JPH11131315A - 頭飾品固定部材及びこれを使用する頭飾品並びに頭飾品の取付方法 - Google Patents

頭飾品固定部材及びこれを使用する頭飾品並びに頭飾品の取付方法

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JPH11131315A
JPH11131315A JP29907697A JP29907697A JPH11131315A JP H11131315 A JPH11131315 A JP H11131315A JP 29907697 A JP29907697 A JP 29907697A JP 29907697 A JP29907697 A JP 29907697A JP H11131315 A JPH11131315 A JP H11131315A
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fixing
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head ornament
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JP29907697A
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Tamotsu Watanabe
有 渡辺
Michiko Satou
美千子 佐藤
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Aderans Co Ltd
Original Assignee
Aderans Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭飾品を簡単かつ適正に取り付け、しかも高
い固定力を確保し得る頭飾品固定部材及びこれを使用す
る頭飾品とその固定方法を提供する。 【解決手段】 頭飾品固定部材10は、頭飾品を頭部に
固定するために用い、頭髪を係着させる複数の係合部1
2を有するシート状小片11で成る。頭飾品固定部材1
0に頭髪1を係着させて頭部所定部位に定着すると共
に、その表側片面に頭飾品の固定部100a,100b
を固着させる。シート状小片11は矩形又は十字形に形
成され、端部に複数の開口12aから成る係合部12を
有する。開口12aを介して引き出された頭髪がシート
状小片11の上部で係着され、所定位置に頭飾品を簡単
に取り付けることができ、頭飾品装着時に痛み等を伴わ
ず快適な装着感が得られると共に、極めて自然な外観見
栄えが確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増毛部材やかつら
等の頭飾品に係り、特にこれらの頭飾品を頭部に固定す
るための固定部材とこれを用いて頭飾品を取り付ける方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪が植毛された増毛部材あるいはかつ
らを、頭部に一定期間継続して装着したまま保持するた
めには、増毛部材又はかつらと頭部との間で強固な固定
力が必要となる。その装着固定手段としては、従来下記
に示すような方法がある。
【0003】たとえば、接着剤を塗布することにより頭
部に増毛部材,かつら等の頭飾品を取り付けたり或いは
両面テープを貼付して頭部に頭飾品を接着固定する方法
や、頭髪(自毛)を利用して自毛の編込み等を施すこと
により、頭部に増毛部材,かつらを取り付けるための部
分を形成し、この取付部分に増毛部材,かつら等の頭飾
品を縫着するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】接着剤の塗布または両
面テープの貼付により、頭飾品を頭部に固定する場合、
固定力はかなり強いが、頭皮に直接接着剤あるいは両面
テープが触れるため痒みまたはかぶれ等が発生し易い。
また、頭飾品を取り外すときに接着剤用剥離剤を塗布す
