JP3716948B2 - 車載用電子制御ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、車載用電子制御ユニット、特に被制御機器の制御確度を高めるためのフェイルセーフ制御を行う車載用電子制御ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
フェイルセーフ制御は、制御系の誤動作を検出した場合に、被制御機器を強制的に安全側に制御するものである。
【0003】
例えば、アンチロック・ブレーキシステム(以下、ABSという)用の電子制御ユニット(以下、ECUという)は、車輪速度センサからのデータとこのデータから推定される車速とに基づいて車輪のロック開始を検出したときに、ブレーキ圧を緩めて車輪のスリップを防止することによりブレーキ作用を高めると共に車両の安定性を維持して確実に停止できるようにするものである。このシステムにおいて、前述の通りシステム自体の信頼性を高めることが重要である。
【0004】
そこで、従来のECUは、同一入力信号及び同一クロック信号の基で同期して同じ演算処理を行う二つの中央演算装置(以下、CPUという)を設け、これら二つのCPUの演算結果が一致したときのみCPUの出力信号を用いて被制御機器の制御を行うことにより信頼性を高めている。換言すれば、二重に装備されたCPUにおいて、一方のCPUに対して他方のCPUが冗長回路の役目を担うことによってフェイルセーフ制御を行うものである(例えば、特公平4−31123号公報)。
【0005】
しかしながら、この従来のECUは、上述のように二重にCPUを装備するのでコストが嵩むことになる。
【0006】
そこで、上記従来のECUにおいて、二つのCPUの各構成をメインCPUとサブCPUの関係にしたものがある。メインCPUは本来の制御を行い、サブCPUは、メインCPUの制御が正常に作動しているか否かを監視する。そのために、サブCPUは、メインCPUの作動の監視に必要なロジックのみを有し、メインCPUのそれよりも簡略化した演算処理を行う(例えば、特開平2−296570号公報)。
【0007】
以下、メインCPUとサブCPUを有する従来のECUを図1を参照しながらさらに詳しく説明する。ここに、図1は、従来の車載電子制御ユニットのブロック図である。
【0008】
図1において、車載用電子制御ユニット(以下、ECUという)は、メインCPU1と、サブCPU2とを備えている。
【0009】
メインCPU1の入力は、車輪速度センサ信号WSを出力する車輪速度センサ3における一方の出力に信号線4を介して接続されていると共に、メインCPU1の出力は、信号線5を介してOR回路6における一方の入力に接続されている。
【0010】
サブCPU2の入力は、信号線7を介して車輪速度センサ3における他の出力に接続されていると共に、サブCPU2の出力は、信号線25を介してOR回路6における他方の入力に接続されている。OR回路6の出力は、通信線11を介してフェイルセーフリレー8及び警告灯9に接続されている。フェイルセーフリレー8は、その作動により後述するソレノイドバルブ10への電源供給を絶ち、警告灯9は後述するABS制御異常を表示し、運転者に警告する。
【0011】
メインCPU1は記憶手段12を有する。記憶手段12は、メインCPU1が処理する演算論理等のプログラムを格納している。
【0012】
メインCPU1はプログラム演算を司るCPUコア13を備えている。CPUコア13は、車輪速度センサ3からの車輪速度センサ信号WSのフィルタリング等の処理をすると共にそれに基づいて車体速度信号VSを演算する車輪速度センサ信号処理部14と、車輪速度センサ信号WSと車体速度信号VSとに基づいてABS制御を司るABS制御部15と、ABS制御部15からの制御信号に基づいてソレノイドバルブ10の制御を司るソレノイドバルブ制御部16とを含む。メインCPU1の出力は通信線17を介してソレノイドバルブ10に接続されている。ここに、ソレノイドバルブ10はソレノイドバルブ制御部16からの制御信号に基づいてブレーキ圧の調節を行う。ソレノイドバルブ10の出力状態は通信線18、19を介して夫々メインCPU1及びサブCPU2に送信される。
【0013】
サブCPU2は、メインCPU1を含めたシステムを監視するマイクロプロセッサである。サブCPU2は、CPUコア13に対応するCPUコア20を備えている。CPUコア20は、CPUコア13に含まれる車輪速度センサ信号処理部14、ABS制御部15及びソレノイドバルブ制御部16に、夫々対応する車輪速度センサ信号処理部14’、ABS部分制御部21及びソレノイドバルブ監視部22を有する。
【0014】
