WO2002037483A1

WO2002037483A1 - Support d'enregistrement optique, procede et appareil de production de support d'enregistrement optique, logiciel et support correspondants

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Publication number: WO2002037483A1
Application number: PCT/JP2001/009650
Authority: WO
Inventors: Shuji Sato; Kenichi Nishiuchi
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
Priority date: 2000-11-06
Filing date: 2001-11-02
Publication date: 2002-05-10
Also published as: CN1394332A; EP1343153A4; BR0107435A; US7239601B2; JPWO2002037483A1; EP1343153A1; EP1343153B1; WO2002037483B1; KR100809788B1; CN100437773C; US20030076775A1; AU2002214264A1; KR20020071923A; US20070223354A1; HK1051599A1

Description

明細書光記録媒体、光記録媒体製造方法、光記録媒体製造装置、プログラム、および媒体技術分野

本発明は、光記録媒体、光記録媒体製造方法、光記録媒体製造装置、プログラム、および媒体に関する。背景技了

近年、情報機器、映像音響機器が必要とする情報量の拡大化に伴い、データアクセスの容易さ、大容量データの蓄積、機器の小型化に優れる、ディスク形状の光記録媒体、いわゆる光ディスクが注目されている。光ディスクには、再生専用型光ディスク、追記型光ディスク、記録再生型光ディスクとしての相変化型光ディスクおよび光磁気型ディスク等が存在し、 C D、 D V D , M Oなどと呼ばれ、様々な用途に実用化ざれている。これら光ディスクの情報層は、例えば再生専用型光ディスクであれば、記録された情報に応じた螺旋状の凹凸のピット列を形成している合成樹脂基板とその合成樹脂基板のピット列を覆う、再生レーザ光の反射膜としての金やアルミなどの物質による金属薄膜から構成されている _c また、追記型光ディスク、書き換え可能な光ディスクにおいては、主にトラツキング用グルーブパタ一ンを記録した合成樹脂基板と色素記録膜や相変化記録膜などの記録膜、また必要に応じて再生レーザ光を反射する反射膜が情報層の構成要素として含まれる。記録膜にはレーザ照射によって検出可能な 2つの状態をとりうる薄膜を使用する。情報の再生は、再生専用型光ディスクであれば、合成樹脂基板上に形成された凹凸のピット、追記型光ディスク、書き換え可能な光ディスクであれば、グループ上の記録膜に対して形成されたマークによる再生レーザ光の反射光の強度変化によ.つて、ピット、マークの有無、長さ、間隔を判別することによって亍わ;^る。

これら合成樹脂基板の作製は凹凸のピットパターン、またはグループパターンを有するスタンパと呼ばれる一般的に N iの金属原盤を使用し、ポリカーボネート等の合成樹脂を射出成形することによって作製される。この射出成形法により、同一のスタンパで同じ情報を有した合成樹脂基板を多量に素早く製造することが可能となる。但し、作製された合成樹脂基板は全て単一のスタンパより転写、作製されているため、ピット、グループのパターンは全て同一となり情報も全て同じとなる。

そこで、光ディスクを管理する上で、個体固有の識別情報が必要となる。例えば、著作権保護の観点から不正コピーを防止するためである。この識別情報は個々の媒体によって異なるため、上記射出成形法で形成することは不可能である。また市場で流通している一般の光ディスク記録再生装置によって書き換え'が出来ないものでなければならない。そこで射出成形法とは別の方法により、個体毎に異なる固有の識別情報を追記するための技術的な提案がなされてい.る。 '

D V Dに対する情報追記方式としては、径方向の線の集合であるバーコード状に追加情報を記録する規格が存在する。この記録規格では、記録領域、変調方式、誤り訂正方式などが規格化されている。

この方式では、例えば D V D— R O Mにおいては、作製された光ディスク内部の情報層にレーザ光を照射して、情報層を構成する金属薄膜を溶融除去し、除去.部分と周囲の情報層とによつて反射率の異なるバーコ一ド状のパターンを形成するものである。なお、金属薄膜の溶融除去のほか、光ディスク内部の情報層を構成する物質に対してレーザ光を照射し、化学的あるいは物 ¾的あるいは光学的特性を変化させることで反射率を変化させ情報を記録する方法もある例えば情報層を構成する物質として相変化記録膜や色素記録膜を用いた光ディスクが該当する。

これにより、当該固有情報に基づき光ディスクの出所を特定でき、情報の不正コピーを禁止し、著作権の保護を図ることができる。またこれら識別情報は他の目的、例えば製造管理の観点からディスク一枚毎に生産ロット番号、生産年月日等を書き込むことも行われている。

従来の光ディスクは、 B C A (バーストカッティングエリア、そこに記録された情報をそのように呼ぶこともある）等からなる第一の再生専用領域と、プリピットで形成された第二の専用領域と、データ領域とから構成される。

第一の再生専用領域には前述したように個体を識別するための固有情報を記録し、第二の再生専用領域には例えば光ディスクの原盤番号、当該光ディスクに記録されたデータを読み取るための最適レーザ光の強度の値等のデータが記入されている。第二の再生専用領域をリ一ドィン領域ともいう。データ領域には再生専用型光ディスクであればコンテンッが、記録再生型光ディスクであればユーザー情報が記録される。

しかしながら、従来の B C A記録方法では、複数層の貼り併せの後に B C A記録を行うため、重ね合わされた複数の情報層にわたって記録が行われる。結果的に、個体を識別するための固有情報の読みとり精度が低下してしまい、最悪の場合にはデータの読み出しが全くできないことがあった（書き換'え可能な光ディスクにおいては、各情報層における記録を最適化することが困難となり、完全に結晶化が行われなかつたり、過度の熱により変形等の影響が出る場合もあった）。また、従来の B C A記録方法では、，容量が少ない割に面積が大きい B C A記録用の専用領域を占有するため、本来のデータ書き込み用の記録再生領域の縮小によって実質的な記録容量を低下させてしまうことがあつた。たとえば、 D V D— R AMにおける上述の占有面積は、 1 . 2 m mもの幅を有していた。

