JP2019002191A - セグメントの継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造することなく、簡単に製造するできるセグメントの継手構造を提供する。【解決手段】トンネル掘削面に沿って円筒状に隣接配置することで、トンネルの覆工体を構築する円弧板状のセグメント1aのトンネル周方向における接合面に設けられ、トンネル周方向に隣接するセグメント1a間を締結するセグメント1aの継手構造であって、接合面に一辺が面一で配置されていると共に、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された複数の継手プレート9を具備し、複数の継手プレート9には、接合面上に位置する一辺に開口するC型切り欠きが、トンネル軸方向に延びる断面C型の溝孔5として、トンネル軸方向に並んでそれぞれ形成されている。【選択図】図9

Description

本発明は、トンネルの覆工体を構築するセグメントの継手構造に関する。
シールド工法では、シールド掘進機で掘削された壁面に多数のセグメントを円筒状に組み立てることで覆工体を構築する。セグメントの端部には、継手金物を備えた継手構造が設けられており、この継手構造を介してセグメント同士を相互に連結することで円筒状に組み立てられる。
セグメント端部の接合面には、接合面同士が開かれる方向の引張力や、互いに押しつける方向の圧縮力が作用する。この接合面に作用する引張力や圧縮力は、コンクリート内に設けられた主鋼材へと伝達される構造となっているが、継手金物から直接主鋼材に伝達することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−43884号公報
しかしながら、従来技術では、継手金物は一般的に鋳物で構成され、製造工程が複雑で、精度や、コスト面において難点があるという問題点があった。特に、C型金物を鋳造するに当たっては中子が必要となり、さらに製造工程が複雑になってしまう。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、鋳造することなく、簡単に製造するできるセグメントの継手構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、トンネル掘削面に沿って隣接配置することで、トンネルの覆工体を構築するセグメントのトンネル周方向における接合面に設けられ、トンネル周方向に隣接する前記セグメント間を締結するセグメントの継手構造であって、前記接合面に一辺が面一で配置されている継手プレートを具備し、前記継手プレートには、前記接合面上に位置する一辺に開口するC型切り欠きが、トンネル軸方向に延びる断面C型の溝孔として形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明において、前記継手プレートは、前記トンネル軸方向に複数枚が配置され、複数の前記継手プレートには、前記C型切り欠きがトンネル軸方向に並んでそれぞれ形成されていても良い。
さらに、本発明において、前記C型切り欠きには、前記溝孔となる空間保持部材が嵌め込まれていても良い。
さらに、本発明において、主鋼材として前記セグメント内に、厚み方向に離間して配置された一対の鋼板と、前記一対の鋼板の両端部を連結する、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された複数の端部ウェブと、前記複数の端部ウェブ及び前記複数の継手プレートに形成されたトンネル軸方向に貫通する貫通孔に挿入された連結ピンと、を具備し、前記貫通孔と前記連結ピンとの間隙に硬化性の充填材が充填されていても良い。
さらに、本発明において、一方端が前記セグメントの表面に開口するように配置された、前記貫通孔と前記連結ピンとの間隙に硬化性の充填材を充填する充填管を具備していても良い。
本発明によれば、断面C型の溝孔を有する継手構造を複数の継手プレートで構成することができ、鋳造することなく、切断加工によって簡単に製造することができるという効果を奏する。
本発明に係るセグメントの第1実施形態の構成を示す図である。 図1に示す継手金物と鋼板との接続構造の分解斜視図である。 図1に示す継手金物と鋼板との接続構造を示す図である。 本発明に係るセグメントの実施形態の製造工程を示す図である。 鉄筋かご組立、モルタル注入管及びエア抜き管設置工程を説明する斜視図である。 モルタル注入管及びエア抜き管の設置例を示す断面図である。 図1に示す継手金物と主筋との接続構造を示す図である。 図2に示す端部ウェブの他の取り付け例を示す図である。 本発明に係るセグメントの第2実施形態の構成を示す図である。 図9に示す継手プレートと鋼板との接続構造の分解斜視図である。 図9に示す継手プレートをトンネル軸方向に重ねて取り付ける例を示す分解斜視図である。
