WO2001028354A1

WO2001028354A1 - Procede d'alimentation de truies reproductrices et aliments pour truies reproductrices

Info

Publication number: WO2001028354A1
Application number: PCT/JP2000/006403
Authority: WO
Inventors: Masahide Nakata; Mampei Kobayashi; Masahiko Fukayama
Original assignee: Agromedic Co., Ltd.
Priority date: 1999-10-19
Filing date: 2000-09-20
Publication date: 2001-04-26
Also published as: CN1354625A; EP1169924A1; TWI231181B; CA2365393A1; KR20020042877A; CA2365393C; JP3492349B2; US20040001876A1; EP1169924A4; US6656494B1

Description

明細書繁殖用雌ブタの飼育方法及び繁殖用雌ブタ用飼料技術分野

本発明は、繁殖用雌ブ夕の飼育方法及び繁殖用雌ブタ用飼料に関する。さらに詳しくは、本発明は、産子数の更なる増加、離乳頭数の増加、発情再帰日数の短縮、年間平均分娩回数の増加などによるブ夕の繁殖成績を向上させるための繁殖用雌ブタの飼育方法、及びこの飼育方法において、好適に用いられる繁殖用雌ブタ用飼料に関するものである。

背景技術

トリグリセリド、脂肪酸など一般にいう脂質は三大栄養素のうち特にエネルギー源として優れており、古くから畜産用飼料に広く用いられている（例えば、「家畜栄養学」森本宏、養賢堂、 1 9 8 7 年参照）。これらのうちトリグリセリドは特にトリグリセリドとして取り出されたものではなく、大豆、菜種、トウモロコシ、綿実、米ぬかなどトリグリセリドを多く含んだ素材そのものやこれらから油を絞りとった粕類に含まれた形で給与される場合がほとんどである（「日本標準飼料成分表」農水省農林水産技術会議事務局編、中央畜産会、 1 9 9 5年）。また、最近この卜リグリセリドを加水分解して得られる脂肪酸、中でも取り扱いの容易さから、牛脂、パーム油等の硬化脂肪酸が多用される傾向がある。

これらトリグリセリド、脂肪酸は、エネルギーを効率的に供給することを目的として一般の配合飼料に混合して用いられてきたものであり、特定の脂肪酸の生理活性などに注目して繁殖効率等の改善を目的として使用されたものではなかった。この点については、わが国における指導的な家畜栄養の標準書である前述の日本標準飼料成分表においても油脂原料、油脂については、可消化養分総量、代謝エネルギ一などエネルギ一源としての評価しか記載されていない

—方、脂質の一種である脂肪酸カルシウムは 1 9 8 0年代にはじめて飼料として用いられるようになった比較的新しい素材である。この脂肪酸カルシウムは高エネルギー飼料として、高泌乳牛やその他の家畜のエネルギー源として、特に暑熱時のエネルギー補給用に広く用いられている（例えば、「牛飼料への油脂利用資料集」全国酪農業協同組合連合会、 1 9 8 8年参照）。また、その他の用途として、肉牛の育成時、ルーメンの発達のため牧草を中心に給与する際、不足しがちなエネルギーの供給にこの脂肪酸カルシウムを用いることにより健全なルーメンの発育と良好な増体を得る方法（「肉牛ジャーナル、 2月号、 3月号、 7月号、 8月号、 9月号」寺田隆慶、 1 9 9 7年）、魚油脂肪酸カルシウムを牛、ブ夕に給与し、ェィコサペンタエン酸ゃドコサへキサェン酸を肉中に導入させる方法

(特開平 8 _ 2 8 9 7 3 4号公報）、乳牛にアマ二油脂肪酸カルシゥムを給与し、牛乳中に α — リノレン酸を導入させる方法（「日畜会報」 6 6卷、 1 0号、 8 8 9 — 8 9 7 . 石田修三他、 1 9 9 5年 ) 、アマ二油脂肪酸力ルシゥムを採卵鶏に給与し、卵中に α —リノレン酸を導入する方法（特開平 6 — 3 1 5 3 5 0号公報）などが知られている。

以上のように、トリグリセリド、脂肪酸及び脂肪酸力ルシゥムはいずれも従来から広く飼料素材として利用されているが、これらは、 ①効率的なエネルギー供給による増体、産乳などの改善、あるいは、 ②牛肉、牛乳、豚肉、鶏肉、鶏卵などの畜産物にある種の脂肪酸を導入する目的で利用されたものがほとんどであった。

近年、これら脂質の新しい用途として、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサへキサェン酸など不飽和脂肪酸の生理活性に着目して、牛の繁殖に利用しょうとする試みがなされている（「臨床獣医」 1 4卷、 7号、 3 3 — 3 9、西貝正彦、 1 9 9 6 ； Feedstuffs, Staples, C. R. et. al Jan. 12. 1998. ) 。また

、これらの不飽和脂肪酸は、受精卵の死亡率を低下させ、その結果牛受胎率を向上させることが報告されている（Thatcher, W. W. et. aし J. Anim. Sci. 72(Suppl. 3) 16-30. 1994)。

このように、牛の繁殖については繁殖成績とトリグリセリド、脂肪酸やその誘導体との関係あるいは応用に関する研究が行われるようになつてきたが、ブ夕の繁殖に関してはこれらのトリグリセリド、脂肪酸やその誘導体との関係を検討した研究は未だないのが現状である。すなわち、ブタの繁殖に関してはこれまで育種学的手法に基づく品種改良により、ブタ本来の能力向上の試みが盛んに行われ、例えば母ブ夕 1頭あたりの産子数は平均で 1 2頭/分娩にもなつている。しかしながら飼料成分など栄養物あるいは飼料中の生理活性物質の観点からこの繁殖成績を向上させようとする試みは未だなされていなかった。

