WO2000015349A1

WO2000015349A1 - Receptacle de pulverisation de liquide de type gachette fonctionnant a la fois en position verticale et en position inversee

Info

Publication number: WO2000015349A1
Application number: PCT/JP1999/004930
Authority: WO
Inventors: Takaharu Tasaki; Haruo Tsuchida; Hiroyuki Nakamura
Original assignee: Yoshino Kogyosho Co., Ltd.
Priority date: 1998-09-11
Filing date: 1999-09-10
Publication date: 2000-03-23
Also published as: KR100626232B1; EP1029598A4; AU5649399A; KR20010031772A; CA2309707A1; EP1029598B1; CN1277566A; CA2309707C; DE69937941T2; AU760767B2; TW453898B; EP1029598A1; DE69937941D1; US6293441B1; CN1123398C

Description

明細書

正倒立両用トリガー式液体噴出容器技術分野

本発明は正倒立両用のトリガー式液体噴出容器に関する。背景技術

例えば日本国実開平 1 一 69658 号が示すように、噴出器本体を、基筒の後部内から吸上げ筒を起立する第 1主部材と、上記吸上げ筒外面へ嵌着させた外筒下部からシリンダを、かつ上端部から射出筒を、それぞれ吸上げ筒と連通させて前方突出し、又シリンダ後方底壁を兼用壁として外筒下部に付設した外向きフランジ状壁の外周から垂設した覆合筒を上記基筒の上部外面へ嵌着させた第 2主部材とで形成し、上記基筒下部に付設した外向きフランジの先端部上面へ、筒上端に付設した内向きフランジを係合させて回動可能に装着筒を垂下し、該装着筒を容器体口頸部外面へ螺合させたトリガ一式の液体噴出容器が知られている。尚該液体噴出容器は、上記射出筒前部に枢着させてトリガーを垂下し、該トリガー上部の後面に、上記シリンダ内へ前方付勢させて嵌合させたプランジャ前端を連結し、トリガ一揺動によるプランジャの摺動で容器体内液体を吸込み弁を介してシリンダ内へ吸込み、かつ該シリンダ内液体を吐出弁を介して射出筒前端へ嵌合させたノズルから噴出可能としている。

又上記液体噴出容器にあっては、上記吸上げ筒下部内に玉弁付きの三方分岐管部材の主管を嵌合させ、該主管下端から下方へ分岐する第 1支管を介して容器体底部内へ吸上げパイプを垂下すると共に、主管下端から第 2支管を上方へ起立させて、容器正立時にあっては第 1支管と主管とを介して、又倒立時にあっては第 2支管と主管とを介して容器体内液体がシリンダ内へ吸込みされるよう設けている。発明の開示

上記液体噴出容器は、第 1主部材の吸上げ筒下部内へ主管上端部を嵌着させて玉弁付きの三方分岐管部材を容器体内へ垂下し、更に主管下端から下方に分岐する第 1支管から吸上げパイプを垂下するから、容器体内への液体補充等の際における、容器体からの噴出器の取外し、および容器体に対する噴出器装着の際に上記三方分岐管部材が邪魔となり易く、又その三方分岐管部材と噴出器の第 1主部材とは、該第 1主部材の吸上げ筒内へ三方分岐管部材の主管を嵌合させるだけで連結するから、例えば、上記液体補充に際して容器体内へ吸上げパイプおよび三方分岐管部材を入れる際、それ等が容器体口頸部へ触れると、噴出器に対して三方分岐管部材を側方へ押圧する力が生じ、かつその力は吸上げ筒下端から垂下する主管部分の上端へ集中することとなるため、該部に損傷が生じ易いものであつた。

本発明は、上記のような欠点を除去し、かつ容器体倒立時における液体吸入部の構造を簡易化したものである。

以上の課題を解決するため、本発明は次の技術的手段を提案する。

第 1 の手段は、基筒 3の後部内から吸上げ筒 4を起立する第 1主部材 2と、上記吸上げ筒外面へ嵌着させた外筒 12下部からシリンダ 13を、かつ上端部から射出筒 14を、それぞれ吸上げ筒と連通させて前方突出し、かつシリンダの後部底壁を兼用壁として外筒下部に付設した外向きフランジ状壁 15の外周から垂設した覆合筒 16を上記基筒 3の上部外面へ嵌着させた第 2主部材 1 1とで噴出器本体 1を形成し、

上記基筒 3中間部に付設した外向きフランジ 3aの先端部上面へ、筒上端に付設した内向きフランジ 22を係合させて回動可能に装着筒 21を垂下し、該装着筒を容器体口頸部外面へ螺合させた卜リガ一式の液体噴出器において、

上記第〗主部材 2は、上面開口の基筒 3の中間部内面に仕切板 31を横設して、該仕切板後部に下部を貫設して吸上げ筒 4を起立すると共に、

上記基筒 3の下部内へ、底板 42外周から起立する第 1周壁 43上部を水密に嵌合させると共に、底板後部から、該底板上面へ開口させて吸上げパイプ 7を垂下する吸上げパイプ付設筒 41を設け、

又上記第 1周壁 43の下部内へ、頂板 53外周から垂下する第 2周壁 54を嵌合させると共に、頂板後部に下部を貫設して起立させた連結筒 52上部を吸上げ筒 4下部内へ嵌着させて該連結筒と吸上げパイプ 7とを連通させ、更に頂板前部を下部小径のテーパ状弁座 55として該弁座上へ玉弁 57を載置し、又頂板 53下方の連結筒一部を開口して、該開口 58と弁座下端の弁孔 56とを連通する弁付き部材 51を設け、第 1主部材仕切板 31の前部から玉弁 57上方へ下面開口の弁室 32を垂下し、かつ第 1周壁 43の前部上方に倒立時用液体流入孔 45を穿設すると共に、該孔と弁室内とを連通する倒立時用液体流入路 34を設け、更に弁室内前壁面を、下端から上後方への傾斜面 33に形成して、該傾斜面下端を玉弁 57の上部前面へ近接させた。第 2の手段は、上記第 1の手段を有すると共に第 2主部材 1 1の外向きフランジ状壁 15前部に第 1小透孔 17を、又倒立時用液体流入孔 45から周方向に離れた第 1 主部材仕切板 31の左右いずれかの側方部分に第 2小透孔 35を、該第 2小透孔下方の基筒 3部分内面ないし第 1周壁 43外面のいずれかの一方に縦溝 46を、それぞれ穿設して、上記第 1小透孔 17と、仕切板上方の基筒 3部分内空間と、第 2小透孔 35と、縦溝 46とで容器体内への外気供給路を形成した。