発明の開示

本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、複数の情報層を有する光ディスクにおける個体を識別するための固有情報の読みとり精度を向上させることができる光記録媒体、光記録媒体製造方法.、光記録媒体製造装置、プログラム、および媒体を提供することを目的とするものである。

また、本発明は、上記従来のこのような課題を考慮し、'個体を識別するための固有情報を記録するための専用領域を少なくすることができる光記録媒体、光記録媒体製造方法、光記録媒体製造装置、プログラム、および媒体を提供することを目的とするものである。

第一の本発明（請求項 1に対応）は、情報を保持するための複数の , ,情卜虫報層を有し、入射される光を利用して、（1 ) 前記情報を再生する,ための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体であつて、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録された、前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域を備えた光記録媒体である。

第二の本発明（請求項 2に対応）は、前記固有識別情報記録領域は、前記複数の情報層の內の、前記光の入射される面に最も近い情報層に対して設けられた第一の本発明の光記録媒体である。

第三の本発明（請求項 3に対応）は、前記複数の情報層は、所定の基板上に.形成され、

前記固有識別情報記録領域は、前記複数の情報層の内の、最も厚い前記基板上に形成された情報層に対して設けられた第一の本発明の光記録媒体である。

第四の本発明（請求項 4に対応）は、情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体であつて、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録された、前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域を備えた光記録媒体である。

第五の本発明（請求項 5に対応）は、前記複数の情報層は、ディスクの形状を有する基板上に形成され、

前記固有識別情報は、前記ディスクの径方向のストライプ形状で記録されている第一または第四の本発明の光記録媒体である。

第六の本発明（請求項 6に対応）は、前記複数の情報層は、レーザ照射によって不可逆かつ検出可能な二つの状態をとりうる薄膜を主として構成されている第一または第四の本発明の光記録媒体である。

第七の本発明（請求項 7に対応）は、前記複数の情報層は、光照射によって溶融除去可能な薄膜を主として構成されている第一または第四の本発明の光記録媒体である。

第八の本発明（請求項 8に対応）は、情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体であって、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録されている位置に関する情報が記録された所定の位置情報記録領域を備えた光記録媒体である。

第九の本発明（請求項 9に対応）は、前記位置情報記録領域は、前記情報を再生するために利用される B C A領域またはリ一ドィン領域である第八の本発明の光記録媒体である。

第十の本発明（請求項 1 0に対応）は、前記固有識別情報は、前記情報が記録されたまたは前記情報を記録するために利用されるデータ領域に記録されている第八の本発明の光記録媒体である。 .

第十一の本発明（請求項 1 1に対応）は、前記固有識別情報は、その長さが前記情報を再生する際にエラー訂正が可能な長さであるように記録されている第十の本発明の光記録媒体である。

第十二の本発明（請求項 1 2に対応）は、前記情報層は、複数の記録トラックを有するディスクの形状を有する基板上に形成され、

前記固有識別情報は、その幅が前記複数の記録トラックの内の一つの記録トラック内に収まる幅であるように記録されている第十の本発明の光記録媒体である。

第十三の本発明（請求項 1 3に対応）は、情報を保持するための複数の情報層を有し、 '入射される光を利用して、（1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造方法であって、

前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップを備えた光記録媒体製造方法である c 第十四の本発明（請求項 1 4に対応）は、情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造方法であって、

前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップを備えた光記録媒体製造方法である。

第十五の本発明（請求項 1 5に対応）は、情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造方法であって、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップと、

所定の位置情報記録領域を設け、その位置情報記録領域に前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するステップとを備えた光記録媒体製造方法である。

第十六の本発明（請求項 1 6に対応）は、前記情報層は、相変化記録膜を主として構成されており、

前記相変化記録'膜を初期結晶化するためのレーザ光の強度変調を利用して前記固有識別情報の記録を行う第十三から第十五の何れかの本発明の光記録媒体製造方法である。

第十七の本発明（請求項 1 7に対応）は、前記情報層は、前記入射される光に対する反射膜を主として構成されており、

前記反射膜の溶融除去を利用して前記固有識別情報の記録を行う第十三から第十五の何れかの本発明の光記録媒体製造方法である。

第十八の本発明（請求項 1 8に対応）は、情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造装置であって、

前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域に、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するための固有識別情報記録手段を備えた光記録媒体製造装置である。第十九の本発明（請求項 1 9に対応）は、情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造装置であって、

前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域に、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するための固有識別情報記録手段を備えた光記録媒体製造装置である。

第二十の本発明（請求項 2 0に対応）は、情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造装置であって、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するための固有識別情報記録手段と、

所定の位置情報記録領域に、前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するための位置情報記録手段とを備えた光記録媒体製造装置である。

第二十一の本発明（請求項 2 1に対応）は、前記情報層は、複数の記録トラックを有するディスクの形状を有する基板上に形成され、

前記固有識別情報記録手段は、前記記録トラックに対するトラツキングサーボを利用して前記固有識別情報の記録を行う第十八から第二十の何れかの本発明の光記録媒体製造装置である。

第二十二の本発明（請求項 2 2に対応）は、第十三の本発明の光記録媒体製造方法の、前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。

第二十三の本発明（請求項 2 3に対応）は、第十三の本発明の光記録媒体製造方法の、前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体である。

