JPH05316216A - 遠隔制御切り分け器 - Google Patents

遠隔制御切り分け器

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JPH05316216A
JPH05316216A JP11594592A JP11594592A JPH05316216A JP H05316216 A JPH05316216 A JP H05316216A JP 11594592 A JP11594592 A JP 11594592A JP 11594592 A JP11594592 A JP 11594592A JP H05316216 A JPH05316216 A JP H05316216A
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JP
Japan
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circuit
voltage
switching element
line
capacitor
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JP11594592A
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Masao Oba
雅夫 大場
Yoshihiro Sawada
善宏 沢田
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SANRITSUTSU KK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sanritsu Electric
Original Assignee
SANRITSUTSU KK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sanritsu Electric
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Publication date
Application filed by SANRITSUTSU KK, Nippon Telegraph and Telephone Corp, Sanritsu Electric filed Critical SANRITSUTSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 交換機側から遠隔制御により加入者回線切り
離し、並びに折り返し試験回路の形成を行うことを可能
にして、回線試験のために一々作業者が加入者宅に出向
くことを不要にする。 【構成】 加入者回線5a,5bに通信装置1の切り離
しを行う第1,第2の開閉素子22,23を挿入する。
第1,第2の開閉素子と、折り返し試験用終端回路42
を接続する第3の開閉素子24とを、第1,第2,第3
のコンデンサ30,31,32により常時と逆の状態に
保持する。動作信号識別回路44が試験前の動作信号で
第1〜第3のコンデンサを充電させる。印加禁止回路4
6が動作信号の終了後に第3のコンデンサの電圧を第3
の開閉素子に印加する。復旧信号識別回路45が試験後
の復旧信号で第1〜第3のコンデンサを放電させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電話の加入者回線の加
入者宅内への引き込み点に設置し、回線試験時に、電話
局からの遠隔制御により、通信装置の切り離しと、加入
者回線を構成する2本の線の折り返し試験用終端回路の
接続とを行う遠隔制御切り分け器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、加入者回線上には、電力線との
接触による高電圧や、落雷により誘導された雷サージ電
圧が現れることがあり、これら高電圧から人体や通信装
置を防護するとともに、回線試験を行うときのために、
加入者回線と通信装置との間に、回線切り分け部を備え
た通信用保安器が設置されている。
【0003】従来このような通信用保安器としては、例
えば図7に示す如きものが知られている(「新型加入者
保安器の開発」昭和63年電子情報通信学会春季全国大
会におけるNo.B−494の論文参照)。
【0004】図7において、通信装置1は、屋内にある