以下、本発明に係るシールド機の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態のセグメント1は、図1を参照すると、所定幅の略円筒体を周方向に沿って、複数に分割した円弧板状である。複数のセグメント1をトンネル掘削面に沿って略円筒状に隣接配置することで、トンネルの覆工体が構築される。
セグメント1は、主鋼材である鋼板2を備える鉄筋かご3が、硬化コンクリート体からなるセグメント本体4内に埋設された鉄筋鉄骨コンクリート製のSRC構造である。本実施形態では、セグメント本体4の厚み方向に離間して配置された一対の鋼板2が、トンネル軸方向において所定間隔をおいて2組配置されている。
セグメント本体4は、円弧状に屈曲した上面41及び下面42と、トンネル軸方向に設置される前端面43及び後端面44と、トンネル周方向に設置される左端面45及び右端面46を有している。
前端面43及び後端面44は、トンネル軸方向に隣接するセグメント1との接合面である。前端面43及び後端面44には、トンネル軸方向に隣接するセグメント1間を締結するリング継手が設けられている。図1に示す例では、後端面44に設けられたピン状の雄継手47が、前端面43に設けられている図示しない凹状の雌継手と嵌合することでリング継手を構成する。
左端面45及び右端面46は、トンネル周方向に隣接するセグメント1との接合面である。左端面45及び右端面46には、トンネル周方向に隣接するセグメント1間を締結する継手構造として、接合面側に開口してトンネル軸方向に延びる断面C型の溝孔5が、鋼板2に直接接続された継手金物50によって形成されている。また、継手金物50の接合面側端部は、接合面と面一に露出している。
トンネル周方向に隣接するセグメント1は、相対するそれぞれの溝孔5に楔状のH型金物を挿入して締結する。これにより、継手金物50に対してトンネル周方向に作用する引張力・圧縮力の両方が主鋼材である鋼板2に直接伝達される。なお、本実施形態において、鋼板2に直接接続された継手金物50は、溝孔5が形成されたC型金具としたが、H型金物の代わりに溝孔5に嵌合する嵌合凸部が形成されたT型金具等の他の継手構造が形成された金具で構成しても良い。
次に、継手金物50と、鋼板2との接続構造について図2及び図3を参照して詳細に説明する。
セグメント本体4の厚み方向に離間して配置された一対の鋼板2は、連結部材である複数枚の中央ウェブ21によって連結されている。そして、一対の鋼板2の両端部は、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された3枚の端部ウェブ22によって連結されている。中央ウェブ21及び端部ウェブ22は、例えば鋼板によって構成される。なお、図2及び図3に示す例では、3枚の端部ウェブ22によって一対の鋼板2の両端部を連結する例が示されているが、端部ウェブ22の数は、3枚に限定されることなく、1枚以上であれば良い。
端部ウェブ22には、トンネル軸方向に貫通する貫通孔23がそれぞれ設けられている。それぞれの端部ウェブ22には、トンネル周方向に離間して設けられた2個の貫通孔23が、セグメント本体4の厚み方向に離間して2組が設けられている。そして、それぞれの端部ウェブ22に設けられた貫通孔23は、トンネル軸方向に直接状に並ぶように配置されている。
継手金物50は、断面C型の溝孔5が形成された本体部51と、トンネル軸方向に隣り合う端部ウェブ22間にそれぞれ挿入される2本の脚部52とを備えている。2本の脚部52には、端部ウェブ22間に挿入した際に、端部ウェブ22にトンネル周方向に離間して設けられた2個の貫通孔23とそれぞれ対向する、2個の貫通孔53が設けられている。
端部ウェブ22の貫通孔23と、継手金物50(脚部52)の貫通孔53とは、いずれも断面円形であり、端部ウェブ22の貫通孔23と、継手金物50(脚部52)の貫通孔23とに断面円形の連結ピン6をトンネル軸方向に挿通させる。これにより、図3に示すように、継手金物50と鋼板2とは連結ピン6をよってトンネル周方向において直接接続されている。
端部ウェブ22の貫通孔23及び継手金物50の貫通孔53の径は、連結ピン6の径よりも大きく設定され、その間隙に充填されたモルタル等の硬化性の充填材によって、継手金物50がトンネル周方向及び厚さ方向において所定位置に固定されている。換言すると、充填材が充填される前は、継手金物50がトンネル周方向及び厚さ方向において位置調整可能な状態で接続されている。
