JP6364763B2 - ケース、及び時計 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、外装部材と時計ケースとを治具上にセットして、レーザービームを用いて接合固定する手法が開示されている。
また、時計の本体等を2つの部材から構成する場合の固定手法としては、レーザービームを用いた接合固定以外にも、圧入や、パッキン等を介した固定、ねじ止め、かしめ等の手法が考えられる。
このように、時計の本体等を2つの部材を接合して形成することで、より複雑かつデザイン性に優れた時計等の機器を実現することができる。
また、圧入や、パッキン等を介した固定では、衝撃が加わった際に固定部分から外れたり抜け落ちたりするおそれがある。
さらに、ねじ止めの場合にはねじの緩みによる脱落等のおそれがある。また、ねじ止めによる固定は比較的衝撃には強いものの、ねじがケースの表面に露出する等により、デザイン上・外観上の制約を余儀なくされるという問題もある。
特に、重量があるケースや、デザイン等の関係でかしめ量が少ないケース等についてかしめ固定する場合には、衝撃によりかしめ部分に破損・破壊が起こるおそれがある。
上面に外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有するケース本体と、
前記ケース本体の上側に配置され、下面に外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有する外装部材と、
前記ケース本体の上面の前記傾斜面と前記外装部材の下面の前記傾斜面との間に介在する防水リングと、
を備え、
前記外装部材は、前記ケース本体の上面と対向する下面が前記ケース本体と接触しない状態で前記ケース本体にかしめ固定されていることを特徴としている。
先ず、図1から図3を参照しつつ、本発明に係るケース(外装部材の固定構造を有する)及びこれを備える時計の第1の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、外装部材の固定構造を有するケースを腕に装着するタイプの時計(以下「腕時計」という。)に設ける場合を例として説明する。
本実施形態に係る腕時計100は、例えば、図示しない指針(秒針、分針、時針)を回転させて時刻を表示するアナログ方式の時計である。なお、図1から図3では、指針及びこれを備える文字板等について図示を省略している。
ケース1の内部には、例えば指針を動作させるための駆動源となるモータや歯車機構等が搭載された図示しない時計モジュールが収容されている。
また、腕時計100は、ケース1の側部等に操作ボタン2を備えている。操作ボタン2は、その挿入側の端部がケース1内部に収容されている時計モジュールと接続されており、操作ボタン2を押し込み又は回転させることによって各種操作が可能となるように構成されている。
表面側の開口部12の側には、開口部12を覆うように風防部材としてのカバーガラス3が設けられている。カバーガラス3は、図示しない防水リング等を介して後述する外装部材5に装着されており、気密性が確保された状態で表面側の開口部12を閉塞するようになっている。
また、ケース1の上面16(図2においてケース1の上側の面、腕時計100の表面側・視認側の面)の開口側であって上記張出部14の上側には、後述する防水リング4が配置される切り欠き部15が、開口部12の周方向に沿って形成されている。
位置決めピン6は、ケース1と一体的に形成されていてもよいし、ケース1とは別体に設けられていてもよい。
位置決めピン6がケース1とは別体である場合には、例えば、ケース1の上面16であってケース1の円中心を挟んでほぼ対向する位置に凹部を設け、この凹部に位置決めピン6を圧入する等により固定する。
なお、位置決めピン6の設けられる位置や数、形状等は図示例に限定されない。例えば位置決めピンを3つ以上設けてもよい。
本実施形態において、外装部材5は、ケース1とカバーガラス3との境界部分に介在しカバーガラス3を係止するベゼルである。なお、図2等では、カバーガラス3の図示を省略している。
なお、外装部材5はカバーガラス3を係止するベゼルに限定されず、例えば、腕時計100の視認側を加飾する加飾リング等であってもよい。
例えば、図3では、図中右側に設けられたピン受入孔52aが基準となる位置決めピンであり、図中左側に設けられたピン受入孔52bが長孔として形成されている。
本実施形態では、折り曲げ部51は、外装部材5の周方向の全体に亘って設けられている。なお、折り曲げ部51には、張り出し方向に沿うスリットが複数個所設けられていてもよい。折り曲げ部51にスリットを設けることにより、折り曲げ加工が容易となる。
