JP2971787B2 - 払出装置および払出方法 - Google Patents

払出装置および払出方法

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JP2971787B2
JP2971787B2 JP20428395A JP20428395A JP2971787B2 JP 2971787 B2 JP2971787 B2 JP 2971787B2 JP 20428395 A JP20428395 A JP 20428395A JP 20428395 A JP20428395 A JP 20428395A JP 2971787 B2 JP2971787 B2 JP 2971787B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード,ノート
等、偏平な被払出材を払い出す払出装置および払出方法
に関するものであり、特に、最初に払い出されるべき第
一被払出材と、二番目に払い出されるべき第二被払出材
との分離に関するものである。
【0002】
【従来の技術】払出装置は、被払出材を予めセットされ
た位置から別の位置へ送り出すものであり、従来、払出
ローラを用いて被払出材を払い出す払出装置が知られて
いる。この種の払出装置は、(A)複数枚の偏平な被払
出材を積層して収容する被払出材収容室と、その被払出
材収容室に収容された被払出材のうち最初に払い出され
るべき第一被払出材の、二番目に払い出されるべき第二
被払出材側とは反対側の被支持面を支持する被払出材支
持面と、第一被払出材の払出方向にほぼ平行に設けられ
た案内面とを有するフレームと、(B)前記被払出材支
持面より前記被払出材収容室側に外周部の一部が突出す
る状態で配設され、前記第一被払出材の被支持面に接触
する払出ローラと、(C)その払出ローラを回転させ、
前記第一被払出材を前記案内面に沿って払い出させる払
出ローラ駆動装置とを含むように構成される。このよう
な払出装置においては、払出ローラが回転させられれば
第一被払出材が払い出されるのであるが、このとき、第
二被払出材や、三番目に払い出されるべき第三被払出材
等、第一被払出材の後に払い出される被払出材が被払出
材間の摩擦力により、第一被払出材につれて払い出され
ることがある。そのため、従来より、上記(A)フレー
ム,(B)払出ローラおよび(C)払出ローラ駆動装置
に加えて、(D)前記案内面に近接して設けられ、第一
被払出材と第二被払出材とを分離する分離装置を設ける
ことが行われている。
【0003】従来の分離装置は、例えば、払出装置のフ
レームに固定された分離板を有している。フレームに
は、払出方向と直角に延びるとともに、案内面との間に
複数枚の被払出材の通過を許容する開口が形成されてお
り、分離板はフレームの外面に、案内面との間に被払出
材が1枚通過する隙間を残した位置に固定されている。
そのため、第一被払出材が払い出されるとき、次に払い
出される被払出材がつれて払い出されて来ても、それら
被払出材は分離板に当接し、第一被払出材と分離され、
被払出材収容室外へ払い出されることが防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分離装置において分離板はフレームの決まった位置に固
定されており、決まった厚さの被払出材しか払い出すこ
とができない問題があった。例えば、被払出材収容室内
に厚さが異なる複数種類の被払出材を同時に収容して払
い出すことができず、あるいは被払出材収容室内に収容
される被払出材の厚さはすべて同じであっても、それと
は異なる厚さの被払出材を被払出材収容室に収容して払
い出すことができないのである。分離板が被払出材の厚
さに応じた位置に固定された払出装置を用いればよい
が、そのようにすれば、被払出材の厚さの数だけ払出装
置が必要となり、装置コストが高くなる。それぞれ請求
項1ないし請求項に係る第一発明ないし第発明は、
厚さが異なる複数種類の被払出材を払い出すことができ
る払出装置および払出方法を提供することを課題として
為されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
第一発明は、上記の課題を解決するために、前記(A)
フレーム,(B)払出ローラ,(C)払出ローラ駆動装
置および(D)分離装置を含む払出装置において、前記
分離装置を、(a)前記フレームに前記案内面に接近,
離間可能に設けられ、案内面に近い部分ほど前記被払出
材収容室の外側に向かう向きに傾斜させられた傾斜面を
有する可動分離部材と、(b)常には可動分離部材を前
記案内面に接触する位置に保ち、前記被払出材の通過時
には可動分離部材が案内面から離間して被払出材を通過
させる位置まで後退することを許容する付勢手段とを含
むものとしたことを要旨とするものである。このように
構成された払出装置においては、払出ローラが回転させ
られ、第一被払出材が払い出されるとき、第一被払出材
は案内面と可動分離部材との間へ送られる。可動分離部
材は付勢手段により案内面に接触する位置に保たれてい
るが、案内面に近い部分ほど前記被払出材収容室の外側
に向かう向きに傾斜させられた傾斜面を有するため、第
一被払出材は、傾斜面に案内されて可動分離部材と案内
面との間に進入し、可動分離部材を付勢手段の付勢力に
抗して案内面から離れる向きに後退させる。その結果、
可動分離部材と案内面との間に第一被払出材が通過し得
る隙間が形成される。可動分離部材は被払出材が厚いほ
ど多く後退し、厚さが異なる複数種類の被払出材の払出
しを許容する。可動分離部材の傾斜面はまた、第二被払
出材等、後に払い出されるべき被払出材の払出しを阻止
する役割を果たす。傾斜面は、払出方向における位置を
無段階に異にする分離面の集合であり、分離の機会が多
く、積層された被払出材が確実に分離される。したがっ
て、分離装置を被払出材の厚さに応じた隙間を案内面と
の間に形成するものに変えたり、あるいは上記隙間の大
きさを作業者が調節する手間を要することなく、被払出
材収容室に収容する被払出材の厚さを変えることができ
る。被払出材収容室に厚さが異なる複数種類の被払出材
を混ぜて収納し、払い出させることすら可能である。
お、第一被払出材も案内面から浮き上がった状態で送ら
れ、先端が一旦傾斜面に当接したのち、傾斜面に案内さ
れて可動分離部材の先端側へ移動し、可動分 離部材と案
内面との間に進入するようにすれば、第一被払出材と第
二被払出材とを一層確実に分離することができる。 被払
出材の先端が傾斜面に案内されて可動分離部材の先端側
へ移動するようにするためには、被払出材の先端が傾斜
面に当接した後も被払出材を移動させ続けるに足る払出
力が必要である。第一被払出材は直接払出ローラと接触
して払出力を付与されるのに対して、第二被払出材は第
一被払出材との間の摩擦力によって払出力を付与される
のであるため、払出ローラの外周面の摩擦係数を被払出
材の表面の摩擦係数に比較して十分大きくすることによ
り、第一被払出材の払出力と第二被払出材の払出力とに
十分な差を生じさせ、第一被払出材は可動分離部材の傾
斜面に当接後も移動を続け、第二被払出材は移動を続け
ないようにすることは容易である。
【0006】第二発明に係る払出装置は、前記可動分離
部材が、分離部材本体と、その分離部材本体より摩擦係
数の高い材料から成り、その分離部材本体の前記案内面
に対向する面を覆う高摩擦材層とを含むことを特徴とす
る。 このようにすれば、可動分離部材の必要な部分のみ
の摩擦係数を高めることができる。
【0007】第三発明に係る払出装置は、前記可動分離
