JP4064564B2 - 光導波路素子 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光導波路素子に関し、さらに詳しくは、光情報伝送、特にアナログ光伝送に用いられる光変調器、または電界センサなどに好適に用いることのできる光導波路素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
ケーブルテレビ及びアンテナリモートなどのアナログ情報を光に載せ、光ファイバによって分配・伝送するシステムが実用化されている。これらのうち長距離間伝送システムでは、光ファイバの低損失性や光ファイバ増幅器を利用できるという観点から、1.5μm波長帯が用いられる。しかし、1.5μm波長帯伝送システムでは、光ファイバの分散が問題となるため、チャープの小さい外部変調器が必要とされている。
【0003】
この外部変調器としては、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 :以下、LNと略す場合がある)あるいはタンタル酸リチウム(LiTaO3 :以下、LTと略す場合がある)などの強誘電体からなる基板の表面に、光導波路を形成した光強度変調器が用いられている。
また、アナログ伝送システム、例えば、ケーブルテレビ光システムでは、40MHzから860MHzの帯域が用いられ、その帯域内で変調器の応答特性が、リップルを生ずることなく平坦な特性を有することが重要となる。
【0004】
図1に上記光強度変調器の一例を示す。図1では、基板上に形成されたバッファ層を省略して描いている。
図1に示す光強度変調器10は、LNなどの強誘電体からなる基板1と、この基板の主面1Aに、チタンの熱拡散又は安息香酸などの酸中で熱処理することにより形成したマッハツエンダー型の光導波路2と、信号電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2とを具える。そして、光導波路2は入力光導波路3と、2本の分岐光導波路4−1及び4−2と、出力光導波路5とから構成されている。
【0005】
信号電極6と第1の接地電極7−1又は信号電極6と第2の接地電極7−2に外部電源8から逆位相の高速パルス状の変調信号が印加される。一方、入力光導波路3に入力した光波は分岐部2Aにおいて分岐光導波路4−1及び4−2に等しい割合で分岐する。そして、この分岐光導波路4−1及び4−2を導波する光波は、前記変調信号によってそれぞれ逆位相の変調を受ける。このため、これらの光波が結合部2Bにおいて合波すると、それぞれの光波の位相変化に対応して強度変調を受ける。
信号電極6に対して第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2はそれぞれ対称な位置に形成され、コプレナー型の電極構成を呈している。
【0006】
図2は、図1に示す光強度変調器10をI−I線に沿って切った断面図を示したものである。基板1と信号電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2との間には、分岐光導波路4−1及び4−2を導波する光波のエバネッセント成分が信号電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2で吸収されるのを防止するために、酸化シリコン(SiO2 )などからなるバッファ層9を設けている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
光強度変調器10における基板1を構成しているニオブ酸リチウムは、強誘電体であるとともに圧電体でもある。一方、図1及び2に示すような光強度変調器10における信号電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2は、弾性表面波発生に用いられる櫛形電極の電極対を一対とした場合に相当する。したがって、高速パルス状の変調信号が信号電極6及び第1の接地電極7−1又は第2の接地電極7−2間に印加されると、電気・機械結合により広い帯域の様々な音波を発生する。
【0008】
このような音波の内、特定の周波数にあるものは光強度変調器10内において共振状態となり、光強度変調器10の応答特性において多数のリップルを生じるため、特性上大きな問題となっていた。
【0009】
かかる問題を解決すべく特開平7−128623号公報には、基板の厚さ又は幅を不均一にして音波の共振を防止することが開示されている。また、特開平9−211404号公報には、基板の裏面に凹凸加工を施して音波の共振を防止することが開示されている。さらに、特開平9−251146号公報には、基板の底面に音波吸収体を設けたりすることによって音波の共振を防止することが開示されている。
【0010】
これらの方法は、発生する音波の内、基板内部を伝搬するいわゆる弾性バルク波に対しては効果を有する。しかしながら、基板表面に局在し、光導波路2を横切って伝搬することにより、応答特性劣化の最大の原因となる、いわゆる弾性表面波に対してはほとんど効果を示さない。したがって、上記方法では応答特性の改善は十分ではなかった。
