光変 H¾ ¾^ 技術分野
本発明 は、 光変調器 に 関 わ り 、 特に高速、 大容量光 フ ア イ バ通信 に用 い ら れ る 光強度明変調器や位相 変調器、 ま た 、 偏波 変調器に適用す る こ と が で き る 光変調器 に 関す る 。
田 背 技術
近年、高速、大容量光 フ ァ イ バ通信 シス テ ム の 進歩 に伴い 、 外部変調器に代表 さ れ る よ う に 、 ニォブ 酸 リ チ ウ ム な どの電 気光学効果を有す る 材料 を 基板 に用 い た 高速変調器が 実用化 さ れて い る 。こ の よ う な 高速変調器 は 、第 1 図 に示す よ う に 、 光学効果 を有す る 基板 1 に 、 光波 を 導波す る た め の光導 波路 2 と 、 前記光波 にマ イ ク ロ 波帯域の 高速変調信号 を 印加 す る た め の信号電極 3 及び接地電極 4 力 ら構成 さ れ る 変調用 電極 と が形成 さ れて い る 。
光導波路 2 に は光学研磨 さ れた基板端面か ら 光波 が入射 さ れ る 。 光波は、 光導波路 2 を通過す る 際 に 、 電極に 印カ卩 さ れ
7 I¾- 雷 ¾i気信号に よ る 基板の 屈折率変化の た め 、 位相 が変化 し 、 図 の よ う な マ ツ ハ ツ ンダ型光変調器で は 、 位相 変化が 光 の 強度変調 と な る 。 そ し て 、 電気信号 に応 じ た強度変化 を 受 け た光波は、 光導波路 2 の他端 よ り 出射 さ れ る 。
光変調器の信号電極 3 や接地電極 4 への電気 的 な接続は 、 配線等 の取 り 回 し の都合か ら 、 通常は基板側 面 か ら 行われ、 ま た 、 信号電極 3 上 に は 、 同 軸 ケ ー ブルか ら の 配線 を接続す る た め の電気信号接続パ ッ ド 6 が設 け ら れて い る 。
電気信号で あ る マ イ ク 口 波 は、 同軸ケーブル に よ り 供給 さ れ、 電気信号接続パ ッ ド を通 じ て 、 信号電極 3 に伝搬 し 、 信 号電極 3 の 曲 が り 部 7 を経て 、 光導波路 2 と の 作用 部 8 に 導 かれれ る 。 こ の よ う な配線の場合、 電気的線路特性の急激な 変化 に よ り 、 電気信号で あ る マイ ク ロ 波 の一部 は接続部で反 射 し 、 ま た他の一部 は基板に漏洩 し 、 さ ら に そ れ ら 以外の一 部 は基板の外部 に放射す る 結果 と な る 。 こ の た め 、 信号電極 3 の 作用 部 8 に伝わ る 電気信号が減衰 し 、 光導波路 を伝搬す る 光波への効果的 な変調が困難 と な る 。
こ の た.め 、 信号電極 3 と 接地電極 4 と の形状 を 、 同 軸ケ ー ブル と イ ン ピー ダ ン ス 整合 さ せた コ プ レ ー ナ一型の平面電極 構造 と な る よ う に構成す る 、 ま た は、 信号電極 3 の 曲 げ部 を 緩やか にす る こ と な ど に よ り 、 マ イ ク ロ 波の 反射や漏洩な ど の損失 を低減す る 試み が な さ れて い る が 、 2 O G H z 以上 の 高周波領域で は効果的 な低減は 困難 と な っ て い る 。
本発 明 が解決 し よ う と す る 課題 は、 高周波領域の電気信号 で あ っ て も 、 信号電極の 光導波路 と の作用部 ま で電気信号 を 効率良 く 伝搬す る 、 高周 波広帯域動作が 可能 な 光変調器を提 供す る こ と で あ る 。
発 明 の 開示
