WO2000017715A1

WO2000017715A1 - Structure de montage de lunette tournante et horlogerie avec structure de montage

Info

Publication number: WO2000017715A1
Application number: PCT/JP1999/005032
Authority: WO
Inventors: Shigemi Sasaki; Noriaki Ozawa
Original assignee: Seiko Epson Corporation
Priority date: 1998-09-22
Filing date: 1999-09-14
Publication date: 2000-03-30
Also published as: CN1188756C; CN1288533A; EP1041460A4; HK1031922A1; JP3467680B2; DE69934086D1; JP2000098060A; US6616329B1; EP1041460B1; EP1041460A1; DE69934086T2

Description

明細書回転べゼルの取付構造及びこれを備えた時計技術分野本発明は回転べゼルの取付構造及びこれを用いた時計に係り、特に、回転べゼル付き腕時計に採用する場合に好適な回転べゼルの取付構造に関する。技術背景従来、腕時計などにおいては、本体である時計ケースの表示部の周りに環状の回転べゼルを回転可能に取付け、表示部内の指針と回転べゼルの表面に描かれた目盛りなどのべゼル表示との関係によって、或る時点からの経過時間などを容易に知ることができるようになつている。特に、ダイバーズウォッチゃスポ一ッゥォツチなどには外装デザィンも兼ねた回転べゼルが多く装着されていこの種の腕時計の典型例の拡大断面を図 9に示す。この例では、図示のように時計ケース（胴） 1 0に対してガラス固定リング 1 1 が螺合し、時計ケース 1 0の内周部にカバ一ガラス 1 2がパッキン 1 3を介して固定されている。力バーガラス 1 2はガラス固定リング 1 1 によって保持されている。ガラス固定リング 1 1 の外周面にはリング状の回転べゼル 1 5が係合し、回転べゼル 1 5 はゴムパッキン 1 6を介してガラス固定リング 1 1 (こ対し回転可能に保持されている。

ガラス固定リング 1 1 の外周面には環状に伸びる保持リブ 1 1 aが形成され. 回転べゼル 1 5の内周面には保持リブ 1 1 aに対応するように形成された環状の係合リブ 1 5 aが設けられている。ガラス固定リング 1 1及び回転べゼル 1 5は、一般に、ステンレス鋼、チタン合金などの金属によって構成されており - 回転べゼル 1 5をガラス固定リング 1 1 に対して押し付けること（こよって、回転べゼル 1 5の係合リブ 1 5 aと、ガラス固定リング 1 1 の保持リブ 1 1 aとを一時的に変形させ、はめ込むように装着される。回転べゼルの多くは、時計ケースの外周部にも当接し、板パネ、べゼルシートなどの介揷材 1 7によって時計ケース 1 0に対する回転容易性が担保されている。

なお、上記例はワンピース型の腕時計のケース体における回転べゼルの取付構造を示すものであるが、回転べゼルは、上述のようにガラス固定リングに取り付け保持される他、時計ケースに直接取り付けられたり、ガラス縁に取り付けられたりする場合もある。

【発明が解決しょうとする課題】

ところが、上記回転べゼル 1 5の取付構造においては、回転べゼル 1 5及びガス固定リング 1 1 を一時的に変形させることによってはめ込むように構成されているため、回転べゼルとガラス固定リング若しくは時計ケースの素材を慎重に選定しないと、係合不能、或いは、係合部の損傷や変形或いは切粉の発生による回転不良を招来するという問題点がある。

たとえば、回転べゼル 1 5としては、割れる危険性のあるセラミックスゃガラスなどのような脆性材料或いは変形困難な超硬合金などの硬質材料を用いることができないという問題点があり、このため、腕時計などの回転べゼルを備えた機器において材料選択の余地が狭められ、デザィンにも制約が課せられるという欠点がある。

