JP2006351120A - Romディスクとその製造方法、及び光ディスク - Google Patents

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Abstract

【課題】 多層のROMディスクに対して著作権保護用の信号の記録を可能にし、識別管理を行うことができるROMディスクとその製造方法、及びこのROMディスクを有する両面貼り合せの光ディスクを提供するものである。
【解決手段】 基板2上に情報記録が施された反射膜3とその上の中間層4を形成した状態、あるいは情報記録が施された反射膜3を形成した状態で、レーザ光を用いて反射膜3に著作権保護用の信号11を記録し、その後、情報記録の層数に応じて他の情報記録が施された反射膜5を中間層を介して積層し、最後に反射膜上にカバー層6を形成して、少なくとも2層以上の情報記録を有するROMディスクを得る。
【選択図】 図5

Description

本発明は、少なくとも2層以上の多層の記録層を有し、1層の記録層に著作権保護のための信号が記録されてなる読み出し専用の光ディスク、いわゆるROMディスクとその製造方法、及び少なくとも片側を上記ROMディスクとした両面貼り合せの光ディスクに関する。
光ディスクで一般的となったDVD(digital versatile disc)は、その記録容量の大きさから、さまざまなコンテンツ(情報内容)の保存メディアとして普及してきている。しかしながら、最近開始されたデジタル放送の映像を録画するには、DVDと言えども、容量が足りなくなってきている。そのため、ブルーレーザを使った新たな光ディスク、例えばブルーレイディスク(登録商標)、HD−DVD(high definition DVD)がこのデジタルハイビジョン録画用として登場してきている。当然のことながら、映画ソフトが格納されているROMディスクも着々と準備が進み、手軽にHD画像の映画を見ることが出来るのも時間の問題である。
このような新たな光ディスクの普及には、その利便性や価格などの面が重要となるものの、結果的には違法コピーをし易くさせている部分でもある。著作権保護を全く行わなかったCDに対し、DVDは、機器間で違法合法の判別を行い、違法コピーを防いでいた。しかし実際には、それを無視したドライブやユーザーによって、それが守られていないのが現状である。これらを解決するために著作権保護用の信号をディスクに記録する事が最近提案されてきた。その中で実際に使われている技術の一つがBCA(Burst Cutting Area)である。これは、一枚一枚に個別のシリアル番号と暗号化された認証キーが信号として記録される技術である。すでに、これを導入したディスクとドライブがブルーレイシステムとして登場している。
光ディスクは、その種類として大きく3種類に大別することが出来る。1つは、読み出し専用(read only)と呼ばれるROMディスクである。2つめは、書き換え可能なRWあるいはRAMディスクである。そして、3つめは一度だけ書き込みの出来る、R,WOディスクである。書き込みの出来るRWやRディスクは、その本質的な特徴から、容易にBCA記録が可能であるが、記録を必要としないROMディスクの場合は、非常に困難である。
さらに読出し用のレーザとして青色光源を用いたブルーレイディスクやHD−DVDは、さまざまな用途に対応できるよう、多層化することによって、その記録容量を飛躍的に上げることが出来る。多層化を可能とする反射膜は、ブルーレーザの波長領域において、十分な反射率と透過率を有する必要がある。現在コスト的に最も有力視されているのが、銀合金である。しかしながら、この銀合金にBCA記録を行うためには、非常に強力なレーザ、例えば数百ワットのYAGレーザを使うしか方法がない。YAGレーザは、非常に高価であるばかりか、半導体レーザに比べると、比較にならないほど体積が大きく、生産ラインの中で占める割合が高くなり、結果的に大きなコストアップにつながってしまう。
多層化したROMディスクの場合、読み出し側から奥の反射膜、いわゆる基板側の反射膜(これをL0 と呼ぶ)の内周側にBCAを記録してきた。これはカバー層の厚みがもっとも大きな反射膜がシステムのディスクスキューマージンを制限する事と、単層ディスクとの互換性から、L0 を基準の反射膜として、一番最初にフォーカスを掛けることになっていたからである。従って、このL0 の反射膜にBCAなどの著作権保護用の信号を記録する事は自然であった。