第 3の手段は、容器体口頸部に嵌合させた装着筒上部内から、該装着筒よりも小外径で有頂の基筒部を起立し、該基筒部頂壁を貫設して起立する主筒前面からシリンダを、主筒上端部から射出筒を、それぞれ前方突設し、射出筒前部に枢着させて垂設したトリガ一の上方後部に、上記シリンダ内へ嵌合させたプランジャ前部を係合させたトリガ一式の液体噴出容器において、

上記基筒部 103 の上部内に空間を残して、該基筒部内へ倒立時用液体吸込み筒 121 上部を嵌合させると共に、該液体吸込み筒の中間部に弁付き筒 141 を、下部内面に吸上げパイプ取付け筒 151 を、それぞれ嵌着させ、

上記液体吸込み筒上面を閉塞する頂板 122 から垂設した垂下筒 123 内へ上記主筒 106 下端部を水密に嵌合させると共に、上記弁付き筒 141 と吸上げパイプ取付筒 151 とが有する各第 1、第 2横壁 142 , 152 にそれぞれ貫設した第 1縦筒 144 と第 2縦筒 154 とを介して、該第 2縦筒から垂設した吸上げパイプ 156 と主筒 106 とを連通させて、正立時用液体吸込み路を設け、

上記基筒部 103 の下端よりも下方へ垂下する倒立時用液体吸込み筒部分の上端前部に倒立時用液体吸込み口 127 を穿設すると共に、該吸込み口下縁に近接する弁付き筒の第 1横壁前方部分に下部小径のテ一パ状弁座 145 を設け、かつ該弁座上へ玉弁 161 を載置させて正立時用空気吸込み防止弁 162 を形成すると共に、その玉弁の側部上方を囲んで弁室 131 を形成し、かつ該弁室前面を斜上後方への傾斜面 128 として該傾斜面下端を玉弁上部前面へ近接させ、

又弁付き筒の第 1横壁 142 と吸上げパイプ取付け筒の第 2横壁 152 との間に介在する第 1又は第 2縦筒部分前部に開口 148 を設けて上記弁座下端の弁孔 146 と液体吸込み路とを連通させた。

第 4の手段は、容器体口頸部に嵌合させた装着筒上部内から、該装着筒よりも小外径で有頂の基筒部を起立し、該基筒部頂壁を貫設して起立する主筒前面からシリンダを、主筒上端部から射出筒を、それぞれ前方突設し、射出筒前部に枢着させて垂設したトリガ一の上方後部に、上記シリンダ内へ嵌合させたブランジャ前部を係合させたトリガー式の液体噴出容器において、

上記基筒部 103 に上部内に空間を残して、該基筒部内へ倒立時用液体吸込み筒 121 上部を嵌合させると共に、該液体吸込み筒の中間部に弁付き筒 141 を、下部内面に吸上げパイプ取付け筒 151 を、それぞれ嵌着させ、

上記液体吸込み筒 121 上面を閉塞する頂板 122 後部に貫設させた立筒 125a上部を上記主筒 106 の下部内へ水密に嵌合させると共に、上記弁付き筒 141 が有する第 1横壁 2 の後部を開口し、該開口周縁から起立させた第 1縦筒 144 上部を、上記立筒 125aの下部外面へ嵌合させ、又吸上げパイプ取付筒 151 が有する第 2横壁 152 後部に貫設した第 2縦筒 154 と、上記第 1縦筒 144 および立筒 125aを介して、第 2縦筒 154 下端から垂設した吸上げパイプ 156 と主筒 106 とを連通させて、正立時用液体吸込み路を設け、

上記基筒部 103 の下端よりも下方へ垂下する倒立時用液体吸込み筒 121 部分の上端前部に倒立時用液体吸込み口 127 を穿設すると共に、該吸込み口下緑に近接する弁付き筒 141 の第 1横壁 142 前方部分に下部小径のテーパ状弁座 145 を設け、かつ該弁座上へ玉弁 161 を載置させて正立時用空気吸込み防止弁 162 を形成すると共に、その玉弁の側部上方を囲んで弁室 131 を形成し、かつ該弁室前面を斜上後方への傾斜面 128 として該 ί頃斜面下端を玉弁上部前面へ近接させると共に弁座 145 後部内面から上記第 1縦筒 144 の下部前面へ、上後方への ί頃斜縦条 148 を付設し、又弁付き筒の第 1横壁 142 と吸上げパイプ取付け筒の第 2横壁 152 との間に介在する第 1又は第 2縦筒部分前部に開口 148 を設けて上記弁座下端の弁孔 146 と液体吸込み路とを連通させた。

第 5の手段は、上記第 3の手段又は第 4の手段を有すると共に基筒部の頂壁 10 5 前部に、シリンダ内と連通する外気供給路 116 の出口孔としての第 1透孔 116a を穿設し、該第 1透孔下方の基筒部頂壁部分を隆起させて上面閉塞の短筒 126 を設け、

又筒体 172 上端面から等間隔に起立する複数の弾性螺条片 173 上端に弁板 174 を付設した弁部材 175 を設けて、上記筒体を短筒 126 外面へ嵌着させ、かつ弁板 174 を圧接させることで第 1透孔下面を閉塞させ、

上記倒立時用液体吸込み口から周方向へ離れた倒立時用液体吸込み筒 121 の上部外面ないし該外面と対向する基筒部 103 内面へ、基筒部の上部内空間と容器体内とを連通する溝 132 を縦設した。

第 6の手段は、上記第 1、第 2、第 3、第 4、又は第 5の手段を有すると共に、倒立時用液体流入孔 45ないし倒立時用液体吸込み口 127 を、装着筒 21、 102 の下端面よりも上方の容器体口頸部部分内に位置させた。

第 7の手段は、上記第 1、第 2、第 3、第 4、第 5、又は第 6の手段を有すると共に上記容器体は、胴部の中心軸線に対して下方を大きく前方へ張出しさせると共に、吸上げパイプ 7又は 156 は下前方へ屈曲させて下端を容器体底壁の前端部に近接させた。

第 8の手段は、上記第 1、第 2、第 3、第 4、第 5、第 6、又は第 7の手段を有すると共に正倒立両用のトリガ一式液体噴出器から容器体内へ垂設した吸上げパイプの下端開口 201 に近接して、該吸上げパイプの下部に置換用外気吸入孔 20 2 を穿設した。図面の簡単な説明

図 1は、本発明液体噴出容器の縦断面図である。

図 2は、図 1 A — A線を矢示方向へみた拡大横断面図である。

図 3は、図 1噴出容器の主要部材を縦断して示す拡大斜視図である。図 4は、図 1噴出容器の他の主要部材を縦断して示す拡大斜視図である。図 5は、図 1噴出容器の更に他の主要部材を縦断して示す拡大斜視図である。図 6は、第 2実施形態で示す液体噴出容器の断面図である。