【0011】
また、特表平7−503797号公報では、分岐した2つの光導波路の間隔を連続的に変化させることによって音波の弾性表面波による共振を防止する方法が開示されている。しかしながら、この方法による弾性表面波の共振防止は十分なものではなかった。
【0012】
本発明は、信号電極及び接地電極間に高パルス状の変調信号を印加した場合においても、発生する音波の共振を防止してリップルの発生を抑制し、光導波路素子に対して優れた応答特性を有する光導波路素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気光学効果及び圧電効果を有する直方体状の基板と、この基板の主面に形成されたマッハツエンダー型の光導波路と、この光導波路中を導波する光波を制御するための信号電極及び接地電極とを具えた光導波路素子であって、前記信号電極及び前記接地電極が光波を制御している領域においては、前記信号電極の少なくとも一つの側面と、前記接地電極の前記信号電極と対向する側の反対側の側面との間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化させたことを特徴とする、光導波路素子である。
【0014】
本発明者らは、高パルス状の変調信号を信号電極及び接地電極間に印加した際に発生する音波、なかでも弾性表面波の共振を防止すべく鋭意検討を続けた。そして、弾性表面波の共振メカニズムを種々考察し、このような考察によって導かれた共振メカニズムに対して、弾性表面波の共振を防止すべく数多くの手段を試みた。
その結果、以下に示す共振メカニズムを考察し、この考察に対する具体的な手段を試みたところ、驚くべきことに弾性表面波の共振を効果的に防止できることを見いだしたものである。以下、図2を用いて考察した本共振メカニズムについて説明する。
【0015】
基板1上に信号電極6及び第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2を形成すると、これらの荷重によって、基板1の前記電極が形成された部分A2、A4、及びA6の密度が、前記電極が形成されていない部分A1、A3、A5、及びA7の密度と異なってくる。したがって、前記電極が形成された部分A2などの音響インピーダンスと前記電極が形成されない部分A1などの音響インピーダンスが異なってくる。
【0016】
したがって、高パルス状の変調信号を印加した際に発生する弾性表面波が、例えば電極が形成された部分A2と電極が形成されない部分A1との境界面B1で反射される。そして、このようにして反射された弾性表面波が、例えば、電極が形成された部分A4と電極が形成されていない部分A5との境界面B4で反射される。この結果、境界面B1及びB4での反射が連続して生じた場合、境界面B1及びB4間において弾性表面波の共振が発生する。
【0017】
このようにして発生した弾性表面波は、基板1の表面部分に局在するとともに分岐光導波路4−1を横断して存在する。したがって、分岐光導波路4−1を導波する光波に対して作用し、光導波路素子の応答特性に重大な影響を及ぼすものである。
【0018】
図3は、本発明の光導波路素子の一例を示す平面図である。図4は、図3に示す光導波路素子20をII−II線に沿って切った断面を示すものである。図3においては、本発明の特徴のみを明確にすべく、光導波路と信号電極及び接地電極との位置関係及び形態のみを示している。
図3に示す光導波路素子20は、電気光学効果と共に圧電効果を有するLNなどからなる基板21と、マッハツエンダー型の光導波路22と、信号電極26及び第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2を具えている。
【0019】
また信号電極26は、2本の分岐光導波路24−1及び24−2の間に位置し、第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2は、分岐光導波路24−1及び24−2を挟んで信号電極26と対向するように位置している。
信号電極26に対して第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2はそれぞれ対称な位置に形成され、コプレナー型の電極構成を呈している。
【0020】
そして、信号電極26の電極幅を光波の導波方向Pに沿って連続的に変化させ、導波方向に沿って電極幅が狭くなるように形成している。これによって、信号電極26の側面26A及び26Bと第1の接地電極27−1の側面27−1A及び27−1Bとの間隔、並びに信号電極26の側面26A及び26Bと第2の接地電極27−2の側面27−2A及び27−2Bとの間隔が、導波方向Pに沿って変化するようにしている。
【0021】
