WO1999064986A1 - Compteur de feuilles de papier - Google Patents

Description

明 細 書 紙葉類計数装置 技術分野

本発明は紙幣等の紙葉類計数装置に関し、 特に、 携帯性に優れた小型の紙葉類 計数機に適用して有効なものに係るものである。 背景技術

従来から、 紙葉類を計数する装置と して、 例えば紙幣入出金機等の金銭処理機 に組み込まれた紙幣計数装置 （ある金種の紙幣を所望の枚数分繰り出して計数し 、 金銭処理機内の出金口へ通じる搬送路へ送り出す装置） 、 あるいは紙幣の計数 を目的と した紙幣計数機に用いられる紙幣計数装置が知られている。

この種の従来の紙幣等紙葉類の計数装置は、 例えば、 特開昭 5 6 — 了 6 8 8 2 号公報、 特開昭 6 3 — 3 了 4 9 2号公報、 特開平 3 — 2 3 5 1 8 6号公報等に開 示されているように、 回転する給紙ローラ等の摩擦により、 積層された紙葉類を 、 その幅方向あるいは長手方向に一枚ずつ繰り出して搬送し、 搬送される途中に おいて、 紙葉類の通過を光遮断形センサ等にて検出して計数し、 再集積機構へと 導く ような機構となっているのが普通である。

また、 特開平 8 — 〗 5 9 4 8 7号公報に開示されたものでは、 紙葉類を束にし て縦状に載置し、 その紙葉類の束の前端部を摩擦係数の大きい繰出しローラと二 重送り防止部材とにより挟み、 繰出しローラの回転駆動により、 紙葉類の前端側 一側縁方向に対して斜め上向きに、 紙葉類を一枚ずつ分離して繰出し、 その繰出 し方向の紙葉類の角部の通過を検知手段により検知して計数する携帯用の紙葉類 計数装置が提案されている。 しかしながら、 これら従来の紙葉類計数装置では、 積層され、 もしく は束にし た紙葉類を全て綠出して計数するだけであって、 予め設定された枚数 （計数設定 値） 、 例えば 1 0 0枚だけ計数すると紙葉類の繰出し動作を中止するというもの がなかった。 - また、 前記計数設定値を任意に変更できるようにした紙葉類計数装置もなかつ た。

発明の開示

本発明は、 前記の問題点を解決すべく なされたものであって、 積層状態で供給 された紙葉類を全て計数する通常計数モー ドと前記積層された紙葉類を所望の枚 数ずつ計数するバッチ計数モー ドとに切り換えることのできる紙葉類計数装置を 提供することを目的とするものである。

本発明の第 1 の側面は、 積層された紙葉類を一枚ずつ分離して間欠的に搬送す る繰出し搬送手段と、 該繰出し搬送手段にて繰り出された紙葉類の枚数を検知し て計数するための計数手段と、 計数値等を表示する表示手段と、 これらを制御す る制御手段とを備えてなる紙葉類計数装置において、 電源スィ ッチと、 複数の操 作スィ ッチとを備え、 前記制御手段は、 前記電源スィ ッチと、 複数の操作スイ ツ チとのスイ ツチ操作の組合せにより、 積層された紙葉類を繰り出して計数するよ うに通常計数モー ドと、 予め設定する計数設定値を変更し、 且つこの計数設定値 だけ紙葉類の計数を実行すると、 前記紙葉類の繰り出し動作を中止するバッチモ 一 ドとに切換え可能に構成したものである。

このように構成することにより、 通常計数モー ドでは、 積層された紙葉類を繰 り出す毎に、 表示部の表示値が 1 つずつ増大し、 積層された紙葉類のすべてを計 数できる一方、 バッチモー ドに変換すると、 積層された紙葉類を繰り出す毎に、 表示部の表示値が予め設定できる計数設定値から 1 つずつ減少し、 表示値が 0 に なると、 繰出し動作が中断されるから、 計数設定値の枚数だけが繰り出された箇 所に再集積されるから、 所定枚数ごとに計数して束ねる操作が至極簡単にできる 。 そして、 通常計数モー ドとバッチモー ドとの切替え及び、 前記計数設定値の変 更を、 電源スィ ッチと、 複数の操作スィ ッチとのスィ ッチ操作の組合せにより実 行するのであるから、 操作スィ ッチの数を少なく して前記モー ドの変更等を実行 でき、 製造コス 卜が低減できるという効果も奏する。

また、 前記操作スィ ッチを、 計数開始操作スィ ッチと、 累積計数操作スィ ッチ とにより構成し、 前記制御手段を、 電源スィ ッチの 0 N操作により通常計数モー ドにセッ 卜され、 所定箇所に紙葉類を載置して前記計数開始操作スィ ッチも しく— は累積計数操作スィ ッチを押下すると、 積層された紙葉類を繰リ出して計数する ように通常計数モー ド制御作動する一方、 前記計数開始操作スィ ッチを押下した 状態で電源スィ ッチの 0 N操作にてバッチモー ドにセッ トされ、 その状態で、 計 数開始操作スィ ツチも しく は累積計数操作スィ ッチの押下 · 離し操作の繰リ返し により前記計数設定値を変更し、 次いで計数開始操作スィ ッチと、 累積計数操作 スィ ツチとを同時押下にて前記設定値を確定させ、 所定箇所に紙葉類を載置して 前記計数開始操作スィ ツチもしく は累積計数操作スィ ッチを押下すると、 積層さ れた紙葉類を繰り出して計数し、 且つ前記設定値だけ枚数計数を実行すると、 前 記紙葉類の繰り出し動作を中止するバツチモー ド制御動作を実行するように構成 することが好ま しい。

このようにすれば、 電源スィ ッチの〇 N操作だけであると、 通常計数モー ドに セッ 卜されるから、 紙葉類計数操作のうちの多く の場合の通常計数モー ドによる 計数制御を簡便に実行できる。 そして、 バッチモー ドに切り換えるには、 前記計 数開始操作スィ ッチを押下した状態で電源スィ ッチの 0 N操作すれば良く、 さら にこの状態で、 計数開始操作スィ ツチも し く は累積計数操作スィ ッ チの押下 ■ 離 し操作の繰り返しにより前記計数設定値を変更し、 次いで計数開始操作スィ ッチ と、 累積計数操作スィ ッチとを同時押下にて前記設定値を確定させることができ るから、 計数設定の確定の確認が容易にできる。 そして、 このバッチモー ドによ る計数制御では、 紙葉類の束のセッ 卜後の計数開始操作スィ ッチも しく は累積計 数操作スィ ッチを抻下にて至極簡単に実行できるという効果を奏するのである。 他方、 前記操作スィ ッチを、 計数開始操作スィ ッチと、 複数の桁数セッ 卜スィ ツチとにより構成し、 前記制御手段を、 電源スィ ッチの 0 N操作により通常計数 モー ドにセッ 卜され、 所定箇所に紙葉類を載置して前記計数開始操作スィ ッチを 押下すると、 積層された紙葉類を繰り出して計数するように通常計数モー ド制御 作動する一方、 電源スィ ッチの 0 N状態にて前記桁数セッ 卜スィ ッチのいずれか 一つを押下することによりバッチモー ドにセッ 卜され、 その状態で順次桁数セッ トスィ ツチの押下操作にて前記計数設定値を桁毎に変更し、 次いで計数開始操作 スイ ツチを押下操作することにより前記設定枚数の設定値を確定し、 且つ積層さ れた紙葉類を繰り出して計数し、 且つ前記設定値だけ枚数計数を実行すると、 前 記紙葉類の繰り出し動作を中止するバッチモー ド制御動作を実行するように構成 しても良いのである。

このように構成すると、 バッチモー ドにおける計数設定値の変更を表示値の桁 毎に簡単に実行できると共に、 計数設定値の確定とバッチモ一 ド制御動作とを計 数開始操作スィ ッチの押下動作だけで実行できるから、 オペレータの誤操作が少 なく なるという効果を奏する。

さらに、 バッチモー ドにおける計数設定値の変更のための複数の操作スィ ッチ を、 テンキーにて構成することができ、 この場合は、 計数設定値の変更操作が至 極簡単にできるという効果を奏する。

そして、 紙葉類計数装置を、 紙葉類の束を立てて載置する載置部と、 前記載置 部の一端側の側方に配置され、 前記載置された紙葉類の束のうち表面側の始端部 に当接しつつ回転可能な繰リ出しローラと、 該繰り出しロ ーラを回転駆動する駆 動手段と、 前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記繰出しローラの回 転周面方向に押圧する押圧手段と、 前記繰り出しローラの回転周面に対向する位 置に配置され紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材と、 前記繰り出し口 —ラによる紙葉類の繰り出し方向の前方近傍位置において紙葉類の角部の通過を 検知する検知手段と、 該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計数手段 と、 を備えるように構成しても良い。

この構成によれば、 紙葉類の束を立てた状態で載置し、 この束の表面側の始端 部に当接しつつ回転可能な繰リ出しローラと、 束の裏面側から前記繰出しローラ の回転周面方向に押圧する押圧手段と、 前記綠リ出しロ ーラの回転周面に対向す る位置に配置され紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材とにより、 計数 される紙葉類が 〗 枚ずつその始端縁の長手方向に対して斜め上方向に繰り出され るから、 装置全体を非常にコ ンパク トに形成できるという効果を奏する。 そして 、 この装置に前記通常計数モー ドとバッチモー ドとの切替え及び計数設定値の変 更操作が可能な構成を付加したから、 装置の使い勝手が優れたものとすることが できるという効果を奏する。 さらに、 本発明は、 紙葉類を寝かせて積層する載置台と、 該載置台の近傍に設 けられ、 積層した紙葉類を給紙搬送するキックローラと、 その搬送下流側に配置 するフィー ドローラと、 さらにその搬送下流側に配置するピッ クアップローラ対 とからなり、 フィー ドローラと対向して紙葉類を分離するための分離体を配置し 、 フィー ドローラと分離体とにより搬送される紙葉類を 1 枚ずつに分離する一方 、 該分離された紙葉類を検知する検知手段と、 該検知手段からの信号を受けて紙 葉類を計数する計数手段とを備えた構成とすることができる。