部材が前記案内面側の端部に、払出方向に直角な直線を
中心線とする部分円筒面状の作用面を有し、作用面の払
出方向において上流側の湾曲面が前記傾斜面を構成して
いることを特徴とする。この払出装置においては、傾斜
面が湾曲面により構成されているため、第一被払出材の
可動分離部材と案内面との間への進入がよりスムーズに
行われる。また、可動分離部材の、第一被払出材が当接
する部分の傾斜角度が第二被払出材が当接する部分の傾
斜角度より小さいため、第一被払出材による可動分離部
材の押上げが容易な割りに、第二被払出材等の払出しを
阻止する能力が高い利点がある。
【0008】第四発明に係る払出装置は、前記可動分離
部材の少なくとも前記案内面に最も近い部分の外面の摩
擦係数が、案内面の摩擦係数より高いことを特徴とす
る。このようにすれば、第一被払出材の払出し時に第二
被払出材がつれて払い出され、第一被払出材と共に可動
分離部材と案内面との間に進入した場合に、第二被払出
材に可動分離部材により付与される払出抵抗が、第一被
払出材に案内面により付与される払出抵抗より大きくな
り、第二被払出材が第一被払出材と共に払い出されてし
まうことが良好に防止される。また、可動分離部材の摩
擦係数を大きくすれば、第二被払出材と可動分離部材と
の間の摩擦力を、第二被払出材と第一被払出材との間の
摩擦力より大きくすることが容易であり、第一被払出材
と第二被払出材とが重なって可動分離部材と案内面との
間に進入した場合に、可動分離部材との間の摩擦力によ
りそれ以上の移動を阻止され、第一被払出材と共に払い
出されてしまうことを良好に回避できる。第二被払出材
が第一被払出材と共に可動分離部材と案内面との間に進
入せず、第一被払出材のみが可動分離部材と案内面との
間へ進入する場合、第一被払出材と可動分離部材との間
の摩擦力も大きいが、この摩擦力よりも第一被払出材に
作用する払出ローラの払出力の方が大きくなるように、
払出ローラと可動分離部材との摩擦係数の大小関係、可
動分離部材の案内面側への付勢力の大きさ、被払出材を
払出ローラに向かって付勢する付勢装置の付勢力の大き
さ等を選定することは比較的容易であり、第一被払出材
は支障なく払い出される。
【0009】第五発明に係る払出方法は、前記(A)フ
レーム,(B)払出ローラおよび(C)払出ローラ駆動
装置を含む払出装置から、前記第二被払出材が共に払い
出されることを防止しつつ前記第一被払出材のみを払い
出す方法であって、前記フレームに、前記案内面に近い
部分ほど前記被払出材収容室の外側に向かう向きに傾斜
した傾斜面を有し、かつ、案内面に接近,離間可能な
動分離部材を取り付け、その可動分離部材を付勢手段に
より、常には前記第一被払出材の厚さより小さい距離ま
で前記案内面に近接した位置に保つとともに、前記払出
ローラにより第一被払出材に付与される払出力を、前記
第二被払出材に第一被払出材との間の摩擦力によって付
与される払出力より大きくすることによって、第一被払
出材が前記傾斜面に当接した後も移動し、傾斜面の効果
により可動分離部材を付勢手段の付勢力に抗して後退さ
せて可動分離部材と案内面との間を通過することを許す
一方、傾斜面に当接した第二被払出材の移動は可動分離
部材により阻止することを要旨とするものである。本方
法においては、可動分離部材は案内面に接触させられて
いるか、あるいは第一被払出材の厚さより小さい距離だ
け案内面から離れているに過ぎないため、第一被払出材
が可動分離部材を通過するためには、可動分離部材を付
勢手段の不勢力に抗して後退させ、案内面との間の隙間
を拡げることが必要である。第一被払出材に付与される
払出力は、第二被払出材に付与される払出力より大きく
されているため、第一被払出材は可動分離部材の傾斜面
に当接した後も移動し、傾斜面の効果により可動分離部
材を付勢手段の付勢力に抗して後退させ、可動分離部材
と案内面との間に第一被払出材が通過し得る隙間を形成
し、可動分離部材を通って払い出される。それに対し、
第二被払出材は、傾斜面に当接した後は傾斜面により移
動を阻止される。第一被払出材は移動を続け、第二被払
出材は移動を阻止されるのであり、第二被払出材が第一
被払出材から確実に分離され、第一被払出材のみが払い
出される。
【0010】本発明は請求項に記載の態様の他に、以下
の態様でも実施可能である。(1) 前記高摩擦材層が前記分離部材本体に着脱可能に取
り付けられている請求項2ないし4のいずれか一つに記
載の払出装置。本態様の払出装置においては、高摩擦材
層が摩耗,損傷しても高摩擦材層のみを交換すればよ
く、可動分離部材全体を交換する場合に比較して交換コ
ストが少なくて済む。(2) 前記分離装置が、前記フレームに着脱可能に取り付
けられてフレームの一部を成す取付部材を有し、前記可
動分離部材がその取付部材に取り付けられている請求項
1〜4,態様1のいずれか一つに記載の払出装置。(3) 前記取付部材が、前記可動分離部材より払出方向に
おいて上流側に位置し、払出方向と交差する方向に延び
る分離面を有する態様に記載の払出装置。本態様の装
置においては、第一被払出材の払出し時に第二被払出材
等、後に払い出されるべき被払出材がつれて払い出され
ようとするとき、それら被払出材は、案内面から遠いも
のから順に分離面により払出しを阻止されて第一被払出
材と分離され、それでもなお第一被払出材につれて払い
出されて来た被払出材は可動分離部材により分離され
る。分離の機会が多く、第一被払出材と第二被払出材と
の分離が確実に行われる。(4) 前記付勢手段が前記フレームと前記可動分離部材と
の間に設けられたばねを含む請求項1〜4,態様1〜3
のいずれか一つに記載の払出装置。(5) 前記分離装置が、基端部が前記フレームに固定さ
れ、自由端部が前記案内面に接触可能に設けられた弾性
部材を含み、その弾性部材の自由端部が前記可動分離部
材を構成し、自由端部と基端部とをつなぐ部分が前記付
勢手段を構成している請求項1〜4,態様1〜3のいず
れか一つに記載の払出装置。本態様の装置において弾性
部材は、例えば、板ばね材または棒ばね材をJ字形また
はL字形に湾曲させ、J字またはL字の頭部をフレーム
に固定し、下端部を案内面に接触もしくは近接させるこ
とや、U字形に湾曲させ、U字の両頭部をフレームに固
定し、底部を案内面に接触もしくは近接させることがで
きる。後者によれば、比較的薄い板ばね材や細い棒ばね
材で大きな付勢力を得ることができる。棒ばね材を使用
する際には、棒ばねをコイル状に巻き、コイル状部の両
端から一対のアームを互いに平行に延び出させ、それら
アームの先端部をフレームに固定することも可能であ
り、このようにすれば、1本の棒ばねを被払出材の複数
箇所に接触させて、分離機能を安定させることができ
る。複数個の弾性部材を併設し、これらが共同して分離
作用を行うようにすることも可能である。(6) 前記可動分離部材が前記フレームに着脱可能に取り
付けられている請求項1〜4,態様1〜5のいずれか一
つに記載の払出装置。この態様の払出装置によれば、可
動分離部材が摩耗,損傷等により使用できなくなった場
合、交換することができ、フレームごと交換する場合に
比較して交換コストが少なくて済む。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明をカード払出装置に
適用した場合を例に取り、図面に基づいて詳細に説明す
る。図1および図2において10はフレームである。フ
レーム10は、一対の側板12と、それら側板12の間
に開閉可能に設けられたカバー14とを有する。一対の
側板12は、それらの背面に固定された複数の連結材1
6(図2には1つのみ示されている)によって一体的に