図2に示すように、折り曲げ部51に折り曲げ加工を施した状態において、外装部材5は、ケース1の上面16と対向する下面53がケース1と接触しない状態でケース1にかしめ固定される。
すなわち、前述のように、ケース1と外装部材5との間には、防水リング4が介在している。本実施形態では、防水リング4は、ケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持されている。外装部材5の折り曲げ部51に折り曲げ加工を施す際には、この防水リング4を潰しきらない状態でかしめる。
これにより、ケース1の上面16と対向する下面53との間に隙間が確保され、上下方向(図2における上下方向、腕時計100の厚み方向)に衝撃が加わった際にその衝撃を柔軟に吸収して衝撃によるケース1や外装部材5(特に、かしめ部分である外装部材5の折り曲げ部51等)の破損等を防ぐことができる。
防水リング4は、例えば、ブチルゴム(Butyl rubber)やクロロプレンゴム (polychloroprene)等により形成されている。
なお、防水リング4を形成する材料は、ケース1と外装部材5との間に密着して防水性を確保できるものであればよく、ここに例示したものに限定されず、各種のゴムや樹脂を適用可能である。
外装部材5を固定するには、ケース1の上面16(時計における視認側)の所定位置に位置決めピン6を配置するとともに、ケース1の上面16(時計における視認側)に設けられた切り欠き部15に防水リング4を配置し、この防水リング4を介してケース1の上面に外装部材5を配置する。このとき、ピン受入孔52a,52bに位置決めピン6が収まるように外装部材5の下面53の位置を合わせる。
これにより、外装部材5が適切な位置に位置決めされるとともに、防水リング4がケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持される。
これにより、折り曲げ部51は、ケース1の張出部14の下面に当接し、ケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に防水リング4が挟持され、かつ、ケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に互いに当接しない隙間部分を残した状態でケース1と外装部材5とが固定される。
外装部材5の固定が完了すると、ケース1の内部に時計モジュール等を収容する。また、外装部材5の上から、図示しない防水リング等を介してカバーガラス3を圧入し、外装部材5によりカバーガラス3を係止させる。これにより、腕時計100の組み立てが完了する。
また、外装部材5を位置決めする位置決めピン6が設けられている。このため、外装部材5が面方向に回転することが防止され、外装部材5の表面に目盛や数字、模様等の刻印等が施されている場合でも位置ずれを生じない。
また、防水リング4は、ケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持されている。これにより、ケース1と外装部材5との間の気密性が確保されるとともに、腕時計100にかかる上下方向の衝撃が防水リング4によって吸収され、ケース1や外装部材5の破損等を防ぐことができる。
この場合には、外装部材5にケース1の内側に向かって張り出す張出部57を設け、固定部材7に、この張出部57の上に被さる張出部71を設ける。また、固定部材7の下端部に折り曲げ加工可能に設けられ、折り曲げ加工した際にケース1の張出部14の下面に当接する折り曲げ部72を設けて、折り曲げ部72を折り曲げ加工してかしめることにより、張出部71と折り曲げ部72との間にケース1の張出部14及び外装部材5の張出部57とをともに挟み込んで固定する。
このようにケース1と外装部材5とをかしめるための部材を別途設けることにより、外装部材が例えばチタン等の折り曲げ加工が困難な材料で形成されている場合でも、ネジ止め等、外観に影響を及ぼす手法をとらずにケース1と外装部材5とを固定することが可能となる。
次に、図5及び図6を参照しつつ、本発明に係るケース(外装部材の固定構造を有する)及び時計の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、防水リングの配置・構成等が第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図5及び図6に示すように、本実施形態では、第1の実施形態と同様に2つの位置決めピン6がケース1側に設けられている。外装部材5には、この位置決めピン6に対応して位置決めピン6を受け入れる2つのピン受入孔52(52a,52b)が形成されている。また、外装部材5は、第1の実施形態と同様の折り曲げ部51とを備えている。
