WO1999048394A1 - Element de fixation de perruque et procede d'utilisation associe - Google Patents

Description

明 細 書 義毛固定具及びその使用方法 技術分野

本発明は、 義毛を植設したかつら若しくは義毛を束ねたつけ毛を頭部に取り付 け固定するための義毛固定具及びその使用方法に関するものである。 背景技術

義毛が植え付けられているかつらや義毛を束ねたつけ毛を頭部に固定するため の義毛固定具やその使用方法については従来より多くのものがあった。

例えば、 義毛を植え付けたかつらを頭部に固定するものとしては、 かつら裏面 に取りつけた多数の櫛歯を有するストッパ一に自毛を係止することによりかつら を固定するものや、 接着剤をかつら若しくは頭部に塗布することにより固定する 方法があった。

また最近では、 かつらにスリツ ト若しくは突起等を設けてそこから自毛を引き 出し、 スリッ ト若しくは突起の引き出し口に接着剤を塗布してかつらを頭部に固 定する方法も採用されている。

これら従来のかつらの固定方法のうち、 ストッパ—を用いるものは、 かつらの 着脱が容易である点では優れているが、 ストッパー自身に厚みがあることから、 装着した感じが不自然であり、 しかもストツバ一が樹脂若しくは金属製であるこ とから、 頭皮に常に当接感を与えるので長時間の使用には不適当であり、 しかも 装着したままで寝た場合には、 頭皮への刺激が強くなり、 時には耐え難い傷みを 伴う。 さらに、 自毛を櫛歯に係止することによりかつらを固定するものであるこ とから、 激しい運動をしたり長く装着した場合には、 かつらがずれ、 そのためス トツバ一に係止されている髪の毛が引っ張られ、 使用者に不快感を与えるという 欠点がある。

接着剤を用いるものにあっては、 かつらが接着剤により固定されていることか ら、 激しい運動によってもかつらがずれることは少なく、 しかも装着したままで 就寝しても頭皮に圧迫感を与えることがなく、 装着した感じも自然である等多く の利点を有している。

しかしながら、 その装着作業に際してかつらがずれ易いことから、 その固定に は熟練を要し、 しかも装着に多くの時間を必要とする。 さらに、 接着剤を使用す るため頭皮にかぶれや湿疹を起こし易く、 さらにかつらを取り外す際に接着剤の 除去に手間がかかるという問題がある。

本発明は、 これらの問題点を解決するもので、 かつらやつけ毛の装着固定が容 易でその作業中にかつら等がずれることもなく、 且つその頭部への固定強度も十 分あり、 頭部への接着剤の付着や残着もなくなり、 それに伴う湿疹、 かぶれ等の おそれがない安全でかつ衛生的な義毛固定具及びその使用方法を提供することを 目的とする。 発明の開示

本発明は、 以上の目的を達成するために、 義毛が植設されているかつら若しく は義毛を束ねたつけ毛をを頭部に固定するために使用する義毛固定具であって、 該義毛固定具はネッ ト状基材をその略中央に折曲部を設けることにより区分け し、 その一側の表裏両面及び他側の裏面に剥離紙を有する両面テープを貼着し、 さらに頭皮への当接側となるその表面に剥離紙の代わりに細網目状のネッ 卜状部 材を貼り付けた両面テープを貼着するとともに自毛を引き出すための貫通孔を穿 設したことを特徴とする。

また、 本発明は、 前記貫通孔が、 略十字形の孔， 横線群， 縦線群， 横スリッ 卜 群， 縦スリ ッ ト群ゃこれ等の混合群から形成されることを特徴とする。

さらに、 本発明は前記義毛固定具により義毛を植設したかつらを頭部に固定す るに際して、 表裏両面に剥離紙を有する両面テープが貼着された側の表面の剥離 紙を剥がしかつら裏面の周縁部に貼着固定した後、 その他側であって頭皮と当接 する表面側より自毛を貫通孔を通して裏面側に引き出すとともに、 該裏面を頭皮 側に押圧しつつ、 該裏面及び表裏両面に剥離紙を有する両面テ一プが貼り付けら れた側の裏面側の剥離紙を剥がし、 これらを互いに貼着し自毛を固定することに よりかつらを頭部に装着固定することを特徴とするものである。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明の義毛固定具の平面図である。