発明の開示

このような事情のもとで、本発明の第一の目的は、 ①産子数の更なる増加、 ②離乳頭数の増加、 ③発情再帰日数の短縮、 ④年間平均分娩回数の増加などによるブ夕の繁殖成績を向上させるための繁殖用雌ブ夕の飼育方法を提供することにある。また、第 2 の目的は、この飼育方法において好適に用いられる繁殖用雌ブタ用飼料を提供することにある。

そこで、本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、融点及びヨウ素価が特定の範囲にあり、かつ分子内に複数の二重結合を有する所定の炭素数をもつ脂肪酸やそのグリセリドや金属塩からなる脂質を、繁殖用雌ブ夕に給与することにより、第

1 の目的を達成し得ること、そして、上記脂質を特定の割合で含む飼料により、第 2 の目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。

すなわち、本発明の第 1 の目的は、融点が— 6 0 〜 4 0 °Cで、ョゥ素価が 3 0 〜 4 7 0 の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 〜 6 個を有する炭素数 1 2 〜 2 4 の脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質を含有する飼料、特に、上記脂肪酸の金属塩及び必要に応じ上記脂肪酸を含むトリグリセリドからなる脂質を含有する飼料を給与することを特徴とする繁殖用雌ブ夕の飼育方法、により達成される。また、第 2 の目的は、融点が— 6 0 〜 4 0 °Cで、ヨウ素価が 3 0 〜 4 7 0 の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 〜 6個を有する炭素数 1 1 〜 1 4 の脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質を、上記脂肪酸として 0. 5 〜 1 0重量⁰ /₀の割合で含むことを特徴とする繁殖用雌ブ夕用飼料、により達成される。

発明を実施するための最良の形態

本発明の繁殖用雌ブタの飼育方法（以下、単に「本発明の飼育方法」と称すことがある。）においては、不飽和脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質が、繁殖用雌ブ夕に給与される。上記不飽和脂肪酸としては、融点が一 6 0 4 0 °C、好ましくは — 5 0 0 °Cで、ヨウ素価が 3 0 4 7 0、好ましくは 1 5 0 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 6個を有する炭素数 1 2 2 4 の脂肪酸が用いられる。このような脂肪酸としては、リノール酸、リノレン酸、ビスホモーァ一リノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種を好ましく挙げることができる。

表 1 に各脂肪酸の炭素数、二重結合数、融点及びヨウ素価を示す表 1

前記例示の各脂肪酸は、例えば大豆油、菜種油、コーン油、紅花油、ヒマヮリ油、米ぬか油、シソ油、月見草油、ボラ一ジ油、アマ二油などの植物油やカツォ、サバ、イワシ、マグ口などからの魚油

、更にはノヽェ力ビ目の Conidiobolus属、 Entomophthora 属、ケカビ目、 Mo r t i e re l l a 属など各種の微生物由来のトリグリセリドなどの油脂を加水分解処理することにより、得ることができる。

また、該脂肪酸を含むトリグリセリドとしては、上記の油脂を挙【ずることができる。本発明においては、これらの油脂の中で、リノ —ル酸、リノレン酸、ビスホモーア一リノレン酸、ァラキドン酸、エイコサペンタエン酸の含有量が高いものを用いることが望ましい一方、該脂肪酸の金属塩としては、前記の各種脂肪酸のカルシゥム塩及びマグネシゥム塩が好適であり、これらは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、この脂肪酸の金属塩の製造方法については、後で詳細に説明する。

本発明の飼育方法は、人工受精による雌ブタに適用するのが好ましく、そして、繁殖用雌ブ夕 1 頭当たり、 1 日のリノ一ル酸、リノレン酸、ビスホモ一ァ一リノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサぺンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸の給与量は通常 2 0 〜 2 0 0 g、好ましくは 3 0 〜 1 8 O gの範囲である。上記給与量が 2 0 g より少ないとこれらの脂肪酸の効果が充分に発揮されず、また 2 0 0 g を超える量を給与してもそれ以上の効果は得られず、エネルギ一過剰による悪影響が大きくなる。

本発明においては、前記脂質として、リノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を、 2 0 〜 9 9重量％の割合で含むものが好ましく用いられる。この含有量が 2 0重量％未満では、 1 日当たり 2 0 g以上のリノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を供給するためには多くの脂質を供給しなければならず、その結果エネルギー過剰による過肥の問題から繁殖効率が低下する恐れや、他の栄養素（炭水化物、蛋白質など）の含量が相対的に低下する恐れがある。

上述のトリグリセリド、脂肪酸は、リノール酸、リノレン酸、ビスホモーア一リノレン酸、ァラキドン酸またはエイコサペンタエン酸の含有量が 2 0重量％以上である場合常温で液体であるが、脂肪酸カルシウムや脂肪酸マグネシウムは固体である。取り扱いの容易さ及び飼料に混和し易さの点で、脂質の中ではこの脂肪酸金属塩が好ましく、特に固体粉末状あるいは顆粒状の脂肪酸カルシゥムゃ脂肪酸マグネシゥムを用いることが望ましい。

