明 細 書
入出力回路系の 自己診断回路
技術分野
本発明は、 半導体製造装置等の制御部に含まれる入出力回 路系の自 己診断回路に関する。
背景技術
一般に、 半導体製造装置等は、 各構成部を駆動させるため に、 駆動系や各種センサ (これらを駆動部位と称する) が多 数取り付け られている。 例えば、 マイ ク ロ コ ンピュータ力 ら なる主制御部は、 駆動系を動作させる場合、 これらの駆動系 に設け られたセンサから適宜にアナロ グ若しく はデジタルの センサ出力を入手している。 これらのセンサ出力を分析して 制御シーケンスや制御プロ グラムに従い、 駆動系が所定の動 作を行う よ う に各駆動系へ制御指示を送っている。 例えば、 主制御部は、 プロセスガスを処理チャ ンバ一内に導入する場 合、 流量制御部に対して半導体ウェハ (以下、 ウェハと称す る) へ施す処理に応じたガス種やそのガス流量を指示する。 一方、 流量制御器からはガス流量等に関する リ ターン信号が 主制御部へ送出 され、 フ ィ ー ドパッ ク制御が行われている。 また同様に、 主制御部は、 プラズマを発生させるための高周 波電源に対しては、 印加させる高周波出力値を指示し、 高周 波電源からの リ ターン信号や処理チャンパ一内に設けたセン サからのセンサ信号に基づく 制御によ り 安定したプラズマを 発生させている。 さ らに、 主制御部は処理チャ ンバ一内の圧 カを検知する圧力計からの測定値に基づき排気系を駆動させ
て、 処理チャ ンバ一内が所望する圧力になる よ う に制御して いる。
このよ う な主制御部と各駆動系やセンサ系との間でやり 取 り される制御信号やセンサ信号は、 アナロ グ信号やデジタル 信号に変換されて使用されている。
また、 一般的に装置を構成する各構成部位は、 通常のメ ン テナンスによ る部品交換や調整等が行われる。 メ ンテナンス の程度にも よ るが構成部位間を接続する信号用ケーブルを脱 着する場合もあ り 、 脱着を行った場合には、 正しく 接続され ているかを稼働開始時にチェ ッ クする必要がある。
また、 定期的にメ ンテナンスを行い部品交換や調整等を行 つていたと しても、 何らかの原因で部品破損、 調整不良や回 路内配線短絡等が発生する場合もある。 これらの障害に対し ては、 迅速に対応して修理を行 う こ とが望まれる。 このため に、 多数存在する回路網内のどの部分に、 或いはどの部品に 障害が発生しているかをいち早く 探し出すこ とが重要になる しかし、 従来の装置構成においては、 個々 の構成部位にお いて障害を探し出すこ と は、 比較的短時間で見つけだすこ と はできたが、 これらの構成部位が装置と なる よ う に組み付け られて、 ケーブル等によ り 相互に接続されていた場合には、 いずれの部品に電気的欠陥が発生しているか、 或いは、 どの 部分に原因が存在するかを見つけ出すこ と はかな り 困難であ つた。 そのため、 ケーブルを外してチヱ ック を行った り 、 作 業者の経験的な知識に頼った り 、 以前に発生した故障履歴を 見ながら探すこ と と な り 、 障害箇所を見つけだすのに多く の
時間を要していた。
発明の開示
本発明は、 電気的欠陥の箇所を迅速に且つ、 容易に探し出 すこ とができ る入出力回路系の自 己診断回路を提供する こ と を 目 的とする。
本発明は、 上記目的を達成するために、 半導体製造装置等 の制御部に含まれる入出力回路系に搭載され、 I Oボー ド上 に構築された装置側の駆動部位を駆動制御するために制御信 号を出力する出力チャネルと 、 その制御信号に応答する リ タ ーン信号を入力する入力チャネルと の間に連絡スィ ッチを設 け、 また上記装置の駆動部位に電源供給を行 う電源供給ライ ン上に設け られ、 上記駆動部位への電源供給を遮断する 自 己 診断ス ィ ツチ部をそれぞれ設けた入出力回路系の 自 己診断回 路を提供する。
また本発明は、 上記目的を達成するために、 複数の駆動部 位を有する装置を制御駆動する主制御部内に設け られ、 出 力 · 入力チャネルを複数有する入出力回路系に搭載され、 上 記入出力回路内で相対する出力チャネルと入力チャネルの間 をそれぞれ接続する連絡スィ ッチ部と、 上記入出力回路内で 各出力 · 入力チャネルのライ ン上に設け られ、 上記装置側の 駆動部位と の電気的接続を遮断する 自 己診断ス ィ ツチ部と を 具備し、 通常運転時には、 開状態の上記連絡スィ ッチ部と閉 状態の上記自 己診断スィ ッチ部とで、 上記主制御部による上 記装置の駆動制御が行われ、 自 己診断時には、 閉状態の上記 連絡ス ィ ツチ部と 開状態の上記自 己診断ス ィ ツチ部とで、 上
記主制御部によ る上記出力チャネルへ出力された自 己診断信 号が上記入力チャネルを介して、 主制御部ヘリ ターンする こ と によ り 上記入出力回路系が正常状態である こ と を判別する 入出力回路系の自 己診断回路を提供する。