車輪速度センサ信号処理部14’は、メインCPU1の車輪速度センサ信号処理部14と同じである。ABS部分制御部21は、CPU1のABS制御部15の作動の監視に必要な演算処理のみを行い、ABS制御は行わない。及びソレノイドバルブ監視部22は、ソレノイドバルブ10の監視のみを行い、ソレノイドバルブ10の制御は行わない。
【0015】
メインCPU1及びサブCPU2は、互いのデータの送出・受信のために通信線23、24を介して接続されている。
【0016】
以下、図1の従来の車載電子制御ユニットの作動を説明する。
【0017】
まず、車輪速度センサ3から同じ車輪速度センサ信号WSが通信線4、7を介して夫々メインCPU1とサブCPU2とに入力される。
【0018】
次いで、メインCPU1は、記憶手段12に格納された演算論理を使用して以下の処理を行う。
【0019】
車輪速度センサ信号処理部14では、車輪速度センサ3からの車輪速度センサ信号WSを処理する。この過程で、車輪速度センサ3の異常を判定した場合は、通信線5を介してOR回路6にフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0020】
ABS制御部15では、車輪速度センサ信号処理部14で処理された車輪速度センサ信号WSと、当該信号から推定された車体速度信号VSとに基づいてABS制御に関する演算を行う。この過程でABS制御部15の作動に関する異常を判別した場合は、通信線5を介してOR回路6にフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0021】
ソレノイドバルブ制御部16では、ABS制御部15の演算結果及び後述するソレノイドバルブ10からの応答結果に基づいてソレノイドバルブ10の駆動制御を行うべく通信線17を介してソレノイドバルブ10に制御信号を送出する。この過程でソレノイドバルブ10の制御に関する異常を判別した場合は、通信線5を介してOR回路6にフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0022】
ソレノイドバルブ10は、ソレノイド制御部16からの制御信号に基づいてブレーキ圧の調節を行い、その応答結果としての作動状態を通信線18、19を介して夫々メインCPU1及びサブCPU2に送出する。
【0023】
OR回路6は、車輪速度センサ信号処理部14、ABS制御部15及びソレノイドバルブ制御部16の夫々からのフェイルセーフ処理信号に基づいて通信線11を介してフェイルセーフリレー8及び警告灯9を作動させる。
【0024】
一方、サブCPU2では、以下の処理が行われる。
【0025】
車輪速度センサ信号処理部14’では、車輪速度センサ3からの車輪速度センサ信号WSを処理する。この過程で、車輪速度センサ3の異常を判定した場合は、通信線25を介してOR回路6にフェイルセーフ処理信号を送出する。これらの処理は、CPU1の車輪速度センサ信号処理部14と同様であり、冗長回路を構成する。
【0026】
ABS部分制御部21では、通信線23、24を介してCPU1とデータの通信を行うことにより、車輪速度センサ信号処理部14で処理された車輪速度センサ信号WSと、当該信号WSから推定された車体速度信号VSとに基づいてABS制御部15の作動の監視に必要な演算処理を行い、当該演算処理された結果と、CPU1におけるABS制御部15において演算処理された結果とで、両者が一致するか否かを照合する。不一致の場合は、通信線25を介してOR回路6にフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0027】
ソレノイドバルブ監視部22では、ソレノイドバルブ10の作動状態を監視し、異常があれば通信線25を介してOR回路6にフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0028】
OR回路6は、CPU2の車輪速度センサ信号処理部14’、ABS部分制御部21及びソレノイドバルブ監視部22の夫々からのフェイルセーフ処理信号に基づいて通信線25を介してフェイルセーフリレー8及び警告灯9を作動させる。また、メインCPU1は、上述の各フェイルセーフ処理の場合は、通信線17を介してソレノイドバルブ10に出力禁止信号を送出し、ソレノイドバルブ10をオフにする。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
上記図1のECUによれば、サブCPU2は、メインCPU1の作動の監視のために、メインCPU1ほどではないが複雑な演算処理を行う本来的なCPUを必要とする。上記従来技術においては、電子制御ユニットとしての、プロセッサ、ROM、RAM、ケーシング等のハード構成に関して、サブCPU2は、2CPU構成の場合と同様にメインCPU1と変わるところがない。それ故、メインCPU1において、ABS、燃料噴射制御システム(以下、EFIという)、トラクション・コントロールシステム(以下、TCSという)のような制御対象が変わったときに、サブCPU2もメインCPU1の仕様に合わせて演算処理ロジックを変更する必要がある。
