JP2000008785A - セグメント - Google Patents

セグメント

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JP2000008785A
JP2000008785A JP10181193A JP18119398A JP2000008785A JP 2000008785 A JP2000008785 A JP 2000008785A JP 10181193 A JP10181193 A JP 10181193A JP 18119398 A JP18119398 A JP 18119398A JP 2000008785 A JP2000008785 A JP 2000008785A
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Hirohide Hashimoto
博英 橋本
Masanori Wakabayashi
正憲 若林
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連結金具を介して接合金具に引張力がかかっ
ても、接合金具の脱落を防止することができるセグメン
トを提供する。 【解決手段】 両側の接合面1aにそれぞれ接合溝部が
形成され、これら接合溝部には端部が内方に屈曲した係
止片部5とされた一対の鉤形の係止部6を有する接合金
具3がそれぞれ設けられており、接合面1a同士を互い
に突き合わせ接合金具3同士を互いに対向させた状態
で、接合溝部同士によって形成された挿通穴内に、板状
の金具本体の両側部に前記係止部同士の間に形成された
係合空間内に配置されて係止片部と係合する係合部が設
けられてなる連結金具を、一方側から挿入することによ
り、接合金具3同士を連結させて、トンネル壁体を構成
するセグメント1であって、内部に埋設された鉄筋16
で、両側の接合金具3同士を連結させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相互に複数連結
することにより掘削穴の軸方向に筒状壁体を構成するセ
グメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネルを構築する方法としては、掘削
穴の内面側にコンクリート製のセグメントを組み立てて
筒状壁体を構築する、いわゆるシールド工法が一般的で
ある。このシールド工法に用いられるセグメントとして
は平面長方形状で円弧版状のものが主流であり、これら
セグメント同士をボルトによって接合していた。このボ
ルトでセグメント同士を接合する構造としては、セグメ
ントの接合面の近傍に、セグメントの接合面同士を当接
させた際に、互いに連通する孔部を有する継手板を埋め
込んでおき、これら継手板の孔部へボルトを挿通させ、
このボルトへナットを締結させて接合させる構造が一般
的である。また、相互のセグメントにナット部材である
インサート金具を埋め込んでおき、隣接するセグメント
に貫通させたボルトを締結させて互いに接合させる構造
もある。
【0003】しかしながら、このような構造では、構築
現場にて継手の接合面に形成された孔部へボルトを挿通
させ、このボルトへナットを締結させたり、相互のセグ
メントに埋め込んだインサート金具へボルトを締結させ
るという極めて煩雑な作業を要するため組立時間の短縮
には限界があり、またロボットによる自動組み付けへの
適応が困難であった。さらには、二次覆工を省略する場
合にもボルト・ナットを取り付けるためにセグメントに
形成したボルトボックスの閉塞作業を行わなければなら
ず、施工の高速化、省力化を目指す上で新たな継手構造
の開発が急務となっているのが現状であった。
【0004】ここで、極めて容易にセグメント同士を接
合させることができる接合構造として、セグメントの接
合面の対向位置に、C型の接合金具を埋め込んでおき、
これらC型の接合金具に両端部が係合するI型の連結金
具を嵌め込むことにより、C型の接合金具同士をI型の
連結金具によって連結させ、セグメントの接合面同士を
接合させる構造が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
セグメントはコンクリート内にC型の接合金具を単に埋
め込んだものであるため、接合金具のセグメントに対す
る取付強度が十分確保できず、よって、連結金具を介し