る作業がやっかいで、特に頭部に自毛が比較的残ってい
る人にあっては、増毛部材やかつらを取り外す際、自毛
に付着した接着剤等が剥がれ難い。このためその除去に
かなりの手間がかかるばかりか、自毛の脱毛やそれに伴
う痛みが生じる場合がある。
【0005】また、自毛の編込み等を施す固定方法の場
合、かつら取付部分を形成するために極めて多くの時間
と手間がかかるうえ、かつらの装着後に緩みの修正を短
時間で行うことができない。また、自毛を編み込みある
いは結び付けることで自毛に対する負担が大きくなり、
結果としてストレスがたまって脱毛等を促進する原因と
なりかねない。
【0006】本発明は以上の点に鑑み、増毛部材或いは
かつら等の頭飾品を簡単かつ適正に取り付け又は取り外
すことができ、しかも高い固定力を確保し得る頭飾品固
定部材及びこれを使用する頭飾品とその固定方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の本発明による頭飾品固定部材は、
頭飾品を頭部に固定するための固定部材であって、頭髪
を係着させる複数の係合部を有するシート状小片で成
り、該係合部に頭髪を係着させて該シート状小片の裏面
を頭部所定部位に定着すると共に、その表面に頭飾品の
固定部を固着させるようにしたことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の頭飾品固定部材は、頭髪
を係着させる複数の係合部を有するシート状小片で成
り、このシート状小片が矩形又は十字形に形成され、上
記係合部がシート状小片の各端部に設けた複数の開口か
ら成り、係合部に頭髪を係着させてシート状小片の裏面
を頭部所定部位に定着すると共に、その表面に頭飾品の
固定部を固着させるようにしたことを特徴とする。本発
明による頭飾品固定部材では、前記開口を介して頭髪が
引き出され、この引き出された頭髪がシート状小片の表
面側で係着されるようにしてもよい。前記開口を介して
引き出された頭髪は、接着剤及び/又は引き出した頭髪
相互の結着によりシート状小片の表面に仮止めされ得
る。前記シート状小片の表面、好ましくはその両面が粗
面化されている。
【0009】また、請求項6に記載の頭飾品は、上記い
ずれかの頭飾品固定部材を介して、頭部所定部位に固定
されるようにしたことを特徴とする。
【0010】前記頭飾品は、例えば両端に固定部を有す
る増毛部材で成り、各固定部に前記頭飾品固定部材のシ
ート状小片の表面を固着するようにしている。前記頭飾
品は、例えば内面に複数の固定部を有するかつらで成
り、各固定部に前記頭飾品固定部材のシート状小片の表
面を固着するようにしている。
【0011】さらに、請求項9に記載の本発明による頭
飾品の取付方法は、両端に固定部を有し各固定部に頭飾
品固定部材のシート状小片の表面を固着するようにした
増毛部材で成る頭飾品を頭部に取り付ける際に、第1の
頭飾品固定部材に頭髪を係着させてこの第1の頭飾品固
定部材の裏面を頭部所定部位に定着させる工程と、上記
増毛部材の一方の固定部を上記第1の頭飾品固定部材の
表面に固着する工程と、第2の頭飾品固定部材に頭髪を
係着させて上記第1の頭飾品固定部材から所定間隔おい
てこの第2の頭飾品固定部材の裏面を頭部所定部位に定
着させる工程と、上記増毛部材の他方の固定部を上記第
2の頭飾品固定部材の表面に固着する工程と、を備えた
ことを特徴とする。
【0012】また、請求項10に記載の本発明による頭
飾品の取付方法は、内面に複数の固定部を有し各固定部
に頭飾品固定部材のシート状小片の表面を固着するよう
にしたかつらで成る頭飾品を頭部に取り付ける際に、こ
のかつらの複数の固定部に対応するように、複数の頭飾
品固定部材に頭髪を係着させて該頭飾品固定部材の裏面
を頭部所定部位に定着させる工程と、上記かつらの各固
定部を、対応する上記各頭飾品固定部材の表面に固着す
る工程と、を備えたことを特徴とする。
【0013】本発明によれば、増毛部材やかつら等の頭
飾品を頭部に取り付け固定する際、頭部の所定部位と頭