【0030】
よって、図1の従来技術の電子制御ユニットは、コストが2CPU構成の場合より低減できるとはいえ、その低減の程度は少ない。
【0031】
本発明の目的は、開発コスト及び製造コストの低減化及び小型化が図れる車載用電子制御ユニットを提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するために、請求項1の車載用電子制御ユニットは、第1の記憶手段に記憶されている車両のアクチュエータを制御するための演算プログラムに従って外部センサからの情報を演算処理し、この演算処理された結果を前記アクチュエータに出力するマイクロプロセッサを備える車載用電子制御ユニットにおいて、互いにデータを送受信すべく前記マイクロプロセッサに接続されており、かつ前記マイクロプロセッサの作動を監視する監視手段を備えており、前記監視手段は、前記マイクロプロセッサの演算を司るコアを検査するための複数のチェックデータ(X1、X2・・・Xn)及び前記チェックデータに対応して定まる解(Z1、Z2・・・Zn)を予め記憶する第2の記憶手段と、前記マイクロプロセッサに前記第2の記憶手段から順次サイクリックに送信される前記チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づく前記マイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び前記予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)を照合し、当該演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)と前記予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)とが不一致の場合に前記マイクロプロセッサのコアが異常であると判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0033】
請求項2の車載用電子制御ユニットは、請求項1の車載用電子制御ユニットにおいて、前記監視手段に前記アクチュエータ側で判別された異常を示す信号が入力されると共に、前記監視手段が、前記マイクロプロセッサの異常判定時及び前記アクチュエータの異常信号入力時には前記アクチュエータの作動を禁止するための信号を出力すべく構成されていることを特徴とする。
【0034】
請求項3の車載用電子制御ユニットは、請求項1の車載用電子制御ユニットにおいて、前記監視手段に前記外部センサ側で判別された異常を示す信号が入力されると共に、前記監視手段が、前記マイクロプロセッサの異常判定時及び前記外部センサの異常信号入力時には前記アクチュエータの作動を禁止するための信号を出力すべく構成されていることを特徴とする。
【0035】
請求項1の車載用電子制御ユニットによれば、第2の記憶手段が、マイクロプロセッサの演算を司るコアを検査するための複数のチェックデータ(X1、X2・・・Xn)及びこのチェックデータに対応して定まる解(Z1、Z2・・・Zn)を予め記憶し、判定手段が、マイクロプロセッサに第2の記憶手段から順次サイクリックに送信される各チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づくマイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び該予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)を照合し、該演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)と該予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)とが不一致の場合にマイクロプロセッサのコアが異常であると判定するので、マイクロプロセッサを監視する監視手段に監視用の演算機能を付加する必要をなくすことができ、単に監視用の複数のチェックデータ(X1、X2・・・Xn)及びそれらに対応して定まる解(Z1、Z2・・・Zn)を記憶し、チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づくマイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び予め記憶された各(Z1、Z2・・・Zn)を照合する機能があれば足りるものとすることができる。