本発明において、 通常運転の際には、 各連絡スィ ッチを開 各自 己診断スィ ツチを閉と して主制御部から出力デジタルチ ャネルを介して、 装置側の構成部位へ出力され、 また各構成 部位からの リ ターン信号若しく はその構成部位に取り付け ら れたセンサからのセンサ信号を入力チャネルを通 じて主制御 部に入力 して制御される。 また、 自 己診断を行な う 際には、 各自 己診断スィ ッチを開、 各連絡スィ ッチを全て閉と して装 置と は電気的な接続を遮断し、 それぞれの出力、 入力チヤネ ルのループパック を構築する。 主制御部から出力 された自 己 診断信号に相当する リ ターン信号が リ ターンされた際には電 気的障害はな く 、 リ ターン信号が リ ターンされなければ電気 的障害が発生したもの と判断する こ とができ る。
図面の簡単な説明
図 1 は、 本発明の入出力回路系の自 己診断回路を搭載する 半導体製造装置の一構成例を示す図である。
図 2 は、 本発明によ る第 1 の実施形態となる入出力回路系 の 自己診断回路の構成を示す図である。
図 3 は、 第 1 の実施形態の自 己診断回路におけるデジタル 自 己診断信号の一例を示す波形図である。
図 4 は、 本発明による第 2 の実施形態と なる入出力回路系 の 自 己診断回路の構成を示す図である。
図 5 は、 第 2 の実施形態の自 己診断回路におけるデジタル 自 己診断信号の一例を示す波形図である。
図 6 A , 6 B , 6 Cは、 アナロ グの自 己診断信号の変形例 を示す波形図である。
図 7 は、 本発明による第 3 の実施形態と なる入出力回路系 の 自 己診断回路の構成を示す図である。
図 8 A , 8 B , 8 Cは、 第 3 の実施形態の 自 己診断回路に おけるデジタル自 己診断信号の一例を示す波形図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明による実施形態について詳細に説明する。 図 1 は、 本発明の入出力回路系の 自 己診断回路を搭載する 半導体製造装置の概略構成を示す図である。 こ こでは、 制御 される対象物は、 半導体製造装置の駆動部位と し、 その装置 と しては、 プラズマエッチング装置を一例にと って説明する こ の半導体製造装置 2 は、 例えば、 円筒体状の処理チャ ン バー 4 を有してお り 、 この処理チャ ンパ一 4 内部には、 サセ プタ と なる下部電極 6 と、 その下部電極 6 と平行して上方に 上部電極 8 と が設けられている。 また、 この下部電極 6 上に は、 被処理体と なる半導体ウェハ Wが載置される。
上記上部電極 8 には、 マッチングボッ クス 1 0 を介して、 出力が可変可能な高周波発生器 1 2 が接続されており 、 上部 電極 8 に高周波出力を印加する こ と によ り 、 上部、 下部電極 8 , 6 間にプラズマが発生する。 上記マッチングボックス 1 0 のマ ッチング係数及び、 高周波発生器 1 2 の高周波出力は マイ ク ロ コ ンピュータ等からなる主制御部 1 4 によ り 制御さ
れる。
処理チャンバ一 4 内の底部に設けられた排気口 1 6 には、 真空排気系 2 2 が接続される。 こ の真空排気系 2 2 は、 開度 調整可能になされた圧力制御弁 1 8や真空ポンプ 2 0 が排気 管によ り接続されて構成される。 この圧力制御弁 1 8 の弁開 度や真空ポンプ 2 0 の排気能力も主制御部 1 4 によ り 制御さ れる。
また、 主制御部 1 4 の指示によ り 必要なプロセスガスを流 量制御しつつ処理チャ ンバ一 4 内へ供給するためのガス供給 系 2 8 が設け られている。 こ のガス供給系 2 8 は、 処理チヤ ンバー 4 の側壁に設け られたガス ノ ズル 2 4 と、 マス フ ロー コ ン ト ローラ等の流量制御器 2 6 と、 図示しない処理ガス源 と、 がガス配管によ り 接続されて構成される。 尚、 一般的に は、 複数種のガスを扱う ガス供給系は、 複数のガスライ ンに よ り構成されているが、 本実施形態では簡略化して、 図 1 に は 1 つのガスライ ンのみを代表と して図示している。
また、 ガス供給系 2 8 において、 ガス ノ ズル 2 4 と流量制 御器 2 6 と の間から分岐して、 ェパック用開閉弁 3 0 を介し て真空排気系 2 2へ接続するェバッ ク ライ ン 3 2 が設けられ ている。 主制御部 1 4 の制御でェバ ッ ク用開閉弁 3 0 を開閉 する こ と によ り 、 流量制御器 2 6 がプロセスガスを安定して 流せる よ う になるまでの間、 処理チャ ンバ一 4 内に流すこ と なく 、 ェパック ライ ン 3 2 を通じて、 真空排気系 2 2へ廃棄 する こ とができ る。
上記処理チャ ンパ一 4 内には、 例えば、 キャパシタ ンスマ
ノ メ ータ等からなる圧力センサ 3 4 が設置されてお り 、 圧力 センサから得られた検出データが主制御部 1 4 へ出力される < さ らに、 この処理チャンバ一 4 の側壁には、 ウェハ Wの搬 入搬出口が開 口 されてお り 、 この搬入搬出口 を塞ぐよ う に、 外側から開閉可能なゲー トバルブ 3 6 が設け られる。 また、 こ の搬入搬出 口 を処理チャ ンバ一 4 内側から覆 う よ う に昇降 可能なシャ ツ タ部材 3 8 が設けられてお り 、 処理チャ ンパ一 4 内の熱平衡を容易に達成する。 これらのゲー トバルブ 3 6 の開閉駆動や、 シャ ツタ部材 3 8 の昇降駆動は主制御部 1 4 側よ り コ ン ト ロールされる。 これらのゲー トパルプ 3 6 、 シ ャ ッタ部材 3 8及ぴェパッ ク 開閉弁 3 0等は、 ソ レノ ィ ドを 有するエアシリ ンダ (図示せず) で開閉駆動され、 また、 そ の可動部の近傍には開閉状態を検知するための、 例えば光セ ンサ (図示せず) が設け られている。 また、 下部電極 6 を支 持する支持台 4 0 内には、 冷却温度を可変になされた冷却ジ ャケッ ト 4 2 が設けられてお り 、 主制御部 1 4側から冷却温 度が制御される。
