JP3145060B2 - 紙葉類計数装置 - Google Patents

紙葉類計数装置

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JP3145060B2 JP18952197A JP18952197A JP3145060B2 JP 3145060 B2 JP3145060 B2 JP 3145060B2 JP 18952197 A JP18952197 A JP 18952197A JP 18952197 A JP18952197 A JP 18952197A JP 3145060 B2 JP3145060 B2 JP 3145060B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙幣等の紙葉類計数
装置に関し、特に、携帯性に優れた小型の紙葉類計数機
に適用して有効なものに係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、紙葉類を計数する装置とし
て、例えば紙幣入出金機等の金銭処理機に組み込まれた
紙幣計数装置(ある金種の紙幣を所望の枚数分繰り出し
て計数し、金銭処理機内の出金口へ通じる搬送路へ送り
出す装置)、あるいは紙幣の計数を目的とした紙幣計数
機に用いられる紙幣計数装置として、特開昭56−76
882号公報、特開昭63−37492号公報、特開平
3−235186号公報等に開示されたものがあるが、
これらは繰り出し機構の各部分が大型化し、装置が複雑
化するという問題があった。
【0003】この不都合を解決するため、特開平8−7
067号公報において、紙幣等紙葉類の計数装置をコン
パクトにした構成が提案されている。この構成によれ
ば、本体ケースの前側に形成された傾斜状の載置部に、
紙幣等の紙葉類の束を、紙葉類の長手縁が横向きとなり
幅方向縁が縦方向となるようして載置し、載置部のうち
の高さが低い側の前側に、摩擦係数の大きい円周面を有
する繰出しローラが、前記載置された紙葉類の縦方向縁
方向に対して斜め方向の回転軸を有するように配置さ
れ、この繰出しローラの円周面と本体ケース後側に配置
した押圧バネ板とで前記載置された紙葉類の束のうちの
始端側(載置の高さの低い側)を挟み付けするように構
成すると共に、回転駆動する前記繰出しローラの円周面
に当接して、紙葉類の表面が繰出しローラの円周の略接
線方向に繰り出されるときに、当該紙葉類が複数枚同時
に繰り出されないようにする重ね送り防止部材を配置
し、繰り出しローラによる紙葉類の繰り出し方向の前方
近傍位置において紙葉類の角部の通過を検知手段にて検
知し、紙葉類の枚数を計数する構成であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
成によるときには、紙葉類の束の始端側の裏面を押圧バ
ネ板により繰出しローラの円周面にその法線方向から近
づくように押圧しているから、繰出しローラとその円周
に当接するように配置した重ね送り防止部材に、複数枚
の紙葉類の始端縁が誘い込まれ易く、ひいては紙葉類の
一枚ずつの分離作用が確実に行われ難く、重送防止作用
が確実でないという問題があった。
【0005】本発明の第1の目的は、この重送防止を簡
単な構成で確実に行えるようにすることである。また、
繰出しローラの円周面に当接している紙葉類は、当該繰
出しローラ回転運動に伴って、繰出しローラの円周接線
方向に繰り出される。そのとき、前記押圧バネ板による
繰出しローラ方向への押圧力が小さい場合や、押圧バネ
板と紙葉類束の裏面との摩擦力が少ないと、前記繰り出
される紙葉類の裏面の動きに連れて、その後側の紙葉類
(押圧バネ板との間に位置する紙葉類)も複数枚の部分
が繰出しローラの円周接線方向にずり上がることにな
り、この状態から繰出しローラの円周面に当接すると、
繰出し軌跡が変化し、検知手段による紙葉類の一枚毎の
通過を正確に検知できなくなるという問題があった。
【0006】他方、前記紙葉類の束の裏面側を押圧する
ための押圧バネ板のバネ力を大きくすると、前記載置部
に紙葉類の束を円滑に、且つ簡単に載置できないという
問題があった。即ち、即ち、繰出しローラは位置固定的
であるため、紙葉類の束の裏面側に当接すべき押圧バネ
板全体を略平行状にして紙葉類の束の厚み距離以上に大
きく前記両ローラの周面から離れるように付勢力に抗し
て変位させなければならないから、使用者は片手でこの
変位作業を行いつつ、他方の片手で紙葉類の束を載置部
上にて、前記押圧バネ板の表面側に所定の姿勢で載置し
なければならず、厄介であった。
【0007】本発明の他の目的は、このような、繰出し
ローラの円周面に向かって紙葉類の束を押し付けするた
めの押圧手段の問題点を解決することにある。本発明の
第3の目的は、繰出しローラの円周面とそれに摺接され
る重送り防止部材とにより分離されて放出される紙葉類
の向きを誘導規制する規制手段の改良に関し、より詳し
くは、腰の強い紙葉類が放出されるときの前記規制手段
による突っ張り現象を無くすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の紙葉類計数装置は、紙葉類
の束を立てて載置する載置部と、該載置部の一端側の側