て接合金具に引張力がかかると、最悪の場合、接合金具
がセグメントから脱落してしまう可能性があった。した
がって、本発明の目的は、連結金具を介して接合金具に
引張力がかかっても、接合金具の脱落を防止することが
できるセグメントを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のセグメントは、両側の接合
面にそれぞれ接合溝部が形成され、これら接合溝部には
端部が内方に屈曲した係止片部とされた一対の鉤形の係
止部を有する接合金具がそれぞれ設けられており、前記
接合面同士を互いに突き合わせ前記接合金具同士を互い
に対向させた状態で、前記接合溝部同士によって形成さ
れた挿通穴内に、前記係止部同士の間に形成された係合
空間内に配置されて前記係止片部と係合する係合部が板
状の金具本体の両側部に設けられてなる連結金具を、一
方側から挿入することにより、前記接合金具同士を連結
させて、トンネル壁体を構成するセグメントであって、
内部に埋設された鉄筋で、両側の接合金具同士を連結さ
せてなることを特徴としている。このように両側の接合
金具同士が、内部に埋設された鉄筋で連結されているた
め、複数のセグメントを接合金具同士を連結金具で連結
させてトンネル壁体を構成した状態では、一方の接合金
具に連結金具を介して引張力がかかると、この引張力は
鉄筋を介して同じセグメントの他方の接合金具に伝達さ
れることになり、他方でこの接合金具にも逆方向に引張
力がかかることになる。よって、接合金具にかかる引張
力が一方向に偏ることなく両方向に均等にかかることに
なる。
【0007】本発明の請求項2記載のセグメントは、請
求項1記載のセグメントに関して、前記接合金具は、前
記一対の係止部同士を前記係止片部に対し反対側で連結
させる連結部と、該連結部から前記係止部に対し反対側
に延出する延出板部と、該延出板部の延出先端から前記
一対の係止部の配置方向に沿って両側に延在する係合板
部とを有しており、該係合板部に形成された穴部または
溝部において前記鉄筋に係合されてなることを特徴とし
ている。このように、接合金具は、一対の係止部の反対
側に、これら係止部の配置方向に沿って両側に延在する
係合板部を設け、この係合板部に形成された穴部または
溝部において鉄筋に係合されるため、鉄筋への係合が容
易となる。
【0008】本発明の請求項3記載のセグメントは、請
求項2記載のセグメントに関して、前記延出板部には、
前記係合板部と前記係止部とを連結させるリブが形成さ
れてなることを特徴としている。これにより、係合板部
と係止部とを連結させるリブでこれら係合板部と係止部
との間の引張強度を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のセグ
メントを図によって説明する。図1〜図7において、符
号1は、セグメントである。このセグメント1は、平面
視長方形状かつ側面視円弧版状に形成された鉄筋コンク
リート製のものであり、これらセグメント1の周方向に
おける端部の接合面1aを互いに接合させることによ
り、掘削穴内にて筒状壁体を構成するリングが構築され
るようになっている。そして、このリングを掘削穴の軸
方向へ互いに接合させることにより、筒状壁体が構築さ
れるようになっている。これらセグメント1には、図3
に示すように、接合面1aに、掘削穴の軸線に沿う方向
に延在する接合溝部2が、セグメント1の厚さ方向(半
径方向)に2列形成されている。
【0010】これら接合溝部2には、それぞれ掘削穴の
軸方向に沿って複数のC型の接合金具3が設けられてお
り、一のセグメント1および他のセグメント1の対向す
る接合金具3同士が、I型の連結金具4によって互いに
連結されることになる。図8〜図10にも示すように、
接合金具3は、端部に係止片部5を有する鉤形に形成さ
れた一対の係止部6が互いに対向するよう設けられたも
ので、一対の係止部6の係止片部5に対し反対側同士が
連結部9で連結されることにより、側面視C型形状をな
している。これら係止部6および連結部9によって形成
された空間は、接合溝部2に一致されており、連結金具
4の係合部7が係合する係合空間8とされている。
【0011】接合金具3は、連結部9から係止部6に対
し反対方向すなわち接合面1aに対し反対方向に延出す
る延出板部10と、該延出板部10の延出先端から一対
の係止部6の配置方向すなわち延出板部10の厚さ方向