第二十四の本発明（請求項 2 4に対応）は、第十四の本発明の光記録媒体製造方法の、前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情.報層の内の二つ以上の情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。

第二十五の本発明（請求項 2 5に対応）は、第十四の本発明の光記録媒体製造方法の、前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体である。第二十六の本発明（請求項 2 6に対応）は、第十五の本発明の光記録媒体製造方法の、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップと、所定の位置情報記録領域を設け、その位置情報記録領域に前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するステップとの全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムである。

第二十七の本発明（請求項 2 7に対応）は、第十五の本発明の光記録媒体製造方法の、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップと、所定の位置情報記録領域を設け、その位置情報記録領域に前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するステップとの全部または一部をコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体である。図面の簡単な説明

図 1は、実施の形態 1における光記録媒体の断面図である。

図 2は、実施の形態 1における第一基板製造方法を示す図である。図 3は、実施の形態 1における第二基板製造方法を示す図である。図 4は、実施の形態 1における光ディスク製造工程図である。

図 5は、実施の形態 1における個体を識別するための情報の外観図である。

図 6は、実施の形態 1における個体識別情報の記録方法を示す図である。

図 Ίは、実施の形態 2における光ディスク製造工程図である。

図 8は、実施の形態 2における 3層以上の情報層を有する光記録媒体の断面図である。図 9は、図 9 (a) ；実施の形態 3における、個体識別情報 905が記録されている位置に関する情報が B C A領域 901に記録された光デイスクを示す図である。

図 9 (b) ；実施の形態 3における、個体識別情報 905が記録されている位置に関する情報がリ一ドィン領域 902に記録された光ディスクを示す図である。

図 0は、実施の形態 3における個体を識別するための情報を示す図である。

(符号の説明）

1 01 第一基板

1 02 第一情報層 '

103 中間層

1 04 ■IB

1 05 第二基板

1 06 個体識別情報

1 07 記録再生光

1 08 902 リードィン領域

1 09 904 データ領域

201 ガラス基板

202 フォトレジスト

203 金属板

204 301, 701 スタンパ

302 402, 702 紫外線硬化樹脂

303 薄膜シート

304 403， 703 紫外線

401 個体識別情報記録ビーム 5 0 1 情報記録領域

5 0 2 保持用孔

6 0 1 レーザビーム成型光学系

6 0 2 モータ

6 0 3 ロータリーェンコダ

6 0 4 強度変調器

6 0 5 個体識別情報信号発生器

9 0 1 B C A領域

9 0 3 学習領域

1 0 0 1 ユーザデータ

1 0 0 2 個体を識別するためのマーク発明を実施するための最良の形態，

以下に、本発明にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。

なお、その理解を容易にするために、本実施の形態 1〜3について詳しく説明するに先だってこれらに共通する説明をあらかじめ行う。

図 1は本実施の形態 1 と実施の形態 2における光記録媒体、特に光デイスクについて示した図である。図 1は特に情報層が 2層のみの場合を示している。

これらにおける光ディスクは凹凸の記録トラックが形成された第一基板 1 0 1 と、第一基板の記録トラック側に形成された第一情報層 1 0 2 と、第一情報層 1 0 2と第二情報層 1 0 4の間にあり記録再生光 1 0 7 に対してほぼ透明な中間層 1 0 3と、第二情報層 1 0 4と、記録再生光 1 0 7に对してほぼ透明な第二基板 1 0 5から構成されている。第二基板 105の厚みは、 20GB以上の記録容量、 NA0. 7以上の再生ヘッドとしたとき、集光された記録再生光の収差を小さくし、かつディスク面の傾きに対する許容度を大きくするため、約 0. 1 mmとする。また光ディスクの総厚みは、ディスクの剛性、 CD、 DVDとの互換性を考慮し約 1. 2mmとする。従って、第一基板 1 01の基板厚は約 1. 1mmである。

再生は第二基板 105側のディスク面より記録再生光 1 07を入射し、第一情報層 102、もしくは第二情報層 1 04に記録再生光 1 07を集光し、反射してきた記録再生光 1 07の反射光強度を観測することによって行う。また記録可能である場合、記録は再生と同様に、第一情報層 1 02、もしく'は第二情報層 1 04に記録再生光 1 07を集光し、情報層を構成する第一相変化記録膜または第二相変化記録膜の屈折率を変ィ匕させることによって行う。

個体を識別するための情報 106は、第一情報層 1 02のみに存在し、凹凸の記録トラックが存在しない部分である BC A領域（リードイン領域 1 08よりも内周側にある領域）やリードィン領域 1 08に記録される。個体を識別するための情報の記録は第一層変化記録膜または第二層変化記録膜の相を変化させ、屈折率を変化させることによって行う。この変化は不可逆で読み取り専用となる。

なお、個体を識別するための情報（個体識別情報） 1 06は、本発明の固有識別情報に対応する。また、本実施の形態 1〜2における BCA 領域の内第一情報層にある部分やリードイン領域 102の内第一情報層にある部分 108は、本発明の固有識別情報 f己録領域に対応する。

情報層はアルミ、金等の反射膜によって構成されていてもよく、その場合の個体を識別するための情報の記録は反射膜を溶融除去することによって行われる。二層の情報層のうち一層の情報層に個体を識別するための情報を記録することによって、記録する情報層に最適化した記録を行うことができ、また他方の層からの影響を受けないため、読みとり精度が向上した光ディスクの作製が可能となる。 '

また、本実施の形態 3において後述されるように、個体を識別するための情報 1 0 6の場所を示す情報（固有識別情報が記録されている位置に関する情報）が位置情報記録領域としてのリ一ドィン領域 1 0 8などに記録されていてもよい。この場合、情報の内容としては通常の再生に必要な情報に加え、全層数、現在の層、第何層目に個体を識別するための情報が記録され.ているか、また記録されている半径位置またはァドレスはどこかといったことである。但し、本発明は複数層でない場合も適応可能である。これにより個体を識別するための情報への位置が特定できるため、容易に素早くアクセスすることが可能となる。

