎖脂肪酸のみならず長鎖脂肪酸も含有しているため、 こ れら両者の特性を導き出せるため、 非常に好ましい。
<皮下脂肪低減剤 >
ホルモン感受性リパーゼゃ /3 3—ァドレナリン受容体の mRNA発現 亢進活性が、 内臓脂肪よりも皮下脂肪の方に顕著に誘導されることより、 上記体脂肪低減効果は本発明品の摂取により皮下脂肪において強く認め られる。 このことは、 ラットおよぴヒ トの長期摂取試験時の内臓および 皮下脂肪重量の減少度からも認められることから、 種を超えた効果であ ることがわかる。 さらには、 MCTのみならず ML CTや構造体、 構造 油脂においても同様の効果が認められることから、 機能の強さ、 時間的 特徴等の設計や、 安全性の設計を行うことができ、 好ましい。
ぐ皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改質剤 >
ホルモン感受性リパーゼゃ ]3 3—アドレナリン受容体、 酸化系関連 酵素、 P PAR αの mRNA発現亢進効果により、 体脂肪、 特に皮下脂 肪の低減効果や、 肝臓や皮下脂肪での脂質代謝亢進効果が見込まれるた め、 皮下脂肪が低減しやすい体質への体質改質剤として使用することが でき、 好ましい。
ぐ皮下脂肪が蓄積し難い体質への体質改質剤 >
ホルモン感受性リパーゼゃ β 3—アドレナリン受容体、 P P AR γの mRNA発現亢進効果により、 余剰なエネルギーが溜め込まれにくい状 態となるため、 皮下脂肪が蓄積し難い体質への体質改質剤として使用す ることができ、 好ましい。
刖記体脂肪低減効果を有することから、 全身への効果として痩身効果 を有する。
上述の通り、 肝細胞や脂肪細胞の β酸化系酵素の mRNA発現量が増
加していることにより体脂肪分解促進がなされていることがわかり、 ま た、 該分解され、 血中に放出された体脂肪 (遊離脂肪酸) は、 脂質代謝 関連酵素の発現が亢進していることから肝細胞や脂肪細胞において好適 に消費されていると考えられる。 人体全体として見ると、 体脂肪として 蓄積された体脂肪が分解、 血中へ移行し、 肝細胞で好適に消費され、 あ るレヽは再度脂肪細胞にもどってきた時には好適に消費するという好適な 循環であると言え、 本発明の痩身剤は好適なものといえる。 また、 人体 のエネルギーの好適な活用の循環でもあり好ましい。
また、 体脂肪低減効果に加え、 体脂肪低蓄積効果を有することを併せ て考えると、 本発明の非常に好適な痩身作用と言える。
具体的な効果としては、 本発明を長期連続摂取した場合、 L C T摂取 時に比ぺ摂餌量は殆ど変わらないにもかかわらず、 体重の減少が認めら れ、 体蛋白や水分含量にも差異が認められないことから、 明らかに体脂 肪重量が減少していることがわかる。 すなわち、 L C T摂取時に比べ体 重変化量は 9 . 2 %減少したが、 摂餌量は 0 . 8 %、 体蛋白量は 1 . 0 °/0減少しているに留まっているため、 この体重変化は体脂肪の減少に よるものであることがわかる。 事実、 内臓脂肪量で 9 . 1 %、 皮下脂肪 量で 1 4 . 6 %、 これらを組み合わせた体脂肪量で 1 2 . 0 %の有意な 減少が認められていることから、 本発明により好適な痩身効果が得られ ることがわかる。
<痩身剤→M L C T奨励〉
上記各種効果により、 痩身剤として使用することができ、 好ましい。 特に、 構造によって吸収経路の違い等により、 その効果の強さ、 時間的 な特徴 (即効性、 持続性)、 他の要因の発生等が異なることで、 機能の 強さ、 時間的特徴等の設計や、 安全性の設計を行うことができる。 ダリ セリンに少なくとも 1以上の中鎖脂肪酸が結合している脂肪酸エステル
(MLCT) や、 特に中鎖脂肪酸の結合する位置や他の脂肪酸の種類を 特定して設計されたグリセリン脂肪酸エステル (構造体または構造油 脂) 等は、 中鎖脂肪酸のみならず長鎖脂肪酸も含有しているため、 これ ら両者の特性を導き出せるため、 非常に好ましい。
<外観痩身剤 >
上記痩身剤は、 脂肪組織、 特に皮下脂肪に対しこれら効果を示すこと より、 体の外観を形成する皮下脂肪が内臓脂肪よりも明らかに減少する ことから、 外観痩身剤として使用することができ、 好ましい。
<美容痩身剤 >
本発明品は、 経口摂取することで無理なく痩身効果が期待できるため、 好ましい。 特に、 通常行われているような、 断食やエネルギー摂取制限 法と異なり、 上記効果等により十分なエネルギーを摂取しつつ、 体のバ ランスゃ体調、 各種体機能を損ねることなく痩せることができるので、 さらに好ましい。 また、 外用的な使用も可能であるため、 非常に好まし い。
<痩せやすい体質への体質改質剤 >
ホルモン感受性リパーゼゃ 3—アドレナリン受容体、 ]3酸化系関連 酵素、 脱共役蛋白、 P P AR αの mRNA発現亢進効果により、 内因性 の脂肪分解亢進効果や効率よくエネルギーや熱に変換され、 さらに P P ΑΙ γが低減していることから、 脂肪が蓄積され難くなるため、 痩せや すい体質への体質改質剤として使用することができ、 好ましい。
く太りにくい体質への体質改質剤 >
酸化系関連酵素、 脱共役蛋白、 P PARaの iiiRNA発現亢進効果 により、 効率よくエネルギーや熱に変換されるため、 余剰なエネルギー が生じにくい体質へと変化することができる。 さらに、 ホルモン感受性 リパーゼゃ ]3 3ーァドレナリン受容体、 P P AR γの mRNA発現亢進
効果により、 余剰なエネルギーが溜め込まれにくい状態となるため、 太 りにくい体質への体質改質剤として使用することができ、 好ましい。 く P PAR活性化亢進 >
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ル、 特に中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを摂取することにより、 P PARの 亢進が調整させる。 すなわち、 中鎖脂肪酸おょぴノまたは中鎖脂肪酸を 含むグリセリン脂肪酸エステル、 特に中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを摂取 することにより、 P PAR aが活性化され、 脂肪酸代謝に重要な 3酸化 関連酵素の遺伝子発現を亢進され、 脱共役蛋白質 2 (UCP- 2) ゃァ シル C o A合成酵素 (ACO) 等の脂肪酸分解系酵素が誘導され、 UC P— 2の発現亢進により、 脂質代謝の中心的臓器である肝臓において、 余剰なエネルギーを熱に変換させることで消費し、 さらに、 体のエネル ギー貯蔵臓器である脂肪組織においてもエネルギー代謝調節系をコント ロールし、 体の恒常性を保ち、 肥満等の生活習慣病の予防に寄与できる。 また、 ACO等の脂肪酸分解系酵素の発現亢進により、 体脂肪の分解が 亢進され血中へ遊離脂肪酸として放出されたり、 再び脂肪細胞内で ]3酸 化を受けエネルギー源となり、 体脂肪が分解され低減する。
また、 特に長期摂取により P P AR ,が低減しやすくなることから体 脂肪低減促進剤として働き、 また、 P P AR γ活性化低減機能により成 熟した細胞に対しては脂肪を蓄積し難くするため、 痩せやすい体質への 改質剤として働き、 同様に未成熟な脂肪細胞に対しては分化 ·成熟した 後に脂肪を溜めにくくするため、 太りにくい体質への改質剤として働く く皮下脂肪低減、 体質改善、 疾患予防 >
前述したように、 本発明の摂取により、 体脂肪分解が促進される。 し かし、 さらに、 体内での脂肪の燃焼態様が変化し、 より理想的な脂肪燃 焼態様を示すようになる。 実験データを実施例に示した。 すなわち、 実