に沿って両側に延在する係合板部11とを有しており、
該係合板部11には、延出板部10に対し等距離をなし
て両側に穴部12が厚さ方向に貫通形成されている。ま
た、穴部12は、係合板部11の長手方向に等間隔で複
数形成されている。そして、延出板部10には、係合板
部11と係止部6とを連結させるようにリブ13が形成
されている。ここで、リブ13は、延出板部10の厚さ
方向における両側に形成されており、しかも、延出板部
10の長さ方向に沿って等間隔かつ間に穴部12を一つ
配置させるようにして複数形成されている。また、係止
片部5の内面からなる係止面15は、連結金具4の挿入
方向イへ向かって係合空間8を狭めるテーパ面とされて
いる。
【0012】図1および図2に示すように、一つのセグ
メント1の周方向における両側の接合金具3(3A),
3(3B)同士は、セグメント1内に埋設される補強用
の鉄筋16で連結されている。すなわち、少なくとも両
端にネジが形成された一本の鉄筋16の一端側が一方の
接合金具3(3A)の係合板部11の穴部12(図6参
照)に挿通された状態で両側から締結される一対のボル
ト17により該係合板部11に取り付けられており、こ
のネジ鉄筋16の他端側が、同じセグメント1の周方向
における他方の接合金具3(3B)の係合板部11の穴
部12に挿通された状態で両側から締結される一対のボ
ルト17により該係止板部11に取り付けられている。
そして、このような鉄筋16が両接合金具3(3A),
3(3B)の係合板部11のすべての穴部12に挿通さ
れるように複数取り付けられている。加えて、これらの
複数の鉄筋の中間部分の周囲には、鉄筋18が巻き付け
られるように設けられている。
【0013】このような構造のセグメント1は、図18
に示すように、接合溝部形成用のオス型20aが形成さ
れた型枠20に前記オス型20aの所定位置に接合金具
3を係合させかつ接合金具3に上記のように鉄筋16を
連結させ鉄筋16に鉄筋18を巻き付けた状態で型枠2
0内にコンクリートを打設することで製造されることに
なる。ここで、コンクリートの打設前に接合金具3をオ
ス型20aに係合させることで、鉄筋16,18を容易
に型枠20内の中間所定位置に支持することができ、セ
グメント1内の良好な位置に容易に鉄筋16,18を配
置することができる。
【0014】セグメント1同士で接合金具3を連結させ
る連結金具4は、図11にも示すように、断面I字型に
形成されたもので、連結金具本体21の両側部が前述し
たように接合金具3の係合空間8内に嵌合する係合部7
とされている。連結金具本体21は、接合金具3を構成
する係止部6の係止片部5同士の隙間よりも薄く形成さ
れて挿通可能とされており、係合部7は、係止片部5同
士の隙間よりも厚く形成されている。また、接合金具3
の係止片部5の係止面15と当接して係合する連結金具
4の係合部7に形成された係合面22は、接合金具3の
係止面15と同様のテーパ面とされている。
【0015】ここで、接合金具3は、接合溝部2内にお
ける掘削穴の抗口側、つまり、既設のリングへの接合側
が抗口側接合金具3(3a)とされ、掘削穴の切り羽
側、つまり、地盤を掘削するシールドマシンが設けられ
ている側が切り羽側接合金具3(3b)とされている。
これに対して、各連結金具4は、抗口側接合金具3(3
a)同士を連結するものが、抗口側連結金具4(4a)
とされ、切り羽側接合金具3(3b)同士を連結するも
のが、切り羽側連結金具4(4b)とされている。
【0016】そして、セグメント1の接合面1a同士を
互いに突き合わせた状態にて、互いの接合溝部2から形
成された挿通穴23に抗口側連結金具4(4a)を挿通
した際に、この抗口側連結金具4(4a)の係合部7
が、切り羽型連結金具3(3b)の係合空間8内を通過
し、抗口側連結金具3(3a)に係合するようになって
いる。つまり、抗口側連結金具4(4a)の係合部7同
士の最小間隔L1が、セグメント1の接合面1a同士を
突き合わせた状態における切り羽側接合金具3(3b)
の係止片部5内面の最大間隔L2よりも大きくされてお
り、また、抗口側連結金具4(4a)の最大幅寸法L3
が、セグメント1の接合面1a同士を突き合わせた状態
における切り羽側接合金具3(3b)の係合空間8を形
成する底部同士の間隔L4よりも小さくされている(図
5参照)。なお、上記接合金具3及び連結金具4は、い
ずれも角部がR加工されて、応力集中が生じないように