加入者回線2a,2bを介して通信用保安器3の内線端
子4a,4bに接続され、外線端子4c,4dから屋外
にある加入者回線5a,5bを経て電話局6の交換機7
に接続される。同図中、8はサージ防護素子としての3
極避雷管、9a,9bは過電流防護素子、10a,10
bは内線端子4a,4bと外線端子4c,4dとの間を
切り離して高絶縁状態にすることの出来る切り分け部で
あり、避雷管8の接地電極11は、大地12に接続され
ている。
【0005】上述の従来の通信用保安器は、このような
回路構成となっているため、屋外にある加入者回線5
a,5bに雷サージ電圧等の高い電圧が誘導された場合
でも、3極避雷管8の放電動作によって大地12に誘導
電流が放電されて通信装置1は防護される。また3極避
雷管8の放電動作の生じない低い雷サージ電圧等が誘導
された場合には、過電流防護素子9a,9bが動作し
て、通信装置1を過電流から防護している。
【0006】次に回線試験時の動作、つまり交換機7か
ら通信用保安器3までの加入者回線に異常があるかどう
かを調べる動作の手順を示す。
【0007】まず通信用保安器3の設置場所(通信装置
1の所在する加入者宅)に作業者が出向き、図8に示す
ように、通信用保安器3の回線切り分け部10a,10
bを操作して加入者回線2a,2bと加入者回線5a,
5bを切り離すとともに、対線(2本の線)よりなる加
入者回線間を短絡線13で短絡させ、交換機7側から加
入者回線5a,5b、短絡線13で閉ループを形成した
折り返し試験回路を構成し、回線試験を実施する。
【0008】試験終了後は、短絡線13を取り外し、回
線切り分け部10a,10bを操作して図7に示すよう
に加入者回線2a,2bと加入者回線5a,5bを接続
して回線復旧を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の通信用保安器では、回線試験のためには、作業者
が加入者宅に出向いて、回線切り分け部の操作、短絡線
の取り付け、取り外しを行うことが必要であり、多大な
人手と時間を要するという問題があった。
【0010】よって本発明の目的は、上記の如き従来技
術の問題点を解決し、交換機側から遠隔制御により加入
者回線切り離し、並びに折り返し試験回路の形成を行う
ことを可能にして、一々作業者が加入者宅に出向くこと
を不要にした回線試験用の遠隔制御切り分け器を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明により成された遠隔制御切り分け器は、電話の加
入者回線の加入者宅内への引き込み点に設置し、回線試
験時に、電話局からの遠隔制御により、通信装置の切り
離しと、加入者回線を構成する2本の線の折り返し試験
用終端回路の接続とを行う遠隔制御切り分け器におい
て、前記2本の線の各々に挿入されて前記通信装置の切
り離しを行うことのできるノーマリオン形電界効果トラ
ンジスタ又は静電誘導形トランジスタからなる第1及び
第2の開閉素子と、前記折り返し試験用終端回路を接続
するためのノーマリオフ形電界効果トランジスタ又は静
電誘導形トランジスタからなる第3の開閉素子と、回線
試験中、前記第1、第2及び第3の開閉素子を平常状態
と逆の開閉状態にそれぞれ保持するために、各開閉素子
にそれぞれ対応して設けられた第1、第2及び第3のコ
ンデンサと、回線試験の開始前に電話局側から送られて
くる直流の動作信号を受信して前記第1、第2及び第3
のコンデンサを充電させる動作信号識別回路と、前記第
3のコンデンサの充電電圧を、前記動作信号の継続中に
は前記第3の開閉素子に印加せず、その終了後に前記第
3の開閉素子に印加することのできる印加禁止回路と、
回線試験の終了後に電話局側から送られてくる直流の復
旧信号を受信して前記第1、第2及び第3のコンデンサ
を放電させる復旧信号識別回路とを備えることを特徴と
している。
【0012】上記遠隔制御切り分け器はまた、前記復旧
信号としてその極性と電圧が加入者回線の平常状態の極
性と電圧に等しいものを使用した場合、加入者回線の平
常状態における電圧により前記復旧信号識別回路に連続
的に流れる電流を阻止するために、前記復旧信号識別回
路と直列に設けられたノーマリオフ形電界効果トランジ
スタ又は静電誘導形トランジスタからなる第4の開閉素
子と、回線試験中、前記第4の開閉素子を導通状態に保
持するために、前記第4の開閉素子に対応して設けら
