WO2001004435A1 - Barre de liaison de renforcement a remplissage de mortier - Google Patents

Description

明 細 書

モルタル充填式鉄筋継手

[技術分野]

本発明は、鉄筋特に先組み鉄筋の接合およびプレキャス ト鉄筋コンクリート（以 下 P cと略記） 部材の水平方向鉄筋の接合に適したモルタル充填式鉄筋継手に関 するものである。

[背景技術]

モルタル充填式鉄筋継手は中空円筒体よりなりその両端開口から鉄筋を揷入し モルタルを充填することにより一対の鉄筋の突合わせ状接合をなす鉄筋継手であ つて、 特許第 1 8 4 8 0 2 7号等に開示され広く実用されている。

この継手は従来 P C部材どう しの鉛直方向主鉄筋接合に使用されてきた。 すな わち、 上端面から主鉄筋上端部が上方に突き出て露出している下方 P C部材を建 入れた後、 主鉄筋下端部が挿入されているモルタル充填式鉄筋継手が下端部に埋 設されている上方 P C部材を、 上記露出鉄筋が埋設継手内に収容されるように上 方 P C部材を建入れた後、 埋設継手内にモルタルを充填する。 これによれば上下 P C部材が本質的に相接して接合されかつ多数の鉛直鉄筋どう しが一工程で同時 に接合される利点がある。

又、 特開平 9 - 1 8 9 0 9 7号公報には、 管状ス リーブ内壁面上に、 スリーブ の中心軸に垂直な支持突起を設け、 この支持突起に対向する管状スリーブ内壁面 上に設けたボルト孔から螺入したボルトにて、 鉄筋を上記支持突起に押しつける ことにより鉄筋を固定するモルタル充填式継手が開示されている。

ところが近時ェ期短縮や省力化のため太径鉄筋の使用が一般化するに伴い、 特 許第 1 8 4 8 0 2 7号等に開示されているモルタル充填式鉄筋継手がいわゆる鉄 筋の裸継ぎ、 特に先組み鉄筋菴どうしの鉄筋裸継ぎの分野に使用されるケースが 増えてきている： これは鉄筋径が太くなると従来この分野に使用されてきた鉄筋 接合手段 （ガス圧接またはネジカプラー方式等） が信頼性の低下、 作業困難性の 増加等において問題となってくるのに対しモルタル充填式鉄筋継手では太径にな つてもこのような問題点がないという 理由からである。 先組み鉄筋菴同志の鉄筋裸継ぎ （このなかには鉛直方向接合および水平方向接 合が含まれる） の場合接合すべき対応関係にある鉄筋対は多数あり、 従来の接合 方法ではこれらはすべて完全に同軸関係になければ接合できない。 そこで既設の 鉄筋菴に対し接合する鉄筋罨を所定の位置に建入れた後、 多数ある対応鉄筋対毎 に芯合せをして同軸調整を行った後に接合する必要があり、 非常に難しい作業と なり時間もかかる。

モルタル充填式継手で接合する場合は、 既設の鉄筋菴の各鉄筋に予め継手を片 寄せして装着しておき接合側鉄筋に概略芯合せをした後、 継手を接合側に引き戻 して両鉄筋の向き合う部位を継手の長手方向中央部 （以下中央と略記） に位置さ せることにより略同軸関係が達成される。 この場合完全に同軸関係にならなくて も継手内にモルタルを充填することにより接合することができる。

このよ うにモルタル充填式継手では、 鉄筋同士が完全に同軸関係になくても接 合が可能であり、 作業性に優れている特長が有る。

これは継手の内径と鉄筋の外径の間に相当の余裕が有り、 鉄筋の多少のずれは 継手で吸収する事が可能な為で、 継手をプレキャス トコンク リート中に埋め込ん で使用する従来のモルタル充填式継手使用態様では、 この余裕のある点が非常に 有効に働いた。

しかしながら、 二の為に継手ガ太くなるという好ましくない現象を忍ばねばな らなかった。 裸鉄筋の継手では、 鉄筋も継手もある程度自由に動く為、 この寸法 の余裕は小さくて良く全体を従来の継手より細くすることが出来る。

また、 継手に充填するモルタルは、 充填してから硬化するまでにかなりの時間 を必要とする。 ブレキャス トコンクリート中に継手を埋め込んで使用する従来の モルタル充填式継手の使用方法では、 この間の固定は不要であつたが、 裸鉄筋の 接合の場合には硬化までの間の固定が必要になる。