次に図 2 には、 本発明によ る第 1 の実施形態と して、 デジ タル信号で駆動する入出力回路系の自 己診断回路を半導体製 造装置 2 に適用 した一例を示して説明する。 また図 3 は、 本 実施形態において、 自 己診断に用いるデジタル自 己診断信号 を示す波形図である。
こ こでは、 主制御部 1 4 に対して、 例えば 3 つの信号経路 を一例と して、 出力デジタルチャネル 4 4 A、 4 4 B、 4 4 C と入力デジタルチャネル 4 6 A、 4 6 B、 4 6 C とが図示
されている。 勿論、 実際には、 制御に応じた多数のチャ ンネ ルを有している。
各出力デジタルチャネル 4 4 A〜 4 4 Cには、 フォ トカプ ラ 4 8 A〜 4 8 C、 各種の回路素子が組み込まれた出力ボー ト回路 5 0 A〜 5 O C、 及ぴダイオー ド 5 2 A〜 5 2 Cがそ れぞれ接続されている。 一方、 各入力デジタルチャネル 4 6 A〜 4 6 Cには、 フォ トカプラ 5 4 A〜 5 4 C、 各種の回路 素子が組み込まれた入力ボー ト回路 5 6 A〜 5 6 C及ぴダイ オー ド 5 8 A〜 5 8 Cがそれぞれ接続されている。
各出力デジタルチャネル 4 4 A〜 4 4 C及び各入力デジタ ルチャネル 4 6 A〜 4 6 Cは、 多数の端子列 6 0 で回路的に 終端してお り 、 こ こまでがデジタルの入出力回路系を構成す る。 実際には、 この入出力回路系は、 前述した構成部位 (出 力ポー ト回路や入力ポー ト回路等) が I Oボー ド上に実装さ れて構成されている。
この入出力回路系に、 前述した半導体製造装置 2 の各種の 駆動系やセンサ部が接続される。 例えば、 各出力デジタルチ ャネル 4 4 A〜 4 4 C は、 例えば負荷と してのゲー トバルブ 3 6 の ソ レノ ィ ド、 シャ ツタ部材 3 8 の ソ レノ ィ ド及ぴェパ ック用開閉弁 3 0 の ソ レノイ ドにそれぞれ接続され、 各ソ レ ノィ ドの他端は共通に接続されて I Oボー ド側に戻り 、 +電 源 6 2 に接続されている。
また、 上記各入力デジタルチャネル 4 6 A〜 4 6 Cは、 ゲ ー トパルプ 3 6 の開閉を検知するセンサ 3 6 A、 シャ ツタ部 材 3 8 の昇降を検知するセンサ 3 8 A及びェバッ ク用開閉弁
3 0 の開閉を検知するセンサ 3 0 の一端にそれぞれ接続され る。 各センサの他端は共通に接続されて I Oボー ド側に戻り 接地されてグラ ン ド電位と なっている。 尚、 上記各センサ 3 6 A、 3 8 A、 3 O Aは、 検知 した際に、 導通状態と なる よ う に構成されている。
この よ う な入出力回路系に本発明の要旨 と なる 自 己診断回 路が設け られる。
図 2 に示すよ う に、 出力デジタルチャネル 4 4 A〜 4 4 C の各ライ ンと 、 入力デジタルチャネル 4 6 A〜 4 6 Cの各ラ イ ンの間に、 それぞれ連絡スィ ッチ部 6 4 A、 6 4 B 、 6 4 C を設ける。 これらの連絡スィ ッチ部 6 4 A〜 6 4 Cは、 各 ポー ト回路 5 0 〜 5 0 〇、 5 6 A〜 5 6 C と各ダイオー ド
5 2 A〜 5 2 C、 5 8 A〜 5 8 C と の間に設けてレ、る。
また、 I Oボー ド上において、 各負荷すなわち、 ゲー トバ ルブ 3 6 、 シャ ツタ部材 3 8及ぴェバッ ク用開閉弁 3 0 力、ら の信号ライ ンと +電源 6 2 と の間、 及ぴ上記各センサ 3 6 A 3 8 A、 3 0 Aからの信号ライ ンと グラ ン ド側と の間には、 それぞれ自 己診断スィ ツチ部 6 6 A、 6 6 Bが設けられる。
これらの連絡スィ ツチ部 6 4 A〜 6 4 Cは、 通常運転時に は開状態と なってお り 、 自 己診断時には閉状態になる よ う に 一体的に動作する。 また、 自 己診断スィ ッチ部 6 6 A、 6 6 B は、 通常運転時には閉状態と なってお り 、 自 己診断時には 開状態になる よ う に一体的に動作する。 尚、 連絡スィ ッチ部
6 4 A〜 6 4 Cは、 閉状態でも多少の抵抗負荷を持っていて も よレ、こ と力、ら、 F E T等の半導体スィ ツチを用いても よい
が、 自己診断スィ ッチ部 6 6 A、 6 6 B は閉状態の時に抵抗 負荷を有している こ とは好ま しく なく 、 金属接片を有する リ レースィ ツチを用いる方がよい。
こ のよ う に構成された入出力回路系における 自 己診断動作 について説明する。 まず、 半導体製造装置 2 を通常に稼働 する時は、 各連絡スィ ッチ部 6 4 A〜 6 4 Cは開状態と し、 他方、 各自己診断スィ ッチ部 6 6 A、 6 6 B は閉状態とする 図 2 は、 通常運転状態を示している。