験対象であるラットの体内エネルギーの消費に伴い、 U C P— 2、 ホル モン感受性リパーゼ、 3—ァドレナリン受容体は皮下脂肪から優先的 に発現する。 このことは、 すなわち、 本発明の摂取により体内の脂肪が 皮下脂肪から優先的に燃焼し、 次いで内蔵脂肪、 最後に骨格筋の順に燃 焼することを示す。 また、 本発明を摂取した場合、 本発明を摂取しない 場合よりも前記脂肪の燃焼態様が顕著になることがわかる。
一般に、 皮下脂肪低減、 体質改善、 疾患予防等の対応として、 一定の 運動を行うことが実施される。 しかし、 前記効果を得ることができる程 度の運動量を長期にわたり確保することは、 現代社会人にとって、 時間 上、 計画上、 大きな負担となる。 これに対し、 本発明では、 前記発明を 摂取するだけで、 上記効果が得られるものである。
すなわち、 本発明は、 皮下脂肪低減、 皮下脂肪が低減しやすい体質改 質、 皮下脂肪が蓄積しにくい体質改質、 外観痩身、 美容痩身、 痩せやす い体質への体質改質、 太りにくい体質への体質改質、 肥満由来疾患の予 防および/または改善に効果を示すものである。
ぐ油脂組成物 >
本発明は中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪 酸エステルを有効成分とするホルモン感受性リパーゼ発現亢進、 3— アドレナリン受容体発現亢進、 体脂肪分解促進、 体脂肪血中放出促進、 脂質代謝関連酵素発現亢進、 体脂肪低減、 痩身用の油脂組成物に関する。
中鎖脂肪酸おょぴ Ζまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルは油脂類から得ることができ、 また、 油脂類への溶解性が良好である ことから、 本発明の体脂肪低減剤、 痩身剤の一形態でもあり、 また、 下 記に示す体脂肪低減、 痩身用の飲食物の好適な一形態として、 中鎖脂肪 酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを含有す る油脂組成物が挙げられる。 また、 中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸
エステルを製造する場合において、 該油脂組成物が製造されているため 好適である。
該油脂組成物における中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグ リセリン脂肪酸エステル、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドの含量は剤として の利用である場合は剤の含量であり、 飲食物としての使用である場合は 飲食物の含量である。 ここで、 調理用油脂として使用する場合において は、 飲食物への使用量によってその含量は異なるが、 例えば 1 0〜9 0 質量0 /。、 好ましくは 2 0〜 8 0質量%以上、 さらに好ましくは 3 0〜 7 0質量%以上を例示することができる。 調理用としての場合、 油はね、 油煙等の調理適性の面から、 あまり高濃度にすることは好ましくないた め、 使用量等との調整が必要である。
該油脂組成物の形態としては、 液状、 固体状、 半固体状のいずれでも 良く、 特に制限されない。
本発明の油脂組成物は、 上記体脂肪低減剤、 痩身剤の一形態でもあり、 また、 下記体脂肪低減、 痩身用の飲食物の一形態でもあり、 また、 これ らに配合する原料としての形態でもある。 また、 調理用としても使用で き、 このように使用した結果、 飲食物に含有されるため、 間接的に飲食 物へも影響を与える。
本発明の油脂組成物は、 上述の通り中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを含有 する油脂を原料として、 これをエステル交換処理することで得ることが でき、 また、 遺伝子組換の技術を用いて、 本発明の油脂組成物を生産す るように品種改良した植物、 例えば大豆、 菜種、 コーン、 ヤシ、 パーム、 ォリーブ、 亜麻仁、 ひまわり、 紅花、 つばき、 綿実、 クヘア等から抽出 によって得ることも可能である。
上記のようにして得られる本発明の油脂組成物は、 そのままでもしく は調理用油脂組成物に通常用いられる添加剤を配合して、 調理用油脂組
成物として使用することができる。
かかる添加剤としては、 保存安定性向上、 酸化安定性向上、 熱安定性 向上、 低温化での結晶抑制等を目的としたポリグリセリン脂肪酸エステ ル、 ショ糖脂肪酸エステル、 ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。 また、 当然に、 上記ホルモン感受性リパーゼ発現亢進剤、 /3 3—ァドレ ナリン受容体発現亢進剤、 体脂肪分解促進剤、 体脂肪血中放出促進剤、 脂質代謝関連酵素発現亢進剤、 体脂肪低減剤、 痩身剤において添加する ことができる添加剤等も配合することができる。
本発明の油脂組成物は、 菜種油、 コーン油、 紅花油、 大豆油といった 一般に市販されている通常の食用油と同等あるいはそれ以上の風味を持 ち、 炒め物、 揚げ物、 マリネなどの調理に使用できることはもちろんの こと、 油脂を含有する食品であるドレッシング、 マヨネーズ、 マーガリ ン、 菓子類、 ケーキ、 飲料等にも使用可能である。 調理品の種類によつ て風味の特性は異なるが、 素材の味を生かしたさっぱりとした料理を作 ることが可能である。 また、 フライ調理時における油のハネ度合いは、 通常の食用油と同等あるいはそれ以下である。
<飲食物〉
本発明は、 中鎖脂肪酸およびノま.たは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂 肪酸エステルを含有する体脂肪低減、 痩身、 皮下脂肪低減、 皮下脂肪が 低減しやすい体質や皮下脂肪が蓄積しにくい体質への改質、 その他、 肥 満から由来する疾患の予防 ·改善用の飲食物等に関し、 好ましくは中鎖 脂肪酸トリグリセリ ドを含有する体脂肪低減、 痩身用飲食物等に関する。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステ ルを含有する飲食物は、 飲食によって好適に経口摂取され、 体脂肪低減、 痩身、 皮下脂肪低減、 皮下脂肪が低減しやすい体質や皮下脂肪が蓄積し にくい体質への改質、 その他、 肥満から由来する疾患の予防 ·改善作用
を奏するため好ましい形態である。
中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステ ル、 好ましくは中鎖脂肪酸トリグリセリ ドにホルモン感受性リパーゼ発 現亢進、 3—アドレナリン受容体発現亢進、 体脂肪分解促進、 体脂肪 血中放出促進、 脂質代謝関連酵素発現亢進、 体脂肪低減、 痩身促進効果 を発現させる好ましい形態と ύて経口摂取が挙げられ、 特に日常継続的 に摂取するためには飲食物の形態が好ましい。 摂取量は特に制限されな いが、 前述の各種剤における摂取量を参考にすることができる。 また、 過剰な摂取は当然に本発明における効果を得ることができない。 該飲食 物として、 含量は摂取の回数、 量等によって調整することができ特に制 限されないが、 中鎖脂肪酸および Ζまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン 脂肪酸エステルの場合、 例えば、 0 . 2〜5 0質量%、 好ましくは 0 . 5〜 4 0質量%、 さらに好ましくは 1〜 2 0質量%、 特に好ましくは 2 〜 1 0質量%、 また、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドの場合、 例えば 0 . 1 〜3 0質量%、 好ましくは 0 . 2〜2 0質量%、 さらに好ましくは 0 .
