JP2000104498A - セグメント - Google Patents

セグメント

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JP2000104498A
JP2000104498A JP10294539A JP29453998A JP2000104498A JP 2000104498 A JP2000104498 A JP 2000104498A JP 10294539 A JP10294539 A JP 10294539A JP 29453998 A JP29453998 A JP 29453998A JP 2000104498 A JP2000104498 A JP 2000104498A
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JP10294539A
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Hirohide Hashimoto
博英 橋本
Takashi Kunito
崇 國藤
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
Original Assignee
Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結金具を介して接合金具に引張力がかかっ
ても、接合金具の脱落を防止することができるセグメン
トを提供する。 【解決手段】 両側の接合面1aにそれぞれ接合溝部が
形成され、これら接合溝部には端部が内方に屈曲した係
止片部5とされた一対の鉤形の係止部6を有する接合金
具3がそれぞれ設けられており、接合面1a同士を互い
に突き合わせ接合金具3同士を互いに対向させた状態
で、接合溝部同士によって形成された挿通穴内に、板状
の金具本体の両側部に前記係止部同士の間に形成された
係合空間内に配置されて係止片部と係合する係合部が設
けられてなる連結金具を、一方側から挿入することによ
り、接合金具3同士を連結させて、トンネル壁体を構成
するセグメント1であって、内部に埋設された鉄骨12
の両端に接合金具3が一体成形されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相互に複数連結
することにより掘削穴の軸方向に筒状壁体を構成するセ
グメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネルを構築する方法としては、掘削
穴の内面側にコンクリート製のセグメントを組み立てて
筒状壁体を構築する、いわゆるシールド工法が一般的で
ある。このシールド工法に用いられるセグメントとして
は平面長方形状で円弧版状のものが主流であり、これら
セグメント同士をボルトによって接合していた。このボ
ルトでセグメント同士を接合する構造としては、セグメ
ントの接合面の近傍に、セグメントの接合面同士を当接
させた際に、互いに連通する孔部を有する継手板を埋め
込んでおき、これら継手板の孔部へボルトを挿通させ、
このボルトへナットを締結させて接合させる構造が一般
的である。また、相互のセグメントにナット部材である
インサート金具を埋め込んでおき、隣接するセグメント
に貫通させたボルトを締結させて互いに接合させる構造
もある。
【0003】しかしながら、このような構造では、構築
現場にて継手の接合面に形成された孔部へボルトを挿通
させ、このボルトへナットを締結させたり、相互のセグ
メントに埋め込んだインサート金具へボルトを締結させ
るという極めて煩雑な作業を要するため組立時間の短縮
には限界があり、またロボットによる自動組み付けへの
適応が困難であった。さらには、二次覆工を省略する場
合にもボルト・ナットを取り付けるためにセグメントに
形成したボルトボックスの閉塞作業を行わなければなら
ず、施工の高速化、省力化を目指す上で新たな継手構造
の開発が急務となっているのが現状であった。
【0004】ここで、極めて容易にセグメント同士を接
合させることができる接合構造として、セグメントの接
合面の対向位置に、C型の接合金具を埋め込んでおき、
これらC型の接合金具に両端部が係合するI型の連結金
具を嵌め込むことにより、C型の接合金具同士をI型の
連結金具によって連結させ、セグメントの接合面同士を
接合させる構造が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
セグメントはコンクリート内にC型の接合金具を単に埋
め込んだものであるため、接合金具のセグメントに対す
る取付強度が十分確保できず、よって、連結金具を介し
て接合金具に引張力がかかると、最悪の場合、接合金具
がセグメントから脱落してしまう可能性があった。した
がって、本発明の目的は、連結金具を介して接合金具に
引張力がかかっても、接合金具の脱落を防止することが
できるセグメントを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のセグメントは、両側の接合
面にそれぞれ接合溝部が形成され、これら接合溝部には
端部が内方に屈曲した係止片部とされた一対の鉤形の係