又、 特開平 9 1 8 9 0 9 7号公報に開示される支持突起を有するモルタル充 填式鉄筋継手を鉄 裸継ぎに使用した場合には、 支持突起がスリーブ中心軸に垂 直に、 即ち、 ス リーブの内周に沿って形成されているため、 ス リーブにモルタル を注入充填する際に、 スリ一ブの中心軸に沿って進むモルタルの流れを支持突起 が妨害することになり、 注入抵抗が大 きくなつたり、 支持突起の裏側にモル タル未充填空間 （ボイ ド） が形成され、 継手の鉄筋接合性能を低下させるという 問題があった。

[発明の開示]

本発明はこのような事情に鑑み、 先組み鉄筋菴のように多数の鉄筋の編成体ど うしを裸継ぎする場合に特に適したモルタル充填式鉄筋継手の提供を目的として なされたものである。

本発明によれば、 端部に開口蓋、 側壁にボルト孔、 內壁面上に支持突起を有す る中空筒体からなり、 ボルトと支持突起とで鉄筋を支持するモルタル充填式鉄筋 継手であって、 支持突起が、 中空筒体の長手方向に互いに並行して走る一対の薄 肉片からなり、 各薄肉片が開口蓋から挿入される鉄筋を支持する部分を項点とし て、 上記開口蓋に向かって裾を引く稜線を有する前記モルタル充填式鉄筋継手が 提供される。

上記の継手において、 中空筒体は、 両端に開口蓋を有し、 両開口蓋から挿入さ れる夫々の鉄筋を支持する支持突起を夫々の側に有することが好ましい。 又、 支 持突起を構成する一対の薄肉片の各々が鉄筋を支持する部分を頂点として両側に 裾を引く山形形状の稜線を有することが好ましい。 又、 ボルト孔は、 支持突起と 開口蓋との間に位置し、 さらに、 支持突起と対向する中空筒体側壁に位置するこ とが好ましい： 又、 上記の継手においては、 一対の薄肉片の鉄筋支持部分の相互 の距離が、 鉄筋の直径より小さく、 かつ該鉄筋支持部分から中空筒体中心軸まで の距離が、 開口蓋の円孔の半径にほぼ等しいことが好ましい。 さらに、 ボルト孔 を、 一対の薄肉片の鉄筋支持部分の間の距離の中点と、 中空筒体の中心軸とを通 る直線が、 中空筒体の内壁と交わる点の近傍に設けることが好ましい- 本発明の継手は、 一対の薄肉片の各々と中空筒体内壁との接点どう しを結ぶ線 分と、 薄肉片とが垂直に配向し、 一対の薄肉片が互いに平行に走るものであって もよい- 又、 本発明の継手は、 一対の薄肉片の各々と中空筒体内壁との接点どう しを結ぶ線分と、 薄肉片とが垂直に配向し、 一対の薄肉片の間隔が、 鉄筋支持部 分から中空筒体の開口蓋側に向かって連続的に大きくなるものであってもよい。 さらに、 本発明の継手は、 一対の薄肉片の各々と中空筒体内壁との接点どう しを 結ぶ線分と、 薄肉片との間の角が鋭角で あり、一対の薄肉片が互いに平行に走る ものであってもよい。 又、 本発明の継手は、 一対の薄肉片の各々と中空筒体内壁 との接点どう しを結ぶ線分と、 薄肉片との間の角が鋭角であり、 一対の薄肉片の 間隔が、 鉄筋支持部分から中空筒体の両端側に向かって連続的に大きくなるもの であってもよい。

本発明の継手において、 開口蓋の円孔の孔径は、 継手内に挿入される鉄筋の直 径と同じである力 、 又は開口蓋の円孔と継手内に挿入される鉄筋との間に適宜な クリアランスが設けられていることが好ましい。 又、 本発明の継手は、 開口蓋の 外側にシール体取り付け部を一体に付属せしめたものであってもよい。 さらに、 本発明の継手において、 一対の薄肉片の互いに対向する面が、 稜線部において鉄 筋をガイ ドしゃすい傾斜面を有することが好ましい

[図面の簡単な説明]