5〜 1 0質量。 /0、 特に好ましくは 1〜 5質量%を例示することができる。 ここで、 前記体脂肪低減剤、 痩身剤、 皮下脂肪低減剤、 皮下脂肪が低 減しやすい体質、 皮下脂肪が蓄積しにくい体質への改質剤、 肥満から由 来する疾患の予防,改善剤や、 体脂肪低減、 皮下脂肪低減、 皮下脂肪が 低減しやすい体質や皮下脂肪が蓄積しにくい体質への改質、 その他、 肥 満から由来する疾患の予防 ·改善用飲食物において、 中鎖脂肪酸、 また は、 中鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸残基の総量によっても規定することがき、 その好適な含量としては、 前記中鎖脂肪酸トリグリセリ ドの含量から換 算することができる。
ここで、 本発明の体脂肪低減、 痩身用飲食物の形態としては、 特に制 限はないが、 例えば、 飲食物が、 飲料、 栄養ドリンク、 菓子、 加工食品、
油脂類、 乳製品、 レトルト食品、 レンジ食品、 冷凍食品、 調味料、 健康 補助食品等の形態が挙げられ、 形状 ·性状も特に制限されず、 固体状、 半固体状、 ゲル状、 液体状、 粉末状等いずれでもよく、 また、 錠剤、 力 プセル剤、 液剤、 顆粒剤等いずれでも良い。
本発明のホルモン感受性リパーゼ発現亢進、 ]3 3—アドレナリン受容 体発現亢進、 体脂肪分解促進、 体脂肪血中放出促進、 脂質代謝関連酵素 発現亢進、 体脂肪低減、 痩身用飲食物について、 下記に具体例を列記す るが、 本発明はこれらに制限されるものではない。 本発明のホルモン感 受性リパーゼ発現亢進、 3—アドレナリン受容体発現亢進、 体脂肪分 解促進、 体脂肪血中放出促進、 脂質代謝関連酵素発現亢進、 体脂肪低減、 痩身用飲食物としては、 その形態等について特に制限はないが、 例えば、 おかき、 煎餅、 おこし、 饅頭、 飴等の和菓子、 クッキー、 ビスケット、 クラッカー、 パイ、 カステラ、 ドーナッツ、 プリン、 スポンジケーキ、 ヮッフノレ、 / タークリーム、 カスタードクリーム、 シュークリーム、 チ ョコレート、 チョコレート菓子、 キヤラメノレ、 キャンデー、 チューィン ガム、 ゼリー、 ホットケーキ、 パン、 菓子パン等の各種洋菓子、 ポテト チップ等のスナック菓子、 アイスクリーム、 アイスキャンデー、 シヤー ベット等の氷菓、 乳酸飲料、 乳酸菌飲料、 濃厚乳性飲料、 果汁飲料、 果 肉飲料、 機能性飲料、 炭酸飲料等の清涼飲料水、 緑茶、 紅茶、 コーヒー、 ココア等の嗜好品およびこれらの飲料、 発酵乳、 加工乳、 チーズ等の乳 製品、 豆乳、 豆腐等の大豆加工食品、 ジャム、 果実のシロップ漬、 フラ ヮーペース ト、 ピーナツペース ト、 フノレーッペース ト等のペースト類、 漬物類、 うどんの麵、 パスタ等の榖物製品類、 ハム、 ソーセージ、 ベー コン、 ドライソーセージ、 ビーフジャーキー、 ハンバーグ等の畜肉製品 類、 魚肉ハム、 魚肉ソーセージ、 かまぼこ、 ちくわ、 はんぺん等の魚貝 類製品、 魚、 貝等の干物、 鰹、 鯖、 鰺等の各種節、 ゥニ、 イカ等の塩辛、
スルメ、 魚等のみりん干、 鮭等の燻製品、 のり、 小魚、 貝、 山菜、 椎茸、 昆布等の佃煮、 カレー、 シチュー等のレトルト食品、 みそ、 醤油、 ソー ス、 ケチャップ、 ブイヨン、 焼肉のタレ、 カレーノレ一、 シチューの素、 スープの素、 だしの素等の各種調味料、 米飯類、 油脂やマーガリン、 シ ョートニング、 マヨネーズ、 ドレッシング等の油脂加工品や、 油脂を含 有する各種レンジおよび冷凍食品等が挙げられる。 特に、 継続的な摂取 という面からは、 米飯や各種調味料や、 油脂やマーガリン、 ショート- ング、 マヨネーズ、 ドレッシング等の油脂加工品が好ましいといえる。 また、 形状 ·性状も特に制限されず、 固体状、 半固体状、 ゲル状、 液体 状、 粉末状等いずれでもよく、 また、 健康補助飲食料等として使用され る場合等の錠剤、 ソフトカプセルやハードカプセルに充填 ·加工した力 プセル剤、 液剤、 顆粒剤等いずれでも良い。
特に好ましい形態としては油脂組成物の形態の飲食物であり、 また、 該油脂組成物を用いて調理された飲食物であり、 配合された飲食物であ る。 上述の通り、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ド等が油脂類であることや、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドの製造の過程において得ることができるため、 使用性、 安定性、 製造性等に優れている。
また、 上述の通り、 前記脱共役蛋白質発現亢進剤や油脂組成物を配合 することもできる。 また、 該油脂組成物を用いて調理することで得るこ ともできる。
該ホルモン感受性リパーゼ発現亢進、 3—アドレナリン受容体発現 亢進、 体脂肪分解促進、 体脂肪血中放出促進、 脂質代謝関連酵素発現亢 進剤、 体脂肪低減、 痩身用飲食物は、 これらの効果を介した糖尿病 ·動 脈硬化 ·高脂血症 ·高血圧等の生活習慣病に対する予防および /または 改善効果も期待されるため、 好ましい。
く使用法 >
また、 本発明おいて、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグ リセリン脂肪酸エステルを体脂肪低減剤、 皮下脂肪低減剤として使用す ることができる。
また、 本発明おいて、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグ リセリン脂肪酸エステルを痩身剤として使用することができる。 また、 肥満予防剤および Zまたは治療剤として使用することができる。 また、 皮下脂肪が低減しやすい体質、 皮下脂肪が蓄積しにくい体質への改質剤、 肥満から由来する疾患の予防 ·改善剤として使用することができる。 <原料 >
本発明は中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪 酸エステルを含有することを特徴とする体脂肪低減剤、 皮下脂肪低減剤、 痩身剤の原料に関し、 また、 皮下脂肪が低減しやすい体質、 皮下脂肪が 蓄積しにくい体質への改質剤、 肥満から由来する疾患の予防 ·改善剤の 原料に関する。
本発明の体脂肪低減剤、 皮下脂肪低減剤、 痩身剤等は中鎖脂肪酸およ び Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを含有すること を特徴とし、 これにより体脂肪低減、 痩身、 皮下脂肪低減作用を有し、 更に、 皮下脂肪が低減しやすい体質、 皮下脂肪が蓄積しにくい体質への 改質剤、 肥満から由来する疾患の予防 '改善作用を有する。 よって、 中 鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸エステルを 含有するものは体脂肪低減剤、 皮下脂肪低減剤、 痩身剤、 皮下脂肪が低 減しやすい体質、 皮下脂肪が蓄積しにくい体質への改質剤の原料として 好適であり、 特に高濃度に含有するものは原料として好適である。 含量 は特に制限されないが、 例えば、 5 0〜9 9 . 9質量%、 好ましくは7 0〜 9 9 . 9質量0 /0、 さらに好ましくは 9 0 ~ 9 9 . 9質量%を例示す ることができる。