止部を有する接合金具がそれぞれ設けられており、前記
接合面同士を互いに突き合わせ前記接合金具同士を互い
に対向させた状態で、前記接合溝部同士によって形成さ
れた挿通穴内に、前記係止部同士の間に形成された係合
空間内に配置されて前記係止片部と係合する係合部が板
状の金具本体の両側部に設けられてなる連結金具を、一
方側から挿入することにより、前記接合金具同士を連結
させて、トンネル壁体を構成するセグメントであって、
内部に埋設される鉄骨の両端に前記接合金具が一体成形
されてなることを特徴としている。このように両側の接
合金具が、内部に埋設される鉄骨の両端に一体成形され
ているため、複数のセグメントを接合金具同士を連結金
具で連結させてトンネル壁体を構成した状態では、一方
の接合金具に連結金具を介して引張力がかかると、この
引張力は一体成形された鉄骨の中間部分を介して同じく
一体成形された他方の接合金具に伝達されることにな
り、他方で、この接合金具にも逆方向に引張力がかかる
ことになる。よって、接合金具にかかる引張力が一方向
に偏ることなく両方向に均等にかかることになる。しか
も、接合金具が鉄骨に一体成形されているため、これら
を接合させる必要がなくなる。
【0007】本発明の請求項2記載のセグメントは、請
求項1記載のセグメントに関して、前記鉄骨には、前記
接合金具に別体の補強部材が接合されていることを特徴
としている。このように、鉄骨には、接合金具に別体の
補強部材が接合されているため、力がかかる鉄骨の接合
金具の近傍の強度を補強部材で向上させることができ
る。
【0008】本発明の請求項3記載のセグメントは、請
求項1または2記載のセグメントに関して、前記鉄骨
は、ウエブと該ウエブの両側の側板部とを有するととも
に、前記ウエブには抜き穴が形成されていることを特徴
としている。このように、鉄骨のウエブに抜き穴が形成
されているため、鉄骨を軽量化することができ、その結
果、セグメントを軽量化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のセグ
メントを図によって説明する。図1〜図10において、
符号1は、セグメントである。このセグメント1は、平
面視長方形状かつ側面視円弧版状に形成された鉄骨コン
クリート製のものであり、これらセグメント1の周方向
における端部の接合面1aを互いに接合させることによ
り、掘削穴内にて筒状壁体を構成するリングが構築され
るようになっている。そして、このリングを掘削穴の軸
方向へ互いに接合させることにより、筒状壁体が構築さ
れるようになっている。これらセグメント1には、図
1,図6に示すように、接合面1aに、掘削穴の軸線す
なわちセグメント1の軸線に沿う方向に延在する接合溝
部2が、セグメント1の厚さ方向(半径方向)に2列形
成されている。
【0010】これら接合溝部2には、それぞれ掘削穴の
軸方向に沿って複数のC型の接合金具3が設けられてお
り、一のセグメント1および他のセグメント1の対向す
る接合金具3同士が、I型の連結金具4によって互いに
連結されることになる。接合金具3は、端部に内側に屈
曲する係止片部5を有する鉤形に形成された一対の係止
部6が互いに対向するよう設けられたもので、一対の係
止部6の係止片部5に対し反対側同士が連結部9で連結
されることにより、側面視C型形状をなしている。これ
ら係止部6および連結部9によって形成された空間は、
接合溝部2に一致されており、連結金具4の係合部7が
係合する係合空間8とされている。係止片部5の内面か
らなる係止面11は、連結金具4の挿入方向へ向かって
係合空間8を狭めるテーパ面とされている。
【0011】図1〜図4に示すように、一つのセグメン
ト1の周方向における両側の接合金具3(3A),3
(3B)は、セグメント1内に埋設される補強用の鉄骨
12の両端に一体成形されている。すなわち、この鉄骨
12は、セグメント1の軸線方向に対し直交する方向に
配置されるウエブ13aとセグメント1の半径方向にお
けるウエブ13aの両側にそれぞれ設けられる側板部1
3bとを有しセグメント1の形状に合わせて円弧状に湾
曲された断面I字型の主補強部13を具備しており、主
補強部13の両側板部13bのセグメント1の周方向に
おける両外側にそれぞれ、側板部13bと同じ幅で該側
板部13bに連続して接合金具3が、その連結部9を主
補強部13側に配置した状態で鋳造により一体成形され
た鋳鉄製品である。ここで、ウエブ13aには、板厚方
向に貫通する抜き穴14がセグメント1の周方向に沿っ
て複数形成されている。
【0012】そして、鉄骨12の主補強部13のセグメ
ント1の周方向における両側かつセグメント1の軸線方
向における両側には、ウエブ13aと平行して側板部1
3b同士を連結させるように別体の補強板(補強部材)
15がそれぞれ接合されている。該補強板15は、溶接
等で、両側板部13bに接合されるとともに接合金具3
の連結部9側にも接合されている。また、各補強板15
の各接合金具3側とウエブ13aとの間にも、これらを
連結させるように側板部13bと平行して別体の補強板
(補強部材)16がそれぞれ接合されている。該補強板
16は、溶接等で、補強板15およびウエブ13aに接