ピン受入孔52を3時9時方向に延在する長孔とし、これに位置決めピン6を係止させることにより、腕時計100に横方向(すなわち、時計における3時9時方向)の衝撃が加わった際に、長孔の遊び分だけ外装部材5がケース1に対して水平方向にずれることができ、衝撃を吸収することができる。
なお、ケース1に設けられる位置決めピン6の数は2つに限定されず、3つ以上設けられていてもよいが、このような場合でも、位置決めピン6を受けるピン受入孔52は、いずれも3時9時方向に延在する長孔とする。
第1の切り欠き部15に第1の防水リング4aを配置し、第2の切り欠き部18に第2の防水リング4bを配置した状態で、ケース1の上に外装部材5を載置すると、第1の防水リング4aはケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持され、第2の防水リング4bはケース1の内側面17と外装部材5の外側面54との間に挟持された状態となる。
この状態において、第1の防水リング4aは腕時計100に加わる上下方向(図5における縦方向)の衝撃を吸収可能であり、第2の防水リング4bは腕時計100に加わる水平方向(図5における横方向)の衝撃を吸収可能となっている。
このように、ワッシャー8を介してかしめ固定することにより、かしめ力の向上及び強度の安定を図ることができるとともに、衝撃等を受けることでケース1に対して外装部材5が摺動した際の引っかかりが防止され、より柔軟に衝撃を吸収することができる。
本実施形態において、外装部材5を固定するには、ケース1の上面16(時計における視認側)の所定位置に位置決めピン6を配置するとともに、ケース1の上面16(時計における視認側)に設けられた第1の切り欠き部15及び第2の切り欠き部18に第1の防水リング4a及び第2の防水リング4bを配置し、これら第1の防水リング4a及び第2の防水リング4bを介してケース1の上面に外装部材5を配置する。このとき、ピン受入孔52a,52bに位置決めピン6が収まるように外装部材5の下面53の位置を合わせる。
これにより、外装部材5が適切な位置に位置決めされるとともに、第1の防水リング4aがケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持され、第2の防水リング4bがケース1の内側面17と外装部材5の外側面54との間に挟持された状態となる。
これにより、折り曲げ部51は、ワッシャー8を介してケース1の張出部14の下面に配置され、第1の防水リング4aがケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持され、第2の防水リング4bがケース1の内側面17と外装部材5の外側面54との間に挟持された状態でケース1と外装部材5とが固定される。
すなわち、本実施形態では、第1の防水リング4aがケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持され、第2の防水リング4bがケース1の内側面17と外装部材5の外側面54との間に挟持された状態でケース1と外装部材5とをかしめ固定する。このため、時計の上下方向のみならず、水平方向の衝撃についても吸収することができる。
また、位置決めピン6を受け入れるピン受入孔52a,52bはともに、3時9時方向に延在する長孔となっている。このため、外装部材5はこの長孔の遊び分だけ水平方向に移動することができ、これによって水平方向の衝撃を吸収することができる。
さらに、外装部材5がワッシャー8を介してケース1にかしめ固定されている。このため、外装部材5がケース1に対して円滑に水平移動可能となっており、水平方向の衝撃に対してより柔軟に対応することができる。
次に、図7及び図8を参照しつつ、本発明に係る外装部材の固定構造及び時計の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、防水リングの配置・構成等が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
図7及び図8に示すように、本実施形態の外装部材5は、第2の実施形態と同様に時計における3時9時方向に延在する長孔として形成されたピン受入孔52(52a,52b)を備えている。
また、第2の実施形態と同様に、ワッシャー8を備えており、外装部材5は、ワッシャー8を介してケース1にかしめ固定される。
このように、防水リング4がケース1の上面16に設けられた傾斜面16aと外装部材5の下面53及び外装部材5の外側面54との間で突き当てられる構成とすることにより、時計に上下方向の衝撃が加わった場合及び水平方向の衝撃が加わった場合のいずれについても、防水リング4により衝撃を吸収することができる。