第 2図は、 第 1図の A— A線の模式的断面図である。

第 3図は、 貫通孔を横線上に穿設した義毛固定具を示す平面図である。

第 4図は、 貫通孔を横スリ ッ ト状に穿設した義毛固定具を示す平面図である。 第 5図は、 貫通孔を縦線状に穿設した義毛固定具を示す平面図である。

第 6図は、 貫通孔を縦スリ ッ ト状に穿設した義毛固定具を示す平面図である。 第 7図は、 縦スリッ ト状及び横スリッ ト状の貫通孔を混合して穿設した義毛固 定具を示す平面図である。

第 8図は、 本発明の義毛固定具とともに用いられる義毛を植設したかつらの概 要構造を示す平面図である。

第 9図は、 第 8図のの B— B線拡大断面図である。

第 1 0図〜第 1 5図は、 本発明の義毛固定具を用いて頭部にかつらを装着する ための義毛固定具の使用方法を説明するための拡大模式図である。

第 1 6図は、 本発明による頭皮とかつらとの固着状態を示す一部拡大模式図で ある。

第 1 7図は、 本発明による義毛固定具をつけ毛に使用した場合を示す全体斜視 図である。 発明の実施をするための最良の形態

以下、 本発明の義毛固定具とその使用方法の実施の形態を図面を参照しつつ説 明する。

まず、 本発明の義毛固定具により頭部に固定されるかつらの一例を第 8図及び 第 9図により説明する。

かつら 7はネッ ト状部材 8と可撓性帯状部材 9とからなる。 可撓性帯状部材 9 は頭皮 1 0のかつら装着位置の形状に見合う外輪郭を有する細幅の帯状の部材か らなり、 外輪郭とほぼ相似形の内輪部にはネッ ト状部材 8の外輪郭部が重合して 貼着される。 ネッ ト状部材 8及び可撓性帯状部材 9には多数本の義毛 1 1、 1 1 · · ·が植設されている。

なお、 図面においては、 義毛 1 1と自毛 1 2とを区別するために義毛 1 1は点 線で、 自毛 1 2は実線で表示している。

以下に説明する義毛固定具 1は、 実際の使用においては可撓性帯状部材 9の周 縁部 1 3に適宜間隔で複数個貼着される。

義毛固定具 1は、 第 1図に示すような方形であり、 数 1 0 0 の極薄い部材か らなる。

なお、 説明の都合上、 義毛固定具 1を表裏左右にほぼ等面積の 4区分の領域に 区分けし、 第 2図に示すように、 左側の表の領域を B側、 左側の裏の領域を D 側、 右側の表の領域を A側、 右側の裏の領域を C側とする。 第 2図は第 1図の A - A線断面を示すが、 各構成部をわかり易くするため模式的に拡大表示してい る。

義毛固定具 1は、 一枚のネッ ト状基材 2と、 その A側、 B側、 C側、 D側の 夫々に貼着される両面テープ 3と、 両面テープ 3の表面に貼着される保護テープ 4とからなる。

なお、 説明の都合上、 A側、 B側、 C側、 D側の両面テープ 3をそれぞれ A l、 B l、 C l、 D 1とし、 さらに A側、 B側、 C側、 D側の保護テープ 4を それぞれ A 2、 B 2、 C 2、 D 2とする。

これら保護テープのうち B 2、 C 2、 D 2は剥離紙からなり、 A側の保護テ一 プ A 2は細網目のネッ 卜状部材からなる。

また、 第 2図において、 B側がかつら 7の周縁部 1 3に貼着されるものであ り、 A側が頭皮 1 0側に位置し、 さらに C側及び D側が互いに接着される。 以上の構造からなる義毛固定具 1は、 B側及び D側と A側及び C側との境界線 を折曲部 5として、 折曲げ自在に形成される。

第 1図及び第 2図に示すように、 A側及び C側の頭皮 1 0側に向けて配置され る部分には、 例えば第 1図に示すような略十字形の貫通孔 6を適宜数穿設、 形成 する。