本発明においては上述のトリグリセリド、脂肪酸あるいは脂肪酸金属塩を一般の基礎飼料に混合して用いることができる。使用する基礎飼料としては繁殖用雌ブタ用あるいは肥育用として一般に市販されているもの、例えば下記配合組成のものが使用できる。

フスマ 5 0 0

マイ口 2 1 2

大豆粕 2 0 0

魚粉 3 0

4 0

ミネラル 5 3

ビタミン 2 7 基礎飼料と、前記脂肪酸、そのトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質との混合割合は、 1 日当たり 1 頭の摂取飼料中にリノール酸、リノレン酸、ビスホモーアーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種が、上記脂肪酸に換算して 2 0 〜 2 0 0 g含まれるように決定するのがよい。この場合、基礎飼料と該脂質との両者に含まれるリノール酸、リノレン酸、ビスホモ一ァ一リノレン酸、ァラキドン酸、エイコサペンタエン酸の含有量を考慮することが必要であり、以下のような方法で調製される。

まず第 1 に基礎飼料に大豆、大豆粕、血粉、魚粉などが配合されている場合、これらにもリノール酸、リノレン酸、ビスホモ一ァーリノレン酸、ァラキドン酸、エイコサペンタエン酸が含まれている可能性が有るので、これら基礎飼料を予めクロ口ホルム/メタノール = 2 / 1 の溶媒などで処理して脂質画分を抽出し、この画分をガスクロマトグラフ法により分析して、リノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれた少なくとも一種の含有量を求めておくことが必要となる。第 2 にこの基礎飼料中のリノール酸、リノレン酸、ビスホモーア一リノレン酸、ァラキドン酸、エイコサペンタエン酸に上述の該脂質に含まれるリノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸、エイコサペンタエン酸を追加して、上記脂肪酸に換算して 1 日当たり 2 0 〜 2 0 0 gの給与量となるように調製する。

1 日当たりの飼料摂取量は用いるブ夕の品種により異なるが、 1 頭当たりおよそ 2 〜 4 k gの範囲である。例えば飼料摂取量を約 3 . 5 k g / 日/ 頭に設計する場合で考えると、まず上述の基礎飼料を分析して、基礎飼料 3 . 5 k g中のリノール酸含量が 1 0 gであつたとする。従ってこの場合は 1 0 〜 1 9 O gのリノール酸あるいはリノレン酸、ビスホモ一ァ一リノレン酸、ァラキドン酸またはェィコサペンタエン酸に相当する脂質を追加してやる必要がある。そこで、例えば、リノール酸含量が 5 0重量％の大豆油をこの基礎飼料に 2 0〜 3 8 0 g混合すると目的の組成を有する飼料が得られることになる。この飼料は混合しただけの粉末状、いわゆるマッシュタイプで用いてもよいし、適当な押出成形機を用いてペレツト化して用いてもよい。

本発明の飼育方法においては、上記飼料の雌ブ夕への給与期間は人工受精前 3 0 日から人工受精後の 3週間までであることが好ましい。すなわち、リノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を含有する脂質を含む飼料を、人工受精前 3 0 日から人工受精後 3週間までの間に給与する。この場合、飼料として 1 日 1 頭当たり 2 〜 4 k g、上記脂肪酸に換算して、 1 日 1 頭当たり 0 〜 2 0 0 gの割合で給与するのがよい。本発明においては、上記期間内のいずれかの期間において上記給与量を上記期間毎日給与した量に相当する量を給与すればよいが、本発明の効果を考慮すれば、上記期間内において毎日上記量を給与することが好ましい。上記期間内に所要給与量を満たさない場合は、繁殖成績向上効果が不充分となり好ましくない。なお、本発明においては、上記期間内に、該脂肪酸の総量が 1 頭当たり 1 5 0 0 〜 9 0 0 0 g となるように給与することが好ましい。

本発明はまた、繁殖用雌ブタ用飼料（以下、単に「本発明の飼料」と称すことがある。）をも提供する。

本発明の飼料は、融点が— 6 0 〜 4 0 °C、好ましくは— 5 0 〜 0 でで、ヨウ素価が 3 0 〜 4 7 0、好ましくは 1 5 0 〜 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 〜 6個を有する炭素数 1 2 〜 2 4 の脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質を、上記脂肪酸として 0. 5 〜 1 0重量％の割合で含むものである。

本発明の飼料においては、上記脂肪酸等の含有量は、飼料を効果的に給与する点から、脂肪酸として 1 〜 8重量⁰ /₀の範囲が好ましく、特に 1. 1 〜 6重量％の範囲が好適である。また、この脂肪酸としては、リノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種が好ましく用いられる。

また、脂肪酸の金属塩としては、該脂肪酸のカルシウム塩及びマグネシゥム塩が好ましく、特にリノール酸、リノレン酸、ビスホモ —アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種を 2 0 〜 9 9重量％の割合で含む脂肪酸カルシゥム塩及び脂肪酸マグネシゥム塩が好適である。これらは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。

上記脂質の中でも、前述したように、取扱い易さ及び飼料に混和し易さの点で、この脂肪酸金属塩が好適である。

本発明の飼料は、特に、基礎飼料に対して、大豆油、コーン油、菜種油、ヒマヮリ油、紅花油、ゴマ油、米ヌカ油、シソ油、月見草油、ボラージ油、アマ二油、パーム油あるいは魚油を分解又は精製して得られた少なくとも一種の脂肪酸の金属塩を配合して製造されたものが好適である。とりわけ、該金属塩と上記脂肪酸を含むトリグリセリドの組合せを配合して製造されたものが好ましい。