上記課題 を解決す る た め に 、 請求 の範囲第 1 項 に係 る 光変 調器は 、 電気光学効果 を 有す る 材料 か ら な る 基板 と 、 該基板 に形成 さ れた 光導波路 と 、 該光導波路 を通過す る 光 を変調す る た め の 電極 と を有す る 光変調器 に お い て 、 該電極の一部 に 電気信号接続パ ッ ド部 を 設け 、 少 な く と も 該電気信号接続パ ッ ド部 の 下部 に位置 し 、 かつ該電気信号接続パ ッ ド部 と 直接 又 は 間接的 に連続 し て い る 基板 の厚みが 、 基板 の他 の部分 の 厚み よ り も 薄 く 構成 さ れ る こ と を特徴 と す る 。
請求 の範囲第 2 項に係 る 光変調器 は、 請求 の 範囲第 1 項 に 記載の 光変調器にお い て 、 該電気信号接続パ ッ ド部 の下部 に 位置 し 、 かつ該電気信号接続パ ッ ド部 と 直 ^又 は間接的 に連 続 し て い る 基板の厚み が 、 約 2 5 0 μ ιη以下で あ る こ と を 特 徴 と す る 。
請求 の範囲第 3 項に係 る 光変調器 は 、 請求の 範囲第 1 項又 は第 2 項 に記載の光変調器に おい て 、 該基板 の 側面 に溝 を 形 成す る こ と に よ り 、該電気信号接続パ ッ ド部の 下部 に位置 し 、 かつ該電気信号接続パ ッ ド部 と 直接又 は 間接的 に連続 し て い る 基板 を薄 く 構成す る こ と を 特徴 と す る 。
請求 の範囲第 4 項に係 る 光変調器 は、 請求の 範囲第 1 項乃 至第 3 項 の いずれかに記載の 光変調器 に おい て 、 光変調器 を 支持す る 筐体 を有 し 、 該電気信号接続パ ッ ド部 の 下部 に位置 し 、 かつ該電気信号接続パ ッ ド部か ら 該筐体表面 ま での 間 の 一部 に 空 間 を設 け た こ と を特徴 と す る 。
請求 の 範囲 第 5 項に係 る 光変調器 は 、 請求の範囲第 1 項乃 至第 4 項 の レヽ ずれかに記載の光変調器 に お い て 、 該電気光学 効果 を 有す る 材料カゝ ら な る 基板が 、 L i N b O 3 結 晶 L i
T a O 3 結晶 . , 又 は L i N b 0 3 及び L i T a O 3 か ら な る 固 溶体結晶 の い ずれかを材料 と す る こ と を特徴 と す る
請求 の 範囲 第 6 項に係 る 光変調器 は 、 請求の範囲第 1 項乃 至第 5 項 の い ずれかに記載の 光変調器に お い て 、 該光導波路 はマ ッ ノヽ ッ ェ ン ダ型に形成 さ れて な り 、 該電気信号接続パ ッ ド部 に 直接又 は 間接的 に連続 し た基板の 一部 の厚み を薄 く 形 成す る と 共 に 、 該基板全体の厚み の 変化 が 、 前記マ ッ ハ ッ ェ ンダ型光導波路 を形成す る 分岐導波 路間 の 中 心線 ί 対 し実質 的 に左右対称 と な る よ う に、 上記基板の一部以外 【 も 厚み が 薄 く な る 部分 を設 け た こ と を 特徴 と す る 。 図面の簡 単な 説明
第 1 図 は、 従来の光変調器の概略 図 で あ る 。
第 2 図 は 、 基板裏面の一部 を切削 し た光変調器で あ る 。 第 3 図 は 、 光変調器の基板裏面 に お け る 切 削す る 場所 を 示 す図 で あ る 。
. 第 4 図 は、 第 1 の実施例 にお け る 周 波数 に対す る マイ ク ロ 波透過減衰量 を示す図で あ る 。
第 5 図 は、 基板側面に溝を形成 し た光変調器で あ る 。
第 6 図 は、 第 1 の実施例 に お け る 周 波数に対す る マ イ ク ロ 波透過減衰量 で あ る 。