しかし、ディスクが多層になるにつれ、それぞれの層において光学的損失を受け、L0 の反射膜に到達したレーザ光は相当な光量が落ちてしまう問題が存在した。ROMディスクの反射率から言っても単層状態で記録することだけでも困難な状況なのに、多層になったことでレーザを相当な高出力化する事は現状でも難しい。仮に可能としてもレーザの価格や設備の負担が大きくなる事が容易に考えられる。単層ディスクでこれら著作権保護の信号を記録できたとして、このシステムに大きな改造を伴わず多層ディスクに対応できる事が望まれている。
なお、記録済みの光ディスクに従来規格に基いて追加情報が記録された光ディスク媒体、データ記録方法及び装置に関する技術が、特許文献1に記載されている。
国際公開第02/101733号
本発明は、上述の点に鑑み、多層のROMディスクに対して著作権保護用の信号の記録を可能にし、識別管理を行うことができるROMディスクとその製造方法、及びこのROMディスクを有する両面貼り合せの光ディスクを提供するものである。
本発明に係るROMディスクは、基板上に2層以上の多層の記録層を有するROMディスクであって、基板側の記録層には、この記録層だけが形成された状態、又は記録層とその上の中間層だけが形成された状態でレーザ光を用いて著作権保護用の信号が記録された記録領域を有して構成される。
本発明に係るROMディスクの製造方法は、基板上に情報記録が施された反射膜を形成した状態、又は情報記録が施された反射膜とその上の中間層を形成した状態で、レーザ光を用いて反射膜に著作権保護用の信号を記録し、その後、情報記録の層数に応じて他の情報記録が施された反射膜を、中間層を介して積層し、最後に反射膜上にカバー層を形成して、少なくとも2層以上の情報記録を有するROMディスクを製造する。
本発明に係る光ディスクは、それぞれ記録層を有する第1及び第2のディスクが貼り合わされてなる光ディスクであって、少なくとも第1のディスクが、基板上に2層以上の多層の記録層を有するROMディスクで形成され、基板側の記録層には、この記録層だけが形成された状態、又はこの記録層とその上の中間層だけが形成された状態でレーザ光を用いて著作権保護用の信号が記録された記録領域を有して構成される。
本発明によれば、多層のROMディスクに対して著作権保護の信号を記録し、識別管理を行うことができる。著作権保護の信号の記録においては、低出力のレーザ光で記録できる。
多層の光ディスクにおいては、著作権保護の信号をレーザ光により記録する場合、基板側の第1層の記録層であるL0 の反射膜に記録される。このとき、レーザ光は、L0 の反射膜に到達するまでにカバー層とL1 からLNまでの反射膜(基板側のL0 に近い順にL1 ,L2 ,・・LNと呼ぶ)及びそれらの間を埋めるN個の中間層を透過しなければならない。カバー層や中間層は透過率の非常に高い材料で構成されるので、光学的な損失はほとんど受けない。しかし、L1 、L2 、・・LNの反射層は信号を読み出すためにある程度の反射率を有するため、透過率が相当落ちてしまう。入射光は一個の反射膜を通過するごとにその透過率分下がるので、L0 単体に必要な記録パワーの数倍から数十倍のパワーを有するレーザ光を入射させなければ記録することが困難になる。
本発明の実施の形態は、これを解決するROMディスクを提案する。
例えば、ブルーレイディスクによるROMディスクの多層化は、通常の両面貼り合せDVDの2層化と違い、ポリカーボネート基板などの基板上にL0 の反射膜をスパッタなどで成膜し、その上に中間層を形成し、さらにその上にL1 の反射膜を成膜し、また中間層を形成し、この工程をN回繰り返してLNの反射膜を成膜して、最後にカバー層を形成して製作される。
通常はその後でL0 の反射膜にレーザ光をフォーカスして著作権保護の信号を記録することになる。しかし、本発明の実施の形態では、L0 の反射膜を成膜した後か又はその後の中間層を形成した後で、レーザ光をフォーカスして著作権保護の信号を記録し、その後に以降の反射膜や中間層を形成してディスクを製作する。すなわち、著作権保護の信号の記録に際して、信号記録工程の順番を変更することで低パワーのレーザ光で著作権保護の信号が記録された多層ROMディスクを実現できる。また、単層のROMディスクに著作権保護の信号が記録できたとして、そのシステムに大きな改造を与えずに多層のROMディスクにも同じ著作権保護の信号を記録することが可能になる。