方に配置され、前記載置された紙葉類の束のうち表面側
の始端部に当接しつつ回転可能な繰り出しローラと、該
繰り出しローラを回転駆動する駆動手段と、前記載置部
上にて紙葉類の束をその裏面側から前記繰出しローラの
回転周面方向に押圧する押圧手段と、前記繰り出しロー
ラの回転周面に対向する位置に配置され紙葉類の重ね送
りを防止する重ね送り防止部材と、前記繰り出しローラ
による紙葉類の繰り出し方向の前方近傍位置において紙
葉類の角部の通過を検知する検知手段と、該検知手段か
らの信号を受けて紙葉類を計数する計数手段とを備えて
なる紙葉類係数装置において、前記押圧手段の紙葉類始
端側と、重ね送り防止部材との間には、前記繰出しロー
ラの回転周面に向かって端縁を臨ませるようにした可撓
性を有する前捌き片を配置したものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明の紙葉類計数
装置は、紙葉類の束を立てて載置する載置部と、載置部
の一端側の側方に配置され、前記載置された紙葉類の束
のうち表面側の始端部に当接しつつ回転可能な繰り出し
ローラと、該繰り出しローラを回転駆動する駆動手段
と、前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記
繰出しローラの回転周面方向に押圧する押圧手段と、前
記繰り出しローラの回転周面に対向する位置に配置され
紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材と、前記
繰り出しローラによる紙葉類の繰り出し方向の前方近傍
位置において紙葉類の角部の通過を検知する検知手段
と、該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計
数手段とを備えてなる紙葉類係数装置において、前記押
圧手段を、紙葉類の裏面と対峙する板状に形成し、該板
状の表面には、前記紙葉類の裏面に対して広い面積で当
接する摩擦係数の大きい摩擦部を形成したものである。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明の紙葉類計
数装置は、紙葉類の束を立てて載置する載置部と、載置
部の一端側の側方に配置され、前記載置された紙葉類の
束のうち表面側の始端部に当接しつつ回転可能な繰り出
しローラと、該繰り出しローラを回転駆動する駆動手段
と、前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記
繰出しローラの回転周面方向に押圧する押圧手段と、前
記繰り出しローラの回転周面に対向する位置に配置され
紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材と、前記
繰り出しローラによる紙葉類の繰り出し方向の前方近傍
位置において紙葉類の角部の通過を検知する検知手段
と、該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計
数手段とを備えてなる紙葉類係数装置において、前記検
知手段よりも紙葉類の繰り出し方向の前方位置には、当
該繰り出された紙葉類の始端縁の飛び出しを抑制するた
めの抑制爪体を、その爪部分が前記紙葉類の繰り出し方
向の前後方向に変移可能となるように構成したものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について図面に基づいて説明する。図1は本発明の一
実施形態の携帯用紙葉類計数機の本体ケースに対して蓋
体を開いた状態で示す斜視図、図2は本体ケースの正面
図、図3は図1に示す紙葉類計数機の蓋体を開いた状態
で示す一部切欠き平面図、図4は図3のIV−IV線矢視断
面図、図5は図3のV−V線矢視で示す一部切欠き断面
図である。
【0012】図に符号1で示すこの実施例の携帯用の紙
葉類計数機1は、内外国の各種紙幣および紙幣程度の大
きさの各種商品券、宝くじ券、チケット等の各種紙葉類
の計数に用いるものであって、合成樹脂製の本体ケース
2と該本体ケース2の前面下端にてヒンジ連結された、
同じく合成樹脂製の蓋体3とで構成されており、蓋体3
にて本体ケース2の前面及び上面等を塞ぐように閉じる
と、紙葉類計数機1全体の形状はほぼ立方体となる。
【0013】前記本体ケース2には、図1及び図2に示
すごとく、紙葉類4の束をその広幅面を立てた状態で、
左側方から右下がりに載置可能な傾斜状の載せ面5aを
有する載置部としての載置台5と、前記載置された紙葉
類4のうちの表面側始端に当接しつつ回転駆動する繰出
しローラ6と、該繰出しローラ6を駆動する駆動手段
と、前記紙葉類4のうちの表面側始端部位を前記繰出し
ローラ6の回転周面に対して押圧付勢するための押圧手
段としての縦板状の押圧体7と、該押圧手段に近接した
部位にて繰り出される紙葉類4が重ね送りされるのを防
止するための重ね送り防止部材8等が配置されている。
【0014】前記載置台5は、図1〜図3に示すよう
に、本体ケース2の左側端部位にて高くなり、該載置台
5の載せ面5aに載置した紙葉類4の長手寸法が長い場
合、その紙葉類4の束の左側が本体ケース2より外に突
出できるように開放されている。紙葉類4の束をその裏
面側から繰出しローラ6に押圧するための板状の押圧体