また、チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づくマイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び予め記憶された各(Z1、Z2・・・Zn)を照合することにより、マイクロプロセッサの異常を判定している、すなわち、マイクロプロセッサのコアチェックを行っているので、同一仕様のマイクロプロセッサに対しては、マイクロプロセッサの使用用途が異なっても、即ち演算プログラムが異なっても(例えばABSやTCSのように)、監視手段のハード構成は共通にして、種々の電子制御ユニットに対して汎用性を持たせることができ、もって設計を含めた開発コスト及び製造コストを低減できる。
【0036】
請求項2の車載用電子制御ユニットによれば、アクチュエータ異常時に、かつマイクロプロセッサ側がフェイルセーフ機能を失うような異常時には、監視手段により確実にアクチュエータの作動を禁止することができる。
【0037】
請求項3の車載用電子制御ユニットによれば、外部センサ異常時に、かつマイクロプロセッサ側がフェイルセーフ機能を失うような異常時には、監視手段により確実にアクチュエータの作動を禁止することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す好ましい実施の形態を参照しながら詳述する。
【0039】
まず、図2を参照しながら本発明の第1の実施の形態を説明する。ここに、図2は、本発明の車載用電子制御ユニットの第1の実施の形態のブロック図である。
【0040】
図2において、車載用電子制御ユニット(ECU)は、マイクロプロセッサとしてのメインCPU51と、監視手段としてのサブCPU52とを備えている。
【0041】
メインCPU51の入力は、車輪速度センサ信号WSを出力する外部センサとしての車輪速度センサ53の出力に信号線54を介して接続されていると共に、メインCPU51の出力は、信号線55を介してOR回路56における一方の入力に接続されている。
【0042】
サブCPU52の出力は、信号線57を介してOR回路56における他方の入力に接続されている。OR回路56の出力は、通信線58を介してフェイルセーフリレー59及び警告灯60が接続されている。フェイルセーフリレー59は、その作動により後述するアクチュエータとしてのソレノイドバルブ61への電源供給を絶ち、警告灯60は、後述するABS制御異常を表示し、運転者に警告する。
【0043】
メインCPU51は、ROMで構成された第1の記憶手段63を有している。第1の記憶手段63は、メインCPU51が処理する演算論理等のプログラムを格納している。
【0044】
メインCPU51はプログラム演算を司るCPUコア64を備えている。CPUコア64は、フィルタリング等の処理を車輪速度センサ53からの車輪速度センサ信号WSのフィルタリング等の処理をすると共にそれに基づいて車体速度信号VS’を演算する車輪速度センサ信号処理部65と、車輪速度センサ信号WSと当該信号WSから推定された車体速度信号VS’とに基づいてABS制御を司るABS制御部66と、ABS制御部66からの制御信号に基づいてソレノイドバルブ61の制御を司るソレノイドバルブ制御部67とを含む。
【0045】
CPU51は、通信線70、71、72、73を介して出力IC74に接続されている。出力IC74は通信線75、76を介してソレノイドバルブ61に接続されている。
【0046】
通信線70は、出力IC74から後述するメインCPU51へソレノイドバルブ61のフェイル信号を伝送するためのものであり、通信線71はメインCPU51から出力IC74への後述する出力禁止信号を伝送するためのものである。通信線72、73は、ソレノイドバルブ61の駆動制御信号及びその駆動制御信号に応答した作動状態を示す信号をクロック同期式の8ビットシリアル通信するためのものである。
【0047】
出力IC74は、通信線72、73を介してメインCPU51からのソレノイドバルブ駆動制御信号を8ビットシリアル通信により受信してソレノイドバルブ61を通信線75を介して駆動制御し、その応答結果としてのソレノイドバルブ61の作動状態を示す信号を通信線73を介してメインCPU51に返送する。ここに、ソレノイドバルブ61は出力IC74からの制御信号に基づいてブレーキ圧の調節を行う。また、出力ICはソレノイドバルブ61のオン故障、オフ故障、通信線72,73によるシリアル通信の異常を判別可能であり、異常を判別した場合は通信線70を介してフェイル信号をメインCPU51へ伝送する。
【0048】