当然カバー層の厚みが従来の約100μmから30μm以下に変わるので、対物レンズをそれに対応した物に換えなければならないが、この改造は全体からみれば僅かな負担にしかならない。また、単層ディスクよりもカバー層が薄くなる(究極には直に空気に接する)ので、その分、記録感度が上がることも期待できる。これにより、透過率の高いカバー層だけの単層ディスクとほぼ同じ状態になるので、多層ディスクでも記録パワーを大きく上げる必要が無くなる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図3に、本発明に係るROMディスクの一実施の形態を示す。本実施の形態のROMディスクは、片面2層の記録層を有するブルーレイディスクで構成されたROMディスクに適用した場合である。
本実施の形態のROMディスク1は、図1に示すように、直径2Rが120mm、ディスク厚dが1.2mmである。再生のためのレーザ波長は405nmの青紫色レーザが用いられ、対物レンズの開口率NAは0.85である。このROMディスク1は、図1Bの断面構造で示すように、基板である例えば直径120mm、厚み1.1mmのポリカーボネート基板2の一主面に映像や音楽のデジタル情報が入ったピット状の記録パターン7が転写され、この基板2の表面に第1層の記録層となるL0 の反射膜、例えば銀合金反射膜3が成膜される。さらに、第1層の反射膜3上にL0とは違う映像や音楽のデジタル情報が入ったピット状の記録パターン8が転写された中間層4が形成され、この中間膜4上に第2層の記録層となるL1 の反射膜、例えば銀合金反射膜5が成膜される。銀合金反射膜3、5は、例えばスパッタリング法で真空中で成膜される。また、中間層4は、例えば粘着材付きの厚み25μmのシート状体を反射膜3上に接着した後、スタンパを介してL1 の記録パターン8を転写して形成される。さらに、第2層の反射膜5上に例えば紫外線硬化樹脂(UV樹脂)による接着剤により厚み75μmのカバー層6が貼り合わされて構成される。ここで、第1層の反射膜3と第2層の反射膜5は、両方の戻り光が同じくらいになるように厚さが調整される。光学特性でみると、第1層のL0 の反射膜3は膜厚が厚くて高反射率を有し、第2層のL1 の反射膜5は膜厚が薄くて低反射率・高透過率を有している。
そして、本実施の形態においては、第1層の記録層となるL0 の反射膜3に著作権保護用の信号11が記録された記録領域12を有する。(図2、図3参照)。この著作権保護用の信号11は、ディスク1の内周に記録され、L0 の反射膜3とその上のL1 の中間層4だけ形成した状態、またはL0 の反射膜3だけ形成した状態でレーザ光により記録される。記録後に、L1 の反射膜5を形成し、又はL1 の中間層4とL1 の反射膜5を形成し、さらにカバー層6を形成して完成される。
著作権保護用の信号11の記録としては、例えばBCA信号を記録するときは、図2に示すように、バーコード状にL0 の反射膜3の一部13を飛ばして(除去して)記録する。すなわち、再生時に、反射膜3が除去された部分13分はレーザ光が反射せずに透過し反射膜3が残っている部分はレーザ光が反射することになり、信号の再生がなされる。再生では、反射膜3が飛んだ部分13が「暗」、反射膜3が残った部分が「明」となり、この明暗で信号が読み出せる。このBCA信号は赤外レーザ光で記録することができる。
また、著作権保護用の信号11としては、図3に示すように、ピット14と見なされるような信号で記録することも可能である。この場合は、反射膜3、5に記録されている信号パターン7、8と同じようなピット情報で記録される。例えば青色レーザを照射することにより、L0 の反射膜3を結果として凹凸に変形させる。例えば反射膜3に青色レーザを集光し焦点を結ばさせて、高いパワーのパルスを投入することで熱変形を起こさせることにより、ピットとして信号が記録される。
本実施の形態に係る2層ROMディスク1によれば、基板2側のL0 の反射膜3に対して、反射膜3と中間層4が形成された状態、あるいは反射膜3が形成された状態で著作権保護用の信号11が記録された記録領域を有することにより、ROMディスクの識別管理を行うことができると共に、低出力レーザ光による著作権保護用の信号の記録を可能にする。
次に、上述の本発明に係るROMディスクの製造方法の実施の形態を説明する。