また、回転べゼル 1 5に金属素材を用いる場合でも、純チタンやチタン合金を用いる場合には、素材に粘りがあるために装着時に塑性変形し、回転べゼルの保持ができな〈なったり、回転べゼルとガラス固定リングゃ時計ケースとの間の係合部におけるクリアランスが確保できなくなることにより回転不良が発生したり、修理や清掃のために回転べゼルを外そうとした場合にガラス固定リングゃ時計ケースに回転べゼルが食い付いて離れなくなつてしまったりするという問題点がある。発明の開示本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、ケース体に回転べゼルを取り付けた構造において、回転べゼルに脆性材料、変形困難な材料、変形しやすい材料などを用いた場合でも、支障なく取り付け、取り外しが可能な構造を提供することにある。上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、ケース体の外面部に回転可能に取り付けられた環状の回転べゼルを有し、該回転べゼルを前記ケース体に保持するための係合構造を有する保持部を設け、該保持部を前記回転べゼルの半径方向に弾性変形可能とし、かつ、前記保持部を前記回転べゼルの半径方向に弾性変形可能とするためのクリアランスを形成したことを特徴とする回転ベゼルの取付構造である。

この手段によれば、保持部が回転べゼルの半径方向に弾性変形可能で、かつ、弾性変形可能にするためのクリアランスを形成したことにより、回転べゼルをケース体に嵌合させる際に、保持部が変形して回転べゼルとケース体とが直接若しくは間接的に係合し、回転べゼルをケース体に直接若しくは間接的に係合させた状態で、弾性により保持部が元形状に復帰しょうとするため、回転べゼルの取付け、取り外しが容易にでき、しかも、回転べゼルゃケース体などに損傷や変形を与えに〈くなる。したがって、回転べゼルゃケース体などの各部品の材料選択の制限が少な〈なり、回転べゼルを含む機器の設計及びデザィンの自由度を高めることができる。

ここで、保持部は、ケース体、ケース体に取り付けられた他部材、回転べゼル、回転べゼルに取り付けられた他部材のいずれに設けてもよい。また、ケース体側と回転べゼル側の双方に設けてもよい。

請求項 1 において、前記保持部を前記ケース体又は前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に取付固定された別部材にて構成することが好ましい。保持部をケース体や回転べゼル自体に設けることなく、別部材で構成することにより、ケース体や回転べゼルの材料選択の制限もより低減され、機器全体の設計及びデザインの自由度を向上することができる。この場合、別部材は、ケース体又は回転べゼル或いはこれらに取り付けられたさらに別の部材に対して螺合、固定ネジによる固定、溶接や接着などによる接合などにより取付固定され得る。請求項 1 又は請求項 2において、前記保持部は前記ケース体又は前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に接続された接続部位と、該接続部位から前記ケース体若しくは前記ケース体に対し直接若しくは間接的に固定された他部材又は前記回転べゼル若しくは前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に固定された他部材の外面に沿って、前記クリアランスを保持した状態で伸びるように構成された弾性変形部位とを備えていることが好ましい。保持部が、接続部位（ケース体や回転べゼル或いは他部材に一体化されている場合には連結部位、別体化されている場合には取付部位に相当する）から、ケース体、回転べゼル又は他部材の外面に沿ってクリアランスを保持した状態で伸びるように構成された弾性変形部位を備えていることにより、機器の大型化を抑制しつつ、回転ベゼルの着脱時において充分な弾性変形を可能にすることができ、しかも、弾性変形部位を変形方向に対して交差する方向に長〈することにより、塑性変形 (永久変形）量或いは永久歪みを低減することができる。

請求項 3において、前記保持部は、前記弾性変形部位から見て、前記接続部位とは反対側においても前記ケース体又は前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に接続され、前記弾性変形部位は両持ち状に支持されていることが望ましい。

弾性変形部位が両持ち状に支持されていることにより、回転べゼルの着脱を容易にしながら、弾性変形部位の塑性変形（永久変形）を防止し、回転べゼルの保持機能を保つことができる。

請求項 2、請求項 3又は請求項 4において、前記保持部は、前記ケース体に内蔵される表示部を覆う透明窓材を保持するための窓保持部材であることが好ましい。窓保持部材を保持部として用いることによって他の部材を用いることなく回転べゼルを保持することができるため、機器の小型化、部品点数の低減. 組立作業の簡略化を図ることができる。窓保持部材は、例えば時計の場合においてはガラス縁やガラス固定リングに相当する。