図 1：本発明のモルタル充填式鉄筋継手の （a ) —例及び （b ) 他の例を示す 縦断面である。

図 2：本発明のモルタル充填式鉄筋継手の鉄筋保持形態の一例を示す横断図 である。

図 3：支持突起の継手長手方向配列態様の （a ) —例及び （b ) 他の例を示す 縦断面である。

図 4：本発明のモルタル充填式鉄筋継手におけるボルト孔の位置の （a ) —例 及び （b ) 他の例を示す模式図（横断図） である。

図 5 ：シール材取付け部を例示する縦断部分図

[符号の説明] 1…継手本体、 2 · · ·開口蓋、 3…円孔、 4…環状突起、 5…支持 突起、 6…鉄筋支持部分、 7…稜線、 8…ボル ト孔、 9…注入口または排出口、 1 0…シール体取付け部、 1 1…ねじ、 1 2 · · ·鉄筋、 1 3…ボル ト、 1 4…一対 の薄肉片の各々と中空筒体内壁との接点どう しを結ぶ線分、 1 5…鉄筋をガイ ド しゃすい傾斜角を有する面、 1 6…一対の薄肉片の鉄筋支持部分の間の距離の中 点、 1 7 · · ·中空筒体の中心軸、 1 8…中点 1 4と中心軸 1 8とを通る直線が中空 筒体の内壁と交わる点

[発明の実施の形態]

本発明のモルタル充填式鉄筋継手 （以 下、 「継手」 と記載する。 ） を図面を用 いて説明する。 本発明の継手 1は、 端部に開口蓋 2、 側壁にボルト孔 8、 内壁面 上に支持突起 5を有する中空筒体からなり、 開口蓋 2に設けた円孔 3より挿入し た鉄筋 1 2を、 ボルト孔 8より螺入したボル ト 1 3、 支持突起 5及び開口蓋 2の 円孔 3の縁とで、 継手に支持 ' 固定するものである。 本発明の継手において、 支 持突起 5は、 中空筒体の長手方向に互いに並行して走る一対の薄肉片からなり、 各薄肉片は、 開口蓋 2から挿入される鉄筋を支持する部分 （鉄筋支持部分） 6を 頂点として、 その鉄筋が揷入される開口蓋 2に向かって裾を引く稜線 7を有する。 尚、 稜線は直線であってもよく、 中空筒体壁面側に凸又は凹などの適宜な曲線で あってもょレヽ _c

開口蓋 2から挿入される鉄筋 1 2は継手 1 と同軸関係になるように、 鉄筋ガイ ド面 1 5上を稜線 7に沿ってガイ ドされ、 容易に鉄筋と継手 1 とを同軸関係に配 置することができる。 又、 支持突起 5が中空筒体の長手方向に走るため、 モルタ ルを充填する際に、 支持突起 5がモルタルの流れを妨害することがなく、 ボイ ド が形成されるおそれもない。 継手 1 と同軸関係に配置された鉄筋は、 ボルト 1 3 により継手 1に固定されるが、 支持突起 5の鉄筋支持部分 6は、 ボルトにより鉄 筋を押し付ける際の支持台となるため、 鉄筋と継手との同軸関係を維持したまま、 両者を固定することができる。

従って、 本発明の継手において、 図 1に示すように、 両開口蓋 2から挿入され る夫々の鉄筋 1 2 aおよび 1 2 bを支持するための支持突起 5を、中空筒体の夫々 の側に設ければ、 継手の両端からそれぞれ挿入した 2本の鉄筋を、 容易に同軸関 係に配置し固定することが可能となる。 この場合、 中空筒体の各々の側に設けら れる支持突起 5は、 中空筒体の周上における対応する位置、 即ち、 支持突起 5が 同じ直線上に縦列するように設置されることが好ましい- 支持突起 5を中空筒体 の夫々の側に設ける場合の各支持突起 5の長手方向における位置は特に限定され るものではないが、 通常、 中空筒体を、 その中心軸の中点を通りかつ中心軸に垂 直な平面にて 2等分した場合のそれぞれの半体に、 それぞれ支持突起が設けられ る。

