新規な力ルバぺネム化合物
技術分野
本発明は、新規な力ルバぺネム化合物に関する。 詳細には、 力ルバぺネム系の 3 位に、置換ピリジルが直接置換した力ルバぺネム化合物に関する。 更には、 これら を有効成分として含有する抗菌剤に関する。 従来技術
これまで開発■上市されてきた力ルバぺネム化合物は、消化管からの吸収性が乏 しく、そのため、臨床上はいずれも注射剤として静脈注射での使用が行われている にすぎなかった。 し力 し、 臨床の場においては、 患者の事情や治療目的等の点で、 薬剤投与に関して、 いくつかの投与経路を選択できることが望ましい。 特に、経口 抗菌剤は、注射剤と比較し患者への投与が容易で簡便であることもあり、患者の在 宅治療と言う点で、 より利便性が高く、 臨床上の有用性は極めて高いものがある。 従って、幅広い抗菌スぺク トルと高い抗菌活性を有しかつ経口投与が可能な力ルバ ぺネム化合物の開発が臨床上も強く望まれていた。 発明の開示
本発明は広範囲のグラム陽性菌ぉよぴグラム陰性菌、特に近年分離頻度の増加が 見られ臨床上の大きな問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌(P R S P )や /3 —ラタタメ一ス非産生性ァンピシリン耐性ィンフルェンザ菌( B L N A R)などべ ニシリン結合蛋白( P B P)変異にともない既存 β—ラクタム剤に幅広く耐性を獲 得したィンフルェンザ菌に対して優れた抗菌活性を有すると共に経口吸収性の高 いカルバぺネム薬剤を提供することを目的とする。
本発明者らは種々の検討を行った結果、力/レバぺネム骨格の 3位に直接置換ピリ ジルが導入された化合物が高い抗菌活性を示し、広範囲のグラム陽性菌およぴグラ ム陰性菌、特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっているべ- シリン耐性肺炎球菌(P R S P )や ーラクタメ一ス非産生性ァンピシリン耐性ィ ンフルェンザ菌(B L NA R)などべ-シリン結合蛋白(Ρ Β Ρ )変異にともない既
存 β—ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したィンフルェンザ菌に対して優れた抗菌 活性を有することを見出した。 また、 2位のカルボキシル基に生体內で加水分解さ れてカルボキシル基を再生する基を導入した化合物力 経口投与において消化管か らの吸収性に優れ、生体内で 2位脱エステル体となり強力な抗菌活性を示すことを 見出し、また、腎デヒドロべプチダーゼに対しても優れた耐性を有することを見出 し、 本発明を完成させるに到った。 すなわち本発明は、 [1] 式
[式中、 R1は炭素数 1〜 3の低級アルキルまたは水酸基により置換された炭素数 1〜 3の低級アルキルを表す。 Rは水素原子または生体内で加水分解されてカルボ キシル基を再生する基を表す。 Yは水素原子、低級アルキル、水酸基、低級アルキ ルォキシ、 低級アルキルチオ、 低級アルキルカルボエル、低級アルキルカルボニル 才キシ、 低級アルキルォキシカルボエル、 カルボキシル、 ハロゲン原子、 シァノ、 一 NR2R3、 -CONR2 R\ 一 CSNR2R3、 -OCONR2 R\ -S02NR2 R3、一 NR2 S02NR2R3もしくは一NR2CONR2R3を表すか、または水酸基 、低級アルキノレオキシ、 低級アルキルチオ、 低級アルキル力ルポエル、低級アルキ ルカルボニルォキシ、 低級アルキルォキシカルボ-ル、 カルボキシル、 ハロゲン原 子、 シァノ、 一 NR2R3、 -CONR2 R\ —CSNR2R3、 一〇CONR2R3、 —S02NR2R3、一 NR2 S 02 NR2 R3および一 NR2 C ONR2 R3から選択され る置換基で置換された低級アルキルを表わす。 ただし、 カルボキシル、水酸基およ びァミノは適当な保護基により保護されていてもよい。 Yはピリジン環に複数置換 することもできる。 Yにおける R2および R3はそれぞれ独立して水素原子、置換さ れていてもよい低級アルキル、 置換されていてもよいァリールを表すか、 または、 R2および R3が一緒になつて窒素原子と共に置換されていてもよい 3ないし 7員 のへテロ環を形成することもできる。]
で表される力ルバぺネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[2] 生体内で加水分解されて力ルポキシル基を再生する基が、 式:
CHOC— (0)— R5
l4 II
R4 0
[式中、 R4は水素原子または低級アルキルを表す。 R5 は置換されていてもよい 低級アルキル、置換されていてもよい低級シクロアルキルを表す。 nは 0または 1 を表す。] で表される基である上記 1記載のカルパぺネム化合物またはその医薬品 として許容される塩。
[3] Rが、 式:
CHOC— (0)— R5
R4 O
[式中、 R4、 R5および nは上記 2における意味と同義である。] で表される基 である上記 1記載の力ルバぺネム化合物またはその医薬品として許容される塩。 .