れ、前記動作信号識別回路が前記動作信号を受信した時
に充電され、前記復旧信号識別回路が前記復旧信号を受
信した時に放電される第4のコンデンサと、前記復旧信
号識別回路が復旧信号を受信した時に、前記第1、第2
及び第3のコンデンサの放電の終了後に前記第4のコン
デンサを放電させることにより復旧制御を確実に遂行す
るための遅延回路とを更に備えることを特徴としてい
る。
【0013】上記遠隔制御切り分け器は更に、前記第
1、第2、第3及び第4のコンデンサの充電を、フォト
ダイオードカプラの出力電圧により行うことを特徴とし
ている。
【0014】
【作用】上記構成により、回線試験時にそれに先立って
電話局側から送られてくる動作信号を受信し、それによ
り前記第1及び第2の開閉素子を制御してそれまでの閉
状態から開状態へ移行させることにより、通信装置を加
入者回線から実質的に切り離すとともに、前記第3の開
閉素子をそれまでの開状態から閉状態に転じて、前記2
本の線の間に折り返し試験用終端回路を接続する。
【0015】また、回線試験終了後に電話局側から送ら
れてくる復旧信号を受信することにより、前記第1、第
2及び第3の開閉素子の開閉状態を元の状態に戻し、回
線復旧を行う。
【0016】また、復旧信号識別回路と直列に第4の開
閉素子を設け、この開閉素子を第4のコンデンサの充電
電圧で、回線試験中、導通状態に保持し、回線試験の終
了後復旧信号識別回路が復旧信号を受信して第1、第2
及び第3のコンデンサを放電させた後に第4のコンデン
サを放電させるようにしているので、復旧信号としてそ
の極性と電圧が加入者回線の平常状態の極性と電圧に等
しいものを使用しても、平常状態で復旧信号識別回路が
導通することがなくなる。
【0017】このように、復旧信号としてその極性と電
圧が加入者回線の平常状態の極性と電圧に等しいものを
使用した場合、動作信号識別回路が雷サージ等を動作信
号と誤って認識して通信装置を加入者回線から切り離す
とともに、2本の線の間に折り返し試験用終端回路を接
続するようになっても、平常状態の信号によって自動的
に復旧されるようになる。
【0018】上記第1、第2及び第3或いは第4の開閉
素子が電界効果トランジスタ又は静電誘導形トランジス
タで構成されているため以下の(a)乃至(d)のよう
な作用が得られる。
【0019】(a)開閉状態の制御には電流を必要とせ
ず、電圧のみでよいため、回線試験のように短期間だけ
逆の開閉状態に保持できればよい場合には、コンデンサ
の充電電圧で保持ができる。 (b)ノーマリオン形とノーマリオフ形があるため、通
信装置の切り離し用と、折り返し試験用終端回路の接続
用との両方に適用できる。 (c)閉状態では抵抗が実用上十分に低く、かつ、微小
交流電圧の伝達を妨げないため、通信に対しても、回線
試験に対しても妨害しない。 (d)開状態では抵抗が実用上十分に高く、かつ耐電圧
も実用上十分に高いものが得られるため、通信に対して
も、回線試験に対しても妨害しない。 上記(a)の作用を利用して、各開閉素子に対応して設
けた各コンデンサを、動作信号で充電し、復旧信号で放
電すれば、回線試験期間のみ、各開閉素子を平常状態と
逆の状態に保持できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明による遠隔制御切り分け器の一実施
例を示すブロック図であり、同図において、22,23
は第1,第2の開閉素子、26,27は開閉素子22,
23をそれぞれ制御するための制御端子であり、26に
は第1のコンデンサ30の充電電圧が、27には第2の
コンデンサ31の充電電圧がそれぞれ印加されるように
接続してある。24は第3の開閉素子であり、折り返し
試験用終端回路42と直列にして、外線端子4c,4d
に接続してある。
【0021】次に、図1に示した遠隔制御切り分け器の
回路動作について説明する。回線試験の開始前に、交換
機7から加入者回線5a,5bを通して、切り離しと折
り返し試験回路形成用の直流の動作信号を送出する。こ
の動作信号を受信して識別する動作信号識別回路44は
その出力により、第1,第2,第3の充電回路34,3
5,36をそれぞれ介して、第1,第2,第3のコンデ
ンサ30,31,32をそれぞれ充電する。第1,第2
のコンデンサ30,31の充電電圧を、それぞれ第1,
第2の開閉素子22,23の制御端子26,27に印加
し、両開閉素子の状態を閉状態から開状態に移行させ、