本実施形態において、外装部材5を固定するには、ケース1の上面16(時計における視認側)の所定位置に位置決めピン6を配置するとともに、ケース1の上面16(時計における視認側)に形成された傾斜面16aの上に防水リング4を配置し、この防水リング4を介してケース1の上面に外装部材5を配置する。このとき、ピン受入孔52a,52bに位置決めピン6が収まるように外装部材5の下面53の位置を合わせる。
これにより、外装部材5が適切な位置に位置決めされるとともに、防水リング4がケース1の上面16に設けられた傾斜面16aと外装部材5の下面53及び外装部材5の外側面54との間に挟持された状態となる。
これにより、折り曲げ部51は、ワッシャー8を介してケース1の張出部14の下面に配置され、防水リング4がケース1の上面16に設けられた傾斜面16aと外装部材5の下面53及び外装部材5の外側面54との間に挟持された状態でケース1と外装部材5とが固定される。
すなわち、本実施形態では、防水リング4がケース1の上面16に設けられた傾斜面16aと外装部材5の下面53及び外装部材5の外側面54との間に挟持された状態でケース1と外装部材5とをかしめ固定する。このため、防水リング4を1つ配置するだけで時計の上下方向のみならず、水平方向の衝撃についても吸収することができ、部品点数を少なくしつつ、各方向からの衝撃に耐え得る時計を構成することができる。
例えば、外装部材5の下面53にケース1の外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有し、防水リング4は、外装部材5の下面53に設けられた傾斜面とケース1の上面16及びケース1の内側面との間に挟持されていてもよい。
この場合でも、防水リング4が外装部材5の下面53に設けられた傾斜面とケース1の上面16及びケース1の内側面との間で突き当てられることにより、時計に上下方向の衝撃が加わった場合及び水平方向の衝撃が加わった場合のいずれについても、防水リング4により衝撃を吸収することができる。
次に、図9から図14を参照しつつ、本発明に係る外装部材の固定構造及び時計の第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、衝撃を吸収する構成が第1の実施形態から第3の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態から第3の実施形態と異なる点について説明する。
緩衝部材9は、例えば、シリコーンを主原料とした柔らかいゲル状の材料で形成されたリング状の部材である。なお、緩衝部材9を形成する材料はこれに限定されず、比較的柔らかく弾性変形可能な材料であれば適用可能である。
また、図14(a)は、本実施形態における腕時計を構成する主要な部材を重ねた状態を上側から見た平面図であり、図14(b)は、外装部材5の側断面図であり、図14(b)は、外装部材5の側断面図であり、図14(d)は、緩衝部材9の側断面図であり、図14(e)は、図14(a)におけるe-e線に沿う側断面図である。なお、図14(a)では、外装部材5を二点鎖線で表し、図14(e)においては、外装部材5のない状態の断面を示している。
また、緩衝部材9は、その下面の4箇所に、直線的に形成された裏面側突当部91を有している。
また、本実施形態の外装部材5の下面53には、上記緩衝部材9の上面に設けられている4箇所の表面側突当部92に対応する位置に、それぞれ表面側突当部92の形状に合うように直線的に形成された位置決め部55が形成されている。
このため、本実施形態では、ケース1の上面16に位置決めピンを設ける必要がなく、外装部材5の側にも、位置決めピンを受けるピン受入孔を設ける必要がない。
なお、緩衝部材9の裏面側突当部91及び表面側突当部92の形状・配置等は、ここに例示したものに限定されない。緩衝部材9の裏面側突当部91及び表面側突当部92の形状・配置を異なるものとする場合には、ケース1の上面16の位置決め部19及び外装部材5の下面53の位置決め部55の形状・配置等も緩衝部材9の裏面側突当部91及び表面側突当部92の形状・配置等に合わせて適宜変更する。
本実施形態において、外装部材5を固定するには、ケース1の上面16(時計における視認側)に形成された切り欠き部15の上に防水リング4を配置するとともに、ケース1の上面16(時計における視認側)と外装部材5の下面53との間であって互いに接触しない隙間となる部分に緩衝部材9を配置する。このとき、緩衝部材9の裏面側突当部91がケース1の上面16の位置決め部19の直線部分に突き当てられるように、緩衝部材9の位置(向き)を調整し、緩衝部材9の表面側突当部92が外装部材5の下面53の位置決め部55の直線部分に突き当てられるように外装部材5の位置(向き)を調整する。これにより、外装部材5が緩衝部材9を介してケース1に対して位置決めされる。また、防水リング4がケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持された状態となる。