図 7は、図 6要部の拡大図である。

図 8は、図 6要部の拡大横断面図である。

図 9は、図 6要部の前面図である。

図 1 0は、図 6の主要部材を縦断して示す斜視図である。

図 1 1は、図 6主要部材を縦断して示す斜視図である。

図 1 2は、図 6主要部材を縦断して示す斜視図である。

図 1 3は、図 6主要部材の斜視図である。

図 1 4は、第 3実施形態で示す要部の拡大図である。

図 1 5は、各実施形態吸上げパイプの変形例を示す断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下図 1から図 5が示す第 1実施形態について説明する。まず従来公知の部分について説明すると、噴出器本体 1は、第 1主部材 2と、第 2主部材 11とで形成されている。

第 1主部材は、基筒 3の後部から吸上げ筒 4を起立し、その吸上げ筒下部内に吸込み弁 5を、又吸上げ筒上部内に吐出弁 6を有する。基筒の中間部には外向きフランジ 3aを付設している。

第 2主部材 11は、上記吸上げ筒 4外面へ嵌着させた外筒 12下部からシリンダ 13 を、かつ上端から射出筒 14を、それぞれ吸上げ筒 4と連通させて前方突出し、かっシリンダ後部底壁を兼用壁として外筒下部に付設した外向きフランジ状壁 15の外周から垂設した覆合筒 16を上記基筒 3の上部外面へ嵌着させている。その覆合筒が囲む外向きフランジ状壁前部には、外気供給路形成用の第 1小透孔 17を穿設している。該第 2主部材はカバ一 18で外面を覆合している。

上記のように形成した噴出器本体 1の下部からは、外向きフランジ 3aの先端部上面へ、筒上端に付設した内向きフランジ 22を係合させて装着筒 21を回動可能に垂設し、該装着筒を容器体 23の口頸部に着脱自在に螺合させている。尚噴出器本体の射出筒 14前部に枢着させてトリガー 24が垂下され、該トリガ一の上方後部にシリンダ 13内へ嵌合させたプランジャ 25前端部を係合させ、そのトリガ一の揺動でプランジャ 25を進退させ、プランジャ後退によるシリンダ内加圧で吐出弁 6を介して射出筒前端に嵌合させたノズル筒 26 ©ノズル孔から液体噴出させ、又プランジャ前進によるシリンダ内負圧化で吸込み弁 5および吸上げ筒 4 から垂設した吸上げパイプ 7を介して容器体内液体を吸上げるよう設けられている。

上記第 1小透孔 17は、前方付勢されているプランジャ 25が前限にある状態で、その後端部外周面により閉塞され、付勢に抗してトリガーを引寄せてプランジャを後退させたときにだけ第 1小透孔 17を上端開口とする外気供給路が開くよう設けられている。

本発明にあって第 1主部材 2の基筒 3の上面を開口し、基筒中間部内面に仕切板 31を横設し、該仕切板後部から、該後部に下方筒部を貫設して吸上げ筒 4を起立した。又その仕切板前部からは、後述の玉弁上方に位置させて下面開口の弁室 32を垂下した。弁室 32の後壁は図示のように仕切板下方の吸上げ筒 4部分前壁で形成するとよい。弁室 32の前壁は下端から上後方への傾斜面 33に形成する。

上記基筒 3の下部内へは、底板 42外周から起立した第 i周壁 43の上部を水密に嵌着させて吸上げパイプ付設筒 41を垂設する。該吸上げパイプ付設筒は、底板 42 後部を開口させて該開口周縁から吸上げパイプ 7を嵌着させた筒部 44を垂設しており、又第 1周壁 43の前部上方には、倒立時用の液体流入孔 45を穿設させている上記第 1周壁 43の下部内へは、吸上げ筒 4下部内へ連結筒 52上部を嵌着させて弁付き部材 51を嵌合させる。該部材は、頂板 53外周から第 2周壁 54を垂下し、力、っ頂扳後部に下方筒部を貫設して連結筒 52を起立する。連結筒 52の下方後部と第 2周壁 54の後部とは兼用ないし共用壁としており、その第 2周壁 54は第 1周壁 43 下部内へ水密に嵌合させる。又頂板 53前部は凹陥させて下部小径のテ一パ状弁座 55となし、該弁座下端は開口させて弁孔 56としている。その弁座上へは玉弁 57を載置している。弁材下面と吸上げパイプ付設筒 41の底板 42との間には間隙を設け、又その間隙と連結筒 52下部内とを連通させる開口 58を、頂板 53下方の連結筒下部に設けている。連結筒 52下端と吸上げパイプ 7とは水密に連通させる。

既述弁室 32前壁の傾斜面 33下端は、上記玉弁 57の上部前面へ近接させて設け、射出筒 14を下方へ向けて容器体 23をほぼ水平としたとき、上記玉弁 57は上記傾斜面 33下端部上へ乗上げして停止して弁座 55から僅かに離れるよう設ける。更に容器体を倒立させると、玉弁 57は傾斜面 33に沿って弁室上方（倒立時における下方 ) へ移動し、停止する。尚弁室 32には図 2が示すように、既述倒立時用液体流入孔 45と弁室 32内とを連通する倒立時用液体流入路 34を設けておく。

又既述外気供給路として、第 1主部材仕切板 31の左右いずれかの側方部分に図 3が示すように第 2小透孔 35を穿設し、又該第 2小透孔下方の基筒 3部分の内面ないし、吸上げパイプ付設筒 41の第 1周壁 43外面のいずれかの一方に、図 5が示すように縦溝 46を穿設し、既述第 2主部材の外向きフランジ状壁 15前部に穿設した第 1小透孔 17と、仕切板 31上方の基筒 3部分内空間と、上記第 2小透孔 35、および縦溝 46とで上記容器体内への外気供給路を形成している。その外気供給路は通気性があって通水性を有しないシ一トで一部を閉塞してもよく、又その供給路一部を通気性のみ有し、通水性を有しない小透孔ないし小溝で形成して、容器倒立時において、その外気供給路から液洩れすることを防止するが望ましい。第 2 小透孔 35および縦溝 46は、倒立時用液体流入孔 45から周方向において離れた位置に穿設しており、このようにすることで、容器体倒立時において外気供給路を通つて容器体内へ入った外気が、倒立時用液体流入孔 45を通ってシリンダ 13内へ入ることがないよう設ける。