尚、 継手內壁面上には、 開口蓋 2からある深さにわたり環状突起 4が複数個設 けられている： この環状突起 4は硬化 モルタルと内壁面との間の係合を高め て継手の接合性能を増強する役目をする。 本発明の継手において、 環状突起の形 状及び設置位置は、 支持突起及び円孔の縁による鉄筋の支持を妨げないように選 ばれるが、 中空筒体の長手方向の異なる位置に設けた支持突起の間の領域には環 状突起 4を設けないことが好ましい。 又、 通常、 継手の側壁にはモルタル充填の 際の注入または排出に利用される注入口および排出口 9が設置されている： 本発明の継手において、 支持突起 5 aを構成する薄肉片の稜線 7の形状を、 図 1 (b) に示すように、 鉄筋支持部分 6の両側に裾を引く山形形状とすれば、 以下 に述べるように、 継手の両端からそれぞれ挿入した 2本の鉄筋を、 より容易に同 軸関係に配置 · 固定することができる。

即ち、 鉄筋接合にあたり継手を一方の鉄筋側 （例えば、 鉄筋 1 2— a側（以下、 A側と記す） に片寄せしたとき、 その鉄筋は先ず鉄筋が揷入される A側開口蓋 2 の方に裾を引く支持突起 5 (継手の A側部に配設されている） に接触して、 支持 突起 5を構成する一対の薄肉片上をスライ ドしながら、 鉄筋支持部分 6に向かつ て自然にガイ ドされ、継手の支持突起 5側において継手と同軸関係に配置される。 さらに片寄せが進むと、 上記の鉄筋は、 継手の他方側 （A側と反対側の B側） に 設置された支持突起 5の開口蓋 2側に裾を引く稜線部分に接触して、 支持突起 5 を構成する一対の薄肉片上をスライ ドしながら、 鉄筋支持部分 6に向かって自然 にガイ ドされ、 継手の B側においても継手と同軸関係に配置される： 次いで、 概 略芯合わせした相手方鉄筋 （ 1 2— B ) の方に継手を片寄せすると、 この鉄筋も、 継手の A側および B側の両側において、 継手と同軸となる。 次いで、 継手を最初 の鉄筋の方へ半長分引き戻し、 両鉄筋の接触位置を、 継手の長手方向中央部分に 合わせる。 この 1回の継手往復移動の動作によって両鉄筋の同軸関係が容易に達 成できる。 それからボル卜 1 3を螺入して鉄筋を継手に固定すると別の鉄筋対の 同軸調整作業によって同軸関係が狂わせられる トラブルが発生しない。 このよう な作用は支持突起を構成する薄肉片が継手の両側に裾を引く山形形状の稜線を有 することにより奏される：

本発明の継手においては、 図 3 ( a ) に示すように、 一対の薄肉片 5は互いに 平行に走るものであってもよく、 又、 一対の薄肉片 5の間隔が、 鉄筋支持部分 6 から、 その鉄筋支持部分によって支持さ れる鉄筋が挿入される側の開口蓋 2側 に向かって連続的に大きくなるものであってもよい。さらに後者の場合、図 3 ( b ) に示すように、 一対の薄肉片 5の間隔が、 鉄筋支持部分 6から、 中空筒体の両端 の開口蓋 2に向かって連続的に大きくなるものであってもよい： また上記の各場 合において、 薄肉片 5は、 図 4 ( a ) に示すように、 その各々と中空筒体内壁と の接点どうしを結ぶ線分 1 4と垂直に配向していてもよく、 図 4 ( b ) に示すよ うに、 上記線分 1 4と鋭角を形成していてもよい。

一対の薄肉片 5を、 その間隔が鉄筋支持部分 6から、 中空筒体の一端側又は両 端側の開口蓋 2に向かって連続的に大きくなるように設置することにより、 鉄筋 を鉄筋支持部分 6に向かってより円滑にガイ ドすることができる。 また、 薄肉片 を上記線分 1 4と垂直に配向させると、 支持突起を備えた継手铸型からの脱型が 容易になるという利点がある。

本発明の継手においては、 支持突起に鉄筋を好適に支持させる観点より、 支持 突起を構成する一対の薄肉片の鉄筋支持部分 6の相互の距離が、 開口蓋 2の円孔 3の直径、 即ち鉄筋の直径より小さくなるように設定されることが好ましい。 ま た鉄筋と継手とを同軸に配置 · 固定する観点より、 各薄肉片の鉄筋支持部分 6か ら中空筒体中心軸までの距離が、 開口蓋 2の円孔 3の半径、 即ち鉄筋の半怪にほ ぼ等しくなるように設定されることが好ましい。 さらに、 支持突起 5による鉄筋 のガイ ドを円滑にするとともに、 支持突起 5による鉄筋の支持を確固たるものに するため、 図 2、 図 4等に示すように、 一対の薄肉片の互いに対向する面が、 鉄 筋をガイ ドしゃすい傾斜角を有する面 1 5であることが好ましい。

