JP4149104B2 - セグメントの連結構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、相互に複数連結することにより掘削穴の軸方向に筒状壁体を構成するセグメントの連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トンネルを構築する方法としては、掘削穴の内面側にコンクリート製のセグメントを組み立てて筒状壁体を構築する、いわゆるシールド工法が一般的である。
このシールド工法に用いられるセグメントとしては平面長方形状で円弧版状のものが主流であり、これらセグメント同士をボルトによって接合していた。
このボルトでセグメント同士を接合する構造としては、セグメントの接合面の近傍に、セグメントの接合面同士を当接させた際に、互いに連通する孔部を有する継手板を埋め込んでおき、これら継手板の孔部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させて接合させる構造が一般的である。また、相互のセグメントにナット部材であるインサート金具を埋め込んでおき、隣接するセグメントに貫通させたボルトを締結させて互いに接合させる構造もある。
【0003】
しかしながら、このような構造では、構築現場にて継手の接合面に形成された孔部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させたり、相互のセグメントに埋め込んだインサート金具へボルトを締結させるという極めて煩雑な作業を要するため組立時間の短縮には限界があり、またロボットによる自動組み付けへの適応が困難であった。さらには、二次覆工を省略する場合にもボルト・ナットを取り付けるためにセグメントに形成したボルトボックスの閉塞作業を行わなければならず、施工の高速化、省力化を目指す上で新たな継手構造の開発が急務となっているのが現状であった。
【0004】
ここで、極めて容易にセグメント同士を接合させることができる接合構造として、セグメントの接合面の対向位置に、C型の接合金具を埋め込んでおき、これらC型の接合金具の対に両端部が係合するI型の連結金具を嵌め込むことにより、C型の接合金具同士をI型の連結金具によって連結させ、セグメント同士を接合面同士を接合させて連結させる構造が開発されている。そして、このようなセグメントの連結構造において、接合金具と連結金具とにテーパ面を形成しておき、連結金具を対をなす接合金具に押し込むことで、対をなす接合金具同士を引き寄せ合って、よりセグメント同士の接合力を高めるようにすることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のセグメントの連結構造では、連結金具を対をなす接合金具に押し込み、対をなす接合金具同士を引き寄せ合って、セグメント同士の接合力を高めても、その後の作業時における振動等で接合金具に対し連結金具が抜け方向にずれて、セグメント同士を接合力を弱めてしまう可能性があった。このため、接合金具と連結金具との隙間にモルタル等の充填材を充填して、これらを固定化する作業が必要であるが、この作業は煩雑であり充填材の固化にも時間がかかるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、接合金具に挿入された連結金具の接合金具に対する抜け方向へのずれを防止して、セグメント同士の接合力を高めた状態を維持することが容易かつ短時間の作業で可能なセグメントの連結構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載のセグメントの連結構造は、両側の接合面にそれぞれ端部が内方に屈曲した係止片部とされた一対の鉤形の係止部を有する接合金具が二つ同一直線上に配置されたセグメントを、前記接合面同士を互いに突き合わせることで、前記接合金具の対向するものからなる対を二対形成し、これら接合金具の各対に、それぞれ前記係止部同士の間に形成された係合空間内に配置されて前記係止片部と係合する係合部が板状の連結中間部の両側部に設けられてなる連結金具が接合されることで前記接合金具の対をなすもの同士を連結させるものであって、前記セグメントに支持される支持ナット部材と、該支持ナット部材に螺合されることで前記セグメントにおける位置を調整可能とされ前記連結金具に当接して該連結金具の移動を規制するボルト部材とを有することを特徴としている。