[4] R 1 力 S 1—ヒドロキシェチルである上記 1〜 3のいずれ力、記載の,力ルバ ぺネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[5] Yが低級アルキル、 水酸基、 低級アルキルォキシ、 ハロゲン原子、 シァ ノ、 一NR2R3、 一 CONR2R3、 一〇 C ONR2 R3もしくは一 S 02 NR2 R3 [ 式中、 R2および R3は上記 1における意味と同義である。] で表される基である上 記 1〜 4のいずれか記載の力ルバぺネム化合物またはその医薬品として許容され る塩を有効成分とする医薬。
[6] Yが水酸基、 低級アルキルォキシ、 低級アルキルカルボニルォキシ、 低 級アルキルォキシカルボニル、 カルポキシル、 — NR2R3、 — CONR2R3、 一 O CONR2R3もしくは一S02NR2R3 [式中、 R 2および R3は上記 1における意 味と同義である。 ] 力 ら選択される置換基で置換された低級アルキルを表わす上記 1〜4のいずれ力、記載の力ルバぺネム化合物またはその医薬品として許容される 塩を有効成分とする医薬。 ただし、 カルボキシル、水酸基およびアミノは適当な保 護基により保護されていてもよい。
[7] R1が 1ーヒドロキシェチルである上記 1〜6のいずれか記載の力ルバ ぺネム化合物またはその医薬品として許容される塩。
[8] 上記 1〜 7のいずれ力記載の力ルバぺネム化合物またはその医薬品とし て許容される塩を有効成分とする医薬。
[9] 上記 1〜 7のいずれか記載の力ルバぺネム化合物またはその医薬品と して許容される塩を有効成分とする抗菌剤。
[10] 上記 1〜 7のいずれか記載のカノレバぺネム化合物またはその医薬品と して許容される塩を有効成分とする経口医薬。
[11] 上記 1 ~ 7のいずれ力記載の力ルバぺネム化合物またはその医薬品と して許容される塩を有効成分とする経口抗菌剤。 発明の実施するための最良の形態
本発明の第 1態様は、 上記の力ルバぺネム化合物に関するものである。
「低級アルキル」 としては、 例えばメチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピ ル、 n—プチノレ、 ィソブチル、 tert—プチノレ、 n—ペンチノレ、 n—へキシノレ等の直 鎖状または分枝鎖状の炭素数 1〜 6のものが挙げられる。
「水酸基により置換された炭素数 1〜 3の低級アルキル」 としては例えばヒドロ キシメチノレ、 1ーヒドロキシェチ 2—ヒドロキシェチノレ、 1ーヒドロキシー 1 —メチルェチル、 1—ヒドロキシプロピル、 2—ヒドロキシプロピル等が挙げられ る。
「ァリール」 としては例えば、 フエニル、 ピリジル、 ピリ ミジル、 ピリダジル、 チェニル、 フリル、 ピロリル、 イミダゾリノレ、 才キサゾリノレ、 イソォキサゾリノレ、 チアゾリル、 イソチアゾリル、 トリアゾリノレ、 インドリル、 ベンゾチアゾリノレ、 ナ フチル、 キナゾリノレ、イソキナゾリル等の 0〜 3個のへテロ原子を含む 5ないし 1 0員の芳香環が挙げられる。
「低級シクロアルキル」 としては、 例えばシクロプロピル、 シクロプチノレ、 シク 口ペンチル、 シクロへキシル、 シクロへプチル等の炭素数 3〜 7のものが挙げられ る。
「置換されていてもょ ヽ低級アルキル」、 「置換されていてもよ!/ヽ低級シクロアル キル」 及び 「置換されていてもよいァリール」 の置換基としては、 例えば水酸基、 低級アルキルォキシ、 低級アルキルチオ、低級アルキルカルボニル、低級アルキル
カルボュルォキシ、 低級アルキルォキシカルボニル、低級シクロアルキル、 カルボ キシノレ、 ハロゲン原子、 シァノ、 一 NR2R3、 -CONR2 R\ -OCONR2 R3 、 — S02NR2R3、 一 R2 SO2NR2R3、 -NR2 CONR2 R3 (R2および R3 は前記と同義である。)、一 COO CH20 COR6 (R6 は低級アルキルを表わす。 ) 等が挙げられる。 これらの置換基は適当な保護基により保護されていてもよい。 置換位置は化学的に可能な位置であれば制限はなく、一箇所あるいは複数箇所の置 換が可能である。
「低級アルキルォキシ」 としては、 例えばメチルォキシ、 ェチルォキシ、 n—プ 口ピルォキシ、 イソプロピルォキシ、 n—プチルォキシ、 イソプチルォキシ、 tert —プチルォキシ、 n—ペンチルォキシ、 n—へキシルォキシ等の直鎖状または分枝 鎖状の炭素数 1〜 6のものが挙げられる。
「低級アルキルチオ」 としては、 例えばメチルチオ、 ェチルチオ、 n—プロピル チォ、 イソプロピルチオ、 n—プチノレチォ、 イソプチノレチォ、 tert—ブチノレチォ、 n一ペンチルチオ、 n—へキシルチオ等の直鎖状または分枝鎖状の炭素数 1〜 6の ものが挙げられる。
「低級アルキルカルボニル」 としては、 例えばメチルカルポニル、 ェチルカルポ 二/レ、 n—プロピルカズレポュル、 イソプロピノレカルボニル、 n—プチルカゾレボ二ノレ 、 イソブチノレカノレポ二ノレ、 tert—ブチノレカノレポ二ノレ、 n—ペンチルカルポ二ノレ、 n —へキシルカルボニル等の直鎖状または分枝鎖状の炭素数 2 ~ 7の低級アルキル カルボ二/レが挙げられる。
「低級アルキルカルボニルォキシ」 としては、 例えばメチルカルボニルォキシ、 ェチノレ力ルポニルォキシ、 n—プロピルカルボニルォキシ、イソプロピルカノレポ- ルォキシ、 n—ブチルカルボエルォキシ、 イソプチルカルポニルォキシ、 tert—ブ チルカルボニルォキシ、 n—ペンナルカルポ-ルォキシ、 n—へキシルカノレポ二ノレ ォキシ等の直鎖状または分枝鎖状の炭素数 2 ~ 7の低級アルキルカルボ二ルォキ シが挙げられる。
「低級アルキルォキシカルボニル J としては、 例えばメチルォキシカルボニル、 ェチルォキシカルボニル、 n—プロピルォキシカルボニル、イソプロピルォキシ力 ノレボエル、 n—ブチルォキシカルボエル、 イソブチルォキシ力ルポニル、 tert—ブ
チルォキシカルポニル、 n—ペンチルォキシカルポニル、 n —へキシルォキシカル ポニル等の直鎖状または分枝鎖状の炭素数 2 〜 7の低級アルキルォキシカルボ二 ルが挙げられる。