本発明において、 ボルト孔 8は、 鉄筋と継手を安定に固定する観点より、 図 1 及び図 2に示すように、 支持突起 5と、 その支持突起 5により支持される鉄筋が 挿入される開口蓋 2との間の位置で、 かつ支持突起 5と対向する中空筒体側壁に 設けることが好ましい。 従って、 継手を、 中空筒体の中心軸を通り、 かつ一対の 薄肉片 5の各々と中空筒体内壁との接点どうしを結ぶ線分 1 4に平行な平面で切 断することにより形成される二つの半体の一方に支持突起 5が、 他方にボルト孔

8が形成されることになる。 より好ましくは、 ボルト孔 8は、 図 4に示すように、 一对の薄肉片 5の鉄筋支持部分 6の間の距離の中点 1 6と、 中空筒体の中心軸 1

7とを通る直線が、 中空筒体の内壁と交 わる点 1 8の近傍に設けられる。 鉄筋を、 支持突起 5、 ボル ト及び開口蓋 2の縁にて支持することにより、 鉄筋 と継手とを同軸に固定する観点より、 本発明の継手において、 開口蓋 2の円孔 3 の孔径は、 継手内に挿入される鉄筋の直径と同じであることが好ましいが、 鉄筋 の継手内への挿入のしゃすさを考慮した場合、 開口蓋 2の円孔 3と継手内に挿入 される鉄筋との間に適宜なクリアランスを設けてもよい。

継手内にモルタルを注入充填する際継手開口蓋の円孔と揷入された鉄筋との間 の間隙からモルタルが漏洩するのでこれをシールする必要がある。 図 6にシール 材取付け部 1 0を具えた継手を示す。 シール材取付け部 1 0は継手本体 1の開口 蓋 2の外側に継手側壁を延長して継手と一体に形成された円筒形のもので、 開口 蓋 2がその底となっている。 シール材はゴム製等の円筒体でその中心には鉄筋揷 通孔が設けられその側壁にはねじが刻設されている。 シール材取付け部の内壁に は該ねじに螺合するねじ 1 1が刻設されていてシール材は螺着により継手に装着 される。 シール材取付け部は通常継手両端に設けられるが鉛直接合時には、 片方 の端にだけ設けてもよい。

以上説明の都合上鉄筋菴の接合を例として本発明を説明したが、 本発明のモル タル充填式鉄筋継手は P C部材の水平方向主鉄筋の接合にも同様に使用できる。 この場合、 該接合されるべき主鉄筋対はともに水平方向に突き出て露出しており 継手を一方の部材主鉄筋側に片寄せしておいてから相手方主鉄筋を水平方向に芯 合わせする。 以後の操作は上述のとおりである。

[産業上の利用可能性]

本発明のモルタル充填式鉄筋継手は多数組の鉄筋を裸継ぎする場合、 あるいは P C部材水平方向主鉄筋の接合に際し、 従来のモルタル充填式鉄筋継手にくらべ 以下の利点がある。

( 1 ) 多数対鉄筋の同軸関係調整作業が簡易迅速に実施できるため、 作業効率を 大幅に向上させることができる。

( 2 ) モルタル充填までおよび充填モルタル硬化までの間の鉄筋の固定が容易か つ確実に実施でき、 さらにモルタルを継手に充填する際の抵抗が小さいため、 作 業時間の短縮、 作業の繁雑さの改善、 さらなる作業効率の向上を図ることができ る。 ( 3) 開口蓋円孔と鉄筋との径差をぎりぎりにまで小さくできるから継手の径が よりスリムになり、 設計上のおさまりが良くなる。

(4) モルタル充填に伴うボイ ドの形成を防ぐことができるため、 継手の鉄筋接 合性能を低下させることがなく、 ひいては鉄筋接合部の信頼性が向上し、 鉄筋構 築物の品質及び安全性の向上に資することができる。