既述基筒 3が有する外向きフランジ 3a下方の第 1主部材 2部分と、弁付き部材 51と、吸上げパイプ付設筒 41とは、容器体口頸部外面へ装着筒 21を螺合させて噴出器本体 1を容器体 23へ嵌合させた状態において、容器体口頸部内面および該内面を垂直に垂下させた仮定空間内に位置するよう設けるものとする。又倒立時用液体流入孔 45は装着筒 21の下端面よりも上方の容器体口頸部部分内に位置させる容器体 23の下方前部は、図 1が示すように前方へ張出し 23a させて設けるとよく、又吸上げパイプ 7下端は、上記張出し部分内下方に位置させる。

上記構成において、容器正立状態にあっては倒立時用液体流入孔 45が容器体内液面上方に位置するが、その液体流入孔 45と、倒立時用液体流入路 34と、弁孔 56 と、弁座下面と底板 42との間の間隙と、開口 58とが形成する倒立時用液体通路は玉弁 57が閉塞しているため、その通路を通って液面上方の空気が連結筒 52内へ入ることはなく、よって通常のトリガ一式液体噴出器の場合と同様に、吸上げパイプつ" 連結筒 52、吸上げ筒 4を通ってシリンダ 13内へ吸込まれ、又該シリンダ内液体は射出筒 14を通って噴出される。

容器を倒立させてトリガー操作する際には、倒立により吸上げパイプ 7下端は液面上方へ露出し、玉弁 57は弁室 32上方へ移動して弁孔 56が開き、倒立時用液体流入孔 45は水中に没する。又吸上げパイプ中に入っている液体は、容器体内液体と上記倒立時用液体通路を介して連通するため、倒立状態にある容器体内液面と吸上げパイプ内液体の液面とはほぼ同一高さに位置することとなる。該状態からトリガー 24を操作すると、上記倒立時用液体通路を通って容器体内液体がシリンダ 13内へ吸込みされ、又該シリンダ内液体は射出筒を通って噴出されることとなる。吸上げパイプ内液体は、上記のように容器体内液体と連通しているため、上記シリンダ内への液体吸込みに際してもその吸上げパイプ内液体だけが吸込みされることはなく、該パイプ内には、容器体内液体の液面高さと該パイプ内液体の液面高さとがほぼ同一高さとなるだけの液体が入つていることとなり、よって吸上げパイプ下端が液面上方へ露出するに拘らず、該吸上げパイプ内を通って液面上方の空気がシリンダ内へ入るおそれはない。

本発明にあっては、又射出筒 14前端を下向きとして、容器体をほぼ水平状態とした状態でも、液体噴出が可能に設けている。

容器体を上記のようにほぼ水平にすると、玉弁 57は弁座 55から離れるが、該玉弁は傾斜面 33下端部に接して停止する。

容器体内液体が減少して、倒立時用液体流入孔 45よりも下方（容器正立状態では前方）に液面が位置する状態でシリンダ 13内が負圧化すると、その流入孔 45を通って液面上方の空気が吸込みされるが、弁座 55に近い位置に玉弁 57が傾斜面 33 下端部に接して停止しているため、上記空気が玉弁 57を弁座 55に押付けて弁孔を閉塞することとなり、よつて上記倒立時用液体通路を通つて空気が流入することはなく、従って吸上げパイプ 7下端が水中に没しておれば、該吸上げパイプを通つてシリンダ内へ液体吸込みされることとなる。

液面が倒立時用液体流入孔 45よりも上方（容器正立状態では後方）にある場合は、上記空気に代って液体が上記流入孔から入り、玉弁 57を弁座 55に押付ける弁孔を閉塞することとなり、吸上げパイプ 7を介して容器体内液体をシリンダ内へ吸込む。一次に図 6から図 14が示す第 2実施形態について説明する。 101 は容器体、 102 はその容器体口頸部外面へ螺合させた装着筒で、該装着筒内から該装着筒よりも小外径で有頂の基筒部 103 を、装着筒上端に付設した内向きフランジ下面へ、基筒部の下部外面に付設した外向きフランジ 104 を係合させて起立し、該基筒部頂壁 105 の後部から主筒 106 を、該主筒下部を頂壁に貫設して起立する。図示例では頂壁上方の主筒部分を内外二重筒で形成しており、その外筒部分前面からシリンダ 107 を、外筒部分上端から射出筒 108 を、それぞれ前方突出し、シリンダ後部下壁部分を兼用壁として設けた外筒部分下方の外向きフランジ壁 109 外周から周壁 110 を垂設して該周壁を上記基筒部 103 の上方部分外面へ嵌合させている。上記射出筒 108 の前端部には連結筒を介してノズル筒 111 を回動可能に嵌合させ、又射出筒前部に枢着させてトリガ一 112 を揺動可能に垂下し、該トリガーの上部後面に、上記シリンダ内へ嵌合させたプランジャ 113 の前端部を係止させている。尚 114 は吸込み弁、 115 は吐出弁で、上記トリガ一操作によるプランジャのシリンダ内摺動で容器体内液体を上記主筒下端から垂下させた吸上げパイプ、吸込み弁を介してシリンダ内へ吸込み、かつ該シリンダ内液体を吐出弁、射出筒を介してノズル筒が有するノズル孔から噴出可能としている。尚液体噴出により容器体内が負圧化すると、基筒部 103 頂壁の前部に穿設した第 1透孔 116aとシリンダ底部に穿設した第 2透孔 116bとを連通させて形成している外気供給路 116 が、トリガー引寄せ操作によるプランジャ 113 後退の際、上記第 2透孔が開口されることで、そのシリンダを介して外気と基筒部 103 内とを連通し、上記負圧化を解消する。

本発明にあっては上記基筒部 103 の上部内に空間を残して、その基筒部内から倒立時用液体吸込み筒 121 を垂下させる。又その液体吸込み筒内へは、後述の弁付き筒と吸上げパイプ取付け筒とを嵌合させる。上記液体吸込み筒 121 は、該筒上面を閉塞する頂板 122 後部から図 10が示すように垂下筒 123 を垂下し、該垂下筒下端から内向きフランジ 124 を突設し、該フランジ内周を上記垂下筒に貫通させた嵌合筒 125 の下部外面に付設している。該嵌合筒と垂下筒 123 とは同一の蚰線を有する二重筒状とする。又既述外気供給路 116 の第 1透孔 116a下方の頂板部分を隆起させて、上面閉塞の短筒 126 を起立している。