前記脂肪酸の金属塩としては、脂肪酸と金属酸化物又は金属水酸化物との反応によって製造され、少なくとも原料供給帯域、混練 - 反応帯域及び冷却帯域を有するェクストル一ダを用いて製造されたものが好ましく、さらにはェクストルーダの原料供給帯域の温度を

2 0 〜 8 0 ΐ、混練 · 反応部位の温度を 8 0 〜 2 0 0 °C とし、冷却帯域の温度を一 1 0 〜 5 °C として製造されたものが好適である。

上記ェクストルーダは、原料供給帯域、反応帯域及び冷却帯域を有する加圧押出機で、円筒内に回転する 1個のスクリユーを挿入した 1 軸形式のものと、断面が 8の字型の筒内に同方向あるいは異方向に回転する 2個のスクリュ一を挿入した 2軸形式のものが使用可能である。特に、本発明においては、混練能力の点から 2軸形式のものが好ましく用いられる。この 2軸形式のェクストル一ダのスクリューは、通常、送り込み、リバース（逆行）、ニーデイング（混練）などの操作を行うことのできる複数の部品を適宜組み合わせて使用される。

このェクストルーダの円筒部は、例えば、原料供給帯域、混練 - 反応帯域及び冷却帯域などに相当する複数のバレルに分かれており、それぞれのバレルの外周には外部ジャケッ卜が装備され、各バレル每に上記帯域のいずれにも適応できるよう加熱 · 冷却のいずれも可能な仕様をとることができる。

本発明では、原料供給帯域で、原料供給部位の温度を 2 0 〜 8 0 °C、好ましくは 3 0 〜 7 0 °Cに保ち、脂肪酸と金属酸化物又は金属水酸化物と、水とを導入して、混練 · 反応帯域で、混練 · 反応部位の温度を 8 0 〜 2 0 O t：、好ましくは 1 0 0 〜 1 9 0 °C として反応させ、脂肪酸金属塩を形成させたのち、さらに冷却帯域において、冷却部位を— 2 0 〜 5 °C、好ましくは— 1 5 〜 0 °Cの範囲に保ち、冷却することにより、所望の脂肪酸金属塩を製造するのが有利である。

次に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。

調製例 1

基礎飼料として用いる配合飼料の組成を表 2 に示した。

表 2

この基礎飼料の粗脂肪を抽出し、ガスクロマトグラフ法により分析したところ 1 k g中にリノール酸 2 g、リノレン酸 1 g、エイコサペンタエン酸 1 g を含んでいた。ビスホモ一アーリノレン酸とァラキドン酸は含まれていなかった。

表 3 に示す脂肪酸組成のトリグリセリドを用いて、表 4 に示す配合で配合飼料を調製した。表 4 には最終的な配合飼料中のリノール酸、リノレン酸、エイコサペン夕ェン酸（以下、 E P Aと略称する ) 含量も示した。得られた飼料を試料 1 〜 1 8 とした。表 3

脂肪酸組成（重量％)

脂肪酸種牛脂硬化油大豆油ヒマヮリ油紅花油アマ二油ポラージミリスチン酸 4. 0 ― ― 一 ― 0. 1 パルミチン酸 3 1. 1 1 0. 4 6. 7 6. 8 6. 6 1 0. 6 パルミトォレイン酸 0. 9 0. 5 ステアリン酸 6 0. 0 4. 0 4. 0 2. 5 2. 9 4. 0 ォレイン酸 4. 0 2 3. 5 1 7. 9 1 2. 6 1 9. 5 1 7. 3 リル酸 5 3. 5 6 9. 8 7 7. 4 2 3. 4 3 7. 1 リルン酸 8. 3 0. 9 0. 1 4 6. 6 2 3. 2 その他 0. 3 0. 7 0. 6 1. 0 7. 3

表 4

調製例 1

表 5 に示す組成の脂肪酸を用いて、表 6 に示す配合の配合試料を調製した。基礎試料は調製例 1 の表 2 のものを用いた。得られた飼料を試料 1 9 3 9 とした。表 5

脂肪酸組成（重量％)

脂肪酸種大豆油ヒマヮリ油紅花油ェクストラアマ二油ボラ一ジ ^由删脂肪酸脂肪酸脂肪酸 a—V 脂肪酸脂肪酸レエック 70

ミリスチン酸 4. 0 _ _ _ 0. 1 パルミチン酸 3 1. 1 1 0. 4 6. 7 6. 8 ― 6. 6 1 0. 6 パルミトォレイン 0. 9 _ _ _ ― 0. 5 酸

ステアリン酸 6 0. 0 4. 0 4. 0 2. 5 2. 9 4. 0 ォレイン酸 4， 0 2 3. 5 1 7. 9 1 2. 6 4. 0 1 9. 5 1 7. 3 リノ-ル酸 5 3. 5 6 9. 8 7 7. 4 2 2. 5 2 3. 4 3 7. 1 リノレン酸 8. 3 0. 9 0. 1 7 3. 5 4 6. 6 2 3. 2 その他 0. 3 0. 7 0. 6 1. 0 7. 3

