JP2008307320A - 装飾部材固定装置、腕時計及び装飾部材固定装置の製造方法 - Google Patents

装飾部材固定装置、腕時計及び装飾部材固定装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な手法で装飾部材を固定することのできる装飾部材固定装置、腕時計及び装飾部材固定装置の製造方法を提供する。
【解決手段】収容凹部13を備えている第1の固定部材11と、貫通孔16が設けられた第2の固定部材12とを重ね合わせ、この第2の固定部材12に設けられた貫通孔16と第1の固定部材11における収容凹部13とにより形成される空間に装飾部材20を収容し、第1の固定部材11と第2の固定部材12とを溶接部19により一体的に連結する。
【選択図】図3

Description

本発明は、装飾部材固定装置、腕時計及び装飾部材固定装置の製造方法に関する。
従来、ガラスビーズや宝石等の装飾部材を金属製の部品に取付固定する場合には、装飾部材を固定する固定部の装飾部材が配置される部分の周りに数個の係止爪を設け、これらの係止爪を装飾部材に向けて内傾するように変形させることにより固定するようにしている。このようにして装飾部材を固定部に取り付ける場合には、作業者が手作業で固定部の所定位置に装飾部材を載置し、工具を用いて係止爪の1つ1つを折り曲げて装飾部材をカシメ固定する方法が一般である。
また、宝石等の装飾部材を入れる凹受部の周囲に保持部(突片)、この保持部をプレス加工等により内傾させるように変形させることによって、装飾部材を保持固定する手法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−248068号公報
しかしながら、作業者が手作業で装飾部材の取付固定する場合には、作業に熟練が必要であるとともに、係止爪の1つ1つを変形させていく必要があるために生産性に欠けることから、製造コストが増大するという問題点がある。
また、特許文献1に記載されているようにプレス加工によって装飾部材を固定する場合にも、周囲に保持部(突片)を配置した凹受部を装飾部材の数だけ設けなければならず、部品の加工に手間がかかる。また、装飾部材を1つ1つ位置決めし、プレス加工を行う必要があるため、作業工数が多く、製造コストを抑えるのが困難であるとの問題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡易な手法で装飾部材を固定することのできる装飾部材固定装置、腕時計及び装飾部材固定装置の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、収容凹部を備えている第1の固定部材と、
この第1の固定部材上に重なり合うように配置され前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた第2の固定部材と、
この第2の固定部材に設けられた貫通孔と前記第1の固定部材における収容凹部とにより形成される空間に収容された装飾部材とを備え、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを一体的に連結する連結手段を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置である。
請求項2に記載の発明は、前記装飾部材は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されており、
前記貫通孔は、前記装飾部材の前記上半部の形状に沿うように、前記第1の固定部材に対向する側から上部に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されており、
前記収容凹部は、前記装飾部材の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装飾部材固定装置である。
請求項3に記載の発明は、第1の貫通孔を備えている第1の固定部材と、
この第1の固定部材上に重なり合うように配置され前記第1の貫通孔に対応する位置に第2の貫通孔が設けられた第2の固定部材と、
この第2の固定部材に設けられた第2の貫通孔と前記第1の固定部材における第1の貫通孔とにより形成される空間に収容された装飾部材とを備え、
前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを一体的に連結する連結手段を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置である。
請求項4に記載の発明は、前記装飾部材は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されており、
前記第2の貫通孔は、前記装飾部材の前記上半部の形状に沿うように、前記第1の固定部材に対向する側から上部に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されており、
前記装飾部材の下半部の端部は、前記第1の貫通孔内に突出する緩衝部材で緩衝されていることを特徴とする請求項3に記載の装飾部材固定装置である。
請求項5に記載の発明は、収容凹部を備えている緩衝部材と、
この緩衝部材上に重なり合うように配置され前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた固定部材と、
この固定部材に設けられた貫通孔と前記緩衝部材における収容凹部とにより形成される空間に収容された装飾部材とを備え、
前記固定部材と前記緩衝部材とを一体的に連結する連結手段を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置である。
請求項6に記載の発明は、前記固定部材における貫通孔及び前記緩衝部材における収容凹部は複数設けられ、それぞれの間に前記装飾部材が収容されていることを特徴とする請求項5に記載の装飾部材固定装置である。
請求項7に記載の発明は、前記装飾部材は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されており、
前記貫通孔は、前記装飾部材の前記上半部の形状に沿うように、前記緩衝部材に対向する側から上部に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されており、
前記収容凹部は、前記装飾部材の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されていることを特徴とする請求項5及び請求項6に記載の装飾部材固定装置である。