又基筒部 103 の下端よりも下方へ垂下する液体吸込み筒 121 部分の上端前部に倒立時用の液体吸込み口 127 を図 9が示すように穿設し、その吸込み口左右方向中間部下端から、その上方の基筒部前部内面に、後面を斜下前方への傾斜面 128 とするガイド板 129 を縦設し、かつ該板上部を上記短筒内および垂下筒 123 の前面まで延長している。又上記液体吸込み口 127 の左右両側からは、斜上後方へ側板 130 , 130 を起立し、これ等両側板とこれ等両側板間後方の垂下筒 123 前面とで弁室 131 を形成している。

弁付き筒 141 は、図 11が示すように第 1横壁 142 外周から第 1外筒 143 を垂下し、又その第 1横壁後部を開口して、該開口周緣から第 1縦筒 144 を垂下し、又その横壁前部に下部小径のテーパ状弁座 145 を設けてその弁座下端を弁孔 146 としている。図が示すようにその弁座上方前部の第 1外筒上端部は、既述倒立時用の液体吸込み口 127 を閉塞しないよう切欠き 147 するとよい。第 1縦筒 144 の下端前部も切欠きして開口 148 する。

吸上げパイプ取付筒 151 は、図 12が示すように、第 2横壁 152 外周から第 2外筒 153 を垂下し、又その第 2横壁 152 後部を開口して、該開口周縁から第 2縦筒 15 を垂下している。図示例では第 2横壁の前部上面を凹面 155 として既述弁座 145 を有する第 1横壁部分下面との間に間隙を設けている。第 2縦筒 154 内へは吸上げパイプ 156 の上部を緊密に嵌着させている。

図示例では倒立時用液体吸込み筒 12】の嵌合筒 125 下部を、弁付き筒 141 の第 1縦筒 144 上部内へ嵌合させ、又その第 1縦筒下端面と吸上げパイプ取付筒 151 の第 2縦筒 154 上端面とを水密に接して、それ等吸上げパイプ 156 と、第 2縦筒 15 と、第 1縦筒 144 と嵌合筒 125 と主筒 106 とで、正立時用の液体吸込み路を形成している。

既述テーパ状弁座 145 上へは玉弁 161 を載置し、該玉弁と弁座下端の弁孔 146 とで、正立時用の空気吸込み防止弁 162 を形成する。その玉弁 161 の上部前面へは、既述倒立時用液体吸込み筒 121 の傾斜面 128 下端が近接するよう設ける。又既述短筒 126 外面へは、図 13が示すように筒体 172 上端面から等間隔に起立する複数の弾性螺条片 173 上端に弁板 174 を付設した弁部材 175 を設けて、上記筒体を短筒 126 外面へ嵌合させ、かつ弾性螺条片 173 の弾性で上記弁板 174 を、基筒部 103 頂壁前部に穿設した第 1透孔 116a下面へ圧接させて閉塞させる。これ等弁板と第 1透孔とは外気吸入弁 176 を形成するもので、容器体内が負圧化したとき、その外気吸入弁を開いて基筒部 103 の上部内へ入った空気は、図 10が示すように倒立時用液体吸込み口 127 から周方向へ離れて、液体吸込み筒 121 の上部外面に縦設した溝 132 を通って容器体内へ入るよう設けている。尚当然のこと乍ら、その溝は基筒部 103 の内面に穿設してもよい。

既述容器体 101 は、胴部の中心蚰線に対して、下方内部を大きく前方へ張出しさせ、又吸上げパイプ 156 は中間部から下前方へ屈曲させて、その下端が形成する正立時用の液体吸込み口を、容器体底壁の前端部に近接させている。

図示例では、正立時用液体吸込み路を、吸上げパイプ 156 と第 2縦筒 154 と第 1縦筒 144 と嵌合筒 125 と主筒 106 とで形成したが、例えば第 1縦筒 144 を上方へ延長して直接主筒下部内へ嵌合させて上記正立時用の液体吸込み路とすることも可能である。又図示例では、倒立時用の液体吸込み路を、倒立時用液体吸込み口 127 と、弁室 131 と、弁孔 146 と、第 1、第 2横壁 142 , 152 間の間隙と、第 1 縦筒 144 に穿設した開口 148 とで形成するが、その開口 148 は、第 1縦筒 144 への穿設に代えて、吸上げパイプ取付け筒の第 2縦筒 154 を上方へ延長して、該延長筒部分に穿設してもよいことは当然である。

尚既述外気吸入弁 176 の形成は、必要により設ければよく、又容器体下部の前方張出しおよび吸上げパイプ 156 の前方屈曲も同様である。

既述第 1実施形態の場合と同様に外向きフランジ 104 下方の基筒部 103 部分と、倒立時用液体吸込み筒 121 と、弁付き筒 141 と、吸上げパイプ取付筒 151 とは、容器体口頸部外面へ装着筒 102 を螺合させた状態において、容器体口頸部内面および該内面を垂直に下方へ延長させた仮定空間内に位置するよう設けるものとする。又倒立時用液体吸込み口 127 は、装着筒 102 の下端面よりも上方の容器体口頸部部分内に位置させる。

上記構成において、容器体内に適当量の液体を入れておき、容器体正立状態でトリガー操作をすると、倒立時用液体吸込み口 127 は容器体内液面上方で開口するが、その吸込み口から開口 148 にいたる倒立時用液体吸込み路の途中に正立時用空気吸込み防止弁 162 を設けているため、その倒立時用液体吸込み路を通って液面上方の空気がシリンダに入ることはなく、よって通常のトリガ一式液体噴出容器の場合と同様に容器体内液体は、その正立時用液体吸込み路を通り、吸込み弁 114 を通ってシリンダ内へ吸込みされ、又そのシリンダ内液体はプランジャ後退によるシリンダ内高圧化で吐出弁 115 を通り、射出筒前端のノズル筒から噴出される。

次に容器体を倒立させると、吸上げパイプ 156 下端は液面上方へ露出し、倒立時用液体吸込み口 127 は水中に没し、又玉弁 16〗は自重で弁室 131 上方へ移動し、よって正立時用空気吸込み防止弁 162 は開弁する。

該状態でのトリガ一操作でシリンダ 107 内が負圧化すると、既述倒立時用液体吸込み路を通って開口 148 から正立時用液体吸込み路内へ入った液体はシリンダ 107 内へ吸込みされ、プランジャ後退によるシリンダ内高圧化で吐出弁 115 を開いて射出筒を通り、ノズル筒から噴出される。尚吸上げパイプ 156 下端は液面上方へ露出しているが、該パイプ内に入っている液体は、倒立時用液体吸込み路を介して容器体内液体と連通するため、該パイプ内液体の液面と容器体内液体の液面とはほぼ等しい位置にあり、よって上記シリンダ内への液体吸込み時に上記パイブ内を通って空気がシリンダ内へ入ることはない。該倒立使用時に液体が減少して容器体内が負圧化すると、プランジャ 113 後退で外気供給路 116 および外気吸入弁 176 が開き、このようにして基筒部 103 の上部内へ入った外気は、倒立時用液体吸込み筒 121 の上部外面に縦設した溝 132 を通り、気泡となって水中を上昇し、液面上方へ放出され、上記負圧状態を解消する。尚その溝 132 は倒立時用液体吸込み口 127 から周方向へ離れて設けてあるため、その倒立時用液体吸込み口 127 から吸込まれる液体と共に上記気泡が吸込みされることはない。