連結されている。カバー14は、一対の側板12間の間
隔より僅かに短い幅の板材がL字形に曲げられて成る。
カバー14のL字の一方のアーム部18の先端部には、
幅方向に隔たった2個所にそれぞれ耳片20が互に逆向
きに突設されるとともに、側板12に形成された切欠2
2に係合させられている。
【0012】カバー14のL字の他方のアーム部24の
先端部には、幅方向に隔たった2個所にそれぞれ、板面
に直角に係合片26が突設されている。これら係合片2
6にはそれぞれ、前記アーム部18と平行に延びる長穴
28が形成されており、これら長穴28において一対の
側板12により両端部を支持された支持軸30に相対移
動可能に係合させられている。耳片20が切欠22に係
合させられた状態では、長穴28の上側の端が支持軸3
0に係合し、この状態で蝶ねじ32が側板12に螺合さ
れるとともに、先端部が長穴28の下端部に嵌入させら
れることにより、カバー14は、アーム部18が水平面
に対してほぼ60度傾斜した姿勢で側板12に固定され
ている。蝶ねじ30の螺合を緩めて長穴28内から退避
させた状態で、カバー14を長穴28において支持軸3
0に対して移動させ、耳片20を切欠22から外した状
態で支持軸30のまわりに回動させることにより、カバ
ー14を開くことができる。
【0013】上記一対の側板12の間の奥側には、カー
ド規制部材34が取り付けられている。カード規制部材
34は、一対の側板12間の間隔に等しい幅を有する板
状の規制部36と、規制部36の一対の側板12に平行
な両縁部にそれぞれ直角に設けられた一対の取付部38
とを有する。カード規制部材34は、規制部36の前記
カバー14と対向する側の表面により構成されるカード
規制面40が水平面に対してほぼ60度傾斜し、カバー
14のアーム部18と平行となる姿勢で、取付部38に
おいて側板12に固定されている。これら一対の側板1
2,カバー14およびカード規制部材34に囲まれた空
間がカード収容室42となっており、その内部に厚さが
0.2mmから1.5mmの間で異なる複数種類のカード4
4が積層されて収容される。
【0014】上記カード収容室42の下部には、払出ロ
ーラ50が回転可能に取り付けられるとともに、払出ロ
ーラ50の払出方向において上流側、すなわち払出ロー
ラ50よりカード規制部材34側にカード支持部材52
が取り付けられ、下流側、すなわち払出ローラ50より
カバー14側にカード案内部材54が取り付けられてい
る。払出ローラ50は、図2に示すように、円形断面の
ローラ軸58と、ローラ軸58の軸方向に距離を隔てた
2個所にそれぞれ固定されたゴム製の第一ローラ部60
および第二ローラ部62とを有する。ローラ軸58の両
端部はそれぞれ、図示しない軸受を介して一対の側板1
2に回転可能に支持されており、一方の端部は側板12
から外部へ突出させられるとともにプーリ64が固定さ
れている。プーリ64は、側板12に突設された支持軸
66により回転可能に支持された別のプーリ68とベル
ト70によって連結されている。
【0015】支持軸66には、ウォームホイール72が
回転可能に取り付けられている。このウォームホイール
72は、プーリ68に相対回転不能に連結されるととも
に、ウォームギヤ76に噛み合わされている。ウォーム
ギヤ76は、側板12の外面にブラケット78によって
取り付けられた駆動源の一種である駆動モータ80によ
り回転させられ、それによりウォームホイール72,プ
ーリ68,64が回転させられて払出ローラ50が回転
させられる。プーリ64,68,ベルト70,ウォーム
ホイール72,ウォームギヤ76,駆動モータ80等が
払出ローラ駆動装置82を構成しているのである。な
お、84はカバーであり、容器状を成し、側板12の外
面に固定されて払出ローラ駆動装置82を覆っている
が、図1においては、位置のみが二点鎖線で示されてい
る。
【0016】前記支持軸66には、回転板86が回転可
能に取り付けられるとともに、プーリ68に相対回転不
能に連結されている。回転板86の外周部には、8個の
切欠88が等角度間隔に形成されている(図1には1個
のみ示されている)。前記ブラケット78には、発光部
および受光部を有する透過型の光電センサ90が取り付
けられており、切欠88が光電センサ90を通過する毎
に受光部が受光し、光電センサ90の出力信号が変化す
る。この変化の回数により、払出ローラ50の回転量、
ひいてはカード44の送り量が判る。
【0017】カード支持部材52は、一対の側板12間
の間隔に等しい幅を有する板状の支持部94と、支持部
94の側板12に平行な両縁部にそれぞれ直角に設けら
れた取付部96とを有する。支持部94のカード収容室
42側の面がカード44の被支持面98を支持するカー
ド支持面100を構成し、カード支持部材52は、カー
ド支持面100の払出ローラ50側の端部が払出ローラ
50から遠い奥側の端部より上側に位置し、かつ水平面
に対して45度傾斜した姿勢で、取付部89において側
板12に取り付けられている。カード44は、払出ロー
ラ50およびカード支持面100上に積層されるととも
に、カード規制部材34により下方への脱落を防止され
る。なお、カード支持面100の払出ローラ50側の端
部は、払出ローラ50側ほど払出ローラ50の回転軸線
側へ接近する向きに傾斜させられた傾斜部102とされ
ている。この理由は後に説明する。
【0018】カード案内部材54も同様に、一対の側板
12間の間隔に等しい幅を有する板状の案内部104
と、案内部104の側板12に平行な両縁部に直角に設
けられた取付部106とを有する。案内部104のカー
ド収容室42側の面がカード案内面108を構成し、カ
ード案内部材54は、カード案内面108がカード支持
部材52のカード支持面100と同一平面内に位置する
姿勢、すなわち水平面に対して45度傾斜し、払出ロー
ラ50に近い側の端部が遠い側の端部より下方に位置す
る姿勢で取付部106において側板12に固定されてい
る。
【0019】前記一対の側板12には、カード付勢装置
110が設けられている。カード付勢装置110は、鉄
板により作られたおもり112を有する。おもり112
は、図7に示すようにT字形を成し、Tの字の横棒部分
の長手方向の両端部にそれぞれ耳片118が直角に設け
られるとともに、支持軸120が相対回転不能に嵌合さ
れている。支持軸120の両端部はそれぞれ、一対の側
壁12にそれぞれ形成された案内溝122を相対移動可
能に貫通させられるとともに、突出端部に止め輪123
が嵌められて、おもり112が一対の側板12に案内溝
122に沿って移動可能に支持されている。
【0020】各案内溝122はそれぞれ駆動溝部124
と非駆動溝部126とを有している。一対の駆動溝部1
24は、カード支持面100およびカード案内面108
に近い部分ほど低くなる向きに傾斜し、かつ、払出ロー
ラ50の回転軸線を通る一平面に沿って延びており、一
対の非駆動溝部126は、駆動溝部124の上端から延
び出し、その上端から離れるにつれて低くなる向きに傾
斜している。おもり112は、支持軸120が駆動溝部
124内に位置するときには、それの重量と駆動溝部1
24の斜面の効果とにより払出ローラ50に向かって駆
動され、カード44をカード支持面100および払出ロ
ーラ50側へ付勢する。おもり112の重心は、上記駆
動溝部124がそれに沿って延びる一平面上にあり、お
もり112を払出ローラ50に向かって駆動する駆動力
の合力の作用線も上記一平面上にある。結局、おもり1
12の重量に基づくカード付勢力のカード44への作用
点が、払出ローラ50の軸線を通る一平面上に設定さ