通信装置1を切り離したと等価な状態とする。
【0022】第3のコンデンサ32には充電はされる
が、動作信号が継続していて動作信号識別回路44の出
力信号の継続中には、印加禁止回路46により、第3の
開閉素子24の制御端子28には電圧が印加されず、第
3の制御素子24は開状態を継続する。従って、折り返
し試験用終端回路42には電流が流れず、外線端子4
c,4d間の電圧は低下しないので、前記第1,第2,
第3のコンデンサ30,31,32には十分に充電する
ことができる。
【0023】その後、動作信号が終了すると、動作信号
識別回路44の出力が停止し、印加禁止回路46が復旧
し、第3のコンデンサ32の充電電圧が第3の開閉素子
24の制御端子28に印加され、第3の開閉素子24の
状態は閉状態となる。
【0024】このようにして、外線端子4cから第3の
開閉素子24および折り返し試験用終端回路42を通
り、外線端子4dに至る折り返し試験回路が形成され
て、交換機7からの折り返し試験が可能となる。
【0025】回線試験が終了すると、交換機7から加入
者回線5a,5bを通して回線復旧用の直流の復旧信号
を送出する。この復旧信号を受信して識別する復旧信号
識別回路45はその出力により、第1,第2,第3の放
電回路38,39,40をそれぞれ介して、第1,第
2,第3のコンデンサ30,31,32をそれぞれ放電
する。その結果、第1,第2の開閉素子22,23の制
御端子26,27から印加電圧を取り去り、第1,第2
の開閉素子22,23を閉状態として通信装置1を加入
者回線に接続したもとの状態とするとともに、第3の開
閉素子24の制御端子28からも印加電圧を取り去り、
第3の開閉素子24を開状態として、外線端子4cから
第3の開閉素子24および折り返し試験用終端回路42
を通り外線端子4dに至る折り返し試験回路を解放す
る。このようにして、交換機7から通信装置1までの加
入者回線が復旧接続されることになる。
【0026】以上の説明における動作信号識別回路4
4、復旧信号識別回路45、第1,第2,第3の充電回
路34,35,36、第1,第2,第3の放電回路3
8,39,40、印加禁止回路46は公知の技術で構成
でき、種々の形態が可能であるが、実施例の理解の一助
とするため以下にその具体例を示す。
【0027】なお、図2は、交換機から送出される制御
信号を例示した波形図で、信号電圧VSは通常の通信に
利用される電圧VNよりも高いものとなっており、該信
号は次の如く定義されている。すなわち、正極性の信号
電圧V1は切り離し制御用の動作信号であり、負極性の
信号電圧V2は復旧制御用の復旧信号である。
【0028】図1の動作信号識別回路44は、極性検出
回路、電圧弁別回路、出力回路で構成されており、交換
機から正極性の信号電圧V1が送出されると、出力信号
を発生し、該信号は第1,第2,第3の充電回路34,
35,36を駆動するものである。
【0029】図1の復旧信号識別回路45は、極性検出
回路、電圧弁別回路、出力回路で構成されており、交換
機から負極性の信号電圧V2が送出されると、出力信号
を発生し、該信号は第1,第2,第3の放電回路38,
39,40を駆動する。
【0030】第1,第2,第3の充電回路34,35,
36は、動作信号識別回路44の出力をそれぞれ第1,
第2,第3の開閉素子22,23,24の制御に適した
電圧に変換するものであり、素子の制御条件に応じて、
公知の反転回路、分圧回路、電圧制限回路、逆流防止回
路などを組み合せて容易に実現できる。
【0031】第1,第2,第3の放電回路38,39,
40は復旧信号識別回路45の出力を受けて、それぞれ
第1,第2,第3のコンデンサ30,31,32を放電
に適した電流で放電するものであり、コンデンサの放電
条件に応じて、公知のフォトトランジスタカプラと抵抗
器との組み合せ、またはトランジスタとダイオードと抵
抗器との組み合せなどにより容易に実現できる。
【0032】印加禁止回路46は抵抗器とトランジスタ
とによる分圧回路で構成されており、動作信号識別回路
44の出力信号発生中は、第3のコンデンサ32の充電
電圧が第3の開閉素子24の制御端子28へ印加される
ことを禁止するものである。
【0033】なお、上記例では交換機から送出される制
御信号が直流の場合を示しているが、直流に交流信号等
を重畳した信号によっても実現できることは言うまでも
ない。
【0034】図3は本発明による遠隔制御切り分け器の