この貫通孔 6は自毛 1 2の通過可能な大きさとする。

なお、 第 1図で示している略十字形の貫通孔 6は十字形を形成する各 4辺にお いて、 自毛 1 2を挟持し得る形状， 大きさのものが望ましい。

貫通孔 6としては第 1図に示した略十字形のものに限定されることはなく、 自 毛 1 2が通過し、 かつ抜けにくい形状のものであればよい。

その形状として考えられるものを第 3図〜第 7図に示す。

第 3図の義毛固定具 1 aは横線状の貫通孔 6 aを形成するものであり、 第 4図 の義毛固定具 1 bは横に伸びるスリ ッ 卜状の貫通孔 6 bを形成するものである。 また、 第 5図の義毛固定具 1 cは縦線状の貫通孔 6 cを形成するものであり、 第 6図の義毛固定具 1 dは縦に伸びるスリ ッ ト状の貫通孔 6 dを形成するもので ある。

さらに、 第 7図の義毛固定具 1 eの貫通孔 6 eは、 これらのスリ ッ ト状の貫通 孔を適宜組み合わせたものである。

穿設される貫通孔は自毛 1 2が通過可能な大きさを有し、 しかも自毛が抜けに くい形状のものであれば良いことから、 必ずしも直線状のものである必要はな く、 屈曲したもの、 湾曲したものであってもよい。

次に、 第 1図， 第 2図に示した義毛固定具 1を用いてかつら 7を頭皮 1 0に固 定するための方法について第 1 0図〜第 1 6図により説明する。

第 1 0図は、 頭皮 1 0に対するかつら 7の位置及び両者の間に取り付けられる 義毛固定具 1の配置関係を示している。

すなわち、 かつら 7は頭皮 1 0の所定位置にセッ 卜される。 義毛固定具 1はか つら 7の頭皮 1 0側の内面の周縁部 1 3に貼着される。 この場合、 図に示すよう に義毛固定具 1の B側及び A側は周縁部 1 3に向けられ、 C側と D側が頭皮 1 0 側に向けられる。

第 1 0図に示した状態において、 まず、 B側の保護テープである B 2を剥がし 第 1 1図に示すように接着面 B 1をかつら 7の周縁部 1 3に貼着する。 なお、 B 側以外の保護テープ 4、 即ち、 A 2， C 2， D 2は貼り付けられたままとする。 以上が請求項 4に記載した第 1の手順である。

次に、 第 1 2図に示すように、 かつら 7の周縁部 1 3をめく り上げると、 義毛 固定具 1は折曲部 5から自然に折れ曲がり、 A側及び C側が頭皮 1 0側に位置す ることに⁷よる。 以上が請求項 4に記載した第 2の手順である。

次に、 第 1 3図に示すように、 C側の保護テープである C 2を剥がすととも に、 頭皮 1 0の自毛 1 2を A側から C側へ貫通孔 6を通し、 引き出す。

これが請求項 4の第 3の手順である。

この貫通孔 6からの自毛の引き出しは、 鈎状の引き出し具を用いれば容易に行 なうことができる。

次に、 第 1 4図に示すように、 C側を押しつけ A側の A 2を頭皮 1 0に密接さ せるとともに、 自毛 1 2を軽く引っ張り、 A側が自毛 1 2の根本近くに確実に位 置するようにする。

この場合、 鋭利な細棒等を用いて C 1側から貫通孔 6を押し付ければ、 自毛 1 2の引き出しをより確実に行なうことができる。

これが請求項 4の第 4の手順である。

なお、 この場合、 頭部に残っている自毛 1 2が少なく多数本の自毛 1 2を引き 出すことが難しい場合には、 引き出した自毛 1 2の C 1側の貫通孔 6の付近に接 着剤を極く少量塗布すれば、 義毛固定具 1の頭皮 1 0への固定がより確実にな る。

次に、 D側の保護テープである D 2を剥がし、 第 1 5図に示すように C 1と D 1との間で自毛 1 2を挟みこんだ状態で C 1と D 1を接着する。

これにより義毛固定具 1は自毛 1 2を介して頭皮 1 0にに固定されることにな る。

これが請求項 4の第 5の手順に相当する。

以上により、 かつら 7は頭部に一体的に装着されることになる。

第 1 6図はその状態を模式的に拡大表示したものである。

第 1 6図に示すように、 A側は保護テープ 4の A 2が頭皮 1 0に当接するのみ で、 しかも A 2は細網目のネッ ト状部材であることから、 頭皮 1 0は両面テープ 3の接着剤が塗布された面である A 1とは直接接触しないので、 頭皮 1 0に接着 剤が付着したり、 かつらを取り外した際に接着剤が頭皮 1 0に残ることがない。