「ハロゲン原子」 としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子及びヨウ素原子が 挙げられ、 好ましくは、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子が挙げられる。
「3ないし 7員のへテロ環」 としては、 例えばアジリジン、 ァゼチジン、 ピロリ ジン、 ジヒドロピロール、 ピぺリジン、 テトラヒドロピリジン、 ピぺラジン、 モル ホリン、 チオモ^/ホリン、 ァゼパン、 テトラヒ ドロアゼピン、 テトラヒドロジァゼ ピン、へキサヒドロジァゼピン等の 1または 2個の窒素原子、 0または 1個の硫黄 原子および 0または 1個の酸素原子を有する飽和または不飽和の 3ないし 7員の ヘテロ環が挙げられる。 '
「置換されていてもよい 3ないし 7員のへテロ環」 の置換基としては、 例えば低 級アルキル、 水酸基、低級アルキルォキシ、 低級アルキルカルボ-ル、 低級アルキ ルカルボニルォキシ、低級アルキルォキシカルボ-ノレ、 カルボキシル、 ハロゲン原 子、 シァノ等が挙げられる。 -
「生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基」 としては、 生体内で加 水分解されてカルボキシル基を再生する限りいかなるものも含み、プロドラッ,グと 総称される化合物群に誘導する際に使用される基が挙げられる。好ましい基として は、 式: '
CHOC— ίΟ)ή— R5
l 4 II
4 0
[式中、 R 4 、 R 5 および ηは前記と同義である。] で表される基が挙げられる。 具体的には、 ピバロィルォキシメチル、 ァセチルォキシメチル、 シクロへキシルァ セチノレオキシメチノレ、 1—メチノレシク口へキシメレカノレボニゾレオキシメチノレ、ェチノレオ キシカノレポニノレオキシ- 1-ェチノレ、シク口へキシノレォキシカノレポ二ルォキシ- 1-ェチ ル等が挙げられ、 特に好ましくは、 ビバロイルォキシメチルが挙げられる。 また、 「生体内で加水分解されて力ルポキシル基を再生する基」 の他の例として、 メチル 、 ェチル等の低級アルキル、 およびメチルォキシメチル、 ェチルォキシメチル、 2 ーメチノレオキシェチル、 2—メチルォキシェチノレオキシメチル等の低級アルキルォ
キシ低級アルキル等、 さらに (2—ォキソ一 1, 3—ジォキソール一 4一ィル) メ チル、 ( 5—メチノレー 2—ォキソ一 1, 3—ジォキソールー 4一ィル) メチル、 ( 5 一 t—ブチノレー 2—ォキソ一 1 , 3—ジォキソーノレ一 4一ィル) メチル、 (5—フ 工ニノレー 2—ォキソ一 1 , 3—ジォキソーノレ一 4—ィノレ) メチノレ、 フタリジノレを挙 げることができる。
カルボキシルの保護基としては通常用いられる各種の保護基が可能である力 好 適には例えばメチル、 ェチル、 イソプロピル、 tert—プチル等の直鎖状または分枝 鎖状で炭素数 1〜 5の低級アルキル、 例えば 2—ョゥ化工チル、 2, 2 , 2—トリ クロ口ェチル等の炭素数 1〜 5のハロゲノ低級アルキル、例えばメチルォキシメチ ル、ェチルォキシメチル、ィソプチルォキシメチル等の炭素数 1〜 5の低級アルキ ルォキシメチル、例えばァセチルォキシメチル、 プロピオニルォキシメチル、 プチ リルォキシメチル,ビバロイルォキシメチル等の炭素数 1〜 5の低級脂肪族ァシル ォキシメチル、例えば 1ーェチルォキシカルポニルォキシェチル等の 1一 (炭素数 1〜 5の)低級アルキノレオキシカルボニルォキシェチル、例えばベンジル、 ーメ チルォキシベンジル、 o—ニトロベンジル、 p—二トロべンジル等のァラルキル基 、例えばァリル、 3—メチルァリル等の炭素数 3 ~ 7の低級アルケニル、 ベンズヒ ドリル、 フタリジル等が挙げられる。
水酸基の保護基およびアミノ基の保護基としては、通常用いられる各種の保護基 が可能であるが、好適には例えば、 tert—ブチルォキシカルボ-ル等の炭素数 1〜 5の低級アルキルォキシカルボニル、 例えば 2—ョゥ化工チルォキシカルポニル、 2 , 2, 2—トリクロ口ェチルォキシカルボニル等の炭素数 1〜 5のハロゲノアル キルォキシ力ルポニル、例えばァリルォキシカルボニル等の置換または無置換の炭 素数 3〜 7の低級アルケニルォキシ力ルポニル、例えばべンジルォキシカルボニノレ 、 ρ—メチルォキシベンジルォキシカルボニル、 o—二トロべンジルォキシカノレポ ュノレ、 : —二トロベンジルォキシカノレボニル等のァラノレキルォキシ力ルポ-ノレ、例 えばトリメチルシリル、 トリェチルシリル、 tert—プチルジメチルシリル等のトリ アルキルシリル等が挙げられる。さらに生体内で加水分解されて水酸基および Zま たはァミノ基を再生する各種保護基を用いることも可能であって、好適には例えば 、 ( 5—メチノレ一 1 , 3—ジォキソレン一 2—オン一 4 _ィル) メチルォキシ力ノレ
ポニル等が挙げられる。
本発明の力ルバぺネム化合物の医薬品として許容される塩は、例えば常用の無毒 性塩が挙げられる。その塩としては、例えば分子内に存在するカルボキシル基にお ける塩として例えばナトリゥム、 カリウム、 カルシウム、 マグネシウム、 アンモニ ゥム等の無機性塩基塩、例えばトリェチルァンモニゥム、 ピリジ-ゥム、 ジィソプ 口ピルアンモユウム等の有機性塩基塩が挙げられ、また、分子内に存在する塩基性 基における塩として例えば塩酸、 硫酸、 リン酸等の無機酸塩、 例えばギ酸、 酢酸、 シユウ酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸等の有機酸塩等が挙げられる。 本発明の力ルバぺネム化合物またはその医薬品として許容される塩は、それらの 無水物、 水和物または溶媒和物であってもよい。 本発明の第 2の態様は、本発明の力ルバぺネム化合物を有効成分とする医薬に関 する。
本発明の力/レバぺネム化合物は、 高い抗菌活性と共に優れた経口吸収性を示し、 さらには優れた D H P— 1に対する安定性を示すことから、 臨床上優れた抗菌剤、 特に経口投与抗菌剤となり得ることが示された。