他の実施例を示すブロック図であり、同図において、図
1の実施例に対する追加部分および変更部分について説
明する。
【0035】遠隔制御切り分け器21が雷サージ電圧等
により万一誤動作して、通信装置1が加入者回線5a,
5bから切り離された場合には、自動的に復旧すること
が望ましく、その手段として、直流の復旧信号の極性と
電圧とを、加入者回線5a,5bの平常状態における極
性と電圧とに等しく定めることがある。この場合、該加
入者回線の平常状態における電圧により前記復旧信号識
別回路45に連続的に流れる電流を阻止する必要があ
り、そのために、復旧信号識別回路45と直列にノーマ
リオフ形の第4の開閉素子25を設ける。
【0036】図3において、25は第4の開閉素子、2
9は開閉素子を制御するための制御端子であり、制御端
子29には第4のコンデンサ33の充電電圧が印加され
るように接続してある。47は、復旧信号識別回路45
が復旧信号を受信した時に、第1,第2,第3のコンデ
ンサ30,31,32の放電終了後に第4のコンデンサ
33を放電することにより、復旧制御を確実に遂行する
ための遅延回路である。
【0037】次に、図3を参照して遠隔制御切り分け器
の回路動作について説明する。加入者回線5a,5bの
平常状態においては、第4のコンデンサ33は放電を完
了しているため、第4の開閉素子25は開状態にある。
このようにして、該加入者回線の平常状態における電圧
は阻止されることになる。
【0038】回線試験の開始前に、交換機7から加入者
回線5a,5bを通して前記直流の動作信号を送出し、
これを受信する動作信号識別回路44により、第1,第
2,第3のコンデンサ30,31,32を充電するとと
もに第4のコンデンサ33をも充電する。
【0039】この動作信号の終了後、第4のコンデンサ
33の充電電圧を第4の開閉素子25の制御端子29に
印加し、該開閉素子25を閉状態とする。このようにし
て、復旧信号識別回路45は復旧信号の受信が可能とな
る。
【0040】回線試験が終了すると、交換機7から加入
者回線5a,5bを通して、回線復旧用の直流の復旧信
号を送出し、閉状態の第4の開閉素子25を通して、復
旧信号識別回路45が該復旧信号を受信し、出力信号を
発生する。この出力信号は、第1,第2,第3のコンデ
ンサ30,31,32を放電するとともに、遅延回路4
7を駆動する。この遅延回路47は、第1,第2,第3
のコンデンサ30,31,32の十分な放電時間の経過
後、出力信号を発生し、第4のコンデンサ33を放電
し、制御端子29の印加電圧を取り去り、第4の開閉素
子25を開状態に戻す。すなわち、復旧信号識別回路4
5は自分の発生した出力信号により、それから遅延回路
47の定める時間の経過後に、自分に流れる電流を遮断
することになる。なお、第1,第2,第3の開閉素子2
2,23,24は第1,第2,第3のコンデンサ30,
31,32の放電時に既に元の開閉状態に戻っているの
で、復旧不良の恐れはない。
【0041】上記の復旧過程は直流の復旧信号による場
合を説明したが、加入者回線5a,5bの平常状態にお
ける電圧による場合も、極性と電圧とがそれぞれ等しい
ため、同様である。このようにして、復旧信号の極性と
電圧とが加入者回線の極性と電圧とにそれぞれ等しい場
合でも、確実に復旧制御が遂行でき、しかも加入者回線
の平常状態における電圧では復旧信号識別回路に電流の
流れない遠隔制御切り分け器の実現が可能となる。
【0042】図4は、交換機から送出される制御信号を
例示した波形図で、正極性の信号電圧VSは通常の通信
に利用される電圧VNよりも高いものとなっているが、
負極性の信号電圧はVNと等しくなっており、正極性の
信号電圧V3は切り離し制御用の動作信号であり、負極
性の信号電圧V4は復旧制御用の復旧信号である。
【0043】以上の説明における第4の充電回路37、
遅延回路47、第4の放電回路41は公知の技術で構成
でき、種々の形態が可能であるが、実施例の理解の一助
とするため以下にその具体例を示す。
【0044】図3の復旧信号識別回路45は、極性検出
回路、電圧弁別回路、出力回路で構成されており、交換
機から負極性の信号電圧V4または加入者回線の平常状
態における電圧が送出されると、該復旧信号識別回路は
出力信号を発生し、該信号は第1,第2,第3の放電回
路38,39,40を駆動するとともに遅延回路47を
も駆動する。
【0045】第4の充電回路37は、動作信号識別回路