請求項 5において、前記保持部は、前記ケース体に対し直接若しくは間接的に接続された接続部位と前記透明窓材を保持する窓保持部位との間に前記弾性変形部位を備えていることが望ましい。接続部位と窓保持部位との間に弾性変形部位を備えていることにより、弾性変形部位が両持ち状に支持されるから塑性変形を防止することができるとともに、保持部の小型化、占有容積の低減を図ることができ、さらに機器を小型化することができる。

また、請求項 1 から請求項 5までのいずれか 1項に記載の回転べゼルの取付構造を備え、前記ケース体を時計ケースとして備えた時計を構成することが好ましい。

上記手段によって、保持部を回転べゼルとは別部材とするか、或いはケース体の一部として形成することにより、時計の回転べゼルとして種々の材料、例えば、セラミックス、ガラス、サ一メッ卜、貴石、超硬合金など、従来、脆性や変形困難性などの観点から使用不可能であった材料も用いることができる。また、保持部をケース体とは別部材とすることにより、ケース体の材料の選択範囲も上記と同様に広げることができる。

さらに、上記各手段において、上記クリアランスは、回転べゼルを保持部に係合させる際に係合部分が変形する量以上であることが好ましい。換言すれば、クリアランスは、回転べゼルが装着されている状態における、回転べゼルと保持部との係合部分の（回転べゼルの半径方向の）重なり量以上であることが好ましい。また、回転べゼル側とケース体側の双方に保持部を設け、かつ、各保持部にそれぞれクリアランスを設ける場合には、両クリアランスの合計が上記重なり量以上であることが好ましい。図面の簡単な説明

図 1 は、本発明に係る回転べゼルの取付構造の第 1 実施形態を示す腕時計の拡大一部断面図である。図 2は、同第 1実施形態の異なる部分の拡大一部断面図である。

図 3は、本発明に係る回転べゼルの取付構造の第 2実施形態を示す腕時計の拡大一部断面図である。

図 4は、同第 2実施形態の異なる部分の拡大一部断面図である。

図 5は、本発明に係る回転べゼルの取付構造の第 3実施形態を示す腕時計の拡大一部断面図である。

図 6は、本発明に係る回転べゼルの取付構造の第 4実施形態を示す腕時計の拡大一部断面図である。

図 7は、本発明に係る回転べゼルの取付構造の第 5実施形態を示す腕時計の拡大一部断面図である。

図 8は、本発明に係る回転べゼルの取付構造の第 5実施形態を示す腕時計の拡大一部断面図である。

図 9は、従来の回転べゼルを備えた腕時計の構造例を示す拡大一部断面図であ o 発明を実施するための最良の形態次に、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。以下に説明する各実施形態はいずれも回転べゼルを備えた腕時計（ダイバーズウォッチ、スポーツウォッチなど）として構成する場合の例を示すものであるが、本発明は腕時計に限らず、回転べゼルを備えたものであれば種々の時計に適用できるものであり、さらに、時計以外の各種携帯機器など、回転べゼルを腕時計と同様に目盛りや装飾として備えた各種機器、回転べゼルを操作スィツチとして備えた各種機器などにも同様に適用することができるものである。

[第 1実施形態]

図 1及び図 2は、本発明に係る第 1実施形態の構造を示す拡大一部断面図である。時計ケース 2 0の上部には環状のガラス固定リング 2 1 が図 2に示す固定ネジ 2 8により固定されている。ガラス固定リング 2 1 の上部内側には、パッキン 2 3を介してカバーガラス 2 2が固定されている。ガラス固定リング 2 1 は、時計ケース 2 0の外周部寄り上面に固定ネジ 2 8によって接続固定される取付部位 2 1 aと、取付部位 2 1 aの内端部から上方に伸び、時計ケース 2 0の外面に沿って所定の間隔を保って延在する弾性変形部位 2 1 bと、弾性変形部位 2 1 bから内側に伸び、その内端部にてカバ一ガラス 2 2を保持するガラス保持部位 2 1 cとを備えている。