' 以上説明したように、 中鎖脂肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグ リセリン脂肪酸エステルを含有するものは、 体脂肪低減、 痩身、 皮下脂 肪低減作用を有し、 更に、 皮下脂肪が低減しやすい体質、 皮下脂肪が蓄 積しにくい体質への改質剤としての作用も有するので、 本発明の中鎖脂 肪酸および/または中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸ェステルを含有 する油脂を使用することにより痩身させる方法としても好ましい。
〔実施例〕
<長期 >
[実施例 1 ]
本実施例は中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを投与した場合の内臓および皮 下脂肪組織における体脂肪分解の態様を、 投与しない場合のそれと比較 検討したものである。 調査は、 内臓おょぴ皮下脂肪のホルモン感受性リ パーゼ、 3—アドレナリン受容体の発現量の経時変化を比較すること により行った。
6週齢の W i s t a 1-雄性ラットを 1週間予備飼育した後、 大豆油添 加群、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 1 0 0。/。含有する油脂組成物添加群 の計 2群 (各 5匹) に分け、 A I N 9 3標準食のシユークロースを全て コーンスターチに置換した実験食と水を自由に与えた。 経時的に体重、 摂餌量を測定し、 6週間飼育した。 その後、 試験に供したラットを 6時 間絶食させた後、 各群のラットを屠殺し、 内臓および皮下脂肪のホルモ ン感受性リパーゼ、 β 3 _アドレナリン受容体 m R N Αの発現量測定に 供した。
ホルモン感受性リバ ゼ、 β 3—アドレナリン受容体の m R N Α発現 量測定は以下のように実施した。 すなわち、 摘出した副睾丸周囲脂肪お ょぴ皮下脂肪中の全 R N Aを I s o g e n (二ツボンジーン製) にてホ モジナイズ後、 ク口口ホルムおょぴィソプロピルアルコールにて抽出し、
全 RNAを得た。 分光光度計 (G e n e Qu a n t : フアルマシア 製) にて濃度を測定後、 M— MLV (プロメガ製) の逆転写酵素を添加 し、 付属の反応緩衝液、 0. 5mM dNTP (インビトロジェン製) および 25 μ g/m 1オリゴ ( d T ) 1 5プライマー (プロメガ製) 存 在下で 3 7°C、 1時間反応させ、 対応する c DNAを調製した。 調製し た cDNAを铸型として、 ラッ トホルモン感受性リパーゼ、 3 3—アド レナリン受容体に対するプライマーを設定し、 固形飼料 (ラボ MR—ス トツク : 日本農産製) を食べさせたラット副睾丸周囲脂肪または皮下脂 肪由来 c DNA錡型を基準品として、 各群の各臓器由来 c DN A錶型中 のホルモン感受性リパーゼ、 ]3 3—アドレナリン受容体の mRNA発現 量を定量 P CR装置 (L i g h t C y c 1 e r : ロシュ ·ダイァグノ スティック製) にて測定した。 発現量 (%) は、 数式 1に示したように、 ーァクチンの mRNA発現量に対する相対値で比較した。
<数式 1 > ホルモン感受性リパーゼ等の mRNA発現量 (%) = (ラットホルモン感受 性リパ ^ゼ等の mRNA発現量/ラット ]3—ァクチンの mRNA発現量) XI 00
上記方法によってホルモン感受性リパーゼ、 i33—アドレナリン受容 体 mRNA発現亢進効果を評価した。 その結果をホルモン感受性リパー ゼ、 ;33—アドレナリン受容体の mRNA発現量 (%) として表 1に示 す。
尚、 以下の表中で 「: LCT」 は大豆油添加群を、 「MCT」 は油脂組 成物添加群を意味する。
<表 1 >
LCT MCT
副睾丸周囲 ホルモン感受性リパーゼ 40.1土 5.4 40.5土 9.7
脂肪 /33—アドレナリン受容体 53.9±16.9 70.2±17,2 皮下脂肪 ホルモン感受性リパーゼ 70.4±38.9 273.7±69.8
]33—アドレナリン受容体 83.6±23.8 199.9±28.0
上記表より以下のことがいえる。 すなわち、 油脂組成物添加群のラッ トは大豆油添加群のラットと比較して、 長期摂取することで内臓脂肪よ りも皮下脂肪の方が体脂肪分解促進効果があることがわかる。
[実施例 2 ]
実施例 1と同様の方法で、 6週齢の W i s t a r雄性ラットを飼育し た後、 各群のラットを屠殺し、 肝臓では長鎖ァシル C o A脱水素酵素、 ァシル C o A酸化酵素、 副睾丸周囲脂肪おょぴ皮下脂肪ではァシル C o A酸化酵素、 カルニチンパルミ トイル転移酵素 2の mRNA発現量の測 定に供した。 発現量 (%) は、 実施例 1と同様の方法で実施し、 算出し た。
上記方法によって、 肝臓における長鎖ァシル C ο A脱水素酵素および ァシル C o A酸化酵素の mRNA発現亢進効果や、 副睾丸周囲脂肪およ び皮下脂肪におけるァシル C o A酸化酵素、 カル-チンパルミ トイル転 移酵素 2の mRNA発現亢進効果を評価した。 その結果を mRNA発現 量 (%) として表 2に示す。
<表 2〉
LCT MCT 肝臓 長鎖ァシル C 0 A脱水素酵素 177.0土 9.3 198. + 5.5 ァシル C 0 A酸化酵素 123.8+ 2.8 142.3+ 8.5 副睾丸周囲 ァシル C 0 A酸化酵素 135.2± 9.2 112.8+ 9.9 脂肪 カルニチンパルミ トイル転移酵素 2 91.5±10.0 99.5±13.6 皮下脂肪 ァシル C 0 A酸化酵素 213.0±111.2 702.1±263.2 カルニチンパルミトイル転移酵素 2 1116.1±389.1 2678.5±583,8
上記方法によって、 肝臓における長鎖ァシル C o A脱水素酵素おょぴ ァシル C o A酸化酵素の mRNA発現亢進効果や、 副睾丸周囲脂肪およ び皮下脂肪におけるァシル C o A酸化酵素、 カルニチンパルミ トイル転 移酵素 2の mRNA発現亢進効果を比較した結果、 表 2に示されるよう に、 肝臓における長鎖ァシル C o A脱水素酵素で約 1 1 2%、 ァシル C o A酸化酵素で約 1 1 5 %の mRNA発現亢進効果が認められた。 また、 副睾丸周囲脂肪および皮下脂肪におけるァシル C o A酸化酵素、 カルニ チンパルミ トイル転移酵素 2の mRNA発現亢進効果を比較検討した結 果、 皮下脂肪において顕著に両酵素 mRNA発現量の亢進効果が認めら れた。 +