【0007】
これにより、セグメントに支持された支持ナット部材に螺合されることでセグメントにおける位置を調整可能とされたボルト部材が、セグメントの接合面同士を突き合わせることで形成される接合金具の対に挿入された連結金具に当接してその移動を規制する。
【0008】
本発明の請求項2記載のセグメントの連結構造は、請求項1記載のものに関し、前記ボルト部材は、前記支持ナット部材に螺合するとともに一方の前記連結金具に当接してその移動を規制するボルト部材本体と、該ボルト部材本体に螺合されて、他方の前記連結金具に当接してその移動を規制する当接ナット部材とを有することを特徴としている。
【0009】
これにより、支持ナット部材に対するボルト部材本体の位置を調整して該ボルト部材本体を一方の連結金具に当接させて該連結金具の移動を規制するとともに、該ボルト部材本体に螺合された当接ナット部材の位置を調整して該当接ナット部材を他方の連結金具に当接させて該連結金具の移動を規制する。
【0010】
本発明の請求項3記載のセグメントの連結構造は、請求項2記載のものに関し、前記連結金具は、互いに同じ方向に移動することで前記接合金具の対向するもの同士を引き寄せ合うものとされ、前記ボルト部材本体は、前記連結金具の前記接合金具の対向するもの同士を引き寄せ合う移動方向における手前側の一方の連結金具に挿通されるとともに、該連結金具の前記手前側に回転力が入力される頭部が形成されており、該連結金具と前記頭部との間に前記当接ナット部材が螺合されていることを特徴としている。
【0011】
このように、ボルト部材本体の頭部および当接ナット部材は、連結金具の接合金具の対向するもの同士を引き寄せ合うさせる移動方向における手前側の一方の連結金具の前記手前側に共に配置されることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態のセグメントの接合構造を図1〜図16によって説明する。
図において、符号1は、セグメントである。このセグメント1は、平面視長方形状かつ側面視円弧版状に形成されたコンクリート製のものであり、これらセグメント1の周方向における端部の接合面2を互いに接合させることにより、掘削穴内にて筒状壁体を構成するリングが構築されるようになっている。そして、このリングを掘削穴の軸方向へ互いに接合させることにより、筒状壁体が構築されるようになっている。
【0013】
これらセグメント1の両側の接合面2は、互いに鏡面対称形状をなしており、図1,図2,図4に示すような形状をなしている。すなわち、両側の接合面2には、セグメント1の軸線に平行に延在する断面矩形状の一対の接合溝部3a,3bが、セグメント1の軸線に平行な同一直線上に互いに所定距離離間して形成されている。
【0014】
これらのうちの一方の接合溝部3bは、他方の接合溝部3aに対し反対側がセグメント1の端部を貫通する形状をなして貫通開口部4を形成しており、他方の接合溝部3aは、一方の接合溝部3bに対し反対側がセグメント1の端部を貫通しない閉塞形状をなしている。
【0015】
そして、接合溝部3a,3bの間の接合溝部3a側には、セグメント1の軸線に平行をなしかつこれら接合溝部3a,3bよりも断面積が小さい断面半円状の連通溝部5が形成させられている。
加えて、接合溝部3a,3bの間の接合溝部3b側には、接合溝部3a,3bよりも断面積が小さく連通溝部5よりも断面積が大きい断面等脚台形状の保持溝部6が形成されている。
ここで、これら接合溝部3a,3b、連通溝部5および保持溝部6は、セグメント1の厚さ方向(半径方向)における中央位置に形成されている。
【0016】
接合溝部3aには、連通溝部5に対し反対側の端部にC型の接合金具7aが設けられており、接合溝部3bには、保持溝部6側の端部にC型の接合金具7bが設けられている。この保持溝部6側のC型の接合金具7bは保持溝部6を一部構成する。そして、一のセグメント1および他のセグメント1を掘削穴の軸線方向および半径方向における位置を合わせて接合面2同士を互いに突き合わせることで、接合溝部3aの対向するものからなる対を一対、接合溝部3bの対向するものからなる対を一対形成し、これらの中に、接合金具7aの対向するものからなる対を一対、接合金具7bの対向するものからなる対を一対の合計二対形成して、さらに、連通溝部5の対向するものからなる対を一対形成し、保持溝部6の対向するものからなる対を一対形成する。