なっている。
【0017】次に、セグメント1同士を接合する場合に
ついて図12〜図15によって説明する。セグメント1
同士を接合するには、まず、これらセグメント1の周方
向の接合面1a同士を互いに当接させる。このようにす
ると、それぞれのセグメント1の接合面1aに形成され
た接合溝部2同士が互いに突き合わされて挿通穴23と
される。この状態において、まず、抗口側連結金具4
(4a)を挿通穴23から挿入して押し込む。
【0018】このようにすると、この抗口側連結金具4
(4a)が、まず、切り羽側接合金具3(3b)間を通
過し、さらに、押し込むことにより、この抗口側連結金
具4(4a)が抗口側接合金具3(3a)に到達し、こ
の抗口側接合金具3(3a)に嵌合される。つまり、こ
の抗口側連結金具4(4a)の係合部7が抗口側接合金
具3(3a)の係合空間8内に嵌合して、それぞれの抗
口側接合金具3(3a)が抗口側連結金具4(4a)に
よって互いに連結される(図12参照)。ここで、この
抗口側連結金具4(4a)の係合部7のテーパ面からな
る係合面22が抗口側接合金具3(3a)の係止片部5
のテーパ面からなる係止面15に当接してスライドする
ことにより、それぞれの抗口側接合金具3(3a)同士
が互いに引き寄せられる。
【0019】次に、挿通穴23へ樹脂等から形成された
スペーサ24を挿入する(図13参照)。その後、挿通
穴23へ切り羽側連結金具4(4b)を挿入して押し込
む。このようにすると、この切り羽側連結金具4(4
b)が、切り羽側接合金具3(3b)に嵌合される。つ
まり、この切り羽側連結金具4(4b)の係合部7が切
り羽側接合金具3(3b)の係合空間8内に嵌合して、
それぞれの切り羽側接合金具3(3b)が切り羽側連結
金具4(4b)によって互いに連結される(図14参
照)。この場合も、切り羽側連結金具4(4b)の係合
部7のテーパ面からなる係合面22が切り羽側接合金具
3(3b)の係止片部5のテーパ面からなる係止面15
に当接してスライドすることにより、それぞれの切り羽
側接合金具3(3b)同士が互いに引き寄せられる。さ
らに、挿入穴23に樹脂等から形成されたスペーサ25
を嵌め込んでセグメント1同士の接合を完了させる(図
15参照)。
【0020】上記実施の形態のセグメント1によれば、
両側の接合金具3(3A),3(3B)同士が、内部に
埋設された鉄筋16で連結されているため、複数のセグ
メント1を接合金具3同士を連結金具4で連結させてト
ンネル壁体を構成した状態で、一方の接合金具3に連結
金具4を介して引張力がかかると、この引張力は鉄筋1
6を介して同じセグメント1の他方の接合金具3に伝達
されることになり、他方でこの接合金具3にも逆方向に
引張力がかかることになる。よって、接合金具3にかか
る引張力が一方向に偏ることなく両方向に均等にかかる
ことになる。したがって、連結金具4を介して接合金具
3に引張力がかかっても、接合金具3のセグメント1か
らの脱落を防止することができる。
【0021】また、接合金具3は、一対の係止部6の反
対側に、これら係止部6の配置方向に沿って両側に延在
する係合板部11を設け、この係合板部11に形成され
た穴部12において鉄筋16に係合されるため、鉄筋1
6への係合が容易となる。したがって、接合金具3の鉄
筋16への係合作業の作業性を向上させることができ
る。
【0022】さらに、接合金具3においては、係合板部
11と係止部6とを連結させるリブ13でこれら係合板
部11と係止部6との間の引張強度を向上させることが
できる。したがって、係合板部11と係止部6とに両方
向に引張力がかかっても、クラック等が生じるのを防止
できる。
【0023】ここで、図16および図17に示すよう
に、セグメント1の内面側から挿通穴23を構成する接
合溝2内に連通する注入孔26を形成し、抗口側連結金
具4(4a)及び切り羽側連結金具4(4b)をそれぞ
れ抗口側接合金具3(3a)及び切り羽側接合金具3
(3b)へ嵌合させるとともに、これらの間及び挿通穴
23の開口部側にスペーサ24、25を嵌め込んだ後
に、注入孔26からモルタル(充填材)27を注入し、
挿通穴23内に充填しても良い。そして、このように、
挿通穴23内にモルタル27を充填させることにより、
連結金具4による接合金具3同士の接合状態を確実に維
持させることができるとともに、接合溝部2内における
止水効果を得ることができ、これにより、連結金具4及