本究明の力/レバぺネム化合物はスタフイロコッカス 'ォウレウス、 スタフイロコ ッカス ·ェピデルミディス、 ストレプトコッカス , ピオゲネス、 ストレプトコッカ ス ·ニューモユア、 ェンテロコッカス · フエカーリスなどのグラム陽性菌、 大腸菌 、 プロテウス属菌、 クレブシエラ ■ニューモエア、 へモフイノレス ■インフノレエンザ 、淋菌、ブランハメラ菌などのグラム陰性菌を包含する広範囲な病原菌に対し f¾菌 活性を有する。特に近年分離頻度の増加が見られ臨床上の大きな問題となっている ぺニシリン耐†生肺炎球菌(P R S P )や ーラクタメ一ス非産生性ァンピシリン耐 性インフルエンザ菌(B L NA R) などペニシリン結合蛋白(P B P)変異にともな い既存 β—ラクタム剤に幅広く耐性を獲得したィンフルェンザ菌に対して優れた 抗菌活性を有することを見出した。
腎酵素であるデヒドロべプチダーゼ一 I (D H P— I )は天然由来のカルバぺネ ム化合物を容易に分解することが知られている力 力ルバぺネム類である本発明化 合物は D H P— Iに対し安定なものもあり単剤での使用が可能である力 S、もし必要
である場合には D H P— I阻害剤との併用も可能である。
本発明の力ルバぺネム化合物を細菌感染症を治療する抗菌剤として用いるため の投与形態としては、例えば錠剤、 カプセル剤、散剤、 シロップ剤等による経口投 与、 または例えば静脈内注射、筋肉内注射、直腸投与等による非経口投与等が挙げ られる。
前記の適当な投与剤型は、許容される通常の担体、賦型剤、結合剤、安定剤など に活性化合物を配合すること より、従来公知の技術を使用して製造することがで きる。 注射剤型で用いる場合には許容される緩衝剤、溶解補助剤、 等張剤などを添 加することもできる。
投与量は症状、年齢、 体重、 投与形態、 投与回数等によって異なるが、 通常は成 人に対し、 一日 100~3000mgを一回または数回に分けて投与する。 必要に応じて減 量あるいは增量することができる。
本発明の力ルバぺネム化合物は種々の公知方法(Tetrahedron, 39, 2531-2549 (1983)、 Journal of Medicinal Chemistry, 30, 871-880 (1987)、 Tetrahedron Letters, 31, 2853-2856 (1990) , ibid. 34, 3211-3214 (1993)、 ibid. 36, 4563-4566 (1995)、特公平 4-40357等)により製造することができる。例えばその一例として以 下に示す方法が挙げられる。
1 (R=生体内で容易に加水分角军されて カルボキシル基を再生する基)
[式中、 R 1、 R R 5および Yは前記と同じ意味を表し、 R 7 は力ノレボキシノレ 基の保護基を、 R1 aは炭素数 1〜 3の低級アルキル基または保護された水酸基によ
り置換された炭素数 1 ~ 3の低級アルキルを表す。 Zは塩素原子、臭素原子または ヨウ素原子を表す。 ] 工程 1 :化合物 3の製法
化合物 2の閉環反応は、ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の不活性溶媒中で、 反 応温度 + 8 0 °C〜 2 0 0 °Cの範囲で行ない化合物 3を得る。原料化合物 2は公知方 法(Tetrahedron, 39, 2531-2549 (1983)、 Journal of Medicinal Chemistry, 30, 871-880 (1987)等)により製造することができる。 工程 2 : 力ルバぺネム化合物 1 ( R =水素原子)の製法
化合物 3の Rl aにおける水酸基の保護基を除去し、同時にあるいは引き続いて R 7 におけるカルボキシル基の保護基を除去することにより、力ルバぺネム化合物 1 を得ることができる。保護基の除去方法は、酸、 塩基、還元剤等で処理するそれ自 体公知の方法であり、 例えば T. W. Greene : Protective Groups in Organic Synthesis, J. Wiley & Sons Inc. , 1981 を参照することができる。 工程 3 :力ルバぺネム化合物 1 (R =生体内で加水分解されてカルボキシル基を再 生する基)の製法
常法に従って、力ルバぺネム化合物 1 (R =水素原子)に生体内で加水分解されて カルボキシル基を再生する基を導入することによって、 力ルバぺネム化合物 1 (R =生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)を得ることができる。 例 えば、力ルバぺネム化合物 1 (Rが水素原子である)またはそのカルポン酸塩に対し て、必要に応じてジィソプロピルェチルァミン、 トリェチルァミン、 4 -ジメチルァ ミノピリジン、炭酸力リウム、炭酸水素ナトリゥム等の塩基の存在下に化合物 4で 表される各種ハラィドを作用させてエステルィヒすることにより、カノレバぺネム化合 物 1 (R =生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)を得ることがで きる。反応溶媒は不活性なものであれば特に限定されないが、好適なものとしてジ メチ ホルムアミド、 ジメチルス ホキシド、へキサメチ ホスホラミド、 ァセト 二トリル、 ジォキサン、 テトラヒドロフラン、 アセトン等を挙げることができる。
カルボン酸塩としては、好適にはナトリゥム塩あるいは力リゥム塩等を挙げること ができる。反応温度は一 7 8 °C〜+ 1 0 0 °Cの範囲で行われるが、 一 2 0 °C〜+ 6 0 °Cの範囲が好適である。
以上の工程において、化合物 2の段階で R 7 が生体内で加水分解されてカルポキ シル基を再生する基である原料を用いて、 各工程を経て、 力ルバぺネム化合物 1 ( R =生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基)を直接製造することも できる。
以上の工程において反応終了後は通常の有機化学的手法により成績体を取り出 すことができるが、水溶性の成績体については例えば反応混合物の液性を中性付近 とした後、吸着樹脂等を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、 目的化合物の溶 出する部分を分取し、 凍結乾燥することにより反応成績体を得ることができる。 本発明の力ルバぺネム化合物の製造法は、この製造法によって何ら限定されるも のではない。 本発明の力ルバぺネム化合物には、 式:
に示されるように、力ルバぺネム骨格の 5位、 6位の不斉炭素に基づく光学異性体 が存在する。 これらの異性体は便宜上すベて単一の式で示されているが、本発明に は各不斉炭素原子に基づくすべての異性体および異性体混合物が含まれる。しかし 、 好適なものとして、 5位の炭素原子が R配位である化合物 ((5 R, 6 R) また は (5 R , 6 S ) ) を挙げることができ、 さらに好ましくは、 式:
で示される配位を示す化合物が挙げられる
t
さらに、 R
1 が 1ーヒドロキシェチルの場合、 式
に示されるように 8位においても R配位のものと S配位の異性体があり、好適なも のとして R配位を挙げることができる。
3位側鎖のピリジン環上の一 Yの置換位置に関しては、いずれの位置で置換され た異性体であってもよい。
本発明の力ルバぺネム化合物の具体例として、 例えば以下の例示化合物 1〜42 に示した化合物を挙げることができる。
o
ϋΐ
<J5
n3400〇一
〇0 n - 合番物号
箫
表 7
これら例示した化合物においては前述したように立体異性体が存在、またそれ以 外にも不斉炭素原子に基づく立体異性体が存在するが、例示化合物はすべての異性 体を含むものである。 害施例
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はもちろんこれら によって何ら限定されるものではない。
なお以下の実施例で用いている略号の意味は次の通りである。
ALOC :ァリルォキシカルボニル基
t— B u : t e r t—プチノレ基
DMF:ジメチルホルムアミド
M e :メチノレ基
TBDMS : t e r t一ブチル (ジメチル) シリル基
THF:テトラヒドロフラン 実施例 1
ァリル (5R,6S)- 6- [(1R)-1-ヒドロキシェチル] - 7-ォキソ -3-ピリジン -3-ィル- 1- ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン- 2-カルボキシレ一ト(36mg)と 2-ェチル へキサン酸ナトリゥム(17. lmg)とトリフエエルホスフィン(3mg)を THF0.8 mlに溶解し、 0°Cに冷却後、 テトラキス(トリフエニルホスフィン)パラジウム( 0) (6. 6mg)を加えた。 30分後にへキサン(0. lm 1)を加え 15分攪拌した。 析出した沈殿を濾過し、 これを減圧乾燥して、 (5R,6S)- 6- [(1R)- 1-ヒドロキシェチ ル] - 7-ォキソ -3-ピリジン- 3-ィル -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン- 2 -カル ボン酸ナトリゥム塩(23mg)を得た。
1 H 蘭 R (400MH z , D20) 1.16 (d, 3H, J=6.4Hz), 2.98 (dd, 1H, J=17.1Hz, 9.9Hz), 3.32 (dd, 1H, J=17.1Hz, 8.4Hz), 3.38-3.41 (m, 1H) , 4.09-4.15 (m, 1H),
4.16-4.22 (m, 1H), 7..26 (dd, 1H, J=8.0Hz, 4.9Hz) , 7.65 (d, 1H, J=8.0Hz) ,
8.25 (d, 1H, J=4.9Hz), 8.32 (s, 1H)
実施例 2
ァリル (5R,6S)_6- [(1R)- 1-ヒドロキシェチル] -7-ォキソ -3-ピリジン- 3 -ィル- 1 - ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2 -ェン- 2 -カルボキシレート( 8 m g)から上記実施 例と同様にして、(5R,6S)- 6 - [(Π0- 1 -ヒドロキシェチル; 1 - 7-ォキソ -3-ピリジン -3 - ィル- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン -2-カルボン酸ナトリゥム塩を得た後、 これを直ちに DMF(0. 5 mg)に溶解した。 0°Cに冷却後、沃化ビバロイルォキシメチ ル(4.2mg)を加え 1時間攪拌した。 反応液に酢酸ェチルと重曹水を加え分液し、 有機層を飽和食塩水にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリゥムで乾燥後、残渣を シリカゲル力ラムクロマトグラフィー(酢酸ェチル)にて精製し、 [ (2, 2-ジメチルプ ロパノィル)ォキシ]メチル (5R, 6S)-6-[(lR)-l-ヒドロキシェチル]- 7 -ォキソ - 3- ピリジン- 3-ィル- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン -2-カルボン酸( lmg)を 得た。
1 H 匿 (400MH 2 , CDC13 ) 1.18 (s, 9H) , 1.38 (d, 3H, J=6.3Hz), 3.20-3.35 (m, 3H) ,
4.26-4.32 (m, 1H), 4.09-4.15 (m, 1H) , 4.32-4.38 (ra, 1H) , 5.77 (d, 1H, J=5.5Hz) ,
5.87 (d, 1H, J=5.5Hz) 7.29-7.33 (m, 1H) , 7.71— 7.75 (m, 1H), 8.56-8.59 (m, 2H) 実施例 3
実施例 1 同様にしてァリル (5R,6S)- 6-[(lR)- 1 -ヒドロキシェチル] - 3 - [6- (ヒド 口キシメチル)ピリジン- 3 -ィル] -7-ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン -2 -カルボキシレートより実施例 1と同様の方法により (5R, 6S)-6- [(1R)-1 -ヒドロ キシェチル ]-3 - [6 -(ヒドロキシメチル)ピリジン- 3 -ィル] -7-ォキソ -1 -ァザビシク 口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン- 2-カルボン酸ナトリゥム塩を得た。
¾ 應 R (400MHz , D