こ の状態において、 主制御部 1 4 は、 半導体デバイ スの製 造工程に沿つた制御信号をそれぞれ個別に各出力デジタルチ ャネノレ 4 4 A〜 4 4 C に送出 し、 ゲー トバルブ 3 6 、 シャツ タ部材 3 8及びェパッ ク用開閉弁 3 0 がそれぞれ駆動制御さ れる。 これに対して、 対応する各センサ 3 6 A、 3 8 A、 3 O Aからのセンサ信号が各入力デジタルチャネル 4 6 A〜 4 6 C を通じて、 主制御部 1 4 へ入力 されている。
これに対して、 この半導体製造装置のメ ンテナンスや修理 で配線ケーブルを一且外して組み付けた後、 稼働を開始する のに際して、 入出力回路が適正に接続されているか否かをチ エ ッ クする場合や、 この入出力回路に何らかの電気的障害が 発生し、 この障害箇所を検出するためにチェ ックが必要な場 合には、 自己診断を行な う。
この自 己診断を行な う にあたって、 各スィ ツチ部を通常運 転時とは、 逆方向に切 り 替える。 すなわち、 各自 己診断スィ ツチ部 6 6 A、 6 6 B を開状態にして電源 6 2やグラン ド電 位と の接続を断ち、 そ して、 各連絡スィ ッチ部 6 4 A〜 6 4
Cを全て閉状態と してループパッ ク を構築する。 これによ り 出力デジタルチャネル 4 4 A〜 4 4 C と入力デジタルチヤネ ル 4 6 A〜 4 6 C とが導通 (短絡) 状態と なる。 そのループ バッ クの一例 と して、 フォ トカプラ 4 8 A—出力ボー ト回路 5 O A—連絡スィ ツチ部 6 4 A—入カボー ト回路 5 6 A—フ ォ トカプラ 5 4 Aのループが形成される。
そ して主制御部 1 4 は、 上記各出力デジタルチャネル 4 4 A〜 4 4 Cへ例えば図 3 に示すよ う なパルス信号" 1 " 力、ら なるデジタル自 己診断信号をそれぞれ出力 し、 その都度、 主 制御部 1 4 は、 入力デジタルチャネル 4 6 A〜 4 6 Cに現れ る リ ターン信号を読み取る。
図 3 に示すチャネル 4 4 Aは、 出力デジタルチャネル 4 4 Aへ出力するデジタル自己診断信号の一例を示し、 チャネル 4 4 Bは、 出力デジタルチャネル 4 4 Bへ出力するデジタル 自己診断信号の一例を示し、 チャネル 4 4 Cは、 出力デジタ ルチャネル 4 4 Cへ出力するデジタル自 己診断信号の一例を 示している。 すなわち、 各チャネル 4 4 A〜 4 4 C に、 " 1 " 信号のタイ ミ ングを少しずら して出力 して、 入力デジタ ルチャネル 4 6 A〜 4 6 C側力、 ら 同 じタイ ミ ングで同 じ " 1 " 信号が入力 されれば、 そのチャネルは正常と判定される これに対して、 入力デジタルチャネル 4 6 A〜 4 6 C側か ら異なる タイ ミ ングで" 1 " 信号が入力された り 、 複数の " 1 " 信号が入力されれば、 チャネル間がショ ー ト している と 判定され、 また、 " 1 " 信号が入力されない時には、 そのチ ャネノレの断線やその出力ボー ト回路 5 0 A〜 5 0 Cの内のい
ずれかや、 対応する入力ポー ト回路 5 6 A〜 5 6 Cの内のい ずれかの素子が破損等している と判定される。
こ のよ う にデジタル自 己診断信号を各チャネルに対して互 いに異なるタイ ミ ングで" 1 " 信号を出力する理由は、 同じ タイ ミ ングで各チャネルにパルスを出力 したな らば、 チヤネ ル相互間にショ ー トが発生していた場合には、 そのショ ー ト の箇所を検出できなく なるからである。
以上のよ う に、 比較的簡単な構成からなる 自 己診断回路で 迅速に且つ容易に故障等が生じたチャネルを特定して探し出 すこ とが可能と なる。 また、 こ こでは 1 回しかデジタル自己 診断信号を流していないが、 上記診断操作を複数回繰り 返し 行なって、 診断の信頼性を高める よ う に しても よい。 また実 施形態では、 1 枚の I Oボー ドについてそれぞれ出力 と入力 で 3 チャネルずつ設けた場合を例に とって説明 したが、 この チャネル数には特に限定されない。 例えば、 実際の I Oボー ドでは、 それぞれ出力 · 入力で 8 チャネルずつ設けられてお り 、 また、 このよ う な I Oボー ドは、 入出力回路には、 多数 枚設けられている ので、 各ボー ドに対して上述したと 同様な 診断回路を設ける よ う にする。
更に、 前述した実施形態では、 タイ ミ ングを少 しずつずら してデジタル診断信号と して " 1 " 信号を出力 したが、 逆に 自 己診断時に各チャネルの レベルを " 1 " と し、 そして、 " 0 " 信号をタイ ミ ングを少しずら して発生させる よ う に して あ よい。
前述した第 1 の実施形態は、 デジタルの入出力回路系であ
つたが、 上記構成はアナ口 グの入出力回路系についても適用 する こ とができ る。
次に図 4 には、 本発明によ る第 2 の実施形態と して、 アナ ロ グ信号で駆動する入出力回路系の自 己診断回路を半導体製 造装置 2 に適用 した一例を示して説明する。 本実施形態の構 成部位で図 2 に示した構成部位と 同等のものには、 音字参照 符号を付してその説明を省略する。 また図 5 は、 本実施形態 において、 自 己診断に用いるアナロ グ自 己診断信号を示す波 形図である。
