JP7477411B2 - 鋼殻エレメントの接合構造及びその施工方法 - Google Patents
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Description
非開削工法としては、一側に凹継手を有し、他側に凸継手を有する中空の鋼殻エレメントを、継手を繋ぎ合わせながら推進工法により地中に並設して鋼殻構造体を形成し、鋼殻エレメント内にコンクリートを充填して外殻躯体を形成し、その後、外殻躯体で囲まれた内側を掘削して地下構造物を構築する方法がある。
上記特許文献1に記載の鋼殻エレメントの継手構造は、隣接する鋼殻エレメント間に引張力が加わっても、突起部が係止部に係合して凸継手が凹継手から抜け出すことがなく、隣接する鋼殻エレメントが離れるのを防ぐことができる。
本発明が解決しようとする課題は、鋼殻エレメントの施工誤差を吸収できるとともに、隣接する鋼殻エレメント間に引張力が作用しても、鋼殻エレメントによる分離を防止することができ、鋼殻エレメントの変形を防止できる、鋼殻エレメントの接合構造を提供することにある。
請求項2に係る発明は、地中に並設され、第一鋼殻エレメントと、前記第一鋼殻エレメントの隣に設置された第二鋼殻エレメントと、前記第二鋼殻エレメントの隣に設置された第三鋼殻エレメントとを有する外殻躯体における複数の鋼殻エレメントの接合構造であって、前記第一鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、前記第三鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、前記第二鋼殻エレメントは、軸方向に沿って第一鋼殻エレメント側及び第三鋼殻エレメント側の双方に形成された雄継手と、前記雄継手にそれぞれ形成され前記第一鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの双方の前記溝部に挿入可能で前記第一鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの双方の前記雌継手と係合しない突出部と、を有しており、前記第一鋼殻エレメントと前記第二鋼殻エレメントとの間及び前記第二鋼殻エレメントと前記第三鋼殻エレメントとの間において、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメント並びに前記第二鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの対向する側板間には、中間部連結棒と、その両端部に一端側のみが接続された端部連結棒とを有する連結材がそれぞれかけ渡されており、前記連結材の両端部は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメント並びに前記第二鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの対向する側壁の外側において充填されたコンクリートによりそれぞれ定着されており、前記中間部連結棒は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメント並びに前記第二鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの対向する側板間の距離より大きい長さであって、かつ、前記第一鋼殻エレメントもしくは前記第二鋼殻エレメント又は前記第二鋼殻エレメントもしくは前記第三鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いものであることを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造である。
請求項3に係る発明は、地中に並設され、第一鋼殻エレメントと、前記第一鋼殻エレメントの隣に設置された第二鋼殻エレメントと、前記第二鋼殻エレメントの隣に設置された第三鋼殻エレメントとを有する外殻躯体における複数の鋼殻エレメントの接合構造であって、前記第一鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、前記第三鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、前記第二鋼殻エレメントは、軸方向に沿って第一鋼殻エレメント側及び第三鋼殻エレメント側の双方に形成された雄継手と、前記第一鋼殻エレメント側の前記雄継手に形成され前記第一鋼殻エレメントの前記溝部に挿入可能であって、前記第一鋼殻エレメントの前記雌継手と係合しない突出部と、前記第三鋼殻エレメント側の前記雄継手に形成され前記第三鋼殻エレメントの前記溝部に挿入可能であって、前記第三鋼殻エレメントの前記雌継手と係合する突出部と、を有しており、前記第一鋼殻エレメントと前記第二鋼殻エレメントとの間において、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間には、中間部連結棒と、その両端部に一端側のみが接続された端部連結棒とを有する連結材がかけ渡されており、前記連結材の両端部は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側壁の外側において充填されたコンクリートにより定着されており、前記中間部連結棒は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間の距離よりも大きい長さであって、かつ、前記第一鋼殻エレメント又は前記第二鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いものであることを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造である。