Claims

請求の範囲

1. 端部に開口蓋 （2) 、 側壁にボル卜孔 （8) 、 内壁面上に支持突起 （5) を有する中空筒体からなり、 ボル ト （ 1 3) と支持突起 （5) とで鉄筋 （ 1 2) を支持するモルタル充填式鉄筋継手であって、 支持突起 （5) 力 中空筒体の長 手方向に互いに並行して走る一対の薄肉片からなり、 各薄肉片が開口蓋 （ 2) カゝ ら揷入される鉄筋 ( 1 2) を支持する部分を頂点として、 該開口蓋 （2) に向か つて裾を引く稜線 （7) を有する、 前記モルタル充填式鉄筋継手。

2. 中空筒体が、 両端に開口蓋 （2) を有し、 両開口蓋から挿入される夫々の 鉄筋 （ 1 2) を支持する支持突起 （5) を夫々の側に有する、 請求項 1に記載の モルタル充填式鉄筋継手。

3. 支持突起 （5) を構成する一対の薄肉片の各々が鉄筋 （ 1 2) を支持する 部分を頂点として両側に裾を引く山形形状の稜線 （7) を有する、 請求項 1又は 2に記載のモルタル充填式鉄筋継手。

4. ボルト孔 （8) 、 支持突起 （5) と開口蓋 （2) との間に位置する、 請 求項 1〜 3のいずれかに記載のモルタル充填式鉄筋継手。

5. ボルト孔 （8) 、 支持突起 （5) と対向する中空筒体側壁に位置する、 請求項 1〜 4のいずれかに記載のモルタル充填式鉄筋継手-

6. —対の薄肉片の鉄筋支持部分 （6) の相互の距離が、 鉄筋 （ 1 2) の直径 より小さく、 かつ該鉄筋支持部分 （6) から中空筒体中心軸までの距離が、 開口 蓋 （2) の円孔 （3) の半径にほぼ等しい、 請求項 1〜 5のいずれかに記载のモ ルタル充填式鉄筋継手。

7. ボルト孔 （8) を、 一対の薄肉片の鉄筋支持部分 （6) の間の距離の中点 と、 中空筒体の中心軸とを通る直線が、 中空筒体の内壁と交わる点の近傍に設け た、 請求項 1〜 6のいずれかにに記載のモルタル充填式鉄筋継手 _c

8. —対の薄肉片の各々と中空筒体内壁との接点どうしを結ぶ線分と、 薄肉片 とが垂直に配向し、 一対の薄肉片が互いに平行に走る、 請求項 1〜 7のいずれか に記載のモルタル充填式鉄筋継手。

9. 一対の薄肉片の各々と中空筒体内壁 との接点どう しを結ぶ線分と、 薄肉片 とが垂直に配向し、 一対の薄肉片の間隔が、 鉄筋支持部分 （6) から中空筒体の 開口蓋 （2) 側に向かって連続的に大きくなる、 請求項 1〜 7のいずれかに記載 のモルタル充填式鉄筋継手。

1 0. —対の薄肉片の各々と中空筒体內壁との接点どうしを結ぶ線分と、 薄肉 片との間の角が鋭角であり、 一対の薄肉片が互いに平行に走る、 請求項 1〜7の いずれかに記載のモルタル充填式鉄筋継手。

1 1. 一対の薄肉片の各々と中空筒体内壁との接点どうしを結ぶ線分と、 薄肉 片との間の角が鋭角であり、 一対の薄肉片の間隔が、 鉄筋支持部分 （6) から中 空筒体の両端側に向かって連続的に大きくなる、 請求項 1〜 7のいずれかに記載 のモルタル充填式鉄筋継手。

1 2. 開口蓋 （2) の円孔 （3) の孔径が、 継手内に挿入される鉄筋 （1 2) の直径と同じである力 、 又は開口蓋 （2) の円孔 （3) と継手内に挿入される鉄 筋 （1 2) との間に適宜なクリアランスを設けた、 請求項 1〜 1 1のいずれかに 記載のモルタル充填式鉄筋継手。

1 3. 開口蓋 （2) の外側にシール体取り付け部が一体に付属している、 請求 項 1〜 1 2のいずれかに記載のモルタル充填式鉄筋継手。

14. 一対の薄肉片の互いに対向する面が、 鉄筋 （ 1 2) をガイ ドしやすい傾 斜角を有する、 請求項 1〜 1 3のいずれかに記載のモルタル充填式鉄筋継手。