20) 1.15(d, 3H, J=6.4Hz), 2.97 (dd, 1H, J=17.1Hz, 9.9Hz) , 3.31 (dd, 1H, J=17.1Hz, 8.5Hz), 3.36-3.41 (m, 1H) ,
3.55-3.62 (m, 2H) , 4.07-4.15 (m, 1H) , 4.16-4.24 (ra, 1H), 7.31 (d, 1H, J=8.2Hz), 7.67 (dd, 1H, J=8.2Hz, 2.2Hz) , 8.27 (d, 1H, J=2.2Hz)
実施例 1と同様にしてァリル (5R,6S)- 6- [(1R)"L-ヒドロキシェチル] -7 -ォキソ -3-ピリジン- 2-ィル- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン -2-カルボキシレート より (5R,6S)- 6-[(lR)- 1 -ヒドロキシェチル] - 7 -ォキソ -3-ピリジン - 2_ィル- 1-ァ ザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2 -ェン- 2-カルボン酸ナトリゥム塩を得た。
¾ 蘭 R (400MH z, D20) 1.10 (d, 3H, J=6.4Hz), 2.97 (dd, 1H, J=17.1Hz, 9.9Hz) ,
3.24 (dd, 1H, J=17.1Hz, 8.5Hz), 3.33-3.38 (ra, 1H), 4.02-4.09 (m, 1H),
4.09-4.15 (m, 1H), 7.05-7.13 (m, 1H), 7.27 (d, 1H, J=8.0Hz), 7.54-7.62 (m, 1H) , 8.17-8.26 (m, 1H) 実施例 5
実施例 2と同様にして(5R,6S) - 6_[(1R)- 1 -ヒドロキシェチル] -7 -ォキソ -3-ピリジ - ン- 2-ィル- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン- 2-力ルポン酸ナトリウム塩よ り [(2,2-ジメチルプロパノィル)ォキシ]メチル (5R,6S)- 6 - [(1R)- 1-ヒドロキシェ チル] -7-ォキソ -3-ピリジン -2-ィル- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン- 2 -力 ルポキシレートを得た。
¾ NMR (400MH z , CDC1
3) 1.19(s,9H), 1.37(d, 3H, J=6.3Hz), 3.31 (dd, 1H, J=6.3Hz, 3. OHz) , 3.40 (dd, 1H, J=18.6Hz, 10. OHz) ,
3.47 (dd, 1H, J=18.6Hz, 8.9Hz), 4.26-4.37 (ra, 2H), 5.81 (d, 1H, J=5.5Hz) , 5.89 (d, 1H, J=5.5Hz) 7.20-7.25 (m, 1H), 7.55-7.60 (m, 1H) , 7.63-7.71 (m, 1H) , 8.55-8.61 (ra, 1H) 実施例 6
実施例 1と同様にしてァリル (5R, 6S)_3- (6 -クロロピリジン- 3-ィル) - 6_[(1R)- 1 - ヒ ドロキシェチノレ] - 7 -ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン- 2 -力ノレボキ シレートより(5R, 6S)- 3- (6-クロ口ピリジン- 3-ィル) -6- [(1R)-1-ヒドロキシェチ ル] - 7-ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン- 2-カルボン酸ナトリゥム塩 を得た。
¾ 應 R (400MHz, D20) 1.25 (d, 3H, J=6.4Hz), 3.06 (dd, 1H, J=17.1Hz, 9.9Hz) , 3.38 (dd, 1H, J=17.1Hz, 8.4Hz) , 3.46—3.51 (m, 1H) , 4.16-4.22 (ra, 1H) ,
4.22-4.29 (m, 1H) , 7.39—7.45 (m, 1H), 7.70—7.82 (m, 1H) , 8.22-8.24 (m, 1H) 実施例 7
実施例 2と同様にして(5R, 6S)-3- (6-クロロピリジン- 3-ィル )-6 - [(1R)_1 -ヒドロ キシェチル] -7-ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト - 2-ェン -2-カルボン酸ナト リウム塩より [(2, 2-ジメチルプロパノィノレ)ォキシ]メチル (5R,6S)- 3- (6-クロ口 ピリジン- 3-ィル) - 6- [(1R)- 1-ヒドロキシェチル ]-7-ォキソ -1-ァザビシク口
[3.2.0]ヘプト -2-ェン- 2 -力ルポキシレートを得た。
¾ NMR (400MH z , CDC13) 1.19 (s, 9H), 1.37 (d, 3H, J=6.3Hz) , 3.18-3.33 (m, 3H) , 4.26-4.39 (m, 2H), 5.77 (d, IH, J=5.5Hz) , 5.88 (d, 1H, J=5.5Hz) 7.30-7.36 (ra, IH) , 7.68—7.74 (m, IH), 8.34-8.36 (m, IH) 実施例 8
実施例 1と同様にしてァリル (5R,6S)- 6- [(1R)- 1-ヒドロキシェチル] -3 - {6- [(メチ ルァミノ )カルボニル]ピリジン- 3 -ィル} - 7 -ォキソ- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト -2-ェン- 2-カノレポキシレートより(5R,6S)- 6- [(1R)- 1-ヒドロキシェチノレ]- 3- {6- [ ( メチルァミノ)カルボニル]ピリジン- 3 -イノレ} - 7 -ォキソ -1 -ァザビシク口 [3.2.0]へ プト- 2-ェン -2-カルボン酸ナトリゥム塩を得た。
¾ NMR (400MHz, D20) 1.21(d, 3H, J=6.4Hz), 2.86 (s, 3H),
3.05 (dd, IH, J=17. OHz, 9.9Hz), 3.40 (dd, 1H, J=17. OHz, 8.4Hz) , 3.43—3.49 (m, IH) , 4.14-4.20 (m, IH), 4.20-4.29 (ra, IH), 7.76-7.88 (ra, 2H), 8.45 (s, IH) 実施例 9