回転べゼル 2 5は、ゴムパッキン 2 6を介してガラス固定リング 2 1 の外周面に係合している。ガラス固定リング 2 1 の外周面には環状の保持リブ 2 1 d が設けられている。一方、回転べゼル 2 5の内周面には上記保持リブ 2 1 dの下方に係合リブ 2 5 aが形成されている。回転べゼル 2 5は、係合リブ 2 5 a が保持リブ 2 1 dに遮られることによって時計ケース 2 0に保持されている。回転べゼル 2 5の底面部は、介挿材 2 7を介してガラス固定リング 2 1 の取付部位 2 1 aの上面に形成された環状の凹溝に収容される。この介揷材 2 7は回転べゼル 2 5の回動を容易にするべゼルシ— 卜や回転べゼル 2 5を上方へ押し上げるとともに回動時に軽いクリック感を与える板パネなどである。

本実施形態では、ガラス固定リング 2 1 の下部にある接続部位である取付部位 2 1 aにて時計ケース 2 0に取付固定されたガラス固定りング 2 1 が、時計ケース 2 0の外面に沿って、当該外面との間に所定のクリアランス（図 1 に示す X ) を保ちつつ、上方へと伸びて弾性変形部位 2 1 bとなり、やがて、内側へ屈曲してガラス保持部位 2 1 cとなるように構成されている。したがって、回転べゼル 2 5を上方から押し込んだ場合、回転べゼル 2 5の係合リブ 2 5 a の下端部がガラス固定リング 2 1 の保持リブ 2 1 dの上端部に当接し、応力を与えるので、ガラス固定リング 2 1 の弾性変形部位 2 1 bは内側へ、すなわちクリアランスの形成されている側へ弾性変形し、その結果、係合リブ 2 5 aは保持リブ 2 1 dを越えて回転べゼル 2 5が図示の保持された状態になる。上記とは逆に、回転べゼル 2 5を時計ケース 2 0から取り外す場合にも、ガラス固定リング 2 1 の弾性変形部位 2 1 bは変形し、回転べゼル 2 5の取り外しは容易に行われる。

ガラス固定リング 2 1 の弾性変形部位 2 1 bと、時計ケース 2 0の外面との間に設けられたクリアランスは、回転べゼル 2 5とガラス固定リング 2 1 とが係合するために必要な変形量以上であることが好ましい。例えば、回転べゼル 2 5の装着状態における保持リブ 2 1 dと係合リブ 2 5 aとの図示左右方向の重なり量が 5 5 u mであるとき、上記クリアランスを 1 0 0 / m程度にすることが望ましい。

本実施形態では、ガラス固定リング 2 1 の取付部位 2 1 aから時計ケース 2 0の外面に沿って伸びた弾性変形部位 2 1 bを形成しているので、取付部位 2 1 aから弾性変形部位 2 1 bまでの距離を長く取ることができ、ガラス固定リング 2 1 を充分に変形させることが可能になっている。特に、弾性変形部位 2 1 bは取付部位 2 1 aとガラス保持部位 2 1 cとの間に設けられているため、時計ケース 2 0を特殊な形状にすることなく形成することができる。また、弾性変形部位 2 1 bは、取付部位 2 1 aとガラス保持部位 2 1 c (ガラス保持部位 2 1 cはカバ一ガラス 2 2を保持していることにより、回転べゼル 2 5の半径方向（図示右方向）には変形しないようになっている。）とによって両側が固定されているため、一旦変形しても応力が解除されると直ちに元形状に復帰し、回転べゼル 2 5を確実に保持できるようになつている。

また、本実施形態における保持部を構成するガラス固定リング 2 1 は、時計ケース 2 0に対する取付部位 2 1 aを文字板の板面とほぼ平行に、弾性変形部位 2 1 bを文字板の板面に対してほぼ垂直に、保持部位 2 1 cを文字板の板面に対してほぼ平行に形成しているため、ガラス固定リング 2 1 を確実に時計ケ —ス 2 0に固定するとともに、回転べゼル 2 5の半径方向への弾性変形部位 2 1 bの変形を確保しつつ、ガラス固定リング 2 1 を薄型に形成でき、ケース体の薄型化を妨げないという利点もある。

これに対して、図 9に示す従来の構造においては、ガラス固定リング 1 1 の内側には、時計ケース 1 0に対する螺合部位が存在し、ガラス固定リング 1 1 が内側へ変形することは全く不可能になっているため、回転べゼル 1 5を嵌入する際の応力は係合部に全て集中することになる。