合されるとともに接合金具3の連結部9側にも接合され
ている。さらに、セグメント1の周方向における同側の
両接合金具3の間にも、セグメント1の軸線方向におけ
る両側それぞれに、別体の補強板(補強部材)17が接
合されている。該補強板17は、溶接等で、接合金具3
の対向部分に接合されるとともに補強板15にも接合さ
れている。
【0013】上記のような鉄骨12が複数(具体的には
二つ)、ウエブ13aを互いに平行させた状態で、セグ
メント1の軸線方向に配列されている。これにより、図
3に示すように、セグメント1の一端側に四つの接合金
具3(3A)が配置され、他端側にも四つの接合金具3
(3B)が配置されることになる。
【0014】このような構造のセグメント1は、図18
に示すように、接合溝部形成用のオス型20aが形成さ
れた型枠20に前記オス型20aの所定位置に接合金具
3を係合させるよう鉄骨12を配置させた状態で、型枠
20内にコンクリートを打設することで製造されること
になる。ここで、コンクリートの打設前に接合金具3を
オス型20aに係合させることで、鉄骨12を容易に型
枠20内の中間所定位置に支持することができ、セグメ
ント1内の良好な位置に容易に鉄骨12を配置すること
ができる。
【0015】セグメント1同士で接合金具3を連結させ
る連結金具4は、図11にも示すように、断面I字型に
形成されたもので、連結金具本体21の両側部が前述し
たように接合金具3の係合空間8内に嵌合する係合部7
とされている。連結金具本体21は、接合金具3を構成
する係止部6の係止片部5同士の隙間よりも薄く形成さ
れて挿通可能とされており、係合部7は、係止片部5同
士の隙間よりも厚く形成されている。また、接合金具3
の係止片部5の係止面11と当接して係合する連結金具
4の係合部7に形成された係合面22は、接合金具3の
係止面11と同様のテーパ面とされている。
【0016】ここで、接合金具3は、接合溝部2内にお
ける掘削穴の抗口側、つまり、既設のリングへの接合側
が抗口側接合金具3(3a)とされ、掘削穴の切り羽
側、つまり、地盤を掘削するシールドマシンが設けられ
ている側が切り羽側接合金具3(3b)とされている。
これに対して、各連結金具4は、抗口側接合金具3(3
a)同士を連結するものが、抗口側連結金具4(4a)
とされ、切り羽側接合金具3(3b)同士を連結するも
のが、切り羽側連結金具4(4b)とされている。
【0017】そして、セグメント1の接合面1a同士を
互いに突き合わせた状態にて、互いの接合溝部2から形
成された挿通穴23に抗口側連結金具4(4a)を挿通
した際に、この抗口側連結金具4(4a)の係合部7
が、切り羽型連結金具3(3b)の係合空間8内を通過
し、抗口側連結金具3(3a)に係合するようになって
いる。つまり、抗口側連結金具4(4a)の係合部7同
士の最小間隔L1が、セグメント1の接合面1a同士を
突き合わせた状態における切り羽側接合金具3(3b)
の係止片部5内面の最大間隔L2よりも大きくされてお
り、また、抗口側連結金具4(4a)の最大幅寸法L3
が、セグメント1の接合面1a同士を突き合わせた状態
における切り羽側接合金具3(3b)の係合空間8を形
成する底部同士の間隔L4よりも小さくされている(図
8参照)。なお、上記接合金具3及び連結金具4は、い
ずれも角部がR加工されて、応力集中が生じないように
なっている。
【0018】次に、セグメント1同士を接合する場合に
ついて図12〜図15によって説明する。セグメント1
同士を接合するには、まず、これらセグメント1の周方
向の接合面1a同士を互いに当接させる。このようにす
ると、それぞれのセグメント1の接合面1aに形成され
た接合溝部2同士が互いに突き合わされて挿通穴23と
される。この状態において、まず、抗口側連結金具4
(4a)を挿通穴23から挿入して押し込む。
【0019】このようにすると、この抗口側連結金具4
(4a)が、まず、切り羽側接合金具3(3b)間を通
過し、さらに、押し込むことにより、この抗口側連結金
具4(4a)が抗口側接合金具3(3a)に到達し、こ
の抗口側接合金具3(3a)に嵌合される。つまり、こ
の抗口側連結金具4(4a)の係合部7が抗口側接合金
具3(3a)の係合空間8内に嵌合して、それぞれの抗
口側接合金具3(3a)が抗口側連結金具4(4a)に
よって互いに連結される(図12参照)。ここで、この
抗口側連結金具4(4a)の係合部7のテーパ面からな
る係合面22が抗口側接合金具3(3a)の係止片部5
のテーパ面からなる係止面11に当接してスライドする
ことにより、それぞれの抗口側接合金具3(3a)同士
が互いに引き寄せられる。
【0020】次に、挿通穴23へ樹脂等から形成された
スペーサ24を挿入する(図13参照)。その後、挿通
穴23へ切り羽側連結金具4(4b)を挿入して押し込
む。このようにすると、この切り羽側連結金具4(4
b)が、切り羽側接合金具3(3b)に嵌合される。つ
まり、この切り羽側連結金具4(4b)の係合部7が切
り羽側接合金具3(3b)の係合空間8内に嵌合して、
それぞれの切り羽側接合金具3(3b)が切り羽側連結
金具4(4b)によって互いに連結される(図14参
照)。この場合も、切り羽側連結金具4(4b)の係合