れ、かつ、駆動溝部124がその一平面に平行(本実施
形態においてはその一平面自体に沿って)に設けられて
いることとなる。そのため、おもり112の重量に基づ
く付勢力は、カード44の積層枚数のいかんを問わず、
払出ローラ50の軸線に向かって作用することとなり、
カード44を有効に払出ローラ50に押し付ける。
【0021】おもり112のTの字の横棒には被操作部
128がほぼ直角に設けられている。例えば、作業者が
被操作部128を持っておもり112を駆動溝部124
に沿って非駆動溝部126側へ移動させるとともに、支
持軸120を非駆動溝部126に支持させる。一対の側
板12の間にはおもり取付板130が固定されており、
おもり122が移動させられて非駆動溝部126に支持
された状態では、被操作部128がおもり取付板130
上に載る。この状態で蝶ねじ132がおもり取付板13
0に螺合されることにより、おもり122が直線移動も
回動も不能となる。カード収容室42にカード44が収
納される際、おもり122はこのように固定され、カバ
ー14を開いてカード44をカード収容室42に収納す
る作業の邪魔にならないようにされる。
【0022】一対の側板12のうち、一方の側板12の
外面の、カード支持面100から小距離上方へ離れた位
置に、カード減少検出装置140が取り付けられてい
る。カード減少検出装置140は、側板12の外面にブ
ラケット142により取り付けられたマイクロスイッチ
144と、側板12に形成された開口145とを備えて
いる。マイクロスイッチ144のケーシングには払出方
向に平行な軸線のまわりに回動可能にレバー146の基
端部が取り付けられている。レバー146の自由端部
は、図2に示すように、側板12側へ曲げられた後、側
板12と平行に曲げられて作用部148とされ、作用部
148から更に側板12から離れる向きに曲げられた
後、作用部148と平行な平行部149が形成されてい
る。レバー146は、中間部においてマイクロスイッチ
144の押しボタン152に接触しており、押しボタン
152の弾性的な突出力によって、作用部148が側板
12の開口145を通ってカード収容室42内に突出す
る状態に保たれている。
【0023】そのため、カード収容室42内にカード4
4が作用部148の高さ以上に収容された状態では、作
用部148がカード44によりカード収容室42から押
し出され、レバー146がマイクロスイッチ144の押
しボタン152を押し、カード44があることを表すカ
ード検出信号が出力される。カード44が減少し、最上
段のカード44が作用部148より下側に位置する状態
になれば、作用部148がカード収容室42内へ進入
し、押しボタン152が開放され、カード44が補充の
必要があるほど減少したことを表すカード減少信号が出
力される。レバー146は平面状の作用部148におい
てカード44の側面に係合するため、カード44を損傷
する恐れがない。また、レバー146の自由端部は、作
用部148に平行に形成されて平行部149とされてお
り、側板12の外面に沿った状態になるため、側板12
と交差する向きに突出する場合のように、引っ掛かる恐
れがない。
【0024】前記カード案内部材54のカード案内面1
08は、カード収容室42の外まで延び出させられてお
り、その延出部の上方には、分離装置160が設けられ
ている。分離装置160は、フレーム10に固定された
取付部材162および取付部材162に移動可能に取り
付けられた可動分離部材164を有する。取付部材16
2は、図5および図6に示すように、概して長手形状の
板材の両端部がそれぞれコの字形に屈曲させられたもの
である。板材の中央位置から等距離の部分がそれぞれ板
材の板面に直角に曲げられた後、板面に平行に曲げら
れ、再び板面に直角に、先に曲げられた向きとは逆向き
に曲げられているのであり、それによって、取付部材1
62は、取付部材162の長手方向の中央部に位置し、
長手方向に延びる板状の連結部168と、連結部168
と平行であるが、板面に直角な方向における位置を異に
する一対の板状の分離部170とを有している。これら
分離部170はそれぞれ、上方に突出した上向き突部1
71を有し、連結部168はつまみ172を有してい
る。つまみ172は、連結部168の上端部が外向き
(カード収容室42から遠ざかる向き)に直角に曲げら
れて形成されており、取付部材162を側板12に取り
付けるとき、つまみ172をつまんで取付部材162を
保持し、容易に側板12に取り付けることができる。
【0025】取付部材162は、上述のように長手方向
の両端部に形成されたコの字形の屈曲部の一部、すなわ
ちコの字の一対の腕の一方に相当する部分により形成さ
れた一対の腕部174において一対の側板12に固定さ
れている。これら一対の腕部174の外面にはそれぞ
れ、係合突起176が突設されており、これら係合突起
176が一対の側板12に形成された切欠178(図1
参照)に係合させられた状態で雌ねじ穴180(図3参
照)に図2に示すねじ181が螺合され、側板12に固
定されている。取付部材162は、払出方向においてカ
ード収容室42より僅かに下流側の位置において、払出
方向において分離部170が上流側に、連結部168が
下流側に位置する向きに固定されており、分離部170
のカード収容室42側の面が分離面182を構成してい
る。取付部材162が側板12に固定された状態では、
前記上向き突部171は垂直上方に延びる姿勢となる。
【0026】可動分離部材164の分離部材本体190
は、図5および図6に示すように断面形状がコの字形を
成し、取付部材162の同じくコの字形を成す部分、す
なわち連結部168とそれを各分離部170につなぐ一
対の支持部192とによって形成される部分の内側に、
コの字の開口が連結部168とは逆を向く姿勢で嵌合さ
れている。分離部材本体190のコの字の背壁部194
には、図4に示すように、払出方向に直角な直線を中心
線とする半円筒状の作用部196が一体に設けられてい
る。作用部196の外面には部分円筒状の摩擦パッド1
98が貼り付けられている。摩擦パッド198は発砲ウ
レタンゴムにより作られていて摩擦係数が高く、この摩
擦パッド198の外面がカード44を分離する作用面2
00を構成している。作用面200の払出方向において
上流側の部分は、カード案内部材54のカード案内面1
08に近い部分ほどカード収容室42の外側に向かう向
きに傾斜させられた傾斜面202である。
【0027】分離部材本体190と取付部材162との
間には、ばねの一種である引張コイルスプリング208
が一対設けられ、可動分離部材164がカード案内面1
08に接近する向きに付勢されている。分離部材本体1
90のコの字の一対の腕部210には、図6に示すよう
に作用部196から離れた位置に支持軸212が取り付
けられ、取付部材162の一対の支持部192の下部に
は支持軸214が取り付けられている。そして、図4に
示すように、分離部材本体190の一対の腕部210に
はそれぞれ逆U字形の切欠216が、また、取付部材1
62の一対の支持部192にはそれぞれU字形の切欠2
18が形成されており、支持軸212,214の両端部
が対応する切欠218,216に係合させられることに
より、分離部材本体190が取付部材162に対して切
欠216,218の長手方向、すなわちカード案内面1
08に直角な方向にのみ相対移動可能とされている。切
欠218,216および支持軸212,214が、取付
部材162と可動分離部材164との一方に設けられた
案内部および他方に設けられた被案内部を構成し、これ
らが可動分離部材164の移動を案内する案内装置を構