これにより、折り曲げ部51は、ワッシャー8を介してケース1の張出部14の下面に配置され、ケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に緩衝部材9が配置され、防水リング4がケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に挟持された状態でケース1と外装部材5とが固定される。
すなわち、本実施形態では、ケース1の上面16と外装部材5の下面53との間に緩衝部材9が配置されているため、上下方向、水平方向のみならず斜め方向からの衝撃をも吸収することができ、全方向について高い耐衝撃性を実現することができる。
また、緩衝部材9の表裏に裏面側突当部91,表面側突当部92を設け、ケース1の上面16及び外装部材5の下面53における裏面側突当部91,表面側突当部92に対応する位置に、それぞれ位置決め部19,55を設けたことにより、緩衝部材9をケース1と外装部材5との間に挟み込むだけで外装部材5をケース1に対して位置決めすることができる。このため、位置決めピン及びこれを係止するピン受入孔を設ける必要がなく、部品点数を減らして組み立て作業の簡易化を図ることができる。
例えば、張出部14、折り曲げ部51が、周方向の一部のみに設けられていてもよい。また、折り曲げ部51は、外装部材5の周方向に沿って形成された突起状(又は爪状)の部であってもよい。
この場合、張出部14、折り曲げ部51を設ける位置や数は特に限定されないが、周方向にほぼ均一な間隔で複数(例えば3つ以上)設けることが好ましい。また、張出部14、折り曲げ部51は、上下方向の対応する位置に設けられることが好ましい。このように配置することで、外装部材5の下面53と折り曲げ部51とにより確実に張出部14を挟み込むことができる。
このように、張出部14、折り曲げ部51を、周方向の全体に設けず、一部のみに設けた場合には、環状の外装部材5であっても折り曲げ部51を折り曲げ加工しやすい。また、外装部材5の重量を軽くすることができ、装置全体の軽量化を図ることができる。
例えば、時刻やカレンダ情報等の各種情報を表示させる表示部(例えば液晶表示部)を備えるデジタル方式の時計でもよい。また、デジタル方式及びアナログ方式の両方を備える時計であってもよい。
また、腕時計でなく、懐中時計や、キーホルダ等で鞄等に着脱可能に構成された時計等でもよい。
例えば、歩数計や心拍数計、高度計、気圧計等のケースに外装部材を固定する場合に、本発明の外装部材の固定構造を適用してもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
ケースと、
前記ケースの上側に配置される外装部材と、
前記ケースと前記外装部材との間に介在する防水リングと、
を備え、
前記外装部材は、前記ケースの上面と対向する下面が前記ケースと接触しない状態で前記ケースにかしめ固定されていることを特徴とする外装部材の固定構造。
<請求項2>
前記外装部材を位置決めする位置決めピンが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の外装部材の固定構造。
<請求項3>
前記位置決めピンは、時計における3時9時方向に延在する長孔に係止されていることを特徴とする請求項2に記載の外装部材の固定構造。
<請求項4>
前記外装部材は、ワッシャーを介して前記ケースにかしめ固定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の外装部材の固定構造。
<請求項5>
前記防水リングは、前記ケースの上面と前記外装部材の下面との間に挟持されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の外装部材の固定構造。
<請求項6>
前記防水リングは、前記ケースの上面と前記外装部材の下面との間及び前記ケースの内側面と前記外装部材の外側面との間に挟持されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の外装部材の固定構造。
<請求項7>
前記ケースの上面又は前記外装部材の下面に前記ケースの外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有し、