本発明では、 紙葉類の束を寝かせた状態で載置して紙葉類の一側縁と平行状に 搬送して一枚ずつに分離しながら搬送する途次に、 前記予め選定されたいずれか 一方のモー ドにて計数でき、 この装置の場合も、 使い勝手が優れたものとするこ とができるという効果を奏する。

そして、 本発明では、 前記キッ クローラの駆動軸とピックアップローラの駆動 紬とをその両駆動軸間距離を前記紙葉類の搬送方向長さより短く なるように配置 し、 キッ クローラ、 フィ ー ドローラ、 ピッ クアップローラの順に周速度を大きく なるように動力伝達機構を設定し、 キッ クローラへの駆動力伝達部には、 紙葉類 の搬送開始からフ ィ一ドローラと分離体とで紙葉類の先端が挟持されるまでは、 キッ ク ローラを強制駆動し、 その他の区間は自由回転可能となるようにした第 1 エスケープメ ン トを設ける一方、 フィ ー ドローラへの動力伝達部には、 キッ ク口 ーラ側から搬送される紙葉類の先端が当該フィ 一 ドロ一ラと分離口ーラとの挟持 箇所に到達する前段階からピッ クアップローラ対で紙葉類の先端が挟持されるま では、 フィ ー ドローラを強制駆動し、 その他の区間は自由回転可能となるように した第 2エスケープメ ン 卜を設けたものに構成すれば、 搬送上流位置のキック口 —ラから最下流位置のピックアップローラまでの配置間隔を短くできる。 紙葉類 を短辺方向に搬送すれば、 前記の配置間隔を一層短くすることが出来、 紙葉類計 数機がコ ンパク 卜になる。

また、 キッ クローラへの駆動力伝達部に設けた第 1 エスケープメ ン 卜により、 紙葉類の搬送開始時からフィ 一 ドローラと分離体とで紙葉類の先端が挟持される までは、 キックローラを強制駆動することで確実に紙葉類を分離部に給紙し、 そ ののち、 紙葉類の先端がフィ ー ドローラと分離体とで挟持されると、 速い速-度で 紙葉類が搬送されるのにつれて、 搬送上流側のキッ クロ一ラはその搬送速度とほ ぼ同一速度で自由回転できるから、 キッ クローラを強制的にのみ駆動する場合の ように変速機構が不要であると共に搬送される紙葉類との接触がなく なればキッ クローラは自動的に停止できる。

さらに、 フィ ー ドローラへの動力伝達部に設けた第 2 エスケープメ ン 卜により 、 キッ ク口ーラ側から搬送される紙葉類の先端が当該フィ ー ドローラと分離体と の挟持箇所に到達する前段階からピッ クアップ口—ラ対にて紙葉類の先端が挟持 されるまでは、 フィ ー ドローラを強制駆動することで、 積層された紙葉類を一枚 ずつに確実に分離して搬送でき、 搬送下流側のフィ 一 ドローラと分離体との挟持 筒所にて紙葉類を確実に受け継がせることができる。 そして、 ピッ クアップ口一 ラ対にて紙葉類の先端部を挟持したのちは、 速い速度で搬送される紙葉類につら れてフィ 一 ドローラは自由回転する。 その状態では前記第 2エスケープメ ン 卜に より前記フィ ー ドローラに対する回転力は伝達されないから、 そののち紙葉類の 後端がフィ 一 ドローラと分離体とによる挟持部を離れると、 停止可能となる。 このようにして、 キッ クローラ及びフィ 一 ドロ一ラは実質上間欠回転できると 共に、 紙葉類が二つの隣接するローラ間に跨がっている間は、 周速度の大きい搬 送下流側の口一ラの周速度に連動して自由回転できるから、 複雑な機構や制御に 頼ることなく、 キッ クローラ及びフィ ー ド口一ラを停止させたり増速させること が至極簡単に実現できるのである。 従って、 短い間隔にて配置された 3つのロー ラにより、 実質上キッ クローラの周速度より高速にて紙葉類を搬送し、 計数する ことができると共に、 紙葉類繰出し装置をコ ンパク 卜且つ簡単な構成とすること ができるという顕著な効果を奏する。

さらに、 前記に記載の紙葉類計数装置において、 バッチモー ドにおける計数動 作に際して、 正回転した駆動モータの一旦停止の後、 検知手段が紙葉類を検知し ているとき、 当該駆動モー夕を適宜短時間だけ、 もしく は検知手段が紙葉類を検 知しなく なるまで、 逆回転させるように構成しても良い。 この構成によれば、 複 数回にわたつてバッチモ一 ドにおける計数動作を繰り返す場合に、 1 回のバッチ モ— ドにおける計数動作が終了した時点で、 次に計数すべき紙葉類が搬送経路中 にて停止したままとなって、 検知手段による誤検知の原因となることを確実に防 止できる。 従って、 バッチモー ドによる複数回の計数動作を確実且つエラー動作 を発生することなく正確に計数できるという効果を奏するのである。

本発明の種々の特徴及び利点は、 添付図面に基づいて以下に行う好適な実施形 態の説明から明らかになろう。 図面の簡単な説明

図 1 は、 本発明の一実施形態の紙葉類計数機の本体ケースに対して蓋体を開い た状態で示す斜視図である。

図 2 は、 紙葉類計数機の蓋体を省略して示す本体ケースの正面図である。 図 3 は、 紙葉類計数機の蓋体を開いた状態で示す一部切欠き平面図である。 図 4 は、 図 3の I V— I V線矢視断面図である。

図 5 は、 図 3の V— V線矢視一部切欠き断面図である。

図 6 は、 制御手段の第 1 実施例のブ口 ッ ク図である。

図了 は、 通常計数モー ドとバッチモー ドとの切替え制御の第 1 実施例を示すフ 口一チヤ — 卜である。

図 8 は、 制御手段の第 2実施例のプロ ッ ク図である。

図 9 は、 通常計数モー ドとバッチモー ドとの切替え制御の第 2実施例を示すフ ローチャ ー 卜である。

図 1 0 は、 第 2実施形態の紙葉類計数機の使用状態における斜視図である。 図 1 1 は、 第 2実施形態の紙葉類計数機の側断面図である。

図 1 2 は、 第 2実施形態の紙葉類計数機における動力伝達機構を示す側面図で ある。

図 1 3 は、 キッ クローラ、 フィ ー ドロ ーラ及びピッ クアップローラの要部平断 面図である。

図 1 4 ( a ) は給紙開始直後からフィ ー ドローラと分離ローラとの挟持部に紙 葉類の先端が到達した時点迄の各ローラの駆動状態を示す作用図、 図 1 4 ( b ) は紙葉類の先端がピックアップローラと ピンチローラとの挟持箇所に到達する直 前までの各ローラの駆動状態を示す作用図、 図 1 4 ( c ) は紙葉類の後端がキッ クローラから離れた直後の各ローラの作動状態を示す作用図、 図 1 4 ( d ) は紙 葉類の後端がフィ ー ドローラと分離口ーラとの挟持部から離れた直後の各口一ラ ： の作動状態を示す作用図である。

図 1 5 ( e ) は紙葉類の後部がピッ クアップローラとピンチローラとにのみ挟 持された時の各ローラの作動状態を示す作用図、 図 1 5 ( f ) は先行する紙葉類 が排紙され、 後続する紙葉類が給紙される状態の各□ーラの作動状態を示す作用 図である。

図 1 6 は、 制御手段の第 3実施例のブロ ック図である。 発明を実施するための最良の形態

次に、 本発明を具体化した実施形態について図面に基づいて説明する。

図に符号 1 で示すこの実施例の紙葉類計数機 1 は、 内外国の各種紙幣、 紙幣程 度の大きさの商品券、 宝く じ券、 各種チケッ ト、 プリペイ ドカー ド、 はがき等の の各種紙葉類の計数に用いるものであって、 合成樹脂製の本体ケース 2 と該本体 ケース 2 の前面下端にてヒンジ連結された、 同じく合成樹脂製の蓋体 3 とで構成 されており、 蓋体 3 にて本体ケース 2の前面及び上面等を塞ぐように閉じると、 紙葉類計数機 1 全体の形状はほぼ立方体となる。

前記本体ケース 2 には、 図 1 及び図 2 に示すごと く、 紙葉類 4 の束をその広幅 面を立てた状態で、 図の左側から右下がりに載置可能な傾斜状の載せ面 5 a を有 する載置部と しての載置台 5 と、 前記載置された紙葉類 4 のうちの表面側始端に 当接しつつ回転駆動する繰出しローラ 6 と、 該繰出しローラ 6 を駆動する駆動手 段と、 前記紙葉類 4のうちの表面側始端部位を前記繰出しローラ 6の回転周面に 対して抻圧付勢するための押圧手段と しての縦板状の押圧体了 と、 該押圧手段に 近接した部位にて繰リ出される紙葉類 4が重ね送リされるのを防止するための重 ね送り防止部材 8等が配置されている。

前記載置台 5 は、 図 1 〜図 3 に示すように、 本体ケース 2 の左側端部位にて高 くなリ、 該載置台 5の載せ面に載置した紙葉類 4 の長手寸法が長い場合、 その紙 葉類 4の束の左側が本体ケース 2 よリ外に突出できるように開放されている。 紙 葉類 4の束をその裏面側から繰出しローラ 6 に押圧するための押圧体 7の基部は 、 本体ケース 2 における背面板 2 aの左側端部近傍にて縦軸 9を中心に前後回.動 可能に枢支されている。 縦軸 9 に巻回する付勢手段と してのねじりばね 1 0 にて 押圧体了 を本体ケース 2 の前方向、 即ち、 押圧体 7 の縦方向自由端縁了 a前部近 傍が繰出しローラ 6の回転周面のうちの裏面側に押圧当接するように付勢してい る。

また、 載置台 5の左側前部位には、 紙葉類 4の束の前面のうち左側部位 （後寄 り部位） が前倒れになったり、 載置台 5から脱落しないようにするための前面保 持部 5 bを上向きに突設させている。