飾品の固定部との間に頭飾品固定部材を介在させ、この
頭飾品固定部材を介して頭部に頭飾品を固着させる。こ
の場合、頭飾品固定部材の開口を介して引き出された頭
髪をシート状小片の上部で係着し、好ましくは接着剤等
により仮止めすることで頭飾品の各固定部を簡単かつ適
正に固定することができる。
【0014】このように頭飾品を頭部に直接に、あるい
は自毛の編込みで取付部分を形成するのではなく、頭飾
品の適所で頭飾品固定部材を介して取り付けるため、頭
飾品の頭部からの着脱が容易であり、その際に頭皮等に
対する刺激を極力軽減化し得る。また、頭飾品固定部材
はシート状小片によってコンパクトに構成され、したが
って嵩張らず装着感、外観見栄え等において優れた効果
を奏する。なお、本発明で頭飾品とは、頭髪の増毛を意
図して又は頭髪の装飾等を意図して頭部に装着するかつ
ら、増毛部材その他の頭飾品を広く指称するものとす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
好適な実施の形態を説明する。この実施形態にあって
は、頭飾品として増毛部材を頭部の所定部位に取り付け
る場合を例にとる。この増毛部材は一般に、頭髪が薄く
なった部分或いはファッション効果を意図する部分に装
着され、頭部の取付部には頭髪(本出願ではこれを自毛
とも称している。)が残っている。本発明の頭飾品固定
部材は毛髪を植毛した増毛部材を、このような頭髪と違
和感なく頭部に一定期間継続して装着するために使用さ
れる。
【0016】図1はこの発明に係る頭飾品固定部材の典
型的な例を示している。図において、頭飾品固定部材1
0は、頭髪を係着させる複数の係合部を有するシート状
小片11で成り、頭髪を係着させて、たとえば図2のよ
うに頭部所定部位に定着すると共に、このシート状小片
11の表側片面に頭飾品である後述の増毛部材100
(図4参照)の固定部を固着させるようになっている。
【0017】この例ではシート状小片11はほぼ十字形
に形成され、その十字形の各端部に複数の開口(孔)1
2aを含む係合部12を有している。各係合部12は図
示のように、それぞれ2つまたは4つの開口12aを有
し、これらの開口12aを通して頭髪を下方からシート
状小片11の上方へ引き出し、この引き出された頭髪が
シート状小片11の上部で係着される。なお、シート状
小片11の寸法等の一例として、幅W=3cm程度、
W′=2.3cm程度が好ましく、開口12aの直径d
=1.5mm程度とする。
【0018】図3(A)は、シート状小片11の形成素
材11′の例を示している。この形成素材11′として
は、合成樹脂から成る所謂ベルクロファスナを用いるこ
とができ、好適には黒色または肌色等に着色されている
が、この頭飾品固定部材自体は頭飾品によって完全に覆
われるので、いかなる彩色のものであってもよい。形成
素材11′の表面11′aは粗面化(例えば砂粒状)さ
れていると共に、多数の微細突起11′bを有する。微
細突起11′bはたとえば茸状に形成されている。これ
らの微細突起11′bは、配設ピッチp=0.1〜0.
2mm程度、高さH=0.2〜0.3mm程度、また上
部直径D=0.15〜0.2mm程度が好ましい。
【0019】また、シート状小片11の形成素材11′
の裏面11′cには図3(A)において点線で示すよう
に粘着加工が施されている。この裏面11′c同士を貼
り合わせることにより、図3(B)のようにシート状小
片11を得る。したがって、シート状小片11の両面と
も粗面化され、多数の微細突起11′bが設けられてい
る。シート状小片11の厚さは、たとえばt1 =0.1
〜0.2mm程度、また微細突起11′bを含めた厚さ
は、たとえばt2 =0.5〜0.8mm程度が好まし
い。
【0020】さらに、増毛部材100は、図4の例に示
すように細長状(数cm程度)に形成され、表側全面に
毛髪101が植毛されており、両端にはシート状小片1
1の表側片面に固着する固定部100a,100bを有
している。固定部100a,100bは合成樹脂製シー