7の基部は、本体ケース2における背面板2aの左側端
部近傍にて縦軸9を中心に前後回動可能に枢支されてい
る。縦軸9に巻回する付勢手段としてのねじりばね10
にて押圧体7を本体ケース2の前方向、即ち、押圧体7
の縦方向自由端縁7a前部近傍が繰出しローラ6の回転
周面のうちの裏面側に押圧当接するように付勢してい
る。なお、図1〜図3に示すように、押圧体7の正面
(前面)には、繰出しローラ6の回転周面との間に挟む
紙葉類4の束の裏面側に対して広い範囲で当接して、紙
葉類4の束の裏面側の上向き擦れ移動を抑制するための
摩擦係数の大きい摩擦部40を形成する。この摩擦部4
0は繰出しローラ6の回転周面と対峙する箇所ばかりで
なく、繰出しローラ6に近い箇所であって、押圧体7と
の挟持力の影響が紙葉類の束の裏面側に及ぶ範囲に形成
することが好ましい。その第1実施例では、押圧体7の
正面(前面)に摩擦係数の大きいゴム板を貼着して摩擦
部40を形成するが、プラスチック製の押圧体7の正面
側に粗面部もしくは略水平方向に長い多数本の突条や多
数の微小突起を形成することにより摩擦部40としても
良い。
【0015】また、載置台5の左側前部位には、紙葉類
4の束の前面のうち左側部位(後寄り部位)が前倒れに
なったり、載置台5から脱落しないようにするための前
面保持部5bを上向きに突設させている。載置台5の低
い側には、仕切り部11が上方に突出させてあり、ま
た、外周がウレタン樹脂製等の摩擦係数の大きい摩擦部
材6aにて被覆された繰出しローラ6は、その軸12を
前記載せ面5aの傾斜角度より大きい傾斜角度にて配置
されている。
【0016】図1中、本体ケース2の右側部位の収納部
19の前面は、ねじ止めされて着脱自在な合成樹脂製の
カバー体13にて覆われている。カバー体13より奥側
の収納部19内には、前記繰出しローラ6を回転駆動す
るための駆動モータ14及びギヤ装置を収納したギヤボ
ックス15が配置されている(図5参照)。このギヤボ
ックス15から突出した2つのブラケット18には、後
述するように、繰出しローラ6にて繰り出された紙葉類
4の角部の通過を検出して枚数を計数するための検知手
段としての、光遮断型の第1ホトセンサ16の投光部1
6a及び第2ホトセンサ17の投光部17aが固定され
ている(図5参照)。その投光部16a、投光部17a
と対峙して収納部19内には第1ホトセンサ16の受光
部16b及び第2ホトセンサ17の受光部17bが配置
されている(図3及び図4参照)。
【0017】前記収納部19の上方を覆う上面板20の
側縁と、前記押圧体7の縦方向自由端縁7aとの間に
は、前記載置台5に立てて載置された紙葉類4の束の前
縁に当接し得るガイド部21と、繰出しローラ6により
本体ケース2の前面側に繰り出されるように紙葉類4の
前縁を誘導する誘導部22とを一体的に形成された部品
23が、本体ケース2の背面板2a側に固定されてい
る。
【0018】前記繰出しローラ6の回転周面の裏面側に
押圧して紙葉類4の重ね送りを防止するため、ウレタン
ゴム片製等摩擦係数の大きい重ね送り防止部材8は、そ
の基端部が前記部品23にねじ止め等にて固定されてい
る。重ね送り防止部材8は、その自由端側が前記押圧体
7の縦方向自由縁7aに近接して繰出しローラ6の回転
周面の下部側に押圧当接するように配置されるものとす
る。
【0019】前記重ね送り防止部材8は、繰出し中の紙
葉類4が繰出しローラ6の回転周面にて摩擦により連れ
回りして複数枚の紙葉類4が同時に繰り出されることを
防止する機能を有する。また前記部品23には、前記ガ
イド部21の箇所、即ち、前記押圧体7の縦方向自由縁
7a(紙葉類4の縦方向始端縁の箇所に対応)と前記重
ね送り防止部材8の配置部との間に、前記繰出しローラ
6の回転周面のうち裏面側に向かって端縁を臨ませるよ
うにしするゴム板等の可撓性を有する前捌き片41を貼
着する。また、この前捌き片41広幅面は摩擦係数が大
きいことが望ましい。
【0020】また、図1〜図5に示すように、前記上面
板20から下向きに延び、且つ前記誘導部22により誘
導される紙葉類4の前縁を本体ケース2の前側の右方向
に斜めに導くための垂直板部20aには、前記繰出しロ
ーラ6の回転により勢い良く繰り出された紙葉類4の前
端(始端縁)の飛び出しを抑制するための抑制爪体24
を設ける。この抑制爪体24の前端部位には、前記繰出
しローラ6の軸線方向に略沿い、且つその上方に位置す
るような爪部24aを備える。さらに、この抑制爪体2
4は、紙葉類4の繰出し方向の前後方向に沿って変移可
能に構成されるものであって、その第1実施形態は、抑
制爪体24に形成された水平長孔24bをガイドピン2
4cにて前後移動可能に支持させ、抑制爪体24が前記
垂直板部20aに沿って前後移動可能に装着されてい
る。
【0021】上記繰出しローラ6は、載置台5に載置さ
れた紙葉類の束4の表面(広幅面)のうちの前端部位に
当接し、該表面と略平行で且つ斜め方向の軸12を中心
に、図4の矢印A方向に回転して紙葉類4を一枚ずつ斜
め上方に繰り出すものである。そのため、繰出しローラ
6の回転周面は、上側での直径が小さく、下側の直径が
大きいような、截頭円錐状に摩擦部材6aを形成するこ
とが好ましい。
【0022】また、本体ケース2における収納部19に
