JP4634188B2 - 短絡検出回路、検出センサ - Google Patents
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一般に、制御手段には複数の出力回路が接続されているから、正常にアクチュエータを制御するために、信号ライン間の短絡検出を絶えず行って、システムの異常を監視することが行われる。
この種の短絡検出の一例について説明すると、図9に示すように、ある状態で、制御回路が出力回路2から出力回路7にON信号(Hレベル)の信号を出力していたとする。この場合に、出力回路2から出力回路7の各信号ラインに関し、短絡を検出するには、例えば、出力回路2の信号レベルを一時的にLレベルにして、そのときの各信号ラインのレベルを検出してやればよい。すなわち、出力回路2と出力回路6とが短絡していれば、出力回路6の信号ラインがLレベルになるから、これにより、短絡を検出できる。
尚、出力回路2から出力信号7の信号ラインに関してのみ短絡を検出することとしているのは、少なくとも、アクティブ状態にある出力回路について短絡検出を行っておけば、その範囲内ではシステムが保障されるためである。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、短絡検出処理に必要とされる時間を短くすることが可能な短絡検出回路を提供することを目的とする。
手段1の発明は、請求項5に記載のものにおいて、投光素子と受光素子とからなる無効用検出手段を備え、前記無効化手段は前記無効化用検出手段が遮光検出したときに、前記無効用検出手段からの信号を受けて前記無効化を行うよう構成されている。
手段2の発明は、手段1に記載のものにおいて、前記検出手段と同検出手段から出力される遮光検出信号に基づいて所定の出力を行う第一のアクチュエータとの間、並びに、前記無効化用検出手段と同無効化用検出手段から出力される遮光検出信号に基づいて所定の出力を行う第二のアクチュエータとの間は、それぞれ前記出力回路が2以上設けられて全体が冗長回路を構成しているところに特徴を有する。
このような構成であれば、信号ラインのレベルの切り替えを各信号ラインごとに行う場合に比べて、信号ライン全体の短絡検出に必要とされる信号ラインの切り替え回数が少なくて済む。これにより、短絡検出処理に要する時間を短縮出来る。
制御回路は検出手段から出力される検出信号に基づいて物体の有無を判定を行う判定機能を備える回路であり、出力回路は物体の有無の判定に基づいて出力を行う回路である。
多光軸センサ(安全センサ)に短絡検出回路を設ければ、内部回路の異常に伴う誤動作を未然に回避することが可能となり信頼性が高まる。
投光サイクルごとに短絡を検出を行えば、より一層信頼性が高まる。
<請求項5の発明>
制御回路は物体の有無の判定に基づいた制御信号と、指定された光軸の遮光判定を所定時間無効化した状態での制御信号とを出力する構成である。このような構成であれば、制御パターンにバリエーションが出来、さまざまな制御が可能となる。
このような構成であれば、いずれか一方側の出力回路に異常があったとしても、もう一方側の出力回路によって出力先を制御できるから、信頼性が高まる。
このような構成であれば、初回の選択で短絡検出の対象となった信号ラインの数の1/2の数の信号ラインを選択すれば、信号ラインの切り替えの回数が最も少なくて済む。
このような構成であれば、信号ラインのレベルの切り替えに起因して、外部機器が誤作動することが未然に防止可能となる。
本実施形態は安全センサシステムをプレス機Kの近傍において、作業者の進入が禁止されている危険領域と作業者の進入が許容されている安全領域との境に配置し、作業者の手或いは体が危険領域内に進入したときには、それを検出するようにしたものである。
図1は、安全センサシステムの斜視図であって、同図に示す符号1はライトカーテン(本発明の検出センサに相当)、符号3はミュート機構、7はコントローラ、Wは加工対象物としてのワーク、Kはプレス機、Lはワーク搬送ラインである。ライトカーテン1、ミュート機構3、プレス機Kはそれぞれ信号線を通じてコントローラ7に電気的接続され制御される仕組みになっている。