先ず、図4に著作権保護用の信号を記録する装置の概略を示す。この記録装置21は、通常の光ディスクシステムと概略同じ構成である。記録装置21は、ディスク1を載置して回転させるスピンドルモータ23を一体に有するディスク受け台22と、レーザダイオードによる記録・再生用のレーザ光源25と、レーザ光源25を駆動するレーザドライバー24と、光学系26と、レーザ光源25を含む光学系26をXY平面内で移動させるスレッド27と、ディテクタ28を備える。光学系26は、レーザ光源24から出射したレーザ光を平行光にするためのコリメータレンズ31と、ビームスプリッタ32と、2軸デバイス33を介して配置された対物レンズ34と、ビームスプリッタ32で光路が変更された戻り光をディテクタ28に集光させるための集光レンズ35とを有して構成される。
この記録装置21では、ROMディスク1がスピンドルモータ23で所望の回転数で回転される。レーザ光源24から出射されたレーザ光がコリメータレンズ31及びビームスプリッタ32を経由して対物レンズ34でROMディスク1のL0 の反射膜3に集束される。その後、反射膜3から反射して戻ってきた反射光がビームスプリッタ32で光路が変えられ、集光レンズ35でディテクタ28に集光される。ディテクタ28からは外部のサーボ回路に信号が送られ、フォーカス・トラッキング・スレッドのサーボが掛けられ、2軸デバイス33とスレッド27でレーザ光のディスク1への照射位置が所望の位置に調整される。そして、レーザドライバー24で光量を変調して反射膜L0 著作権保護用の信号11を記録する。なお、図4ではレーザ光がディスク1の外周に対応する部分に照射されているように作図されているが、実際はディスク1の内周に対応する部分に照射されるように構成される。
図5は、本発明のROMディスク1の製造方法の一実施の形態を示す。本例は上述した片面2層の記録層を有するブルーレイディスクによるROMディスクの製造に適用した場合である。
先ず、図5Aに示すように、L0 の記録パターンの凹凸が転写された基板、本例ではポリカーボネート基板2上に、L0 の反射膜3が成膜され、この反射膜3上にL1 の記録パターンの凹凸が転写された中間層4が形成された状態で、この基板2を図4の記録装置21に設置し、レーザ光37をL0 の反射膜3に集束させた状態で照射して著作権保護用の信号11を記録する。この場合、ROMディスクの内周に対応したL0 の反射膜3に著作権保護用の信号11を記録する。中間層4の膜厚としては、1μm〜30μmの範囲に設定することが好ましい。この1μm〜30μmの範囲であれば、カバー層とほぼ同じ効果がある。1μmより薄いのは製造上困難になる不都合があり、30μmを越えるとその分カバー層の厚みが減少し、塵・埃・傷などに弱くなる不都合がある。また、L0とL1の層間干渉があるので、現状は約20μmぐらい必要ではあるが、ディスクの多層化や光学系の改良で将来はもっと薄くすることが可能になると思われる。
すなわち、図5Bに示すように、基板内周に対応した部分のL0 の反射膜3に著作権保護用の信号11が記録される。この例では、著作権保護用の信号11としてBCA信号を記録するため、L0 の反射膜3にはバーコード状に反射膜3の一部13をレーザ光37により除去してBCA信号が記録される。
その後は、図5Cに示すように、通常の工程と同様に中間層4上にL1 の反射膜5を成膜し、さらにカバー層6を貼り合わせて目的の第1層の記録層であるL0 に反射膜3に著作権保護用の信号1を記録してなるブルーレイディスクによる2層ROMディスク1を得る。
上述の本実施の形態のROMディスクの製造方法によれば、基板2上に第1層のL0 の反射膜3とL1 の記録パターンが転写された中間層4だけを形成した状態でレーザ光37により著作権保護用の信号11を記録するので、これは 単層ディスクのカバー層が非常に薄い状態と等価になる。従って、低い記録パワーすなわちレーザパワーで2層ROMディスク1の基板2側のL0 の反射層3に著作権保護用の信号11を記録することができる。本実施の形態では、むしろ単層ディスクに記録する場合より、記録パワーが低くなる可能性がある。
L1 の記録パターンが転写された中間膜4を介して記録した場合には、対物レンズ34の衝突によってL0 反射膜3が傷付くのを保護することができる。また、中間膜4が有ることにより、レーザ光37が中間膜4で屈折し、より絞られた状態でレーザ光37をL0 反射膜3に入射させることができる。