本発明は射出筒 108 が下向きで、かつ容器体がほぼ水平となった状態ででも液体噴出できるようにしている。即ち、そのようにしたとき、倒立時用液体吸込み口 127 は下方（正立時における側方）へ開口することとなり、かつ正立時用空気吸込み防止弁 162 の玉弁 161 は弁座 145 を離れるが、弁室 131 前面の傾斜面 128 下端へ上部前面を接して停止する。このとき容器体胴部の下部前方張出し部分はその水平状態で下方へ張出すこととなり、吸上げパイプ 156 下端もその下方張出し部分内に位置することとなるため、その容器体水平状態で容器体内液面が上記倒立時用液体吸込み口 127 よりも上方にあれば、それ等両液体吸込み口は共に水中にあることとなり、よってトリガ一操作で液体噴出出来る。

該容器体水平状態において更に液体が減少して容器体内液面が倒立時用液体吸込み口 127 よりも下方に位置することとなった場合は、シリンダ内が負圧化したとき、その吸込み口 127 から容器体内空気を吸込む箬である力上記のように玉弁 161 が傾斜面 128 に接していて弁座 145 に近接する位置にあるため、上記空気吸込みと同時に玉弁 161 は弁孔 146 に吸付けられて該正立時用空気吸込み防止弁 162 を閉塞することとなり、よって正立時用液体吸込み路を通って容器体内液体が吸上げられることとなるものである。

図 14は第 3実施形態を示す。該実施形態は、主として既述第 2実施形態における、倒立時用液体吸込み筒 121 の一部と弁付き筒 141 の一部とを変更したものであり、非変更部分については同一符号を付設して説明を省略する。倒立時用液体吸込み筒 121 は、その上面を閉塞する頂板 122 の後部に立筒 125aを貫設し、該主筒上部を主筒 106 の下部内へ水密に嵌合させている。又弁付き筒 141 は、その上面を閉塞する第 1横壁 142 の後部を開口し、該開ロ周縁から起立させた第 1縦筒 14 上部を上記立筒 125aの下部外面へ水密に嵌合させている。又弁座 145 の後部内面から第 1縦筒 144 の下部前面へ、上後方への傾斜縦条 149 を付設している。更に弁座 145 上綠の左右両側からは側板 130a， 130a を起立させて、第 2実施形態における側板 130 , 130 に代えている。

該実施形態の場合は弁室 131 を、弁付き部材 141 が有する弁座 145 と、第 1縦筒 144 の前面と、側板 130a , 130a と、倒立時用液体吸込み筒 121 が有する頂板 12 2 の前部下面と、ガイド板 129 とで形成することとなる。

作用については第 2実施形態の場合と同じであり、よって説明は省略する。図 15は、既述第 1、第 2、第 3実施形態において用いられている吸上げパイプの下端開口 201 に近接して、その吸上げパイプの下部に置換用外気吸入孔 202 を穿設した例を示す。

該透孔を設けた理由について説明すると、液体噴出により容器体内液体が無くなると、噴出器を外し容器体内へ液体補充を行った後に、再度噴出器を装着することとなる力上記のように噴出器を外した際吸上げパイプ下端が他物に触れて該パイプ下端に付着する液体が他物を汚すおそれがあるため、噴出器を倒立ないし横向きとすることが多い。噴出器正立状態では吸上げパイプは垂下しているが、該パイプ上端と外気とを連通する倒立時用液体吸込み通路および液体吐出路は正立時用空気吸込み防止弁および吸込みによって閉塞されているから、パイプ内に空気が入ることが出来ず、よってパイプ下端面には表面張力が作用し、そのため上記パイプ内の液体は、液中からパイプ下端を抜出しただけでは自重で落下することはない。

しかし上記のように噴出器を倒立ないし横向きとすると、上記正立時用空気吸込み弁は開弁して倒立用液体吸込み通路を開くから、パイプ下端の開口から置換用外気が流入することで、倒立時用液体吸込み通路を通って装着筒内へ流出することとなり、すると噴出器再装着の際に、その装着筒内へ入っていた液体が容器体口頸部の外面を傅わって流下し、周囲を汚すこととなるものであった。

図 15は下端開口 201 に近接する吸上げパイプ下部に置換用外気吸入孔 202 を穿設することで、噴出器取外しにより吸上げパイプ下端開口が液面から離れると同時に、そのパイプ内へ置換用空気が流入して、該パイプ内液体が自重によって容器体内へ落下するよう設け、容器体外方へ吸上げパイプを引出した状態では、該パイプ内に液体が残らないよう設けたものである。産業上の利用の可能性

本発明は既述構成とするもので、既述第〗の手段に係る発明は噴出器本体の下部を形成する基筒 3の下部内に吸上げパイプ付設筒 41の第 1周壁 43を嵌着させ、それ等基筒と吸上げパイプ付設筒 41との間に弁付き部材 51を嵌合させて、これ等で既述従来例における玉弁付きの三方分岐管部材該当部を形成するから、該三方分岐管部材該当部を噴出器本体下面に接して形成でき、従って従来のように上記三方分岐管部材該当部が容器体への着脱の際に邪魔となることがない。又上記基筒 3の下部内面へ第 1周壁 43の上部を嵌合させているから、その基筒 3の下部を三方分岐管該当部の一部として形成でき、よって吸上げ筒 4の下部内に三方分岐管部材の主管上部を嵌合させるだけで、第 1主部材と三方分岐管部材との連結を行っている従来例に比して、その連結部を一体的に強化させることが出来る。又基筒 3の仕切板前部から弁室 32を垂下するから、該弁室を有する部材を別に設ける必要はなく、部材数を少くすることが出来る。更に弁室前壁面を下端から上後方へ傾斜する傾斜面 33として、その下端を弁座上へ載置した玉弁 57の上部前面へ近接させたから、射出筒 14前端が下向きとなるよう容器体をほぼ水平としても、玉弁 57はその傾斜面下端後面に接した位置で停止して弁座から僅かに離れて位置することとなり、よって該水平状態において、倒立時用液体流入孔 45および倒立時用液体流入路 34を通って弁室 32内へ入り、更に弁孔 56を通過しょうとする空気又は液体が、玉弁 57を弁座 55へ押付けて弁孔を閉塞することとなり、よって上記容器体水平状態での液体噴出も可能とすることが出来る。