部7のテーパ面からなる係合面22が切り羽側接合金具
3(3b)の係止片部5のテーパ面からなる係止面11
に当接してスライドすることにより、それぞれの切り羽
側接合金具3(3b)同士が互いに引き寄せられる。さ
らに、挿入穴23に樹脂等から形成されたスペーサ25
を嵌め込んでセグメント1同士の接合を完了させる(図
15参照)。
【0021】上記実施の形態のセグメント1によれば、
セグメント1の周方向における両側の接合金具3(3
A),3(3B)が、内部に埋設される鉄骨12の両端
に一体成形されているため、複数のセグメント1を接合
金具3同士を連結金具4で連結させてトンネル壁体を構
成した状態で、一方の接合金具3に連結金具4を介して
引張力がかかると、この引張力は鉄骨12の主補強部1
3を介して同じセグメント1の他方の接合金具3に伝達
されることになり、他方でこの接合金具3にも逆方向に
引張力がかかることになる。よって、接合金具3にかか
る引張力が一方向に偏ることなく両方向に均等にかかる
ことになる。したがって、連結金具4を介して接合金具
3に引張力がかかっても、接合金具3のセグメント1か
らの脱落を防止することができる。しかも、接合金具3
(3A),3(3B)が鉄骨12に一体成形されている
ため、これらを主補強部13に接合させる必要がなくな
る。したがって、セグメント1の製造を容易に行うこと
ができる。
【0022】また、鉄骨12には、別体の補強板15〜
17が接合金具3に接合されているため、力がかかる鉄
骨12の接合金具3の近傍の強度を補強板15〜17で
向上させることができる。したがって、鉄骨12にクラ
ック等が生じるのを防止することができる。さらに、鉄
骨12のウエブ13aには、複数の抜き穴14が形成さ
れているため、鉄骨12を軽量化することができ、その
結果、セグメント1を軽量化することができる。
【0023】ここで、図16および図17に示すよう
に、セグメント1の内面側から挿通穴23を構成する接
合溝2内に連通する注入孔26を形成し、抗口側連結金
具4(4a)及び切り羽側連結金具4(4b)をそれぞ
れ抗口側接合金具3(3a)及び切り羽側接合金具3
(3b)へ嵌合させるとともに、これらの間及び挿通穴
23の開口部側にスペーサ24、25を嵌め込んだ後
に、注入孔26からモルタル(充填材)27を注入し、
挿通穴23内に充填しても良い。そして、このように、
挿通穴23内にモルタル27を充填させることにより、
連結金具4による接合金具3同士の接合状態を確実に維
持させることができるとともに、接合溝部2内における
止水効果を得ることができ、これにより、連結金具4及
び接合金具3等の腐食を防止することができる。
【0024】なお、上記の例では、連結金具4の係合部
7の係合面22をテーパ面とし、接合金具3の係止片部
5の係合面22と係合する係止面11をテーパ面とし
て、連結金具4の挿入力によって接合金具3同士を引き
付けて、セグメント1同士を互いに引き付けた状態に接
合させたが、例えば、内圧が加わらないトンネル壁体の
ように、土圧によって周方向への接合面1a同士が密着
する接合箇所においては、セグメント1同士の接合時
に、これらセグメント1の接合面1a同士を引き付ける
必要がないため、連結金具4及び接合金具3として、そ
れぞれの係合面22及び係止面11がテーパ面とされて
いないストレートのものを用い、連結金具4を、その係
合部7が接合金具3の係合空間8内へ配置されるように
設置させれば良い。
【0025】また、上記の例では、セグメント1にその
半径方向に沿って接合溝部2を二カ所設ける場合を例に
とり説明したが、半径方向において接合溝部2を一カ所
設けてもよい。この場合、図19〜図22に示すよう
に、主補強部13の両側板部13bのセグメント1の周
方向における同じ側に一つの接合金具3を連続させるよ
うに一体成形すればよい。この場合も、図21に示すよ
うに、両側板部13bのセグメント1の周方向における
同側の端部間および接合金具3に、別体の補強板(補強
部材)18を、溶接等で接合させ、しかもこのような補
強板18をセグメント1の軸線方向における両側それぞ
れに配置して補強することができる。
【0026】さらに、上記の例では、接合金具3を有す
る鉄骨12をセグメント1の軸線方向に沿って二つ設け
る場合を例にとり説明したが、一つの鉄骨12のみをセ
グメント1内に埋設することも可能である。加えて、上
記の例では、接合金具3を鉄骨12に鋳造で一体成形し
た鋳鉄製品を用いる場合を例にとり説明したが、このよ
うな形状に炭素繊維等で一体成形したものを用いること
も可能である。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のセグメ
ントによれば下記の効果を得ることができる。請求項1
記載のセグメントによれば、両側の接合金具が、内部に
埋設される鉄骨の両端に一体成形されているため、複数
のセグメントを接合金具同士を連結金具で連結させてト
ンネル壁体を構成した状態では、一方の接合金具に連結
金具を介して引張力がかかると、この引張力は一体成形
された鉄骨の中間部分を介して同じく一体成形された他
方の接合金具に伝達されることになり、他方で、この接
合金具にも逆方向に引張力がかかることになる。よっ