[実施例 3 ]
実施例 1と同様の目的、 手法で、 ラットの各部位のリンゴ酸酵素 (M E) mRNA発現を測定した。 測定部位を肝臓、 副睾丸周囲脂肪、 皮下 脂肪とした。 尚、 リンゴ酸酵素 mRNA発現量は実施例 1と同様の手法 で行った。 結果を表 3に示す。
<表 3 >
<リンゴ酸酵素 mRNA発現量 (%) >
表より、 何れの臓器もリンゴ酸酵素 mRNA発現量は L CT摂取に比 ベ亢進していた。
[実施例 4]
実施例 1と同様の目的、 手法で、 ラットの各部位の UC P— 2の mR N A発現を測定した。 ただし本実施例では測定前の絶食時間を 6時間と 18時間に分けた。 また、 測定部位を肝臓、 副睾丸周囲脂肪、 皮下脂肪 とした。 尚、 前記 UCP— 2発現量は実施例 1と同様の手法で行った。 結果を表 4に示す。 く表 4〉
表より、 6時間絶食時では皮下脂肪が、 18時間絶食時では肝臓およ ぴ副睾丸周囲脂肪において UC P_ 2mRN Aが有意に発現しているこ 'とがわかる。
[実施例 5 ]
6週齢の W i s t a r雄性ラットを 1週間予備飼育した後、 大豆油
(LCT) 添加群、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 1 00%含有する油脂 組成物添加群の計 2群 (各群 20匹) に分け、 A I N 93標準食のシュ ークロースを全てコーンスターチに置換した実験食と水を自由に与えた c 経時的に体重変化、 摂餌量を測定し、 6週間飼育後、 18時間絶食させ た各群のラットを屠殺し血液を採取、 血清として分取した後、 得られた 血清中の遊離脂肪酸濃度を測定キット (NEFA E— t e s t Wa k o) にて測定した。
上記方法によって血中遊離脂肪酸濃度を評価した。 その結果を表 5に 示す。
<表 5 > 指組 添加群 血中遊離脂肪酸 (inEq/1) 0.982± 0.024 L 096±0.033
平均値士標準誤差
Mann- Whitney U - test よる検定
*: p < 0.05
上記方法によって試験油脂長期摂取後の血中遊離脂肪酸濃度を測定し た。 その結果、 大豆油投与群に比べ油脂組成物投与群で明らかな遊離脂 肪酸濃度の上昇が認められた。
前記血中中性脂肪の評価結果、 前記実施例 1のホルモン感受性リパー ゼの mRN A発現量の評価結果および下記実施例 10において本発明の 油脂組成物は大豆油に比べて血中脂質が上昇しないことと考え合わせる と、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドの摂取により脂肪組織に蓄積されていた 体脂肪が分解され、 血中に放出されていること、 特に長期的な摂取によ り優れた効果が得られることがわかる。
[実施例 6 ]
7週齢の Wi s t a r雄性ラットを 1週間予備飼育し、 LCT (大豆 油) 添加群 (対照群)、 MCTを 1 00%含有する油脂組成物群の計 2 群 (各群 5匹) に分け、 表 6に示す実験食と水を自由に与えた。 6週間 飼育後、 6時間絶食させた各群 5匹のラットについて屠殺し、 副睾丸周 囲脂肪組織おょぴ皮下脂肪組織を摘出後、 P P AR γの mRNA発現量 の測定に供した。
<表 6 >
P PARyの mRNA発現量測定は、 上記の実施例に記載した方法に より、 P PAR γに対するプライマーを設定して、 同様の方法にて行つ た。 発現量 (%) は、 数式 2に示したように、 ァクチンの mRNA 発現量に対する相対値で比較した。
<数式 2 >
ΡΡΑΚγの mRNA発現量(%) = (ラット P P AR γの mRNA発現量 /ラット |3—ァクチンの mRNA発現量) X100
上記方法によって内臓脂肪おょぴ皮下脂肪中の P PAR γの mRNA 発現亢進効果を評価した。 その結果を mRNA発現量 (%) として表 7 およぴ表 8に示す。
く表 7 >
< mRNA発現量 (%) >
<表 8 >
< mRNA発現量 (%) >
上記方法によって P PAR γの mRNA発現量を L CT摂取群と比較 した結果、 表 7及び表 8に示されるように、 内臓脂肪では MCT摂取群 で約 99. 6%と殆ど LCT摂取群と変わらなかったものの、 皮下脂肪 では MCT摂取群で約 1 9. 4 °/。の mRNA発現低減効果が認められた c このことより、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分とする油脂組成 物が P P AR γ活性低減効果や脂肪細胞脂質代謝調整作用、 体脂肪低減 促進作用を有していることが明らかとなった。
〔単回〕
[実施例 7 ]
中鎖脂肪酸トリグリセリ ド (MCT) の摂取時の含有量の影響を調査
するため、 以下の実験を行った。 6週齢の W i s t a r雄性ラットを 1 週間予備飼育した後、 大豆油添加群、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 1 0 0 °/o含有する油脂組成物添加群および中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 2 5 %含有する油脂組成物添加群、 の計 3群に分け、 6時間絶食後、 体重 あたり乳化油脂 7, 5 0 O m g/k gをゾンデを用いて強制的に経口投 与した。 投与 6 0分後に各群のラットを屠殺し、 肝臓の長鎖、 中鎖、 短 鎖ァシル C o A脱水素酵素 (それぞれ以下、 「L CAD」、 「MCADJ、
「S CAD」 という) の酵素活性の測定に供した。
<酵素活性測定法 >
長鎖、 中鎖、 短鎖ァシル C o A脱水素酵素 (L CAD、 MCAD、 S CAD) 酵素活性測定は以下のように実施した。 まず、 酵素活性測定用 画分の調製は、 摘出した肝臓にその 7倍重量のホモジネート用緩衝液
(スクロース、 EDTA入り トリス塩酸緩衝液、 p H 7. 2) を加え、 ホモジナイザーにて撹拌を行い、 得られたホモジネート液を数回遠心分 離して得た上清画分を酵素活性測定用に供した。 酵素活性測定法は、 比 色法にて行った。 すなわち、 分取した酵素液に、 2, 6—ジクロ口イン ドフエノール (S i gm a製)、 N_メチルマレイミ ド (S i g m a製)、 1 0 0 mMリン酸緩衝液 p H 7. 5を加えた後、 それぞれの酵素に対す る基質 (長鎖:パルミ トイル C o A; 中鎖:オタタノィル C o A; 短鎖:ブチル C o A) を添加し、 用量をあわせるため蒸留水を添加した 後、 経時的変化が測定できるマイクロプレート分光光度計 (P o w e r Wa v e X 34 0 : B.I O— TEK製) で 3 0°Cにて 4 0分加温し、 吸光度が安定していることを確認する。 確認後、 フエナジンメ ソスルフ エイ ド (S i g ma製) を添加し、 6 0 0 nmにおける吸光度を 2 0分 間測定し、 活性量を算出する。 酵素活性は、 あらかじめ該画分中の蛋白 質含量を測定しておき、 数式 3で示したように単位蛋白あたりの比活性