載置台 5 の低い側には、 仕切り部 1 1 が上方に突出させてあり、 また、 外周が ゥ レ夕 ン樹脂製等の摩擦係数の大きい摩擦部材 6 a にて被覆された繰出しローラ 6 は、 その軸 1 2 を前記載せ面 5 aの傾斜角度より大きい傾斜角度にて配置され ている。

図 1 中、 本体ケース 2の右側部位の収納部 1 9 の前面は、 ねじ止めされて着脱 自在な合成樹脂製のカバ一体 1 3 にて覆われている。 カバー体 〗 3 より奥側の収 納部 1 9 内には、 前記繰出しローラ 6 を回転駆動するための駆動モータ 1 4及び ギヤ装置を収納したギヤボッ クス 1 5が配置されている （図 5参照） 。

前記駆動モ一夕 1 4 は、 正逆回転可能なモー夕であって、 例えば、 コアレスサ —ボモ一夕、 コアレスマイ ク ロモー夕、 ステッ ピングモー夕等の D C (直流） モ 一夕を使用する。 前記ギヤボッ クス 1 5から突出した 2つのブラケッ ト 1 8 には 、 後述するように、 繰出しローラ 6 にて繰り出された紙葉類 4 の角部の通過を検 出して枚数を計数するための検知手段と しての、 光遮断型の第 1 ホ 卜センサ 1 6 の投光部 1 6 a及び第 2ホ トセンサ 1 7 の投光部 1 了 aが固定されている （図 5 参照） 。 その投光部 1 6 a、 投光部 1 了 a と対峙して収納部 1 9 内には第 1 ホ 卜 センサ 1 6の受光部 1 6 b及び第 2ホ 卜センサ 1 了 の受光部 1 了 bが配置されて いる （図 3及び図 4参照） 。

前記収納部 1 9 の上方を覆う上面板 2 0 の側縁と、 前記押圧体 7 の縦方向自由 端縁 7 a との間には、 前記載置台 5 に立てて載置された紙葉類 4の束の前縁に当 接し得るガイ ド部 2 1 と、 第 1 規制部材 2 2 とを一体的に形成された部品 2 3が 、 本体ケース 2の背面板 2 a側に固定されている。 また、 前記上面板 2 0 の側緣 2 0 aの前端部位には、 爪状の第 2規制部材 2 4が設けられている。 前記繰出しローラ 6の回転周面の裏面側に押圧して紙葉類 4の重ね送りを防止： するため、 ウ レタ ンゴム片製等摩擦係数の大きい重ね送り防止部材 8 は、 その基 端部が前記部品 2 3 にねじ止め等にて固定されている。 重ね送り防止部材 8 は、 その自由端側が前記押圧体了の縦方向自由縁了 a に近接して繰出しローラ 6の回 転周面の下部側に抻圧当接するように配置されるものとする。 紙葉類 4の束の裏 面側との摩擦面積を少なく するため、 前記抻圧体了 の表面 （前面） には横方向に 長手の突条了 bを複数箇所に突設することが好ましい。

上記繰出しローラ 6 は、 載置台 5 に載置された紙葉類の束 4の表面 （広幅面） のうちの前端部位に当接し、 該表面と略平行で且つ斜め方向の軸 1 2 を中心に、 図 3及び図 4 の矢印 A方向に回転するとき、 紙葉類 4 を一枚ずつ斜め上方に繰リ 出すものである。 そのため、 繰出しローラ 6の回転周面は、 上側での直径が小さ く、 下側の直径が大きいような、 截頭円錐状に摩擦部材 6 a を形成することが好 ましい。

繰出し中の紙葉類 4が繰出しローラ 6 の回転周面にて摩擦により連れ回り して 複数枚の紙葉類 4が同時に繰り出されることを、 前記重ね送リ防止部材 8が防止 する機能を有する。

また、 本体ケース 2 における収納部 1 9 には、 前記第 1 ホ 卜センサ 1 6及び第 2ホ 卜センサ 1 了からの検知信号をうけて紙葉類 4 の計数を行なう計数手段、 及 びその計数値を記憶する記憶手段等が内蔵されたマイ ク ロ コ ンピュ一夕式の制御 基板ボッ クス 2 6 と、 リ ミ ッ トスイ ツチ等からなる電源スィ ツチ 2 8等が内蔵さ れている。

前記蓋体 3 を本体ケース 2 に対して閉じたとき、 蓋体 3 の内面に突出した突起 部 2 9が前記電源スィ ツチ 2 8を押圧して電源 0 F F とし、 蓋体 3 を開いて電源 スィ ッチ 2 8から突起部 2 9が離れると、 電源 0 Nとなるように構成されている (図 1 及び図 2参照） 。

また、 本体ケース 2 における上面板 2 0 には、 記憶手段にて記憶された紙葉類 計数枚数等を表示するための 7 セグメ ン ト発光ダイオー ド （ L E D ) 等の表示部 3 0 と、 操作用押しボタン （計数操作開始スィ ッチ） 3 1 と、 累計操作用押しボ タン （累積計数操作スィ ッチ） 3 2 とが設けられている。 なお、 複数本の乾電池 3 を収納できる乾電池ボックス 3 3 は、 本体ケース 2の下面と前記載置台 5 (6 下面との間に設けられ、 断面し字状等の覆い蓋 3 5 を開けて乾電池 3 4 を出し入 れすることができる。

前記載置台 5の前側であって、 前記仕切り部 1 1 の前面側等には、 繰出しロー ラ 6 により繰り出し放出された紙葉類 4 を再度集積するための丸棒状等の紙葉類 支持体 3 了 の基端部がブラケッ 卜体 3 8 に前後回動可能に装着されている。 蓋体 3 を開いて本体ケース 2 の下面をほぼ水平にしてテーブル （図示せず） 等に載置 するとき、 前記紙葉類支持体 3 7 は、 その自重により、 先端側が仕切り部 1 1 の 前面から大きく離れるように傾斜姿勢に起立回動する。 また、 前記蓋体 3 を本体 ケース 2 に対して閉じるとき、 当該蓋体 3の内面にて紙葉類支持体 3 7 の先端部 (上端部） 側が図 4 の矢印 B方向に押されて、 紙葉類支持体 3 了 は、 前記仕切り 部 1 1 の前面とほぼ平行状となるように折り畳めるように構成されている。 前記載置台 5 には、 前記立てて載置した紙葉類 4 の束の上面側に当接或いは近 接させて紙葉類 4 の飛び上がりを抑制するための抑制手段 4 5を着脱自在も し く は折り畳み可能に配置するものである。 この抑制手段 4 5の第 〗 実施形態は、 図 1 および図 3 に示すように、 前記載置台 5 における偏平柱状の前面保持部 5 bに 上方から差し込み可能なキヤ ップ部 4 6 と、 該キヤ ップ部 4 6から上向きに突出 する柱部 4 了 と、 該柱部 4 了の上部からほぼ水平方向に突出する抑制橫片 4 8 と から構成されている。

そして、 前記載置台 5 の載せ面 5 a に紙葉類 4 の束を立てた状態で載置する一 方、 キャ ップ部 4 6 を前面保持部 5 bに着脱自在に差し込んで、 抑制横片 4 8が 前記立てた状態の紙葉類 4の束の上面後寄り部位に当接もしく は近接するように 配置するものである （図 8参照） 。 なお、 不必要なときには前面保持部 5 bから 抜き取って適宜の場所に保管する。

次に、 紙葉類計数機の制御手段のプロ ッ ク図を図 6 によって説明する。

制御部と して機能するマイクロコンピュー夕式の制御基板ボッ クス 2 6 には、 乾電池 3 4からの電力を 0 N ■ 0 F Fするための電源スィ ツチ 2 8、 繰出しロー ラ 6 を回転する駆動モータ 1 4、 表示部 3 0， 操作用押しボタン （計数開始操作 スィ ッチ） 3 1 、 累計操作押しボタン （累積計数操作スィ ッチ） 3 2、 第 1 ホ.卜 センサ 1 6、 第 2 ホ 卜センサ 1 7が接続されている。

この制御基板ボッ クス 2 6内に配置した制御手段と しての制御基板 2 6 a は、 その内部に計数手段を含む演算処理などの制御を実行する C P U 4 0 とその計数 値を加算記憶するメモリディバイス等の記憶手段 4 1 を有し、 前記 C P U 4 0 は 第 1 ホ トセンサ 1 6及び第 2ホ 卜センサ 〗 了の信号と夕イマ一 4 2の信号とに基 づいて計数を行なう。 即ち、 繰出しローラ 6 で分離繰リ出しされる紙葉類 4の角 部がまず第 〗 ホ 卜センサ 1 6 を遮ると計数手段 4 0内でパルスの立ち下がり信号 が出され、 紙葉類 4の角部が移動して第 1 ホ トセンサ 1 6 を通過し、 第 1 ホ 卜セ ンサ 1 6 の受光部 1 6 bが受光状態になると前記パルスの立ち上がり信号が出さ れる。 これから若干遅れて、 前記繰り出されて斜め上方へ移動する紙葉類 4の角 部が第 2ホ 卜センサ 1 了 を遮ると計数手段 4 0 内でパルスの立ち下がり信号が出 され、 紙葉類 4 の角部が移動して第 2ホ 卜センサ 1 7 を通過し、 第 2ホ トセンサ 1 了 の受光部 1 了 bが受光状態になると前記パルスの立ち上がり信号が出される

—方、 タイマー 4 2からのタイマ一信号が C P U 4 0へ入力されており、 前記 第 1 ホ 卜センサ 1 6および第 2ホ 卜センサ 1 了 のそれぞれにおいて、 前述のパル スの立ち下がリ信号の発生時点から夕ィマ一信号を受けて C P U 4 0 においては 時間測定を開始し、 設定時間内にパルスの立ち上がり信号が出されると計数値 1 をカウ ン 卜 して各々に対する数値を記憶手段 （メモリ部） 4 1 に記憶させ、 表示 部 3 0 に計数表示される。