表 6

試料 ¾" 脂肪酸（ g ) 基礎飼料リノ-ル酸リルン酸 EPA

(kg) (g) (g) (g) 試料 1 9 牛脂硬化油（50) 3. 45 6. 90 3. 45 3. 45 試料 2 0 大豆油 (50) 3. 45 33. 65 7. 60 3. 45 試料 2 1 ヒマヮリ油 (50) 3. 45 4 1. 80 3. 90 3. 45 試料 2 2 紅花油 (50) 3. 45 45. 60 3. 50 3. 45 試料 2 3 ェクストラ a 一リノレニック 3. 45 18. 15 40. 20 3. 45

70 (50)

試料 2 4 アマニ油 (50) 3. 45 19. 60 26. 75 3. 45 試料 1 5 ボラ-ジ油（50) 3. 45 25. 45 15. 05 3. 45 試料 2 6 牛脂硬化油（150) 3. 35 6. 70 3. 35 3. 35 試料 2 7 大豆油（150) 3. 35 86. 95 15. 80 3. 35 試料 2 8 ヒマヮリ油 ( 150) 3. 35 1 14. 40 4. 70 3. 35 試料 2 9 紅花油（150) 3. 35 122. 80 3. 50 3. 35 試料 3 0 ェクストラ ―リノレニック 3. 35 40. 45 1 13. 60 3. 35

70 ( 150)

試料 3 1 アマ二油（150) 3. 35 41. 80 73. 25 3. 35 試料 3 2 ボラ-ジ油（150) 3. 35 62. 35 38. 15 3. 35 試料 3 3 牛脂硬化油 (250) 3. 25 6. 50 3. 25 3. 25 料 3 4 大豆油（250) 3. 25 140. 30 24. 00 3. 25 試料 3 5 ヒマヮリ油 (250) 3. 25 181. 00 5. 50 3. 25 試料 3 6 紅花油（250) 3. 25 200. 00 3. 50 3. 25 試料 3 7 ェクストラ a 一 >Wレニック 3. 25 62. 75 187. 00 3. 25

70 (250)

試料 3 8 アマ二油（250) 3. 25 65. 00 1 19. 75 3. 25 試料 3 9 ポラ-ジ油 (250) 3. 25 99. 25 61. 25 3. 25 調製例 3

表 5 に組成した牛脂硬化脂肪酸、ヒマヮリ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、紅花油脂肪酸、アマ二油脂肪酸、ェクストラ c ーリノレニック 7 0、ボラージ油脂肪酸（いずれも日本油脂（株）製）の 7種を用いて以下の方法で脂肪酸カルシゥムを調製した。

水 4 0 0 k gを入れた反応槽に微粉状の水酸化力ルシゥム 2 0 k g (井上石灰工業（株）製品）を加え、良く撹拌し分散させる。撹拌しながらこの反応槽に予め 6 0 tに加温した脂肪酸 1 0 0 k gを 3 0分で滴下し、中和反応させる。滴下終了後 1 時間の撹拌、熟成を行った後、ろ過して脂肪酸カルシウムを集め、このろ過物を 8 0 °Cで 3時間熱風乾燥して、各脂肪酸カルシゥム 1 2 0 k gを得た。得られた脂肪酸カルシウム 7種を用いて表 7に示す配合で得られた試料を試料 4 0 〜 6 0 とした。なお基礎飼料は調製例 1 の表 2 のものを用いた。

調製例 4

表 8 に示す脂肪酸組成の脂肪酸を用いて、表 9 に示す配合で配合飼料を調製した。基礎飼料は調製例 1 の表 2 のものを用いた。表 9 には最終的な配合飼料中のリノール酸、リノレン酸、ビスホモ—ァ — リノレン酸、ァラキドン酸、エイコサペンタエン酸（ E P A ) 含量を示した。得られた飼料を試料 6 1 〜 7 2 とした。なお、表 8 中のェクストラビスホモ一アーリノレニック 9 0 、ェクストラァラキドニック 9 0及びェクルトラ E P A 9 0 は日本油脂（株）の製品である。

表 8

脂肪酸組成（重量％)

脂肪酸種牛脂硬化ェクストラビスホモ - ェクストラ了ラキ! ¹ ェクストラ

脂肪酸 r -リノレニ 90 ニック 90 EPA 90 ミリスチン酸 4. 0

パルミチン酸 3 1. 1

パルミトォレイン酸 0. 9

ステアリン酸 6 0. 0

ォレイン酸 4. 0

リノ-ル酸

リノいノ酸 5. 1

ビスホモ一ァ一 9 3. 5 5. 5

リノいノ酸

ァラキ rノ酸 1. 4 9 3. 3

エイコサペンダェン ^ 9 2. 9

Fコサへキサェン i疫 5. 9 その他 1. 2 1. 2 表 9

* 1 ：ビスホモ一： r — リノレン酸の略号

* 2 ：ェクストラビスホモ一ァ一リノレニック 9 0の略号

* 3 ：ェクストラァラキドニック 9 0の略号

* 4 ：ェクストラ E PA 9 0の略号調製例 5

表 8 に組成を示した牛脂脂肪酸、ェクストラビスホモーア一リノレニック 9 0 、ェクストラァラキドニック 9 0 、ェクストラ E P A 9 0の 4種を用いて調製例 3の方法に従つて脂肪酸力ルシゥム 4種を調製した。この脂肪酸カルシウムを用いて表 1 0 に示す配合で飼料を調製した。得られた飼料をそれぞれ試料 7 3 〜 8 4 とした。なお、基礎飼料は調製例 1 の表 2 のものを用いた。

試料脂 i肪VJ酸 fc3X 基礎飼 IIノールリノレン BHGLN 了ラキ Ί ！ ^ FPA

^c.