また、 B C Aに記録する情報は個体を識別するための情報の内容ではなく、個体を識別するための情報が記録された場所を示す情報であってもよレ、。場所を示す情報とはつまり、層、アドレスといった情報である _c ァドレス情報のみとすることにより、記録するデータ量を少なくすることができ、領域を小さくすることができる。個体を識別するための記録場所がデータ領域である場合に関しては、実施の形態 3にて詳細に説明する。

(実施の形態 1 )

図 4は、本実施の形態 1における、情報を保持するための第一情報層 1 0 2および第二情報層 1 0 4を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 情報を再生するための、または（2 ) 情報を記録および再生するための光ディスクであって、光ディスクに固有に与えられた個体識別情報 1 0 6が記録された、第一情報層 1 0 2に対して設けられた B C A領域を備えた光ディスクの製造工程を示した図である。まず第一基板 1 0 1と第二基板 1 0 5の作製方法を示す。なお、本実施の形態の特徴である、レーザ 4 0 1を備えた光記録媒体製造装置（図 6参照）による個体を識別するための情報 1 0 6 (固有識別情報）の記録に関しては、後に詳述する。

図 2は第一基板 1 0 1の作製方法を示しだ図である。ガラス盤 2 0 1 にフォトレジスト 2 0 2を塗布し（工程（2 a ) ) 、露光を行う（工程 ( 2 b ) ) 。現像後（工程（2 c ) ) 、 N iスパッタ、 N iメツキを行い金属板 2 0 3を.形成し（工程（2 d ) ) 、金属板 2 0 3を剥離し（ェ程（2 e ) ) スタンパ 2 0 4を得る。作製したスタンパ 2 0 4を用い射出成形等の方法により、スタンパ 2 0 4の形状をポリカーボネート等の合成樹脂に転写し（工程（2 ί ) ) 、第一基板 1 0 1を得る。なお、第一基板 1 0 1は記録再生光が透過しないため、 2 Ρ法等を用いガラスや金属等の物質で作製してもよい。

次に図 3に第二基板 1 0 5の作製方法を示す。スタンパは第一基板形成工程で示した方法と同様の方法により作製されたスタンパを用いる。スタンパ 3 0 1に紫外線硬化樹脂 3 0 2を塗布し（工程（ 3 a ) ) 、その上よりポリカーボネート等の合成樹脂で作製された厚さ約 0 . 1 mm の薄膜シート 3 0 3を貼り付ける（工程（3 b ) ) 。紫外線硬化樹脂 3 0 2を所望の膜厚にするため、スタンパ 3 0 1 と薄膜シート 3 0 3を回転させ余分な紫外線硬化樹脂を除去した後（工程（3 c )' ) 、紫外線 3 0 4を照射し紫外線硬化樹脂 3 0 2を硬化させる（工程（3 d ) . ) 。スタンパ 3 0 1 と紫外線硬化樹脂 3 0 2 との界面を剥離し、第二基板 1 0 5を得る（工程（3 e ) ) 。

作製された第一基板 1 0 1、第二基板 1 0 5にはそれぞれのスタンパに対し凹凸の反転した記録トラックが形成される。凹凸の記録トラックは螺旋状のピットまたはグループパターンから構成され、内周径約 2 3 m mから外周径約 5 9 m mまでの範囲に形成される（工程（4 a ) ) 。次に書き換え可能な光ディスクである場合、第一基板 1 0 1、第二基板 1 0 5上に形成された凹凸の記録トラック上にそれぞれ第一情報層 1 0 2、第二情報層 1 0 4を形成する（工程（ 4 b ) 、工程（ 4 e ) ) 。情報層は、誘電体膜で挾まれた書き換え可能な相変化記録膜によって構成されており、必要に応じてさらにアルミや銀合金などの金属薄膜からなる反射膜が設けられている。これら誘電体膜、相変化記録膜、反射膜はスパッタ法等により形成される。ここで光ディスクへの記録再生は第二基板 1 0 5側から行うため、第一情報層 1 0 2は金属薄膜、誘電体膜、相変化記録膜、誘電体膜の順に、第二情報層 1 0 4は誘電体膜、相変化記録膜、誘電体膜の順に形成する。また、個体識別情報を記録しない第二情報層 1 0 4はここで全面初期結晶化する（ただし、再生専用の光ディスク（R O M) の製造においては、そのような初期結晶化を行わなくともよい）。

再生専用の光ディスクの場合、第一基板 1 0 1、第二基板 1 0 5上に形成された凹凸の記録トラック上に記録再生光を反射させるためアルミ、銀合金等の金属薄膜を形成する。また追記型光ディスクの場合、凹凸の記録トラック上に色素記録膜を形成する。

次に第一情報層 1 0 2に個体を識別するための情報 1 0 6を記録する (工程（4 c ) ) 。情報の記録は凹凸の記録トラックが形成されている領域の.内周部に、記録再生光に対する反射率の低い径方向の線の集合であるストライプ状のバーコ一ドにより行われ、残りの領域は初期結晶化される。但し、記録された領域は不可逆である。また相変化記録膜でなく反射膜のみの再生専用ディスクの場合、反射膜を溶融除去する方法により記録が行われる。