び接合金具3等の腐食を防止することができる。
【0024】なお、上記の例では、連結金具4の係合部
7の係合面22をテーパ面とし、接合金具3の係止片部
5の係合面22と係合する係止面15をテーパ面とし
て、連結金具4の挿入力によって接合金具3同士を引き
付けて、セグメント1同士を互いに引き付けた状態に接
合させたが、例えば、内圧が加わらないトンネル壁体の
ように、土圧によって周方向への接合面1a同士が密着
する接合箇所においては、セグメント1同士の接合時
に、これらセグメント1の接合面1a同士を引き付ける
必要がないため、連結金具4及び接合金具3として、そ
れぞれの係合面22及び係止面15がテーパ面とされて
いないストレートのものを用い、連結金具4を、その係
合部7が接合金具3の係合空間8内へ配置されるように
設置させれば良い。
【0025】また、上記の例では、セグメント1にその
半径方向に沿って接合溝部2を二カ所設ける場合を例に
とり説明したが、図19に示すように、半径方向におい
て接合溝部2を一カ所設けてもよく、その場合、接合金
具3、鉄筋16,18等も一組分設ければよい。さら
に、上記の例では、接合金具3をセグメント1の軸線方
向に沿って二つ設ける場合を例にとり説明したが、図2
0に示すように、これらを一つの接合金具3とすること
も可能である。加えて、上記の例では、接合金具3の係
合板部11の穴部12の一つ一つの間にリブ13を設け
る場合を例にとり説明したが、図21に示すように、複
数の穴部12を間に介在させるようにリブ13を設けて
もよい。また図22に示すように、穴部12に代えて溝
部28を形成してもよい。さらに図23に示すように、
係合板部11のセグメント1の半径方向(図23におけ
る上下方向)における両側の穴部12同士をセグメント
1の軸線方向(図23における左右方向)の位置をずら
して配置してもよく、この場合も、図24に示すよう
に、穴部12に代えて溝部28を形成することが可能で
ある。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のセグメ
ントによれば下記の効果を得ることができる。請求項1
記載のセグメントによれば、両側の接合金具同士が、内
部に埋設された鉄筋で連結されているため、複数のセグ
メントを接合金具同士を連結金具で連結させてトンネル
壁体を構成した状態では、一方の接合金具に連結金具を
介して引張力がかかると、この引張力は鉄筋を介して同
じセグメントの他方の接合金具に伝達されることにな
り、他方でこの接合金具にも逆方向に引張力がかかるこ
とになる。よって、接合金具にかかる引張力が一方向に
偏ることなく両方向に均等にかかることになる。したが
って、連結金具を介して接合金具に引張力がかかって
も、接合金具の脱落を防止することができる。
【0027】請求項2記載のセグメントによれば、接合
金具は、一対の係止部の反対側に、これら係止部の配置
方向に沿って両側に延在する係合板部を設け、この係合
板部に形成された穴部または溝部において鉄筋に係合さ
れるため、鉄筋への係合が容易となる。したがって、接
合金具の鉄筋への係合作業の作業性を向上させることが
できる。
【0028】請求項3記載のセグメントによれば、係合
板部と係止部とを連結させるリブでこれら係合板部と係
止部との間の引張強度を向上させることができる。した
がって、係合板部と係止部とに両方向に引張力がかかっ
ても、クラック等が生じるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
側面図である。
【図2】 本発明の実施の形態のセグメントを説明する
平面図である。
【図3】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の分解斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接合
箇所の一部の断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用
いられる接合金具の平面図である。
【図9】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に用
いられる接合金具の側面図である。
【図10】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に