【0017】
そして、接合金具7aの対に、I型の連結金具8aを接合させることで接合金具7a同士を連結させ、接合金具7bの対に、I型の連結金具8bを接合させることで接合金具7b同士を連結させる。
【0018】
図6〜図8にも示すように、接合金具7a,7bは、同一形状のもので、端部に係止片部10を有する鉤形に形成された一対の係止部11が互いに対向するよう設けられており、一対の係止部11の係止片部10に対し反対側同士が連結部12で連結されることにより、側面視C型形状をなしている。これら係止部11および連結部12によって形成された係止片部10よりも連結部12側の空間は、連結金具8a,8bの係合部13が係合する係合空間14とされている。
【0019】
また、係止片部10の内面からなる係止面15は、連結金具8a,8bの挿入方向イへ向かって係合空間14を狭めるテーパ面とされている。つまり、セグメント1の接合面2同士を突き合わせた状態にて、互いに対向する接合金具7aの対の係止面15同士が、連結金具8aの挿入方向奥方へ向かって次第に離間するテーパ面とされており、互いに対向する接合金具7bの対の係止面15同士が、連結金具8bの挿入方向奥方へ向かって次第に離間するテーパ面とされている。
【0020】
これら接合金具7a,7bには、連結金具8a,8bの挿入方向に沿って複数具体的には三カ所の突起部17が配列されており、これら突起部17には、ミリネジからなるアンカー筋連結メネジ部18がそれぞれ形成されている。そして、これらアンカー筋連結メネジ部18には、それぞれアンカー筋19が、係止部11に対し反対側に延在する状態でねじ込まれて連結されている。これらアンカー筋19の端部には、アンカー筋19の軸線と略直交する支圧板20が一体成形されている。
【0021】
また、これら接合金具7a,7bには、アンカー筋19との連結位置に、連結金具8a,8bの挿入方向イと交差する方向に、複数のリブ21が形成されている。
【0022】
そして、これら一対の接合金具7a,7bが、互いの連結金具8a,8bの挿入方向を同じ方向にするようにして各接合溝部3a,3bに掘削穴すなわちセグメント1の軸線に平行な同一直線上に位置するように埋設されている。すなわち、接合溝部3aの接合金具7aの対には、連通溝部5側から連結金具8aが挿入され、かつ接合溝部3bの接合金具7bには貫通開口部4側から連通溝部5側に向けて連結金具8bが挿入されるように、言い換えれば、接合溝部3aの接合金具7aの対は、係止片部10の内面からなる係止面15が、連通溝部5から離間するほど係合空間14を狭めるように、接合溝部3bの接合金具7bの対は、係止片部10の内面からなる係止面15が、連通溝部5に近接するほど係合空間14を狭めるように配置されている。
【0023】
セグメント1同士で接合金具7aの対を連結させる連結金具8a,8bは、図9,図10にも示すように、断面I字型に形成されたもので、板状の連結中間部31の両側部が前述したように接合金具7a,7bの係合空間14内に嵌合する係合部13とされている。連結中間部31は、接合金具7a,7bを構成する係止部11の係止片部10同士の隙間よりも薄く形成されて挿通可能とされており、係合部13は、係止片部10同士の隙間よりも厚く形成されている。
【0024】
また、接合金具7a,7bの係止片部10の係止面15と当接して係合する連結金具8a,8bの係合部13に形成された係合面32は、接合金具7a,7bの係止面15と同様、一端側に至るほど、係合部13の幅を狭め対向する係合面32同士が次第に離間するテーパ面とされている。連結金具8aは、その係合部13の幅が狭い側を先方として、係合空間14の広い側を入口側とした接合金具7aに挿入されることになる。同様に、連結金具8bは、その係合部13の幅が狭い側を先方として、係合空間14の広い側を入口側とした接合金具7bに挿入されることになる。
【0025】