第一情報層 1 0 2に記録を行った後、次に第一基板 1 0 1 と第二基板 1 0 5を貼り合わせる（工程（4 f ) ) 。第一情報層 1 0 2上に紫外線硬化樹脂 4 0 2を塗布し、第二基板 1 0 5を第二情報層 1 0 4が第一情報層 1 0 2に対向するように貼り合わせる。紫外線硬化樹脂 4 0 2が所望の膜厚になるように貼り合わせた基板を回転させる。厚みは情報層間で影響を受けず、かつ記録再生光の収差が最も小さくなる厚みに設定される。最後に紫外線 4 0 3を照射し、紫外線硬化樹脂 4 0 2を硬化させ、完成したディスクを得る。

ここで、個体を識別するための情報を記録する方法について詳細に説明する。図 5は個体識別情報の外観を、図 6に個体識別情報の記録方法を示す。中心部には光ディスク保持用の直径約 1 5 m mの孔 5 0 2が、半径約 2 3 m mから約 5 9 m mの範囲には凹凸の記録トラックが形成された情報記録領域 5 0 1が設けられている。個体を識別するための情報 1 0 6は情報記録領域 5 0 1 と孔 5 0 2の間に記録される。形状は記録再生光の反射率が低い径方向の線の集合としてストライプ状のバーコ一ドであり、線の幅、線同士の間隔を変えることにより情報を記録する。なお、レーザ 4 0 1は、本発明の固有識別情報記録手段に対応する。書き換え可能な光ディスクでは、個体識別情報信号発生器 6 0 5から発生される個体を識別するための情報に基づきレーザ 4 0 1を強度変調器 6 0 4により強度変調し、第一基板 1 0 1をモータ 6 0 2により回転させながら強度変調したレーザ 4 0 1を情報層 1 0 2を構成する相変化記録膜へ照射する。レーザ 4 0 1が照射された相変化記録膜は記録再生光に対する反射率の高い結晶相となり、レーザ 4 0 1が照射されなかつた相変化記録膜は反射率の低いアモルファス相のままとなる。レーザ 4 0 1を照射しない部分を反射率の低い線として記録パターンを形成する _c 実際には記録パワーを 0 . 5 W〜2 . 0 Wとし、また照射するビームの形状をビーム成型,光学系 6 0 1により基板の径方向に細長い形状、例として 1 0 0 μ πι Χ 1 μ πιの形状として記録する。これを必要に応じて半径方向に周期的にずらし照射することで任意の長さ、間隔のバーコ一ド状のパターンが得られる。

なお、個体を識'別する情報を記録するためのレーザと相変化記録膜を初期結晶化するためのレーザを同一のレーザとすることにより、（4 c ) や（4 e ) の工程を簡略化することができる（ただし、再生専用の光ディスク（R O M) の製造においては、そのような初期結晶化を行わなくともよレヽ）。

また、ここでは相状態を変化させることで B C Aに記録しているが、強記録パワーを入射し相変化記録膜を溶融除去することによって B C A に記録してもよレ、。

再生専用の光ディスクでは、相変化記録膜は存在せず金属薄膜のみからなる。そのため個体を識別するための情報は、 Y A Gレーザ等の高出カレーザを用い、金属薄膜を溶融除去することによって行われる。具体的にはレーザ 4 0 1をレーザビーム成形光学系 6 0 1により約 1 0 μ m X約 1 . 2 m mの形状に成形し、個体を識別する情報に基づき強度変調器 6 0 4により強度変調した後、金属薄膜へ照射する。レーザ 4 0 1が照射された金属薄膜は発生した熱により溶融除去され反射率が低くなるこのようにして反射率の低い線として記録パターンを形成することができる。

なお、個体を識別する情報の記録は形成されている四凸に.トラツキングサーボをかけて記録を行ってもよい。そうすることで正確な位置で記録を行うことが可能となる。

また、追記型光ディスクでは、記録再生光の波長に近いレーザを書き換え型光ディスク'と同様にビーム成形し、情報層を構成する色素記録膜に照射する。レーザが照射された部分は反射率が低くなり記録パターンを形成する。

上述した実施の形態 1における、一方の基板に追記情報を記録し基板同士を張り合わせる方法は、従来の D V Dで行われている方法に近い。そのため変更点が少なく容易に作製することが可能である。

なお、個体を識別するための識別情報 1 0 6は第二情報層 1 0 4に記録してもよい。第一情報層 1 0 2に記録した場合、第一情報層 1 0 2は厚みが最も厚い第一基板 1 0 1上にあるため取り扱いが容易であるという利点があり、第二情報層 1 0 4に記録した場合、第二情報層 1 0 4の方が第一情報層 1 0 2に比べ記録再生光の入射面に近いため、記録再生光 1 0 7のフォーカス引き込みが早く、かつ容易に情報の検出を行うことが出来るといった利点がある。

(実施の形態 2 )

図 7は本実施の形態 2における光ディスク製造工程を示した図である c 第一基板 1 0 1はポリカーボネート等の合成樹脂もしくはガラスや金属からなり、実施の形態 1 と同様の方法により作製されたスタンパを用い、射出成型法、 2 P法等により作製される（工程（7 a ) ) 。第一情報層 1 0' 2はアルミなどの金属薄膜からなる反射膜と誘電体膜に挟まれた書き換え可能な相変化記録膜によって構成されており、金属薄膜、誘電体膜、相変化記録膜、誘電体膜の順にスパッタ法等により形成される（工程（ 7 b ) ) 。

第一情報層 1 0 2形成後、個体を識別するための情報 1 0 6を記録する（工程（7 c ) ) 。記録方法は実施の形態 1 と同様である。またここで、第一情報層 1 0 2の相変化記録寧で個体識別情報 1 0 6を記録した部分以外の領域を初期結晶化する。

