WO2003054433A1 - Joint rotatif - Google Patents

Description

明 細 書 口—タリージョイント

技術分野

この発明は、 固定側部材に対して回転側部材が正逆回転する形式のロータリ一 ジョイントに関するものである。 背景技術

従来の口一タリ一ジョイントは、 図 11〜13や図 14〜16に示すように、 固定側部 材 8と回転側部材 9とから構成されているが、 回転シール 81 a， 81 bに挟まれた 一本の周溝で 1方向 （固定側→回転側若しくは回転側—固定側） にしか流体を流 せないため、 回転側に冷却水を供給する場合には、 供給用周溝 80とこれから長さ 方向又は径方向に位置ズレした排出用周溝 90が必要となり、 3本目の回転シール 81 cが必要であった。

このため、 従来のロータリージョイントは、 ①回転軸方向の長さ又は回転軸直 角方向の直径が大きく、 ②固定側部材と回転側部材相互の摺動抵抗が大きいとい う問題があった。

そこで、 この発明では、 回転軸方向の長さ又は回転軸直角方向の直径が小さく 且つ固定側部材と回転側部材相互の摺動抵抗が小さい口一タリージョイントを提 供することを課題とする。 発明の概要 . この発明のロータリージョイントは、 固定側部材と回転側部材との相対回転面 に、 二本の回転シールを配置させてこれら相互間域に流体密性部を形成し、 前記 固定側部材から相対回転面の流体密性部を通って回転側部材に至る第 1通路を設 けると共に回転側部材から相対回転面の流体密性部を通って固定側部材に至る第

2通路を前記第 1通路と 1 8 0 ° 間隔で設けてあり、前記第 1通路及び第 2通路 には流体密性部に沿って 1 8 0 ° より少し小さい範囲であって相互で干渉しない 溝が固定側部材側又は回転側部材側に具備させてある。

この発明の口一タリ一ジョイントは、 さらに、 固定側部材と回転側部材とが相 対回転して溝相互間の溝が形成されていない部分が第 1通路及び第 2通路を塞ぐ 位置にきたときには、 それを検知して出力する少なくとも 1個の近接スィッチを. 固定側部材又は回転側部材に設けてある。 図面の簡単な説明

図 1は、 この発明の実施形態 1の口一タリ一ジョイントの断面図である。

図 2は、 図 1の X— X断面図である。

図 3は、 第 1流路側から見たロータリ一ジョイントの正面図である。

図 4は、 図 3のロータリ一ジョイン卜の側面図である。

図 5は、 この発明の実施形態 2の口一タリ一ジョイントの断面図である。

図 6は、 図 5の Y— Y断面図である。

図 7は、 この発明の実施形態 3の口一タリ一ジョイントの断面図である。

図 8は、 図 7の Z— Z断面図である。

図 9は、 この発明の実施形態 4の口一タリ一ジョイントの断面図である。

図 10は、 図 9の L一 L断面図である。

図 11は、 従来例 1の口一タリ一ジョイン卜の断面図である。

図 12は、 図 11の M— M断面図である。

図 13は、 図 11の N— N断面図である。

図 14は、 従来例 のロータリージョイントの断面図である。

図 15は、 図 14の〇ー0断面図である。

図 16は、 図 14の P— P断面図である。 発明を実施するための好ましい形態

図 1はこの発明の実施形態 1の口一タリ一ジョイント R Jの断面図、 図 2は図

1の X— X断面図、 図 3は第 1流路 5側から見た口一夕リージョイント R Jの正 面図、 図 4は図 3のロータリージョイント R Jの側面図を示している。

このロータリージョイント R Jは、 図 1や図 2に示すように、 軸受け B， Bに より相対回転自在となった固定側部材 1 と回転側部材 2との回転面 Fに、 二本の 回転シール 3a， 3bを配置させてこれら相互間域に流体密性'部 4を形成し、 前記固 定側部材 1から相対回転面 Fの流体密性部 4を通って回転側部材 2に至る第 1通 路 5を設けると共に回転側部材 2から相対回転面 Fの流体密性部 4を通って固定 側部材 1に至る第 2通路 6を前記第 1通路と 1 8 0 ° 間隔で設けてある。 そして この実施形態では前記第 1通路 5及び第 2通路 6に流体密性部 4に沿って 1 8 0 ° より少し小さい範囲であって相互に干渉しない溝 51, 61が固定側部材 1側又は回 転側部材 2側に具備させてある。

