JP4917691B1 - 起毛テープと両面接着テープの組み合せによるかつらの固定方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 かつらを両面接着テープで頭部へ装着後に、高温多湿な環境下で頭皮より多量に滲出する汗、皮脂等により接着テープの粘着力が極端に低下し、かつらが所定位置からずれたり、頭部より脱け落ちるという問題を防止し、装着時に快適で、かつ容易なかつら装着及び取り外しを行うことができるかつらの固定方法を提供する。
【解決手段】 かつらを頭部へ固定する為に使用するのは、かつらの固定用として一般に使用されている両面接着テープと面ファスナーのフック状に起毛された側等の組み合せで、装着する人の残っている自毛に粘着したかつら固定用の両面接着テープを隣接する面ファスナー等の起毛部分で頭皮から数ミリ浮き上がらせる事により頭皮から滲出する汗、皮脂等による接着テープ等の粘着力の低下を防ぐと共に起毛部分が髪の毛に与える抵抗により、両面接着テープのみと比較してかつらのずれ、脱落等の不安を大幅に少なくする。
【選択図】図１

Description

本発明は、かつらを頭部に固定する際に使用する両面接着テープと面ファスナーのフック状に起毛された側等の組み合せを用いてかつらを頭部へ固定する方法に関するものである。

従来より、かつらを頭部へ固定するためのものとして、かつら使用者の残っている自毛をかつら本体に取り付けた櫛歯を有するいわゆるクリップにより挟み込み固定するものや頭皮に接着剤を直接塗布し、または両面接着テープ、面ファスナーを頭皮に貼りつけ、これとかつら本体の裏面とを貼り合わせ固定するもの等があるが、それぞれ不自然に見えたり、痛みや皮膚のかぶれ、炎症の原因となることが多かった。両面接着テープを残っている自毛に貼り付けた場合は、前記した様な問題は少ないが、頭皮より滲出する汗、皮脂等により接着テープ等の粘着力が低下し、かつらが所定位置からずれたり、頭部より脱け落ちるという問題が生ずる。また、このような問題を解決する為に、頭皮とかつら本体の裏面間にかつら固定用シートを使用する方法もあるが、装着及び取り外しに相当の手間と熟練を必要とする。

平11-158720 (平11.6.15)

かつらを両面接着テープで頭部へ装着後に、両面接着テープのみの場合と比較してかつらのずれや脱落等の不安を少なくし、夏場等の高温多湿な環境下で頭皮より多量に滲出する汗、皮脂等により接着テープの粘着力が極端に低下し、かつらが所定位置からずれたり、頭部より脱け落ちるという問題を防止し、装着時に痛みや不快感を感じさせず、かつ容易なかつら装着及び取り外しを行うことができるかつらの固定方法を提供する。

本発明は、前述の従来よりあるかつらの固定方法の中で最も頭皮や自毛にダメージが少なく装着及び取り外しが簡便で、見た目も自然な両面接着テープによる方法の致命的な欠点である頭皮より滲出する汗、皮脂等により粘着力が著しく低下する事によるかつらのずれ、脱落等を防止する、かつらの固定方法を提供することを目的とするもので、かつらを頭部へ固定するに際して両面接着テープと面ファスナーのフック状に起毛された側か又は同様にブラシ状の突起を有する合成樹脂等のテープを組み合せて使用し、両面接着テープと隣接する面ファスナー等の起毛部分で両面接着テープで粘着された髪の毛を頭皮から数ミリ浮き上がらせる事により頭皮から滲出する汗、皮脂等により接着テープ等の粘着力の低下を防ぐと共に起毛部分が髪の毛に与える抵抗により、両面接着テープのみと比較してかつらのずれ、脱落等の不安を大幅に少なくすることを特徴とするものである。
さらに、かつらの内側の数か所の両面接着テープ粘着面に隣接する前または後、左または右に、あるいその組み合わせで前記した面ファスナーのフック状に起毛された側のテープが残っている自毛の上から頭皮に接触する様に接着又は縫合しておくことを特徴とし、前記した固定された面ファスナーのフック状に起毛された側のテープに隣接する後または前、右または左、あるいその組み合わせで両面接着テープを貼り付けることを特徴とするものである。