端部ウェブ22の貫通孔23及び継手金物50の貫通孔53の断面形状は、想定される調整範囲に応じて適宜設定することができる。すなわち、端部ウェブ22の貫通孔23の断面形状は、円形に限定されることなく、連結ピン6が挿通可能であれば、長穴等の他の形状であっても良い。例えば、貫通孔23の断面形状をトンネル雌雄方向に長い長穴にすることで、継手金物50のトンネル周方向の位置調整範囲を大きくすることができる。
端部ウェブ22間に挿入された脚部52を覆うカバープレート7がそれぞれ取り付けられている。カバープレート7は、充填材の充填空間を画定し、打設時に充填空間へのコンクリートの侵入を防ぐ。脚部52と鋼板2及び端部ウェブ22との隙間や、脚部52とカバープレート7との隙間が充填空間となる。
カバープレート7には、鋼板2との間で充填空間の厚さ方向を画定する第1面と、継手金物50の本体部51との間で充填空間のトンネル周方向を画定する第2面とを備えている。そして、充填空間のトンネル軸方向は、隣り合う端部ウェブ22によって画定されている。なお、トンネル軸方向に隣り合う充填空間は、端部ウェブ22の貫通孔23と連結ピン6との間隙を介して連通されている。
次に、セグメント1の製造方法について図4乃至図6を参照して詳細に説明する。
(主鋼材組立溶接工程:ステップA1)
まず、セグメント本体4の厚み方向に離間して配置した一対の鋼板2間に、連結部材である複数枚の中央ウェブ21を組み付けると共に、一対の鋼板2の両端部に、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された3枚の端部ウェブ22を組み付ける。そして、一対の鋼板2と、中央ウェブ21及び端部ウェブ22とを溶接によって連結させる。
(継手金物、カバープレート取付工程:ステップA2)
次に、図2に矢印で示すように、継手金物50の2本の脚部52をトンネル軸方向に隣り合う端部ウェブ22間にそれぞれ挿入し、端部ウェブ22の貫通孔23と、継手金物50(脚部52)の貫通孔23とに連結ピン6を挿通する。そして、端部ウェブ22間に挿入されたそれぞれの脚部52を覆うように、充填材の充填空間を画定するカバープレート7を取り付ける。なお、継手金物50及びカバープレート7の取り付けは、次工程で鉄筋かご30を組み立てる前に行うため、鉄筋かご30が邪魔になることなく、作業効率が良い。
(鉄筋かご組立、モルタル注入管及びエア抜き管設置工程:ステップA3)
次に、図5に示すように、鋼板2を主鋼材として、その周辺に鉄筋かご3を組み立てると共に、モルタル充填管としてモルタル注入管81及びエア抜き管82を設置する。モルタル注入管81は、カバープレート7の取り付けによって画定される充填空間に充填材として充填するモルタルを注入する管であり、図6に示すように、一方端がセグメント本体4の表面(図6に示す例では左端面45)に開口し、他方端が充填空間に向けて開口するように設置する。エア抜き管82は、充填空間にモルタルを注入する際に、充填空間内の空気を排出するための管であり、図6に示すように、一方端がセグメント本体4の表面(図6に示す例では左端面45)に開口し、他方端が充填空間に向けて開口するように設置する。なお、モルタル注入管81及びエア抜き管82は、カバープレート7と端部ウェブ22との間隙や、端部ウェブ22の貫通孔23と連結ピン6との間隙を介して充填空間に向けて開口させても良く、カバープレート7や端部ウェブ22に設けた貫通孔を介して充填空間に向けて開口させても良い。
(型枠セット、コンクリート打設置工程:ステップA4)
ステップA1〜A3の工程は、図4に示すように、船置で行い、ステップA4では、伏せ置に反転させ、継手金物50を位置決めした状態で図示しない型枠にセットする。そして、型枠にコンクリートを打設する。なお、継手金物50は、連結ピン6によってトンネル周方向及び厚さ方向において位置調整可能な状態で鋼板2に接続されている。従って、鉄筋かご3があっても簡単に溝孔5(継手金物50)を位置決めすることができる。なお、端部ウェブ22及び連結ピン6による継手金物50の取り付けは、必ずしも左端面45及び右端面46の両端で行う必要はなく、一方端のみで良い。この場合、他方端はボルト締めや溶接等で継手金物50をタイトに取り付け、端部ウェブ22及び連結ピン6によって継手金物50を取り付けた一方端側で位置決めを実行すると良い。また、継手金物50を位置決めした状態で型枠にセットした際に、貫通孔23、53と連結ピン6との間にくさびを打ち込んだり、点溶接を施したりすることで、継手金物50を仮止めしておくと、コンクリートの打設時に継手金物50の位置がずれることなく、好適である。
(モルタル注入工程:ステップA5)