は、前記第1ホトセンサ16及び第2ホトセンサ17か
らの検知信号をうけて紙葉類4の計数を行なう計数手
段、及びその計数値を記憶する記憶手段等が内蔵された
マイクロコンピュータ式の制御基板ボックス26と、電
源スイッチ28等が内蔵されている。前記蓋体3を本体
ケース2に対して閉じたとき、蓋体3の内面に突出した
突起部29が前記電源スイッチ28を押圧して電源OF
Fとし、蓋体3を開いて電源スイッチ28から突起部2
9が離れると、電源ONとなる。
【0023】また、本体ケース2における上面板20に
は、記憶手段にて記憶された紙葉類計数枚数を表示する
ためのLED等のカウント表示部30と、操作用押しボ
タン31と、累計操作用押しボタン32とが設けられて
いる。なお、複数本の乾電池34を収納できる乾電池ボ
ックス33は、本体ケース2の下面と前記載置台5の下
面との間に設けられ、断面L字状の覆い蓋35を開けて
乾電池34を出し入れすることができる。
【0024】前記載置台5の前側であって、前記仕切り
部11の前面側等には、繰出しローラ6により繰り出し
放出された紙葉類4を再度集積するための丸棒状等の紙
葉類支持体37の基端部がブラケット体38に前後回動
可能に装着されている。蓋体3を開いて本体ケース2の
下面をほぼ水平にしてテーブル(図示せず)等に載置す
るとき、前記紙葉類支持体37は、その自重により、先
端側が仕切り部11の前面から大きく離れるように傾斜
姿勢に起立回動する。また、前記蓋体3を本体ケース2
に対して閉じるとき、当該蓋体3の内面にて紙葉類支持
体37の先端部(上端部)側が図4の矢印B方向に押さ
れて、紙葉類支持体37は、前記仕切り部11の前面と
ほぼ平行状となるように折り畳めるように構成されてい
る。
【0025】前記載置台5には、前記立てて載置した紙
葉類4の束の上面側に当接或いは近接させて紙葉類の飛
び上がりを抑制するための抑制手段45を着脱自在もし
くは折り畳み可能に配置するものである。この抑制手段
45の1つの実施形態は、図1および図3に示すよう
に、前記載置台5における偏平柱状の前面保持部5bに
上方から差し込み可能なキャップ部46と、該キャップ
部46から上向きに突出する柱部47と、該柱部47の
上部からほぼ水平方向に突出する抑制横片48とから構
成されている。
【0026】そして、前記載置台5の載せ面5aに紙葉
類4の束を立てた状態で載置する一方、キャップ部46
を前面保持部5bに着脱自在に差し込んで、抑制横片4
8が前記立てた状態の紙葉類4の束の上面後寄り部位に
当接もしくは近接するように配置するものである(図1
参照)。なお、不必要なときには前面保持部5bから抜
き取って、蓋体3の内面側等の適宜の場所に保管する。
【0027】次に、紙葉類計数機の制御手段のブロック
図を図8によって説明する。制御部として機能するマイ
クロコンピュータ式の制御基板ボックス26には、乾電
池34からの電源、電源スイッチ28、繰出しローラ6
を回転する駆動モータ14、カウント表示部30,操作
用押しボタン31、累計操作押しボタン32、第1ホト
センサ16、第2ホトセンサ17が接続されている。
【0028】この制御基板ボックス26は、その内部に
演算処理する計数手段50とその計数値を加算記憶する
メモリデイバイス等の記憶手段51を有し、前記計数手
段50は第1ホトセンサ16及び第2ホトセンサ17の
信号とタイマー52の信号とに基づいて計数を行なう。
即ち、繰出しローラ6で分離繰り出しされる紙葉類4の
角部(始端側の下の角部)がまず第1ホトセンサ16を
遮ると計数手段50内でパルスの立ち上がり信号が出さ
れ、紙葉類4の前記角部が移動して第1ホトセンサ16
を通過し、第1ホトセンサ16の受光部16bが受光状
態になると前記パルスの立ち下がり信号が出される。こ
れから若干遅れて、前記繰り出されて斜め上方へ移動す
る紙葉類4の前記角部が第2ホトセンサ17を遮ると計
数手段50内でパルスの立ち上がり信号が出され、紙葉
類4の前記角部が移動して第2ホトセンサ17を通過
し、第2ホトセンサ17の受光部17bが受光状態にな
ると前記パルスの立ち下がり信号が出される。
【0029】一方、タイマー52からのタイマー信号が
計数手段50へ入力されており、前述のパルスの立ち上
がり信号の発生時点からタイマー信号を受けて計数手段
50においては時間測定を開始し、設定時間内にパルス
の立ち下がり信号が出されると計数値1をカウントす
る。もし、設定時間内にパルスの立ち下がり信号が出さ
れないときは計数異常と判断し、記憶手段51とこれに
接続されるカウント表示部30により計数異常表示(例
えば表示数字を点滅表示に変える方法等)に変える。前
述のように、紙葉類4の前記角部の通過する経路に沿っ
て若干離れた2か所に第1ホトセンサ16と第2ホトセ
ンサ17とを配置することにより、計数すべき紙葉類4
の角部の通過を誤検知するのを防止して、計数精度を向
上させようとするものである。計数手段50で計数値が
カウントされると、そのカウント値は記憶手段51に入
力されて加算記憶され、その加算値がカウント表示部3
0に表示される。
【0030】次に、前記構成の紙葉類計数機1による紙
葉類4の計数動作の詳細について説明すると、上記紙葉
類計数機1は、蓋体3を本体ケース2に対して閉じたほ
ぼ立方体形態となる状態にて持ち運びする。そして、例