計数エラーの判断として、 前記設定された所定時間内 （通常の計数速度で 1 枚 の紙葉類 4の始端角部が 2つのホ 卜センサ 1 6 , 1 了 を通過するのに要する時間 内） において、 第 1 ホ トセンサ 1 6での正常な矩形パルスと第 2ホ 卜センサ 1 了 での正常な矩形パルスとがカウ ン 卜されないとき、 即ち、 前記設定時間内に、 第 1 ホ 卜センサ 1 6及び第 2ホ 卜センサ 1 了で検出されるパルスの立ち下がり信号 もしく は立ち上がり信号がアン ド条件と して充足しない限り計数異常と判断し、 記憶手段 4 1 とこれに接続される表示部 3 0 により計数異常表示 （例えば表示数 字を点滅表示に変える等） に変える。

別の実施例としては、 前記第 1 ホ トセンサ 1 6および第 2ホ 卜センサ 1 1—のそ れぞれにおいて、 パルスの立ち上がり信号と立ち下がり信号のセッ 卜が出される と計数値 1 をカウン 卜 して各々に対する数値を記憶手段 （メモリ部） 4 1 に記憶 させる。

そして、 後述する通常計数モー ドにおいては、 予め設定した時間 （例えば、 0. 5 秒等） 経過しても、 前記第 1 ホ 卜センサ 1 6および第 2ホ 卜センサ 1 了 の箇所 を遮光しないと、 計数すべき紙葉類は存在しないものと判断して、 繰出しローラ 6の回転駆動を停止する。 そして、 第 1 ホ トセンサ 〗 6 による計数値 （メモ リ部 4 1 に記憶された数値） と第 2ホ 卜センサ 1 了 による計数値 （メ モ リ部 4 1 に記 憶された数値） とが一致すると、 C P U 4 0 にて判断されたとき、 正しく計数さ れた枚数とし、 その枚数の数値が表示部 3 0 に表示されるようにイ ンク リ メ ン ト される。

逆に、 第 〗 ホ トセンサ 1 6 による計数値 （メ モ リ部 4 1 に記憶された数値） と 第 2ホ 卜センサ 1 了 による計数値 （メモ リ部 4 1 に記憶された数値） とが一致し なかったとときには、 C P U 4 0 は計数異常 （計数エラ一） と して、 表示部 3 0 にエラー表示 （例えば表示数字を点滅表示に変える等） する。

前述のように、 紙葉類 4 の角部の通過する経路に沿つて若干離れた 2か所に第 1 ホ 卜センサ 1 6 と第 2 ホ トセンサ 1 了 とを配置することによ り、 計数すべき紙 葉類 4 の角部の通過を誤検知するのを防止して、 計数精度を向上させようとする ものである。

次に、 前記構成の紙葉類計数機 1 による紙葉類 4 の通常計数モー ドと、 計数設 定値だけ紙葉類の計数を実行すると紙葉類の繰出し動作中止するバッチモー ドと にモー ドを切替える制御及び前記計数設定値を変更する制御の詳細について説明 する。

通常、 上記紙葉類計数機 1 は、 蓋体 3 を本体ケース 2 に対して閉じたほぼ立方 体形態となる状態にて持ち運びする。 そして、 例えば営業の出先で営業員がこの 紙葉類計数機 1 を用いて紙幣等を計数する。 その際、 図 1 、 図 3及び図 5 に各々 二点鎖線で示すように、 計数する紙葉類 4 の束を押圧体了の前面に沿わせて立て て載置台 5 にセッ トする。 この場合、 紙葉類 4の長手方向側緣を載置台 5の傾斜 状の載せ面 5 a に沿わせ、 紙葉類 4の幅方向 （縦方向） の側縁のうち始端側を、 前記押圧体 7 の縦方向自由端縁了 a と繰出しローラ 6 の回転周面との間に挟むよ うにセッ 卜する。 次いで、 抑制手段 4 5 のキヤ ップ部 4 6 を前記前面保持部 5 b に被せ、 抑制横片 4 8が前記の紙葉類 4の束の上面に接触するか、 もしく は近接 させるように配置するのである。

次に、 通常計数モー ドによる計数動作を説明する。 前述のように、 蓋体 3 を開 く と、 電源スィ ッチ 2 8が 0 Nとなリ電源投入され、 表示部 3 0 の表示数値は 「 0」 となる。 載置台 5 に紙葉類 4 の束を上記の如く セッ 卜 し、 操作用押しボタン (計数開始操作スィ ツチ） 3 1 を押してス夕一 卜させると、 繰出しローラ 6 は図 4の矢印 A方向 （図 4中時計方向） に高速回転する。 これにより、 繰出しローラ 6外周面の摩擦部材 6 a にて紙葉類 4の束のうち表面側から紙葉類 4がー枚ずつ 分離されながら、 押圧体 7 の縦自由端縁了 a と繰出しローラ 6 の回転周面との押 圧当接部分を中心にして紙葉類 4が繰出しローラ 6 の回転周面に沿つて斜め上方 向の回転力が付与されて、 繰り出される。

このときの作用をさらに詳細に説明すると、 繰出しローラ 6 の回転周面に接触 する紙葉類 4 はその前端部分が上方へ移動し、 残りの紙葉類の上側縁に対しやや 回転しながら斜め上方へ分離繰出しされる。

その時、 数枚の紙葉類が重ね送り部材 8 の方向へ一緒に移動しょうとするが、 繰出しローラ 6 と重ね送り部材 8 とによるゲー 卜作用で繰出しローラ 6 に接触す る最前面 （最前位） の紙葉類 4 のみがウ レタンローラ 6 による摩擦力でもって分 離繰出しされる。 その最前位置の紙葉類 4が斜め上方へ分離される途中で、 当該 紙葉類 4 の始端側下角部 4 a (図 5参照） が第 1 ホ 卜センサ 1 6 を遮る。

分離された紙葉類 4の始端側下角部 4 aの通過が第 1 ホ トセンサ 1 6 によって 検知され、 次いで第 2ホ 卜センサ 1 了 により検知されるから、 これらの検知信号 を受けて紙葉類 4が計数され、 表示部 3 0 に表示される。

また、 分離され、 前記繰出しローラ 6の回転に連れ回り して飛び出そうとする 紙葉類 4 は、 その始端側の幅方向 （縦方向） の側縁が第 1 規制部材 2 2 の箇所で 姿勢を規制される。 次いで、 前記紙葉類 4の始端側の幅方向 （縦方向） の側縁が 上面板 1 0の側緣 2 0 a に沿つて図 3の矢印 C方向に飛び出すのを、 爪状の第 2 規制部材 2 4の菌所で規制される。 そして、 前記繰出しローラ 6 の回転につれて 繰り出された紙葉類 4の下側縁 （長手方向縁） が繰出しローラ 6の上を越えて 出されるので、 当該紙葉類 4の表面が下向きとなり、 前記紙葉類支持体 3 了 に支 持されて再度集積される。 このとき、 紙葉類 4の後端側は、 前記載置台 5 におけ る前面支持部 5 bにて支持されるので、 上記ような動作の繰り返しで繰り出され 、 放出され、 再集積される紙葉類 4 は図 3の一点鎖線で示すような姿勢の束とな る。

なお、 繰出しローラ 6 の回転および摩擦力にて、 束の紙葉類 4のうちの最前位 置のものは、 その前側を中心にして上向きにひねり出されるが、 そのとき、 二枚 目乃至三枚目の紙葉もその前側を中心にして上向きに連れ廻りされようとする摩 擦力が作用する。 特に、 新しい紙幣の場合には、 紙面の印刷イ ンクの盛り上がり が大きいので、 隣接する紙幣同士の摩擦力が大きいため、 二枚目乃至三枚目の紙 葉の後端の上向き飛び上がりが大き く なり、 計数作業中に紙葉が上下に踊つて誤 計数の原因となるのであった。 そこで、 前述の抑制手段 4 5 にて立てた状態の紙 葉類 4の束の上面に抑制橫片 4 8 を当接も しく は近接させて配置すると、 二枚目 乃至三枚目の紙葉の後端の上向き飛び上がり動作を抑制することができて、 計数 誤りを一層無くすることが出来るのである。

なお、 本実施形態における通常計数モー ドでは、 表示部 3 0の最大カウン 卜表 示値 （実施例では 3桁表示であるので 9 9 9枚） までは任意の枚数の紙葉類 4を 連続状に計数することができる。 前記の場合、 紙葉類 4 の束を適宜に分割して載 置台 5 に載置し、 最初に載置した紙葉類 4 の束を計数した後、 次の束を載置して 前記累計操作押しボタン （累積計数操作スィ ッチ） 3 2 を押下すれば、 前記表示 部 3 0 における表示値は加算 （累計） された計数値が表示されることになる。 計 数操作を再実行するには、 載置台 5 に紙葉類 4の束をセッ ト したのち、 前記操作 用押しボタン （計数開始操作スィ ッチ） 3 1 を押下して一旦表示部 3 0 の表示値 を 「 0」 にリセッ 卜 した後、 再度、 操作用押しボタン （計数開始操作スィ ッチ） 3 1 を押下すれば良い。

次に、 図了 のフローチヤ一 卜を参照しながら、 バッチモー ドへの切替え及びそ のときの計数設定値の変更操作について説明する。

前記操作用押しボタン （計数開始操作スィ ッチ） 3 1 を押下したまま、 蓋体.3 を開く と、 電源スィ ッチ 2 8が 0 Nとなり、 この条件でバッチモー ドに切り替わ— るようにする。 即ち、 〇 卩 リ 4 0が電源スィ ッチ 2 8 の状態をチェ ッ ク し （ S 1 ) 、 そのときスィ ッチ 3 1 が 0 Nであれば （ S 2 ： y es ) 、 バッチモー ドとなり 、 前記表示部 3 0の初期表示値 「 1 0」 が点滅し、 計数設定値が変更可能な状態 であることを表示する （S 3 ) 。 スィ ッチ 3 1 が〇 F Fのときには （ S 2 ： no) 、 表示部 3 0 の表示値 「 0」 が連続点灯し、 前述の通常計数モー ドの計数制御に 移行する （ S 4 ) 。