実施例 2と同様にして(5R,6S) - 6 - [(IR)- 1-ヒドロキシェチル] - 3 - {6 - [(メチルアミ ノ)カルボニル]ピリジン- 3-ィル }- 7-ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2 -ェ ン- 2 -力ルボン酸ナトリゥム塩より [(2, 2 -ジメチルプロパノィル)ォキシ]メチル
(5R, 6S) - 6 - [ (1R)- 1-ヒドロキシェチル ]-3 - {6- [(メチルァミノ)カルボニル]ピリジ ン- 3-ィル }- 7-ォキソ -卜ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン- 2-カルボキシレート を得た。
¾ NMR (400MH z , CDC13) 1. 19 (s, 9H), 1. 37 (d, 3H, J=6. 3Hz) , 3. 04 (d, 3H, J=5. 1Hz) , 3. 20-3. 35 (m, 3H) , 4. 22—4. 34 (m, 1H), 4. 34-4. 48 (m, 1H) , 5. 76 (d, 1H, J=5. 5Hz) , 5. 88 (d, 1H, J=5. 5Hz) , 7. 81 (dd, 1H, J=8. lHz, 2. 2Hz) , 7. 97 (br-s, 1H) , 8. 18 (dd, 1H, J=8. 1Hz, 0. 7Hz) , 8. 53 (dd, 1H, J=2. 2Hz, 0. 7Hz) 実施例 1 0
ァリル (5R, 6S) - 3- (6- { [ (ァリノレォキシ)カルボニル]アミノ }ピリジン- 3 -ィル ) - 6- [ (1R) - 1 -ヒドロキシェチル] -7 -ォキソ -1-ァザビシク口 [3. 2. 0]ヘプト- 2-ェン -2-カルボキシレート(55. 6mg)を塩化メチレン(4ml)に溶解し、 酢酸(24mg) ,水素化 トリプチル錫 (0. 54ml),ジクロ口ビストリフエニルホスフィンパラジウム (9. 5mg) を加え 1時間撹拌した。 重曹 (0. llg)の水溶液(10ml)を加えた後水層を抽出、 ジェ チルエーテルにて洗浄した。 水層を逆相カラムクロマトグラフィーにて精製し (5R, 6S) - 3- (6 -ァミノピリジン- 3 -ィノレ) - 6 - [ (1R) - 1 -ヒドロキシェチル] - 7-ォキソ -1 -ァザビシク口 [3. 2. 0]ヘプト-2-ェン -2-カルボン酸ナトリゥム塩(17. 6mg)を得 た。 '
¾ 删 R (400MH z, D20) 1. 17 (d, 3H, J=6. 4Hz), 2. 98 (dd, 1H, J=17. 0Hz, 9. 7Hz) ,
3. 25 (dd, 1H, J=17. 0Hz, 8. 6Hz) , 3. 30-3. 36 (m, 1H) , 4. 08-4. 20 (m, 2H) ,
6. 54 (d, 1H, J=8. 7Hz), 7. 47 (dd, 1H, J=8. 7Hz, 2. 1Hz), 7. 81 (d, 1H, J=2. 1Hz) 実施例 1 1
実施例 2と同様にして(5R, 6S) -3 - (6-Tミノピリジン - 3-ィル) -6 - [ (1R) - 1 -ヒドロキ
シェチル]- 7 -ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2 -ェン -2-カルボン酸ナトリ ゥム塩より [(2, 2-ジメチルプロパノィノレ)ォキシ]メチル (5R,6S) - 3 - (6 -アミノビ リジン - 3 -ィル) - 6- [(1R) - 1-ヒドロキシェチル] - 7 -ォキソ - 1 -ァザビシク口 [3.2.0] ヘプト -2_ェン -2-カルボキシレートを得た。
¾ 應 R (400MHz, CDC13) 1.19 (s, 9H) , 1.37 (d, 3H, J=6.3Hz) , 3.20-3.27 (ra, 3H) , 4.20-4.31 (m, 2H), 4.87(s, 2H), 5.81(d, 1H, J=5.5Hz), 5.90 (d, 1H, J=5.5Hz) , 6.50 (d, 1H, J=8.7Hz) , 7.66-7.69 (ra, 1H) , 8.10 (s, 1H) 参考例 1
2-ァセチルビリジン(12g)を塩化メチレン(100ml)に溶解し、 - 40°Cにてトリェチル ァミン(27.6ml), トリメチルシリノレトリフルォロメタンスルホネート(26.9ml)を加 え 4時間撹拌した。反応液に重曹水を加え酢酸ェチルにて抽出した。有機層を乾燥
、 濃縮した。 これを塩化メチレン(250ml)に溶解し、 (2R, 3R)-3-((lR)-l-{[tert- ブチル(ジメチル)シリル]ォキシ }ェチル )-4-ォキソ -2-ァゼチジ二/レ ァセテ一ト
(28.5g), 三フッ化ホウ素ジェチルエーテル錯体(19.7g)を加え 0°Cにて 24時間 撹拌した。 反応液に重曹水を加え、 酢酸ェチルにて抽出した。 有機層を乾燥、 濃縮 後、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
(3S, 4R) -3- ( (1R) - 1- { [tert-ブチル(ジメチル)シリル]ォキシ }ェチル) -4- (2-ォキ ソ- 2 -ピリジン- 2-ィルェチル)ァゼチジン - 2-オン (3.27g)を得た。
¾ 蘭 R (400MHz, CDCI3) 0.07 (s, 6H), 0.87 (s, 9H), 1.26 (d, 3H, J=7.1Hz) ,
2.94 (dd, 1H, J=4.6Hz, 2.2Hz) , 3.37 (dd, 1H, J=18.0Hz, 10.1Hz), 3.77
(dd, 1H, J=18.0Hz, 3.2Hz), 4.08-4.16 (m, 1H) , 4.20-4.26 (m, 1H) , 6.12 (s, 2H) ,
7.49-7.54 (m,lH), 7.85-7.90 (m, 1H), 7.98-8.08 (m, 1H) , 8.65—8.71 (ra, 1H) 参考例 2
工程 a) .