第 7 図 は、 温度特性改善の た め の 基板 の切 削場所 を示す図 で あ る 。 発明 を 実施す る た め の最 良の形態
以下 、 本発 明 を好適例 を用 い て詳細 に説 明 す る 。
光変調器を 構成す る 基板 と し.て は 、 電気光学効果 を 有す る 材料、 例 え ば 、 ニ オ ブ酸 リ チ ウ ム ( L i N b O 3 ; 以 下 、 L N と い う )、 タ ン タ ル酸 リ チ ウ ム ( L i T a 0 3 )、 P L Z T ( ジル コ ン酸チ タ ン酸鉛 ラ ン タ ン)、及ぴ石英系 の材料か ら 構 成 さ れ 、 具体的 に は 、 こ れ ら 単結晶材料の 、 X カ ッ ト 板、 Y カ ッ ト 板 、 及ぴ Z カ ッ ト 板カゝ ら 構成 さ れ る 。 特 に 、 光導波 路 デバイ ス と し て構成 しやす く 、 かつ異方性が 大 き い と い う 理 由 力 ら 、 L i N b O 3 結晶 、 L i T a O 3 結晶 、 又 は L i N b O 3 及ぴ L i T a O 3 力 ら な る 固 溶体結晶 を 用 い る こ と が 好 ま しい。 本実施例 で は 、 ニオブ酸 リ チ ウ ム ( L N ) を 用 い た 例 を 中 心 に説 明す る 。
光変調器を製造す る 方法 と し て は 、 L N 基板上 に T i を 熱 拡散 さ せ て光導波路 を形成 し、 次い で基板 の一部又 は全体 に 渡 り バ ッ フ ァ 層 を設 けず に 、 L N 基板上 に電極 を 直接形成す る 方法や、 光導波路 中 の光の伝搬損失 を低減 さ せ る た め に 、 L N基板上 に 誘電体 S i 〇 2 等 の ノ ッ フ ァ 層 を 設 け 、 さ ら に そ の上 に T i · A u の 電極パ タ ー ン の形成及ぴ金 メ ツ キ方法 な ど に よ り 数十 ; ί m の 高 さ の信号電極及び接地電極 を構成 し て 、 間接的 に 当 該電極 を形成す る 方法が あ る 。
前記ノ ッ フ ァ 層 は 、 S i O 2 等の誘電体層 上 に 更 に S i N や S i 等 の膜体 を設 け て 、 当 該バ ッ フ ァ 層 を 多層 構造 と す る こ と も 可能で あ る 。
一般 に 、 一枚 の L N ウ ェ ハ に複数の 光変調器 を 作 り 込み 、 最後 に個 々 の光変調器の チ ッ プに切 り 離す こ と に よ り 、 第 1 図 の よ う な光変調器が製造 さ れ る 。
本発 明 では 、 第 1 図 の よ う な光変調器に 、 さ ら に次の 2 つ の構造 を形成す る こ と に よ り 、 高周 波特性の 改善 を行っ て い る 。
第 1 の 実施例 で は 、 L N 基板の裏面 を切削加 工 し 、 基板 の 一部 の厚み を 肉 薄 と す る 。 ま た 、 第 2 の 実施例 で は 、 L N 基 板 の側面か ら 、 切 削カ卩 ェ に よ り 、 溝部 を形成 し て い る 。
第 1 の 実施例で は 、 厚 さ l m m の 基板 1 の裏面 を 、 サ ン ド ブ ラ ス ト 法ゃ コ ア ド リ ル法 を用 い て 、 厚 さ 2 0 0 μ ηι の 肉 薄 と な る よ う に切 削力!] ェす る(第 2 図参照。 Α は切 削部 を示す)。
次 に 、 切 削加 工す る 場所で 、 最適 な場所 を判 断す る た め 、 切 削加工す る 場所の違い に よ る 周波数特性の変化 を調べた。