請求項8に記載の発明は、前記装飾部材と前記第2の固定部材とは接着剤を介して固定されていることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の装飾部材固定装置である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装飾部材固定装置と、
時計本体と、
時計バンドと、を備え、
前記装飾部材固定装置は、この時計バンドに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする腕時計である。
請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装飾部材固定装置と、
時計ケースを備える時計本体と、
時計バンドと、を備え、
前記装飾部材固定装置は、この時計ケースにベゼルとして着脱可能又は一体的に取り付けられていることを特徴とする腕時計である。
請求項11に記載の発明は、第1の固定部材の収容凹部に装飾部材の下部が収容されるように装飾部材を載置する装飾部材載置工程と、
この第1の固定部材の上に前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた第2の固定部材を重なり合うように配置する固定部材載置工程と、
第1の固定部材と第2の固定部材とを連結する連結工程と、を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置の製造方法である。
請求項12に記載の発明は、第1の固定部材の第1の貫通孔に装飾部材の下部が収容されるように装飾部材を載置する装飾部材載置工程と、
この第1の固定部材の上に前記第1の貫通孔に対応する位置に第2の貫通孔が設けられた第2の固定部材を重なり合うように配置する固定部材載置工程と、
第1の固定部材と第2の固定部材とを連結する連結工程と、を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置の製造方法である。
請求項13に記載の発明は、緩衝部材の収容凹部に装飾部材の下部が収容されるように装飾部材を載置する装飾部材載置工程と、
この緩衝部材の上に前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた固定部材を重なり合うように配置する固定部材載置工程と、
前記緩衝部材と前記固定部材とを連結する連結工程と、を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置の製造方法である。
この発明によれば、第1の固定部材に設けられている収容凹部と、第2の固定部材に設けられている貫通孔とにより形成される空間に装飾部材を収容して固定することができるので、装飾部材の位置決め、固定が容易にできるとともに、部品の加工も比較的容易であり、製造コストを抑えることができる。
[第1の実施の形態]
先ず、図1から図6を参照しつつ、本発明の第1の実施形態に係る装飾部材固定装置及びこれを備えた腕時計について説明する。
図1は、本実施形態に係る装飾部材固定装置1を備えた腕時計100の概略構成を示す正面図である。また、図2は、図1に示す腕時計の斜視図である。
図1及び図2に示すように、腕時計100は、ほぼ四角形状に形成された腕時計本体2と時計バンド3とを備えている。
腕時計本体2は、合成樹脂によって形成された時計ケース4を備えている。時計ケース4の内部は中空となっており、図示しない時計ムーブメント等、時計を動作させるための各種部品が収納されている。時計ケース4の外周部には、時刻合わせの指示などの種々の操作指示が入力される複数の操作ボタン5が設けられている。また、この時計ケース4の視認側の面の中央部には文字板6及び文字板6を覆うように配置された風防ガラス7が設けられている。文字板6と風防ガラス7との間には、時刻を示す時針や分針等の指針8が配置されており、これらの指針8は、時計ムーブメントによって運針されるようになっている。また、時計ケース4の視認側の面であって文字板6及び風防ガラス7の周囲には、時計ベゼル9が設けられている。
時計ケース4の図1における上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部には図示しないバンド取付部を介して時計バンド3,3が取り付けられている。
本実施形態において、各時計バンド3,3の時計ケース4に接する側の端部近傍には装飾部材固定装置1が時計バンド3の幅方向に延在して設けられている。
ここで、図3から図5を参照しつつ、装飾部材固定装置1の構成について説明する。図3は、図2のIII−III線断面図であり、図4は、図2のIV−IV線断面図であり、図5は、装飾部材固定装置1を時計バンド3に装着する側から見た斜視図である。
図3から図5に示すように、装飾部材固定装置1は、時計バンド3の幅方向に延在する矩形板状の第1の固定部材11と、この第1の固定部材11上に重なり合うように配置される第2の固定部材12とを備えている。第1の固定部材11および第2の固定部材12は、ともにSUS(Steel Use Stainless ステンレス鋼)等の金属で形成されている。なお、第1の固定部材11および第2の固定部材12を形成する材料はSUSに限定されない。
第1の固定部材11の時計バンド3に接する側とは反対の面(図3において上側の面、以下「上面」と称する。)には、長手方向に沿ってほぼ等間隔に形成された収容凹部13が設けられている。収容凹部13は、図3及び図4に示すように、後述する装飾部材20の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されている。
また、第2の固定部材12は、第1の固定部材11よりも僅かに大きな幅寸法となるように形成され第1の固定部材11と重なり合う平面部14と、平面部14の両端からほぼ直角に曲折した係止用突片15とから構成されている。
第2の固定部材12の平面部14には、第1の固定部材11の収容凹部13に対応する位置にそれぞれ貫通孔16が設けられている。各貫通孔16は、後述する装飾部材20の上半部の形状に沿うように、第1の固定部材11に対向する側から上部(図3において上側)に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されている。
また、図4及び図5に示すように、各係止用突片15の対応する位置には、それぞれ軸挿入孔17が形成されている。なお、本実施形態においては、後述する係止軸18が挿入される軸挿入孔17が各係止用突片15の内部側面から外部側面に貫通する貫通孔である場合を例として説明したが、軸挿入孔17は係止軸18を受けることのできるものであればよく、貫通孔に限定されない。