成しているのである。その上で、支持軸212と214
との間に引張コイルスプリング208が配設され、可動
分離部材164がカード案内面108に接近する向きに
付勢されている。カード44がない状態では、可動分離
部材164の作用面200がカード案内面108に接触
する。カード案内面108が可動分離部材164の引張
コイルスプリング208による付勢方向の移動限度を規
定する移動限度規定装置を構成しているのである。カー
ド払出し時には、作用面200がカード44によりカー
ド案内面108から離れさせられ、可動分離部材164
とカード案内面108との間に払出口が形成される。
【0028】前記払出ローラ50は、正確には、カード
収容室42の払出方向における中央位置より払出口側で
あって、かつ、その中央位置からその中央位置とカード
収容室42の前記払出口側の端との間の距離の1/2だ
け払出口寄りの位置より中央位置側に配置され、かつ、
外周部の一部が前記カード支持面100およびカード案
内面108よりカード収容室42側へ突出させられてい
る。また、カード支持部材52の支持部94の払出ロー
ラ50に近い部分が、払出ローラ50に向かうに従って
払出ローラ50の回転軸線に近づく向きに傾斜させられ
た傾斜部102とされ、それによってカード支持面10
0も同じ向きに傾斜させられている。これは、カード4
4が一旦払い出されて、後端部(払出方向において上流
側の端部)が僅かに払出ローラ50に係合するのみの状
態となった後、払出ローラ50が逆回転させられてカー
ド44が再びカード収容室42内に払い戻される際、カ
ード44の後端部が下方へ湾曲して先端縁が支持部94
の払出ローラ50側の端縁に当接し、払戻しが不可能に
なることを回避するためである。
【0029】払出方向において分離装置160より下流
側には、図1に示すように、カード検出装置220が設
けられている。カード検出装置220は、カード案内部
材54のカード案内面108とは反対側の裏面にブラケ
ット222により固定された透過型の光電センサ224
と、ブラケット222に軸226により回動可能に取り
付けられたくの字形のレバー228とを有する。レバー
228は常には、図1に示すように、くの字の一方のア
ーム部230がカード案内部材54に形成された開口2
32を通ってカード案内面108の上方へ突出させら
れ、他方のアーム部234が光電センサ224の発光部
と受光部との間にあって、光電センサ224からカード
非検出信号が発せられる。カード44の通過時にはレバ
ー228がカード案内面108から引っ込まされ、光電
センサ224から外れてカード検出信号が発せられる。
【0030】本カード払出装置は、図8に示す制御装置
240により制御される。制御装置240はコンピュー
タを主体とするものであり、前記光電センサ90,マイ
クロスイッチ144,光電センサ224の各信号が供給
される。また、本カード払出装置はゲーム機の景品とし
てのカード44を自動で払い出す装置であり、ゲーム機
242およびカード44の払出しをキャンセルすること
を希望する場合に操作されるキャンセルボタン244が
接続されている。遊戯者がゲームに勝てば、ゲーム機2
42から本カード払出装置に払出しを指示する払出指示
信号が供給されるようになっているのであり、ゲーム機
242の払出指示信号を発する部分が払出指示手段を構
成しているのである。制御装置240にはまた、カード
44の品切れをゲーム機242の管理者に報知する報知
機246が接続されている。制御装置240は、光電セ
ンサ90等の信号に基づいて前記駆動モータ80を制御
し、カード44を払い出させる。そのために、コンピュ
ータのROMにはカード44の払出し等に必要な種々の
プログラムが格納されている。なお、ゲームの結果が得
点で評価され、得点に応じて賞品が変わる場合には、得
点と賞品とを関連付けて記憶する部分と、得点を採点す
る部分と、得点に基づいて該当する賞品としてのカード
44の払出しを指示する部分とを設けることが可能であ
り、その場合にはこれらの部分が払出指示手段を構成す
ることとなる。
【0031】次に、カード44の払出しを説明する。本
実施形態のカード払出装置において、一番下に位置し、
最初に払い出されるべき第一被払出材としての一番目の
カード44は、非払出し時には、払出準備位置に位置さ
せられている。払出準備位置とは、カード44の払出方
向において下流側の端部が可動分離部材164とカード
案内面108との間から僅かに外部へ出た位置である。
そのため、カード収容室42にカード44が収容された
後、まず、一番目のカード44が払出準備位置へ送られ
る。図9(a)に示すように払出ローラ50が矢印で示
す正方向へ回転させられ、カード44が送られて可動分
離部材164とカード案内面108との間を通ってカー
ド収容室42外へ出される。
【0032】払出ローラ50が、カード収容室42の払
出方向の中央位置より小距離払出口側に設けられている
ため、カード44がカード収容室42に積層されて収容
されたとき、それらカード44の重心は明らかに払出ロ
ーラ50よりカード支持面100側にあり、払出方向に
おいて下流側の端部はカード案内面108から浮き上が
った状態となる。したがって、積層されたカード44の
重量はカード支持面100および払出ローラ50と、カ
ード規制面40とにより支持されることとなる。その結
果、これらカード44の重量に基づいて一番目のカード
44がカード支持面100および払出ローラ50に押し
付けられるのであるが、この押付力を求めるためには、
積層されたカード44全体を一体の立方体と考えて差し
支えない。この立方体の重心は、カード支持面100の
上方にあるため、立方体の重力がまずカード支持面10
0および払出ローラ50に受けられ、その結果、カード
支持面100と払出ローラ50とに対する接平面の斜面
の効果によって生じる接平面に直角な方向の成分力が、
一番目のカード44がカード支持面100および払出ロ
ーラ50に押し付けられる力となり、接平面に平行な方
向の成分力から、立方体とカード支持面100および払
出ローラ50との間の摩擦力を差し引いた大きさの力が
カード規制面40によって受けられると考えるのであ
る。なお、カード規制面40によって受けられる力の作
用方向とカード規制面40とは直角ではないため、カー
ド規制面40の斜面の効果によりカード規制面40に平
行でカード支持面100に向かう向きの成分力が生じる
が、この成分力は、図1の実施形態においては立方体と
カード規制面40との間に生じる摩擦力によりほぼ打ち
消されるため、簡単化のためにここでは無視することと
する。
【0033】図1に示すように多数枚のカード44がカ
ード収容室42に収容されている状態では、それらの集
合として想定される立方体の重心は、カード支持面10
0と払出ローラ50とに対する接平面の、カード規制面
40に近い位置にあり、したがって、一番目のカード4
4をカード支持面100および払出ローラ50に押し付
ける押付力の作用点もカード規制面40に近い位置とな
る。そして、カード収容室42内のカード44の枚数が
減少するにつれて、上記押付力の作用点が、カード収容
室42の払出方向における中央位置に接近する。このよ
うに、押付力の作用点の位置が、カード収容室42内に
収容されているカード44の枚数に応じて変わるが、押
付力は必ず、カード支持面100の奥側の端と、カード
収容室42の払出方向における中央位置との間に作用す
る。したがって、この押付力は常にカード支持面100
と払出ローラ50との両方で受けられる。両者に分配さ
れるのである。また、この押付力は必ず積層されたカー