で表した。 <数式 3 > 長鎖ァシル Co A脱水素酵素等の酵素活性 =吸光度差/ (分子吸光係数 X光 路長) /時間/蛋白量
(単位:藤 1/min/mg protein)
結果を表 9に示す。
く表 9 >
単位: rmo丄 / niin/ mg protein 上記表から、 MCT摂取、 MCT 25 %摂取群の MCAD, S CAD の酵素活性が L C T摂取群に比べ高いことは、 中鎖脂肪酸の摂取の影響 であり、 予定していた結果が確認できたといえる。 ここで、 MCT摂取、 MCT 25 ° /。摂取群の L C ADの酵素活性が、 LCT摂取群に比べ高い という結果が得られた。 LCT摂取の場合において、 肝臓にその摂取の 影響が及ぶ十分な時間において上記測定を行っており、 MC T摂取群等 よりも LCADの酵素活性が高くなると予想されたが、 結果、 MCT摂 取、 MCT 25 %摂取群の酵素活性の方が高いものとなった。 長鎖脂肪 酸を含まない MCT摂取群の L CAD酵素活性亢進効果を有することが 見出され、 興味深い点であるといえる。
[実施例 8 ]
7週齢の W i s t a r雄性ラットを 1週間予備飼育し、 18時間絶食 させた後、 LCT (大豆油) 添加群 (対照群)、 MCTを 100%含有 する油脂組成物、 および下記製法例 1に基づいて作製した ML CTを 1 00 %含有する油脂組成物を液状に乳化させたものを、 各群 4匹、 計 1 2匹に対し 7, 30 Omg/k gステンレス製ゾンデを用いて強制的に 経口投与した。 30分後、 各群のラットについて屠殺して肝臓を摘出後、 P P AR の mRN A発現量の測定に供した。
P PAR αの mRNA発現量測定は以下のように実施した。 すなわち、 摘出した肝臓中の全 RNAを I o g e η (二ツボンジーン製) にてホ モジナイズ後、 ク口口ホルムおょぴィソプロピルアルコールにて抽出し、 全 RNAを得た。 分光光度計 (G e n e Qu a n t : フアルマシア 製) にて濃度を測定後、 M— MLV (プロメガ製) の逆転写酵素を添加 し、 付属の反応緩衝液、 0. 5mM dNTP (インビトロジェン製) および 25 μ g /m 1オリゴ ( d T) 1 5プライマー (プロメガ製) 存 在下で 37°C、 1時間反応させ、 対応する c DNAを調製した。 調製し た c DNAを铸型として、 ラット P PAR aに対するプライマーを設定 し、 固形飼料 (ラボ MR—ストック : 日本農産製) を食べさせたラット 肝臓由来 c DNA铸型を基準品として、 各群の同臓器由来 cDNA铸型 中の P P AR の mRNA発現量を定量 P CR装置 (L i g h t C y c 1 e r : ロシュ ·ダイァグノスティック製) にて測定した。 発現量 (%) は、 数式 4に示したように、 /3—ァクチンの mRNA発現量に対 する相対値で比較した。 <数式 4 >
PPARaの mRNA発現量(°/o) = (ラット Ρ Ρ AR αの mRN Α発現量 /ラット ァクチンの mRNA発現量) X 100 上記方法によって P PAR の mRN A発現亢進効果を評価した。 そ の結果を mRNA発現量 (%) として表 10に示す
<表 1 0 >
く mRNA発現量 (%) >
上記方法によって P P A αの mRNA発現量を L CT投与群と比較 した結果、 表 10に示されるように、 MCT投与群で約 1 21 %、 ML CT投与群で約 1 1 3%の mRNA発現亢進効果が認められた。
このことより、 中鎖脂肪酸および/まだは中鎖脂肪酸を含むグリセリ ン脂肪酸エステル、 特に中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを有効成分とする油 脂組成物が P PAR a活性化効果や肝細胞脂質代謝調整作用、 体脂肪低 減促進作用を有していることが明らかとなった。
[実施例 9 ]
中鎖脂肪酸トリグリセリ ド (MCT) の摂取時の含有量の影響を調査 するため、 以下の実験を行った。 6週齢の W i s t a r雄性ラットを 1 週間予備飼育した後、 大豆油添加群、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 10 0 %含有する油脂組成物添加群および中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 2 5%含有する油脂組成物添加群、 の計 3群に分け、 6時間絶食後、 体重 あたり乳化油脂 7, 500 m g / k gをゾンデを用いて強制的に経口投 与した。 投与 60分後に各群のラットを屠殺し、 肝臓の UCP— 2の m
UNA発現を測定した。 発現量 (%) は、 実施例 1と同様の方法で実施 し、 算出した。 ' '
結果を表 1 1に示す。
<表 1 1 >
LCT:大豆油添加群
MCT:油脂組成物添加群
M I X 25 : MCT 25 %配合群 表 1 1より UCP— 2の mRNA発現量は、 M I X 25のラットがむ しろ多くなつている。 すなわち、 摂取直後の肝臓の UC P— 2の mRN A発現量は M I X 2 5のラットが最も多く、 ついで MCT群であること がわかる。 尚、 UC P— 2の mRNA発現量の数値は実施例 1と同様の 手法により求めた。
[実施例 1 0 ]
9週齢の SD系雄ラットを固形飼料 (ラボ MR—ストツク : 日本農産 製) にて 1週間予備飼育した後、 大豆油投与群、 中鎖脂肪酸トリグリセ リ ドを 1 00%含有する油脂組成物投与群の計 2群に分け、 1 8時間絶 食後、 体重あたり乳化油脂 7, 50 Omg/k gをゾンデを用いて強制 的に経口投与した。 投与後 30分、 1時間、 2時間、 3時間目に、 各群 4匹ずつ腹大動脈より採血を行い、 得られた血清中の中性脂肪濃度を酵 素法にて測定した。
その結果を経時的血中中性脂肪濃度として表 1 2に示す。
<表 1 2〉
単位 : mg/ dl
上記方法によつて乳化油脂強制投与後、 血中中性脂肪値を経時的に測 定した結果、 大豆油投与群に比べ油脂組成物投与群の血中中性脂肪は明 らかに増加しなかった。