こ こでは、 主制御部 1 4 に対して複数、 例えば 3 つの信号 経路を例と して、 1 つの I Oボー ドに対して、 出力アナロ グ チャネル 7 O A、 7 0 B、 7 0 C と入力アナロ グチャネル 7 2 A、 7 2 B 、 7 2 Cが設け られている。 上記各出力アナ口 グチャネル 7 0 A〜 7 0 Cには、 フォ トカプラ 7 4 A〜 7 4 C、 0ノ八変換器 7 5 〜 7 5 0、 各種の回路素子が組み込 まれた出力ポー ト回路 7 6 A〜 7 6 Cがそれぞれ接続される 各入力アナロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 Cには、 フォ トカプラ 7 8 A〜 7 8 C、 AZ D変換器 8 0 A〜 8 0 C、 各種の回路 素子が組み込まれた入力ポー ト回路 8 2 A〜 8 2 Cがそれぞ れ接続されている。
そ して、 各出力アナロ グチャネル 7 0 A〜 7 0 C及び、 各 入力アナロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 Cは、 多数の端子列 9 4 で終端してお り 、 こ こまでが全体と してアナロ グの入出力回 路系を構成し、 具体的には I Oボー ド上に、 これ らの構成部 位が実装されて形成されている。
この入出力回路系に半導体製造装置 2 の各種の駆動系ゃセ ンサ部等が接続される。 各出力アナロ グチャネル 7 0 A〜 7 0 Cは、 それぞれ A/ D変換器 8 3 A〜 8 3 C を介して、 例 えば、 負荷と しての流量制御器 2 6 、 高周波発生器 1 2 、 圧 力制御弁 1 8及び高電圧発生器 (図示せず) などにそれぞれ 接続される。 また、 各入力アナロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 C は、 それぞれ D / A変換器 8 5 A〜 8 5 Cを介して、 例えば 流量制御器 2 6 の リ ターン信号ライ ン、 高周波発生器 1 2 の リ ターン信号ライ ン及ぴ圧力センサ 3 4 にそれぞれ接続され る。
尚、 図 4 に示す構成では、 独立して設けられた A/ D変換 器 8 3 A〜 8 3 Cまたは、 0ノ 変換器 8 5 〜 8 5 。を介 して、 各種の駆動系やセンサ部に接続する よ う に示している が、 駆動系やセンサ部の各々 に設け られた A D変換器また は D Z A変換器に各アナロ グチャネル 7 0 A〜 7 0 C、 7 2 A〜 7 2 Cを接続させても よい。
こ の よ う に構成された入出力回路系に、 本発明の特徴と な る 自己診断回路が設け られている。
前述した第 1 の実施形態と 同様に、 各出力アナロ グチヤネ ル 7 0 A〜 7 0 C と、 各入力アナロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 C と のそれぞれの間に、 連絡スィ ッチ部 8 6 A、 8 6 B 、 8 6 Cを設ける。 これらの連絡スィ ッチ部 8 6 A〜 8 6 Cは、 各出力ボー ト回路 7 6 A〜 7 6 C一各入力ポー ト回路 8 2 A 〜 8 2 C間 と、 各端子 9 4 と の間に接続される。
また、 各出力アナロ グチャネル 7 0 A〜 7 0 C の各端子 9
4 の直前に、 自 己診断スィ ッチ部 8 8 A、 8 8 B 、 8 8 Cを それぞれ設け、 また、 各入力アナロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 Cの各端子 9 4 の直前にも、 自 己診断スィ ッチ部 9 O A、 9 O B 、 9 O Cをそれぞれ設ける。
そ して通常運転時には、 連絡スィ ッチ部 8 6 A〜 8 6 Cは 開状態と な り 、 自 己診断スィ ッチ部 8 8 〜 8 8 〇、 9 O A 〜 9 0 Cは閉状態と なっている。 また、 自 己診断時には、 連 絡スィ ッチ部 8 6 A〜 8 6 Cは閉状態と な り 、 自 己診断スィ ッチ部 8 8 〜 8 8 〇、 9 0 A〜 9 0 Cは、 開状態と なって レヽる。 これらの連絡スィ ッチ部 8 6 A〜 8 6 C及ぴ自 己診断 スィ ッチ部 8 8 〜 8 8 〇、 9 0 A〜 9 0 C は、 F E T等の 半導体スィ ッチ若しく は、 リ レースイ ッチを用いる こ と がで き、 主制御部 1 4 の制御によ り 一体的に開閉される。
次に、 こ のよ う に構成された入出力回路系における 自 己診 断動作について説明する。
まず、 半導体製造装置 2 を通常に稼働する時には、 各連絡 スィ ッチ部 8 6 A〜 8 6 Cは開状態と し、 他方、 各自 己診断 スィ ッチ部 8 8 A〜 8 8 C及ぴ 9 0 A〜 9 0 Cは閉状態とす る。 図 4 は、 通常運転状態を示している。