本実施形態では、回転べゼル 2 5を嵌入する際に時計ケース 2 0に取付固定されたガラス固定リング 2 1 を回転べゼルの半径方向に変形可能にしたことにより、回転べゼル 2 5とガラス固定リング 2 1 との係合部分に損傷や変形を生ずる可能性を低減することができる。

なお、本実施形態では、ガラス固定リング 2 1 に回転べゼルを係合させるようにしているが、弾性変形部を時計ケース 2 0に一体に設け、時計ケースの他の部分との間にクリアランスを有するように構成すれば、時計ケース 2 0自体に係合させるようにしてもよい。また、ガラス固定リング 2 1 以外の時計ケ一ス 2 0に取付固定される部品、例えば、ガラス縁、飾り縁などに係合するように構成してもよい。

弾性変形部位 2 1 bを有するガラス固定リング 2 1 の材質は、弾性変形部位 2 1 bの形状との兼ね合いで、回転べゼル 2 5を組み込む際に回転べゼル 2 5 とガラス固定リング 2 1 の係合部に損傷や変形を与えない程度の充分な弾性を備えたものであればよい。十分な弾性を有するとともに塑性変形しにくい材料としては一般に或る程度の硬度を備えた金属材料であることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、純チタン、チタン合金などが採用され得る。

[第 2実施形態]

次に、図 3及び図 4を参照して、本発明に係る第 2実施形態について説明する。この実施形態において、ガラス固定リング 3 1 、カバ一ガラス 3 2、パッキン 3 3、回転べゼル 3 5、ゴムパッキン 3 6、介挿材 3 7及び固定ネジ 3 8 は上記の第 1 実施形態のものと全く同一である。

本実施形態においては、時計ケース 3 0にステンレス鋼、チタン、チタン合金などの金属製のガラスリング（ガラス縁） 3 4を組み合わせ、ガラスリング 3 4にパッキン 3 3を介してカバーガラス 3 2を固定している。これにより、時計ケースの製作が容易になり、コス卜削減を図ることができる。ガラスリング 3 4はプラスチックパッキンを介して時計ケース 3 0に圧入されている。この実施形態では、ガラス固定リング 3 1 の弾性変形部位 3 1 bとガラスリング 3 4との間にクリアランス Xが確保されており、上記第 1 実施形態と同様に回転べゼル 3 5を容易に組み込むことができる。

[第 3実施形態]

次に、図 5を参照して本発明に係る第 3実施形態について説明する。この実施形態においても、カバーガラス 4 2、パッキン 4 3、回転べゼル 4 5及びゴムパッキン 4 6は第 1実施形態とほぼ同様であるので、その説明は省略する。本実施形態においては、時計ケース 4 0の上部開口縁にガラス固定リング 4 1 が螺合し、このガラス固定リング 4 1 のやや下方に、時計ケース 4 0と一体に形成されるか、或いは溶接などによって接合された薄肉の環状の保持枠部 4 4が設けられている。保持枠部 4 4は全体として内外（図示左右）に弾性変形可能に形成され、保持枠部 4 4の外周面の先端寄りには保持リプ 4 4 aが突出している。

この保持リブ 4 4 aは回転べゼル 4 5の係合リブ 4 5 aが上方へ抜けることを妨げることによって回転べゼル 4 5を時計ケース 4 0に保持させている。本実施形態では、保持枠部 4 4の内周面と、ガラス固定リング 4 1 の外周面下部との間にクリアランス Xが設けられているため、回転べゼル 4 5を上方から押し付けることによって回転べゼル 4 5の係合リブ 4 5 _aが保持枠部 4 4の保持リブ 4 4 aに当接し、保持枠部 4 4を内側に変形させるため、容易に回転べゼル 4 5を図示の保持状態にすることができる。

なお、この実施形態において、下記の第 4実施形態のように保持枠部を時計ケースとは別体に構成してもよい。また、上記のように保持枠部が上方に伸びるのではなく、下方に伸びるように形成してもよい。

[第 4実施形態]

次に、図 6を参照して本発明に係る第 4実施形態について説明する。この実施形態においては、時計ケース 5 0に対して別部材により構成されたガラスリング（ガラス縁） 5 4がろう付けなどにより固着され、このガラスリング 5 4 に対してパヅキン 5 3を介してカバーガラス 5 2が固定されている。ガラスリング 5 4にはガラス固定リング 5 1 が螺合している。