トまたはネットにより構成され、頭飾品固定部材10に
固着した際シート状小片11に被着するように、このシ
ート状小片11と同じ寸法が好ましい。両端の固定部1
00a,100bの間はネットまたはシート状であって
もよく、比較的柔軟性を有するものとする。図4では、
増毛部材100に取り付けられた毛髪101は僅かに一
部だけが図示されているが、実際には多数の毛髪が緻密
に取り付けられる。
【0021】つぎに、この実施形態における増毛部材1
00の取付方法の例を説明する。図5は、増毛部材10
0の取付方法の概略工程を示している。先ず、例えば増
毛を行おうとする頭部の開始位置に第1の頭飾品固定部
材10aの裏面を当てて、第1の頭飾品固定部材10a
に頭髪を係着させて頭部所定部位に定着させる(図5
(A)参照)。このとき、第1の頭飾品固定部材10a
の開口12aから頭髪をシート状小片11の上方へ引き
出す。この引き出した頭髪を好ましくはシート状小片1
1の上部で互いに結着するか又は接着して仮止めする。
次に、図5(B)に示すように、増毛部材100の一方
の固定部100aを第1の頭飾品固定部材10aの表側
片面に接着剤等で固着する。このとき、引き出された頭
髪はシート状小片11と増毛部材100の一方の固定部
100aとで挟み付けられた状態で係着される。さら
に、増毛を行おうとする頭部の末端位置に第2の頭飾品
固定部材10bを当て、第2の頭飾品固定部材10bの
開口12aから頭髪をシート状小片11の上方へ引き出
し、上記と同様にして頭髪を係着させて頭部所定部位に
定着させる(図5(C)参照)。最後に、図5(D)に
示すように、増毛部材100の他方の固定部100bを
第2の頭飾品固定部材10bの表面に同様に接着剤等で
固着する。
【0022】上記のように第1の頭飾品固定部材10a
の裏面を頭部に定着させて、その表面に増毛部材100
の一方の固定部100aを固着後、同様の手順で他方の
固定部100bを第2の頭飾品固定部材10bの表面に
固着する。つまり、増毛部材100を2つの頭飾品固定
部材10a,10bに一括で固着するのではなく、増毛
部材100の2つの固定部100a,100bを順に固
着することにより、取付後の増毛部材100の浮きや歪
みの発生を防ぎ、頭部所定部位に適正かつ的確に取り付
けることができる。なお、上記の例では、増毛部材10
0の2つの固定部100a,100bで頭飾品固定部材
10a,10bに両端の2個所で固着するようにしてい
るが、増毛部材100をさらに長尺に形成するような場
合には、例えば、増毛部材100の中央部付近に第3の
固定部(図示せず)を形成すると共に、上記第1及び第
2の頭飾品固定部材10a,10bの中間に第3の頭飾
品固定部材(図示せず)を設けて、3ヵ所で固着するよ
うにしてもよい。この場合、第3の頭飾品固定部材は増
毛部材100から露出しないよう、後述するような短冊
状に形成すればよい。或いは、頭飾品固定部材10を増
毛部材100の長さとほぼ同一長さに形成すれば、頭髪
1を連続して確固に係着することができる。
【0023】頭飾品固定部材10と増毛部材100を頭
部へ取り付ける場合の取付方法をさらに説明する。前述
したように、シート状小片11の十字形の端部には、こ
の例では4つの係合部12が形成されており、係合部1
2の開口12aから鉤針等で上方へ引き出した頭髪を係
着する際、たとえば図6(A)〜(F)の手順で行うこ
とができる。まず、図6(A)に示すようにバック(後
頭部)側(図面において下方)の係合部12の外側の開
口12aから引き出した頭髪1を頭飾品固定部材10上
で交差させ、さらに必要又は所望により、引き出した頭
髪同士を巻回して結絡する。この場合、頭部所定部位に
頭飾品固定部材10をあてがい、クリップ等によってそ
の位置に仮留めしておくとよい。次に、図6(B)に示
すようにフロント(前頭部)側の係合部12の開口12
a(外側)から引き出した頭髪1を同様にして頭飾品固
定部材10上で交差させ、或いは交差させたあと頭髪同
士を巻回して絡める。
【0024】図6(C)に示すように側部の係合部12