こ の状態において、 主制御部 1 4 は、 半導体デバイ スの製 造工程に沿つた制御信号をそれぞれ個別に各出力アナロ グチ ャネル 7 0 A〜 7 0 Cに送出 し、 流量制御器 2 6 、 高周波発 生器 1 2 、 圧力制御弁 1 8及び高電圧発生器 (図示せず) な どをそれぞれ制御する。 これと 同時に、 これらの リ ターン信 号や圧力センサ 3 4 のセンサ信号が各入力アナ口 グチャネル
7 2 A〜 7 2 C を介して主制御部 1 4へ入力 される。
これに対 して、 この半導体製造装置のメ ンテナンスや修理 で配線ケーブルをー且外して組み付けた後、 稼働を開始する のに際して、 入出力回路が適正に接続されているか否かをチ ックする場合や、 この入出力回路に何らかの電気的障害が 生じてお り 、 こ の障害箇所を検出するためにチェ ックが必要 な場合には、 自 己診断を行な う。
こ の自 己診断を行な う場合には、 各スィ ッチ部を通常運転 時と は逆に切 り 替える。 すなわち、 各自 己診断スィ ッチ部 8 8 A〜 8 8 C及ぴ 9 0 A〜 9 0 Cを開状態に して、 半導体製 造装置 2側と の接続を断ち、 そ して、 各連絡スィ ッチ部 8 6 A〜 8 6 C を全て閉状態と してループパック を構築する。 こ れによ り 、 出力アナロ グチャネル 7 O A〜 7 O C と入力アナ ロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 C と を導通 (短絡) 状態となる。 そ して、 主制御部 1 4 は、 各出力アナロ グチャネル 7 0 A 〜 7 0 C に、 例えば図 5 に示すよ う なアナロ グ自 己診断信号 を出力 し、 主制御部 1 4 は、 入力アナロ グチャネル 7 2 A〜 7 2 Cに現れる リ ターン信号を読み取る。
こ の例では、 アナロ グ自己診断信号は、 各出力アナロ グチ ャネル 7 0 A〜 7 0 C のチャネル毎に印加させる電圧値を異 ならせている。 例えば、 第 1 の出力アナロ グチャネル 7 0 A には I V、 第 2 の出力アナロ グチャネル 7 O B には 2 V、 第 3 の出力アナロ グチャネル 7 0 Cには 3 Vをそれぞれ印加し ている。 このよ う な場合、 ループ (チャネル) 内に配線の破 断や素子不良が存在したならば、 そのループの リ ターン信号
を検出でき ない。 また、 チャネル相互間にショ ー ト等が発生 していれば、 それぞれのチャネルには入力電圧と は異なった 電圧値が リ ターン信号と して得られる。 従って、 配線間ショ ー トの発生や素子不良の発生をチャネル毎に迅速に、 且つ容 易に認識して探し出すこ とが可能と なる。
この例では、 自 己診断信号の電圧を 1 Vずつ異ならせてい るが、 この差電圧は特に限定される ものではない。 但し、 同 一電圧値の 自 己診断信号が複数存在する と どの箇所かを判別 できなく なるため、 電圧値は異なる こ とが望ま しい。 つま り 両チャネル同士がショ ー ト していた場合、 これを認識できな い
前述した第 2 の実施形態では、 図 5 に示すよ う に、 各出力 アナ口 グチャネルに加える電圧値をそれぞれ一定値と したが これに限定されず、 図 6 A〜 Cに示すアナロ グの 自 己診断信 号のよ う にタイ ミ ングが異な り 、 電圧値が段階的に変化させ ても よい。
図 6 Aは、 第 1 の出力アナロ グチャネル 7 O Aに印加する 自 己診断信号の波形を示し、 図 6 B は、 第 2 の出力アナロ グ チャネル 7 0 B に印加する 自 己診断信号の波形を示し、 図 6 Cは、 第 3 の出力アナロ グチャネル 7 O Cに印加する 自 己診 断信号の波形を示している。
図示する よ う に、 各チャネル 7 0 A、 7 0 B、 7 0 Cにそ れぞれ 1 〜 3 Vまで段階的 (ステ ップ状) に I Vずつ電圧値 を変化させて印加してお り 、 さ らに、 各チャネルにおける印 加のタイ ミ ングを異な らせている。 このよ う に、 自己診断信
号の電圧値を順次変化させて加える こ と によ り 、 特に、 各入 出力ポー ト回路 7 6 A〜 7 6 C及ぴ 8 2 A〜 8 2 Cにおける ゲイ ン等の調整の適否を確認する こ とが可能と なる。
また実施形態では、 1 枚の I Oボー ドについてそれぞれ出 力 と入力で 3 チャ ネルずつ設けた場合を例にと って説明 した が、 こ のチャ ネル数には特に限定されない。 例えば、 実際の I Oボー ドでは、 それぞれ出力 · 入力で 8 チャ ネルずつ設け られてお り 、 また、 このよ う な I oボー ドは、 入出力回路に は、 多数枚設け られているので、 各ボー ドに対して上述した と 同様な診断回路を設ける よ う にする。 この場合、 自 己診断 信号の電圧は、 1 〜 8 ボル トまで 1 ボル トずつ異なる 8種類 の電圧値で自 己診断する こ と になる。
次に図 7 には、 本発明によ る第 3 の実施形態と して、 通信 機能を備えた入出力回路系の自 己診断回路を半導体製造装置 2 に適用 した一例を示して説明する。 図 8 は本実施形態にお いて、 自 己診断に用いるデジタル自 己診断信号を示す波形図 である。 こ こでは、 通信方式と しては、 シリ アル通信を想定 し、 主制御部 1 4 に対して複数、 例えば 3つの信号経路を例 と して説明する。