第1の固定部材11と第2の固定部材12の平面部14との接触部分には、図3及び図5に示すように、スポット溶接が施された溶接部19が数箇所形成されている。第1の固定部材11と第2の固定部材12とはスポット溶接により固定、連結されており、溶接部19は第1の固定部材11と第2の固定部材12とを一体的に連結する連結手段である。なお、溶接部19を設ける位置及び数は特に限定されない。第1の固定部材11と第2の固定部材12とを確実に固定できるのであれば、溶接部19を1箇所のみとすることもできる。
また、第1の固定部材11に設けられた収容凹部13と第2の固定部材12に設けられた貫通孔16とにより形成される空間には、装飾部材20がそれぞれ収容されている。本実施形態における装飾部材20は、例えばスワロフスキー社製のクリスタルガラスである。なお、クリスタルガラスの下側の面(第1の固定部材11の収容凹部13の側面に接触する面)には白金等の蒸着加工が施されていることが好ましいが、このような加工が施されたものであることは必須の構成要素ではない。
装飾部材20は、上半部(装飾部材20の最も径の大きい部分よりも上の部分)が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部(装飾部材20の最も径の大きい部分よりも下の部分)が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されている。装飾部材20の上半部は貫通孔16の形状に沿う形状となっており、下半部は収容凹部13に沿う形状となっている。
各時計バンド3の時計ケース4に接する側の端部近傍であって、装飾部材固定装置1が配置される位置には、装飾部材固定装置1を嵌装するための固定装置用溝部31が設けられている。固定装置用溝部31は、装飾部材固定装置1の外形に沿う形状に形成されている。また、各時計バンド3の時計ケース4に接する側の端部近傍であって、固定装置用溝部31に装飾部材固定装置1を嵌装した際に係止用突片15の軸挿入孔17に対応する位置には、時計バンド3の幅方向の一方側から他方側に貫通する貫通孔32が形成されている。この貫通孔32には、図4に示すように係止軸18が挿入されている。
係止軸18は、筒状部材21と、第1軸部材22と、第2軸部材23とを備えている。第1軸部材22は、一端側が係止用突片15の軸挿入孔17に挿入されており、他端側が筒状部材21の内部に挿入されている。第1軸部材22の軸挿入孔17に挿入されている側の端部近傍にはフランジ24が設けられており、第1軸部材22は、フランジ24の設けられている位置以上には軸挿入孔17の外側に突出しないようになっている。また、第2軸部材23も第1軸部材22と同様に、一端側が係止用突片15の軸挿入孔17に挿入されており、他端側が筒状部材21の内部に挿入されている。第2軸部材23の軸挿入孔17に挿入されている側の端部近傍にはフランジ25が設けられており、第2軸部材23は、フランジ25の設けられている位置以上には軸挿入孔17の外側に突出しないようになっている。第1軸部材22の一端と第2軸部材23の一端とは筒状部材21の内部でばね26を介して接続されており、第1軸部材22および第2軸部材23は、外側に向かって付勢されている。
各時計バンド3の貫通孔32に係止軸18を挿入した上で、固定装置用溝部31に装飾部材固定装置1を嵌装することにより、係止軸18の第1軸部材22及び第2軸部材23の一端がそれぞれ係止用突片15の軸挿入孔17に挿入されることにより、装飾部材固定装置1が時計バンド3に固定される。
次に、図6を参照しつつ、装飾部材固定装置1の製造方法及びこれを備えた腕時計100の作用について説明する。
まず、図6(a)に示すように、第1の固定部材11を収容凹部13が設けられている面を上にして配置し、各収容凹部13に装飾部材20の下部が収容されるように装飾部材20をそれぞれ載置する(装飾部材載置工程)。次に、図6(b)に示すように、この第1の固定部材11の上に第2の固定部材12を重なり合うように配置する(固定部材載置工程)。このとき、第2の固定部材12の各貫通孔16にそれぞれ装飾部材20の上部が収まるように第2の固定部材12を配置する。なお、装飾部材載置工程や固定部材載置工程において、収容凹部13や貫通孔16に弾性材料からなる接着剤を塗布して装飾部材20を仮止めしながら作業を行うようにしてもよい。さらに、図6(c)に示すように、第1の固定部材11と第2の固定部材12との接触部分を数箇所スポット溶接することにより、第1の固定部材11と第2の固定部材12とを一体的に連結する(連結工程)。これにより、図5に示すような装飾部材固定装置1が形成される。
そして、腕時計100の各時計バンド3の貫通孔32に係止軸18を挿入した上で、固定装置用溝部31にこの装飾部材固定装置1を嵌装し、まず一方の係止用突片15の軸挿入孔17に係止軸18の一端(例えば第2軸部材23の一端)を挿入する。さらに、係止軸18を押し込みながら係止軸18の他端(例えば第1軸部材22の一端)を他方の係止用突片15の軸挿入孔17に挿入する。これにより、係止軸18の第1軸部材22及び第2軸部材23の一端がそれぞれ係止用突片15の軸挿入孔17に挿入され、装飾部材固定装置1が時計バンド3に固定される。
なお、装飾部材固定装置1は、ユーザが任意に取り外し及び組み付け可能となっていてもよい。この場合には、ユーザは好みの装飾部材20が設置された好みの形状の装飾部材固定装置1を選択して時計バンド3の固定装置用溝部31に嵌め込むことにより、腕時計100に固定する。
以上のように、本実施形態によれば、装飾部材固定装置1は、第1の固定部材11の収容凹部13と第2の固定部材12の貫通孔16とにより形成される空間に装飾部材20を配置した上で、第1の固定部材11と第2の固定部材12とをスポット溶接することにより、第1の固定部材11と第2の固定部材12とを一体的に連結するため、1回の工程で複数の装飾部材20を容易に固定することができる。このため、従来のように、装飾部材20を1つずつ爪で固定する場合と比較して、装飾部材20を収容凹部13に載置するだけで位置決めすることができ、上から第2の固定部材12を重ね合わせるだけで装飾部材20を所定位置に固定することができるので、装飾部材20の取付固定の手間を省くことができ、装飾部材20の取付時間の短縮及び取り付けに要するコストの削減を図ることができる。
また、装飾部材固定装置1は、収容凹部13を設けた第1の固定部材11と貫通孔16を設けた第2の固定部材12とにより装飾部材20を挟み込む構成であるため、複数の係止爪等を形成する場合と比較して、部材の成型が容易であり、製造コストを抑えることができる。