前記防水リングは、前記ケースの上面に設けられた傾斜面と前記外装部材の下面及び前記外装部材の外側面との間、又は、前記外装部材の下面に設けられた傾斜面と前記ケースの上面及び前記ケースの内側面との間に挟持されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の外装部材の固定構造。
<請求項8>
前記ケースと前記外装部材との非接触部分に介在する緩衝部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の外装部材の固定構造。
<請求項9>
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の外装部材の固定構造を備えることを特徴とする時計。
<請求項10>
ケースの上側に、防水リングを介して外装部材を配置し、
前記ケースの上面と対向する下面が前記ケースと接触しない状態で前記外装部材を前記ケースにかしめ固定することを特徴とする外装部材の固定方法。
5 外装部材
6 位置決めピン
8 ワッシャー
16 上面
16a 傾斜面
19 位置決め部
51 折り曲げ部
52 ピン受入孔
53 下面
55 位置決め部
91 裏面側突当部
92 表面側突当部
100 腕時計
Claims (10)
- 上面に外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有するケース本体と、
前記ケース本体の上側に配置され、下面に外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有する外装部材と、
前記ケース本体の上面の前記傾斜面と前記外装部材の下面の前記傾斜面との間に介在する防水リングと、
を備え、
前記外装部材は、前記ケース本体の上面と対向する下面が前記ケース本体と接触しない状態で前記ケース本体にかしめ固定されていることを特徴とするケース。 - 複数の凸部を備えるケース本体と、
前記ケース本体の上側に配置され、複数の凹部を備える外装部材と、
前記ケース本体と前記外装部材との間に介在する防水リングと、
を備え、
前記外装部材は、前記ケース本体の上面と対向する下面が前記ケース本体と接触しない状態で、かつ前記複数の凸部がそれぞれ前記複数の凹部に受け入れられた状態で前記ケース本体にかしめ固定され、
前記複数の凹部のうち少なくとも1の凹部は長孔に形成されており、前記複数の凹部のうち少なくとも1の凹部は非長孔に形成されていることを特徴とするケース。 - 前記凸部は、前記外装部材を位置決めする位置決めピンであることを特徴とする請求項2に記載のケース。
- 前記少なくとも1の凹部は、時計における3時9時方向に延在する長孔に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のケース。
- 前記外装部材は、かしめ部分においてワッシャーを介して前記ケース本体にかしめ固定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のケース。
- 前記防水リングは、前記ケース本体の上面と前記外装部材の下面との間に挟持されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のケース。
- 前記防水リングは、前記ケース本体の上面と前記外装部材の下面との間及び前記ケース本体の内側面と前記外装部材の外側面との間に挟持されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のケース。
- 前記ケース本体の上面又は前記外装部材の下面に前記ケース本体の外周側から内側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有し、
前記防水リングは、前記ケース本体の上面に設けられた傾斜面と前記外装部材の下面及び前記外装部材の外側面との間、又は、前記外装部材の下面に設けられた傾斜面と前記ケース本体の上面及び前記ケース本体の内側面との間に挟持されていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のケース。 - 前記ケース本体と前記外装部材との非接触部分に介在する緩衝部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のケース。
- 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のケースを備えることを特徴とする時計。
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