の開口12aから引き出した頭髪1は、交差又は巻回さ
せずにサイドに流す。同様に反対側の側部の係合部12
の開口12aから引き出した頭髪1も、図6(D)に示
すようにサイドに流す。
【0025】さらに図6(E)および(F)に示すよう
に、バックおよびフロント側の係合部12の内側の開口
12aから引き出した頭髪1を頭飾品固定部材10上で
交差又は結絡する。この例のように十字形のシート状小
片11にあっては、バックおよびフロント側の係合部1
2においてのみ、つまりフロント〜バックラインについ
てだけ引き出した頭髪1を交差又は結絡する。これは特
に、髪のブラッシング時或いは洗髪時には頭部のフロン
ト〜バックラインに負荷がかかるため、そのような負荷
で頭飾品固定部材10がずれてしまうのを防止するため
である。
【0026】上記のように、頭飾品固定部材10の係合
部12の開口12aを介して引き出された頭髪は、次に
図7に示すように適宜の接着剤13によりシート状小片
11の表側片面に仮止めされる。この場合、接着剤13
が頭飾品固定部材10からはみ出さないようにする。塗
布された接着剤13を10〜20秒間程度、冷風で乾燥
(生乾き状態)することにより、頭飾品固定部材10は
頭部所定部位に定着される(図5(A)参照)。そして
頭飾品固定部材10の上面に増毛部材100の固定部1
00a,100bを載せて接着することにより一体化し
て、3〜5分間程度、温風で乾燥させることで頭飾品固
定部材10の表面に固着する。
【0027】なお、上記取付方法の具体例において、各
係合部12の開口12aから引き出された頭髪を接着剤
13によりシート状小片11の表側片面に仮止めする例
を説明したが、それらの頭髪を相互に結着することで仮
止めすることもできる。
【0028】ここで、図8(A)は本発明の取付方法に
よって頭部Sに取り付けられた増毛部材100の固定部
100a(100b)まわりを示している。本発明によ
れば頭髪を編み込みんだり結着することで頭飾品の取付
部分を形成していないため、増毛部材100がずれた時
でも頭髪が過度に引っ張られて起こる痛みや頭髪に対す
る負担が格段に減少する。また、頭部Sから頭飾品固定
部材10を取り外す場合、頭髪に付着している接着剤1
3は頭飾品固定部材10にとどまって、頭髪に残らない
ので、接着剤13を除去する手間が省ける。
【0029】さらに、頭飾品固定部材10は薄くコンパ
クトに構成されているため嵩張らず、増毛部材100の
取付時の自然な装着感が得られる。また、図8(A)か
ら明らかなように、シート状小片11の形成素材11′
には多数の微細突起11′bが形成されているため、こ
の微細突起11′bによって頭飾品固定部材10の下側
で押さえられている頭髪1が適度にバラケさせられて押
さえられる。これはシート状小片11の多数の微細突起
11′b間のそれぞれに頭髪1が入り込んで保持される
からである。ちなみに、微細突起11′bを設けない場
合、頭飾品の装着のズレが生じた際、図8(B)のよう
に頭髪1が片寄ってしまうことがあるが、本発明によれ
ば、上記のように微細突起11′bにより頭飾品固定部
材10を頭部所定部位に安定して定着させることができ
る。
【0030】この実施形態における増毛部材100の取
付方法において、頭飾品固定部材10を頭部所定部位に
定着させる場合の別の例を説明する。たとえば図9
(A)に示すように、シート状小片11の十字形の端部
に設けた係合部12はそれぞれ1つの開口12aを有し
ており、この場合、図9(B)のように各開口12aを
通して頭髪1を引き出すが、特にバック側の係合部12
の開口12aから引き出した頭髪1を、フロント側へ流
す。
【0031】増毛部材100のさらに別の取付方法にお
いて、図10(A)に示すようにシート状小片11の十
字形の端部に設けた係合部12は、それぞれ2つの開口
12a,12aを有し、各係合部12ごとに引き出した
頭髪1を頭飾品固定部材10上で交差又は結絡する。さ
らに、図10(B)のようにシート状小片11の至近位
置の頭髪1を使ってシート状小片11の上で交差又は結