特に、本実施形態では、装飾部材固定装置1は、複数の装飾部材20を備えているが、このように複数の装飾部材20を備える場合でも、装飾部材20を第1の固定部材11の各収容凹部13の上に並べた上で上から第2の固定部材12を重ね合わせるだけで、装飾部材20の位置決め及び固定を行うことができる。このため、装飾部材20の取付固定の手間を大幅に省くことができる。
また、装飾部材固定装置1は、時計バンド3の固定装置用溝部31に嵌め込むことにより係止軸18によって時計バンド3に固定されているため、装飾部材固定装置1の時計バンド3への着脱が容易に可能な構成となっている。これにより、ユーザが任意に装飾部材固定装置1を付け替えて腕時計100のモデルチェンジを楽しむことも可能である。
[第2の実施の形態]
次に、図7を参照しつつ、本発明の第2の実施形態に係る装飾部材固定装置40及びこれを備えた腕時計について説明する。なお、第2の実施形態は、第1の固定部材の構成及び時計バンドの構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下では、特に第1の実施形態と異なる箇所について説明する。また、腕時計の構成は第1の実施形態で示したものと同様であるため、図示を省略する。
本実施形態では、腕時計は第1の実施形態と同様、図示しない時計ケースを有する腕時計本体を備えており、この時計ケースの上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部には図示しないバンド取付部を介して時計バンド41が取り付けられている。
時計バンド41は合成樹脂により形成されており、時計バンド41の時計ケースに隣接する端部近傍には、第1の実施形態と同様に、装飾部材固定装置40を嵌装する固定装置用溝部42が形成されている。
固定装置用溝部42の表面(装飾部材固定装置40に対向する面)には、装飾部材46を受ける装飾部材受け部43が形成されている。装飾部材受け部43は、外部等から装飾部材46に加わる衝撃を緩衝する緩衝部材である。装飾部材受け部43は、上面に凹部を有する凸形状となっており、装飾部材46の個数及び配置に対応して設けられている。例えば、3個の装飾部材46がほぼ等間隔で配置される場合には、固定装置用溝部42の長手方向に沿ってほぼ等間隔に3個の装飾部材受け部43が設けられる。
なお、装飾部材受け部43の形状はここに示したものに限定されない。装飾部材受け部43は、装飾部材46を受けるのに適した形状となっていればよく、装飾部材46の外形の形状に応じて適宜変更可能である。
固定装置用溝部42に嵌装される装飾部材固定装置40は、第1の実施形態と同様に、SUS等の金属で形成される第1の固定部材44及び第2の固定部材45と、これらの間に配置される装飾部材46とを備えて構成されている。装飾部材46の形状は第1の実施形態で示したものと同様であるので説明を省略する。
第1の固定部材44には、時計バンド41側の装飾部材受け部43に対応する位置に貫通孔(以下「第1の貫通孔47」と称する。)が設けられている。第1の貫通孔47は、第1の固定部材44の上面側(第2の固定部材45と対向する面の側)の開口部が装飾部材46の最も径が大きい部分の径と同程度に形成されている。また、第1の貫通孔47の下面側(時計バンド41と対向する面の側)の開口部は時計バンド41側の装飾部材受け部43の径よりも僅かに大きく形成されており、装飾部材固定装置40を固定装置用溝部42に嵌装した際、装飾部材受け部43が第1の貫通孔47の下面側の開口部から上面側の開口部に向かって突出するようになっている。
第2の固定部材45は、第1の実施形態と同様、平面部48と、平面部48の両端からほぼ直角に曲折した係止用突片49とから構成されている。平面部48には、第1の固定部材44の第1の貫通孔47に対応する位置にそれぞれ貫通孔(以下「第2の貫通孔50」と称する。)が設けられている。各第2の貫通孔50は、装飾部材46の上半部の形状に沿うように、第1の固定部材44に対向する側から上部(図7において上側)に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されている。
第1の固定部材44と第2の固定部材45の平面部48との接触部分には、図7に示すように、スポット溶接が施された溶接部51が数箇所形成されている。第1の固定部材44と第2の固定部材45とはスポット溶接により固定、連結されており、溶接部は第1の固定部材44と第2の固定部材45とを一体的に連結する連結手段である。
また、第1の固定部材44に設けられた第1の貫通孔47と第2の固定部材45に設けられた第2の貫通孔50とにより形成される空間には、装飾部材46がそれぞれ収容されている。
なお、その他の構成は、第1の実施形態と同様であることから、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態における装飾部材固定装置40の製造方法及びこれを備えた腕時計の作用について説明する。
まず、第1の固定部材44を第1の貫通孔47の径の大きな開口部が上になるようにして配置し、各第1の貫通孔47に装飾部材46の下部が収容されるように装飾部材46をそれぞれ載置する(装飾部材載置工程)。次に、この第1の固定部材44の上に第2の固定部材45を重ね合わせる(固定部材載置工程)。このとき、第2の固定部材45の各第2の貫通孔50にそれぞれ装飾部材46の上部が収まるように第2の固定部材45を配置する。なお、装飾部材載置工程や固定部材載置工程において、第1の貫通孔47や第2の貫通孔50に弾性材料からなる接着剤を塗布して装飾部材46を仮止めしながら作業を行うようにしてもよい。さらに、第1の固定部材44と第2の固定部材45との接触部分を数箇所スポット溶接することにより、第1の固定部材44と第2の固定部材45とを一体的に連結する(連結工程)。これにより、装飾部材固定装置40が形成される。
そして、腕時計の各時計バンド41の図示しない貫通孔に係止軸18を挿入した上で、この装飾部材固定装置40を、第1の貫通孔47に対応する位置に装飾部材受け部43がくるようにして固定装置用溝部42に嵌装し、まず一方の係止用突片49の軸挿入孔(図示せず)に係止軸18の一端を挿入する。さらに、係止軸18を押し込みながら係止軸18の他端を他方の係止用突片49の軸挿入孔(図示せず)に挿入する。これにより、係止軸18の両端がそれぞれ係止用突片49の軸挿入孔に挿入され、装飾部材固定装置40が時計バンド41に固定される。また、装飾部材固定装置40を固定装置用溝部42に嵌装することにより、装飾部材固定装置40内に設置された装飾部材46の下半部の端部が装飾部材受け部43によって支持される。なお、装飾部材受け部43に弾性材料からなる接着剤を塗布して装飾部材46を固定してもよい。