すると、例えば、電極が形成された部分C2と電極が形成されていない部分C1との境界面D1と、電極が形成された部分C4と電極が形成されない部分C5との境界面D4との間で反射が生じたとしても、境界面D1とD4との間隔W14は光波の導波方向Pの各位置において異なるため、弾性表面波の境界面D1とD4との反射条件は導波方向Pの各位置において異なる。したがって、境界面D1とD4との間での弾性表面波の共振を防止することができる。
【0022】
本発明によれば、弾性表面波の共振を効果的に防止することができるので、弾性表面波の光波への影響を防止することができる。このため、周波数に対する応答性の平坦な、周波数特性に優れた光導波路素子を得ることができる。
【0023】
なお、特表平7−503797号公報では、弾性表面波の共振を防止するために光導波路の間隔に着目し、この間隔を連続的に変化させることによって弾性表面波の共振を防止している。すなわち、前記公報の図1にも示されているように、分岐した2本の光導波路の間隔を光波の導波方向において常に変化させ、互いに平行な部分を全く有しないようにして前記2本の光導波路を形成している。これは、分岐した2本の光導波路が略平行に形成されている本来的なマッハツエンダー型の光導波路とは全く異なるものである。
【0024】
これに対して本発明は、弾性表面波の共振を防止するために信号電極と接地電極との間隔に着目し、この間隔を光波の導波方向に沿って変化させている。そして、上記のように分岐した光導波路の間隔を変化させなくとも、弾性表面波の共振を防止できるようにしたものである。この結果、本発明は本来的なマッハツエンダー型の光導波路を有する光導波路素子に対しても適用することができるものである。
すなわち、特表平7−503797号公報に記載された発明と本発明とは技術的思想が異なるとともに、発明の構成においても全く異なるものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の光導波路素子は、信号電極の少なくとも一つの側面と接地電極の少なくとも一つの側面との間隔を、光波の導波方向に沿って変化させることが必要である。
図3に示す光導波路素子では、信号電極26の電極幅を光波の導波方向Pにおいて連続的に狭くするように構成している。これによって、上述したように、信号電極26の側面26Aと第1の接地電極27−1の側面27−1A及び27−1Bとの間隔、並びに信号電極26の側面26Bと第2の接地電極27−2の側面27−2A及び27−2Bとの間隔が、導波方向Pに沿って変化するようにしている。
【0026】
このようにして、信号電極26の側面26Aと第1の接地電極27−1の信号電極26の側面26Aと対向する側と反対側の側面27−1Aとの間隔、及び信号電極26の側面26Bと第2の接地電極27−2の信号電極26の側面26Bと対向する側と反対側の側面27−2Bとの間隔を導波方向Pに沿って変化するようにすることが好ましい。
【0027】
弾性表面波が反射する反射面の間隔が大きい程、共振する弾性表面波の周波数の自由度が大きくなり、弾性表面波の共振が生じやすくなる。したがって、弾性表面波に対し間隔の大きい反射面を形成する可能性の高い上記側面の間隔を、導波方向Pに沿って変化させることにより、弾性表面波の共振を効果的に防止することができる。
【0028】
また、図3に示す光導波路素子20では、信号電極26の側面26Aと第1の接地電極27−1の信号電極26の側面26Aと対向する側の側面27−1Bとの間隔、及び信号電極26の側面26Bと第2の接地電極27−2の信号電極26の側面26Bと対向する側の側面27−2Aとの間隔を導波方向Pに沿って変化させている。これにより、波長が短く、比較的高い高周波を有する弾性表面波の共振を効果的に防止することができる。
【0029】
図3に示す光導波路素子は信号電極の電極幅を導波方向Pに沿って狭くなるように形成している。しかしながら図5に示すように、信号電極36の電極幅を一定にし、第1の接地電極37−1及び第2の接地電極37−2の電極幅を変化させ、導波方向Pに沿って広くしても上記同様の効果を得ることができる。また、図6に示すように、信号電極46及び第1の接地電極47−1及び第2の接地電極47−2の双方を導波方向Pに沿って変化させることもできる。
【0030】
さらには、信号電極及び接地電極の電極幅を一定にし、単にそれぞれの電極間隔を変化させることにより、信号電極の少なくとも一つの側面と接地電極の少なくとも一つの側面との間隔を、光波の導波方向に沿って変化させることができる。
また、上記のように信号電極などの電極幅を光波の導波方向に沿って連続的に変化させることなく、信号電極などの側面に凹凸加工などを施し、これによって、信号電極と接地電極との間隔を光波の導波方向に沿って変化させることもできる。
【0031】
光導波路をマッハツエンダー型に構成した場合においては、図4における第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2が形成された部分の境界面D1とD5及びD1とD6、並びに境界面D2とD5及びD2とD6との間で弾性表面波の反射が生じる可能性がある。この境界面D1とD5の間隔W15などは、信号電極26と第1の接地電極27−1などによって形成される境界面D2とD4の間隔W24に比べて極めて大きい。このため、このような境界面で共振する弾性表面波の波長の自由度が増加する。