えば営業の出先で営業員がこの紙葉類計数機1を用いて
紙幣等を計数する。その際、図1、図3及び図5に各々
二点鎖線で示すように、計数する紙葉類4の束を押圧体
7の前面に沿わせて立てて載置台5にセットする。この
場合、紙葉類4の長手方向側縁を載置台5の傾斜状の載
せ面5aに沿わせ、紙葉類4の幅方向(縦方向)の側縁
のうち始端側を、前記押圧体7の縦方向自由端縁7aと
繰出しローラ6の回転周面との間に挟むようにセットす
る。
【0031】次いで、紙葉類4の紙質に応じて(紙葉類
4の後側が飛び上がり易いものの場合)、抑制手段45
のキャップ部46を前記前面保持部5bに被せ、抑制横
片48が前記の紙葉類4の束の上面に接触するか、もし
くは近接させるように配置するのである。そして、押し
ボタン16を押してスタートさせると、繰出しローラ6
は図3及び図4の矢印A方向(図4中時計方向)に高速
回転する。これにより、繰出しローラ6外周面の摩擦部
材6aにて紙葉類4の束のうち表面側から紙葉類4が一
枚ずつ分離されながら、押圧体7の縦自由端縁7aと繰
出しローラ6の回転周面との押圧当接部分を中心にして
紙葉類4が繰出しローラ6の回転周面に沿って斜め上方
向の回転力が付与されて、繰り出される。
【0032】このときの作用をさらに詳細に説明する
と、前記重ね送り防止部材8と繰出しローラ6との間に
紙葉類4の束の縦方向始端縁が接近する手前側に前捌き
片41が存在し、しかも、この前捌き片41の縦方向の
端縁が繰出しローラ6の回転周面のうち裏面側にほぼ摺
接する程度まで接近させているから、重ね送り防止部材
8と繰出しローラ6との間に入り込む紙葉類4の枚数を
1〜2枚に制限でき、重送を防止するための分離作用が
円滑に行われる。
【0033】また、前捌き片41には、前記押圧体7と
繰出しローラ6の回転周面のうち裏面側とで挟まれた紙
葉類4の束の縦方向始端縁が当接し、且つ繰出しローラ
6の回転につれて、前記紙葉類4の束の縦方向始端縁が
図4の上方にずれ動こうとするとき、前記前捌き片41
の表面に摺接して、紙葉類4が束のまま上向きにずれ動
くのを抑制することができる。これにより、複数枚の紙
葉類4が一気に繰り出されることを防止できるから、計
数エラーの発生を無くすることができる。
【0034】繰出しローラ6の回転周面に接触する紙葉
類4はその前端部分が上方へ移動し、残りの紙葉類の上
側縁に対しやや回転しながら斜め上方へ分離繰出しされ
る。その時、1〜2枚の紙葉類が重ね送り部材8の方向
へ一緒に移動しようとするが、繰出しローラ6と重ね送
り部材8とによるゲート作用で繰出しローラ6に接触す
る最前面(最前位)の紙葉類4のみがウレタンローラ6
による摩擦力でもって分離繰出しされる。その最前位置
の紙葉類4が斜め上方へ分離される途中で、当該紙葉類
4の始端側下角部4a(図5参照)が第1ホトセンサ1
6を遮る。
【0035】分離された紙葉類4の始端側下角部4aの
通過が第1ホトセンサ16によって検知され、次いで第
2ホトセンサ17により検知されるから、これらの検知
信号を受けて紙葉類4が計数され、カウント表示部15
に表示される。また、分離され、前記繰出しローラ6の
回転に連れ回りして飛び出そうとする紙葉類4は、その
始端側の幅方向(縦方向)の側縁が前記誘導部22の箇
所で上方への飛び出し方向が規制される。次いで、前記
紙葉類4の始端側の幅方向(縦方向)の側縁が上面板2
0の垂直板部20a前面に沿って図3の矢印C方向に飛
び出す。そして、前記紙葉類4の始端縁が、前記垂直板
部20a前面に取付けられた抑制爪体24における爪部
24aに当接し、紙葉類4が本体ケース2の前方向に大
きく飛び出すのが規制される。
【0036】この場合、前記爪部24aの位置が固定的
であると、紙葉類4の腰が強い場合、例えば葉書等の厚
紙の場合、前記繰出しローラ6と重ね送り部材8とのゲ
ート作用部位と前記爪部24aとの間で、紙葉類4が円
弧状(弓張り状)に湾曲した状態で突っ張り、本体ケー
ス2の前面方向(前記紙葉類支持体37の方向)に円滑
に抜け出さないことがあるので、抑制爪体24を前後移
動可能に構成しておけば、前記爪部24aの位置が遠ざ
かることができて、前記突っ張り力を弱めることができ
る。なお、抑制爪体24の材質を弾性力を有する合成樹
脂板もしくは薄金属板にて構成すれば、前記突っ張り力
に対して抑制爪体24の爪部24a側の撓み変形が発生
し、一層突っ張り力を弱めることができるのである。
【0037】なお、図6に示すごとく、抑制爪体24の
基端部を前記制御基板ボックス26の前面等に回動可能
にピン42を介して連結する一方、前記垂直板部20a
に沿って前後移動可能な補助板43aの前端とピン43
aにて抑制爪体24の中途部と回動可能に連結しておい
ても良く、この実施形態においても、前記腰の強い紙葉
類4の始端縁が爪部24aに引っ掛かることによる突っ
張り力にて、当該抑制爪体24が逃げ方向に回動して、
前記突っ張り力を弱め、爪部24aに係合したままにな
らず、計数エラーの発生をなくすることができる。
【0038】そして、前記繰出しローラ6の回転につれ
て繰り出された紙葉類4の下側縁(長手方向縁)が繰出
しローラ6の上を越えて放出されるので、当該紙葉類4
の表面が下向きとなり、前記紙葉類支持体37に支持さ