又、既述第 2の手段の如く、第 1周壁 43の前部上方に設けた倒立時用液体流入孔 45から周方向に離れた第 1主部材仕切板 31の左右いずれかの側方部分に第 2小透孔 35を、該第 2小透孔下方の基筒部分内面ないし第 1周壁外面のいずれかの一方に縦溝 46を穿設してこれ等と、第 2主部材外向きフランジ状壁 15前部に穿設した第 1小透孔 17とを連通させて外気供給路を形成することで、容器体倒立状態でその外気供給路を通つて容器体内へ入る外気が倒立時用液体流入孔 45から吸込みされることがない。

又、既述第 3の手段に係る発明は、頂板 122 から垂下筒 123 を垂設する倒立時用液体吸込み筒 121 の中間部内に弁付き筒 1 41 を、かつ下部内に吸上げパイプ取付筒 151 を、それぞれ嵌合させて、その倒立時用液体吸込み筒 121 上部を従来のトリガー式液体噴出器の基筒部 103 内へ、かつ上記垂下筒 123 内へ主筒 106 下部をそれぞれ嵌合させるから、それ等三部材をコンパクトにかつ一体的に嵌合させることが出来ると共に、それ等を基筒部に対して確実かつ安全に取付けできる。又上記弁付き筒 141 と吸上げパイプ取付筒 151 とが有する第 1横壁 142 と第 2横壁 152 とにそれぞれ貫設した第 1縦筒 144 と第 2縦筒 154 とを介して、第 2縦筒から垂設した吸上げパイプ 156 と主筒 106 とを連通させて正立時用液体吸込み路を形成するから、その形成が容易である。

倒立時用液体吸込み筒 121 前部に穿設した倒立時用液体吸込み口 127 下緣に近接する弁付き筒第 1横壁前部に下部小径のテーパ状弁座 145 を設け、該弁座上へ載置させた玉弁 161 の上部前面へ下端を近接させて、斜上後方への傾斜面 128 を形成したから、又玉弁 161 の側部上方を囲んで弁室 131 とし、該弁室前面を上記傾斜面で形成したから、射出筒前部を下方へ向けて容器体をほぼ水平とした状態でも玉弁 161 は上記傾斜面下端に接して弁座 145 に近接する位置に停止することとなり、よって該容器体水平状態においても倒立時用空気吸込み防止弁 162 は作用することとなり、該容器体水平状態での液体噴出が可能である。

又、既述第 4の手段の如く、第 1縦筒 144 上部を立筒 125aの下部外面へ嵌合させると共に、弁座 145 の後部内面から第 1縦筒 144 の下部前面へ、上方向への傾斜縦条 149 を付設することで、容器体倒立時における弁室上部内への玉弁 161 の移動が容易かつ確実とすることが出来る。

既述第 5の手段の如く、基筒部 103 の頂壁 105 前部にシリンダ内と連通する外気供給路 116 の出口孔としての第 1透孔 116aを穿設し、該第 1透孔下面へ、基筒部頂壁から起立する短筒 126 に嵌合させた弁部材 175 の弁板 174 を圧接させて閉塞することで、容器倒立使用時にその第 1透孔 116aからの液洩れを防止でき、又その第 1透孔から基筒部 103 の上部内へ入った外気が、容器体内へ流入するための溝 132 を、倒立時用液体吸込み口 127 から周方向へ離れた液体吸込み筒 121 の上部外面ないし、該外面と対向する基筒部 103 の内面に縦設したから、容器体倒立使用時にその溝を通り気泡となって容器体液面上方へ上异する外気が、上記倒立時用液体吸込み口 127 から吸込みされる液体と共にシリンダ内へ吸込みされることを防ぐことが出来る。

又、既述第 6の手段の如く、倒立時用の液体流入孔 45ないし倒立時用液体吸込み口 127 と、装着筒 21、 102 の下端面よりも上方の容器体口頸部部分内へ位置させることで、容器体内液体が減少して容器体倒立時における液面が装着筒下端面と同じ平面に位置するようになつても、尚容器体倒立時状態での液体噴出が可能である。

又、既述第 7の手段の如く、容器体胴部の下方を大きく前方へ張出しさせ、かつ吸上げパイプを下前方へ屈曲させ、その下端を容器体底壁の前端部上へ位置させることで、容器体内液体をほぼ使い尽くすことが出来る。

更に又、既述第 8の手段の如く、吸上げパイプ下端開口 201 に近接して、該吸上げパイプ下部に置換用外気吸入孔 202 を穿設したことで、容器体内への液体補充に際して噴出器を外し上方へ引上げたとき、吸上げパイプ下端が容器体内液面から離れると同時にそのパイプ内へは置換用外気が流入して該パイプ内液体は自重により容器体内へ落下することとなり、よって容器体から外した噴出器の吸上げパイプ内の液体が装着筒内へ入り、又噴出器装着の際にその装着筒内液体が容器体口頸部外面を伝わって流出することを防止することが出来る。

Claims

請求の範囲

(1) 基筒 3の後部内から吸上げ筒 4を起立する第 1主部材 2と、

上記吸上げ筒外面へ嵌着させた外筒 12下部からシリンダ 13を、かつ上端部から射出筒 14を、それぞれ吸上げ筒と連通させて前方突出し、かつシリンダの後部底壁を兼用壁として外筒下部に付設した外向きフランジ状壁 1 5の外周から垂設した覆合筒 16を上記基筒 3の上部外面へ嵌着させた第 2主部材 11とで噴出器本体 1を形成し、

上記基筒 3中間部に付設した外向きフランジ 3aの先端部上面へ、筒上端に付設した内向きフランジ 22を係合させて回動可能に装着筒 21を垂下し、該装着筒を容器体口頸部外面へ螺合させたトリガ一式の液体噴出器において、

上記第 1主部材 2は、上面開口の基筒 3の中間部内面に仕切板 31を横設して、該仕切板後部に下部を貫設して吸上げ筒 4を起立すると共に、

又上記第 1周壁 43の下部内へ、頂板 53外周から垂下する第 2周壁 54を嵌合させると共に、頂板後部に下部を貫設して起立させた連結筒 52上部を吸上げ筒 4下部内へ嵌着させて該連結筒と吸上げパイプ 7とを連通させ、更に頂板前部を下部小径のテーパ状弁座 55として該弁座上へ玉弁 57を載置し、又頂板 53下方の連結筒一部を開口して、該開口 58と弁座下端の弁孔 56とを連通する弁付き部材 51を設け、第 1主部材仕切板 31の前部から玉弁 57上方へ下面開口の弁室 32を垂下し、かつ第 1周壁 43の前部上方に倒立時用液体流入孔 45を穿設すると共に、該孔と弁室内とを連通する倒立時用液体流入路 34を設け、更に弁室内前壁面を、下端から上後方への傾斜面 33に形成して、該傾斜面下端を玉弁 57の上部前面へ近接させたことを特徴とする正倒立両用トリガ一式液体噴出容器。