そして、連結金具8aは、連通溝部5から離間する方向に移動することで接合金具7aの対向するもの同士をそれぞれ引き寄せ合うことになり、連結金具8bは、連通溝部5に近接する方向に移動することで接合金具7bの対向するもの同士をそれぞれ引き寄せ合う方向に移動させることになる。その結果、連結金具8a,8bは、互いに同じ方向に移動することで接合金具7aの対向するもの同士および接合金具7bの対向するもの同士を引き寄せ合う。
【0026】
ここで、連結金具8a,8bのうちの一方の連結金具8bには、連結中間部31に、係合部13の幅が広い側に突起部33が形成されており、この突起部33を含む連結中間部31には、係合部13同士の中央位置であって厚さ方向における中央位置に、貫通孔34が形成されている。
【0027】
そして、この実施の形態においては、図11にも示すように、一対のセグメント1の対向することで断面六角形状をなす保持溝部6に嵌合されることでこれら一対のセグメント1にほぼ固定状態で支持される略六角柱形状の支持ナット部材36と、この支持ナット部材36に螺合させられることで、回転することによりセグメント1における位置を調整可能とされ、さらに連結金具8a,8bに当接してこれら連結金具8a,8bの移動を規制するボルト部材37とが設けられている。
【0028】
ボルト部材37は、オネジ40が全長にわたって形成されたネジ軸部41と、回転力が入力される略六角柱形状の頭部42とを有するボルト部材本体43を具備しており、ネジ軸部41が、連結金具8a,8bのうちの接合金具7a,7bの対向するもの同士を引き寄せ合う移動方向における手前側の一方の連結金具8bの貫通孔34に、該連結金具8bの前記手前側に頭部42を配置した状態で挿通されることになる。そして、連結金具8bから連結金具8a側に突出するネジ軸部41で、支持ナット部材36に螺合することで、回転することにより該支持ナット部材36に対する軸線方向位置が調整可能とされており、該ネジ軸部41の頭部42に対し反対側の端部で一方の連結金具8aに当接してその移動を規制することになる。
【0029】
また、ボルト部材37は、ボルト部材本体43の連結金具8bと頭部42との間のネジ軸部41に螺合されることで、回転することにより該ボルト部材本体43に対する軸線方向位置を調整可能とされるとともに、連結金具8bに当接してその移動を規制する略六角柱形状の当接ナット部材44を有している。
【0030】
次に、セグメント1同士を接合する場合について図12〜図16によって説明する。なお、以下の説明においては、掘削穴の軸線方向において、地盤を掘削するシールドマシンが設けられている側を切り羽側と称し、逆側すなわち掘削穴の坑口が配置されている側を坑口側と称す。
【0031】
ここでは、掘削穴内にてすでにセグメント1で環状に構築された既設リング45の切り羽側にセグメント1(1A)を設置し、このセグメント1(1A)に次のセグメント1(1B)を周方向に接合させる場合について説明する。なお、セグメント1は、常に、軸線方向に貫通していない接合溝部3a側を既設リング45側すなわち坑口側に配置するようにして施工される。
【0032】
図12に示すように、セグメント1(1B)に対し以下の処理を行う。
すなわち、セグメント1(1A)と軸線方向を合わせ、セグメント1(1A)の接合面2に対し該接合面2に接合させられる接合面2を対向させた接合直前状態の次のセグメント1(1B)について、セグメント1(1A)に接合させられる接合面2に形成された坑口側の接合溝部3aの坑口側の接合金具7aよりも切り羽側の部分に、坑口側の連結金具8aを挿入し、該坑口側の連結金具8aを坑口側に移動させる。この場合、上述したように、貫通孔の形成されていない坑口側の連結金具8aは、係合部13の幅が狭い側から接合金具7aに挿入されることになる。これにより、該坑口側の連結金具8aの一方の係合部13が坑口側の接合金具7aの係合空間14に挿入されるとともに他方の係合部13が坑口側の接合金具7aから突出することになる。
【0033】
他方、ボルト部材本体43のネジ軸部41に当接ナット部材44を頭部42近傍まで螺合させた状態のボルト部材37を準備し、このボルト部材37のネジ軸部41を切り羽側にセットされる切り羽側の連結金具8bの貫通孔34に挿通させた後、該ボルト部材37の頭部42および当接ナット部材44に対し反対側のネジ軸部41に支持ナット部材36を螺合させることにより、ボルト部材37および支持ナット部材36を切り羽側の連結金具8bに取り付けておく。なお、このとき、ボルト部材37および支持ナット部材36は、連結金具8bの係合部13の幅が狭い側に支持ナット部材36が位置するように取り付ける。