れて再度集積される。このとき、紙葉類4の後端側は、
前記載置台5における前面支持部5bにて支持されるの
で、上記ような動作の繰り返しで繰り出され、放出さ
れ、再集積される紙葉類4は図3の一点鎖線で示すよう
な姿勢の束となる。
【0039】なお、繰出しローラ6の回転および摩擦力
にて、束の紙葉類4のうちの最前位置のものは、その前
側を中心にして上向きにひねり出されるが、そのとき、
二枚目乃至三枚目の紙葉もその前側を中心にして上向き
に連れ廻りされようとする摩擦力が作用する。特に、新
しい紙幣の場合には、紙面の印刷インクの盛り上がりが
大きいので、隣接する紙幣同士の摩擦力が大きいため、
二枚目乃至三枚目の紙葉の後端の上向き飛び上がりが大
きくなり、計数作業中に紙葉が上下に踊って誤計数の原
因となるのであった。そこで、前述の抑制手段45にて
立てた状態の紙葉類4の束の上面に抑制横片48を当接
もしくは近接させて配置すると、二枚目乃至三枚目の紙
葉の後端の上向き飛び上がり動作を抑制することができ
て、計数誤りを無くすることが出来るのである。
【0040】また、繰出しローラ6の回転に伴い、前記
二枚目以降、特に押圧板7の表面に近い側で繰り出され
るのを待っている複数枚の紙葉類4が、ずり上がるとい
う現象は、前記押圧板7の表面に形成した摩擦部40に
紙葉類4の裏面を押圧させることより、防止することが
できる。なお、押圧体7の表面(前面)が平坦である
と、紙葉類4の紙質によっては、当該紙葉類4の束のう
ち最後面が押圧体7の表面に密着しすぎることがあるの
で、紙葉類4の束の裏面側との接触面積を少なくするた
め、前記押圧体7の表面(前面)には横方向に長手の突
条7bを複数箇所に突設することが好ましい。しかしな
がら、前記突条7bの存在のため、当該押圧体7と繰出
しローラ6の裏面との間の最大隙間寸法が小さくなり、
計数すべき紙葉類4を多く挿入することができなくな
る。この欠点を解消するため、図7に示すように、押圧
体7の自由端方向(繰出しローラ6に接近する方向)に
行くに従って、前記各突条7bの前面頂部を大きく削ぎ
落とす。なお、押圧体7の裏面側にも突条を有するとき
には、この裏面の突条の後面頂部を大きく削ぎ落とす。
このようにして、押圧体7と繰出しローラ6の裏面との
間の最大隙間寸法を大きくでき、挿入すべき紙葉類4の
枚数を多くすることができる。
【0041】前記のように図示した実施形態では、紙葉
類計数機1に、前捌き片40、抑制爪体24、押圧板7
の表面の摩擦部40の全てを備えたが、これらの手段の
1つのみを備えても良いし、2つの手段を任意に組合わ
せて備えるようにしても良いことはいうまでもない。上
記実施例の紙葉類計数機1の場合、一度に計数できる紙
葉類の数は例えば100枚程度であり、その場合、計数
時間は、紙葉類の種類によっても異なるが、いずれにし
ても10秒とかからないような短時間で済む。また、総
重量は例えば400g未満と極めて軽量にできる。ま
た、蓋体3を閉じた状態では、縦と横が例えば紙幣の大
きさとあまり変わらず、奥行きもあまりなくて、超小型
となる。したがって、きわめて携帯性に優れ、使用場所
を選ばない。なお、前記電源は乾電池に代えて、商用電
源(100V)を低圧にして供給できるACアダプタを
着脱自在に接続するように構成しても良い。
【0042】本実施例は携帯用の紙葉類計数機(紙幣,
商品券,宝くじ券,葉書等の各種紙葉類の計数を目的と
する機械)に本発明を適用した場合の例であるが、例え
ば紙幣入出金機等の金銭処理機に適用することも可能で
あり、その場合は金種別紙幣収納部(金種別カセットの
場合もある)が本発明の載置部に相当し、この載置部か
ら繰出しローラと重ね送り防止部材とにより一枚繰出し
されて計数された紙葉類を出金口への搬送路へ送り込む
ようにすればよい。また出金口への搬送路に換え計数済
の紙幣を出金口に向けて送る上下動するトレイを設け、
計数済の紙幣をトレイへ放出し、このトレイを出金口に
位置させて利用者に受渡すようにすればよい。
【0043】なお、紙幣入出金機等の金銭処理機に用い
る場合、あるいは紙葉類計数機でもバッチ機能(多数の
紙葉類を載置部に載置した状態で例えば100枚の紙葉
類のみを分離繰出しする機能)のある場合には所望枚数
の紙葉類が分離繰出し計数された段階で紙葉類の繰出し
を停止させることになり、この停止をより効果的に行な
うには、繰出し枚数が所望枚数に近付くと繰出速度を低
下させるとよい。繰出し枚数が例えば90枚と仮定する
と87枚(例えば所望枚数の3枚前)で低速にするとよ
い。その場合所望枚数が3枚以下の場合は最初から低速
で回転させることになる。
【0044】本発明の繰出しローラは、円錐台形状のロ
ーラもしくは円柱形状のローラを用いることができ、軸
を紙葉類の一側縁に対して傾斜状態で設けたがこの実施
例に限定されるものではない。検知手段による紙葉類の
角部の通過の検知は分離繰出し時に先行移動される角部
に対する側部側の角部(本実施例の場合)であったが、
これに限るものではなく他の角部を検知してもよい。計
数手段による計数方法は公知の種々の方法があり、本実
施例に限定させるものではない。
【0045】また、本実施例では、紙葉類の形状が長方
形状の紙葉類を例にあげたが正方形状の紙葉類でもよ
く、長方形形状の紙葉類でも、その長手側縁を立てるよ