44の出力を第4の開閉素子25の制御に適した電圧に
変換するものであり、素子の制御条件に応じて、公知の
反転回路、分圧回路、電圧制限回路、逆流防止回路など
を組み合せて容易に実現できる。
【0046】遅延回路47は、復旧信号識別回路45の
出力発生後、第1,第2,第3のコンデンサ30,3
1,32の放電終了まで、第4のコンデンサ33の放電
開始を遅延するものであり、公知の定電流回路、積分回
路、電圧弁別回路、双安定回路、出力回路などを組み合
せて容易に実現できる。
【0047】第4の放電回路41は、上記遅延回路47
の出力を受けて、第4のコンデンサを放電に適した電流
で放電するものであり、コンデンサの放電条件に応じ
て、公知のフォトトランジスタカプラと抵抗器との組み
合せ、または、トランジスタとダイオードと抵抗器との
組み合せなどにより容易に実現できる。
【0048】図5は図1または図3における、第1の充
電回路34、第1のコンデンサ30、第1の開閉素子2
2の組み合せ、および、第2の充電回路35、第2のコ
ンデンサ31、第2の開閉素子23の組み合せの具体例
を示す。
【0049】図5において、101a,101bはノー
マリオン形電界効果トランジスタであり、両トランジス
タのS(ソース)端子同志を接続し、各D(ドレイン)
端子をそれぞれ通信装置側と、加入者回線側とに接続す
ることにより、両トランジスタが閉状態の時には通信電
流の通路を形成し、両トランジスタが開状態の時には双
方向に電流を阻止し、通信装置を切り離した状態での回
線試験が可能となる。両トランジスタの相互接続したS
端子と、相互接続したG(ゲート)端子とは、コンデン
サ102の+端子と−端子とにそれぞれ接続してあり、
このコンデンサに充電電圧が有る時には両トランジスタ
は開状態に制御される。コンデンサ102の+端子と−
端子とは、フォトダイオードカプラ103のAO(出力
側アノード)端子とKO(出力側カソード)端子とにそ
れぞれ接続してあり、該フォトダイオードカプラの出力
電圧によるコンデンサ102の充電を可能とする。フォ
トダイオードカプラ103のAI(入力側アノード)端
子とKI(入力側カソード)端子とを通して流れるフォ
トダイオードカプラ103の入力電流は、図1または図
3の動作信号識別回路44から供給する。
【0050】次に、図5を参照して回路動作について説
明する。図1または図3の動作信号識別回路44の出力
信号により、図5のフォトダイオードカプラ103のA
I端子とKI端子とを通して電流が流れ、この電流によ
り、内部の発光ダイオードが発光する。その結果、この
発光ダイオードと電気的に絶縁された複数のフォトダイ
オードに電圧が発生し、その直列合成電圧がAO端子と
KO端子との間にAO端子+の極性で出力される。この
出力電圧でコンデンサ102を充電し、その充電電圧を
ノーマリオン形電界効果トランジスタ101a,101
bのそれぞれG端子とS端子との間にG端子−の極性で
印加し、両トランジスタを開状態とする。両トランジス
タの各D端子は、図1または図3の、内線端子4aと外
線端子4cとの間および内線端子4bと外線端子4dと
の間に接続してあるので、通信装置1は切り離されるこ
とになる。
【0051】図5の両トランジスタ101a,101b
は図1または図3の第1の開閉素子22および第2の開
閉素子23に該当し、図5の両トランジスタの制御用基
準電位を与えるS端子は制御信号を受信する図1または
図3の外線端子4cまたは4dと接続してこれらの端子
4cまたは4dと同電位にすることができないため、図
5のように接続して開状態においてS端子と外線端子4
cまたは4dとの間を絶縁する必要がある。この目的で
フォトダイオードカプラを使用すれば、従来の技術によ
るスイッチング電源に比べて著しく小形、軽量、廉価な
絶縁形充電回路が得られるとい特長がある。
【0052】なお、図5のフォトダイオードカプラ10
3の1個分の出力電圧が必要電圧に満たない場合には、
複数個のフォトダイオードカプラを用いて、入力側およ
び出力側においてそれぞれ直列接続を行えばよいことは
言うまでもない。
【0053】また、図5には示していないが、コンデン
サ102の充電電圧は、図1または図3の復旧信号識別
回路45の出力信号によってオン閉状態になる例えばフ
ォトトランジスタカプラによって+端子と−端子とを短
絡することで放電することができる。
【0054】図6は図1または図3における、第3の充