" ^ カルシウム (g) 料 (kg) (g) (g) *1 (g) 酸（g) (g) 試料 73 牛脂 /Jo硬ィ匕 3 45 6.9 3 45 o n

脂肪酸（50)

試料 74 EBLN-90*2 3.45 6.9 5.75 42.1 0 63 3

(50)

試料 75 EAA - 90*3 3.45 6.9 3.45 2.48 42 0 3 45

(50)

試料 76 EEPA-90*4 3.45 6.9 3.45 0 0 45 26

(50)

試料 Ί 77 牛脂 /Jti硬 HX-化脂 H 3.35 6.7 3.35 0 o

肪酸（150)

試料 Ί 78 U EBLN-90*2 3.35 6.7 10 33 126.2 l 89 3 3

(150)

試料 7Q EAA-90*3 3.35 6.7 3.35 7.43 126 0

(150)

試料 80 EEPA-90*4 3.35 6.7 3.35 0 o 128 8

(150)

試料 81 キ B旨 ¾1ィ匕 3.25 6.5 3.25 0 o 3 25 肪酸（250)

試料 82 ΕΒ1Ν-90*2 3.25 6.5 13.45 168.3 2.52 3.25

(250)

試料 83 EAA- 90*3 3.25 6.5 3.25 9. 9 167.9 3.25

(250)

試料 84 EEPA- 90*4 3.25 6.5 3.25 0 0 170.5

(250)

* 1 ：ビスホモ一アーリノレン酸の略号

* 2 ：ェクストラビスホモ一ァ一リノレニック 9 0の略号

* 3 ：ェクストラァラキドニック 9 0の略号

* 4 ：ェクストラ E P A 9 0の略号

製造例 1 4

表 1 1 に組成を示した大豆油脂肪酸、ェクストラ E P A 9 0 ェクストラ α — リノレニック 7 0及び紅花油脂肪酸の 4種を用いてェクストルーダにより、脂肪酸金属塩を製造した。

表 1 1

(いずれも日本油脂（株）製）

(製造例 1 )

E A - 1 0 0型ェクストル一ダ〔（株）スェヒロ E P M製〕の第

1 バレル原料投入口より、予め 4 0 °Cに加温した大豆油脂肪酸（融点一 2 °C ) を 1 0 0 k g / h、水酸化カルシウム 2 0 k g / hの割合で供給した。水は第 1 バレル上部にある注入口より 3 k g / hで供給した。第 1 、第 2 ノくレル（原料供給部）ジャケットの温度を 7 0 °C、第 3、第 4バレル（混練 · 反応部）ジャケットの温度を 1 8 0 t：、第 5、第 6バレル（冷却部）ジャケットの温度を一 1 0 °C にそれぞれ設定し、スクリュ一回転数 1 2 0回転/分で 5時間の連続反応を行った。反応終了後、表 1 2 に示すような反応率、収量、収率で脂肪酸カルシゥム製品が得られた。

(製造例 2 )

製造例 1 において、大豆油脂肪酸をェクストラ E P A 9 0 〔融点 - 4 4 °C、日本油脂（株）製〕に、水酸化カルシゥム 2 0 k g / h を水酸化マグネシウム 1 6 k g / hに、スクリユー回転数 1 2 0回転/分を 1 0 0回転ノ分にした以外は同様に反応を行った。反応終了後、表 1 2 に示すような反応率、収量、収率で脂肪酸カルシゥム製品が得られた。

(製造例 3 )

製造例 1 において、大豆油脂肪酸をェクストラ c — リノレニック 7 0 〔融点一 2 5 ° (：、日本油脂（株）製〕に、水酸化カルシゥム 2 0 k g / h を水酸化マグネシウム 1 3 k g / hに、第 3、第 4バレル（混練 · 反応部）ジャケットの温度 1 8 0 °Cを 1 0 0 °Cに、第 5 、第 6バレル（冷却部）ジャケットの温度一 1 0 °Cを一 5 °Cにした以外は同様に反応を行った。反応終了後、表 1 2 に示すような反応率、収量、収率で脂肪酸カルシウム製品が得られた。

(製造例 4 )

製造例 1 において、大豆油脂肪酸を紅花油脂肪酸（融点一 1 5 °C ) に、第 3、第 4 バレル（混練 · 反応部）ジャケットの温度 1 8 0 °Cを 1 6 0 °Cにした以外は同様に反応を行った。反応終了後、表 1 2 に示すような反応率、収量、収率で脂肪酸カルシゥム製品が得られた。表 1 2

調製例 6

製造例 1 〜 4 で得られた脂肪酸金属塩 4種と基礎飼料を、表 1 3 に示す配合でリボンミキサーにて混合し、配合飼料を調製した。基礎飼料は調製例 1 の表 2のものを用いた。得られた飼料を試料 8 5 〜 9 2 とした。表 1 3 に、配合飼料中のリノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸（ E P A) 含量を示す。

表 1 3

実施例 1

平均体重 1 7 0 k gのランドレース一大ョ一クシヤー種雌、 3 6 0頭を 2 0頭ずつ 1 8群に分けた。人工授精の 3 0 日前より人工授精後 3週間までの間、各群に試料 1 〜 1 8のそれぞれを 1 日 1 頭当たり 3 . 5 k g給与した。ディラック種精子を人工授精により受精させた後、妊娠期間は試料 1 を 1 日 1 頭当たり平均 3 . 5 k g給与した。その後の分娩に際して各群（ 2 0頭）について平均分娩頭数、平均発情再帰日数、平均離乳頭数を求めた。その結果を表 1 4 に示した。表 1 4