因みに、図8に示すように、基板52上に順次L0 の反射層53、中間層54、L1 の反射層55及びカバー層56を積層して2層のROMディスク51を完成させた後、カバー層56側からレーザ光57を対物レンズ58を介してL0 の反射膜53に集束して著作権保護用の信号11を記録する場合には、レーザ光57がL1 の反射膜55を通過して入射される。このためレーザ光57はL1の反射膜55の透過率だけ光量が落ちてからL0 の反射膜53に到達することになる。従ってL0 の反射膜53に著作権保護用の信号11を記録に必要なレーザパワーはカバー層56だけの場合に比べて2倍近く必要になる。しかし、本実施の形態ではL0 の反射膜3と中間層4を形成した後に信号を記録するので、レーザパワーが低くて済む。
本実施の形態では、記録装置21として、相変化膜を利用した記録可能なDVDの製造で行われる相変化膜の初期化処理として用いられる初期化装置を使用することができる。この初期化装置による初期化は赤外レーザによって行われる。この初期化装置を利用して大幅な変更をせずに、多層のROMディスクのL0 の反射膜に著作権保護用の信号、例えばBCA信号を記録することができる。
本実施の形態によれば、光ディスクの単層ROMディスクに著作権保護用等の信号を記録していた工程や記録装置にたいして大幅な変更や改造をしなくても、多層のROMディスクにも著作権保護の信号を記録することができる。特に、レーザの高出力化は光源自身の価格も上がるし、その設備のメンテンス等の負担も大きくなり、最終的に光ディスクの価格に跳ね返ってくる。本実施の形態はこのような点の解決に非常に有効である。
図6は、本発明にROMディスク1の製造方法の他の実施の形態を示す。
先ず、図6Aに示すように、L0 の記録パターンの凹凸が転写された基板、本例ではポリカーボネート基板2上に、L0 の反射膜3が成膜された状態で、この基板2を図4の記録装置21に設置し、レーザ光37をL0 の反射膜3に集束させた状態で照射して著作権保護用の信号11を記録する。この場合、ROMディスクの内周に対応した部分のL0 の反射膜3に著作権保護用信号11を記録する。
すなわち、図6Bに示すように、基板内周に対応した部分のL0 の反射膜3に著作権保護用の信号11が記録される。この例では、著作権保護用の信号11としてBCA信号を記録するため、L0 の反射膜3にはバーコード状に反射膜3の一部13をレーザ光37により除去してBCA信号が記録される。
その後は、図6Cに示すように、通常の工程と同様にL1 の記録パターンの凹凸が転写された中間層4を形成し、この中間層4上にL1 の反射膜5を成膜し、さらにカバー層6を貼り合わせて目的の第1層の記録層であるL0 に反射膜3に著作権保護用の信号を記録してなるブルーレイディスクによる2層ROMディスク1を得る。
本実施の形態のROMディスクの製造方法においても、前述の図5の実施の形態の製造方法と同様に低いレーザパワーで2層ROMディスクの基板2側のL0 反射膜3に著作権保護用の信号11を記録することができる等、図5の実施の形態の製造方法と同様の効果を奏する。
図7に、本発明のROMディスクを利用した光ディスクの実施の形態を示す。本実施の形態に係る光ディスク41は、それぞれ記録層の反射膜を有する第1のディスク42と第2のディスク43が貼り合わされ、少なくとも一方のディスク42を上述した本発明による著作権保護用の信号11(図7では斜線で示すが、前述の図2の反射膜の除去、あるいは図3のピット状の凹凸による信号)を記録した2層ROMディスク1で形成した、いわゆる両面貼り合せ光ディスクとして構成される。すなわち、ディスク42は、例えばポリカーボネート基板2上にL0 の反射層3、中間層4、L1 の反射層5及びカバー層6からなり、L0 の反射膜3に上述の製法により記録された著作権保護用の信号11が形成されて成る。一方、他方のディスク43は、例えば一度だけ書き込みできるRあるいはWOディスク、書換え可能なRWあるいはRAMディスク、さらには本発明の2層ROMディスクなど、任意のディスクで構成することができる。本例では、第2のディスク43が、例えばポリカーボネート基板44上に相変化材料を用いた第1記録層45と中間層46と相変化材料を用いた第2記録層47及びカバー層48からなる記録可能なディスクとして構成される。
本実施の形態の光ディスク41によれば、いわゆる複合ディスクとして構成することができる。少なくとも第1ディスク42が本発明の構成である2層ROMディスク1で形成されるので、2層ROMディスク42において、低出力レーザ光による著作権保護の信号の記録を可能にし、ROMディスクの識別管理を行うことができるなど、上述したと同様の作用効果を奏する。
本発明は、2層のROMディスクに限らず、2層以上の多層のROMディスクに適用することができる。