電回路36、第3のコンデンサ32、第3の開閉素子2
4の組み合せ、および、図3における第4の充電回路3
7、第4のコンデンサ33、第4の開閉素子25の組み
合せの具体例を示す。
【0055】図6において、104はノーマリオフ形電
界効果トランジスタであり、D(ドレイン)端子とS
(ソース)端子との間が閉状態の時には、図1または図
3の第3の開閉素子24として働いて折り返し試験用終
端回路42の電流通路を形成するとともに、図3の第4
の開閉素子25として働いて復旧信号識別回路45の電
流通路を形成し、また、D端子とS端子との間が開状態
の時には、単方向(D端子+)の電流阻止機能を果す。
図6のノーマリオフ形電界効果トランジスタ104のG
(ゲート)端子とS端子とは、同図のコンデンサ102
の+端子と−端子とにそれぞれ接続してあり、コンデン
サ102に充電電圧が有る時にはトランジスタ104は
閉状態に制御される。このコンデンサ102と同図のフ
ォトダイオードカプラ103との接続は、図5における
ものと同様である。
【0056】次に図6を参照して回路動作について説明
する。図1または図3の動作信号識別回路44の出力信
号により、図5について説明したと同様の回路動作で、
図6のコンデンサ102を充電する。その充電電圧を同
図のノーマリオフ形電界効果トランジスタ104のG端
子とS端子の間にG端子+の極性で印加し、該トランジ
スタを閉状態とする。トランジスタ104は、図1また
は図3における第3の開閉素子24、および図3におけ
る第4の開閉素子25に該当するため、図1または図3
における折り返し試験用終端回路42、および、図3に
おける復旧信号識別回路45の電流通路を形成する。
【0057】図6のフォトダイオードカプラ103は、
図1または図3の第3の充電回路36、および、図3の
第4の充電回路37に該当する。これは絶縁形充電回路
であるために、図1または図3の動作信号識別回路44
の出力信号の電位と、図6のノーマリオフ形電界効果ト
ランジスタ104の制御用基準電位との関係に制約がな
く、両者間を結ぶための反転回路、分圧回路、回り込み
防止回路等が不要である。このため、フォトダイオード
カプラを使用すれば、回路素子数が減少するという特長
がある。
【0058】なお、図6においてはノーマリオフ形電界
効果トランジスタ104がN形チャネルの場合を示した
が、P形チャネルの場合でも該トランジスタの入力側と
出力側との極性を逆に接続すれば使えることは言うまで
もない。また、コンデンサ102は図5の場合と同様に
して放電することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
入者回線の切り離しと折り返し試験用回路形成を、印加
電圧で開閉状態を制御できる電界効果トランジスタとコ
ンデンサとを用いることにより交換機側から遠隔制御で
実現できる。従って、遠隔制御切り分け器までの加入者
回線の試験を短時間に実施でき、保守作業の簡略化、経
済化に本発明は非常に有効である。
【0060】更には、上記各種半導体部品およびコンデ
ンサにおいてはすべて表面実装形部品が実用化されてい
るため、印刷形抵抗器と併用することによりハイブリッ
ド集積回路化が可能であり、本発明によれば従来の通信
用保安器よりも小形の遠隔制御切り分け器を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による遠隔制御切り分け器の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】図1の実施例で使用される制御信号を示す電圧
波形図である。
【図3】本発明による遠隔制御切り分け器の他の実施例
を示すブロック図である。
【図4】図3の実施例で使用される制御信号を示す電圧
波形図である。
【図5】第1,第2の開閉素子とその周辺回路の具体例
(ノーマリオン形電界効果トランジスタの双方向制御の
例)を示す回路図である。
【図6】第3,第4の開閉素子とその周辺回路の具体例
(ノーマリオフ形電界効果トランジスタの単方向制御の
例)を示す回路図である。
【図7】従来の切り分け器の非試験状態を示す図であ
る。
【図8】従来の切り分け器の試験状態を示す図である。
【符号の説明】