固定側部材 1は、 図 1に示すように円環状の厚肉板により形成されており、 そ の内周面に軸受け B， Bを装着するための溝 11, 11を、 前記溝 11, 1 目互間域に は回転シール 3a， 3bを装着するための溝 12, 12を、 形成してある。 また、 固定側 部材 1には、 図 1や図 2に示すように、 第 1通路 5の一部を構成する入口 53と通 路 50と溝 51が、 第 2通路 6の一部を構成する出口 64と通路 62と溝 61が、 それぞれ 形成されている。 さらに、 図 2に示すように、 溝 51は通路 50から左右に 8 0 ° (

8 0 ° に限られず 9 0 ° より小さい範囲であればよい。 以下同じ） づっ分かれて 形成されると共に、 溝 61も通路 62から左右に 8 0 ° づっ分かれて形成されており、 通路 50と通路 62との間には内方突起 10， 10が形成されている。 なお、 固定側部材

1の外周面には図 3に示すように、 入口 53と対応する部分に固定側目印 19を形成 してある。

回転側部材 2は、 図 1に示すように、 張出部 20を有した本体 2aにフランジ 2bを ボルト止めして成るもので、 前記本体 2aには第 1通路 5の一部を構成する通路 52 と出口 54が、 第 2通路 6の一部を構成する入口 63と通路 60が、 それぞれ形成され ている。 他方、 上記固定側部材 1は図 1に示すように、 軸受け B , Bのィンナー レースを介して張出部 20とフランジ 2b相互間に挟み込まれている。 なお、 張出部 20の外周面には図 4に示すように、 出口 54と対応する部分から 9 0 ° 振ったとこ ろに回転側目印 29を形成してある。

軸受け B， Bは、 図 1に示すように所謂ボールベアリングで構成されており、 上記溝 1 1， 1 1に装着されている。

回転シール 3a， 3bは、 図 1に示すように、 上記溝 12， 12に装着されている。 ここで、 上記した部材を図 1に示すように組み立てた状態では、 入口 53、 通路 50、 溝 51、 通路 52及び出口 54により第 1通路 5が形成され、 また入口 63、 通路 60、 溝 61、 通路 62及び出口 64により第 2通路 6が形成されている。

また、 このロータリージョイント R Jにおいて、 図 3に示した如く入口 53と出 口 54とが並んだ状態 （固定側目印 19と回転側目印 29が 9 0 ° 方向に位置ずれした 状態） では内方突起 10に対して通路 52は 9 0 ° 方向に位置ずれして通路 50と溝 51 と通路 52及び、 通路 60と溝 61と通路 62とはそれぞれ連通しており、 また、 図 3の 状態から回転側部材 2が 9 0 ° 相対回転した状態 （固定側目印 19と回転側目印 29 がー致した状態） では通路 52及び通路 62はそれぞれ内方突起 10により塞がれた状 態となる。

この口一タリ一ジョイント R Jの作用 ·効果は以下の通りである。

① . このロータリ一ジョイント R Jでは、 二本の回転シ一ル 3a, 3bを有する構成 となるから、 回転側部材 2の回転軸方向の長さが小さくなる。 したがって、 全 体重量が小さくでき、 以下に示した如くマニピュレ一タ Mの先端リスト部しに 取り付けた場合、 回転モーメン卜が小さくなる。

② . この口一タリ一ジョイント R Jでは、 二本の回転シ一ル 3a, 3bを有する構成 となるから、 固定側部材 1と回転側部材 2相互の摺動抵抗が小さいものとなる _c なお、 口一タリ一ジョイント R Jの上記作用 '効果は、 以下の実施形態 3、 4 のものも有している。

この口一夕リージョイント R Jの使用の態様について説明する。

この口一タリジョイント R Jは図 Iに示すように、 マニピュレ一タ Mの先端リ スト部 Lに例えば溶接機 Yを取り付ける場合に使用されるもので、 具体的には前 記先端リスト部 Lと溶接機 Yとの間に取り付けられる。 なお、 この口一タリジョ イント R Jは、 溶接機 Yによるスポッ ト溶接時に発生する熱によって溶接機 Yが 温度上昇するのを抑えるとき等に使用される。