請求項4に係る発明は、前記連結材は、前記中間部連結棒と前記端部連結棒とを接続する接続具とを有し、前記対向する側壁間に設けられた連結材挿通孔を通してかけ渡されており、前記接続具は、前記側板より定着される側に配置され、前記接続具の外径は、前記連結材挿通孔の孔径より大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の鋼殻エレメントの接合構造である。
請求項5に係る発明は、前記接続具と前記接続具に接続された前記端部連結棒との長さが、定着長として設定されていることを特徴とする請求項4に記載の鋼殻エレメントの接合構造である。
請求項6に係る発明は、前記接続具に接続された前記端部連結棒の長さが、定着長として設定されていることを特徴とする請求項4に記載の鋼殻エレメントの接合構造である。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項に記載の鋼殻エレメントの接合構造の施工方法であって、隣り合う鋼殻エレメントの対向する側壁間に土砂を残したまま、一方の鋼殻エレメント側から前記中間部連結棒をかけ渡すことを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造の施工方法である。
また、別発明として以下のものでも良い。
手段1は、地中に並設され、第一鋼殻エレメントと、前記第一鋼殻エレメントの隣に設置された第二鋼殻エレメントと、を有する外殻躯体における複数の鋼殻エレメントの接合構造であって、前記第一鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、前記第二鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雄継手と、前記雌継手に形成された前記溝部に挿入可能で前記雌継手と係合しない突出部と、を有しており、前記第一鋼殻エレメントと前記第二鋼殻エレメントとの間において、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間には、中間部連結棒と、その両端部に接続された端部連結棒とを有する連結材がかけ渡されており、前記連結材の両端部は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側壁の外側において充填されたコンクリートにより定着されており、前記中間部連結棒は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間の距離よりも大きい長さであって、かつ、前記第一鋼殻エレメント又は前記第二鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いものであることを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造である。
また、中間部連結棒は、隣り合う鋼殻エレメントの対向する側板間の距離よりも大きい長さであって、かつ、隣り合ういずれかの鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いので、中間部連結棒の長手方向を鋼殻エレメントの軸方向に向けた状態で鋼殻エレメントの本体部の内部を通して所定位置まで運搬でき、隣り合う鋼殻エレメント間の土砂を残してその間を開放する前に、中間部連結棒を挿通させることもできるので、できるだけ隣り合う鋼殻エレメントの間での作業を少なくできるので、安全性と止水性がより高い施工が可能となっている。
以下、本発明の第1の実施形態を図1~図6と共に説明する。
図1は、外殻躯体の断面図であり、図2は、基準エレメントの断面図であり、図3は、一般エレメントの断面図であり、図4は、閉合エレメントの断面図であり、図5は、外殻躯体の要部断面図であり、図6は、鋼殻エレメントの接合部分の断面図である。図7は、図6における要部断面図であり、閉合エレメント側の連結材の定着長を示したものである。
なお、外殻躯体は、鋼殻構造体にコンクリートが打設されたものであり、図面において、外殻躯体は、コンクリートは図示が省略されている。
本体部10は、左右一対の側板100と、側板100の上下端からそれぞれ延びて左右の側板100間を連結する頂板101及び底板102とを備える。
一方の側板100には、開閉自在な蓋103で閉鎖された出入口104が形成されている。
また、側板100の上端部と頂板101の側端部との間、及び、側板100の下端部と底板102の側端部との間には、コーナー補強材105が軸方向の適宜間隔ごとに架設されている。
溝部110の開口は、シール材が注入されたバネ状の二重のパッキング112で閉鎖されている。