サブCPU52は、メインCPU51を含めたシステムを監視するマイクロプロセッサである。また、サブCPU52は、メインCPU51を監視する判定手段としてのメインCPU監視部79を備えている。
【0049】
メインCPU51及びサブCPU52は、互いのデータの送出・受信のために通信線77、78を介して接続されている。
【0050】
以下、図2の本発明の車載電子制御ユニットの第1の実施の形態の作動を説明する。
【0051】
まず、車輪速度センサ53から車輪速度センサ信号WSが通信線54を介してメインCPU51に入力される。
【0052】
次いで、メインCPU51は、記憶手段63に格納された演算プログラムを使用して以下の処理を行う。
【0053】
車輪速度センサ信号処理部65では、車輪速度センサ53からの車輪速度センサ信号WSを処理する。この過程で、車輪速度センサ53の異常を判定した場合は、通信線55を介してOR回路56にフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0054】
ABS制御部66では、車輪速度センサ信号処理部65で処理された車輪速度センサ信号WSと、当該信号WSから推定された車体速度信号VS’とに基づいてABS制御に関する演算を行う。この過程でABS制御部66の作動に関する異常を判定した場合は、通信線55を介してOR回路58のフェイルセーフ処理信号を送出する。
【0055】
ソレノイドバルブ制御部67では、ABS制御部66の演算結果及び後述するソレノイドバルブ61からの応答結果に基づいてソレノイドバルブ61の駆動制御を行うべく、通信線72及び73を介する8ビットシリアル通信によりソレノイドバルブ61の駆動制御信号を出力IC74に送出する。
【0056】
出力IC74は、メインCPU51からのソレノイドバルブ61の駆動制御信号を受信してソレノイドバルブ61の制御信号を生成し、通信線75を介して該信号をソレノイドバルブ61に送出する。
【0057】
ソレノイドバルブ61は、出力IC74からの制御信号に基づいてブレーキ圧の調節を行い、その応答結果としてのソレノイドバルブ61の作動状態を示す信号を通信線76を介して出力IC74に送出する。
【0058】
OR回路56は、車輪速度センサ信号処理部65、ABS制御部66及びソレノイドバルブ制御部67の夫々からのフェイルセーフ処理信号に基づいて通信線58を介してフェイルセーフリレー59を作動させて、警告灯60を点灯させる。これにより、ソレノイドバルブ61への電源供給を絶つと共に運転者に警告する。
【0059】
また、メインCPU51は、上述のフェイルセーフ処理の場合は、通信線71を介して出力IC74に出力禁止信号を送出し、その結果、出力IC74はソレノイドバルブ61をオフにする。この通信線71を介するソレノイドバルブ61の制御系は、前述のフェイルセーフリレー59によるソレノイドバルブ61のフェールセーフの冗長回路を構成する。
【0060】
一方、サブCPU52では、メインCPU監視部79において以下の処理が行われる。
【0061】
図3は、サブCPU52のメインCPU監視部79で実行されるコアチェックを説明する概念図である。図3において、図2と同じ構成要素には同じ参照番号が付されている。これらの構成要素の説明は図2の説明と同じである。
【0062】
サブCPU52は、メインCPU51の動作をチェックするために使用するチェックデータX1からXn(n=256、以下同様)及びそれから定まる解Z1からZnを予め記憶する第2の記憶手段としてのROMを有する。
【0063】
まず、予めサブCPU52内のROMに記憶されたチェックデータX1からXnを、通信線77を介して順次サイクリックにメインCPU51に送出する。
【0064】
メインCPU51では、サブCPU52から送出されたチェックデータX1からXnに基づいて予め決められた演算手順を実行し、その結果データY1からYnを通信線78を介してサブCPU52に送出する。
【0065】
次いで、サブCPU52内のROMに記憶された解Z1からZ2と、メインCPU51からの結果データY1からYnとを照合して不一致であれば、メインCPU51のCPUコア64が異常であると判定して通信線57を介してフェイルセーフ処理信号をOR回路56に送出する。その結果、OR回路56は、フェイルセーフリレー59を作動させてソレノイドバルブ61への電源の供給を絶ち、警告灯60を点灯させる。
【0066】
本第1の実施の形態によれば、メインCPU51を監視するためにサブCPU52において、メインCPU監視部79に演算機能を不要にして、単にチェックデータ及びそれから定まる解を記憶すればよいものとできる。また、同一仕様のマイクロプロセッサに対しては、たとえば、ABS用ECU、TCS用のECUのように演算論理が異なってもメインCPU監視部79のハード構成は共通にでき、種々のECUに対して汎用性を持たせることができ、設計を含めた開発コスト及び製造コストを低減できる。