絡する。この方法によれば、頭飾品固定部材10の固定
力をさらに強化することができる。
【0032】ところで、上述の実施形態ではシート状小
片11の係合部12を開口12aによって構成する例を
示した。このような開口12aの他に、たとえばシート
状小片11の周縁部に適度な大きさの切欠部(図示せ
ず)を形成して係合部12とすることもできる。
【0033】つぎに、本発明の第2の実施形態を説明す
る。この第2の実施形態ではシート状小片11は矩形も
しくは短冊状に形成され、その両端部に複数(この例で
は4つ)の開口12aを含む係合部12を有し、各係合
部12の開口12aを通して頭髪を引き出すことによ
り、頭髪1がシート状小片11の上部で係着される。シ
ート状小片11の寸法等は、長さL=3cm程度、幅W
=5mm程度が好ましく、開口12aの直径d=1.5
mm程度とする。シート状小片11の形成素材等につい
ては、前述の実施形態のものと実質的に同様である。
【0034】第2の実施形態による頭飾品固定部材10
は、分髪部(頭髪の分け目)近傍に固定する場合に好適
である。つまり、分髪部に沿って増毛部材(前述のよう
に図4に示した増毛部材100と同様なものであってよ
いが、この実施形態による固定部100a,100bは
シート状小片11の矩形もしくは短冊状に合わせて幅狭
に形成し得る。)を取り付ける場合、2つの頭飾品固定
部材10を用いて前記実施形態と同様な手順で増毛部材
の固定部を固着させる。
【0035】上記頭飾品固定部材10のシート状小片1
1に頭髪を係着させて頭部所定部位に定着させる場合の
具体例を説明する。まず、図12(A)に示すようにバ
ック側の係合部12の外側の開口12aから引き出した
頭髪1を頭飾品固定部材10上で交差させる。この場
合、頭部所定部位に頭飾品固定部材10をあてがい、ク
リップ等によってその位置に仮留めしておくとよい。つ
ぎに、図12(B)に示すようにバック側の係合部12
の開口12a(内側)から引き出した頭髪1を頭飾品固
定部材10上で交差させる。
【0036】つぎに、図12(C)に示すようにフロン
ト側の係合部12の開口12a(外側)から引き出した
頭髪1を同様にして頭飾品固定部材10上で交差させ
る。ここで、上記のように頭髪1同士を頭飾品固定部材
10上で交差させる場合、本例では図12(D)に示す
ように、フロント〜バックラインに沿った頭髪1aが他
方の頭髪1bに上側となるように交差させている。
【0037】さらに、図13(A)に示すように、フロ
ント側の係合部12の内側の開口12aから引き出した
頭髪1を、同様にして頭飾品固定部材10上で交差させ
た後、図13(B)に示すように頭飾品固定部材10の
長手方向の左右いずれかの近傍にある頭髪1でシート状
小片11の表側を覆うようにする。
【0038】次いで、係合部12の開口12aを介して
引き出された頭髪は、図13(C)に示すように接着剤
13によりシート状小片11の表側片面に塗布される。
この場合、接着剤13が頭飾品固定部材10からはみ出
さないようにする。このように頭部所定部位に定着させ
た頭飾品固定部材10を用いて前記実施形態と同様な手
順で増毛部材の固定部を固着させる。
【0039】第2の実施形態においても、自毛を編み込
みんだり結着することで頭飾品の取付部分を形成してい
ないため、前記した実施形態と同様に痛みや自毛に対す
る負担が格段に減少する。また、頭部Sから頭飾品固定
部材10を取り外す場合、着脱が簡単で手間がかからな
い等、取扱性についても極めて優れた効果を備えてい
る。
【0040】この第2の実施形態における増毛部材の取
付方法において、頭飾品固定部材10を頭部所定部位に
定着させる場合の別の例を説明する。たとえば図14
(A)に示すように、シート状小片11の矩形の端部に
設けた係合部12はそれぞれ2つの開口12aを有す
る。各開口12aごとに引き出した頭髪1を頭飾品固定
部材10上で交差又は結絡する。さらに、図14(B)
のようにシート状小片11近傍の頭髪1を使って頭飾品