本実施例に用いた試料 1 〜 1 8のうち、試料 1 , 7 , 1 3のみがリノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸（ E P A ) 含量がそれぞれ 2 0 gより少ない量であった。大豆油、ヒマヮリ油、紅花油、アマ二油、ボラ一ジ油のいずれかを配合した飼料を給与した各群は、牛脂硬化油を配合した飼料 1 , 7 , 1 3を給与した群に比べて 3項目全てにおいて良好な繁殖成績を示した。即ちリノール酸、リノレン酸を含んだトリグリセリドを配合した飼料で繁殖成績が改善された。

実施例 1

実施例 1 において雌ブタ 3 6 0頭を 4 2 0頭に、 1 8群を 2 1 群に分けた以外は同様の方法で給与試験を行った。 2 1 群に各々試料 1 9 〜 3 9のそれぞれを給与した。結果を表 1 5 に示した。

表 1 5

本実施例に用いた試料 1 9から 3 9 のうち、試料 1 9 , 2 6 3 がリノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸（ E P A ) 含有量が共に 2 0 g以下であった。大豆油脂肪酸、ヒマヮリ油脂肪酸、紅花油脂肪酸、ェクストラ α —リノレニック 7 0、アマ二油脂肪酸、ボラージ油脂肪酸を配合した試料を給与した各群で 3項目全てにおいて牛脂硬化脂肪酸を配合した試料 1 9， 2 6 , 3 3 を給与した群に比べて良好な繁殖成績を示した。即ちリノール酸、リノレン酸を含んだ脂肪酸を配合した試料で繁殖成績が改善された。

実施例 3

実施例 2 において、 2 1 群のそれぞれに試料 1 9〜 3 9 に代えて試料 4 0〜 6 0 を給与した以外は同様の方法で給与試験した。結果を表 1 6 に示した。

表 1 6

本実施例に用いた試料 4 0 6 0 のうち、試料 4 0 , 4 7 , 5 4 がリノール酸、リノレン酸、 E P A含量がそれぞれ 2 0 g以下であつた。大豆油脂肪酸、ヒマヮリ油脂肪酸、紅花油脂肪酸、ェクストラ α—リノレニック 7 0、アマ二油脂肪酸またはボラ一ジ油脂肪酸よりなる脂肪酸カルシウムを配合した試料を給与した各群は牛脂硬化脂肪酸カルシウムを配合した試料 4 0 ， 4 7 ， 5 4 を給与した群に比べて 3項目全てにおいて良好な繁殖成績を示した。即ちリノール酸、リノレン酸を含んだ脂肪酸カルシゥムを配合した試料で繁殖成績が改善された。

実施例 4

実施例 1 において雌ブタ 3 6 0頭を 2 4 0頭に、 1 8群を 1 2群に分けた以外は同様の方法で給与試験を行った。 1 2群に各々試料 6 1 〜 7 2のそれぞれを給与した。結果を表 1 7に示した。

表 1 7 平均分娩平均発情再帰平均離乳

頭数（頭）日数（日）頭数（頭）

試料 61 1 1. 5 1 2. 2 9. 5 試料 62 1 4. 6 6. 3 1 3. 1 試料 63 1 4. 8 6. 0 1 3. 3 試料 64 1 4. 8 6. 0 1 3. 2 試料 65 1 2. 0 1 2. 2 1 0. 5 試料 66 1 5. 4 5. 7 1 3. 9 試料 67 1 5. 3 5. 7 1 3. 9 試料 68 1 5. 6 5. 5 1 3. 8 試料 69 1 2. 6 1 2. 4 1 0. 5 試料 70 1 6. 0 5. 4 1 4. 4 試料 71 1 6. 1 5. 7 1 . 4 試料 72 1 6. 2 5. 6 1 4. 6 本実施例に用いた試料 6 1 〜 7 2 のうち、試料 6 1 ， 6 5 , 6 9 がリノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸、 E P Aの全てが 2 0 g以下である。ェクストラビスホモーアーリノレニック 9 0、ェクス卜ラァラキドニック 9 0、ェクストラ E P A 9 0 を配合した試料を給与した各群で 3項目全てにおいて牛脂硬化脂肪酸を配合した試料 6 1 , 6 5 , 6 9 を給与した群に比べて良好な繁殖成績を示した。即ちビスホモーア一リノレン酸、ァラキドン酸、 E F Aを含んだ脂肪酸を配合した試料で繁殖成績が改善された。

実施例 5

実施例 1 において、雌ブタ 3 6 0頭を 4 0 0頭に、 1 8群を 2 0 群とし、更に、 2 0群の各々に試料 7 3 〜 9 2のそれぞれを給与した以外は同様の方法で給与試験した。結果を表 1 8 に示した。