(3S, 4R) - 3 - ( (1R) -1- { [tert-ブチル (ジメチノレ)シリル]才キシ }ェチル) -4- (2 -ォキ ソ- 2-ピリジン- 2-ィルェチル)ァゼチジン- 2-オン(3.27g)をトルエンに溶解し、 ァ リルダリオキサレート一水和物(1.86g)を加え、 脱水加熱還流した。 溶媒を濃縮し そのまま次の反応に用いた。 工程 b)
工程 a)の残渣物を THF (100ml)に溶解し、 - 40°Cにて、 2, 6-ルチジン(1.51g)、 塩 化チォニル (1.03tnl)を加え 2時間撹拌した。 この溶液をセライトろ過した後、 濃縮 した。残渣物を、 1, 4一ジォキサン(100m 1 ) に溶解し、 2,6-ルチジン(L51g), トリフエ-ルホスフィン(2.46g)を加え 60°Cにて 10時間撹拌した。 反応液に食塩水 を加え、 酢酸ェチルにて抽出し、 重曹水、 食塩水にて洗浄した。 有機層を乾燥、 濃 縮後、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。 工程。
工程 b)の生成物を TH F (30ml)に溶解し、酢酸 (2.66ml), 1M-テトラ n-プチルアンモ 二ゥムフルォリ ド ZT H F溶液(16ml)を加え 20時間撹拌した。反応液に食塩水を加 え酢酸ェチルにて抽出した。有機層を乾燥濃縮後、残渣をシリ力ゲルカラムクロマ トグラフィ一にて精製し、 ァリル (5R,6S)- 6- [(1R)- 1-ヒドロキシェチル] - 7-ォキ ソ -3-ピリジン- 2-ィノレ- 1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン- 2-カルボキシレー ト(0.29g)を得た。
¾ 丽 R (400MHz ., CDC13) 1.38(d, 3H, J=6.3Hz), 1.74(d, 1H, J=5.0Hz),
3.3l(dd, IH, J=6.8Hz, 3. OHz), 3, 38 - 3.47 (m, 2H) , 4.27-4.35 (m, 2H), 4.67-4.77
(m, 2H), 5.18-5.38 (m, 2H), 5.83-5.97 (m, IH), 7.17-7.26 (m, IH), 7.56-7.62 (ra, IH), 7.62-7.68 (m, IH) , 8.55-8.60 (m, IH) 参考例 3
参考例 1および参考例 2と同様にしてァリル (5R, 6S) - 3- (6 -クロロピリジン - 3 -ィ ノレ)-6- [(1R)-1 -ヒドロキシェチノレ] - 7 -ォキソ -1-ァザビシク口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェ ン- 2-カルボキシレートを得た。
¾ 丽 R (400MHz, CDC13) 1.38 (d, 3H, J=6.3Hz), 1.85(d, 1H, J=4.7Hz),
3.22-3.35 (m, 3H), 4.20-4.42 (m, 2H), 4.63-4.75 (m, 2H), 5.20-5.36 (m, 2H) ,
5.82—5.90 (m, IH) , 7.28-7.35 (ra, 1H), 7.72-7.82 (m, IH) , 8.35—8.38 (m, IH) 参考例 4
参考例 1および参考例 2と同様にしてァリル (5R,6S)-6-[(lR)-l-tドロキシェチ ル]- 3-{6- [(メチルァミノ)カルボニル]ピリジン - 3-ィル } -7 -ォキソ -1-ァザビシク 口 [3.2.0]ヘプト- 2-ェン- 2-カルボキシレートを得た。
¾ MR (400MHz, CDC13) 1.37(d, 3H, J=6.3Hz), 1.52 (d, IH, J=6.5Hz),
2.31(br - s, 1H), 3.20-3.35 (m, 3H) , 4.20-4.32 (m, IH), 4.32-4.42 (m, 1H),
4.58-4.77 (m, 2H) , 5.17-5.36 (m,2H), 5.76-5.95 (m, IH) , 7.77-7.84 (m,lH),
8.15-8.19 (ra, IH), 8.50-8.54 (m, IH)
参考例 5
ァミノ基を A L O C基で保護した後、参考例 1および参考例 2と同様にしてァリル (5R, 6S) -3- (6- { [ (ァリルォキシ)カルボ-ル]アミノ }ピリジン -3-ィル
) _6- [ (1R) _1 -ヒドロキシェチル] -7 -ォキソ _1 -ァザビシク口 [3. 2. 0]ヘプト- 2-ェン -2 -力 レポキシレートを得た。
¾ 歷 R (400MH z , CDC13) 1. 38 (d, 3H, J=6. 3Hz) , 1. 76 (d, 1H, J=4. 8Hz) , 3. 17-3. 30 (m, 3H), 4. 21-4. 39 (m, 2H) , 4. 62-4. 80 (m, 4H) , 5. 19-5. 45 (ra, 4H) , 5. 79-6. 08 (m, 2H), 7. 67 (br— s, IH), 7. 75-7. 81 (m, IH) , 7. 95—8. 01 (m, 1H), 8. 27-8. 33 (m, IH)
本発明では、 下記化合物から選択される力ルバぺネム化合物が合成できる t
€O H2 ONH e
C0
2CH
2OCOt-Bu C0
2CH
2OCOt-Bu