以上のように、本実施形態によれば、装飾部材固定装置40は、第1の固定部材44の第1の貫通孔47と第2の固定部材45の第2の貫通孔50とにより形成される空間に装飾部材46を配置した上で、第1の固定部材44と第2の固定部材45とをスポット溶接することにより、第1の固定部材44と第2の固定部材45とを一体的に連結するようになっている。このため、従来のように、装飾部材46を1つずつ爪で固定する場合と比較して、装飾部材46を第1の貫通孔47に載置するだけで位置決めすることができ、上から第2の固定部材12を重ね合わせるだけで装飾部材46を所定位置に固定することができるので、装飾部材46の取付固定の手間を省くことができ、装飾部材46の取付時間の短縮及び取り付けに要するコストの削減を図ることができる。
また、装飾部材固定装置1は、第1の貫通孔47を設けた第1の固定部材44と第2の貫通孔50を設けた第2の固定部材45とにより装飾部材46を挟み込む構成であるため、複数の係止爪等を形成する場合と比較して、部材の成型が容易であり、製造コストを抑えることができる。
また、装飾部材固定装置40を固定装置用溝部42に嵌装した際には、装飾部材固定装置40内に設置された装飾部材46の下端部が合成樹脂で形成された装飾部材受け部43によって支持されるようになっているので、耐衝撃性に優れている。
[第3の実施の形態]
次に、図8を参照しつつ、本発明の第3の実施形態に係る装飾部材固定装置及びこれを備えた腕時計について説明する。なお、第3の実施形態は、装飾部材固定装置の構成及び時計バンドの構成が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下では、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる箇所について説明する。また、腕時計の構成は第1の実施形態で示したものと同様であるため、図示を省略する。
本実施形態では、腕時計は第1の実施形態及び第2の実施形態と同様、図示しない時計ケースを有する腕時計本体を備えており、この時計ケースの上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部には図示しないバンド取付部を介して時計バンド61が取り付けられている。
時計バンド61は合成樹脂により形成されている緩衝部材であり、時計バンド61の時計ケースに隣接する端部近傍には、後述する固定部材64を嵌装する固定装置用溝部62が形成されている。
固定装置用溝部62の表面(固定部材64を嵌装する面)には、装飾部材68を受ける収容凹部としての装飾部材受け凹部63が形成されている。装飾部材受け凹部63は、装飾部材68の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されており、装飾部材68の個数及び配置に対応して設けられている。例えば、3個の装飾部材68がほぼ等間隔で配置される場合には、固定装置用溝部62の長手方向に沿ってほぼ等間隔に3個の装飾部材受け凹部63が設けられる。
なお、装飾部材受け凹部63の形状はここに示したものに限定されない。装飾部材受け凹部63は、装飾部材68を受けるのに適した形状となっていればよく、装飾部材68の外形の形状に応じて適宜変更可能である。
固定装置用溝部62には、SUS等の金属で形成される固定部材64が嵌装されている。固定部材64は、平面部65と、平面部65の両端からほぼ直角に曲折した係止用突片66とから構成されている。平面部65には、固定装置用溝部62の装飾部材受け凹部63に対応する位置にそれぞれ貫通孔67が設けられている。各貫通孔67は、装飾部材68の上半部の形状に沿うように、緩衝部材である時計バンド61に対向する側から上部(図8において上側)に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されている。
各装飾部材受け凹部63及び貫通孔67とにより形成される空間には、装飾部材68がそれぞれ配置されている。本実施形態において、各装飾部材68は弾性体の接着剤69aによって装飾部材受け凹部63に仮止めされる。また、貫通孔67の内側壁と装飾部材68との間は弾性体の接着剤69bによって固定される。なお、装飾部材68と装飾部材受け凹部63との間の接着剤69a及び貫通孔67の内側壁と装飾部材68との間の接着剤69bは必須の構成要素ではなく、接着剤69a,69bを用いない構成とすることも可能である。
本実施形態においては、固定部材64と、固定装置用溝部62を備える時計バンド61(緩衝部材)と、装飾部材68とによって装飾部材固定装置60が構成されている。
また、各時計バンド61の時計ケースに接する側の端部近傍であって、固定装置用溝部62に固定部材64を嵌装した際に係止用突片66の図示しない軸挿入孔に対応する位置には、時計バンド61の幅方向の一方側から他方側に貫通する図示しない貫通孔が形成されている。この貫通孔には、係止軸18が挿入されており、各時計バンド61の貫通孔に係止軸18を挿入した上で、固定装置用溝部62に固定部材64を嵌装することにより、係止軸18の両端部がそれぞれ係止用突片66の軸挿入孔に挿入される。これにより、固定部材64が時計バンド61と一体的に連結され、本実施形態では、係止軸18が固定部材64と時計バンド61とを連結する連結手段として機能する。
なお、その他の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様であることから、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態における装飾部材固定装置60の製造方法及びこれを備えた腕時計の作用について説明する。
まず、腕時計の各時計バンド61を固定装置用溝部62の装飾部材受け凹部63が上になるようにして配置し、各装飾部材受け凹部63に適量の接着剤69aを塗布した後、装飾部材68の下部が収容されるように装飾部材68をそれぞれ載置する(装飾部材載置工程)。次に、時計バンド61の貫通孔に係止軸18を挿入する。そして、固定部材64の各貫通孔67に適量の接着剤69bを塗布した上で、この固定装置用溝部62の上に固定部材64を重ね合わせる(固定部材載置工程)。このとき、固定部材64の各貫通孔67にそれぞれ装飾部材68の上部が収まるように固定部材64を配置する。そして、まず一方の係止用突片66の軸挿入孔に係止軸18の一端を挿入する。さらに、係止軸18を押し込みながら係止軸18の他端を他方の係止用突片66の軸挿入孔に挿入する。これにより、係止軸18の両端部がそれぞれ係止用突片66の軸挿入孔に挿入され、固定部材64と時計バンド61とが一体的に連結されて(連結工程)、装飾部材固定装置60が形成されるとともに、腕時計に装飾部材固定装置60が装着される。