次に第一情報層 1 0 2上に紫外線硬化樹脂 7 0 2を塗布し、その上にスタン'パ 7 0 1を乗せ（工程（ 7 d ) ) 、紫外線硬化樹脂 7 0 2が所望の膜厚になるよう.に貼り合わせた基板 1 0 1 とスタンパ 70 1を回転させる。紫外線硬化樹脂 70 2に紫外線 703を照射し硬化させ（工程（ 7 e) ) 、スタンパ 70 1を紫外線硬化樹脂 70 2から剥離させる（ェ程（7 f ) ) 。紫外線硬化樹脂 702にはスタンパ 70 1上の凹 i の記録トラックが転写される。

次に紫外線硬化樹脂 702上に第二情報層 1 04を形成する（工程（ 7 g) ) 。第二情報層 1 04は第一情報層 1 02とほぼ同様、誘電体膜で挾まれた書き換え可能な相変化記録膜と、必要に応じてさらに銀合金などの金属薄膜からなる反射膜によって構成され、誘電体膜、相変化記録膜、誘電体膜の順にスパッタ法等により形成する。第二情報層 1 04 の相変化記録膜はここで初期結晶化する。

最後に第二情報層 1 04上に紫外線硬化樹脂 70 2を塗布し、第二基板 1 0 5を貼り合わせ（工程（7 h) ) 、紫外線硬化樹脂 70 2が所望の膜厚になるよう回転させ、その後、紫外線を照射し紫外線硬化樹脂 7 0 2を硬化させ完成したディスクを得る（工程（7 i ) ) 。

なお、第二情報層 1 04形成後、第二相変化記録膜を初期結晶化するとともに個体を識別するための情報 1 06を記録してもよい。この場合、第一相変化記録膜は予め、全面初期結晶化しておく。記録再生光の入射面に近い第二情報層 1 04に個体を識別する識別情報 1 06を記録することにより、フォーカスの引き込みが早いため、素早く、かつ容易に情報の検出を行うことが可能である。

実施の形態 2の作製方法では、三層以上の情報層を有する光ディスクを作製することが可能であり、三層以上の情報層を有する光ディスクを作製する場合、工程（7 g) から工程（7 d) に戻って工程（7 d) 〜 (7 g) を必要な回数繰り返すことによって作製される。このとき、個体を識別するための情報は工程（7 c) で行わず、工程（7 h) の貼り合わせ工程前に行ってもよい（図 8は、四層の情報層を有する光記録媒体であって、個体を識別するための情報ほ記録再生光の入射面に最も近い情報層に記録されている）。

もちろん、第一情報層 1 0 2、第二情報層 1 0 4にそれぞれ個体を識別するための情報 1 0 6を記録再生光から見て重ならない位置に記録してもよい。この場合には、工程（ 7 g ) から工程（7 c ) を経て工程（ 7 h ) に進むことになるが、レーザ 4 0 1から射出される個体識別情報記録ビームを各層に応じて変更し、各情報層への記録位置を変えることにより、再生時、他層の影響を受けずに再生することが可能となる。かくして、情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（1 ) 情報を再生するための、または（2 ) 情報を記録および再生するための光記録媒体であって、光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録された、光が入射される方向からみて実質上重ならないよう.に複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域を備えた光記録媒体を製造することができる。

なお、ディスク状の形状にこだわらず、他の光記録媒体、例えばカード状の光記録媒体にも適用できる。

(実施の形態 3 )

図 9 ( a ) 、 ( b ) は、本実施の形態 3における、情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、（1 ) 情報を再生するための、または（2·) 情報を記録および再生するための光ディスクであつて、光ディスクに固有に与えられた個体識別情報 9 0 5が記録されている位置に関する情報が記録された所定の位置情報記録領域を備えた光デイスクを示した図である。

なお、本発明の位置情報記録領域は、図 9 ( a ) の光ディスクにおいては B C A領域 9 0 1に対応し、図 9 ( b ) の光ディスクにおいてはリ一ドィン領域 9 0 2に対応する。

図 9 ( a ) の光ディスクは B C A領域 9 0 1 とリードイン領域 9 0 2 と学習領域 9 0 3とデータ領域 9 0 4に分かれており、また図 9 ( b ) の光ディスクではリードィン領域 9 0 2と学習領域 9 0 3とデータ領域 9 0 4に分かれている。ここでは B C A領域 9 0 1、学習領域 9 0 3をそれぞれ設けているが、 B C A領域 9 0 1 と学習領域 9 0 3とは特に区別されずに一体として設けられていてもよレ、。

リードイン領域 9 0 2はプリピットで形成されたデータを有する。プリピットは光ディスク原盤作製時に形成されるため、 1枚の光ディスク原盤から生成される全ての光ディスクに共通のデータである。内容としては光ディスク原盤の番号、当該光ディスクに記録されたデータを読み取るための最適のレーザ光の強度の値等である。

B C A領域 9 0 1は物理的または光学的な不可逆反応を利用し記録され,る。詳細な記録方法は実施の形態 1に示す通りである。但し、レーザによるビーム形状は所望のパターンを得るために変える必要がある。学習領域 9 0 3は光ディスク装置に光ディスクをセットしたときに、当該領域にレーザ光を照射して記録時または再生時の'レーザ光の強度を調整したり学習したりするための領域である。データ領域 9 0 4は通常のデータを記録または再生するための領域である。

実施の形態 3において、個体を識別するための情報が記録された場所 (層、アドレス等）を示す情報は、 9 aに示す光ディスクでは B C A領域 9 0 1に、また 9 bに示す光ディスクではリードィン領域 9 0 2に記録されている。そして、実際の個体を識別するための個体識別情報 9 0 5そのものは、 B C A領域 9 0 1やリードィン領域 9 0 2以外の領域であるデータ領域 9 0 4中にレーザを利用して記録される（個体識別情報 9 0 5は、たとえばコントロールデータを記録するためのコント口ール領域に記録されてもよい）。