したがって、 接着剤による湿疹、 かぶれが頭皮に発生するおそれがない。 さらに、 かつら 7と義毛固定具 1とは B 1によって確実に固着され、 しかも自 毛 1 2が D 1と C 1により挟んで固定されることから、 固定されたかつらがずれ ることもない。

以上のように、 本発明の義毛固定具を使用したかつらの装着は容易であり、 し かも確実に行なうことができる。

なお、 第 1 6図等では貫通孔 6に 1本の自毛 1 2を通したものを示したが、 実 際は多数本の自毛を通すことになる。

次に、 かつら 7の取り外しについて説明する。

まず、 第 1 6図の状態からかつら 7の周縁部 1 3を外方にめく り上げ、 周縁部 1 3を B 1から剥がすと、 かつら 7は頭皮 1 0より取り外される。

次に、 義毛固定具 1の B及び D側を外方に引っ張り、 D 1を C 1から剥がす と、 自毛 1 2の固定が解放される。

この状態で、 義毛固定具 1を頭部よりゆつく りと引き離し、 義毛固定具 1を頭 皮 1 0より取り外す。

この義毛固定具 1を頭皮より引き離す前に、 市販の除光液を染み込ませた綿等 により、 自毛 1 2及び C 1面を軽く叩くようにして除光液を浸透させた後、 義毛 固定具 1の取り外し作業を行えば、 粘着成分が自毛 1 2に付着したり、 自毛 1 2 が C 1面に貼りついて抜けてしまうおそれがないばかりか、 取り外しの際に自毛 が引っ張られる不快感もなく、 さらに短い時間に容易に取り外し作業を行うこと ができる。

前記したように、 本発明の義毛固定具 1の貫通孔 6は、 各種の形状のものとす ることができる。

さらに、 この貫通孔 6の数及び形状は、 性別及び年齢による自毛の太さ及び量 等に応じて適宜変更すれば、 使い勝手がよく、 さらに安定したかつらの固定が可 能となる。

以上においては、 頭皮全面を覆うためのかつらの固定について説明したが、 本 発明に係る義毛固定具 1は、 第 1 7図に示すような髪の毛が部分的に薄くなつた 個所のみを覆う場合ゃファッションアクセサリ一のようなつけ毛の固定部材とし ても使用することができる。

すなわち、 義毛固定具 1 aの頭皮当接面である A側の貫通孔 6から自毛 1 2を 通し、 その反対側である C側に引き出した後、 保護テープ C 2を剥がし、 自毛を 接着する。 その際、 自毛 1 2を軽く引っ張りながら、 C面を頭皮側に押圧すれ ば、 義毛固定具 1 aは頭皮 1 0に確実に固定され、 緩みやずれが生ずるのを未然 に防ぐことができる。

引き出した自毛 1 2を義毛固定具 1 aの C面上に確実に接着固定した後、 多数 の義毛 1 1を一側でまとめ、 束ねた付け毛 7 aを C面上に載置した後、 D面の保 護テープである D 2を剥がし、 折曲部 5から折り曲げ、 0 1及びじ 1を接着し、 義毛固定具 1 aと付け毛 7 aを固定する。

この状態で、 上方の自毛を B面上に垂らすとともに、 櫛、 ブラシ等により義毛 固定具 1 a全体を覆い隠すようにして自毛を整え、 つけ毛 7 aの取付けを終わ る。

このつけ毛 1 aの取り付けは、 義毛固定具 1 aの B面上に取り付けることも可 能である。

すなわち、 義毛固定具 1 aの頭皮当接面である A側の貫通孔 6から自毛 1 2を 通し、 その反対側である C側に引き出した後、 保護テープ C 2を剥がし、 自毛を 接着する。 その際、 自毛を軽く引っ張りながら、 C面を頭皮側に押圧すれば、 義 毛固定具 1 aは頭皮 1 0に確実に固定され、 緩みやずれが生ずるのを未然に防ぐ ことができる。