【0034】
そして、このような切り羽側の連結金具8bを、セグメント1(1B)のセグメント1(1A)に接合させられる接合面2に形成された切り羽側の接合溝部3bの切り羽側の接合金具7bよりも切り羽側の部分に挿入すると同時に、該接合溝部3bに連なる保持溝部6に支持ナット部材36を、該保持溝部6に連なる連通溝部5にネジ軸部41の支持ナット部材36より突出する部分を嵌め込む。
【0035】
次に、切り羽側の連結金具8bを坑口側に移動させて、その係合部13の幅が狭い側から切り羽側の接合金具7bに挿入させる。これにより、該切り羽側の連結金具8bの一方の係合部13が切り羽側の接合金具7bの係合空間14に挿入されるとともに他方の係合部13が切り羽側の接合金具7bから突出する状態となる。
そして、ボルト部材37を支持ナット部材36に対し回転させて坑口側に移動させることで、ボルト部材37のボルト部材本体43の端部を坑口側の連結金具8aに当接させて、その接合金具7aからの抜け止めを図る。
さらに、図13に示すように、この状態からボルト部材37において当接ナット部材44のみを坑口側に移動させて、これを切り羽側の連結金具8bに当接させて、その接合金具7bからの抜け止め図る。
【0036】
なお、この時点では、坑口側の連結金具8aが坑口側の接合金具7aから抜け落ちることがない最小限の挿入量だけ挿入された状態となるようにボルト部材本体43の位置が調整されており、切り羽側の連結金具8bも切り羽側の接合金具7bから抜け落ちることがない最小限の挿入量だけ挿入された状態となるように当接ナット部材44の位置が調整されている。
【0037】
以上のようにして準備が整えられたセグメント1(1A)とセグメント1(1B)とを以下のように接合させる。
すなわち、図13に示すように、セグメント1(1A)の切り羽側の接合溝部3bの切り羽側の接合金具7bよりも切り羽側の部分に、セグメント1(1B)の切り羽側の連結金具8bの突出部分を挿入させ、かつセグメント1(1A)の坑口側の接合溝部3aの坑口側の接合金具7aよりも切り羽側の部分に、セグメント1(1B)の坑口側の連結金具8aの突出部分を挿入させつつ、セグメント1(1A)およびセグメント1(1B)を、それぞれの接合面2同士を若干の隙間をもって対向させる。
【0038】
次に、この状態で、セグメント1(1B)を坑口側に移動させる。
すると、セグメント1(1B)にセットされていた切り羽側の連結金具8bおよび坑口側の連結金具8aが、セグメント1(1B)と一体に移動し、切り羽側の連結金具8bの係合部13が、セグメント1(1A)の切り羽側の接合金具7bの係合空間14に挿入されるとともに、坑口側の連結金具8aの係合部13が、セグメント1(1A)の坑口側の接合金具7aの係合空間14に挿入されることになり、図14に示すように、セグメント1(1B)を既設リング45に当接するまで移動させた後、セグメント1(1A)とセグメント1(1B)とを接合面2同士突き合わせる。
【0039】
これにより、両セグメント1の坑口側の接合金具7aの対および切り羽側の接合金具7bの対がそれぞれの位置を合わせた状態になるとともに、支持ナット部材36が、両セグメント1の両保持溝部6に収納されてほぼ固定状態となり、さらに、切り羽側の連結金具8bが、切り羽側の接合金具7bの対に一部挿入された状態となり、坑口側の連結金具8aが、接合金具7aの対に一部挿入された状態となる。
なお、セグメント1(1A)の接合面2に対し若干離間した状態でセグメント1(1B)を移動させるのは、支持ナット部材36がセグメント1(1A)の切り羽側の接合金具7bに干渉するためである。
【0040】
そして、この状態から、図14に示すようにボルト部材37において当接ナット部材44のみを切り羽側に移動させて、これを切り羽側の連結金具8bから離間させる。次に、図15に示すように、ボルト部材37の切り羽側の頭部42に入力を行うことで該ボルト部材37を回転させ、該ボルト部材37を支持ナット部材36に反力を取りながら坑口側に移動させて、ボルト部材37の頭部42に対し反対側で坑口側の連結金具8aを坑口側に押し込む。すると、坑口側の連結金具8aが全体として、坑口側の接合金具7aの対に同時に挿入された状態となり、その係合部13が坑口側の接合金具7aの係合空間8内に嵌合して、坑口側の接合金具7aの対を連結させることになる。すなわち、坑口側の連結金具8aの係合部13のテーパ面からなる係合面32が坑口側の接合金具7aの係止片部10のテーパ面からなる係止面15に当接してスライドすることにより、坑口側の接合金具7a同士を引き寄せ合って接合させることになる。