うにしてもよい。また、商品券のように四角形の一つの
角部が斜め方向に切られた切取り角部(45度の切り取
りが行なわれたとすると135度ずつの残存した角部が
存在する。)を有する紙葉類の場合もあり、この場合、
例えば135度の角部の通過を検知するもの又はこの切
取り角部全体(135°,135°の両角部を含む内側
よりの90度部分)の通過を検知するもののいずれでも
よい。
【0046】重ね送り防止部材は繰出しローラに接触す
るゴム片の例に限らずローラであってもよく、またロー
ラの場合でも回転固定ローラ(繰り出し方向と反対方向
には回転自由)でもよく、また繰出しローラに所定のゲ
ート間隔(処理する紙葉類の一枚の厚さより大で二枚の
厚さより小なる間隔)をおいて重ね送り防止部材を設け
てもよい。
【0047】繰出しローラによる紙葉類の繰出し方向と
して本発明では「載置される他の紙葉類の一側縁方向に
対し斜め方向」と表現しているが繰り出し時に先行移動
する角部の移動が斜め方向に直線移動するもの、円弧を
描きながら斜め方向に移動するものいずれも含まれるも
のとする。
【0048】
【発明の作用及び効果】以上に詳述したように、本願の
紙葉類計数装置によれば、紙葉類の束を立てて載置する
載置部と、該載置部の一端側の側方に配置され、前記載
置された紙葉類の束のうち表面側の始端部に当接しつつ
回転可能な繰り出しローラと、該繰り出しローラを回転
駆動する駆動手段と、前記載置部上にて紙葉類の束をそ
の裏面側から前記繰出しローラの回転周面方向に押圧す
る押圧手段と、前記繰り出しローラの回転周面に対向す
る位置に配置され紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り
防止部材と、前記繰り出しローラによる紙葉類の繰り出
し方向の前方近傍位置において紙葉類の角部の通過を検
知する検知手段と、該検知手段からの信号を受けて紙葉
類を計数する計数手段とを備えてなる紙葉類係数装置で
あって、計数しようとする紙葉類を束にして紙葉類の広
幅面を立てにした状態にて載置部に載せる。そして、回
転駆動する繰出しローラと重ね送り防止部材とにより、
紙葉類の束から紙葉類を一枚ずつ分離して紙葉類の一側
縁方向に対し斜め方向に繰り出す。繰り出された紙葉類
の角部の通過を検知手段が検知し、その検知信号にもと
づき計数手段が紙葉類を計数する。
【0049】本発明の紙葉類計数装置は、このように、
紙葉類を斜め方向に繰り出し、繰り出した紙葉類の角部
の通過を検知して計数するものであって、繰り出し中の
紙葉類の角部が、他の紙葉類とずれて一枚ずつ検知でき
ればよく、繰り出し中の紙葉類と後続の紙葉類とを完全
に離す必要はない。したがって、従来のように繰り出し
動作を高い精度で間欠的に行うような機構は不要とな
り、長い搬送路も不要となるという効果を奏する。
【0050】そして、請求項1に記載の発明によれば、
前記押圧手段の紙葉類始端側と、重ね送り防止部材との
間には、前記繰出しローラの回転周面に向かって端縁を
臨ませるようにした可撓性を有する前捌き片を配置した
ものであるから、前捌き片には、前記押圧手段と繰出し
ローラの回転周面のうち裏面側とで挟まれた紙葉類の束
の縦方向始端縁が当接し、且つ繰出しローラの回転につ
れて、前記紙葉類の束の縦方向始端縁が上方にずれ動こ
うとするとき、前記前捌き片の表面に摺接して、紙葉類
が束のまま上向きにずれ動くのを抑制することができ
る。これにより、複数枚の紙葉類が一気に繰り出される
ことを防止できるから、計数エラーの発生を無くするこ
とができるという効果を奏する。
【0051】さらに、前記重ね送り防止部材と繰出しロ
ーラとの間に紙葉類の束の縦方向始端縁が接近する手前
側に前捌き片が存在し、しかも、この前捌き片の縦方向
の端縁が繰出しローラの回転周面のうち裏面側にほぼ摺
接する程度まで接近させると、重ね送り防止部材と繰出
しローラとの間に入り込む紙葉類の枚数を1〜2枚に制
限でき、重送を防止するための分離作用が一層円滑に行
われるという効果を奏するのである。
【0052】また、請求項2に記載の発明によれば、前
記押圧手段を、紙葉類の裏面と対峙する板状に形成し、
該板状の表面には、前記紙葉類の裏面に対して広い面積
で当接する摩擦係数の大きい摩擦部を形成したものであ
るから、繰出しローラの回転に伴い、前記二枚目以降、
特に板状の押圧手段の表面に近い側で繰り出されるのを
待っている複数枚の紙葉類が、ずり上がるという現象
を、前記押圧手段の表面に形成した摩擦部に紙葉類の裏
面を押圧させることより、防止することができるという
効果を奏する。
【0053】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
前記検知手段よりも紙葉類の繰り出し方向の前方位置に
は、当該繰り出された紙葉類の始端縁の飛び出しを抑制
するための抑制爪体を、その爪部分が前記紙葉類の繰り
出し方向の前後方向に変移可能となるように構成したも
のであるから、前記繰出しローラの回転につれて、一枚
ずつ繰り出された紙葉類の始端縁が、抑制爪体における
爪部に当接し、当該紙葉類が大きく飛び出すのが規制さ
れる。
【0054】この場合、前記爪部の位置が固定的である
と、紙葉類の腰が強い場合、前記繰出しローラと重ね送