【0067】
次に、図4を参照しながら本発明の第2の実施の形態を説明する。ここに、図4は、本発明の車載用電子制御ユニットの第2の実施の形態のブロック図である。
【0068】
図4において、図2と同じ構成要素には同じ参照番号が付されており、これらの構成要素の説明は図2の説明と同様である。また、図4において、図2と異なる構成要素には異なる参照番号を付し、その構成要素のみ以下に説明する。
【0069】
図4の装置が図2の装置と異なる点は、サブCPU52が、さらに、ソレノイドバルブ61のステータスを監視するソレノイドバルブ監視手段81を備えており、ソレノイドバルブ監視手段81は、通信線82、83を介して夫々通信線70、71に接続されている点である。
【0070】
これにより、本第2の実施の形態は、本発明の第1の実施の形態による効果に加えて、通信線82からのソレノイドバルブ61のフェイル信号に基づいて通信異常を含めたソレノイドバルブ61の異常を監視できる。異常を検出した場合は、通信線83、71を介して出力IC74に出力禁止信号を出力し、出力IC74の作動を禁止する。また、通信線57を介してOR回路56のフェイルセーフ処理信号を送出し、フェイルセーフリレー59を作動させてソレノイドバルブ61への電源供給を絶ち、警告灯60を点灯する。
【0071】
さらに、図5を参照しながら本発明の第3の実施の形態を説明する。ここに、図5は、本発明の車載用電子制御ユニットの第3の実施の形態のブロック図である。
【0072】
図5において、図4と同じ構成要素には同じ参照番号が付されており、これらの構成要素の説明は図4の説明と同様である。また、図5において図4と異なる構成要素には異なる参照番号を付し、その構成要素のみ以下に説明する。
【0073】
図5の装置が図4の装置と異なる点は、通信線54の途中に、車輪速度センサ信号WSを波形整形して出力すると共に車輪速度センサ53の断線等の故障を判別して異常時にはフェイル信号を送出する入力IC91が設けられており、入力IC91のフェイル信号が通信線92を介してメインCPU51の入力に接続されており、サブCPU52が、さらに、車輪速度センサ53を監視する車輪速度センサ監視手段93を有しており、車輪速度センサ監視手段93が通信線94を介して通信線92接続されている点である。
【0074】
これにより、本第3の実施の形態は、上述の本発明の第2の実施の形態の効果に加えて、入力IC91からの車輪速度センサ53のフェイル信号に基づいて、車輪速度センサ53を監視でき、車輪速度センサ53の異常を検出した場合には、通信線83を介して出力IC74に出力禁止信号を出力し、出力IC74の作動を禁止すると共に、通信線57を介してOR回路56にフェイルセーフ処理信号を送出し、フェイルセーフリレー59を作動させてソレノイドバルブ61への電源供給を絶ち、警告灯60を点灯する。
【0075】
上記第1から第3の実施の形態における車載用電子制御ユニットの夫々は、アンチロック・ブレーキシステム(ABS)に使用されているが、この使用先用途は、燃料噴射システム(EFI)、トラクション・コントロールシステム(TCS)であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1の車載用電子制御ユニットによれば、第2の記憶手段が、マイクロプロセッサの演算を司るコアを検査するための複数のチェックデータ(X1、X2・・・Xn)及びこのチェックデータに対応して定まる解(Z1、Z2・・・Zn)を予め記憶し、判定手段が、マイクロプロセッサに第2の記憶手段から順次サイクリックに送信される各チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づくマイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び該予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)を照合し、該演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)と該予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)とが不一致の場合にマイクロプロセッサのコアが異常であると判定するので、マイクロプロセッサを監視する監視手段に監視用の演算機能を付加する必要をなくすことができ、単に監視用の複数のチェックデータ(X1、X2・・・Xn)及びそれらに対応して定まる解(Z1、Z2・・・Zn)を記憶し、チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づくマイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び予め記憶された各(Z1、Z2・・・Zn)を照合する機能があれば足りるものとすることができる。