以上のように、本実施形態によれば、装飾部材固定装置60は、金属製の固定部材64と時計バンド61とによって構成され、装飾部材68が緩衝部材である時計バンド61に設けられた装飾部材受け凹部63によって支持されている。このため、装飾性を損なうことなく耐衝撃性に優れた構成とすることができる。
また、このため、従来のように、装飾部材68を1つずつ爪で固定する場合と比較して、装飾部材68を装飾部材受け凹部63に載置するだけで位置決めすることができ、上から固定部材64を重ね合わせるだけで装飾部材68を所定位置に固定することができるので、装飾部材68の取付固定の手間を省くことができ、装飾部材68の取付時間の短縮及び取り付けに要するコストの削減を図ることができる。
また、装飾部材固定装置1は、装飾部材受け凹部63を設けた時計バンド61と貫通孔67を設けた固定部材64とにより装飾部材68を挟み込む構成であるため、複数の係止爪等を形成する場合と比較して、部材の成型が容易であり、製造コストを抑えることができる。
また、本実施形態では、装飾部材68を直接時計バンド61上に支持するので、部品点数をさらに少なくすることができ、一層コストの削減を図ることができる。
[第4の実施の形態]
次に、図9から図11を参照しつつ、本発明の第4の実施形態に係る装飾部材固定装置及びこれを備えた腕時計について説明する。なお、以下では、特に第1の実施形態から第3の実施形態と異なる箇所について説明する。
図9は、本実施形態に係る装飾部材固定装置を備えた腕時計の概略構成を示す正面図である。また、図10は、図9に示す腕時計の斜視図である。
図9及び図10に示すように、腕時計200は、ほぼ四角形状に形成された腕時計本体71と時計バンド72とを備えている。
腕時計本体71は、合成樹脂によって形成された時計ケース73を備えている。時計ケース73の内部は中空となっており、図示しない時計ムーブメント等、時計を動作させるための各種部品が収容されている。時計ケース73は、外部からの衝撃を緩衝する緩衝部材である。時計ケース73の外周部には、時刻合わせの指示などの種々の操作指示が入力される複数の操作ボタン74が設けられている。また、この時計ケース73の視認側の面の中央部には文字板75及び文字板75を覆うように配置された風防ガラス76が設けられている。文字板75と風防ガラス76との間には、時刻を示す時針や分針等の指針77が配置されており、これらの指針77は、時計ムーブメントによって運針されるようになっている。
また、時計ケース73の視認側の面であって文字板75及び風防ガラス76の周囲には、SUS等の金属で形成された時計ベゼル78が設けられている。本実施形態において装飾部材固定装置70は、後述するように、この時計ベゼル78と時計ケース73とを備えて構成されている。
時計ケース73の図9における上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部には図示しないバンド取付部を介して時計バンド72,72が取り付けられている。
ここで、図9から図11を参照しつつ、本実施形態における装飾部材固定装置70の構成について説明する。図11は、図9のXI−XI線断面図である。
図9から図11に示すように、時計ベゼル78は、文字板75及び風防ガラス76を囲む枠部材81と、枠部材81の上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部からほぼ直角に曲折した係止部材82とから構成されている。
時計ベゼル78の枠部材81には、ほぼ等間隔に複数の貫通孔83が形成されている。各貫通孔83は、装飾部材87の上半部の形状に沿うように、緩衝部材である時計ケース73に対向する側から上部(図11において上側)に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されている。
また、図10及び図11に示すように、各係止部材82には、それぞれ2箇所ずつ係止孔88が形成されている。なお、係止孔88の数及び位置は例示したものに限定されない。
他方、時計ケース73の上面には、枠部材81の貫通孔83に対応する位置にそれぞれ収容凹部85が設けられている。収容凹部85は、図11に示すように、装飾部材87の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されている。
また、時計ケース73の側面であって、枠部材81を時計ケース73上に載置した際、係止孔88に対応する位置には、ケース側係止孔89が設けられている。
時計ケース73と時計ベゼル78とは、時計ベゼル78の係止孔88からケース側係止孔89に向かってビス90を挿入することにより一体的に連結されようになっており、本実施形態においてはビス90が時計ケース73と時計ベゼル78とを連結させる連結部材として機能する。
また、時計ケース73に設けられた収容凹部85と時計ベゼル78に設けられた貫通孔83とにより形成される空間には、装飾部材87がそれぞれ収容されている。装飾部材87は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されている。装飾部材87の上半部は貫通孔83の形状に沿う形状となっており、下半部は収容凹部85に沿う形状となっている。
また、収容凹部85には弾性体の接着剤86が塗布されており、装飾部材87はこの接着剤86により仮止めされている。なお、装飾部材87が接着剤86によって仮止めされていることは必須の構成要素ではなく、接着剤86を用いない構成とすることも可能である。
次に、装飾部材固定装置70の製造方法及びこれを備えた腕時計200の作用について説明する。
まず、時計ケース73を収容凹部85が設けられている面を上にして配置し、各収容凹部85に適量の接着剤86を塗布した後、装飾部材87の下部が収容されるように装飾部材87をそれぞれ載置する(装飾部材載置工程)。次に、この時計ケース73の上に時計ベゼル78を重なり合うように配置する(固定部材載置工程)。このとき、時計ベゼル78の各貫通孔83にそれぞれ装飾部材87の上部が収まるように時計ベゼル78を配置する。さらに、時計ベゼル78の係止孔88からケース側係止孔89に向かってビス90を挿入することにより時計ベゼル78と時計ケース73とを一体的に連結する(連結工程)。これにより、装飾部材固定装置70が形成されるとともに、腕時計200に装飾部材固定装置70が装着される。