次に、打設したコンクリートが適宜硬化した後に脱型し、脱型したセグメント1を倒立させて姿勢を立置に変える。そして、モルタル注入管81から充填空間にモルタルを注入することで、端部ウェブ22の貫通孔23及び継手金物50の貫通孔53と連結ピン6との間隙にモルタルを充填させ、継手金物50をトンネル周方向及び厚さ方向において所定位置に固定する。
(養生、保管工程:ステップA6)
次に、立置の状態で水中養生させ、養生後も立置の状態で保管する。
第1実施形態では、主鋼材として鋼板2を用いたが、図7に示すように主鋼材は主筋(鉄筋)2aであっても良い。主筋2aの端部には、定着プレート11が取り付けられている。定着プレート11は、例えば、所定の板厚を有する矩形状の鋼板で構成され、セグメント本体4の厚み方向に離間して配置された一対の主筋2aの端部に架け渡されるように取り付けられている。図7に示す例では、トンネル軸方向に間隔をおいて3組の計6本の主筋2の端部に1枚の定着プレート11が架け渡されるように取り付けられている。
そして、端部ウェブ22が定着プレート11に溶接等によって取り付けられている。これにより、厚み方向に離間して配置された一対の主筋2aの端部間に端部ウェブ22が定着プレート11を介して連結される。なお、端部ウェブ22を厚み方向に離間して配置された一対の主筋2aに直接取り付けるようにしても良い。
なお、主筋2aの端部と定着プレート11は、機械式継手12によって接続されている。機械式継手12としては、例えば、モルタル充填継手や鋼管圧着継手を用いることができる。定着プレート11の表面に継手用スリーブとして内部がリブ加工された鋼管を溶接する。そして、モルタル充填継手では、鋼管に主筋2aの端部を挿入し、鋼管と主筋2aとの隙間に高強度モルタルを充填して接合する。また、鋼管圧着継手では、鋼管を圧着して接合する。なお、いずれの機械式継手12でも、鋼管内に挿入する主筋2aの長さを調整することで、トンネル周方向における定着プレート11の位置が調整可能である。
また、端部ウェブ22の向きは、形成された貫通孔23がトンネル周方向と直交する方向に貫通する向きであれば良く、例えば、図8に示すように、鋼板2と平行に取り付けても良い。図8に示す例では、セグメント本体4の厚み方向に離間して配置された一対の鋼板2の端部を連結ウェブ24によって連結し、連結ウェブ24に端部ウェブ22が溶接等で取付けられている。これにより、厚み方向に離間して配置された一対の鋼板2の端部間に端部ウェブ22が連結ウェブ24を介して連結される。なお、図8に示す例では、一対の鋼板2にも貫通孔25が形成され、鋼板2にも貫通孔25と、端部ウェブ22の貫通孔23と、継手金物50a(脚部52a)の貫通孔23aとに連結ピン6を挿通することで、継手金物50aを取り付ける。
(第2実施形態)
第2実施形態のセグメント1aは、図9及び図10を参照すると、トンネル周方向に隣接する接合面(左端面45及び右端面46)に開口する断面C型の溝孔5が、トンネル軸方向に所定間隔をおいて平行に配置された複数枚の継手プレート9によって形成されている点で第1実施形態と異なっている。
本実施の形態では、3枚の継手プレート9がトンネル周方向に2セット設けられている。継手プレート9は、矩形であり、その一辺は、接合面に面一で配置されている。そして、複数の継手プレート9には、接合面上に位置する一辺に開口するC型切り欠き91が、トンネル軸方向に並んで形成されている。このトンネル軸方向に並んで形成されたC型切り欠き91が断面C型の溝孔5を構成する。
本実施形態では、トンネル軸方向に並ぶC型切り欠き91には、断面形状が溝孔5となるC型金具10がC型切り欠き91へのコンクリートの侵入を防ぐ空間保持部材として嵌め込まれている。C型金具10は、楔状のH型金物の挿入を案内する目的で嵌め込まれている。従って、C型金具10は、強度を確保する必要はないため、薄い金属板を用いた曲げ加工によって簡単に作成することができる。なお、C型切り欠き91と硬化コンクリート体(セグメント本体4)とで溝孔5を正確に形成することができる場合には、C型金具10は省略しても良い。なお、空間保持部材は、C型金具10のように金属ではなく、プラスチック等の樹脂、セラミック、段ボール等の紙によって構成しても良い。また、コンクリートが硬化した後に空間保持部材を取り除く場合には、空間保持部材は、溝孔5となる箇所を中空である必要はなく、外形が溝孔5となる板状部材で構成しても良い。