切 削加 工す る 部分 の 種類 と して は 、 電気信号接続パ ッ ド部 の み の 下 の場合 (素子 A。 第 3 図 ( a ) 参照)、 該パ ッ ド部 お よ び 曲 げ部 の 下 の場合 (素子 B 。 第 3 図 ( b ) 参照)、 該ノ ッ ド部、 曲 げ部 、 お よ び作用 部 の 下の場合 (素子 C 。 第 3 図 ( c ) 参照)、 作用 部 の み の 下 の場合 (素子 D 。 第 3 図 ( d ) 参照 ) の 4 種類 と 、 全 く 切 削加工 さ れて い な い も の (素子 E ) を 用 意 し た。
第 4 図 に、 各素子 A 力、 ら E に 関 し 、 各周 波数 に対す る マ イ ク ロ 波透過減衰量の測定結果 を示す。
測 定結果が示す よ う に 、 素子 A , B , C に つ レ、 て は 、 2 5 G H z 以上に おい て 、 素子 D と E の場合 と 比較 し て 、 減衰量 が 大幅 に低減 し て い る 。 し 力、 も 、 4 0 G H z 以上 に おい て は 、 素子 B , C につ い て は、 更 に減 の低減効果 力 s 見 ら れ る 。
し た が つ て 、 電気信号接続パ ッ ド部の 下の基板の厚 さ を 、 基板 の他 の部分 よ り 薄 く す る こ と に よ り 、 マイ ク ロ 波 の減衰 を 抑 え る こ と が可能 で あ り 、 特 に 、 該パ ッ ド部 力 ら 信号電極 の 曲 げ部 に至 る 範 囲 で基板 を 肉薄にす る こ と に よ り 、 よ り 高 周 波帯域の減衰量 を低減 さ せ る こ と が可能 と な る 。
更 に 、 光導波路 を進む光波 を 変 R®す る 作用 部 ま で広 げて 基 板 を 肉 薄 と し た場合、 あ る 程度 の効果が期待で き る が 、 基板 全体 に 肉 薄部が増 し 、 機械的 な 強度が低下 し 、 基板が 割れ る な ど の弊害が生 じ る こ と と な る
第 2 の 実施例で は 、 第 5 図 に示す よ う に 、 同 じ く 厚 さ m m の 基板 1 の側面 に 、 ダイ シ ン グ ソ 一力卩 ェに よ り 、 溝部 B を 形成す る
力 [I ェ方法 と し て は 、 1 つ以上 の チ ッ プ (光変調器) を基板 側面 が 上 に な る よ う に治具で固 定す る 。 治具は 、 S i 基盤上 に S i で形成 さ れ た 押 さ え部材が設 け ら れて い る 。 チ ッ プ と 押 さ え部材 と の 間 は 固定用 ワ ッ ク ス が塗布 さ れ 、 押 さ え部材 に よ り チ ッ プ を押圧 し て 、 チ ッ プは S i 基盤上 に 固定 さ れて い る 。 次 に加工プ レー ド を 回転 し な が ら 、 チ ッ プの基板側面
に接触 さ せ、 必要な深 さ 、 長 さ の溝 を 基板側面 に形成す る 。 次 に 、 溝が形成 さ れた基板部分 の厚み ( 肉 薄部 の厚み) に 関 し 、 適切 な厚みの値 d (第 5 図 参照) を求 め る た め 、 溝 の 形成位置 の違い に よ り 厚み d が 異 な る 事例 につ い て 、 周波数 特性 を調べ た。
サ ン プル と し て は、 肉 薄部の厚み d が 、 1 5 0 /i m (素子 F )、 2 0 0 μ πι (素子 G )、 2 5 0 μ πι (素子 H )、 3 0 0 μ m (素子 I ) ·の 4 種類 と 、 溝を形成 し な い も の (素子 】 ) を 用 意 し た。 溝の幅は、 レヽずれ も 3 0 0 μ m と し た。
第 6 図 に 、 各素子 F か ら J に 関 し 、 各周波数 に対す る マ イ ク 口 波透過減衰量の測定結果を 示す。