以上のように、本実施形態によれば、装飾部材固定装置70は、金属製の時計ベゼル78と合成樹脂製の時計ケース73とによって構成され、装飾部材87が緩衝部材である時計ケース73に設けられた収容凹部85によって支持されている。このため、装飾性を損なうことなく耐衝撃性に優れた構成とすることができる。
また、従来のように、装飾部材87を1つずつ係止爪で固定する場合と比較して、部品の成型が容易であるとともに、装飾部材87を収容凹部85に載置するだけで位置決めすることができ、上から時計ベゼル78を重ね合わせるだけで装飾部材87を所定位置に固定することができるので、装飾部材87の取付固定の手間を省くことができ、装飾部材87の取付時間の短縮及び取り付けに要するコストの削減を図ることができる。また、本実施形態では、装飾部材87を直接時計ケース73上に支持するので、部品点数をさらに少なくすることができ、一層コストの削減を図ることができる。
なお、第4の実施形態では、時計ベゼル78の係止孔88からケース側係止孔89に向かってビス90を挿入することにより時計ベゼル78と時計ケース73とを一体的に連結する構成としたが、時計ベゼル78と時計ケース73とを連結する構成ここに例示したものに限定されない。
例えば、図12に示すように、時計ケース95の上面からほぼ鉛直方向に係止用溝96を設け、他方、時計ベゼル91には、枠部材92の上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部からほぼ直角に曲折し、先端部に係止用爪94を備える係止部材93を設ける構成としてもよい。この場合には、係止部材93と係止用溝96とが時計ベゼル91と時計ケース95とを連結する連結部材として機能し、係止部材93が係止用溝99に挿入され係止用爪94が係止用溝96内に係止されることにより、時計ベゼル91と時計ケース95とが一体的に連結されて、装飾部材固定装置97が形成される。
また、第4の実施形態において、金属製の時計ベゼル78と合成樹脂で形成された時計ケース73とにより装飾部材固定装置70が構成されている場合を例としたが、装飾部材固定装置70の構成はこれに限定されない。
例えば、第1の実施形態、第2の実施形態で示したように、金属製の第1の固定部材と第2の固定部材とによって装飾部材を挟み込むことで装飾部材固定装置を構成し、この装飾部材固定装置を時計ベゼルとして時計ケースの上に配置し、ビス等により固定するようにしてもよい。
なお、上記の各実施形態では、装飾部材としてスワロフスキー社製のクリスタルガラスを用いる場合を例として説明したが、装飾部材はこれに限定されず、ダイヤモンド等の貴石、半貴石等の天然石でもよい。
また、装飾部材の形状は上記の各実施形態において示したものに限定されない。
例えば、装飾部材は真珠や球状のビーズ等、外面が球状のものであってもよい。装飾部材が球状のものである場合には、図13に示すように、第1の固定部材102に装飾部材101の外周面に沿う曲面を持つ収容凹部103を設け、第2の固定部材104には、少なくとも上面側の開口部の径が装飾部材101の外周の最も径の大きな部分よりも小さくなるように貫通孔105を設ける。そして、第1の固定部材102と第2の固定部材104とをスポット溶接し、溶接部106を形成することにより一体的に連結する。
また、装飾部材は下面が平板状となった形状のものでもよい。この場合には、図14に示すように、第1の固定部材111に装飾部材110の下面を支持する底部を有する収容凹部112を設ける。なお、第3の実施形態及び第4の実施形態のように合成樹脂製の時計バンドや時計ベゼルに収容凹部を設ける場合でも、同様に収容凹部の形状を装飾部材の外周面に沿う形状とする。そして、第2の固定部材113には、下方から上方に向かって径が小さくなる貫通孔114を設ける。そして、第1の固定部材111と第2の固定部材113とをスポット溶接し、溶接部115を形成することにより一体的に連結する。
また、上記各実施形態においては、時計本体及び時計ベゼルの形状は四角のものを例示したが、形状はこれに限定されず、円形、楕円形等でもよい。
また、本実施形態においては、時計ケースを合成樹脂で形成する場合を例としたが、時計ケースを構成する材料は合成樹脂に限定されず、チタン、ステンレスその他の金属でもよい。また、装飾部材固定装置を構成する固定部材(例えば、第1の実施形態、第2の実施形態における第1の固定部材及び第2の固定部材、第3の実施形態における固定部材、第4の実施形態における時計ベゼル)はSUS等の金属で形成されている場合を例としたが、これらを形成する材料はここに例示したものに限定されない。
また、本実施形態においては、装飾部材固定装置が腕時計に装着される場合を例として説明したが、本発明の装飾部材固定装置は腕時計以外にも適用可能であり、例えば、携帯用の小型時計や携帯電話機、PDA等の携帯端末機器に装着することも可能である。また、また、本実施形態では、腕時計が指針を備えたアナログ式の時計である場合を例としたが、腕時計はこれに限らず、液晶パネルを備えたデジタル式のものや、アナログ式とデジタル式とを組み合わせたものであってもよい。
その他、本発明が上記実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る装飾部材固定装置を搭載した腕時計の概略構成を示す正面図である。 図1の腕時計の斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図である。 図1に示す装飾部材固定装置の斜視図である。 第1の実施形態に係る装飾部材固定装置の製造方法を説明する説明図であり、(a)は、装飾部材載置工程を表し、(b)は、固定部材載置工程を表し、(c)は、連結工程を表したものである。 第2の実施形態に係る装飾部材固定装置の要部断面図である。 第3の実施形態に係る装飾部材固定装置の要部断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る装飾部材固定装置を搭載した腕時計の概略構成を示す正面図である。 図9の腕時計の斜視図である。 図9のXI−XI線断面図である。 図11に示す装飾部材固定装置の一変形例を示した断面図である。 球状の装飾部材を固定する装飾部材固定装置の一例を示した断面図である。 底面が平らな装飾部材を固定する装飾部材固定装置の一例を示した断面図である。
符号の説明
1 装飾部材固定装置
2 腕時計本体
3 時計バンド
4 時計ケース
9 時計ベゼル
11 第1の固定部材
12 第2の固定部材
13 収容凹部