著作権保護用の信号としては、BCA信号、その他のピット信号を用いることができる。ピット信号による場合は、青色レーザで記録することが望ましい。BCA信号の記録には、赤外レーザに限らず他の波長のレーザ、例えば青色レーザで記録することも可能である。レーザ光源としては、半導体レーザが設備の点で好ましい。
本発明はブルーレイディスクのROMディスクに適用して好適である。
A,B 本発明に係るROMディスクの実施の形態を示す平面図及びその要部の断面図である。 本発明に係るROMディスクの第1実施の形態を示す要部の断面図である。 本発明に係るROMディスクの第2実施の形態を示す要部の断面図である。 本発明に係るROMディスクの製造に適用される著作権保護用の信号の記録装置の概略図である。 A〜C 本発明に係るROMディスクの製造方法の第1実施の形態を示す製造工程図である。 A〜C 本発明に係るROMディスクの製造方法の第2実施の形態を示す製造工程図である。 本発明に係るROMディスクを有する光ディスクの実施の形態を示す断面図である。 比較例に係る著作権保護用の信号の記録方法を示す工程図である。
符号の説明
1・・ROMディスク、2・・基板、3・・L0 の反射膜、4・・中間層、5・・L1 の反射膜、5・・カバー層、7、8・・記録パターン、11・・著作権保護用の信号、13・・反射膜の欠除部分、14・・反射膜の凹凸部分、21・・記録装置、41・・光ディスク、42・・第1ディスク、43・・第2ディスク

Claims (9)

  1. 基板上に2層以上の多層の記録層を有するROMディスクであって、
    基板側の記録層には、この記録層とその上の中間層だけが形成された状態でレーザ光を用いて著作権保護用の信号が記録された記録領域を有している
    ことを特徴とするROMディスク。
  2. 基板上に2層以上の多層の記録層を有するROMディスクであって、
    基板側の記録層には、この記録層だけが形成された状態でレーザ光を用いて著作権保護用の信号が記録された記録領域を有している
    ことを特徴とするROMディスク。
  3. 前記記録層間の中間層の厚みが1μm〜30μmの範囲に設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のROMディスク。
  4. それぞれ記録層を有する第1及び第2のディスクが両面貼り合わされてなる光ディスクであって、
    少なくとも第1のディスクが、基板上に2層以上の多層の記録層を有するROMディスクで形成され、基板側の記録層には、この記録層とその上の中間層だけが形成された状態でレーザ光を用いて著作権保護用の信号が記録された記録領域を有している
    ことを特徴とする光ディスク。
  5. それぞれ記録層を有する第1及び第2のディスクが両面貼り合わされてなる光ディスクであって、
    少なくとも第1のディスクが、基板上に2層以上の多層の記録層を有するROMディスクで形成され、基板側の記録層には、この記録層だけが形成された状態でレーザ光を用いて著作権保護用の信号が記録された記録領域を有している
    ことを特徴とする光ディスク。
  6. 前記記録層間の中間層の厚みが1μm〜30μmの範囲に設定されている
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の光ディスク。
  7. 基板上に情報記録が施された反射膜とその上の中間層を形成した状態で、レーザ光を用いて前記反射膜に著作権保護用の信号を記録し、
    その後、情報記録の層数に応じて他の情報記録が施された反射膜を中間層を介して積層し、
    最後に反射膜上にカバー層を形成して、少なくとも2層以上の情報記録を有するROMディスクを製造する
    ことを特徴とするROMディスクの製造方法。
  8. 基板上に情報記録が施された反射膜を形成した状態で、レーザ光を用いて前記反射膜に著作権保護用の信号を記録し、
    その後、情報記録の層数に応じて他の情報記録が施された反射膜を介して積層し、
    最後に反射膜上にカバー層を形成して、少なくとも2層以上の情報記録を有するROMディスクを製造する
    ことを特徴とするROMディスクの製造方法。
  9. 著作権保護用の信号が記録される前の前記中間層の厚みを、1μm〜30μmの範囲内に設定する
    ことを特徴とする請求項7又は8記載のROMディスクの製造方法。
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