この場合において、 マニピュレータ Mの先端リスト部 Lには回転側部材 2の一 端部が取り付けられ、 マニピュレータ Mに沿って設けられている冷却水用の、 供 給用配管 P1が第 1流路 5の入口 53に、 排出用配管 P2が第 2流路 6の出口 64に、 そ れぞれ取り付けられる。 そして、 前記回転側部材 2の他端部に取り付けられた溶 接機 Yの、 冷却水用供給口 Y1と第 1流路 5の出口 54とが配管 P3で、 冷却水用排出 口 Y2と第 2流路 6の入口 63とが配管 P4で、 それぞれ接続される。 これにより、 冷 却水は、 供給用配管 Pl→第 1流路 5—配管 P3—溶接機 Y—配管 F4—第 2流路 6→ 排出用配管 P2の経路で流れることになる。

ここで、 この種の溶接機 Yの使用においては、 溶接機 Yは口一タリージョイン ト R Jを介して正逆方向に回転されるが、 ロータリ一ジョイント R Jの正逆回転 の角度によっては次のような対策を行つておく必要がある。

① . スポッ ト溶接位置が図 2の状態から回転側部材 2を 9 0 ° 回転させた所にあ る場合には、 冷却水は上記経路の途中で遮断 （溝 51， 61相互間に設けられた内 方突起 10が第 1流路 5及び第 2流路 6を塞ぐことにより遮断） されて流れなく なるからこの位置ではスポッ ト溶接されないようにプログラム入力しておく。

② . スポッ ト溶接時に溝 51を介して通路 50と通路 52とが繋がっていて、 次のスポ ッ ト溶接時のために回転側部材 2が回転して溝 51を介して通路 60 (排出側） と 通路 50 (供給側） とが槃がった場合、 冷却のために溶接機 Yに入り昇温した冷 却水は再び元の通路 5に戻ってしまうという事態が発生する。 しかしながら、 スポッ ト溶接時から次のスポッ ト溶接時までに比較的時間が長く、 そのまま使 用することが可能である場合が多い。

図 5はこの発明の実施形態 2のロータリ一ジョイント R Jの断面図、 図 6は図 1の Y— Y断面図を示している。

このロータリ一ジョイント R Jの構成は図 5や図 6に示すように、 実施形態 1 と基本的には同じといえるが、 固定側部材 1の張出部 20との対向面に直径が相違 する大小の回転シール 3a, 3bを配置させてこれら相互間域に流体密性部 4を形成 し、 前記流体密性部 4に 1 8 0 ° よりも少し小さい範囲であつて相互に干渉しな い溝 51， 61が固定側部材 1側に具備させてある。

なお、 この口一タリ一ジョイント R Jにおいて、 図 5や図 6に示した如く入口 53と出口 54とが並んだ状態 （固定側目印 19と回転側目印 29が 9 0 ° 方向に位置ず れした状態） では溝 51， 61相互間の溝が形成されていない部分 13に対して通路 52 は 9 0 ° 方向に位置ずれして通路 50と溝 51と通路 52及び、 通路 60と溝 61と通路 62 とはそれぞれ連通しており、 また、 図 5や図 6の状態から回転側部材 2が 9 0 ° 回転した状態 （固定側目印 19と回転側目印 29がー致した状態） では通路 52及び通 路 62はそれぞれ部分 13により塞がれた状態となる。

この口一タリージョイント R Jの作用 ·効果は以下の通りである。

① . この口一タリ一ジョイント R Jでは、 二本の回転シール 3a， 3bを有する構成 となるから、 回転側部材 2の回転軸直角方向の直径が小さくなる。 したがって、 全体重量が小さくでき、 上記に示した如くマニピュレ一タ Mの先端リスト部 L に取り付けた場合、 回転モーメントが小さくなる。

② . このロータリ一ジョイント R Jでは、 二本の回転シール 3a, 3bを有する構成 となるから、 固定側部材 1 と回転側部材 2相互の摺動抵抗が小さいものとなる このロータリージョイント R Jの使用の態様は、 実施形態 1 と同様にしてマ二 ピュレータ Mの先端部に取り付けられる。 図 7はこの発明の実施形態 3の口一タリ一ジョイン ト R Jの断面図、 図 8は図 7の Z— Z断面図を示している。

この実施形態 3の口一タリ一ジョイ ント R Jは、 図 7や図 8に示すように実施 形態 1 と基本的には同じであるが、 固定側部材 1側に近接スィツチ Sを設けると 共に回転側部材 2の張出部 20に孔 21 (非検知部） を設け、 固定側目印 19と回転側 目印 29がー致した状態 （通路 52及び通路 62はそれぞれ内方突起 10により塞がれた 状態） において近接スィツチ Sが孔 21と対向して非検知状態となるようにしてあ る。