ガラス固定リング 5 1 とガラスリング 5 4との間には保持部材 5 8が挟持されており、この保持部材 5 8に対して、回転べゼル 5 5に圧入された係合部材 5 7が対向配置されている。保持部材 5 8と係合部材 5 7とは共に弾性変形可能な材料、特に金属材料や合成樹脂材料にて形成されている。保持部材 5 8の上部には保持リブ 5 8 aが形成され、係合部材 5 7の下部には係合リブ 5 7 a が形成されている。

この実施形態では、保持部材 5 8の内周面とガラス固定リング 5 1 の外周面下部との間にクリアランス Xが形成され、係合部材 5 7の外周面と回転べゼル 5 5の内周面下部との間にクリアランス Yが形成されている。したがって、回転べゼル 5 5を上方から時計ケース上部に押し付けると、係合リブ 5 7 aの下部と保持リブ 5 8 aの上部とが当接し、保持部材 5 8は内側（図示右側）に、係合部材 5 7は外側（図示左側）にそれぞれ変形して、容易に回転べゼル 5 5 を時計ケース 5 0に保持することができる。

この場合、クリアランス Xと Yはそれぞれ保持部材 5 8と係合部材 5 7が変形して回転べゼル 5 5が時計ケース 5 0に保持され得るようになっていればよいので、クリアランス Xと Yの合計が保持リブ 5 8 aと係合リブ 5 7 aの水平方向（平面方向、若し〈は、図示左右方向）の重なり量以上となっていればよい。

この実施形態では部品点数が増加するものの、回転べゼル側と時計ケース側の双方に弾性変形部位が形成されているため、より容易に回転べゼルの着脱を行うことができ、各部材の損傷や変形を防止することができる。また、保持部材 5 8と係合部材 5 7とがそれぞれガラスリング 5 4及び回転べゼル 5 5と異なる材質で形成できるため、係合部分の弾性特性をより自由に設計することが可能になる。特に、保持部材 5 8はガラスリング 5 4とガラス固定リング 5 1 との間に挟持されているため、保持部材 5 8とこれらの部材との接合が不要であり、接合特性を考慮することなく材料選択を行うことができる。

なお、この実施形態において、上記第 3実施形態のように保持部材を時計ケ

—スと一体化してもよい。また、保持部材を上記のように上に伸びるように構成するのではなく、下方に伸びるように構成してもよい。

さらに、係合部材 5 7は回転べゼル 5 5に対してろう付けや接着によって固着させてもよく、或いは、回転べゼル 5 5に螺合させてもよい。また、この係合部材 5 7は回転べゼル 5 5と一体のものでもよい。

さらにまた、上記実施形態では、弾性変形可能な係合部材 5 7と保持部材 5

8とを設けているが、係合可能な構造であれば、これらのいずれか一方のみを形成してもよい。

[第 5実施形態]

次に、図 7を参照して本発明に係る第 5実施形態について説明する。この実施形態では、時計ケース 6 0にガラス固定リング 6 1 が螺合し、時計ケース 6 0の上部開口縁にパッキン 6 3を介してカバーガラス 6 2が固定されている。ガラス固定リング 6 1 にはゴムパヅキン 6 6を介して回転べゼル 6 5が係合している。

この実施形態では、ガラス固定リング 6 1 の取付部位 6 1 aの上方にガラス保持部位 6 1 cが配置されており、ガラス固定リング 6 1 は取付部位 6 1 aから下方へ伸びて弾性変形部位 6 1 bとなっている。弾性変形部位 6 1 bの下部の外周面には保持リブ 6 1 dが形成され、係合リブ 6 5 aを備えた回転べゼル 6 5の内周面に対向している。クリアランス Xは、ガラス固定リング 6 1の内周面下部と時計ケース 6 0の上部外周面との間に設けられている。

本実施形態では、ガラス固定リング 6 1 の下部を延長して弾性変形部位 6 1 bを形成しているので、部品の製造が容易であり、時計の小型化、薄型化に反することもない。この実施形態では、弾性変形部位 2 1 bが両持ち状となっている第 1実施形態とは異なり、弾性変形部位 6 1 bが片持ち状になっているため、ガラス固定リング 6 1 の材料としてはなるべく剛性の高いものが好ましい ( [第 6実施形態]