前記表示部 3 0の点滅状態において、 前記操作用押しボタ ン （計数開始操作ス イ ッチ） 3 1 の一回の押下 ' 離し動作毎に （ S 5 ： y es , S 6 ： ye s ) 、 表示部 3 0 の 1 桁目 （ 1 の位） の表示値のみが 1 ずつィ ンク リメ ン 卜 （増大） する （ S 了） 。 即ち、 0， し 2， 3 · · · · 8， 9、 0の順に変更できる。 次いで、 前記累 計操作押しボタ ン （累積計数操作スィ ッ チ） 3 2 の 1 回の押下 ' 離し動作毎に （ S 8 ： y e s 、 S 9 ： y es ) 、 1 0の位 （ 2桁目） の表示値が 1 , 2， 3 ·■ ·■ 9， 1 0 , 無表示、 1 , 2， 3の順に変更される （ S 1 0 ) 。 これらの表示値は点滅 状態のまま継続される。

次いで、 前記スィ ツチ 3 1 , 3 2を同時に押下すると （ S 1 1 ： ye s ) 、 前記 計数設定値は確定され、 表示値は連続点灯状態となり、 バッチモー ド動作制御可 能となる （ S 1 2 ) 。 バッチモー ドでは、 紙葉類 4 の束を前記載置台 5 にセッ 卜 し、 前記操作用押しボタ ン （計数開始操作スィ ッ チ） 3 1 も しく は累計操作押し ボタ ン （累積計数操作スィ ッチ） 3 2 を押下すると、 紙葉類 4の 1 枚ずつの繰出 し ■ 検知につれて表示部 3 0の表示値が 1 ずつ下がる （デイ ク リメ ン 卜する） 。 表示部 3 0 の表示値が 「 0」 となると、 紙葉類 4の繰出し動作を中止する。 従つ て、 載置台 5 に前記計数設定値 （例えば 3 0枚） 以上の任意の枚数の紙葉類 4 を セッ 卜 しておいても、 前記計数設定値の枚数の紙葉類 4が紙葉類支持体 3 7側に 移るので、 オペレータは、 紙葉類 4を計数設定値の枚数毎に分離したり、 束ねた りすることが至極容易になる。

前記バッチモ一 ドを終了するには、 蓋体 3 を閉じて電源スィ ツチ 2 8 を 0 F F にするだけで良い。 なお、 計数設定値が 「 5 0」 もしく は 「 1 0 0」 等の予め記 憶された設定値にしたいときには、 予め、 前記累計操作押しボタン （累積計数操 作スィ ッチ） 3 2 を押したまま、 もしく はスィ ッチ 3 1 と 3 2 を同時に押したま— ま蓋体 3 を開く と、 前表示部 3 0 における表示値が前記記憶された計数設定値に て点滅表示するという操作でも良い。

図了 のフローチヤ一 卜ではバツチモー ドでの計数設定値のセッ 卜操作がやや複 雑となるので、 この操作を簡便にした実施形態を、 図 8及び図 9 に示す。 図 8 は 計数制御手段 （制御部機能ブロ ッ ク） では、 図 6の実施形態における累積計数操 作スィ ッチ 3 2 に代えて、 1 桁目セッ 卜スィ ッチ 3 2 a と 2桁目セッ 卜スィ ッチ 3 2 b とを設けるがその他の構成は図 6の構成と同じである。

この実施形態では、 図 9 に示すフローチャー 卜により、 通常計数モー ドとバッ チモー ドとにより切替え、 且つバツチモー ドでの計数設定値の変更操作を実行す る。 即ち、 蓋体 3 を開く と、 電源スィ ッチ 2 8が 0 Nとなって、 表示部 3 0 には 「 0」 が点灯表示され、 通常計数モー ドとなる （ S 2 0 ) 。 この通常計数モ一 ド では紙葉類 4の束を前記載置台 5 にセッ 卜 し、 計数開始操作スィ ツチ 3 1 を押下 することより計数開始される。

次に、 バッチモー ドに切り換えるには、 本装置が計数動作を実行していないこ とをチェ ック し （ S 2 1 ) 、 その状態にて、 1 桁目セッ トスィ ッチ 3 2 a と 2桁 目セッ トスィ ッチ 3 2 bのいずれかを 1 回押下する （S 2 2 ： yes ) 。 これによ リ、 表示部 3 0では 「 0」 が点滅表示に変化し、 バッチモー ドに切り替わると共 に、 計数設定値の変更が可能であることを知らせる （ S 2 3 ) 。

次いで、 本装置が計数動作を実行していないことをチヱ ッ ク し （ S 2 4 ) 、 1 桁目セッ 卜スィ ッチ 3 2 aを 1 回押下し離す毎に （ S 2 5 ： yes ) 、 表示部 3 0 における 1 桁目 （ 1 の位） の表示値が 1 ずつィ ンク リメ ン 卜 （増加） する （ S 2 6 ) 。 即ち、 0， 1 ， 2， 3 · · ■■ 8 , 9、 0の順に変更できる。 次に、 2桁目セ ッ 卜スィ ッチ 3 2 bを 1 回押下し離す毎に （S 2 了 ： yes ) 、 表示部 3 0 におけ る 2桁目 （ 1 0の位） の表示値が 1 , 2， 3 ■·■· 9 , 1 0 , 無表示、 1 , 2 , 3 の順に変更される （S 2 8 ) 。 これらの表示値は点滅状態のまま継続される。 バッチモー ドにて紙葉類 4 を計数するには、 前記の状態において載置台 5 に紙 葉類 4の束をセッ 卜 し、 計数開始操作スィ ツチ 3 1 を押下することより （ S 2 9 ： yes ) 、 前記点滅表示が点灯表示に切り替わると同時に、 バッチモー ドによる 計数動作が開始される （ S 3 0 ) 。 このバッチモー ドでは、 前述と同様に、 紙葉— 類 4の 1 枚ずつの繰出し ■ 検知につれて表示部 3 0 の表示値が 1 ずつ下がる （デ イ ク リメ ン 卜する） 。 表示部 3 0の表示値が 「 0」 となると、 紙葉類 4の繰出し 動作を中止する。

オペレータがバッチモー ドを通常計数モ一 ドに切り換えるには、 1 桁目セッ 卜 スィ ッチ 3 2 a も しく は 2桁目セッ 卜スィ ッチ 3 2 bを所定時間 （例えば 1 秒以 上） 押下し続けると （S 3 〗 ： yes ) 、 表示部 3 0の表示値が 「 0」 の点灯に変 わり、 通常計数可能であることを知らせるのである （ S 3 2 ) 。

この実施形態では、 電源スィ ツチの 0 N ■ 〇 F F状態を通常計数モー ドとバッ チモー ドとの切替え条件と しないだけ操作は簡便となる。 なお、 前記各実施形態 にて、 前記電源は乾電池に代えて、 商用電源 （ 〗 0 0 V ) を低圧にして供給でき る A Cアダプタを着脱自在に接続するように構成しても良い。

前記、 図了及び図 9のフロ一チヤ一卜におけるバッチモー ド計数制御 （S 1 2 , S 3 0 ) において、 例えば、 計数値設定される計数値を 「 1 5」 にセッ ト して 、 1 5枚ずつの計数を実行するように、 バッチモー ドにて計数を行うとき、 例え ば予め 5 0枚の紙葉類 4 の束を載置台 5上に載置する。 そして、 1 回目のバッチ モー ド計数が完了された時点では、 1 5枚の紙葉類 4 の始端側が、 紙葉類支持体 3 了側に移っているが 1 6枚目の紙葉類 4 は、 その始端部側が繰出しローラ 6 と 抻圧体了 とに挟まれた状態で、 且つ第 1 ホ 卜センサ 1 6 (及び第 2ホ 卜センサ 1 7 ) の箇所で検出光を遮ったまま停止してしまうことがある。 その状態が所定時 間続く と、 エラーと判断されてしまい、 そのエラ一表示が表示部 3 0 に表示され てしまう。

この不都合を解消するため、 バッチモー ドにて計数を継続するときには、 前述 のように、 紙葉類 4の 1 枚ずつの繰出し ■ 検知につれて表示部 3 0の表示値が 1 ずつ下がり （デイ ク リメ ン 卜する） 、 表示部 3 0 の表示値が 「 0」 となって、 紙 葉類 4の繰出し動作を中止したとき、 駆動モ一夕 1 4 を所定の短時間 （例えば 1 0 0 ミ リ秒程度） だけ逆回転させてから一旦停止する。 これにより、 第 1 ホ 卜セ ンサ 〗 6 (及び第 2ホ 卜センサ 1 7〉 の箇所では紙葉類 4 の角部を検知しない状 態まで元に戻すことができる。 その後、 計数開始操作スィ ッチ 3 1 を押下すると 、 2回目のバッチモ一 ドによる計数を実行すべく駆動モータ 1 4 は正回転し、 前 記設定数値 （設定枚数） だけカウン 卜 して停止したのち、 駆動モータ 1 4が逆回 転するという動作を繰り返すのである。

これに代えて、 バッチモー ドにて計数を実行し、 表示部 3 0の表示値が 「 0」 となって、 紙葉類 4の繰出し動作を中止したとき、 第 1 ホ 卜センサ 〗 6及び/又 は第 2ホ 卜センサ 1 了の箇所で紙葉類 4 の角部を検知していると、 C P U 4 0が 判断したとき、 当該紙葉類 4の角部が第 1 ホ 卜センサ 〗 6及び第 2ホ 卜センサ 1 了 の両方の箇所で検知しないと判定されるまで、 駆動モータ 1 4を逆回転させる ようにしても良い。

このように、 駆動モータ 1 4 の正回転の停止の後、 短時間だけ逆回転させるこ とで、 計数されるべき紙葉類 4 の始端角部が第 1 ホ トセンサ 1 6及び第 2ホ 卜セ ンサ 1 了 の箇所から外れるように元の位置に戻すことができ、 バッチモー ドによ る複数回の計数動作を確実且つエラー動作を発生することなく正確に計数できる のである。