こ の構成において、 半導体製造装置 2 の全体の動作を制御 するホス ト コ ン ピュータ力 らなる主制御部 1 4 には、 ホス ト 側と して通信のための I Oボー ド 2 0 0 が接続される。 また 半導体製造装置 2 には、 ス レーブ側と してホス ト側と 同様な 構造の I Oボー ド 2 0 1 が接続される。 これらのホス ト側と ス レーブ側 と で シ リ アル通信に よ って、 互いにデータ が送
信 · 受信される。
この I Oボー ド 2 0 0 には、 マイ ク ロ コンピュータ等力、ら なるボー ド制御部 1 0 0 、 送信及び受信を行な う通信機能を 有する例えば集積回路 ( R S 2 3 2 C ) よ り なる送受信器 1 0 2 を有する。 さ らに、 この送受信器 1 0 2 は、 例えば、 3 つの送信デジタルチャネル 1 0 4 A〜 1 0 4 C と 3 つの受信 デジタルチャネル 1 0 6 A〜 1 0 6 C とが接続されている。
各チャネル 1 0 4 A〜 1 0 4 C及ぴ 1 0 6 A〜 1 0 6 Cは 端子列 1 0 8 で終端しており 、 各端子列 1 0 8 はイ ンタ フヱ ース部 1 1 0 に接続されて実際にス レーブ側と送受信が行な われる。
また、 ス レーブ側もイ ンタ フェース部 1 1 2及び、 送受信 器 1 1 4 、 ボー ド制御部 1 1 6等を有してお り 、 ホス ト側と の間で、 例えばマッチングボ ッ ク ス 1 0 の制御信号、 冷却ジ ャケッ ト 4 2 の制御信号、 圧力調整弁 1 8 の制御信号及びそ れらの リ ターン信号等の通信を行な う こ とができ る。 尚、 図 7 には、 ス レーブ側の I Oボー ドは 1 つしか記載していない が、 実際には、 複数のス レーブ側の I Oボー ドが並列的に接 続されてお り 、 それぞれが個別独立的にホス ト側 とデータ通 信を行な う こ と ができ る。
こ のよ う に構成された入出力回路系に、 本発明の特徴と な る 自 己診断回路が設けられている。
すなわち、 I Oボー ド上の送受信器 1 0 2 と各端子 1 0 8 と の間で、 各送信デジタルチャネル 1 0 4 A〜 1 0 4 C と、 各受信デジタルチャネル 1 0 6 A〜 1 0 6 C と を接続する連
絡スィ ッチ部 1 1 8 A、 1 1 8 B、 1 1 8 C を設ける。
さ らに、 各送信デジタノレチヤネ ノレ 1 0 4 A〜 1 0 4 C上の 連絡スィ ッチ部 1 1 8 A〜 1 1 8 Cの一方の接続点と各端子
1 0 8.と の間に、 自 己診断スィ ッチ部 1 2 0 A、 1 2 0 B 、
1 2 0 Cをそれぞれ設け、 また、 各受信アナロ グチャネル 1
0 6 A〜 1 0 6 C上の連絡スィ ッチ 1 1 8 A〜 1 1 8 Cの他 方の接続点と各端子 1 0 8 と の間にも、 自 己診断スィ ッチ部
1 2 0 A、 1 2 0 B 、 1 2 0 Cがそれぞれ設ける。
これらの連絡スィ ッチ部 1 1 8 A〜 1 1 8 C は、 通常運転 時 (送受信時) には開状態にな り 、 自 己診断時には閉状態に なる よ う に一体的に動作する。 また、 自 己診断スィ ッチ部 1
2 0 A〜 1 2 0 C、 1 2 2 A〜 1 2 2 Cは、 通常運転時には 閉状態とな り 、 自 己診断時には開状態になる よ う に一体的に 動作する。 こ こで、 上記連絡スィ ッチ部 1 1 8 A〜 1 1 8 C 及ぴ自 己診断スィ ッチ部 1 2 0 A〜 1 2 0 C、 1 2 2 A〜 1
2 2 Cは、 F E T等の半導体スィ ッチゃリ レースイ ッチのど ち ら を用いても よい。
次に、 こ の よ う に構成された入出力回路系におけるシリ ア ル通信を用いた自 己診断動作について説明する。
まず、 通常動作時 (送受信時) 、 すなわち半導体製造装置
2 を稼働する時には、 各連絡スィ ッチ部 1 1 8 A〜 1 1 8 C は開状態と な り 、 他方、 各自 己診断スィ ッチ部 1 2 O A〜 1
2 0 C及ぴ 1 2 2 A〜 1 2 2 Cは閉状態と なる。 図 7 は、 通 常運転状態を示している。 こ の状態において、 ホス ト側の主 制御部 1 4 とス レーブ側と の間で、 必要なデータ の送受信が
行なわれる。
これに対して、 この半導体製造装置のメ ンテナンスや修理 で配線ケーブルをー且外して組み付けた後、 稼働を開始する のに際して、 入出力回路が適正に接続されているか否かをチ エ ッ クする場合や、 この入出力回路に何らかの電気的障害が 生じてお り 、 こ の障害箇所を検出するためにチェ ックが必要 な場合には、 自 己診断を行な う。
自 己診断を行な う場合には、 上記各連絡、 自 己診断ス イ ツ チ部を通常運転時と は逆に切 り 替える。 すなわち、 各自 己診 断スィ ッチ部 1 2 0 A〜 1 2 0 C及び 1 2 2 A〜 1 2 2 Cを 開状態に してス レーブ側 との接続を断ち、 そ して、 各連絡ス イ ッチ部 1 1 8 A〜 1 1 8 Cを全て閉状態と してループバッ ク を構築し、 それぞれ対応する送信デジタルチャネル 1 0 4 A〜 l 0 4 C と受信デジタルチャネル 1 0 6 A〜 1 0 6 C と を導通状態とする。