最後に、図 8を参照して本発明に係る第 6実施形態について説明する。この実施形態において、ガラス固定リング 7 1 、カバ一ガラス 7 2、パッキン 7 3 、回転べゼル 7 5は上記第 5実施形態と同一であるので、その説明は省略する。本実施形態においては、時計ケースの加工を容易にするため、特に、ネジ切り加工が困難なケース素材の場合、ネジ切り加工をケース以外の別部材に施すことによって加工を容易にするために、時計ケース 7 0とガラスリング（ガラス縁） 7 4とが分離して形成されている。ガラスリング 7 4は時計ケース 7 0 に対してろう付けなどにより固着されている。このガラスリング 7 4に対してはパッキン 7 3を介してカバーガラス 7 2が固定されている。また、ガラス固定リング 7 1 の弾性変形部位 7 1 bとガラスリング 7 4との間にクリアランス Xが設けられている。

以上説明した各実施形態は、いずれも、ワンピース型の時計ケースと、ガラス固定リングとを備えた腕時計に関するものであるが、時計ケースとしてはヮンピース型でな〈ても、例えば通常の裏蓋によって封鎖されるものなど、種々の形状のものでよく、また、ガラス固定リングは存在しないものでもよい。この場合、上記各実施形態において、ガラス固定リングに設けられた保持部及び弾性変形部位は、時計ケース自体やガラス縁などの他の部材に設けられていてちょい。以上説明したように本発明によれば、保持部が回転べゼルの半 ί圣方向に弾性変形可能で、かつ、弾性変形可能にするためのクリアランスを形成したことにより、回転べゼルをケース体に嵌合させる際に、保持部が変形して回転べゼルとケース体とが直接若しくは間接的に係合し、回転べゼルをケース体に直接若しくは間接的に係合させた状態で、弾性により保持部が元形状に復帰しようとするため、回転べゼルの取付け、取り外しが容易にでき、しかも、回転べゼルやケース体などに損傷や変形を与えにくくなる。したがって、回転べゼルゃケース体などの各部品の材料選択の制限が少なくなり、回転べゼルを含む機器の設計及びデザィンの自由度を高めることができる。

Claims

請求の範囲

1 . ケース体の外面部に回転可能に取り付けられた環状の回転べゼルを有し、該回転べゼルを前記ケース体に保持するための係合構造を有する保持部を設け. 該保持部を前記回転べゼルの半径方向に弾性変形可能とし、かつ、前記保持部を前記回転べゼルの半径方向に弾性変形可能とするためのクリアランスを形成したことを特徴とする回転べゼルの取付構造。

2 . 請求項 1 において、前記保持部を前記ケース体又は前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に取付固定された別部材にて構成することを特徴とする回転べゼルの取付構造。

3 . 請求項 1 又は請求項 2において、前記保持部は前記ケース体又は前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に接続された接続部位と、該接続部位から前記ケース体若しくは前記ケース体に対し直接若しくは間接的に固定された他部材又は前記回転べゼル若しくは前記回転べゼルに対し直接若しくは間接的に固定された他部材の外面に沿って、前記クリアランスを保持した状態で伸びるように構成された弾性変形部位とを備えていることを特徴とする回転べゼルの取付構造。

4 . 請求項 3において、前記保持部は、前記弾性変形部位から見て、前記接続部位とは反対側においても前記ケース体又は前記回転べゼルに対し直接若し <は間接的 (こ接続され、前記弾性変形部位は両持ち状に支持されていることを特徴とする回転べゼルの取付構造。

5 . 請求項 2、請求項 3又は請求項 4において、前記保持部は、前記ケース体に内蔵される表示部を覆う透明窓材を保持するための窓保持部材であることを特徴とする回転べゼルの取付構造。

6 . 請求項 5において、前記保持部は、前記ケース体に対し直接若し〈は間接的に接続された接続部位と前記透明窓材を保持する窓保持部位との間に前記弾性変形部位を備えていることを特徴とする回転べゼルの取付構造。

7 . 請求項 1 から請求項 5までのいずれか 1項に記載の回転べゼルの取付構造を備え、前記ケース体を時計ケースとして備えた時計。