1 通信装置 5a,5b 加入者回線 6 電話局 21 遠隔制御切り分け器 22 第1の開閉素子 23 第2の開閉素子 24 第3の開閉素子 25 第4の開閉素子 30 第1のコンデンサ 31 第2のコンデンサ 32 第3のコンデンサ 33 第4のコンデンサ 42 折り返し試験用終端回路 44 動作信号識別回路 45 復旧信号識別回路 46 印加禁止回路 47 遅延回路 101a,101b ノーマリオン形静電誘導形電界効
果トランジスタ 103 フォトダイオードカプラ 104 ノーマリオフ形MOS形電界効果
トランジスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話の加入者回線の加入者宅内への引き
    込み点に設置し、回線試験時に、電話局からの遠隔制御
    により、通信装置の切り離しと、加入者回線を構成する
    2本の線の折り返し試験用終端回路の接続とを行う遠隔
    制御切り分け器において、 前記2本の線の各々に挿入されて前記通信装置の切り離
    しを行うことのできるノーマリオン形電界効果トランジ
    スタ又は静電誘導形トランジスタからなる第1及び第2
    の開閉素子と、 前記折り返し試験用終端回路を接続するためのノーマリ
    オフ形電界効果トランジスタ又は静電誘導形トランジス
    タからなる第3の開閉素子と、 回線試験中、前記第1、第2及び第3の開閉素子を平常
    状態と逆の開閉状態にそれぞれ保持するために、各開閉
    素子にそれぞれ対応して設けられた第1、第2及び第3
    のコンデンサと、 回線試験の開始前に電話局側から送られてくる直流の動
    作信号を受信して前記第1、第2及び第3のコンデンサ
    を充電させる動作信号識別回路と、 前記第3のコンデンサの充電電圧を、前記動作信号の継
    続中には前記第3の開閉素子に印加せず、その終了後に
    前記第3の開閉素子に印加することのできる印加禁止回
    路と、 回線試験の終了後に電話局側から送られてくる直流の復
    旧信号を受信して前記第1、第2及び第3のコンデンサ
    を放電させる復旧信号識別回路とを備えることを特徴と
    する遠隔制御切り分け器。
  2. 【請求項2】 加入者回線の平常状態における電圧によ
    り前記復旧信号識別回路に連続的に流れる電流を阻止す
    るために、前記復旧信号識別回路と直列に設けられたノ
    ーマリオフ形電界効果トランジスタ又は静電誘導形トラ
    ンジスタからなる第4の開閉素子と、 回線試験中、前記第4の開閉素子を導通状態に保持する
    ために、前記第4の開閉素子に対応して設けられ、前記
    動作信号識別回路が前記動作信号を受信した時に充電さ
    れ、前記復旧信号識別回路が前記復旧信号を受信した時
    に放電される第4のコンデンサと、 前記復旧信号識別回路が復旧信号を受信した時に、前記
    第1、第2及び第3のコンデンサの放電の終了後に前記
    第4のコンデンサを放電させることにより復旧制御を確
    実に遂行するための遅延回路とを更に備えることを特徴
    とする請求項1記載の遠隔制御切り分け器。
  3. 【請求項3】 前記第1、第2、第3及び第4のコンデ
    ンサの充電を、フォトダイオードカプラの出力電圧によ
    り行うことを特徴とする請求項1又は2記載の遠隔制御
    切り分け器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002021228A1 (fr) * 2000-09-08 2002-03-14 Tokyo Electron Limited Circuit d'autodiagnostic d'un systeme a circuit d'entree-sortie

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002021228A1 (fr) * 2000-09-08 2002-03-14 Tokyo Electron Limited Circuit d'autodiagnostic d'un systeme a circuit d'entree-sortie
US6986111B2 (en) 2000-09-08 2006-01-10 Tokyo Electron Limited Self-diagnostic circuit of I/O circuit system

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