一対の鋼板2の両端部は、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された4枚の端部ウェブ22aによって連結され、一対の鋼板2と隣り合う端部ウェブとで画定された3か所の挿入口に3枚の継手プレート9がそれぞれ挿入されている。継手プレート9には貫通孔92が、端部ウェブ22aには貫通孔23が、挿入状態で対向する位置にそれぞれ形成されている。本実施形態では、厚さ方向に間隔をおいて4個の貫通孔92及び貫通孔23が形成されている。
端部ウェブ22aの貫通孔23と、継手プレート9には貫通孔92とは、いずれも断面円形であり、端部ウェブ22aの貫通孔23と、継手プレート9には貫通孔92とに断面円形の連結ピン6をトンネル軸方向に挿通させる。これにより、図7に示すように、継手プレート9と鋼板2とは連結ピン6によってトンネル周方向において直接接続されている。
端部ウェブ22aの貫通孔23の径は、連結ピン6の径よりも大きく設定され、その間隙に充填されたモルタル等の充填材によって、継手プレート9がトンネル周方向及び厚さ方向において所定位置に固定されている。換言すると、充填材が充填される前は、継手プレート9がトンネル周方向及び厚さ方向において位置調整可能な状態で接続されている。
端部ウェブ22aの貫通孔23の断面形状は、想定される調整範囲に応じて適宜設定することができる。すなわち、端部ウェブ22aの貫通孔23の断面形状は、円形に限定されることなく、連結ピン6が挿通可能であれば、長穴等の他の形状であっても良い。例えば、貫通孔23の断面形状をトンネル雌雄方向に長い長穴にすることで、継手プレート9のトンネル周方向の位置調整範囲を大きくすることができる。
4枚の端部ウェブ22aと、端部ウェブ22a間に挿入された3枚の継手プレート9とを接合面と反対側から覆うカバープレート7aがそれぞれ取り付けられている。カバープレート7aは、充填材の充填空間を画定し、打設時に充填空間へのコンクリートの侵入を防ぐ。継手プレート9と鋼板2及び端部ウェブ22aとの隙間や、継手プレート9とカバープレート7aとの隙間が充填空間となり、本実施形態では、カバープレート7aの取付けによって3か所の充填空間が形成される。そして、トンネル軸方向に隣り合う充填空間は、端部ウェブ22の貫通孔23と連結ピン6との間隙を介して連通されている。
セグメント1aにおいても、第1実施形態と同様に、モルタル注入管81及びエア抜き管82を設置し、セグメント本体4を構成するコンクリートが適宜硬化した後にモルタル注入管81から充填空間にモルタルを注入することで、端部ウェブ22の貫通孔23と連結ピン6との間隙にモルタルを充填させ、継手プレート9をトンネル周方向及び厚さ方向において所定位置に固定する。
これにより、型枠セット時において、継手プレート9は、連結ピン6によってトンネル周方向及び厚さ方向において位置調整可能な状態で鋼板2に接続されている。従って、鉄筋かご3があっても簡単に溝孔5(継手プレート9)を位置決めすることができる。
トンネル周方向に隣接するセグメント1間を締結する継手構造として、第1実施形態では継手金物50を用いているのに対し、第2実施形態では複数枚の継手プレート9を用いている。第1実施形態の継手金物50は、一般的に鋳物で構成され、C型金物を鋳造するに当たっては中子が必要となる。従って、製造工程が複雑になり、精度や、コスト面において難点がある。これに対し、第2実施形態では複数枚の継手プレート9で継手構造を構成することができ、継手プレート9は、鋼板に対して切断加工と穴あけ加工を施すだけで製造可能である。従って、製造工程を簡略化でき、精度や、コスト面においても向上させることができる。
なお、第2実施形態では、3枚の継手プレート9で継手構造を構成する例について説明したが、継手プレート9の数は、3枚に限定されるものではなく、必要とする強度を確保できるのであれば、1枚以上の任意の数に設定することができる。
また、継手プレート9は間隔をおいて配置する必要はなく、図11に示すように、トンネル軸方向に重ねた状態で取り付けるようにしても良い。この場合には、継手プレート9のC型切り欠き91によって溝孔5を正確に形成されるため、C型金具10を省略することができる。
以上説明したように、本実施形態は、トンネル掘削面に沿って円筒状に隣接配置することで、トンネルの覆工体を構築する円弧板状のセグメント1のトンネル周方向における接合面に設けられ、トンネル周方向に隣接するセグメント1間を締結するセグメント1の継手構造であって、接合面に一辺が面一で配置されていると共に、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された継手プレート9を具備し、継手プレート9には、接合面上に位置する一辺に開口するC型切り欠き91が、トンネル軸方向に延びる断面C型の溝孔5として形成されている。