なお、 前記各実施形態の繰出しローラは、 円錐台形状のローラも しく は円柱形 状の口ーラを用いることができ、 軸を紙葉類の一側縁に対して傾斜状態で設けた がこの実施例に限定されるものではない。 検知手段による紙葉類の角部の通過の 検知は分離繰出し時に先行移動される角部に対する側部側の角部 （本実施例の場 合） であったが、 これに限るものではなく他の角部を検知してもよい。 計数手段 による計数方法は公知の種々の方法があり、 本実施例に限定させるものではない また、 紙葉類の形状が長方形状の紙葉類を例にあげたが正方形状の紙葉類でも よく、 長方形形状の紙葉類でも、 その長手側緣を立てるようにしてもよい。 また 、 商品券のように四角形の一つの角部が斜め方向に切られた切取り角部 （ 4 5度 の切り取りが行なわれたとすると 1 3 5度ずつの残存した角部が存在する。 ） を 有する紙葉類の場合もあり、 この場合、 例えば 1 3 5度の角部の通過を検知する もの又はこの切取り角部全体 （ 1 3 5 ° , 1 3 5 ° の両角部を含む内側よりの 9 0度部分） の通過を検知するもののいずれでもよい。

重ね送り防止部材は綠出しローラに接触するゴム片の例に限らずローラであつ てもよく、 またローラの場合でも回転固定ローラ （繰り出し方向と反対方向には 回転自由） でもよく、 また繰出しローラに所定のゲ— 卜間隔 （処理する紙葉類の 一枚の厚さよリ大で二枚の厚さよリ小なる間隔） をおいて重ね送り防止部材を設 けてもよい。

繰出しローラによる紙葉類の繰出し方向として、 本発明では 「載置される他の 紙葉類のー側緣方向に対し斜め方向」 と表現しているが繰り出し時に先行移動す る角部の移動が斜め方向に直線移動するもの、 円弧を描きながら斜め方向に移動 するものいずれも含まれるものとする。

前記各実施形態の紙葉類計数装置は、 紙葉類を斜め方向に繰り出し、 繰り出し た紙葉類の角部の通過を検知して計数するものであって、 繰り出し中の紙葉類の 角部が、 他の紙葉類とずれて一枚ずっ検知できればよく、 繰り出し中の紙葉類と 後続の紙葉類とを完全に離す必要はない。 したがって、 従来のように繰り出し動 作を高い精度で間欠的に行うような機構は不要となり、 長い搬送路も不要となる という効果を奏する。

しかも、 繰り出し放出される紙葉類のうちの縦方向の側縁が、 前記繰出しロ ー ラによる紙葉類の繰り出し放出方向の前方位置に設けた規制手段により、 その繰 り出し移動方向が規制され、 大き く離れた位置まで飛び出さないので、 計数後の 紙葉類を再度束状に再集積することが簡単となるという効果を奏する。

また、 前記載置部が、 紙葉類の束をその紙葉類の長手方向が横向きで幅方向が 縦方向で、 且つ繰出しローラと当接側で低い位置となるように傾斜させていると 、 載置部に立てて載置された紙葉類は載置部の傾斜面に沿い低い方向である繰出 しローラへと自重にて自然に移動して供給されるので、 紙葉類を給送するための 別途の送給駆動手段を省略することができる。

次に、 図 1 0〜図 1 6 に示す第 2実施形態について説明する。

この実施形態で示す紙葉類計数機は、 図 1 0 に示すように、 携帯可能な小型の 本体ケ一ス 5 0の左右両側ガイ ド壁 5 0 a ， 5 0 aの間の下側には、 載置台 5 1 とそれに連設する搬送部 5 2 とが形成され、 搬送部 5 2の上側には、 複数のキー (ボタ ン） を有する操作パネル 5 6が設けられている。 そして、 紙葉類 4の短辺 を搬送方向 （図 1 0及び図 1 2の矢印 D方向） に沿わせるように、 載置部と して の載置台 5 1 に多数枚の紙葉類 4を積層させて載置する。 ― 本体ケース 5 0の左側には、 後述するように計数されたのち紙葉類 4が排紙さ れる排紙部 5 了が開口されている。 この排紙部 5 了 を塞ぐカバー体 5 8 は、 その 基端が上下回動可能に枢着され、 開いた状態のカバ—体 5 8上に前記排紙された 紙葉類 4 を集積する。 このとき、 カバ一体 5 8 における上向き壁 5 8 a にて集積 される紙葉類 4が散乱しないように規制される。

本体ケース 5 0の左端上部に基端をピン 5 3 にて枢支された一対のアーム 5 4 aの先端には、 前記載置台 5 1 の上方に臨むように横長の押圧部 5 4がー体的に 形成され、 前記ピン 5 3の巻回した捩じりばね 5 9 にて抻圧部 5 4 を載置台 5 1 の上面方向に抻圧付勢している。 そして、 抻圧部 5 4 の中空部内には、 押え口一 ラ 5 5が回転自在に枢支され、 この押えローラ 5 5 は、 前記載置台 5 1 に上側周 面が臨むように配置されたキッ ク ローラ 6 0 と対峙するように配置されている。 前記載置台 5 1 に連設した搬送部 4 には、 前記キッ ク ローラ 6 0 よリ搬送下流 側にフィ ー ドローラ 6 1 と、 さらに下流側にはピッ クアップローラ 6 2 とを 1 歹 IJ 状 （直列状） に配置する。 この場合、 キッ ク ローラ 6 0、 フィ ー ドローラ 6 1 及 びピッ クアップローラ 6 2の円周面の上端がほぼ直線状となるように配置するこ とが好ましい。

そして、 前記操作パネル 5 6のうち搬送上流側には、 前記載置台 5 1 に積層さ れた紙葉類 4の前緣を規制するガイ ド壁 5 6 aが下向き凸湾曲状に形成されてお り、 操作パネル 5 6の下面側には、 ガイ ド壁 5 6 aの凸湾曲面に略沿うようにし て、 摩擦係数の大きい例えばゥ レタ ン樹脂材料等からなる分離体と しての分離口 —ラ 6 3が、 フィ ー ドローラ 6 1 の上側周面と対峙し、 且つ抻圧当接するよう配 置されている。 この分離ローラ 6 3 には従来から公知の構造のヮンウェイクラッ チ 6 5 を支軸 6 6 との間に介挿し、 紙葉類 4の搬送方向 （矢印 D方向） と同方向 には分離口一ラ 6 3 は回転不能であリ、 その逆方向には回転可能に構成されてい る。 また、 前記ピックアップローラ 6 2 と対峙するように、 ベアリ ング等からな るピンチローラ 6 が配置され、 これら分離ローラ 6 3 とピンチローラ 6 4 は共 通の支持枠に軸支され、 図示しないばねによりフィ ー ドローラ 6 1 、 ピッ クアツ プロ一ラ 6 2 に各々押圧するように付勢されている。 キックローラ 6 0、 フィ ー ドロ一ラ 6 1 及びピッ クアップローラ 6 の外周は摩擦係数のやや大きいゴム材— 料にて形成されている。

次に、 図 1 2及び図 1 3 を参照しながら前記キックロ一ラ 6 0、 フィ ー ドロ ー ラ 6 1 及びピックアップローラ 6 2 に対する動力伝達機構 6 7 について説明する 。 載置台 5 1 の下方である本体ケース 5 0 内に配置した駆動モー夕 6 8のピニ才 ンギヤ 6 9から、 大径の伝動歯車了 0、 それと同軸の小径の伝動歯車了 0 aを介 して、 キックローラ 6 0用の駆動軸了 2の端部に固定された歯車了 1 に伝達する 。 さらに、 この歯車了 1 に嚙み合う中間歯車了 3を介して、 フィ ー ドローラ 6 1 用の駆動軸了 4の端部に固定した歯車了 5 に伝達し、 さらに、 この歯車了 5 に嚙 み合う中間歯車了 6 を介してピッ クアップローラ 6 2用の駆動軸了 了 の端部に固 定した歯車了 8 に伝達するものである。

そして、 実施例では、 キッ ク ローラ 6 0、 フィ ー ドローラ 6 1 及びピッ クアツ プローラ 6 2の直怪をほぼ同一の 2 4 m mと し、 キッ ク ローラ 6 0の駆動軸了 2 の軸心からピッ クアップローラ 6 2の駆動軸了 了 の軸心迄の距離を、 日本の紙幣 の短辺の長さ （了 6 m m ) より狭い、 約 4 7 m mに設定する。 また、 前記動力伝 達機構 6 7 の各歯車列の歯数比率により、 キッ ク ローラ 6 0 の周速度 V 1 のほぼ 倍速度 2 V 1 にてフィ ー ドローラ 6 1 を回転駆動させ、 また、 ピッ クアップロー ラ 6 2 の周速度 V 2 はフィ 一 ドローラ 6 1 の周速度の略 1 . 3倍とする。 つまり 、 キッ ク ローラ 6 0からフィ ー ドローラ 6 1 そしてピッ クアップローラ 6 2の周 速度を順に高速となるように設定するのである。

さらに、 キッ クローラ 6 0への駆動力伝達部には、 紙葉類 4 の搬送開始からフ イ ー ドローラ 6 1 と分離ローラ 6 3 との間に搬送される紙葉類の先端が到達する までは、 キッ クローラ 6 0を強制駆動し、 その他の区間は自由回転可能となるよ うにした第 1 エスケープメ ン 卜 了 9 を設ける一方、 フィ ー ドローラ 6 1 への動力 伝達部には、 キック ローラ 6 0側から搬送される紙葉類 4 の始端が到達する直前 からピッ クアップローラ 6 2 と ピンチローラ 6 4 との対に搬送される紙葉類の先 端が到達するまでは、 フィ ー ドローラ 6 1 を強制駆動し、 その他の区間は自由回 転可能となるようにした第 2エスケープメ ン 卜 8 0を設ける。