この実施形態のロータリージョイント R Jでは、 近接スィツチ Sの非検知状態 を利用して上記状態においてスポッ ト溶接が実行されないようにできる。

図 9はこの発明の実施形態 4のロータリ一ジョイント R Jの断面図、 図 10は図 9の L一 L断面図を示している。

この実施形態 4の口一夕リージョイント R Jは、 図 9や図 10に示すように実施 形態 1 と基本的には同じであるが、 固定側部材 1側に二個の近接スィッチ SI, S2 を半径方向 （半径 rl， r2) に配列させると共に、 張出部 20の固定側部材 i との対 向面に大小の半径 rl， r2の円弧状溝 22, 23を形成してある。 なお、 近接スィッチ Sl， S2は円弧状溝 22, 23と対向しているときには非検知状態 （O F F ) となるよ うになり、 円弧状溝 22, 23と対向していないときには検知状態 （O N ) となるよ うにしてある。

そして、 この実施形態の口一タリージョイント R Jでは、 固定側目印 19と回転 側目印 29がー致した状態 （通路 52及び通路 62はそれぞれ内方突起 10により塞がれ た状態） において近接スィッチ Sl， S2が共に O F Fとなるようにしてある。

このロータリージョイント R Jでは以下に示すように制御されるようになって いる。

①. 近接スィツチ S1が O F Fで近接スィツチ S2が O Nの状態から近接スィツチ S1 が O Nで近接スィツチ S2が〇F Fの状態に切り替わったとき、 又はその逆に切 り替わったときには、 冷却水の供給口が入口 53側から出口 64側に、 又はその逆 に切り替わるようにしてある。

したがって、 このロータリージョイント R Jでは、 スポット溶接時に溝 51を 介 ι、して通路 50と通路 52とが繋がっていて、 次のスポッ ト溶接時のために回転側 部材 2が回転して溝 51を介して通路 60 (排出側） と通路 50 (供給側） とが繋が つた場合、 冷却のために溶接機 Yに入り昇温した冷却水が再び元の通路 5に戻 つてしまうという事態は阻止できる。

なお、 これを実行させるには冷却水の回路に、 近接スィッチ SI , S2の出力に より切り替わる切り替え弁を挿入すればよい。

②. 近接スィッチ SI , S2が共に O F Fである場合にはスポッ ト溶接が実行されな いようにしてある。

その他の実施形態として、 上記した全ての実施形態において、 溝 51, 61を固定 側部材 1ではなく回転側部材 2側に設けるようにしてもよい。

上記した全ての実施形態において、 現固定側部材 1を回転側部材とし、 現回転 側部材 2を固定用部材としてもよい。

発明の実施の形態の欄の内容から明らかなように、 この発明において、 回転軸 方向の長さ又は回転軸直角方向の直径が小さく且つ固定側部材と回転側部材相互 の摺動抵抗が小さいロータリージョイントを提供できた。

Claims

請 求 の 範 囲 . 固定側部材 1 と回転側部材 1との相対回転面 Fに、 二本の回転シ―ル 3a, 3bを配置させてこれら相互間域に流体密性部 4を形成し、 前記固定側部材 1か ら相対回転面 Fの流体密性部 4を通って回転側部材 2に至る第 1通路 5を設け ると共に回転側部材 2から相対回転面 Fの流体密性部 4を通って固定側部材 1 に至る第 2通路 6を前記第 1通路と 1 8 0 ° 間隔で設けてあり、 前記第 1通路 5及び第 2通路 6には流体密性部 4に沿って 1 8 0 ° より少し小さい範囲であ つて相互で干渉しない溝 51, 61が固定側部材 1側又は回転側部材 2側に具備さ せてあることを特徴とするロータリ一ジョイン卜。

. 固定側部材 1 と回転側部材 2とが相対回転して溝 51 , 61相互間の溝が形成 されていない部分が第 1通路 5及び第 2通路 6を塞ぐ位置にきたときには、 そ れを検知して出力する少なくとも 1個の近接スィッチを、 固定側部材 1又は回 転側部材 2に設けてあることを特徴とする請求項 1記載の口一タリ一ジョイン 卜