また、雌継手11には、内側片11aを貫通し外側片11bを貫通しないネジ孔113が形成されている。このネジ孔113は、溝部110の開口が開かないよう、図示しない開き止めボルトを螺合させることができる。外側片11bに形成されたネジ孔113が有底であるのは止水効果を高めるためである。
本体部10及び雌継手11は、基準エレメント1aの本体部10及び雌継手11とほぼ同様の構造を有する。
また、閉合エレメント1cに接合される一般エレメント1bの雌継手11側の側板100の上下端部に、連結材挿通孔106が穿設されている(図5、図6)。なお、本実施形態では、閉合エレメント1cに接合される一般エレメント1bの雌継手11にネジ孔113が設けられているが、ネジ孔113を設けないようにしても良い。
突出部120を溝部110内に挿入した状態で、雄継手12と雌継手11とを引き離そうとする力(引張力)が働くと、係合部121が係止部111に係合して抜け止めとなる。
また、図示しないが、突出部120には、雌継手11のネジ孔113に対応して、開き止めボルトを挿通するための孔が形成される。この孔は、雌継手11と雄継手12との施工誤差とのパッキング112による止水性の確保の双方を考慮して、接続方向に例えばネジ孔113の径の数倍の大きさとしてある。
本体部10の構造は、基準エレメント1a及び一般エレメント1bの本体部10と同様の構造を有する。また、閉合エレメント1cの側板100の上下端部に、連結材挿通孔106が穿設されている。
雄継手12は、雄継手12と同様に板状の突出部120を有するが、突出部120の先端に係合部121が形成されていない。
そこで、図5に示すように、閉合エレメント1cとその両側に隣接する一般エレメント1bとを棒状の連結材3で連結する。閉合エレメント1cが本発明の第二鋼殻エレメントに相当し、両側の一般エレメント1bのうち一方が本発明の第一鋼殻エレメントに、他方が本発明の第三鋼殻エレメント相当する。
また、中間部連結棒30の両端部には雄ネジ部300が形成される。
端部連結棒31は、中間部連結棒30と同径であり、その一端部に雄ネジ部310が形成される。
接続具32の筒体の外径は、連結材挿通孔106の孔径より大きくしてある。このため、挿通された中間部連結棒30の両端部に取付けられた接続具32は、側板100(連結材挿通孔106)を超えて移動することはなく、鋼殻エレメント1の内部にコンクリートが打設されるまでの位置決め具として機能し、中間部連結棒30が対抗する側板100に適切な位置にかけ渡されることになる。
中間部連結棒30は、その両端部を閉合エレメント1c及びその隣の一般エレメント1bの対向する側板100に形成された連結材挿通孔106に挿通し、閉合エレメント1c及び一般エレメント1bの本体部10の内部において、中間部連結棒30の両端部の雄ネジ部300に接続具32を介して端部連結棒31を接続する。
具体的には、図7に示すように、閉合エレメント1c及び一般エレメント1bの本体部10の内部に位置する連結材3の両端部のうち、端部連結棒31の外側端部から接続具32の中間部連結棒30側の端部までの距離L1を定着長として設定している。すなわち、接続具32と接続具32に接続されて露出する部分の端部連結棒31との長さL1を定着長として設定している。この場合、露出した部分のうち雄ネジ部310の部分は定着長としては考慮しないようにしても良い。(実際には、側板100の本体部10側に位置する中間部連結棒30の部分も含んで定着されることになる。)
上述したように、接続具32の筒体の外径は、連結材挿通孔106の孔径より大きくしてあるので、鋼殻エレメント1の内部にコンクリートが打設されるまでの位置決め具として機能し、その結果、端部連結棒31の外側端部から接続具32の中間部連結棒30側の端部までの距離L1の定着長を確保することができる。
鋼殻エレメント1を、その先端面に掘削装置を装着し、発進立坑から軸方向に継ぎ足しながら推進させる。また、周方向に隣り合う鋼殻エレメント1を雌継手11と雄継手12とを接合しながら、基準エレメント1a、一般エレメント1b、閉合エレメント1cの順に推進させていく。
溝部110の開口はバネ状のパッキング112で閉鎖されているので、溝部110に突出部120を挿入すると、突出部120の両面にパッキング112が圧接され、雌継手11と雄継手12の接合部が密封される。
閉合エレメント1cの設置は、一般エレメント1bと同様に行う。
閉合エレメント1cの両側の雄継手12は、両側に位置する一般エレメント1bの雌継手11と係合されるが、板状の突出部120を有するだけで、その先端に係合部121が形成されていないので、突出部120の溝部110に対する挿入長さを現地にあわせて調整することができ、両側の一般エレメント1bの施工誤差を吸収できる。すなわち、突出部120が、溝部110のパッキング112に接して止水性さえ確保できる程度の位置であれば、その程度の施工誤差まで吸収できることになる。
中間部連結棒30は、閉合エレメント1cとこれに隣接する一般エレメント1bとの対向する側板100間の距離より大きい長さを有するので、閉合エレメント1c又はこれに隣接する一般エレメント1bの一方の側板100に形成された連結材挿通孔106から対抗する側板100に形成された連結材挿通孔106にまで挿通させることができる。