即ち、 前記キックローラ 6 0 は、 駆動軸了 2 に対して軸受 （ベアリ ング） 8 .5 aを介して回転自在に軸支される長手のアルミ製等のボス 8 1 の外周両端部等に— 固着形成され、 第 1 エスケープメ ン ト 了 9の具体的構成は、 前記ボス 8 1 の一端 に形成された適宜中心角度で扇状の大径の遊嵌部 8 2 と、 該遊嵌部 8 2内に位置 し、 駆動軸了 2の外周に突出した係合ピン等の係合突起部 8 3 とからなる。 また 、 第 2エスケープメ ン ト 8 0の具体的構成は、 フィ ー ドローラ 6 1 の内径ボス部 8 を軸受 （ベアリ ング） 8 5 bを介して駆動軸了 4 に回転自在に軸支し、 この 金属製の内径ボス部 8 4の一端に適宜中心角度で扇状の大径の遊嵌部 8 6 を形成 する一方、 該遊嵌部 8 6 内に位置し、 駆動軸了 4の外周に係合ピン等の係合突起 部 8 了 を突出させたものである。

次に、 図 1 4及び図 1 5 を参照しながらこの構成による、 紙葉類 4 を一枚ずつ 繰出し ■ 搬送する作用について説明する。

載置台 5 1 に多数枚の紙葉類 4を積層させて載置し、 押圧部 5 4 にてその積層 の最上面を下向きに押し付ける。 次いで、 操作パネル 5 6等におけるス夕一 卜ス イ ッチ （図示せず） を押下すると、 駆動モータ 6 8が作動開始し、 動力伝達機構 6 了 を介して 3つの駆動軸了 2、 了 4、 了 了 を図 1 4 ( a ) の矢印 E方向に回転 駆動させる。 従って、 後の説明から理解できるように、 紙葉類搬送の最下流側の ピッ クアップローラ 6 2 は常時回転駆動されている。

図 1 4 ( a ) は載置台 5 1 の上に載置した紙葉類 4 を、 その先端がフイ ー ド口 —ラ 6 1 と分離ローラ 6 3 との挟持部に位置するところまで給紙搬送した状態を 示し、 この前段階において、 フィ ー ドローラ 6 1 における矢印 E方向に回転する 駆動軸了 4 に突設した係合突起部 8 了が前記遊嵌部 8 6 における小径係止部 9 2 に当接し、 フィ ー ドローラ 6 1 は矢印 E方向に回転駆動されている。 この状態で キックローラ 6 0 における矢印 E方向に回転する駆動軸了 2 に突設した係合突起 部 8 3が前記遊嵌部 8 2の小径係止部 9 3 に当接すると、 当該キックローラ 6 0 も矢印 E方向に回転駆動される。 そして、 フィ ー ドローラ 6 1 の箇所では分離口 ーラ 6 3が静止しているので、 前記積層された紙葉類 4 の束のうち最下位置の一 枚のみを分離ローラ 6 3 とフィー ドローラ 6 1 との挟持部に挟持させて分離し、 それよリ上層の紙葉類 4 は摩擦係数の大きい分離口ーラ 6 3の周面に当接して給 紙されず、 紙葉類 4が二枚以上繰り出されるのを防止する、 いわゆる重ね送り防 止作用を発揮し、 紙葉類 4 を 1 枚のみフイ ー ドローラ 6 1 から搬送下流方向へ搬 送する。

即ち、 紙葉類 4が給紙開始されてから、 その紙葉類 4の先端がフィ ー ドローラ 6 1 と分離ローラ 6 4 との挟持されるまでの時間的区間 （以下、 単に区間という ) においては、 キックローラ 6 0 は駆動力を付与されて回転駆動していることに なる。 そして、 図 1 4 ( b ) に示すように、 紙葉類 4の先端がピッ クアップロー ラ 6 2 と ピンチ口一ラ 6 との挟持箇所に到達する直前までは、 周速度 （ 2 V 1 ) の大きいフィ ー ドローラ 6 1 に引っ張られて紙葉類 4が搬送される結果、 それ より遅い周速度 （V 1 ) のキッ クローラ 6 0 も前記紙葉類 4 の搬送速度 （ほぼ速 度 2 V 1 に等しい周速度） にて連れ回りする。 その結果、 遅い速度にて回転駆動 している駆動軸了 2 に突設した係合突起部 8 3が前記遊嵌部 8 2 の小径係止部 9 3から離れるように遅れることになる。 即ち、 キッ クローラ 6 0 はこの区間では 自由回転していることになる。

図 1 4 ( c ) は紙葉類 4の搬送下流側がピッ クアップローラ 6 2 と ピンチロー ラ 6 4 とで挟持され、 且つ紙葉類 4の搬送上流側がフイ ー ドローラ 6 1 と分離口 ーラ 6 3 とで挟持され、 紙葉類 4の後端縁がキック ロ一ラ 6 0から離れた直後の 状態を示す。 この状態では、 周速度の一番大きいピッ クアップローラ 6 2 の周速 度 V 2 で引っ張られて紙葉類 4が搬送されるから、 当該紙葉類 4 の搬送上流側で のフィ ー ドローラ 6 1 の周速度も前記紙葉類 4 の搬送速度 （ほぼ速度 V 2 に等し い周速度） にて連れ回りする。 その結果、 遅い速度で回転駆動している駆動軸了 4 に突設した係合突起部 8 了が前記遊嵌部 8 6 の小径係止部 9 2から離れるよう に遅れることになる。 即ち、 フィ ー ドローラ 6 1 はこの区間では自由回転してい ることになる。 また、 キッ ク ローラ 6 0の箇所では、 移動している紙葉類 4の後 端縁と離れ、 且つ後続する静止した積層状の紙葉類 4の最下面と接触するので、 当該キッ クローラ 6 0 は停止する。

図 1 4 ( d ) は紙葉類 4がピックアップローラ 6 2の対、 即ちピンチローラ 6 とで挟持され、 且つ紙葉類 4の後端縁がフイ ー ドローラ 6 1 と分離ローラ 6 3 との挟持箇所から離れた直後の状態を示す。 この状態では、 前記フィ ー ドローラ 6 1 もキックローラ 6 0 は共に停止している。 なお、 この停止状態におけるフィ — ドロ一ラ 6 1 及びキックローラ 6 0 における各駆動軸 7 4 , 7 2 は各々所定回— 転速度で駆動しいるが、 駆動軸了 4 における係合突起部 8 了 は大径の遊嵌部 8 6 内にあって、 小径係止部 9 2 に追いついていないから、 フィ ー ドローラ 6 1 に動 力を伝達しないし、 駆動軸了 2 における係合突起部 8 3 も大径の遊嵌部 8 2内に あって、 同様に小径係止部 9 3 に追いついていないので、 キックローラ 6 0 に動 力伝達しないのである。

図 1 5 ( e ) は紙葉類 4の大部分が排紙され、 その後端部がピッ クアップロー ラ 6 2 と ピンチローラ 6 4 とで挟持された状態を示す。 この状態では、 停止して いるフィ ー ドローラ 6 〗 における速い回転速度の駆動軸了 4 の係合突起部 8 了が 前記遊嵌部 8 6 の箇所を回動したのち、 小径係止部 9 2 に追いついて、 フィ ー ド ローラ 6 1 に動力を伝達し、 当該フィ ー ドローラ 6 1 は回転駆動を開始する。 他 方、 回転速度の遅い駆動軸了 2での係合突起部 8 3 は大径の遊嵌部 8 2 内にあつ て、 未だ小径係止部 9 3 に追いついていないから、 キッ ク ローラ 6 0 は停止状態 を保持している。

図 1 5 ( f ) は先行する紙葉類 4 は排紙され、 後続する紙葉類 4が給紙搬送開 始される時点の状態を示す。 この時点では、 キッ ク ローラ 6 0 における大径の遊 嵌部 8 2 内の係合突起部 8 3 は小径係止部 9 3 に追いついて駆動軸了 2からの回 転力がキッ ク ロ一ラ 6 0 に伝達され、 図 1 4 ( a ) とほぼ同じく、 キッ ク ローラ 6 0、 フィ ー ドローラ 6 1 、 ピックアップローラ 6 2 の 3つのローラがそれぞれ の周速度にて回転駆動され、 キッ クローラ 6 0 にて紙葉類 4の先端がフイ ー ド口 ーラ 6 1 と分離口ーラ 6 3 とによる挟持箇所に給紙搬送されるのである。

以上の様子をまとめると、 キックローラ 6 0への駆動力伝達部に設けた第 1 ェ スケープメ ン 卜 了 9 により、 紙葉類 4 の搬送開始時からフイ ー ドローラ 6 1 と分 離体である分離□ーラ 6 3 とで紙葉類の先端が挟持されるまでは、 キッ クローラ 6 0を強制駆動し、 その他の区間は自由回転可能となるようにする一方、 フィ一 ドロ一ラ 6 1 への動力伝達部に設けた第 2エスケープメ ン 卜 8 0 により、 キック ローラ 6 0側から搬送される紙葉類 4の始端が当該フイー ドローラ 6 1 と分離口 ーラ 6 3 との挟持箇所に到達する前段階からピックアップローラ 6 2 と ピンチ口 ーラ 6 4 とで紙葉類 4の先端が挟持されるまでは、 フィ ー ドローラ 6 1 を強制駆 動し、 その他の区間は自由回転可能となるように設定するものである。 ― このように構成することによリ、 キッ ク ローラ 6 0及びフィ ー ドローラ 6 1 は 実質上間欠回転できると共に、 周速度の大きい搬送下流側の口一ラの周速度に連 動して自由回転できるから、 従来のような各ローラを強制回転駆動させつつ、 間 欠駆動するための複雑な電気的制御や、 伝動機構を必要とせず、 構造が至極簡単 であリながら、 高速回転する 3つのローラにて積層された紙葉類 4の箇所から一 枚ずつに分離しながら迅速に搬送できる。 また、 第 1 エスケープメ ン 卜 7 9及び 第 2エスケープメ ン ト 8 0の構成を至極コ ンパク 卜にし、 且つキッ クローラ 6 0 からピックアップローラ 6 2間での軸間距離を紙葉類の搬送方向の長さよリ短く なるように配置したので、 紙葉類 4 の搬送経路の長さをごく短くでき、 携帯用の 紙葉類計数機をコ ンパク 卜にできるという優れた効果を奏する。