そ して、 主制御部 1 4 は、 上記各送信デジタルチャネル 1 0 4 A〜 1 0 4 Cへ 、 例えば、 図 8 A〜 Cに示すよ う なパル ス列のコー ドよ り なる 自 己診断信号を出力 し、 主制御部 1 4 は、 受信デジタルチャネル 1 0 6 A〜 1 0 6 Cに現れる リ タ ーン信号を読み取る。
これらの自 己診断信号は、 各送信デジタルチャネル 1 0 4 A〜 l 0 4 C のチャネル毎に、 そのコ ー ドを異な らせてお り 例えば第 1 の送信デジタルチャネル 1 0 4 Aには図 8 Aに示 すコー ドを送出 し、 第 2 の送信デジタルチャネル 1 0 4 Aに は図 8 B に示すコ ー ドを送出 し、 第 3 の送信デジタルチヤネ
ル 1 0 4 Aには図 8 Cに示すコ ー ドを送出 している。 こ の場 合、 チャネルに破断や素子不良が存在したな らば、 そのチヤ ネルの リ ターン信号は検出されない。
また、 チャネル相互間にシ ョ ー ト等が発生していれば、 そ れぞれのチャネルには上記各コー ドと は全く 異なったパルス 列が リ ターン信号と して得られる。 従って、 ショ ー トの発生 や素子不良の発生をチャネル毎に迅速に、 且つ容易に認識し て探し出すこ とが可能と なる。
こ こでは、 各自 己診断信号を同時に送出しているが、 これ らの信号の送出のタイ ミ ングを異ならせれば、 チャネル間が ショ ー ト している場合に、 シ ョ ー ト しているチャネル同士を 容易に探し出すこ とが可能と なる。 尚、 こ こでも各チャネル 数が 3 チャネルの場合を例にと って説明 したが、 このチヤネ ル数には限定されないのは勿論である。 また、 本実施例では 枚葉式の半導体製造装置を例にと って説明 したが、 これに限 定されず、 例えばバッチ式の半導体製造装置にも容易に適用 する こ とができ る。
更に、 被処理体と しては半導体ウェハに限定されず、 ガラ ス基板、 L C D基板等にも適用するこ とができ る。
以上説明 したよ う に、 本発明の入出力回路系の 自己診断回 路によれば、 次のよ う に優れた作用効果を発揮する こ とがで さ る。
• 自 己診新時には、 負荷側や電源側に通じる 自 己診断スィ ツチ部は開状態と して負荷やセンサ部を切 り 離すと共に、 連 絡スィ ツチ部を閉状態と して入力デジタルチャネルと 出力デ
ジタルチャネルと を導通状態にしておき、 これにデジタル自 己診断信号を流してその リ ターン信号を検出する こ と によ り 電気的に欠陥のある箇所を迅速に且つ容易に探し出すこ とが でき る。
• 自 己診断スィ ッチ部は、 共通に使用される ので、 この設 置個数を削減する こ と が可能と なる。
• 自己診断時には、 負荷側や電源側に通じる 自 己診断スィ ツチ部は開状態と して負荷や制御対象を切 り 離すと共に、 連 絡スィ ツチ部を閉状態と して入力デジタルチャネルと 出力デ ジタルチャネルと を導通状態に しておき、 これにデジタル自 己診断信号を流してその リ ターン信号を検出する こ と によ り 電気的に欠陥のある箇所を迅速に且つ容易に探し出すこ とが でき る。
• 各チャネルが同時に診断されるので、 自 己診断時間を短 く する こ とが可能と なる。 請求項 7 に係る発明によれば、 ァ ナロ グ自 己診断信号の電圧値を変化させている ので、 増幅器 のゲイ ン調整の適否等のよ り 細かな自 己診断を行な う こ とが でき る。
• 送信デジタルチャネルと受信デジタルチャネルのどの部 分に電気的欠陥が存在するか否かを迅速に且つ容易に探し出 すこ とができ る。
産業上の利用可能性
本発明は、 装置の回路構成における電気的欠陥の箇所を迅 速に且つ、 容易に探し出すこ とができ る入出力回路系の自 己 診断回路を提供する こ と が可能と なる。
本発明は、 半導体製造装置等の制御部に含まれる入出力回 路系において、 I Oボー ド上に構築された装置側の駆動部位 を駆動制御するために制御信号を出力する出力チャネルと 、 その制御信号に応答する リ ターン信号を入力する入力チヤネ ルと の間に連絡ス ィ ツチを設け、 また上記装置の駆動部位に 電源供給を行 う 電源供給ライ ン上に設け られ、 上記駆動部位 への電源供給を遮断する 自 己診断スィ ツチ部をそれぞれ設け たと 自 己診断回路を備える。 通常運転の際には、 各連絡ス ィ ツチを開、 各自 己診断スィ ッチを閉 と して主制御部から出力 デジタルチャネルを介して、 装置側の構成部位へ出力 され、 また各構成部位からの リ ターン信号若しく はその構成部位に 取り 付け られたセ ンサから のセ ンサ信号を入力チャネルを通 じて主制御部に入力 して制御される。 また、 自 己診断を行な う 際には、 各自 己診断スィ ッチを開、 各連絡スィ ッチを全て 閉と して装置と は電気的な接続を遮断し、 それぞれの出力、 入力チャネルのループバック を構築する。 主制御部から出力 された自 己診断信号に相当する リ ターン信号が リ ターンされ た際には電気的障害はなく 、 リ ターン信号が リ ターンされな ければ電気的障害が発生したものと判断する こ と ができ る。