り部材とのゲート作用部位と前記爪部との間で、紙葉類
が円弧状(弓張り状)に湾曲した状態で突っ張り、円滑
に抜け出さないことがあるが、抑制爪体を、その爪部が
紙葉類の繰出し方向の前後方向に移動可能に構成してお
けば、前記爪部の位置が遠ざかることができて、前記突
っ張り力を弱めることができ、紙葉類の円滑な繰出し作
用を確保し、且つ計数エラーが発生しにくくなるという
効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の紙葉類計数機の本体ケース
に対して蓋体を開いた状態で示す斜視図である。
【図2】紙葉類計数機の蓋体を省略して示す本体ケース
の正面図である。
【図3】紙葉類計数機の蓋体を開いた状態で示す一部切
欠き平面図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】図3のV−V線矢視一部切欠き断面図である。
【図6】抑制爪体の他の実施形態を示す平面図である。
【図7】押圧体の他の実施形態の斜視図である。
【図8】制御手段のブロック図である。
【符号の説明】
1 紙葉類計数機 2 本体ケース 3 蓋体 4 紙葉類 5 載置部としての載置台 5a 載せ面 6 繰出しローラ 7 押圧手段としての押圧体 8 重ね送り防止部材 21 ガイド面 22 誘導部 23 部品 24 抑制爪体 24a 爪部 24b 水平長孔 24c ガイドピン 40 摩擦部 41 前捌き片

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙葉類の束を立てて載置する載置部と、 前記載置部の一端側の側方に配置され、前記載置された
    紙葉類の束のうち表面側の始端部に当接しつつ回転可能
    な繰り出しローラと、 該繰り出しローラを回転駆動する駆動手段と、 前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記繰出
    しローラの回転周面方向に押圧する押圧手段と、 前記繰り出しローラの回転周面に対向する位置に配置さ
    れ紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材と、 前記繰り出しローラによる紙葉類の繰り出し方向の前方
    近傍位置において紙葉類の角部の通過を検知する検知手
    段と、 該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計数手
    段と、を備えてなる紙葉類係数装置において、 前記押圧手段の紙葉類始端側と、重ね送り防止部材との
    間には、前記繰出しローラの回転周面に向かって端縁を
    臨ませるようにした可撓性を有する前捌き片を配置した
    ことを特徴とする紙葉類計数装置。
  2. 【請求項2】 紙葉類の束を立てて載置する載置部と、 前記載置部の一端側の側方に配置され、前記載置された
    紙葉類の束のうち表面側の始端部に当接しつつ回転可能
    な繰り出しローラと、 該繰り出しローラを回転駆動する駆動手段と、 前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記繰出
    しローラの回転周面方向に押圧する押圧手段と、 前記繰り出しローラの回転周面に対向する位置に配置さ
    れ紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材と、 前記繰り出しローラによる紙葉類の繰り出し方向の前方
    近傍位置において紙葉類の角部の通過を検知する検知手
    段と、 該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計数手
    段と、を備えてなる紙葉類係数装置において、 前記押圧手段を、紙葉類の裏面と対峙する板状に形成
    し、該板状の表面には、前記紙葉類の裏面に対して広い
    面積で当接する摩擦係数の大きい摩擦部を形成したこと
    を特徴とする紙葉類計数装置。
  3. 【請求項3】 紙葉類の束を立てて載置する載置部と、 前記載置部の一端側の側方に配置され、前記載置された
    紙葉類の束のうち表面側の始端部に当接しつつ回転可能
    な繰り出しローラと、 該繰り出しローラを回転駆動する駆動手段と、 前記載置部上にて紙葉類の束をその裏面側から前記繰出
    しローラの回転周面方向に押圧する押圧手段と、 前記繰り出しローラの回転周面に対向する位置に配置さ
    れ紙葉類の重ね送りを防止する重ね送り防止部材と、 前記繰り出しローラによる紙葉類の繰り出し方向の前方
    近傍位置において紙葉類の角部の通過を検知する検知手
    段と、 該検知手段からの信号を受けて紙葉類を計数する計数手
    段と、を備えてなる紙葉類係数装置において、 前記検知手段よりも紙葉類の繰り出し方向の前方位置に
    は、当該繰り出された紙葉類の始端縁の飛び出しを抑制
    するための抑制爪体を、その爪部分が前記紙葉類の繰り
    出し方向の前後方向に変移可能となるように構成したこ
    とを特徴とする紙葉類計数装置。
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