また、チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づくマイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び予め記憶された各(Z1、Z2・・・Zn)を照合することにより、マイクロプロセッサの異常を判定している、すなわち、マイクロプロセッサのコアチェックを行っているので、同一仕様のマイクロプロセッサに対しては、マイクロプロセッサの使用用途が異なっても、即ち演算プログラムが異なっても(例えばABSやTCSのように)、監視手段のハード構成は共通にして、種々の電子制御ユニットに対して汎用性を持たせることができ、もって設計を含めた開発コスト及び製造コストを低減できる。
【0077】
請求項2の車載用電子制御ユニットによれば、アクチュエータ異常時に、かつマイクロプロセッサ側がフェイルセーフ機能を失うような異常時には、監視手段により確実にアクチュエータの作動を禁止することができる。
【0078】
請求項3の車載用電子制御ユニットによれば、外部センサ異常時に、かつマイクロプロセッサ側がフェイルセーフ機能を失うような異常時には、監視手段により確実にアクチュエータの作動を禁止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の車載電子制御ユニットのブロック図である。
【図2】本発明の車載用電子制御ユニットの第1の実施の形態のブロック図である。
【図3】サブCPU52のメインCPU監視部79で実行されるコアチェックを説明する概念図である。
【図4】本発明の車載用電子制御ユニットの第2の実施の形態のブロック図である。
【図5】本発明の車載用電子制御ユニットの第3の実施の形態のブロック図である。
【符号の説明】
51 メインCPU
52 サブCPU
53 車輪速度センサ
56 OR回路
59 フェイルセーフリレー
60 警告灯
61 ソレノイドバルブ
63 第1の記憶手段
64 CPUコア
65 車輪速度センサ信号処理部
66 ABS制御部
67 ソレノイドバルブ制御部
74 出力IC
79 メインCPU監視部
81 ソレノイドバルブ監視手段
91 入力IC
93 車輪速度センサ監視手段

Claims (3)

  1. 第1の記憶手段に記憶されている車両のアクチュエータを制御するための演算プログラムに従って外部センサからの情報を演算処理し、この演算処理された結果を前記アクチュエータに出力するマイクロプロセッサを備える車載用電子制御ユニットにおいて、互いにデータを送受信すべく前記マイクロプロセッサに接続されており、かつ前記マイクロプロセッサの作動を監視する監視手段を備えており、前記監視手段は、前記マイクロプロセッサの演算を司るコアを検査するための複数のチェックデータ(X1、X2・・・Xn)及び前記チェックデータに対応して定まる解(Z1、Z2・・・Zn)を予め記憶する第2の記憶手段と、前記マイクロプロセッサに前記第2の記憶手段から順次サイクリックに送信される前記チェックデータ(X1、X2・・・Xn)に基づく前記マイクロプロセッサのコアの演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)及び前記予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)を照合し、当該演算処理の結果(Y1、Y2・・・Yn)と前記予め記憶された(Z1、Z2・・・Zn)とが不一致の場合に前記マイクロプロセッサのコアが異常であると判定する判定手段とを備えることを特徴とする車載用電子制御ユニット。
  2. 前記監視手段に前記アクチュエータ側で判別された異常を示す信号が入力されると共に、前記監視手段が、前記マイクロプロセッサの異常判定時及び前記アクチュエータの異常信号入力時には前記アクチュエータの作動を禁止するための信号を出力すべく構成されていることを特徴とする請求項1記載の車載用電子制御ユニット。
  3. 前記監視手段に前記外部センサ側で判別された異常を示す信号が入力されると共に、前記監視手段が、前記マイクロプロセッサの異常判定時及び前記外部センサの異常信号入力時には前記アクチュエータの作動を禁止するための信号を出力すべく構成されていることを特徴とする請求項1記載の車載用電子制御ユニット。
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