【0041】
次に、ボルト部材本体43はそのままで、図16に示すように、当接ナット部材44のみを回転させ、該当接ナット部材44を支持ナット部材36を介して接合金具7bから反力を取りながら坑口側に移動させて、該当接ナット部材44で切り羽側の連結金具8bを坑口側に押し込む。すると、切り羽側の連結金具8bが全体として、切り羽側の接合金具7bの対に同時に挿入された状態となり、その係合部13が切り羽側の接合金具7bの係合空間8内に嵌合して、切り羽側の接合金具7bの対を連結させることになる。すなわち、切り羽側の連結金具8bの係合部13のテーパ面からなる係合面32が切り羽側の接合金具7bの係止片部10のテーパ面からなる係止面15に当接してスライドすることにより、切り羽側の接合金具7b同士を引き寄せ合って接合させることになる。
以上のようにして、セグメント1(1A)とセグメント1(1B)とを接合させる。
【0042】
上記実施の形態によれば、ボルト部材37がボルト部材本体43と当接ナット部材44とからなっており、セグメント1に支持された支持ナット部材36に螺合されたボルト部材本体43の位置を調整することにより該ボルト部材本体43で坑口側の連結金具8aに当接して該連結金具8aを坑口側の接合金具7aの対に押し込むとともにその移動を規制すると同時に、該ボルト部材本体43に螺合された当接ナット部材44の位置を調整することにより該当接ナット部材44で切り羽側の連結金具8bに当接して該連結金具8bを切り羽側の接合金具7bの対に押し込むとともにその移動を規制することになる。
したがって、接合金具7aの対および接合金具7bの対にそれぞれ挿入された両連結金具8a,8bの抜け方向へのずれを防止して、セグメント1同士の接合力を高めた状態を維持することが容易かつ短時間の作業で可能となる。
【0043】
また、ボルト部材本体43の頭部42および当接ナット部材44は、連結金具8a,8bのうち接合金具7a,7bの対向するもの同士を引き寄せ合う移動方向における手前側である切り羽側の連結金具8bの前記手前側に共に配置されることになる。
したがって、ボルト部材本体43および当接ナット部材44の位置調整を容易に行うことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の請求項1記載のセグメントの連結構造によれば、セグメントに支持された支持ナット部材に螺合されることでセグメントにおける位置を調整可能とされたボルト部材が、セグメントの接合面同士を突き合わせることで形成される接合金具の対に挿入された連結金具に当接してその移動を規制することになる。
したがって、接合金具に挿入された連結金具の接合金具に対する抜け方向へのずれを防止して、セグメント同士の接合力を高めた状態を維持することが容易かつ短時間の作業で可能となる。
【0045】
本発明の請求項2記載のセグメントの連結構造によれば、支持ナット部材に対するボルト部材本体の位置を調整して該ボルト部材本体を一方の連結金具に当接させて該連結金具の移動を規制するとともに、該ボルト部材本体に螺合された当接ナット部材の位置を調整して該当接ナット部材を他方の連結金具に当接させて該連結金具の移動を規制する。
したがって、接合金具に挿入された両連結金具の接合金具に対する抜け方向へのずれを防止して、セグメント同士の接合力を高めた状態を良好に維持することが容易かつ短時間の作業で可能となる。
【0046】
本発明の請求項3記載のセグメントの連結構造によれば、ボルト部材本体の頭部および当接ナット部材は、連結金具の接合金具の対向するもの同士を引き寄せ合う移動方向における手前側の一方の連結金具の前記手前側に共に配置されることになる。