固定部材10を覆うように交差させる。この方法によれ
ば、頭飾品固定部材10の固定力をさらに強化すること
ができる。
【0041】つぎに、図15を参照して本発明の第3の
実施形態を説明する。第3の実施形態は、頭飾品として
かつら200を用いた例を示している(実際にはかつら
ベースの表面に毛髪が多数取り付けられているが、図示
を省略している。)。かつら200の内面の周縁部に
は、図示例のように複数の固定部200aが形成され、
各固定部200aと頭飾品固定部材とが互いに固着する
ようにしたものである。頭飾品固定部材として、前述し
た各実施形態のものと同様のものを用いることができ
る。
【0042】第3の実施形態におけるかつら200を取
り付ける場合、複数の固定部200aに対応するよう
に、複数の頭飾品固定部材に頭髪を係着させて頭部所定
部位に定着させる。固定部200aは好適には、両面テ
ープ等で形成され、その裏面がかつら内面に接着されて
おり、このかつら200の固定部200aに、対応する
頭飾品固定部材の表側片面を接着剤を用いて固着し一体
化する。
【0043】なお、上記実施形態において頭飾品固定部
材10のシート状小片11が矩形またはほぼ十字形に形
成される例を説明したが、これらの形状のみに限定され
るものでなく、その他の形状を適宜選択可能であり、上
記と同様な作用効果を得ることができる。また、頭飾品
固定部材10の寸法等についても、例示した具体的寸法
のみに限定されるものではない。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、頭
飾品を頭部に直接に取り付けるものではなく、あるいは
自毛を互いに編み込むことにより頭飾品の取付部分を形
成するものでもなく、増毛部材やかつら等の頭飾品と頭
部との間に頭飾品固定部材を介在させており、頭飾品の
適所で頭飾品固定部材を介して取り付けるようにしてい
るため、固定力を向上させると共に所定位置に的確に頭
飾品を取り付けることができる。しかも頭飾品装着時に
痛み等を伴わず快適な装着感が得られることに加えて、
極めて自然な外観見栄えを確保する等の利点を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による頭飾品固定部材の一実施形態にお
ける典型的な例を示す斜視図である。
【図2】図1における頭飾品固定部材の使用例を示す正
面図である。
【図3】(A)は本発明による頭飾品固定部材の形成素
材の例を示す斜視図、(B)はこの形成素材により形成
されるシート状小片の断面図である。
【図4】本発明による頭飾品としての増毛部材の例を示
す平面図である。
【図5】本発明の実施形態における頭飾品の取付けを順
次示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態における頭飾品の取付方法の
一例を工程順に説明する図である。
【図7】本発明の実施形態における頭飾品の取付方法の
最終工程を示す図である。
【図8】本発明によって取り付けた頭飾品のまわりを比
較例と共に示す断面図である。
【図9】本発明の実施形態における頭飾品固定部材の定
着方法の別の例をそれぞれ示す平面図である。
【図10】本発明の実施形態における頭飾品固定部材の
定着方法のさらに別の例をそれぞれ示す平面図である。
【図11】本発明による第2の実施形態に係る頭飾品固
定部材の典型的な例を示す斜視図である。
【図12】本発明の第2の実施形態における頭飾品の取
付方法の一例を工程順に説明する図である。
【図13】本発明の第2の実施形態における頭飾品の取
付方法の他の例を工程順に説明する図である。
【図14】本発明の第2の実施形態における頭飾品固定
部材の定着方法の別の例をそれぞれ示す平面図である。
【図15】本発明の第2の実施形態における頭飾品とし
てのかつらの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 頭髪 10 頭飾品固定部材 11 シート状小片 11′b 微細突起11 12 係合部 12a 開口 13 接着剤 100 増毛部材 100a,100b 固定部 101 毛髪 200 かつら