中間部連結棒30は、連結材挿通孔106に摺動可能に挿通されているので、閉合エレメント1cと隣接する一般エレメント1bとの距離の変化に対応することができる。
すなわち、中間部連結棒30は、閉合エレメント1cとこれに隣接する一般エレメント1bとの対向する側板100間の距離より大きい長さを有するので、閉合エレメント1cとその両側の一般エレメント1bとの間の土砂が残ったまま、側板100に設けられた蓋103を開けて出入口104を開放する前に、中間部連結棒30を挿通させ接続具32を螺合させることができるので、できるだけ隣り合う鋼殻エレメントの間での作業を少なくできるので、安全性と止水性がより高い施工が可能となっている。
すると、連結材3がコンクリートに定着されて、閉合エレメント1cとその隣の一般エレメント1bとを強固に接続する。
さらに、外殻躯体2で囲まれた内側の土砂を撤去した後、外殻躯体2の内周面に仕上げ材を設けて地下構築物とする。
以下、本発明に係る第2の実施形態について図8及び図9と共に説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
基準エレメントの雌継手と一般エレメントの雄継手との接合においても、本発明の連結材を用いた接合構造を適用しても良い。この場合には、基準エレメントが本発明の第一鋼殻エレメントで一般エレメントが本発明の第二鋼殻エレメントに相当することになる。
また、先行して埋設された一般エレメントの雌継手と後行して埋設された一般エレメントの雄継手との接合においても、本発明の連結材を用いた接合構造を適用しても良い。この場合には、先行して埋設された一般エレメントが本発明の第一鋼殻エレメントに後行して埋設された一般エレメントが本発明の第二鋼殻エレメントに相当することになる。
1a 基準エレメント
1b 一般エレメント
1c,1c’ 閉合エレメント
10 本体部
100 側板
101 頂板
102 底板
103 蓋
104 出入口
105 コーナー補強材
106 連結材挿通孔
11 雌継手
110 溝部
111 係止部
112 パッキング
113 ネジ孔
12 雄継手
120 突出部
121 係合部
2 外殻躯体
3 連結材
30 中間部連結棒
300 雄ネジ部
31 端部連結棒
310 雄ネジ部
32 接続具
Claims (7)
- 地中に並設され、第一鋼殻エレメントと、前記第一鋼殻エレメントの隣に設置された第二鋼殻エレメントと、を有する外殻躯体における複数の鋼殻エレメントの接合構造であって、
前記第一鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、
前記第二鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雄継手と、前記雌継手に形成された前記溝部に挿入可能で前記雌継手と係合しない突出部と、を有しており、
前記第一鋼殻エレメントと前記第二鋼殻エレメントとの間において、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間には、中間部連結棒と、その両端部に一端側のみが接続された端部連結棒とを有する連結材がかけ渡されており、
前記連結材の両端部は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側壁の外側において充填されたコンクリートにより定着されており、
前記中間部連結棒は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間の距離よりも大きい長さであって、かつ、前記第一鋼殻エレメント又は前記第二鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いものである
ことを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造。 - 地中に並設され、第一鋼殻エレメントと、前記第一鋼殻エレメントの隣に設置された第二鋼殻エレメントと、前記第二鋼殻エレメントの隣に設置された第三鋼殻エレメントとを有する外殻躯体における複数の鋼殻エレメントの接合構造であって、
前記第一鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、
前記第三鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、
前記第二鋼殻エレメントは、軸方向に沿って第一鋼殻エレメント側及び第三鋼殻エレメント側の双方に形成された雄継手と、前記雄継手にそれぞれ形成され前記第一鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの双方の前記溝部に挿入可能で前記第一鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの双方の前記雌継手と係合しない突出部と、を有しており、
前記第一鋼殻エレメントと前記第二鋼殻エレメントとの間及び前記第二鋼殻エレメントと前記第三鋼殻エレメントとの間において、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメント並びに前記第二鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの対向する側板間には、中間部連結棒と、その両端部に一端側のみが接続された端部連結棒とを有する連結材がそれぞれかけ渡されており、