したがって、ボルト部材本体および当接ナット部材の位置調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のセグメント同士の一の接合カ所の一方の分解斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態のセグメント同士の一の接合カ所の他方の分解斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態のセグメント同士の一の接合カ所の斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態のセグメント同士の一の接合カ所の平断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態のセグメント同士の一の接合カ所の側断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用いられる接合金具の平面図である。
【図7】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用いられる接合金具の側面図である。
【図8】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用いられる接合金具の裏面図であってアンカー筋を除いたものである。
【図9】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用いられる一方の連結金具の斜視図である。
【図10】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用いられる他方の連結金具の斜視図である。
【図11】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用いられる連結金具、支持ナット部材およびボルト部材の平面図である。
【図12】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の部分拡大断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の部分拡大断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 セグメント
2 接合面
3a,3b 接合溝部
7a,7b 接合金具
8a,8b 連結金具
10 係止片部
11 係止部
13 係合部
14 係合空間
31 連結中間部
36 支持ナット部材
37 ボルト部材
40 オネジ
42 頭部
43 ボルト部材本体
44 当接ナット部材

Claims (3)

  1. 両側の接合面にそれぞれ端部が内方に屈曲した係止片部とされた一対の鉤形の係止部を有する接合金具が二つ同一直線上に配置されたセグメントを、前記接合面同士を互いに突き合わせることで、前記接合金具の対向するものからなる対を二対形成し、これら接合金具の各対に、それぞれ前記係止部同士の間に形成された係合空間内に配置されて前記係止片部と係合する係合部が板状の連結中間部の両側部に設けられてなる連結金具が接合されることで前記接合金具の対をなすもの同士を連結させるセグメントの連結構造であって、
    前記セグメントに支持される支持ナット部材と、
    該支持ナット部材に螺合されることで前記セグメントにおける位置を調整可能とされ前記連結金具に当接して該連結金具の移動を規制するボルト部材とを有することを特徴とするセグメントの連結構造。
  2. 前記ボルト部材は、前記支持ナット部材に螺合するとともに一方の前記連結金具に当接してその移動を規制するボルト部材本体と、該ボルト部材本体に螺合されて、他方の前記連結金具に当接してその移動を規制する当接ナット部材とを有することを特徴とする請求項1記載のセグメントの連結構造。
  3. 前記連結金具は、互いに同じ方向に移動することで前記接合金具の対向するもの同士を引き寄せ合うものとされ、
    前記ボルト部材本体は、前記連結金具の前記接合金具の対向するもの同士を引き寄せ合う移動方向における手前側の一方の連結金具に挿通されるとともに、該連結金具の前記手前側に回転力が入力される頭部が形成されており、該連結金具と前記頭部との間に前記当接ナット部材が螺合されていることを特徴とする請求項2記載のセグメントの連結構造。
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