引き出した自毛 1 2を義毛固定具 1 aの C面上に確実に接着固定した後、 保護 テープ D 2を剥がし、 さらに D側を折曲部 5から折り曲げ、 0 1及び0 1を接着 し、 義毛固定具 1 aを頭皮 1 0に固定した後、 B側の保護テープ B 2を剥がし、 その面上に多数の義毛 1 1を一側でまとめ、 束ねたつけ毛 7 aを接着固定した 後、 上方の自毛をその上に垂らし、 さらに、 櫛、 ブラシ等により自然な感じとな るように整えればよい。

なお、 上記の実施例においては、 義毛固定具 1 aにつけ毛 7 aを貼着したもの を示したが、 義毛固定具 1 aの B面に義毛を直接植設することもできる。

さらに、 義毛固定具 1 aは、 かつら固定具 1と同様に数 1 0 0 の極薄い部材 からなるので、 鋏、 カッターナイフ等により容易に任意の形状のものとすること ができる。 したがって、 髪の毛が部分的に薄くなつた個所の形状に応じた形状とすること ができるので、 効果的に必要な部分の増毛が可能となる。

上記実施の形態の説明において義毛固定具として方形のものを示したが、 その 形状はこれに限定されるものではなく、 円形、 楕円形及び三角形等その使用箇所 に応じて種々の形状とすることができることは勿論である。 産業上の利用可能性

以上の構成よりなる本発明に係る義毛固定具は、 僅か数 1 0 0 ^の極薄片の可 撓性の部材からなるものであることから、 かつらと頭皮間にこれを介在させても 違和感がなく、 殆ど気にならないばかりか、 装着したかつらの外観も極めて自然 である。

しかも、 その固定が 2枚の両面テープの接着面により確実に為され、 使用中に '圧迫感や、 引きつれ感を頭部に与えることがないので、 長時間の使用にも耐える ことができることから、 装着したままの状態で就寝することもできる。

さらに、 その固定が確実であることから、 激しく頭部を動かしても、 かつらが 抜け落ちたり、 ずれたりするおそれがないことから、 使用者にかつら着用に際し ての不安感を与えることがないばかりか、 スポーツの際にわざわざこれを取り外 す必要がない。

したがって、 その装着を他人に知られる心配もない。

又、 本発明の義毛固定具は、 頭皮への当接面に接着剤を使用するものではない ことから、 頭皮に接着剤によるかぶれや湿疹が生じるおそれはなく、 さらに頭皮 から滲み出る汗や皮脂により接着力が低下するおそれもない。

このように、 本発明においては接着剤は原則として使用しないが、 貫通孔から 引き出した自毛を確実に固定するために接着剤を使用したとしても、 それは僅か であり、 しかも頭皮に付着することはないので、 接着剤が頭皮に悪影響を与える ことはない。

又、 このかつら固定具は粘着テープの表面が保護テープにより被覆されている ことから、 不使用時に粘着部が互いに貼りつくことがなく、 その扱いが容易であ る。 さらに、 両面テープに使用される接着剤として耐水性のものを使用した場合に は、 かつらを装着したままでの洗髪も可能となり、 常に頭部を清潔に保持するこ とができるので、 かつら装着による搔痒感を与えることもない。

又、 本発明による義毛固定具をつけ毛に使用した場合には、 髪の毛の薄くなつ た部分を覆ったり、 部分的な増毛を容易に行うことができる。

本発明における義毛固定具は、 僅か数 1 0 0 の極薄片の可撓性の部材からな るものであることから、 鋏や力ッタ一ナイフ等により必要に応じて適当な大きさ や形状とすることができることから、 かつら固定をより確実に行なえることがで きるばかりか、 つけ毛固定具として使用した場合であっても髪の薄くなつた個所 を効果的に覆うことができる。

本発明の義毛固定具の使用方法によれば、 該固定具は折り曲げ部を中心に折り 曲げられ、 自毛の貫通孔への挿入や引き出しを容易に行うことができるので、 か つらの装着作業時にかつらを過度にめくり上げる必要がなく、 装着時のかつらの ずれを防止することができるので、 その装着が容易であり、 特別な熟練を要しな い。