ド44全体の重量より小さい。
【0034】以上、カード44の重量に基づく押付力に
ついて検討したが、一番目のカード44のカード支持面
100および払出ローラ50への押付力は、前記カード
付勢装置110によっても発生させられる。ただし、こ
の押付力は前述の理由で払出ローラ50のみに作用し、
かつ、カード収容室42内のカード44の枚数のいかん
を問わず一定である。以上要するに、一番目のカード4
4をカード支持面100に押し付ける力は、積層された
カード44の重量に基づいて一番目のカード44に加え
られる押付力が、カード支持面100と払出ローラ50
とに分配されたカード支持面分の成分であり、一番目の
カード44を払出ローラ50に押し付ける力は上記分配
された払出ローラ分の成分と、カード付勢装置110の
付勢力との和である。そして、上記押付力はカード44
全体の重量より小さく、かつ、払出ローラ50がカード
収容室42の払出方向における中央位置近くに配設され
ているため、払出口近くに設けられる場合に比較して、
カード支持面分の成分が小さく、払出ローラ分の成分が
大きい。その上、カード付勢装置110の付勢力は払出
ローラ50のみに加えられるため、一番目のカード44
の払出ローラ50への押付力が十分大きくなり、カード
支持面100への押付力は比較的小さくなる。
【0035】さて、払出ローラ50により一番目のカー
ド44に与えられる払出力は、両者の間の摩擦係数と両
者の押付力との積であり、払出しを妨げる向きに作用す
る払出抵抗は、一番目のカード44とカード支持面10
0との間の摩擦係数と両者の押付力との積と、一番目の
カード44と二番目に払い出されるべき第二被払出材と
しての二番目のカード44との間の摩擦係数と両カード
44の押付力(上記二つの押付力の和)との積との和で
ある。カード44の積層数が増せば、上記3つの積(摩
擦力)はいずれも増大するが、払出ローラ50の外周面
は前述のようにゴムで形成され、カード44との間の摩
擦係数が、カード44とカード支持面100との間の摩
擦係数やカード44同士の間の摩擦係数に比較して十分
大きくされており、払出ローラ50により一番目のカー
ド44に与えられる払出力は、払出抵抗に比較して比較
して十分大きく、一番目のカード44は確実に分離装置
160に向かって移動させられる。
【0036】カード44は、前述のように、先端部(払
出方向において下流側の端部)がカード案内面108か
ら浮き上がっているため、分離装置160に向かって移
動させられた一番目のカード44は、可動分離部材16
4の作用部196に設けられた傾斜面202に当接し、
この傾斜面202に案内されて可動分離部材164とカ
ード案内面108との間に進入し、可動分離部材164
を引張コイルスプリング208の付勢力に抗してカード
案内面108から離れる向きに後退させつつ払い出され
る。作用面200は摩擦係数の高い摩擦パッド198に
より構成されており、カード44と作用面200との間
の摩擦力は大きいが、一番目のカード44には払出ロー
ラ50が直接接触させられて大きな払出力が与えられる
ため、支障なく払い出される。また、引張コイルスプリ
ング208は、図6に示すように、可動分離部材164
の払出方向と直角な方向に隔たった2個所に設けられて
おり、作用部196は全体が均一な力でカード案内面1
08に押し付けられているため、カード44により均一
に押し上げられ、可動分離部材164が払出方向と直角
な方向においてカード案内面108に対して傾くことが
なく、作用部196の一部がカード44に強く当たって
カード44を損傷させることがない。
【0037】カード44の先端部がカード検出装置22
0により検出されたならば、払出ローラ50が一旦停止
させられ、続いて予め定められた量だけ、すなわち前記
回転板86に形成された切欠88が一つ検出されるまで
払出ローラ50が逆方向に回転させられ、停止させられ
る。それによりカード44は、上記払出準備位置に位置
させられる。
【0038】このように一番目のカード44が払い出さ
れるとき、二番目以降に払い出されるべきカード44
は、カード44間の摩擦力により一番目のカード44に
つれて出てくることがある。これらカード44は、上か
ら順に、上向き突部171によって移動を阻止され、次
に分離面182によって阻止される。分離面182の下
方を通過したカード44は、可動分離部材164によっ
て払出しを阻止される。
【0039】図9(b)に示すように傾斜面202に当
接して払出しを阻止されるのであるが、図9(c)に示
すように、二番目のカード44も何らかの都合で可動分
離部材164とカード案内面108との間に進入するこ
とがある。しかし、二番目のカード44に与えられる払
出力は一番目のカード44に与えられる払出力に比較し
て十分小さいため、二番目のカード44の移動は摩擦パ
ッド198との間に生ずる摩擦力によって阻止され、一
番目のカード44のみが払い出される。
【0040】一番目のカード44がノート検出装置22
0により検出された後、払出準備位置へ後退させられる
とき、二番目のカード44が摩擦パッド198に係合し
ていれば、このカード44は、一番目のカード44と共
に戻されるか、あるいは摩擦力により摩擦パッド198
に係合した状態に保たれ、次に一番目のカード44が払
い出されるときもその状態に保たれる。そして、一番目
のカード44が取り出され、二番目のカード44が一番
下になり、払出ローラ50の払出力が直接与えられる状
態になれば、摩擦パッド198の摩擦力に抗して払い出
される。
【0041】以上のようにして一番目のカード44が払
出準備位置に待機させられている状態において、ゲーム
機242から払出指示信号が供給されれば、払出ローラ
50が正方向へ回転させられ、一番目のカード44が払
出口より更に下流側へ送られる。このときにはカード検
出装置220からのカード44の検出信号は無視され、
払出ローラ50の正回転開始後、上記距離に相当する数
の切欠88が検出されるまで払出ローラ50が回転させ
られ、カード44は払出準備位置から予め定められた距
離だけ下流側に設定された取出位置へ送られる。取出位
置は、カード44の払出方向において上流側の端部がま
だ払出ローラ50に係合している位置であり、遊戯者は
カード44を引っ張ってカード収容室42から取り出
す。カード44は、遊戯者側に向かって45度上方へ傾
斜した姿勢で払い出され、遊戯者は容易にカード44を
取り出すことができる。
【0042】カード44が取出位置まで払い出された
後、設定時間経過後にカード検出装置220のカード検
出信号の無視状態が解除される。このときには、カード
44が取り出されていて、無いのが普通であり、カード
44が無いことに基づいて払出ローラ50が正方向に回
転させられた後、逆転させられ、二番目に位置していた
カード44が払出準備位置へ送られる。二番目に位置し
ていたカード44は、一番目のカード44の取出しによ
り、払出ローラ50およびカード支持面100により直
接支持された状態となり、一番目のカード44となって
前述の場合と同様にして払出準備位置へ送られるのであ
る。
【0043】カード収容室42には、厚さが異なる複数
種類のカード44が収容されており、可動分離部材16
4は、払い出されるカード44が厚いほど大きく後退さ
せられ、厚さが異なる複数種類のカード44が混合して
払い出されることを許容する。
【0044】なお、遊戯者がキャンセルボタン244を
操作した場合には、キャンセル信号に応じて払出ローラ
50が逆方向に回転させられ、カード44が払出準備位
置へ戻される。取出位置においてもカード44の払出方