【0032】
この場合において、例えば図5及び図6、特には図5に示すような電極形態及び電極配置を採ることが好ましい。これによって、第1の接地電極37−1の側面37−1Aと第2の接地電極37−2の側面37−2A及び37−2Bとの間隔、並びに第1の接地電極37−1の側面37−1Bと第2の接地電極37−2の側面37−2A及び37−2Bとの間隔を、導波方向に沿って変化させることができる。すなわち、第1の接地電極の少なくとも一つの側面と第2の接地電極の少なくとも一つの側面との間隔を導波方向Pに沿って変化させることができる。
【0033】
したがって、第1の接地電極27−1と第2の接地電極27−2等によって形成される境界面D1とD5の間隔W15などを、導波方向に沿って変化させることができ、前記したような弾性表面波の共振を効果的に防止することができる。
以上のような効果は、光導波路をマッハツエンダー型に代えて、方向性結合器にした場合においても同様である。
【0034】
本発明の光導波路素子は、上記弾性表面波に加えて弾性バルク波を防止するために、例えば、図3及び5に示す基板21の長手方向の厚さ及び幅方向の厚さの少なくとも一方を不均一にすることもできる。具体的には、基板21の厚さを長手方向及び幅方向の少なくとも一方に対し、連続的に変化させる。
【0035】
また図4において、分岐光導波路24−1及び24−2、信号電極26、第1の接地電極27−1、及び第2の接地電極27−2が形成されている基板21の主面21Aと反対側の裏面21Bに、音波吸収体を設けることもできる。
さらには、図7に示すように、基板21の裏面21Bに凹凸加工を施すこともできる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例において本発明を具体的に説明する。
実施例1
本実施例においては、図3及び4に示すような光導波路素子20を作製した。
ニオブ酸リチウムのXカット板を基板21として用い、この基板上にフォトレジストによってマッハツエンダー型の光導波路パターンを作製した。次いで、このパターン上に蒸着法によってチタンを堆積させた。その後、基板全体を950〜1050℃で10〜20時間加熱することによって、前記チタンを基板21内部へ拡散し、マッハツエンダー型の光導波路22を作製した。
次いで、基板21の主面21A上に酸化シリコンからなるバッファ層29を厚さ0.5〜1.5μmに形成した。その後、蒸着法とメッキ法を併用して金(Au)からなる信号電極26、第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2を厚さ10〜20μmに形成した。
【0037】
また、各電極の長さL2は30mmで一定とし、第1の接地電極27−1及び第2の接地電極27−2の電極幅W3についても200μmで一定とした。信号電極26の電極幅は、最大電極幅W5を60μmとし、最小電極幅W4を40μmとして、光波の導波方向Pに沿って連続的に変化させた。
さらに、基板21の裏面21Bにサンドブラスト法によって、図7に示すような凹凸加工を、ピッチdが100μm、深さDが100μmとなるように施した。
以上のようにして作製した光導波路素子20に光ファイバを接続し、光導波路素子20の周波数応答特性を調べた。測定した結果を図8に示す。
【0038】
実施例2
本実施例においては、図6に示すような光導波路素子40を作製した。
基板21は実施例1と同じものを用い、光導波路22、信号電極46、第1の接地電極47−1、及び第2の接地電極47−2は実施例1と同様にして形成した。また、実施例1と同様に、基板21の裏面21Bに凹凸加工を施した。
各電極の長さL3は、30mmで一定とした。信号電極46の電極幅は、最大電極幅W9を60μmとし、最小電極幅W8を40μmとして光波の導波方向Pに沿って、連続的に変化させた。
また、第1の接地電極47−1及び第2の接地電極47−2についても、最大電極幅W6を300μmとし、最小電極幅W7を200μmとして、電極幅を導波方向Pに沿って連続的に変化させた。
このようにして作製した光導波路素子の周波数応答特性を調べたところ、図9に示すような結果が得られた。
【0039】
比較例
本比較例では、図1及び2に示すような光導波路素子10を作製した。
基板1は実施例と同様のものを使用し、光導波路2、信号電極6、第1の接地電極7−1、及び第2の接地電極7−2についても実施例と同様にして形成した。また、実施例と同様に、基板1の裏面1Bに凹凸加工を施した。
各電極の長さL1は30mmで一定とした。また、信号電極6の電極幅W2を40μmで一定とし、第1の接地電極7−1及び第2の接地電極7−2の電極幅W1を200μmで一定とした。
このようにして作製した光導波路素子の周波数応答特性を調べたところ、図10に示すような結果が得られた。