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭飾品を頭部に固定するための固定部材
    であって、 頭髪を係着させる複数の係合部を有するシート状小片で
    成り、該係合部に頭髪を係着させて該シート状小片の裏
    面を頭部所定部位に定着すると共に、その表面に頭飾品
    の固定部を固着させるようにしたことを特徴とする頭飾
    品固定部材。
  2. 【請求項2】 頭飾品を頭部に固定するための固定部材
    であって、 頭髪を係着させる複数の係合部を有するシート状小片で
    成り、該シート状小片が矩形又は十字形に形成され、上
    記係合部が該シート状小片の各端部に設けた複数の開口
    から成り、該係合部に頭髪を係着させて該シート状小片
    の裏面を頭部所定部位に定着すると共に、その表面に頭
    飾品の固定部を固着させるようにしたことを特徴とする
    頭飾品固定部材。
  3. 【請求項3】 前記開口を介して頭髪を引き出し、この
    引き出された頭髪がシート状小片の表面側で係着される
    ことを特徴とする、請求項2に記載の頭飾品固定部材。
  4. 【請求項4】 前記開口を介して引き出された頭髪を、
    接着剤及び/又は引き出した頭髪相互の結着により前記
    シート状小片の前記表面に仮止めすることを特徴とす
    る、請求項1乃至3に記載の頭飾品固定部材。
  5. 【請求項5】 前記シート状小片の表面が粗面化されて
    いることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記
    載の頭飾品固定部材。
  6. 【請求項6】 頭部に取付固定される頭飾品であって、 請求項1乃至5のいずれかに記載の頭飾品固定部材を介
    して、頭部所定部位に固定するようにしたことを特徴と
    する頭飾品。
  7. 【請求項7】 前記頭飾品が両端に固定部を有する増毛
    部材であって、各固定部に前記頭飾品固定部材のシート
    状小片の前記表面を固着するようにしたことを特徴とす
    る、請求項6に記載の頭飾品。
  8. 【請求項8】 前記頭飾品が内面に複数の固定部を有す
    るかつらであって、各固定部に前記頭飾品固定部材のシ
    ート状小片の表面を固着するようにしたことを特徴とす
    る、請求項6に記載の頭飾品。
  9. 【請求項9】 両端に固定部を有し各固定部に頭飾品固
    定部材のシート状小片の表面を固着するようにした増毛
    部材で成る頭飾品を頭部に取り付けるための方法であっ
    て、 第1の頭飾品固定部材に頭髪を係着させて該第1の頭飾
    品固定部材の裏面を頭部所定部位に定着させる工程と、 上記増毛部材の一方の固定部を上記第1の頭飾品固定部
    材の表面に固着する工程と、 第2の頭飾品固定部材に頭髪を係着させて上記第1の頭
    飾品固定部材から所定間隔おいて該第2の頭飾品固定部
    材の裏面を頭部所定部位に定着させる工程と、 上記増毛部材の他方の固定部を上記第2の頭飾品固定部
    材の表面に固着する工程と、を備えたことを特徴とする
    頭飾品の取付方法。
  10. 【請求項10】 内面に複数の固定部を有し各固定部に
    頭飾品固定部材のシート状小片の表面を固着するように
    したかつらで成る頭飾品を頭部に取り付けるための方法
    であって、 上記かつらの複数の固定部に対応するように、複数の頭
    飾品固定部材に頭髪を係着させて該頭飾品固定部材の裏
    面を頭部所定部位に定着させる工程と、 上記かつらの各固定部を、対応する上記各頭飾品固定部
    材の表面に固着する工程と、を備えたことを特徴とする
    頭飾品の取付方法。
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