(2) 第 2主部材 11の外向きフランジ状壁 15前部に第 1小透孔 17を、又倒立時用液体流入孔 45から周方向に離れた第 1主部材仕切板 31の左右いずれかの側方部分に第 2小透孔 35を、該第 2小透孔下方の基筒 3部分内面ないし第 1周壁 43外面のいずれかの一方に縦溝 46を、それぞれ穿設して、上記第 1小透孔 17と、仕切板上方の基筒 3部分内空間と、第 2小透孔 35と、縦溝 46とで容器体内への外気供給路を形成した

ことを特徴とする請求項 1記載の正倒立両用トリガー式液体噴出容器。

(3) 容器体口頸部に嵌合させた装着筒上部内から、該装着筒よりも小外径で有頂の基筒部を起立し、該基筒部頂壁を貫設して起立する主筒前面からシリンダを、主筒上端部から射出筒を、それぞれ前方突設し、射出筒前部に枢着させて垂設したトリガ一の上方後部に、上記シリンダ内へ嵌合させたブランジャ前部を係合させたトリガ一式の液体噴出容器において、

上記基筒部 103 の下端よりも下方へ垂下する倒立時用液体吸込み筒部分の上端前部に倒立時用液体吸込み口 127 を穿設すると共に、該吸込み口下緣に近接する弁付き筒の第 1横壁前方部分に下部小径のテ一パ状弁座 145 を設け、かつ該弁座上へ玉弁 161 を載置させて正立時用空気吸込み防止弁 162 を形成すると共に、その玉弁の側部上方を囲んで弁室 131 を形成し、かつ該弁室前面を斜上後方への傾斜面 128 として該傾斜面下端を玉弁上部前面へ近接させ、

又弁付き筒の第 1横壁 142 と吸上げパイプ取付け筒の第 2横壁 152 との間に介在する第 1又は第 2縦筒部分前部に開口 148 を設けて上記弁座下端の弁孔 146 と液体吸込み路とを連通させた

ことを特徴とする正倒立両用トリガー式液体噴出容器。

(4) 容器体口頸部に嵌合させた装着筒上部内から、該装着筒よりも小外径で有頂の基筒部を起立し、該基筒部頂壁を貫設して起立する主筒前面からシリンダを、主筒上端部から射出筒を、それぞれ前方突設し、射出筒前部に枢着させて垂設したトリガーの上方後部に、上記シリンダ内へ嵌合させたブランジャ前部を係合させたトリガ一式の液体噴出容器において、

上記液体吸込み筒 121 上面を閉塞する頂板 122 後部に貫設させた立筒 125a上部を上記主筒 106 の下部内へ水密に嵌合させると共に、上記弁付き筒 141 が有する第 1横壁 142 の後部を開口し、該開口周緣から起立させた第 1縦筒 144 上部を、上記立筒 125aの下部外面へ嵌合させ、又吸上げパイプ取付筒 151 が有する第 2横壁 152 後部に貫設した第 2縦筒 154 と、上記第 1縦筒 144 および立筒 125aを介して、第 2縦筒 154 下端から垂設した吸上げパイプ 156 と主筒 106 とを連通させて、正立時用液体吸込み路を設け、

上記基筒部 103 の下端よりも下方へ垂下する倒立時用液体吸込み筒 121 部分の上端前部に倒立時用液体吸込み口 127 を穿設すると共に、該吸込み口下綠に近接する弁付き筒 141 の第 1横壁 142 前方部分に下部小径のテ一パ状弁座 145 を設け、かつ該弁座上へ玉弁 161 を載置させて正立時用空気吸込み防止弁 162 を形成すると共に、その玉弁の側部上方を囲んで弁室 131 を形成し、かつ該弁室前面を斜上後方への傾斜面 128 として該傾斜面下端を玉弁上部前面へ近接させると共に弁座 145 後部内面から上記第 1縦筒 144 の下部前面へ、上後方への傾斜縦条 149 を付設し、

又弁付き筒の第 1横壁 142 と吸上げパイプ取付け筒の第 2横壁 152 との間に介在する第 1又は第 2縦筒部分前部に開口を設けて上記弁座下端の弁孔 146 と液体吸込み路とを連通させた

ことを特徴とする正倒立両用トリガー式液体噴出容器。

(5) 基筒部の頂壁 105 前部に、シリンダ内と連通する外気供給路 116 の出口孔としての第 1透孔 116aを穿設し、該第 1透孔下方の基筒部頂壁部分を隆起させて上面閉塞の短筒 126 を設け、

又筒体 172 上端面から等間隔に起立する複数の弾性螺条片 173 上端に弁板 174 を付設した弁部材 Π5 を設けて、上記筒体を短筒 126 外面へ嵌着させ、かつ弁板 17 を圧接させることで第 1透孔下面を閉塞させ、

上記倒立時用液体吸込み口から周方向へ離れた倒立時用液体吸込み筒 121 の上部外面ないし該外面と対向する基筒部 103 内面へ、基筒部の上部内空間と容器体内とを連通する溝 132 を縦設した

ことを特徴とする、請求項 3又は 4記載の正倒立両用トリガ一式液体噴出容器

(6) 倒立時用液体流入孔 45ないし倒立時液体吸込み口 127 を、装着筒 21、 102 の下端面よりも上方の容器体口頸部部分内に位置させた

ことを特徴とする、請求項 1、 2、 3、 4、又は 5記載の正倒立両用トリガ一式液体噴出容器。

(7) 上記容器体は、胴部の中心軸線に対して下方を大きく前方へ張出しさせると共に、吸上げパイプ 7ないし 156 は下前方へ屈曲させて下端を容器体底壁の前端部に近接させた

ことを特徴とする請求項 1、 2、 3、 4、 5又は 6記載の正倒立両用トリガ一式液体噴出容器。

(8) 正倒立両用のトリガー式液体噴出器から容器体内へ垂設した吸上げパイプの下端開口 201 に近接して、該吸上げパイプの下部に置換用外気吸入孔 202 を穿設した

ことを特徴とする請求項 1、 2、 3、 4、 5、 6、又は 7記載の正倒立両用トリガー式液体噴出容器。