測定結果が示す よ う に 、 素子 F , G , H につ い て は 、 2 5 G H z 以上 に おい て 、 素子 I と J の場合 (素子 I と J の周 波 数特性 は 、 ほ ぼ同 じ値 を示すた め 、 第 6 図 の グ ラ フ 上 で は 同 一 の グ ラ フ と な っ て レヽ る ) と 比較 して 、 減衰量が 大幅 に低減 し て い る 。 し 力、 も 、 肉 薄部 の厚み が薄レ、 ほ ど 、 そ の効果は高 く な っ て レヽ る 。
し た が っ て 、 電気信号接続パ ッ ド部 を含む基板 の一部 の厚 さ を 、 約 2 5 0 /z m以 下 にす る こ と に よ り 、 高周 波 に お け る マ イ ク ロ 波 の減衰 を抑 え る こ と が 可能 と な る 。 基板の厚 さ d は 、 λ Ζ ( Ι Ο η ) ( λ は マ イ ク ロ 波 の波長、 η は基板 の屈 折 率 を示す) 程度以下 に設定す る こ と に よ り 、 基板外へ の マ イ ク ロ 波 の放射 を抑制す る こ と が 可能 と な る 。 '
な お 、 溝の 幅 につ い て は 、 本実施例 で は、 3 0 0 μ m と し
たが こ れに 限 る も の で は な い。一般 に 、溝 の幅が狭 く な る と 、 溝を通 り 越 し て マ イ ク ロ 波 が漏洩す る 現象が発生 し 、 溝 を形 成す る 効果 が 弱 く な る 。 他方、 溝 を 大 き く 取 り 過 ぎ る と 、 ダ イ シ ン グ ソ ー加工時に 、基板が欠 け る 原 因 と な る 。 こ の た め 、 効果 の 許容範囲 に おい て溝の 幅 を適宜設定す る こ と が で き る さ ら に 、 本実施例 で は、 溝の長 さ は、 光変調器 の長手方 向 全体 と 同 じ に構成 さ れて い る 。 し カゝ し な 力 S ら 、 信号電極か ら のマ イ ク 口 波 の伝搬損失を抑 え る 観点か ら 、 信号電極に お け る 電気信号接続パ ッ ド部ゃ 曲 が り 部 を含む特定の領域に の み 基板 の側面 か ら 溝 を形成す る よ う に構成 し て も よ い。
ま た 、 光変調器 は、 真鍮やス テ ン レ ス か ら な る 筐体に 固 定 さ れ て利用 さ れ る 場合が多 い。 上記の よ う に 、 光変調器 を構 成す る 基板 を加工 し 、 部分的 に 肉 薄 な場所 を形成 し た と し て も 、 そ の形成 さ れた空間 を 筐体が埋 め る よ う で は 、 筐体側 (こ マイ ク 口 波 は漏洩 し て し ま い 、 基板 を 肉 薄 な も の と し た効果 が低下す る こ と と な る 。
し た が っ て 、 電気信号接続パ ッ ド部の 下 か ら 筐体 と の 間 に は、 マ イ ク ロ 波 が 筐体側 に漏洩 し な い程度 に十分 な 空 間 を 設 け る こ と が必要 と な る 。
本発 明 で は 、 電気信号接続パ ッ ド部 に 関連 して 基板 の一部 の厚み を薄 く 構成 し て い る 。 具体的 に は 、 第 3 図 ( a ) 力 ら ( c ) よ う に 基板 の裏面 を 、 ま た 、 第 5 図 の よ う に基板 の側 面 を切 削加 工 し た場合、 基板 の 一部 のみ切 削 さ れて い る 。 こ のた め 、 基板全体の温度が変化す る と 、 基板の各所 に加 わ る
熱的ス ト レ ス が 不均一 と な る た め 、 光変調器の 特性が 温度変 化 に大 き く 依存す る 結果 と な る 。 特に 、 光導波路 を挟ん で左 右 の基板 力ゝ ら 光導波 路 に加 わ る 熱的 ス ト レ ス が 大 き く 異 な る と 、 光変調特性が 不安定 と な り やすい。