CPU31Aに対しては、コンパレータ24からの遮光検出信号Sdと、ミュート回路45からのミュート信号Seがそれぞれ入力されるようになっている。そして、CPU31Aはミュート信号Seが出力されていない場合には、全光軸のうち、いずれか一の光軸から遮光検出信号Sdが検出されれば、異常状態であると判定する。
一方、ミュート中(ミュート信号が入力されているとき)は、全光軸の遮光検出信号Sdのうち、指定光軸に対応する遮光検出信号Sdを無効化する処理を内部で行っている。そして、無効化の対象となった光軸以外から遮光検出信号Sdが検出されると、異常があったと判定するようになっている。かくして、ライトカーテン1の光軸をワーク以外のものが横切ると、異常検出される。
CPU31Aが第一の出力ポート32A1に対して出力する信号が、本発明の前記物体の有無に基づいた制御信号であり、第三の出力ポート32A3に対して出力する信号が、本発明の前記指定された光軸の遮光判定を所定時間無効化した状態での制御信号に相当する信号である。
そして、第二の出力ポート32B2に対しては、ミュート回路45からミュート信号Seが出力されているときは、「Hレベル」の信号を与え、更に、第三の出力ポート32B3に対しては、異常検出した場合を除いて、常に、「Hレベル」の信号を与える。
尚、このように2つの制御系統を備え、各制御系統がそれぞれ個別に同じ出力動作を行う出力回路を有する構成が、本発明の冗長回路に相当する回路構成する、に相当する。
また、出力回路A1、B1が本発明における、前記物体の有無に基づいた制御信号に応じて出力動作を行う回路であり、出力回路A3、B3が前記指定された光軸の遮光判定を所定時間無効化した状態での制御信号に応じて出力動作を行う回路に相当する。
また、他の出力回路の入力ポートに対しても、同様の構成の短絡検出ラインRa2〜Rb3が接続され、両CPU31A、31Bでそれぞれ、各入力ポート35A2〜35B3のポートレベルがチェックできるようになっている。
尚、ポートレベルのチェックとは、ポートがHレベル、或いはLレベルのいずれの状態にあるのか検出することであり、また、両CPU31A、31B間は信号線27を通して情報を交換できるようになっている。
CPU31A、31Bは短絡検出を開始するにあたって、まず、少なくとも2以上の信号ライン(ここでは、検査対象の信号ラインの総数の半分の数である3本)を任意に選択し、これを基準信号ラインとしてメモリ(図示せず)に記憶しておく。尚、ここでは、信号ラインa1、a2、a3が選択されたものとする。また、CPUが信号ラインを任意に3本選択する処理内容が、本発明の選択手段の果たす機能に相当する。
すなわち、切り替えの対象となった信号ラインa1〜a3に対応する入力ポート35A1〜35A3のポートレベルがLレベルになり、これ以外の信号ラインb1〜b3に対応する入力ポート35B1〜35B3のポートレベルがHレベルとなれば、この初回の切り替え動作により、レベルの切り替えが行われた信号ラインa1〜a3群と、それ以外の信号ラインb1〜b3群間は短絡していないということが解かる。尚、CPUが短絡検出ラインRを通じて取り込まれた入力ポートのポートレベルに基づいて短絡の有無の判定を行う処理内容が、本発明の判定手段の果たす機能である。
この信号持続時間の長さに対して、CPU31A、31Bは先に述べた4回の切り替え動作を十分短い時間内に完了させるようになっている(図7参照)。これにより、短絡検出処理に伴うポートレベルに切り替えに起因する出力回路A1〜A3、B1〜B3の誤作動を未然に防止することが可能となる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
A1〜A3…出力回路
B1〜B3…出力回路
a1〜a3…信号ライン
b1〜b3…信号ライン
Claims (9)
- 制御回路と同制御回路から出力される制御信号に応じて出力動作を行う複数の出力回路との間が信号ラインによってそれぞれ電気的に接続されるとともに、前記制御回路が、前記出力回路のうちの少なくとも2以上の出力回路に対して所定状態においてHレベルの出力を行うように設定されたものにおいて、