本結果および前記実施例の U C P— 2の発現亢進効果の評価結果から、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを単回摂取した場合、 肝臓等での好適な燃焼 等の理由から、 単回摂取による血中中性脂肪の上昇は認められないこと がわかった。
< i n v i v o >
[実施例 1 1 ] ラット 1
6週齢の W i s t a 1-雄性ラットを 1週間予備飼育した後、 大豆油添 加群、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 1 0 0, %含有する油脂組成物添加群 の計 2群 (各群 2 0匹) に分け、 A I N 9 3標準食のシユークロースを 全てコーンスターチに置換した実験食と水を自由に与えた。 経時的に体 重変化、 摂餌量を測定し、 6週間飼育後、 各群のラットを屠殺し、 肝臓 および内臓脂肪 (副睾丸周囲脂肪、 腸間膜脂肪、 腎周囲脂肪) を摘出、 重量を測定した。 さらに屠体の内臓を摘出後、 凍結乾燥にかけ、 ソック スレ一法により求めた総脂肪量と屠体重とから皮下脂肪量を算出し、 内 臓脂肪量と.あわせて体脂肪量を求め、 体脂肪重量を算出した。
上記方法によつて体脂肪蓄積抑制効果を評価した。 その結果を生育評 価とあわせて表 1 3に示す。
<表 1 3 > 大豆油添加群
く生育評価 >
体重変化量 (g/rat) 104.7±2.6 95.1±1.8 摂餌量 (g/rat) 501.7±8.6 497·5±7.1 体タンパク質重量 (g/rat) 40.5±0.5 40.1±0.5 く体脂肪蓄積抑制評価 >
体脂肪重量 (g/rat) 46.8±1,0 41.2±1.2 内臓脂肪重量 (g/rat) 20.8±0.5 18.9±0.6:
皮下脂肪重量 ( rat) 26.0±0.6 22.2±0.7 * *
Mann-Whitney U - test (両側検定) による検定
Φ: p < 0.05
**: p < 0.01
その結果、 表 1 3に示されるように、 摂餌量は群間に有意な差はなか つたが、 油脂組成物添加群において大豆油添加群よりも体脂肪重量は減 少した。 さらに、 内臓脂肪量および皮下脂肪量共に大豆油添加群よりも 有意に減少した。 なお、 飼育期間中には両群とも軟便、 下痢などの症状 は見られず、 便の量にも差は見られなかった。
<製法例 1 >
大豆サラダ油 (日清製油 (株) 製) 86質量部と構成脂肪酸が重量比 でカプリル酸ノカプリン酸 =3/1である MCT 14質量部との混合物 にリパーゼ QL (名糖産業 (株) 製) 0. 1重量部を添加し、 攪拌下 6 0°Cで 1 5時間、 エステル交換反応を行った。 反応生成物から酵素を濾 別し、 濾液を水洗、 乾燥後、 脱色、 脱臭して MLCTを得た。 該 MLC
Tの構成脂肪酸中の中鎖脂肪酸は 13質量%であった。
[実施例 12] ラット 2
6週齢の W i s t a r雄性ラットを 1週間予備飼育した後、 長鎖脂肪 酸トリグリセリ ドを 100 %含有する油脂組成物添加群 (LCT)、 上 記製法例 1に基づいて作製した ML CTを 100%含有する油脂組成物 添加群 (MLCT)、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 1 3%および長鎖脂 肪酸トリグリセリ ドを 8 7 %含有する油脂組成物添加群 (M I X)、 の 計 3群 (各群 20匹) に分け、 A I N93標準食の実験食と水を自由に 与えた。 経時的に体重変化、 摂餌量を測定し、 6週間飼育し 1 8時間絶 食後、 各群のラットを屠殺し、 肝臓および内臓脂肪 (副睾丸周囲脂肪、 腸間膜脂肪、 腎周囲脂肪) を摘出、 重量を測定した。 さらに屠体の内臓 を摘出後、 凍結乾燥にかけ、 ソックスレー法により求めた総脂肪量と屠 体重とから皮下脂肪量を算出し、 内臓脂肪量とあわせて体脂肪量を求め、 体脂肪重量を算出した。
上記方法によって体脂肪蓄積抑制効果を評価した。 その結果を生育評 価とあわせて表 14に示す。
<表 14 >
LCT MLCT MI X ぐ生育評価 >
体重変化量 (g/rat) 119.9士 2.7 124.0土 1.8 119.2土 2.8 摂餌量 (g/rat) 547.2土 5.0b 573.1± 3.0a 558.6士 5.5b 体タンパク質重量 (g/rat) 14.8土 0. lb 15.3土 0. la 15.2土 0. la
.<体脂肪蓄積抑制評価 >
体脂肪重量 (g/rat) 35.9土 0.9a 31.8+ 0.9b 33.0± 1.0b 內臓脂肪重量 (g/rat) 15.3士 0.4a 13.5土 0.5b 14.3士 0.5ab 皮下脂肪重量 (g/rat) 20.6土 0.5a 18.3土 0.4b 18.7土 0.5b 肩英文字が異なる群間で有意差 (P<0. 05) あり その結果、 表 1 4に示されるように、 ML C Tおよび M I Xにおいて LCTよりも体脂肪重量は有意に減少した。 さらに、 内臓脂肪量および 皮下脂肪量共に LCTより も有意に減少した。 また、 MLCTと MI X との差異は認められなかったことから、 両者に長期摂取による体脂肪低 減効果、 痩身効果に違いはないことがわかった。 なお、 飼育期間中に各 群とも軟便、 下痢などの症状は見られず、 便の量にも差は見られなかつ た。
[実施例 1 3] ヒ ト 1
健康で病歴の無いポランティア 82名 (2 1〜5 9歳、 BM I 24. 6 ±0. 3 k g/m2) に対し、 調合油 (L CT) 摂取群と上記製法 例 1に基づいて作製した MLCTを 1 00%含有する油脂組成物 (ML CT) 摂取群の、 計 2群にランダムに分け、 試験油脂の摂取量を 1 4 g /日に設定し、 パンに含有させて朝食で摂取させた。 試験期間は 1 2週 間とし、 試験開始 4週毎に健康診断 (身体および血液測定) を実施した c 内臓脂肪および皮下脂肪量は、 CT画像によりその面積を算出した。 尚- 研究は、 対照比較、 二重盲検法.で行われ、 1 9 9 5年ヘルシンキ宣言に
従い倫理委員会の承認を得て実施された。
上記方法によって体重、 BMI、 ウェスト、 ヒップ、 体脂肪量、 内臓 脂肪および皮下脂肪量を測定し、 体脂肪低減効果、 痩身効果を検討した その結果を初期値 (0週目の値) に対する変化率として表 1 5に示す。 く表 1 5〉
One-way Λ爾 A with Scheffe' s procedure, *:p<0.05 **:p<0.01
表 1 5より、 体重、 BM I、 ウェスト、 ヒップ、 体脂肪量、 内臓およ び皮下脂肪面積がいずれも LCT摂取群に比べ、 MLCT摂取群で有意