なお、レーザは、本発明の固有識別情報記録手段および位置情報記録手段を含む手段に対応する。

記録または再生するに際しては B C A 9 0 1またはリードィン領域 9 0 2の情報を読み取り、個体識別情報 9 0 5の記録位置の確認した後、個体識別情報を確認するという動作を行う。このように二段階の個体識別情報確認作業を組み込むことにより、不正コピー防止や海賊版防止の能力を格段に向上させることが出来る。

図 1 0は実際のデータ領域 9 0 4中に記録されている個体を識別するための情報を示した一例である。個体を識別するための個体識別情報 9 0 5の記録は記録トラックに沿って記録され、その長さ、間隔、半径位置、アドレス位置、層位置も含めて、またはその一部で 0または 1を示す。ここで長さは周方向だけでなく径方向の長さ、即ち大きさといった意味も含む。

またここでは 5 トラックにまたがった記録の場合を示しているが、個体を識別するための情報はこのように 1 トラック以上の幅にまたがっても構わない。 1 トラックのみの幅にすることにより、ユーザデータ 1 0 0 1の再生時にエー訂正をする範囲が小さくなるという利点がある。なおこのとき、個体を識別するための情報はトラッキングサーボをかけて記録してもよい。そうすることで正確な位置での記録が可能となる。

ここで、記録される個体を識別するためのマーク 1 0 0 2は、エラー訂正可能な長さである（エラー訂正が可能な最大長以下である）。そのため、データ領域にマーク 1 0 0 2を記録しても、元のユーザデータ 1 0 0 1の内容は、再生時にエラー訂正を行えるので読み取り不可能となることはない。そのため内周部の領域は不要となる。結果として、データ領域の面積を大きくし記憶容量を増やすことが可能となる。これは径の小さいディスクほど有効である。限られた面積を有効に使用するため、非常に効果が大きいといえる。

また個体識別情報はデータ領域 9 0 4でなく、リードイン領域 9 0 2 や最外周のリードァゥトに記録してもよい。リードイン領域 9 0 2ゃリ一ドアゥト領域に記録しても同様の効果が得られる。

以上においては、本実施の形態 1〜 3について詳しく説明した。

このように、本発明にかかる光記録媒体、及び光記録媒体製造方法によれば、複数の情報層を有する光記録媒体において、一層の情報層に個体を識別するための情報を追加記録することにより、他層の影響を受けず、またその情報層への個体識別情報の記録を最適化することが可能となるため、精度良く識別情報を読みとることが可能となる。

また.、識別情報を記録再生光を入射する入射面に最も近い情報層に記録することで、個体を識別するための情報が容易にかつ素早く、検出することができる。

また、識別情報そのものではなく、識別情報の場所を記録することによって、記録する領域を小さくできると共に、 D V Dとの互換性も保つことができる。 . '

また、光ディスクが複数の基板により構成されている場合、個体を識別するための情報を基板の中で最も基板厚の厚い基板にある情報層に記録することによって、取り扱い、作製を容易にする。

また、少なくとも二つの情報層に個体を識別するための情報を記録し、それぞれの識別情報を記録再生光から見て重ならない記録位置にすることによって、再生時、他層の影響を受けず、精度良く識別情報を読みとることが可能となる。

また、リードイン領域に個体を識別するための情報の場所（層、アドレス等）を記録しておくことにより、個体を識別するための情報を素早く、容易に読み取ることが可能となる。

また、データ領域に個体を識別するための情報を記録することにより、データ領域を大きくし、その結果、記憶容量を増大させることが可能となる。 .

また、個体を識別するための情報を 1 トラックとすることで、個体を識別するための情報を記録した領域を小さくすることができ、そのためデータ領域を大きくすることが可能となる。

なお、発明は、上述した本発明の光記録媒体製造装置の全部または一部の手段（または、装置、素子、回路、部など）の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。もちろん、コンピュータは、 C P Uなどの純然たるハードウヱァに限らず、ファームウェアや o s、さらに周辺機器を含むものであっても良い。

また、本発明は、上述した本発明の光記録媒体製造方法の全部または一部のステップ（.または、工程、動作、作用など）の動作をコンビユータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。

なお、本発明の一部の手段（または、装置、素子、回路、部など）、本発明の一部のステップ（または、工程、動作、作用など）は、それらの複数の手段またはステップの內の幾つかの手段またはステップを意味する、あるいは一つの手段またはステップの内の一部の機能または一部の動作を意味するものである。

また、本発明の一部の装置（または、素子、回路、部など）は、それら複数の装置の内の幾つかの装置を意味する、あるいは一つの装置の内の一部の手段（または、素子、回路、部など）を意味する、あるいは一つの手段の内の一部の機能を意味するものである。また、本発明のプログラムを記録した、コンピュータに読みとり可能な記録媒体も本発明に含まれる。また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録され、コンビユータと協働して動作する態様であっても良い。また、本発明のプログラムの一利用形態は、伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。また、記録媒体としては、 R OM等が含まれ、伝送媒体としては、インターネット等の伝送媒体、光 ·電波 ·音波等が含まれる。

なお、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。

また、発明は、上述した本発明の光記録媒体製造装置の全部または一部の手段の全部または一部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記機能を実行する媒体である。，

また、本発明は、上述した本発明の光記録媒体製造方法の全部または一部のステップの全部または一部の動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムを担持した媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協動して前記動作を実行する媒体である。産業上の利用可能性

以上述べたところから明らかなように、本発明は、複数の情報層を有する光ディスクにおける個体を識別するための固有情報の読みとり精度を向上させることができるという長所を有する。また、本発明は、個体を識別するための固有情報を記録するための専用領域を少なくすることができるという長所を有する。

Claims

求の to 囲

1 . 情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録ぉよび再生するための光記録媒体であって、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録された、前記複数の情報層の內の一つの情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域を備えた光記録媒体。

2 . 前記固有識別情報記録領域は、前記複数の情報層の内の、前記光の入射される面に最も近い情報層に対して設けられた請求項 1記載の光記録媒体。 .