【0040】
図8及び9と図10とを比較すると、本発明にしたがって作製した実施例1及び2における光導波路素子は、平坦な応答特性を示し、優れた応答特性を有することが分かる。
また、図8と図9とを比較すると、図9の場合において、特に50MHz以下の応答特性がより平坦になっていることが分かる。したがって、信号電極幅と接地電極幅の双方を変化させて、これら電極の側面間隔を光波の導波方向において大きく変化させることにより、光導波路素子の周波数応答特性がより向上することが分かる。
【0041】
以上、本発明について具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない範疇においてあらゆる変形や変更が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光導波路素子は、信号電極の少なくとも一つの側面と接地電極の少なくとも一つの側面との間隔を、光波の導波方向に沿って変化させている。このため、圧電性を有する基板に起因して発生する音波、なかでも特に弾性表面波の共振を防止することができ、弾性表面波の光波への影響を防止することができる。この結果、周波数に対する応答性が平坦な、周波数応答特性に優れた光導波路素子を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の光導波路素子の一例を示す平面図である。
【図2】 図1に示す光導波路素子をI−I線に沿って切った断面図である。従来の導波路型光変調器の一例を示す断面図である。
【図3】 本発明の光導波路素子の一例を示す平面図である。
【図4】 図3に示す光導波路素子をII−II線に沿って切った断面図である。
【図5】 本発明の光導波路素子の他の例を示す平面図である。
【図6】 本発明の光導波路素子のさらに他の例を示す平面図である。
【図7】 本発明の光導波路素子のその他の例を示す断面図である。
【図8】 本発明の光導波路素子における周波数応答特性の一例を示すグラフである。
【図9】 本発明の光導波路素子における周波数応答特性の他の例を示すグラフである。
【図10】 従来の光導波路素子における周波数応答特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1、21 基板
2、22 光導波路
3 入力光導波路
4―1、4−2、24−1、24−2 分岐光導波路
5 出力光導波路
6、26、36、46 信号電極
7―1、27−1、37−1、47−1 第1の接地電極
7−2、27−2、37−2、47−2 第2の接地電極
8 外部電源
9、29 バッファ層
10 光強度変調器
20、30、40 光導波路素子
25 凹凸部
B1、B2、B3、B4、B5、B6、D1、D2、D3、D4、D5、D6電極が形成された部分と電極が形成されていない部分との境界面(弾性表面波の反射面)
26A、26B 信号電極の側面
27−1A、27−1B、37−1A、37−1B 第1の接地電極の側面
27−2A、27−2B、37−2A、37−2B 第2の接地電極の側面

Claims (5)

  1. 電気光学効果及び圧電効果を有する直方体状の基板と、この基板の主面に形成されたマッハツエンダー型の光導波路と、この光導波路中を導波する光波を制御するための信号電極及び接地電極とを具えた光導波路素子であって、
    前記信号電極及び前記接地電極が光波を制御している領域においては、前記信号電極の少なくとも一つの側面と、前記接地電極の前記信号電極と対向する側の反対側の側面との間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化させたことを特徴とする、光導波路素子。
  2. 前記信号電極の少なくとも一つの側面と、前記接地電極の前記信号電極と対向する側の側面との間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化させたことを特徴とする、請求項1に記載の光導波路素子。
  3. 前記信号電極は前記マッハツエンダー型の光導波路の2本の分岐光導波路の間に設置し、前記接地電極は第1の接地電極と第2の接地電極とから構成され、前記第1の接地電極及び前記第2の接地電極は、前記分岐光導波路を挟んで前記信号電極と対向するようにそれぞれ設置したことを特徴とする、請求項1又は2のいずれか一に記載の光導波路素子。
  4. 前記第1の接地電極の少なくとも一つの側面と、前記第2の接地電極の少なくとも一つの側面との間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化させたことを特徴とする、請求項に記載の光導波路素子。
  5. 前記第1の接地電極及び前記第2の接地電極の互いに対向する側と反対側の側面の間隔を、前記光波の導波方向に沿って変化させたことを特徴とする、請求項に記載の光導波路素子。
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