表 1 8

本実施例に用いた試料 7 3 〜 9 2のうち、試料 7 3 ， 7 7 , 8 1 がリノール酸、リノレン酸、ビスホモーァ一リノレン酸、ァラキドン酸、 E P Aの全てが 2 0 g以下である。ェクストラビスホモ一ァーリノレニック 9 0脂肪酸カルシウム、ェクストラァラキドニック 9 0脂肪酸力ルシゥム、大豆油脂肪酸力ルシゥム、ェクストラ E P A 9 0脂肪酸力ルシゥム及び脂肪酸マグネシゥム、ェクストラ α— リノレニック 7 0脂肪酸マグネシゥム、紅花油脂肪酸カルシゥムを配合した試料を給与した各群で 3項目全てにおいて牛脂硬化脂肪酸カルシウムを配合した試料 7 3 , 7 7 , 8 1 を給与した群に比べて良好な繁殖成績を示した。

産業上の利用可能性

本発明によれば、繁殖時に重要な役割を担う融点が一 6 0 〜 4 0 。じで、ヨウ素価が 3 0 〜 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 〜 6個を有する炭素数 1 2 〜 2 4 の脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド、該脂肪酸の金属塩を給与することにより、発情再帰曰数の短縮、産子数、離乳頭数の増加など繁殖成績を向上させることができるので、子豚の生産性が大幅に改善され、産業上有利になる。

Claims

請求の範囲

1 . 融点が— 6 0〜 4 0 °Cで、ヨウ素価が 3 0〜 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 ~ 6個を有する炭素数 1 2〜 2 4 の脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質を含有する飼料を給与することを特徴とする繁殖用雌ブタの飼育方法。

2. 融点が— 6 0 ~ 4 0 °Cで、ヨウ素価が 3 0〜 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2〜 6個を有する炭素数 1 2〜 2 4 の脂肪酸の金属塩を脂質として含有する飼料を給与することを特徴とする繁殖用雌ブタの飼育方法。

3 . 飼料が、更に、融点が— 6 0〜 4 0 °Cで、ヨウ素価が 3 0〜 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2〜 6個を有する炭素数 1 2 〜 2 4 の脂肪酸を含むトリグリセリドを脂質として含有する請求の範囲第 2項記載の方法。

4. 人工受精による雌ブタに適用される請求の範囲第 1項記載の方法。

5. 脂肪酸がリノール酸、リノレン酸、ビスホモーァ一リノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種である請求の範囲第 1項記載の方法。

6 . 脂肪酸の金属塩が、脂肪酸の力ルシゥム塩及びマグネシゥム塩の中から選ばれる少なくとも一種である請求の範囲第 1 項又は第 2 に記載の方法。

7 . リノール酸、リノレン酸、ビスホモ一ァ一リノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を含有する脂質を含む飼料を、人工受精前 3 0 日から人工受精後 3週間までの間に、上記脂肪酸に換算して 1 日 1 頭当たり 2 0 〜 2 0 0 gの割合で給与する請求の範囲第 1 項記載の方法。

8 . リノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を含有する脂質を含む飼料を、人工受精前 3 0 日から人工受精後 3週間までの間に、上記脂肪酸の総量が 1頭当たり上記脂肪酸に換算して 1 5 0 0 〜 9 0 0 0 g となるように給与する請求の範囲第 1項記載の方法。

9 . 飼料が、リノ一ル酸、リノレン酸、ビスホモーァ一リノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を脂質中に 2 0 〜 9 9重量⁰ /₀の割合で含むものである請求の範囲第 7項又は第 8項に記載の方法。

10. 融点がー 6 0 〜 4 0 °C で、ヨウ素価が 3 0 〜 4 7 0の範囲にあり、かつ分子内に二重結合 2 〜 6個を有する炭素数 1 2 〜 2 4 の脂肪酸、該脂肪酸を含むトリグリセリド及び該脂肪酸の金属塩の中から選ばれる少なくとも一種の脂質を、上記脂肪酸として 0. 5 〜 1 0 重量⁰ /₀の割合で含むことを特徴とする繁殖用雌ブタ用飼料。

1 1 . 脂肪酸がリノール酸、リノレン酸、ビスホモ一アーリノレン酸

、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種である請求の範囲第 1 0項記載の飼料。

12. 脂肪酸の金属塩が、脂肪酸のカルシウム塩及びマグネシウム塩の中から選ばれる少なくとも一種である請求の範囲第 1 0項記載の飼料。

13. 脂肪酸の金属塩が、脂肪酸と金属酸化物又は金属水酸化物との反応によって製造され、少なくとも原料供給帯域、混練 · 反応帯域及び冷却帯域を有するェクストルーダを用いて製造されたものである請求の範囲第 1 0項記載の飼料。

14. 脂肪酸の金属塩が、ェクストルーダの原料供給帯域の温度を 2 0 〜 8 0 °C、混練 ' 反応部位の温度を 8 0 〜 2 0 0 °C とし、冷却帯域の温度を一 2 0 〜 5 °C として製造されたものである請求の範囲第

1 3項記載の飼料。

15. 基礎飼料に、大豆油、コーン油、菜種油、ヒマヮリ油、紅花油、ゴマ油、米ヌカ油、シソ油、月見草油、ボラージ油、アマ二油、パーム油あるいは魚油を分解又は精製して得られた少なくとも一種の脂肪酸の金属塩を配合して製造されてなる請求の範囲第 1 0項記載の飼料。

16. 脂肪酸の金属塩が、リノール酸、リノレン酸、ビスホモーア一リノレン酸、ァラキドン酸及びエイコサペンタエン酸の中から選ばれる少なくとも一種を 2 0 〜 9 9重量％の割合で含む脂肪酸カルシゥム塩又は脂肪酸マグネシウム塩あるいはその両方である請求の範囲第 1 5項記載の飼料。