向において上流側の端部がまだ払出ローラ50に係合し
ており、払出ローラ50を逆転させてカード44を払出
準備位置へ戻すことができる。また、払出し後、カード
44が取出位置へ送られたが、取り出されず、かつ、一
定時間キャンセルボタン244の操作もされない場合に
も、カード44が払出準備位置へ戻される。カード44
が取出位置まで払い出された後、設定時間が経過し、カ
ード検出信号の無視が解除されたとき、カード44が検
出されれば払出ローラ50が逆回転させられるのであ
る。
【0045】カード44が払い出され、カード減少検出
装置140によりカード44が少なくなったことが検出
されたならば、報知機246によりゲーム機242の管
理者に報知され、それに応じてカード収容室42にカー
ド44が補充される。カード収容室42内のカード44
が全部なくなる前に補充され、品切れになることが回避
されるのである。
【0046】なお、上記実施形態の分離装置160にお
いては、可動分離部材164が半円筒状に曲げられて部
分円筒状の作用面200が形成され、作用面の払出方向
において上流側の湾曲面がカード44の進入を案内し、
あるいはカード44を分離させる傾斜面202を構成し
ていたが、傾斜面を部分円筒面等の湾曲面により形成す
ることは不可欠ではなく、直線状の傾斜面としてもよ
い。
【0047】また、分離装置160の可動分離部材16
4の作用面200は、カード44がない状態ではカード
案内面108に接触させられ、引張コイルスプリング2
08の付勢によるカード案内面108側への移動限度は
カード案内面108により規制されるようになっていた
が、例えば、可動分離部材164と一体的に移動する支
持軸212が取付部材162の切欠218の下端に係合
することにより、あるいは可動分離部材164に設けら
れた切欠216の上端が取付部材162と一体的な支持
軸214と係合することにより、可動分離部材164の
移動限度が規制されるようにしてもよい。この場合に
は、被払出材がない状態では、可動分離部材が、作用面
と案内面との間に複数種類の被払出材のうち最も薄いも
のの厚さより小さい隙間を形成するようにするのであ
る。本形態の分離装置を備えたカード払出装置は、請求
項5に係る方法発明の実施に使用することができる。
【0048】分離装置160においては、引張コイルス
プリング208のリテーナとしての支持軸212,21
4と切欠218,216とが可動分離部材164の移動
を案内する案内装置を構成しており、構成を簡単にし得
る利点があるが、案内装置は、例えば、取付部材と可動
分離部材との一方に設けられた案内突部と、他方に設け
られて案内突部と係合させられる係合凹部とにより構成
してもよく、可動分離部材164自体を取付部材162
に摺動可能に嵌合し、取付部材162が案内装置を構成
するようにしてもよい。さらに、可動分離部材を、被払
出材に平行で払出方向と直行する回動軸線のまわりに回
動可能にフレームに支持させ、その可動分離部材の回動
により作用部がカード案内面108に対して接近・離間
するようにしてもよい。この場合には、可動分離部材を
フレームに回動可能に取り付ける取付装置が上記案内装
置を構成すると考えることもできる。
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】図1〜図9に示す実施形態において可動分
離部材164は半円筒面状の作用面200を有し、カー
ド26に線接触するようにされていたが、図10に示す
分離装置280の可動分離部材282のように、カード
に面接触するものとしてもよい。分離装置280のその
他の構成は、図1〜図9に示す実施形態と同じであり、
対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】可動分離部材282の作用部286は、分
離部材本体288からカード案内面108に向かうほど
カード送り方向において上流側へ傾斜する向きに延び出
させられた延出部290と、延出部290の延出端から
カード案内面108と平行に延び出させられた平行部2
92と、平行部292の延出端から、カード案内面10
8から離れるほどカード送り方向において上流側へ向か
う向きに、すなわちカード案内面108に近い部分ほど
カード収容室の外側に向かう向きに傾斜させられた傾斜
部294とを有している。平行部292のカード案内面
108側の面にウレタンゴム製の摩擦材層296が貼り
付けられ、摩擦材層296のカード案内面108側の面
がカードに接触するカード接触面297を構成してい
る。
【0054】また、傾斜部294のカード収容室側の面
が傾斜面298を構成している。傾斜面298のカード
案内面108に直角な面に対する傾斜角度は、カードと
傾斜面298との間の摩擦角より大きく、かつ、二番目
以降のカードが傾斜により案内されて払い出されること
のない大きさに設定される。傾斜面298の傾斜角度
は、傾斜面298と被払出材との間の摩擦係数や被払出
材の曲げ剛性等に応じて設定され、摩擦係数や曲げ剛性
が大きいほど、大きく設定される。カードは小さくて薄
く、傾斜面298の傾斜角度は、カード案内面108に
直角な面に対して10度〜30度の範囲から選択するこ
とが望ましく、本実施形態では15度とされている。な
お、被払出材がノート等のように大きくて厚いものであ
る場合には、15度〜35度の範囲から選択することが
望ましく、25度前後が特に望ましい。
【0055】払い出されて来た一番目のカードは、傾斜
面298の傾斜により案内されて作用面284とカード
案内面108との間に進入し、可動分離部材282をカ
ード案内面108から離れる向きに後退させつつ払い出
される。二番目以降のカードがつれて出て来た場合、そ
れらカードは、上から順に分離面182,傾斜面298
により移動を阻止される。二番目のカードが作用面28
4とカード案内面108との間に進入した場合、二番目
のカードの移動はカード接触面297との間に生ずる摩
擦力によって阻止される。なお、図10に示す実施形態
において摩擦パッド296を、平行部292から傾斜部
294にわたって貼り付けてもよい。
【0056】さらに付言すれば、分離装置160,28
0において摩擦パッド198,296はそれぞれ発砲ウ
レタンゴム,ウレタンゴムにより形成されていたが、発
砲ウレタンゴムやウレタンゴム以外のゴム状物質やコル
ク等の摩擦係数の高い材料により形成してもよい。ま
た、払出ローラと第一被払出材との間の摩擦係数は、第
一被払出材と第二被払出材との間の摩擦係数より大きい
ことが必要であり、払出ローラの少なくとも外周面は、
ゴム,合成樹脂等の摩擦係数の高い材料により形成する
ことが望ましい。前記実施形態において払出ローラのロ
ーラ部全体がゴムにより作られていたが、ローラ部全体
ではなく、外周面のみを摩擦係数の高い材料により形成
してもよい。さらに、払出ローラは、2個のローラ部を
備えたものに限らず、ローラ軸の長手方向に長いローラ
部を1個備えたものとしてもよい。
【0057】被払出材減少検出装置を構成するカード減
少検出装置140のレバー146は、ほぼくの字形に屈
曲させられ、作用部148が側板12に平行に形成され
てカード44を損傷しないようにされていたが、例え
ば、被払出材減少検出装置のスイッチ部をフレームの外
に設け、作動子をフレームに設けた開口から被払出材収
容室内へ突入させるとともに、その突入端部にローラを
設け、被払出材の損傷を回避するようにしてもよい。作
動子の被払出材収容室内に突入させられて被払出材に係
合する部分に、被払出材への食い込みを回避する食込回
避部が設けられていればよいのである。
【0058】カード減少検出装置140によりカード4