て、接合金具にかかる引張力が一方向に偏ることなく両
方向に均等にかかることになる。したがって、連結金具
を介して接合金具に引張力がかかっても、接合金具の脱
落を防止することができる。しかも、接合金具が鉄骨に
一体成形されているため、これらを接合させる必要がな
くなる。したがって、セグメントの製造を容易に行うこ
とができる。
【0028】請求項2記載のセグメントによれば、鉄骨
には、接合金具に別体の補強部材が接合されているた
め、力がかかる鉄骨の接合金具の近傍の強度を補強部材
で向上させることができる。したがって、鉄骨にクラッ
ク等が生じるのを防止することができる。
【0029】請求項3記載のセグメントによれば、鉄骨
のウエブに抜き穴が形成されているため、鉄骨を軽量化
することができ、その結果、セグメントを軽量化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
側面図である。
【図2】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
図1に示すA−A線に沿う断面矢視図である。
【図5】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
図1に示すB−B線に沿う断面矢視図である。
【図6】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の分解斜視図である。
【図7】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の斜視図である。
【図8】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合箇所の一部の断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に
用いられる連結金具の斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図13】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図14】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図15】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図16】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合箇所へモルタルを注入する場合の例を説明するセグメ
ント同士の接合箇所の断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合箇所へモルタルを注入する場合の例を説明するセグメ
ント同士の接合箇所の平面図である。
【図18】 本発明の実施の形態のセグメントを製造す
るための型枠および型枠内に配置された鉄骨を示す側面
図である。
【図19】 本発明の実施の形態のセグメントの他の例
を説明する側面図である。
【図20】 本発明の実施の形態のセグメントの他の例
を説明する正面図である。
【図21】 本発明の実施の形態のセグメントの他の例
を説明する図19に示すC−C線に沿う断面矢視図であ
る。
【図22】 本発明の実施の形態のセグメントの他の例
を説明する図19に示すD−D線に沿う断面矢視図であ
る。
【符号の説明】
1 セグメント 1a 接合面 2 接合溝部 3 接合金具 4 連結金具 5 係止片部 6 係止部 7 係合部 8 係合空間 9 連結部 12 鉄骨 14 抜き穴 15〜18 補強板(補強部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側の接合面にそれぞれ接合溝部が形成
    され、これら接合溝部には端部が内方に屈曲した係止片
    部とされた一対の鉤形の係止部を有する接合金具がそれ
    ぞれ設けられており、 前記接合面同士を互いに突き合わせ前記接合金具同士を
    互いに対向させた状態で、前記接合溝部同士によって形
    成された挿通穴内に、前記係止部同士の間に形成された
    係合空間内に配置されて前記係止片部と係合する係合部
    が板状の金具本体の両側部に設けられてなる連結金具
    を、一方側から挿入することにより、前記接合金具同士
    を連結させて、トンネル壁体を構成するセグメントであ
    って、 内部に埋設される鉄骨の両端に前記接合金具が一体成形
    されてなることを特徴とするセグメント。
  2. 【請求項2】 前記鉄骨には、前記接合金具に別体の補
    強部材が接合されていることを特徴とする請求項1記載
    のセグメント。
  3. 【請求項3】 前記鉄骨は、ウエブと該ウエブの両側の
    側板部とを有するとともに、前記ウエブには抜き穴が形
    成されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    セグメント。
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