14 平面部
15 係止用突片
16 貫通孔
17 軸挿入孔
18 係止軸
19 溶接部
20 装飾部材
31 固定装置用溝部
32 貫通孔
100 腕時計

Claims (13)

  1. 収容凹部を備えている第1の固定部材と、
    この第1の固定部材上に重なり合うように配置され前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた第2の固定部材と、
    この第2の固定部材に設けられた貫通孔と前記第1の固定部材における収容凹部とにより形成される空間に収容された装飾部材とを備え、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを一体的に連結する連結手段を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置。
  2. 前記装飾部材は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されており、
    前記貫通孔は、前記装飾部材の前記上半部の形状に沿うように、前記第1の固定部材に対向する側から上部に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されており、
    前記収容凹部は、前記装飾部材の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の装飾部材固定装置。
  3. 第1の貫通孔を備えている第1の固定部材と、
    この第1の固定部材上に重なり合うように配置され前記第1の貫通孔に対応する位置に第2の貫通孔が設けられた第2の固定部材と、
    この第2の固定部材に設けられた第2の貫通孔と前記第1の固定部材における第1の貫通孔とにより形成される空間に収容された装飾部材とを備え、
    前記第1の固定部材と前記第2の固定部材とを一体的に連結する連結手段を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置。
  4. 前記装飾部材は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されており、
    前記第2の貫通孔は、前記装飾部材の前記上半部の形状に沿うように、前記第1の固定部材に対向する側から上部に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されており、
    前記装飾部材の下半部の端部は、前記第1の貫通孔内に突出する緩衝部材で緩衝されていることを特徴とする請求項3に記載の装飾部材固定装置。
  5. 収容凹部を備えている緩衝部材と、
    この緩衝部材上に重なり合うように配置され前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた固定部材と、
    この固定部材に設けられた貫通孔と前記緩衝部材における収容凹部とにより形成される空間に収容された装飾部材とを備え、
    前記固定部材と前記緩衝部材とを一体的に連結する連結手段を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置。
  6. 前記固定部材における貫通孔及び前記緩衝部材における収容凹部は複数設けられ、それぞれの間に前記装飾部材が収容されていることを特徴とする請求項5に記載の装飾部材固定装置。
  7. 前記装飾部材は、上半部が中央部から上部に向かって次第に径が小さくなる錘台状であり、かつ、下半部が中央部から下部に向かって次第に径が小さくなる錐状に形成されており、
    前記貫通孔は、前記装飾部材の前記上半部の形状に沿うように、前記緩衝部材に対向する側から上部に向かって次第に径が小さくなるすり鉢状に形成されており、
    前記収容凹部は、前記装飾部材の下半部の形状に沿い下半部を着座させる錘状に形成されていることを特徴とする請求項5及び請求項6に記載の装飾部材固定装置。
  8. 前記装飾部材と前記第2の固定部材とは接着剤を介して固定されていることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の装飾部材固定装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装飾部材固定装置と、
    時計本体と、
    時計バンドと、を備え、
    前記装飾部材固定装置は、この時計バンドに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする腕時計。
  10. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の装飾部材固定装置と、
    時計ケースを備える時計本体と、
    時計バンドと、を備え、
    前記装飾部材固定装置は、この時計ケースにベゼルとして着脱可能又は一体的に取り付けられていることを特徴とする腕時計。
  11. 第1の固定部材の収容凹部に装飾部材の下部が収容されるように装飾部材を載置する装飾部材載置工程と、
    この第1の固定部材の上に前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた第2の固定部材を重なり合うように配置する固定部材載置工程と、
    第1の固定部材と第2の固定部材とを連結する連結工程と、を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置の製造方法。
  12. 第1の固定部材の第1の貫通孔に装飾部材の下部が収容されるように装飾部材を載置する装飾部材載置工程と、
    この第1の固定部材の上に前記第1の貫通孔に対応する位置に第2の貫通孔が設けられた第2の固定部材を重なり合うように配置する固定部材載置工程と、
    第1の固定部材と第2の固定部材とを連結する連結工程と、を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置の製造方法。
  13. 緩衝部材の収容凹部に装飾部材の下部が収容されるように装飾部材を載置する装飾部材載置工程と、
    この緩衝部材の上に前記収容凹部に対応する位置に貫通孔が設けられた固定部材を重なり合うように配置する固定部材載置工程と、
    前記緩衝部材と前記固定部材とを連結する連結工程と、を備えていることを特徴とする装飾部材固定装置の製造方法。


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