用いられる接合金具の裏面図である。
【図11】 本発明の実施の形態のセグメントの接合に
用いられる連結金具の斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図13】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図14】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図15】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合手順を説明するセグメント同士の接合箇所の断面図で
ある。
【図16】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合箇所へモルタルを注入する場合の例を説明するセグメ
ント同士の接合箇所の断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態のセグメント同士の接
合箇所へモルタルを注入する場合の例を説明するセグメ
ント同士の接合箇所の平面図である。
【図18】 本発明の実施の形態のセグメントを製造す
るための型枠および型枠内に配置された接合金具、鉄筋
を示す側面図である。
【図19】 本発明の実施の形態のセグメントの別の例
を説明する側面図である。
【図20】 本発明の実施の形態のセグメントのさらに
別の例を説明する斜視図である。
【図21】 本発明の実施の形態のセグメントの接合金
具の別の例を説明する裏面図である。
【図22】 本発明の実施の形態のセグメントの接合金
具のさらに別の例を説明する裏面図である。
【図23】 本発明の実施の形態のセグメントの接合金
具のさらに別の例を説明する裏面図である。
【図24】 本発明の実施の形態のセグメントの接合金
具のさらに別の例を説明する裏面図である。
【符号の説明】
1 セグメント 1a 接合面 2 接合溝部 3 接合金具 4 連結金具 5 係止片部 6 係止部 7 係合部 8 係合空間 9 連結部 10 延出板部 11 係合板部 12 穴部 13 リブ 16 鉄筋 21 連結金具本体(金具本体) 23 挿通穴 28 溝部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側の接合面にそれぞれ接合溝部が形成
    され、これら接合溝部には端部が内方に屈曲した係止片
    部とされた一対の鉤形の係止部を有する接合金具がそれ
    ぞれ設けられており、 前記接合面同士を互いに突き合わせ前記接合金具同士を
    互いに対向させた状態で、前記接合溝部同士によって形
    成された挿通穴内に、前記係止部同士の間に形成された
    係合空間内に配置されて前記係止片部と係合する係合部
    が板状の金具本体の両側部に設けられてなる連結金具
    を、一方側から挿入することにより、前記接合金具同士
    を連結させて、トンネル壁体を構成するセグメントであ
    って、内部に埋設された鉄筋で、両側の接合金具同士を
    連結させてなることを特徴とするセグメント。
  2. 【請求項2】 前記接合金具は、前記一対の係止部同士
    を前記係止片部に対し反対側で連結させる連結部と、該
    連結部から前記係止部に対し反対側に延出する延出板部
    と、該延出板部の延出先端から前記一対の係止部の配置
    方向に沿って両側に延在する係合板部とを有しており、
    該係合板部に形成された穴部または溝部において前記鉄
    筋に係合されてなることを特徴とする請求項1記載のセ
    グメント。
  3. 【請求項3】 前記延出板部には、前記係合板部と前記
    係止部とを連結させるリブが形成されてなることを特徴
    とする請求項2記載のセグメント。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014201993A (ja) * 2013-04-08 2014-10-27 日本ヒューム株式会社 セグメントの継手構造
JP2017043884A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 株式会社大林組 セグメントの継手構造

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