に低下していた。 このことから、 本発明品の長期摂取により体脂肪低減 効果や痩身効果が得られることがわかった。
<処方例 1 錠組成物 >
次に示す処方及び下記の製法で錠組成物を調製した。
<表 1 6 >
上記配合比率にて、 各物質をよく混合し、 この混合物を打錠して一錠 3 0 O m gの錠組成物を得た。
く処方例 2 力プセル組成物 >
次に示す処方及び下記の製法でカプセル組成物を調製した。
<表 1 7 >
上記配合比率にて、 各物質をよく混合したものを、 カプセルに充填し てカプセル組成物を得た。
く処方例 3 散剤 >
次に示す処方及び下記の製法で散剤を調製した。
<表 1 8 >
上記配合比率にて、 まず、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドと乳糖をよく混 合した後、 ヒドロキシプロピルセルロースを加えて造粒する。 これを乾 燥後に製粒し、 軟質無水ケィ酸を加えてさらによく混合して、 散剤を得 た。
<処方例 4 注射剤 >
次に示す処方及び下記の製法で注射剤を調製した。 <表 1 9〉
上記配合比率にて、 まず (1 ) を (2 ) によく混合した後、 (3 ) を 適量加えて全量 l m l とし、 注射剤を得た。 なお、 この溶液は、 適当量 の生理食塩水で希釈することにより投与することができる。
<処方例 5 清涼飲料 >
次に示す処方及び下記の製法で清涼飲料を調製した。
<表 2 0 >
中 9旨肪酸トリグリセリド 2. 0 g ハチミツ 1 5. 0 g クェン酸 0. 1 g d 1—リンゴ ¾ 0. 1 g
D—ソルビトール液 (70%) 1 0. 0 g 安息香 トリウム 0. 1 g 香料 舞 精 * 1 O O g する^^
上記原料を均一に混合し、 清涼飲料を得た。
<処方例 6 シリアル食品 >
次に示す処方及び下記の製法でシリアル食品を調製した c
<表 2 1〉
上記配合比率にて混合したものを、 加水、 成型し、 オーブンで加熱乾 燥して、 球形状のシリアル食品を得た。
<処方例 7 食用調合油脂 >
次に示す処方及び下記の製法で食用調合油脂を調製した。
<表 2 2 >
中翻旨肪酸トリグリセリド 1 0. O g 大豆油 9 0. O g
上記配合比率にて、 攪拌機を用いて溶解を行い、 食用調合油脂を製造 した。
<処方例 8 マーガリ ン〉
次に示す処方及び下記の製法でマーガリンを調製した。 ぐ表 2 3 >
上記原料を常法により混合し、 コンビネーターを用い急冷混捏処理し てマーガリンを得た。
ぐ処方例 9 ドレッシング >
次に示す処方及び下記の製法でドレッシングを調製した。
<表 2 4 >
A ft « p. ノ Λ
、ノ々、 /ノ * *ゝ
5 0 e
MSG 0.3 g 米酢赚 10%) 10. Og こしょう
中纖旨肪酸トリグリセリド 10.0 g 大豆サラダ油 22.0 g
上記配合比率にて、 まず大豆サラダ油、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ドを 除く原材料を、 攪拌機付きの加温可能な容器に投入し、 プロペラ攪拌機 を用いて 1 O O r p mで攪拌しながら品温が 90°Cになるまで加熱し、 品温を 9 0°Cに保持しながら 2 5分間攪拌を行った。 その後、 品温が 2 0°Cになるまで冷却して大豆サラダ油、 '中鎖脂肪酸トリグリセリ ドと合 わせてドレツシングを得た。
<処方例 1 0 マヨネーズ〉
次に示す処方及び下記の製法でマヨネーズを調製した。
<表 2 5 >
サラダ油 45.0 g 中編旨肪酸トリグリセリド 30.0 g 水 8.4 g m 1. Og グノレタミン酸ナトリウム 0.3g 粉末マスタード 0.3g 條 1. Og 米酢 4. Og 力趣黄 10. Og
上記配合比率にて、 まず大豆サラダ油、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ド、 加塩卵黄を除く原材料を、 混合攪拌しながら 90°Cまで加熱し、' 90°C に保持しながら 25分間攪拌を行った。 20°Cまで冷却した後、 大豆サ ラダ油、 中鎖脂肪酸トリグリセリ ド、 加塩卵黄を合わせて減圧下で撹拌 し、 マヨネーズを得-た。
〔処方例 1 1 マーガリン〕
次に示す処方及び下記の製法でマーガリンを調製した。
く表 26 > 油脂繊物 A 39.0 g 難硬化油 42.0 g 水 17. Og 食塩 0.5 g レシチン 0.5g 香料
カロチン
上記表 2 6の原料を常法により混合し、 コンビネーターを用い急冷混 捏処理してマーガリンを得た。
[処方例 1 2 ドレッシング]
次に示す処方及び下記の製法でドレッシングを調製した。
<表 2 7 >
上記表 2 7の配合比率にて、 まず油脂組成物 Aを除く原材料を、 攪拌 機付きの加温可能な容器に投入し、 プロペラ攪拌機を用いて 1 0 0 r p mで攪拌しながら品温が 9 0 °Cになるまで加熱し、 品温を 9 0 °Cに保持 しながら 2 5分間攪拌を行った。 その後、 品温が 2 0 °Cになるまで冷却 して油脂組成物 Aと合わせてドレッシングを得た。
〔処方例 1 3 マヨネーズ〕
次に示す処方及び下記の製法でマヨネーズを調製した。
<表 2 8 >
油脂糸滅物 A 75.0g 水 8.4g 赚 1. Og グルタミン酸ナトリウム 0.3g 粉末マスタード 0.3 g 爐 1. Og 米酢 4. Og カ鋪黄 10. Og
上記表 28の配合比率にて、 まず油脂組成物 A、 加塩卵黄を除く原材 料を、 混合攪拌しながら 90°Cまで加熱し、 90°Cに保持しながら 25 分間攪拌を行った。 20°Cまで冷却した後、 油脂組成物 A、 加塩卵黄を 合わせて減圧下で撹拌し、 マヨネーズを得た。
〔製造例 1〕
菜種白絞油 (日清製油 (株) 製) 80質量部と構成脂肪酸が質量比で 力プリル酸/カプリン酸 = 3/1である MCT20質量部とを混合後、 減圧下 1 20°Cで攪拌し、 脱気および脱水処理を行った。 これに触媒と してナトリウムメチラート 0 1質量部を加え、 1 20°Cで 30分間、 ランダムエステル交換反応を行った。 反応生成物を常法により水洗、 乾 燥後、 脱色、 脱臭して油脂組成物 Aを得た。
本発明の体脂肪低減剤、 皮下脂肪低減剤、 痩身剤、 皮下脂肪を低減し やすい体質または蓄積しにくい体質への改質剤等を摂取することで優れ た痩身効果や、 肥満から由来する各種疾患を予防 ·治療等することがで きる。
また、 中鎖脂肪酸および Zまたは中鎖脂肪酸を含むグリセリン脂肪酸 エステルは人体に安全であり、 食事等において自然に摂取することで本 発明の効果を得ることができる。
さらに、 体質改質剤により、 例えば、 痩せやすい体質や皮下脂肪が蓄 積しにくい体質となることで、 本発明の機能剤を摂取しない場合でも、 その効果を得ることができるため好ましい。