4が減少したことが検出された場合には、報知器242
によりカード払出装置の設置者にカード44が減少した
ことが報知されるようになっていたが、報知器による報
知に代えて、あるいは報知器による報知と共に、被払出
材の減少が検出されたときには払出部材による被払出材
の払出しを止めるようにしてもよい。被払出材減少検出
時払出停止手段を設けるのである。
【0059】さらに、前記実施形態においては、カード
払出装置がゲーム機の景品としてのカードを払い出す部
分とされていたが、カード自動販売機用のカード払出装
置として使用することも可能である。この場合には、ゲ
ーム機242の代わりに、例えば、代金の投入を検出す
る代金投入検出器が設けられ、これにより払出指示手段
が構成される。あるいは、代金投入検出器に加え、カー
ドの払出しを指示する払出指示ボタンやレバーを含んで
構成されるなど、種々の態様で構成される。
【0060】払出ローラ50によるカード44の払出し
は、コンピュータを主体とする制御装置240により制
御されるようになっていたが、コンピュータを専用の電
子回路に置換することも可能である。本発明は、被払出
材が垂直上方,水平方向あるいは45度以外に傾斜した
方向に払い出される払出装置の分離装置に適用すること
ができる。また、本発明は、カード以外の被払出材、例
えば、ノート,名刺,カルテ,厚紙,封筒,ポリエステ
ルフィルム,ビニールシート,鋼板等、紙,合成樹脂,
木材,金属等の種々の材料で作られて偏平な被払出材を
払い出す払出装置の分離装置に適用することができる。
さらに、本発明は、上記各実施形態の構成要素の組合わ
せを変えた態様で実施することができる。その他、特許
請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一〜第四の各発明に共通の一実施形態であ
り、第五発明の実施に使用されるカード払出装置を示す
側面図である。
【図2】上記カード払出装置を示す正面図である。
【図3】上記カード払出装置における分離装置の取付部
材を示す側面図である。
【図4】上記分離装置を示す側面図である。
【図5】上記分離装置を示す平面図である。
【図6】上記分離装置を示す正面図である。
【図7】図1のカード払出装置におけるおもりの周辺を
示す正面断面図である。
【図8】上記カード払出装置の制御装置のうち、本発明
に関連の深い部分を取り出して示す図である。
【図9】上記カード払出装置においてカードが払い出さ
れる際の上記分離装置の分離作用を説明する図である。
【図10】 第一〜第四の各発明の別の実施形態であり、
第五発明の実施に使用されるカード払出装置における分
離装置を示す側面図である。
【符号の説明】
10 フレーム 42 カード収容室 44 カード 50 払出ローラ 82 払出ローラ駆動装置 98 被支持面 100 カード支持面 108 カード案内面 110 カード付勢装置 160 分離装置 162 取付部材 164 可動分離部材 198 摩擦パッド 240 制御装 280 分離装置 282 可動分離部材 296 摩擦パッド 298 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−232632(JP,A) 実開 昭47−12671(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の偏平な被払出材を積層して収容
    する被払出材収容室と、その被払出材収容室に収容され
    た被払出材のうち最初に払い出されるべき第一被払出材
    の、二番目に払い出されるべき第二被払出材側とは反対
    側の被支持面を支持する被払出材支持面と、第一被払出
    材の払出方向にほぼ平行に設けられた案内面とを有する
    フレームと、 前記被払出材支持面より前記被払出材収容室側に外周部
    の一部が突出する状態で配設され、前記第一被払出材の
    被支持面に接触する払出ローラと、 その払出ローラを回転させ、前記第一被払出材を前記案
    内面に沿って払い出させる払出ローラ駆動装置と、 前記案内面に近接して設けられ、前記第二被払出材と前
    記第一被払出材とを分離する分離装置とを含む払出装置
    において、 前記分離装置を、 前記フレームに前記案内面に接近,離間可能に設けら
    、案内面に近い部分ほど前記被払出材収容室の外側に
    向かう向きに傾斜させられた傾斜面を有する可動分離部
    材と、常には可動分離部材を前記案内面に接触する位置に保
    ち、前記被払出材の通過時には可動分離部材が案内面か
    ら離間して被払出材を通過させる位置まで後退すること
    を許容する 付勢手段とを含むものとしたことを特徴とす
    る払出装置。
  2. 【請求項2】 前記可動分離部材が、分離部材本体と、
    その分離部材本体より摩擦係数の高い材料から成り、そ
    の分離部材本体の前記案内面に対向する面を覆う高摩擦
    材層とを含む請求項1に記載の払出装置。
  3. 【請求項3】 前記可動分離部材が前記案内面側の端部
    に、払出方向に直角な直線を中心線とする部分円筒面状
    の作用面を有し、作用面の払出方向において上流側の湾
    曲面が前記傾斜面を構成していることを特徴とする請求
    1または2に記載の払出装置。
  4. 【請求項4】 前記可動分離部材の少なくとも前記案内
    面に最も近い部分の外面の摩擦係数が、案内面の摩擦係
    数より高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一
    つに記載の払出装置。
  5. 【請求項5】 複数枚の偏平な被払出材を積層して収容
    する被払出材収容室と、その被払出材収容室に収容され
    た被払出材のうち最初に払い出されるべき第一被払出材
    の、二番目に払い出されるべき第二被払出材側とは反対
    側の被支持面を支持する被払出材支持面と、第一被払出
    材の払出方向にほぼ平行に設けられた案内面とを有する
    フレームと、 前記被払出材支持面より前記被払出材収容室側に外周部
    の一部が突出する状態で配設され、前記第一被払出材の
    被支持面に接触する払出ローラと、 その払出ローラを回転させ、前記第一被払出材を前記案
    内面に沿って払い出させる払出ローラ駆動装置とを含む
    払出装置から、前記第二被払出材が共に払い出されるこ
    とを防止しつつ前記第一被払出材のみを払い出す方法で
    あって、 前記フレームに、前記案内面に近い部分ほど前記被払出
    材収容室の外側に向かう向きに傾斜した傾斜面を有し、
    かつ、案内面に接近,離間可能な可動分離部材を取り付
    、その可動分離部材を付勢手段により、常には前記第
    一被払出材の厚さより小さい距離まで前記案内面に近接
    した位置に保つとともに、前記払出ローラにより第一被
    払出材に付与される払出力を、前記第二被払出材に第一
    被払出材との間の摩擦力によって付与される払出力より
    大きくすることによって、第一被払出材が前記傾斜面に
    当接した後も移動し、傾斜面の効果により可動分離部材
    を付勢手段の付勢力に抗して後退させて可動分離部材と
    案内面との間を通過することを許す一方、傾斜面に当接
    した第二被払出材の移動は可動分離部材により阻止する
    ことを特徴とする払出方法。
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