なお、 前記分離ローラ 6 3 をワ ンウェイクラッチを介して紙葉類 4の搬送方向 に対して逆方向にのみ回動可能に構成しておけば、 分離ローラ 6 3 を時々回動さ せることで、 当該分離ローラ 6 3 とフィ ー ドローラ 6 1 との挟持箇所が 〗 か所に 固定されず、 分離ローラの円周面が偏減りすることを防止できる し、 分離ローラ

6 3 とフィ ー ドローラ 6 1 との挟持箇所で紙葉類 4が停止するという紙ジャムが 発生したときにも、 載置台 5 1 側 （給紙側） から紙葉類 4 を簡単に引き抜いて除 去することができるという効果を奏する。 また、 前記分離ローラ 6 3 に代えて、 橇状の位置固定的な分離体を、 フィ ー ドローラ 6 1 の円周面に対して紙葉類 4 の 搬送下流側にて抻圧当接させ、 搬送上流側に行く に従ってフ ィ ー ドローラ 6 1 の 円周面から離れるように配置しておいても良い。

前記一対のピックアップローラ 6 2 と一体的に回転する駆動軸了 了 には、 各ピ ックアップローラ 6 2 の近傍に、 羽車 8 8 を配置固定するものであり、 各羽車 8

8 における半径外向きに放射状に突出する羽材 8 8 a は合成樹脂材等の可撓性を 有するものである。 これにより、 排紙部 5 7方向に排出された紙葉類 4が散乱せ ずにカバ一体の箇所にまとまって集積することが容易となる。

また、 搬送部 5 2 には、 例えば、 フィ ー ドローラ 6 1 とピッ クアップローラ 6

2 との間に、 光透過式等の検知手段としての計数センサ 8 9 を左右一対配置し、 前記操作パネル 5 6の下面側等には、 計数手段としてのマイク ロ コ ンピュー夕の C P U 9 5や、 メモリ 9 6、 夕イマ 9 了等を搭載した制御基板 9 8 を配置する。― 前記操作パネル 5 6 には、 テンキー部 9 1 や、 前記排紙部 5 了 を開口するための カバ一体 5 8 を開く と電源が O Nとなリカバー体 5 8を閉じると O F F となるよ うに関連させた電源スィ ッチ 9 9、 計数開始操作スィ ッチ 1 0 0、 等の操作ボタ ンを設ける （図 1 0及び図 1 6参照） 。

載置台 5 1 に紙葉類 4の束を積層させ、 抻圧部 5 4 にて紙葉類 4の束の上面を 押し、 計数開始操作スィ ッチ 〗 0 0 を押下すると通常計数モー ドにて計数動作が 開始される。 前記各計数センサ 8 9 の箇所を紙葉類 4 の前縁が通過すると、 投光 部からの光がが遮断され、 紙葉類 4 の後縁が計数センサ 8 9 の箇所を通過し終わ ると投光部からの光を受光部で受信し、 その受光部での検出信号であるパルス信 号の立ち上がりから立ち下がりまでの所要時間が一定範囲内の場合 （本実施例の 場合には、 紙葉類 4の短辺が搬送方向に対して平行状態で通過するのに要する時 間土誤差時間） には、 紙葉類 4一枚の通過と判断してメモリのカウン 卜値をイ ン ク リ ーズし、 その記憶されたカウン 卜値 （数値） を操作パネル 5 6 における 了 セ グメ ン 卜発光素子 （ L E D ) もしく は液晶パネル等の表示部 9 0 に表示させる。 なお、 前記パルス信号の立ち上がりから立ち下がり迄の所要時間が、 前記設定 時間以上の場合には、 計数異常と判断し、 前記表示部 9 0 にカウ ン トエラー表示 を出す。

この実施形態においてバッチモー ドに切リ換えるには、 前記図 8及び図 9の制 御と同じ構成でも良い。 この場合、 テンキー部 9 1 が存在するので、 計数設定値 をテンキー部 9 1 にて数値入力すれば、 操作が一層簡単にできる。 変形例と して 、 モー ド切替えスィ ツチ 1 0 1 を押下する毎にバッチモ一 ドと通常計数モー ドと に交互に切リ替わるように構成しても良い。

前記図 1 に示す実施例における本体ケース 2の適宜個所も しく はカバー体 〗 3 の裏面 （本体ケース 2 に対してカバー体 1 3 を開いたとき上面となる箇所） にに 前述と同様のテンキー部 9 1 を設けて、 このテンキー部にてバッチモー ドにおけ る計数設定値を入力するように構成しても良い。

なお、 前記テンキー部 9 1 を利用して、 加減乗除の計算機能を C P U 9 5 に持 たせるようにしても良い。 また、 メモリを不揮発性メモリ （フラッ シュメモリ.） にて構成すれば、 電気的にデータを書換え可能であると共に電源を 0 F Fにして も記憶させたデータが消去されないから、 一旦記憶させた計数設定値を頻繁に変 更させないが、 電源の 0 N ■ 0 F F操作を頻繁に実行するとき、 電源の 0 N ■ 〇 F F毎に、 前記計数設定値を設定しなおす手間が省ける。

Claims

言青求 の 範 囲

1 . 積層された紙葉類を一枚ずつ分離して間欠的に搬送する繰出し搬送手段と、 該繰出し搬送手段にて繰り出された紙葉類の枚数を検知して計数するための計数 手段と、 計数値等を表示する表示手段と、 これらを制御する制御手段とを備えて なる紙葉類計数装置において、

電源スィ ッチと、 複数の操作スィ ッチとを備え、 前記制御手段は、 前記電源ス イ ッチと、 複数の操作スィ ッチとのスィ ッチ操作の組合せにより、 積層された紙 葉類を繰り出して計数するように通常計数モー ドと、 予め設定する計数設定値を 変更し、 且つこの計数設定値だけ紙葉類の計数を実行すると、 前記紙葉類の繰り 出し動作を中止するバッチモー ドとに切換え可能に構成したことを特徴とする紙 葉類計数装置。

2 . 前記操作スィ ッチは、 計数開始操作スィ ッチと、 累積計数操作スィ ッチとに より構成し、 前記制御手段は、 電源スィ ッチの 0 N操作により通常計数モー ドに セッ 卜され、 所定箇所に紙葉類を載置して前記計数開始操作スィ ッチもしく は累 積計数操作スィ ッチを押下すると、 積層された紙葉類を繰り出して計数するよう に通常計数モー ド制御作動する一方、

前記計数開始操作スィ ッチを押下した状態で電源スィ ッチの 0 N操作にてバッ チモー ドにセッ 卜され、 その状態で計数開始操作スィ ッチも しく は累積計数操作 スィ ッチの押下 ■ 離し操作の繰り返しにより前記計数設定値を変更し、 次いで計 数開始操作スィ ツチと、 累積計数操作スィ ッチとを同時押下にて前記設定値を確 定させ、 所定箇所に紙葉類を載置して前記計数開始操作スィ ツチも しく は累積計 数操作スィ ッチを押下すると、 積層された紙葉類を繰り出して計数し、 且つ前記 設定値だけ枚数計数を実行すると、 前記紙葉類の繰リ出し動作を中止するバッチ モー ド制御動作を実行することを特徴とする請求項 1 に記載の紙葉類計数装置。

3 . 前記操作スィ ッチは、 計数開始操作スィ ッチと、 複数の桁数セッ 卜スィ ッチ とにより構成し、 前記制御手段は、 電源スィ ッチの 0 N操作によリ通常計数モー ドにセッ 卜され、— 所定箇所に紙葉類を載置して前記計数開始操作スィ ッチを押下すると、 積層され た紙葉類を繰り出して計数するように通常計数モー ド制御作動する一方、

電源スィ ッチの 0 N状態にて前記桁数セッ トスイ ツチのいずれか一つを押下す ることによりバッチモー ドにセッ 卜され、 その状態で順次桁数セッ 卜スィ ッチの 押下操作にて前記計数設定値を桁毎に変更し、 次いで計数開始操作スィ ツチを押 下操作することにより前記設定枚数の設定値を確定し、 且つ積層された紙葉類を 繰り出して計数し、 且つ前記設定値だけ枚数計数を実行すると、 前記紙葉類の繰 リ出し動作を中止するバッチモー ド制御動作を実行することを特徴とする請求項 1 に記載の紙葉類計数装置。

4 . バッチモー ドにおける計数設定値の変更のための複数の操作スィ ッチを、 テ ンキ一にて構成したことを特徴とする請求項 1 に記載の紙葉類計数装置。

5 . 紙葉類の束を立てて載置する載置部と、

前記載置部の一端側の側方に配置され、 前記載置された紙葉類の束のうち表面 側の始端部に当接しつつ回転可能な繰リ出しローラと、

該繰り出しローラを回転駆動する駆動手段と、

前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記繰出し口ーラの回転周面方 向に押圧する押圧手段と、

前記繰り出しローラの回転周面に対向する位置に配置され紙葉類の重ね送りを 防止する重ね送り防止部材と、

前記繰り出し口ーラによる紙葉類の繰り出し方向の前方近傍位置において紙葉 類の角部の通過を検知する検知手段と、

該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計数手段と、

を備えたことを特徴とする請求項 1 乃至請求項 4 のいずれかに記載の紙葉類計数

6 . 紙葉類を寝かせて積層する載置台と、 該載置台の近傍に設けられ、 積層した 紙葉類を給紙搬送するキッ クローラと、 その搬送下流側に配置するフィー ドロー ラと、 さらにその搬送下流側に配置するピックアップローラ対とからなリ、 フィ 一ドローラと対向して紙葉類を分離するための分離体を配置し、 フィ一 ドローラ と分離体とにより搬送される紙葉類を 1 枚ずつに分離する一方、 該分離された紙 葉類を検知する検知手段と、 該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計 数手段と、 を備えたことを特徴とする請求項 1 乃至請求項 4のいずれかに記載の 紙葉類計数装置。 了 . バッチモー ドにおける計数動作に際して、 正回転した駆動モータの一旦停止 の後、 紙葉類を検知手段が検知しているとき、 当該駆動モータを適宜短時間だけ 、 もしく は検知手段が紙葉類を検知しなく なるまで、 逆回転させることを特徴と する請求項 1 乃至請求項 5 のいずれかに記載の紙葉類計数装置。