3 . 前記複数の情報層は、所定の基板上に形成され、

前記固有識別情報記録領域は、前記複数の情報層の内の、最も厚い前記基板上に形成された情報層に対して設けられた請求項 1記載の光記録媒体。

4 . 情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録ぉよび再生するための光記録媒体であって、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録された、前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域を備えた光記録媒体。

5 . 前記複数の情報層は、ディスクの形状を有する基板上に形成され、

前記固有識別情報は、前記ディスクの径方向のストライプ形状で記録されている請求項 1または 4記載の光記録媒体。

6 . 前記複数の情報層は、レーザ照射によって不可逆かつ検出可能な二つの状態をとりうる薄膜を主として構成されている請求項 1または 4記載の光記録媒体。

7 . 前記複数の情報層は、光照射によって溶融除去可能な薄膜を主として構成されている請求項 1または 4記載の光記録媒体。

8 . 情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、 ( 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体であって、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報が記録されている位置に関する情報が記録された所定の位置情報記録領域を備えた光記録媒体。

9 . 前記位置情報記録領域は、前記情報を再生するために利用される B C A領域またはリードィン領域である請求項 8記載の光記録媒体。

1 0 . 前記固有識別情報は、前記情報が記録されたまたは前記情報を記録するために利用されるデータ領域に記録されている請求項 8記載の光記録媒体。

1 1 . 前記固有識別情報は、その長さが前記情報を再生する際にエラ一訂正が可能な長さであるように記録されている請求項 1 0記載の光記録媒体。

1 2 . 前記情報層は、複数の記録トラックを有するディスクの形状を有する基板上に形成され、 '

前記固有識別情報は、その幅が前記複数の記録トラックの内の一つの記録トラック内に収まる幅であるように記録されている請求項 1 0記載の光記録媒体。

1 3 . 情報を保持するための複数の情報層を有し、入射きれる光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録ぉよび再生するための光記録媒体を製造するため.の光記録媒体製造方法であって、

前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップを備えた光記録媒体製造方法。

1 4 . 情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生する-ための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造方法であって、

前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の內の二つ以上の情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップを備えた光記録媒体製造方法。

1 5 . 情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、 ( 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造方法であつて、

所定の位置情報記録領域を設け、その位置情報記録領域に前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するステップとを備えた光記録媒体製造方法。

1 6 . 前記情報層は、相変化記録膜を主として構成されており、前記相変化記録膜を初期結晶化するためのレーザ光の強度変調を利用して前記固有識別情報の記録を行う請求項 1 3から 1 5の何れかに記載の光記録媒体製造方法。

1 7 . 前記情報層は、前記入射される光に対する反射膜を主として構成されており、

前記反射膜の溶融除去を利用して前記固有識別情報の記録を行う請求項 1 3から 1 5の何れかに記載の光記録媒体製造方法。

1 8 . 情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（ 1 ) 前記情報を再生するめの、または（2 ) 前記情報を記録ぉよび再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造装置であって、

前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域に、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するための固有識別情報記録手段を備えた光記録媒体製造装置。

1 9 . 情報を保持するための複数の情報層を有し、入射される光を利用して、（1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録ぉよび再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造装置であって、

前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して設けられた固有識別情報記録領域に、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するための固有識別情報記録手段を備えた光記録媒体製造装置。

2 0 . 情報を保持するための情報層を有し、入射される光を利用して、 ( 1 ) 前記情報を再生するための、または（2 ) 前記情報を記録および再生するための光記録媒体を製造するための光記録媒体製造装置であつて、

前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するための固有識別情報記録手段と、所定の位置情報記録領域に、前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するための位置情報記録手段とを備えた光記録媒体

2 1 . 前記情報層は、複数の記録トラックを有するディスクの形状を有する基板上に形成され、

前記固有識別情報記録手段は、前記記録トラックに対するトラツキンダサーボを利用して前記固有識別情報の記録を行う請求項 1 8から 2 0 の何れかに記載の光記録媒体製造装置。

2 2 . 請求項 1 3記載の光記録媒体製造方法の、前記複数の情報層の内の一つの情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。

2 3 . 請求項 1 3記載の光記録媒体製造方法の、前記複数の情報層の內の一つの情報層に对して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピュータにより処理可能な媒体。

2 4 . 請求項 1 4記載の光記録媒体製造方法の、前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に'前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップをコンビユータに実行させるためのプログラム。

2 5 . 請求項 1 4記載の光記録媒体製造方法の、前記光が入射される方向からみて実質上重ならないように前記複数の情報層の内の二つ以上の情報層に対して固有識別情報記録領域を設け、その固有識別情報記録領域に前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録- ップをコンビユータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であつて、コンピュータにより処理可能な媒体。

2 6 . 請求項 1 5記載の光記録媒体製造方法の、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップと、所定の位置情報記録領域を設け、その位置情報記録領域に前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するステップとの全部または一部をコンビユータに実行させるためのプログラム。

2 7 . 請求項 1 5記載の光記録媒体製造方法の、前記光記録媒体に固有に与えられた固有識別情報を記録するステップと、所定の位置情報記録領域を設け、その位置情報記録領域に前記固有識別情報が記録されている位置に関する情報を記録するステップとの全部または一部をコンピユータに実行させるためのプログラムを担持した媒体であって、コンピユータにより処理可能な媒体。