この構成により、断面C型の溝孔を有する継手構造を継手プレート9で構成することができ、鋳造することなく、切断加工によって簡単に製造することができる。
また、本実施形態は、継手プレート9がトンネル軸方向に複数枚が配置され、複数の継手プレート9には、C型切り欠き91がトンネル軸方向に並んでそれぞれ形成されている。
この構成により、加工がしやすい薄い継手プレート9を用いて、継手構造を構成することができる。
また、本実施形態は、C型切り欠きに91は、溝孔5となるC型金具10が嵌め込まれている。
この構成により、溝孔5への楔状のH型金物の挿入を案内することができる。
また、本実施形態は、主鋼材としてセグメント本体4内に、厚み方向に離間して配置された一対の鋼板2と、一対の鋼板2の両端部を連結する、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された複数の端部ウェブ22と、複数の端部ウェブ22及び複数の継手プレート9に形成されたトンネル軸方向に貫通する貫通孔23、92に挿入された連結ピン6と、を具備し、貫通孔と前記連結ピンとの間隙に硬化性の充填材としてモルタルが充填されている。
この構成により、複数の継手プレート9を主鋼材である一対の鋼板2に直接接続することができるため、接合面に作用する引張力及び圧縮力を複数の継手プレート9から一対の鋼板2に直接伝達することができる。
また、本実施形態は、一方端が前記セグメント本体の表面に開口するように配置された、貫通孔23、92と連結ピン6との間隙にモルタルを硬化性の充填材として充填する充填管(モルタル注入管81、エア抜き管82)を備えている。
この構成により、セグメント本体4を構成するコンクリートが硬化後に継手プレート9を主鋼材である鋼板2に固定することができるため、製造工程において、型枠内での位置調整作業を簡略化することができ、作業効率を向上させることができる。
なお、本発明が上記各実施形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施形態は適宜変更され得ることは明らかである。
1、1a セグメント
2 鋼板
3 鉄筋かご
4 セグメント本体
5 溝孔
6 連結ピン
7、7a カバープレート
9 継手プレート
10 C型金具
11 定着プレート
12 機械式継手
21 中央ウェブ
22、22a 端部ウェブ
23 貫通孔
24 連結ウェブ
25 貫通孔
41 上面
42 下面
43 前端面
44 後端面
45 左端面
46 右端面
47 雄継手
50、50a 継手金物
51 本体部
52、52a 脚部
53、53a 貫通孔
81 モルタル注入管
82 エア抜き管
91 C型切り欠き
92 貫通孔

Claims (5)

  1. トンネル掘削面に沿って隣接配置することで、トンネルの覆工体を構築するセグメントのトンネル周方向における接合面に設けられ、トンネル周方向に隣接する前記セグメント間を締結するセグメントの継手構造であって、
    前記接合面に一辺が面一で配置されている継手プレートを具備し、
    前記継手プレートには、前記接合面上に位置する一辺に開口するC型切り欠きが、トンネル軸方向に延びる断面C型の溝孔として形成されていることを特徴とするセグメントの継手構造。
  2. 前記継手プレートは、前記トンネル軸方向に複数枚が配置され、
    複数の前記継手プレートには、前記C型切り欠きがトンネル軸方向に並んでそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1記載のセグメントの継手構造。
  3. 前記C型切り欠きには、前記溝孔となる空間保持部材が嵌め込まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のセグメントの継手構造。
  4. 主鋼材として前記セグメント内に、厚み方向に離間して配置された一対の鋼板と、
    前記一対の鋼板の両端部を連結する、トンネル軸方向に間隔をおいて配置された複数の端部ウェブと、
    前記複数の端部ウェブ及び前記複数の継手プレートに形成されたトンネル軸方向に貫通する貫通孔に挿入された連結ピンと、を具備し、
    前記貫通孔と前記連結ピンとの間隙に硬化性の充填材が充填されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のセグメントの継手構造。
  5. 一方端が前記セグメントの表面に開口するように配置された、前記貫通孔と前記連結ピンとの間隙に硬化性の充填材を充填する充填管を具備することを特徴とする請求項4記載のセグメントの継手構造。
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