前記Hレベルの出力がされている信号ライン間の短絡検出処理を行う短絡検出回路であって、
前記短絡検出処理は、
前記短絡検出の対象となった信号ラインのうち、少なくとも2以上の任意の信号ラインを選択する選択手段と、
前記選択手段によって信号ラインの選択がなされるたびに、選択された全ての信号ラインのレベルを試験的にHレベルからLレベルに同時に切り替える信号レベル切り替え手段と、
前記レベルの切り替えが行われた信号ライン、並びに切り替えが行われなかった信号ラインのレベルがHレベル、或いはLレベルのいずれのレベルにあるのかを検出するレベル検出手段と、
前記レベル検出手段から得られる各信号ラインのレベルに基づいて前記信号ラインの短絡の有無を判定する判定手段と、を備え、
前記選択手段は初回の選択で選びだされた信号ラインを基準として、それ以降の選択では選択の度に毎回、基準とされた信号ラインのうちの一つをそれまでに一度も抽出されてない信号ラインに置き換えて切り替え対象となる信号ラインの決定を行い、
前記判定手段は、少なくとも選択の基準とされた全ての信号ラインの置き換えが完了するまで、前記信号ラインの短絡の有無の判定を行う、処理であることを特徴とする短絡検出回路。 - 請求項1に記載の前記短絡検出回路と、
物理量を検出し、これを検出信号として出力する検出手段とを備え、
前記制御回路は、前記検出手段から出力される前記検出信号に基づいて物体の有無の判定を行う回路であり、
前記複数の出力回路の少なくとも1つは、前記制御回路から出力される、物体の有無の判定に基づいた制御信号に応じて出力動作を行う回路であることを特徴とする検出センサ。 - 前記検出手段が一列状に配置された複数個の投光素子と、各投光素子に対応して複数の光軸を形成する複数個の受光素子とから構成され、
前記各投光素子を予め決められた所定のタイミングで投光させて、投光スキャン動作を所定の周期で繰り返し行わせる投光制御手段を備え、
前記制御回路は前記各受光素子からの信号を、それと対応して配されて前記光軸を構成する前記投光素子の点灯タイミングに一致させて取り込んで、取り込まれた信号に基づいて前記各光軸の遮光判定を行い、得られたすべての光軸の前記遮光判定の結果から前記物体の有無の判定に基づいた制御信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の検出センサ。 - 前記短絡検出回路は、投光スキャン動作が1サイクル完了する度ごとに、前記信号ラインの前記短絡検出処理を毎回行うことを特徴とする請求項3に記載の検出センサ。
- 前記制御手段は、前記物体の有無の判定に基づいた制御信号と、指定された光軸の遮光判定を所定時間無効化した状態での制御信号とを出力する構成であり、
前記複数の出力回路は、
前記物体の有無の判定に基づいた制御信号に応じて出力動作を行う回路と、
前記指定された光軸の遮光判定を所定時間無効化した状態での制御信号に応じて出力動作を行う回路と、を備えること特徴とする請求項3又は請求項4に記載の検出センサ。 - 前記複数の出力回路が前記制御手段からの制御信号に応じて同じ出力動作を行うことで出力先に対する冗長回路を構成していることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれかに記載の検出センサ。
- 前記短絡検出の対象となる信号ラインが連なる出力回路が全て、請求項6に記載の冗長回路を構成しているものにおいて、
前記選択手段は、初回の選択で前記短絡検出処理の対象となった信号ラインの数の1/2の数の信号ラインを選択することを特徴とする請求項6に記載の検出センサ。 - 前記短絡検出処理は、前記出力回路に接続される外部機器が前記出力回路からの前記出力信号を認識する信号認識時間より短く設定されていることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の検出センサ。
- 前記外部機器がリレーであることを特徴とすることを特徴とする請求項8に記載の検出センサ。
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