起毛テープと両面接着テープの組み合せの構成よりなる本発明は、かつら固定用の両面接着テープを自毛に貼り付ける方法を改善したものであることから、頭皮にかぶれや炎症を惹起するおそれがなく、毛根にも悪影響を与えることがなく、また痛みや不快感もない。面ファスナー等の起毛部分と隣接する両面接着テープの自毛への粘着面と、汗の滲出した頭皮の間に数ミリの隙間を有する為、汗、皮脂等により粘着力が低下することが少なく、さらに面ファスナー等の起毛部分が髪の毛に与える抵抗により、かつらの固定がより確実となり、さらにその安定した固定力も長期にわたることができる。また、その作業手順は非常に簡単であり、かつら装着及び取り外しを短時間で行なうことができる。以上のように本発明に係るかつらの固定方法は、多くの優れた効果を有するとともに、頭部に装着されたかつらは極めて自然であり、しかもその状態を大量に発汗する様な高温多湿の環境下でも長く保つことができる利点を有する。

本発明に係るかつら本体の裏面への面ファスナーのフック状に起毛された側の取付及び両面接着テープの貼着の状態を示す平面図である。 図１のＢ−Ｂ線拡大断面図で、面ファスナーのフック状に起毛された側等に隣接する両面接着テープに粘着された自毛が頭皮から浮き上っている事を示す図である。

本発明の実施の形態を図面とともに説明する。図１は、本発明に係るかつら本体の裏面への面ファスナーのフック状に起毛された側等の取付及び両面接着テープの貼着の状態を示す平面図である。１は、面ファスナーのフック状に起毛された側か又は同様にブラシ状の突起を有する合成樹脂等のテープであり、かつらの内側の粘着面２に貼り付けられた数か所の両面接着テープ３と隣接し、残っている自毛の上から頭皮に接触する様に接着又は縫合しておく。接着又は縫合される面ファスナーのフック状に起毛された側等の例として、長方形のものを示したが、その形状はこれに限定されるものではなく、両面接着テープに隣接した前または後、左または右、あるいその組み合わせで面ファスナー等の起毛部分が両面接着テープに粘着された髪の毛を頭皮から数ミリ浮き上がらせる事に適した形状と位置であればよい。しかしながら面ファスナー等の起毛部分が長すぎると、かつらが浮き上がりすぎて両面接着テープによる接着が不安定となることから、起毛部分の長さとしては、本発明者による種々の実験の結果、おおよそ長さ２ｍｍ程度のものが適当であることが分かった。

次に、上記の構成よりなる本発明にかかるかつら固定方法を用いて、かつらを頭部へ固定する方法について説明する。先ず、予めかつら貼着面２に一側面の剥離紙を剥した両面接着テープ３を図１に示すように自毛の残っている個所に合わせて貼りつける。両面接着テープを貼り付ける位置の自毛が汗や皮脂等により汚れている場合は、柔らかい布や紙等で良く拭き取ってドライヤーで乾かしておく、両面接着テープ３の他側の剥離紙を剥し、かつらを頭部の所定位置へ載置し、面ファスナー部分と両面接着テープ部分をかつら外側から指で強く押さえて髪の毛に圧着させるとこによりかつらを固定する。かつらが所定位置に固定されたことを確認した後、櫛、ブラシ等により全体を整える。

Ａ かつら本体
１ 面ファスナーのフック状に起毛された側又は同様にブラシ状の突起を有する合成樹脂等のテープ
２ かつら貼着面
３ 両面接着テープ
４ 自毛
５ 頭皮

Claims (3)

1. 頭部全体を覆う全かつらだけではなく、一部分を隠すための部分かつらを頭部へ固定するに際して両面接着テープと面ファスナーのフック状に起毛された側か又は同様にブラシ状の突起を有する合成樹脂等のテープを組み合せて使用し、両面接着テープと隣接する面ファスナー等の起毛部分で両面接着テープで粘着された髪の毛を頭皮から数ミリ浮き上がらせる事により頭皮から滲出する汗、皮脂等により接着テープ等の粘着力の低下を防ぐと共に起毛部分が髪の毛に与える抵抗により、両面接着テープのみと比較してかつらのずれ、脱落等の不安を少なくすることを特徴とするかつら取付方法。
2. かつらの内側の数か所の両面接着テープ粘着面に隣接する前または後、左または右に、あるいはその組み合わせで前記した面ファスナーのフック状に起毛された側のテープが残っている自毛の上から頭皮に接触する様に接着又は縫合しておくことを特徴とする請求項１記載のかつら取付方法。
3. 前記した固定された面ファスナーのフック状に起毛された側のテープに隣接する後または前、右または左、あるいはその組み合わせで両面接着テープを貼り付けることを特徴とする請求項２に記載のかつら取付方法。