さらに、 本発明においては装着したかつらの取り外しも容易である。

すなわち、 その取り外しは、 かつらの端部をめく り上げ、 さらに互いに接着さ れている両面テープを剥がし、 かつら固定具をゆっくりと持ち上げれば、 自毛は 貫通孔からすべり抜けるので、 容易に取り外すことができる。

その際、 自毛の固定に接着剤を使用している場合には、 これをふき取るために 除光液等を使用すれば、 貫通孔からの自毛の通過はよりスムーズとなる。

Claims

請求の範囲

1 . ネッ ト状基材をその略中央に折曲部を設けることにより区分けし、 その一側 の表裏両面及び他側の裏面に剥離紙を有する両面テープを貼着し、 さらに頭皮へ の当接側となるその表面に剥離紙の代わりに細網目状のネッ ト状部材を貼り付け た両面テ一プを貼着するとともに自毛を引き出すための貫通孔を穿設したことを 特徴とする義毛固定具。

2 . 前記貫通孔が、 略十字形の孔， 横線群， 縦線群， 横スリッ ト群， 縦スリッ ト 群やこれ等の混合群から形成されることを特徴とする請求項 1記載の義毛固定 具。

3 . ネッ ト状基材をその略中央に折曲部を設けることにより区分けし、 その一側 の表裏両面及び他側の裏面に剥離紙を有する両面テープを貼着し、 さらに頭皮へ の当接側となるその表面に剥離紙の代わりに細網目状のネッ ト状部材を貼り付け た両面テ一プを貼着するとともに自毛を引き出すための貫通孔を穿設した義毛固 定具により義毛を植設したかつらを頭部に固定するに際して、 表裏両面に剥離紙 を有する両面テープが貼着された側の表面の剥離紙を剥がしかつら裏面の周縁部 に貼着固定した後、 その他側であって頭皮と当接する表面側より自毛を貫通孔を 通して裏面側に引き出すとともに、 該裏面を頭皮側に押圧しつつ、 該裏面及び表 裏両面に剥離紙を有する両面テープが貼り付けられた側の裏面側の剥離紙を剥が し、 これらを互いに貼着することによりかつらを頭部に固定することを特徴とす る義毛固定具の使用方法。

4 . ネッ ト状基材と、 該ネッ ト状基材を表裏及び左右の 4区分に区画した領域に それぞれ貼着される両面テープと、 各両面テープの表面に貼着される保護テ一プ とからなるかつら固定具を用いて義毛が植設されているかつらを頭部に固定する ための使用方法であって、 前記 4区分の領域を左側の表 （B側とする） と、 左側 の裏 （D側とする） と、 右側の表 （A側とする） と、 右側の裏 （C側とする） と し、 B側、 D側、 A側、 C側のそれぞれの両面テープ， 保護テープを B l、 B 2、 D l、 D 2、 A l、 A 2及び C I、 C 2とし、 まず、 B側の保護テープ B 2を剥がして B 1を前記かつらの周縁部に貼着するとともに、 A側及び C側を 前記かつらの内部側に向けて配置する第 1の手順と、 B 1が貼着されているかつ らの周縁部をめく り上げるとともに、 折曲部から折り曲げて A側及び C側を頭皮 側に位置させる第 2の手順と、 C側の保護テープ C 2を剥がし、 前記頭皮の自毛 を A側から C側へ貫通孔を通して引き出す第 3の手順と、 C側を押圧して A側を 頭皮側に当接させるとともに引き出した自毛を軽く引っ張ることにより自毛の根 元近くまで C側を押し下げる第 4の手順と、 前記 D側の保護テープ D 2を剥がし て D 1と C 1との 間で前記自毛を挟着する第 5の手順を行うことを特徴とする 義毛固定具の使用方法。

5 . ネッ ト状基材をその略中央に折曲部を設けることにより区分けし、 その一側 の表側に義毛を植設するとともに、 その裏面及び他側の裏面に剥離紙を有する両 面テープを貼着し、 さらに頭皮への当接側となるその表面に剥離紙の代わりに細 網目状のネッ ト状部材を貼り付けた両面テープを貼着するとともに自毛を引き出 すための貫通孔を穿設したことを特徴とする義毛固定具。