前記連結材の両端部は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメント並びに前記第二鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの対向する側壁の外側において充填されたコンクリートによりそれぞれ定着されており、
前記中間部連結棒は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメント並びに前記第二鋼殻エレメント及び前記第三鋼殻エレメントの対向する側板間の距離より大きい長さであって、かつ、前記第一鋼殻エレメントもしくは前記第二鋼殻エレメント又は前記第二鋼殻エレメントもしくは前記第三鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いものである
ことを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造。 - 地中に並設され、第一鋼殻エレメントと、前記第一鋼殻エレメントの隣に設置された第二鋼殻エレメントと、前記第二鋼殻エレメントの隣に設置された第三鋼殻エレメントとを有する外殻躯体における複数の鋼殻エレメントの接合構造であって、
前記第一鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、
前記第三鋼殻エレメントは、軸方向に沿って形成された雌継手と、前記雌継手の前記第二鋼殻エレメント側に開口された溝部と、を有し、
前記第二鋼殻エレメントは、軸方向に沿って第一鋼殻エレメント側及び第三鋼殻エレメント側の双方に形成された雄継手と、前記第一鋼殻エレメント側の前記雄継手に形成され前記第一鋼殻エレメントの前記溝部に挿入可能であって、前記第一鋼殻エレメントの前記雌継手と係合しない突出部と、前記第三鋼殻エレメント側の前記雄継手に形成され前記第三鋼殻エレメントの前記溝部に挿入可能であって、前記第三鋼殻エレメントの前記雌継手と係合する突出部と、を有しており、
前記第一鋼殻エレメントと前記第二鋼殻エレメントとの間において、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間には、中間部連結棒と、その両端部に一端側のみが接続された端部連結棒とを有する連結材がかけ渡されており、
前記連結材の両端部は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側壁の外側において充填されたコンクリートにより定着されており、
前記中間部連結棒は、前記第一鋼殻エレメント及び前記第二鋼殻エレメントの対向する側板間の距離よりも大きい長さであって、かつ、前記第一鋼殻エレメント又は前記第二鋼殻エレメントの本体部の側板間の距離よりも短いものである
ことを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造。 - 前記連結材は、前記中間部連結棒と前記端部連結棒とを接続する接続具とを有し、前記対向する側壁間に設けられた連結材挿通孔を通してかけ渡されており、
前記接続具は、前記側板より定着される側に配置され、前記接続具の外径は、前記連結材挿通孔の孔径より大きい
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の鋼殻エレメントの接合構造。 - 前記接続具と前記接続具に接続された前記端部連結棒との長さが、定着長として設定されている
ことを特徴とする請求項4に記載の鋼殻エレメントの接合構造。 - 前記接続具に接続された前記端部連結棒の長さが、定着長として設定されている
ことを特徴とする請求項4に記載の鋼殻エレメントの接合構造。 - 請求項1乃至請求項6のうちいずれか1項に記載の鋼殻エレメントの接合構造の施工方法であって、
隣り合う鋼殻エレメントの対向する側壁間に土砂を残したまま、一方の鋼殻エレメント側から前記中間部連結棒をかけ渡す
ことを特徴とする鋼殻エレメントの接合構造の施工方法。
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JP2003064980A (ja) | 2001-08-28 | 2003-03-05 | Tekken Constr Co Ltd | 覆工エレメントを使用したトンネル覆工構造体の閉合部構造及び閉合方法 |
JP2014218867A (ja) | 2013-05-10 | 2014-11-20 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 閉合部構造及び閉合部構築方法 |
JP2015071904A (ja) | 2013-10-03 | 2015-04-16 | 戸田建設株式会社 | 鋼殻エレメントの継手構造 |
JP2017125340A (ja) | 2016-01-14 | 2017-07-20 | 戸田建設株式会社 | 地中外殻構造体の構築方法 |
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