こ の た め 、第 1 図 の よ う なマ ツ ノヽ ツ エ ン ダ型光導波路 で は 、 マ ッ ハ ツ エ ン ダ型 を形成す る 分岐導波路 間 の 中 心線に対 し 実 質的 に左右対称 と な る よ う に 、 基板 の形状を形成す る こ と が 望ま しい。 具体的 に は 、 第 7 図 ( a ) 力、 ら ( c ) の斜線部 の よ う に、 分岐導波路 間 の 中 心線 ( 図 に お い て は 「光導波路配 置の 中心」 と 表示) に対 し左右対称 と な る よ う に 、 基板 を切 削す る こ と に よ り 、 光導波路に加 わ る 熱的 ス ト レ ス を左右均 一 にする こ と が 可能 と な る 。 産業上の利用 可能性
以上説 明 し た よ う に 、 請求の範 囲第 1 項の光変調器 に よ れ ば、 電気信号接続パ ッ ド部が設 け ら れた基板 の厚みを 薄 く し て い る た め 、 マ イ ク ロ 波が該パ ッ ド部 に お い て 基板内 に漏洩 し た り 基板外 に放射 さ れ る な ど の原 因 を 抑制す る こ と が 可能 と な る た め 、 高周 波広帯域にお い て も 安定な動作が可能 な光 変調器を提供す る こ と が で き る 。
請求の 範 囲第 2 項 の 光変調器 に よ れば、 電気信号接続パ ッ ド部 の下 の 基板 の 一部 の厚みが 、 約 2 5 0 μ m 以下で あ る た め 、 特に 2 5 G H z 以上の高周 波広帯域で あ っ て も 安定な 動 作を可能 と す る こ と が で き る 。
請求 の範囲第 3 項 の 光変調器に よ れば、 基板 の側面 に溝 を 形成す る こ と に よ り 、 電気信号接続パ ッ ド部 の 下の基板の一 部 を薄 く 構成 し て い る た め 、 サ ン ド ブ ラ ス ト 法な ど基板裏面 か ら基板 を 薄 く 加 工す る 方法 と 比較 し て 、 加 工方法が簡便 な 上、 かつ正確な厚み に 基板上に 肉 薄部 を 形成す る こ と が 可能 と な る 。
請求 の範囲第 4 項 の 光変調器に よ れば、 光変調器 を 支持す る 筐体 と 電気信号接続パ ッ ド部 と の 間 に 空 間 を設 けて い る た め 、 マ イ ク ロ 波 が 筐体側 に漏洩す る こ と を 防止 で き 、 よ り マ イ ク 口 波 の減衰量 を抑制 した光変調器が提供で き る 。
請求 の範囲第 5 項 の光変調器に よ れば 、 電気光学効果 を有 す る 材料カゝ ら な る 基板 が 、 L i N b O 3 結 晶 、 L i T a O 3 結晶、又 は L i N b O 3 及ぴ L i T a O 3 力、 ら な る 固溶体結晶 の いずれか を材料 と す る た め 、 高速応答性 に適 し た光変調器 が提供で き 、 請求 の 範囲第 1 項乃至第 4 項の いずれか に記載 の光変調器 と 組み合 わせて適用 し た場合 に 、 よ り 高周 波広帯 域で利用 可能な光変調器 を得 る こ と が で き る 。
請求 の範囲第 6 項の光変調器に よ れば、 マ ッ ハ ツ エ ン ダ型 光導波路 を形成す る 分岐導波路間 の 中心線 に対 し実質的 に左 右対称 と な る よ う に 、 基板全体の厚みの 変化 を調整 し て い る た め、 光導波路 にカ卩 わ る 熱的ス ト レ ス も 左右対称 と な り 、 光 変調器特性 の 温度変化 に依存す る 現象 を 抑制す る こ と が 可能 と な る 。